JPH11130791A - 2’,5’−ジデオキシ−5’−アジドヌクレオシド類の製造方法 - Google Patents
2’,5’−ジデオキシ−5’−アジドヌクレオシド類の製造方法Info
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- JPH11130791A JPH11130791A JP9315969A JP31596997A JPH11130791A JP H11130791 A JPH11130791 A JP H11130791A JP 9315969 A JP9315969 A JP 9315969A JP 31596997 A JP31596997 A JP 31596997A JP H11130791 A JPH11130791 A JP H11130791A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
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Abstract
(57)【要約】
【目的】2’,5’−ジデオキシ−5’−アジドヌクレ
オシド類の新規な製造法。 【構成】5−O−(2−ピリミジル)−2−デオキシ−
1−チオリボフラノシド誘導体に活性化剤とアジド塩を
反応させて分子内グリコシル化反応を行うことにより、
2’,5’−ジデオキシ−5’−アジドヌクレオシド誘
導体を、β体に対する極めて高い選択率で効率良く製造
することができる。
オシド類の新規な製造法。 【構成】5−O−(2−ピリミジル)−2−デオキシ−
1−チオリボフラノシド誘導体に活性化剤とアジド塩を
反応させて分子内グリコシル化反応を行うことにより、
2’,5’−ジデオキシ−5’−アジドヌクレオシド誘
導体を、β体に対する極めて高い選択率で効率良く製造
することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、5’位にアジド基
を有するヌクレオシド類の新規な製造法に関する。さら
に詳細には、本発明は、アンチセンス分子に代表される
DNAに相補的に作用する医薬候補化合物の構成要素と
なりうる5’−アミノヌクレオシド誘導体の合成前駆体
である2’,5’−ジデオキシ−5’−アジドヌクレオ
シド誘導体の製造方法に関する。
を有するヌクレオシド類の新規な製造法に関する。さら
に詳細には、本発明は、アンチセンス分子に代表される
DNAに相補的に作用する医薬候補化合物の構成要素と
なりうる5’−アミノヌクレオシド誘導体の合成前駆体
である2’,5’−ジデオキシ−5’−アジドヌクレオ
シド誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】5’−アジドヌクレオシドの合成法とし
て従来知られている方法は、5’位に脱離基を導入した
ヌクレオシド類にアジドイオンで置換する方法が挙げら
れる。[J. Lebretonら, Synlett 137頁, 1994年]。
て従来知られている方法は、5’位に脱離基を導入した
ヌクレオシド類にアジドイオンで置換する方法が挙げら
れる。[J. Lebretonら, Synlett 137頁, 1994年]。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では加熱条件が必要であり、より温和な反応条件が
求められている。また、糖と核酸塩基のカップリングと
同時に5’位にアジド基を導入することができれば、さ
まざまな誘導体の合成が可能となると期待される。
方法では加熱条件が必要であり、より温和な反応条件が
求められている。また、糖と核酸塩基のカップリングと
同時に5’位にアジド基を導入することができれば、さ
まざまな誘導体の合成が可能となると期待される。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、上記
の課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、チオ
グリコシドより容易に誘導される下記一般式[1]:
の課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、チオ
グリコシドより容易に誘導される下記一般式[1]:
【化1】(式[1]中、R1はアシル、アリールメチ
ル、トリアルキルシリル基などの通常用いられる水酸基
の保護基、R2はアリール、アルキル基を示す。)で表
わされる2−デオキシ−1−チオ−D−リボフラノシド
誘導体に有機溶媒中、活性化剤とアジド塩で処理すると
下記式[2]:
ル、トリアルキルシリル基などの通常用いられる水酸基
の保護基、R2はアリール、アルキル基を示す。)で表
わされる2−デオキシ−1−チオ−D−リボフラノシド
誘導体に有機溶媒中、活性化剤とアジド塩で処理すると
下記式[2]:
【化2】(式[2]中、R1はアシル、アリールメチ
ル、トリアルキルシリル基などの通常用いられる水酸基
の保護基を示す。)で表される2’,5’−ジデオキシ
−5’−アジドヌクレオシド誘導体が得られることを見
いだし、本発明を完成するに至った。
ル、トリアルキルシリル基などの通常用いられる水酸基
の保護基を示す。)で表される2’,5’−ジデオキシ
−5’−アジドヌクレオシド誘導体が得られることを見
いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明の目的は、医薬候補化合物
の構成要素となりうる5’−アミノヌクレオシド誘導体
の合成前駆体である2’,5’−ジデオキシ−5’−ア
ジドヌクレオシド誘導体の製造方法を提供することであ
る。
の構成要素となりうる5’−アミノヌクレオシド誘導体
の合成前駆体である2’,5’−ジデオキシ−5’−ア
ジドヌクレオシド誘導体の製造方法を提供することであ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の製造方法につい
て詳細に述べる。
て詳細に述べる。
【0007】本発明に使用される前記一般式[1]で表
わされるチオグリコシド誘導体において、R1はアシ
ル、アリールメチル、トリアルキルシリル基などの通常
用いられる水酸基の保護基より選ばれるものであり、好
ましくは、ベンジル基を用いる。また、R2はアルキル
基、アリール基であれば良く、特に制限はない。
わされるチオグリコシド誘導体において、R1はアシ
ル、アリールメチル、トリアルキルシリル基などの通常
用いられる水酸基の保護基より選ばれるものであり、好
ましくは、ベンジル基を用いる。また、R2はアルキル
基、アリール基であれば良く、特に制限はない。
【0008】本発明の主たる構成要素であるグリコシル
化反応は、非プロトン性溶媒(例えば、エーテル、テト
ラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセ
トニトリルなど)をチオグリコシド誘導体[1]1mo
lに対して100〜500l、好ましくは200〜30
0l用い、窒素あるいはアルゴンなどの不活性ガス雰囲
気下で、モレキュラーシーブス4Aを添加し、反応温度
−78〜25℃、好ましくは−20〜0℃にて行うこと
ができる。また、反応時間は1〜12時間、好ましくは
3〜5時間程度である。
化反応は、非プロトン性溶媒(例えば、エーテル、テト
ラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセ
トニトリルなど)をチオグリコシド誘導体[1]1mo
lに対して100〜500l、好ましくは200〜30
0l用い、窒素あるいはアルゴンなどの不活性ガス雰囲
気下で、モレキュラーシーブス4Aを添加し、反応温度
−78〜25℃、好ましくは−20〜0℃にて行うこと
ができる。また、反応時間は1〜12時間、好ましくは
3〜5時間程度である。
【0009】この反応に使用される活性化剤としては特
にジメチル(メチルチオ)スルホニウムテトラフルオロ
ボラオートが好ましい。その使用量は、チオグリコシド
誘導体[1]1molに対して1〜5mol、好ましく
は1.1〜2molである。
にジメチル(メチルチオ)スルホニウムテトラフルオロ
ボラオートが好ましい。その使用量は、チオグリコシド
誘導体[1]1molに対して1〜5mol、好ましく
は1.1〜2molである。
【0010】この反応に使用されるアジド塩としてはテ
トラブチルアンモニウムアジドのようなアンモニウム塩
が好ましく、その使用量は、チオグリコシド誘導体
[1]1molに対して1〜10mol、好ましくは2
〜5molである。
トラブチルアンモニウムアジドのようなアンモニウム塩
が好ましく、その使用量は、チオグリコシド誘導体
[1]1molに対して1〜10mol、好ましくは2
〜5molである。
【0011】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、これらは発明の範囲を限定するものではない。N
MRスペクトルは、日本電子社製EX−400を用いて
測定した。
るが、これらは発明の範囲を限定するものではない。N
MRスペクトルは、日本電子社製EX−400を用いて
測定した。
【0012】
【実施例1】 4−メトキシ−1−(5−アジド−2,5−ジデオキシ
−4−O−ベンジル−β−D−リボフラノシル)ピリミ
ジンの製造
−4−O−ベンジル−β−D−リボフラノシル)ピリミ
ジンの製造
【0013】アルゴン雰囲気下、フェニル 3−O−ベ
ンジル−5−O−(4−メトキシピリミジン−2−イ
ル)−2−デオキシ−D−リボフラノシド 79mg
(0.18mmol)をアセトニトリル45mlに溶解
して、モレキュラーシーブス4Aを0.9g加える。室
温で一晩反応させた後、−20℃に冷却し、ジメチル
(メチルチオ)スルホニウムテトラフルオロボラート4
0mg(0.2mmol)加える。−20℃で1時間反
応させた後、テトラブチルアンモニウムアジド104m
g(0.36mmol)を加え反応液を0℃迄上げ、0
℃でさらに2時間反応させる。飽和塩化アンモニウム水
溶液を加え中和し、モレキュラーシーブスを濾過した
後、濾液をクロロホルムで抽出する。有機層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにより単離精製して1−(3−O−ベンジ
ル−2,5−ジデオキシ−5−アジド−β−D−リボフ
ラノシル)−4−メトキシピリミジンを47mg(収率
71%)得る。1HNMRによりその構造を確認した。
得られたスペクトルデータを以下に示す。
ンジル−5−O−(4−メトキシピリミジン−2−イ
ル)−2−デオキシ−D−リボフラノシド 79mg
(0.18mmol)をアセトニトリル45mlに溶解
して、モレキュラーシーブス4Aを0.9g加える。室
温で一晩反応させた後、−20℃に冷却し、ジメチル
(メチルチオ)スルホニウムテトラフルオロボラート4
0mg(0.2mmol)加える。−20℃で1時間反
応させた後、テトラブチルアンモニウムアジド104m
g(0.36mmol)を加え反応液を0℃迄上げ、0
℃でさらに2時間反応させる。飽和塩化アンモニウム水
溶液を加え中和し、モレキュラーシーブスを濾過した
後、濾液をクロロホルムで抽出する。有機層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにより単離精製して1−(3−O−ベンジ
ル−2,5−ジデオキシ−5−アジド−β−D−リボフ
ラノシル)−4−メトキシピリミジンを47mg(収率
71%)得る。1HNMRによりその構造を確認した。
得られたスペクトルデータを以下に示す。
【0014】1HNMR(CDCl3):δ=2.03-2.12
(m, 1H), 2.65-2.73 (m, 1H), 3.53 (dd, J=3.9, 13.2
Hz, 1H), 3.71 (dd, J=3.4, 13.2 Hz, 1H), 3.96 (s, 3
H), 4.08-4.13 (m, 1H), 4.20 (dd, J=3.9, 7.8 Hz, 1
H), 4.46 (d, J=11.7 Hz, 1H), 4.60 (d, J=11.7 Hz, 1
H), 5.94 (d, J=7.3 Hz, 1H), 6.25 (t, J=6.8 Hz, 1
H),7.28-7.41 (m, 5H), 7.82 (d, J=7.3 Hz, 1H)..
(m, 1H), 2.65-2.73 (m, 1H), 3.53 (dd, J=3.9, 13.2
Hz, 1H), 3.71 (dd, J=3.4, 13.2 Hz, 1H), 3.96 (s, 3
H), 4.08-4.13 (m, 1H), 4.20 (dd, J=3.9, 7.8 Hz, 1
H), 4.46 (d, J=11.7 Hz, 1H), 4.60 (d, J=11.7 Hz, 1
H), 5.94 (d, J=7.3 Hz, 1H), 6.25 (t, J=6.8 Hz, 1
H),7.28-7.41 (m, 5H), 7.82 (d, J=7.3 Hz, 1H)..
【0015】
【発明の効果】本発明によって、前記一般式[1]で表
わされるチオグリコシド誘導体に活性化剤とアジド塩を
反応させることにより、前記一般式[2]で表される
2’,5’−ジデオキシ−5’−アジドヌクレオシド誘
導体を効率良く製造することができる。
わされるチオグリコシド誘導体に活性化剤とアジド塩を
反応させることにより、前記一般式[2]で表される
2’,5’−ジデオキシ−5’−アジドヌクレオシド誘
導体を効率良く製造することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】下記一般式[1]: 【化1】 (式[1]中、R1はアシル、アリールメチル、トリア
ルキルシリル基などの通常用いられる水酸基の保護基、
R2はアリール、アルキル基を示す。)で表わされる2
−デオキシ−1−チオ−D−リボフラノシド誘導体に有
機溶媒中、活性化剤とアリールメルカプタンで処理する
ことを特徴とする下記式[2]: 【化2】 (式[2]中、R1はアシル、アリールメチル、トリア
ルキルシリル基などの通常用いられる水酸基の保護基を
示す。)で表される2’,5’−ジデオキシ−5’−ア
ジドヌクレオシド誘導体の製造方法。 - 【請求項2】活性化剤としてジメチルメチルチオ(メチ
ルスルホニウム)テトラフルオロボラートを用いること
を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の製造法。 - 【請求項3】特許請求の範囲第1項および第2項記載の
製造方法によって得られる下記式[2]で表される
2’,5’−ジデオキシ−5’−アジドヌクレオシド誘
導体 【化2】(式[2]中、R1はアシル、アリールメチ
ル、トリアルキルシリル基などの通常用いられる水酸基
の保護基を示す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9315969A JPH11130791A (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | 2’,5’−ジデオキシ−5’−アジドヌクレオシド類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9315969A JPH11130791A (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | 2’,5’−ジデオキシ−5’−アジドヌクレオシド類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11130791A true JPH11130791A (ja) | 1999-05-18 |
Family
ID=18071771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9315969A Pending JPH11130791A (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | 2’,5’−ジデオキシ−5’−アジドヌクレオシド類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11130791A (ja) |
-
1997
- 1997-10-31 JP JP9315969A patent/JPH11130791A/ja active Pending
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