JP2006113404A - 変倍光学系、撮像レンズ装置及びデジタル機器 - Google Patents

変倍光学系、撮像レンズ装置及びデジタル機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 2〜3倍程度の変倍比を持ち、小型で高精細な変倍光学系と、その変倍光学系を備える撮像レンズ装置及びその撮像レンズ装置を搭載したデジタル機器とを提供する。
【解決手段】 複数のレンズ群からなり、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍を行う変倍光学系が、物体側から順に、光学的パワーが負正である2つ以上のレンズ群で構成される。そして第1レンズ群(Gr1)及び第2レンズ群(Gr2)は、各々3枚以下のレンズから成る。また、第2レンズ群(Gr2)は、屈折率が1.7以上の正レンズを有し、その正レンズは少なくとも1面の非球面を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のレンズ群からなり、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍を行う変倍光学系と、その変倍光学系を備える撮像レンズ装置及びその撮像レンズ装置を搭載したデジタル機器に関する。
近年、携帯電話機や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)の普及が目覚しく、しかもこれらの機器に、コンパクトなデジタルスチルカメラユニットやデジタルビデオユニットが内蔵される仕様が一般化してきている。これらの機器ではサイズやコストの制約が厳しいことから、独立した商品であるデジタルスチルカメラ等に比べて低画素数で小型の撮像素子と、プラスチックレンズ1〜3枚程度から成る単焦点光学系を備えた撮像レンズ装置とが一般的に用いられている。
しかしながら、単焦点光学系の倍率は目視と同程度であるため、撮影できる対象が撮影者の近くのものに限られてしまっていた。この点において、撮像素子の高画素化・高機能化が急激に進んでいる現在、高画素撮像素子に対応でき、かつ撮影者から離れた被写体をも撮影可能とする、携帯電話機等に搭載できるコンパクトな変倍光学系が要求されている。
コンパクトな構成の変倍光学系としては、例えば、特許文献1において、物体側から順に配置される、負の光学的パワーを有する第1レンズ群、正の光学的パワーを有する第2レンズ群及び正の光学的パワーを有する第3レンズ群よりなる、いわゆる負正正3成分の変倍光学系が提案されている。この特許文献1に開示されている技術では、第2レンズ群の光学的パワーを規定することで、従来の光学系に比べてコンパクト化を達成している。また、特許文献2においては、負正2成分又は負正正3成分の変倍光学系において、第2レンズ群のレンズ形状を規定することで機構レイアウトを簡素化し、沈胴時の薄型化を実現する技術が開示されている。
また、高精細な画像を得るためには非球面レンズの使用が好ましいが、例えば、特許文献3においては、負正正負4成分の変倍光学系で硝材を適切に設定することにより、第レンズ群内の非球面負レンズの生産性を改善する技術が開示されている。
特開2002−196240号公報 特開2004−102211号公報 特開2002−365543号公報
しかしながら、特許文献1に係る変倍光学系では、変倍時の移動量が最も大きい第2レンズ群にレンズ4枚を用いている。そのため、駆動系への負荷が大きく、駆動系をコンパクトにすることが困難である。また携帯端末への搭載にはより一層のコンパクト化が必要であるが、提案されている光学系は特に第1レンズ群の偏芯誤差感度が高いため、更なるコンパクト化を図ろうとすると製造が難しくなることが予想される。
また、特許文献2に係る変倍光学系では、第2レンズ群のパワーが弱く移動量が大きいことに加え、さらにレンズ枚数も7枚と多い。そのため、コンパクト性に欠け、携帯端末への搭載は難しい。さらに、携帯端末では求められる耐衝撃性が厳しく、沈胴することは難しい。そのため、特許文献3に係る変倍光学系では、使用状態での光学全長が大きすぎ、携帯端末への搭載は難しい。沈胴せずに携帯端末に搭載可能なコンパクト性を達成するためには、変倍時の各レンズ群の移動量を抑える必要がある。
また一般に、コンパクト性を追求していくと、各レンズの面精度や曲率等の製造難易度が上がり、さらに組立て時に許容できる位置精度が厳しくなるなどの課題があった。
本発明はこのような状況を鑑みてなされたものであり、変倍を担うレンズ群の移動量を抑えることでコンパクト化を可能とし、かつ誤差感度の上昇を抑制した上で製造難易度も低減可能な超小型・高精細な変倍光学系を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、光学像を電気的な信号に変換する撮像素子の受光面上に被写体の光学像を形成し、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍を行う変倍光学系であって、物体側から順に配置される、負の光学的パワーを有する第1レンズ群と、正の光学的パワーを有する第2レンズ群とを含み、広角端から望遠端への変倍時に前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が狭められる構成を備えると共に、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群は各々3枚以下のレンズから構成され、前記第2レンズ群は屈折率が1.7以上の正レンズを有し、当該正レンズは少なくとも1面の非球面を備え、前記第2レンズ群は下記条件式を満たすことを特徴とする。
0.7 <f2 /fW < 1.78 ・・・(1)
0.1 <t2 /TL < 0.6 ・・・(2)
ただし、
2:第2レンズ群の合成焦点距離
W:広角端での全光学系の合成焦点距離
2:広角端から望遠端への変倍時に第2レンズ群が移動する距離
TL:変倍域全域において、最も物体側のレンズ面の面頂点から像面までの光軸上の距離の最大値
である。
この構成によれば、最も物体側に位置する第1レンズ群が負の光学的パワーを持った、いわゆる負リードの構成になっている。このため、物体側から大きな角度で入射してくる光線を、この第1レンズ群の負の光学的パワーによりいち早く緩め得る。さらに、負リードの構成では、サイズを小さくしても誤差感度の上昇を抑制し得る。
また、レンズ外径の大きい第1レンズ群、及び変倍時の移動量が大きい第2レンズ群を各々3枚以下で構成しているので、レンズを駆動するための駆動装置の負荷を減らし、レンズ枚数削減によるコスト低減を達成し得る。
そして、第2レンズ群内の正レンズの屈折率を1.7以上と高くしているため、第2レンズ群の移動量を減らし得る。さらに、レンズ面の曲率を緩めることにより製造難易度を下げ得る。また、本明細書で用いる屈折率の値は、いわゆるd線(波長587.56nm)を用いた場合の値である。
また、光軸方向のコンパクト化を図ると第2レンズ群の移動量が制限されるため、所望の変倍比を得ようとすると、第2レンズ群にはより大きな光学的パワーが必要となる。この第2レンズ群の光学的パワーの増大により発生する球面収差とコマ収差を補正するため、第2レンズ群内の正レンズに少なくとも1面の非球面を設ける。
条件式(1)の上限を上回ると、第2レンズ群のパワーが弱すぎ、コンパクト性を維持した状態で2〜3倍程度の変倍比を得ることが困難である。また、条件式(1)の下限を下回ると、第2レンズ群の偏芯誤差感度が非常に高くなり、製造が困難となる。この条件により、第2レンズ群の光学的パワーが適切となり、2〜3倍程度の変倍比を実現し得る。また、変倍時の第2レンズ群の移動量を抑えられ、また望遠端での軸外性能の劣化を抑制し得る。さらに、第2レンズ群の誤差感度の上昇を抑えられるので、第2レンズ群内でのレンズ間の調整や他のレンズ群間との調整を容易に行い得る。
条件式(2)の上限を上回ると、レンズ群の間隔が狭くなりすぎて鏡筒のレンズ受け部を配置するスペースを確保することが困難となる。また、条件式(2)の下限を下回ると、所望の変倍比を得ることが困難となる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の変倍光学系であって、前記第2レンズ群の像面側に、正の光学的パワーを有する第3レンズ群が備えられることを特徴とする。
この構成によれば、レンズ群の光学的パワーが、物体側から順に負正正を含む構成となっている。そのため、負正2成分の光学系と比べ、変倍時における第2レンズ群の移動量を小さくでき、さらに第3レンズ群により撮像素子受光面への軸外光線入射角をコントロールし得る。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の変倍光学系であって、前記第3レンズ群の像面側に、負の光学的パワーを有する第4レンズ群が備えられることを特徴とする。
この構成によれば、第4レンズ群を負群としているので、特に望遠端での近距離物体に対する光学性能を大幅に改善し得る。また望遠端での射出瞳位置を、撮像面より物体側に配置することができ、結果として広角端と望遠端での撮像面への光線入射角度差を小さくし得る。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の変倍光学系であって、前記第2レンズ群は物体側から順に配置される正レンズと負レンズとの2枚から構成され、下記条件式を満たすことを特徴とする。
ただし、
0.9 <|f2n /f2p|< 1.8 ・・・(3)
2p:第2レンズ群内の正レンズの焦点距離
2n:第2レンズ群内の負レンズの焦点距離
である。
この構成によれば、第2レンズ群を正レンズと負レンズ各1枚で構成しているので、球面収差と軸上色収差の補正を行い得る。また、物体側から正負の順で配置することで、第2レンズ群の主点位置が第1レンズ群側に近づくので、変倍作用を保ったまま第2レンズ群の実質的パワーを軽減し得る。また、条件式(3)の上限を上回ると球面収差が補正不足となり、下限を下回ると第2レンズ群の各レンズの光学的パワーが強くなるため誤差感度が高くなり、生産性が悪化する。
請求項5記載の発明は、請求項2乃至4のいずれかに記載の変倍光学系であって、前記第3レンズ群は1枚又は2枚のレンズから構成され、当該第3レンズ群を物体側に移動させて無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングを行うことを特徴とする。
レンズ群の光学的パワーが、物体側から順に負正正を含む構成の場合、第3レンズ群の光学的パワーは他のレンズ群に比べて弱いので、収差補正への寄与は大きくない。そのため、第3レンズ群は、1枚又は2枚のレンズにより構成されることで、良好な収差補正を保ったまま、撮像素子受光面への軸外光線入射角をコントロールし得る。また、例えば、第1レンズ群でフォーカシングすると、繰り出しによる光学全長の増加や前玉レンズ径の増大を招いてしまう。その点、第3レンズ群でフォーカシングすると、いわゆるインナーフォーカスが可能となるので、そのような不具合を抑え得る。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の変倍光学系であって、変倍時に3つ以上のレンズ群が可動であることを特徴とする。
本発明に係る負正又は負正正といった負リードの光学系では、第2レンズ群が変倍を担っている。しかし、光学全長が短くなると、その第2レンズ群の移動だけでは2〜3倍程度の変倍比を確保することが困難となる。そのため、第2レンズ群以外のレンズ群にも変倍を担わせる構成としている。さらに、それら以外のレンズ群に光学補正を担わせるために、合わせて3つ以上のレンズ群を移動させる。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の変倍光学系であって、前記第2レンズ群が接合レンズを含むことを特徴とする。
一般に、光軸方向のコンパクト化を図ると第2レンズ群の移動量が制限されるため、所望の変倍比を得ようとすると、第2レンズ群にはより大きな光学的パワーが必要となる。そのため、例えば、レンズの曲率誤差や芯厚誤差、屈折率誤差やレンズ間の間隔誤差、偏芯誤差といった誤差感度が上昇し、鏡筒のメカ精度の向上や第2レンズ群内でのレンズ間調整が必要となる。しかし、第2レンズ群に接合レンズを配置することにより、第2レンズ群内の各レンズ面の各誤差感度を大幅に低減でき、仮にレンズ間調整が必要な場合でも感度バランスを良好に保ち得る。また、レンズを支持するための支持部材を簡素化することができる。その結果、メカ機構を簡略化できるので、撮像レンズ装置全体をよりコンパクト化し得る。
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の変倍光学系であって、前記第1レンズ群が接合レンズを含むことを特徴とする。
一般に、光軸方向のコンパクト化を図ると第1レンズ群内の偏芯誤差感度が上昇し、鏡筒のメカ精度の向上や第1レンズ群内でのレンズ間調整が必要となる。しかし、第1レンズ群に接合レンズを配置することにより、第1レンズ群内の各レンズ面の各誤差感度を大幅に低減でき、仮にレンズ間調整が必要な場合でも感度バランスを良好に保ち得る。また、レンズを支持するための支持部材を簡素化することができる。その結果、メカ機構を簡略化できるので、撮像レンズ装置全体をよりコンパクト化し得る。
請求項9記載の発明は、撮像レンズ装置であって、請求項1乃至8のいずれかに記載の変倍光学系を備え、前記変倍光学系が所定の結像面上に被写体の光学像を形成可能な構成とされていることを特徴とする。
この構成によれば、携帯電話機や携帯情報端末等に搭載可能なコンパクトで、高精細な撮像レンズ装置において、2〜3倍程度の変倍を行わせることが可能となる。
請求項10記載の発明は、デジタル機器であって、請求項9に記載の撮像レンズ装置と、撮像素子と、前記物体側の被写体の静止画撮影及び動画撮影の少なくとも一方の撮影を前記撮像レンズ装置及び撮像素子に実行させる機能部とを具備することを特徴とする。
この構成によれば、携帯電話機や携帯情報端末等のデジタル機器において、高精細を保ったままで変倍を実現し得る。
請求項1記載の発明によれば、最も物体側に位置する第1レンズ群が負の光学的パワーを持った、いわゆる負リードの構成になっている。このため、物体側から大きな角度で入射してくる光線を、この第1レンズ群の負の光学的パワーによりいち早く緩めることができる。それに加え、第1レンズ群を3枚以下の枚数で構成しているので、収差補正を良好に保ったまま、前玉径のサイズを小さくすることが可能である。また、負リードの構成では光学全長を短くすることも可能であるので、正リードのものに比べ全体的にコンパクト化が可能となる。さらに、負リードの構成ではサイズを小さくしても誤差感度の上昇が抑制されるため、レンズ面の加工精度やレンズを鏡筒に配置する際の位置精度等に課される条件を緩くしても、高い光学性能を達成することができる。つまり、製造が容易となる。
また、レンズ外径の大きい第1レンズ群、及び変倍時の移動量が大きい第2レンズ群を各々3枚以下で構成しているので、レンズを駆動するための駆動装置の負荷を減らすことができる。その結果、レンズ系全体のコンパクト化だけではなく、レンズ駆動装置も小型化できるので、それらを合わせた撮像レンズ装置全体をコンパクトにすることが可能となる。
そして、第2レンズ群内の正レンズの屈折率を1.7以上と高くしているため、第2レンズ群の移動量を抑えることが可能となり、撮像レンズ装置全体をコンパクト化できる。さらに、屈折率を高くすればレンズ面の曲率を緩めることができるので、製造難易度を下げることが可能となる。さらに、レンズ面の曲率を緩められることに加え、非球面を設けていることにより、誤差感度の上昇を抑制することができる。
請求項2記載の発明によれば、レンズ群の光学的パワーが、物体側から順に負正正を含む構成となっているため、変倍時における第2レンズ群の移動量が小さくて済む。したがって、光軸方向の光学全長を短くすることができ、さらにレンズ駆動装置に掛かる負担を抑えることができる。その結果、レンズ系全体のコンパクト化だけではなく、レンズ駆動装置も小型化できるので、それらを合わせた撮像レンズ装置全体をコンパクトにすることが可能となる。さらに、正の光学的パワーを持つ第3レンズ群により、撮像素子受光面への軸外光線入射角をコントロールし、テレセントリックに近づけることができる。
請求項3記載の発明によれば、負の第4レンズ群をさらに設けているので、負正正3成分では良好でない、特に望遠端での近距離物体に対する光学性能、例えば収差等を大幅に改善することができる。また、広角端と望遠端での撮像面への光線入射角度差を小さくすることができるので、変倍時において撮像素子の周辺光量の変化が小さい、良好な画像を得ることができる。
請求項4記載の発明によれば、第2レンズ群を正レンズと負レンズ各1枚で構成しているので、球面収差と軸上色収差の補正を良好に行うことができる。また、第2レンズ群の実質的な光学的パワーを軽減できるため、同じ光学的パワーを得るためのレンズの曲率半径を大きくできるので、加工が容易となる上に、誤差感度を低減することができる。また、同じ曲率半径であれば、光学的パワーが強いので光学系全体をコンパクトにできる。
請求項5記載の発明によれば、第3レンズ群でフォーカシングすることで、繰り出しによる光学全長の増加や前玉レンズ径の増大を招くことなく、近距離物体まで鮮明な画像を得ることができる。
請求項6記載の発明によれば、変倍時に少なくとも3つのレンズ群を移動させるように構成している。これにより、第2レンズ群だけではなく、他のレンズ群にも変倍を担わせているので、光学全長が短くても2〜3倍程度の変倍比を確保することができる。また、第2レンズ群と他のもう1つのレンズ群が主に変倍を担う場合、残りのもう1つのレンズ群が主にズーミングによる像面湾曲の変化の抑制を担うため、変倍とズーミングによる像面湾曲の変化の抑制とを同時にかつ有効に行わせることが可能となる。さらに、各レンズ群それぞれの移動距離を抑えることができるため、レンズ駆動装置も含めた撮像レンズ装置全体のコンパクト化も達成される。
請求項7記載の発明によれば、レンズを接合することにより、第2レンズ群の偏芯による誤差感度を低減することが可能である。それに加えて、接合によりレンズ面間に間隙が存在しないので、不要な面間反射光を抑えることが可能となり、良好な光学像が得られる。さらにメカ機構を簡略化できるので、撮像レンズ装置全体をよりコンパクト化できる。
請求項8記載の発明によれば、レンズを接合することにより、第1レンズ群の偏芯による誤差感度を低減することが可能である。それに加えて、接合によりレンズ面間に間隙が存在しないので、不要な面間反射光を抑えることが可能となり、良好な光学像が得られる。さらにメカ機構を簡略化できるので、撮像レンズ装置全体をよりコンパクト化できる。
請求項9記載の発明によれば、2〜3倍程度の変倍を行うことが可能で、さらに携帯電話機や携帯情報端末等に搭載可能な、コンパクトかつ高精細な撮像レンズ装置が実現できる。
請求項10記載の発明によれば、高精細を保ったままで、被写体の静止画撮影又は動画撮影における変倍(ズーミング)が可能な、携帯電話機や携帯情報端末等のデジタル機器が実現できる。
図22は、本発明に係るデジタル機器の一実施形態を示す、カメラ付携帯電話機の外観構成図である。尚、本発明において、デジタル機器としては、上記携帯電話機以外に、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、モバイルコンピュータ、又はこれらの周辺機器を含むものとする。デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラは、被写体の映像を光学的に取り込んだ後、その映像を半導体素子を使って電気信号に変換し、デジタルデータとしてフラッシュメモリ等の記憶媒体に記憶する撮像レンズ装置である。さらに本発明では、被写体の静止又は動きのある映像を光学的に取り込む、コンパクトな撮像レンズ装置を内蔵する仕様を備えた携帯電話機、携帯情報端末、パーソナルコンピュータ、モバイルコンピュータ、又はこれらの周辺機器も含んでいる。
図22(a)は携帯電話機の操作面を、図22(b)は操作面の裏面、つまり背面を表している。携帯電話機本体200には、上部にアンテナ201、操作面にはディスプレイ202、画像撮影モードの起動及び静止画と動画撮影の切り替えを行う画像切替ボタン203、本発明に係る変倍(ズーミング)を制御する変倍ボタン204、シャッターボタン205、そしてダイヤルボタン206が備えられている。変倍ボタン204は、その上端部分に望遠端を表す「T」の印字が、下端部分に広角端を表す「W」の印字がされ、印字位置が押下されることで、それぞれの変倍動作が指示可能な2接点式のスイッチ等で構成されている。さらに携帯電話機本体200には、本発明に係る変倍光学系によって構成された撮像レンズ装置(カメラ)207が内装され、撮影レンズが背面に露呈している。
静止画を撮影するときは、まず、画像切替ボタン203を押すことで、画像撮影モードを起動する。ここでは、画像切替ボタン203を一度押すことで静止画撮影モードが起動し、その状態でもう一度画像切替ボタン203を押すことで動画撮影モードに切り替わるとする。静止画撮影モードが起動すると、撮像レンズ装置207を通して被写体の像がCCD等の撮像素子で周期的にくり返し撮像され、表示用メモリに転送された後に、ディスプレイ202に導かれる。ディスプレイ202を覗くことで、主被写体をその画面中の所望の位置に収まるように調整することができる。この状態でシャッターボタン205を押すことで、静止画像を得ることができる、すなわち、静止画用のメモリに画像データが格納される。
このとき、被写体が撮影者から離れた位置にある、あるいは近くの被写体を拡大したいためズーム撮影を行うときには、変倍ボタン204の上端「T」の印字部分を押すと、その状態が検出され、押している時間に応じて変倍のためのレンズ駆動が実行されて、連続的にズーミングが行われる。また、ズーミングし過ぎた場合など、被写体の拡大率を下げたい場合には、変倍ボタン204の下端「W」の印字部分を押すことで、その状態が検出され、押している時間に応じて連続的に変倍が行われる。このようにして、撮影者から離れた被写体であっても、変倍ボタン204を用いてその拡大率を調節することができる。そして、通常の等倍撮影と同様、主被写体がその画面中の所望の位置に収まるように調整し、シャッターボタン205を押すことで、拡大された静止画像を得ることができる。
また、動画撮影を行う場合には、画像切替ボタン203を一度押すことで静止画撮影モードを起動した後、もう一度画像切替ボタン203を押して動画撮影モードに切り替える。後は静止画撮影のときと同様にして、ディスプレイ202を覗き、撮像レンズ装置207を通して得た被写体の像が、その画面中の所望の位置に収まるように調整する。このとき、変倍ボタン204を用いて被写体像の拡大率を調節することができる。この状態でシャッターボタン205を押すことで、動画撮影が開始される。この撮影中、変倍ボタン204により、被写体の拡大率を随時変えることも可能である。ここで、もう一度シャッターボタン205を押すことで、動画撮影は終了する。動画像は、ディスプレイ202のための表示メモリに導かれると共に、動画像用のメモリに導かれて格納される。
本発明に係る変倍ボタン204はこの実施形態に限られることなく、既設のダイヤルボタン206を利用するようにしてもよいし、また、ダイヤルボタン設置面に回転軸を持つような回転式のダイヤル等、拡大と縮小の2方向の変倍を可能とする機能を備える態様としたものでもよい。
また、本発明は携帯電話機に制限されることなく、それ以外のデジタル機器、例えばデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯情報端末、パーソナルコンピュータ、モバイルコンピュータ、又はこれらの周辺機器にも適用することができる。
図22(b)に示した、本発明に係る撮像レンズ装置207におけるレンズ系としては、撮影者から離れた被写体も撮影可能とするために、ズーミングが可能で、高性能かつコンパクトな変倍光学系への要求が強い。変倍光学系においては、複数のレンズ群が前記レンズ系を構成しており、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍及びフォーカシングを行う仕組みになっている。本発明は、この変倍光学系、そしてその変倍光学系を用い、光学像を電気的な信号に変換する撮像素子の受光面上に被写体の光学像を形成する撮像レンズ装置、さらにはその撮像レンズ装置と、撮像素子とを含み、静止画又は動画の撮影を実行する機能を有するデジタル機器に関するものである。
以下、図22(b)に示したカメラ付携帯電話機の撮像レンズ装置207を構成する、本発明に係る変倍光学系を図面を参照しつつ説明する。
また、本明細書を通じて、単レンズ及び接合レンズを構成している各単レンズの光学的パワーは、単レンズのレンズ面の両側が空気との界面を備えている、つまりその単レンズが単独で存在しているときのパワーを指すものとする。
[実施形態1]
図1は、実施形態1の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この図1及び以下に示す図2〜図10においては、広角端(W)でのレンズ配置を示している。本実施形態を通じてこれらのレンズ群は、図の物体側(図1における左側)から順に、全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)、正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)、及び正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)とから構成されている。ただし、実施形態7は第3レンズ群(Gr3)を含んでおらず、実施形態9はさらに第4レンズ群(Gr4)を含んでいる。また、各実施形態において、第2レンズ群(Gr2)の第1レンズ群(Gr1)側には、光量を調節するための光学絞り(ST)が備えられている。そして、物体側から最も離れたレンズ群のさらに物体から離れる側には、平行平面板(PL)及び撮像素子(SR)が配置されている。
以下本明細書においては、レンズについて、「凹」、「凸」又は「メニスカス」という術語を用いるが、これらは光軸近傍(レンズの中心付近)でのレンズ形状を表しているものであり、レンズ全体又はレンズの端付近の形状を表しているのではない。このことは、球面レンズでは問題にならないが、非球面レンズでは一般に、レンズの中心付近と端付近での形状が異なるので注意が必要である。
図1に示した実施形態1の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズ(負の光学的パワーを持つレンズ)と物体側に凸の正メニスカスレンズ(正の光学的パワーを持つレンズ)とから成る。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと両凹の負レンズとの接合レンズである。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、両凸の正レンズである。また、図1に示した番号ri(i=1,2,3,・・・)は、物体側から数えたときのi番目のレンズ面(ただし、レンズの接合面は1つの面として数えている。)であり、riに*が付された面は非球面である。
ここで、接合レンズにおけるレンズ枚数は、接合レンズ全体で1枚ではなく、接合レンズを構成する単レンズの枚数で表すこととする。例えば、3枚の単レンズで構成される接合レンズのレンズ枚数は、1枚ではなく3枚と数える。
このような構成の下で、図の物体側から入射した光線は、順に、第1、第2及び第3レンズ群(Gr1、Gr2、Gr3)を通過し、そこで物体の光学像を形成する。そして、このレンズ群で形成された光学像は、第3レンズ群(Gr3)に隣り合って配置された平行平面板(PL)を通過する。このとき、光学像は、撮像素子(SR)において電気的な信号に変換される際に発生する、いわゆる折り返しノイズが最小化されるように修正される。この平行平面板(PL)は、光学的ローパスフィルター、赤外カットフィルター、撮像素子のカバーガラス等に相当するものである。最後に、撮像素子(SR)において、平行平面板(PL)において修正された光学像が電気的な信号に変換される。この電気信号は、必要に応じて所定のデジタル画像処理や画像圧縮処理等が施されて、デジタル映像信号として携帯電話機や携帯情報端末等のメモリに記録されたり、有線あるいは無線によりほかのデジタル機器に伝送されたりする。
図21は、これらレンズ群の変倍時における移動のさせ方を表した模式図であり、実施形態1のみならず、後述する実施形態2以降の各レンズ群の移動のさせ方も同時に示してある。この図21においてもこれまでと同様左側が物体側であり、その物体側から第1レンズ群(Gr1)、第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)(実施形態7においては、第3レンズ群(Gr3)を含まない。実施形態9においては、さらに第4レンズ群(Gr4)を含む。)の順に並んで配置されている。この図において、符号Wは焦点距離が最も短い、すなわち画角が最も大きい広角端を示しており、符号Tは焦点距離が最も長い、すなわち画角が最も小さい望遠端を示している。また、符号Mは焦点距離が広角端(W)と望遠端(T)との真中(以下、中間点と呼ぶ)を表している。実際のレンズ群は光軸に沿った直線上を移動させられるが、この図においては、広角端(W)、中間点(M)及び望遠端(T)におけるレンズ群の位置を、図の上から下へ並べる形で表している。
本実施形態で扱うような、光学的パワーが負正正の3成分を含む変倍光学系においては、変倍を担うのはほとんどが第2レンズ群(Gr2)である。そのため、主に第2レンズ群(Gr2)が光学的パワーを有することになる。しかしながら、本発明に係るコンパクトな変倍光学系においては、第2レンズ群(Gr2)の移動だけでは2〜3倍程度の変倍比を確保することが困難となる。そのため、第2レンズ群(Gr2)以外のレンズ群にも変倍を担わせる構成としている。図1のようなレンズ構成の実施形態1では、広角端(W)から望遠端(T)への変倍時に、第1レンズ群(Gr1)及び第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に、それに対して第3レンズ群(Gr3)は概ね直線的又はUターン形状に移動させられる。そして、これら第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)が主に変倍を担うことになる。
以下、図面を参照しながら、実施形態1と同様にして、実施形態2から実施形態10までのレンズ構成を順に説明していく。このとき、図2から図10までの図中の符号の意味は、図1と同様とする。
[実施形態2]
図2は、実施形態2の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態2の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとの接合レンズ、及び両凹の負レンズとから成る。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと両凹の負レンズとの接合レンズである。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、像側に凸の正メニスカスレンズである。
このようなレンズ構成の実施形態2においては、広角端(W)から望遠端(T)への変倍時に、図21に示したように、第1レンズ群(Gr1)は像側に凸の軌道を描くように移動させられる。つまり、広角端(W)から中間点(M)への途中で一端像側に近づけられ、その後、物体側に移動させられる。そして、第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に、それに対して第3レンズ群(Gr3)は概ね直線的又はUターン形状に移動させられる。
[実施形態3]
図3は、実施形態3の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。図3に示した実施形態3の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとの接合レンズである。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと両凹の負レンズとの接合レンズである。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、像側に凸の正メニスカスレンズと像側に凸の負メニスカスレンズとの接合レンズである。
このようなレンズ構成の実施形態3においては、広角端(W)から望遠端(T)への変倍時に、図21に示したように、第1レンズ群(Gr1)は像側に凸の軌道を描くように移動させられる。つまり、広角端(W)から中間点(M)への途中で一端像側に近づけられ、その後、物体側に移動させられる。そして、第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に、それに対して第3レンズ群(Gr3)は概ね直線的又はUターン形状に移動させられる。
[実施形態4]
図4は、実施形態4の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。本実施形態4における第2レンズは、複合型非球面レンズ(基板となる球面ガラス材料の上に薄い樹脂材料を塗布して非球面形状としたレンズ)となっている。この複合型非球面レンズに用いる樹脂材料は、基板ガラス材料の付加的機能しかないため、単独の光学部材としては取扱わず、基板ガラス材料が非球面を有する場合と同等の扱いとし、レンズ枚数も1枚と考える。その際、レンズ屈折率も、基板となっているガラス材料の屈折率と定義する。
図4に示した実施形態4の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、物体側に凸の負メニスカスレンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとの接合レンズである。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと両凹の負レンズとの接合レンズである。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、像側に凸の正メニスカスレンズである。
このようなレンズ構成の実施形態4においては、広角端(W)から望遠端(T)への変倍時に、図21に示したように、第1レンズ群(Gr1)は像側に凸の軌道を描くように移動させられる。つまり、中間点(M)付近で最も像側に近づけられ、その後、物体側に移動させられる。そして、第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に、それに対して第3レンズ群(Gr3)は概ね直線的又はUターン形状に移動させられる。
[実施形態5]
図5は、実施形態5の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態5の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとの接合レンズである。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと両凹の負レンズとから成る。さらに、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、両凸の正レンズである。
このようなレンズ構成の実施形態5においては、広角端(W)から望遠端(T)への変倍時に、図21に示したように、第1レンズ群(Gr1)、第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)は、前述の実施形態4と同じ軌道を描くように移動させられる。
[実施形態6]
図6は、実施形態6の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態6の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、物体側に凸の負メニスカスレンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとの接合レンズである。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと両凹の負レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとの3枚接合レンズである。さらに、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、像側に凸の正メニスカスレンズである。
このようなレンズ構成の実施形態6においては、広角端(W)から望遠端(T)への変倍時に、図21に示したように、第1レンズ群(Gr1)、第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)は、前述の実施形態4及び5と同じ軌道を描くように移動させられる。
[実施形態7]
図7は、実施形態7の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この図7に示した実施形態7においては、上記の実施形態とは異なり、負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)と正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)のみから成る。この実施形態7の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、物体側に凸の負メニスカスレンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとから成る。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと像側に凸の負メニスカスレンズとから成る。
このようなレンズ構成の実施形態7においては、広角端(W)から望遠端(T)への変倍時に、第1レンズ群(Gr1)は物体から離れる方向に、それと反対に第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に直線的に移動させられる。
[実施形態8]
図8は、実施形態8の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態8の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとから成る。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと物体側に凸の負メニスカスレンズとから成る。さらに、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、両凸の正レンズである。
このようなレンズ構成の実施形態8においては、広角端(W)から望遠端(T)への変倍時に、図21に示したように、第1レンズ群(Gr1)は像側に凸の軌道を描くように移動させられる。つまり、中間点(M)付近で最も像側に近づけられ、その後、物体側に移動させられる。そして、第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に直線的に移動させられ、第3レンズ群(Gr3)の位置は固定されている。
[実施形態9]
図9は、実施形態9の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この図9に示した実施形態9においては、他の実施形態と異なり、負の光学的パワーを持つ第4レンズ群(Gr4)がさらに備えられている。この実施形態9の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとの接合レンズである。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと両凹の負レンズとの接合レンズである。さらに、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、像側に凸の正メニスカスレンズである。そして、全体として負の光学的パワーを持つ第4レンズ群(Gr4)は、両凹の負レンズである。
このようなレンズ構成の実施形態9においては、広角端(W)から望遠端(T)への変倍時に、図21に示したように、第1レンズ群(Gr1)、第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)は、前述の実施形態2と同様の軌道を描くように移動させられる。そして、第4レンズ群(Gr4)の位置は固定されている。
[実施形態10]
図10は、実施形態10の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態10の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとの接合レンズである。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと両凹の負レンズとの接合レンズである。さらに、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、像側に凸の正メニスカスレンズである。
このようなレンズ構成の実施形態10においては、広角端(W)から望遠端(T)への変倍時に、図21に示したように、第1レンズ群(Gr1)の位置は固定されている。そして、第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に、第3レンズ群(Gr3)は概ね直線的又はUターン形状に移動させられる。
以上説明した実施形態1〜10においては、光学絞り(ST)はいずれも最も移動量の大きい第2レンズ群(Gr2)と共に移動させられている。そのため、第2レンズ群(Gr2)の実効的なレンズ外径の増大を抑制できる。さらに、この構成によれば、光学絞り専用の駆動装置を設ける必要がないので、レンズ駆動装置の構成が簡易になり、撮像レンズ装置全体のコンパクト化が可能となる。
しかし、本発明はこれに限られることなく、光学絞り(ST)はレンズ群とは独立に移動させられてもよい。この構成によれば、広角端から望遠端への変倍時において、光学絞り(ST)により撮像素子への軸外光線入射角を適切にコントロールすることができる。
以下、本発明に係る変倍光学系を構成するレンズ系に求められる光学特性の条件、又は条件式を列挙し、その条件の根拠(又は、数値範囲の根拠)について説明していく。
まず、第2レンズ群(Gr2)内の正レンズの屈折率は1.75以上であることがより望ましい。この値を下回ると、変倍に必要なパワーを得ようとしたとき、第2レンズ群(Gr2)の正レンズの曲率半径を小さくする必要があり、製造難易度が上がってしまうからである。
上記変倍光学系においては、第2レンズ群(Gr2)及び全光学系の合成焦点距離は、以下の条件式を満たすことがより望ましい。
1.0 <f2 /fw < 1.65 ・・・(1)’
これは、式(1)’の上限を上回ると、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーが弱いため変倍時の第2レンズ群(Gr2)の移動量が増加し、光学全長が長くなるためである。また、式(1)’の下限を下回ると、第2レンズ群(Gr2)の偏芯誤差感度が高くなり、第2レンズ群(Gr2)内でのレンズ間の調整や他のレンズ群間との調整が必要となり、コストアップにつながるからである。
また、広角端から望遠端への変倍時に第2レンズ群(Gr2)が移動する距離と、変倍域全域において、最も物体側のレンズ面の面頂点から像面までの光軸上の距離の最大値は、以下の条件式を満たすことがより望ましい。
0.2 <t2 /TL < 0.4 ・・・(2)’
これは、条件式(2)’の上限を上回ると、スミア防止に効果のあるメカニカルシャッターを配置するスペースが確保できないためである。さらに、この場合、駆動レンズ群同士の接触を避けるために鏡筒構成も複雑となり、コストアップにつながる。また、条件式(2)’の下限を下回ると、第2レンズ群(Gr2)の偏芯誤差感度が高くなるため製造が困難となる。
また、上記変倍光学系においては、第2レンズ群(Gr2)及び全光学系の合成焦点距離は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
0.3 <f2 /fT < 0.9 ・・・(4)
ただし、
T:望遠端(T)での全光学系の合成焦点距離
である。これは、式(4)の上限を上回ると、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーが弱くなりすぎて、2〜3倍程度の変倍比を得ることが困難になるためである。また、式(4)の下限を下回ると、第2レンズ群(Gr2)の誤差感度が高くなり、製造が困難になるからである。
さらに、上記第2レンズ群(Gr2)及び全光学系の合成焦点距離は、以下の条件式を満たすことがより望ましい。
0.4 <f2 /fT < 0.8 ・・・(4)’
これは、式(4)’の上限を上回ると、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーが弱いため変倍時の第2レンズ群(Gr2)の移動量が増加し、光学全長が長くなるためである。また、式(4)’の下限を下回ると、第2レンズ群(Gr2)の偏芯誤差感度が高くなり、第2レンズ群(Gr2)内でのレンズ間の調整や他のレンズ群間との調整が必要となり、コストアップにつながるからである。
また、上記変倍光学系において、第2レンズ群(Gr2)は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
Δν2 max > 10 ・・・(5)
ただし、
Δν2 max:第2レンズ群(Gr2)のレンズのうち、正レンズと負レンズとのアッベ数差の絶対値の最大値
である。これは、式(5)の下限を下回ると、第2レンズ群(Gr2)内での軸上色収差補正が不十分となり、軸上のコントラストが低下してしまうからである。
また、上記変倍光学系において、第1レンズ群(Gr1)は、少なくとも1枚の負レンズと少なくとも1枚の正レンズとから構成され、下記条件式を満たすことが望ましい。
ΔN1 max ≧ 0.2 ・・・(6)
Δν1 max > 25 ・・・(7)
ただし、
ΔN1 max:第1レンズ群(Gr1)内のレンズのうち、屈折率差の絶対値の最大値。
Δν1 max:第1レンズ群(Gr1)内のレンズのうち、正レンズと負レンズとのアッベ数差の絶対値の最大値
である。これは、第1レンズ群(Gr1)を正負各1枚以上で構成することで、倍率色収差を良好に補正することができるためである。条件式(6)の下限を下回ると、コンパクト化を追求した場合にペッツバール和を小さくすることができず、像面湾曲・非点収差の補正が不十分となる。また、条件式(7)の下限を下回ると、倍率色収差の補正が不十分となり画面周辺部でのコントラスト低下の原因となる。
さらに、第1レンズ群(Gr1)において接合レンズを構成する負レンズは両凹形状であり、正レンズと負レンズとのアッベ数差の絶対値の最大値は下記条件を満たすことがより望ましい。
Δν1 max > 30 ・・・(7)’
これは、第1レンズ群(Gr1)を接合レンズで構成した場合、各レンズの実効的な光学的パワーが小さくなるので、第1レンズ群(Gr1)内の負レンズは所望の負パワーを得るために両凹形状とすることが望ましいからである。また、接合レンズの場合に条件式(7)’の下限を下回ると、倍率色収差の補正が不十分となってしまう。
第1レンズ群(Gr1)は、物体側から順に負レンズと、物体側に凸のメニスカス形状の正レンズとの2枚から構成されることが望ましい。この順で配置することにより、広角端でのバックフォーカス確保が容易となり、また広画角な軸外光の非点収差、倍率色収差を良好に補正している。正メニスカスレンズは、非点収差を良好に補正する効果がある。さらにこのとき、下記条件式を満たすことが望ましい。
N1p max ≧ 1.7 ・・・(8)
1 < |f1p /f1| < 3 ・・・(9)
0.2 <|f1n /f1p|< 0.7 ・・・(10)
ただし、
N1p max:第1レンズ群(Gr1)内の正メニスカスレンズの屈折率
f1:第1レンズ群(Gr1)の合成焦点距離
f1p:第1レンズ群(Gr1)内の正メニスカスレンズの焦点距離
f1n:第1レンズ群(Gr1)内の負レンズの焦点距離
である。
これは、条件式(8)の下限を下回ると、コンパクト化を追求した場合に像面湾曲、非点収差の補正が難しくなり、またコンパクト性を維持するために同程度の光学的パワーを得ようとしたとき、レンズの曲率半径が小さくなって、発生する収差が大きくなり、また製造難易度も難しくなるからである。これらを回避しようとすると、光学系がサイズアップしてしまう。また、条件式(9)の上限を上回るとペッツバール和が増大し、像面湾曲、非点収差の補正が不十分となり、下限を下回ると第1レンズ群(Gr1)全体の負パワーが弱まってバックフォーカスの確保が困難となる。また、条件式(10)の上限を上回ると特に広角端での非点収差、歪曲収差の補正が不十分となり、下限を下回ると第1レンズ群(Gr1)を構成する各レンズのパワーが非常に強くなって製造が困難となる。
また、上記変倍光学系においては、第1レンズ群(Gr1)及び全光学系の合成焦点距離は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
1 < |f1 /fW | < 4 ・・・(11)
0.3 < |f1 /fT | < 2 ・・・(12)
これは、式(11)、(12)の上限を上回ると、特に広角端での非点収差、歪曲収差の補正が不十分となるからである。また、式(11)、(12)の下限を下回ると、第1レンズ群(Gr1)を構成する各レンズの光学的パワーが強くなり、倍率色収差の影響が大きくなり、その補正が困難になるからである。
さらに、以下の条件式を満たすことがより望ましい。
1.5 < |f1 /fW | < 3.5 ・・・(11)’
0.5 < |f1 /fT | < 1.5 ・・・(12)’
これは、式(11)’ 、(12)’の上限を上回ると、第1レンズ群(Gr1)の負の光学的パワーが弱まり、前玉径が増大してしまうからである。一方、式(11)’ 、(12)’の下限を下回ると、第1レンズ群(Gr1)の光学的パワーが強くなり、特に望遠端(T)での第1レンズ群(Gr1)の誤差感度が上昇し、レンズ間での調整が必要になるからである。
上記変倍光学系において、第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
0.2 <f2 /f3 < 1 ・・・(13)
ただし、
3:第3レンズ群(Gr3)の合成焦点距離
である。これは、式(13)の上限を上回ると、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーが弱いため第2レンズ群(Gr2)の移動量が増加してしまうからである。また、式(13)の下限を下回ると、第3レンズ群(Gr3)の光学的パワーが弱いため第3レンズ群(Gr3)の移動量が増加し、いずれの場合も光学全長の増加につながってしまう。
また、第3レンズ群(Gr3)は1枚の正レンズからなり、その正レンズの屈折率は1.65以上であることが望ましい。この値を下回ると、変倍時の第3レンズ群(Gr3)の移動量が増加し、光学全長が長くなってしまうからである。
また、上記変倍光学系においては、以下の条件式を満たすことが望ましい。
0.1 < Y'/ TL < 0.5 ・・・(14)
ただし、
Y':有効像円半径
である。これは、式(14)の上限を上回ると、変倍を担う第2レンズ群(Gr2)の移動量が小さくなるため、第2レンズ群(Gr2)に要求される光学的パワーが強くなり、第2レンズ群(Gr2)の各レンズの曲率半径等の製造要件を満たすことが困難になるからである。また、式(14)の下限を下回ると、光学全長が長くなってしまい、サイズ面から携帯電話機等のデジタル機器への搭載が困難になるからである。
さらに、上記変倍光学系においては、以下の条件式を満たすことがより望ましい。
0.13 < Y'/ TL < 0.3 ・・・(14)’
これは、式(14)’の上限を上回ると、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーが強くなり、第2レンズ群(Gr2)内の誤差感度の上昇を招くからである。さらには、レンズ間調整が必要となり、コストアップにつながる。また、式(14)’の下限を下回ると、光学系のサイズアップだけでなく、変倍時の移動量増加に伴うレンズ駆動系の負荷も大きくなり、結果としてレンズ駆動装置が大型化してしまう。
また、上記変倍光学系は、下記条件式を満たすことが望ましい。
Lb/fW < 1 ・・・(15)
ただし、
Lb:望遠端において、最も撮像素子側に位置するパワーを有するレンズ面の面頂点から撮像素子面までの光軸上距離(空気換算長)
である。これは、条件式(15)の上限を上回ると、長いバックフォーカスを確保するために第1レンズ群(Gr1)の負パワーを強める必要が生じ、第1レンズ群(Gr1)内の負レンズの曲率が大きくなって製造が困難となるからである。ここで、空気換算長とは、媒質として空気(屈折率=1)が存在している場合の距離であり、屈折率がnの媒質で満たされている場合には距離はそのn倍となる。
また、上記変倍光学系において、撮像面への入射光線のうち、有効像円径での主光線の入射角度は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
α W > 0 ° ・・・(16)
ただし、
α W:広角端での、主光線の像面に立てた垂線に対する角度(度(deg))
である。ここで、この像面入射角は、図23に示す方向を正の方向と定義する。つまり、図23の左側を物体側、右側を像面側として、射出瞳位置が像面より物体側にある場合の主光線角度を正方向とする。この式(16)を満たすことにより、広画角を確保しつつ、コンパクト化を図ることが可能となる。
また、上記変倍光学系において、撮像面への入射光線のうち、有効像円径での主光線の入射角度は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
|α W − α T < 30 ° ・・・(17)
ただし、
α T:望遠端での、主光線の像面に立てた垂線に対する角度(度(deg))
である。ここで、図23に示したように、α Tもα Wと同じく像面に立てた垂線を基準とし、反時計周りを正の方向と定義している。式(14)を満たすことにより、撮像面の手前にレンズアレイを配置しても、周辺照度の低下を抑えることが可能となる。
また、上記変倍光学系において、第2レンズ群(Gr2)又は第2レンズ群より像側のレンズ群を単独で又は複数群動かすことによりフォーカシングすることが望ましく、特に、第3レンズ群(Gr3)を物体側に移動させて無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングを行うことが望ましい。本発明に係る変倍光学系は、携帯電話機等に搭載可能なコンパクトサイズであるため、第1レンズ群(Gr1)を繰り出すことによりフォーカシングを行うことは、光学全長の観点から不利であるからである。また、第1レンズ群(Gr1)にてフォーカシングすると、周辺光量を確保するために前玉径の増大を招くことになり望ましくない。
本実施形態における変倍光学系のように、レンズ群の光学的パワーが物体側から順に負正正を含む構成の場合、第3レンズ群(Gr3)は他のレンズ群に比べ光学的パワーが弱く、収差補正に与える効果は大きくない。そのため、1枚又は2枚で構成することが望ましい。そして、2枚で構成したときは、レンズ面間に空気間隙を持つように配置してもよいし、レンズ面を密着させて配置してもよい。さらには、固定的に一体化して、接合レンズとしてもよい。
また、いずれのレンズ群においても、レンズ面を密着させる場合には、そのレンズ面間に紫外線硬化樹脂等の接着剤を介在させてもよい。また、第1レンズ群(Gr1)は2枚以上で構成されることが望ましい。第1レンズ群(Gr1)をレンズ1枚にて構成すると、第1レンズ群(Gr1)での非点収差や倍率色収差の発生を抑えるために、第1レンズ群(Gr1)の光学的パワーを強めることができない。その結果、第1レンズ群第1レンズ群(Gr1)の前玉径が増大してしまう。本発明では、第1レンズ群第1レンズ群(Gr1)は3枚以下のレンズから構成されるとしているので、収差を抑えた上で光学的パワーを強めることが可能となり、前玉径の増大を防ぐことができる。
また、以上説明した実施形態においては、いずれのレンズ群も非球面を有する構成としたが、それに限られることはない。例えば、第1レンズ群(Gr1)に非球面を配置すると軸外収差、特に非点収差と歪曲収差の補正を有効に行える。また、例えば、第2レンズ群(Gr2)に非球面を配置すると軸上収差、特に球面収差の補正を有効に行える。
さらに、気体との界面を備えるすべてのレンズ面を非球面とすると、非球面の効果を有効に発揮させることができるのでより望ましい。これにより、コンパクト化と高画質化の両立を図ることができる。
また、第3レンズ群(Gr3)を有する場合において、第1レンズ群(Gr1)中の負レンズと第3レンズ群(Gr3)中の正レンズを樹脂材料にて構成することが望ましい。この場合には環境温度変化に伴うバックフォーカスずれを小さく抑えることができる。
さらに、非球面を有するレンズは、モールドで成形しても構わないし、あるいはガラス材料と樹脂材料との複合型としても勿論構わない。モールドタイプは大量生産に向く反面、硝材が限定されてしまう。一方の複合型は、基板と成り得るガラス材料が非常に多く、設計の自由度が高い利点がある。特に本発明のような高屈折材料を用いた非球面レンズは、一般的にモールド成形が難しいので、複合型の利点を最大限活用することができる。
また、広角端(W)での射出瞳位置は撮像素子面よりも物体側に配置することが望ましい。これにより、広画角を確保しつつ、コンパクト化を図ることが可能となるからである。
さらに、本実施形態は連続的な変倍光学系であるが、これに限定されるものではなく、より一層のコンパクト化を図るために、同一の光学構成で2焦点切り替え光学系としてもよい。
さらに、上記実施形態において、光学絞り(ST)として、撮像素子(SR)に対して遮光を行う機能を有するメカニカルシャッターを配置してもよい。メカニカルシャッターは、例えば撮像素子としてCCD方式を用いた場合のスミア防止にも効果がある。
尚、各実施形態を構成している変倍光学系には、入射光線を屈折作用により偏向させる屈折型レンズ(つまり、異なる屈折率を有する媒質同士の界面で偏向が行われるタイプのレンズ)が用いられているが、使用可能なレンズはこれに限らない。例えば、回折作用により入射光線を偏向させる回折型レンズ、回折作用と屈折作用との組み合わせで入射光線を偏向させる屈折・回折ハイブリッド型レンズ、入射光線を媒質内の屈折率分布により偏向させる屈折率分布型レンズ等を用いてもよい。また、光学絞り(ST)の他に光束規制板等を必要に応じて配置してもよい。
以上説明したように本発明は、超小型で安価、かつ高精細な変倍光学系に関するものである。そして、光学系全体は2成分以上のレンズ群から構成されており、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍を行う仕組みになっている。
このとき、上記実施形態において示したように、すべてのレンズ群が単レンズ又は接合レンズから成ることが望ましい。この構成によれば、レンズを支持するための支持部材やレンズ駆動装置をレンズ群内に複数設ける必要がなくなる。その結果、メカ機構が簡略化でき、撮像レンズ装置全体をよりコンパクトにできる。
また、接合レンズの場合には、レンズを支持するための支持部材の機械精度ではなく、レンズ接合時の精度に保つことが可能となる。その結果、長期の使用によりレンズ群内で光軸がずれたりするような経年劣化が発生せず、光学的な調整も容易となる。さらに接合により、偏芯による誤差感度を低減することが可能である。それに加えて、接合によりレンズ面間に間隙が存在しないので、不要な面間反射光を抑えることが可能となり、良好な光学像が得られる。
そして、第1レンズ群(Gr1)が接合レンズのときは、物体側から順に配置される、少なくとも1枚の負レンズと少なくとも1枚の正レンズとから構成されることが望ましい。これは、いわゆるレトロフォーカスを採用し、広角端(W)でのバックフォーカスの確保を容易にし、広画角な光線の軸外収差補正を有効に行うためである。さらには、上記正レンズの物体側を凸面とすることがより望ましい。これは、非点収差を良好に補正し、像面性を改善する効果があるためである。
また、第2レンズ群(Gr2)は、物体側から順に配置される、少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとから構成されることが望ましい。これは、第2レンズ群(Gr2)の主点位置を第1レンズ群(Gr1)に近づけることにより、変倍作用は保ったまま、第2レンズ群(Gr2)の実質的な光学的パワーを軽減し、誤差感度の低減を図るためである。さらには、上記正レンズを両面凸とすることがより望ましい。これは、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーを強め、変倍時における第2レンズ群(Gr2)の移動量を減らすためである。
さらに、第2レンズ群(Gr2)の像面側に、正の光学的パワーを有する第3レンズ群(Gr3)を備えることが望ましい。これは、撮像素子(SR)受光面への軸外光線入射角度をテレセントリックに近づけるためである。
次に、本発明に係る変倍光学系を組み込んだ撮像レンズ装置の、具体的な実施形態の一例につき、図を参照しながら説明する。
図24は、撮像レンズ装置10の内部構成の一例を示す斜視図である。ただし、ここでは、変倍光学系を構成するレンズ群、及びレンズ群の駆動装置等を合わせた撮像レンズ装置の他に、図略の撮像素子を含めた形で示している。この実施例では、変倍光学系は3つのレンズ群から構成されるとしている。さらに、変倍の際に、第2レンズ群102及び第3レンズ群103を移動させ変倍及びフォーカシングを行い、第1レンズ群101の位置は固定しておくことを想定している。これは、図21に示した実施形態10の動きに対応するものである。
この図24に示すように、撮像レンズ装置10は、被写体(物体)側から第1レンズ群101、第2レンズ群102、及び第3レンズ群103が、各々の光軸を一致させて配列されて構成されている。そして、第1、第2及び第3レンズ群101〜103は、それぞれ支持部材104〜106に支持されている。図略の平行平面板及び撮像素子は固定部材107に支持されて、その固定部材107の中心部分に固定されている。この固定部材107は、図略の携帯電話機本体部に固設されている。第1、第2及び第3レンズ群の支持部材104〜106には、棒状のガイド部材108が貫通されている。
また、第3レンズ群の支持部材106には、例えばインパクト型圧電アクチュエータから成る駆動ユニット20が取り付けられており、第3レンズ群103はこの駆動ユニット20を含む駆動装置により、支持部材106を介して光軸に沿って駆動される。駆動ユニット20は、より具体的には、支持部材21、圧電素子22、駆動部材23及び係合部材24により構成されている。支持部材21は、図略の携帯電話機本体部に固定され、圧電素子22及び駆動部材23を保持するものである。圧電素子22は、その分極方向である伸縮方向を支持部材21の軸方向と一致させて設置されている。そして、駆動部材23の一端は圧電素子22に、他端は係合部材24の側面に固着されている。また、第2レンズ群の支持部材105及び係合部材24には、それぞれ係合部105a、106aが適所に設けられている。
以上のような構成で、図略の駆動手段により圧電素子22に電圧が加えられると、圧電素子22はその電圧の向きにより、光軸方向に伸展又は収縮する。そして、その伸び又は縮みは、駆動部材23を介して接合されている係合部材24に伝えられる。この係合部材24は、第3レンズ群の支持部材106に接合されているので、これにより第3レンズ群103を移動させることが可能になる。このとき、係合部105a、106aを図略のカム部材等にそれぞれ係合させることで、第2、第3レンズ群102、103に、変倍及びフォーカシング等に必要な所望の動きをさせることが可能となる。また、第1レンズ群の支持部材104に、係合部105a、106aと同様の係合部を設けることにより、3つのレンズ群を同時に駆動させ、変倍及びフォーカシングを行わせることも可能である。さらに、同様の構成により、2つ、あるいは4つ以上のレンズ群を設け、それぞれを独立に又は相関を持たせて駆動させ、変倍及びフォーカシングを行わせることも可能である。
このような撮像レンズ装置において、被写体側から入射した光線は、順に、第1、第2及び第3レンズ群101〜103を通過する。そして、第3レンズ群103に隣り合って配置された図略の平行平面板を通過する。このとき、光学像は、撮像素子において電気的な信号に変換される際に発生する、いわゆる折り返しノイズが最小化されるように修正される。この平行平面板は、光学的ローパスフィルター、赤外カットフィルター、撮像素子のカバーガラス等に相当するものである。最後に、図略の撮像素子受光面に物体の光学像が形成され、その後、光学像は電気的な信号に変換される。この電気信号は、必要に応じて所定のデジタル画像処理や画像圧縮処理等が施されて、デジタル映像信号として携帯電話機や携帯情報端末等のメモリに記録されたり、有線あるいは無線によりほかのデジタル機器に伝送されたりする。
尚、各レンズ群や光学絞りを駆動させるには、ステッピングモーター等を用いてもよい。あるいは、移動量が小さい場合やレンズ群の重量が軽い場合には、超小型の圧電アクチュエータを各レンズ群に独立に用いてもよい。これにより、各レンズ群を独立に駆動することが可能になるばかりでなく、駆動部の体積や電力消費の増加を抑えつつ、撮像レンズ装置全体のさらなるコンパクト化が図れる。
以下、本発明に係る変倍光学系の実施例を、コンストラクション(構成)データ、収差図等を挙げて、さらに具体的に説明する。
実施形態1(実施例1)における、各レンズのコンストラクションデータを表1及び表2に示す。尚、本実施例においては、第1及び第5レンズ、つまり第1レンズ群(Gr1)における物体側のレンズ及び第3レンズ群(Gr3)がプラスチックレンズ(樹脂製レンズ)である。
Figure 2006113404
Figure 2006113404
表1に示したものは、左から順に、各レンズ面の番号、各面の曲率半径(単位はmm)、広角端(W)、中間点(M)そして望遠端(T)における光軸上での各レンズ面の間隔(軸上面間隔)(単位はmm)、各レンズの屈折率、そしてアッべ数である。軸上面間隔M、Tの空欄は、左のW欄の値と同じであることを表している。ここで、各レンズ面の番号ri(i=1,2,3,・・・)は、図1にも示したように、物体側から数えてi番目のレンズ面であり、riに*が付された面は非球面である。
この表1からわかるように、この実施例1では、第1レンズ(物体側から数えて1番目のレンズ)(第1レンズ群(Gr1))の両面、第2レンズ(第1レンズ群(Gr1))の像側の面、第2レンズ群(Gr2)を構成するそれぞれの接合レンズの両端面(外気に面している面)、及び第5レンズ(第3レンズ群(Gr3))の両面が非球面である。また、光学絞り(ST)、平行平面板(PL)の両面、そして撮像素子(SR)の受光面の各面は平面であるために、それらの曲率半径は∞である。
レンズの非球面形状は、面頂点を原点とし、物体から撮像素子に向かう向きをz軸の正の向きとするローカルな直交座標系(x,y,z)を用いた以下の式で定義する。
Figure 2006113404
ただし、
z:高さhの位置でのz軸方向の変位量(面頂点基準)
h:z軸に対して垂直な方向の高さ(h2=x2+y2
c:近軸曲率(=1/曲率半径)
A,B,C,D:それぞれ4,6,8,10次の非球面係数
k:円錐係数
である。表2に、円錐係数kと非球面係数A,B,C,Dの値を示す。また、数1からわかるように、表1に示した非球面レンズに対する曲率半径は、レンズの中心付近の値を示している。
以上のようなレンズ配置、構成のもとでの、本実施例1の全光学系(第1、第2及び第3レンズ群を合わせたもの)の球面収差(LONGITUDINAL SPHERICAL ABERRATION)、非点収差(ASTIGMATISM)そして歪曲収差(DISTORTION)を、図11の左側から順に示す。この図において、上段は広角端(W)、中段は中間点(M)、下段は望遠端(T)における各収差を表している。また、球面収差と非点収差の横軸は焦点位置のずれをmm単位で表しており、歪曲収差の横軸は歪量を全体に対する%で表している。球面収差の縦軸は、入射高で規格化した値で示してあるが、非点収差と歪曲収差の縦軸は像の高さ(像高)(単位mm)で表してある。さらに球面収差の図には、一点鎖線で赤色(波長656.27nm)、実線で黄色(いわゆるd線;波長587.56nm)、そして破線で青色(波長435.83nm)と、波長の異なる3つの光を用いた場合の収差がそれぞれ示してある。また、非点収差の図中、符号SとTはそれぞれサジタル(ラディアル)面、タンジェンシャル(メリディオナル)面における結果を表している。さらに、非点収差及び歪曲収差の図は、上記黄線(d線)を用いた場合の結果である。この図11からわかるように、本実施例1のレンズ群は、広角端(W)、中間点(M)、望遠端(T)のいずれにおいても、球面収差、非点収差がほぼ0.1mm以内、歪曲収差もほぼ5%以内と優れた光学特性を示している。また、この実施例1における広角端(W)、中間点(M)、そして望遠端(T)における焦点距離(単位mm)及びF値を、表21及び表22にそれぞれ示す。これらの表から、本発明では、短焦点で明るい光学系が実現できていることがわかる。
次に、実施形態2(実施例2)における、各レンズのコンストラクションデータを表3及び表4に示す。これらの表からわかるように、この実施例2では、第1レンズ(第1レンズ群(Gr1))の最も物体側の面、第2レンズ群(Gr2)を構成するそれぞれの接合レンズの両端面(外気に面している面)、及び第6レンズ(第3レンズ群(Gr3))の両側の面が非球面である。尚、本実施例においては、構成レンズはすべてガラス製である。
Figure 2006113404
Figure 2006113404
実施形態3(実施例3)における、各レンズのコンストラクションデータを表5及び表6に示す。これらの表からわかるように、この実施例3では、第2レンズ(第1レンズ群(Gr1))の像側の面、第2レンズ群(Gr2)を構成するそれぞれの接合レンズの両端面(外気に面している面)、及び第6レンズ(第3レンズ群(Gr3))の像側の面が非球面である。つまり、外気に面しているすべてのレンズ面が非球面である。尚、本実施例においては、構成レンズはすべてガラス製である。
Figure 2006113404
Figure 2006113404
実施形態4(実施例4)における、各レンズのコンストラクションデータを表7及び表8に示す。これらの表からわかるように、実施例4においては、第1レンズ群(Gr1)及び第2レンズ群(Gr2)を構成するそれぞれの接合レンズの両端面(外気に面している面)、第5レンズ(第3レンズ群(Gr3))の両面が非球面である。つまり、外気に面しているすべてのレンズ面が非球面である。また特に、第2レンズの像側の面は、複合型非球面レンズである。尚、本実施例においては、構成レンズはすべてガラス製である。
Figure 2006113404
Figure 2006113404
実施形態5(実施例5)における、各レンズのコンストラクションデータを表9及び表10に示す。これらの表からわかるように、実施例5においては、第1レンズ群(Gr1)及び第2レンズ群(Gr2)を構成するそれぞれの接合レンズの両端面(外気に面している面)、及び第5レンズ(第3レンズ群(Gr3))の両面が非球面である。つまり、外気に面しているすべてのレンズ面が非球面である。尚、本実施例においては、第1、第2及び第5レンズ、つまり第1レンズ群(Gr1)及び第3レンズ群(Gr3)がプラスチックレンズである。
Figure 2006113404
Figure 2006113404
実施形態6(実施例6)における、各レンズのコンストラクションデータを表11及び表12に示す。これらの表からわかるように、実施例6においては、第1レンズ群(Gr1)及び第2レンズ群(Gr2)を構成するそれぞれの接合レンズの両端面(外気に面している面)、及び第6レンズ(第3レンズ群(Gr3))の両面が非球面である。つまり、外気に面しているすべてのレンズ面が非球面である。
Figure 2006113404
Figure 2006113404
実施形態7(実施例7)における、各レンズのコンストラクションデータを表13及び表14に示す。これらの表からわかるように、実施例7においては、第1レンズ群(Gr1)及び第2レンズ群(Gr2)を構成するすべてのレンズの両面が非球面である。つまり、外気に面しているすべてのレンズ面が非球面である。尚、本実施例においては、構成レンズはすべてガラス製である。
Figure 2006113404
Figure 2006113404
実施形態8(実施例8)における、各レンズのコンストラクションデータを表15及び表16に示す。これらの表からわかるように、実施例8においては、第1レンズ群(Gr1)、第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)を構成するすべてのレンズの両面が非球面である。つまり、外気に面しているすべてのレンズ面が非球面である。尚、本実施例においては、第1、第2及び第5レンズ、つまり第1レンズ群(Gr1)及び第3レンズ群(Gr3)がプラスチックレンズである。
Figure 2006113404
Figure 2006113404
実施形態9(実施例9)における、各レンズのコンストラクションデータを表17及び表18に示す。これらの表からわかるように、この実施例9では、第1レンズ群(Gr1)、第2レンズ群(Gr2)、第3レンズ群(Gr3)、及び第4レンズ群(Gr4)を構成するそれぞれのレンズ群の両端面(外気に面している面)が非球面である。つまり、外気に面しているすべてのレンズ面が非球面である。尚、本実施例においては、第1、第2及び第6レンズ、つまり第1レンズ群(Gr1)及び第4レンズ群(Gr4)がプラスチックレンズである。
Figure 2006113404
Figure 2006113404
実施形態10(実施例10)における、各レンズのコンストラクションデータを表19及び表20に示す。これらの表からわかるように、この実施例10では、第1レンズ群(Gr1)、第2レンズ群(Gr2)、及び第3レンズ群(Gr3)を構成するそれぞれのレンズ群の両端面(外気に面している面)が非球面である。つまり、外気に面しているすべてのレンズ面が非球面である。尚、本実施例においては、第1、第2及び第6レンズ、つまり第1レンズ群(Gr1)及び第4レンズ群(Gr4)がプラスチックレンズである。尚、本実施例においては、構成レンズはすべてガラス製である。
Figure 2006113404
Figure 2006113404
以上のようなレンズ配置、構成のもとでの、本実施例2〜10の全光学系(第1、第2及び第3レンズ群を合わせたもの。実施例7においては、第3レンズ群を省いたもの。実施例9においては、さらに第4レンズ群を合わせたもの。)の球面収差、非点収差、そして歪曲収差を図12〜図20にそれぞれ示す。いずれの実施例におけるレンズ群も、広角端(W)、中間点(M)、望遠端(T)のいずれにおいても、球面収差、非点収差ともにほぼ0.1mm以内、歪曲収差もほぼ5%以内と優れた光学特性を示している。また、この実施例2〜9における広角端(W)、中間点(M)、そして望遠端(T)における焦点距離(単位mm)及びF値を、表21及び表22にそれぞれ示す。これらの表から、実施例1同様、短焦点で、明るい光学系が実現できていることがわかる。
さらに、これら実施例1〜10において得られた、前記条件式(1)〜(17)の値を表23に示す。本実施例はいずれの条件式においても、前述した望ましい値が得られていることがわかる。
Figure 2006113404
Figure 2006113404
Figure 2006113404
以上説明したように、本実施例は主にガラスレンズを用いて構成しており、実施例1、5、8及び9において、それに加えプラスチックレンズを併用している。しかし、本発明はこれらに限定されることなく、1枚以上のレンズをプラスチックレンズとすることが可能である。特に第1レンズ群(Gr1)は他のレンズ群に比べレンズ径が大きいので、プラスチック製とすることによる軽量化の効果が最も大きい。また、本発明に係る変倍光学系においては、第2レンズ群(Gr2)の移動量が最も大きいが、これをプラスチック製とすることで、レンズ駆動装置の負荷を低減することができる。
さらに、他のレンズ群に比べ第3レンズ群(Gr3)又は第4レンズ群(Gr4)の光学的パワーは弱いので、良好な収差補正を保ったまま、プラスチック製とすることが可能である。いずれの場合もプラスチックレンズとすることで、レンズ駆動装置の小型化、結果としてレンズ群及びレンズ駆動装置を含めた撮像レンズ装置全体のさらなるコンパクト化が実現できる。さらに、プラスチックレンズは、ガラスレンズに比べコストや生産性の点で優れている。
以上説明したように、本発明に係る変倍光学系を組み込んだ撮像レンズ装置は、小型・軽量であるために、携帯電話機等のデジタル機器に搭載することが可能である。これにより、静止画又は動画撮影を所望の拡大率で行えるようになる。さらに、200万画素クラス以上の高画素撮像素子にも対応できる高い光学性能を保持しているので、補間を必要とする電子ズーム方式に対しても高い優位性を保っている。
実施形態1の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態2の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態3の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態4の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態5の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態6の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態7の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態8の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態9の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態10の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施例1の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例2の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例3の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例4の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例5の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例6の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例7の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例8の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例9の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例10の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施形態1〜10の変倍光学系におけるレンズ群の移動のさせ方を示す模式図である。 (a)は本発明に係る変倍光学系を搭載したカメラ付携帯電話機の操作面を示す外観構成図である。(b)は本発明に係る変倍光学系を搭載したカメラ付携帯電話機の操作面の裏面を示す外観構成図である。 主光線の像面入射角の定義を示す模式図である。 本発明に係る変倍光学系と撮像素子とを備えた撮像レンズ装置の、内部構成の一例を示す斜視図である。
符号の説明
Gr1,101 第1レンズ群
Gr2,102 第2レンズ群
Gr3,103 第3レンズ群
Gr4 第4レンズ群
ST 光学絞り
PL 平行平面板
SR 撮像素子
AX 光軸
10 撮像レンズ装置
200 携帯電話機本体
201 アンテナ
202 ディスプレイ
203 画像切替ボタン
204 変倍ボタン
205 シャッターボタン
206 ダイヤルボタン
207 撮像レンズ装置(カメラ)

Claims (10)

  1. 光学像を電気的な信号に変換する撮像素子の受光面上に被写体の光学像を形成し、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍を行う変倍光学系であって、
    物体側から順に配置される、負の光学的パワーを有する第1レンズ群と、正の光学的パワーを有する第2レンズ群とを含み、広角端から望遠端への変倍時に前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が狭められる構成を備えると共に、
    前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群は各々3枚以下のレンズから構成され、
    前記第2レンズ群は屈折率が1.7以上の正レンズを有し、当該正レンズは少なくとも1面の非球面を備え、
    前記第2レンズ群は下記条件式を満たすことを特徴とする変倍光学系。
    0.7 <f2 /fW < 1.78
    0.1 <t2 /TL < 0.6
    2:第2レンズ群の合成焦点距離
    W:広角端での全光学系の合成焦点距離
    2:広角端から望遠端への変倍時に第2レンズ群が移動する距離
    TL:変倍域全域において、最も物体側のレンズ面の面頂点から像面までの光軸上の距離の最大値
  2. 前記第2レンズ群の像面側に、正の光学的パワーを有する第3レンズ群が備えられることを特徴とする請求項1記載の変倍光学系。
  3. 前記第3レンズ群の像面側に、負の光学的パワーを有する第4レンズ群が備えられることを特徴とする請求項2記載の変倍光学系。
  4. 前記第2レンズ群は物体側から順に配置される正レンズと負レンズとの2枚から構成され、下記条件式を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の変倍光学系。
    0.9 <|f2n /f2p|< 1.8
    2p:第2レンズ群内の正レンズの焦点距離
    2n:第2レンズ群内の負レンズの焦点距離
  5. 前記第3レンズ群は1枚又は2枚のレンズから構成され、当該第3レンズ群を物体側に移動させて無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングを行うことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の変倍光学系。
  6. 少なくとも3つのレンズ群が光軸方向に移動させられることで変倍を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の変倍光学系。
  7. 前記第2レンズ群が接合レンズを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の変倍光学系。
  8. 前記第1レンズ群が接合レンズを含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の変倍光学系。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の変倍光学系を備え、前記変倍光学系が所定の結像面上に被写体の光学像を形成可能な構成とされていることを特徴とする撮像レンズ装置。
  10. 請求項9に記載の撮像レンズ装置と、撮像素子と、前記物体側の被写体の静止画撮影及び動画撮影の少なくとも一方の撮影を前記撮像レンズ装置及び撮像素子に実行させる機能部とを具備することを特徴とするデジタル機器。
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