JP4569155B2 - 変倍光学系、撮像レンズ装置及びデジタル機器 - Google Patents

変倍光学系、撮像レンズ装置及びデジタル機器 Download PDF

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Description

本発明は、複数のレンズ群からなり、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍を行う変倍光学系と、その変倍光学系を備える撮像レンズ装置及びその撮像レンズ装置を搭載したデジタル機器に関する。
近年、携帯電話機や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)の普及が目覚しく、しかもこれらの機器に、コンパクトなデジタルスチルカメラユニットやデジタルビデオユニットが内蔵される仕様が一般化してきている。これらの機器ではサイズやコストの制約が厳しいことから、独立した商品であるデジタルスチルカメラ等に比べて低画素数で小型の撮像素子と、プラスチックレンズ1〜3枚程度からなる単焦点光学系を備えた撮像レンズ装置とが一般的に用いられている。
しかしながら、単焦点光学系の倍率は目視と同程度であるため、撮影できる対象が撮影者の近くのものに限られてしまっていた。この点において、撮像素子の高画素化・高機能化が急激に進んでいる現在、高画素撮像素子に対応でき、かつ撮影者から離れた被写体をも撮影可能とする、携帯電話機等に搭載できるコンパクトな変倍光学系が要求されている。
コンパクトな構成の変倍光学系としては、例えば、特許文献1や特許文献2において、物体側から順に配置される、負の光学的パワーを有する第1レンズ群、正の光学的パワーを有する第2レンズ群及び正の光学的パワーを有する第3レンズ群よりなる、いわゆる負正正3成分の変倍光学系が提案されている。また、特許文献3には、より高精細な光学系を実現させる目的で、最も物体側の第1レンズ群から順に負正正負の4成分を含む5成分で構成された変倍光学系が提案されている。これら特許文献1、2及び3においては、いずれも第1レンズ群は接合レンズにて構成されており、組み立て調整が容易になっている。さらに、特許文献3には、各レンズ群の光学的パワーや変倍に伴う各レンズ群の移動条件等を適切に設定することにより、光学全長の短縮化を図る構成が開示されている。
特許第2556046号公報 特開2001−13408号公報 特許第3352227号公報
しかしながら、特許文献1に係る変倍光学系では、レンズ枚数が8〜9枚と多く、光学全長も長くなっている。一方、特許文献2の変倍光学系では、第2レンズ群の移動量が大きいため、結果として光学全長が長くなり、更なるコンパクト化に適さない。また広角端のFナンバーも3.5〜4程度と暗い。特許文献3の変倍光学系では、第1レンズ群は接合レンズのみで構成し簡易な構成としているものの、全体のレンズ枚数が10枚と多くコスト高になっている。さらに、変倍時に移動するレンズ群が5つと多いため、駆動装置を含めた装置構成が複雑になり、結果としてユニットサイズの大型化を招いている。
以上のように、従来の変倍光学系においては、高画素撮像素子に対応しようとするとレンズ枚数が増加し、また光学全長も長くなっていた。そのために、従来の構成のままでは、これ以上のコンパクト化を実現することは困難である。
また、コンパクト化を図ろうとすると変倍を担うレンズ群内の誤差感度がそれに伴って高くなるため、レンズ間の調整作業が必要になってくる。結果として、従来の変倍光学系においては、高画素撮像素子に対応でき、コストも低い、さらに携帯電話機や携帯情報端末に収まるコンパクトなサイズを同時に実現することはできていなかった。
本発明はこのような状況を鑑みてなされたものであり、接合レンズを用いることでレンズ群内の誤差感度を低減させ、レンズ間の調整を容易にすると共に、レンズ系全体のコンパクト化を可能にすることを目的とする。
さらに、本発明は非球面レンズを用いることで、より一層のコンパクト化を図ると共に、高い光学性能を実現することを目的とする。
さらに、本発明は、補間により拡大画像を得るいわゆる電子ズーム方式に対して、そのような処理が不必要で、しかも200万画素クラス以上の高画素撮像素子に対応できる、小型で安価な変倍光学系を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、光学像を電気的な信号に変換する撮像素子の受光面上に被写体の光学像を形成し、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍を行う変倍光学系であって、前記変倍光学系は、3つのレンズ群のみから構成され、物体側から順に配置される、負の光学的パワーを有する第1レンズ群と、正の光学的パワーを有する第2レンズ群とを含み、広角端から望遠端への変倍時に前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が狭められる構成を備えると共に、前記第1レンズ群は接合レンズを含む3枚以下のレンズで構成され、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群には各々少なくとも1面の非球面が備えられ、前記第2レンズ群の像面側に、正の光学的パワーを有する第3レンズ群が備えられ前記第2レンズ群は、物体側から順に配置される正レンズと負レンズとから構成され、以下の条件式を満たすことを特徴とする。
|ν 2n −ν 2p |>10
ただし、
ν 2n :前記第2レンズ群中の負レンズのアッベ数
ν 2p :前記第2レンズ群中の正レンズのアッベ数
この構成によれば、最も物体側に位置する第1レンズ群が負の光学的パワーを持った、いわゆる負リードになっている。このため、物体側から大きな角度で入射してくる光線を、この第1レンズ群の負の光学的パワーによりいち早く緩めることができる。さらに、負リードの構成では、サイズを小さくしても誤差感度の上昇を抑制し得る。
一般に、第1レンズ群を負レンズ1枚にて構成すると、第1レンズ群での非点収差や倍率色収差の発生を抑えるために、第1レンズ群の光学的パワーを強めることができない。その結果、第1レンズ群の前玉径が増大してしまう。また、複数のレンズで構成する場合でも、光軸方向のコンパクト化を図ると第1レンズ群内の偏芯誤差感度が上昇し、第1レンズ群内でのレンズ間調整が必要になる。本発明では、第1レンズ群に接合レンズを含む構成としているので、前玉径の増大を防ぎ得ると同時に、偏芯による誤差感度も低減し得る。
また、レンズ群の光学的パワーが、物体側から順に負正を含む構成の場合、第1レンズ群は主に軸外収差に関係し、第2レンズ群は主に軸上収差に関係する。そこで、第1レンズ群及び第2レンズ群に非球面を用いることで、各種の収差をそれぞれ補正し得る。
さらに、この接合レンズと非球面レンズとの組み合わせにより、誤差感度の低減と軸外収差の補正とを両立し得る。
また、第1レンズ群は最も物体側に備えられているため、他のレンズ群に比べ一般にレンズ径が大きい。この大きな径のレンズの枚数を増やすことは、レンズ駆動装置に掛かる負荷が増大することにつながるので好ましくない。そこで、3枚以下の枚数で構成することにより、レンズ群の軽量化と良好な収差補正とを両立し得る。
また、この構成によれば、レンズ群の光学的パワーが、物体側から順に負正正を含む構成となっている。このため、負正2成分の光学系と比べ、第2レンズ群の移動量を小さくでき、さらに第3レンズ群により撮像素子受光面への軸外光線入射角をコントロールし得る。
また、この構成によれば、2つ以下のレンズ群で構成する場合に比べ、収差補正を有効に行い得る。さらに、変倍時に各レンズ群を移動させることで、レンズ群単独の移動量を抑えることができる。また、4つ以上のレンズ群で構成する場合に比べ、変倍時の移動レンズ群の数が少なくて済むので、レンズの支持部材や駆動装置を含めた撮像レンズ装置全体のコンパクト化を成し得る。
また、この構成によれば、レンズ群の光学的パワーが、物体側から順に負正を含む構成の場合、第2レンズ群は主に軸上収差に関係する。したがって、この構成によれば、第2レンズ群に少なくとも1枚ずつの正レンズ及び負レンズを用いることで、この軸上収差を良好に補正し得る。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の変倍光学系において、前記第1レンズ群の前記接合レンズは物体と対向するように配置され、該接合レンズは物体側から順に配置される、少なくとも1枚の負レンズと少なくとも1枚の正レンズとから構成されることを特徴とする。
この構成によれば、第1レンズ群の接合レンズを物体側から負正の順で接合しているので、広角端でのバックフォーカス確保が容易となり、また広画角な軸外光の収差を良好に補正し得る。
この構成によれば、レンズ群の光学的パワーが、物体側から順に負正正を含む構成となっている。このため、負正2成分の光学系と比べ、第2レンズ群の移動量を小さくでき、さらに第3レンズ群により撮像素子受光面への軸外光線入射角をコントロールし得る。
請求項記載の発明は、請求項又はに記載の変倍光学系において、前記第1レンズ群及び前記第3レンズ群の少なくとも一方のレンズ群を構成するレンズの1面に非球面が備えられていることを特徴とする。
レンズ群の光学的パワーが、物体側から順に負正正を含む構成の場合、第1レンズ群又は第3レンズ群は主に軸外収差に関係する。したがって、この構成によれば、第1レンズ群又は第3レンズ群に非球面を用いることで、この軸外収差を良好に補正し得る。
請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の変倍光学系において、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に光学絞りが備えられ、前記光学絞りは広角端から望遠端への変倍に際して前記第2レンズ群と共に物体側に移動させられることを特徴とする。
この構成によれば、広角端から望遠端への変倍時において、光学絞りが最も移動量の大きい第2レンズ群と共に移動するので、第2レンズ群の実効的なレンズ外径の増大を抑制し得る。さらに、光学絞り専用の駆動装置を設ける必要がないので、レンズ駆動装置の構成を簡易にし得る。
請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の変倍光学系において、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に光学絞りが備えられ、前記光学絞りは広角端から望遠端への変倍に際して単独で物体側に移動させられることを特徴とする。
この構成によれば、広角端から望遠端への変倍時において、光学絞りが、主に変倍を担い、最も移動量が大きい第2レンズ群とは独立して移動するので、撮像素子への軸外光線入射角をコントロールし得る。
請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の変倍光学系において、前記第2レンズ群が下記条件式を満たすことを特徴とする。
0.7<f2/fW<2
ただし、
2:第2レンズ群の合成焦点距離
W:広角端での全光学系の合成焦点距離
である。
この条件により、第2レンズ群の光学的パワーが適切となり、2〜3倍程度の変倍比を実現し得る。さらに、変倍時の第2レンズ群の移動量を抑えられ、また望遠端での軸外性能の劣化を抑制し得る。さらに、第2レンズ群の誤差感度の上昇を抑えられるので、第2レンズ群内でのレンズ間の調整や他のレンズ群間との調整を容易に行い得る。
請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の変倍光学系において、前記第1レンズ群における接合レンズは、物体側から順に配置される、負レンズと正レンズとの2枚から構成され、前記負レンズのアッベ数をν1n、前記正レンズのアッベ数をν1pとしたとき、下記条件式を満たすことを特徴とする。
|ν1p−ν1n|>15
レンズ系をコンパクトにしていくと、レンズ群に要求される光学的パワーが増大し、それに伴って誤差感度や各種の収差が増大する。第1レンズ群に関しては、光学的パワーが増大すると、倍率色収差が大きくなってしまう。請求項11に係る条件を課すことにより、第1レンズ群内のパワー配置が適切となり、有効に倍率色収差を補正し、コントラストの低下を防ぎ得る。
請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の変倍光学系において、前記第1レンズ群が前記接合レンズのみから構成されることを特徴とする。
この構成によれば、第1レンズ群において、レンズを固定するために必要な支持部材やレンズ駆動装置を複数設ける必要がなくなり、メカ機構の簡略化を図ることができる。さらに、レンズの光学性能を、レンズを固定するための支持部材の機械精度ではなく、レンズ接合時の状態に保つことが可能となる。さらに、接合により、第1レンズ群内における偏芯誤差感度の上昇を抑制し得る。
請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の変倍光学系において、すべてのレンズ群が単レンズ又は接合レンズのみから構成されることを特徴とする。
この構成によれば、すべてのレンズ群において、レンズを固定するために必要な支持部材やレンズ駆動装置を複数設ける必要がなくなり、メカ機構の簡略化を図ることができる。
請求項10記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の変倍光学系において、空気と面しているすべてのレンズ面が非球面とされていることを特徴とする。
一般にレンズ群の光学性能は、そのレンズ群と隣り合う物体との屈折率の差にも依存する。したがって、この構成によれば、非球面の効果を有効に発揮し、光学系のコンパクト化と、収差補正のされた高画質な像を得ることの両立を図り得る。
請求項11記載の発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載の変倍光学系において、3つ以上のレンズ群が光軸方向に移動させられることで変倍を行うことを特徴とする。
本発明に係る負正又は負正正といった負リードの光学系では、第2レンズ群が変倍を担っている。しかし、光学全長が短くなると、その第2レンズ群の移動だけでは2〜3倍程度の変倍比を確保することが困難となる。そのため、第2レンズ群以外のレンズ群にも変倍を担わせる構成としている。さらに、それら以外のレンズ群に光学補正を担わせるために、合わせて3つ以上のレンズ群を移動させるように構成している。
請求項12記載の発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載の変倍光学系において、前記第1レンズ群が下記条件式を満たすことを特徴とする。
1<|f1/fW|<4
ただし、
1:第1レンズ群の合成焦点距離
W:広角端での全光学系の合成焦点距離
である。
レンズ群の光学的パワーが、物体側から順に負正を含む構成の場合、第1レンズ群は主に軸外収差に関係する。請求項16に係る条件を課すことにより、第1レンズ群の光学的パワーが適切となり、特に広角端での軸外収差を良好に補正し得る。
請求項13記載の発明は、請求項1乃至12のいずれかに記載の変倍光学系を備え、光学像を電気的な信号に変換する撮像素子の受光面上に被写体の光学像を形成することを特徴とする撮像レンズ装置である。
この構成によれば、携帯電話機や携帯情報端末等に搭載可能なコンパクトで、高精細な撮像レンズ装置において、2〜3倍程度の変倍を行わせることが可能となる。
請求項14記載の発明は、請求項13に記載の撮像レンズ装置と、撮像素子とを含み、前記物体側の被写体の静止画撮影及び動画撮影の少なくとも一方の撮影を実行する機能部とを含むことを特徴とするデジタル機器である。
この構成によれば、携帯電話機や携帯情報端末等のデジタル機器において、高精細を保ったままで変倍を実現し得る。
請求項1記載の発明によれば、最も物体側に位置する第1レンズ群が負の光学的パワーを持った、いわゆる負リードの構成になっている。このため、物体側から大きな角度で入射してくる光線を、この第1レンズ群の負の光学的パワーによりいち早く緩めることができるため、前玉径のサイズを小さくすることが可能である。また、負リードの構成では光軸全長を短くすることも可能であるので、正リードのものに比べ全体的にコンパクト化が可能となる。さらに、負リードの構成ではサイズを小さくしても誤差感度の上昇が抑制されるため、レンズ面の加工精度やレンズを鏡筒に配置する際の位置精度等に課される条件を緩くしても、高い光学性能を達成することができる。つまり、製造が容易となる。
また、第1レンズ群に接合レンズを含む構成としているので、第1レンズ群を負レンズ1枚、又は複数のレンズで構成した場合に比べ、前玉径の増大を抑えた上で、さらに第1レンズ群内の偏芯誤差感度の低減を実現している。
さらに、光学的パワーが負の第1レンズ群に非球面を用いることで軸外収差、特に像面湾曲と歪曲収差を良好に補正している。さらに、光学的パワーが正の第2レンズ群に非球面を用いることで軸上収差、特に球面収差を良好に補正している。
特に、第1レンズ群に関しては、接合レンズを用いることにより誤差感度の低減を実現しているが、球面レンズのみでは良好な収差補正を行うことができない。そこで、接合レンズと非球面レンズとを組み合わせることにより、誤差感度が小さくかつ軸外収差の小さい、良好な光学像を得ることが可能となっている。
さらに、第1レンズ群を3枚以下の枚数で構成することにより、収差補正を良好に保ったまま、レンズ駆動装置に掛かる負荷を低減できる。その結果、レンズ駆動装置の小型化が可能となり、さらには、レンズ系及びレンズ駆動装置を含めた撮像レンズ装置全体をコンパクトに構成できる。
また、請求項1記載の発明によれば、レンズ群の光学的パワーが、物体側から順に負正正を含む構成となっているため、第2レンズ群の移動量が小さくて済む。したがって、光軸方向の光学全長を短くすることができ、さらにレンズ駆動装置に掛かる負担を抑えることができる。その結果、レンズ系全体のコンパクト化だけではなく、レンズ駆動装置も小型化できるので、それらを合わせた撮像レンズ装置全体をコンパクトにすることが可能となる。さらに、正の光学的パワーを持つ第3レンズ群により、撮像素子受光面への軸外光線入射角をコントロールし、テレセントリックに近づけることができる。
また、請求項1記載の発明によれば、2つ以下のレンズ群で構成する場合に比べ、十分に収差補正された光学像が得られる。さらに、変倍時に各レンズ群を移動させることで、レンズ群単独の移動量を抑えることができるので、レンズ駆動装置のコンパクト化が可能となる。また、4つ以上のレンズ群で構成する場合に比べ、変倍時の移動レンズ群の数が少なくて済むので、レンズの支持部材や駆動装置を含めた撮像レンズ装置全体のコンパクト化も達成できる。
請求項2記載の発明によれば、第1レンズ群の接合レンズを物体側から負正の順で接合しているので、広角端でのバックフォーカス確保が容易となり、また広画角な軸外光の収差を良好に補正することができる。
請求項記載の発明によれば、レンズ群の光学的パワーが、物体側から順に負正正を含む構成となっているので、第1レンズ群又は第3レンズ群に非球面を用いることで軸外収差、特に像面湾曲と歪曲収差を良好に補正できる。
請求項記載の発明によれば、広角端から望遠端への変倍時において、光学絞りが最も移動量の大きい第2レンズ群と共に移動するので、第2レンズ群の実効的なレンズ外径の増大を抑制できる。さらに、光学絞り専用の駆動装置を設ける必要がないので、レンズ駆動装置の構成を簡易にできる。
請求項記載の発明によれば、広角端から望遠端への変倍時において、光学絞りが、主に変倍を担い最も移動量が大きい第2レンズ群とは独立して移動するので、撮像素子への軸外光線入射角をコントロールできる。
請求項記載の発明によれば、変倍光学系において、第2レンズ群の合成焦点距離と、広角端での全光学系の合成焦点距離との比を所望の範囲に収まるようにするので、2〜3倍程度の変倍比を得た上で、望遠端での軸外性能の低下を抑えることができる。さらに、第2レンズ群の誤差感度を下げられるので、第2レンズ群内でのレンズ間の調整や他のレンズ群間との調整が容易になり、コストダウンにつながる。
請求項記載の発明によれば、第1レンズ群内のパワー配置が適切となり、有効に倍率色収差を補正し、コントラストの低下を防ぐことができる。
請求項記載の発明によれば、第1レンズ群において、レンズを固定するための支持部材やレンズ駆動装置等のメカ機構を簡略化できるので、撮像レンズ装置全体をコンパクトにできる。また、接合レンズのため、レンズの光学性能をレンズ接合時の状態に保つことができる。その結果、長期の使用によりレンズ群内で光軸がずれたりするような経年劣化が発生せず、光学的な調整も容易となる。さらに、接合により、第1レンズ群内における偏芯誤差感度の上昇を抑えることができる。
請求項記載の発明によれば、すべてのレンズ群において、レンズを固定するための支持部材やレンズ駆動装置等のメカ機構を簡略化できるので、撮像レンズ装置全体をコンパクトにできる。また、すべてのレンズ群が単レンズ又は接合レンズのため、長期の使用によりレンズ群内で光軸がずれたりするような経年劣化が発生せず、光学的な調整も容易となる。さらに、接合レンズにおいては、偏芯誤差感度の上昇を抑えることができる。
請求項10記載の発明によれば、空気と面しているレンズ面を非球面としているので、非球面の効果を有効に発揮することができる。その結果、光学系のコンパクト化が実現し、さらに収差補正のされた高画質な像を得ることも同時に可能となる。
請求項11記載の発明によれば、変倍時に合わせて3つ以上のレンズ群を移動させるように構成している。これにより、第2レンズ群だけではなく、他のレンズ群にも変倍を担わせているので、光学全長が短くても2〜3倍程度の変倍比を確保することができる。また、第2レンズ群と他のもう1つのレンズ群が主に変倍を担う場合、残りのもう1つのレンズ群が主に光学補正を担うため、変倍と光学補正とを同時にかつ有効に行わせることが可能となる。さらに、各レンズ群それぞれの移動距離を抑えることができるため、レンズ駆動装置も含めた装置全体のコンパクト化も達成される。
請求項12記載の発明によれば、第1レンズ群の光学的パワーが適切となり、特に広角端での軸外収差、つまり非点収差、歪曲収差及び倍率色収差を良好に補正できる。
請求項13記載の発明によれば、2〜3倍程度の変倍を行うことが可能で、さらに携帯電話機や携帯情報端末等に搭載可能な、コンパクトかつ高精細な撮像レンズ装置が実現できる。
請求項14記載の発明によれば、高精細を保ったままで、被写体の静止画撮影又は動画撮影における変倍(ズーミング)が可能な、携帯電話機や携帯情報端末等のデジタル機器が実現できる。
図10は、本発明に係るデジタル機器の一実施形態を示す、カメラ付携帯電話機の外観構成図である。尚、本発明において、デジタル機器としては、上記携帯電話機以外に、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、モバイルコンピュータ、又はこれらの周辺機器を含むものとする。デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラは、被写体の映像を光学的に取り込んだ後、その映像を半導体素子を使って電気信号に変換し、デジタルデータとしてフラッシュメモリ等の記憶媒体に記憶する撮像レンズ装置である。さらに本発明では、被写体の静止又は動きのある映像を光学的に取り込む、コンパクトな撮像レンズ装置を内蔵する仕様を備えた携帯電話機、携帯情報端末、パーソナルコンピュータ、モバイルコンピュータ、又はこれらの周辺機器も含んでいる。
図10(a)は携帯電話機の操作面を、図10(b)は操作面の裏面、つまり背面を表している。携帯電話機本体200には、上部にアンテナ201、操作面にはディスプレイ202、画像撮影モードの起動および静止画と動画撮影の切り替えを行う画像切替ボタン203、本発明に係る変倍(ズーミング)を制御する変倍ボタン204、シャッターボタン205、そしてダイヤルボタン206が備えられている。変倍ボタン204は、その上端部分に望遠端を表す「T」の印字が、下端部分に広角端を表す「W」の印字がされ、印字位置が押下されることで、それぞれの変倍動作が指示可能な2接点式のスイッチ等で構成されている。さらに携帯電話機本体200には、本発明に係る変倍光学系によって構成された撮像レンズ装置(カメラ)207が内装され、撮影レンズが背面に露呈している。
静止画を撮影するときは、まず、画像切替ボタン203を押すことで、画像撮影モードを起動する。ここでは、画像切替ボタン203を一度押すことで静止画撮影モードが起動し、その状態でもう一度画像切替ボタン203を押すことで動画撮影モードに切り替わるとする。静止画撮影モードが起動すると、撮像レンズ装置207を通して被写体の像がCCD等の撮像素子で周期的にくり返し撮像され、表示用メモリに転送された後に、ディスプレイ202に導かれる。ディスプレイ202を覗くことで、主被写体をその画面中の所望の位置に収まるように調整することができる。この状態でシャッターボタン205を押すことで、静止画像を得ることができる、すなわち、静止画用のメモリに画像データが格納される。
このとき、被写体が撮影者から離れた位置にある、あるいは近くの被写体を拡大したいためズーム撮影を行うときには、変倍ボタン204の上端「T」の印字部分を押すと、その状態が検出され、押している時間に応じて変倍のためのレンズ駆動が実行されて、連続的にズーミングが行われる。また、ズーミングし過ぎた場合など、等倍の方向へ被写体の拡大率を下げたい場合には、変倍ボタン204の下端「W」の印字部分を押すことで、その状態が検出され、押している時間に応じて連続的に、等倍までの変倍が行われる。このようにして、撮影者から離れた被写体であっても、変倍ボタン204を用いてその拡大率を調節することができる。そして、通常の等倍撮影と同様、主被写体がその画面中の所望の位置に収まるように調整し、シャッターボタン205を押すことで、拡大された静止画像を得ることができる。
また、動画撮影を行う場合には、画像切替ボタン203を一度押すことで静止画撮影モードを起動した後、もう一度画像切替ボタン203を押して動画撮影モードに切り替える。後は静止画撮影のときと同様にして、ディスプレイ202を覗き、撮像レンズ装置207を通して得た被写体の像が、その画面中の所望の位置に収まるように調整する。このとき、変倍ボタン204を用いて被写体像の拡大率を調節することができる。この状態でシャッターボタン205を押すことで、動画撮影が開始される。この撮影中、変倍ボタン204により、被写体の拡大率を随時変えることも可能である。ここで、もう一度シャッターボタン205を押すことで、動画撮影は終了する。動画像は、ディスプレイ202のための表示メモリに導かれると共に、動画像用のメモリに導かれて格納される。
本発明に係る変倍ボタン204はこの実施形態に限られることなく、既設のダイヤルボタン206を利用するようにしてもよいし、また、ダイヤルボタン設置面に回転軸を持つような回転式のダイヤル等、拡大と縮小の2方向の変倍を可能とする機能を備える態様としたものでもよい。
また、本発明は携帯電話機に制限されることなく、それ以外のデジタル機器、例えばデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯情報端末、パーソナルコンピュータ、モバイルコンピュータ、又はこれらの周辺機器にも適用することができる。
図10(b)に示した、本発明に係る撮像レンズ装置207は、背面側から、すなわち、物体(被写体)側から順に、物体の光学像を形成するレンズ系と、光学的ローパスフィルター等に相当する平行平面板と、レンズ系によって形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子とで構成される。ここで、前記レンズ系としては、撮影者から離れた被写体も撮影可能とするために、ズーミングが可能で、高性能かつコンパクトな変倍光学系への要求が強い。変倍光学系においては、複数のレンズ群が前記レンズ系を構成しており、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍及びフォーカシングを行う仕組みになっている。本発明は、この変倍光学系、そしてその変倍光学系を用い、光学像を電気的な信号に変換する撮像素子の受光面上に被写体の光学像を形成する撮像レンズ装置、さらにはその撮像レンズ装置と、撮像素子とを含み、静止画又は動画の撮影を実行する機能を有するデジタル機器に関するものである。
以下、図10(b)に示したカメラ付携帯電話機の撮像レンズ装置207を構成する、本発明に係る変倍光学系を、図面を参照しつつ説明する。
[実施形態1]
図1は、実施形態1の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この図1、及び以下に示す図2〜図7においては、広角端(W)でのレンズ配置を示している。本実施の形態を通じてこれらのレンズ群は、図の物体側(図1における左側)から順に、全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)、正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)、正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)とから構成されている。また、各実施の形態において、第2レンズ群(Gr2)の第1レンズ群(Gr1)側には、光量を調節するための光学絞り(ST)が備えられている。さらに、第3レンズ群(Gr3)に隣り合って、第2レンズ群(Gr2)の反対側(実施形態4においては、第4レンズ群(Gr4)に隣り合って、第3レンズ群(Gr3)の反対側)には、平行平面板(PL)および撮像素子(SR)が配置されている。
以下本明細書においては、レンズについて、「凹」、「凸」または「メニスカス」という術語を用いるが、これらは光軸近傍(レンズの中心付近)でのレンズ形状を表しているものであり、レンズ全体またはレンズの端付近の形状を表しているのではない。このことは、球面レンズでは問題にならないが、非球面レンズでは一般に、レンズの中心付近と端付近での形状が異なるので注意が必要である。図1に示した実施形態1の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズ(負の光学的パワーを持つレンズ)と物体側に凸の正メニスカスレンズ(正の光学的パワーを持つレンズ)との接合レンズである。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと両凹の負レンズとの接合レンズである。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、像側に凸の1枚の正メニスカスレンズである。また、図1に示した番号ri(i=1,2,3,・・・)は、物体側から数えたときのi番目のレンズ面(ただし、レンズの接合面は1つの面として数えている。)であり、riに*が付された面は非球面である。
ここで、接合レンズにおけるレンズ枚数は、接合レンズ全体で1枚ではなく、接合レンズを構成する単レンズの枚数で表すこととする。例えば、3枚の単レンズから構成される接合レンズのレンズ枚数は、1枚ではなく3枚と数える。
このような構成の下で、図の物体側から入射した光線は、順に、第1、第2そして第3レンズ群(Gr1、Gr2、Gr3)を通過し、そこで物体の光学像を形成する。そして、このレンズ群で形成された光学像は、第3レンズ群(Gr3)に隣り合って配置された平行平面板(PL)を通過する。このとき、光学像は、撮像素子(SR)において電気的な信号に変換される際に発生する、いわゆる折り返しノイズが最小化されるように修正される。この平行平面板(PL)は、光学的ローパスフィルター、赤外カットフィルター、撮像素子のカバーガラス等に相当するものである。最後に、撮像素子(SR)において、平行平面板(PL)において修正された光学像が電気的な信号に変換される。この電気信号は、必要に応じて所定のデジタル画像処理や画像圧縮処理等が施されて、デジタル映像信号として携帯電話機や携帯情報端末等のメモリに記録されたり、有線あるいは無線によりほかのデジタル機器に伝送されたりする。
本実施形態で扱うような、光学的パワーが負正正の3成分から構成される変倍光学系においては、変倍を担うのはほとんどが第2レンズ群(Gr2)である。そのため、主に第2レンズ群(Gr2)が光学的パワーを持つことになる。しかしながら、本発明に係るコンパクトな変倍光学系においては、第2レンズ群(Gr2)の移動だけでは2〜3倍程度の変倍比を確保することが困難となる。そのため、第2レンズ群(Gr2)以外のレンズ群にも変倍を担わせる構成としている。図1のようなレンズ構成の実施形態1では、変倍時に第1レンズ群(Gr1)は固定され、第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)が主に変倍を担うことになる。
以下、図を参照しながら、実施形態1と同様にして、実施形態2から実施形態7までのレンズ構成を順に説明していく。このとき、図2から図7までの図中の符号の意味は、図1と同様とする。
[実施形態2]
図2は、実施形態2の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態2の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとの接合レンズ、及び両凹の負レンズとから構成されている。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと両凹の負レンズとの接合レンズである。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、像側に凸の1枚の正メニスカスレンズである。
このようなレンズ構成の実施形態2において、変倍時に第1レンズ群(Gr1)、第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)はすべて移動し、それらが変倍と収差補正とを担うことになる。
[実施形態3]
図3は、実施形態3の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。図3に示した実施形態3の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとの接合レンズである。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと両凹の負レンズとの接合レンズである。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、像側に凸の1枚の正メニスカスレンズである。
このようなレンズ構成の実施形態3において、変倍時に第1レンズ群(Gr1)、第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)はすべて移動し、それらが変倍と収差補正とを担うことになる。
[実施形態4]
図4は、実施形態4の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この図4に示した実施形態4においては、他の実施形態と異なり、負の光学的パワーを持つ第4レンズ群(Gr4)がさらに備えられている。この実施形態4の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとの接合レンズである。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと両凹の負レンズとの接合レンズである。さらに、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、像側に凸の1枚の正メニスカスレンズである。そして、全体として負の光学的パワーを持つ第4レンズ群(Gr4)は、像側に凸の1枚の負メニスカスレンズである。
このようなレンズ構成の実施形態4において、変倍時に第1レンズ群(Gr1)、第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)はすべて移動し、それらが主に変倍と収差補正とを担うことになる。そして、第4レンズ群(Gr4)は固定されている。
[実施形態5]
図5は、実施形態5の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態5の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとの接合レンズである。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと両凹の負レンズとの接合レンズである。さらに、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、両凸の1枚の正レンズである。
このようなレンズ構成の実施形態5において、変倍時に第1レンズ群(Gr1)、第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)はすべて移動し、それらが変倍と収差補正とを担うことになる。
[実施形態6]
図6は、実施形態6の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態6の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとの接合レンズである。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと物体側に凸の負メニスカスレンズとで構成されている。さらに、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、両凸の1枚の正レンズである。
このようなレンズ構成の実施形態6において、変倍時に第1レンズ群(Gr1)、第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)はすべて移動し、それらが変倍と収差補正とを担うことになる。
[実施形態7]
図7は、実施形態7の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態7の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズとの接合レンズである。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズと両凹の負レンズとの接合レンズである。さらに、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、像側に凸の1枚の正メニスカスレンズである。
このようなレンズ構成の実施形態7において、変倍時に第1レンズ群(Gr1)、第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)はすべて移動し、それらが変倍と収差補正とを担うことになる。
以下、本発明に係る変倍光学系を構成するレンズ系に求められる光学特性の条件、又は条件式を列挙し、その条件の根拠(又は、数値範囲の根拠)について説明していく。
各実施の形態のように、物体側から順に配置される、負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)と、正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)と、正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)とを含み、広角端から望遠端への変倍時に前記第1レンズ群(Gr1)と前記第2レンズ群(Gr2)との間隔が狭められ、前記第1レンズ群(Gr1)は接合レンズを含む3枚以下のレンズから構成され、前記第2レンズ群(Gr2)には少なくとも1面の非球面が備えられていることを特徴とする変倍光学系においては、以下の条件式を満たすことが望ましい。
0.5 <f2 /f3 < 2 ・・・(1)
2:第2レンズ群(Gr2)の合成焦点距離
3:第3レンズ群(Gr3)の合成焦点距離
式(1)の上限を上回ると、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーが弱いため第2レンズ群(Gr2)の移動量が増加してしまう。また、式(1)の下限を下回ると、第3レンズ群(Gr3)の光学的パワーが弱いため第3レンズ群(Gr3)の移動量が増加し、いずれの場合も光学全長の増大につながってしまうからである。
また、上記変倍光学系においては、第2レンズ群(Gr2)及び全光学系の合成焦点距離は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
0.7 <f2 /fw < 2 ・・・(2)
ただし、
w:広角端(W)での全光学系の合成焦点距離
である。これは、式(2)の上限を上回ると、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーが弱くなりすぎて、2〜3倍程度の変倍比を得ることが困難になるためである。また、式(2)の下限を下回ると、第2レンズ群(Gr2)の偏芯誤差感度が高くなり、製造が困難になるからである。
さらに、上記第2レンズ群(Gr2)及び全系の合成焦点距離は、以下の条件式を満たすことがより望ましい。
1 <f2 /fw < 1.8 ・・・(2)’
これは、式(2)’の上限を上回ると、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーが弱いため変倍時の第2レンズ群(Gr2)の移動量が増加し、光学全長が長くなるためである。また、式(2)’の下限を下回ると、第2レンズ群(Gr2)の偏芯誤差感度が高くなり、第2レンズ群(Gr2)内でのレンズ間の調整や他のレンズ群間との調整が必要となり、コストアップにつながるからである。
また、上記変倍光学系において、第1レンズ群(Gr1)の接合レンズが、物体側から順に負レンズと正レンズとの2枚から構成されているとき、第1レンズ群(Gr1)のアッベ数は以下の条件式を満たすことが望ましい。
|ν1n−ν1p|> 15 ・・・ (3)
ただし、
ν1n:第1レンズ群(Gr1)中の負レンズのアッベ数
ν1p:第1レンズ群(Gr1)中の正レンズのアッベ数
である。これは、式(3)の下限を下回ると、第1レンズ群(Gr1)内での倍率色収差補正が不十分となり、コントラストが低下するためである。
また、物体側から順に配置される、負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)と、正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)と、正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)とを含み、広角端から望遠端への変倍時に前記第1レンズ群(Gr1)と前記第2レンズ群(Gr2)との間隔が狭められ、前記第1レンズ群(Gr1)は接合レンズを含む3枚以下のレンズで構成され、前記第2レンズ群(Gr2)には少なくとも1面の非球面が備えられていることを特徴とする変倍光学系においては、第1レンズ群(Gr1)及び全光学系の合成焦点距離は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
1 < |f1 /fW | < 4 ・・・(4)
ただし、
1:第1レンズ群(Gr1)の合成焦点距離
W:広角端(W)での全光学系の合成焦点距離
である。これは、式(4)の上限を上回ると、特に広角端での非点収差、歪曲収差の補正が不十分となるからである。それに対して、式(4)の下限を下回ると、第1レンズ群(Gr1)を構成する各レンズの光学的パワーが強くなり、製造が困難になる。さらに、倍率色収差の影響が大きくなり、その補正が困難になるからである。
さらに、上記第1レンズ群(Gr1)及び全光学系の合成焦点距離は、以下の条件式を満たすことがより望ましい。
1.5 < |f1 /fW | < 3.5 ・・・(4)’
これは、式(4)’の上限を上回ると、第1レンズ群(Gr1)の負の光学的パワーが弱まり、前玉径が増大してしまうからである。一方、式(4)’の下限を下回ると、第1レンズ群(Gr1)の光学的パワーが強くなり、特に望遠端(T)での第1レンズ群(Gr1)の誤差感度が上昇し、レンズ間での調整が必要になるからである。
また、上記変倍光学系において、第1レンズ群(Gr1)内の焦点距離は以下の条件式を満たすことが望ましい。
0.3 <|f1n /f1p|< 0.8 ・・・(5)
ただし、
1p:第1レンズ群(Gr1)内の接合レンズにおける正レンズの合成焦点距離
1n:第1レンズ群(Gr1)内の接合レンズにおける負レンズの合成焦点距離
である。これは、上記焦点距離の比が式(5)の上限を上回ると、特に広角端(W)での非点収差、歪曲収差の補正が不十分となるからである。それに対して、式(5)の下限を下回ると、第1レンズ群(Gr1)を構成する各レンズの光学的パワーが高くなってしまい、製造が困難になる。さらに、倍率色収差の影響が大きくなり、その補正も困難になるからである。
また、上記変倍光学系においては、第2レンズ群(Gr2)及び全光学系の合成焦点距離は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
0.1 <f2 /fT < 0.9 ・・・(6)
ただし、
T:望遠端(T)での全光学系の合成焦点距離
である。これは、式(6)の上限を上回ると、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーが弱くなりすぎて、2〜3倍程度の変倍比を得ることが困難になるためである。また、式(6)の下限を下回ると、第2レンズ群(Gr2)の誤差感度が高くなり、製造が困難になるからである。
さらに、上記第2レンズ群(Gr2)及び全光学系の合成焦点距離は、以下の条件式を満たすことがより望ましい。
0.3 <f2 /fT < 0.7 ・・・(6)’
これは、式(6)’の上限を上回ると、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーが弱いため変倍時の第2レンズ群(Gr2)の移動量が増加し、光学全長が長くなるためである。また、式(6)’の下限を下回ると、第2レンズ群(Gr2)の偏芯誤差感度が高くなり、第2レンズ群(Gr2)内でのレンズ間の調整や他のレンズ群間との調整が必要となり、コストアップにつながるからである。
また、上記変倍光学系においては、以下の条件式を満たすことが望ましい。
0.1 < Y'/ TL < 0.5 ・・・(7)
ただし、
Y':有効像円半径
TL:変倍域全域において、最も物体側のレンズ面の面頂点から像面までの光軸上の最大値
である。これは、式(7)の上限を上回ると、変倍を担う第2レンズ群(Gr2)の移動量が小さくなるため、第2レンズ群(Gr2)に要求される光学的パワーが強くなり、第2レンズ群(Gr2)の各レンズの曲率半径等の製造要件を満たすことが困難になるからである。また、式(7)の下限を下回ると、光学全長が長くなってしまい、サイズ面から携帯電話機等のデジタル機器への搭載が困難になるからである。
さらに、上記変倍光学系においては、以下の条件式を満たすことがより望ましい。
0.13 < Y'/ TL < 0.3 ・・・(7)’
これは、式(7)’の上限を上回ると、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーが強くなり、第2レンズ群(Gr2)内の誤差感度の上昇を招くからである。また、式(7)’の下限を下回ると、光学系のサイズアップだけでなく、変倍時の移動量増加に伴うレンズ駆動系の負荷も大きくなり、結果としてレンズ駆動装置が大型化してしまうからである。
また、上記変倍光学系においては、以下の条件式を満たすことが望ましい。
0.2 <fW / T W < 0.5 ・・・(8)
ただし、
T W:広角端(W)での、最も物体側のレンズ面の面頂点から像面までの光軸上の距離
である。これは、式(8)の上限を上回ると非点収差が悪化してしまい、式(8)の下限を下回ると光学全長が長くなり、サイズ面から携帯電話機等のデジタル機器への搭載が困難になるからである。
また、上記変倍光学系においては、以下の条件式を満たすことが望ましい。
0.5 <fT / T T < 1 ・・・(9)
ただし、
T T:望遠端(T)での、最も物体側のレンズ面の面頂点から像面までの光軸上の距離
である。これは、式(9)の上限を上回ると、第2レンズ群(Gr2)の移動量が制限されてしまうため、2〜3倍程度の変倍比を得ることが困難になるためである。そして、式(9)の下限を下回ると光学全長が長くなり、サイズ面から携帯電話機等のデジタル機器への搭載が困難になるからである。
また、上記変倍光学系において、第2レンズ群(Gr2)は、物体側から順に配置される正レンズと負レンズとから構成され、以下の条件式を満たすことが望ましい。
|ν2n−ν2p|> 10 ・・・(10)
ただし、
ν2n:第2レンズ群(Gr2)中の負レンズのアッベ数
ν2p:第2レンズ群(Gr2)中の正レンズのアッベ数
である。これは、式(10)の下限を下回ると、第2レンズ群(Gr2)内での軸上色収差補正が不十分となり、軸上のコントラストが低下してしまうからである。
また、上記変倍光学系において、第2レンズ群(Gr2)内の焦点距離は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
0.9 <|f2n /f2p|< 1.5 ・・・(11)
ただし、
2p:第2レンズ群(Gr2)内の正レンズの焦点距離
2n:第2レンズ群(Gr2)内の負レンズの焦点距離
である。これは、式(11)の上限を上回ると球面収差が補正不足となるためである。また、式(11)の下限を下回ると、第2レンズ群(Gr2)の各レンズの光学的パワーが強くなるため、誤差感度が高くなり生産性が悪化するからである。
また、上記変倍光学系において、第1レンズ群(Gr1)及び全光学系の合成焦点距離は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
0.5 <|f1 /fT|< 1.3 ・・・(12)
焦点距離の比が式(12)の上限を上回ると、特に広角端(W)での非点収差、歪曲収差の補正が不十分となるからである。それに対して、式(12)の下限を下回ると、第1レンズ群(Gr1)を構成する各レンズの光学的パワーが高くなり、製造が困難になる。さらに、倍率色収差の影響が大きくなり、その補正も困難になるからである。
また、上記変倍光学系において、撮像面への入射光線のうち、有効像円径での主光線の入射角度は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
α W > 0 ・・・(13)
α W:広角端での、主光線の像面に立てた垂線に対する角度(度(deg))
ここで、この像面入射角は、図8に示す方向を正の方向と定義する。つまり、図8の左側を物体側、右側を像面側として、射出瞳位置から広がる有効像円径での主光線に対し、像面に立てた垂線から反時計周りに測った角度がα Wである。この式(13)を満たすことにより、広画角を確保しつつ、コンパクト化を図ることが可能となる。
また、上記変倍光学系において、撮像面への入射光線のうち、有効像円径での主光線の入射角度は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
|α W − α T < 30 ・・・(14)
α T:望遠端での、主光線の像面に立てた垂線に対する角度(度(deg))
ここで、図8に示したように、α Tもα Wと同じく像面に立てた垂線を基準とし、反時計周りを正の方向と定義している。式(14)を満たすことにより、撮像面の手前にレンズアレイを配置しても、周辺照度の低下を抑えることが可能となる。
また、上記変倍光学系において、構成するレンズの屈折率は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
ΔN max > 0.3 ・・・(15)
ΔN max:構成レンズの屈折率差の最大値
これは、式(15)を満たすことにより、ペッツバール和を小さくでき、非点収差を良好に補正することが可能となるからである。
また、上記変倍光学系において、構成するレンズの屈折率は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
N > 1.8 ・・・(16)
N:構成レンズのうち、最も屈折率の大きいレンズの屈折率
式(16)を満たすことにより、同じ光学的パワーを得るためのレンズの曲率半径を小さくできるので、加工が容易となる上に、収差の発生を抑えることができる。また、同じ曲率半径であれば、光学的パワーが強いので光学系全体をコンパクトにできる。
また、上記変倍光学系において、第2レンズ群(Gr2)又は第2レンズ群より像側のレンズ群を単独で又は複数群動かすことによりフォーカシングすることが望ましい。本発明に係る変倍光学系は、携帯電話機等に搭載可能なコンパクトサイズであるため、第1レンズ群(Gr1)を繰り出すことによりフォーカシングを行うことは、光学全長の観点から不利であるからである。また、第1レンズ群(Gr1)にてフォーカシングすると、周辺光量を確保するために前玉径の増大を招くことになり望ましくない。
また、上記変倍光学系において、すべてのレンズを樹脂(プラスチック)材料にて構成しても構わない。プラスチックレンズはガラスレンズに比べ一般に屈折率が小さいため、コンパクト化や高画質化の点では若干不利ではあるが、多数個取りが可能であり、金型も長寿命であるため、コストや生産性の観点で優れている。
本実施形態においては、第3レンズ群(Gr3)は1枚の正レンズで構成したが、収差補正をより完全に行うために2枚のレンズから構成してもよい。このとき、これらのレンズは、両者間に空気間隙を持つように配置してもよいし、気体又は液体を介在させレンズ面を密着させて配置してもよい。さらには、固定的に一体化して、接合レンズとしてもよい。
さらに、本実施形態においては、第1レンズ群(Gr1)及び第3レンズ群(Gr3)は共に非球面を有する構成としたが、これに限られることなく、いずれか一方のレンズ群に非球面が備えられていれば構わない。本発明に係る変倍光学系においては、第1レンズ群(Gr1)及び第3レンズ群(Gr3)が同様の効果を示す、つまり共に軸外収差に対する補正を行い得るからである。ただし、本発明においては、第1レンズ群の光学的パワーの方が強いので、第1レンズ群が非球面を有する構成の方が、より良好な収差補正が行い得るので望ましい。それに対して、レンズ構成を変えて第3レンズ群に第1レンズ群より強い光学的パワーを持たせた場合には、第3レンズ群が非球面を有する構成の方が望ましい。
また、広角端(W)での射出瞳位置は撮像素子面よりも物体側に配置することが望ましい。これにより、広画角を確保しつつ、コンパクト化を図ることが可能となるからである。
さらに、本実施形態は連続的な変倍光学系であるが、これに限定されるものではなく、より一層のコンパクト化を図るために、同一の光学構成で2焦点切り替え光学系としてもよい。
さらに、上記実施の形態において、光学絞り(ST)として、撮像素子(SR)に対して遮光を行う機能を有するメカニカルシャッターを配置してもよい。メカニカルシャッターは、例えば撮像素子としてCCD方式を用いた場合のスミア防止にも効果があるからである。
尚、各実施の形態を構成している変倍光学系には、入射光線を屈折作用により偏向させる屈折型レンズ(つまり、異なる屈折率を有する媒質同士の界面で偏向が行われるタイプのレンズ)が用いられているが、使用可能なレンズはこれに限らない。例えば、回折作用により入射光線を偏向させる回折型レンズ、回折作用と屈折作用との組み合わせで入射光線を偏向させる屈折・回折ハイブリッド型レンズ、入射光線を媒質内の屈折率分布により偏向させる屈折率分布型レンズ等を用いてもよい。また、光学絞り(ST)の他に光束規制板等を必要に応じて配置してもよい。
以上説明したように本発明は、超小型で安価、かつ高精細な変倍光学系に関するものである。そして、光学系全体は2成分以上のレンズ群から構成されており、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍を行う仕組みになっている。
このとき、上記実施の形態において示したように、最も物体側にある第1レンズ群(Gr1)は3枚以下とすることが望ましく、さらには2枚構成とすることが望ましい。これよりレンズ枚数が少ないと、非点収差、歪曲収差、及び倍率色収差の補正が難しくなり、レンズの誤差感度も高くなってしまうからである。これらを改善するためには、第1レンズ群(Gr1)の光学的パワーを弱める必要があるが、この場合には前玉径が増大し、光学系全体の小型化が図れない。一方、第1レンズ群(Gr1)のレンズ枚数が4枚以上であると、コストアップするだけでなく、移動量は少ないが、外径が大きく重いレンズが増えることになるので、それらレンズ群を移動させるための駆動装置が大型化してしまう。そのため、本実施形態の第1レンズ群(Gr1)は2枚からなる構成とした。
この第1レンズ群(Gr1)は、2枚以上のレンズから構成される接合レンズを含んでいることが望ましい。単に複数のレンズを接触させて配置しただけでは、レンズの誤差感度は低減されないが、固定的に一体化する、つまり接合すると誤差感度の低減が可能となるからである。
また、上記第1レンズ群(Gr1)においては、少なくとも1面の非球面を有することが望ましい。第1レンズ群(Gr1)に非球面を配置すると、主に非点収差と歪曲収差の補正を有効に行えるからである。
さらに、第2レンズ群(Gr2)においても、少なくとも1面の非球面を有することが望ましい。第2レンズ群(Gr2)に非球面を配置すると、主に球面収差の補正を有効に行えるからである。
第1レンズ群(Gr1)の接合レンズはさらに、物体側から順に配置される、少なくとも1枚の負レンズと少なくとも1枚の正レンズとから構成されることが望ましい。これは、いわゆるレトロフォーカスを採用し、広角端(W)でのバックフォーカスの確保を容易にし、広画角な光線の軸外収差補正を有効に行うためである。さらには、上記正レンズの物体側を凸面とすることがより望ましい。これは、非点収差を良好に補正し、像面性を改善する効果があるためである。
また、第1レンズ群(Gr1)の隣に位置する第2レンズ群(Gr2)も、2枚構成とすることが望ましい。これよりレンズ枚数が少ないと、球面収差、コマ収差、軸上色収差の補正が難しくなり、レンズの誤差感度も高くなってしまうからである。一方、第2レンズ群(Gr2)のレンズ枚数が3枚以上であると、コストアップするだけでなく重量が増加してしまう。そうなると、第2レンズ群(Gr2)は、他のレンズ群に比べ最も移動量が大きいので、駆動装置にかかる負荷も大きくなってしまうからである。
この第2レンズ群(Gr2)は、物体側から順に配置される、正レンズと負レンズとから構成されることが望ましい。これは、第2レンズ群(Gr2)の主点位置を第1レンズ群(Gr1)に近づけることにより、変倍作用は保ったまま、第2レンズ群(Gr2)の実質的な光学的パワーを軽減し、誤差感度の低減を図るためである。さらには、上記正レンズを両面凸とすることがより望ましい。これは、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーを強め、変倍時における第2レンズ群(Gr2)の移動量を減らすためである。
最も撮像素子に近い第3レンズ群(Gr3)は正レンズとすることが望ましい。これは、撮像素子(SR)受光面への軸外光線入射角度をテレセントリックに近づけるためである。
次に、本発明に係る変倍光学系を組み込んだ撮像レンズ装置の、具体的な実施形態の一例につき、図を参照しながら説明する。
図9は、撮像レンズ装置10の内部構成の一例を示す斜視図である。ただし、ここでは、変倍光学系を構成するレンズ群、及びレンズ群の駆動装置等を合わせた撮像レンズ装置の他に、図略の撮像素子を含めた形で示している。この実施例では、変倍光学系は3つのレンズ群から構成されるとしている。さらに、変倍の際に、第1レンズ群101及び第2レンズ群102を移動させ変倍及びフォーカシングを行い、第3レンズ群103の位置は固定しておくことを想定している。
この図に示すように、撮像レンズ装置10は、被写体(物体)側から第1レンズ群101、第2レンズ群102、及び第3レンズ群103が、各々の光軸を一致させて配列されて構成されている。そして、第1、第2及び第3レンズ群101〜103は、それぞれ支持部材104〜106に支持されている。図略の平行平面板及び撮像素子は固定部材107に支持されて、その固定部材107の中心部分に固定されている。第3レンズ群103及びその支持部材106は、撮像素子を支持する固定部材107に固定されており、この固定部材107は、図略の携帯電話機本体部に固設されている。第1及び第2レンズ群の支持部材104、105には、棒状のガイド部材108が貫通されているとともに、係合部104a、105aが適所に設けられている。
また、第2レンズ群102を支持する支持部材105には、例えばインパクト型圧電アクチュエータからなる駆動ユニット20が取り付けられており、第2レンズ群102はこの駆動ユニット20を含む駆動装置により、支持部材105を介して光軸方向に駆動される。駆動ユニット20は、より具体的には、支持部材21、圧電素子22、駆動部材23及び係合部材24により構成されている。支持部材21は、図略の携帯電話機本体部に固定され、圧電素子22及び駆動部材23を保持するものである。圧電素子22は、その分極方向である伸縮方向を支持部材21の軸方向と一致させて設置されている。そして、駆動部材23の一端は圧電素子22に、他端は係合部材24の側面に固着されている。
以上のような構成で、図略の駆動手段により圧電素子22に電圧が加えられると、圧電素子22はその電圧の向きにより、光軸方向に伸展又は収縮する。そして、その伸び又は縮みは、駆動部材23を介して接合されている係合部材24に伝えられる。この係合部材24は、第2レンズ群の支持部材105に接合されているので、これにより第1レンズ群101と第2レンズ群102を移動させることが可能になる。このとき、第1、第2レンズ群101、102の係合部104a、105aを、図略のカム部材等にそれぞれ係合させることで、レンズ群に、変倍及びフォーカシング等に必要な所望の動きをさせることが可能となる。また、第3レンズ群の支持部材106に、第1及び第2レンズ群の係合部104a、105aと同様の係合部を設けることにより、3つのレンズ群を同時に駆動させ、変倍及びフォーカシングを行わせることも可能である。さらに、同様の構成により、4つ以上のレンズ群を設け、それぞれを独立に又は相関を持たせて駆動させ、変倍及びフォーカシングを行わせることも可能である。
このような撮像レンズ装置において、被写体側から入射した光線は、順に、第1、第2そして第3レンズ群101〜103を通過する。そして、第3レンズ群103に隣り合って配置された図略の平行平面板を通過する。このとき、光学像は、撮像素子において電気的な信号に変換される際に発生する、いわゆる折り返しノイズが最小化されるように修正される。この平行平面板は、光学的ローパスフィルター、赤外カットフィルター、撮像素子のカバーガラス等に相当するものである。最後に、図略の撮像素子受光面に物体の光学像が形成され、その後、光学像は電気的な信号に変換される。この電気信号は、必要に応じて所定のデジタル画像処理や画像圧縮処理等が施されて、デジタル映像信号として携帯電話機や携帯情報端末等のメモリに記録されたり、有線あるいは無線によりほかのデジタル機器に伝送されたりする。
尚、各レンズ群や光学絞りを駆動させるには、ステッピングモーター等を用いてもよい。あるいは、移動量が小さい場合やレンズ群の重量が軽い場合には、超小型の圧電アクチュエータを各レンズ群に独立に用いてもよい。これにより、各レンズ群を独立に駆動することが可能になるばかりでなく、駆動部の体積や電力消費の増加を抑えつつ、撮像レンズ装置全体のさらなるコンパクト化が図れる。
以下、本発明に係る変倍光学系の実施例を、コンストラクション(構成)データ、収差図等を挙げて、さらに具体的に説明する。
実施形態1(実施例1)における、各レンズのコンストラクションデータを表1に示す。尚、本実施例においては、構成レンズはすべてガラス製である。
Figure 0004569155
ここに示したものは、表の左から順に、各レンズ面の番号、各面の曲率半径(単位はmm)、広角端(W)、中間点(M)そして望遠端(T)における光軸上での各レンズ面の間隔(軸上面間隔)(単位はmm)、各レンズの屈折率、そしてアッべ数である。軸上面間隔M、Tの空欄は、左のW欄の値と同じであることを表している。ここで、各レンズ面の番号ri(i=1,2,3,・・・)は、図1にも示したように、物体側から数えてi番目のレンズ面であり、riに*が付された面は非球面である。この表からわかるように、この実施例1では、第1レンズ群(Gr1)及び第2レンズ群(Gr2)を構成するそれぞれの接合レンズの両端面(空気に面している面)、及び第3レンズ群(Gr3)(物体側から数えて5番目のレンズ)の両面が非球面である。つまり、空気に面しているすべてのレンズ面が非球面である。また、光学絞り(ST)、平行平面板(PL)の両面、そして撮像素子(SR)の受光面の各面は平面であるために、それらの曲率半径は∞である。
レンズの非球面形状は、面頂点を原点とし、物体から撮像素子に向かう向きをz軸の正の向きとするローカルな直交座標系(x,y,z)を用いた以下の式で定義する。
Figure 0004569155
ただし、
z:高さhの位置でのz軸方向の変位量(面頂点基準)
h:z軸に対して垂直な方向の高さ(h2=x2+y2
c:近軸曲率(=1/曲率半径)
A,B,C,D,E,F,G,H,J:それぞれ4,6,8,10,12,14,16,18,20次の非球面係数
k:円錐係数
である。表1には、円錐係数kと非球面係数A,B,C,Dのみを示したが、それ以外の非球面係数E,F,G,H,Jは0である。この数1からわかるように、表1に示した非球面レンズに対する曲率半径は、レンズの中心付近の値を示している。
以上のようなレンズ配置、構成のもとでの、本実施例1の全光学系(第1,2,3レンズ群を合わせたもの)の球面収差(LONGITUDINAL SPHERICAL ABERRATION)、非点収差(ASTIGMATISM)そして歪曲収差(DISTORTION)を、図11の左側から順に示す。この図において、上段は広角端(W)、中段は中間点(M)、下段は望遠端(T)における各収差を表している。また、球面収差と非点収差の横軸は焦点位置のずれをmm単位で表しており、歪曲収差の横軸は歪量を全体に対する%で表している。球面収差の縦軸は、入射高で規格化した値で示してあるが、非点収差と歪曲収差の縦軸は像の高さ(像高)(単位mm)で表してある。さらに球面収差の図には、破線で赤色(波長656.27nm)、実線で黄色(いわゆるd線;波長587.56nm)、そして二点鎖線で青色(波長435.83nm)と、波長の異なる3つの光を用いた場合の収差がそれぞれ示してある。また、非点収差の図中、符号SとTはそれぞれサジタル(ラディアル)面、タンジェンタル(メリディオナル)面における結果を表している。さらに、非点収差および歪曲収差の図は、上記黄線(d線)を用いた場合の結果である。この図11からわかるように、本実施例1のレンズ群は、広角端(W)、中間点(M)、望遠端(T)のいずれにおいても、色収差、非点収差がほぼ0.1mm以内、歪曲収差もほぼ5%以内と優れた光学特性を示している。また、この実施例1における広角端(W)、中間点(M)、そして望遠端(T)における焦点距離(単位mm)及びF値を、表8及び表9にそれぞれ示す。これらの表から、本発明では、短焦点で明るい光学系が実現できていることがわかる。
次に、実施形態2(実施例2)における、各レンズのコンストラクションデータを表2に示す。この表からわかるように、この実施例2では、第1レンズ群(Gr1)の接合レンズの物体側の面、第2レンズ群(Gr2)を構成するそれぞれの接合レンズの両端面(空気に面している面)、及び第3レンズ群(Gr3)(物体側から数えて6番目のレンズ)の両面が非球面である。尚、本実施例においては、構成レンズはすべてガラス製である。
Figure 0004569155
実施形態3(実施例3)における、各レンズのコンストラクションデータを表3に示す。この表からわかるように、この実施例3では、第1レンズ群(Gr1)及び第2レンズ群(Gr2)を構成するそれぞれの接合レンズの両端面(空気に面している面)、及び第3レンズ群(Gr3)(物体側から数えて5番目のレンズ)の両面が非球面である。つまり、空気に面しているすべてのレンズ面が非球面である。尚、本実施例においては、構成レンズはすべてガラス製である。
Figure 0004569155
実施形態4(実施例4)における、各レンズのコンストラクションデータを表4に示す。この表からわかるように、実施例4においては、第1レンズ群(Gr1)及び第2レンズ群(Gr2)を構成するそれぞれの接合レンズの両端面(空気に面している面)、第3レンズ群(Gr3)(物体側から数えて5番目のレンズ)及び第4レンズ群(Gr4)(物体側から数えて6番目のレンズ)の両面が非球面である。つまり、空気に面しているすべてのレンズ面が非球面である。尚、本実施例においては、構成レンズはすべてガラス製である。
Figure 0004569155
実施形態5(実施例5)における、各レンズのコンストラクションデータを表5に示す。この表からわかるように、実施例5においては、第1レンズ群(Gr1)及び第2レンズ群(Gr2)を構成するそれぞれの接合レンズの両端面(空気に面している面)、及び第3レンズ群(Gr3)(物体側から数えて5番目のレンズ)の両面が非球面である。つまり、空気に面しているすべてのレンズ面が非球面である。尚、本実施例においては、第1、2及び5レンズ、つまり第1レンズ群(Gr1)及び第3レンズ群(Gr3)がプラスチックレンズ(樹脂製レンズ)である。
Figure 0004569155
実施形態6(実施例6)における、各レンズのコンストラクションデータを表6に示す。この表からわかるように、実施例6においては、第1レンズ群(Gr1)を構成する接合レンズの両端面(空気に面している面)、第2レンズ群(Gr2)の物体側のレンズ(物体側から数えて3番目のレンズ)の両面、及び第3レンズ群(Gr3)(物体側から数えて5番目のレンズ)の両面が非球面である。尚、本実施例においては、第1、2及び5レンズ、つまり第1レンズ群(Gr1)及び第3レンズ群(Gr3)がプラスチックレンズである。
Figure 0004569155
実施形態7(実施例7)における、各レンズのコンストラクションデータを表7に示す。この表からわかるように、実施例7においては、第1レンズ群(Gr1)及び第2レンズ群(Gr2)を構成するそれぞれの接合レンズの両端面(空気に面している面)、及び第3レンズ群(Gr3)(物体側から数えて5番目のレンズ)の両面が非球面である。つまり、空気に面しているすべてのレンズ面が非球面である。尚、本実施例においては、構成レンズはすべてガラス製である。
Figure 0004569155
以上のようなレンズ配置、構成のもとでの、本実施例2〜7の全光学系(第1,2,3レンズ群を合わせたもの。実施例4においては、さらに第4レンズ群を合わせたもの。)の球面収差、非点収差、そして歪曲収差を図12〜図17にそれぞれ示す。いずれの実施例におけるレンズ群も、広角端(W)、中間点(M)、望遠端(T)のいずれにおいても、色収差、非点収差ともにほぼ0.1mm以内、歪曲収差もほぼ5%以内と優れた光学特性を示している。また、この実施例2〜7における広角端(W)、中間点(M)、そして望遠端(T)における焦点距離(単位mm)及びF値を、表8及び表9にそれぞれ示す。これらの表から、実施例1同様、短焦点で、明るい光学系が実現できていることがわかる。
さらに、これら実施例1〜7において得られた、前記式(1)〜(16)の値を表10に示す。本実施例はいずれの条件式においても、前述した望ましい値が得られていることがわかる。
Figure 0004569155
Figure 0004569155
Figure 0004569155
以上説明したように、本実施例は主にガラスレンズを用いて構成しており、実施例5及び6において、それに加えプラスチックレンズ(樹脂製レンズ)を併用している。しかし、本発明はこれらに限定されることなく、各レンズ群のいずれか、又は2つ以上をプラスチックレンズとすることが可能である。特に第1レンズ群(Gr1)は他のレンズ群に比べレンズ径が大きいので、プラスチック製とすることによる軽量化の効果が最も大きい。また、本発明に係る変倍光学系においては、第2レンズ群(Gr2)の移動量が最も大きいが、これをプラスチック製とすることで、レンズ駆動装置の負荷を低減することができる。さらに、他のレンズ群に比べ第3レンズ群(Gr3)の光学的パワーは弱いので、良好な収差補正を保ったまま、プラスチック製とすることが可能である。いずれの場合もプラスチックレンズとすることで、レンズ駆動装置の小型化、結果としてレンズ群及びレンズ駆動装置を含めた撮像レンズ装置全体のさらなるコンパクト化が実現できる。
以上説明したように、本発明に係る変倍光学系を組み込んだ撮像レンズ装置は、小型・軽量であるために、携帯電話機等のデジタル機器に搭載することが可能である。これにより、静止画または動画撮影を所望の拡大率で行えるようになる。さらに、200万画素クラス以上の高画素撮像素子にも対応できる高い光学性能を保持しているので、補間を必要とする電子ズーム方式に対しても高い優位性を保っている。
実施形態1の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態2の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態3の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態4の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態5の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態6の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態7の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 主光線の像面入射角の定義を示す模式図である。 本発明に係る変倍光学系と撮像素子とを備えた撮像レンズ装置の、内部構成の一例を示す斜視図である。 (a)は本発明に係る変倍光学系を搭載したカメラ付携帯電話機の操作面を示す外観構成図である。(b)は本発明に係る変倍光学系を搭載したカメラ付携帯電話機の操作面の裏面を示す外観構成図である。 実施例1の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例2の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例3の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例4の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例5の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例6の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例7の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。
符号の説明
Gr1 第1レンズ群
Gr2 第2レンズ群
Gr3 第3レンズ群
Gr4 第4レンズ群
ST 光学絞り
PL 平行平面板
SR 撮像素子
AX 光軸
10 撮像レンズ装置
101 第1レンズ群
102 第2レンズ群
103 第3レンズ群
104 第1レンズ群の支持部材
105 第2レンズ群の支持部材
106 第3レンズ群の支持部材
107 撮像素子の固定部材
104a 第1レンズ群用支持部材の係合部
105a 第2レンズ群用支持部材の係合部
108 ガイド部材
20 駆動ユニット
21 支持部材
22 圧電素子
23 駆動部材
24 係合部材
200 携帯電話機本体
201 アンテナ
202 ディスプレイ
203 画像切替ボタン
204 変倍ボタン
205 シャッターボタン
206 ダイヤルボタン
207 撮像レンズ装置(カメラ)

Claims (14)

  1. 光学像を電気的な信号に変換する撮像素子の受光面上に被写体の光学像を形成し、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍を行う変倍光学系であって、
    前記変倍光学系は、3つのレンズ群のみから構成され、
    物体側から順に配置される、負の光学的パワーを有する第1レンズ群と、正の光学的パワーを有する第2レンズ群とを含み、広角端から望遠端への変倍時に前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が狭められる構成を備えると共に、
    前記第1レンズ群は接合レンズを含む3枚以下のレンズで構成され、
    前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群には各々少なくとも1面の非球面が備えられ、
    前記第2レンズ群の像面側に、正の光学的パワーを有する第3レンズ群が備えられ
    前記第2レンズ群は、物体側から順に配置される正レンズと負レンズとから構成され、以下の条件式を満たすことを特徴とする変倍光学系。
    |ν 2n −ν 2p |>10
    ただし、
    ν 2n :前記第2レンズ群中の負レンズのアッベ数
    ν 2p :前記第2レンズ群中の正レンズのアッベ数
  2. 前記第1レンズ群の前記接合レンズは物体と対向するように配置され、該接合レンズは物体側から順に配置される、少なくとも1枚の負レンズと少なくとも1枚の正レンズとから構成されることを特徴とする請求項1に記載の変倍光学系。
  3. 前記第1レンズ群及び前記第3レンズ群の少なくとも一方のレンズ群を構成するレンズの1面に非球面が備えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の変倍光学系。
  4. 前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に光学絞りが備えられ、前記光学絞りは広角端から望遠端への変倍に際して前記第2レンズ群と共に物体側に移動させられることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の変倍光学系。
  5. 前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に光学絞りが備えられ、前記光学絞りは広角端から望遠端への変倍に際して単独で物体側に移動させられることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の変倍光学系。
  6. 前記第2レンズ群は、下記条件式を満たすことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の変倍光学系。
    0.7<f2/fW<2
    2:第2レンズ群の合成焦点距離
    W:広角端での全光学系の合成焦点距離
  7. 前記第1レンズ群における接合レンズは、物体側から順に配置される、負レンズと正レンズとの2枚から構成され、前記負レンズのアッベ数をν1n、前記正レンズのアッベ数をν1pとしたとき、下記条件式を満たすことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の変倍光学系。
    |ν1p−ν1n|>15
  8. 前記第1レンズ群は、前記接合レンズのみから構成されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の変倍光学系。
  9. すべてのレンズ群は、単レンズ又は接合レンズのみから構成されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の変倍光学系。
  10. 空気と面しているすべてのレンズ面が非球面とされていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の変倍光学系。
  11. 3つ以上のレンズ群が光軸方向に移動させられることで変倍を行うことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の変倍光学系。
  12. 前記第1レンズ群は、下記条件式を満たすことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の変倍光学系。
    1<|f1/fW|<4
    1:第1レンズ群の合成焦点距離
    W:広角端での全光学系の合成焦点距離
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の変倍光学系を備え、光学像を電気的な信号に変換する撮像素子の受光面上に被写体の光学像を形成することを特徴とする撮像レンズ装置。
  14. 請求項13に記載の撮像レンズ装置と、撮像素子とを含み、前記物体側の被写体の静止画撮影及び動画撮影の少なくとも一方の撮影を実行する機能部とを含むことを特徴とするデジタル機器。
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