JP4294299B2 - ズームレンズ及びそれを用いた電子撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ズームレンズ及びそれを用いた電子撮像装置に関し、特に、ズームレンズ等の光学系部分の工夫により奥行き方向の薄型化を実現したズームレンズ及びそれを用いたビデオカメラやデジタルカメラ等の電子撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、銀塩35mmフィルム(通称ライカ版)カメラに代わる次世代カメラとしてデジタルカメラ(電子カメラ)が注目されてきている。さらに、それは業務用高機能タイプからポータブルな普及タイプまで幅広い範囲でいくつものカテゴリーを有するようになってきている。
【0003】
本発明においては、特にポータブルな普及タイプのカテゴリーに注目し、高画質を確保しながら奥行きの薄いビデオカメラ、デジタルカメラを実現する技術を提供することをねらっている。カメラの奥行き方向を薄くするのに最大のネックとなっているのは、光学系、特にズームレンズ系の最も物体側の面から撮像面までの厚みである。最近では、撮影時に光学系をカメラボディ内からせり出し携帯時に光学系をカメラボディ内に収納するいわゆる沈胴式鏡筒を採用することが主流になっている。
【0004】
しかしながら、使用するレンズタイプやフィルターによって光学系沈胴時の厚みが大きく異なる。特にズーム比やF値等、仕様を高く設定するには、最も物体側のレンズ群が正の屈折力を有するいわゆる正先行型ズームレンズは、各々のレンズエレメントの厚みやデッドースペースが大きく、沈胴してもたいして厚みが薄くならない(特許文献1)。負先行型で特に2乃至3群構成のズームレンズはその点有利であるが、群内構成枚数が多かったり、エレメントの厚みが大きかったり、最も物体側のレンズが正レンズの場合も沈胴しても薄くならない(特許文献2)。現在知られている中で電子撮像素子用に適しかつズーム比、画角、F値等を含めた結像性能が良好で沈胴厚を最も薄くできる可能性を有するものの例として、特許文献3、特許文献4、特許文献5等のものがある。
【0005】
第1群を薄くするには入射瞳位置を浅くするのがよいが、そのためには第2群の倍率を高くすることになる。一方、そのために第2群の負担が大きくなりそれ自身を薄くすることが困難になるばかりでなく、収差補正の困難さや製造誤差の効きが増大し好ましくない。薄型化、小型化を実施するには、撮像素子を小さくすればよいが、同じ画素数とするためには画素ピッチを小さくする必要があり、感度不足を光学系でカバーしなければならない。回折の影響も然りである。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−258507号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平11−52246号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平11−287953号公報
【0009】
【特許文献4】
特開2000−267009号公報
【0010】
【特許文献5】
特開2000−275520号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来技術のこのような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、構成枚数が少なく、機構レイアウト上小型で簡素にしやすく、全変倍域にて安定した高い結像性能を有するズーム方式あるいはズーム構成を選択し、さらには、ズームレンズの各レンズエレメントやエアスペースを薄くして各群の総厚を薄くしたり、フィルター類の選択をも考慮して、ビデオカメラやデジタルカメラの徹底的薄型化を図ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のズームレンズでは、以下の14種類のズームレンズの構成の何れかをあるいは複数手段を組み合わせて採用するとよい。
【0013】
第1ズームレンズ(I)
物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側に凸形状の3枚のメニスカスレンズにて構成されていることを特徴とするズームレンズ(I)。
【0014】
第2ズームレンズ(II)
物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、少なくとも1面の非球面を有し、接合レンズ成分を含む全体として3枚のレンズにて構成され、前記接合レンズ成分の全ての屈折面が同一の方向に凸形状を有し、前記レンズ群Aが広角端から望遠端にかけて像面側に凸状の軌跡で移動することを特徴とするズームレンズ(II)。
【0015】
第3ズームレンズ(III)
物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側から順に、物体側に凸形状の正メニスカスレンズと物体側に凸形状の負メニスカスレンズの接合レンズと、物体側に凸形状の正メニスカス単レンズの2成分3枚にて構成されていることを特徴とするズームレンズ(III)。
【0016】
第4ズームレンズ(IV)
物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側から順に、物体側に凸形状の正メニスカスレンズと物体側に凸形状の負メニスカスレンズの接合レンズと、正の単レンズの2成分3枚にて構成され、前記レンズ群Aが広角端から望遠端にかけて像面側に凸状の軌跡で移動することを特徴とするズームレンズ(IV)。
【0017】
第5ズームレンズ(V)
物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側から順に、物体側の面が非球面で物体側に凸形状である正メニスカスレンズと負レンズと正レンズの3枚にて構成され、前記レンズ群Aが広角端から望遠端にかけて像面側に凸状の軌跡で移動することを特徴とするズームレンズ(V)。
【0018】
第6ズームレンズ(VI)
物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bからなり、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の接合レンズ成分を含む全体として3枚のレンズにて構成され、前記レンズ群Aが広角端から望遠端にかけて像面側に凸状の軌跡で移動することを特徴とするズームレンズ(VI)。
【0019】
第7ズームレンズ(VII)
物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bからなり、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、接合レンズ成分を含む全体として3枚のレンズにて構成され、前記接合レンズ成分の全ての屈折面が同一の方向に凸形状を有し、前記レンズ群Aが広角端から望遠端にかけて像面側に凸状の軌跡で移動することを特徴とするズームレンズ(VII)。
【0020】
第8ズームレンズ(VIII)
物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、全体として3つの群からなり、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側から順に、接合レンズと両凸レンズの2成分3枚にて構成されていることを特徴とするズームレンズ(VIII)。
【0021】
第9ズームレンズ(IX)
物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、全体として3つの群からなり、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側から順に、物体側に凸形状の正メニスカスレンズと物体側に凸形状の負メニスカスレンズの接合レンズ成分と、正の単レンズの2成分3枚にて構成されていることを特徴とするズームレンズ(IX)。
【0022】
第10ズームレンズ(X)
物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、全体として3つの群からなり、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側から順に、少なくとも物体側の面が非球面で物体側に凸形状である正メニスカスレンズと負レンズと正レンズの3枚にて構成されていることを特徴とするズームレンズ(X)。
【0023】
第11ズームレンズ(XI)
変倍にて移動するレンズ群に接合面の数が空気接触面の数と同じかそれ以上のレンズ成分、つまり、少なくとも3枚のレンズを各々接合させた接合レンズ成分を含むことを特徴とするズームレンズ(XI)。
【0024】
第12ズームレンズ(XII)
変倍にて移動するレンズ群に接合面の数が空気接触面の数と同じかそれ以上のレンズ成分、つまり、少なくとも3枚のレンズを各々接合させた接合レンズ成分を含み、前記レンズ成分の空気接触面は何れも非球面であることを特徴とするズームレンズ(XII)。
【0025】
第13ズームレンズ(XIII)
変倍にて移動するレンズ群に、物体側から正レンズ、負レンズ、正レンズの順の接合レンズ成分を含むことを特徴とするズームレンズ(XIII)。
【0026】
第14ズームレンズ(XIV)
物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bには接合面の数が空気接触面の数と同じかそれ以上のレンズ成分、つまり、少なくとも3枚のレンズを各々接合させた接合レンズ成分を含むことを特徴とするズームレンズ(XIV)。
【0027】
なお、上記ズームレンズ(II)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)については、「前記レンズ群Aが広角端から望遠端にかけて像面側に凸状の軌跡で移動する」の代わりに、「絞りが前記レンズ群Bと一体で移動する」と置き換えても可能である。また、本発明のズームレンズでは、レンズ群Aについては4枚以下のレンズからなるものを対象とし、レンズ群Aとレンズ群B以外のレンズ群は2枚以下のレンズからなるものを主として対象としている。
【0028】
さらには、レンズ群Aは、本発明のズームレンズの最も物体側に配置される場合を主として対象としている。
【0029】
また、レンズ群Bにおける接合レンズは、物体側正レンズと負レンズから構成されるものを主として対象としているが、逆に、負レンズと像側正レンズの接合としてもよい。あるいは、この場合、レンズの順番を入れ換えて、物体側から順に、物体側正レンズ(単レンズ)、像側正レンズと負レンズの接合としてもよい。また、接合レンズ成分は、物体側正レンズと負レンズと像側正レンズの3枚とも接合レンズとしてもよく、つまり、接合面の数が空気接触面の数と同じかそれ以上の接合レンズ成分を含む形としてもよい。
【0030】
なお、本発明において、レンズとは、単一の媒質からなるレンズを一単位とし、接合レンズは複数のレンズからなるものとする。また、レンズ成分は、間に空気間隔を配さないレンズ群を意味し、単レンズ又は接合レンズを意味する。
【0031】
以下、本発明において、上記構成をとる理由と作用を説明する。
【0032】
奥行きの薄いカメラにおいては、撮影時に光学系をカメラボディ内からせり出し携帯時には光学系をカメラボディ内に収納するいわゆる沈胴式鏡筒を採用することが非常に効果的であるが、その際最も重要なことは、各レンズ群それぞれの厚みが薄いことである。
【0033】
従来の比較的奥行きの小さいズームレンズでは、本発明のレンズ群Aに相当するレンズ群は2枚で構成され、両者の間隔も収差補正可能な限り小さくされているが、変倍時の移動軌跡によっては径が大きくなり、そのために厚みが増加することがある。また、レンズ群Bは、構成枚数が多いか、群内の各レンズエレメントの厚みが厚い等で十分に薄くなっているとは言い難い。そこで、本発明においては、レンズ群Bにつき構成枚数を3枚としながらも、収差補正を良好なものにしている。
【0034】
特に、ズームレンズ(I)のように、レンズ群Bを3枚共全て物体側に凸のメニスカスレンズで構成すれば、1枚当たりの厚みを薄くでき、また、光学全長に有利なように主点位置を配置でき、変倍全域にわたり良好な収差補正が可能となり好ましい。
【0035】
ズームレンズ(II)の場合は、レンズ群Bの倍率を収差補正可能な限り高くし、広角端から望遠端に至るまでのレンズ群Aの動きを像側に凸の軌跡を取るような形にしておけば、特に広角時の入射瞳位置が浅くなるため、レンズ群Aの径を小さくでき、ひいてはレンズ群Aを薄くすることが可能になる。レンズ群Bについては、ズームレンズ(I)同様の構成であるが、レンズ群Aをその移動軌跡の制約を加えて薄くした分、少なくとも1面は非球面とし、最も像側の正レンズの形状を自由として収差補正の自由度を持たせたものである。
【0036】
ズームレンズ(III)の場合は、ズームレンズ(I)をさらに規定し、レンズ群Bの3枚のレンズは、さらに収差補正に有利なように、物体側から正メニスカスレンズ、負メニスカスレンズ、正メニスカスレンズの順で配列する。ところで、レンズエレメントを接合すると、そのエレメント同士の偏心量を小さくしやすく、その他のエレメントとの相対的偏心敏感度を緩くするのに効果的である。したがって、レンズ群Bの3枚のレンズの中、物体側の2枚を接合すると、レンズ群B内の各エレメント間の偏心敏感度を収差補正上無理なく緩和することが可能となる。
【0037】
ズームレンズ(IV)の場合は、レンズ群Aの移動軌跡をズームレンズ(II)のようにし、レンズ群Bについては、ズームレンズ(III)同様の構成であるが、レンズ群Aをその移動軌跡の制約を加えて薄くした分、最も像側の正レンズの形状に自由度を与え、収差補正をしやすくしたものである。
【0038】
ズームレンズ(V)の場合は、ズームレンズ(IV)のレンズ群Bの接合を分離し、偏心敏感度よりも接合の分離と非球面導入による特にコマ収差の収差補正を重視した場合に相当する。
【0039】
ズームレンズ(VI)の場合は、ズーム構成を2つの群のみに限定して薄型化し、レンズ群Bの接合面や最も像側の正レンズの屈折面の向きに自由度を与えたものである。もちろん、接合面の向きあるいは最も像側の正レンズの屈折面の向きを接合レンズ成分の空気接触面の向きと揃えた方が薄くするには有利である。
【0040】
ズームレンズ(VII)の場合は、その前者に相当する。
【0041】
ズームレンズ(VIII)、(IX)、(X)は、何れもレンズ群A、レンズ群Bの他にもう1つのレンズ群を有する場合についてである。
【0042】
ズームレンズ(VIII)は、レンズ群Bが接合レンズと比較的パワーの強い両凸レンズの2成分3枚構成のケース、ズームレンズ(IX)は、レンズ群Bがそれぞれ物体側に凸の正メニスカスレンズと負メニスカスレンズの接合レンズ成分と正の単レンズの2成分3枚構成のケース、ズームレンズ(X)は、レンズ群Bが少なくとも物体側の面が非球面である物体側に凸の正メニスカスレンズと負レンズと正レンズの3枚構成のケースである。何れも、レンズ群Bを薄くできるため、カメラの薄型化に寄与できる。レンズ群A、B以外のもう1つのレンズ群は、正の単レンズで構成するとよい。2つのレンズ群のみで構成した場合に比べ、さほど厚くならずに大口径比かあるいは射出側テレセントリック化を容易にする。
【0043】
また、ズームレンズ(XI)では、ズームレンズ沈胴時の厚みを薄くするために、変倍にて移動するレンズ群の各レンズエレメントを接合面の数が空気接触面の数と同じかそれ以上になるように、つまり、少なくとも3枚のレンズを各々接合させた接合レンズ成分を含むように、できるだけ接合をしている。また、接合することにより、レンズ系組み立て精度を向上することができる。
【0044】
また、ズームレンズ(XII)では、ズームレンズ(XI)に対して、さらに、接合面の数が空気接触面の数と同じかそれ以上のレンズ成分の両端の空気接触面を非球面とすることで、接合によって劣化した収差補正能力をカバーしている。
【0045】
また、ズームレンズ(XIII)では、接合面の数が空気接触面の数と同じかそれ以上のレンズ成分を、物体側から正レンズ、負レンズ、正レンズと異符号レンズが交互に並ぶように構成したものとし、特に像面湾曲や色収差の補正が十分に行えるようにした。
【0046】
なお、ズームレンズ(XI)からズームレンズ(XIII)に用いられた方法は、あらゆるズームレンズ系の可動群に適用することが可能であり、ズームレンズ系の短縮化に寄与する。
【0047】
ズームレンズ(XIV)は、ズームレンズ(XI)からズームレンズ(XIII)に用いられた方法を、物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズに用いたケースである。これにより、高いズーム比と明るいF値等を確保しつつ、収差補正を良好にしながら沈胴時の厚みを極限まで薄くしたズームレンズを実現できる。
【0048】
また、3枚以上のレンズを接合した接合レンズ成分を用いる場合、その接合レンズ成分自体で発生する諸収差を補正するためには、各々の接合面にも相当の屈折力を持たせるとよい。
【0049】
各々の接合面の屈折力を強くするために、接合面の両側のレンズの屈折率差を大きく取ると、接合面の曲率半径が小さくなりすぎるのを抑え、収差補正を行いやすくなる。
【0050】
一方、接合面の両側のレンズの屈折率差が大きくなると、それに伴い接合面で不要な反射光が発生しやすくなる。
【0051】
そこで、上記の接合レンズ成分の複数の接合面に、接合面での反射を抑制するコーティングを施すと、この不要な反射光の発生が低減し、より鮮明な像が得られる。具体的には、そのようなコーティングは多層膜により形成することができる。
【0052】
以下に掲げる条件は、前記(I)から(X)までの各々それぞれがレンズ全系の小型化や収差補正をより有利に行うためのものである。何れか1つ以上満たすとよい。
【0053】
(1) 0.75<RB4/RB1<4.0
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は除く。
【0054】
(2) 0.00<fW /RB2<2.0
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は、RB2の代わりにRB4を用いる。
【0055】
(3) 0.005<dB /fW <0.2
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は、dB の代わりに物体側正レンズと接合レンズとの光軸上の空気間隔に置き換えるものとする。
【0056】
(4) 1.0<fB3/fW <4.0
(5) 0<nB2−nB1<0.4
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は除く。
【0057】
(6) 10<νB1−νB2<70
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は、νB1−νB2の代わりに接合したレンズ間のアッベ数差の絶対値に置き換えるものとする。
【0058】
(7) 40<νB1
(8) −0.01<(ΔθgF)B1<0.08
(9) 0.2≦(exp(T)/exp(W))/γ<1
ただし、レンズ群A、B以外のレンズ群を含む場合は除く。
【0059】
以上において、RB1、RB2、RB3、RB4、RB5、RB6はそれぞれレンズ群Bの物体側正レンズの物体側面、像側面、負レンズの物体側面、像側面、像側正レンズの物体側面、像側面の光軸上の曲率半径、fW は広角端における全系の焦点距離、dB はレンズ群Bの負レンズと像側正レンズとの光軸上の空気間隔、fB3はレンズ群Bの像側の正レンズの焦点距離、nB1、nB2はそれぞれレンズ群Bの物体側正レンズと負レンズの媒質のd線屈折率、νB1、νB2はそれぞれレンズ群Bの物体側正レンズと負レンズの媒質のd線基準アッベ数、(ΔθgF)B1はレンズ群Bの物体側正レンズの媒質の異常分散性、exp(W)、exp(T)はそれぞれ広角端、望遠端におけるガウス像面から射出瞳位置までの距離、γは無限遠物点合焦時の広角端から望遠端までの変倍比(γ>1)である。
【0060】
なお、異常分散性の定義は以下の通りである。
【0061】
各媒質(硝材)の異常分散性ΔθgFの定義は、
θgF=AgF+BgF・νd +ΔθgF
ただし、
θgF=(ng −nF )/(nF −nC )
νd =(nd −1)/(nF −nC )
ここで、AgF、BgFは、ガラスコード511605(株式会社オハラでの商品名NSL7 θgF=0.5436、νd =60.49 )と、ガラスコード620363(株式会社オハラでの商品名PBM2 θgF=0.5828、νd =36.26 )の2硝種で決まる直線の係数。
【0062】
なお、前記(XI)から(XIV)までのズームレンズについては、以下の条件(18)から(22)までの何れか1つ以上を満たすようにするとよい。
【0063】
(18) −2<(RCF+RCR)/(RCF−RCR)<0.5
ただし、RCF、RCRはそれぞれ、変倍にて移動するレンズ群の中でm個(m≧2)の接合面を有する接合レンズ成分の最も物体側の面と最も像側の面の光軸上の曲率半径である。
【0064】
(19) 0.7<DC /fW <1.6
ただし、DC は変倍にて移動するレンズ群の中でm個(m≧2)の接合面を有する接合レンズ成分の最も物体側の面と最も像側の面との光軸上での距離(面頂間の距離)である。
【0065】
(20) 0.002<Σ{(1/Rci)−(1/Rca)}2 <0.05
ただし、Rciは変倍にて移動するレンズ群の中でm個(m≧2)の接合面を有する接合レンズ成分の物体側から第i番目の接合面の光軸上の曲率半径、Rca=m/{Σ(1/Rci)}、ここで、i=1,・・・,mである。
【0066】
(21) 5×10-5<Σ{(1/νcj+1)−(1/νcj)}2 <4×10-3
ただし、νcjは変倍にて移動するレンズ群の中でn個(n≧3)のレンズ要素が連続で接合された接合レンズ成分の物体側から第j番目のレンズ要素の媒質のアッベ数(d線基準)、ここで、i=1,・・・,n−1である。
【0067】
(22) 0.04<Σ(ncj+1−ncj)2 <0.5
ただし、ncjは変倍にて移動するレンズ群の中でn個(n≧3)のレンズ要素が連続で接合された接合レンズ成分の物体側から第j番目のレンズ要素の媒質の屈折率(d線基準)、ここで、i=1,・・・,n−1である。
【0068】
レンズ群Bに含まれる接合は、その接合レンズ成分内で収差係数をキャンセルして偏心敏感度を小さくするのが目的である。条件(1)と(2)は、それぞれ接合レンズの2つの空気接触面同士の曲率半径比と接合面の曲率半径を規定したものである。レンズ群Bに接合レンズ成分を含む場合は、条件(1)の上限の4.0を越えると、全系収差の球面収差・コマ収差・非点収差の補正には有利だが、接合による偏心敏感度の緩和の効果が少ない。下限の0.75を越えると、全系収差の球面収差・コマ収差・非点収差の補正が困難になりやすい。
【0069】
条件(2)もレンズ群Bに接合レンズ成分を含む場合に適用されるが、下限の0.00を越えると、軸上色収差・倍率色収差の補正には有利だが、球面収差の色収差が発生しやすく、特に、基準波長における球面収差が良好に補正できても、短波長の球面収差は著しくオーバーコレクト状態となり、画像における色のにじみの原因となるので好ましくない。また、接合レンズの厚みを厚くせざるを得ず、沈胴厚を薄くするのに足枷となる。上限の2.0を越えると、軸上色収差・倍率色収差が補正不足になりやすい。
【0070】
条件(3)は、レンズ群Bの負レンズと像側正レンズの光軸上での空気間隔dB を規定したものである。この間隔はある程度開かないと非点収差を十分補正しきれないが、レンズ群Bを薄くする目的の場合、これが足枷になる。したがって、コマ収差や非点収差の補正はレンズ群A乃至Bの何れかの面に非球面を導入して補正する。それでも下限値の0.005を越えると、コマ収差乃至非点収差は補正し切れなくなる。上限値の0.2を越えると、厚さが許容できない。
【0071】
条件(4)は、レンズ群Bの像側の正レンズの焦点距離fB3を規定したものである。上限値の4.0を越えると、射出瞳位置が像面に接近しシェーディングを引き起こしやすく、また、レンズ群Bの像側正レンズの相対偏心敏感度が増大する。下限値の1.0を越えると、球面収差・コマ収差・非点収差が十分に補正し難く、小型で高いズーム比の確保も困難になる。
【0072】
条件は(5)は、レンズ群Bの物体側正レンズと負レンズの媒質屈折率差を規定したもので、下限値の0を越えると、レンズ群B内接合レンズ成分と正の単レンズとの相対偏心敏感度を小さくする効果はあるが、コマ収差等の全体的な補正が困難になる。上限値の0.4を越えると、ズーム全域各収差の補正には有利であるが、レンズ群B内接合レンズ成分と正の単レンズとの相対偏心敏感度の改善には不利である。
【0073】
条件(6)は、軸上・倍率色収差の補正に関する規定であって、特に接合にした場合は、接合面の曲率方向をできるだけ隣接する屈折面のそれに合わせるため、条件(6)の下限の10を越えると、軸上色収差の補正不足を招く。上限の70は現実に適した媒質が存在しないため設けたものである。
【0074】
あるいは、条件(7)のように、レンズ群Bの正レンズ、特に物体側正レンズにアッベ数の非常に高い硝材を用いると、その正レンズ自身に異常分散性が正の媒質を、負レンズにできるだけ異常分散性が負の媒質を用いることができる。これにより2次スペクトルによる色収差が除去しやすい。
【0075】
条件(8)は、2次スペクトルによる色収差補正のためにレンズ群Bの正レンズ、特に物体側の正レンズに正の大きな異常分散性を有する媒質を用いるとよいことを規定したもので、下限値の−0.01を越えると、2次スペクトルによる色収差の補正は困難である。上限値の0.08を越えると、現実に光学系に使用できる媒質がない。
【0076】
条件(9)は、射出瞳位置に関する規定である。撮像素子に対する光線の入射角がシェーディングに関与するため垂直入射が理想であるが、レンズの小型化等でそれを達成することが困難である。一方、近年では、撮像素子の側で開口形状等を工夫することである程度の斜め入射に対応できるようになってきている。しかし、変倍による入射角の変化に対応することはできない。したがって、変倍による射出瞳位置の変動は極力小さくする必要がある。上限の1を越えると、広角端か又は望遠端にてシェーディングを引き起こしやすくなる。
【0077】
条件(18)は、変倍にて移動するレンズ群の中でm個(m≧2)の接合面を有する接合レンズ成分のシェープファクターを規定したものである。下限の−2を越えると、変倍比確保、若しくは、使用状態での全長(これは沈胴時の体積に関連する。)の短縮が困難になる。上限の0.5を越えると、非球面を導入しても球面収差、コマ収差の補正が困難になる。
【0078】
条件(19)は、変倍にて移動するレンズ群の中でm個(m≧2)の接合面を有する接合レンズ成分の最も物体側の面と最も像側の面との光軸上での距離(厚み)を規定したものである。上限の1.6を越えると、沈胴時の全系の厚みが薄くならない。下限の0.7を越えると、各接合面の曲率半径を小さくできず、接合の効果を発揮できない(色収差等の補正)。
【0079】
条件(20)は、各接合面が収差補正効果を発揮するための条件で、その上限の0.05を越えると、収差補正には有利であるが、条件(19)の上限を越えやすくなる。下限値の0.002を越えると、薄くするには有利であるが、収差補正効果を互いに相殺し好ましくない。
【0080】
条件(21)は、変倍にて移動するレンズ群の中でm個(m≧2)の接合面を有する接合レンズ成分の色収差補正に関する規定である。その下限の5×10-5を越えると、色収差補正が不十分であり、上限の4×10-3を越えると、色収差補正が過剰になることがある。
【0081】
条件(22)は、変倍にて移動するレンズ群の中でm個(m≧2)の接合面を有する接合レンズ成分の球面収差、コマ収差、像面湾曲補正に関する規定である。その下限の0.04を越えると、球面収差、コマ収差補正が不十分で、ペッツバール和が負の大きな値になりやすく、上限の0.5を越えると、球面収差、コマ収差の高次成分が発生しやすく、ペッツバール和が正の大きな値になりやすい。なお、条件(21)、(22)は、正レンズが負レンズに対して屈折率が低くアッベ数が高いケースについてである。
【0082】
なお、条件(1)から(9)まで、それぞれ各々についてさらに以下のように限定すれば、より薄型化・高性能化が可能である。
【0083】
(1)’ 1.1<RB4/RB1<3.5
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は除く。
【0084】
(2)’ 0.03<fW /RB2<1.7
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は、RB2の代わりにRB4を用いる。
【0085】
(3)’ 0.008<dB /fW <0.17
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は、dB の代わりに物体側正レンズと接合レンズとの光軸上の空気間隔に置き換えるものとする。
【0086】
(4)’ 1.2<fB3/fW <3.0
(5)’ 0.05<nB2−nB1<0.4
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は除く。
【0087】
(6)’ 25<νB1−νB2<70
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は、νB1−νB2の代わりに接合したレンズ間のアッベ数差の絶対値に置き換えるものとする。
【0088】
(7)’ 60<νB1
(8)’ 0<(ΔθgF)B1<0.07
(9)’ 0.3<(exp(T)/exp(W))/γ<0.9
ただし、レンズ群A、B以外のレンズ群を含む場合は除く。
【0089】
また、条件(18)から(22)まで、それぞれ各々についてさらに以下のように限定すれば、より薄型化・高性能化が可能である。
【0090】
(18)’ −1.4<(RCF+RCR)/(RCF−RCR)<0.2
(19)’ 0.8<DC /fW <1.4
(20)’ 0.004<Σ{(1/Rci)−(1/Rca)}2 <0.04
ただし、Rciは変倍にて移動するレンズ群の中でm個(m≧2)の接合面を有する接合レンズ成分の物体側から第i番目の接合面の光軸上の曲率半径、Rca=m/{Σ(1/Rci)}、ここで、i=1,・・・,mである。
【0091】
(21)’ 1×10-4<Σ{(1/νcj+1)−(1/νcj)}2 <3×10-3
ただし、νcjは変倍にて移動するレンズ群の中でn個(n≧3)のレンズ要素が連続で接合された接合レンズ成分の物体側から第j番目のレンズ要素の媒質のアッベ数(d線基準)、ここで、i=1,・・・,n−1である。
【0092】
(22)’ 0.05<Σ(ncj+1−ncj)2 <0.4
ただし、ncjは変倍にて移動するレンズ群の中でn個(n≧3)のレンズ要素が連続で接合された接合レンズ成分の物体側から第j番目のレンズ要素の媒質の屈折率(d線基準)、ここで、i=1,・・・,n−1である。
【0093】
さらに、条件(1)から(9)まで、それぞれ各々についてさらに以下のように限定すれば、ベストの薄型化・高性能化が可能である。
【0094】
(1)” 1.2<RB4/RB1<3.0
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は除く。
【0095】
(2)” 0.06<fW /RB2<1.4
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は、RB2の代わりにRB4を用いる。
【0096】
(3)” 0.01<dB /fW <0.15
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は、dB の代わりに物体側正レンズと接合レンズとの光軸上の空気間隔に置き換えるものとする。
【0097】
(4)” 1.4<fB3/fW <2.4
(5)” 0.1<nB2−nB1<0.36
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は除く。
【0098】
(6)” 40<νB1−νB2<70
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は、νB1−νB2の代わりに接合したレンズ間のアッベ数差の絶対値に置き換えるものとする。
【0099】
(7)” 80<νB1
(8)” 0.01<(ΔθgF)B1<0.06
(9)” 0.4<(exp(T)/exp(W))/γ<0.8
ただし、レンズ群A、B以外のレンズ群を含む場合は除く。
【0100】
条件条件(18)から(22)までは、それぞれ各々についてさらに以下のように限定すれば、ベストの薄型化・高性能化が可能である。
【0101】
(18)” −0.9<(RCF+RCR)/(RCF−RCR)<−0.1
(19)” 0.9<DC /fW <1.2
(20)” 0.006<Σ{(1/Rci)−(1/Rca)}2 <0.03
ただし、Rciは変倍にて移動するレンズ群の中でm個(m≧2)の接合面を有する接合レンズ成分の物体側から第i番目の接合面の光軸上の曲率半径、Rca=m/{Σ(1/Rci)}、ここで、i=1,・・・,mである。
【0102】
(21)” 2×10-4<Σ{(1/νcj+1)−(1/νcj)}2 <2×10-3
ただし、νcjは変倍にて移動するレンズ群の中でn個(n≧3)のレンズ要素が連続で接合された接合レンズ成分の物体側から第j番目のレンズ要素の媒質のアッベ数(d線基準)、ここで、i=1,・・・,n−1である。
【0103】
(22)” 0.06<Σ(ncj+1−ncj)2 <0.3
ただし、ncjは変倍にて移動するレンズ群の中でn個(n≧3)のレンズ要素が連続で接合された接合レンズ成分の物体側から第j番目のレンズ要素の媒質の屈折率(d線基準)、ここで、i=1,・・・,n−1である。
【0104】
さらに加えると、条件(2)、(3)、(5)、(9)については、その何れか1つ以下のように限定してもよい。
【0105】
(2)''' 0.25<fW /RB2<1.3
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は、RB2の代わりにRB4を用いる。
【0106】
(3)''' 0.01<dB /fW <0.035
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は、dB の代わりに物体側正レンズと接合レンズとの光軸上の空気間隔に置き換えるものとする。
【0107】
(5)''' 0.24<nB2−nB1<0.36
ただし、像側正レンズを接合の対象とした場合は除く。
【0108】
(9)''' 0.45<(exp(T)/exp(W))/γ<0.7
ただし、レンズ群A、B以外のレンズ群を含む場合は除く。
【0109】
ただし、開口絞りは、後記の実施例のように、レンズ群Bの物体側に配し、かつ、レンズ群Bと一体で移動する。
【0110】
ところで、レンズ群B内に導入する非球面については、レンズ群Bの物体側正レンズ、特にその物体側の屈折面に導入するのが、球面収差やコマ収差を補正するのに効果的であると同時に、レンズ群Bの負レンズの像側の屈折面には強い発散面が存在するためにこの群内で収差係数がキャンセルする方向となり、レンズ群Bの像側の正レンズとの相対偏心敏感度を小さくできる。また、構成枚数が少ない関係上、レンズ群Bの周辺部を通過する光線の収差(コマ収差)が残存しやすいため、像側の正レンズ、特にその像側の面にも非球面を導入するとよい。その非球面は、物体側接合レンズ成分との相対偏心敏感度が大きくならないようにするために、この非球面の光軸からの高さが絞り開放半径の半分に相当する範囲内での平均的曲率よりもその範囲外の方が強い曲率で像側へ凹形状の非球面とするのがよい。
【0111】
次に、レンズ群Aは、以下の条件を満足しつつ(非球面を含む)負レンズと正レンズの2枚のみで構成すれば、色収差や各ザイデル軸外収差は良好に補正可能であるため、薄型化に貢献する。
【0112】
以下に掲げる条件は、各々それぞれがレンズ全系の小型化や収差補正をより有利に行うためのものである。何れか1つ以上満たすとよい。
【0113】
(10) 1.55<nA1<1.9
(11) 20<νA1−νA2<70
(12) −8<(RA3+RA4)/(RA3−RA4)<−2
ただし、nA1、νA1、νA2 はそれぞれレンズ群Aの負レンズの媒質のd線屈折率、負レンズ、正レンズの媒質のd線基準アッベ数、RA3、RA4はレンズ群Aの正レンズのそれぞれ物体側の面、像側の面の光軸上の曲率半径である。
【0114】
条件(10)は、ペッツバール和補正に有利なようにレンズ群Aの負レンズの屈折率を規定したものである。上限値の1.9を越えると、ペッツバール和が正の大きな値になりやすい。下限値の1.55を越えると、コマ収差や歪曲収差の補正上不利になりやすい。
【0115】
条件(11)は、変倍時における軸上・倍率色収差の変動に関して規定したものである。下限値の20を越えると、軸上・倍率色収差の変動が大きくなりやすい。上限の70は現実に適した媒質が存在しないため設けたものである。なお、νA1は50以上が望ましい。
【0116】
条件(12)は、レンズ群Aの正レンズのシェープファクターを規定したものである。下限の2を越えると、非点収差の補正上不利になる他、変倍時の機械的干渉を回避するためにレンズ群Bとの間隔を余分に必要とする点も不利になる。上限の8を越えると、歪曲収差の補正が不利になりやすい。
【0117】
なお、条件(10)から(12)まで、それぞれ各々についてさらに以下のように限定すれば、より薄型化・高性能化が可能である。
【0118】
(10)’ 1.60<nA1<1.9
(11)’ 25<νA1−νA2<60
(12)’ −8<(RA3+RA4)/(RA3−RA4)<−3.0
さらに、条件(10)から(12)まで、それぞれ各々についてさらに以下のように限定すれば、ベストの薄型化・高性能化が可能である。
【0119】
(10)” 1.65<nA1<1.85
(11)” 30<νA1−νA2<50
(12)” −8<(RA3+RA4)/(RA3−RA4)<−3.7
以上、ズームレンズ部について沈胴厚を薄くしつつも結像性能を良好にする手段を提供した。
【0120】
次に、フィルター類を薄くする件について言及する。電子撮像装置には、通常、赤外光が撮像面に入射しないように一定の厚みのある赤外吸収フィルターを撮像素子よりも物体側に挿入している。これを厚みのないコーティングに置き換えることを考える。当然その分薄くなる訳だが、副次的効果がある。ズームレンズ系後方にある撮像素子よりも物体側に、波長600nmでの透過率(τ600 )が80%以上、700nmでの透過率(τ700 )が8%以下の近赤外シャープカットコートを導入すると、吸収タイプよりも700nm以上の近赤外領域の透過率が低く、かつ、相対的に赤側の透過率が高くなり、補色モザイクフィルターを有するCCD等の固体撮像素子の欠点である青紫側のマゼンタ化傾向がゲイン調整により緩和され、原色フィルターを有するCCD等の固体撮像素子並みの色再現を得ることができる。
【0121】
すなわち、
(13) τ600 /τ550 ≧0.8
(14) τ700 /τ550 ≦0.08
を満たすことが望ましい。ただし、τ550 は波長550nmでの透過率である。
【0122】
なお、条件(13)、(14)の何れかあるいは両方を以下のようにするとよりよい。
【0123】
(13)’ τ600 /τ550 ≧0.85
(14)’ τ700 /τ550 ≦0.05
さらに、条件(13)、(14)の何れかあるいは両方を以下のようにするとさらによい。特に両方を以下のようにすると最もよい。
【0124】
(13)” τ600 /τ550 ≧0.9
(14)” τ700 /τ550 ≦0.03
CCD等の固体撮像素子のもう1つの欠点は、近紫外域の波長550nmに対する感度が人間の眼のそれよりもかなり高いことである。これも、近紫外域の色収差による画像のエッジ部の色にじみを目立たせている。特に光学系を小型化すると致命的である。したがって、波長400nmでの透過率(τ400 )の550nmでのそれ(τ550 )に対する比が0.08を下回り、440nmでの透過率(τ440 )の550nmでのそれ(τ550 )に対する比が0.4を上回るような吸収体あるいは反射体を光路上に挿入すれば、色再現上必要な波長域を失わず(良好な色再現を保ったまま)、色にじみなどのノイズがかなり軽減される。
【0125】
すなわち、
(15) τ400 /τ550 ≦0.08
(16) τ440 /τ550 ≧0.4
を満たすことが望ましい。
【0126】
なお、条件(15)、(16)の何れかあるいは両方を以下のようにするとよりよい。
【0127】
(15)’ τ400 /τ550 ≦0.06
(16)’ τ440 /τ550 ≧0.5
さらに、条件(15)、(16)の何れかあるいは両方を以下のようにするとさらによい。特に両方を以下のようにすると最もよい。
【0128】
(15)” τ400 /τ550 ≦0.04
(16)” τ440 /τ550 ≧0.6
なお、これらのフィルターの設置場所は結像光学系と撮像素子の間がよい。
【0129】
一方、補色フィルターの場合、その透過光エネルギーの高さから、原色フィルター付きCCDと比べ実質的感度が高く、かつ、解像的にも有利であるため、小型CCDを使用したときのメリットが大である。もう一方のフィルターである光学的ローパスフィルターについても、その総厚tLPF (mm)が以下の条件を満たすようにするとよい。
【0130】
(17) 0.15<tLPF /a<0.45
ただし、aは撮像素子の水平画素ピッチ(単位μm)であり、5μm以下である。
【0131】
沈胴厚を薄くするには、光学的ローパスフィルターを薄くすることも効果的であるが、一般的にはモアレ抑制効果が減少して好ましくない。一方、画素ピッチが小さくなるにつれて結像レンズ系の回折の影響により、ナイキスト限界以上の周波数成分のコントラストは減少し、モアレ抑制効果の現象はある程度許容されるようになる。例えば、像面上投影時の方位角度が水平(=0°)と±45°方向にそれぞれ結晶軸を有する3種類のフィルターを光軸方向に重ねて使用する場合、かなりモアレ抑制効果があることが知られている。この場合のフィルターが最も薄くなる仕様としては、水平にaμm、±45°方向にそれぞれSQRT(1/2) *aμmだけずらせるものが知られている。このときのフィルター厚は、凡そ[1+2*SQRT(1/2) ]*a/5.88(mm)となる。ここで、SQRTはスクエアルートであり平方根を意味する。これは、丁度ナイキスト限界に相当する周波数においてコントラストをゼロにする仕様である。これよりは数%乃至数十%程度薄くすると、ナイキスト限界に相当する周波数のコントラストが少し出てくるが、上記回折の影響で抑えるることが可能になる。
【0132】
上記以外のフィルター仕様、例えば2枚重ねあるいは1枚で実施する場合も含めて、条件(17)を満足するのがよい。その上限値の0.45を越えると、光学的ローパスフィルターが厚すぎ薄型化の妨げになる。下限値の0.15を越えると、モアレ除去が不十分になる。ただし、これを実施する場合のaの条件は5μm以下である。
【0133】
aが4μm以下なら、より回折の影響を受けやすいので
(17)’ 0.13<tLPF /a<0.42
としてもよい。
【0134】
また、水平画素ピッチと重ねるローパスフィルターの枚数に応じて、以下のようにしてもよい。
【0135】
【0136】
画素ピッチの小さな電子撮像素子を使用する場合、絞り込みによる回折効果の影響で画質が劣化する。したがって、開口サイズが固定の複数の開口を有し、その中の1つをレンズ群Aの最も像側のレンズ面とレンズ群Bの最も物体側のレンズ面の間の何れかの光路内に挿入でき、かつ、他の開口と交換可能とすることで像面照度の調節することができる電子撮像装置としておき、その複数の開口の中、一部の開口内に550nmに対する透過率がそれぞれ異なり、かつ、80%未満であるような媒体を有するようにして光量調節を行なうのがよい。あるいは、a(μm)/Fナンバー<0.4となるようなF値に相当する光量になるように調節を実施する場合は、開口内に550nmに対する透過率がそれぞれ異なりかつ80%未満の媒体を有する電子撮像装置とするのがよい。例えば、開放値から上記条件の範囲外ではその媒体なしかあるいは550nmに対する透過率が91%以上のダミー媒質としておき、範囲内のときは回折の影響が出る程に開口絞り径を小さくするのではなく、NDフィルターのようなもので光量調節するのがよい。
【0137】
また、その複数の開口をそれぞれ径をF値に反比例して小さくしたものにして揃えておき、NDフィルターの代わりにそれぞれ周波数特性の異なる光学的ローパスフィルターを開口内に入れておくのでもよい。絞り込むにつれて回折劣化が大きくなるので、開口径が小さくなる程光学的ローパスフィルターの周波数特性を高く設定しておく。
【0138】
なお、広角端の開放F値と使用する画素ピッチaμmとの関係において、F>aを満たす場合は、光学ローパスフィルターはなくてもよい。つまり、ズームレンズ系と撮像素子間の光路上の媒質は全て空気あるいは非結晶媒質のみとしてよい。回折と幾何収差による結像特性の劣化のために、折り返し歪みを発生させ得る周波数成分がほとんどないためである。
【0139】
また、本発明の場合、前玉径の小型化、射出瞳のテレセントリック性の考慮、ズーミングによるF値変化の抑制のために、開口絞りはレンズ群Bの物体側に配し、ズーミング時にはレンズ群Bと一体にて移動するようにしている。一方、望遠端時や沈胴時に開口絞りに最も接近するレンズ群Aの最も像側のレンズ面は開口絞りに向かって凹面を向けているため、機械的干渉を避けるために、レンズ群Aとレンズ群Bの間隔を多く必要とし、薄型化に不利である。そこで、特に画素ピッチが小さく回折の影響で開放時の結像性能が最も良いことを利用し、内径が固定の開口絞りとし、常に絞り開放状態での使用としてもよい。開口絞りに隣接するもう一方のレンズ面であるレンズ群Bの最も物体側のレンズ面は本開口絞りに向かって凸面を向けていることを利用し、レンズ面が開口絞り内径部を貫通するようにすると、絞りによる無駄なスペースがなく、光学系の全長短縮に寄与する。また、その開口絞りとはレンズ面を1つ以上隔てた光軸を含む何れかの空間(互いに凸面が向かい合っている空気間隔が相応しい。)に透過率が90%以下の光学素子(できれば、入射面、射出面が共に平面がよい。)を配したり、透過率の異なる別の光学素子と入れ替える手段を持つとよい。
【0140】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のズームレンズの実施例1〜17について説明する。実施例1〜17の無限遠物点合焦時の広角端(a)、中間状態(b)、望遠端(c)でのレンズ断面図をそれぞれ図1〜図17に示す。各図中、第1レンズ群はG1、絞りはS、第2レンズ群はG2、第3レンズ群はG3、赤外カット吸収フィルター、ローパスフィルター、CCDのカバーガラス等の平行平板群はP、CCDの像面はIで示してある。なお、赤外カット吸収フィルターに代えて、透明平板の入射面に近赤外シャープカットコートとしたものを用いてもよいし、ローパスフィルターに直接近赤外シャープカットコートを施してもよい。
【0141】
実施例1のズームレンズは、図1に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる正屈折力の第2レンズ群G2からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より若干像面側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動する。
【0142】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの両面、第2レンズ群G2の接合レンズの物体側の面、単体の正メニスカスレンズの両面の5面に用いられている。
【0143】
実施例2のズームレンズは、図2に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる正屈折力の第2レンズ群G2からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より若干像面側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動する。
【0144】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの両面、第2レンズ群G2の接合レンズの物体側の面、単体の正メニスカスレンズの両面の5面に用いられている。
【0145】
実施例3のズームレンズは、図3に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなる正屈折力の第2レンズ群G2からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より像面側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動する。
【0146】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの両面、第2レンズ群G2の接合レンズの物体側の面、両凸正レンズの両面の5面に用いられている。
【0147】
実施例4のズームレンズは、図4に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなる正屈折力の第2レンズ群G2からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より像面側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動する。
【0148】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの両面、第2レンズ群G2の接合レンズの物体側の面の3面に用いられている。
【0149】
実施例5のズームレンズは、図5に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと、物体側に凸の負メニスカスレンズと物体側に凸の正メニスカスレンズの接合レンズとからなる正屈折力の第2レンズ群G2からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より若干像面側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動する。
【0150】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの両面、第2レンズ群G2の単体の正メニスカスレンズの両面、接合レンズの像面側の面の5面に用いられている。
【0151】
実施例6のズームレンズは、図6に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる正屈折力の第2レンズ群G2からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より若干像面側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動する。
【0152】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの両面、第2レンズ群G2の物体側の正メニスカスレンズの物体側の面、像面側の正メニスカスレンズの両面の5面に用いられている。
【0153】
実施例7のズームレンズは、図7に示すように、物体側に凸の正メニスカスレンズと、物体側に凸の負メニスカスレンズと、両凹負レンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなる正屈折力の第2レンズ群G2、像面側に凸の正メニスカスレンズ1枚からなる正屈折力の第3レンズ群G3からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より若干像面側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動し、第3レンズ群G3は像面側に凸状の軌跡を描いて若干移動し、望遠端では広角端より若干像面側の位置になる。
【0154】
非球面は、第2レンズ群G2の接合レンズの物体側の面、両凸正レンズの物体側の面の2面に用いられている。
【0155】
実施例8のズームレンズは、図8に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなる正屈折力の第2レンズ群G2、物体側に凸の正メニスカスレンズ1枚からなる正屈折力の第3レンズ群G3からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より若干物体側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動し、第3レンズ群G3は像面側に若干移動する。
【0156】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの像面側の面、第2レンズ群G2の接合レンズの物体側の面の2面に用いられている。
【0157】
実施例9のズームレンズは、図9に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、両凸正レンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズとからなる正屈折力の第2レンズ群G2、両凸正レンズ1枚からなる正屈折力の第3レンズ群G3からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より若干像面側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動し、第3レンズ群G3は固定である。
【0158】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの像面側の面、第2レンズ群G2の両凸正レンズの物体側の面、第3レンズ群G3の両凸正レンズの像面側の面の3面に用いられている。
【0159】
実施例10のズームレンズは、図10に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズ2枚と、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなる正屈折力の第2レンズ群G2、両凸正レンズ1枚からなる正屈折力の第3レンズ群G3からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より像面側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動し、第3レンズ群G3は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より像面側の位置になる。
【0160】
非球面は、第1レンズ群G1の2枚目の負メニスカスレンズの物体側の面、第2レンズ群G2の接合レンズの物体側の面の2面に用いられている。
【0161】
実施例11のズームレンズは、図11に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズの3枚接合レンズからなる正屈折力の第2レンズ群G2からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より若干像面側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動する。
【0162】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの両面、第2レンズ群G2の3枚接合レンズの最も物体側の面、最も像面側の面の4面に用いられている。
【0163】
実施例12のズームレンズは、図12に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズの3枚接合レンズからなる正屈折力の第2レンズ群G2からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より若干像面側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動する。
【0164】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの両面、第2レンズ群G2の3枚接合レンズの最も物体側の面、最も像面側の面の4面に用いられている。
【0165】
実施例13のズームレンズは、図13に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズの3枚接合レンズからなる正屈折力の第2レンズ群G2からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より若干像面側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動する。
【0166】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの両面、第2レンズ群G2の3枚接合レンズの最も物体側の面、最も像面側の面の4面に用いられている。
【0167】
なお、この実施例において、後記の数値データの絞りSと第2レンズ群G2の入射側凸面間の面間隔がマイナスの値となっているのは、第2レンズ群G2の入射側凸面が絞りSの開口内に入り込んでいるためである。
【0168】
実施例14のズームレンズは、図14に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズの3枚接合レンズからなる正屈折力の第2レンズ群G2からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より若干像面側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動する。
【0169】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの両面、第2レンズ群G2の3枚接合レンズの最も物体側の面、最も像面側の面の4面に用いられている。
【0170】
なお、この実施例において、後記の数値データの絞りSと第2レンズ群G2の入射側凸面間の面間隔がマイナスの値となっているのは、第2レンズ群G2の入射側凸面が絞りSの開口内に入り込んでいるためである。
【0171】
実施例15のズームレンズは、図15に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズの3枚接合レンズからなる正屈折力の第2レンズ群G2からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より若干像面側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動する。
【0172】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの像面側の面、第2レンズ群G2の3枚接合レンズの最も物体側の面、最も像面側の面の3面に用いられている。
【0173】
そして、この実施例においては、第2レンズ群G2の3枚接合レンズの2つの接合面での反射を抑制するために、それらの接合面に多層膜によりなるマルチコーティングを施している。
【0174】
なお、この実施例において、後記の数値データの絞りSと第2レンズ群G2の入射側凸面間の面間隔がマイナスの値となっているのは、第2レンズ群G2の入射側凸面が絞りSの開口内に入り込んでいるためである。
【0175】
実施例16のズームレンズは、図16に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズと 両凸正レンズとからなる正屈折力の第2レンズ群G2からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は広角端から中間状態へは像面側に移動し、中間状態から望遠端へは略固定しており、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動する。
【0176】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの像面側の面、第2レンズ群G2の接合レンズの最も物体側の面の2面に用いられている。
【0177】
そして、この実施例においては、第2レンズ群G2の接合レンズの接合面での反射を抑制するために、その接合面に多層膜によりなるマルチコーティングを施している。
【0178】
なお、この実施例において、後記の数値データの絞りSと第2レンズ群G2の入射側凸面間の面間隔がマイナスの値となっているのは、第2レンズ群G2の入射側凸面が絞りSの開口内に入り込んでいるためである。
【0179】
実施例17のズームレンズは、図17に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズとからなる負屈折力の第1レンズ群G1、開口絞りS、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズの3枚接合レンズからなる正屈折力の第2レンズ群G2からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1レンズ群G1は像面側に凸状の軌跡を描いて移動し、望遠端では広角端より若干像面側の位置になり、第2レンズ群G2は開口絞りSと一体に物体側に移動する。
【0180】
非球面は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズの像面側の面、第2レンズ群G2の3枚接合レンズの最も物体側の面、最も像面側の面の3面に用いられている。
【0181】
そして、この実施例においては、第2レンズ群G2の3枚接合レンズの2つの接合面での反射を抑制するために、それらの接合面に多層膜によりなるマルチコーティングを施している。
【0182】
なお、この実施例において、後記の数値データの絞りSと第2レンズ群G2の入射側凸面間の面間隔がマイナスの値となっているのは、第2レンズ群G2の入射側凸面が絞りSの開口内に入り込んでいるためである。
【0183】
以下に、上記各実施例の数値データを示すが、記号は上記の外、fは全系焦点距離、ωは半画角、FNOはFナンバー、WEは広角端、STは中間状態、TEは望遠端、r1 、r2 …は各レンズ面の曲率半径、d1 、d2 …は各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は各レンズのd線の屈折率、νd1、νd2…は各レンズのd線基準のアッベ数である。なお、非球面形状は、xを光の進行方向を正とした光軸とし、yを光軸と直交する方向にとると、下記の式にて表される。
【0184】
ただし、rは近軸曲率半径、Kは円錐係数、A4、A6、A8、A10 はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。
【0185】
【0186】
【0187】
【0188】
【0189】
【0190】
【0191】
【0192】
【0193】
【0194】
【0195】
【0196】
【0197】
【0198】
【0199】
【0200】
【0201】
【0202】
以上の実施例1〜14の無限遠物点合焦時の収差図をそれぞれ図18〜図31に示す。これらの収差図において、(a)は広角端、(b)は中間状態、(c)は望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す。各図中、“FIY”は像高を表す。
【0203】
次に、上記各実施例1〜10における条件(1)〜(17)の値を示す。
【0204】
また、上記各実施例11〜17における条件(1)〜(22)の値を次に示す。
【0205】
なお、実施例1〜17のローパスフィルターの総厚tLPF は何れも1.000(mm)で3枚重ねで構成するものとしている。もちろん、上述の実施例は、例えばローパスフィルターを1枚で構成する等、前記した構成の範囲内で種々変更可能である。
【0206】
ここで、有効撮像面の対角長Lと画素間隔aについて説明しておく。図32は、撮像素子の画素配列の1例を示す図であり、画素間隔aでR(赤)、G(緑)、B(青)の画素あるいはシアン、マゼンダ、イエロー、グリーン(緑)の4色の画素(図32)がモザイク状に配されている。有効撮像面は撮影した映像の再生(パソコン上での表示、プリンターによる印刷等)に用いる撮像素子上の光電変換面内における領域を意味する。図中に示す有効撮像面は、光学系の性能(光学系の性能が確保し得るイメージサークル)に合わせて、撮像素子の全光電変換面よりも狭い領域に設定されている。有効撮像面の対角長Lは、この有効撮像面の対角長である。なお、映像の再生に用いる撮像範囲を種々変更可能としてよいが、そのような機能を有する撮像装置に本発明のズームレンズを用いる際は、その有効撮像面の対角長Lが変化する。そのような場合は、本発明における有効撮像面の対角長Lは、Lのとり得る範囲における最大値とする。
【0207】
また、赤外カット手段については、赤外カット吸収フィルターと赤外シャープカットコートとがあり、赤外カット吸収フィルターはガラス中に赤外吸収体が含有される場合で、赤外シャープカットコートは吸収でなく反射によるカットである。したがって、前記したように、この赤外カット吸収フィルターを除去して、ローパスフィルターに直接赤外シャープカットコートを施してもよいし、ダミー透明平板上に施してもよい。
【0208】
この場合の近赤外シャープカットコートは、波長600nmでの透過率が80%以上、波長700nmでの透過率が10%以下となるように構成することが望ましい。具体的には、例えば次のような27層の層構成からなる多層膜である。ただし、設計波長は780nmである。
【0209】
【0210】
上記の近赤外シャープカットコートの透過率特性は図33に示す通りである。
【0211】
また、ローパスフィルターの射出面側には、図34に示すような短波長域の色の透過を低滅する色フィルターを設けるか若しくはコーティングを行うことで、より一層電子画像の色再現性を高めている。
【0212】
具体的には、このフィルター若しくはコーティングにより、波長400nm〜700nmで透過率が最も高い波長の透過率に対する420nmの波長の透過率の比が15%以上であり、その最も高い波長の透過率に対する400nmの波長の透過率の比が6%以下であることが好ましい。
【0213】
それにより、人間の目の色に対する認識と、撮像及び再生される画像の色とのずれを低減させることができる。言い換えると、人間の視覚では認識され難い短波長側の色が、人間の目で容易に認識されることによる画像の劣化を防止することができる。
【0214】
上記の400nmの波長の透過率の比が6%を越えると、人間の目では認識され難い単波長城が認識し得る波長に再生されてしまい、逆に、上記の420nmの波長の透過率の比が15%よりも小さいと、人間の認識し得る波長城の再生が低くなり、色のバランスが悪くなる。
【0215】
このような波長を制限する手段は、補色モザイクフィルターを用いた撮像系においてより効果を奏するものである。
【0216】
上記各実施例では、図34に示すように、波長400nmにおける透過率を0%、420nmにおける透過率を90%、440nmにて透過率のピーク100%となるコーティングとしている。
【0217】
前記した近赤外シャープカットコートとの作用の掛け合わせにより、波長450nmの透過率99%をピークとして、400nmにおける透過率を0%、420nmにおける透過率を80%、600nmにおける透過率を82%、700nmにおける透過率を2%としている。それにより、より忠実な色再現を行っている。
【0218】
また、ローパスフィルターは、像面上投影時の方位角度が水平(=0°)と±45°方向にそれぞれ結晶軸を有する3種類のフィルターを光軸方向に重ねて使用しており、それぞれについて、水平にaμm、±45°方向にそれぞれSQRT(1/2) ×aだけずらすことで、モアレ抑制を行っている。ここで、SQRTは前記のようにスクエアルートであり平方根を意味する。
【0219】
また、CCDの撮像面I上には、図35に示す通り、シアン、マゼンダ、イエロー、グリーン(緑)の4色の色フィルターを撮像画素に対応してモザイク状に設けた補色モザイクフィルターを設けている。これら4種類の色フィルターは、それぞれが略同じ数になるように、かつ、隣り合う画素が同じ種類の色フィルターに対応しないようにモザイク状に配置されている。それにより、より忠実な色再現が可能となる。
【0220】
補色モザイクフィルターは、具体的には、図35に示すように少なくとも4種類の色フィルターから構成され、その4種類の色フィルターの特性は以下の通りであることが好ましい。
【0221】
グリーンの色フイルターGは波長GP に分光強度のピークを有し、
イエローの色フィルターYe は波長YP に分光強度のピークを有し、
シアンの色フィルターCは波長CP に分光強度のピークを有し、
マゼンダの色フィルターMは波長MP1とMP2にピークを有し、以下の条件を満足する。
【0222】
510nm<GP <540nm
5nm<YP −GP <35nm
−100nm<CP −GP <−5nm
430nm<MP1<480nm
580nm<MP2<640nm
さらに、グリーン、イエロー、シアンの色フィルターはそれぞれの分光強度のピークに対して波長530nmでは80%以上の強度を有し、マゼンダの色フィルターはその分光強度のピークに対して波長530nmでは10%から50%の強度を有することが、色再現性を高める上でより好ましい。
【0223】
上記各実施例におけるそれぞれの波長特性の一例を図36に示す。グリーンの色フィルターGは525nmに分光強度のビークを有している。イエローの色フィルターYe は555nmに分光強度のピークを有している。シアンの色フイルターCは510nmに分光強度のピークを有している。マゼンダの色フィルターMは445nmと620nmにピークを有している。また、530nmにおける各色フィルターは、それぞれの分光強度のピークに対して、Gは99%、Ye は95%、Cは97%、Mは38%としている。
【0224】
このような補色フイルターの場合、図示しないコントローラー(若しくは、デジタルカメラに用いられるコントローラー)で、電気的に次のような信号処理を行い、
輝度信号
Y=|G+M+Ye +C|×1/4
色信号
R−Y=|(M+Ye )−(G+C)|
B−Y=|(M+C)−(G+Ye )|
の信号処理を経てR(赤)、G(緑)、B(青)の信号に変換される。
【0225】
ところで、上記した近赤外シャープカットコートの配置位置は、光路上のどの位置であってもよい。また、ローパスフィルターの枚数も前記した通り2枚でも1枚でも構わない。
【0226】
さて、以上のような本発明の電子撮像装置は、ズームレンズで物体像を形成しその像をCCD等の電子撮像素子に受光させて撮影を行う撮影装置、とりわけデジタルカメラやビデオカメラ、情報処理装置の例であるパソコン、電話、特に持ち運びに便利な携帯電話等に用いることができる。以下に、その実施形態を例示する。
【0227】
図37〜図39は、本発明によるズームレンズをデジタルカメラの撮影光学系41に組み込んだ構成の概念図を示す。図37はデジタルカメラ40の外観を示す前方斜視図、図38は同後方斜視図、図39はデジタルカメラ40の構成を示す断面図である。デジタルカメラ40は、この例の場合、撮影用光路42を有する撮影光学系41、ファインダー用光路44を有するファインダー光学系43、シャッター45、フラッシュ46、液晶表示モニター47等を含み、カメラ40の上部に配置されたシャッター45を押圧すると、それに連動して撮影光学系41、例えば実施例1のズームレンズを通して撮影が行われる。撮影光学系41によって形成された物体像が、近赤外カットコートをダミー透明平板上に施してなる赤外カット吸収フィルターIF、光学的ローパスフィルターLFを介してCCD49の撮像面上に形成される。このCCD49で受光された物体像は、処理手段51を介し、電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター47に表示される。また、この処理手段51には記録手段52が接続され、撮影された電子画像を記録することもできる。なお、この記録手段52は処理手段51と別体に設けてもよいし、フロッピーディスクやメモリーカード、MO等により電子的に記録書込を行うように構成してもよい。また、CCD49に代わって銀塩フィルムを配置した銀塩カメラとして構成してもよい。
【0228】
さらに、ファインダー用光路44上にはファインダー用対物光学系53が配置してある。このファインダー用対物光学系53によって形成された物体像は、像正立部材であるポロプリズム55の視野枠57上に形成される。このポリプリズム55の後方には、正立正像にされた像を観察者眼球Eに導く接眼光学系59が配置されている。なお、撮影光学系41及びファインダー用対物光学系53の入射側、接眼光学系59の射出側にそれぞれカバー部材50が配置されている。
【0229】
このように構成されたデジタルカメラ40は、撮影光学系41が広画角で高変倍比であり、収差が良好で、明るく、フィルター等が配置できるバックフォーカスの大きなズームレンズであるので、高性能・低コスト化が実現できる。
【0230】
なお、図39の例では、カバー部材50として平行平面板を配置しているが、パワーを持ったレンズを用いてもよい。
【0231】
以上の本発明のズームレンズ及びそれを用いた電子撮像装置は例えば次のように構成することができる。
【0232】
〔1〕 物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側に凸形状の3枚のメニスカスレンズにて構成されていることを特徴とするズームレンズ。
【0233】
〔2〕 物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、少なくとも1面の非球面を有し、接合レンズ成分を含む全体として3枚のレンズにて構成され、前記接合レンズ成分の全ての屈折面が同一の方向に凸形状を有し、前記レンズ群Aが広角端から望遠端にかけて像面側に凸状の軌跡で移動することを特徴とするズームレンズ。
【0234】
〔3〕 物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側から順に、物体側に凸形状の正メニスカスレンズと物体側に凸形状の負メニスカスレンズの接合レンズと、物体側に凸形状の正メニスカス単レンズの2成分3枚にて構成されていることを特徴とするズームレンズ。
【0235】
〔4〕 物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側から順に、物体側に凸形状の正メニスカスレンズと物体側に凸形状の負メニスカスレンズの接合レンズと、正の単レンズの2成分3枚にて構成され、前記レンズ群Aが広角端から望遠端にかけて像面側に凸状の軌跡で移動することを特徴とするズームレンズ。
【0236】
〔5〕 物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側から順に、物体側の面が非球面で物体側に凸形状である正メニスカスレンズと負レンズと正レンズの3枚にて構成され、前記レンズ群Aが広角端から望遠端にかけて像面側に凸状の軌跡で移動することを特徴とするズームレンズ。
【0237】
〔6〕 物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bからなり、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の接合レンズ成分を含む全体として3枚のレンズにて構成され、前記レンズ群Aが広角端から望遠端にかけて像面側に凸状の軌跡で移動することを特徴とするズームレンズ。
【0238】
〔7〕 物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bからなり、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、接合レンズ成分を含む全体として3枚のレンズにて構成され、前記接合レンズ成分の全ての屈折面が同一の方向に凸形状を有し、前記レンズ群Aが広角端から望遠端にかけて像面側に凸状の軌跡で移動することを特徴とするズームレンズ。
【0239】
〔8〕 物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、全体として3つの群からなり、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側から順に、接合レンズと両凸レンズの2成分3枚にて構成されていることを特徴とするズームレンズ。
【0240】
〔9〕 物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、全体として3つの群からなり、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側から順に、物体側に凸形状の正メニスカスレンズと物体側に凸形状の負メニスカスレンズの接合レンズ成分と、正の単レンズの2成分3枚にて構成されていることを特徴とするズームレンズ。
【0241】
〔10〕 物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、全体として3つの群からなり、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bは、物体側から順に、少なくとも物体側の面が非球面で物体側に凸形状である正メニスカスレンズと負レンズと正レンズの3枚にて構成されていることを特徴とするズームレンズ。
【0242】
〔11〕 変倍にて移動するレンズ群に少なくとも3枚のレンズを各々接合させた接合レンズ成分を含むことを特徴とするズームレンズ。
【0243】
〔12〕 変倍にて移動するレンズ群に少なくとも3枚のレンズを各々接合させた接合レンズ成分を含み、前記レンズ成分の空気接触面は何れも非球面であることを特徴とするズームレンズ。
【0244】
〔13〕 変倍にて移動するレンズ群に、物体側から正レンズ、負レンズ、正レンズの順の接合レンズ成分を含むことを特徴とするズームレンズ。
【0245】
〔14〕 物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bを含み、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、前記レンズ群Bには少なくとも3枚のレンズを各々接合させた接合レンズ成分を含むことを特徴とするズームレンズ。
【0246】
〔15〕 前記接合レンズ成分の複数の接合面に、該接合面での反射を抑制するコーティングを施したことを特徴とする上記11、12、13、14の何れか1項記載のズームレンズ。
【0247】
〔16〕 前記コーティングが多層膜により形成されていることを特徴とする上記15記載のズームレンズ。
【0248】
〔17〕 上記1から16の何れか1項記載のズームレンズ、及び、その像側に配された電子撮像素子を備えたことを特徴とする電子撮像装置。
【0249】
【発明の効果】
本発明により、沈胴厚が薄く収納性に優れ、かつ、高倍率でも結像性能の優れたズームレンズを得ることができ、ビデオカメラやデジタルカメラの徹底的薄型化を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子撮像装置に用いられるズームレンズの実施例1の無限遠物点合焦時の広角端(a)、中間状態(b)、望遠端(c)でのレンズ断面図である。
【図2】実施例2のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図3】実施例3のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図4】実施例4のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図5】実施例5のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図6】実施例6のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図7】実施例7のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図8】実施例8のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図9】実施例9のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図10】実施例10のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図11】実施例11のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図12】実施例12のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図13】実施例13のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図14】実施例14のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図15】実施例15のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図16】実施例16のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図17】実施例17のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図18】実施例1の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図19】実施例2の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図20】実施例3の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図21】実施例4の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図22】実施例5の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図23】実施例6の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図24】実施例7の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図25】実施例8の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図26】実施例9の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図27】実施例10の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図28】実施例11の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図29】実施例12の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図30】実施例13の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図31】実施例14の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図32】電子撮像素子にて撮影を行う場合の有効撮像面の対角長と画素間隔について説明するための図である。
【図33】近赤外シャープカットコートの一例の透過率特性を示す図である。
【図34】ローパスフィルターの射出面側に設ける色フィルターの一例の透過率特性を示す図である。
【図35】補色モザイクフィルターの色フィルター配置を示す図である。
【図36】補色モザイクフィルターの波長特性の一例を示す図である。
【図37】本発明によるズームレンズを組み込んだデジタルカメラの外観を示す前方斜視図である。
【図38】図37のデジタルカメラの後方斜視図である。
【図39】図37のデジタルカメラの断面図である。
【符号の説明】
G1…第1レンズ群
G2…第2レンズ群
G3…第3レンズ群
S…開口絞り
P…平行平板群
IF…赤外カット吸収フィルター
LF…ローパスフィルター
CG…カバーガラス
I…像面
E…観察者眼球
40…デジタルカメラ
41…撮影光学系
42…撮影用光路
43…ファインダー光学系
44…ファインダー用光路
45…シャッター
46…フラッシュ
47…液晶表示モニター
49…CCD
50…カバー部材
51…処理手段
52…記録手段
53…ファインダー用対物光学系
55…ポロプリズム
57…視野枠
59…接眼光学系
Claims (6)
- 物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bからなり、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、
前記レンズ群Bは、物体側に凸形状の3枚のメニスカスレンズにて構成され、
以下の条件式(12)’を満足していることを特徴とするズームレンズ。
(12)’ −8<(RA3+RA4)/(RA3−RA4)<−3.0
ここで、RA3、RA4は前記レンズ群Aの正レンズのそれぞれ物体側の面、像側の面の光軸上の曲率半径である。 - 前記レンズ群Bは、物体側から順に、物体側に凸形状の正メニスカスレンズと物体側に凸形状の負メニスカスレンズの接合レンズと、物体側に凸形状の正メニスカス単レンズの2成分3枚にて構成されていることを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
- 物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bからなり、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、
前記レンズ群Bは、物体側から順に、物体側の面が非球面で物体側に凸形状である正メニスカスレンズと負レンズと正レンズの3枚にて構成され、
前記レンズ群Aが広角端から望遠端にかけて像面側に凸状の軌跡で移動し、
以下の条件式(12)’を満足することを特徴とするズームレンズ。
(12)’ −8<(RA3+RA4)/(RA3−RA4)<−3.0
ここで、RA3、RA4は前記レンズ群Aの正レンズのそれぞれ物体側の面、像側の面の光軸上の曲率半径である。 - 物体側より順に、負の屈折力を有するレンズ群Aと正の屈折力を有するレンズ群Bからなり、前記レンズ群Aと前記レンズ群Bが移動することにより変倍するズームレンズにおいて、
前記レンズ群Bは、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の接合レンズ成分を含む全体として3枚のレンズにて構成され、
前記レンズ群Aが広角端から望遠端にかけて像面側に凸状の軌跡で移動し、
前記3枚のレンズは、物体側の正レンズと、負レンズと、像側の正レンズであり、
以下の条件式(1)''' を満足することを特徴とするズームレンズ。
(1)''' 1.047≦RB4/RB1<4.0
ここで、RB1は前記レンズ群Bの物体側正レンズの物体側面の光軸上の曲率半径、
RB4は前記レンズ群Bの負レンズの像側面の光軸上の曲率半径、
ただし、前記像側正レンズを接合の対象とした場合は除く。 - 前記接合レンズ成分の全ての屈折面が同一の方向に凸形状を有することを特徴とする請求項4記載のズームレンズ。
- 請求項1から5の何れか1項記載のズームレンズ、及び、その像側に配された電子撮像素子を備えたことを特徴とする電子撮像装置。
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