JPH0753552A - 2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類とその製造方法 - Google Patents

2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類とその製造方法

Info

Publication number
JPH0753552A
JPH0753552A JP3070535A JP7053591A JPH0753552A JP H0753552 A JPH0753552 A JP H0753552A JP 3070535 A JP3070535 A JP 3070535A JP 7053591 A JP7053591 A JP 7053591A JP H0753552 A JPH0753552 A JP H0753552A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dideoxy
group
thymine
mmol
disubstituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3070535A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2547125B2 (ja
Inventor
Hideyuki Sugimura
秀幸 杉村
Kenji Osumi
賢二 大隅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noguchi Institute
Original Assignee
Noguchi Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from JP2062122A external-priority patent/JPH03264582A/ja
Application filed by Noguchi Institute filed Critical Noguchi Institute
Priority to JP3070535A priority Critical patent/JP2547125B2/ja
Publication of JPH0753552A publication Critical patent/JPH0753552A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2547125B2 publication Critical patent/JP2547125B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 【化1】 化1で表される2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−
ジ置換−ヌクレオシド類を、短工程で収率良く合成す
る。 【構成】 【化2】 化2中の1−チオグリコシド誘導体[2]、[4]とビ
ス(トリメチルシリル)チミンとを、N−ブロモコハク
酸イミドの存在下に反応させ、N−グリコシド[3]、
[5]を合成し、これらを2’,3’−ジデオキシ−
2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類へ導く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬品として期待されて
いる2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−ヌ
クレオシド類とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の方法】近年、ウィルス感染症に対する様々な化
学療法薬が開発されているが、現在使用が許可されてい
る化学療法薬は、水への溶解性が低いことや、副作用等
の問題を有しており、これに代わる抗ウィルス活性を有
する新規の化合物の開発が強く求められている。その中
でも2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−ヌ
クレオシド類には、現在使用されている化学療法薬より
も高い抗ウイルス活性や、さらに抗腫瘍、抗菌活性が期
待されているものが存在する。2’,3’−ジデオキシ
−2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類の合成法には天
然に存在するヌクレオシド類を原料とする方法や、糖誘
導体とピリミジン、プリン塩基とをカップリングさせる
方法等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法では合成できる化合物の構造や置換基が制限され
てしまうことや、反応工程数が多いこと等の問題があ
り、工業的に有利な方法とはいい難い。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の観点から、優れた
化学療法薬として新規な2’,3’−ジデオキシ−
2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類の開発を主たる目
的とし、その合成法について鋭意検討した。その結果、
化2の反応工程に示したようにNBS等の活性化剤の存
在下、1−チオグリコシド誘導体とピリミジン、プリン
塩基とをカップリングさせることによって、2’,3’
−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類を
容易に合成できることを見いだし、化学療法薬として期
待される新規化合物を合成した。すなわち、本発明は
2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−ヌクレ
オシド類とその製造方法に関するものである。本発明の
方法によれば、様々な1−チオグリコシド誘導体を原料
として用いることが出来るので、種々の構造や置換基を
有する2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−
ヌクレオシド類を合成することが可能である。
【0005】本発明の方法でピリミジン、プリン塩基と
のカップリングに使用される1−チオグリコシド誘導体
に対する制限は無いが、2’,3’−ジデオキシ−
2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類の合成原料として
は、化2で表される1−チオグリコシド誘導体[2]、
[4]が適当である。この化合物は公知の方法を応用し
て合成することが出来る。保護基P1、P2、P3として
は、通常の水酸基の保護基として使用されるものであれ
ばよく、例えばアセチル、ピバロイル等のアシル基、ト
リチル等のアルキル基、t−ブチルジメチルシリル等の
シリル保護基が例示出来る。
【0006】ピリミジン、プリン塩基としては、周知の
チミン、アデニン等の水酸基やアミノ基を保護した誘導
体が使用できる。保護基としては特に制限はないが、ト
リアルキルシリル基などが有用である。
【0007】活性化剤としては、一般にチオグリコシド
のグリコシル化の際に用いられるものが挙げられる。す
なわち、酢酸水銀、硝酸水銀などの水銀塩、銀トリフル
オロメタンスルホナート等の銀塩、NBS、N−ヨード
コハク酸イミド(NIS)−トリフルオロメタンスルホ
ン酸塩、さらに臭素、ヨウ素等があるが、NBSが極め
て有効である。
【0008】反応に用いる溶媒はエーテル、ベンゼン、
トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニト
リル、ジメチルスルホキシド等周知の非プロトン性有機
溶媒がよく、特に制限はない。反応温度、反応時間は用
いる触媒、溶媒等により異なり、特に限定されないが、
それぞれ0〜 25℃、10分〜1時間が適当である。
活性化剤の使用量に特に制限はないが、通常は1−チオ
グリコシド誘導体に対して1.0〜2.0当量の範囲で
添加する。1−チオグリコシド誘導体に対して核酸塩基
を過剰に用いる方がよく、通常は2.0〜5.0当量で
ある。
【0009】本発明化合物である2’,3’−ジデオキ
シ−2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類は、化1で表
されるものである。該化1におけるR1、R2およびBは
前記定義の通りであるが、R1の具体例としては、メチ
ル、エチル、イソプロピル、アセトキシメチル、ヒドロ
キシメチル等が挙げられ、R2の具体例としては、アジ
ド、フッ素原子が挙げられる。このような本発明化合物
の代表例としては、例えば、1−(3−アジド−2,3
−ジデオキシ−2−C−メチル−D−エリトロ−ペント
フラノシル)チミン、1−(3−アジド−2,3−ジデ
オキシ−2−C−ヒドロキシメチル−D−エリトロ−ペ
ントフラノシル)チミン、1−(3−アジド−2,3−
ジデオキシ−2−C−エチル−D−エリトロ−ペントフ
ラノシル)チミン、1−(3−アジド−2,3−ジデオ
キシ−2−C−イソプロピル−D−エリトロ−ペントフ
ラノシル)チミン、1−(2,3−ジデオキシ−3−フ
ルオロ−2−C−メチル−D−エリトロ−ペントフラノ
シル)チミン等のピリミジン類、9−(3−アジド−
2,3−ジデオキシ−2−C−メチル−D−エリトロ−
ペントフラノシル)アデニン等のプリン類が挙げられ
る。
【0010】
【実施例1】 1−(3−アジド−2,3−ジデオキシ−2−C−メチ
ル−5−O−ピバロイル−D−エリトロ−ペントフラノ
シル)チミン[9]
【化3】
【0011】チミン196mg(1.6mmol)にア
ルゴン雰囲気下、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチ
ルジシラザン0.9ml(4.3mmol)、N,N−
ジメチルホルムアミド(以下DMFと略す)0.1ml
(1.3mmol)を加え16時間加熱還流する。加熱
した状態で減圧下、過剰の1,1,1,3,3,3−ヘ
キサメチルジシラザンとDMFを除去し乾燥する。得ら
れたビス(トリメチルシリル)チミンを2mlのジクロ
ロメタンに溶解し、これを1−チオグリコシド誘導体
[8]268mg(0.78mmol)のジクロロメタ
ン溶液(8ml)の中へ加える。この溶液にモレキュラ
ーシーブス4Aを加え15分間攪はんした後、NBS1
59mg(0.89mmol)を加え、室温にて1時間
攪はんした後、濾過し、濾液をチオ硫酸ナトリウム水溶
液で洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離精製し
て1−(3−アジド−2,3−ジデオキシ−2−C−メ
チル−5−O−ピバロイル−D−エリトロ−ペントフラ
ノシル)チミン[9]を273mg(98モル%)得
る。
【0012】1HNMR(CDCl3):δ 1.04(d, J=
7.3Hz, 3H), 1.24(s, 9H), 1.89-1.98(m, 3H), 2.87-3.
17(m, 1H), 3.97-4.37(m, 3H), 4.37-4.65(m, 1H), 5.8
8(d,J=8.2Hz, 0.1H), 6.31(d, J=7.3Hz, 0.9H), 7.17
(s, 0.1H), 7.28(d, J=1.2Hz,0.9H).
【0013】
【実施例2】 1−(2−C−アセトキシメチル−3−アジド−2,3
−ジデオキシ−5−O−ピバロイル−D−エリトロ−ペ
ントフラノシル)チミン[11]
【化4】
【0014】チミン229mg(1.8mmol)、1
−チオグリコシド誘導体[10]310mg(0.9m
mol)を用い、実施例1と同様の操作を行い、1−
(2−C−アセトキシメチル−3−アジド−2,3−ジ
デオキシ−5−O−ピバロイル−D−エリトロ−ペント
フラノシル)チミン[11]303mg(81モル%)
を得る。
【0015】1HNMR(CDCl3):δ 1.24(s, 9
H), 1.86-1.99(m, 3H), 1.99-2.11(m,3H), 3.07-3.48
(m, 1H), 3.90-4.73(m, 7H), 4.80-5.04(m, 1H), 5.99
(d, J=7.9Hz, 0.4H), 6.41(d, J=7.8Hz, 0.6H), 7.16-
7.38(m, 1H).
【0016】
【実施例3】 1−(2,3−ジデオキシ−3−フルオロ−2−C−メ
チル−5−O−t−ブチルジメチルシリル−D−エリト
ロ−ペントフラノシル)チミン[13]
【化5】
【0017】チミン180mg(1.4mmol)、1
−チオグリコシド誘導体[12]248mg(0.7m
mol)を用い、実施例1と同様の操作を行い、1−
(2,3−ジデオキシ−3−フルオロ−2−C−メチル
−5−O−t−ブチルジメチルシリル−D−エリトロ−
ペントフラノシル)チミン[13]193mg(75モ
ル%)を得る。
【0018】1HNMR(CDCl3):δ 0.09(s, 4.8
H), 0.14(s, 1.2H), 0.89(s, 7.2H), 0.94(s, 1.8H),
0.96-1.29(m, 3H), 1.94(s, 3H), 2.47-2.81(m, 0.5H),
2.86-3.26(m, 0.5H), 3.50-3.92(m, 2H), 4.38-4.84
(m, 1.5H), 5.19-5.41(m, 0.5H), 6.12(d, J=10Hz, 0.2
H), 6.43(d, J=8.0Hz, 0.8H), 7.18(s, 0.8H), 7.44(s,
0.2H), 9.80(s, 1H).
【0019】
【実施例4】 1−(3−アジド−2,3−ジデオキシ−2−C−メチ
ル−D−エリトロ−ペントフラノシル)チミン[14]
【化6】
【0020】[9]186mg(0.51mmol)
に、1規定の水酸化カリウム−エタノール溶液5mlを
加えて攪はんする。1時間後、陽イオン交換樹脂(Do
wex50W)を加えて中和した後、濾過し、濾液を濃
縮する。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単
離精製して1−(3−アジド−2,3−ジデオキシ−2
−C−メチル−D−エリトロ−ペントフラノシル)チミ
ン[14]107mg(75モル%)を得る。
【0021】1HNMR(CD3OD):δ 0.98(d, J=
7.0Hz, 3H), 1.91(d, J=1.1Hz, 3H),2.92-3.21(m, 1H),
3.60-3.68(m, 2H), 6.25(d, J=7.0Hz, 1H), 7.47(d, J
=1.1Hz, 1H).
【0022】
【実施例5】 1−(3−アジド−2,3−ジデオキシ−2−C−ヒド
ロキシメチル−D−エリトロ−ペントフラノシル)チミ
ン[15]
【化7】
【0023】[11]82mg(0.19mmol)を
用い、実施例4と同様に処理して1−(3−アジド−
2,3−ジデオキシ−2−C−ヒドロキシメチル−D−
エリトロ−ペントフラノシル)チミン[15]45mg
(79モル%)を得る。
【0024】1HNMR(CD3OD):δ 1.81-2.04
(m, 3H), 2.50-3.44(m, 1H), 3.46-4.14(m, 5H), 4.34-
4.60(m, 1H), 5.95(d,J=7.9Hz, 0.4H), 6.32(d, J=7.1H
z, 0.6H), 7.50(s, 0.6H), 7.80(s, 0.4H).
【0025】
【実施例6】 1−(3−アジド−2,3−ジデオキシ−2−C−エチ
ル−D−エリトロ−ペントフラノシル)チミン[21]
【化8】
【0026】チミン750mg(6,0mmol)にア
ルゴン雰囲気下、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチ
ルジシラザン3.6ml(17mmol)、DMF0.
3ml(3.9mmol)を加え16時間加熱還流す
る。加熱した状態で減圧下、過剰の1,1,1,3,
3,3−ヘキサメチルジシラザンとDMFを除去し乾燥
する。得られたビス(トリメチルシリル)チミンをml
のジクロロメタンに溶解し、これを1−チオグリコシド
誘導体[16]872mg(3.0mmol)のジクロ
ロメタン溶液(30ml)の中へ加える。この溶液にモ
レキュラーシーブス4Aを加え15分間攪はんした後、
NBS581mg(3.3mmol)を加え、室温にて
1時間攪はんした後、濾過し、濾液をチオ硫酸ナトリウ
ム水溶液で洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃
縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離
精製して[17]919mg(100モル%)を得る。
【0027】[17]717mg(2.3mmol)を
メタノール(23ml)、脱イオン水(7ml)に溶解
し、p−トルエンスルホン酸1.06g(5.6mmo
l)を加え22時間攪はんする。炭酸水素ナトリウムを
加えて中和し、メタノールを除去した後クロロホルムで
抽出する。無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにより単離精製して[1
8]605mg(97モル%)を得る。
【0028】[18]346mg(1.3mmol)を
ピリジン(4ml)に溶解し、4,4,4’−ジメトキ
シトリフェニルメチルクロリド954mg(2.8mm
ol)を加え20時間攪はんする。氷冷下、メタンスル
ホニルクロリド741mg(6.4mmol)を加え
る。3.5時間後、氷水に注ぎクロロホルムで抽出し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより単離精製して[19]79
1mg(95モル%)を得る。
【0029】[19]789mg(1.2mmol)を
DMF(19ml)に溶解し、アジ化ナトリウム789
mg(12mmol)を加え、110℃で攪はんする。
8時間後室温に戻してクロロホルムで抽出し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーにより単離精製して[20]559mg(7
2モル%)を得る。
【0030】[20]310mg(0.51mmol)
を80%酢酸水溶液(7.5ml)に溶解し、85゜で
攪はんする。1時間後、無水炭酸水素ナトリウムを加
え、酢酸をトルエンと共沸させた後、クロロホルムで抽
出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、シリカゲル
カラムクロマトグラフィーにより単離精製して1−(3
−アジド−2,3−ジデオキシ−2−C−エチル−D−
エリトロ−ペントフラノシル)チミン[21]110m
g(72モル%)を得る。
【0031】1HNMR(CD3OD):δ 0.97(t, J=
6.3Hz, 3H), 1.16-1.81(m2H), 1.91(d,J=1.1Hz, 3H),
2.24-2.65(m, 1H), 3.64-3.75(m, 2H), 4.01-4.16(m, 1
H), 4.35(dd,J=2.7Hz, J=6.3Hz, 1H), 5.88(d, J=9.0H
z, 1H), 7.78(d, J=1.1Hz, 1H).
【0032】
【実施例7】 1−(3−アジド−2,3−ジデオキシ−2−C−イソ
プロピル−D−エリトロ−ペントフラノシル)チミン
[27]
【化9】
【0033】チミン626mg(5.0mmol)にア
ルゴン雰囲気下、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチ
ルジシラザン3.0ml(14mmol)、DMF0.
25ml(3.2mmol)を加え16時間加熱還流す
る。加熱した状態で減圧下、過剰の1,1,1,3,
3,3−ヘキサメチルジシラザンとDMFを除去し乾燥
する。得られたビス(トリメチルシリル)チミンをml
のジクロロメタンに溶解し、これを1−チオグリコシド
誘導体[22]765mg(2.5mmol)のジクロ
ロメタン溶液(30ml)の中へ加える。この溶液にモ
レキュラーシーブス4Aを加え15分間攪はんした後、
NBS486mg(2.8mmol)を加え、室温にて
1時間攪はんした後、濾過し、濾液をチオ硫酸ナトリウ
ム水溶液で洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃
縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離
精製して[23]702mg(87モル%)を得る。
【0034】[23]699mg(2.2mmol)を
メタノール(22ml)に溶解し、p−トルエンスルホ
ン酸819mg(5.6mmol)を加え32時間攪は
んする。炭酸水素ナトリウムを加えて中和し、メタノー
ルを除去した後クロロホルムで抽出する。無水硫酸ナト
リウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより単離精製して[24]437mg(71モ
ル%)を得る。
【0035】[24]221mg(0.78mmol)
をピリジン(2.5ml)に溶解し、トリフェニルメチ
ルクロリド1.1g(4.0mmol)を加え20時間
攪はんする。氷冷下、メタンスルホニルクロリド450
mg(3.9mmol)を加える。3.5時間後、氷水
に注ぎクロロホルムで抽出し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに
より単離精製して[25]456mg(97モル%)を
得る。
【0036】[25]456mg(0.75mmol)
をDMF(12ml)に溶解し、アジ化ナトリウム49
1mg(7.6mmol)を加え、110℃で攪はんす
る。9時間後室温に戻してクロロホルムで抽出し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより単離精製して[26]316mg
(76モル%)を得る。
【0037】[26]313mg(0.57mmol)
を80%酢酸水溶液(8.3ml)に溶解し、85゜で
攪はんする。1時間後、無水炭酸水素ナトリウムを加
え、酢酸をトルエンと共沸させた後、クロロホルムで抽
出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、シリカゲル
カラムクロマトグラフィーにより単離精製して1−(3
−アジド−2,3−ジデオキシ−2−C−イソプロピル
−D−エリトロ−ペントフラノシル)チミン[27]1
76mg(65モル%)を得る。
【0038】1HNMR(CD3OD):δ 0.81(d, J=
5.9Hz, 3H), 1.08(d<J=5.9Hz, 3H),1.88(d, J=1.1Hz, 3
H), 2.02-2.67(m, 1H), 3.70-3.83(m, 2H), 4.04-4.20
(m, 1H), 4.29-4.34(m,1H), 4.50-4.70(m, 2H), 6.03
(d,J=9.0Hz, 1H), 7.83(d, J=1.1Hz, 1H).
【0039】
【発明の効果】本発明は、このように2’,3’−ジデ
オキシ−2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類を簡便に
しかも良好な収率で得るものであり、その工業的価値は
大である。また、この様にして合成された化合物はいず
れも新規な化学療法薬として期待されている。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 2’,3’−ジデオキシ−2’,3’
−ジ置換−ヌクレオシド類とその製造方法
【特許請求の範囲】
【化1】 (化1中、Rは低級アルキル、アセトキシメチル、ヒ
ドロキシメチル基、Rはアジど、ハロゲン、Bはピリ
ミジン塩基を示す。)
【化2】 (化2中、R低級アルキル、アセトキシメチル、ヒド
ロキシメチル基、Rはアジド、ハロゲン、Rはアル
キルまたはアリール基、Pは保護基、Bはピリミジン
塩基を示す。)
【化3】 (化3中、Rは低級アルキル、アセトキシメチル、ヒ
ドロキシメチル基、Rはアジド、ハロゲン、Rはア
ルキルまたはアリール基、Pは保護基、Bはピリミジ
ン塩基を示す。)
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】医薬品中間体として有用な新規
2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−ヌクレ
オシド類とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えばアジドチミジンの様なウイ
ルス感染症に対する様々な化学療法剤が開発されている
が、現在使用が許可されている化学療法剤は、水への溶
解性が低いことや、副作用等の問題を有しており、更に
優れた抗ウィルス活性を有する新規化合物の開発が強く
求められている。従来、開発されたこれらの2’,3’
−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類の
合成法は天然に存在するヌクレオシト類を原料とする方
法、あるいは糖誘導体と核酸塩基をカップリングさせる
方法等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
これらの方法では合成できる化合物の構造や置換基が制
限されること、あるいは反応の工程数が多い等の問題が
あり、工業的に必ずしも有利な方法とはいい難い。
【0004】
【課題を解決するための手段】この様な理由から、新規
なヌクレオシド類を効率よく合成する方法について検討
した結果、従来ヌクレオシド類の合成に用いられたこと
のない1−チオグリコシド誘導体を用いることにより、
新規な2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−
ヌクレオシド類の合成とその合成法を開発するに至っ
た。
【0005】すなわち、本発明の要旨は下記一般式化1
で表される新規な2’,3’−ジデオキシ−2’,3’
−ジ置換−ヌクレオシド類であり、
【化1】(化1中、Rよ低級アルキル、アセトキシメ
チル、ヒドロキシメチル基、Rはアジド、ハロゲン、
Bはピリミジン塩基を示す。)また、下記一般式化2お
よび化3で表す様に、1−チオグリコシド誘導体とピリ
ミジン塩基を活性化剤の存在下にカップリングすること
を特徴とする2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ
置換−ヌクレオシド類の製造方法である。
【化2】
【化3】(化2、化3中、Rほ低級アルキル、アセト
キシメチル、ヒドロキシメチル基、Rはアジト、ハロ
ゲン、Rはアルキルまたはイリール基、P、P
保護基、Bはピリミジン塩基を示す。)
【0006】本発明に使用される化2、化3に示す1−
チオグリコシド誘導体
【化2】
【化3】は公知の方法で合成することが出来る。式中の
で示される低級アルキル基としてはメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル等であり、R
示されるハロゲンとは塩素、フッ素、臭素等を挙げるこ
とが出来る。また、Pで示す保護基としては、通常の
糖水酸基の保護基として使用されるものであればよく、
アセチル、ピバロイル等のアシル基、トリチル等のアル
キル基、第三ブチル−ジメチルシリル等のシリル基が例
示出来る。また、Pで示す保護基としては、イソプロ
ピリデンあるいはベンジリデン基が挙げられる。
【0007】ピリミジン塩基としてはチミンあるいはト
リアルキルシリルで水酸基を保護したチミン誘導体が使
用出来る。
【0008】活性化剤としては、一般にチオグリコシト
のグリコシル化の際に用いられるものが挙げられる。す
なわち、酢酸水銀、硝酸水銀などの水銀塩、銀トリフル
オロメタンスルホナート等の銀塩、N−ブロモコハク酸
イミド(以下NBS)、N−ヨードコハク酸イミド−ト
リフルオロメタンスルホン酸塩、さらに臭素、ヨウ素等
があるが、NBSが特に有効である。
【0009】反応に用いる溶媒はエーテル、ベンゼン、
トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニト
リル、ジメチルスルホキシド等周知の有機溶媒で、特に
制限はない。反応温度、反応時間は用いる触媒、溶媒等
により異なり、特に限定されないが、それぞれ0〜25
℃、10分〜1時間が適当である。活性化剤の使用量に
特に制限はないが、通常は1−チオグリコシド誘導体に
対して1.0〜2.0当量の範囲で添加する。1−チオ
グリコシド誘導体に対して核酸塩基を過剰に用いる方が
よく、通常は2.0〜5.0当量である。
【0010】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例により何等制限を受
けるものではない。
【0011】
【実施例1】1−(3−アジド−2,3−ジデオキシ−
2−C−メチル−5−O−ピバロイル−D−エリトロ−
ペントフラノシル)チミン[2]の製造方法は化4に示
す通りである。
【化4】
【0012】チミン196mg(1.6mmol)にア
ルゴン雰囲気下、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチ
ルジシラザン0.9ml(4.3mmol)、N,N−
ジメチルホルムアミト(以下DMFと略す)0.1ml
(1.3mmol)を加え16時間加熱還流する。加熱
した状態で減圧下、過剰の1,1,1,3,3,3−ヘ
キサメチルジシラザンとDMFを除去し乾燥する。得ら
れたビス(トリメチルシリル)チミンを2mlのジクロ
ロメタンに溶解し、これを1−チオグリコシド誘導体
[1]268mg(0.78mmol)のジクロロメタ
ン溶液(8ml)の中へ加える。この溶液にモレキュラ
ーシーブス4Aを加え15分間攪はんした後、NBS1
59mg(0.89mmol)を加え、室温にて1時間
攪はんした後、濾過し、濾液をチオ硫酸ナトリウム水溶
液で洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離精製し
て1−(3−アジド−2,3−ジデオキシ−2−C−メ
チル−5−O−ピバロイル−D−エリトロ−ペントフラ
ノシル)チミン[2]を273mg(98モル%)得
る。
【0013】HNMR(CDCl):δ1.04
(d,J=7.3Hz,3H),1.24(s,9
H),1.89−1.98(m,3H),2.87−
3.17(m,1H),3.97−4.37(m,3
H),4.37−4.65(m,1H),5.88
(d,J=8.2Hz,0.1H),6.31(d、J
=7.3Hz,0.9H),7.17(s,0.1
H),7.28(d,J=1.2Hz,0.9H).
【0014】
【実施例2】 1−(2−C−アセトキシメチル−3−アジド−2,3
−ジデオキシ−5−O−ピパロイル−D−エリトロ−ペ
ントフラノシル)チミン[4]
【化5】
【0015】チミン229mg(1.8mmol)、1
−チオグリコシド誘導体[3]310mg(0.9mm
ol)を用い、実施例1と同様の操作を行い、1−(2
−C−アセトキシメチル−3−アジド−2,3−ジデオ
キシ−5−O−ピバロイル−D−エリトロ−ペントフラ
ノシル)チミン[4]303mg(81モル%)を得
る。
【0016】HNMR(CDCl):δ1.24
(s,9H),1.86−1.99(m,3H),1.
99−2.11(m,3H),3.07−3.48
(m,1H),3.90−4.73(m,7H),4.
80−5.04(m,1H),5.99(d,J=7.
9Hz,0.4H),6.41(d,J=7.8Hz,
0.6H),7.16−7.38(m,1H).
【0017】
【実施例3】 1−(2,3−ジデオキシ−3−フルオロ−2−C−メ
チル−5−O−t−ブチルジメチルシリル−D−エリト
ロ−ペントフラノシル)チミン[6]
【化6】
【0018】チミン180mg(1.4mmol)、1
−チオグリコシド誘導体[5]248mg(0.7mm
ol)を用い、実施例1と同様の操作を行い、1−
(2,3−ジデオキシ−3−フルオロ−2−C−メチル
−5−O−t−ブチルジメチルシリル−D−エリトロ−
ペントフラノシル)チミン[6]193mg(75モル
%)を得る。
【0019】HNMR(CDCl):δ0.09
(s,4.8H),0.14(s,1.2H),0.8
9(s,7.2H),0.94(s,1.8H),0.
96−1.29(m,3H),1.94(s,3H),
2.47−2.81(m,0.5H),2.86−3.
26(m,0.5H),3.50−3.92(m,2
H),4.38−4.84(m,1.5H),5.19
−5.41(m,0.5H)6.12(d,J=10H
z,0.2H),6.43(d,J=8.0Hz,0.
8H),7.18(s,0.8H),7.44(s,
0.2H),9.80(s,1H)・
【0020】
【実施例4】 1−(3−アジド−2,3−ジデオキシ−2−C−メチ
ル−D−エリトロ−ペントフラノシル)チミン[7]
【化7】
【0021】化合物[2]186mg(0.51mmo
l)に、1規定の水酸化カリウムーエタノール溶液5m
lを加えて攪はんする。1時間後、陽イオン交換樹脂
(Dowex 50W)を加えて中和した後、濾過し、
濾液を濃縮する。シリカゲルカラムクロマトグラフィー
により単離精製して1−(3−アジド−2,3−ジデオ
キシ−2−C−メチル−D−エリトロ−ペントフラノシ
ル)チミン[7]107mg(75モル%)を得る。
【0022】HNMR(CDOD):δ0.98
(d,J=7.0Hz,3H),1.91(d,J=
1.1Hz,3H),2.92−3.21(m,1
H),3.60−3.68(m,2H),6.25
(d,J=7.0Hz,1H),7.47(d,J=
1.1Hz,1H).
【0023】
【実施例5】 1−(3−アジド−2,3−ジデオキシ−2−C−ヒド
ロキシメチル−D−エリトロ−ペントフラノシル)チミ
[8]
【化8】
【0024】化合物[4]82mg(0.19mmo
l)を用い、実施例4と同様に処理して1−(3−アジ
ド−2,3−ジデオキシ−2−C−ヒドロキシメチル−
D−エリトロ−ペントフラノシル)チミン[8]45m
g(79モル%)を得る。
【0025】HNMR(CDOD):δ1.81−
2.04(m,3H),2.50−3.44(m,1
H),3.46−414(m,5H),4.34−4.
60(m,1H),5.95(d,J=7.9Hz,
0.4H),6.32(d,J=7.1Hz,0.6
H),7.50(s,0.6H),7.80(s,0.
4H).
【0026】
【実施例6】 1−(3−アジド−2,3−ジデオキシ−2−C−エチ
ル−D−エリトロ−ペントフラノシル)チミン[7]
【化9】
【0027】チミン750mg(6.0mmol)にア
ルゴン雰囲気下、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチ
ルジシラザン3.6m1(17mmol)、DMF0.
3ml(3.9mmol)を加え16時間加熱還流す
る。加熱した状態で減圧下、過剰の1,1,1,3,
3,3−ヘキサメチルジシラザンとDMFを除去し乾燥
する。得られたビス(トリメチルシリル)チミンをml
のジクロロメタンに溶解し、これを1−チオグリコシド
誘導体[9]872mg(3.0mmol)のジクロロ
メタン溶液(30ml)の中へ加える。この溶液にモレ
キュラーシーブス4Aを加え15分間攪はんした後、N
BS581mg(3.3mmol)を加え、室温にて1
時間攪はんした後、濾過し、濾液をチオ硫酸ナトリウム
水溶液で洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離精
製して[10]919mg(100モル%)を得る。
【0028】化合物[10]717mg(2.3mmo
l)をメタノール(23ml)、脱イオン水(7ml)
に溶解し、p−トルエンスルホン酸1.06g(5.6
mmol)を加え22時間攪はんする。炭酸水素サトリ
ウムを加えて中和し、メタノールを除去した後クロロホ
ルムで抽出する。無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離精製し
[11]605mg(97モル%)を得る。
【0029】化合物[11]346mg(1.3mmo
l)をピリジン(4ml)に溶解し、4,4’−ジメト
キシトリフェニルメチルクロリド954mg(2.8m
mol)を加え20時間攪はんする。氷冷下、メタンス
ルホニルクロリド741mg(6.4mmol)を加え
る。3.5時間後、氷水に注ぎクロロホルムで抽出し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより単離精製して[12]79
1mg(95モル%)を得る。
【0030】化合物[12]789mg(1.2mmo
l)をDMF(19ml)に溶解し、アジ化ナトリウム
789mg(12mmol)を加え、110℃で攪はん
する。8時間後室温に戻してクロロホルムで抽出し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにより単離精製して[13]559m
g(72モル%)を得る。
【0031】化合物[13]310mg(0.51mm
ol)を80%酢酸水溶液(7.5ml)に溶解し、
5°Cで攪はんする。1時間後、無水炭酸水素ナトリウ
ムを加え、酢酸をトルエンと共沸させ除去した後、クロ
ロホルムで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離精
製して1−(3−アジド−2,3−ジデオキシ−2−C
−エチル−D−エリトロ−ペントフラノシル)チミン
[7]110mg(72モル%)を得る。
【0032】HNMR(CDOD):δ0.97
(t,J=6.3Hz,3H),1.16−1.81
(m2H),1.91(d,J=1.1Hz,3H),
2.24−2.65)m,1H),3.64−3.75
(m,2H),4.01−4.16(m,1H),4.
35(dd,J=2.7Hz,J=6.3Hz,1
H),5.88(d,J=9.0Hz,1H),7.7
8(d,J=1.1Hz,1H).
【0033】
【実施例7】 1−(3−アジト−2,3−ジデオキシ−2−C−イソ
プロピル−D−エリトロ−ペントフラノシル)チミン
[19]
【化10】
【0034】チミン626mg(5.0mmol)にア
ルゴン雰囲気下、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチ
ルジシラザン3.0ml(14mmol)、DMF0.
25ml(3.2mmol)を加え16時間加熱還流す
る。加熱した状態で減圧下、過剰の1,1,1,3,
3,3−ヘキサメチルジシラザンとDMFを除去し乾燥
する。得られたビス(トリメチルシリル)チミンをml
のジクロロメタンに溶解し、これを1−チオグリコシド
誘導体[14]765mg(2.5mmol)のジクロ
ロメタン溶液(30ml)の中へ加える。この溶液にモ
レキュラーシーブス4Aを加え15分間攪はんした後、
NBS486mg(2.8mmol)を加え、室温にて
1時間攪はんした後、濾過し、濾液をチオ硫酸ナトリウ
ム水溶液で洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃
縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離
精製して[15]702mg(87モル%)を得る。
【0035】化合物[15]699mg(2.2mmo
l)をメタノール(22ml)に溶解し、p−トルエン
スルホン酸819mg(5.6mmol)を加え32時
間攪はんする。炭酸水素ナトリウムを加えて中和し、メ
タノールを除去した後クロロホルムで抽出する。無水硫
酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにより単離精製して[16]437mg
(71モル%)を得る。
【0036】化合物[16]221mg(0.78mm
ol)をピリジン(2.5ml)に溶解し、トリフェニ
ルメチルクロリド1.1g(4.0mmol)を加え2
0時間攪はんする。氷冷下、メタンスルホニルクロリド
450mg(3.9mmol)を加える。3.5時間
後、氷水に注ぎクロロホルムで抽出し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより単離精製して[17]456mg(97モ
ル%)を得る。
【0037】化合物[17]456mg(0.75mm
ol)をDMF(12ml)に溶解し、アジ化ナトリウ
ム491mg(7.6mmol)を加え、110℃で攪
はんする。9時間後室温に戻してクロロホルムで抽出
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより単離精製して[18]
16mg(76モル%)を得る。
【0038】化合物[18]313mg(0.57mm
ol)を80%酢酸水溶液(8.3ml)に溶解し、
5°Cで攪はんする。1時間後、無水炭酸水素ナトリウ
ムを加え、酢酸をトルエンと共沸させ除去した後、クロ
ロホルムで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離精
製して1−(3−アジド−2,3−ジデオキシ−2−C
−イソプロピル−D−エリトロ−ペントフラノシル)チ
ミン[19]176mg(65モル%)を得る。
【0039】HNMR(CDOD):δ0.81
(d,j=5.9Hz,3H),1.08(d<J=
5.9Hz,3H),1.88(d,J=1.1Hz,
3H),2.02−2.67(m,1H),3.70−
3,83(m,2H),4.04−4.20(m,1
H),4.29−4.34(m,1H),4.50−
4.70(m,2H),6.03(d,J=9.0H
z,1H),7.83(d,J=1.1Hz,1H).
【0040】
【発明の効果】本発明は、このように2’,3’−ジデ
オキシ−2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類を簡便に
しかも良好な収率で得るものであり、その工業的価値は
大である。また、この様にして合成された化合物は新規
2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−ヌク
レオシドであり、医薬品の中間体として貴重な化合物で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07H 19/16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 【化1】 (化1中、R1はアルキル基、アリール基、またはハロ
    ゲン、R2はアルキル基、アジド基、シアノ基、アミノ
    基、またはハロゲン、Bはピリミジン、プリン塩基を示
    す。)で表される2’,3’−ジデオキシ−2’,3’
    −ジ置換−ヌクレオシド類。
  2. 【請求項2】 R1がメチル基、エチル基、イソプロピ
    ル基、アセトキシメチル基、ヒドロキシメチル基、R2
    がアジド基、フッ素原子である化1で表される2’,
    3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド
    類。
  3. 【請求項3】 【化2】 (化2中、R1、R2、Bは前記と同意義であり、R3
    アルキル基またはアリール基、P1、P2、P3は保護
    基、を示す。)活性化剤の存在下、1−チオグリコシド
    誘導体[2]、[4]とピリミジン、プリン塩基とをカ
    ップリングさせることを特徴とする、化2の反応工程よ
    りなる化1で表される2’,3’−ジデオキシ−2’,
    3’−ジ置換−ヌクレオシド類の製造方法。
  4. 【請求項4】 活性化剤としてN−ブロモコハク酸イミ
    ド(以下NBSと略す)を用いることを特徴とする請求
    項3の製造方法。
  5. 【請求項5】 核酸塩基としてビス(トリメチルシリ
    ル)チミンを用いることを特徴とする請求項3の製造方
    法。
JP3070535A 1990-03-13 1991-03-11 2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類とその製造方法 Expired - Fee Related JP2547125B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3070535A JP2547125B2 (ja) 1990-03-13 1991-03-11 2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類とその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-62122 1990-03-13
JP2062122A JPH03264582A (ja) 1990-03-13 1990-03-13 2’,3’―ジデオキシ―2’,3’―ジ置換―ヌクレオシド類とその製造方法
JP3070535A JP2547125B2 (ja) 1990-03-13 1991-03-11 2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類とその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0753552A true JPH0753552A (ja) 1995-02-28
JP2547125B2 JP2547125B2 (ja) 1996-10-23

Family

ID=26403180

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3070535A Expired - Fee Related JP2547125B2 (ja) 1990-03-13 1991-03-11 2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2547125B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2547125B2 (ja) 1996-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2699050B2 (ja) 抗ウイルス製剤
JP3042073B2 (ja) ヌクレオシド誘導体とその製造方法
JP2024054157A (ja) 修飾ヌクレオシドホスホロアミダイト
JPH059197A (ja) 2‐アルキニルアデノシン誘導体
JP3026861B2 (ja) デオキシヌクレオシド類の製造方法
JPH0753552A (ja) 2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジ置換−ヌクレオシド類とその製造方法
JPH0269476A (ja) ピリミジン誘導体の製法
JP2007513134A (ja) 2−置換アデノシンの改善された合成
IL117225A (en) Preparation of T4D from 5 methyluridine, and several intermediates for this
JP3165420B2 (ja) D−ペントフラノース誘導体及びその製造法
CN100455591C (zh) 改进的2-取代腺苷的合成
JP2002293792A (ja) ヌクレオシド又は糖のフッ素化誘導体の製造方法
JPH05271224A (ja) 新規なオキセタン環含有ヌクレオシド誘導体
JP2008195648A (ja) 4’−セレノヌクレオシド及び4’−セレノヌクレオチド
JPH03264582A (ja) 2’,3’―ジデオキシ―2’,3’―ジ置換―ヌクレオシド類とその製造方法
JP4174895B2 (ja) ヌクレオシド誘導体とその製法
JPH0665281A (ja) 2−アミノ(2,3,5−トリ−0−ベンジル−β−D−アラビノフラノシル)アデニンの調製の改良方法
JPS6281397A (ja) リボフラノシド誘導体の製造法
JPH07157496A (ja) デオキシヌクレオシドの製造法
JPH11217396A (ja) ヌクレオシド誘導体の製造方法
JPS636557B2 (ja)
JPS62242693A (ja) フツ素含有リボフラノシド誘導体およびその製造法
JPH06263791A (ja) α−リバゾールの製造方法
JPH072846A (ja) テトラヒドロフルフリルアルコール誘導体
JPH06135962A (ja) 2’,3’−ジデオキシヌクレオシド誘導体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees