JP2008191385A - ズームレンズ及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 コンパクトで、撮像手段として固体撮像素子を用いた撮像装置に好適なズームレンズ及び該ズームレンズを使用した撮像装置を提供することを課題とする。
【解決手段】物体側より像側へ順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群G1、正の屈折力を持つ第2レンズ群G2、負の屈折力を持つ第3レンズ群G3、正の屈折力を持つ第4レンズ群G4を有し、広角端から望遠端への変倍を前記各レンズ群間の空気間隔を変化させて行うズームレンズ1において、前記第3レンズ群は正レンズと負レンズとを接合して成る負の屈折力を持つ接合レンズL3のみで構成され、以下の条件式(1)及び(2)を満足する。
(1)ν3p>35
(2)10<ν3p-ν3n<50
但し、
ν3p:第3レンズ群の接合レンズを構成する正レンズのアッベ数
ν3n:第3レンズ群の接合レンズを構成する負レンズのアッベ数
とする。
【選択図】 図1
【解決手段】物体側より像側へ順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群G1、正の屈折力を持つ第2レンズ群G2、負の屈折力を持つ第3レンズ群G3、正の屈折力を持つ第4レンズ群G4を有し、広角端から望遠端への変倍を前記各レンズ群間の空気間隔を変化させて行うズームレンズ1において、前記第3レンズ群は正レンズと負レンズとを接合して成る負の屈折力を持つ接合レンズL3のみで構成され、以下の条件式(1)及び(2)を満足する。
(1)ν3p>35
(2)10<ν3p-ν3n<50
但し、
ν3p:第3レンズ群の接合レンズを構成する正レンズのアッベ数
ν3n:第3レンズ群の接合レンズを構成する負レンズのアッベ数
とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は新規なズームレンズ及び撮像装置に関する。詳しくは、コンパクトで、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、或いは監視カメラ等に適した、特に沈胴式カメラに好適なズームレンズ及び該ズームレンズを使用した撮像装置に関する。
近年デジタルカメラの市場は非常に大きなものとなっており、ユーザーのデジタルカメラに対する要望も多岐にわたっている。高画質化、小型化、薄型化は言うまでもなく、さらに近年では撮影レンズの高変倍比化や広角化への要望も非常に大きくなってきている。
ズームレンズとして、最も物体側のレンズ群が負の屈折力を有するネガティブリードタイプのズームレンズは、前玉径を小さくし易く、小型化に有利であるため、広角化に適したタイプとして多く用いられている。
また、固体撮像素子を用いた撮像装置には、像側がテレセントリックであるズームレンズが、像面照度を均一にすることができるので望ましい。このようなズームレンズとしては最も像側のレンズ群が正の屈折力を持つズームレンズが適している。
ネガティブリードタイプで最も像側のレンズ群が正の屈折力を持つズームレンズとして、物体側より像側へ順に、負、正、負、正の屈折力の4つのレンズ群を配置して成る4群ズームレンズが知られている(例えば、特許文献1〜3)。しかし、特許文献1や2に示されたズームレンズのように変倍比が2〜3倍程度と変倍比が小さいものや、特許文献3に示されたズームレンズのように半画角が30°程度と撮影画角が狭いものがほとんどであり、高変倍比と広画角の双方を達成し、なお且つ小型で高画質なズームレンズに対する要望が大きい。
ネガティブリードタイプのズームレンズとして負、正、正の3群で構成されている小型ズームレンズも知られているが、その多くは変倍比が3倍程度でありそれ以上の十分な変倍比を実現することは困難となっている(例えば、特許文献4)。
一般に広角化、高変倍比化には良好な収差補正を行う必要があるため、レンズの必要枚数が多くなる。従って、現在では、広角化・高変倍比化と同時にズームレンズの小型化・軽量化が要請される。
ところで、近年、光電変換素子の画素数が増大するにつれて、1画素のサイズに対する画角が狭まるため、シャッターレリーズ時に手ブレ等に起因した像のブレが発生し、その結果、ボケた画像として記録されてしまうという問題が目立ちやすい傾向にある。
また、カメラを構成する回路基板の高集積化によりカメラ本体が小型で軽量になったり、大型液晶を備えたカメラが増えたことで撮影する際にカメラを体から離した状態で撮影するようになったりと、以前と比較して、ユーザーが手ブレしやすい状態で撮影しているという点も重なり、像ブレが目立ちやすくなっている。
この手ブレ等による像のブレを補正する、手ブレ補正方式として、光学式手ブレ補正システムが知られている。
光学式手ブレ補正システムは、レンズ系の一部を光軸に垂直な方向にシフトさせるレンズシフト方式、あるいは、レンズ系直前に配置されたプリズムの頂角を変化させる可変頂角プリズム等の方法が知られているが、可変頂角プリズムはレンズ系で一番大きな第1レンズ群の物体側に配置するため、駆動系まで含めると小型化という点に課題があった。
レンズシフト方式の光学系は、例えば、シャッターレリーズに起因するような手ブレに伴う、カメラのブレを検出する検出系、検出系から出力される信号に基づきレンズ位置に補正量を与える制御系、制御系からの出力に基づきシフトレンズを駆動するシフト駆動系を組み合わせることにより、カメラのブレに伴う像ブレをレンズのシフトによって補正する光学式手ブレ補正システムとして機能させることが可能である。
また、防振用の補正レンズ群としては、レンズ構成を適切に設定しておくことが重要であり、これが不適切であるとブレを補正した際に偏芯収差が多く発生してしまい、画質低下につながる。
従って、防振機構を搭載するズームレンズにおいては、ブレの補正時に光学的な諸性能を劣化させることのない補正レンズ群の構成が必要となる。
本発明は、上記した事情に鑑み、コンパクトで、撮像手段として固体撮像素子を用いた撮像装置に好適なズームレンズ及び該ズームレンズを使用した撮像装置を提供することを課題とする。
本発明の一実施形態によるズームレンズは、物体側より像側へ順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群、正の屈折力を持つ第2レンズ群、負の屈折力を持つ第3レンズ群、正の屈折力を持つ第4レンズ群を有し、広角端から望遠端への変倍を前記各レンズ群間の空気間隔を変化させて行い、前記第3レンズ群は正レンズと負レンズとを接合して成る負の屈折力を持つ接合レンズのみで構成され、以下の条件式(1)及び(2)を満足する。
(1)ν3p>35
(2)10<ν3p-ν3n<50
但し、
ν3p:第3レンズ群の接合レンズを構成する正レンズのアッベ数
ν3n:第3レンズ群の接合レンズを構成する負レンズのアッベ数
とする。
(1)ν3p>35
(2)10<ν3p-ν3n<50
但し、
ν3p:第3レンズ群の接合レンズを構成する正レンズのアッベ数
ν3n:第3レンズ群の接合レンズを構成する負レンズのアッベ数
とする。
また、本発明の一実施形態による撮像装置は、前記本発明の一実施形態によるズームレンズと、該ズームレンズにより形成された光学像を電気的な信号に変換する固体撮像素子を備える。
本発明にあっては小型化、特に、第3レンズ群の薄型化が可能であり、さらに、第3レンズ群における色収差を良好に補正することができる。
以下に、本発明ズームレンズ及び撮像装置を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
先ず、本発明ズームレンズについて説明する。
本発明ズームレンズは、物体側より像側へ順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群、正の屈折力を持つ第2レンズ群、負の屈折力を持つ第3レンズ群、正の屈折力を持つ第4レンズ群を有し、広角端から望遠端への変倍を前記各レンズ群間の空気間隔を変化させて行い、前記第3レンズ群は正レンズと負レンズとを接合して成る負の屈折力を持つ接合レンズのみで構成され、以下の条件式(1)及び(2)を満足する。
(1)ν3p>35
(2)10<ν3p-ν3n<50
但し、
ν3p:第3レンズ群の接合レンズを構成する正レンズのアッベ数
ν3n:第3レンズ群の接合レンズを構成する負レンズのアッベ数
とする。
(1)ν3p>35
(2)10<ν3p-ν3n<50
但し、
ν3p:第3レンズ群の接合レンズを構成する正レンズのアッベ数
ν3n:第3レンズ群の接合レンズを構成する負レンズのアッベ数
とする。
以上の構成により、小型化、特に、第3レンズ群の薄型化が可能であり、さらに、第3レンズ群における色収差を良好に補正することができる。第3レンズ群の薄型化は、例えば、沈胴型カメラにおいて、収納時のレンズ全長を短くするのに効果的である。なお、一般的に、高変倍時における色収差の補正は非常に困難なものとされています。そこで、第3レンズ群を本発明のように構成することによって、高変倍化した場合でも色収差を良好に補正することができる。
前記条件式(1)は、第3レンズ群を構成している接合レンズにおける、正レンズの材料のアッベ数を規定する式であり、条件式(2)は、前記接合レンズにおける正レンズと負レンズの材料のアッベ数の差を規定する式である。
一般的に、負の屈折力を持つ接合レンズを正、負の2枚のレンズで構成する場合、収差補正上、正レンズをフリントガラス、負レンズをクラウンガラスで構成する場合が多い。しかし、本発明ズームレンズにおける第3レンズ群を構成する接合レンズはその逆で、正レンズをクラウンガラス、負レンズをフリントガラスで構成することができる。これは、本発明ズームレンズの第3レンズ群が、物体側から順に正レンズと負レンズを接合した全体として正の屈折力をもつ接合レンズと、その像側に配置された1枚の負レンズから構成されているものと考えれば納得できる。つまり、本発明ズームレンズの第3レンズ群は、元々正、負、負という計3枚のレンズ配置で構成されており、像側の2枚の負レンズに同じ硝材を採用し、さらに、これら2枚の負レンズの距離を縮めて最終的に1つのレンズにすることで、正、負の2枚で構成された1つの接合レンズとして構成されたものである。これにより、第3レンズ群における色収差を良好に補正することができる上に、第3レンズ群を1つの接合レンズのみで構成することができるため、光学系の小型化や、沈胴式ズームレンズとして非撮影時に収納する際の厚みを大幅に薄型化することが可能となる。
また、条件式(1)及び(2)に関して、条件式(1)の下限値を下回って正レンズの材料を選定したり、又は条件式(2)の上限値を上回って第3レンズ群の接合レンズを構成した場合、負レンズの材料のアッベ数が小さくなりすぎるので好ましくない。一般的に、アッベ数の小さい硝材は分散と同時に部分分散も大きくなるため、特に高変倍のズームレンズにおいては望遠側の2次スペクトルが増大しやすくなる。また、条件式(2)の下限値を下回って接合レンズを構成すると正、負のレンズ間におけるアッベ数の差が小さくなりすぎるため、第3レンズ群を接合レンズで構成するメリットがなくなるので好ましくない。
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、R3aを第3レンズ群の最も物体側のレンズ面の曲率半径、R3bを第3レンズ群の最も像側のレンズ面の曲率半径として、以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
(3)1.0<(R3a+R3b)/(R3a-R3b)<6.0
前記条件式(3)は、第3レンズ群のシェイプファクターを規定する式である。条件式(3)の上限値を上回って、第3レンズ群の最も像側のレンズ面(R3b)の曲率が強くなりすぎると、第3レンズ群における諸収差の補正が過剰になり、特に球面収差と像面湾曲が多く発生する。さらに、第3レンズ群のシフトにより防振を行う際には、像面の倒れが多く発生し、画質劣化につながる。また、条件式(3)の下限値を下回って、第3レンズ群の最も像側のレンズ面(R3b)の曲率がゆるくなりすぎると、第3レンズ群における諸収差の補正が不足し、画質の劣化を招く。
(3)1.0<(R3a+R3b)/(R3a-R3b)<6.0
前記条件式(3)は、第3レンズ群のシェイプファクターを規定する式である。条件式(3)の上限値を上回って、第3レンズ群の最も像側のレンズ面(R3b)の曲率が強くなりすぎると、第3レンズ群における諸収差の補正が過剰になり、特に球面収差と像面湾曲が多く発生する。さらに、第3レンズ群のシフトにより防振を行う際には、像面の倒れが多く発生し、画質劣化につながる。また、条件式(3)の下限値を下回って、第3レンズ群の最も像側のレンズ面(R3b)の曲率がゆるくなりすぎると、第3レンズ群における諸収差の補正が不足し、画質の劣化を招く。
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群は第2レンズ群との間の空気間隔を減少させながら像側に向かって凸状の軌跡を描いて移動し、第2レンズ群と第3レンズ群は互いの空気間隔を広げながら共に物体側へ独立に移動し、第4レンズ群は第2レンズ群との間の空気間隔を増加させるように移動することが望ましい。
第2レンズ群と第3レンズ群の合成系は常に正の屈折力を持ち、前記したように移動することで合成系の結像倍率を変化させて変倍を行っている。これにより光学系の小型化と同時に高い変倍比も実現することができる。なお、第4レンズ群も変倍の際に可動であり、高変倍化を実現するためには広角端から望遠端への変倍に際して第2レンズ群と第4レンズ群との間の間隔が広がるように各レンズ群を移動させるとよい。特に、第4レンズ群を、変倍に際して、物体側から像側に移動させると変倍作用がさらに高くなる上、第4レンズ群をフォーカスレンズ群とした場合、望遠側におけるフォーカシング時に第4レンズ群の繰出し移動量を長く確保できる点でメリットがある。
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、第1レンズ群が、物体側から像側へ順に位置した、負レンズと正レンズの2枚のレンズのみで構成され、前記2枚のレンズの少なくとも1枚のレンズの像側の面が非球面で構成されていることが望ましい。
第1レンズ群を前記したように構成にすることで、少ないレンズ枚数で光学系の小型化と高性能化を実現することができる。第1レンズ群を3枚以上のレンズで構成すると全長と径の小型化を実現するのが困難になるとともに、構成レンズ枚数の増加により製造コストの増大を招く。一方、第1レンズ群を1枚のレンズで構成した場合は、第1レンズ群において色収差を良好に補正することが困難になり、画質の劣化を招く。
さらに、第1レンズ群を構成しているレンズの少なくとも1枚のレンズの像側の面を非球面とすることにより、特に、広角端での歪曲収差と像面湾曲及び望遠側での球面収差を良好に補正することが可能となるため、高変倍化と広角化に有利となる。
また、最良の形態としては、第1レンズ群を、物体側から像側へ順に位置した、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの2枚のレンズで構成するのがよい。
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、第1レンズ群で発生する色収差を十分に抑えて、さらなる高画質化を実現するために、ν1nを第1レンズ群の負レンズのアッベ数、ν1pを第1レンズ群の正レンズのアッベ数として、以下の条件式(4)を満足することが望ましい。
(4)ν1n-ν1p>15
(4)ν1n-ν1p>15
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、さらなる小型化を実現するために、D1を第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの距離、f wを広角端での全系の焦点距離として、以下の条件式(5)を満足することが望ましい。
(5)0.5<D1/fw<1.5
条件式(5)の上限値を上回ると、第1レンズ群の全長が長くなりすぎるため小型化が困難となる。特に、第1レンズ群は全長が長くなると、それに伴いレンズ外径も大型化するため、鏡筒全体の大型化を招く。特に、沈胴式カメラにあっては、第1レンズ群が最内側に収納されるため、鏡筒全体の大型化が顕著に現れる。条件式(5)の下限値を下回ると、第1レンズ群を構成している2枚のレンズ間の空気間隔が小さくなりすぎるため、望遠側での球面収差を補正することが困難となる。
(5)0.5<D1/fw<1.5
条件式(5)の上限値を上回ると、第1レンズ群の全長が長くなりすぎるため小型化が困難となる。特に、第1レンズ群は全長が長くなると、それに伴いレンズ外径も大型化するため、鏡筒全体の大型化を招く。特に、沈胴式カメラにあっては、第1レンズ群が最内側に収納されるため、鏡筒全体の大型化が顕著に現れる。条件式(5)の下限値を下回ると、第1レンズ群を構成している2枚のレンズ間の空気間隔が小さくなりすぎるため、望遠側での球面収差を補正することが困難となる。
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、第2レンズ群中に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと正レンズとから成る接合レンズを少なくとも1つ有し、かつ、色収差の補正を良好に補正するために、N2pを第2レンズ群中の接合レンズを構成する正レンズのd線(波長=587.6nm(ナノメータ))での屈折率、N2nを第2レンズ群中の接合レンズを構成する負レンズのd線での屈折率、ν2pを第2レンズ群中の接合レンズを構成する正レンズのアッベ数、ν2nを第2レンズ群中の接合レンズを構成する負レンズのアッベ数として、以下の条件式(6)及び(7)を満足することが望ましい。
(6)0.05<|N2p-N2n|<0.4
(7)10<|ν2p-ν2n|< 50.0
一般的に、ネガティブリードタイプのズームレンズは、広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群が像側から物体側へ移動し、変倍機能の殆どを第2レンズ群が担っている。従って、本発明によるズームレンズにおいても第2レンズ群の屈折力は必然的に強くする必要があるため、全光学系の小型を実現するためにもこの第2レンズ群で起こる諸収差の発生を良好に補正する必要がある。
(6)0.05<|N2p-N2n|<0.4
(7)10<|ν2p-ν2n|< 50.0
一般的に、ネガティブリードタイプのズームレンズは、広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群が像側から物体側へ移動し、変倍機能の殆どを第2レンズ群が担っている。従って、本発明によるズームレンズにおいても第2レンズ群の屈折力は必然的に強くする必要があるため、全光学系の小型を実現するためにもこの第2レンズ群で起こる諸収差の発生を良好に補正する必要がある。
そこで、この一実施形態によるズームレンズは、第2レンズ群中に物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと正レンズから成る接合レンズを少なくとも1つ有する。第2レンズ群中の最も物体側の正レンズは第1レンズ群を射出した軸外主光線が大きく屈折するため、軸外諸収差を多く発生させないように物体側に凸面を向けた配置をとっている。またこれは、第1レンズ群を発散した軸上光線に対する球面収差の発生を抑えるためにも好ましい配置といえる。
第2レンズ群に関して、最良の実施形態としては、物体側から像側へ順に位置した、物体側に凸面を向けた正の屈折力をもつレンズ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと正レンズとから成る接合レンズ、正の屈折力を持ったレンズで構成されるのが良い。さらに、第2レンズ群の最も物体側に配置されたレンズの少なくとも1面を非球面により構成するにより、球面収差やコマ収差等を良好に補正することが可能となり、高変倍化や広角化を行った際にも光学性能を確保しやすい利点がある。
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、簡素で高性能なものにするために、第4レンズ群が正の屈折力を持った1つのレンズ成分で構成されており、第4レンズ群中の少なくとも1面が非球面で構成されていることが望ましい。
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、第4レンズ群に光学系を像側テレセントリックに近づけて、固体撮像素子を用いた撮像装置に好適となるようにフィールドレンズの役割を持たせるのが望ましい。
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、第3レンズ群を光軸に対して垂直方向にシフトさせることで像シフトを行うことが望ましい。
防振は構成レンズ枚数が少なく且つレンズ径も小さい第3レンズ群を光軸に対して垂直方向にシフトすることで行うのがよい。こうすることで防振ユニットの小型化やアクチュエーターへの負荷の軽減並びに省電力化を図ることができる。また、防振時における偏芯収差を低減するためには、前記したように、シフトされる第3レンズ群の形状を適切にするとともに(請求項2)、第3レンズ群自体の色収差が良好に補正されていることが必要である(請求項1)。
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、第4レンズ群にてフォーカシングを行うことが望ましい。
構成レンズ枚数が少ない第4レンズ群でフォーカシングを行うのが好ましく、これにより第4レンズ群を移動させる駆動機構を含んだフォーカスレンズユニットを小型化することが可能になる。
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、開口絞りは第2レンズ群と第3レンズ群との間に配置し、変倍の際は第3レンズ群と一体で移動させるのが望ましい。
一般に、ネガティブリードタイプのズームレンズは広角化に適したタイプではあるものの、高変倍化すると望遠端でのFナンバーが大きくなる傾向がある。しかし、開口絞りを上記の配置にすることで望遠端における入射瞳径を大きくすることができるため、望遠端でのFナンバーの増大を防ぐことが可能となる。
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、固体撮像素子上に像を形成するのが望ましい。
次に、本発明ズームレンズの具体的な実施の形態及び該実施の形態に具体的な数値を適用した数値実施例について図面及び表を参照して説明する。
なお、各実施の形態において非球面が導入されており、該非球面形状は、次の数1式によって定義されるものとする。
但し、xはレンズ面頂点からの光軸方向の距離、yは光軸と垂直な方向の高さ、cはレンズ頂点での近軸曲率、kはコーニック定数、A、B、・・・は非球面係数である。
図1は本発明の第1の実施の形態にかかるズームレンズ1のレンズ構成を示す図である。ズームレンズ1は、物体側から像面側へ順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群G1、正の屈折力を持つ第2レンズ群G2、負の屈折力を持つ第3レンズ群G3、正の屈折力を持つ第4レンズ群G4を配置して成り、広角端から望遠端への変倍に際し、図1に実線矢印で示す軌跡を描いて、光軸に沿ってを移動する。すなわち、第1レンズ群G1は像側へ凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3とは互いの間隔が広がるように物体側へ独立して移動し、第4レンズ群G4は第2レンズ群G2との間の間隔を広げるように物体側へ移動する。
第1レンズ群G1は、物体側から像面側へ順に位置した、物体側に凸面を向け像面側に非球面を有する負メニスカスレンズL11、物体側に凸面を向け物体側に非球面を有する正メニスカスレンズL12によって構成される。第2レンズ群G2は、物体側から像面側へ順に位置した、物体側に凸面を向け両面に非球面を有する正メニスカスレンズL21、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸形状の正レンズとの接合正レンズL22、両凸形状で物体側に非球面を有する正レンズL23によって構成される。第3レンズ群G3は、物体側から像面側へ順に位置した、両凸形状の正レンズと両凹形状の負レンズとの接合負レンズL3によって構成される。第4レンズ群G4は、像面側に凸面を向け物体側に非球面を有する正メニスカスレンズL4によって構成される。開口絞りSPは第3レンズ群G3の物体側に位置し、広角端から望遠端への変倍に際し、第3レンズ群G3と共に移動する。なお、第4レンズ群G4と像面IMGとの間にはローパスフィルタ、赤外線カットフィルタ等のフィルタFLが配置される。
以下の表1に、前記第1の実施の形態にかかるズームレンズ1に具体的数値を適用した数値実施例1の諸元の値を掲げる。表1及び以下の諸元表中の、「FNo」はFナンバーを、「f」は焦点距離を、「ω」は半画角を、「s i」は物体側から数えてi番目の面を、「r i」は第i面の曲率半径を、「d i」は物体側から数えてi番目の面とi+1番目の面との間の面間隔を、「n i」は物体側に第i面(si)を有する硝材のd線における屈折率を、「ν i」は物体側に第i面(si)を有する硝材のd線におけるアッベ数を、それぞれ示す。また、「si」に関し「ASP」は当該面が非球面であることを、「ri」に関し「INFNITY」は当該面が平面であることを、「di」に関し「(di)」は当該面間隔が可変間隔であることを、それぞれ示す。
ズームレンズ1において、広角端から望遠端までの変倍に際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の間隔d4、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3(開口絞りSP)との間の間隔d11、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の間隔d15及び第4レンズ群G4とフィルタFLとの間の間隔d17が変化する。そこで、表2に数値実施例1における前記各間隔の広角端(f=4.72)、中間焦点位置(f=9.81)、望遠端(f=22.35)における各数値を左から右へ順に示す。
ズームレンズ1において、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL11の像側面s2、正メニスカスレンズL12の物体側面s3、第2レンズ群G2の正メニスカスレンズL21の両面s5、s6、正レンズL23の物体側面s10及び第4レンズ群G4の正メニスカスレンズL4の物体側面s16は非球面で構成されている。そこで、数値実施例1における前記各面の4次、6次、8次及び10次の非球面係数A、B、C及びDをコーニック定数kと共に表3に示す。なお、表3及び以下の非球面係数を示す表において「E−i」は10を底とする指数表現、すなわち、「10−i」を表しており、例えば、「0.12345E-05」は「0.12345×10−5」を表している。
数値実施例1の前記各条件式(1)〜(7)対応値を表4に示す。
図2乃至図4は前記数値実施例1の各種収差を示す図である。図2は広角端における、図3は中間焦点位置における、図4は望遠端における、各縦収差(球面収差、非点収差、歪曲収差)及び横収差を示すものである。球面収差図において、実線はd線での、点線はg線での収差を示し、非点収差図において、実線はサジタル像面を、破線はメリジオナル像面を示す。また、横収差図において、実線はd線での、点線はg線での収差を、また、Aは画角、yは像高をそれぞれ示す。
前記各表及び収差図から、数値実施例1は、広角端での撮影画角が十分な広画角で、かつ、5倍近いズーム比を示しながら各レンズ群の厚みが薄く、全体として小型に構成されると共に、各収差が良好に補正され、優れた光学性能を有することが分かる。
図5は本発明の第2の実施の形態にかかるズームレンズ2のレンズ構成を示す図である。ズームレンズ2は、物体側から像面側へ順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群G1、正の屈折力を持つ第2レンズ群G2、負の屈折力を持つ第3レンズ群G3、正の屈折力を持つ第4レンズ群をG4を配置して成り、広角端から望遠端への変倍に際し、図5に実線矢印で示す軌跡を描いて、光軸に沿ってを移動する。すなわち、第1レンズ群G1は像側へ凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3とは互いの間隔が広がるように物体側へ独立して移動し、第4レンズ群G4は第2レンズ群G2との間の間隔を広げるように物体側へ移動する。
第1レンズ群G1は、物体側から像面側へ順に位置した、物体側に凸面を向け像面側に非球面を有する負メニスカスレンズL11、物体側に凸面を向け像面側に非球面を有する正メニスカスレンズL12によって構成される。第2レンズ群G2は、物体側から像面側へ順に位置した、物体側に凸面を向け両面に非球面を有する正メニスカスレンズL21、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズとの接合正レンズL22、両凸形状で物体側に非球面を有する正レンズL23によって構成される。第3レンズ群G3は、物体側から像面側へ順に位置した、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと像面側に凹面を向けた負メニスカスレンズとの接合負レンズL3によって構成される。第4レンズ群G4は、両凸形状で両面に非球面を有する正レンズL4によって構成される。開口絞りSPは第3レンズ群G3の物体側に位置し、広角端から望遠端への変倍に際し、第3レンズ群G3と共に移動する。なお、第4レンズ群G4と像面IMGとの間にはローパスフィルタ、赤外線カットフィルタ等のフィルタFLが配置される。
以下の表5に、前記第2の実施の形態にかかるズームレンズ2に具体的数値を適用した数値実施例2の諸元の値を掲げる。
ズームレンズ2において、広角端から望遠端までの変倍に際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の間隔d4、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3(開口絞りSP)との間の間隔d11、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の間隔d15及び第4レンズ群G4とフィルタFLとの間の間隔d17が変化する。そこで、表6に数値実施例2における前記各間隔の広角端(f=4.68)、中間焦点位置(f=10.41)、望遠端(f=22.16)における各数値を左から右へ順に示す。
ズームレンズ2において、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL11の像側面s2、正メニスカスレンズL12の像側面s4、第2レンズ群G2の正メニスカスレンズL21の両面s5、s6、正レンズL23の物体側面s10及び第4レンズ群G4の正レンズL4の両面s16、s17は非球面で構成されている。そこで、数値実施例2における前記各面の4次、6次、8次及び10次の非球面係数A、B、C及びDをコーニック定数kと共に表7に示す。
数値実施例2の前記各条件式(1)〜(7)対応値を表8に示す。
図6乃至図8は前記数値実施例2の各種収差を示す図である。図6は広角端における、図7は中間焦点位置における、図8は望遠端における、各縦収差(球面収差、非点収差、歪曲収差)及び横収差を示すものである。球面収差図において、実線はd線での、点線はg線での収差を示し、非点収差図において、実線はサジタル像面を、破線はメリジオナル像面を示す。また、横収差図において、実線はd線での、点線はg線での収差を、また、Aは画角、yは像高をそれぞれ示す。
前記各表及び収差図から、数値実施例2は、広角端での撮影画角が十分な広画角で、かつ、5倍近いズーム比を示しながら各レンズ群の厚みが薄く、全体として小型に構成されると共に、各収差が良好に補正され、優れた光学性能を有することが分かる。
図9は本発明の第3の実施の形態にかかるズームレンズ3のレンズ構成を示す図である。ズームレンズ3は、物体側から像面側へ順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群G1、正の屈折力を持つ第2レンズ群G2、負の屈折力を持つ第3レンズ群G3、正の屈折力を持つ第4レンズ群をG4を配置して成り、広角端から望遠端への変倍に際し、図9に実線矢印で示す軌跡を描いて、光軸に沿ってを移動する。すなわち、第1レンズ群G1は像側へ凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3とは互いの間隔が広がるように物体側へ独立して移動し、第4レンズ群G4は第2レンズ群G2との間の間隔を広げるように像側へ移動する。
第1レンズ群G1は、物体側から像面側へ順に位置した、物体側に凸面を向け像面側に非球面を有する負メニスカスレンズL11、物体側に凸面を向け像面側に非球面を有する正メニスカスレンズL12によって構成される。第2レンズ群G2は、物体側から像面側へ順に位置した、物体側に凸面を向け両面に非球面を有する正メニスカスレンズL21、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸形状の正レンズとの接合正レンズL22、両凸形状で両面に非球面を有する正レンズL23によって構成される。第3レンズ群G3は、物体側から像面側へ順に位置した、両凸形状の正レンズと両凹形状の負レンズとの接合負レンズL3によって構成される。第4レンズ群G4は、両凸形状で物体側に非球面を有する正レンズL4によって構成される。開口絞りSPは第3レンズ群G3の物体側に位置し、広角端から望遠端への変倍に際し、第3レンズ群G3と共に移動する。なお、第4レンズ群G4と像面IMGとの間にはローパスフィルタ、赤外線カットフィルタ等のフィルタFLが配置される。
以下の表9に、前記第3の実施の形態にかかるズームレンズ3に具体的数値を適用した数値実施例3の諸元の値を掲げる。
ズームレンズ3において、広角端から望遠端までの変倍に際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の間隔d4、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3(開口絞りSP)との間の間隔d11、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の間隔d15及び第4レンズ群G4とフィルタFLとの間の間隔d17が変化する。そこで、表10に数値実施例3における前記各間隔の広角端(f=4.73)、中間焦点位置(f=10.41)、望遠端(f=21.32)における各数値を左から右へ順に示す。
ズームレンズ3において、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL11の像側面s2、正メニスカスレンズL12の像側面s4、第2レンズ群G2の正メニスカスレンズL21の両面s5、s6、正レンズL23の両面s10、s11及び第4レンズ群G4の正レンズL4の物体側面s16は非球面で構成されている。そこで、数値実施例3における前記各面の4次、6次、8次及び10次の非球面係数A、B、C及びDをコーニック定数kと共に表11に示す。
数値実施例3の前記各条件式(1)〜(7)対応値を表12に示す。
図10乃至図12は前記数値実施例3の各種収差を示す図である。図10は広角端における、図11は中間焦点位置における、図12は望遠端における、各縦収差(球面収差、非点収差、歪曲収差)及び横収差を示すものである。球面収差図において、実線はd線での、点線はg線での収差を示し、非点収差図において、実線はサジタル像面を、破線はメリジオナル像面を示す。また、横収差図において、実線はd線での、点線はg線での収差を、また、Aは画角、yは像高をそれぞれ示す。
前記各表及び収差図から、数値実施例3は、広角端での撮影画角が十分な広画角で、かつ、5倍近いズーム比を示しながら各レンズ群の厚みが薄く、全体として小型に構成されると共に、各収差が良好に補正され、優れた光学性能を有することが分かる。
次に、本発明撮像装置について説明する。
本発明撮像装置は、ズームレンズと、該ズームレンズにより形成された光学像を電気的な信号に変換する固体撮像素子を備え、前記ズームレンズは、物体側より像側へ順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群、正の屈折力を持つ第2レンズ群、負の屈折力を持つ第3レンズ群、正の屈折力を持つ第4レンズ群を有し、広角端から望遠端への変倍を前記各レンズ群間の空気間隔を変化させて行い、前記第3レンズ群は正レンズと負レンズとを接合して成る負の屈折力を持つ接合レンズのみで構成され、以下の条件式(1)及び(2)を満足する。
(1)ν3p>35
(2)10<ν3p-ν3n<50
但し、
ν3p:第3レンズ群の接合レンズを構成する正レンズのアッベ数
ν3n:第3レンズ群の接合レンズを構成する負レンズのアッベ数
とする。
(1)ν3p>35
(2)10<ν3p-ν3n<50
但し、
ν3p:第3レンズ群の接合レンズを構成する正レンズのアッベ数
ν3n:第3レンズ群の接合レンズを構成する負レンズのアッベ数
とする。
図13に本発明撮像装置を具体化した実施の形態の構成例をブロック図で示す。なお、図示した実施の形態は、本発明をデジタルスチルカメラに適用したものである。
デジタルスチルカメラ100は、撮像機能を担うカメラブロック10と、撮像された画像信号のアナログ−デジタル変換等の信号処理を行うカメラ信号処理部20と、画像信号の記録再生処理を行う画像処理部30と、撮像された画像等を表示するLCD(Liquid Crystal Display)40と、メモリカード51への書き込み/読み出しを行うR/W(リーダ/ライタ)50と、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)60と、ユーザーによる操作入力のための入力部70と、カメラブロック10内のレンズの駆動を制御するレンズ駆動制御部80を具備する。
カメラブロック10は、本発明が適用されるズームレンズ11を含む光学系や、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)等の撮像素子12等により構成される。カメラ信号処理部20は、撮像素子12からの出力信号に対するデジタル信号への変換や、ノイズ除去、画質補正、輝度・色差信号への変換等の信号処理を行う。画像処理部30は、所定の画像データフォーマットに基づく画像信号の圧縮符号化・伸長復号化処理や、解像度等のデータ仕様の変換処理等を行う。
メモリカード51は、着脱可能な半導体メモリからなる。R/W50は、画像処理部30によって符号化された画像データをメモリカード51に書き込み、またメモリカード51に記録された画像データを読み出す。CPU60は、デジタルスチルカメラ内の各回路ブロックを制御する制御処理部であり、入力部70からの指示入力信号等に基づいて各回路ブロックを制御する。入力部70は、例えば、シャッタ操作を行うためのシャッタレリーズボタンや、動作モードを選択するための選択スイッチ等により構成され、ユーザーによる操作に応じた指示入力信号をCPU60に対して出力する。レンズ駆動制御部80は、CPU60からの制御信号に基づいて、ズームレンズ11内のレンズを駆動する図示しないモータ等を制御する。
次に、前記デジタルスチルカメラ100の動作を簡単に説明する。
撮影の待機状態では、CPU60による制御の下で、カメラブロック10において撮像された画像信号が、カメラ信号処理部20を介してLCD40に出力され、カメラスルー画像として表示される。また、入力部70からのズーミングのための指示入力信号が入力されると、CPU60がレンズ駆動制御部80に制御信号を出力し、レンズ駆動制御部80の制御に基づいて、ズームレンズ11内の所定のレンズが移動される。そして、入力部70からの指示入力信号によりカメラブロック10の図示しないシャッタが切られると、撮像された画像信号がカメラ信号処理部20から画像処理部30に出力されて圧縮符号化処理され、所定のデータフォーマットのデジタルデータに変換される。変換されたデータはR/W50に出力され、メモリカード51に書き込まれる。
なお、フォーカシングは、例えば、シャッタレリーズボタンが半押しされた場合、あるいは記録のために全押しされた場合等に、CPU60からの制御信号に基づいてレンズ駆動制御部80がズームレンズ11内の所定のレンズ、例えば、第4レンズ群を移動させることにより行われる。
また、メモリカード51に記録された画像データを再生する場合は、入力部70による操作に応じて、R/W50によりメモリカード51から所定の画像データが読み出され、画像処理部30で伸張復号化処理された後、再生画像信号がLCD40に出力される。これにより再生画像が表示される。
なお、上記した実施の形態では、本発明撮像装置をデジタルスチルカメラに適用した場合について説明したが、例えば、ビデオカメラといった他の撮像装置等に適用することも可能である。
その他、上記した各実施の形態及び各数値実施例において示した各部の具体的な形状や構造並びに数値は、本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって、本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
1…ズームレンズ、2…ズームレンズ、3…ズームレンズ、G1…第1レンズ群、L11…負レンズ、L12…正レンズ、G2…第2レンズ群、L22…接合レンズ、G3…第3レンズ群、L3…負の屈折力を持つ一つの接合レンズ、G4…第4レンズ群、L4…正の屈折力を持つ一つのレンズ成分、100…デジタルスチルカメラ(撮像装置)、11…ズームレンズ、12…撮像素子
Claims (12)
- 物体側より像側へ順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群、正の屈折力を持つ第2レンズ群、負の屈折力を持つ第3レンズ群、正の屈折力を持つ第4レンズ群を有し、広角端から望遠端への変倍を前記各レンズ群間の空気間隔を変化させて行うズームレンズにおいて、
前記第3レンズ群は正レンズと負レンズとを接合して成る負の屈折力を持つ接合レンズのみで構成され、以下の条件式(1)及び(2)を満足することを特徴とするズームレンズ。
(1)ν3p>35
(2)10<ν3p-ν3n<50
但し、
ν3p:第3レンズ群の接合レンズを構成する正レンズのアッベ数
ν3n:第3レンズ群の接合レンズを構成する負レンズのアッベ数
とする。 - 以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
(3)1.0<(R3a+R3b)/(R3a-R3b)<6.0
但し、
R3a:第3レンズ群の最も物体側のレンズ面の曲率半径
R3b:第3レンズ群の最も像側のレンズ面の曲率半径
とする。 - 広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群は第2レンズ群との間の空気間隔を減少させながら像側に向かって凸状の軌跡を描いて移動し、第2レンズ群と第3レンズ群は互いの空気間隔を広げながら共に物体側へ独立に移動し、第4レンズ群は第2レンズ群との間の空気間隔を増加させるように移動する
ことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。 - 第1レンズ群が、物体側から像側へ順に位置した、負レンズと正レンズの2枚のレンズのみで構成され、前記2枚のレンズの少なくとも1枚のレンズの像側の面が非球面で構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。 - 以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項4に記載のズームレンズ。
(4)ν1n-ν1p>15
但し、
ν1n:第1レンズ群の負レンズのアッベ数
ν1p:第1レンズ群の正レンズのアッベ数
とする。 - 以下の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
(5)0.5<D1/fw<1.5
但し、
D1:第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの距離
f w:広角端での全系の焦点距離
とする。 - 第2レンズ群中に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと正レンズとから成る接合レンズを少なくとも1つ有し、以下の条件式(6)及び(7)を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
(6)0.05<|N2p-N2n|<0.4
(7)10<|ν2p-ν2n|< 50.0
但し、
N2p:第2レンズ群中の接合レンズを構成する正レンズのd線(波長=587.6nm(ナノメータ))での屈折率
N2n:第2レンズ群中の接合レンズを構成する負レンズのd線での屈折率
ν2p:第2レンズ群中の接合レンズを構成する正レンズのアッベ数
ν2n:第2レンズ群中の接合レンズを構成する負レンズのアッベ数
とする。 - 第4レンズ群が正の屈折力を持った1つのレンズ成分で構成されており、第4レンズ群中の少なくとも1面が非球面で構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。 - 第3レンズ群を光軸に対して垂直方向にシフトさせることで像シフトを行う
ことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。 - 第4レンズ群にてフォーカシングを行う
ことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。 - 固体撮像素子上に像を形成する
ことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。 - ズームレンズと、該ズームレンズにより形成された光学像を電気的な信号に変換する固体撮像素子を備えた撮像装置であって、
前記ズームレンズは、物体側より像側へ順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群、正の屈折力を持つ第2レンズ群、負の屈折力を持つ第3レンズ群、正の屈折力を持つ第4レンズ群を有し、広角端から望遠端への変倍を前記各レンズ群間の空気間隔を変化させて行い、前記第3レンズ群は正レンズと負レンズとを接合して成る負の屈折力を持つ接合レンズのみで構成され、以下の条件式(1)及び(2)を満足することを特徴とする撮像装置。
(1)ν3p>35
(2)10<ν3p-ν3n<50
但し、
ν3p:第3レンズ群の接合レンズを構成する正レンズのアッベ数
ν3n:第3レンズ群の接合レンズを構成する負レンズのアッベ数
とする。
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