JP4145066B2 - ズームレンズとそれを用いた電子撮像装置 - Google Patents

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    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/04Prisms

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ズームレンズとそれを用いた電子撮像装置に関し、特に、ズームレンズ等の光学系部分の工夫により奥行き方向の薄型化を実現した、ビデオカメラやデジタルカメラを始めとする電子撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、銀塩35mmフィルム(135フォーマット)カメラに代わる次世代カメラとしてデジタルカメラ(電子カメラ)が注目されてきている。さらに、それは業務用高機能タイプからポータブルな普及タイプまで幅広い範囲でいくつものカテゴリーを有するようになってきている。
【0003】
本発明においては、特にポータブルな普及タイプのカテゴリーに注目し、高画質を確保しながら奥行きが薄く使い勝手の良好なビデオカメラ、デジタルカメラを実現する技術を提供することをねらっている。
【0004】
カメラの奥行き方向を薄くするのに最大のネックとなっているのは、光学系、特にズームレンズ系の最も物体側の面から撮像面までの厚みである。
【0005】
最近におけるカメラボディ薄型化技術の主流は、撮影時には光学系がカメラボディ内から突出しているが、携帯時には収納するいわゆる沈胴式鏡筒を採用することである。沈胴式鏡筒を採用して効果的に薄型化できる可能性を有する光学系の例としては、特開平11−194274、特開平11−287953、特開2000−9997等のものがある。これらは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1群、正の屈折力を含む第2群を有しており、共に変倍時には移動する。しかし、沈胴式鏡筒を採用するとレンズ収納状態から使用状態に立ち上げるための時間がかかり、使い勝手上好ましくない。また、最も物体側のレンズ群を可動とすると、防水・防塵上好ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、沈胴式鏡筒に見られるようなカメラの使用状態への立ち上げ時間(レンズのせり出し時間)がなく、防水・防塵上も好ましく、また、奥行き方向が極めて薄いカメラとするために、光学系の光路(光軸)をミラー等の反射光学素子で折り曲げる構成がとりやすく、高ズーム比、広画角、小さいF値、少ない収差等、高い光学仕様性能を有するズームレンズとそれを用いた電子撮像装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の1つのズームレンズは、物体側より順に、変倍時固定の第1レンズ群、負の屈折力を有し変倍時に移動する第2レンズ群、正の屈折力を有し変倍時に移動する第3レンズ群、正の屈折力を有し変倍時及び合焦動作時に移動する第4レンズ群を有し、前記第1レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、光路を折り曲げるための反射光学素子、正レンズにて構成されていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明のもう1つのズームレンズは、物体側より順に、変倍時固定の第1レンズ群、負の屈折力を有し変倍時に移動する第2レンズ群、正の屈折力を有し変倍時に移動する第3レンズ群、正の屈折力を有し変倍時及び合焦動作時に移動する第4レンズ群を有し、前記第1レンズ群は光路を折り曲げるための反射光学素子を有し、無限遠物点合焦時において、前記第3レンズ群の変倍時の移動に対して前記第4レンズ群の移動軌跡が逆方向となることを特徴とするものである。
【0009】
以下に、本発明において上記構成をとる理由と作用について説明する。
【0010】
本発明のズームレンズは、物体側より順に、変倍時固定の第1レンズ群、負の屈折力を有し変倍時に移動する第2レンズ群、正の屈折力を有し変倍時に移動する第3レンズ群、正の屈折力を有し変倍時及び合焦動作時に移動する第4レンズ群を有する構成を採用して、沈胴式鏡筒に見られるようなカメラの使用状態への立ち上げ時間(レンズのせり出し時間)がなく、防水・防塵上も有利なように、第1レンズ群を変倍時固定とし、また、カメラの奥行き方向を極めて薄くするために、レンズ系の最も物体側である第1レンズ群に光路を折り曲げるための反射光学素子を少なくとも1つ設けたものである。
【0011】
しかし、第1レンズ群に光路を折り曲げるための反射光学素子を設けると、以下の2つの問題がある。
【0012】
A.入射瞳が深くなり、元々径の大きな第1レンズ群を構成する各レンズエレメントがさらに肥大化し、光路折り曲げの成立性が問題になる。
【0013】
B.元々変倍機能を有する第2レンズ群あるいは第3レンズ群以降の合成系の倍率がゼロに近くなり、移動量の割りに変倍率が低くなる。
【0014】
まず、上記の折り曲げ成立条件について説明する。本発明のようなズーム形式は、例えば特開平10−62687や特開平11−258507にも見られるが、第1レンズ群に光路を折り曲げるための反射光学素子を設けると、必然的に入射瞳位置が深くなる傾向にあり、第1レンズ群を構成する各光学エレメントの径やサイズが肥大化し、光路折り曲げが物理的に成立し難くなる。したがって、第1レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、光路を折り曲げるための反射光学素子、正レンズから構成し、以下の条件を満足するとよい。
【0015】
(1) 1.4<−f11/√(fW ・fT )<2.4
(2) 1.2<f12/√(fW ・fT )<2.2
(3) 0.8<d/L<2.0
(4) 1.55<npri
ただし、f11は第1レンズ群の負メニスカスレンズの焦点距離、f12は第1レンズ群の正レンズの焦点距離、fW 、fT はそれぞれズームレンズ全系の広角端、望遠端の焦点距離、dは第1レンズ群の負メニスカスレンズの像側面から正レンズの物体側面までの光軸に沿って測ったときの空気換算長、Lは電子撮像素子の有効撮像領域(略矩形)の対角長、npri は第1レンズ群の光路を折り曲げるための反射光学素子がプリズムの場合のd線に対する媒質の屈折率である。
【0016】
入射瞳を浅くして光路折り曲げを物理的に可能にするには、条件(1)、(2)のように、第1レンズ群の両サイドのレンズエレメントのパワーを強くするのがよい。両条件共に上限値のそれぞれ2.4、2.2を越えると、入射瞳は深いままであり、ある程度の画角を確保しようとすると、第1レンズ群を構成する各光学エレメントの径やサイズが肥大化し、光路折り曲げが物理的に成立し難くなる。下限値のそれぞれ1.4、1.2を越えると、第1レンズ群に後続する変倍のために移動するレンズ群の取り得る倍率がゼロに近くなり、移動量が増大するか変倍比が小さくなる等の問題が生じやすいと同時に、歪曲収差等の軸外収差補正や色収差の補正が困難になる。
【0017】
条件(3)は光路を折り曲げるための反射光学素子を設けるために必要な光軸に沿って測った長さの規定である。この条件の値は出来るだけ小さい方がよいが、その下限値の0.8を越えると、画面周辺部の結像に寄与する光束が満足に像面に達しないかあるいはゴーストが発生しやすい。上限値の2.0を越えると、条件(1)、(2)同様、光路折り曲げが物理的に成立し難くなる。
【0018】
以上の観点から、条件(3)の空気換算長dを短くするために第1レンズ群の光路折り曲げ素子は入射面と射出面が平面若しくは両サイドのレンズ面の曲率とは異なるプリズムとし、その媒質屈折率を条件(4)のように出来るだけ高くするのがよい。条件(4)下限値の1.55を越えると、光路折り曲げが物理的に成立し難くなる。さらには、npri が1.90を越えないことが好ましい。1.90を越えると、プリズムが高価となり、また、全反射によるゴーストが発生しやすくなる。
【0019】
なお、条件(1)〜(4)の何れか1つ以上あるいは全てを以下のようにするとよりよい。
【0020】
(1)’ 1.5<−f11/√(fW ・fT )<2.2
(2)’ 1.3<f12/√(fW ・fT )<2.0
(3)’ 0.9<d/L<1.7
(4)’ 1.65<npri
さらに、条件(1)〜(4)の何れか1つ以上を以下のようにするとさらによい。特に全てを以下のようにすると最もよい。
【0021】
(1)” 1.6<−f11/√(fW ・fT )<2.0
(2)” 1.4<f12/√(fW ・fT )<1.8
(3)” 1.0<d/L<1.5
(4)” 1.75<npri
ところで、本発明のズームレンズは、以下の条件(a)を満足することが望ましい。
【0022】
(a) 1.8<fT /fW
ただし、fW 、fT はそれぞれズームレンズ全系の広角端、望遠端の焦点距離である。
【0023】
この条件式の下限値の1.8を越えると、ズームレンズ全系の変倍比が1.8よりも小さいことを意味する。この場合に、さらには、fT /fW が5.5を越えないことがより好ましい。5.5を越えると、変倍比が大きくなり、変倍時に移動するレンズ群の移動量が大きくなりすぎるために、光路を折り曲げた方向での大型化が起こり、コンパクトな撮像装置が構成できなくなる。
【0024】
次に、変倍比確保について説明する。本発明の第1レンズ群が正の屈折力を有する場合、光路を折り曲げるための反射光学素子を有しない場合に比べて主点位置が明らかに像側になる。すると、同一の屈折力の場合、第1レンズ群による像点位置はより像側にできることになり、すなわち、第2レンズ群に対する物点位置がより遠くなる。したがって、第2レンズ群の倍率がゼロに近づき、移動しても全系の焦点距離の変化が少なくなる。それを解消するには、第1レンズ群の焦点距離を短く(一方では、全系焦点距離が所定より短くなる。)して、第2レンズ群の焦点距離をある程度長くして倍率を大きくする方法がある。また、本発明では第3レンズ群以降の合成系にも変倍機能を持たせられるので、両者の倍率や変倍率関係を巧みに設定して、ズームレンズ全系を効率良く変倍することが可能である。以下、条件(5)、(6)、(7)はその具体的条件を定めるものである。
【0025】
(5) 0.4<−β2W<1.2
(6) 0.1<−βRW<0.5
(7) 0<log γR /log γ2 <1.3
ただし、β2Wは無限遠物点合焦時の広角端における第2レンズ群の倍率、βRWは無限遠物点合焦時の広角端における第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成倍率、γ2 は無限遠物点合焦時の望遠端における第2レンズ群の倍率をβ2Tとしたときのβ2T/β2W、γR は無限遠物点合焦時の望遠端における第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成倍率をβRTとしたときのβRT/βRWである。
【0026】
条件(5)、(6)のそれぞれ下限の0.4、0.1を越えると、ズームレンズ全系において十分高い変倍率が得られないか、移動スペースが大きくなりすぎ、サイズが肥大化する。第1レンズ群の焦点距離が短くなりすぎたりペッツバール和が大きくなる等して各収差の補正が困難となる。条件(7)の上限の1.3を越えると、変倍によるF値や射出瞳位置の変動が大きくなりすぎ好ましくない。その下限の0を越えると、入射瞳が深くなりすぎて光路折り曲げが物理的に成立しに難くる。また、何れにしてもズームレンズ全系において十分高い変倍率が得られないか、移動スペースが大きくなりすぎ、サイズが肥大化する。
【0027】
なお、条件(5)〜(7)の何れか1つ以上あるいは全てを以下のようにするとよりよい。
【0028】
(5)’ 0.4<−β2W<1.1
(6)’ 0.20<−βRW<0.45
(7)’ 0.15<log γR /log γ2 <1.2
さらに、条件(5)〜(7)の何れか1つ以上を以下のようにするとさらによい。特に全てを以下のようにすると最もよい。
【0029】
(5)” 0.6<−β2W<1.0
(6)” 0.25<−βRW<0.4
(7)” 0.25<log γR /log γ2 <1.0
条件(5)〜(7)を達成するには、次の条件(8)、(9)のようにするとよい。
【0030】
(8) 1.6<f1 /√(fW ・fT )<6.0
(9) 1.1<−f2 /√(fW ・fT )<2.2
ただし、f1 は第1レンズ群の焦点距離、f2 は第2レンズ群の焦点距離、fW 、fT はそれぞれズームレンズ全系の広角端、望遠端の焦点距離である。
【0031】
条件(8)の上限の6.0を越えると、ズームレンズ全系において十分高い変倍率が得られないか、移動スペースが大きくなりすぎ、サイズが肥大化する。下限の1.6を越えると、軸外収差補正や色収差補正が困難になる。
【0032】
条件(9)の上限の2.2を越えると、第2レンズ群の倍率が上がる分だけ変倍効率は良くなるが、一方では同じ変倍率を得るための移動量は焦点距離に比例するため、却って効率を下げてしまうこともある。下限の1.1を越えると、第2レンズ群の倍率がゼロに近く変倍効率が悪い。
【0033】
なお、条件(8)、(9)の何れかあるいは両方を以下のようにするとよりよい。
【0034】
(8)’ 1.9<f1 /√(fW ・fT )<4.5
(9)’ 1.2<−f2 /√(fW ・fT )<2.0
さらに、条件(8)、(9)の何れかあるいは両方を以下のようにするとさらによい。特に両方を以下のようにすると最もよい。
【0035】
(8)” 2.2<f1 /√(fW ・fT )<3.0
(9)” 1.3<−f2 /√(fW ・fT )<1.8
さて、第2レンズ群の倍率を高く設定すると、もう1つの問題が発生する。第2レンズ群の倍率が高くなることは、すなわちもう1つの変倍機能を有する第3レンズ群以降の合成系に対する物点が遠くなり、倍率がゼロに近づいてしまい、第3レンズ群以降の合成系による変倍効率が下がってしまうことである。それを解消するためには、第3レンズ群以降の合成系の焦点距離をある程度長くすることと、主点が極力第2レンズ群の像点に近づくように構成するという方法がある。前者の場合は、以下の条件(10)を満たすとよい。
【0036】
(10) 0.8<fRW/√(fW ・fT )<1.7
ただし、fRWは広角端における第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成焦点距離、fW 、fT はそれぞれズームレンズ全系の広角端、望遠端の焦点距離である。
【0037】
条件(10)の下限値の0.8を越えると、第3レンズ群以降の合成系による変倍効率が悪化する。上限値の1.7を越えると、条件(9)と同様の理由で変倍効率が悪化する。後者の場合は、第3レンズ群内に、
(b) 0<RP /fW <2
を満足する物体側に凸の空気接触面からなる収斂面を少なくとも1つ有し、それよりも像側に、
(c) 0<RN /fW <4
を満足する像側に凹の空気接触面からなる発散面を少なくとも1つ有するようにするとよい。ここで、RP 、RN はそれぞれ収斂面、発散面の光軸上での曲率半径である。それ以外の場合には、第3レンズ群の主点を第2レンズ群の像点に近づけることは困難である。
【0038】
なお、以下のようにするとよりよい。
【0039】
(10)’ 0.9<fRW/√(fW ・fT )<1.5
さらに、以下のようにすると最もよい。
【0040】
(10)” 1.0<fRW/√(fW ・fT )<1.3
なお、両者にとって特に好ましいのは、条件(11)のように、広角端から望遠端に変倍する際に第3レンズ群以降の合成系の焦点距離を増加させる方向である。
【0041】
(11) 1.0<fRT/fRW<2.5
ただし、fRWは広角端における第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成焦点距離、fRTは望遠端における第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成焦点距離である。
【0042】
条件(11)の下限の1.0を越えると、第3レンズ群以降の合成系による変倍効果が薄く、第2レンズ群の移動量が増大し入射瞳位置が深くなり、光路折り曲げの成立性が低下する。上限の2.5を越えると、変倍によるF値の変動が大きくなりやすい。
【0043】
なお、以下のようにするとよりよい。
【0044】
(11)’ 1.1<fRT/fRW<2.3
さらに、以下のようにすると最もよい。
【0045】
(11)” 1.2<fRT/fRW<2.1
条件(11)を達成するために特に有効な方法は、本来高変倍率を得るために広角端において極力像面寄りに配される第3レンズ群とそれ以降の群の最も物体側の群(以降、第4レンズ群と呼ぶ。)について、逆にこれらを広角端にて出来るだけ物体側に寄せて配置し、望遠側に変倍する場合、第3レンズ群を物体側に、一方第4レンズ群を像側に移動させることである(無限遠物点合焦時)。
【0046】
そして、以下の具体的条件(12)、(13)を満足するとよい。
【0047】
(12) 0.20<−M3 /M2 <1.50
(13) 0.15<−M4 /M3 <1.00
ただし、M2 は広角端から望遠端に至るまでの第2レンズ群の移動量、M3 は広角端から望遠端に至るまでの第3レンズ群の移動量、M4 は広角端から望遠端に至るまでの第4レンズ群の移動量であり、それぞれ像側への移動を正符号とする。
【0048】
条件(12)の上限の1.50を越えると、変倍によるF値や射出瞳位置の変動が大きくなりすぎ好ましくない。下限の0.20を越えると、入射瞳が深くなりすぎて光路折り曲げが物理的に成立し難くなる。また、何れにしてもズームレンズ全系において十分高い変倍率が得られないか、移動スペースが大きくなりすぎ、サイズが肥大化する。
【0049】
条件(13)の上限の1.00を越えると、第3レンズ群以降の合成系の倍率は高くなるが、主たる移動群がフォーカスを担う第4レンズ群であるため、フォーカス時の倍率変動が大きくなりやすく好ましくない。下限の0.15を越えると、第3レンズ群以降の合成系の主点位置が第2レンズ群の像点から遠ざかり、変倍効率が低下するか、第3レンズ群以降の合成系の焦点距離が長くなりやすいか、あるいは、第3レンズ群以降のレンズ構成に無理が生じ収差補正の足枷になる。
【0050】
なお、条件(12)、(13)の何れかあるいは両方を以下のようにするとよりよい。
【0051】
(12)’ 0.30<−M3 /M2 <1.40
(13)’ 0.20<−M4 /M3 <0.80
さらに、条件(12)、(13)の何れかあるいは両方を以下のようにするとさらによい。特に両方を以下のようにすると最もよい。
【0052】
(12)” 0.40<−M3 /M2 <1.30
(13)” 0.25<−M4 /M3 <0.60
なお、合焦は第4レンズ群で行うのがよい。その場合、以下の条件(14)を満たすのがよい。
【0053】
(14) 0.10<D34W /fW <0.70
ただし、D34W は広角端における無限遠物点合焦時の第3レンズ群と第4レンズ群との空気間隔、fW はズームレンズ全系の広角端の焦点距離である。
【0054】
この条件式の下限の0.10を越えると、フォーカスのために移動するスペースがなく、第3レンズ群と第4レンズ群が干渉しやすい。上限の0.70を越えると、逆に変倍のための可動スペースが不足しやすい。
【0055】
なお、以下のようにするとよりよい。
【0056】
(14)’ 0.15<D34W /fW <0.60
さらに、以下のようにすると最もよい。
【0057】
(14)” 0.20<D34W /fW <0.50
一方、第4レンズ群を移動してフォーカスすると、一般的に非点収差が大きく崩れる傾向にある。特に、第3レンズ群までの残存非点収差を第4レンズ群で補正した場合に発生しやすい。したがって、第3レンズ群を構成する接合レンズ成分を含むレンズ成分の何れか1つのレンズ成分の両屈折面共に非球面とするのがよい。また、色収差も全般に光線高の高い第3レンズ群にて補正するのがよいため、第3レンズ群には正レンズと負レンズの接合レンズ成分を少なくとも1つ含むようにするとよい。ここでレンズ成分とは、光路に沿って両側のみが空間と接し、それ以外には光路中に空気接触面を有さないレンズであり、単レンズ又は接合レンズを意味する。
【0058】
第3レンズ群の構成をより詳細に述べると、
1)物体側から順に、正レンズと負レンズの接合レンズ成分と両面共非球面である単レンズの2群3枚による構成、
2)物体側から順に、両面共非球面である単レンズと正レンズと負レンズの接合レンズ成分の2群3枚による構成、
3)物体側から順に、両空気接触面共に非球面である正レンズと負レンズの接合レンズ成分のみの1群2枚による構成、
の何れかがよい。何れの場合においても、これらの接合により、第3レンズ群を構成するレンズエレメント同士の相対偏心敏感度を緩和することができる。
【0059】
さらに、このような第3レンズ群内の構成タイプ1)、2)、3)に対応してそれぞれ以下の条件(15−1)、(15−2)、(15−3)(収差補正と偏心敏感度緩和に関する条件)を満たすとよい。
【0060】
(15-1) 1.05<RC3/RC1<3.00
(15-2) 0.25<RC3/RC1<0.75
(15-3) 1.20<RC3/RC1<3.60
ただし、RC1は接合レンズ成分の最物体側面の光軸上での曲率半径、RC3は接合レンズ成分の最像側面の光軸上での曲率半径である。
【0061】
これらの条件(15−1)、(15−2)、(15−3)のそれぞれの上限3.00、0.75、3.60を越えると、全系収差の球面収差・コマ収差・非点収差の補正には有利だが、接合による偏心敏感度の緩和の効果が少ない。それぞれの下限の1.05、0.25、1.20を越えると、全系収差の球面収差・コマ収差・非点収差の補正が困難になりやすい。
【0062】
なお、以下のようにするとよりよい。
【0063】
(15-1)’ 1.15<RC3/RC1<2.50
(15-2)’ 0.30<RC3/RC1<0.65
(15-3)’ 1.40<RC3/RC1<3.00
さらに、以下のようにすると最もよい。
【0064】
(15-1)” 1.25<RC3/RC1<2.00
(15-2)” 0.35<RC3/RC1<0.55
(15-3)” 1.60<RC3/RC1<2.40
さらには、第3レンズ群内の構成タイプ1)、2)、3)に対応してそれぞれ以下の色収差補正に関する条件(16−1)と(17−1)、(16−2)と(17−2)、(16−3)と(17−3)を満たすとよい。
【0065】
(16-1) −0.7<L/RC2<0.1
(17-1) 10<νCP−νCN
(16-2) −0.5<L/RC2<0.3
(17-2) 20<νCP−νCN
(16-3) −0.9<L/RC2<−0.1
(17-3) 10<νCP−νCN
ただし、Lは電子撮像素子の有効撮像領域の対角長(mm)、RC2は第3レンズ群の接合レンズ成分の接合面の光軸上での曲率半径、νCPは第3レンズ群の接合レンズ成分の正レンズの媒質のd線基準でのアッベ数、νCNは第3レンズ群の接合レンズ成分の負レンズの媒質のd線基準でのアッベ数である。なお、電子撮像素子については、広角端画角が55°以上を含むように使用することが前提である。
【0066】
条件(16−1)、(16−2)、(16−3)の下限のそれぞれ−0.7、−0.5、−0.9を越えると、軸上色収差・倍率色収差の補正には有利だが、球面収差の色収差が発生しやすく、特に基準波長における球面収差が良好に補正できても、短波長の球面収差はオーバーコレクト状態となり、画像における色のにじみの原因となるので好ましくない。上限のそれぞれ0.1、0.3、−0.1を越えると、軸上色収差・倍率色収差が補正不足や短波長球面収差のアンダーコレクト状態となりやすい。
【0067】
条件(17−1)、(17−2)、(17−3)の下限のそれぞれ10、20、10を越えると、軸上色収差が補正不足になりやすい。条件(17−1)、(17−2)、(17−3)に上限として90を越えないように定めてもよい。上限値90を越える媒質の組み合わせが自然界には存在しない。さらには、νCP−νCNが60を越えないようにすることが好ましい。上限値60を越えると、用いる材料が高価となる。
【0068】
なお、条件(16−1)と(17−1)、(16−2)と(17−2)、(16−3)と(17−3)のそれぞれ何れかあるいは両方を以下のようにするとよりよい。
【0069】
(16-1)’ −0.6<L/RC2<0.0
(17-1)’ 15<νCP−νCN
(16-2)’ −0.4<L/RC2<0.2
(17-2)’ 25<νCP−νCN
(16-3)’ −0.8<L/RC2<−0.2
(17-3)’ 15<νCP−νCN
さらに、条件(16−1)と(17−1)、(16−2)と(17−2)、(16−3)と(17−3)のそれぞれの何れかあるいは両方を以下のようにするとさらによい。特に両方を以下のようにすると最もよい。
【0070】
(16-1)” −0.5<L/RC2<−0.1
(17-1)” 20<νCP−νCN
(16-2)” −0.3<L/RC2<0.1
(17-2)” 30<νCP−νCN
(16-3)” −0.7<L/RC2<−0.3
(17-3)” 20<νCP−νCN
また、第4レンズ群に関しては、1つの正レンズ成分で構成し、以下の条件(18)、(19)を満足するとよい。
【0071】
(18) −4.00<(R4F+R4R)/(R4F−R4R)<0.0
(19) 0.10<L/f4 <0.70
ただし、R4Fは正レンズ成分の物体側の面の光軸上での曲率半径、R4Rは正レンズ成分の像側の面の光軸上での曲率半径、Lは電子撮像素子の有効撮像領域の対角長、f4 は第4レンズ群の焦点距離である。
【0072】
条件(18)の上限の0.0を越えると、第3レンズ群以降の合成系の主点が第2レンズ群による像点から遠ざかりやすく、変倍効率の面で好ましくない。下限の−4.00を越えると、フォーカス時の非点収差の変動が大きくなりやすい。
【0073】
条件(19)の上限値の0.70を越えると、変倍時に第3レンズ群と第4レンズ群を反対方向に動かす効果が出なくなる。下限値の0.10を越えると、フォーカス時の第4レンズ群の移動量が大きくなりすぎ好ましくない。
【0074】
なお、条件(18)、(19)の何れかあるいは両方を以下のようにするとよりよい。
【0075】
(18)’ −3.60<(R4F+R4R)/(R4F−R4R)<−0.40
(19)’ 0.15<L/f4 <0.60
さらに、条件(18)、(19)の何れかあるいは両方を以下のようにするとさらによい。特に両方を以下のようにすると最もよい。
【0076】
(18)” −3.20<(R4F+R4R)/(R4F−R4R)<−0.80
(19)” 0.20<L/f4 <0.50
さらに、第2レンズ群についても焦点距離が長いため、物体側から順に、負レンズ、正レンズの2枚の構成で十分である。第1レンズ群と関連して、以下の条件(20)、(21)を満たすとよい。
【0077】
Figure 0004145066
ただし、R1PF は第1レンズ群の正レンズの物体側の面の光軸上での曲率半径、R1PR は第1レンズ群の正レンズの像側の面の光軸上での曲率半径、R2NF は第2レンズ群の負レンズの物体側の面の光軸上での曲率半径、R2NR は第2レンズ群の負レンズの像側の面の光軸上での曲率半径である。
【0078】
条件(20)の上限の0.90を越えると、高次の倍率色収差が発生しやすく、下限の−0.80を越えると、入射瞳が深くなりやすい。
【0079】
条件(21)の上限の2.00を越えると、コマ収差が、下限値の−0.10を越えると、樽型歪曲収差が発生しやすい。
【0080】
なお、条件(20)、(21)の何れかあるいは両方を以下のようにするとよりよい。
【0081】
Figure 0004145066
さらに、条件(20)、(21)の何れかあるいは両方を以下のようにするとさらによい。特に両方を以下のようにすると最もよい。
【0082】
Figure 0004145066
なお、本発明の電子撮像装置においては、広角端全画角が55°以上であることを前提としている。この広角端全画角55°以上は、電子撮像装置に通常求められる広角端画角である。
【0083】
また、その広角端全画角が80°以下であることが望ましい。広角端全画角が80°を越えると、歪曲収差が起こりやすく、また、第1レンズ群を小型に構成することが難しくなる。したがって、電子撮像装置の薄型化が難しくなる。
【0084】
以上、ズームレンズ部について厚さ方向を薄くしつつも結像性能を良好にする手段を提供した。
【0085】
次に、フィルター類を薄くする件について言及する。電子撮像装置には、通常、赤外光が撮像面に入射しないように一定の厚みのある赤外吸収フィルターを撮像素子よりも物体側に挿入している。これを厚みのないコーティングに置き換えることを考える。当然その分薄くなる訳だが、副次的効果がある。ズームレンズ系後方にある撮像素子よりも物体側に、波長600nmでの透過率(τ600 )が80%以上、700nmでの透過率(τ700 )が8%以下の近赤外シャープカットコートを導入すると、吸収タイプよりも700nm以上の近赤外領域の透過率が低く、かつ、相対的に赤側の透過率が高くなり、補色モザイクフィルターを有するCCD等の固体撮像素子の欠点である青紫側のマゼンタ化傾向がゲイン調整により緩和され、原色フィルターを有するCCD等の固体撮像素子並みの色再現を得ることができる。また、原色補色に限らず、植物や人肌のように近赤外領域に強い反射率を有するものの色再現が改善される。
【0086】
すなわち、
(22) τ600 /τ550 ≧0.8
(23) τ700 /τ550 ≦0.08
を満たすことが望ましい。ただし、τ550 は波長550nmでの透過率である。
【0087】
なお、条件(22)、(23)の何れかあるいは両方を以下のようにするとよりよい。
【0088】
(22)’ τ600 /τ550 ≧0.85
(23)’ τ700 /τ550 ≦0.05
さらに、条件(22)、(23)の何れかあるいは両方を以下のようにするとさらによい。特に両方を以下のようにすると最もよい。
【0089】
(22)” τ600 /τ550 ≧0.9
(23)” τ700 /τ550 ≦0.03
CCD等の固体撮像素子のもう1つの欠点は、近紫外域の波長550nmに対する感度が人間の眼のそれよりもかなり高いことである。これも、近紫外域の色収差による画像のエッジ部の色にじみを目立たせている。特に光学系を小型化すると致命的である。したがって、波長400nmでの透過率(τ400 )の550nmでのそれ(τ550 )に対する比が0.08を下回り、440nmでの透過率(τ440 )の550nmでのそれ(τ550 )に対する比が0.4を上回るような吸収体あるいは反射体を光路上に挿入すれば、色再現上必要な波長域を失わず(良好な色再現を保ったまま)、色にじみなどのノイズがかなり軽減される。
【0090】
すなわち、
(24) τ400 /τ550 ≦0.08
(25) τ440 /τ550 ≧0.4
を満たすことが望ましい。
【0091】
なお、条件(24)、(25)の何れかあるいは両方を以下のようにするとよりよい。
【0092】
(24)’ τ400 /τ550 ≦0.06
(25)’ τ440 /τ550 ≧0.5
さらに、条件(24)、(25)の何れかあるいは両方を以下のようにするとさらによい。特に両方を以下のようにすると最もよい。
【0093】
(24)” τ400 /τ550 ≦0.04
(25)” τ440 /τ550 ≧0.6
なお、これらのフィルターの設置場所は結像光学系と撮像素子の間がよい。
【0094】
一方、補色フィルターの場合、その透過光エネルギーの高さから、原色フィルター付きCCDと比べ実質的感度が高く、かつ、解像的にも有利であるため、小型CCDを使用したときのメリットが大である。
【0095】
また、光学系を短く薄くするには、もう一方のフィルターである光学的ローパスフィルターについても出来るだけ薄くするのがよい。一般的に、光学ローパスフィルターは水晶のような単軸結晶が有する複屈折作用を利用しているが、結晶軸がズームレンズの光軸に対してなす角が35°から55°の範囲であり、かつ、各々の結晶軸を像面に投影したときの方向がそれぞれ異なる複数あるいは単独の水晶光学ローパスフィルターを含む場合、その中でズームレンズ光軸上に沿った厚みが最も厚いフィルターの厚みtLPF (mm)を以下の条件を満たすようにするとよい。
【0096】
Figure 0004145066
ただし、tLPF (mm)はズームレンズの光軸に沿って最も厚くそれとのなす角が35°から55°の範囲に1つの結晶軸を有する光学的ローパスフィルターの厚み、aは電子撮像素子の水平画素ピッチ(単位μm)である。
【0097】
1枚あるいは複数枚で構成された光学的ローパスフィルターの中最も厚いものは、その厚さがナイキスト限界周波数にて理論上コントラストがゼロになるように設定されており、およそa/5.88(mm)である。これよりも厚くすると、モアレ縞のような偽信号の防止には効果があるが、電子撮像素子の持つ分解能を十分に発揮できなくなり、薄くするとモアレ縞のような偽信号が十分に除去できない。しかし、モアレ縞のような偽信号はズームレンズ等の撮影レンズの結像性能とも深く関連し、結像性能が高い場合はモアレ縞のような偽信号が発生しやすいので、光学的ローパスフィルターはやや厚めに、逆の場合はやや薄めに設定するのがよい。
【0098】
一方、画素ピッチが小さくなるにつれて結像レンズ系の回折の影響によりナイキスト限界以上の周波数成分のコントラストが減少するため、モアレ縞のような偽信号の発生は少なくなる。したがって、a/5.88(mm)より数%乃至数十%程度薄くすると、むしろナイキスト限界に相当する周波数以下の空間周波数でのコントラストが向上し好ましい。
【0099】
なお、以下のようにするとよりよい。
【0100】
Figure 0004145066
さらに、以下のようにすると最もよい。
【0101】
Figure 0004145066
また、a<4μmにおいて、光学的ローパスフィルターは薄くしすぎると加工が困難であるため、余り薄くせず、つまり条件(26)、(26)’、(26)”の上限を越えても、コントラストがゼロになる空間周波数(カットオフ周波数)を高くする別の方法がある。それは、光学的ローパスフィルターの結晶軸がズームレンズの光軸に対してなす角が15°から35°の範囲、若しくは、55°から75°となるようにするか、場合によっては光学的ローパスフィルターを省略することである。この角度の範囲においては入射光の常光線と異常光線への分離量が45°近傍のときよりも少なくなり、0°若しくは90°になったときには分離しなくなる(ただし、90°の場合は両者に速度差がつき位相差が発生する…λ/4板の原理)。
【0102】
また、前述のごとく画素ピッチが小さくなると、回折の影響でそれに見合った高い空間周波数の結像性能が劣化してくるため、Fナンバーを大きくすることが困難である。したがって、カメラにしたときの開口絞りの種類は幾何収差による劣化の大きな開放と、回折限界近傍の絞り値の2種類のみとしてもよい。その場合、前述の光学的ローパスフィルターはなくても可である。
【0103】
特に画素ピッチが小さく、開放時の結像性能が最も良い場合等は、撮像面への入射光束サイズを規制する手段として、内径が可変であったり、内径の異なるものと入れ換える方法を用いず、常に内径が固定の開口絞りとしてもよい。その場合、開口絞りに隣接するレンズ面は少なくとも一方はその開口絞りに向かって凸面を向けており、その何れかの隣接するレンズ面が開口絞り内径部を貫通するようにすると、絞りによる無駄なスペースがなく、光学系の全長短縮に寄与する。また、開口絞りとは、レンズ面を1つ以上隔てた光軸を含む何れかの空間に透過率が90%以下の光学素子(出来れば入射面、射出面が共に平面がよい。)を配したり、透過率の異なる別の光学素子と入れ換える手段を持つとよい。
【0104】
あるいは、開口サイズが固定の複数の開口を有し、その中の1つを第1群の最も像側のレンズ面と第3群の最も物体側のレンズ面の間の何れかの光路内に挿入でき、かつ、他のものと交換可能とすることで、像面照度を調節することができる電子撮像装置としておき、その複数の開口の中、一部の開口内に550nmに対する透過率がそれぞれ異なりかつ80%未満であるような媒体を有するようにして光量調節を行うのがよい。あるいは、a(μm)/Fナンバー<0.4となるようなF値に相当する光量になるように調節を実施する場合は、開口内に550nmに対する透過率がそれぞれ異なりかつ80%未満の媒体を有する電子撮像装置とするのがよい。例えば、開放値から上記条件の範囲外ではその媒体なしかあるいは550nmに対する透過率が91%以上のダミー媒質としておき、範囲内のときは回折の影響が出る程に開口絞り径を小さくするのではなく、NDフィルターのようなもので光量調節するのがよい。
【0105】
また、上記の複数の開口をそれぞれ径をF値に反比例して小さくしたものにして揃えておき、NDフィルターの代わりに、それぞれ周波数特性の異なる光学的ローパスフィルターを開口内に入れておくのでもよい。絞り込むにつれて回折劣化が大きくなるので、開口径が小さくなる程光学フィルターの周波数特性を高く設定しておくとよい。
【0106】
なお、広角端の開放F値と使用する画素ピッチaμmとの関係において、F>aを満たす場合は、光学的ローパスフィルターはなくてもよい。つまり、ズームレンズ系と電子撮像素子間の光路上の媒質は全て空気あるいは非結晶媒質のみとしてよい。回折と幾何収差による結像特性の劣化のために、折り返し歪みを発生させ得る周波数成分がほとんどないためである。
【0107】
なお、上記の各条件式や後記する本発明のズームレンズとそれを用いた電子撮像装置の構成は適宜組み合わせることでより、良好なズームレンズ又は電子撮像装置を構成することができる。
【0108】
また、上記の各条件式においては、その上限値のみ若しくは下限値のみを、より好ましい条件式の上下限値より限定してもよい。また、後記の各実施例のこれの条件式に対応する値も、各条件式の上限又は下限まで変更し得るものである。
【0109】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のズームレンズの実施例1〜5について説明する。実施例1〜5の無限遠物点合焦時の広角端(a)、中間状態(b)、望遠端(c)でのレンズ断面図をそれぞれ図1〜図5に示す。各図中、第1レンズ群はG1、第2レンズ群はG2、絞りはS、第3レンズ群はG3、第4レンズ群はG4、光学的ローパスフィルターはLF、電子撮像素子であるCCDのカバーガラスはCG、CCDの像面はIで示してある。また、第1レンズ群中G1中の光路折り曲げプリズムを展開した平行平板はPで示してある。なお、光学的ローパスフィルターLFの最大厚みについては後記する。なお、近赤外シャープカットコートについては、例えば光学的ローパスフィルターLFに直接コートを施こしてもよく、また、別に赤外カット吸収フィルターを配置してもよく、あるいは、透明平板の入射面に近赤外シャープカットコートしたものを用いてもよい。
【0110】
光路折り曲げプリズムPは、代表例として例えば実施例1のズームレンズの広角端無限遠物点合焦時の折り曲げ時における光路図を図6に示すように、光路を90°折り曲げる反射プリズムとして構成される。
【0111】
実施例1のズームレンズは、図1に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、光路折り曲げプリズムPと、両凸正レンズとからなる第1レンズ群G1、両凹負レンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる第2レンズ群G2、開口絞りS、両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズからなる第3レンズ群G3、物体側に凸の正メニスカスレンズ1枚からなる第4レンズ群G4からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1、開口絞りSは固定で、第2レンズ群G2は像面側へ移動し、第3レンズ群G3は物体側へ移動し、第4レンズ群G4は像面側へ移動する。近距離の被写体にフォーカシングするために、第4レンズ群G4は物体側へ繰り出される。
【0112】
非球面は、第2レンズ群G2の両凹負レンズの両面、第3レンズ群G3の最も物体側の面と最も像面側の面、第4レンズ群G4の物体側の面の5面に用いられている。
【0113】
実施例2のズームレンズは、図2に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、光路折り曲げプリズムPと、両凸正レンズとからなる第1レンズ群G1、両凹負レンズと、両凸正レンズとからなる第2レンズ群G2、開口絞りS、両凸正レンズと、両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズとからなる第3レンズ群G3、物体側に凸の正メニスカスレンズ1枚からなる第4レンズ群G4からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1、開口絞りSは固定で、第2レンズ群G2は像面側へ移動し、第3レンズ群G3は物体側へ移動し、第4レンズ群G4は像面側へ移動する。近距離の被写体にフォーカシングするために、第4レンズ群G4は物体側へ繰り出される。
【0114】
非球面は、第2レンズ群G2の両凹負レンズの像面側の面、第3レンズ群G3の物体側の両凸正レンズの両面、第4レンズ群G4の物体側の面の4面に用いられている。
【0115】
実施例3のズームレンズは、図3に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、光路折り曲げプリズムPと、両凸正レンズとからなる第1レンズ群G1、両凹負レンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる第2レンズ群G2、開口絞りS、両凸正レンズと、両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズとからなる第3レンズ群G3、物体側に凸の正メニスカスレンズ1枚からなる第4レンズ群G4からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1、開口絞りSは固定で、第2レンズ群G2は像面側へ移動し、第3レンズ群G3は物体側へ移動し、第4レンズ群G4は像面側へ移動する。近距離の被写体にフォーカシングするために、第4レンズ群G4は物体側へ繰り出される。
【0116】
非球面は、第2レンズ群G2の両凹負レンズの像面側の面、第3レンズ群G3の物体側の両凸正レンズの両面、第4レンズ群G4の物体側の面の4面に用いられている。
【0117】
実施例4のズームレンズは、図4に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、光路折り曲げプリズムPと、両凸正レンズとからなる第1レンズ群G1、両凹負レンズと、両凸正レンズとからなる第2レンズ群G2、開口絞りS、両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズと、物体側に凸のメニスカスレンズとからなる第3レンズ群G3、物体側に凸の正メニスカスレンズ1枚からなる第4レンズ群G4からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1、開口絞りSは固定で、第2レンズ群G2は像面側へ移動し、第3レンズ群G3は物体側へ移動し、第4レンズ群G4は一旦物体側へ若干移動し、その後像面側へ移動する。近距離の被写体にフォーカシングするために、第4レンズ群G4は物体側へ繰り出される。
【0118】
非球面は、第2レンズ群G2の両凹負レンズの両面、第3レンズ群G3の接合レンズの物体側の面、メニスカスレンズの両面の5面に用いられている。
【0119】
実施例5のズームレンズは、図5に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、光路折り曲げプリズムPと、両凸正レンズとからなる第1レンズ群G1、両凹負レンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズからなる第2レンズ群G2、開口絞りS、両凸正レンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズとからなる第3レンズ群G3、物体側に凸の正メニスカスレンズ1枚からなる第4レンズ群G4からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1、開口絞りSは固定で、第2レンズ群G2は像面側へ移動し、第3レンズ群G3は物体側へ移動し、第4レンズ群G4は像面側へ移動する。近距離の被写体にフォーカシングするために、第4レンズ群G4は物体側へ繰り出される。
【0120】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの像面側の面、第3レンズ群G3の物体側の両凸正レンズの両面、第4レンズ群G4の物体側の面の4面に用いられている。
【0121】
以下に、上記各実施例の数値データを示すが、記号は上記の外、fは全系焦点距離、ωは半画角、FNOはFナンバー、WEは広角端、STは中間状態、TEは望遠端、r1 、r2 …は各レンズ面の曲率半径、d1 、d2 …は各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は各レンズのd線の屈折率、νd1、νd2…は各レンズのアッベ数である。なお、非球面形状は、xを光の進行方向を正とした光軸とし、yを光軸と直交する方向にとると、下記の式にて表される。
【0122】
Figure 0004145066
ただし、rは近軸曲率半径、Kは円錐係数、A4、A6、A8、A10 はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。
【0123】
Figure 0004145066
Figure 0004145066
Figure 0004145066
【0124】
Figure 0004145066
Figure 0004145066
Figure 0004145066
【0125】
Figure 0004145066
Figure 0004145066
Figure 0004145066
【0126】
Figure 0004145066
Figure 0004145066
Figure 0004145066
【0127】
Figure 0004145066
Figure 0004145066
【0128】
以上の実施例1〜5の無限遠物点合焦時の収差図をそれぞれ図7〜図11に示す。これらの収差図において、(a)は広角端、(b)は中間状態、(c)は望遠端における球面収差SA、非点収差AS、歪曲収差DT、倍率色収差CCを示す。
【0129】
次に、上記各実施例における条件(1)〜(25)の値、条件(26)に関するa、tLPF 及びLの値を示す。なお、条件(15)〜(17)はそれぞれ(15−1)〜(15−3)、(16−1)〜(16−3)、(17−1)〜(17−3)を意味する。
【0130】
Figure 0004145066
Figure 0004145066
【0131】
なお、実施例1〜5の数値データにおける光学的ローパスフィルターは複数枚構成であり、さらに赤外カットフィルター等の厚みも含んでいるので、その最大厚みがtLPF の値でなく、上記表中のtLPF の値を用いるものである。また、以下のaとtLPF の組み合わせ1〜10の何れを用いてもよい。
【0132】
Figure 0004145066
【0133】
ここで、電子撮像素子の有効撮像面の対角長Lと画素間隔aについて説明しておく。図12は、電子撮像素子の画素配列の1例を示す図であり、画素間隔aでR(赤)、G(緑)、B(青)の画素あるいはシアン、マゼンダ、イエロー、グリーン(緑)の4色の画素(図15)がモザイク状に配されている。有効撮像面は撮影した映像の再生(パソコン上での表示、プリンターによる印刷等)に用いる撮像素子上の光電変換面内における領域を意味する。図中に示す有効撮像面は、光学系の性能(光学系の性能が確保し得るイメージサークル)に合わせて、撮像素子の全光電変換面よりも狭い領域に設定されている。有効撮像面の対角長Lは、この有効撮像面の対角長である。なお、映像の再生に用いる撮像範囲を種々変更可能としてよいが、そのような機能を有する撮像装置に本発明のズームレンズを用いる際は、その有効撮像面の対角長Lが変化する。そのような場合は、本発明における有効撮像面の対角長Lは、Lのとり得る範囲における最大値とする。
【0134】
以上の各実施例において、最終レンズ群の像側には、近赤外カットフィルター又は近赤外カットコート面を入射面側に施した光学的ローパスフィルターLFを有している。この近赤外カットフィルター、近赤外カットコート面は、波長600nmでの透過率が80%以上、波長700nmでの透過率が10%以下となるように構成されている。具体的には、例えば次のような27層の層構成からなる多層膜である。ただし、設計波長は780nmである。
【0135】
Figure 0004145066
Figure 0004145066
【0136】
上記の近赤外シャープカットコートの透過率特性は図13に示す通りである。
【0137】
また、ローパスフィルターLFの射出面側には、図14に示すような短波長域の色の透過を低滅する色フィルターを設けるか若しくはコーティングを行うことで、より一層電子画像の色再現性を高めている。
【0138】
具体的には、このフィルター若しくはコーティングにより、波長400nm〜700nmで透過率が最も高い波長の透過率に対する420nmの波長の透過率の比が15%以上であり、その最も高い波長の透過率に対する400nmの波長の透過率の比が6%以下であることが好ましい。
【0139】
それにより、人間の目の色に対する認識と、撮像及び再生される画像の色とのずれを低減させることができる。言い換えると、人間の視覚では認識され難い短波長側の色が、人間の目で容易に認識されることによる画像の劣化を防止することができる。
【0140】
上記の400nmの波長の透過率の比が6%を越えると、人間の目では認識され難い単波長城が認識し得る波長に再生されてしまい、逆に、上記の420nmの波長の透過率の比が15%よりも小さいと、人間の認識し得る波長城の再生が低くなり、色のバランスが悪くなる。
【0141】
このような波長を制限する手段は、補色モザイクフィルターを用いた撮像系においてより効果を奏するものである。
【0142】
上記各実施例では、図14に示すように、波長400nmにおける透過率を0%、420nmにおける透過率を90%、440nmにて透過率のピーク100%となるコーティングとしている。
【0143】
前記した近赤外シャープカットコートとの作用の掛け合わせにより、波長450nmの透過率99%をピークとして、400nmにおける透過率を0%、420nmにおける透過率を80%、600nmにおける透過率を82%、700nmにおける透過率を2%としている。それにより、より忠実な色再現を行っている。
【0144】
また、ローパスフィルターLFは、像面上投影時の方位角度が水平(=0°)と±45°方向にそれぞれ結晶軸を有する3種類のフィルターを光軸方向に重ねて使用しており、それぞれについて、水平にaμm、±45°方向にそれぞれSQRT(1/2) ×aだけずらすことで、モアレ抑制を行っている。ここで、SQRTは前記のようにスクエアルートであり平方根を意味する。
【0145】
また、CCDの撮像面I上には、図15に示す通り、シアン、マゼンダ、イエロー、グリーン(緑)の4色の色フィルターを撮像画素に対応してモザイク状に設けた補色モザイクフィルターを設けている。これら4種類の色フィルターは、それぞれが略同じ数になるように、かつ、隣り合う画素が同じ種類の色フィルターに対応しないようにモザイク状に配置されている。それにより、より忠実な色再現が可能となる。
【0146】
補色モザイクフィルターは、具体的には、図15に示すように少なくとも4種類の色フィルターから構成され、その4種類の色フィルターの特性は以下の通りであることが好ましい。
【0147】
グリーンの色フイルターGは波長GP に分光強度のピークを有し、
イエローの色フィルターYe は波長YP に分光強度のピークを有し、
シアンの色フィルターCは波長CP に分光強度のピークを有し、
マゼンダの色フィルターMは波長MP1とMP2にピークを有し、以下の条件を満足する。
【0148】
510nm<GP <540nm
5nm<YP −GP <35nm
−100nm<CP −GP <−5nm
430nm<MP1<480nm
580nm<MP2<640nm
さらに、グリーン、イエロー、シアンの色フィルターはそれぞれの分光強度のピークに対して波長530nmでは80%以上の強度を有し、マゼンダの色フィルターはその分光強度のピークに対して波長530nmでは10%から50%の強度を有することが、色再現性を高める上でより好ましい。
【0149】
上記各実施例におけるそれぞれの波長特性の一例を図16に示す。グリーンの色フィルターGは525nmに分光強度のビークを有している。イエローの色フィルターYe は555nmに分光強度のピークを有している。シアンの色フイルターCは510nmに分光強度のピークを有している。マゼンダの色フィルターMは445nmと620nmにピークを有している。また、530nmにおける各色フィルターは、それぞれの分光強度のピークに対して、Gは99%、Ye は95%、Cは97%、Mは38%としている。
【0150】
このような補色フイルターの場合、図示しないコントローラー(若しくは、デジタルカメラに用いられるコントローラー)で、電気的に次のような信号処理を行い、
輝度信号
Y=|G+M+Ye +C|×1/4
色信号
R−Y=|(M+Ye )−(G+C)|
B−Y=|(M+C)−(G+Ye )|
の信号処理を経てR(赤)、G(緑)、B(青)の信号に変換される。
【0151】
ところで、上記した近赤外シャープカットコートの配置位置は、光路上のどの位置であってもよい。また、ローパスフィルターLFの枚数も前記した通り2枚でも1枚でも構わない。
【0152】
また、各実施例の明るさ絞りの部分についての詳細を図17示す。ただし、この図は4群構成の場合であり、第1群G1における光路折り曲げプリズムPは省いて図示してある。撮像光学系の第2群G2と第3群G3との間の光軸上の絞り位置に、0段、−1段、−2段、−3段、−4段の明るさ調節を可能とするターレット10を配置している。ターレット10には、0段の調整をする開口形状が直径約4mmの円形で固定の空間からなる開口1A(波長550nmに対する透過率は100%) と、−1段補正するために開口1Aの開口面積の約半分の開口面積を有する開口形状が固定の透明な平行平板(波長550nmに対する透過率は99%)からなる開口1Bと、開口1Bと同じ面積の円形開口部を有し、−2段、−3段、−4段に補正するため、各々波長550nmに対する透過率が50%、25%、13%のNDフィルターが設けられた開口部1C、1D、1Eとを有している。
【0153】
そして、ターレット10の回転軸11の周りの回動により何れかの開口を絞り位置に配することで光量調節を行っている。
【0154】
また、実効FナンバーFno' がFno' >a/0.4μmとなるときに、開口内に波長550nmに対する透過率が80%未満のNDフィルターが配される構成としている。具体的には、実施例1では、望遠端の実効F値が上記式を満たすのは、絞り開放時(0段)に対して−2段とした実行F値が9.0となるときであり、そのときに対応する開口は1Cとなる。それにより、絞りの回折現象による像の劣化を抑えている。
【0155】
また、図17に示すターレット10に代えて、図18(a)に示すターレット10’を用いた例を示す。撮像光学系の第1群G1と第2群G2との間の光軸上の明るさ絞り位置に、0段、−1段、−2段、−3段、−4段の明るさ調節を可能とするターレット10’を配置している。ターレット10’には、0段の調整をする開口形状が直径約4mmの円形で固定の開口1A' と、−1段補正するために開口1A’の開口面積の約半分の開口面積を有する開口形状が固定の開口1B' と、さらに開口面積が順に小さくなり、−2段、−3段、−4段に補正するための形状が固定の開口部1C' 、1D' 、1E' とを有している。そして、ターレット10’の回転軸11の周りの回動により何れかの開口を絞り位置に配することで光量調節を行っている。
【0156】
また、これら複数の開口の中の1A' から1D' にそれぞれ空間周波数特性の異なる光学的ローパスフィルターを配している。そして、図18(b)に示すように、開口径が小さくなる程光学フィルターの空間周波数特性を高く設定しており、それにより絞り込むことによる回折現象による像の劣化を抑えている。なお、図18(b)の各曲線は、ローパスフィルターのみの空間周波数特性を示すものであり、各絞りの回折も含めた特性は何れも等しくなるように設定しているものである。
【0157】
さて、以上のような本発明の電子撮像装置は、ズームレンズ等の結像光学系で物体像を形成しその像をCCDや銀塩フィルムといった撮像素子に受光させて撮影を行う撮影装置、とりわけデジタルカメラやビデオカメラ、情報処理装置の例であるパソコン、電話、特に持ち運びに便利な携帯電話等に用いることができる。以下に、その実施形態を例示する。
【0158】
図19〜図21は、本発明による結像光学系をデジタルカメラの撮影光学系41に組み込んだ構成の概念図を示す。図19はデジタルカメラ40の外観を示す前方斜視図、図20は同後方斜視図、図21はデジタルカメラ40の構成を示す水平方向の断面図である。デジタルカメラ40は、この例の場合、撮影用光路42を有する撮影光学系41、ファインダー用光路44を有するファインダー光学系43、シャッター45、フラッシュ46、液晶表示モニター47等を含み、カメラ40の上部に配置されたシャッター45を押圧すると、それに連動して撮影光学系41、例えば実施例1の光路折り曲げズームレンズを通して撮影が行われる。この場合、光路折り曲げプリズムPによる光路折り曲げ方向は、デジタルカメラ40の長手方向すなわち横方向に曲げて、カメラの薄型化に資している。撮影光学系41によって形成された物体像が、近赤外カットフィルターと光学的ローパスフィルターLFを介してCCD49の撮像面上に形成される。このCCD49で受光された物体像は、処理手段51を介し、電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター47に表示される。また、この処理手段51には記録手段52が接続され、撮影された電子画像を記録することもできる。なお、この記録手段52は処理手段51と別体に設けてもよいし、フロッピーディスクやメモリーカード、MO等により電子的に記録書込を行うように構成してもよい。また、CCD49に代わって銀塩フィルムを配置した銀塩カメラとして構成してもよい。
【0159】
さらに、ファインダー用光路44上にはファインダー用対物光学系53が配置してある。このファインダー用対物光学系53によって形成された物体像は、像正立部材であるポロプリズム55の視野枠57上に形成される。このポリプリズム55の後方には、正立正像にされた像を観察者眼球Eに導く接眼光学系59が配置されている。なお、撮影光学系41及びファインダー用対物光学系53の入射側、接眼光学系59の射出側にそれぞれカバー部材50が配置されている。
【0160】
このように構成されたデジタルカメラ40は、撮影光学系41が広画角で高変倍比であり、収差が良好で、明るく、フィルター等が配置できるバックフォーカスの大きなズームレンズであるので、高性能・低コスト化が実現できる。しかも、上記のように、ズームレンズの光路折り曲げ方向をデジタルカメラ40の長手方向に選んでいるので、カメラの薄型化に効果がある。そして、このような光路折り曲げ方向を選ぶと、フラッシュ46を撮影光学系41の入射面よりも上方に位置させることができるため、人物のストロボ撮影の際に生じる影の影響を緩和できるレイアウトにし得るものである。
【0161】
なお、図21の例では、カバー部材50として平行平面板を配置しているが、パワーを持ったレンズを用いてもよい。また、光路の折り曲げ方向は、カメラのレイアウトのしやすさに応じて、縦方向、横方向の何れでも構わないのはもちろんである。
【0162】
次に、本発明の結像光学系が対物光学系として内蔵された情報処理装置の一例であるパソコンが図22〜図24に示される。図22はパソコン300のカバーを開いた前方斜視図、図23はパソコン300の撮影光学系303の断面図、図24は図22の状態の側面図である。図22〜図24に示されるように、パソコン300は、外部から繰作者が情報を入力するためのキーボード301と、図示を省略した情報処理手段や記録手段と、情報を操作者に表示するモニター302と、操作者自身や周辺の像を撮影するための撮影光学系303とを有している。ここで、モニター302は、図示しないバックライトにより背面から照明する透過型液晶表示素子や、前面からの光を反射して表示する反射型液晶表示素子や、CRTディスプレイ等であってよい。また、図中、撮影光学系303は、モニター302の右上に内蔵されているが、その場所に限らず、モニター302の周囲や、キーボード301の周囲のどこであってもよい。
【0163】
この撮影光学系303は、撮影光路304上に、本発明による例えば実施例1の光路折り曲げズームレンズからなる対物レンズ112と、像を受光する撮像素子チップ162とを有している。これらはパソコン300に内蔵されている。
【0164】
ここで、撮像素子チップ162上には光学的ローパスフィルターLFが付加的に貼り付けられて撮像ユニット160として一体に形成され、対物レンズ112の鏡枠113の後端にワンタッチで嵌め込まれて取り付け可能になっているため、対物レンズ112と撮像素子チップ162の中心合わせや面間隔の調整が不要であり、組立が簡単となっている。また、鏡枠113の先端(図示略)には、対物レンズ112を保護するためのカバーガラス114が配置されている。なお、鏡枠113中のズームレンズの駆動機構等は図示を省いてある。
【0165】
撮像素子チップ162で受光された物体像は、端子166を介して、パソコン300の処理手段に入力され、電子画像としてモニター302に表示される、図22には、その一例として、操作者の撮影された画像305が示されている。また、この画像305は、処理手段を介し、インターネットや電話を介して、遠隔地から通信相手のパソコンに表示されることも可能である。
【0166】
次に、本発明の結像光学系が撮影光学系として内蔵された情報処理装置の一例である電話、特に持ち運びに便利な携帯電話が図25に示される。図25(a)は携帯電話400の正面図、図25(b)は側面図、図25(c)は撮影光学系405の断面図である。図25(a)〜(c)に示されるように、携帯電話400は、操作者の声を情報として入力するマイク部401と、通話相手の声を出力するスピーカ部402と、操作者が情報を入力する入力ダイアル403と、操作者自身や通話相手等の撮影像と電話番号等の情報を表示するモニター404と、撮影光学系405と、通信電波の送信と受信を行うアンテナ406と、画像情報や通信情報、入力信号等の処理を行う処理手段(図示せず)とを有している。ここで、モニター404は液晶表示素子である。また、図中、各構成の配置位置は、特にこれらに限られない。この撮影光学系405は、撮影光路407上に配置された本発明による例えば実施例1の光路折り曲げズームレンズからなる対物レンズ112と、物体像を受光する撮像素子チップ162とを有している。これらは、携帯電話400に内蔵されている。
【0167】
ここで、撮像素子チップ162上には光学的ローパスフィルターLFが付加的に貼り付けられて撮像ユニット160として一体に形成され、対物レンズ112の鏡枠113の後端にワンタッチで嵌め込まれて取り付け可能になっているため、対物レンズ112と撮像素子チップ162の中心合わせや面間隔の調整が不要であり、組立が簡単となっている。また、鏡枠113の先端(図示略)には、対物レンズ112を保護するためのカバーガラス114が配置されている。なお、鏡枠113中のズームレンズの駆動機構等は図示を省いてある。
【0168】
撮影素子チップ162で受光された物体像は、端子166を介して、図示していない処理手段に入力され、電子画像としてモニター404に、又は、通信相手のモニターに、又は、両方に表示される。また、通信相手に画像を送信する場合、撮像素子チップ162で受光された物体像の情報を、送信可能な信号へと変換する信号処理機能が処理手段には含まれている。
【0169】
以上の本発明のズームレンズとそれを用いた電子撮像装置は例えば次のように構成することができる。
【0170】
〔1〕 物体側より順に、変倍時固定の第1レンズ群、負の屈折力を有し変倍時に移動する第2レンズ群、正の屈折力を有し変倍時に移動する第3レンズ群、正の屈折力を有し変倍時及び合焦動作時に移動する第4レンズ群を有し、前記第1レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、光路を折り曲げるための反射光学素子、正レンズにて構成されていることを特徴とするズームレンズ。
【0171】
〔2〕 物体側より順に、変倍時固定の第1レンズ群、負の屈折力を有し変倍時に移動する第2レンズ群、正の屈折力を有し変倍時に移動する第3レンズ群、正の屈折力を有し変倍時及び合焦動作時に移動する第4レンズ群を有し、前記第1レンズ群は光路を折り曲げるための反射光学素子を有し、無限遠物点合焦時において、前記第3レンズ群の変倍時の移動に対して前記第4レンズ群の移動軌跡が逆方向となることを特徴とするズームレンズ。
【0172】
〔3〕 無限遠物点合焦時において、前記第3レンズ群の変倍時の移動に対して前記第4レンズ群の移動軌跡が逆方向となることを特徴とする上記1記載のズームレンズ。
【0173】
〔4〕 合焦動作時に前記第4レンズ群のみが移動することを特徴とする上記1から3の何れか1項記載のズームレンズ。
【0174】
〔5〕 前記第3レンズ群は正レンズと負レンズとを接合した接合レンズ成分を少なくとも1つ含み、かつ、前記第3レンズ群は両側の面が非球面で構成された少なくとも1つのレンズ成分を含むことを特徴とする上記1から4の何れか1項記載のズームレンズ。
【0175】
〔6〕 以下の条件(1)、(2)を満足することを特徴とする上記1又は3記載のズームレンズ。
【0176】
(1) 1.4<−f11/√(fW ・fT )<2.4
(2) 1.2<f12/√(fW ・fT )<2.2
ただし、f11は第1レンズ群の負メニスカスレンズの焦点距離、f12は第1レンズ群の正レンズの焦点距離、fW 、fT はそれぞれズームレンズ全系の広角端、望遠端の焦点距離である。
【0177】
〔7〕 前記反射光学素子を以下の条件(4)を満足するプリズムにて構成したことを特徴とする上記1から6の何れか1項記載のズームレンズ。
【0178】
(4) 1.55<npri
ただし、npri は第1レンズ群のプリズムのd線に対する媒質の屈折率である。
【0179】
〔8〕 以下の条件を満足することを特徴とする上記1から7の何れか1項記載のズームレンズ。
【0180】
(a) 1.8<fT /fW
ただし、fW 、fT はそれぞれズームレンズ全系の広角端、望遠端の焦点距離である。
【0181】
〔9〕 前記第1レンズ群が正の屈折力を有し、かつ、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群が以下の条件式(5)、(6)、(7)を満足することを特徴とする上記1から8の何れか1項記載のズームレンズ。
【0182】
(5) 0.4<−β2W<1.2
(6) 0.1<−βRW<0.5
(7) 0<log γR /log γ2 <1.3
ただし、β2Wは無限遠物点合焦時の広角端における第2レンズ群の倍率、βRWは無限遠物点合焦時の広角端における第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成倍率、γ2 は無限遠物点合焦時の望遠端における第2レンズ群の倍率をβ2Tとしたときのβ2T/β2W、γR は無限遠物点合焦時の望遠端における第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成倍率をβRTとしたときのβRT/βRWである。
【0183】
〔10〕 前記第1レンズ群と前記第2レンズ群が以下の条件式(8)、(9)を満足することを特徴とする上記9記載のズームレンズ。
【0184】
(8) 1.6<f1 /√(fW ・fT )<6.0
(9) 1.1<−f2 /√(fW ・fT )<2.2
ただし、f1 は第1レンズ群の焦点距離、f2 は第2レンズ群の焦点距離、fW 、fT はそれぞれズームレンズ全系の広角端、望遠端の焦点距離である。
【0185】
〔11〕 前記第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系が、下記の条件式(10)を満足することを特徴とする上記9又は10記載のズームレンズ。
【0186】
(10) 0.8<fRW/√(fW ・fT )<1.7
ただし、fRWは広角端における第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成焦点距離、fW 、fT はそれぞれズームレンズ全系の広角端、望遠端の焦点距離である。
【0187】
〔12〕 前記第3レンズ群内に以下の条件式(b)を満足する物体側に凸の空気接触面からなる収斂面と、以下条件式(c)を満足する像側に凹の空気接触面からなる発散面とを有することを特徴とする上記9から11の何れか1項記載のズームレンズ。
【0188】
(b) 0<RP /fW <2
(c) 0<RN /fW <4
ただし、RP 、RN はそれぞれ収斂面、発散面の光軸上での曲率半径、fW はズームレンズ全系の広角端の焦点距離である。
【0189】
〔14〕 前記第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系が、下記の条件式(11)を満足することを特徴とする上記9から12の何れか1項記載のズームレンズ。
【0190】
(11) 1.0<fRT/fRW<2.5
ただし、fRWは広角端における第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成焦点距離、fRTは望遠端における第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成焦点距離である。
【0191】
〔14〕 無限遠物点合焦時の変倍にて、前記第3レンズ群を広角端よりも望遠端にて物体側に移動させ、前記第4レンズ群を広角端よりも望遠端にて像側に移動させることを特徴とする上記1から13の何れか1項記載のズームレンズ。
【0192】
〔15〕 前記第2レンズ群、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群が以下の条件式(12)、(13)を満足することを特徴とする上記14記載のズームレンズ。
【0193】
(12) 0.20<−M3 /M2 <1.50
(13) 0.15<−M4 /M3 <1.00
ただし、M2 は広角端から望遠端に至るまでの第2レンズ群の移動量、M3 は広角端から望遠端に至るまでの第3レンズ群の移動量、M4 は広角端から望遠端に至るまでの第4レンズ群の移動量であり、それぞれ像側への移動を正符号とする。
【0194】
〔16〕 前記第4レンズ群が以下の条件式(14)を満足することを特徴とする上記4記載のズームレンズ。
【0195】
(14) 0.10<D34W /fW <0.70
ただし、D34W は広角端における無限遠物点合焦時の第3レンズ群と第4レンズ群との空気間隔、fW はズームレンズ全系の広角端の焦点距離である。
【0196】
〔17〕 前記第3レンズ群が、物体側から順に、正レンズと負レンズの接合レンズ成分と、両面が非球面で構成された単レンズとの2成分3枚にて構成されたことを特徴とする上記5記載のズームレンズ。
【0197】
〔18〕 前記第3レンズ群が、物体側から順に、両面が非球面で構成された単レンズと、正レンズと負レンズの接合レンズ成分との2成分3枚にて構成されたことを特徴とする上記5記載のズームレンズ。
【0198】
〔19〕 前記第3レンズ群が、物体側から正レンズ、負レンズの順で接合された接合レンズ成分からなり、該接合レンズ成分の最物体側面と最像側面が非球面にて構成されたことを特徴とする上記5記載のズームレンズ。
【0199】
〔20〕 前記接合レンズ成分が以下の条件(15−1)を満足することを特徴とする上記17記載のズームレンズ。
【0200】
(15-1) 1.05<RC3/RC1<3.00
ただし、RC1は接合レンズ成分の最物体側面の光軸上での曲率半径、RC3は接合レンズ成分の最像側面の光軸上での曲率半径である。
【0201】
〔21〕 前記接合レンズ成分が以下の条件(15−2)を満足することを特徴とする上記18記載のズームレンズ。
【0202】
(15-2) 0.25<RC3/RC1<0.75
ただし、RC1は接合レンズ成分の最物体側面の光軸上での曲率半径、RC3は接合レンズ成分の最像側面の光軸上での曲率半径である。
【0203】
〔22〕 前記接合レンズ成分が以下の条件(15−3)を満足することを特徴とする上記19に記載のズームレンズ。
【0204】
(15-3) 1.20<RC3/RC1<3.60
ただし、RC1は接合レンズ成分の最物体側面の光軸上での曲率半径、RC3は接合レンズ成分の最像側面の光軸上での曲率半径である。
【0205】
〔23〕 前記第4レンズ群を1つの正レンズ成分で構成したことを特徴とする上記1から22の何れか1項記載のズームレンズ。
【0206】
〔24〕 前記第2レンズ群が、物体側から順に、負レンズ、正レンズの2枚にて構成したことを特徴とする上記1から23の何れか1項記載のズームレンズ。
【0207】
〔25〕 前記第1レンズ群が前記反射光学素子の像側に正レンズを有し、該正レンズと前記第2レンズ群が以下の条件式(20)、(21)を満足することを特徴とする上記24記載のズームレンズ。
【0208】
Figure 0004145066
ただし、R1PF は第1レンズ群の正レンズの物体側の面の光軸上での曲率半径、R1PR は第1レンズ群の正レンズの像側の面の光軸上での曲率半径、R2NF は第2レンズ群の負レンズの物体側の面の光軸上での曲率半径、R2NR は第2レンズ群の負レンズの像側の面の光軸上での曲率半径である。
【0209】
〔26〕 上記1から25の何れか1項記載のズームレンズと、その像側に配された電子撮像素子とを有することを特徴とする電子撮像装置。
【0210】
〔27〕 上記1、3、6の何れか1項記載のズームレンズと、その像側に配された電子撮像素子とを有し、前記ズームレンズが以下の条件(3)を満足することを特徴とする電子撮像装置。
【0211】
(3) 0.8<d/L<2.0
ただし、dは第1レンズ群の負メニスカスレンズの像側面から正レンズの物体側面までの光軸に沿って測ったときの空気換算長、Lは電子撮像素子の有効撮像領域の対角長である。
【0212】
〔28〕 上記17又は20に記載のズームレンズと、その像側に配された電子撮像素子とを有する電子撮像装置であって、前記ズームレンズが以下の条件(16−1)、(17−1)を満足することを特徴とする電子撮像装置。
【0213】
(16-1) −0.7<L/RC2<0.1
(17-1) 10<νCP−νCN
ただし、Lは電子撮像素子の有効撮像領域の対角長、RC2は第3レンズ群の接合レンズ成分の接合面の光軸上での曲率半径、νCPは第3レンズ群の接合レンズ成分の正レンズの媒質のd線基準でのアッベ数、νCNは第3レンズ群の接合レンズ成分の負レンズの媒質のd線基準でのアッベ数である。
【0214】
〔29〕 上記18又は21に記載のズームレンズと、その像側に配された電子撮像素子とを有する電子撮像装置であって、前記ズームレンズが以下の条件(16−2)、(17−2)を満足することを特徴とする電子撮像装置。
【0215】
(16-2) −0.5<L/RC2<0.3
(17-2) 20<νCP−νCN
ただし、Lは電子撮像素子の有効撮像領域の対角長、RC2は第3レンズ群の接合レンズ成分の接合面の光軸上での曲率半径、νCPは第3レンズ群の接合レンズ成分の正レンズの媒質のd線基準でのアッベ数、νCNは第3レンズ群の接合レンズ成分の負レンズの媒質のd線基準でのアッベ数である。
【0216】
〔30〕 上記19又は22に記載のズームレンズと、その像側に配された電子撮像素子とを有する電子撮像装置であって、前記ズームレンズが以下の条件(16−3)、(17−3)を満足することを特徴とする電子撮像装置 (16-3) −0.9<L/RC2<−0.1
(17-3) 10<νCP−νCN
ただし、Lは電子撮像素子の有効撮像領域の対角長、RC2は第3レンズ群の接合レンズ成分の接合面の光軸上での曲率半径、νCPは第3レンズ群の接合レンズ成分の正レンズの媒質のd線基準でのアッベ数、νCNは第3レンズ群の接合レンズ成分の負レンズの媒質のd線基準でのアッベ数である。
【0217】
〔31〕 上記23に記載のズームレンズと、その像側に配された電子撮像素子とを有する電子撮像装置であって、前記ズームレンズの前記第4レンズ群の正レンズ成分が、以下の条件式(18)、(19)を満足することを特徴とする電子撮像装置。
【0218】
(18) −4.00<(R4F+R4R)/(R4F−R4R)<0.0
(19) 0.10<L/f4 <0.70
ただし、R4Fは正レンズ成分の物体側の面の光軸上での曲率半径、R4Rは正レンズ成分の像側の面の光軸上での曲率半径、Lは電子撮像素子の有効撮像領域の対角長、f4 は第4レンズ群の焦点距離である。
【0219】
〔32〕 前記電子撮像装置における広角端全画角が55°以上を有することを特徴とする上記26から31の何れか1項記載の電子撮像装置。
【0220】
〔33〕 前記電子撮像装置における広角端全画角が80°以下であることを特徴とする上記32記載の電子撮像装置。
【0221】
【発明の効果】
本発明により、沈胴厚が薄く収納性に優れ、かつ、高倍率でリアフォーカスにおいても結像性能の優れたズームレンズを得ることができ、ビデオカメラやデジタルカメラの徹底的薄型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のズームレンズの実施例1の無限遠物点合焦時の広角端(a)、中間状態(b)、望遠端(c)でのレンズ断面図である。
【図2】実施例2のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図3】実施例3のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図4】実施例4のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図5】実施例5のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図6】実施例1のズームレンズの広角端無限遠物点合焦時の折り曲げ時における光路図である。
【図7】実施例1の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図8】実施例2の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図9】実施例3の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図10】実施例4の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図11】実施例5の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図12】電子撮像素子にて撮影を行う場合の有効撮像面の対角長について説明するための図である。
【図13】近赤外シャープカットコートの一例の透過率特性を示す図である。
【図14】ローパスフィルターの射出面側に設ける色フィルターの一例の透過率特性を示す図である。
【図15】補色モザイクフィルターの色フィルター配置を示す図である。
【図16】補色モザイクフィルターの波長特性の一例を示す図である。
【図17】各実施例の明るさ絞りの部分の一例の詳細を示す斜視図である。
【図18】各実施例の明るさ絞りの部分の別の例の詳細を示す図である。
【図19】本発明による光路折り曲げズーム光学系を組み込んだデジタルカメラの外観を示す前方斜視図である。
【図20】図19のデジタルカメラの後方斜視図である。
【図21】図19のデジタルカメラの断面図である。
【図22】本発明による光路折り曲げズーム光学系を対物光学系として組み込れたパソコンのカバーを開いた前方斜視図である。
【図23】パソコンの撮影光学系の断面図である。
【図24】図22の状態の側面図である。
【図25】本発明による光路折り曲げズーム光学系を対物光学系として組み込れた携帯電話の正面図、側面図、その撮影光学系の断面図である。
【符号の説明】
G1…第1レンズ群
G2…第2レンズ群
G3…第3レンズ群
G4…第4レンズ群
P…光路折り曲げプリズム
S…開口絞り
LF…光学的ローパスフィルター
CG…カバーガラス
I…像面
E…観察者眼球
1A、1B、1C、1D、1E…開口
1A’、1B’、1C’、1D’、1E’…開口
10…ターレット
10’…ターレット
11…回転軸
40…デジタルカメラ
41…撮影光学系
42…撮影用光路
43…ファインダー光学系
44…ファインダー用光路
45…シャッター
46…フラッシュ
47…液晶表示モニター
49…CCD
50…カバー部材
51…処理手段
52…記録手段
53…ファインダー用対物光学系
55…ポロプリズム
57…視野枠
59…接眼光学系
112…対物レンズ
113…鏡枠
114…カバーガラス
160…撮像ユニット
162…撮像素子チップ
166…端子
300…パソコン
301…キーボード
302…モニター
303…撮影光学系
304…撮影光路
305…画像
400…携帯電話
401…マイク部
402…スピーカ部
403…入力ダイアル
404…モニター
405…撮影光学系
406…アンテナ
407…撮影光路

Claims (30)

  1. 物体側より順に、変倍時固定の第1レンズ群、負の屈折力を有し変倍時に移動する第2レンズ群、正の屈折力を有し変倍時に移動する第3レンズ群、正の屈折力を有し変倍時及び合焦動作時に移動する第4レンズ群からなり、前記第1レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、光路を折り曲げるための反射光学素子、正レンズにて構成され
    以下の条件(1)、(2)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    (1) 1.4<−f 11 /√(f W ・f T )<2.4
    (2) 1.2<f 12 /√(f W ・f T )<2.2
    ただし、f 11 は第1レンズ群の負メニスカスレンズの焦点距離、f 12 は第1レンズ群の正レンズの焦点距離、f W 、f T はそれぞれズームレンズ全系の広角端、望遠端の焦点距離である。
  2. 物体側より順に、変倍時固定の第1レンズ群、負の屈折力を有し変倍時に移動する第2レンズ群、正の屈折力を有し変倍時に移動する第3レンズ群、正の屈折力を有し変倍時及び合焦動作時に移動する第4レンズ群からなり、前記第1レンズ群は光路を折り曲げるための反射光学素子を有し、無限遠物点合焦時において、前記第3レンズ群の変倍時の移動に対して前記第4レンズ群の移動軌跡が逆方向となり、
    以下の条件(1)、(2)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    (1) 1.4<−f 11 /√(f W ・f T )<2.4
    (2) 1.2<f 12 /√(f W ・f T )<2.2
    ただし、f 11 は第1レンズ群の負メニスカスレンズの焦点距離、f 12 は第1レンズ群の正レンズの焦点距離、f W 、f T はそれぞれズームレンズ全系の広角端、望遠端の焦点距離である。
  3. 物体側より順に、変倍時固定の第1レンズ群、負の屈折力を有し変倍時に移動する第2レンズ群、正の屈折力を有し変倍時に移動する第3レンズ群、正の屈折力を有し変倍時及び合焦動作時に移動する第4レンズ群からなり、前記第1レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、光路を折り曲げるための反射光学素子、正レンズにて構成され、
    前記第1レンズ群が正の屈折力を有し、かつ、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群が以下の条件式(5)、(6)、(7)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    (5) 0.4<−β 2W <1.2
    (6) 0.1<−β RW <0.5
    (7) 0< log γ R log γ 2 <1.3
    ただし、β 2W は無限遠物点合焦時の広角端における前記第2レンズ群の倍率、β RW は無限遠物点合焦時の広角端における前記第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成倍率、γ 2 は無限遠物点合焦時の望遠端における前記第2レンズ群の倍率をβ 2T としたときのβ 2T /β 2W 、γ R は無限遠物点合焦時の望遠端における前記第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成倍率をβ RT としたときのβ RT /β RW である。
  4. 物体側より順に、変倍時固定の第1レンズ群、負の屈折力を有し変倍時に移動する第2レンズ群、正の屈折力を有し変倍時に移動する第3レンズ群、正の屈折力を有し変倍時及び合焦動作時に移動する第4レンズ群からなり、前記第1レンズ群は光路を折り曲げるための反射光学素子を有し、無限遠物点合焦時において、前記第3レンズ群の変倍時の移動に対して前記第4レンズ群の移動軌跡が逆方向となり、
    前記第1レンズ群が正の屈折力を有し、かつ、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群が以下の条件式(5)、(6)、(7)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    (5) 0.4<−β 2W <1.2
    (6) 0.1<−β RW <0.5
    (7) 0< log γ R log γ 2 <1.3
    ただし、β 2W は無限遠物点合焦時の広角端における前記第2レンズ群の倍率、β RW は無限遠物点合焦時の広角端における前記第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系 の合成倍率、γ 2 は無限遠物点合焦時の望遠端における前記第2レンズ群の倍率をβ 2T としたときのβ 2T /β 2W 、γ R は無限遠物点合焦時の望遠端における前記第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成倍率をβ RT としたときのβ RT /β RW である。
  5. 物体側より順に、変倍時固定の第1レンズ群、負の屈折力を有し変倍時に移動する第2レンズ群、正の屈折力を有し変倍時に移動する第3レンズ群、正の屈折力を有し変倍時及び合焦動作時に移動する第4レンズ群からなり、前記第1レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、光路を折り曲げるための反射光学素子、正レンズにて構成され、
    前記第3レンズ群は正レンズと負レンズとを接合した接合レンズ成分を少なくとも1つ含み、かつ、前記第3レンズ群は両側の面が非球面で構成された少なくとも1つのレンズ成分を含み、
    前記第3レンズ群が、以下の(A),(B),(C)の何れか1つを満足することを特徴とするズームレンズ。
    (A)前記第3レンズ群が、物体側から順に、正レンズと負レンズの接合レンズ成分と、両面が非球面で構成された単レンズとの2成分3枚にて構成され、
    前記接合レンズ成分が以下の条件(15−1)を満足する。
    (15-1) 1.05<RC3/RC1<3.00
    (B)前記第3レンズ群が、物体側から順に、両面が非球面で構成された単レンズと、正レンズと負レンズの接合レンズ成分との2成分3枚にて構成され、
    前記接合レンズ成分が以下の条件(15−2)を満足する。
    15-2 ) 0.25<R C3 /R C1 <0.75
    (C)前記第3レンズ群が、物体側から正レンズ、負レンズの順で接合された接合レンズ成分からなり、該接合レンズ成分の最物体側面と最像側面が非球面にて構成され、
    前記接合レンズ成分が以下の条件(15−3)を満足する。
    15-3 ) 1.20<R C3 /R C1 <3.60
    ただし、前記レンズ成分とは光路に沿って両側のみが空気と接しそれ以外には光路中に空気接触面を有さないレンズ、R C1 は前記接合レンズ成分の最物体側面の光軸上での曲率半径、R C3 は前記接合レンズ成分の最像側面の光軸上での曲率半径である。
  6. 物体側より順に、変倍時固定の第1レンズ群、負の屈折力を有し変倍時に移動する第2レンズ群、正の屈折力を有し変倍時に移動する第3レンズ群、正の屈折力を有し変倍時及び合焦動作時に移動する第4レンズ群からなり、前記第1レンズ群は光路を折り曲げるための反射光学素子を有し、無限遠物点合焦時において、前記第3レンズ群の変倍時の移動に対して前記第4レンズ群の移動軌跡が逆方向となり、
    前記第3レンズ群は正レンズと負レンズとを接合した接合レンズ成分を少なくとも1つ含み、かつ、前記第3レンズ群は両側の面が非球面で構成された少なくとも1つのレンズ成分を含み、
    前記第3レンズ群が、以下の(A),(B),(C)の何れか1つを満足することを特徴とするズームレンズ。
    (A)前記第3レンズ群が、物体側から順に、正レンズと負レンズの接合レンズ成分と、両面が非球面で構成された単レンズとの2成分3枚にて構成され、
    前記接合レンズ成分が以下の条件(15−1)を満足する。
    (15-1) 1.05<RC3/RC1<3.00
    (B)前記第3レンズ群が、物体側から順に、両面が非球面で構成された単レンズと、正レンズと負レンズの接合レンズ成分との2成分3枚にて構成され、
    前記接合レンズ成分が以下の条件(15−2)を満足する。
    15-2 ) 0.25<R C3 /R C1 <0.75
    (C)前記第3レンズ群が、物体側から正レンズ、負レンズの順で接合された接合レンズ成分からなり、該接合レンズ成分の最物体側面と最像側面が非球面にて構成され、
    前記接合レンズ成分が以下の条件(15−3)を満足する。
    15-3 ) 1.20<R C3 /R C1 <3.60
    ただし、前記レンズ成分とは光路に沿って両側のみが空気と接しそれ以外には光路中に空気接触面を有さないレンズ、R C1 は前記接合レンズ成分の最物体側面の光軸上での曲率半径、R C3 は前記接合レンズ成分の最像側面の光軸上での曲率半径である。
  7. 無限遠物点合焦時において、前記第3レンズ群の変倍時の移動に対して前記第4レンズ群の移動軌跡が逆方向となることを特徴とする請求項1、3、5の何れか1記載のズームレンズ。
  8. 合焦動作時に前記第4レンズ群のみが移動することを特徴とする請求項1、3、5、7の何れか1記載のズームレンズ。
  9. 前記第3レンズ群は正レンズと負レンズとを接合した接合レンズ成分を少なくとも1つ含み、かつ、前記第3レンズ群は両側の面が非球面で構成された少なくとも1つのレンズ成分を含むことを特徴とする請求項1から4の何れか1項記載のズームレンズ。ただし、前記レンズ成分とは光路に沿って両側のみが空気と接しそれ以外には光路中に空気接触面を有さないレンズとする。
  10. 前記反射光学素子を以下の条件(4)を満足するプリズムにて構成したことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載のズームレンズ。
    (4) 1.55<npri
    ただし、npri 前記第1レンズ群のプリズムのd線に対する媒質の屈折率である。
  11. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項1から10の何れか1項記載のズームレンズ。
    (a) 1.8<fT /fW
    ただし、fW 、fT はそれぞれ前記ズームレンズ全系の広角端、望遠端の焦点距離である。
  12. 前記第1レンズ群と前記第2レンズ群が以下の条件式(8)、(9)を満足することを特徴とする請求項3又は4記載のズームレンズ。
    (8) 1.6<f1 /√(fW ・fT )<6.0
    (9) 1.1<−f2 /√(fW ・fT )<2.2
    ただし、f1 前記第1レンズ群の焦点距離、f2 前記第2レンズ群の焦点距離、fW 、fT はそれぞれ前記ズームレンズ全系の広角端、望遠端の焦点距離である。
  13. 前記第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系が、下記の条件式(10)を満足することを特徴とする請求項3、4、12の何れか1項記載のズームレンズ。
    (10) 0.8<fRW/√(fW ・fT )<1.7
    ただし、fRWは広角端における前記第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成焦点距離、fW 、fT はそれぞれ前記ズームレンズ全系の広角端、望遠端の焦点距離である。
  14. 前記第3レンズ群内に以下の条件式(b)を満足する物体側に凸の空気接触面からなる収斂面と、以下条件式(c)を満足する像側に凹の空気接触面からなる発散面とを有することを特徴とする請求項3、4、12、13の何れか1項記載のズームレンズ。
    (b) 0<RP /fW <2
    (c) 0<RN /fW <4
    ただし、RP 、RN はそれぞれ前記収斂面、前記発散面の光軸上での曲率半径、fW 前記ズームレンズ全系の広角端の焦点距離である。
  15. 前記第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系が、下記の条件式(11)を満足することを特徴とする請求項3、4、12、13、14の何れか1項記載のズームレンズ。
    (11) 1.0<fRT/fRW<2.5
    ただし、fRWは広角端における前記第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成焦点距離、fRTは望遠端における前記第3レンズ群とそれ以降の全てのレンズ群との合成系の合成焦点距離である。
  16. 無限遠物点合焦時の変倍にて、前記第3レンズ群を広角端よりも望遠端にて物体側に移動させ、前記第4レンズ群を広角端よりも望遠端にて像側に移動させることを特徴とする請求項1から15の何れか1項記載のズームレンズ。
  17. 前記第2レンズ群、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群が以下の条件式(12)、(13)を満足することを特徴とする請求項16記載のズームレンズ。
    (12) 0.20<−M3 /M2 <1.50
    (13) 0.15<−M4 /M3 <1.00
    ただし、M2 は広角端から望遠端に至るまでの前記第2レンズ群の移動量、M3 は広角端から望遠端に至るまでの前記第3レンズ群の移動量、M4 は広角端から望遠端に至るまでの前記第4レンズ群の移動量であり、それぞれ像側への移動を正符号とする。
  18. 前記第4レンズ群が以下の条件式(14)を満足することを特徴とする請求項記載のズームレンズ。
    (14) 0.10<D34W /fW <0.70
    ただし、D34W は広角端における無限遠物点合焦時の前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との空気間隔、fW 前記ズームレンズ全系の広角端の焦点距離である。
  19. 前記第4レンズ群を1つの正レンズ成分で構成したことを特徴とする請求項1から18の何れか1項記載のズームレンズ。ただし、前記レンズ成分とは光路に沿って両側のみが空気と接しそれ以外には光路中に空気接触面を有さないレンズとする。
  20. 前記第2レンズ群が、物体側から順に、負レンズ、正レンズの2枚にて構成したことを特徴とする請求項1から19の何れか1項記載のズームレンズ。
  21. 前記第1レンズ群が前記反射光学素子の像側に正レンズを有し、該正レンズと前記第2レンズ群が以下の条件式(20)、(21)を満足することを特徴とする請求項20記載のズームレンズ。
    (20) −0.80<(R1PF +R1PR )/(R1PF −R1PR
    <0.90
    (21) −0.10<(R2NF +R2NR )/(R2NF −R2NR
    <2.00
    ただし、R1PF 前記第1レンズ群の正レンズの物体側の面の光軸上での曲率半径、R1PR 前記第1レンズ群の正レンズの像側の面の光軸上での曲率半径、R2NF 前記第2レンズ群の負レンズの物体側の面の光軸上での曲率半径、R2NR 前記第2レンズ群の負レンズの像側の面の光軸上での曲率半径である。
  22. 請求項1から21の何れか1項記載のズームレンズと、その像側に配された電子撮像素子とを有することを特徴とする電子撮像装置。
  23. 請求項1、3、5、7の何れか1項記載のズームレンズと、その像側に配された電子撮像素子とを有し、前記ズームレンズが以下の条件(3)を満足することを特徴とする電子撮像装置。
    (3) 0.8<d/L<2.0
    ただし、dは前記第1レンズ群の負メニスカスレンズの像側面から正レンズの物体側面までの光軸に沿って測ったときの空気換算長、Lは前記電子撮像素子の有効撮像領域の対角長である。
  24. 請求項5又は6に記載のズームレンズと、その像側に配された電子撮像素子とを有する電子撮像装置であって、前記ズームレンズが前記条件(A)と、以下の条件(16−1)、(17−1)を満足することを特徴とする電子撮像装置。
    (16-1) −0.7<L/RC2<0.1
    (17-1) 10<νCP−νCN
    ただし、Lは前記電子撮像素子の有効撮像領域の対角長、RC2前記第3レンズ群の接合レンズ成分の接合面の光軸上での曲率半径、νCP前記第3レンズ群の接合レンズ成分の正レンズの媒質のd線基準でのアッベ数、νCN前記第3レンズ群の接合レンズ成分の負レンズの媒質のd線基準でのアッベ数である。
  25. 請求項5又は6に記載のズームレンズと、その像側に配された電子撮像素子とを有する電子撮像装置であって、前記ズームレンズが前記条件(B)と、以下の条件(16−2)、(17−2)を満足することを特徴とする電子撮像装置。
    (16-2) −0.5<L/RC2<0.3
    (17-2) 20<νCP−νCN
    ただし、Lは前記電子撮像素子の有効撮像領域の対角長、RC2前記第3レンズ群の接合レンズ成分の接合面の光軸上での曲率半径、νCP前記第3レンズ群の接合レンズ成分の正レンズの媒質のd線基準でのアッベ数、νCN前記第3レンズ群の接合レンズ成分の負レンズの媒質のd線基準でのアッベ数である。
  26. 請求項5又は6に記載のズームレンズと、その像側に配された電子撮像素子とを有する電子撮像装置であって、前記ズームレンズが前記条件(C)と、以下の条件(16−3)、(17−3)を満足することを特徴とする電子撮像装置。
    (16-3) −0.9<L/RC2<−0.1
    (17-3) 10<νCP−νCN
    ただし、Lは前記電子撮像素子の有効撮像領域の対角長、RC2前記第3レンズ群の接合レンズ成分の接合面の光軸上での曲率半径、νCP前記第3レンズ群の接合レンズ成分の正レンズの媒質のd線基準でのアッベ数、νCN前記第3レンズ群の接合レンズ成分の負レンズの媒質のd線基準でのアッベ数である。
  27. 物体側より順に、変倍時固定の第1レンズ群、負の屈折力を有し変倍時に移動する第2レンズ群、正の屈折力を有し変倍時に移動する第3レンズ群、正の屈折力を有し変倍時及び合焦動作時に移動する第4レンズ群からなり、前記第1レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、光路を折り曲げるための反射光学素子、正レンズにて構成され、前記第4レンズ群を1つの正レンズ成分で構成したズームレンズと、その像側に配された電子撮像素子とを有する電子撮像装置であって、前記ズームレンズの前記第4レンズ群の正レンズ成分が、以下の条件式(18)、(19)を満足することを特徴とする電子撮像装置。
    (18) −4.00<(R4F+R4R)/(R4F−R4R)<0.0
    (19) 0.10<L/f4 <0.70
    ただし、前記レンズ成分とは光路に沿って両側のみが空気と接しそれ以外には光路中に空気接触面を有さないレンズ、4F前記正レンズ成分の物体側の面の光軸上での曲率半径、R4R前記正レンズ成分の像側の面の光軸上での曲率半径、Lは前記電子撮像素子の有効撮像領域の対角長、f4 前記第4レンズ群の焦点距離である。
  28. 物体側より順に、変倍時固定の第1レンズ群、負の屈折力を有し変倍時に移動する第2レンズ群、正の屈折力を有し変倍時に移動する第3レンズ群、正の屈折力を有し変倍時及び合焦動作時に移動する第4レンズ群からなり、前記第1レンズ群は光路を折り曲げるための反射光学素子を有し、無限遠物点合焦時において、前記第3レンズ群の変倍時の移動に対して前記第4レンズ群の移動軌跡が逆方向となり、前記第4レンズ群を1つの正レンズ成分で構成したズームレンズと、その像側に配された電子撮像素子とを有する電子撮像装置であって、前記ズームレンズの前記第4レンズ群の正レンズ成分が、以下の条件式(18)、(19)を満足することを特徴とする電子撮像装置。
    18 ) −4.00<(R 4F +R 4R )/(R 4F −R 4R )<0.0
    19 ) 0.10<L/f 4 <0.70
    ただし、前記レンズ成分とは光路に沿って両側のみが空気と接しそれ以外には光路中に空気接触面を有さないレンズ、R 4F は前記正レンズ成分の物体側の面の光軸上での曲率半径、R 4R は前記正レンズ成分の像側の面の光軸上での曲率半径、Lは前記電子撮像素子の有効撮像領域の対角長、f 4 は前記第4レンズ群の焦点距離である。
  29. 前記電子撮像装置における広角端全画角が55°以上を有することを特徴とする請求項22から28の何れか1項記載の電子撮像装置。
  30. 前記電子撮像装置における広角端全画角が80°以下であることを特徴とする請求項29記載の電子撮像装置。
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