JP4169571B2 - タイヤ金型及び空気入りタイヤ - Google Patents

タイヤ金型及び空気入りタイヤ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤ金型及び空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、ベントホールなどの気体抜き通路の数を減らして、スピューの発生を低減するようにしたタイヤ金型及び該金型を用いて成形した空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤ金型には、タイヤ加硫時に金型内に残留するエアや、その際に発生するガスなどの気体を金型外に排出するため、ベントホールなどの気体抜き通路が多数設けられている。それに起因して、加硫後のタイヤにおいて、気体抜き通路内に押し出されたゴムがスピュー(髭状の突起)となってタイヤ表面に多数残存する。
【0003】
そのため、加硫終了後にスピューを切断除去する作業が行われるが、スピューの切断跡がタイヤ表面に多数残るため、外観が悪化せざるを得ない。また、スピューが多い分だけ切断除去に要する時間がかかり、作業効率が悪い。しかも、除去したスピューは産業廃棄物として廃棄処理されるため、材料が無駄になり、かつスピューが多い分だけ産業廃棄物の増加につながる。
【0004】
そこで、近年、上記対策として、タイヤ金型のタイヤ成形面にエア抜き用の溝を形成し、その溝に集めたエア等を気体抜き通路を介して外部に排出するようにした金型が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような気体抜き用の溝を設けることで、気体抜き通路の数を大きく低減して、スピューの発生を大幅に減らすようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−166424号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記提案の金型では、溝に集まったエア等を効果的に外部に排出させるには、同じ溝に複数の気体抜き通路を連通させる必要があり、更なる改善の余地があった。
【0007】
本発明の目的は、ベントホールなどの気体抜き通路の数を減らして、スピューの発生を低減することが可能なタイヤ金型及び空気入りタイヤを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明のタイヤ金型は、タイヤのサイドウォール部を成形するサイド成形面に金型径方向に延在する溝を設け、該溝を溝幅が順次狭くなるように構成し、前記溝の最狭部に気体抜き通路を連通したことを特徴とする。
【0010】
本発明の他のタイヤ金型は、タイヤのサイドウォール部を成形するサイド成形面にマーク成形用凹部を形成したタイヤ金型において、前記マーク成形用凹部を凹部深さが順次深くなるように構成し、該マーク成形用凹部の最深部に気体抜き通路を連通したことを特徴とする。
【0011】
本発明の更に他のタイヤ金型は、タイヤのサイドウォール部を成形するサイド成形面にマーク成形用凹部を形成したタイヤ金型において、前記マーク成形用凹部の底面縁部に沿って溝を設け、該溝を溝深さが順次深くなるように構成し、前記溝の最深部に気体抜き通路を連通したことを特徴とする。
【0013】
本発明の空気入りタイヤは、サイドウォール部の外面にタイヤ径方向に延在する、幅0.2〜5.0mm、高さ0.1〜5.0mmの突起部を有し、該突起部を突起幅が最も狭くなる最狭部に向けて突起幅が順次狭くなるように形成し、該最狭部の表面にスピューを除去した切断跡があることを特徴とする。
【0014】
本発明の他の空気入りタイヤは、サイドウォール部の外面にマーク部を突設した空気入りタイヤにおいて、前記マーク部を突出高さが最も高い最高部に向けて突出高さが順次高くなるように形成し、該最高部の表面にスピューを除去した切断跡があることを特徴とする。
【0015】
本発明の更に他の空気入りタイヤは、サイドウォール部の外面にマーク部を突設した空気入りタイヤにおいて、前記マーク部の表面縁部に沿って突起部を有し、該突起部を突起高さが順次高くなるように形成したことを特徴とする。
【0016】
上述した本発明によれば、タイヤ加硫時に、溝に流れ込んだ粘弾性を有する未加硫ゴムが、溝内に集まって残留するエアや発生したガスなどの気体を最深部あるいは最狭部に追いやってそこに集め、それを気体抜き通路を介して外部に排出することができるため、気体抜き通路の数を減らして、スピューの発生を低減することができる。そのため、スピューの切断跡が減り、外観を向上することができ、また、スピューの切断除去時間が減り、作業効率を改善することができ、更に、除去するスピューの量が減るので、材料の無駄及び産業廃棄物の発生を低減することができる。
【0017】
また、マーク成形用凹部を凹部深さが順次深くなるように構成し、そのマーク成形用凹部の最深部に気体抜き通路を連通することによっても、上記と同様に、残留するエアや発生するガスなどの気体を最深部に追いやってそこに集め、それを気体抜き通路を介して外部に排出することができるため、気体抜き通路の数を減らして、スピューの発生を低減することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明のタイヤ金型の参考例であるセクショナル型の金型を示し、タイヤの一方のサイドウォール部を成形する環状の上型1と、他方のサイドウォール部を成形する環状の下型2、及びトレッド部を成形する複数のセクター3からなる環状の側型4とを備えている。
【0020】
上型1は下面側に、下型2は上面側に、サイドウォール部を成形するサイド成形面5,6を有している。側型4は、内周面側にトレッド部を成形するトレッド成形面7を具備している。
【0021】
サイド成形面5,6には、図1,2に示すように、それぞれ金型径方向に沿って延在する溝8,9が設けられている。溝8,9は、タイヤ加硫時に残留するエアや発生するガスなどの気体を集めて外部に排出するために設けたものであり、その溝深さが一端部8a,9aが最も浅く、他端部8b,9bが最も深い最深部になっており、その間の溝深さは一端部8a,9aから他端部8b,9bに向けて連続的に変化し、次第に深くなっている。溝8,9の溝幅は一定である。
【0022】
溝8,9の最深部である他端部8b,9bにそれぞれ1つのベントホール(気体抜き通路)10,11の一端が連通している。ベントホール10,11は上型1、下型2を貫通し、他端が外部に開口しており、溝8,9の最深部に集まった気体をベントホール10,11から外部に排出できるようになっている。
【0023】
上記溝8,9は、他端部8b,9bを最も浅く、一端部8a,9aを最も深い最深部にし、その一端部8a,9aにベントホール10,11を連通するようにしてもよい。なお、図1では、理解を容易にするため、溝8,9及びベントホール10,11を実際より拡大した状態で示し、見やすくしている。
【0024】
図3に上述した溝8,9を備えたタイヤ金型を用いて加硫成形したスピュー除去後の空気入りタイヤの例を示す。このタイヤT1は、サイドウォール部31の外面31aにタイヤ径方向に沿って延在する突起部32を有している。突起部32は、その一端部32aから他端部32bにかけて突起高さを連続的に変化させながら次第に高くなっている。突起部32の突起幅は一定である。各突起部32の他端部32bの表面には、加硫直後に形成されたスピューを除去した切断跡33が1つだけ残る。
【0025】
なお、周知のため図示せぬが、上記空気入りタイヤは、タイヤ内側には左右のビード部34間にカーカス層が装架され、その両端部がビード部34に埋設されたビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返されている。トレッド部35のカーカス層外周側にはベルト層が設けられている。以下の図6,8,10に示す空気入りタイヤも同様である。
【0026】
上述したタイヤ金型によれば、タイヤ加硫時のゴム流れにより、残留するエアや発生するガスなどの気体が溝8,9内に集まり、その溝8,9内に未加硫ゴムが入り込み、その際粘弾性を有する未加硫ゴムが溝8,9の溝深さが最も浅い一端部8a,9aから次第に最も深い他端部8b,9bに向けて溝底に達するようにして溝8,9を埋めるので、溝8,9内の気体を溝8,9の最深部に集め、ベントホール10,11を介して外部に効果的に排出することができる。そのため、各溝8,9に対して1つのベントホール10,11を設けるだけでよいため、ベントホールの数を減らして、スピューの発生を低減することができる。
【0027】
その結果、スピューの切断跡が減り、外観を向上することができる。また、スピューの切断除去時間が減り、作業効率を改善することができ、しかも、除去したスピューの量が減るので、材料の無駄を軽減し、かつ産業廃棄物を削減することができる。
【0028】
図4は、上述した溝8,9の他の例を示し、この図4の溝12は、溝深さが両端部12a,12bが最も浅く、中央部(中間部)12cが最も深い最深部になっており、その間の溝深さは最も浅い両端部12a,12bから最も深い中央部12cに向けて連続的に変化しながら、次第に深くなっている。溝12の溝幅は一定である。
【0029】
溝12の最深部である中央部12cに1つのベントホール13が連通し、溝12の最深部に集まった気体をベントホール13から外部に排出できるようにしたものである。このような構成であっても上記と同様の効果を得ることができる。なお、図4では、下型2の要部を示すが、上型1も同様の構成であるため、図は省略し図4に括弧を付けて番号を付している。
【0030】
図5は、本発明のタイヤ金型における気体排出用の溝の一例を示し、上述した溝深さを変化させた溝8,9に代えて、溝幅を変化させた溝14を設けたものである。溝幅が一端部14aが最も広く、他端部14bが最も狭い最狭部になっており、その間の溝幅は一端部14aから他端14bに向けて連続的に変化し、次第に狭くなっている。溝14の溝深さは一定である。溝14の最狭部である他端部14bに1つのベントホール15の一端が連通し、溝14の最狭部に集まった気体をベントホール15から外部に排出できるようにしたものである。
【0031】
このように溝幅を次第に狭くした溝14であっても、タイヤ加硫時に粘弾性を有する未加硫ゴムが、溝幅が最も広い一端部14aから最も狭い他端部14bに向けて溝14を埋めるようにして流れ込み、溝14内の気体を最狭部に集め、ベントホール15を介して外部に効果的に排出することができるため、ベントホールの数を減らして、スピューの発生を低減することができる。
【0032】
上記溝14は、他端部14bを最も広く、一端部14aを最も狭い最狭部にし、その一端部14aにベントホール15を連通するようにしてもよい。
【0033】
図6に上述した溝14を備えたタイヤ金型を用いて加硫成形したスピュー除去後の空気入りタイヤの例を示す。このタイヤT2は、サイドウォール部31の外面31aにタイヤ径方向に沿って延在する突起部42が、その一端部42aから他端部42bにかけて突起幅を連続的に変化させながら次第に狭くなっている。即ち、突起部42は他端部42bに突起幅が最も狭くなる最狭部を有し、その最狭部に向けて一端部42aから突起幅が連続的に狭くなっている。突起部42の突起深さは一定である。各突起部42の他端部42bの表面には、加硫直後に形成されたスピューを除去した切断跡43が1つだけ残る。突起部42は溝14により形成されるため、その幅と高さは、後述する溝14の溝幅と溝深さと同じになる。
【0034】
図5に示す溝12も、溝深さに代えて、溝幅を上記のように変化させるようにすることができる。
【0035】
図7は、タイヤのサイドウォール部を成形するサイド成形面に形成したマーク成形用凹部を利用した例を示す。上下の金型のサイド成形面には、数字や文字、デザイン要素などのマーク部をサイドウォール部に突出形成するためのマーク成形用凹部が多数設けられており、そのマーク成形用凹部を利用するものである。
【0036】
マーク成形用凹部16は、凹部深さが一箇所16aで最も深くなり、その最深部に向けて凹部深さを連続的に変化させながら次第に深くした構成になっている。箇所16aに1つのベントホール17の一端が連通し、マーク成形用凹部16の最深部に集まった気体をベントホール17から外部に排出できるようにしたものである。このようにマーク成形用凹部16を利用しても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0037】
図8に上述したマーク成形用凹部16を備えたタイヤ金型を用いて加硫成形したスピュー除去後の空気入りタイヤの例を示す。このタイヤT3は、サイドウォール部31の外面31aに突設されたマーク部50が突出高さを上記箇所16aに対応する部分50aで最も高くなり、その部分(最高部)50aに向けて突出高さを連続的に変化させながら次第に高くしている。マーク部50の部分50aの表面には、加硫直後に形成されたスピューを除去した切断跡51が1つだけ残る。
【0038】
図7では、図8に示すように全体が突出したマーク部50を成形するマーク成形用凹部16の例を示したが、周縁部のみ突出させ、その内側部を凹状にした、所謂、中抜きのマーク部を形成するマーク成形用凹部であってもよい。
【0039】
図9は、上述した溝の更に他の例を示し、サイド成形面に形成したマーク成形用凹部18に溝19を設けたものである。マーク成形用凹部18の凹部深さは一定になっており、その底面18aの縁部に沿って溝19が形成されている。溝19は、溝深さが一箇所19aで最も深くなり、その最深部に向けて溝深さを連続的に変化させながら次第に深くした構成になっている。
【0040】
最深部である箇所19aに1つのベントホール20の一端が連通し、溝19の最深部に集まった気体をベントホール20から外部に排出できるようになっている。
【0041】
図10に上述した溝19を備えたタイヤ金型を用いて加硫成形したスピュー除去後の空気入りタイヤの要部を示す。このタイヤT4では、サイドウォール部31の外面31aに突設されたマーク部60の表面縁部に沿って突起部61が形成され、その突出高さが上記箇所19aに対応する部分61aで最も高く、その部分61aに向けて突出高さを連続的に変化させながら次第に高くなっている。突起部61の部分61aの表面には、加硫直後に形成されたスピューを除去した切断跡62が1つだけ残る。
【0042】
記溝深さを変化させた溝8,9,12,19の溝深さとしては、金型のサイズ、即ち成形されるタイヤのサイズにより適宜選択されるが、実質的に0.1〜5.0mmにすることができ、その範囲内で変化させるのがよい。溝深さが0.1mmより浅いと、タイヤ加硫時に未加硫ゴムが溝内に円滑に流れ込むことが困難になるため、溝内の気体をベントホールを介して外部に効果的に排出することが難しくなる。逆に5.0mmを超えると、外観の点から好ましくない。
【0043】
溝8,9,12,19の溝幅も、成形されるタイヤのサイズにより適宜選択されるが、その溝幅としては0.2〜5.0mmの範囲内で一定にするのがよいが、、デザイン的な面からエアの流れを変化させない程度に溝幅を変えることも可能である。
【0044】
溝8,9,12,19は、上記のように溝深さを連続的に変化させるようにするのが好ましいが、残留するエア等の気体を最浅部から最深部に向けて集めることができるように溝深さを順次変化させたものであればよく、例えば段階的に変化させたものであってもよい。そのように順次溝深さが深くなる溝を有する金型で成形された空気入りタイヤでは、突起部32,61は、それに対応して突起高さが順次高くなる。
【0045】
上述した溝幅を変化させた溝14の溝幅としては、上記同様に金型のサイズ、即ち成形されるタイヤのサイズにより適宜選択されるが、実質的に0.2〜5.0mmにすることができ、その範囲内で変化させるのがよい。溝幅が0.2mmより浅いと、タイヤ加硫時に未加硫ゴムが溝内に円滑に流れ込むことが困難になり、逆に5.0mmを超えると、外観の点から好ましくない。
【0046】
溝14の溝深さも、成形されるタイヤのサイズにより適宜選択されるが、その溝深さとしては0.1〜5.0mmの範囲内で一定にするのがよい。
【0047】
溝14も、上記のように溝幅を連続的に変化させるようにするのが好ましいが、残留するエア等の気体を最広部から最狭部に向けて集めることができるように溝幅を順次段階的に変化させたものであってもよい。このように溝幅を順次狭くした溝を有する金型で成形された空気入りタイヤでは、サイドウォール部31の外面31aに形成された突起部42は、それに対応して突起幅が順次狭くなる。
【0048】
上記溝8,9,12,14,19の形状としては、例えば、図11に示すように、断面四角形状、断面三角形状あるいは断面半円状などにすることができるが、当然のことながらこれらに限定されない。
【0049】
溝8,9,12,14は、特にタイヤのサイドウォール部に設けられる多数のマーク部により周方向に連続する気体排出用の環状溝を形成できないような場合に好ましく用いられるが、上記のように金型の径方向に沿って設ける他に、図12に示すように、金型の径方向に対して傾斜させて設けるようにしてもよい。また、デザインの一部として用いることも可能である。
【0050】
溝8,9,12,14は、特にサイド成形面にエア等の抜けるマーク部の凹凸のない部分に好ましく設けられ、上記図示した例では4本設けた例を示したが、その数は特に限定されない。
【0051】
また、周方向に連続する気体排出用の環状溝を設けることができる場合には、図13に示すように環状溝25と組み合わせるのがよい。その場合、環状溝25とそれに連通する径方向の気体排出用の溝26において、いずれか1箇所を最深部に形成し、その最深部に向けて、溝深さを次第に深くするように構成するのがよい。
【0052】
上記実施形態では、セクショナル型のタイヤ金型の例を示したが、本発明は、上型と下型とからなる2分割型のタイヤ金型などであってもよく、タイヤのサイドウォール部を成形するサイド成形面を有する金型であれば、いずれにも適用することができる。
【0053】
また、上述した気体排出用の溝は、その溝深さまたは溝幅の一方を変化させた例を示したが、その両者を共に変化させた溝であってもよい。
【0054】
【発明の効果】
上述したように本発明は、溝の最深部あるいは最狭部に、またはマーク成形用凹部の最深部に気体抜き通路を連通したので、ベントホールの数を減らして、スピューの発生を低減することができ、それによって、外観を向上し、スピューを切断除する作業効率を高め、かつ材料の無駄を低減し、更に産業廃棄物を削減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のタイヤ金型の参考例を示す半断面図である。
【図2】(a)は下側から見た上型を模式的に示す説明図、(b)は上側から見た下型を模式的に示す説明図である。
【図3】(a)は図1のタイヤ金型を用いて成形した空気入りタイヤの例を示す概略側面図、(b)は突起部に沿って切断した要部拡大断面図である。
【図4】溝の他の例を示す要部拡大断面図である。
【図5】 本発明のタイヤ金型における溝の例を示す拡大説明図である。
【図6】図5の溝を有するタイヤ金型を用いて成形した空気入りタイヤの例を示す概略側面図である。
【図7】マーク成形用凹部の一例を示す拡大説明図である。
【図8】(a)は図7のマーク成形用凹部を有するタイヤ金型を用いて成形した空気入りタイヤの例を示す概略側面図、(b)は(a)の矢視拡大断面図である。
【図9】マーク成形用凹部に設けた溝の一例を示す拡大説明図である。
【図10】(a)は図9のマーク成形用凹部に設けた溝を有するタイヤ金型を用いて成形した空気入りタイヤの例を示す概略側面図、(b)は(a)の矢視拡大断面図である。
【図11】(a),(b),(c)は、それぞれ溝の断面形状の例を示す拡大断面図である。
【図12】溝の更に他の例を示す説明図である。
【図13】(a),(b)は、それぞれ環状溝と組み合わせた例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 上型 2 下型
5,6 サイド成形面 8,9 溝
8b,9b 他端部(最深部)
10,11 ベントホール(気体抜き通路)
12 溝 12c 中央部(最深部)
13 ベントホール(気体抜き通路)14 溝
14b 他端部(最狭部) 15 ベントホール(気体抜き通路)
16 マーク成形用凹部 16a 箇所(最深部)
17 ベントホール(気体抜き通路)18 マーク成形用凹部
18a 底面 19 溝
19a 箇所(最深部) 20 ベントホール(気体抜き通路)
31 サイドウォール部 31a 外面
32,42,61 突起部 50,60 マーク部
T1,T2,T3,T4 空気入りタイヤ

Claims (14)

  1. タイヤのサイドウォール部を成形するサイド成形面に金型径方向に延在する溝を設け、該溝を溝幅が順次狭くなるように構成し、前記溝の最狭部に気体抜き通路を連通したタイヤ金型。
  2. タイヤのサイドウォール部を成形するサイド成形面を備えた環状の上下の金型を有し、該上下の金型のサイド成形面に前記溝を設けた請求項1に記載のタイヤ金型。
  3. 前記溝幅を連続的に変化させながら次第に狭くした請求項1または2に記載のタイヤ金型。
  4. 前記溝幅が0.2〜5.0mmである請求項1,2または3に記載のタイヤ金型。
  5. タイヤのサイドウォール部を成形するサイド成形面にマーク成形用凹部を形成したタイヤ金型において、前記マーク成形用凹部を凹部深さが順次深くなるように構成し、該マーク成形用凹部の最深部に気体抜き通路を連通したタイヤ金型。
  6. タイヤのサイドウォール部を成形するサイド成形面を備えた環状の上下の金型を有し、該上下の金型のサイド成形面に前記マーク成形用凹部を有する請求項5に記載のタイヤ金型。
  7. 前記凹部深さを連続的に変化させながら次第に深くした請求項5または6に記載のタイヤ金型。
  8. タイヤのサイドウォール部を成形するサイド成形面にマーク成形用凹部を形成したタイヤ金型において、前記マーク成形用凹部の底面縁部に沿って溝を設け、該溝を溝深さが順次深くなるように構成し、前記溝の最深部に気体抜き通路を連通したタイヤ金型。
  9. タイヤのサイドウォール部を成形するサイド成形面を備えた環状の上下の金型を有し、該上下の金型のサイド成形面に前記マーク成形用凹部を有する請求項8に記載のタイヤ金型。
  10. 前記溝深さを連続的に変化させながら次第に深くした請求項8または9に記載のタイヤ金型。
  11. 前記溝深さが0.1〜5.0mmである請求項8,9または10に記載のタイヤ金型。
  12. サイドウォール部の外面にタイヤ径方向に延在する、幅0.2〜5.0mm、高さ0.1〜5.0mmの突起部を有し、該突起部を突起幅が最も狭くなる最狭部に向けて突起幅が順次狭くなるように形成し、該最狭部の表面にスピューを除去した切断跡がある空気入りタイヤ
  13. サイドウォール部の外面にマーク部を突設した空気入りタイヤにおいて、前記マーク部を突出高さが最も高い最高部に向けて突出高さが順次高くなるように形成し、該最高部の表面にスピューを除去した切断跡がある空気入りタイヤ。
  14. サイドウォール部の外面にマーク部を突設した空気入りタイヤにおいて、前記マーク部の表面縁部に沿って突起部を有し、該突起部を突起高さが順次高くなるように形成した空気入りタイヤ
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