JPH10237090A - 6−o−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体、その製造法及び用途 - Google Patents
6−o−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体、その製造法及び用途Info
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- JPH10237090A JPH10237090A JP9055574A JP5557497A JPH10237090A JP H10237090 A JPH10237090 A JP H10237090A JP 9055574 A JP9055574 A JP 9055574A JP 5557497 A JP5557497 A JP 5557497A JP H10237090 A JPH10237090 A JP H10237090A
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】新規な6−O−(2−ピリミジル)−2,3−
ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラ
ノシド誘導体とその製造法、及びこれを用いた3’−イ
ソヘキソピラノシルヌクレオシド誘導体の立体選択的な
製造法。 【構成】6−O−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオ
キシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド
誘導体に活性化剤を反応させて分子内グリコシル化反応
を行うことにより、3’−イソヘキソピラノシルヌクレ
オシド誘導体を、β体に対する極めて高い選択率で効率
良く製造することができる。
ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラ
ノシド誘導体とその製造法、及びこれを用いた3’−イ
ソヘキソピラノシルヌクレオシド誘導体の立体選択的な
製造法。 【構成】6−O−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオ
キシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド
誘導体に活性化剤を反応させて分子内グリコシル化反応
を行うことにより、3’−イソヘキソピラノシルヌクレ
オシド誘導体を、β体に対する極めて高い選択率で効率
良く製造することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な6−O−
(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジ
デヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体、その製造
法及び用途に関する。さらに詳細には、本発明は、抗ウ
イルス剤として有望な3’−イソヘキソピラノシルヌク
レオシドの合成中間体として有用な6−O−(2−ピリ
ミジル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−
1−チオヘキソピラノシド誘導体、その製造法、及び該
チオピラノシドから3’−イソヘキサピラノシルヌクレ
オシド誘導体を立体選択的に製造する方法に関する。本
発明により、3’−イソヘキソピラノシル−β−ヌクレ
オシド誘導体を、α体を生成することなく容易に製造す
ることができる。
(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジ
デヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体、その製造
法及び用途に関する。さらに詳細には、本発明は、抗ウ
イルス剤として有望な3’−イソヘキソピラノシルヌク
レオシドの合成中間体として有用な6−O−(2−ピリ
ミジル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−
1−チオヘキソピラノシド誘導体、その製造法、及び該
チオピラノシドから3’−イソヘキサピラノシルヌクレ
オシド誘導体を立体選択的に製造する方法に関する。本
発明により、3’−イソヘキソピラノシル−β−ヌクレ
オシド誘導体を、α体を生成することなく容易に製造す
ることができる。
【0002】
【従来の技術】これまでに核酸塩基が糖の1位以外に結
合したイソヌクレオシドのヘキソピラノース誘導体とし
ては2’−及び3’−イソヘキソピラノシルヌクレオシ
ドが知られておりその合成法としては、適当に保護した
糖を核酸塩基と反応させる方法が報告されている[I. V
ereheggenら, J. Med. Chem. 1995年, 38巻, 826頁, H.
Ohruiら, Biosci. Biotech. Biochem.1993年, 57巻, 1
040頁, 及びM. Fuentesら,Tetrahedron 1970年, 26巻,
4823頁]。
合したイソヌクレオシドのヘキソピラノース誘導体とし
ては2’−及び3’−イソヘキソピラノシルヌクレオシ
ドが知られておりその合成法としては、適当に保護した
糖を核酸塩基と反応させる方法が報告されている[I. V
ereheggenら, J. Med. Chem. 1995年, 38巻, 826頁, H.
Ohruiら, Biosci. Biotech. Biochem.1993年, 57巻, 1
040頁, 及びM. Fuentesら,Tetrahedron 1970年, 26巻,
4823頁]。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では核酸塩基を導入するための糖誘導体の合成に多
段階を要し、また、導入の際の立体選択性が低い場合も
あり、極めて効率の悪いものになっている。このよう
に、従来知られている方法は、工業的に有利な方法とは
言い難い。
方法では核酸塩基を導入するための糖誘導体の合成に多
段階を要し、また、導入の際の立体選択性が低い場合も
あり、極めて効率の悪いものになっている。このよう
に、従来知られている方法は、工業的に有利な方法とは
言い難い。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、上記
の課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、市販
のグルカール誘導体より容易に誘導される2,3−ジデ
オキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオ−D−エリトロ
−ヘキソピラノシドの5位にピリミジル基を導入した下
記一般式[1]:
の課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、市販
のグルカール誘導体より容易に誘導される2,3−ジデ
オキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオ−D−エリトロ
−ヘキソピラノシドの5位にピリミジル基を導入した下
記一般式[1]:
【化1】(式[1]中、R1はアシル、アリールメチ
ル、トリアルキルシリル基などの通常用いられる水酸基
の保護基を、R2はアルキル基、アリール基を、R3は水
素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基
を示す。)で表わされる6−O−(2−ピリミジル)−
2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘ
キソピラノシド誘導体に、有機溶媒中、適当な活性化剤
を用いて分子内でグリコシル化を行わせると、3’−イ
ソヘキソピラノシル−β−ヌクレオシド誘導体が得られ
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
ル、トリアルキルシリル基などの通常用いられる水酸基
の保護基を、R2はアルキル基、アリール基を、R3は水
素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基
を示す。)で表わされる6−O−(2−ピリミジル)−
2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘ
キソピラノシド誘導体に、有機溶媒中、適当な活性化剤
を用いて分子内でグリコシル化を行わせると、3’−イ
ソヘキソピラノシル−β−ヌクレオシド誘導体が得られ
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明の目的の一つは、抗ウイル
ス剤として有望な3’−イソヘキソピラノシルヌクレオ
シドの合成中間体として有用な6−O−(2−ピリミジ
ル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−
チオヘキソピラノシド誘導体を提供することである。
ス剤として有望な3’−イソヘキソピラノシルヌクレオ
シドの合成中間体として有用な6−O−(2−ピリミジ
ル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−
チオヘキソピラノシド誘導体を提供することである。
【0006】本発明の他の一つの目的は、上記の新規な
6−O−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ−
2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体
を収率良く製造する方法を提供することである。
6−O−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ−
2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体
を収率良く製造する方法を提供することである。
【0007】本発明の更に他の一つの目的は、上記の新
規な6−O−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ
−2,3−デヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体
を用いて、3’−イソヘキソピラノシル−β−ヌクレオ
シド誘導体を収率良く、しかもβ体の極めて高い選択率
で、効率良く製造する方法を提供することである。
規な6−O−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ
−2,3−デヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体
を用いて、3’−イソヘキソピラノシル−β−ヌクレオ
シド誘導体を収率良く、しかもβ体の極めて高い選択率
で、効率良く製造する方法を提供することである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の製造方法につい
て詳細に述べる。
て詳細に述べる。
【0009】本発明に使用される前記一般式[1]で表
わされる6−O−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオ
キシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド
誘導体は、下記一般式[2]:
わされる6−O−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオ
キシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド
誘導体は、下記一般式[2]:
【化2】(式[2]中、R1はアシル、アリールメチ
ル、トリアルキルシリル基などの通常用いられる水酸基
の保護基を、R2はアルキル基、アリール基を示す。)
で表される2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−
1−チオヘキソピラノシド誘導体を水素化ナトリウムま
たは水素化カリウムと反応させることにより得られる生
成物に、下記式[3]:
ル、トリアルキルシリル基などの通常用いられる水酸基
の保護基を、R2はアルキル基、アリール基を示す。)
で表される2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−
1−チオヘキソピラノシド誘導体を水素化ナトリウムま
たは水素化カリウムと反応させることにより得られる生
成物に、下記式[3]:
【化3】(式[3]中、R3は水素原子、フッ素原子、
メチル基、トリフルオロメチル基を示す。)で表される
ピリミジン誘導体と反応させる工程によって提供される
(第1工程)。
メチル基、トリフルオロメチル基を示す。)で表される
ピリミジン誘導体と反応させる工程によって提供される
(第1工程)。
【0010】上記方法における出発物質である2,3−
ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラ
ノシド誘導体において、R1はアシル、アリールメチ
ル、トリアルキルシリル基などの通常用いられる水酸基
の保護基より選ばれるものであり、好ましくは、ベンジ
ル基やシリル基を用いる。また、R2はアルキル基、ア
リール基であれば良く、特に制限はない。
ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラ
ノシド誘導体において、R1はアシル、アリールメチ
ル、トリアルキルシリル基などの通常用いられる水酸基
の保護基より選ばれるものであり、好ましくは、ベンジ
ル基やシリル基を用いる。また、R2はアルキル基、ア
リール基であれば良く、特に制限はない。
【0011】ピリミジン誘導体[3]において、R3は
水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル
基を表す。
水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル
基を表す。
【0012】本発明の新規な6−O−(2−ピリミジ
ル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−
チオヘキソピラノシド誘導体[1]の合成は、非プロト
ン性溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドなど)中に
て、出発物質である2,3−ジデオキシ−2,3−ジデ
ヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体[2]に対
し、水素化ナトリウムあるいは水素化カリウムより選ば
れる塩基を1〜5mol、好ましくは1.5〜3mol
加え、0〜50℃、好ましくは15〜25℃で30分〜
5時間、好ましくは1〜2時間反応させた後、2,3−
ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラ
ノシド誘導体[2]1molに対し、ピリミジン誘導体
[3]1〜5mol、好ましくは1.5〜3molを加
えて反応させる。
ル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−
チオヘキソピラノシド誘導体[1]の合成は、非プロト
ン性溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドなど)中に
て、出発物質である2,3−ジデオキシ−2,3−ジデ
ヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体[2]に対
し、水素化ナトリウムあるいは水素化カリウムより選ば
れる塩基を1〜5mol、好ましくは1.5〜3mol
加え、0〜50℃、好ましくは15〜25℃で30分〜
5時間、好ましくは1〜2時間反応させた後、2,3−
ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラ
ノシド誘導体[2]1molに対し、ピリミジン誘導体
[3]1〜5mol、好ましくは1.5〜3molを加
えて反応させる。
【0013】本発明の新規な6−O−(2−ピリミジ
ル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−
チオヘキソピラノシド誘導体[1]を用いることで、抗
ウイルス剤として有望な3’−イソヘキソピラノシル−
β−ヌクレオシド誘導体の合成前駆体となる[4]:
ル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−
チオヘキソピラノシド誘導体[1]を用いることで、抗
ウイルス剤として有望な3’−イソヘキソピラノシル−
β−ヌクレオシド誘導体の合成前駆体となる[4]:
【化4】(式[4]中、R1はアシル、アリールメチ
ル、トリアルキルシリル基などの通常用いられる水酸基
の保護基を,R3は水素原子、フッ素原子、メチル基、
トリフルオロメチル基を示す。)をβ体への極めて高い
選択率をもって、効率良く製造することができる。その
反応工程は次のように示すことができる(第2工程)。
ル、トリアルキルシリル基などの通常用いられる水酸基
の保護基を,R3は水素原子、フッ素原子、メチル基、
トリフルオロメチル基を示す。)をβ体への極めて高い
選択率をもって、効率良く製造することができる。その
反応工程は次のように示すことができる(第2工程)。
【0014】すなわち、請求項1の6−O−(2−ピリ
ミジル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−
1−チオヘキソピラノシド誘導体を活性化剤と反応させ
て分子内グリコシル化反応を行い、3’−イソヘキソピ
ラノ−2−エノシル−β−ヌクレオシド誘導体[4]へ
変換する。この反応に使用される活性化剤としては特に
ジメチル(メチルチオ)スルホニウムテトラフルオロボ
ラートあるいはジメチル(メチルチオ)スルホニウムト
リフラートより選ばれたものが好ましい。その使用量
は、6−O−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ
−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導
体[1]1molに対して1〜2mol、好ましくは
1.1〜1.3molである。
ミジル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−
1−チオヘキソピラノシド誘導体を活性化剤と反応させ
て分子内グリコシル化反応を行い、3’−イソヘキソピ
ラノ−2−エノシル−β−ヌクレオシド誘導体[4]へ
変換する。この反応に使用される活性化剤としては特に
ジメチル(メチルチオ)スルホニウムテトラフルオロボ
ラートあるいはジメチル(メチルチオ)スルホニウムト
リフラートより選ばれたものが好ましい。その使用量
は、6−O−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ
−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導
体[1]1molに対して1〜2mol、好ましくは
1.1〜1.3molである。
【0015】上記のグリコシル化反応は、非プロトン性
溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、アセト
ニトリルなど)を6−O−(2−ピリミジル)−2,3
−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピ
ラノシド誘導体[1]1molに対して100〜500
l、好ましくは200〜300l用い、窒素あるいはア
ルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で、モレキュラーシー
ブス4Aを添加し、反応温度−78〜25℃、好ましく
は−20〜0℃にて行うことができる。また、反応時間
は1〜36時間、好ましくは10〜20時間程度であ
る。
溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、アセト
ニトリルなど)を6−O−(2−ピリミジル)−2,3
−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピ
ラノシド誘導体[1]1molに対して100〜500
l、好ましくは200〜300l用い、窒素あるいはア
ルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で、モレキュラーシー
ブス4Aを添加し、反応温度−78〜25℃、好ましく
は−20〜0℃にて行うことができる。また、反応時間
は1〜36時間、好ましくは10〜20時間程度であ
る。
【0016】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、これらは発明の範囲を限定するものではない。N
MRスペクトルは、日本電子社製EX−400を用いて
測定した。
るが、これらは発明の範囲を限定するものではない。N
MRスペクトルは、日本電子社製EX−400を用いて
測定した。
【0017】
【実施例1】 工程1:フェニル 4−O−ベンジル−6−O−(4−
メトキシピリミジン−2−イル)−2,3−ジデオキシ
−2,3−ジデヒドロ−1−チオ−D−エリトロ−ヘキ
ソピラノシドの製造
メトキシピリミジン−2−イル)−2,3−ジデオキシ
−2,3−ジデヒドロ−1−チオ−D−エリトロ−ヘキ
ソピラノシドの製造
【0018】フェニル 4−O−ベンジル−2,3−ジ
デオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオ−D−エリト
ロ−ヘキソピラノシド(378mg,1.15mmo
l)にアルゴン雰囲気下ジメチルホルムアミド(10m
l)を加え、続いて水素化ナトリウム(50%oil,
92mg)を−20℃にて加える。同温度下で1時間反
応後、2−クロロ−4−メトキシピリミジン(232m
g,2.3mmol)のジメチルホルムアミド溶液を加
えて16時間反応させる。塩化アンモニウム水溶液を加
えた後、室温に戻しクロロホルムで抽出する。有機層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより単離精製してフェニル4−
O−ベンジル−6−O−(4−メトキシピリミジン−2
−イル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−
1−チオ−D−エリトロ−ヘキソピラノシド300mg
(収率60%)を得る。1HNMRによりその構造を確
認した。 得られたスペクトルデータを以下に示す。
デオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオ−D−エリト
ロ−ヘキソピラノシド(378mg,1.15mmo
l)にアルゴン雰囲気下ジメチルホルムアミド(10m
l)を加え、続いて水素化ナトリウム(50%oil,
92mg)を−20℃にて加える。同温度下で1時間反
応後、2−クロロ−4−メトキシピリミジン(232m
g,2.3mmol)のジメチルホルムアミド溶液を加
えて16時間反応させる。塩化アンモニウム水溶液を加
えた後、室温に戻しクロロホルムで抽出する。有機層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより単離精製してフェニル4−
O−ベンジル−6−O−(4−メトキシピリミジン−2
−イル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−
1−チオ−D−エリトロ−ヘキソピラノシド300mg
(収率60%)を得る。1HNMRによりその構造を確
認した。 得られたスペクトルデータを以下に示す。
【0019】1HNMR(CDCl3):δ=3.92 (s, 3
H), 4.32-4.35 (m, 1H), 4.52-4.71 (m, 5H), 5.73 (s,
1H), 5.99-6.08 (m, 2H), 6.36 (d, J=5.9 Hz, 1H),
7.20-7.36 (m, 8H), 7.54-7.57 (m, 2H), 8.16 (d, J=
5.9 Hz, 1H).
H), 4.32-4.35 (m, 1H), 4.52-4.71 (m, 5H), 5.73 (s,
1H), 5.99-6.08 (m, 2H), 6.36 (d, J=5.9 Hz, 1H),
7.20-7.36 (m, 8H), 7.54-7.57 (m, 2H), 8.16 (d, J=
5.9 Hz, 1H).
【0020】
【実施例2】 工程2:1−(4−O−ベンジル−2,3−ジデオキシ
−1,2−ジデヒドロ−β−D−エリトロ−ヘキソピラ
ノース−3−イル)−4−メトキシピリミジンの製造
−1,2−ジデヒドロ−β−D−エリトロ−ヘキソピラ
ノース−3−イル)−4−メトキシピリミジンの製造
【0021】アルゴン雰囲気下、フェニル4−O−ベン
ジル−6−O−(4−メトキシピリミジン−2−イル)
−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオ
−D−エリトロ−ヘキソピラノシド 84.2mg
(0.193mmol)をアセトニトリル48mlに溶
解して、モレキュラーシーブス4Aを1g加える。室温
で一晩放置した後、−20℃に冷却し、ジメチル(メチ
ルチオ)スルホニウムテトラフルオロボラート80mg
(0.4mmol)加える。0℃に昇温し、同温度でさ
らに5時間反応させた後、水酸化ナトリウム水溶液(1
N,20ml)を加え、反応溶液を0℃でさらに1時間
反応させる。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え中和
し、モレキュラーシーブスを濾過した後、濾液をクロロ
ホルムで抽出する。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
り単離精製して1−(4−O−ベンジル−2,3−ジデ
オキシ−1,2−ジデヒドロ−β−D−エリトロ−ヘキ
ソピラノース−3−イル)−4−メトキシピリミジンを
48.4mg(収率73%)得る。1HNMRによりそ
の構造を確認した。 得られたスペクトルデータを以下
に示す。
ジル−6−O−(4−メトキシピリミジン−2−イル)
−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオ
−D−エリトロ−ヘキソピラノシド 84.2mg
(0.193mmol)をアセトニトリル48mlに溶
解して、モレキュラーシーブス4Aを1g加える。室温
で一晩放置した後、−20℃に冷却し、ジメチル(メチ
ルチオ)スルホニウムテトラフルオロボラート80mg
(0.4mmol)加える。0℃に昇温し、同温度でさ
らに5時間反応させた後、水酸化ナトリウム水溶液(1
N,20ml)を加え、反応溶液を0℃でさらに1時間
反応させる。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え中和
し、モレキュラーシーブスを濾過した後、濾液をクロロ
ホルムで抽出する。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
り単離精製して1−(4−O−ベンジル−2,3−ジデ
オキシ−1,2−ジデヒドロ−β−D−エリトロ−ヘキ
ソピラノース−3−イル)−4−メトキシピリミジンを
48.4mg(収率73%)得る。1HNMRによりそ
の構造を確認した。 得られたスペクトルデータを以下
に示す。
【0022】1HNMR(CDCl3):δ=2.45 (br, 1
H), 3.85 (t, J=9 Hz, 1H), 3.90-4.05 (m, 2H), 3.96
(s, 3H), 4.46 (d, J=11.7 Hz, 1H), 4.49 (dd, J=2.0,
5.9 Hz, 1H), 4.63 (d, J=11.7 Hz, 1H), 5.62 (d, J=
7.3 Hz, 1H), 5.66 (d, J=7.8Hz, 1H), 6.54 (dd, J=2.
0, 5.9 Hz, 1H), 7.14 (d, J=7.3 Hz, 1H), 7.22 (s,5
H).
H), 3.85 (t, J=9 Hz, 1H), 3.90-4.05 (m, 2H), 3.96
(s, 3H), 4.46 (d, J=11.7 Hz, 1H), 4.49 (dd, J=2.0,
5.9 Hz, 1H), 4.63 (d, J=11.7 Hz, 1H), 5.62 (d, J=
7.3 Hz, 1H), 5.66 (d, J=7.8Hz, 1H), 6.54 (dd, J=2.
0, 5.9 Hz, 1H), 7.14 (d, J=7.3 Hz, 1H), 7.22 (s,5
H).
【0023】
【発明の効果】本発明は、前記一般式[1]で表わされ
る6−O−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ−
2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体
に活性化剤を反応させて分子内グリコシル化反応を行う
ことにより、3’−イソヘキソピラノシル−β−ヌクレ
オシド誘導体を、β体に対する極めて高い選択率で効率
良く製造することができる。
る6−O−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ−
2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体
に活性化剤を反応させて分子内グリコシル化反応を行う
ことにより、3’−イソヘキソピラノシル−β−ヌクレ
オシド誘導体を、β体に対する極めて高い選択率で効率
良く製造することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】下記一般式[1]で表わされる6−O−
(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジ
デヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体。 【化1】 (式[1]中、R1はアシル、アリールメチル、トリア
ルキルシリル基などの通常用いられる水酸基の保護基
を、R2はアルキル基、アリール基を、R3は水素原子、
フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基を示
す。) - 【請求項2】下記一般式[2]: 【化2】 (式[2]中、R1はアシル、アリールメチル、トリア
ルキルシリル基などの通常用いられる水酸基の保護基
を、R2はアルキル基、アリール基を示す。)で表わさ
れる2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チ
オヘキソピラノシド誘導体を水素化ナトリウムまたは水
素化カリウムと反応させることにより得られる生成物
に、下記式[3]: 【化3】 (式[3]中、R3は水素原子、フッ素原子、メチル
基、トリフルオロメチル基を示す。)で表されるピリミ
ジン誘導体を反応させることを特徴とする下記式
[1]: 【化1】(式[1]中、R1はアシル、アリールメチ
ル、トリアルキルシリル基などの通常用いられる水酸基
の保護基を、R2はアルキル基、アリール基を、R3は水
素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基
を示す。)で表される6−O−(2−ピリミジル)−
2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘ
キソピラノシド誘導体の製造方法。 - 【請求項3】下記式[4]: 【化4】 (式[4]中、R1はアシル、アリールメチル、トリア
ルキルシリル基などの通常用いられる水酸基の保護基
を,R3は水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフル
オロメチル基を示す。)の製造方法にして、請求項1の
6−O−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ−
2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体
に有機溶媒中、活性化剤を作用させ分子内グリコシル化
反応を行わせることを特徴とする製造方法。 - 【請求項4】該活性化剤としてジメチル(メチルチオ)
スルホニウムテトラフルオロボラートあるいはジメチル
(メチルチオ)スルホニウムトリフルオロメタンスルホ
ナートより選ばれる反応剤を用いることを特徴とする特
許請求の範囲第3項に記載の製造方法。 - 【請求項5】特許請求の範囲第3項及び第4項に記載の
製造方法によって得られる下記式[4]で表される3’
−イソヘキソピラノシルヌクレオシド誘導体。 【化4】(式[4]中、R1はアシル、アリールメチ
ル、トリアルキルシリル基などの通常用いられる水酸基
の保護基を,R3は水素原子、フッ素原子、メチル基、
トリフルオロメチル基を示す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9055574A JPH10237090A (ja) | 1997-02-24 | 1997-02-24 | 6−o−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体、その製造法及び用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9055574A JPH10237090A (ja) | 1997-02-24 | 1997-02-24 | 6−o−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体、その製造法及び用途 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10237090A true JPH10237090A (ja) | 1998-09-08 |
Family
ID=13002511
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9055574A Pending JPH10237090A (ja) | 1997-02-24 | 1997-02-24 | 6−o−(2−ピリミジル)−2,3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロ−1−チオヘキソピラノシド誘導体、その製造法及び用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10237090A (ja) |
-
1997
- 1997-02-24 JP JP9055574A patent/JPH10237090A/ja active Pending
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