JP4590127B2 - 電子撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子撮像装置に関し、特に、ビデオカメラやデジタルカメラの奥行き方向の薄型化に適したズームレンズを備えた電子撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、銀塩35mmフィルム(通称ライカ版)カメラに代わる次世代カメラとして、デジタルカメラ(電子カメラ)が注目されてきている。さらに、それは業務用高機能タイプからポータブルな普及タイプまで幅広い範囲でいくつものカテゴリーを有するようになってきている。
【0003】
本発明においては、特にポータブルな普及タイプのカテゴリーに注目し、高画質を確保しながら奥行きの薄いビデオカメラ、デジタルカメラを実現する技術を提供することをねらっている。
【0004】
カメラの奥行き方向を薄くするのに最大のネックとなっているのは、光学系、特にズームレンズ系の最も物体側の面から撮像面までの厚みである。最近では、撮影時に光学系をカメラボディ内からせり出し、携帯時に光学系をカメラボディ内に収納する、いわゆる沈胴式鏡筒を採用することが主流になっている。しかしながら、使用するレンズタイプやフィルターによって光学系沈胴時の厚みが大きく異なる。特にズーム比やF値等の仕様を高く設定するには、最も物体側のレンズ群が正の屈折力を有するいわゆる正先行型ズームレンズは、各々のレンズエレメントの厚みやデッドスペースが大きく、沈胴してもたいして厚みが薄くならない(特開平11−258507号)。負先行型で特に2乃至3群構成のズームレンズはその点有利であるが、群内構成枚数が多かったり、エレメントの厚みが大きかったり、最も物体側のレンズが正レンズの場合は沈胴しても薄くならない(特開平11−52246号)。
【0005】
現在知られている中で、電子撮像素子用に適し、かつ、ズーム比、画角、F値等含めた結像性能が良好で、沈胴厚を最も薄くできる可能性を有するものの例として、特開平11−194274号、特開平11−287953号、特開2000−9997等のものがある。
【0006】
第1群を薄くするには、入射瞳位置を浅くするのがよいが、そのためには第2群の倍率を高くすることになる。一方、そのために第2群の負担が大きくなり、それ自身を薄くすることが困難になるばかりでなく収差補正の困難さや製造誤差の効きが増大し好ましくない。薄型化小型化を実現するには、撮像素子を小さくすればよいが、同じ画素数とするためには画素ピッチを小さくする必要があり、感度不足を光学系でカバーしなければならない。回折の影響も然りである。
【0007】
また、奥行の薄いカメラボディにするために、合焦時のレンズ移動を前群ではなくいわゆるリアフォーカスが駆動系のレイアウト上有効である。すると、リアフォーカスを実施したときの収差変動が少ない光学系を選択する必要が出てくる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来技術のこのような現状に鑑みてなされたものであり、その目的は、光学系収納時の薄型化つまり沈胴効果を上げるために構成枚数を少なくしたり、あるいは、薄型のカメラ本体に組み込めるように光路を折り曲げた光学系を採用しても、収差補正が良好にできるように多くの非球面を導入すると同時に、機構レイアウト上小型で簡素にしやすいリアフォーカス方式を導入する等するが、その際にありがちなフォーカスによる収差の崩れをなくし、あらゆる焦点距離で無限遠から近距離まで良好で安定した高い結像性能を保てる光学系を用いた薄型の電子撮像装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の電子撮像装置は、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、常時固定された非球面を含む1枚のレンズのみの第4レンズ群とからなり、各レンズ群の間隔は変化し、前記第3レンズ群を物体側に繰り出すことでより近距離の被写体に合焦することが可能であり、変倍時に前記第2レンズ群と一体で移動する開口絞りを有する結像光学系、及び、その像側に配置された撮像素子を有し、以下の条件式(5)’を満たすことを特徴とする。
(5)’ 0.54333≦(Δ L2 −Δ L3 )/f W <2.5
ただし、Δ L2 は無限遠物点合焦時の前記第2レンズ群の広角端から望遠端までの移動量、Δ L3 は無限遠物点合焦時の第2レンズ群の次に物体側に存在する、第3レンズ群の広角端から望遠端までの移動量、f W は広角端無限遠物点合焦時の結像光学系全系の焦点距離である。
【0010】
以下に、本発明において上記構成をとる理由と作用を説明する。
【0011】
本発明においては、最も像側のレンズに非球面を含み、これを常時固定とし、これより直前のレンズ群にてフォーカスを行なう結像光学系を採用している。ただし、光路折り曲げを目的とした光学素子以外は最終レンズとその直前のレンズ群の間に配されることはない。結像レンズ系は構成枚数を減らしていったり光路を折り曲げた構成にすると、制約条件が多く収差が悪化しやすいが、最終レンズに非球面を導入することにより軸外収差補正に大きな効果をもたらす。
【0012】
また、リアフォーカスも最終レンズで実施するとフォーカスレンズ群の移動スペースや機構上きわめて有利である。しかし、最終レンズの非球面がそれより物体側の系にて発生し残存する収差の補正を強く行なう程、このフォーカスレンズ群をフォーカスのために動かしたときの収差の崩れは著しい。そこで、最も像側のレンズは非球面を含みつつ、かつ、固定とし、その直前のレンズ群にフォーカスが可能なように屈折力を施し、このレンズ群にてフォーカスを実施するのがよい。このレンズ群はフォーカスにより移動しても収差の崩れは少なく実用的である。
【0013】
さらに、条件(5)’の下限値を越えると、変倍比を得ることが困難になり、上限値を越えると、変倍による射出瞳位置の変動量が大きくなりやすく、そのために主光線の射出角の変動量が大きく、広角端から望遠端に至るまでシェーディングを少なく維持することが困難になる。
【0014】
この最終レンズの直前のレンズ群にパワーがある程度必要であるため、さらに最終レンズに強いパワーが存在すると、変倍による射出瞳位置の変動量が大きくなりやすく、そのために主光線の射出角の変動量が大きく、広角端から望遠端に至るまでシェーディングを少なく維持することが困難になる。そこで、
(1) −1.0<fW /fR <0.6
を満たすのがよい。ただし、fW 、fR はそれぞれ広角端無限遠物点合焦時の全系(単焦点レンズでもよい。)の焦点距離と最も像側のレンズの焦点距離である。
【0015】
条件(1)の下限値の−1.0を越えると、射出瞳位置が像面に近づきすぎ広角側にてシェーディングが発生しやすくなったり、バックフォーカスが短くなりやすい。上限値の0.6を越えると、変倍による射出瞳位置の変動量が大きくなりやすく、そのために主光線の射出角の変動量が大きく、広角端から望遠端に至るまでシェーディングを少なく維持することが困難になる。また、フォーカスレンズ群のパワーが弱くなりやすい。
【0016】
なお、次のようにすれば、より好ましい。
【0017】
(1−1) −0.8<fW /fR <0.3
さらに、次のようにすれば、極めて好ましい。
【0018】
(1−2) −0.6<fW /fR <0.1
また、フォーカスレンズ群のパワーに関しては、以下の条件を満たすことが望ましい。
【0019】
(2) 0.04<fW /fFO<0.3
ただし、fFOはフォーカスのために移動するレンズ群の焦点距離である。
【0020】
条件(2)の下限値の0.04を越えると、射出瞳位置が像面に近づきすぎ、広角側にてシェーディングが発生しやすくなったり、フォーカスのための移動量が大きくなりやすい。上限値の0.3を越えると、変倍による射出瞳位置の変動量が大きくなりやすく、そのために主光線の射出角の変動量が大きく、広角端から望遠端に至るまでシェーディングを少なく維持することが困難になる。
【0021】
なお、次のようにすれば、より好ましい。
【0022】
(2−1) 0.06<fW /fFO<0.25
さらに、次のようにすれば、極めて好ましい。
【0023】
(2−2) 0.08<fW /fFO<0.2
あるいは、以下のようにするとよい。
【0024】
(3) 0.1<(Y/exT )−(Y/exW )<0.7
ただし、exW exT はそれぞれ無限遠物点合焦時における広角端及び望遠端での像面から測った射出瞳位置であり、Yは撮像素子の有効撮像領域の対角長である。
【0025】
このズーム方式の場合、広角側から望遠側にかけて射出瞳位置の変化量が大きくなりがちなため、条件(3)以内に収まるようにする必要がある。その上限の0.7を越えると、広角端か望遠端でシェーディングが発生しやすくなり、下限値の0.1を越えると、変倍ができなくなる。
【0026】
なお、次のようにすれば、より好ましい。
【0027】
(3−1) 0.15<(Y/exT )−(Y/exW )<0.6
さらに、次のようにすれば、極めて好ましい。
【0028】
(3−2) 0.20<(Y/exT )−(Y/exW )<0.5
さて、結像光学系は、物体側から順に、第1レンズ群は負の屈折力を有するが、広角端から望遠端にかけて変倍するには、第1レンズ群よりも像側の正の屈折力のレンズ群を物体側に単調に移動するように構成するのがよい。あるいは、変倍とそれに伴う焦点位置の変動を補正するために、第1レンズ群も含めてそれよりも像側の2つの正の屈折力のレンズ群を移動させ、特に後者の2つの正の屈折力のレンズ群はそれぞれの相対的間隔を変えながら両方共物体側に単調に移動するように構成するのがよい。
【0029】
ここで、単調に移動するとは、広角端から望遠端への変倍時に、物体側へのみ移動することを意味し、途中で像側へ移動しないという意味である。
【0030】
なお、最も物体側の正のレンズ群を動かす場合、条件(4)を満たすのがよい。
【0031】
(4) 1.5<ΔL2/Y<3.5
ただし、ΔL2は最も物体側の正のレンズ群の広角端から望遠端にかけての移動量で物体側への移動を正とし、Yは撮像素子の有効撮像領域の対角長である。
【0032】
本発明のようなズームレンズの構成は、各レンズ群の厚みを薄くしやすく、かつ、構成がシンプルな上、変倍時フォーカス時共に結像性能が安定している。また、変倍によるF値の変動も少ない。しかし、射出瞳位置の変動が大きいという欠点がある。これは、変倍時における絞りの移動量が大きいためである。条件(4)の上限値の3.5を越えると、広角端か望遠端において撮像面における主光線の角度が大きくなりすぎて好ましくない。下限値の1.5を越えると、変倍時若しくはフォーカス時の非点収差等の収差変動が大きくなりやすく好ましくない。
【0033】
なお、次のようにすれば、より好ましい。
【0034】
(4−1) 1.6<ΔL2/Y<3.3
さらに、次のようにすれば、極めて好ましい。
【0035】
(4−2) 1.7<ΔL2/Y<3.0
なお、以下の構成であってもよい。最も物体側に、負の屈折力を有する第1レンズ群を有し、4 つ以上のレンズ群より構成され、物体側より4つ目のレンズ群までの相互の間隔は変倍あるいはフォーカスにて変化し、最も像側のレンズ群は固定で1枚の非球面レンズにて構成され、また、変倍時に第2レンズ群と一体で移動する開口絞りを有する結像光学系であって、上述の条件(1)〜(1−2)の何れかを満たすとよい。又は、条件(4)〜(4−2)の何れかを満たしてもよい。
【0036】
あるいは、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と正の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群と第4レンズ群よりなり、前記第3レンズ群を物体側に繰り出すことでより近距離の被写体に合焦することが可能なズームレンズにおいて、第4レンズ群は非球面を含む位置固定の1枚のレンズよりなり、上述の条件(1)〜(1−2)の何れか、あるいは、条件(1)〜(1−2)と(2)〜(2−2)のそれぞれの何れかを満たすとよい。又は、条件(3)〜(3−2)や条件(4)〜(4−2)の何れかを満たしてもよい。
【0037】
また、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、非球面を含む1枚のレンズのみの第4レンズ群よりなり、第3レンズ群を物体側に繰り出すことでより近距離の被写体に合焦することが可能なズームレンズにおいて、無限遠物点合焦時の第2レンズ群の広角端から望遠端までの移動量ΔL2、無限遠物点合焦時の第3レンズ群の広角端から望遠端までの移動量ΔL3に関して以下の条件(5)又は(6)を満足するとよい。
【0038】
(5) 0.06<(ΔL2−ΔL3)/fW <2.5
(6) 0.05<(ΔL2−ΔL3)/Y<2.1
ただし、物体側への移動を正とし、Yは結像面近傍に配設される撮像素子の有効画面対角長(mm)である。
【0039】
条件(5)あるいは(6)の下限値のそれぞれ0.06、0.05を越えると、変倍比を得ることが困難になり、上限値のそれぞれ2.5、2.1を越えると、変倍による射出瞳位置の変動量が大きくなりやすく、そのために主光線の射出角の変動量が大きく、広角端から望遠端に至るまでシェーディングを少なく維持することが困難になる。
【0040】
なお、次のようにすれば、より好ましい。
【0041】
(5−1) 0.06<(ΔL2−ΔL3)/fW <2.0
(6−1) 0.05<(ΔL2−ΔL3)/Y<1.6
さらに、次のようにすれば、極めて好ましい。
【0042】
(5−2) 0.06<(ΔL2−ΔL3)/fW <1.5
(6−2) 0.05<(ΔL2−ΔL3)/Y<1.2
また、本発明のレンズ系は可動群が多くなるため、第1レンズ群を固定してもよい。この方法はレンズ系を収納する場合は意味がなくなるが、光路を折り曲げて撮像装置本体に埋め込む形をとればよい。すなわち、光路を折り曲げることが効果的である。その場合、固定の第1レンズ群中あるいは直前、直後に光路折り曲げを目的とした光学素子を配するのがよい。
【0043】
レンズ群内の構成については、第2レンズ群は、物体側から順に、非球面を含む1枚の正レンズと、正レンズ、負レンズの順で構成された1つの接合レンズとを含む形ににするか、あるいは、負レンズを含む2つのレンズ成分から構成し、第3レンズ群は正レンズ1枚より構成するとよい。第1レンズ群については、物体側から順に、1枚又は2枚の負レンズと1枚の正レンズ(入射射出面が平面のプリズムは除く。)から構成するとよい。なお、光路を折り曲げて電子撮像装置の奥行きを薄くする場合、第1レンズ群内に折り曲げ用光学素子を配置するとよい。
【0044】
なお、上記各レンズ群内構成は、各レンズ群が同時にそれぞれの構成を全て満たす必要はない。
【0045】
ところで、ズーム比2.3倍以上の場合、以下の条件を満足すると、薄型化に寄与する。
【0046】
(a) 0.9<−β23T <1.8
(b) 2.0<f2 /fW <6.0
ただし、β23T は望遠端における第2レンズ群と第3レンズ群の無限遠物点に対する合成倍率、f2 は第2レンズ群の焦点距離、fW は広角端無限遠物点合焦時の結像光学系全系の焦点距離である。
【0047】
条件(a) は、第2レンズ群と第3レンズ群の望遠端における無限遠物点時の合成倍率β23T を規定したものである。これはできるだけ絶対値が大きい方が広角端における入射瞳位置を浅くできて、第1レンズ群の径を小さくしやすく、ひいては厚みを小さくできる。下限の0.9を越えると、厚みを満足するのが困難で、上限の1.8を越えると、収差補正(球面収差、コマ、非点収差)が困難となる。
【0048】
条件(b) は、第2レンズ群の焦点距離f2 を規定したものである。焦点距離が短い方が第2レンズ群自身の薄型化には有利であるが、第2レンズ群の前側主点を物体側に、第1レンズ群の後側主点を像側に位置するようなパワー配置上の無理が出やすく、収差補正上好ましくない。下限の2.0を越えると、球面収差、コマ、非点収差等の補正が困難になる。上限の6.0を越えると、薄型化が困難となる。
【0049】
なお、次のようにすれば、より好ましい。
【0050】
(a)’ 1.0<−β23T <1.7
(b)’ 2.0<f2 /fW <5.0
さらに、次のようにすれば、極めて好ましい。
【0051】
(a)” 1.1<−β23T <1.6
(b)” 2.2<f2 /fW <5.0
さらに、第2レンズ群の総厚が以下の条件を満足するのもよい。
【0052】
(c) 0.3<t2 /Y<1.5
(d) 0.05<t2N/t2 <0.3
ただし、Yは撮像素子の有効撮像領域(略矩形)の対角長、t2Nは第2レンズ群の負レンズの光軸上での厚み、t2 は第2レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上での厚みである。
【0053】
条件(c)は、第2レンズ群の総厚を規定したものである。上限値の1.5を越えると、薄型化の妨げになりやすく、下限値の0.3を越えると、各レンズ面の曲率半径を緩くせざるを得ず、近軸関係の成立や諸収差補正が困難になる。
【0054】
なお、この条件範囲は、縁肉、機械的スペース確保上、Yの値によって変える必要がある。
【0055】
(c)’ 0.5<t2 /Y<1.5
ただし、Y<6.2(mm) のとき、
0.4<t2 /Y<1.3
ただし、6.2≦Y≦9 .2(mm) のとき、
0.3<t2 /Y<1.1
ただし、9.2(mm)<Yのとき。
【0056】
条件(d) は、第2レンズ群の負レンズ(接合されている)の光軸上の厚みを規定したものである。この部位はある程度厚くしないと非点収差が補正し切れないが、光学系の各エレメントの厚みを薄くする目的の場合、これが足枷になる。
したがって、非点収差の補正は、その像側のレンズに非球面を導入して補正する。それでも条件(d) の下限値の0.05を越えると、非点収差は補正し切れなくなる。上限値の0.3を越えると、厚さが許容できない。
【0057】
なお、次のようにすれば、より好ましい。
【0058】
(d)’ 0.06<t2N/t2 <0.25
さらに、次のようにすれば、極めて好ましい。
【0059】
(d) ” 0.07<t2N/t2 <0.2
以上、全体的に言えることであるが、薄くするためには各レンズエレメントの曲率半径を小さくする必要がある。
【0060】
(e) 0.5<abs(RImin )/Y<3.0
(f) 0.3<abs(RIImin )/Y<2.0
ただし、abs(RImin )、abs(RIImin )はそれぞれ第1レンズ群、第2レンズ群の各面の中で最小の曲率半径の絶対値である。
【0061】
これら条件(e)、(f)の下限値のそれぞれ0.5、0.3を越えると、光軸上のデッドスペースが大きくなり好ましくなく、上限値のそれぞれ3.0、2.0を越えると、収差補正や近軸量の確保ができなくなる。
【0062】
なお、次のようにすれば、より好ましい。
【0063】
(e)’ 0.6<abs(RImin )/Y<2.5
(f)’ 0.4<abs(RIImin )/Y<2.0
さらに、次のようにすれば、極めて好ましい。
【0064】
(e)” 0.7<abs(RImin )/Y<2.0
(f)” 0.4<abs(RIImin )/Y<1.6
次に、フィルター類を薄くする件について言及する。電子撮像装置には、通常赤外光が撮像面に入射しないように一定の厚みのある赤外吸収フィルターを撮像素子よりも物体側に挿入している。これを厚みのないコーティングに置き換えることを考える。当然その分薄くなる訳だが、副次的効果がある。
【0065】
ズームレンズ系後方にある撮像素子よりも物体側に、波長600nmでの透過率が80%以上、700nmでの透過率が10%以下の近赤外シャープカットコートを導入すると、吸収タイプよりも相対的に赤側の透過率が高くなり、補色モザイクフィルターを有するCCDの欠点である青紫側のマゼンタ化傾向がゲイン調整により緩和され、原色フィルターを有するCCD並みの色再現を得ることができる。一方、補色フィルターの場合、その透過光エネルギーの高さから、原色フィルター付きCCDと比べ実質的感度が高く、かつ、解像的にも有利であるため、小型CCDを使用したときのメリットが大である。もう一方のフィルターである光学的ローパスフィルターについても、その総厚tLPF (mm)が以下の条件を満たすようにするとよい。
【0066】
(7) 0.15<tLPF /a<0.45
ただし、aは撮像素子の水平画素ピッチ(単位μm)であり、5μm以下である。
【0067】
沈胴厚を薄くするには、光学的ローパスフィルターを薄くすることも効果的であるが、一般的にはモアレ抑制効果が減少して好ましくない。一方、画素ピッチが小さくなるにつれて結像レンズ系の回折の影響により、ナイキスト限界以上の周波数成分のコントラストは減少し、モアレ抑制効果の現象はある程度許容されるようになる。例えば、像面上投影時の方位角度が水平(=0°)と±45°方向にそれぞれ結晶軸を有する3種類のフィルターを光軸方向に重ねて使用する場合、かなりモアレ抑制効果があることが知られている。この場合のフィルターが最も薄くなる仕様としては、水平にaμm、±45°方向にそれぞれSQRT(1/2) *aμmだけずらせるものが知られている。このときのフィルター厚は、凡そ[1+2*SQRT(1/2) ]*a/5.88(mm)となる。ここで、SQRTはスクエアルートであり平方根を意味する。これは、丁度ナイキスト限界に相当する周波数においてコントラストをゼロにする仕様である。これよりは数%乃至数十%程度薄くすると、ナイキスト限界に相当する周波数のコントラストが少し出てくるが、上記回折の影響で抑えるることが可能になる。
【0068】
上記以外のフィルター仕様、例えば2枚重ねあるいは1枚で実施する場合も含めて、条件(7)を満足するのがよい。その上限値の0.45を越えると、光学的ローパスフィルターが厚すぎ薄型化の妨げになる。下限値の0.15を越えると、モアレ除去が不十分になる。ただし、これを実施する場合のaの条件は5μm以下である。
【0069】
aが4μm以下なら、より回折の影響を受けやすいので
(7−1) 0.13<tLPF /a<0.42
としてもよい。
【0070】
また、水平画素ピッチと重ねるローパスフィルターの枚数に応じて、以下のようにしてもよい。
【0071】
(7−2) 0.3<tLPF /a<0.4
ただし、3枚重ねかつ4≦a<5(μm)のとき、
0.2<tLPF /a<0.28
ただし、2枚重ねかつ4≦a<5(μm)のとき、
0.1<tLPF /a<0.16
ただし、1枚のみかつ4≦a<5(μm)のとき、
0.25<tLPF /a<0.37
ただし、3枚重ねかつa<4(μm)のとき、
0.16<tLPF /a<0.25
ただし、2枚重ねかつa<4(μm)のとき、
0.08<tLPF /a<0.14
ただし、1枚のみかつa<4(μm)のとき。
【0072】
画素ピッチの小さな電子撮像素子を使用する場合、絞り込みによる回折効果の影響で画質が劣化する。したがって、開口サイズが固定の複数の開口を有し、その中の1つを第1レンズ群の最も像側のレンズ面と第3レンズ群の最も物体側のレンズ面の間の何れかの光路内に挿入でき、かつ、他の開口と交換可能とすることで像面照度の調節することができる電子撮像装置としておき、その複数の開口の中、一部の開口内に550nmに対する透過率がそれぞれ異なり、かつ、80%未満であるような媒体を有するようにして光量調節を行なうのがよい。あるいは、a(μm)/Fナンバー<0.4となるようなF値に相当する光量になるように調節を実施する場合は、開口内に550nmに対する透過率がそれぞれ異なりかつ80%未満の媒体を有する電子撮像装置とするのがよい。例えば、開放値から上記条件の範囲外ではその媒体なしかあるいは550nmに対する透過率が91%以上のダミー媒質としておき、範囲内のときは回折の影響が出る程に開口絞り径を小さくするのではなく、NDフィルターのようなもので光量調節するのがよい。
【0073】
また、その複数の開口をそれぞれ径をF値に反比例して小さくしたものにして揃えておき、NDフィルターの代わりにそれぞれ周波数特性の異なる光学的ローパスフィルターを開口内に入れておくのでもよい。絞り込むにつれて回折劣化が大きくなるので、開口径が小さくなる程光学的ローパスフィルターの周波数特性を高く設定しておく。
【0074】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電子撮像装置の結像光学系に用いられるズームレンズの実施例1〜7について説明する。これらの実施例の無限遠物点合焦時の広角端(a)、中間状態(b)、望遠端(c)でのレンズ断面図をそれぞれ図1〜図7に示す。各図中、第1群はG1、第2群はG2、第3群はG3、第4群はG4、光路折り曲げプリズムはP、近赤外シャープカットコートを施したローパスフィルターはLF、電子撮像素子であるCCDのカバーガラスはCG、CCDの像面はIで示してある。なお、実施例2〜7は、参考例であり、本発明の実施例からは除外する。
【0075】
実施例1のズームレンズは、図1に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと物体側に凸の正メニスカスレンズからなる第1群G1、開口絞りと、両凸正レンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズとからなる第2群G2、両凸正レンズ1枚からなる第3群G3、像面側に凸の正メニスカスレンズ1枚からなる第4群G4からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1群G1は物体側に凹の軌跡を描いて移動し、第2群G2と第3群G3は間の間隔を広げながら共に物体側に単調に移動し、第4群G4は固定されている。近距離の被写体にフォーカシングするために、第3群G3は物体側に繰り出される。
【0076】
非球面は、第1群G1の負メニスカスレンズの像面側の面、第2群G2の両凸正レンズの物体側の面、第4群G4の正メニスカスレンズの像面側の面の3面に用いられている。
【0077】
実施例2のズームレンズは、図2に示すように、物体側に凸の2枚の負メニスカスレンズと物体側に凸の正メニスカスレンズからなる第1群G1、開口絞りと、両凸正レンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズとからなる第2群G2、両凸正レンズ1枚からなる第3群G3、像面側に凸の正メニスカスレンズ1枚からなる第4群G4からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1群G1は物体側に凹の軌跡を描いて移動し、第2群G2と第3群G3は間の間隔を広げながら共に物体側に単調に移動し、第4群G4は固定されている。近距離の被写体にフォーカシングするために、第3群G3は物体側に繰り出される。
【0078】
非球面は、第1群G1の1枚目の負メニスカスレンズの像面側の面、第2群G2の両凸正レンズの物体側の面、第4群G4の正メニスカスレンズの像面側の面の3面に用いられている。
【0079】
実施例3のズームレンズは、図3に示すように、物体側に凸の2枚の負メニスカスレンズと物体側に凸の正メニスカスレンズからなる第1群G1、開口絞りと、両凸正レンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズとからなる第2群G2、物体側に凸の正メニスカスレンズ1枚からなる第3群G3、両凸正レンズ1枚からなる第4群G4からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1群G1は物体側に凹の軌跡を描いて移動し、第2群G2と第3群G3は間の間隔を広げながら共に物体側に単調に移動し、第4群G4は固定されている。近距離の被写体にフォーカシングするために、第3群G3は物体側に繰り出される。
【0080】
非球面は、第1群G1の1枚目の負メニスカスレンズの像面側の面、第2群G2の両凸正レンズの物体側の面、第4群G4の両凸正レンズの像面側の面の3面に用いられている。
【0081】
実施例4のズームレンズは、図4に示すように、物体側に凸の2枚の負メニスカスレンズと物体側に凸の正メニスカスレンズからなる第1群G1、開口絞りと、両凸正レンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズとからなる第2群G2、物体側に凸の正メニスカスレンズ1枚からなる第3群G3、両凸正レンズ1枚からなる第4群G4からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1群G1は物体側に凹の軌跡を描いて移動し、第2群G2と第3群G3は間の間隔を広げながら共に物体側に単調に移動し、第4群G4は固定されている。近距離の被写体にフォーカシングするために、第3群G3は物体側に繰り出される。
【0082】
非球面は、第1群G1の1枚目の負メニスカスレンズの像面側の面、第2群G2の両凸正レンズの物体側の面、第4群G4の両凸正レンズの像面側の面の3面に用いられている。
【0083】
実施例5のズームレンズは、図5に示すように、物体側に凸の2枚の負メニスカスレンズと物体側に凸の正メニスカスレンズからなる第1群G1、開口絞りと、両凸正レンズと、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズと、像面側に凸の正メニスカスレンズとからなる第2群G2、両凸正レンズ1枚からなる第3群G3、像面側に凸の正メニスカスレンズ1枚からなる第4群G4からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1群G1は物体側に凹の軌跡を描いて移動し、第2群G2は物体側に単調に移動し、第3群G3、第4群G4は共に固定されている。近距離の被写体にフォーカシングするために、第3群G3は物体側に繰り出される。
【0084】
非球面は、第1群G1の2枚目の負メニスカスレンズの像面側の面、第2群G2の両凸正レンズの物体側の面、第4群G4の正メニスカスレンズの物体側の面の3面に用いられている。
【0085】
実施例6のズームレンズは、図6に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと光路折り曲げプリズムP(図7参照。この例では平行平面板で表してある。)と両凹負レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズからなる第1群G1、開口絞りと、両凸正レンズと、両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズとからなる第2群G2、物体側に凸の正メニスカスレンズ1枚からなる第3群G3、像面側に凸の正メニスカスレンズ1枚からなる第4群G4からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1群G1は固定され、第2群G2は物体側に単調に移動し、第3群G3は第2群G2との間隔を一旦広げ再度短縮するように物体側に単調に移動し、第4群G4は固定されている。近距離の被写体にフォーカシングするために、第3群G3は物体側に繰り出される。
【0086】
非球面は、第1群G1の負メニスカスレンズの物体側の面、第2群G2の両凸正レンズの物体側の面、第4群G4の正メニスカスレンズの像面側の面の3面に用いられている。
【0087】
実施例7のズームレンズは、図7に示すように、物体側に凸の負メニスカスレンズと光路折り曲げプリズムPと物体側に凸の負メニスカスレンズと物体側に凸の正メニスカスレンズからなる第1群G1、開口絞りと、両凸正レンズと像面側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズとからなる第2群G2、物体側に凸の正メニスカスレンズと、凸平正レンズと平凹負レンズの接合レンズとからなる第3群G3、両凸正レンズ1枚からなる第4群G4からなり、広角端から望遠端に変倍する際は、第1群G1は固定され、第2群G2は物体側に単調に移動し、第3群G3は第2群G2との間隔を一旦広げ再度短縮するように物体側に単調に移動し、第4群G4は固定されている。近距離の被写体にフォーカシングするために、第3群G3は物体側に繰り出される。
【0088】
非球面は、第1群G1の光路折り曲げプリズムPの後の負メニスカスレンズの像面側の面、第3群G3の正メニスカスレンズの物体側の面、第4群G4の両凸正レンズの像面側の面の3面に用いられている。
【0089】
以下に、上記各実施例の数値データを示すが、記号は上記の外、fは全系焦点距離、2ωは画角、FNOはFナンバー、WEは広角端、STは中間状態、TEは望遠端、r1 、r2 …は各レンズ面の曲率半径、d1 、d2 …は各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は各レンズのd線の屈折率、νd1、νd2…は各レンズのアッベ数である。なお、非球面形状は、xを光の進行方向を正とした光軸とし、yを光軸と直交する方向にとると、下記の式にて表される。
【0090】
x=(y2 /r)/[1+{1−(K+1)(y/r)2 1/2
+A44 +A66 +A88 + A1010
ただし、rは近軸曲率半径、Kは円錐係数、A4、A6、A8、A10 はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。
【0091】
Figure 0004590127
Figure 0004590127
【0092】
Figure 0004590127
Figure 0004590127
【0093】
Figure 0004590127
Figure 0004590127
【0094】
Figure 0004590127
Figure 0004590127
【0095】
Figure 0004590127
Figure 0004590127
【0096】
Figure 0004590127
Figure 0004590127
【0097】
Figure 0004590127
Figure 0004590127
【0098】
以上の実施例1の無限遠物点合焦時及び被写体距離20cm合焦時の収差図をそれぞれ図8、図9に示す。これらの収差図において、(a)は広角端、(b)は中間状態、(c)は望遠端における球面収差SA、非点収差AS、歪曲収差DT、倍率色収差CCを示す。図中、“FIY”は像高を表す。
【0099】
次に、上記各実施例におけるY、条件(1)〜(7)、(a)〜(f)の値を示す。
Figure 0004590127
【0100】
なお、実施例1〜7でのフォーカス群は何れも第3群G3としている。また、ローパスフィルターLFの総厚tLPF は何れも1.000(mm)で3枚重ねで構成している。もちろん、上述の実施例は、例えばローパスフィルターLFを1枚で構成する等、前記した構成の範囲内で種々変更可能である。
【0101】
以上の各実施例において、第4群G4の像側には、図示のように、入射面側に近赤外シャープカットコートを施したローパスフィルターLFを有している。この近赤外シャープカットコートは、波長600nmでの透過率が80%以上、波長700nmでの透過率が10%以下となるように構成されている。具体的には、例えば次のような27層の層構成からなる多層膜である。ただし、設計波長は780nmである。
【0102】
基 板 材質 物理的膜厚(nm) λ/4
───────────────────────────────
第1層 Al2 3 58.96 0.50
第2層 TiO2 84.19 1.00
第3層 SiO2 134.14 1.00
第4層 TiO2 84.19 1.00
第5層 SiO2 134.14 1.00
第6層 TiO2 84.19 1.00
第7層 SiO2 134.14 1.00
第8層 TiO2 84.19 1.00
第9層 SiO2 134.14 1.00
第10層 TiO2 84.19 1.00
第11層 SiO2 134.14 1.00
第12層 TiO2 84.19 1.00
第13層 SiO2 134.14 1.00
第14層 TiO2 84.19 1.00
第15層 SiO2 178.41 1.33
第16層 TiO2 101.03 1.21
第17層 SiO2 167.67 1.25
第18層 TiO2 96.82 1.15
第19層 SiO2 147.55 1.05
第20層 TiO2 84.19 1.00
第21層 SiO2 160.97 1.20
第22層 TiO2 84.19 1.00
第23層 SiO2 154.26 1.15
第24層 TiO2 95.13 1.13
第25層 SiO2 160.97 1.20
第26層 TiO2 99.34 1.18
第27層 SiO2 87.19 0.65
───────────────────────────────
空 気 。
【0103】
上記の近赤外シャープカットコートの透過率特性は図10に示す通りである。
【0104】
また、ローパスフィルターLFの射出面側には、図11に示すような短波長域の色の透過を低滅する色フィルターを設けるか若しくはコーティングを行うことで、より一層電子画像の色再現性を高めている。
【0105】
具体的には、このフィルター若しくはコーティングにより、波長400nm〜700nmで透過率が最も高い波長の透過率に対する420nmの波長の透過率の比が15%以上であり、その最も高い波長の透過率に対する400nmの波長の透過率の比が6%以下であることが好ましい。
【0106】
それにより、人間の目の色に対する認識と、撮像及び再生される画像の色とのずれを低減させることができる。言い換えると、人間の視覚では認識され難い短波長側の色が、人間の目で容易に認識されることによる画像の劣化を防止することができる。
【0107】
上記の400nmの波長の透過率の比が6%を越えると、人間の目では認識され難い単波長城が認識し得る波長に再生されてしまい、逆に、上記の420nmの波長の透過率の比が15%よりも小さいと、人間の認識し得る波長城の再生が低くなり、色のバランスが悪くなる。
【0108】
このような波長を制限する手段は、補色モザイクフィルターを用いた撮像系においてより効果を奏するものである。
【0109】
上記各実施例では、図11に示すように、波長400nmにおける透過率を0%、420nmにおける透過率を90%、440nmにて透過率のピーク100%となるコーティングとしている。
【0110】
前記した近赤外シャープカットコートとの作用の掛け合わせにより、波長450nmの透過率99%をピークとして、400nmにおける透過率を0%、420nmにおける透過率を80%、600nmにおける透過率を82%、700nmにおける透過率を2%としている。それにより、より忠実な色再現を行っている。
【0111】
また、ローパスフィルターLFは、像面上投影時の方位角度が水平(=0°)と±45°方向にそれぞれ結晶軸を有する3種類のフィルターを光軸方向に重ねて使用しており、それぞれについて、水平にaμm、±45°方向にそれぞれSQRT(1/2) ×aだけずらすことで、モアレ抑制を行っている。ここで、SQRTは前記のようにスクエアルートであり平方根を意味する。
【0112】
また、CCDの撮像面I上には、図12に示す通り、シアン、マゼンダ、イエロー、グリーン(緑)の4色の色フィルターを撮像画素に対応してモザイク状に設けた補色モザイクフィルターを設けている。これら4種類の色フィルターは、それぞれが略同じ数になるように、かつ、隣り合う画素が同じ種類の色フィルターに対応しないようにモザイク状に配置されている。それにより、より忠実な色再現が可能となる。
【0113】
補色モザイクフィルターは、具体的には、図12に示すように少なくとも4種類の色フィルターから構成され、その4種類の色フィルターの特性は以下の通りであることが好ましい。
【0114】
グリーンの色フイルターGは波長GP に分光強度のピークを有し、
イエローの色フィルターYe は波長YP に分光強度のピークを有し、
シアンの色フィルターCは波長CP に分光強度のピークを有し、
マゼンダの色フィルターMは波長MP1とMP2にピークを有し、以下の条件を満足する。
【0115】
510nm<GP <540nm
5nm<YP −GP <35nm
−100nm<CP −GP <−5nm
430nm<MP1<480nm
580nm<MP2<640nm
さらに、グリーン、イエロー、シアンの色フィルターはそれぞれの分光強度のピークに対して波長530nmでは80%以上の強度を有し、マゼンダの色フィルターはその分光強度のピークに対して波長530nmでは10%から50%の強度を有することが、色再現性を高める上でより好ましい。
【0116】
上記各実施例におけるそれぞれの波長特性の一例を図13に示す。グリーンの色フィルターGは525nmに分光強度のビークを有している。イエローの色フィルターYe は555nmに分光強度のピークを有している。シアンの色フイルターCは510nmに分光強度のピークを有している。マゼンダの色フィルターMは445nmと620nmにピークを有している。また、530nmにおける各色フィルターは、それぞれの分光強度のピークに対して、Gは99%、Ye は95%、Cは97%、Mは38%としている。
【0117】
このような補色フイルターの場合、図示しないコントローラー(若しくは、デジタルカメラに用いられるコントローラー)で、電気的に次のような信号処理を行い、
輝度信号
Y=|G+M+Ye +C|×1/4
色信号
R−Y=|(M+Ye )−(G+C)|
B−Y=|(M+C)−(G+Ye )|
の信号処理を経てR(赤)、G(緑)、B(青)の信号に変換される。
【0118】
ところで、上記した近赤外シャープカットコートの配置位置は、光路上のどの位置であってもよい。また、ローパスフィルターLFの枚数も前記した通り2枚でも1枚でも構わない。
【0119】
また、各実施例の明るさ絞りの部分についての詳細を図14示す。撮像光学系の第1群G1と第2群G2との間の光軸上の絞り位置に、0段、−1段、−2段、−3段、−4段の明るさ調節を可能とするターレット10を配置している。ターレット10には、0段の調整をする開口形状が直径約4mmの円形で固定の空間からなる開口1A(波長550nmに対する透過率は100%) と、−1段補正するために開口1Aの開口面積の約半分の開口面積を有する開口形状が固定の透明な平行平板(波長550nmに対する透過率は99%)からなる開口1Bと、開口1Bと同じ面積の円形開口部を有し、−2段、−3段、−4段に補正するため、各々波長550nmに対する透過率が50%、25%、13%のNDフィルターが設けられた開口部1C、1D、1Eとを有している。
【0120】
そして、ターレット10の回転軸11の周りの回動により何れかの開口を絞り位置に配することで光量調節を行っている。
【0121】
また、実効FナンバーFno' がFno' >a/0.4μmとなるときに、開口内に波長550nmに対する透過率が80%未満のNDフィルターが配される構成としている。具体的には、実施例1では、望遠端の実効F値が上記式を満たすのは、絞り開放時(0段)に対して−2段とした実行F値が9.0となるときであり、そのときに対応する開口は1Cとなる。それにより、絞りの回折現象による像の劣化を抑えている。
【0122】
また、図14に示すターレット10に代えて、図15(a)に示すターレット10’を用いた例を示す。撮像光学系の第1群G1と第2群G2との間の光軸上の明るさ絞り位置に、0段、−1段、−2段、−3段、−4段の明るさ調節を可能とするターレット10’を配置している。ターレット10’には、0段の調整をする開口形状が直径約4mmの円形で固定の開口1A' と、−1段補正するために開口1A’の開口面積の約半分の開口面積を有する開口形状が固定の開口1B' と、さらに開口面積が順に小さくなり、−2段、−3段、−4段に補正するための形状が固定の開口部1C' 、1D' 、1E' とを有している。そして、ターレット10’の回転軸11の周りの回動により何れかの開口を絞り位置に配することで光量調節を行っている。
【0123】
また、これら複数の開口の中の1A' から1D' にそれぞれ空間周波数特性の異なる光学的ローパスフィルターを配している。そして、図15(b)に示すように、開口径が小さくなる程光学フィルターの空間周波数特性を高く設定しており、それにより絞り込むことによる回折現象による像の劣化を抑えている。なお、図15(b)の各曲線は、ローパスフィルターのみの空間周波数特性を示すものであり、各絞りの回折も含めた特性は何れも等しくなるように設定しているものである。
【0124】
さて、以上のような本発明の電子撮像装置は、ズームレンズ等の結像光学系で物体像を形成しその像をCCDや銀塩フィルムといった撮像素子に受光させて撮影を行う撮影装置、とりわけデジタルカメラやビデオカメラ、情報処理装置の例であるパソコン、電話、特に持ち運びに便利な携帯電話等に用いることができる。以下に、その実施形態を例示する。
【0125】
図16〜図18は、本発明による結像光学系をデジタルカメラの撮影光学系41に組み込んだ構成の概念図を示す。図16はデジタルカメラ40の外観を示す前方斜視図、図17は同後方斜視図、図18はデジタルカメラ40の構成を示す断面図である。デジタルカメラ40は、この例の場合、撮影用光路42を有する撮影光学系41、ファインダー用光路44を有するファインダー光学系43、シャッター45、フラッシュ46、液晶表示モニター47等を含み、カメラ40の上部に配置されたシャッター45を押圧すると、それに連動して撮影光学系41、例えば実施例1のズームレンズを通して撮影が行われる。撮影光学系41によって形成された物体像が、近赤外カットコートを設けた光学的ローパスフィルターLFを介してCCD49の撮像面上に形成される。このCCD49で受光された物体像は、処理手段51を介し、電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター47に表示される。また、この処理手段51には記録手段52が接続され、撮影された電子画像を記録することもできる。なお、この記録手段52は処理手段51と別体に設けてもよいし、フロッピー(登録商標)ディスクやメモリーカード、MO等により電子的に記録書込を行うように構成してもよい。また、CCD49に代わって銀塩フィルムを配置した銀塩カメラとして構成してもよい。
【0126】
さらに、ファインダー用光路44上にはファインダー用対物光学系53が配置してある。このファインダー用対物光学系53によって形成された物体像は、像正立部材であるポロプリズム55の視野枠57上に形成される。このポリプリズム55の後方には、正立正像にされた像を観察者眼球Eに導く接眼光学系59が配置されている。なお、撮影光学系41及びファインダー用対物光学系53の入射側、接眼光学系59の射出側にそれぞれカバー部材50が配置されている。
【0127】
このように構成されたデジタルカメラ40は、撮影光学系41が広画角で高変倍比であり、収差が良好で、明るく、フィルター等が配置できるバックフォーカスの大きなズームレンズであるので、高性能・低コスト化が実現できる。
【0128】
なお、図18の例では、カバー部材50として平行平面板を配置しているが、パワーを持ったレンズを用いてもよい。
【0129】
次に、本発明の結像光学系が対物光学系として内蔵された情報処理装置の一例であるパソコンが図19〜図21に示される。図19はパソコン300のカバーを開いた前方斜視図、図20はパソコン300の撮影光学系303の断面図、図21は図19の状態の側面図である。図19〜図21に示されるように、パソコン300は、外部から繰作者が情報を入力するためのキーボード301と、図示を省略した情報処理手段や記録手段と、情報を操作者に表示するモニター302と、操作者自身や周辺の像を撮影するための撮影光学系303とを有している。ここで、モニター302は、図示しないバックライトにより背面から照明する透過型液晶表示素子や、前面からの光を反射して表示する反射型液晶表示素子や、CRTディスプレイ等であってよい。また、図中、撮影光学系303は、モニター302の右上に内蔵されているが、その場所に限らず、モニター302の周囲や、キーボード301の周囲のどこであってもよい。
【0130】
この撮影光学系303は、撮影光路304上に、本発明によるズームレンズ(図では略記)からなる対物レンズ112と、像を受光する撮像素子チップ162とを有している。これらはパソコン300に内蔵されている。
【0131】
ここで、撮像素子チップ162上には光学的ローパスフィルターLFが付加的に貼り付けられて撮像ユニット160として一体に形成され、対物レンズ112の鏡枠113の後端にワンタッチで嵌め込まれて取り付け可能になっているため、対物レンズ112と撮像素子チップ162の中心合わせや面間隔の調整が不要であり、組立が簡単となっている。また、鏡枠113の先端には、対物レンズ112を保護するためのカバーガラス114が配置されている。なお、鏡枠113中のズームレンズの駆動機構は図示を省いてある。
【0132】
撮像素子チップ162で受光された物体像は、端子166を介して、パソコン300の処理手段に入力され、電子画像としてモニター302に表示される、図19には、その一例として、操作者の撮影された画像305が示されている。また、この画像305は、処理手段を介し、インターネットや電話を介して、遠隔地から通信相手のパソコンに表示されることも可能である。
【0133】
次に、本発明の結像光学系が撮影光学系として内蔵された情報処理装置の一例である電話、特に持ち運びに便利な携帯電話が図22に示される。図22(a)は携帯電話400の正面図、図22(b)は側面図、図22(c)は撮影光学系405の断面図である。図22(a)〜(c)に示されるように、携帯電話400は、操作者の声を情報として入力するマイク部401と、通話相手の声を出力するスピーカ部402と、操作者が情報を入力する入力ダイアル403と、操作者自身や通話相手等の撮影像と電話番号等の情報を表示するモニター404と、撮影光学系405と、通信電波の送信と受信を行うアンテナ406と、画像情報や通信情報、入力信号等の処理を行う処理手段(図示せず)とを有している。ここで、モニター404は液晶表示素子である。また、図中、各構成の配置位置は、特にこれらに限られない。この撮影光学系405は、撮影光路407上に配置された本発明によるズームレンズ(図では略記)からなる対物レンズ112と、物体像を受光する撮像素子チップ162とを有している。これらは、携帯電話400に内蔵されている。
【0134】
ここで、撮像素子チップ162上には光学的ローパスフィルターLFが付加的に貼り付けられて撮像ユニット160として一体に形成され、対物レンズ112の鏡枠113の後端にワンタッチで嵌め込まれて取り付け可能になっているため、対物レンズ112と撮像素子チップ162の中心合わせや面間隔の調整が不要であり、組立が簡単となっている。また、鏡枠113の先端には、対物レンズ112を保護するためのカバーガラス114が配置されている。なお、鏡枠113中のズームレンズの駆動機構は図示を省いてある。
【0135】
撮影素子チップ162で受光された物体像は、端子166を介して、図示していない処理手段に入力され、電子画像としてモニター404に、又は、通信相手のモニターに、又は、両方に表示される。また、通信相手に画像を送信する場合、撮像素子チップ162で受光された物体像の情報を、送信可能な信号へと変換する信号処理機能が処理手段には含まれている。
【0136】
以上の本発明の電子撮像装置は例えば次のように構成することができる。
【0137】
〔1〕 最も像側のレンズは非球面を含みこれを常時固定とし、これより直前のレンズ群がフォーカスのために移動するレンズ群からなる結像光学系、及び、その像側に配置された撮像素子を有することを特徴とする電子撮像装置。
【0138】
〔2〕 前記結像光学系は、物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群、広角端から望遠端にかけて変倍する際に物体側に単調に移動する正の屈折力のレンズ群を有することを特徴とする上記1記載の電子撮像装置。
【0139】
〔3〕 前記結像光学系は、物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ群、広角端から望遠端にかけて変倍する際に物体側に単調に移動する正の屈折力のレンズ群を2つ有することを特徴とする上記1記載の電子撮像装置。
【0140】
〔4〕 最も物体側に、負の屈折力を有する第1レンズ群を有し、4 つ以上のレンズ群より構成され、物体側より4つ目のレンズ群までの相互の間隔は変倍あるいはフォーカスにて変化し、最も像側のレンズ群は固定で1枚の非球面レンズにて構成され、また、変倍時に第2レンズ群と一体で移動する開口絞りを有する結像光学系、及び、その像側に配置された撮像素子を有することを特徴とする電子撮像装置。
【0141】
〔5〕 物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と正の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群と第4レンズ群よりなり、前記第3レンズ群を物体側に繰り出すことでより近距離の被写体に合焦することが可能なズームレンズよりなる結像光学系であって、前記第4レンズ群が非球面を含む位置固定の1枚のレンズよりなる結像光学系、及び、その像側に配置された撮像素子を有することを特徴とする電子撮像装置。
【0142】
〔6〕 前記結像光学系の前記第1レンズ群が変倍時固定であることを特徴とする上記1から5の何れか1項記載の電子撮像装置。
【0143】
〔7〕 以下の条件(1)を満足する上記1から6の何れか1項記載の電子撮像装置。
【0144】
(1) −1.0<fW /fR <0.6
ただし、fW は広角端無限遠物点合焦時の結像光学系全系の焦点距離であり、該結像光学系が単焦点であれば無限遠物点合焦時の結像光学系全系の焦点距離であり、fR は結像光学系の最も像側のレンズの焦点距離である。
【0145】
〔8〕 前記条件(1)に代えて以下の条件(1−1)を満足することを特徴とする上記7記載の電子撮像装置。
【0146】
(1−1) −0.8<fW /fR <0.3
〔9〕 前記条件(1)に代えて以下の条件(1−2)を満足することを特徴とする上記7記載の電子撮像装置。
【0147】
(1−2) −0.6<fW /fR <0.1
〔10〕 前記フォーカスのために移動するレンズ群が以下の条件(2)を満足することを特徴とする上記1又は5記載の電子撮像装置。
【0148】
(2) 0.04<fW /fFO<0.3
ただし、fW は広角端無限遠物点合焦時の結像光学系全系の焦点距離であり、該結像光学系が単焦点であれば無限遠物点合焦時の結像光学系全系の焦点距離であり、fFOはフォーカスのために移動するレンズ群の焦点距離である。
【0149】
〔11〕 前記条件(2)に代えて以下の条件(2−1)を満足することを特徴とする上記10記載の電子撮像装置。
【0150】
(2−1) 0.06<fW /fFO<0.25
〔12〕 前記条件(2)に代えて以下の条件(2−2)を満足することを特徴とする上記10記載の電子撮像装置。
【0151】
(2−2) 0.08<fW /fFO<0.2
〔13〕 前記結像光学系はズームレンズとして構成され、以下の条件(3)を満足することを特徴とする上記1、4又は5記載の電子撮像装置。
【0152】
(3) 0.1<(Y/exT )−(Y/exW )<0.7
ただし、exW exT はそれぞれ無限遠物点合焦時における広角端及び望遠端での像面から測った射出瞳位置であり、Yは撮像素子の有効撮像領域の対角長である。
【0153】
〔14〕 前記条件(3)に代えて以下の条件(3−1)を満足することを特徴とする上記13記載の電子撮像装置。
【0154】
(3−1) 0.15<(Y/exT )−(Y/exW )<0.6
〔15〕 前記条件(3)に代えて以下の条件(3−2)を満足することを特徴とする上記13記載の電子撮像装置。
【0155】
(3−2) 0.20<(Y/exT )−(Y/exW )<0.5
〔16〕 変倍時、前記結像光学系における最も物体側の正のレンズ群は移動し、かつ、以下の条件(4)を満足することを特徴とする上記2、3、4又は5記載の電子撮像装置。
【0156】
(4) 1.5<ΔL2/Y<3.5
ただし、ΔL2は最も物体側の正のレンズ群の広角端から望遠端にかけての移動量で物体側への移動を正とし、Yは撮像素子の有効撮像領域の対角長である。
【0157】
〔17〕 前記条件(4)に代えて以下の条件(4−1)を満足することを特徴とする上記13記載の電子撮像装置。
【0158】
(4−1) 1.6<ΔL2/Y<3.3
〔18〕 前記条件(4)に代えて以下の条件(4−2)を満足することを特徴とする上記13記載の電子撮像装置。
【0159】
(4−2) 1.7<ΔL2/Y<3.0
〔19〕 物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、第4レンズ群よりなり、前記第3レンズ群を物体側に繰り出すことでより近距離の被写体に合焦することが可能なズームレンズである結像光学系と、その像側に配置された撮像素子を有し、前記結像光学系の無限遠物点合焦時の前記第2レンズ群の広角端から望遠端までの移動量ΔL2、無限遠物点合焦時の前記第3レンズ群の広角端から望遠端までの移動量ΔL3に関して以下の条件(5)又は(6)を満足することを特徴とする電子撮像装置。
【0160】
(5) 0.06<(ΔL2−ΔL3)/fW <2.5
(6) 0.05<(ΔL2−ΔL3)/Y<2.1
ただし、物体側への移動量を正とし、fW は広角端無限遠物点合焦時の結像光学系全系の焦点距離であり、Yは撮像素子の有効撮像領域の対角長である。
【0161】
〔20〕 前記条件(5)、(6)に代えて以下の条件(5−1)又は(6−1)を満足することを特徴とする上記19記載の電子撮像装置。
【0162】
(5−1) 0.06<(ΔL2−ΔL3)/fW <2.0
(6−1) 0.05<(ΔL2−ΔL3)/Y<1.6
〔21〕 前記条件(5)、(6)に代えて以下の条件(5−2)又は(6−2)を満足することを特徴とする上記19記載の電子撮像装置。
【0163】
(5−2) 0.06<(ΔL2−ΔL3)/fW <1.5
(6−2) 0.05<(ΔL2−ΔL3)/Y<1.2
〔22〕 前記第1レンズ群を変倍及びフォーカス時に固定したことを特徴とする上記19記載の電子撮像装置。
【0164】
〔23〕 前記第1レンズ群中若しくは前記第1レンズ群の直前若しくは直後に光路を折り曲げる光学素子を配したことを特徴とする上記6又は22記載の電子撮像装置。
【0165】
〔24〕 前記第2レンズ群は、物体側から順に、非球面を含む1枚の正レンズと、正レンズ、負レンズの順で構成された1つの接合レンズとを有することを特徴とする上記5又は19記載の電子撮像装置。
【0166】
〔25〕 前記第2レンズ群は、負レンズを含む2つのレンズ成分から構成されていることを特徴とする上記5又は19記載の電子撮像装置。
【0167】
〔26〕 前記第3レンズ群は正レンズ1枚より構成されていることを特徴とする上記5又は19記載の電子撮像装置。
【0168】
〔27〕 前記第1レンズ群は、物体側から順に、1枚又は2枚の負レンズと1枚の正レンズから構成されていることを特徴とする上記5又は19記載の電子撮像装置。
【0169】
〔28〕 前記結像光学系の変倍比2.3倍以上を有し、かつ、以下の条件(a)、(b) を満足することを特徴とする上記5又は19記載の電子撮像装置。
【0170】
(a) 0.9<−β23T <1.8
(b) 2.0<f2 /fW <6.0
ただし、β23T は望遠端における第2レンズ群と第3レンズ群の無限遠物点に対する合成倍率、f2 は第2レンズ群の焦点距離、fW は広角端無限遠物点合焦時の結像光学系全系の焦点距離である。
【0171】
〔29〕 前記条件(a)、(b)に代えて以下の条件(a)’、(b)’を満足することを特徴とする上記28記載の電子撮像装置。
【0172】
(a)’ 1.0<−β23T <1.7
(b)’ 2.0<f2 /fW <5.0
〔30〕 前記条件(a)、(b)に代えて以下の条件(a)”、(b)”を満足することを特徴とする上記28記載の電子撮像装置。
【0173】
(a)” 1.1<−β23T <1.6
(b)” 2.2<f2 /fW <5.0
〔31〕 以下の条件(c)、(d)を満足することを特徴とする上記5又は19記載の電子撮像装置。
【0174】
(c) 0.3<t2 /Y<1.5
(d) 0.05<t2N/t2 <0.3
ただし、t2 は第2レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上での厚み、t2Nは第2レンズ群の負レンズの光軸上での厚み、Yは撮像素子の有効撮像領域の対角長である。
【0175】
〔32〕 前記撮像素子の有効撮像領域の対角長に応じて、前記条件(c)を以下の条件(c) ’としたことを特徴とする上記31記載の電子撮像装置。
【0176】
(c)’ 0.5<t2 /Y<1.5
ただし、Y<6.2(mm) のとき、
0.4<t2 /Y<1.3
ただし、6.2≦Y≦9 .2(mm) のとき、
0.3<t2 /Y<1.1
ただし、9.2(mm)<Yのとき。
【0177】
〔33〕 前記条件(d)に代えて以下の(d)’を満足することを特徴とする上記31記載の電子撮像装置。
【0178】
(d)’ 0.06<t2N/t2 <0.25
〔34〕 前記条件(d)に代えて以下の(d)”を満足することを特徴とする上記31記載の電子撮像装置。
【0179】
(d) ” 0.07<t2N/t2 <0.2
〔35〕 以下の条件(e)、(f)を満足することを特徴とする上記5又は19記載の電子撮像装置。
【0180】
(e) 0.5<abs(RImin )/Y<3.0
(f) 0.3<abs(RIImin )/Y<2.0
ただし、abs(RImin )、abs(RIImin )はそれぞれ第1レンズ群、第2レンズ群の各面の中で最小の曲率半径の絶対値、Yは撮像素子の有効撮像領域の対角長である。
【0181】
〔36〕 前記条件(e)、(f)に代えて以下の(e)’、(f)’を満足することを特徴とする上記35記載の電子撮像装置。
【0182】
(e)’ 0.6<abs(RImin )/Y<2.5
(f)’ 0.4<abs(RIImin )/Y<2.0
〔37〕 前記条件(e)、(f)に代えて以下の(e)”、(fx”を満足することを特徴とする上記35記載の電子撮像装置。
【0183】
(e)” 0.7<abs(RImin )/Y<2.0
(f)” 0.4<abs(RIImin )/Y<1.6
〔38〕 前記撮像素子よりも物体側に、波長600nmでの透過率が80%以上、700nmでの透過率が10%以下の近赤外シャープカットコートを用いたフィルターを配したことを特徴とする上記1から37の何れか1項記載の電子撮像装置。
【0184】
〔39〕 前記撮像素子が補色モザイクフィルターを有することを特徴とする上記38記載の電子撮像装置。
【0185】
〔40〕 前記撮像素子よりも物体側に総厚tLPF (mm)が以下の条件(7)を満たす光学的ローパスフィルターを配したことを特徴とする上記1から39の何れか1項記載の電子撮像装置。
【0186】
(7) 0.15<tLPF /a<0.45
ただし、aは撮像素子の水平画素ピッチ(単位μm)であり、5μm以下である。
【0187】
〔41〕 前記撮像素子よりも物体側に総厚tLPF (mm)が以下の条件(7−1)を満たす光学的ローパスフィルターを配したことを特徴とする上記1から39の何れか1項記載の電子撮像装置。
【0188】
(7−1) 0.13<tLPF /a<0.42
ただし、aは撮像素子の水平画素ピッチ(単位μm)であり、4μm以下である。
【0189】
〔42〕 前記撮像素子よりも物体側に光学的ローパスフィルターを配し、前記光学的ローパスフィルターを重ねる枚数と前記撮像素子の水平画素ピッチa(μm)に応じて前記光学的ローパスフィルターの総厚tLPF (mm)が以下の条件(7−2)を満足することを特徴とする上記1から39の何れか1項記載の電子撮像装置。
【0190】
(7−2) 0.3<tLPF /a<0.4
ただし、3枚重ねかつ4≦a<5(μm)のとき、
0.2<tLPF /a<0.28
ただし、2枚重ねかつ4≦a<5(μm)のとき、
0.1<tLPF /a<0.16
ただし、1枚のみかつ4≦a<5(μm)のとき、
0.25<tLPF /a<0.37
ただし、3枚重ねかつa<4(μm)のとき、
0.16<tLPF /a<0.25
ただし、2枚重ねかつa<4(μm)のとき、
0.08<tLPF /a<0.14
ただし、1枚のみかつa<4(μm)のとき。
【0191】
〔43〕 開口形状が固定の複数の開口を有し、その中の1つを前記第1レンズ群の最も像側のレンズ面と前記第3レンズ群の最も物体側のレンズ面の間の何れかの光路内に挿入可能であり、かつ、他の開口と交換可能とすることで像面照度の調節を行うことを特徴とする上記5又は19記載の電子撮像装置。
【0192】
〔44〕 前記複数の開口の中、一部の開口内に波長550nmに対する透過率が80%未満である媒体を有すると共に、他の一部の開口の波長550nmに対する透過率を80%以上としたことを特徴とする上記43記載の電子撮像装置。
【0193】
〔45〕 前記結像光学系の焦点距離と入射瞳の直径から求まるFナンバーをFNO、前記開口における波長550nmにおける透過率をTとしたときのFNO/√Tを実効FNO' とし、前記電子撮像素子の水平画素ピッチをaとするとき、FNO' >a(μm)/0.4μmとなるような実効Fナンバーに相当する光量になるように調節する場合は、開口内に550nmに対する透過率Tが80%未満の媒体を備えた開口を前記結像光学系の光路に挿入することを特徴とする上記43記載の電子撮像装置。
【0194】
〔46〕 前記複数の開口の中の複数にそれぞれ空間周波数特性の異なる光学的ローパスフィルターを配したことを特徴とする上記43記載の電子撮像装置。
【0195】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明により、沈胴厚が薄く収納性に優れ、かつ、高倍率でリアフォーカスにおいても結像性能の優れたズームレンズを搭載させることにより、ビデオカメラやデジタルカメラの徹底的薄型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子撮像装置に用いられるズームレンズの実施例1の無限遠物点合焦時の広角端(a)、中間状態(b)、望遠端(c)でのレンズ断面図である。
【図2】実施例2のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図3】実施例3のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図4】実施例4のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図5】実施例5のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図6】実施例6のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図7】実施例7のズームレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図8】実施例1の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図9】実施例1の被写体距離20cm合焦時の収差図である。
【図10】近赤外シャープカットコートの一例の透過率特性を示す図である。
【図11】ローパスフィルターの射出面側に設ける色フィルターの一例の透過率特性を示す図である。
【図12】補色モザイクフィルターの色フィルター配置を示す図である。
【図13】補色モザイクフィルターの波長特性の一例を示す図である。
【図14】各実施例の明るさ絞りの部分の一例の詳細を示す斜視図である。
【図15】各実施例の明るさ絞りの部分の別の例の詳細を示す図である。
【図16】本発明によるズームレンズを組み込んだデジタルカメラの外観を示す前方斜視図である。
【図17】図16のデジタルカメラの後方斜視図である。
【図18】図16のデジタルカメラの断面図である。
【図19】本発明による結像光学系が対物光学系として組み込れたパソコンのカバーを開いた前方斜視図である。
【図20】パソコンの撮影光学系の断面図である。
【図21】図19の状態の側面図である。
【図22】本発明による結像光学系が対物光学系として組み込れた携帯電話の正面図、側面図、その撮影光学系の断面図である。
【符号の説明】
G1…第1群
G2…第2群
G3…第3群
G4…第4群
LF…光学的ローパスフィルター
CG…カバーガラス
I…像面
E…観察者眼球
1A、1B、1C、1D、1E…開口
1A’、1B’、1C’、1D’、1E’…開口
10…ターレット
10’…ターレット
11…回転軸
40…デジタルカメラ
41…撮影光学系
42…撮影用光路
43…ファインダー光学系
44…ファインダー用光路
45…シャッター
46…フラッシュ
47…液晶表示モニター
49…CCD
50…カバー部材
51…処理手段
52…記録手段
53…ファインダー用対物光学系
55…ポロプリズム
57…視野枠
59…接眼光学系
112…対物レンズ
113…鏡枠
114…カバーガラス
160…撮像ユニット
162…撮像素子チップ
166…端子
300…パソコン
301…キーボード
302…モニター
303…撮影光学系
304…撮影光路
305…画像
400…携帯電話
401…マイク部
402…スピーカ部
403…入力ダイアル
404…モニター
405…撮影光学系
406…アンテナ
407…撮影光路

Claims (40)

  1. 物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、常時固定された非球面を含む1枚のレンズのみの第4レンズ群とからなり、
    前記第3レンズ群を物体側に繰り出すことでより近距離の被写体に合焦することが可能であり、
    変倍時に前記第2レンズ群と一体で移動する開口絞りを有する結像光学系、及び、その像側に配置された撮像素子を有し、以下の条件式(5)’を満たすことを特徴とする電子撮像装置。
    (5)’ 0.54333≦(ΔL2−ΔL3)/fW <2.5
    ただし、ΔL2は無限遠物点合焦時の前記第2レンズ群の広角端から望遠端までの移動量、
    ΔL3は無限遠物点合焦時の第2レンズ群の次に物体側に存在する、第3レンズ群の広角端から望遠端までの移動量、
    Wは広角端無限遠物点合焦時の結像光学系全系の焦点距離
    である。
  2. 変倍時、前記結像光学系における最も物体側の正のレンズ群は移動し、かつ、以下の条件(4)を満足することを特徴とする請求項に記載の電子撮像装置。
    (4) 1.5<ΔL2/Y<3.5
    ただし、ΔL2は最も物体側の正のレンズ群の広角端から望遠端にかけての移動量で物体側への移動を正とし、
    Yは撮像素子の有効撮像領域の対角長
    である。
  3. 前記結像光学系と、前記結像光学系の像側に配置された撮像素子との間にそれぞれ結晶軸を有する3種類のフィルターを光軸方向に重ねた光学的ローパスフィルターを配置したことを特徴とする請求項1または2記載の電子撮像装置。
  4. 以下の条件(1)を満足する請求項1からの何れか1項記載の電子撮像装置。
    (1) −1.0<fW/fR<0.6
    ただし、fWは広角端無限遠物点合焦時の結像光学系全系の焦点距離であり、該結像光学系が単焦点であれば無限遠物点合焦時の結像光学系全系の焦点距離であり、
    Rは結像光学系の最も像側のレンズの焦点距離
    である。
  5. 前記条件(1)に代えて以下の条件(1−1)を満足することを特徴とする請求項記載の電子撮像装置。
    (1−1) −0.8<fW/fR<0.3
  6. 前記条件(1)に代えて以下の条件(1−2)を満足することを特徴とする請求項記載の電子撮像装置。
    (1−2) −0.6<fW/fR<0.1
  7. 前記フォーカスのために移動するレンズ群が以下の条件(2)を満足することを特徴とする請求項記載の電子撮像装置。
    (2) 0.04<fW/fFO<0.3
    ただし、fWは広角端無限遠物点合焦時の結像光学系全系の焦点距離であり、該結像光学系が単焦点であれば無限遠物点合焦時の結像光学系全系の焦点距離であり、
    FOはフォーカスのために移動するレンズ群の焦点距離
    である。
  8. 前記条件(2)に代えて以下の条件(2−1)を満足することを特徴とする請求項記載の電子撮像装置。
    (2−1) 0.06<fW/fFO<0.25
  9. 前記条件(2)に代えて以下の条件(2−2)を満足することを特徴とする請求項記載の電子撮像装置。
    (2−2) 0.08<fW/fFO<0.2
  10. 前記結像光学系はズームレンズとして構成され、以下の条件(3)を満足することを特徴とする請求項記載の電子撮像装置。
    (3) 0.1<(Y/exT)−(Y/exW)<0.7
    ただし、exWexTはそれぞれ無限遠物点合焦時における広角端及び望遠端での像面から測った射出瞳位置であり、
    Yは撮像素子の有効撮像領域の対角長
    である。
  11. 前記条件(3)に代えて以下の条件(3−1)を満足することを特徴とする請求項10記載の電子撮像装置。
    (3−1) 0.15<(Y/exT)−(Y/exW)<0.6
  12. 前記条件(3)に代えて以下の条件(3−2)を満足することを特徴とする請求項10記載の電子撮像装置。
    (3−2) 0.20<(Y/exT)−(Y/exW)<0.5
  13. 前記条件(4)に代えて以下の条件(4−1)を満足することを特徴とする請求項記載の電子撮像装置。
    (4−1) 1.6<ΔL2/Y<3.3
  14. 前記条件(4)に代えて以下の条件(4−2)を満足することを特徴とする請求項記載の電子撮像装置。
    (4−2) 1.7<ΔL2/Y<3.0
  15. 下の条件(6)を満足することを特徴とする請求項に記載の電子撮像装置。
    (6) 0.05<(ΔL2−ΔL3)/Y<2.1
  16. 前記条件(5)’、(6)に代えて以下の条件(5−1)’又は(6−1)を満足することを特徴とする請求項15記載の電子撮像装置。
    (5−1)’ 0.54333≦(ΔL2−ΔL3)/fW<2.0
    (6−1) 0.05<(ΔL2−ΔL3)/Y<1.6
  17. 前記条件(5)’、(6)に代えて以下の条件(5−2)’又は(6−2)を満足することを特徴とする請求項15記載の電子撮像装置。
    (5−2)’ 0.54333≦(ΔL2−ΔL3)/fW<1.5
    (6−2) 0.05<(ΔL2−ΔL3)/Y<1.2
  18. 前記第1レンズ群中若しくは前記第1レンズ群の直前若しくは直後に光路を折り曲げる光学素子を配したことを特徴とする請求項1又は15記載の電子撮像装置。
  19. 前記第2レンズ群は、物体側から順に、非球面を含む1枚の正レンズと、正レンズ、負レンズの順で構成された1つの接合レンズとを有することを特徴とする請求項1又は15記載の電子撮像装置。
  20. 前記第3レンズ群は正レンズ1枚より構成されていることを特徴とする請求項1又は15記載の電子撮像装置。
  21. 前記第1レンズ群は、物体側から順に、1枚又は2枚の負レンズと1枚の正レンズから構成されていることを特徴とする請求項1又は15記載の電子撮像装置。
  22. 前記結像光学系の変倍比2.3倍以上を有し、かつ、以下の条件(a)、(b) を満足することを特徴とする請求項1又は15記載の電子撮像装置。
    (a) 0.9<−β23T<1.8
    (b) 2.0<f2/fW<6.0
    ただし、β23Tは望遠端における第2レンズ群と第3レンズ群の無限遠物点に対する合成倍率、
    2は第2レンズ群の焦点距離、
    Wは広角端無限遠物点合焦時の結像光学系全系の焦点距離
    である。
  23. 前記条件(a)、(b)に代えて以下の条件(a)’、(b)’を満足することを特徴とする請求項22記載の電子撮像装置。
    (a)’ 1.0<−β23T<1.7
    (b)’ 2.0<f2/fW<5.0
  24. 前記条件(a)、(b)に代えて以下の条件(a)”、(b)”を満足することを特徴とする請求項22記載の電子撮像装置。
    (a)” 1.1<−β23T<1.6
    (b)” 2.2<f2/fW<5.0
  25. 以下の条件(c)、(d)を満足することを特徴とする請求項1又は15記載の電子撮像装置。
    (c) 0.3<t2/Y<1.5
    (d) 0.05<t2N/t2<0.3
    ただし、t2は第2レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上での厚み、
    2Nは第2レンズ群の負レンズの光軸上での厚み、
    Yは撮像素子の有効撮像領域の対角長
    である。
  26. 前記撮像素子の有効撮像領域の対角長に応じて、前記条件(c)を以下の条件(c)’としたことを特徴とする請求項25記載の電子撮像装置。
    (c)’ 0.5<t2/Y<1.5
    ただし、Y<6.2(mm)のとき、
    0.4<t2/Y<1.3
    ただし、6.2≦Y≦9.2(mm)のとき、
    0.3<t2/Y<1.1
    ただし、9.2(mm)<Yのとき。
  27. 前記条件(d)に代えて以下の(d)’を満足することを特徴とする請求項26記載の電子撮像装置。
    (d)’ 0.06<t2N/t2<0.25
  28. 前記条件(d)に代えて以下の(d)”を満足することを特徴とする請求項26記載の電子撮像装置。
    (d)” 0.07<t2N/t2<0.2
  29. 以下の条件(e)、(f)を満足することを特徴とする請求項1又は15記載の電子撮像装置。
    (e) 0.5<abs(RImin)/Y<3.0
    (f) 0.3<abs(RIImin)/Y<2.0
    ただし、abs(RImin)、abs(RIImin)はそれぞれ第1レンズ群、
    第2レンズ群の各面の中で最小の曲率半径の絶対値、
    Yは撮像素子の有効撮像領域の対角長
    である。
  30. 前記条件(e)、(f)に代えて以下の(e)’、(f)’を満足することを特徴とする請求項29記載の電子撮像装置。
    (e)’ 0.6<abs(RImin)/Y<2.5
    (f)’ 0.4<abs(RIImin)/Y<2.0
  31. 前記条件(e)、(f)に代えて以下の(e)”、(fx)”を満足することを特徴とする請求項29記載の電子撮像装置。
    (e)” 0.7<abs(RImin)/Y<2.0
    (f)” 0.4<abs(RIImin)/Y<1.6
  32. 前記撮像素子よりも物体側に、波長600nmでの透過率が80%以上、700nmでの透過率が10%以下の近赤外シャープカットコートを用いたフィルターを配したことを特徴とする請求項1から31の何れか1項記載の電子撮像装置。
  33. 前記撮像素子が補色モザイクフィルターを有することを特徴とする請求項32記載の電子撮像装置。
  34. 前記撮像素子よりも物体側に総厚tLPF(mm)が以下の条件(7)を満たす光学的ローパスフィルターを配したことを特徴とする請求項1から33の何れか1項記載の電子撮像装置。
    (7) 0.15<tLPF/a<0.45
    ただし、aは撮像素子の水平画素ピッチ(単位μm)であり、5μm以下である。
  35. 前記撮像素子よりも物体側に総厚tLPF(mm) が以下の条件(7−1)を満たす光学的ローパスフィルターを配したことを特徴とする請求項1から33の何れか1項記載の電子撮像装置。
    (7−1) 0.13<tLPF/a<0.42
    ただし、aは撮像素子の水平画素ピッチ(単位μm)であり、4μm以下である。
  36. 前記撮像素子よりも物体側に光学的ローパスフィルターを配し、前記光学的ローパスフィルターを重ねる枚数と前記撮像素子の水平画素ピッチa(μm)に応じて前記光学的ローパスフィルターの総厚tLPF(mm)が以下の条件(7−2)を満足することを特徴とする請求項1から33の何れか1項記載の電子撮像装置。
    (7−2) 0.3<tLPF/a<0.4
    ただし、3枚重ねかつ4≦a<5(μm)とき、
    0.2<tLPF/a<0.28
    ただし、2枚重ねかつ4≦a<5(μm)のとき、
    0.1<tLPF/a<0.16
    ただし、1枚のみかつ4≦a<5(μm)のとき、
    0.25<tLPF/a<0.37
    ただし、3枚重ねかつa<4(μm)のとき、
    0.16<tLPF/a<0.25
    ただし、2枚重ねかつa<4(μm)のとき、
    0.08<tLPF/a<0.14
    ただし、1枚のみかつa<4(μm)のとき。
  37. 開口形状が固定の複数の開口を有し、その中の1つを前記第1レンズ群の最も像側のレンズ面と前記第3レンズ群の最も物体側のレンズ面の間の何れかの光路内に挿入可能であり、かつ、他の開口と交換可能とすることで像面照度の調節を行うことを特徴とする請求項1又は15記載の電子撮像装置。
  38. 前記複数の開口の中、一部の開口内に波長550nmに対する透過率が80%未満である媒体を有すると共に、他の一部の開口の波長550nmに対する透過率を80%以上としたことを特徴とする請求項37記載の電子撮像装置。
  39. 前記結像光学系の焦点距離と入射瞳の直径から求まるFナンバーをFNO、前記開口における波長550nmにおける透過率をTとしたときのFNO/√Tを実効FNO'とし、前記電子撮像素子の水平画素ピッチをaとするとき、FNO'>a(μm)/0.4μmとなるような実効Fナンバーに相当する光量になるように調節する場合は、開口内に550nmに対する透過率Tが80%未満の媒体を備えた開口を前記結像光学系の光路に挿入することを特徴とする請求項37記載の電子撮像装置。
  40. 前記複数の開口の中の複数にそれぞれ空間周波数特性の異なる光学的ローパスフィルターを配したことを特徴とする請求項37記載の電子撮像装置。
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