JP4177922B2 - コンセンサスフィターゼ - Google Patents

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Description

【0001】
【従来の技術】
フィターゼ(myo−イノシトール六リン酸ホスホヒドロラーゼ;EC3.1.3.8)は、フィチン酸(myo−イノシトール六リン酸エステル)をmyo−イノシトールと無機リン酸とに加水分解する酵素であり、有用な飼料添加物であることが知られている。
【0002】
フィターゼは、1907年に米のふすま中で最初に記載され〔Suzuki et al., Bull. Coll. Agr. Tokio Imp. Univ. 7, 495 (1907)〕、アスペルギルス属の一種からのフィターゼは、1911年に記載された〔Dox and Golden, J. Biol. Chem. 10, 183-186 (1911)〕。フィターゼは、小麦のふすま、植物の種子、動物の腸、および微生物にも認められている〔Howsen and Davis, Enzyme Microb. Technol. 5, 377-382 (1983);Lambrechts et al., Biotech. Lett. 14, 61-66 (1992);Shieh and Ware, Appl. Microbiol., 16, 1348-1351 (1968)〕。
【0003】
Aspergillus niger(ficuum)由来のフィターゼのクローニングおよび発現は、Gene, 127, 87-94 (1993)にVan Hartingsveldtらによって、また欧州特許公開第420 358号明細書にも記載され、Aspergillus niger var. awamori由来のフィターゼのクローニングおよび発現は、Gene, 133, 55-62 (1993)にPiddingtonらによって記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
改良された特性を有するフィターゼのクローニング、発現および精製は、欧州特許公開第684 313号明細書に記載されている。しかし、特にその熱安定性に関して、更に改良されたフィターゼに対する需要が依然として存在することから、下記の方法を提供することが本発明の目的であるが、この方法は、フィターゼに限らず適用できる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、コンセンサスタンパク質を製造する方法であって、そのような方法は、下記の段階:
(a)公知の任意の標準的アラインメント(alignment)プログラムにより、定義されたタンパク質群の少なくとも3、好ましくは4のアミノ酸配列をアライン(align)させる段階と;
(b)そのようなアラインメントにより同位置にあるアミノ酸を、公知の任意の標準的プログラムによりそれらの進化的類似度について比較する一方、対応する位置のアミノ酸の決定に用いられるアミノ酸の最小の類似度を定義するようなプログラムによって提供される類似度の程度を、より緊縮でない数に設定し、対応する位置で2のみの同一なアミノ酸から、コンセンサスタンパク質のためのアミノ酸を該プログラムが決定できるような方法でパラメータを設定するが、比較されるアミノ酸配列のうちに、残余の配列に対するよりもはるかに高い程度の類似度を相互に示す配列があるならば、これらの配列を、コンセンサスタンパク質のコンセンサス配列についての本方法と同じ方法で定義されたように決定されたそれらのコンセンサス配列によって表すか、またはそのような配列の数で1を除した票の重み(vote weight)を、これらの配列のそれぞれに割り当てる段階と;
(c)定義された位置に共通のアミノ酸が該プログラムによって決定されない場合、比較に用いたすべての配列の任意のアミノ酸、好ましくはそのようなすべての配列で最高頻度のアミノ酸を選択するか、または実施例2に示した考慮に基づいてアミノ酸を選択する段階と;
(d)コンセンサス配列を定義してあるのであれば、そのような配列を、好ましくは発現を行う生物のコドン頻度表を用いることによって、DNA配列へと逆翻訳する段階と;
(e)公知の方法により該DNA配列を合成し、適切な発現ベクターに組み込んでか、またはそれ自体により、適切な宿主細胞を形質転換させるために用いる段階と;
(f)形質転換された宿主細胞を適切な培養条件下で増殖させ、コンセンサスタンパク質を公知の方法によって該宿主細胞またはその培地から単離する段階と
を含む方法に関する。
【0006】
本方法の好適な実施態様では、段階(b)は、下記のとおりに定義することもできる。:
(b)そのようなアラインメントにより同位置にあるアミノ酸を、公知の任意の標準的プログラムによりそれらの進化的類似度について比較する一方、そのようなプログラムによって提供される類似度の程度を、出来る限り最低の値に設定し、比較に用いた配列の少なくとも半数について最も類似するアミノ酸を、コンセンサスタンパク質のアミノ酸配列中の対応する位置について選択する段階。
【0007】
この方法全体の好適な実施態様は、高度に相同である多数の配列からある配列を選択し、このタンパク質群のコンセンサス配列とは明らかに異なるアミノ酸残基のみを、中程度の緊縮条件下で算出して置き換えるが、中程度の緊縮条件下で本方法がアミノ酸を決定できないアラインメントのすべての位置で、好適な配列のアミノ酸を対象とする方法において認められる。
【0008】
定義された位置のアミノ酸をそれらの進化的類似度について比較するのに用いるプログラムが、「PRETTY」というプログラムであるような方法を提供することは、本発明の更なる目的である。定義されたタンパク質群が、フィターゼ群である、特に該フィターゼが、真菌起源のものであるような方法を提供することは、より詳細に、本発明の目的である。
【0009】
宿主細胞が真核生物、特に真菌、好ましくはAspergillus属または酵母、好ましくはSaccharomyces属またはHansenula属起源のものであるような方法を提供することが、更に本発明の目的である。
【0010】
そのような方法によって得ることができる、または得られたコンセンサスタンパク質、詳細には図5〜図7に示したアミノ酸配列を有するコンセンサスタンパク質、またはその変異型もしくは突然変異タンパク質を提供することも、本発明の目的である。「変異型」とは、本発明の文脈では、図5〜図7に示したアミノ酸配列を有するコンセンサスタンパク質であって、一ヶ所またはそれ以上の位置においてアミノ酸が欠失、付加、または一つもしくはそれ以上の他のアミノ酸で置換されている(ただし、得られる配列は、酵素活性(種類および特異的活性)、熱安定性、一定のpH範囲内での活性(pH安定性)のようなその基本的特性が有意に変えられていないタンパク質をもたらす)コンセンサスタンパク質を意味する。「有意に」とは、本文脈では、当業者が、変異型の特性は、図5〜図7のアミノ酸配列自体を有するコンセンサスタンパク質のそれとはなおも異なるが、非自明ではないとすると思われることを意味する。
【0011】
突然変異タンパク質とは、本発明の文脈では、図5〜図7に示したコンセンサスタンパク質のアミノ酸配列中のアミノ酸が置換され、それにより、更に改良された特性、例えば活性を有するコンセンサスタンパク質が得られることを意味する。そのような突然変異タンパク質は、欧州特許公開第97810175.6号明細書に示された教示、例えばQ50L、Q50T、Q50G、Q50L−Y51N、Q50T−Y51NまたはQ50L−Q51Nに基づいて定義かつ調製することができる。「Q50L」とは、本文脈では、アミノ酸配列の第50位で、アミノ酸Qがアミノ酸Lに置き換えられていることを意味する。
【0012】
加えて、上記に定義されたコンセンサスタンパク質を含む食品、飼料または医薬組成物も、本発明の目的である。
【0013】
本文脈で、「そのように定義されたタンパク質群の少なくとも3、好ましくは4のアミノ酸配列」とは、コンセンサスタンパク質のアミノ酸配列を生成するためのアラインメントおよび比較に、3、4、5、6ないし12、20、50またはそれ以上の配列を用いることができることを意味する。「定義されたタンパク質群の配列」とは、αヘリックス、β−シートおよび−ターンが同位置にあるために、このような構造が、当業者が称するように、スーパーインポーザブルであるような、三次元構造にそのような配列が折りたたまれることを意味する。その上、これらの配列により、同じ型の生物学的活性、例えば定義された酵素クラス、例えばフィターゼの活性を示すようタンパク質が特徴付けられる。当業界では公知のとおり、そのような配列の一つの三次元構造は、そのような群の他の配列の構造のモデリングを可能とする。これをどのように実施できるかの一例は、本願の参考実施例に示す。本発明の文脈での「進化的類似度」とは、アミノ酸をそれらの構造的類似度について分類することによって、一つのアミノ酸をもう一つのアミノ酸に、全体的構造に対する影響は最少のまま置換することを可能とするスキームを意味し、それは例えば、当業界に公知の「PRETTY」のようなプログラムによってなされるとおりである。語句「そのようなプログラムによって提供される類似度の程度を...より緊縮ではない数に設定する」とは、本発明の文脈では、本発明の実施に用いるプログラムでの類似度の程度を決定するパラメータの値を、このプログラムが、アミノ酸配列全体の位置の最大値に対する共通のアミノ酸を定義するのを可能とするような方法で選択することを意味し、例えばプログラムPRETTYの場合、THRESHOLDに対しては2または3の値を、PLURALITYに対しては2という値を選択することができる。更に、「そのような配列の数で1を除した票の重み」とは、本発明の文脈では、コンセンサス配列の決定に用いられる他の配列より高度の類似度を有する配列の群を定義する配列のみが、この群のすべての配列の数で1を除したものに等しい係数でそのような決定に寄与することを意味する。
【0014】
前述のとおり、該プログラムが最も類似するアミノ酸を選択するのを可能としないのであれば、最も頻度の高いアミノ酸を選択し、これが不可能であるならば、当業者は、例えば以下に論じられているように、タンパク質の熱安定性を改良する特性が当業界に知られている、比較に用いたすべての配列からアミノ酸を選択するであろう。
【0015】
Janecek, S. (1993), Process Biochem. 28, 435-44またはFersht, A.R. & Serrano, L. (1993), Curr. Opin. Struct. Biol. 3, 75-83. Alber, T. (1989), Annu. Rev. Biochem. 58, 765-798またはMatthews, B.W. (1987), Biochemistry 26, 6885-6888. Matthews, B.W. (1991), Curr. Opin. Struct. Biol. 1, 17-21.
【0016】
酵素の安定性は、多くの工業的応用には決定的な因子である。したがって、酵素の安定性、好ましくは熱安定性を、合理的であるか(van den Burg et al., 1998)または非合理的(Akanuma et al., 1998)な手段によって、改良するために多くの試みがなされており、多少の成果を示したものもある。タンパク質の熱安定性に影響する力は、ペプチド鎖の適正な折りたたみに寄与するそれと同じである〔疎水性相互作用、ファンデルワールス相互作用、水素結合、塩橋、配座歪み(Matthews, 1993)〕。その上、Matthewsら(1987)が示したとおり、折りたたまれていない状態の自由エネルギーも、タンパク質の安定性に影響する。タンパク質の安定性を高めることは、好都合な相互作用の数および強度を増加させ、不都合な相互作用の数および強度を減少させることを意味する。ジスルフィド結合を導入して(Sauer et al., 1986)グリシンをアラニン残基で置換するか、またはプロリン含量を増加させて、折りたたまれていない状態の自由エネルギーを減少させる(Margarit et al., 1992;Matthews, 1987a)ことが可能になっている。その他のグループは、タンパク質の安定性のための追加の水素結合または塩橋の重要性に着目したか(Blaber et al., 1993)、またはタンパク質内部のキャビティを満たして、埋められた疎水性表面積およびファンデルワールス相互作用を増大させることを試みた(Karpusas et al., 1989)。更に、二次構造の要素、特にαヘリックスの、例えばらせんのキャッピングの改善による安定化も研究された(Munoz & Serrano, 1995)。
【0017】
しかしながら、タンパク質の安定性、好ましくは熱安定性を増大させると考えられるアミノ酸置換を特定するための、迅速かつ有望な戦略は皆無である。共通して、タンパク質の三次元構造については、アミノ酸置換がタンパク質の折りたたまれた状態を安定化する可能性のある、分子内の位置を見出す必要がある。この問題を回避する替わりの方法は、好熱性もしくは高度好熱性生物中に相同タンパク質を求めるか、またはランダム突然変異誘発法による、安定性を増大させるアミノ酸置換を探すかのいずれかである。この後者の可能性は、103〜104回の突然変異においてのみ成功するにすぎず、迅速なスクリーニングが可能である酵素に限定される(Arase et al., 1993;Risse et al., 1992)。これらすべての取組み法に対して、成功は可変的かつ予測不能であり、成功するとしても、熱安定性の増大は、ほとんど常に、きわめてわずかなものであった。
【0018】
ここで、本発明者らは、タンパク質の熱安定性を改良する替わりの方法を提示する。Imanakaら(1986)は、相同タンパク質の比較により、タンパク質の安定性を増大させた最初の研究者の一員であった。彼等は、好熱性生物からのプロテアーゼと中温生物の相同なそれとの比較により、中温生物のプロテアーゼの安定性を増大させた。Serranoら(1993)は、2種類の相同な中温生物のRNアーゼのアミノ酸配列の比較により、より熱安定なRNアーゼを構築した。彼等は、この二者間で異なるすべての残基を個別に突然変異させ、複数の突然変異体で安定性を増大させる突然変異を組み合わせた。Pantolianoら(1989)、および特にSteipeら(1994)は、相同タンパク質のアラインメントのすべての位置で最高頻度のアミノ酸が、タンパク質の安定性に最も寄与すると示唆した。Steipeら(1994)は、免疫グロブリンの可変ドメインについてこれを証明したが、Pantolianoら(1989)は、より高い安定性を求めて改良するために選択した酵素の配列が単一分岐性であるズブチリシンの一次配列中の位置を探した。彼等の取組みの結果、ズブチリシンのTmを1.8℃上昇させる置換M50Fが得られた。
【0019】
Steipeら(1994)は、免疫グロブリンの可変ドメインで、このドメインの一定の位置の最高頻度のアミノ酸残基を決定する統計的方法を用いるだけで、安定化突然変異を60%以上の成功率で予測できることを証明した。この方法は、抗体の可変ドメインの安定化ばかりでなく、他のタンパク質のドメインについても有用な結果をもたらすであろうことも示唆された。しかし、この方法が、タンパク質全体に拡大できる可能性があることは、決して言及されなかった。その上、別個の位置のアミノ酸残基の頻度を計算するのに用いたプログラムに関して、あるいは本事例のように採点マトリックスを用いたか否かに関しては、何も述べられていない。
【0020】
したがって、いわゆるコンセンサスタンパク質のほとんど全位置についてアミノ酸残基を計算し、原核または真核生物の発現系で発現させ得る完全な遺伝子をこの配列から合成する方法を含む、コンセンサスタンパク質を製造する方法を提供することが、本発明の目的である。
【0021】
本発明のDNA配列は、当業界に公知のタンパク質、例えばフィターゼをコードするゲノムまたはcDNA配列から出発して構築することができる〔配列情報については、上記の参考文献、例えば欧州特許公開第684 313号明細書、またはGenbank(Intelligenetics, California, 米国)、European Bioinformatics Institute(Hinston Hall, Cambridge, 英国)、NBRF(Georgetown University, Medical Centre, Washington DC, 米国)およびVecbase(University of Wisonsin, Biotechnology Centre, Madison, Wisconsin, 米国)のような配列データベースを参照。またはin vitro突然変異誘発の方法による数字に開示されている(例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning, Cold Spring Harbor Laboratory Press, New Yorkを参照)。Hurchinson およびEdgell〔J. Virol. 8, 181 (1971)〕が最初に概略を述べたように、そのような「位置指定突然変異誘発」のために広く用いられる戦略は、突然変異を導入すべき一本鎖DNA配列の標的領域への、所望のヌクレオチド置換体を有する合成オリゴヌクレオチドのアニーリングを包含する〔総説についてはSmith, Annu. Rev. Genet. 19, 423 (1985)を、改良された方法についてはStanssen et al., Nucl. Acid Res., 17, 4441-4454 (1989)の参考文献2〜6を参照〕。所与のDNA配列を突然変異させる、本発明の実施にも好適であるもう一つの可能性は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いることによる突然変異誘発である。出発材料としてのDNAは、当業界に公知である、例えばSambrookら(Molecular Cloning)に記載された方法によって、それぞれの株から単離することができる。株の情報については、例えば欧州特許公開第684 313号明細書、または下記に示した寄託機関を参照。Aspergillus niger〔ATCC9142〕、Myceliophthora thermophila〔ATCC48102〕、Talaromyces thermophilus〔ATCC20186〕およびAspergillus fumigatus〔ATCC34625〕は、ブダペスト条約の規定により、下記の寄託番号でアメリカンタイプカルチャーセルコレクションに再寄託されている:それぞれ、ATCC74337、ATCC74340、ATCC74338およびATCC74339。しかし、本発明によるコンセンサスタンパク質をコードするDNAは、例えば欧州特許公開第747 483号明細書に記載されているような合成法により、または当業界で公知の方法によっても調製することができることは理解される。
【0022】
本発明の完全なDNA配列が得られたならば、当業界に公知である、例えばSambrookら〔前掲〕に記載された方法によって、それらをベクターに組み込んで、コードされたポリペプチドを適切な宿主系で過剰発現させることができる。しかし、当業者には、該DNA配列自体を本発明の適切な宿主系を形質転換するのに用いて、コードされたポリペプチドを過剰発現させることができることも公知である。適切な宿主系は、例えば、Aspergillus属、例えばAspergillus niger〔ATCC9142〕もしくはAspergillus ficuum〔NRRL3135〕、またはTrichoderma属、例えばTrichoderma reeseiのような真菌、あるいはSaccharomyces属、例えばSaccharomyces cerevisiae、またはPichia属、例えばPichia pastoris、またはHansenula属、例えばHansenula polymorpha〔DSM5215〕のような酵母、あるいは例えばPenら、Bio/Technology 11, 811-814 (1994)が記載したような植物である。当業者には、そのような微生物は、寄託機関、例えばアメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)、Centraalbureau voor Schimmelcultures(CBS)もしくはDeutche Sammlung feur Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(DSM)、または雑誌「Industrial Property」〔(1991)1、29〜40ページ〕に列挙された他の寄託機関から入手できることが公知である。用い得る細菌は、例えば、E. coli、例えばBacillus subtilisのようなBacillus属、またはStreptomyces属、例えばStreptomyces lividansである〔例えばFEMS Microbiol. Letters, 114, 121 (1993)のAnneおよびMallaertを参照〕。用い得ると思われるE. coliは、E. coli K12株、例えばM15〔J. Bacteriol. 120, 466-474 (1974)にVillarejoらがDZ291として記載〕、HB101〔ATCC No.33694〕またはE. coli SG13009〔Gottesman et al., J. Bacteriol. 148, 265-273 (1981)〕である。
【0023】
真菌での発現に用い得るベクターは、当業界には公知であり、例えば欧州特許公開第420 358号明細書に、あるいはCullenら〔Bio/Technology 5, 369-376 (1987)〕、Ward〔Molecular Industrial Mycology, Systems and Applications for Filamentous Fungi, Marcel Dekker, New York (1991)〕、Upshallら〔Bio/Technology 5, 1301-1304 (1987)〕、Gwynneら〔Bio/Technology 5, 71-79 (1987)〕、またはPuntら〔J. Biotechnol. 17, 19-34 (1991)〕によって、酵母についてはSreekrishnaら〔J. Basic Microbiol. 28, 265-278 (1988);Biochemistry 28, 4117-4125 (1989)〕、またはHitzemannら〔Nature 293, 717-722 (1981)〕によって、あるいは欧州特許公開第183 070、183 071、248 227および263 311号明細書に記載されている。E. coliでの発現に用い得る適切なベクターは、例えば、Sambrookら〔前掲〕、またはFiersら〔Procd. 8th Int. Biotechnology Symposium, Soc. Franc. de Microbiol., Paris, (Durand et al., eds.), pp.680-697〕、もしくはBujardら〔Methods in Enzymology, eds. Wu and Grossmann, Academic Press, Inc. Vol. 155, 416-433 (1987)〕、およびSteuberら〔Immunological Methods, eds. Lefkovits and Pernis, Academic Press, Inc., Vol. IV, 121-152 (1990)〕によって言及されている。Bacillusでの発現に用い得るベクターは、当業界に公知であり、例えば、欧州特許公開第405 370号明細書に、YansuraおよびHennerによってProcd. Natl. Acad. Sci. USA 81, 439 (1984)に、Meth. Enzymol. 185, 199-228 (1990)、または欧州特許公開特許第207 459号明細書に記載されている。H. polymorphaでの発現に用い得るベクターは、当業界に公知であり、例えばGellissen et al., Biotechnology 9, 291-295 (1991)に記載されている。
【0024】
そのようなベクターは、調節要素、例えばプロモーターを既に保有しているか、または本発明のDNA配列は、そのような要素を含むように操作することができるかのいずれかである。用い得る適切なプロモーター要素は、当業界に公知であり、例えば、Trichoderma reeseiに対してはcbh1〔Haarki et al., Biotechnology 7, 596-600 (1989)〕またはpki1〔Schindler et al., Gene 130, 271-275 (1993)〕プロモーターであり、Aspergillus oryzaeに対してはamyプロモーター〔Christensen et al., Abstr. 19th Lunteren Lectures on Molecular Genetics F23 (1987);Christensen et al., Biotechnology 6, 1419-1422 (1988);Tada et al., Mol. Gen. Genet. 229, 301 (1991)〕であり、Aspergillus nigerに対してはglaA〔Cullen et al., Bio/Technology 5, 369-376 (1987);Gwynne et al., Bio/Technology 5, 713-719 (1987);Ward, Molecular Industrial Mycology, Systems and Applications for Filamentous Fungi, Marcel Dekker, New York, 83-106 (1991)〕、alcA〔Gwynne et al., Bio/Technology 5, 718-719 (1987)〕、suc1〔Boddy et al., Curr. Genet. 24, 60-66 (1993)〕、aphA〔MacRae et al., Gene 71, 339-348 (1988);MacRae et al., Gene 132, 193-198 (1993)〕、tpiA〔McKnight et al., Cell 46, 143-147 (1986);Upshall et al., Bio/Technology 5, 1301-1304 (1987)〕、gpdA〔Punt et al., Gene 69, 49-57 (1988);Punt et al., J. Biotechnol. 17, 19-37 (1991)〕およびpkiA〔de Graaf et al., Curr. Genet. 22, 21-27 (1992)〕プロモーターである。酵母での発現に用い得る適切なプロモーター要素は、当業界に公知であり、例えばpho5プロモーター〔Vogel et al., Mol. Cell. Biol. 2050-2057 (1989);Rudolf and Hinnen, Proc. Natl. Acal. Sci., 84, 1340-1344 (1987)〕であるか、またはSaccharomycesでの発現にはgapプロモーターであり、Pichia pastorisに対しては、例えばaox1プロモーター〔Koutz et al. Yeast 5, 167-177 (1989);Sreekrishna et al., J. Basic Microbiol. 28, 265-278 (1988)〕、またはH. polymorphaについてはFMDプロモーター〔Hollenberg et al., 欧州特許公開第0 299 108号明細書〕もしくはMOXプロモーター〔Ledeboer et al., Nucleic Acids Res. 13, 3063-3082 (1985)〕である。
【0025】
したがって、本発明のDNA配列を含む、好ましくは細菌または真菌または酵母宿主での該DNA配列の発現のためのベクター、およびこれにより形質転換された細菌または真菌または酵母宿主も、本発明の目的である。
【0026】
Hansenula属でのタンパク質、好ましくは本発明のコンセンサスフィターゼのようなフィターゼの高度な発現を可能とする系であって、そのようなタンパク質をコードするDNA配列のコドンが、発現に用いられる生物、例えば本事例でのような酵母のコドン頻度表に基づいて選択され(例えば実施例3を参照)、場合により、シグナル配列のためのコドンが、実施例3での特定の事例について記載されたような方式で選択されている系を提供することも本発明の目的である。これは、コドン頻度表が、定義されたタンパク質群のアミノ酸配列をコードするDNA配列に用いられるコドンに基づいて作成されることを意味する。そうして、シグナル配列のDNA配列の設定のためのコドンが、発現に用いられる宿主細胞のコドン頻度表から選択され、それによって、両頻度表の同等の頻度のコドンが常に用いられる。
【0027】
そのようなDNA配列を、適切な培地中の適切な宿主細胞で発現させたら、コードされるタンパク質を、該タンパク質が培地中に分泌される場合は培地から、またはそのようなタンパク質が細胞内に存在する場合は、タンパク質精製の分野でに公知であるか、もしくはフィターゼの場合は例えば欧州特許公開第420 358号明細書に記載された方法によって、宿主生物から単離することができる。したがって、本発明のポリペプチドを製造する方法であって、上記のように形質転換された細菌または宿主細胞を適切な培養条件下で培養し、それからポリペプチドを回収することを特徴とする方法、そしてそのような方法によって製造されたポリペプチド、または本発明のDNA配列がコードするポリペプチドも、本発明の目的である。
【0028】
本発明のポリペプチドは、一度得られれば、それらを農業において有用としているその特性について特徴付けることができるが、それには、当業界に公知であり、例えばSimonsら〔Br. J. Nutr., 64, 525-540 (1990)〕、Scheonerら〔J. Anim. Physiol. a. Anim. Nutr. 66, 248-255 (1991)〕、Vogt〔Arch. Gefluegelk. 56, 93-98 (1992)〕、Jongbloedら〔J. Anim. Sci. 70, 1159-1168 (1992)〕、Perneyら〔Poultry Sci. 72, 2106-2114 (1993)〕、Farrellら〔J. Anim. Physiol. a. Anim. Nutr. 69, 278-283 (1993)〕、Brozら〔Br. Poultry Sci. 35, 273-280 (1994)〕およびDuengelhoefら〔Animal Feed Sci. Technol. 49, 1-10 (1994)〕が記載したアッセイも用いることができる。
【0029】
一般に、本発明のポリペプチドは、特定の応用分野に限定されることなく、例えばフィターゼの場合は、フィチン酸のようなイノシトールポリリン酸エステルのイノシトールと無機リン酸への変換に用いることができる。
【0030】
その上、本発明のポリペプチドは、医薬組成物または複合食品もしくは飼料の製造方法であって、このような組成物の成分を本発明の1種類またはそれ以上のポリペプチドと混合する方法に用いることができる。したがって、本発明の1種類またはそれ以上のポリペプチドを含む複合食品もしくは飼料または医薬組成物も、本発明の目的である。当業者は、それらの製造法に精通している。そのような医薬組成物または複合食品もしくは飼料は、そのような目的に一般的に用いられ、当業界の技術水準に公知である添加物または成分を更に含むことができる。
【0031】
更に、動物の厩肥中のフィチン酸の濃度を低下させる方法であって、飼料に含まれるフィチン酸をイノシトールと無機リン酸とに変換するのに充分な量のこのような飼料組成物を動物に摂取させることを特徴とする方法を提供することも、本発明の目的である。
【0032】
本発明をより詳しく説明する前に、表、および添付の図の説明を以下に記載する。
【0033】
表1:用いた真菌フィターゼのアミノ酸配列の票の重み。真菌フィターゼのコンセンサス配列を算出するのに用いた票の重みを示す。
【0034】
表2:真菌フィターゼの相同性。アラインメントに用いたフィターゼのアミノ酸配列を、標準的パラメータを用いたプログラムGAP(GCGプログラムパッケージ、9;Deveruxら、1984)によって比較した。比較は、非常に多様なシグナルペプチドを欠くアラインメント(図1〜図4の凡例を参照)にも用いた配列の一部に限定した。対角線の上下の数は、それぞれアミノ酸の同一度および類似度を表す。
【0035】
表3:算出に用いたフィターゼに対する真菌コンセンサスフィターゼのアミノ酸配列の相同性。すべてのフィターゼのアミノ酸配列を、プログラムGAP(GCGプログラムパッケージ、9.0)を用いて真菌コンセンサスフィターゼの配列と比較した。やはり、比較は、アラインメントに用いた配列の一部に限定した。
【0036】
表4:真菌コンセンサスフィターゼへの単一突然変異の導入に用いたプライマー。各突然変異の導入には、所望の突然変異を有する2種類のプライマーが必要であった(実施例8を参照)。変化させたトリプレットを太字で強調してある。
【0037】
表5:最適温度と、真菌コンセンサスフィターゼ、ならびにA. fumigatus、A. niger、A. nidulansおよびM. thermophila由来のフィターゼのTm値。最適温度は、図8から採った。Tm値は、実施例10に記載し、図12に示したように、示差走査熱量測定によって決定した。
【0038】
図1〜図4:公知のほとんどすべての真菌フィターゼのアミノ酸配列のアラインメントからのコンセンサスフィターゼ配列の算出。文字は、一文字コードでのアミノ酸残基を表す。下記の配列をアラインメントに用いた:Aspergilus terreus 9A−1からのphyA(Mitchell et al., 1997;アミノ酸(aa)27から)、Aspergillus terreus cbs116.46からのphyA(van Loon et al., 1997;aa27から)、Aspergillus niger var. awamoriからのphyA(Piddington et al., 1993;aa27から)、Aspergillus niger T213からのphyA;aa27から、Aspergillus niger NRRL3135株からのphyA(van Hartingsveldt et al., 1993;aa27から)、Aspergillus fumigatus ATCC13073からのphyA(Pasamontes et al., 1997b;aa25から)、Aspergillus fumigatus ATCC32722からのphyA(van Loon et al., 1997;aa27から)、Aspergillus fumigatus ATCC58128からのphyA(van Loon et al., 1997;aa27から)、Aspergillus fumigatus ATCC26906からのphyA(van Loon et al., 1997;aa27から)、Aspergillus fumigatus ATCC32239からのphyA(van Loon et al., 1997;aa30から)、Aspergillus nidulansからのphyA(Pasamontes et al., 1997a;aa25から)、Talaromyces thermophilusからのphyA(Pasamontes et al., 1997a;aa24から)、およびMyceliophthora thermophilaからのphyA(Mitchell et al., 1997;aa19から)。アラインメントは、プログラムPILEUPを用いて算出した。ギャップの位置は、手動で精緻化した。所与の位置におけるアラインメント中の、大文字のアミノ酸残基は、コンセンサス残基を確立するアミノ酸の連携(coalition)に属する。太字で、算出したコンセンサス配列の下に、最終的に構築された真菌コンセンサスフィターゼのアミノ酸配列(Fcp)を示す。算出したコンセンサス配列中のギャップは、実施例2に述べた原則に従って、手動で充填した。
【0039】
図5〜図7:真菌コンセンサスフィターゼ遺伝子(fcp)と遺伝子構築のために合成したプライマーのDNA配列。算出したアミノ酸配列(図1〜図4)を、プログラムBACKTRANSLATE(Devereux et al., 1984)、および高度に発現される酵母遺伝子のコドン頻度表(GCGプログラムパッケージ、9.0)を用いてDNA配列へと変換した。A. terreus cbsからのフィターゼのシグナルペプチドをN末端に融合させた。太字の塩基は、遺伝子を生成するのに用いたオリゴヌクレオチドの配列を表す。それぞれのオリゴヌクレオチドの名称を配列の上下に記す。下線を付した塩基は、遺伝子の開始および停止コドンを表す。斜体で書いた塩基は、導入される二つのEcoRI部位を示す。
【0040】
図8:コンセンサス配列を算出するのに用いた真菌コンセンサスフィターゼおよびその他のフィターゼの最適温度。最適温度の決定には、37〜85℃の一連の温度でフィターゼ標準アッセイを実施した。用いたフィターゼは、実施例5に従って精製した。▽;真菌コンセンサスフィターゼ、▼;A. fumigatus 13073フィターゼ、□A. niger NRRL3135フィターゼ、◯;A. nidulansフィターゼ、■;A. terreus 9A−1フィターゼ、●;A. terreus cbsフィターゼ。
【0041】
図9:真菌コンセンサスフィターゼならびに突然変異体Q50L、Q50TおよびQ50GのpH依存活性特性。フィターゼ活性は、異なるpH値の適切な緩衝液での標準的アッセイ(実施例9を参照)を用いて決定した。プロットa)は、突然変異体Q50L(▽)、Q50T(▼)およびQ50G(◯)に対する真菌コンセンサスフィターゼ(●)の比較を活性の%で示す。プロットb)は、突然変異体Q50L(●)およびQ50T(▽)に対する真菌コンセンサスフィターゼ(◯)の比較を、H. polymorphaで発現させた精製酵素の比活性を用いて示す。
【0042】
図10:真菌コンセンサスフィターゼの突然変異体Q50TおよびQ50Lと比較した、突然変異体Q50LおよびY51NならびにQ50TおよびY51NのpH依存活性特性。フィターゼ活性は、異なるpH値の適切な緩衝液での標準的アッセイ(実施例9を参照)を用いて決定した。グラフa)は、突然変異体Q50L(◯)に対する突然変異Y51N(●)の影響を示す。グラフb)は、突然変異体Q50T(◯)に対する同じ突然変異(●)の影響を示す。
【0043】
図11:真菌コンセンサスフィターゼならびにその突然変異体Q50L、Q50TおよびQ50Gの基質特異性。棒は、様々な公知の天然および合成リン酸化化合物とともにフィチン酸(100%)を用いた活性と比較した相対活性を表す。
【0044】
図12:真菌コンセンサスフィターゼおよびその突然変異体Q50Tの示差走査熱量測定(DSC)。タンパク質の試料を、約50〜60mg/mlに濃縮し、10mM酢酸ナトリウム(pH5.0)に対して徹底的に透析した。10℃/分の一定した加熱速度を90℃まで適用した。コンセンサスフィターゼQ50TのDSC(上のグラフ)は、78.9℃の融解温度を生じたが、これは、真菌コンセンサスフィターゼの融点(78.1℃、下のグラフ)とほぼ同一である。
【0045】
【実施例】
参考例
A. fumigatusおよびA. terreus cbs116.46フィターゼの相同性のモデリング
A. fumigatusおよびA. terreus cbs116.46フィターゼのアミノ酸配列を、X線結晶学によって三次元構造を決定しておいたA. niger NRRL3135フィターゼの配列と比較した(図1〜図4を参照)。
【0046】
A. niger NRRL3135フィターゼ、A. fumigatusフィターゼおよびA. terreus cbs116.46フィターゼの多重アミノ酸配列アラインメントを、プログラム「PILEUP」(ウィスコンシンパッケージバージョン8、1994年9月のためのプログラムメニュー、Genetics Computer Group, 575 Science Drive, Madison, Wisconsin, 米国 53711)で計算した。A. fumigatusフィターゼおよびA. terreus cbs116.46フィターゼの三次元モデルは、A. niger NRRL3135フィターゼの構造を鋳型として用い、それぞれA. fumigatusおよびA. terreus cbs116.46フィターゼのアミノ酸の配列アラインメントに従って、A. niger NRRL3135フィターゼのアミノ酸を交換することによって構築した。モデルの構築およびエネルギー最適化は、プログラムMoloc(Gerber and Mueller, 1995)を用いることによって実施した。新たな挿入/欠失以外そして、活性部位から離れたループ領域では、C−α位を固定したままにした。
【0047】
外部ループでは、初めの結晶構造に対するモデル化した構造の僅かな差のみを認めることができた。更に、Pseudomonas sp.の細菌のフィターゼ、および決定された限りでA. niger NRRL3135フィターゼ(Cosgrove, 1980)によってフィチン酸(myo−イノシトール六リン酸)の分解経路で主として生じる、異なる基質分子を、各フィターゼの構造の活性部位のキャビティ内に、構築し、形成した。これらの基質をそれぞれ、ヒスチジン酸ホスファターゼについて提唱された仮説的な結合モード(Van Etten, 1982)に配向させた。切断され易いリン酸基を、触媒作用に必須の第59位ヒスチジンへと配向させて、共有結合リン酸化酵素の中間体を形成させた。切断後に第339位アスパラギン酸によってプロトン化される基質リン酸エステル結合の酸素を、プロトン供与体へと配向させた。基質の残りの構造部分はもとより、周囲の活性部位残基の配座弛緩も、プログラムMolocによるエネルギー最適化によって実施した。
【0048】
構造モデルに基づき、活性部位のキャビティ内を指し示す残基を特定した。これらの位置の半数以上(60%)が、これら3種類のフィターゼ間で同一であったが、ほとんどの位置は保存されていた(図1〜図4)。この所見は、追加の4種類のフィターゼの配列に拡張できると思われる(A. nidulans、A. terreus9A1株、Talaromyces thermophilus、Myceliophthora thermophila)。
【0049】
実施例1
真菌フィターゼのアミノ酸配列のアラインメント
標準的パラメータ(ギャップ形成ペナルティー12、ギャップ拡大ペナルティー4)を有する配列分析パッケージリリース9.0(Devereux et al., 1984)からのプログラムPILEUPを用いて、アラインメントを計算した。ギャップの位置は、テキストエディターを用いて精緻化した。シグナル配列なしの下記の配列(図1〜図4を参照)を用いて、下記のアミノ酸(aa)から出発してアラインメントを実施した:
【0050】
Aspergillus terreus 9A−1、aa27からのphyA遺伝子(Mitchell et al., 1997)、
Aspergillus terreus cbs116.46、aa27からのphyA遺伝子(van Loon et al., 1997)、
Aspergillus niger var. awamori、aa27からのphyA遺伝子(Piddington et al., 1993)、
Aspergillus niger T213、aa27からのphyA遺伝子、
Aspergillus niger NRRL3135、aa27からのphyA遺伝子(van Hartingsveldt et al., 1993)、
Aspergillus fumigatus ATCC13073、aa26からのphyA遺伝子(Pasamontes et al., 1997)、
Aspergillus fumigatus ATCC32722、aa26からのphyA遺伝子(van Loon et al., 1997)、
Aspergillus fumigatus ATCC58128、aa26からのphyA遺伝子(van Loon et al., 1997)、
Aspergillus fumigatus ATCC26906、aa26からのphyA遺伝子(van Loon et al., 1997)、
Aspergillus fumigatus ATCC32239、aa30からのphyA遺伝子(van Loon et al., 1997)、
Aspergillus nidulans、aa25からのphyA遺伝子(Roche Nr.R1288、Pasamontes at al., 1997a)、
Talaromyces thermophilus ATCC20186、aa24からのphyA遺伝子(Pasamontes et al., 1997a)、
Myceliophthora thermophila、aa19からのphyA遺伝子(Mitchell et al., 1997)。
【0051】
表2は、上記のフィターゼ配列の相同性を示す。
【0052】
実施例2
真菌コンセンサスフィターゼのアミノ酸配列の計算
実施例1の精緻化したアラインメントをインプットとして用い、配列分析パッケージリリース9.0(Devereux et al., 1984)からのプログラムPRETTYによって、コンセンサス配列を計算した。PRETTYは、配列を、それらのカラムをアラインさせて印刷し、アラインメントのためのコンセンサス配列を示すことができる。アラインさせたフィターゼのアミノ酸配列間の類似度を考慮する票の重みを、すべての配列に割り当てた。一つの配列サブグループ(同種であるが異なる株)からのすべてのフィターゼ、例えばA. fumigatusからのすべてのフィターゼのアミノ酸配列の、選出に対する結びついた影響力が1に設定されるように票の重みを設定したが、これは、各配列が、株の配列数で1を除した値で寄与することを意味する(表1を参照)。この手段によって、非常に類似したアミノ酸配列、例えばA. fumigatusの異なる株からのフィターゼのアミノ酸配列が、計算されるコンセンサス配列に大きな影響を及ぼすのを防ぐことができた。
【0053】
プログラムPRETTYは、下記のパラメータで開始させた:それ未満ではコンセンサスがない票数を定義する相対多数(plurality)を2.0に設定した。閾値は、それ未満ではあるアミノ酸残基が残基の連携(coalition)のための有効票とならない可能性がある評点マトリックスの値を決定し、2に設定した。PRETTYは、ペプチドについてのPretty Pep. Cmpというコンセンサス評点マトリックスを用いた。
【0054】
アラインメントの10ヶ所の位置(第46、66、82、138、162、236、276、279、280、308位;図1〜図4)に対しては、プログラムがコンセンサス残基を決定できず、下記の規則に従って手動で満たした:最高頻度の残基が存在するならば、この残基を選択し(第138、236、280位);化学的に類似するか、または等価である優勢な残基群が出現したならば、最高頻度のか、もしくはそれが得られないならばこの群の一つの残基を選択した(第46、66、82、162、276、308位)。優勢な残基も優勢な群も存在しないならば、タンパク質の安定性に対する影響に関する一般的な仮定に従って、出現する残基の一つを選択した(第279位)。その他の8ヶ所(第132、170、204、211、275、317、384、447;図1〜図4)は、プログラムが選択したアミノ酸残基ではなく、通常は、プログラムが選択した残基と同じ頻度で出現するアミノ酸で満たされた。殆どの場合、この補正によって、3種類のA. niger配列の僅かな過小評価(票の重みの合計:0.99)は除去された。
【0055】
表3は、計算に用いたフィターゼ配列に対する計算された真菌のコンセンサスフィターゼアミノ酸配列の相同性を示す。
【0056】
実施例3
真菌のコンセンサスフィターゼアミノ酸配列のDNA配列への変換
A. terreus cbs116.46フィターゼの初めの26アミノ酸残基をシグナルペプチドとして用い、したがって、すべてのコンセンサスフィターゼのN末端と融合させた。この伸長のために、本発明者らは、対応するDNA配列を算出する特別の方法を用いた。Purvisら(1987)は、遺伝子への稀有コドンの組込みは、タンパク質の折りたたみの効率に影響を有すると提唱した。したがって、少なくとも、真菌コンセンサスフィターゼに用いた、タンパク質の分泌に非常に重要であるが、S. cerevisiaeのコドン使用へと転換されるA. terreus cbs116.46のシグナル配列中の稀有コドンの分布を、S. cerevisiaeでの発現のために生成される新たなシグナル配列中に移転した。タンパク質の残りの部分については、本発明者らは、GCGプログラムパッケージから得られた高度に発現されるS. cerevisiae遺伝子のコドン頻度表を用いて、算出されたアミノ酸配列をDNA配列へと翻訳した。
【0057】
得られたfcp遺伝子の配列を図5〜図7に示す。
【0058】
実施例4
真菌コンセンサスフィターゼ遺伝子の構築およびクローニング
真菌コンセンサスフィターゼの算出されたDNA配列を、センスおよびアンチセンス鎖の配列を交互に用いて、85bpのオリゴヌクレオチドへと分割した。オリゴヌクレオチドはすべて、対向する鎖のその前および後のオリゴヌクレオチドと20bpずつ重複する。Microsynth, Balgach (スイス国)から購入し、PAGEで精製した形態で得られた全プライマーの位置を図5〜図7に示す。
【0059】
3回のPCR反応で、合成されたオリゴヌクレオチドを遺伝子全体へと構成した。PCRには、Boehringer Mannheim(Boehringer Mannheim, Mannheim, ドイツ国)からのHigh Fidelity Kit、およびAMS Biotechnology (Europe) Ltd. (Lugano, スイス国)からのサーモサイクラー(thermocycler)The Protokol(登録商標)を用いた。
【0060】
オリゴヌクレオチドCP−1〜CP−10(ミックス1、図5〜図7)を、各オリゴヌクレオチドあたり0.2pmol/μlの濃度に混合した。CP−9〜CP−22を用いて、第二のオリゴヌクレオチド混合物(ミックス2)を調製した(各オリゴヌクレオチドあたり0.2pmol/μl)。加えて、4種類の短いプライマーをPCR反応に用いた:
【0061】
【表1】
Figure 0004177922
【0062】
PCR反応a:
ミックス1を10μl(各オリゴヌクレオチド2.0pmol)
ヌクレオチド2μl(各ヌクレオチド10mM)
プライマーCP−a2μl(10pmol/μl)
プライマーCP−c2μl(10pmol/μl)
PCR緩衝液10.0μl
ポリメラーゼ混合物0.75μl
2O73.25μl
【0063】
PCR反応b:
ミックス2を10μl(各オリゴヌクレオチド2.0pmol)
ヌクレオチド2μl(各ヌクレオチド10mM)
プライマーCP−b2μl(10pmol/μl)
プライマーCP−e2μl(10pmol/μl)
PCR緩衝液10.0μl
ポリメラーゼ混合物0.75μl(2.6U)
2O73.25μl
【0064】
PCR反応aおよびbのための反応条件:
段階1:45℃で2分
段階2:72℃で30秒
段階3:94℃で30秒
段階4:52℃で30秒
段階5:72℃で1分
段階3〜5は、40回反復した。
【0065】
PCR生成物(670および905bp)を、アガロースゲル電気泳動(0.9%アガロース)とその後のゲル抽出(QIAEX IIゲル抽出キット、Qiagen, Hilden, ドイツ国)とによって精製した。精製したDNAフラグメントを、PCR反応cに用いた。
【0066】
PCR反応c:
反応aのPCR生成物6μl(≒50ng)
反応bのPCR生成物6μl(≒50ng)
プライマーCP−a2μl(10pmol/μl)
プライマーCP−e2μl(10pmol/μl)
PCR緩衝液10.0μl
ポリメラーゼ混合物0.75μl(2.6U)
2O73.25μl
【0067】
PCR反応cのための反応条件:
段階1:94℃で2分
段階2:94℃で30秒
段階3:55℃で30秒
段階4:72℃で1分
段階2〜4は、31回反復した。
【0068】
得られたPCR生成物(1.4kb)を、上記のとおり精製し;EcoRIで消化し;EcoRIで消化し、脱リン酸化したpBsk(-)ベクター(Stratagene, La Jolla, CA, 米国)に連結した。連結混合物1μlを用いて、E. coliXL-1コンピテント細胞(Stratagene, La Jolla, CA, 米国)を形質転換した。標準的操作はすべて、Sambrookら(1987)が記載したとおりに実施した。構築された真菌コンセンサスフィターゼの遺伝子(fcp)は、配列決定(プラスミドpBsk-fcp)によって確認した。
【0069】
実施例5
Saccharomyces cerevisiaeでの真菌コンセンサスフィターゼ遺伝子(fcp)およびその変異体の発現、ならびに培養上清からのそれらの精製
Saccharomyces cerevisiaeの発現ベクターであるpYES2(Invitrogen, San Diego, CA, 米国)の発現カセットのEcoRI部位に連結したか、またはJanesら(1990)が記載したような短縮GAPFL(グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素)プロモーターとpho5ターミネーターとの間でサブクローニングしたプラスミドpBsk-fcpから、真菌のコンセンサスフィターゼ遺伝子を単離した。遺伝子が正しく配向されていることを、PCRによって確認した。S. cerevisiaeの株、例えばINVScI(Invitrogen, San Diego, CA, 米国)の形質転換を、Hinnen ら(1978)に従って実施した。GAPFLプロモーターの制御下でフィターゼ遺伝子を宿す単一コロニーを採集し、選別培地(SDウラシル、Sherman et al., 1986)5ml中、30℃で、激しく撹拌しながら(250rpm)1日培養した。次いで、この予備培養物を、YPD培地(Sherman et al., 1986)500mlに加え、同じ条件下で増殖させた。gal1プロモーターの導入は、メーカーの指示に従って実施した。インキュベーションの4日後に、細胞ブロスを遠心分離(7,000rpm、GS3ローター、15分、5℃)して細胞を除去し、上清を、Amicon8400という細胞(PM30膜)およびウルトラフリー15遠心濾過装置(Biomax-30K, Millipore, Bedford, MA, 米国)を用いた限外濾過により濃縮した。濃縮液(10ml)を、溶離緩衝液として働く10mM酢酸ナトリウム、pH5.0を用いた40mlのSephadex G25 Superfineカラム(Pharmacia Biotech, Freiburg, ドイツ国)で脱塩した。脱塩した試料を、2M(NH42SO4に溶かし、1mlのブチルセファロース4高速流動疎水性相互作用クロマトグラフィーカラム(Pharmacia Biotech, Freiburg, ドイツ国)に直接装荷し、10mM酢酸ナトリウム、pH5.0への(NH42SO4の2Mから0Mまでの線形勾配で溶出させた。フィターゼを通過液に溶出させ、濃縮し、120mlのSephacrylS−300ゲル浸透クロマトグラフィーカラム(Pharmacia Biotech, Freiburg, ドイツ国)に装荷した。真菌コンセンサスフィターゼおよび真菌コンセンサスフィターゼ7は、均質な対称ピークとして溶出し、SDS−PAGEによって約95%の純度であると示された。
【0070】
実施例6
Hansenula polymorphaでの真菌コンセンサスフィターゼ遺伝子fcpおよびその変異体の発現
H. polymorphaの形質転換に用いるフィターゼ発現ベクターを、コンセンサスフィターゼまたは変異体をコードするpBsk-fcpのEcoRIフラグメントをH. polymorpha発現ベクターpFPMT121の多重クローニング部位に挿入することによって構築したが、これは、ura3選別マーカーおよびFMDプロモーターに基づく。fcp遺伝子の5′末端をFMDプロモーターに、3′末端をMOXターミネーターに融合させた(Gellissen et at., 1996;欧州特許公開第0299 108B号明細書)。得られた発現ベクターを、pFPMTfcpおよびpBsk-fcp7と称した。
【0071】
構築したプラスミドをE. coli内で増殖させた。当業界の標準的水準の操作を用いて、プラスミドDNAを精製した。Gelissenら(1996)に記載されたとおりのコンピテント細胞の製造、および酵母の形質転換のための操作を用いて、発現プラスミドをオロチジン−5′−リン酸脱炭酸酵素(ura3)を欠くH. polymorpha 株RP11へと形質転換した。形質転換混合物を、グルコース2%および寒天1.8%を含むYNB(0.14w/v%のDifco YNBおよび硫酸アンモニウム0.5%)に塗布し、37℃でインキュベートした。4〜5日後に、それぞれの形質転換コロニーを採集し、上記の液体培地で37℃で2日間増殖させた。次いで、この培養体のアリコートを用いて、グルコース2%を含有するYNB培地を有する新鮮なバイアルに接種した。選択培地で更に7回継代した後、発現ベクターは、酵母ゲノムに多量体の形態で組み込まれた。次いで、非選択液体培地(YPD、グルコース2%、酵母抽出物10gおよびペプトン20g)3ml中で更に2回培養することによって、有糸分裂的に安定した形質転換体が得られた。遺伝的に均質な組換え株を得るために、最後の安定化培養からのアリコートを選択プレートに塗布した。グルコースに代えてグリセリン2%を含有するYNBでのフィターゼ発現の分析のために、一つのコロニーを単離して、fmdプロモーターを抑制解除した。真菌コンセンサスフィターゼの精製は、実施例5に記載のとおり実施した。
【0072】
実施例7
Aspergillus nigerでの真菌コンセンサス遺伝子fcpおよびその変異体の発現fcp遺伝子のプラスミドpBsk-fcp、またはfcp遺伝子の変異体の対応するプラスミドを鋳型として用いて、この遺伝子の開始コドンの上流にBspHI部位、および停止コドンの下流にEcoRV部位を導入した。Expand(登録商標)という高忠実度(High Fidelity)PCRキット(Boehringer Mannheim, Mannheim, ドイツ国)を、下記のプライマーとともに用いた:
【0073】
プライマーAsp−1:
【0074】
【表2】
Figure 0004177922
【0075】
fcpおよびfcp7のクローニングのためのプライマーAsp−2:
【0076】
【表3】
Figure 0004177922
【0077】
提供者が記載したとおりに、反応を実施した。PCRで増幅したfcp遺伝子は、プライマーAsp-1によって導入された新たなBspHIという部位を開始コドンに有しており、このため、第二のアミノ酸残基であるグリシンがセリンで置換されていた。次いで、DNAフラグメントをBspHIおよびEcoRVで消化し、Aspergillus nigerのグルコアミラーゼプロモーター(glaA)の下流のNcoI部位、およびAspergillus nidulansトリプトファンCターミネーター(trpC)の上流のEcoRV部位に連結させた(Mullaney et al., 1985)。このクローニング段階の後、遺伝子を配列決定して、PCRによって導入された可能性がある欠陥を検出した。得られた発現プラスミドは、欧州特許公開第684 313号明細書の実施例9に記載されたように、pGLACベクターに基本的に相当し、Neurospora crassaのオロチジン−5′−リン酸脱炭酸酵素遺伝子(pyr4)を選別マーカーとして含有していた。Aspergillus nigerの形質転換、およびコンセンサスフィターゼ遺伝子の発現を、欧州特許公開第684 313号明細書に記載されたとおりに実施した。真菌コンセンサスフィターゼを、実施例5に記載したとおりに精製した。
【0078】
実施例8
真菌コンセンサスフィターゼの突然変異タンパク質の構築
A. niger、S. cerevisiaeまたはH. polymorphaにおける発現のための突然変異タンパク質を構築するために、真菌コンセンサスフィターゼ遺伝子を含む対応する発現プラスミドを、位置指定突然変異誘発のための鋳型として用いた。突然変異は、Stratagene(La Jolla, CA, 米国)からの「quick exchange(登録商標)位置指定突然変異誘発キット」を用い、メーカーのプロトコルに従い、そして対応するプライマーを用いて導入した。実現したすべての突然変異、および対応するプライマーを表4に示した。望みの突然変異を有するクローンは、当業界に公知のDNA配列分析によって確認した。突然変異したフィターゼは、完全な遺伝子の配列決定によって確認した。
【0079】
実施例9
コンセンサスフィターゼおよびその変異体のフィターゼ活性と最適温度の決定
フィターゼ活性は、基本的にはMitchellら(1997)が記載したとおりに決定した。活性は、フィチン酸0.5%(≒5mM)、酢酸ナトリウム200mM、pH5.0を含有するアッセイ混合物中で測定した。37℃で15分のインキュベーション後、等量の15%トリクロロ酢酸の添加によって反応を停止させた。放出されたリン酸塩は、アッセイ混合物100μlをH2O 900μl、ならびに0.6M H2SO4 1ml、アスコルビン酸2%およびモリブデン酸アンモニウム0.5%と混合することによって定量した。リン酸カリウムの標準溶液を参照として用いた。酵素活性1単位は、37℃で毎分1μmolのリン酸塩を放出する酵素の量として定義した。タンパク質濃度は、Paceら(1995)に従って算出した280nmでの酵素の吸光係数を用いて決定した:真菌コンセンサスフィターゼ;1.101;真菌コンセンサスフィターゼ7;1.068。
【0080】
pH最適曲線の場合は、精製した酵素を10mM酢酸ナトリウム、pH5.0で希釈した。インキュベーションは、希釈したタンパク質のアリコートを、一連の異なる緩衝液(0.4Mグリシン/HCl、pH2.5;0.4M酢酸/NaOH、pH3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5;0.4Mイミダゾール/HCl、pH6.0、6.5;0.4Mトリス/HCl、pH7.0、7.5、8.0、8.5、9.0)中の等量の1%フィチン酸(≒10mM)と混合することによって開始した。対照実験によって、混合段階によって、pHは僅かに影響されるにすぎないことが示された。インキュベーションは、上記のとおり、37℃で15分間実施した。
【0081】
フィターゼの基質特異性を決定するため、アッセイ混合物中のフィチン酸を、5mM濃度のそれぞれのリン酸化合物と置き換えた。活性試験は、上記のとおり実施した。
【0082】
最適温度を決定するため、酵素(100μl)および基質溶液(100μl)を、所与の温度で5分間プレインキュベーションした。基質溶液の酵素への添加によって、反応を開始させた。15分のインキュベーションの後、トリクロロ酢酸で反応を停止させ、放出されたリン酸塩の量を測定した。
【0083】
本来の真菌コンセンサスフィターゼの最適pHは、pH6.0〜6.5前後であった(70U/mg)。Q50T突然変異の導入によって、最適pHは、pH6.0へと移動した(130U/mg)が、同じ位置でのロイシンとの置換により、pH5.5前後で最大活性が得られた(212U/mg)。Q50Gの交換では、pH6.0以上で活性の最適pHが得られた(図9を参照)。第51位のチロシンをアスパラギンと交換したところ、pH5.0以下で活性の増大が得られた(図10を参照)。特にQ50Lの突然変異によって、真菌コンセンサスフィターゼのフィチン酸に対する特異性が、劇的に増大した(図11を参照)。
【0084】
真菌コンセンサスフィターゼの最適温度(70℃)は、コンセンサス配列を算出するのに用いた野生型フィターゼの最適温度(45〜55℃)より15〜25°高かった(表5および図8を参照)。
【0085】
実施例10
示差走査熱量測定(DSC)による融点の決定
真菌コンセンサスフィターゼの展開温度を決定するために、Bruggerら(1997)が以前に発表したように示差走査熱量測定を行った。50〜60mg/mlの均質なフィターゼの溶液を試験に用いた。10℃/分の一定した加熱速度を90℃まで適用した。
【0086】
測定した融点により、真菌コンセンサスフィターゼの野生型フィターゼと比較して、熱安定性が非常に改良されたことが明瞭に示された(表5および図12を参照)。図12は、真菌コンセンサスフィターゼ、およびその突然変異体Q50Lの融解プロフィールを示す。その共通する融点は、78〜79℃であると測定された。
【0087】
参考文献
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【0088】
【表4】
Figure 0004177922
【0089】
【表5】
Figure 0004177922
【0090】
【表6】
Figure 0004177922
【0091】
【表7】
Figure 0004177922
【0092】
【表8】
Figure 0004177922

【図面の簡単な説明】
【図1】公知のほとんどすべての真菌フィターゼのアミノ酸配列のアラインメントからのコンセンサスフィターゼ配列の算出を示す。
【図2】図1の続きであり、公知のほとんどすべての真菌フィターゼのアミノ酸配列のアラインメントからのコンセンサスフィターゼ配列の算出を示す。
【図3】図2の続きであり、公知のほとんどすべての真菌フィターゼのアミノ酸配列のアラインメントからのコンセンサスフィターゼ配列の算出を示す。
【図4】図3の続きであり、公知のほとんどすべての真菌フィターゼのアミノ酸配列のアラインメントからのコンセンサスフィターゼ配列の算出を示す。
【図5】真菌コンセンサスフィターゼ遺伝子(fcp)と遺伝子構築のために合成したプライマーのDNA配列を示す。
【図6】図5の続きであり、真菌コンセンサスフィターゼ遺伝子(fcp)と遺伝子構築のために合成したプライマーのDNA配列を示す。
【図7】図6の続きであり、真菌コンセンサスフィターゼ遺伝子(fcp)と遺伝子構築のために合成したプライマーのDNA配列を示す。
【図8】コンセンサス配列を算出するのに用いた真菌コンセンサスフィターゼおよびその他のフィターゼの最適温度を示す。
【図9】真菌コンセンサスフィターゼならびに突然変異体Q50L、Q50TおよびQ50GのpH依存活性特性を示す。
【図10】真菌コンセンサスフィターゼの突然変異体Q50TおよびQ50Lと比較した、突然変異体Q50LおよびY51N、ならびにQ50TおよびY51NのpH依存活性特性を示す。
【図11】真菌コンセンサスフィターゼならびにその突然変異体Q50L、Q50TおよびQ50Gの基質特異性を示す。
【図12】真菌コンセンサスフィターゼおよびその突然変異体Q50Tの示差走査熱量測定(DSC)を示す。

Claims (2)

  1. 以下の(a)または(b)に示すタンパク質からなる真菌コンセンサスフィターゼ。
    (a)配列番号31に示したアミノ酸配列からなるタンパク質
    (b)配列番号31に示したアミノ酸配列において、一ヶ所または数ヶ所の位置においてアミノ酸が欠失、付加、または、一つもしくは数個の他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列からなり、かつ、酵素活性の種類および特異的活性、熱安定性、pH安定性が有意に変えられていないタンパク質
  2. 請求項1記載の真菌コンセンサスフィターゼを含む、食品、飼料または医薬組成物。
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