JP4656453B2 - ズームレンズおよび撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、新規なズームレンズおよび撮像装置に関する。詳しくは、高いズーム倍率を持ち、さらには撮影画角の十分な広角化が可能な、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、あるいは監視カメラ等に適したズームレンズ、およびこのズームレンズを使用した撮像装置に関するものである。
近年、デジタルカメラの市場は非常に大きなものとなっており、ユーザのデジタルカメラに対する要望も多岐にわたっている。高画質化、小型化、薄型化は言うまでもなく、さらに近年では撮影レンズの高倍率化や広角化への要望も非常に大きくなってきている。
一般に、ズームレンズとして、最も物体側のレンズ群が正の屈折力を有する、ポジティブリードタイプのズームレンズは、ズーム倍率を大きくできる利点があるため、例えばズーム倍率が4倍を超えるような高倍率ズームレンズに適したタイプとして多く用いられている。
特に、ポジティブリードタイプのコンパクトなズームレンズとして、物体側より順に、正、負、正、正の屈折力を有する4つのレンズ群より成る、4群ズームレンズがよく知られている(例えば、特許文献1〜4参照。)。
特開2006−23529号公報 特開2005−338740号公報 特許第3977150号明細書 特開2006−308957号公報
しかし、従来技術による正・負・正・正タイプのズームレンズとして、特許文献1〜4のようなものが存在しているが、特許文献1〜3については十分な高倍率化を達成できていない。また、一般的に広角化を図る際に、前玉レンズ外径が大型化しやすい特性をもつズームタイプでもあるため、特許文献1〜3のすべてにおいて、撮影画角の十分な広角化と小型化を実現するには至っていない。
さらに、光学系の広角化・高倍率化には良好な収差補正を行う必要があるため、レンズ枚数を多く使うことが通常である。高倍率化と広角化を図ったズームレンズが特許文献4で紹介されているが、上記理由のために第1レンズ群のレンズ枚数が増加し、光学系サイズの十分な小型化の実現には至っていない。
したがって、特にカメラ非使用時(非撮影時)にレンズを沈胴させて収納性を図った沈胴式ズームレンズにおいては、レンズ枚数を削減して沈胴時のカメラ厚みを薄くすることが極めて困難となるため、高倍率化、広角化と同時に、上記課題を克服した小型・軽量のズームレンズの開発が強く要請される。
また、固体撮像素子を用いた撮像装置には像側がテレセントリックに近いズームレンズが像面照度を均一にすることができるので望ましい。このようなズームレンズとしては最も像側のレンズ群が正の屈折力のズームレンズが適している。
本発明は、高倍率でありながら、コンパクトで全ズーム範囲にわたり高い光学性能を有し、さらには撮影画角の十分な広角化が可能な、撮像手段として固体撮像素子を用いた撮像装置に好適なズームレンズ、およびそれを搭載した撮像装置を得ることを目的とする。
本発明によるズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群、負の屈折力を持つ第2レンズ群、正の屈折力を持つ第3レンズ群、正の屈折力を持つ第4レンズ群とから成り、広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群が第2レンズ群との間隔を広げるように移動し、第2レンズ群が一旦像側に移動したあとに物体側に戻るように移動し、第3レンズ群が物体側に移動するズームレンズにおいて、第1レンズ群は物体側から順に正レンズと負レンズとを接合した全体として正の屈折力をもつ接合レンズのみで構成され、第1レンズ群を構成している正レンズが両凸レンズであり、第2レンズ群が、物体側から順に、負・負・正の順に配置された3枚のレンズで構成され、第4レンズ群が1枚の正レンズにより構成され、第4レンズ群を光軸方向に移動させることによりフォーカシングを行い、以下の条件式(1)、(2)、(3)を満足するものである。
(1)25<νd11−νd12<50
(2)7.0<f1/IH<14
(3)2.2<f1/√(fw・ft)<3.6
ただし、
νd11:第1レンズ群を構成する正レンズのアッベ数
νd12:第1レンズ群を構成する負レンズのアッベ数
f1:第1レンズ群の焦点距離
IH:最大像高
fw:広角端における全系の焦点距離
ft:望遠端における全系の焦点距離
このような本発明では、第1レンズ群を上記のような接合レンズのみの構成にすることにより、レンズ群の厚みを薄くできる。また、上記条件式(1)を満たすことで、ズーム倍率全域において色収差補正を良好にできる。また、上記条件式(2)、(3)を満たすことで、第1レンズ群を接合レンズのみの簡素で小型な構成にしながらも、光学系の高倍率化と小型化を実現することができる。さらに、フォーカシングを1枚のレンズによって構成された第4レンズ群で行うことにより、フォーカスレンズユニットを小型化することが可能になる上、フォーカスアクチュエーターの負荷軽減と省電力化にも利点がある。
本発明によれば、高倍率でありながら、コンパクトで全ズーム範囲にわたり高い光学性能を有し、さらには撮影画角の十分な広角化が可能なズームレンズ、およびそれを搭載した撮像装置を得ることが可能となる。
以下に、本発明ズームレンズおよび撮像装置を実施するための最良の形態について説明する。
<ズームレンズ>
本実施形態に係るズームレンズは、上記した課題を解決するために、次のようなレンズ構成となる。すなわち、物体側より順に、正の焦点距離を持つ第1レンズ群、負の焦点距離の第2レンズ群、正の焦点距離の第3レンズ群、正の焦点距離の第4レンズ群を有し、広角端から望遠端へのズーミングを各群の空気間隔を変化させて行う、高倍率かつ広画角のコンパクトなズームレンズである。
具体的には、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群が第2レンズ群との間隔を広げるように移動し、第2レンズ群が一旦像側に移動したあとに物体側に戻るように移動し、第3レンズ群が物体側に移動する。これにより光学系の小型化と同時に高いズーム倍率も実現できる。
なお、第4レンズ群についてもズーミングの際に可動にしても良い。特に、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第4レンズ群を一旦物体側に移動したあとに像側に戻るように移動させると変倍作用がさらに高くなる上、光学全長の小型化を図ることも可能となる。
また、絞り等のFナンバーを決定する部材は第3レンズ群に配置し、ズーミングの際も第3レンズ群と一体で移動する。また、第3レンズ群は、光軸に対して垂直方向に移動することで像振れ(いわゆる手振れ)を補正する。
本実施形態に係るズームレンズは、第1レンズ群が物体側から順に正レンズと負レンズとを接合した全体として正の屈折力をもつ接合レンズのみで構成され、以下の条件式(1)を満足するように構成されている。
(1)25<νd11−νd12<50
ただし、
νd11:第1レンズ群を構成する正レンズのアッベ数
νd12:第1レンズ群を構成する負レンズのアッベ数
とする。
第1レンズ群を上記のような接合レンズのみの構成にすることにより、レンズ群の厚みを薄くすることが可能となり、それにより沈胴時におけるカメラサイズを小型化することができる。また、2枚のレンズを接合することにより、ズームレンズ製造時におけるレンズの取り付け誤差を限りなく小さくすることが可能となり、さらにはレンズ枠の構造を簡素化することもできる。これにより、小型化、薄型化に加えて、同時に光学系性能の高性能化とコストダウンを図ることも可能となる。
条件式(1)は、第1レンズ群を構成している接合レンズにおける正レンズの材料のアッベ数と負レンズの材料のアッベ数との差を規定する式である。条件式(1)の下限を超えてレンズの材料を選定すると色収差を補正することが困難となる。
特に、広角側のズーム領域における軸外色収差と望遠側のズーム領域における軸上色収差が大きく発生するため画像劣化を招く。それに加えて、条件式(1)の下限を超えると、νd11の値が小さくなるか、νd12の値が大きくなってしまうが、前者の場合は、特に広角化と高倍率化とを図る際に正レンズで発生する色収差が大きくなってしまう。また、後者の場合は負レンズにおける色収差補正を良好に行うことが困難となる。
一方、条件式(1)の上限を超えて第1レンズ群の接合レンズを構成した場合、負レンズの材料のアッベ数が小さくなりすぎるので好ましくない。一般的に、アッベ数の小さい硝材は分散と同時に部分分散も大きくなるため、特に高変倍のズームレンズにおいては望遠側の2次スペクトルが増大しやすくなる。
本実施形態のズームレンズは、第1レンズ群を構成している正レンズが両凸レンズで構成されている。第1レンズ群を構成している正レンズを両凸レンズにすることで、第1レンズ群の最も物体側のレンズ面で発生する色収差を、接合レンズ面で良好に補正することが可能となる。最良の実施形態としては、第1レンズ群の正レンズの曲率を以下の条件式(13)〜(14)を満足するように構成するとなお良い。
(13)3.0<R11/IH<7.0
(14)(IH×100)/|R12|<4.0
ただし、
R11:第1レンズ群の最も物体側のレンズ面の曲率半径
R12:第1レンズ群内の接合レンズ面の曲率半径
IH:最大像高
とする。
条件式(13)〜(14)は、第2レンズ群を構成している両凸レンズの曲率を規定している。条件式(13)の下限を超えてR11で定義する面の曲率が強くなると、R11で定義する面で発生する諸収差が多くなり画像劣化を招く。また、条件式(13)の上限を超えてR11で定義する面の曲率が緩みすぎると、物体側からR11で定義する面に入射する軸外光線の入射角度が大きくなる。このため、光学系を広角化する際に軸外収差の発生が大きくなる上、R11で定義する面における近軸理論の屈折力が弱くなるため、第1レンズ群の正の屈折力も弱くなり、光学系の小型化も困難になる。
一方、条件式(14)の上限を超えてR12で定義する面の曲率が強くなりすぎると、接合レンズ面の曲率が強くなりすぎることを意味し、この接合レンズ面で行っている色収差補正を全ズーム領域でバランス良く効果を発揮することが困難となる。このため、高倍率化、広角化、高性能化を同時に達成することが不可能となる。
さらに、最良の実施形態としては、上記R11で定義する面に非球面を施すことが好ましい。そうすることで、この面で発生する諸収差、特に広角側での軸外収差と望遠側での球面収差を低減することが可能となり、光学性能が更に向上する。
本実施形態のズームレンズは、第1レンズ群が以下の条件式(2)〜(3)を満足するように構成されているものでもある。
(2)7.0<f1/IH<14
(3)2.2<f1/√(fw・ft)<3.6
ただし、
f1:第1レンズ群の焦点距離
IH:最大像高
fw:広角端における全系の焦点距離
ft:望遠端における全系の焦点距離
とする。
条件式(2)〜(3)は、第1レンズ群の屈折力を規定する式であり、ともに下限を超えて屈折力が大きくなりすぎると収差の補正が困難となるため画像劣化を招く。一方、条件式(2)〜(3)の上限を超えると、第1レンズ群の屈折力が小さくなりすぎて高倍率化、広角化、小型化を同時に達成することが困難になる。第1レンズ群の屈折力を上記のように配置することにより、第1レンズ群を接合レンズのみの簡素で小型な構成にしながらも、光学系の高倍率化と小型化を実現することが可能となっている。
本実施形態のズームレンズは、第1レンズ群の最も像側のレンズ面が、像側に凹の形状をとっている。この構成により、広角側における軸外収差、特にコマ収差の補正と、望遠側における球面収差の補正を良好に行うことができるため、広角化、高倍率化、さらには光学性能の向上を達成している。
さらに、最良の実施形態としては、上記レンズ面を以下の条件式(15)を満足するように構成すると良い。
(15)0.01<IH/R13<0.1
ただし、
R13:第1レンズ群の最も像側のレンズ面の曲率半径
IH:最大像高
とする。
条件式(15)は、R13で定義する面の曲率を規定する式である。条件式(15)の下限を超えてR13で定義する面の曲率が緩みすぎると、R13で定義する面を像側に向かって射出する光線の射出角度が大きくなりすぎるため、特に広角側での軸外収差と望遠側での球面収差を補正することが困難となる。また、条件式(15)の上限を超えてR13で定義する面の曲率が強くなりすぎても、諸収差の補正が良好に行えないため良くない。また、R13で定義する面に非球面を施すことが好ましい。そうすることで、条件式(15)を満たす場合の効果、すなわち広角側での軸外収差と望遠側での球面収差の補正効果をより高めることが可能となる。
本実施形態のズームレンズは、第1レンズ群を上記のように構成することで前に述べた課題をクリアしており、この構成を達成するために、第1レンズ群を物体側から正レンズ、負レンズの順に配置して接合することが重要となる。
本実施形態のズームレンズは、第2レンズ群に、物体側から順に負・正の順に配置されたレンズペア(接合レンズおよび複数枚の単レンズを配置したものを含む)が少なくとも1ペア存在し、以下の条件式(4)〜(6)を満足している。
(4)1.0<|f2/fw|<1.6
(5)15<νd2n−νd2p<35
(6)ndp>1.75
ただし、
f2:第2レンズ群の焦点距離
fw:広角端における全系の焦点距離
νd2n:第2レンズ群中に配置されたすべての負レンズのアッベ数の平均値
νd2p:第2レンズ群中に配置されたすべての正レンズのアッベ数の平均値
dp:第2レンズ群中に配置されたすべての正レンズの屈折率の平均値
とする。
第2レンズ群内を上記の構成にすることにより、特に広角側における軸外諸収差と望遠端における軸上収差を良好に補正する効果がある。
条件式(4)は、第2レンズ群の屈折力を規定する式である。条件式(4)の下限を超えて第2レンズ群の屈折力が強くなりすぎると、収差の補正が困難となるため画質劣化を招く。一方、条件式(4)の上限を超えると、第2レンズ群の屈折力が足りなくなり、光学系の小型化と高倍率化を実現することが不可能になる。
条件式(5)は、第2レンズ群中に配置されたすべての負レンズのアッベ数の平均値と、すべての正レンズのアッベ数の平均値の差を規定する式である。条件式(5)の上限または下限を超えるような構成にした場合、広角側における軸外色収差と望遠側における軸上色収差の補正が困難となるので、光学系の高倍率化および広角化の達成が困難となる。
条件式(6)は、第2レンズ群中に配置されたすべての正レンズの屈折率の平均値を規定する式である。条件式(6)がこの下限を超えて小さくなると、第2レンズ群のペッツバール和がマイナス方向に大きくなるため、光学系の高倍率化と広角化を図る際に像面湾曲を補正することが困難となる。
また、最良の実施形態としては、第2レンズ群が物体から順に、負・負・正の順に配置された3枚のレンズで構成され、以下の条件式(4)、(7)、(8)を満足すると、上記の利点が更に効果的となるので良い。
(4)1.0<|f2/fw|<1.5
(7)15<{(νd21+νd22)/2}−νd23<30
(8)nd23>1.84
ただし、
f2:第2レンズ群の焦点距離
fw:広角端における全系の焦点距離
νd21:第2レンズ群の最も物体側に配置された負レンズのアッベ数
νd22:第2レンズ群の物体側から2番目に配置された負レンズのアッベ数
νd23:第2レンズ群の最も像側に配置された正レンズのアッベ数
d23:第2レンズ群の最も像側に配置された正レンズの屈折率
とする。
本実施形態のズームレンズは、広角端から望遠端へのズーミングの際における第2レンズ群の移動に関して、以下の条件式(9)〜(10)を満足している。
(9)0.7<|ΔWM2|/IH<1.2
(10)|ΔWT2|/IH<0.7
ただし、
ΔWM2:広角端における第2レンズ群の位置から、中間焦点位置(fm=√(fw・ft))における第2レンズ群の位置までの距離
ΔWT2:広角端における第2レンズ群の位置から、望遠端における第2レンズ群の位置までの距離
IH:最大像高
とする。
条件式(9)〜(10)は、ズーミングの際における第2レンズ群の移動ストロークを規定する式である。条件式(9)〜(10)の上限を超えて第2レンズ群の移動ストロークが大きくなりすぎると、第2レンズ群を移動させるためのカム環の光軸方向の厚みが厚くなってしまうため、レンズ沈胴時におけるカメラサイズの薄型化が難しくなる。また、条件式(9)の下限を超えると、第2レンズ群の移動ストロークが少なくなりすぎるため、光学系の全長を小型化することが困難となる。
本実施形態のズームレンズは、第3レンズ群内に、正負のレンズで構成される接合レンズを少なくとも1つ有し、その接合レンズのガラス材料が以下の条件式(11)を満足している。
(11)25<νd3p−νd3n<70
ただし、
νd3p:第3レンズ群を構成する正レンズのアッベ数
νd3n:第3レンズ群を構成する負レンズのアッベ数
とする。
条件式(11)の下限を超えて第3レンズ群内の接合レンズを構成すると、第3レンズ群での色収差の発生が大きくなるため、光学系の高倍率化が難しくなる。一方、条件式(11)の上限を超えて接合レンズを構成すると、第3レンズ群を構成する正レンズの屈折率が低くなりやすいため、第3レンズ群全体での正の屈折力が足りなくなり、十分の高倍率化を実現することが困難となる。
本実施形態のズームレンズは、第3レンズ群、および第4レンズ群の焦点距離が、以下の条件式(12)を満足している。
(12)0.25<f3/f4<1.0
ただし、
f3:第3レンズ群の焦点距離
f4:第4レンズ群の焦点距離
とする。
条件式(12)は、第3レンズ群と第4レンズ群の焦点距離比に関するものであり、下限を越えると第4レンズ群の屈折力が緩くなり、ズーミング中の収差変動が大きくなり高倍率化が困難になる。また、上限を超えると第3レンズ群の屈折力が緩くなりレンズ全長が長くなり小型化が困難になる。
本実施形態のズームレンズの第4レンズ群は、正の屈折力を持った1つのレンズ成分で構成するとよい。さらに、最良の実施例として本発明ズームレンズを簡素で高性能なものにするためには、第4レンズ群として少なくとも非球面を1面有した正の屈折力をもったレンズ1枚で構成するのがよい。
また、第4レンズ群は光学系を像側テレセントリックに近づけている。これにより、第1レンズ群から第4レンズ群を介して固体撮像素子上に像を形成する撮像装置に好適となるようにフィールドレンズの役割を持たしている。
フォーカシングは構成レンズ枚数が少ない第4レンズ群で行うのが好ましく、これによりフォーカスレンズユニットを小型化することが可能になる上、フォーカスアクチュエーターへの負荷軽減と省電力化にも利点がある。
また、最良の実施形態としては、第4レンズ群がプラスティック成型による1枚の正レンズで構成されていると、上記の利点がさらに有効となり、加えて、フォーカスレンズユニットの軽量化とコストダウンとを図ることが可能となる。
以下に、本実施形態によるズームレンズの4つの具体的な実施例を説明する。図1〜図28は各実施例のレンズ構成および各種収差図である。また、表1、表5、表9、表13に各実施例の光学系のデータを示す。また、表2、表6、表10、表14に各実施例の変倍に伴う可変間隔を、表3、表7、表11、表15に各実施例の各非球面の非球面係数を、そして、表4、表8、表12、表16には各実施例における条件式数値を示す。
なお、数値実施例において使用する記号の意味は次の通りである。
FNo:Fナンバー
f:焦点距離
ω:半画角
si:物体側から数えてi番目の面
ri:上記面siの曲率半径
di:物体側からi番目の面とi+1番目の面との間の面間隔
ni:第iレンズのd線(波長587.6nm)における屈折率
νi:第iレンズのd線(波長587.6nm)におけるアッベ数
また、非球面形状は、次の数式によって定義されるものとする。
(数式)
x=cy2/(1+(1−(1+k)c221/2)+Ay4+By6+…
ただし、
x:レンズ面頂点からの光軸方向の距離
y:光軸と垂直な方向の高さ
c:レンズ頂点での近軸曲率
k:コーニック定数
A,B,…:非球面係数
とする。
また、下記の数値実施例について、以下の表中の「ASP」は当該面が非球面形状で構成されていることを示し、「STO」は当該面が開口絞りになっていることを示し、「INFINITY」は当該面が平面で構成されていることを示す。
<実施例1>
図1は、実施例1に係るズームレンズの構成図である。このズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群GR1、負の屈折力を持つ第2レンズ群GR2、正の屈折力を持つ第3レンズ群GR3、正の屈折力を持つ第4レンズ群GR4を有する。また、このズームレンズは、広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群GR1が第2レンズ群GR2との間隔を広げるように移動し、第2レンズ群GR2が一旦像側に移動したあとに物体側に戻るように移動し、第3レンズ群GR3が物体側に移動する。
また、第1レンズ群GR1は、物体側から順に正レンズL11と負レンズL12とを接合した全体として正の屈折力をもつ接合レンズのみで構成される。第2レンズ群GR2は、物体側から順に負レンズL21、負レンズL22、正レンズL23により構成され、全体として負の屈折力をもつ。第3レンズ群GR3は、物体側から順に正レンズL31、開口絞りSTO、正レンズL32、負レンズL33により構成され、全体として正の屈折力をもつ。第4レンズ群GR4は、正レンズL4により構成され、全体として正の屈折力をもつ。
図2は、実施例1のズームレンズの広角端における縦収差図である。また、図3は、実施例1のズームレンズの広角端における横収差図である。また、図4は、実施例1のズームレンズの中間焦点位置における縦収差図である。また、図5は、実施例1のズームレンズの中間焦点位置における横収差図である。また、図6は、実施例1のズームレンズの望遠端における縦収差図である。また、図7は、実施例1のズームレンズの望遠端における横収差図である。
表1に実施例1の光学系のデータ、表2に実施例1の変倍に伴う可変間隔、表3に実施例1の各非球面の非球面係数、表4に実施例1における条件式数値を示す。
Figure 0004656453
Figure 0004656453
Figure 0004656453
Figure 0004656453
<実施例2>
図8は、実施例2に係るズームレンズの構成図である。このズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群GR1、負の屈折力を持つ第2レンズ群GR2、正の屈折力を持つ第3レンズ群GR3、正の屈折力を持つ第4レンズ群GR4を有する。また、このズームレンズは、広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群GR1が第2レンズ群GR2との間隔を広げるように移動し、第2レンズ群GR2が一旦像側に移動したあとに物体側に戻るように移動し、第3レンズ群GR3が物体側に移動する。
また、第1レンズ群GR1は、物体側から順に正レンズL11と負レンズL12とを接合した全体として正の屈折力をもつ接合レンズのみで構成される。第2レンズ群GR2は、物体側から順に負レンズL21、負レンズL22、正レンズL23により構成され、全体として負の屈折力をもつ。第3レンズ群GR3は、物体側から順に正レンズL31、開口絞りSTO、正レンズL32、負レンズL33により構成され、全体として正の屈折力をもつ。第4レンズ群GR4は、正レンズL4により構成され、全体として正の屈折力をもつ。
図9は、実施例2のズームレンズの広角端における縦収差図である。また、図10は、実施例2のズームレンズの広角端における横収差図である。また、図11は、実施例2のズームレンズの中間焦点位置における縦収差図である。また、図12は、実施例2のズームレンズの中間焦点位置における横収差図である。また、図13は、実施例2のズームレンズの望遠端における縦収差図である。また、図14は、実施例2のズームレンズの望遠端における横収差図である。
表5に実施例2の光学系のデータ、表6に実施例2の変倍に伴う可変間隔、表7に実施例2の各非球面の非球面係数、表8に実施例2における条件式数値を示す。
Figure 0004656453
Figure 0004656453
Figure 0004656453
Figure 0004656453
<実施例3>
図15は、実施例3に係るズームレンズの構成図である。このズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群GR1、負の屈折力を持つ第2レンズ群GR2、正の屈折力を持つ第3レンズ群GR3、正の屈折力を持つ第4レンズ群GR4を有する。また、このズームレンズは、広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群GR1が第2レンズ群GR2との間隔を広げるように移動し、第2レンズ群GR2が一旦像側に移動したあとに物体側に戻るように移動し、第3レンズ群GR3が物体側に移動する。
また、第1レンズ群GR1は、物体側から順に正レンズL11と負レンズL12とを接合した全体として正の屈折力をもつ接合レンズのみで構成される。第2レンズ群GR2は、物体側から順に負レンズL21、負レンズL22、正レンズL23により構成され、全体として負の屈折力をもつ。第3レンズ群GR3は、物体側から順に正レンズL31、開口絞りSTO、正レンズL32、負レンズL33により構成され、全体として正の屈折力をもつ。第4レンズ群GR4は、正レンズL4により構成され、全体として正の屈折力をもつ。
図16は、実施例3のズームレンズの広角端における縦収差図である。また、図17は、実施例3のズームレンズの広角端における横収差図である。また、図18は、実施例3のズームレンズの中間焦点位置における縦収差図である。また、図19は、実施例3のズームレンズの中間焦点位置における横収差図である。また、図20は、実施例3のズームレンズの望遠端における縦収差図である。また、図21は、実施例3のズームレンズの望遠端における横収差図である。
表9に実施例3の光学系のデータ、表10に実施例3の変倍に伴う可変間隔、表11に実施例3の各非球面の非球面係数、表12に実施例3における条件式数値を示す。
Figure 0004656453
Figure 0004656453
Figure 0004656453
Figure 0004656453
<実施例4>
図22は、実施例4に係るズームレンズの構成図である。このズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群GR1、負の屈折力を持つ第2レンズ群GR2、正の屈折力を持つ第3レンズ群GR3、正の屈折力を持つ第4レンズ群GR4を有する。また、このズームレンズは、広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群GR1が第2レンズ群GR2との間隔を広げるように移動し、第2レンズ群GR2が一旦像側に移動したあとに物体側に戻るように移動し、第3レンズ群GR3が物体側に移動する。
また、第1レンズ群GR1は、物体側から順に正レンズL11と負レンズL12とを接合した全体として正の屈折力をもつ接合レンズのみで構成される。第2レンズ群GR2は、物体側から順に負レンズL21、負レンズL22、正レンズL23により構成され、全体として負の屈折力をもつ。第3レンズ群GR3は、物体側から順に正レンズL31、開口絞りSTO、正レンズL32、負レンズL33により構成され、全体として正の屈折力をもつ。第4レンズ群GR4は、正レンズL4により構成され、全体として正の屈折力をもつ。
図23は、実施例4のズームレンズの広角端における縦収差図である。また、図24は、実施例4のズームレンズの広角端における横収差図である。また、図25は、実施例4のズームレンズの中間焦点位置における縦収差図である。また、図26は、実施例4のズームレンズの中間焦点位置における横収差図である。また、図27は、実施例4のズームレンズの望遠端における縦収差図である。また、図28は、実施例4のズームレンズの望遠端における横収差図である。
表13に実施例4の光学系のデータ、表14に実施例4の変倍に伴う可変間隔、表15に実施例4の各非球面の非球面係数、表16に実施例4における条件式数値を示す。
Figure 0004656453
Figure 0004656453
Figure 0004656453
Figure 0004656453
上記各数値実施例1〜4のズームレンズは、条件式(1)〜(15)を満足し、また、各収差図に示すように、広角端位置、広角端と望遠端との間の中間焦点位置および望遠端位置において、各収差ともバランス良く補正されていることが分かる。
<撮像装置:デジタルスチルカメラ>
次に、上記ズームレンズを用いた本発明および別の本発明撮像装置の実施の形態について説明する。図29は、上記した本実施形態のズームレンズを適用したデジタルスチルカメラ(撮像装置)の構成例を示すブロック図である。
図29に示すデジタルスチルカメラ100は、撮像機能を担うカメラブロック10と、撮像された画像信号のアナログ−デジタル変換等の信号処理を行うカメラ信号処理部20と、画像信号の記録再生処理を行う画像処理部30と、撮像された画像等を表示するLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)等の表示部40と、メモリカード51への書き込み/読み出しを行うR/W(リーダ/ライタ)50と、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)60と、ユーザによる操作入力のための入力部70と、カメラブロック10内のレンズの駆動を制御するレンズ駆動制御部80を具備する。
カメラブロック10は、本発明が適用されるズームレンズ11を含む光学系や、CCD(Charge Coupled Devices)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子12等により構成される。カメラ信号処理部20は、撮像素子12からの出力信号に対するデジタル信号への変換や、ノイズ除去、画質補正、輝度・色差信号への変換等の信号処理を行う。画像処理部30は、所定の画像データフォーマットに基づく画像信号の圧縮符号化・伸長復号化処理や、解像度等のデータ仕様の変換処理等を行う。
メモリカード51は、着脱可能な半導体メモリからなる。R/W50は、画像処理部30によって符号化された画像データをメモリカード51に書き込み、またメモリカード51に記録された画像データを読み出す。CPU60は、デジタルスチルカメラ内の各回路ブロックを制御する制御処理部であり、入力部70からの指示入力信号等に基づいて各回路ブロックを制御する。
入力部70は、例えば、シャッタ操作を行うためのシャッタレリーズボタンや、動作モードを選択するための選択スイッチ等により構成され、ユーザによる操作に応じた指示入力信号をCPU60に対して出力する。レンズ駆動制御部80は、CPU60からの制御信号に基づいて、ズームレンズ11内のレンズを駆動する図示しないモータ等を制御する。
以下、このデジタルスチルカメラ100の動作を簡単に説明する。撮影の待機状態では、CPU60による制御の下で、カメラブロック10において撮像された画像信号が、カメラ信号処理部20を介して表示部40に出力され、カメラスルー画像として表示される。
また、入力部70からのズーミングのための指示入力信号が入力されると、CPU60がレンズ駆動制御部80に制御信号を出力し、レンズ駆動制御部80の制御に基づいて、ズームレンズ11内の所定のレンズが移動される。
そして、入力部70からの指示入力信号によりカメラブロック10の図示しないシャッタが切られると、撮像された画像信号がカメラ信号処理部20から画像処理部30に出力されて圧縮符号化処理され、所定のデータフォーマットのデジタルデータに変換される。変換されたデータはR/W50に出力され、メモリカード51に書き込まれる。
なお、フォーカシングは、例えば、シャッタレリーズボタンが半押しされた場合、あるいは記録のために全押しされた場合等に、CPU60からの制御信号に基づいてレンズ駆動制御部80がズームレンズ11内の所定のレンズを移動させることにより行われる。
また、メモリカード51に記録された画像データを再生する場合は、入力部70による操作に応じて、R/W50によりメモリカード51から所定の画像データが読み出され、画像処理部30で伸張復号化処理された後、再生画像信号が表示部40に出力される。これにより再生画像が表示される。
なお、上記した実施の形態では、本発明撮像装置をデジタルスチルカメラに適用した場合について説明したが、例えば、ビデオカメラといった他の撮像装置等に適用することも可能である。
その他、上記した各実施の形態および各数値実施例において示した各部の具体的な形状や構造並びに数値は、本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって、本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
実施例1のズームレンズのレンズ断面図である。 実施例1のズームレンズの広角端における縦収差図である。 実施例1のズームレンズの広角端における横収差図である。 実施例1のズームレンズの中間焦点位置における縦収差図である。 実施例1のズームレンズの中間焦点位置における横収差図である。 実施例1のズームレンズの望遠端における縦収差図である。 実施例1のズームレンズの望遠端における横収差図である。 実施例2のズームレンズのレンズ断面図である。 実施例2のズームレンズの広角端における縦収差図である。 実施例2のズームレンズの広角端における横収差図である。 実施例2のズームレンズの中間焦点位置における縦収差図である。 実施例2のズームレンズの中間焦点位置における横収差図である。 実施例2のズームレンズの望遠端における縦収差図である。 実施例2のズームレンズの望遠端における横収差図である。 実施例3のズームレンズのレンズ断面図である。 実施例3のズームレンズの広角端における縦収差図である。 実施例3のズームレンズの広角端における横収差図である。 実施例3のズームレンズの中間焦点位置における縦収差図である。 実施例3のズームレンズの中間焦点位置における横収差図である。 実施例3のズームレンズの望遠端における縦収差図である。 実施例3のズームレンズの望遠端における横収差図である。 実施例4のズームレンズのレンズ断面図である。 実施例4のズームレンズの広角端における縦収差図である。 実施例4のズームレンズの広角端における横収差図である。 実施例4のズームレンズの中間焦点位置における縦収差図である。 実施例4のズームレンズの中間焦点位置における横収差図である。 実施例4のズームレンズの望遠端における縦収差図である。 実施例4のズームレンズの望遠端における横収差図である。 本実施形態に係る撮像装置の例を説明する構成ブロック図である。
符号の説明
GR1…第1レンズ群、GR2…第2レンズ群、GR3…第3レンズ群、GR4…第4レンズ群、STO…開口絞り、L11…第1レンズ群中において物体側から数えて1つ目に配置されたレンズ、L12…第1レンズ群中において物体側から数えて2つ目に配置されたレンズ、L21…第2レンズ群中において物体側から数えて1つ目に配置されたレンズ、L22…第2レンズ群中に配置された接合レンズ、L23…第2レンズ群中において像側から数えて1つ目に配置されたレンズ、L31…第3レンズ群中において物体側から数えて1つ目に配置されたレンズ、L32…第3レンズ群中に配置された接合レンズ、L33…第3レンズ群中において像側から数えて1つ目に配置されたレンズ、L4…第4レンズ群を構成しているレンズ成分、ΔT…メリジオナル像面、ΔS…サジタル像面、100…デジタルスチルカメラ(撮像装置)

Claims (11)

  1. 物体側より順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群、負の屈折力を持つ第2レンズ群、正の屈折力を持つ第3レンズ群、正の屈折力を持つ第4レンズ群とから成り、広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群が第2レンズ群との間隔を広げるように移動し、第2レンズ群が一旦像側に移動したあとに物体側に戻るように移動し、第3レンズ群が物体側に移動するズームレンズにおいて、
    前記第1レンズ群は物体側から順に正レンズと負レンズとを接合した全体として正の屈折力をもつ接合レンズのみで構成され、前記第1レンズ群を構成している正レンズが両凸レンズであり、
    前記第2レンズ群が、物体側から順に、負・負・正の順に配置された3枚のレンズで構成され、
    前記第4レンズ群が1枚の正レンズにより構成され、前記第4レンズ群を光軸方向に移動させることによりフォーカシングを行い、
    以下の条件式(1)、(2)、(3)を満足するズームレンズ。
    (1)25<νd11−νd12<50
    (2)7.0<f1/IH<14
    (3)2.2<f1/√(fw・ft)<3.6
    ただし、
    νd11:第1レンズ群を構成する正レンズのアッベ数
    νd12:第1レンズ群を構成する負レンズのアッベ数
    f1:第1レンズ群の焦点距離
    IH:最大像高
    fw:広角端における全系の焦点距離
    ft:望遠端における全系の焦点距離
  2. 前記第1レンズ群の最も像側のレンズ面が、像側に凹の形状となっている
    請求項1に記載のズームレンズ。
  3. 以下の条件式(4)、(7)、(8)を満足する請求項1または2に記載のズームレンズ。
    (4)1.0<|f2/fw|<1.5
    (7)15<{(νd21+νd22)/2}−νd23<30
    (8)nd23>1.84
    ただし、
    f2:第2レンズ群の焦点距離
    fw:広角端における全系の焦点距離
    νd21:第2レンズ群の最も物体側に配置された負レンズのアッベ数
    νd22:第2レンズ群の物体側から2番目に配置された負レンズのアッベ数
    νd23:第2レンズ群の最も像側に配置された正レンズのアッベ数
    d23:第2レンズ群の最も像側に配置された正レンズの屈折率
  4. 広角端から望遠端へのズーミングの際における第2レンズ群の移動に関して、以下の条件式(9)〜(10)を満足する請求項1からのいずれか1項に記載のズームレンズ。
    (9)0.7<|ΔWM2|/IH<1.2
    (10)|ΔWT2|/IH<0.7
    ただし、
    ΔWM2:広角端における第2レンズ群の位置から、中間焦点位置(fm=√(fw・ft))における第2レンズ群の位置までの距離
    ΔWT2:広角端における第2レンズ群の位置から、望遠端における第2レンズ群の位置までの距離
    IH:最大像高
  5. 前記第3レンズ群内に、正負のレンズで構成される接合レンズを少なくとも1つ有し、その接合レンズのガラス材料が以下の条件式(11)を満足する請求項1からのうちいずれか1項に記載のズームレンズ。
    (11)25<νd3p−νd3n<70
    ただし、
    νd3p:第3レンズ群を構成する正レンズのアッベ数
    νd3n:第3レンズ群を構成する負レンズのアッベ数
  6. 前記第3レンズ群、および前記第4レンズ群の焦点距離が、以下の条件式(12)を満足する請求項1からのうちいずれか1項に記載のズームレンズ。
    (12)0.25<f3/f4<1.0
    ただし、
    f3:第3レンズ群の焦点距離
    f4:第4レンズ群の焦点距離
  7. 広角端から望遠端へのズーミングの際に、第4レンズ群が、一旦物体側に移動したあとに像側に戻るように移動する請求項1からのうちいずれか1項に記載のズームレンズ。
  8. 前記第3レンズ群を光軸に対して垂直方向に移動することによって像振れを補正する請求項1からのうちいずれか1項に記載のズームレンズ。
  9. 前記第4レンズ群が、プラスティック成型による1枚の正レンズで構成されている請求項1からのうちいずれか1項に記載のズームレンズ。
  10. 前記第1レンズ群から前記第4レンズ群を介して固体撮像素子上に像を形成する請求項1からのうちいずれか1項に記載のズームレンズ。
  11. 物体側より順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群、負の屈折力を持つ第2レンズ群、正の屈折力を持つ第3レンズ群、正の屈折力を持つ第4レンズ群とから成り、広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群が第2レンズ群との間隔を広げるように移動し、第2レンズ群が一旦像側に移動したあとに物体側に戻るように移動し、第3レンズ群が物体側に移動するものであり、前記第1レンズ群が物体側から順に正レンズと負レンズとを接合した全体として正の屈折力をもつ接合レンズのみで構成され、前記第1レンズ群を構成している正レンズが両凸レンズであり、前記第2レンズ群が、物体側から順に、負・負・正の順に配置された3枚のレンズで構成され、前記第4レンズ群が1枚の正レンズにより構成され、前記第4レンズ群を光軸方向に移動させることによりフォーカシングを行い、
    以下の条件式(1)、(2)、(3)を満足するズームレンズと、
    前記ズームレンズにより形成された光学像を電気的な信号に変換する固体撮像素子とを有する撮像装置。
    (1)25<νd11−νd12<50
    (2)7.0<f1/IH<14
    (3)2.2<f1/√(fw・ft)<3.6
    ただし、
    νd11:第1レンズ群を構成する正レンズのアッベ数
    νd12:第1レンズ群を構成する負レンズのアッベ数
    f1:第1レンズ群の焦点距離
    IH:最大像高
    fw:広角端における全系の焦点距離
    ft:望遠端における全系の焦点距離
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