JP2005292403A - 変倍光学系、撮像レンズ装置及びデジタル機器 - Google Patents

変倍光学系、撮像レンズ装置及びデジタル機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 2〜3倍程度の変倍比を持ち、小型で高精細な変倍光学系と、その変倍光学系を備える撮像レンズ装置及びその撮像レンズ装置を搭載したデジタル機器とを提供する。
【解決手段】 複数のレンズ群からなり、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍を行う変倍光学系を、物体側から順に、光学的パワーが負正正である3つのレンズ群で構成する。そして、第1レンズ群(Gr1)および第2レンズ群(Gr2)を少なくとも1枚ずつの正、負レンズで構成する。さらに非球面レンズを多用することにより、コンパクトでありながら、高精細な光学系を実現する。それに加え、最も外形の大きい第1レンズ群(Gr1)のレンズを全てプラスチック製とすることで、レンズ駆動の負荷を減らし、駆動装置の小型化を可能としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のレンズ群からなり光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍を行う変倍光学系と、その変倍光学系を備える撮像レンズ装置及びその撮像レンズ装置を搭載したデジタル機器に関する。
近年、携帯電話機や携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)の普及が目覚しく、しかもこれらの機器に、コンパクトなデジタルスチルカメラユニットやデジタルビデオユニットが内蔵される仕様が一般化してきている。これらの機器ではサイズやコストの制約が厳しいことから、独立した商品であるデジタルスチルカメラ等に比べて低画素数で小型の撮像素子と、プラスチックレンズ1〜3枚程度からなる単焦点光学系を備えた撮像レンズ装置とが一般的に用いられている。
しかしながら、単焦点光学系の倍率は目視と同程度であるため、撮影できる対象が撮影者の近くのものに限られてしまっていた。この点において、撮像素子の高画素化・高機能化が急激に進んでいる現在、高画素撮像素子に対応でき、かつ撮影者から離れた被写体をも撮影可能とする、携帯電話機等に搭載できるコンパクトな変倍光学系が要求されている。
コンパクトな構成の変倍光学系としては、特許文献1や特許文献2に、物体側から順に、負の光学的パワーを有する第1レンズ群、正の光学的パワーを有する第2レンズ群よりなる、いわゆる負正2成分の変倍光学系が提案されている。また、より小型で安価な光学系を実現させる目的で、特許文献3では、負正負の3成分で構成され、かつ全てのレンズがプラスチックである変倍光学系が提案されている。さらに最近は、系の小型化に最も有利と考えられている、負正正の3成分で構成されたものが提案されており、特許文献4には、2〜4枚程度の少ないレンズ枚数で小型の変倍光学系を実現しているものが記載されている。また、特許文献5では、同じ負正正の3成分系において、全レンズ枚数の半数以上をプラスチックレンズとすることで生産性の改善を図っているものが提案されている。
撮像レンズ装置以外の光学系としては、特許文献6に、負正正の3成分の対物レンズ群を有する、コンパクトな変倍ファインダー光学系が示されている。この対物光学系では、広角端から望遠端に亘る変倍に際して、第1レンズ群はUターン式に移動し、第2レンズ群は第1レンズ群との間隔が直線的に変化するように移動し、第3レンズ群は固定という、一般的な負正正の3成分からなる変倍光学系におけるレンズ群の移動のさせ方が採用されている。
特許第3333473号公報 特開2002−82284号公報 特開平5−323190号公報 特開2003−177314号公報 特開2003−50352号公報 特許第2864407号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2において提案されている2成分系では、各種の収差補正を行うことが困難であり、近年の高画素撮像素子に対応するには無理がある。さらに特許文献1においては、その全てのレンズがプラスチックで構成されているが、負正2成分の構成では光学全長が大きく、変倍時の第1及び第2レンズ群の移動量も大きいため、光学系を含めた撮像レンズ装置全体の小型化を図りにくい。また、特許文献3で提案されている光学系では、各レンズ群が1枚ずつのレンズで構成されているため、各レンズ群内での収差補正が不十分であり、光学系全体の収差も大きい。特に、変倍の役割を担う第2レンズ群は光学的パワーが強く、1枚で構成することは軸上色収差補正の点で不利である。またF値も7〜10程度と暗い。特許文献4においては、第1レンズ群と第3レンズ群をそれぞれ1枚のレンズで構成しているが、これでは収差補正が不十分である。また、特許文献5では、ガラスレンズを複数枚用いている上、レンズ枚数も7〜8枚と多く、光学全長も長いため、サイズ及びコストの両面で改善の余地がある。
一方、撮像レンズ装置以外の光学系として、特許文献6で提案されている対物光学系では、第2レンズ群を構成するレンズが全て正レンズ(光学的パワーが正のレンズ)であるため、色収差の補正が不十分である。また対物レンズ群の光学全長が長く、歪曲収差の補正も不十分なことから、撮像レンズ装置に用いるにはサイズ及び光学性能の両面から難しい。
以上のように、従来の変倍光学系においては、高画素大型撮像素子に対応しようとすると、レンズ枚数が増加し、また光学全長も長くなっていた。コンパクト化・高画質化を両方同時に実現するためには、ガラスレンズ、特にガラス非球面レンズの使用が有利であるが、重量が大きくなる上にコストアップにつながる。しかも、ガラス非球面レンズの製作には高い加工精度が要求されるので、大量生産には適していない。さらに、変倍光学系は、同じくレンズ可動部を有するオートフォーカスに比べ一般にレンズ群の移動量が大きいが、それにガラスレンズを多用することによる重量増加が加わると、レンズ群を動かす駆動装置はさらに大型化してしまうことになる。コスト及び重量の面からは、プラスチックレンズを多用することが望ましいが、光学的パワーが小さくコンパクト化に不利な点、色収差補正が難しい点、環境温度変化に伴うバックフォーカス変動が大きい点など課題も多い。また、ガラス・プラスチックレンズを問わず、コンパクト化を図ろうとすると変倍を担うレンズ群内の誤差感度がそれに伴って高くなるため、レンズ間の調整作業が必要になってくる。結果として、従来の変倍光学系においては、高画素で低コスト、さらに携帯電話機や携帯情報端末に収まるコンパクトなサイズを同時に実現することはできていなかった。
本発明はこのような状況を鑑みてなされたものであり、可動レンズ群のレンズ重量を軽くしてレンズ駆動装置の負荷を減らし、コンパクト化を可能にすることを目的とする。
また、本発明は、コストアップにつながるガラス非球面レンズを用いず、さらに複数のレンズを組み合わせることで誤差感度を低減させ、レンズ間の調整を不要とすることを目的とする。
さらに、本発明は、補間により拡大画像を得るいわゆる電子ズーム方式に対して、そのような処理が不必要で、しかも200万画素クラス以上の高画素撮像素子に対応できる、小型で安価な変倍光学系を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、光学像を電気的な信号に変換する撮像素子の受光面上に被写体の光学像を形成し、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍を行う変倍光学系であって、物体側から順に、負の光学的パワーを持つ第1レンズ群と、正の光学的パワーを持つ第2レンズ群と、正の光学的パワーを持つ第3レンズ群とから構成され、前記第1レンズ群は少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとの2枚以上で構成され、前記第2レンズ群は少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとの2枚以上で構成され、かつ前記第1レンズ群は全てのレンズがプラスチック材料よりなることを特徴とするものである。
この構成によれば、最も物体側に位置する第1レンズ群が負の光学的パワーを持った、いわゆる負リードになっており、正リードのものに比べコンパクト化が可能である。さらに、負リードの構成ではサイズを小さくしても誤差感度の上昇を抑制し得る。
また、物体側から順に、レンズ群の光学的パワーが負正正3成分の構成となっているが、これは負正2成分の光学系と比べ、第2レンズ群の移動量が少なく、さらに第3レンズ群により像側における光線をテレセントリックに近づけ得る。
一般に、第1レンズ群を負レンズ1枚にて構成すると、第1レンズ群での倍率色収差や像面湾曲の発生を抑えるため第1レンズ群の光学的パワーを強めることができず、結果として前玉径が増大してしまう。そこで、第1レンズ群を負正各1枚以上のレンズで構成することにより、第1レンズ群での倍率色収差や像面湾曲の発生を抑えつつ、第1レンズ群の光学的パワーを強めることを可能とした。これにより、第1レンズ群の前玉径の増大が防がれる。
また、光学的パワーが負正正の構成の場合、変倍作用を担う第2レンズ群の光学的パワーが強くなり、第2レンズ群内の誤差感度が上昇してしまう。そこで第2レンズ群を2枚以上で構成することにより、各レンズの光学的パワーが抑えられて誤差感度の低減が可能となる。さらに、第2レンズ群内のレンズを正負各1枚以上とすることで、軸上色収差も補正され得る。
さらに、他のレンズ群に比べてレンズ外径の大きい第1レンズ群を全てプラスチックレンズとしたことにより、ガラスレンズに比べてコスト削減になる上、軽量化が可能となる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の変倍光学系において、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に光学絞りを備え、前記光学絞りは広角端から望遠端への変倍に際して前記第2レンズ群と共に物体側に移動することを特徴とする。
この構成によれば、広角端から望遠端への変倍時において、光学絞りが最も移動量の大きい第2レンズ群と共に移動するので、第2レンズ群の実効的なレンズ外径の増大が抑制されることとなる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の変倍光学系において、前記第2レンズ群が、下記条件式を満たすことを特徴とする。
1<f2/fw<2.5
ただし、
2:第2レンズ群の合成焦点距離
w:広角端での第1,第2及び第3レンズ群全ての系の合成焦点距離
である。これにより、第2レンズ群の光学的パワーが適切となり、2〜3倍程度の変倍比を実現し得る。さらに、変倍時の第2レンズ群の移動量を抑えられ、また望遠端での軸外性能の劣化を抑制し得る。さらに、第2レンズ群の誤差感度の上昇を抑えられるので、第2レンズ群内でのレンズ間の調整や他のレンズ群間との調整を行う必要がない。
請求項4記載の発明は、請求項1、2又は3に記載の変倍光学系において、前記第1、第2及び第3レンズ群の全てのレンズがプラスチック材料よりなることを特徴とする。
全てのレンズをプラスチック材料にて構成することにより、ガラス製のものに比べ、レンズ群全体の重量が軽くなる。さらに、プラスチック材料では多数個取りが可能であり、金型も長寿命で大量生産に適している。
請求項5記載の発明は、請求項1、2,3又は4に記載の変倍光学系と、前記第1レンズ群又は第3レンズ群を移動させることによりフォーカシングを行う機構とを備えていることを特徴とする撮像レンズ装置である。
レンズ群の光学的パワーが、物体側から順に負正正となる光学系では、広角端から望遠端への変倍に際しては、主に第2レンズ群が変倍作用を担い、第1レンズ群又は第3レンズ群で像点補正を行う。その際、第2レンズ群の倍率が等倍となる中間点が存在する。この等倍付近では、第2レンズ群を移動させてもバックフォーカス変動量が小さいので、第2レンズ群によるフォーカシングが有効に行えない。そのため、第1レンズ群又は第3レンズ群を駆動する機構を設け、これらのレンズ群によりフォーカシングを行わせる。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の撮像レンズ装置と、撮像素子とを含み、前記物体側の被写体の静止画撮影及び動画撮影の少なくとも一方の撮影を実行する機能部とを含むことを特徴とするデジタル機器である。
この構成によれば、携帯電話機や携帯情報端末等のデジタル機器において、高精細を保ったままで変倍を実現し得る。
請求項1記載の発明によれば、物体側から順に、光学的パワーが負正正のレンズ群から構成された、いわゆる負リードの光学系のため、誤差感度を上げずに、光軸方向および光軸に対して垂直な径方向へのコンパクト化が実現できる。同時に、この構成では第2レンズ群の移動量を少なくできる。さらに、レンズ外径の大きい第1レンズ群を全てプラスチックレンズとしているため、第1レンズ群のレンズ駆動装置を小型化することが可能となる。これらにより、レンズ群及びレンズ駆動装置を同時にコンパクト化できるので、光学装置全体のコンパクト化が達成される。
さらに、第1及び第2レンズ群を負正、又は正負各1枚以上のレンズで構成することにより、倍率色収差、軸上色収差や像面湾曲といった各種収差の発生を抑えつつ、誤差感度の低減も同時に可能となる。
請求項2記載の発明によれば、広角端から望遠端への変倍に際して、光学絞りを第2レンズ群と共に物体側に移動させるので、光学絞りを第2レンズ群内や第2,3レンズ群間に配置した場合に生じる、像側における軸外光線のテレセントリック性の崩れや、画面周辺部の光量低下、さらには第1,2レンズ群のレンズ径が増大する不具合を抑えることができる。
請求項3記載の発明によれば、変倍光学系において、第2レンズ群の合成焦点距離と、広角端での第1,第2及び第3レンズ群全ての系の合成焦点距離との比を所望の範囲に収まるようにするので、2〜3倍程度の変倍比を得た上で、望遠端での軸外性能の低下をも抑えることができる。さらに、第2レンズ群の誤差感度を下げられるので、第2レンズ群内でのレンズ間の調整や他のレンズ群間との調整が必要なくなり、コストダウンにつながる。
請求項4記載の発明によれば、複数のレンズ群からなる変倍光学系において、物体側から順に、第1、第2及び第3レンズ群の全てのレンズをプラスチック製としたので、レンズ群全体の重量を軽くできると共に、それらレンズ群を駆動する装置の小型化も可能となり、ひいては光学系全体のコンパクト化が可能となる。さらに、プラスチックレンズは多数個取りが可能であり、金型も長寿命で大量生産に適しているので、ガラスレンズ、特にガラス非球面レンズに比べてコストダウンにつながる。
請求項5記載の発明によれば、物体側から順に、光学的パワーが負正正のレンズ群から構成されている変倍光学系において、レンズ群の倍率が等倍となる位置を有する第2レンズ群ではなく、第1又は第3レンズ群によりフォーカシングを行わせるので効率的である。さらに、画素ピッチの小さい撮像素子に対しても近接性能を良好に保つことが可能となり、環境温度変化によるバックフォーカス変動も相殺することができる。
請求項6記載の発明によれば、高精細を保ったままで、被写体の静止画撮影又は動画撮影における変倍(ズーミング)が可能な、携帯電話機や携帯情報端末等のデジタル機器が実現できる。
図21は、本発明に係るデジタル機器の一実施形態を示す、カメラ付携帯電話機の外観構成図である。なお、本発明において、デジタル機器としては、上記携帯電話機以外に、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、パーソナルコンピュータ、モバイルコンピュータ、又はこれらの周辺機器を含むものとする。デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラは、被写体の映像を光学的に取り込んだ後、その映像を半導体素子を使って電気信号に変換し、デジタルデータとしてフラッシュメモリ等の記憶媒体に記憶する撮像レンズ装置である。さらに本発明では、被写体の静止又は動きのある映像を光学的に取り込む、コンパクトな撮像レンズ装置を内蔵する仕様を備えた携帯電話機、携帯情報端末、パーソナルコンピュータ、モバイルコンピュータ、又はこれらの周辺機器も含んでいる。
図21(a)は携帯電話機の操作面を、図21(b)は操作面の裏面、つまり背面を表している。携帯電話機本体200には、上部にアンテナ201、操作面にはディスプレイ202、画像撮影モードの起動および静止画と動画撮影の切り替えを行う画像切替ボタン203、本発明に係る変倍(ズーミング)を制御する変倍ボタン204、シャッターボタン205、そしてダイヤルボタン206が備えられている。変倍ボタン204は、その上端部分に望遠端を表す「T」の印字が、下端部分に広角端を表す「W」の印字がされ、印字位置を押下することで、それぞれが指示可能な2接点式のスイッチ等で構成されている。さらに携帯電話機本体200には、本発明に係る変倍光学系によって構成された撮像レンズ装置(カメラ)207が内装され、撮影レンズが背面に露呈している。
静止画を撮影するときは、まず、画像切替ボタン203を押すことで、画像撮影モードを起動する。ここでは、画像切替ボタン203を一度押すことで静止画撮影モードが起動し、その状態でもう一度画像切替ボタン203を押すことで動画撮影モードに切り替わるとする。静止画撮影モードが起動すると、撮像レンズ装置207を通して被写体の像がCCD等の撮像素子で周期的にくり返し撮像され、表示用メモリに転送された後に、ディスプレイ202に導かれる。ディスプレイ202を覗くことで、主被写体をその画面中の所望の位置に収まるように調整することができる。この状態でシャッターボタン205を押すことで、静止画像を得ることができる、すなわち、静止画用のメモリに画像データが格納される。
このとき、被写体が撮影者から離れた位置にある、あるいは近くの被写体を拡大したいためズーム撮影を行うときには、変倍ボタン204の上端「T」の印字部分を押すと、その状態が検出され、押している時間に応じて変倍のためのレンズ駆動が実行されて、連続的にズーミングが行われる。また、ズーミングし過ぎた場合など、等倍の方向へ被写体の拡大率を下げたい場合には、変倍ボタン204の下端「W」の印字部分を押すことで、その状態が検出され、押している時間に応じて連続的に、等倍までの変倍が行われる。このようにして、撮影者から離れた被写体であっても、変倍ボタン204を用いてその拡大率を調節することができる。そして、通常の等倍撮影と同様、主被写体がその画面中の所望の位置に収まるように調整し、シャッターボタン205を押すことで、拡大された静止画像を得ることができる。
また、動画撮影を行う場合には、画像切替ボタン203を一度押すことで静止画撮影モードを起動した後、もう一度画像切替ボタン203を押して動画撮影モードに切り替える。後は静止画撮影のときと同様にして、ディスプレイ202を覗き、撮像レンズ装置207を通して得た被写体の像が、その画面中の所望の位置に収まるように調整する。このとき、変倍ボタン204を用いて被写体像の拡大率を調節することができる。この状態でシャッターボタン205を押すことで、動画撮影が開始される。この撮影中、変倍ボタン204により、被写体の拡大率を随時変えることも可能である。ここで、もう一度シャッターボタン205を押すことで、動画撮影は終了する。動画像は、ディスプレイ202のための表示メモリに導かれると共に、動画像用のメモリに導かれて格納される。
本発明に係る変倍ボタン204はこの実施形態に限られることなく、既設のダイヤルボタン206を利用するようにしてもよいし、また、ダイヤルボタン設置面に回転軸を持つような回転式のダイヤル等、拡大と縮小の2方向の変倍を可能とする機能を備える態様としたものでもよい。
また、本発明は携帯電話機に制限されることなく、それ以外のデジタル機器、例えばデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯情報端末、パーソナルコンピュータ、モバイルコンピュータ、又はこれらの周辺機器にも適用することができる。
図21(b)に示した、本発明に係る撮像レンズ装置207は、背面側から、すなわち、物体(被写体)側から順に、物体の光学像を形成するレンズ系と、光学的ローパスフィルター等に相当する平行平面板と、レンズ系によって形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子とで構成される。ここで、前記レンズ系としては、撮影者から離れた被写体も撮影可能とするために、ズーミングが可能で、高性能かつコンパクトな変倍光学系への要求が強い。変倍光学系においては、複数のレンズ群が前記レンズ系を構成しており、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍及びフォーカシングを行う仕組みになっている。本発明は、この変倍光学系、そして変倍光学系内の各レンズ群を独立に駆動させ、フォーカシングを行うための機構を備える撮像レンズ装置、さらにはその撮像レンズ装置と、撮像素子とを含み、静止画又は動画の撮影を実行する機能を有するデジタル機器に関するものである。
以下、図21(b)に示したカメラ付携帯電話機の撮像レンズ装置207を構成する、本発明に係る変倍光学系を、図面を参照しつつ説明する。
[実施形態1]
図1は、実施形態1の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この図1、及び以下に示す図2〜図9においては、広角端(W)でのレンズ配置を示している。本実施の形態を通じてこれらのレンズ群は、図の物体側(図1における左側)から順に、全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)、正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)、正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)とから構成されている。また、後述するように、実施形態1から8においては、第2レンズ群(Gr2)の第1レンズ群(Gr1)側に、実施形態9においては、第2レンズ群(Gr2)の第3レンズ群(Gr3)側に、光量を調節するための光学絞り(ST)が備えられている。さらに、第3レンズ群(Gr3)に隣り合って、第2レンズ群(Gr2)の反対側には、平行平面板(PL)および撮像素子(SR)が配置されている。
以下、レンズについて、「凹」、「凸」または「メニスカス」という術語を用いるが、これらは光軸近傍(レンズの中心付近)でのレンズ形状を表しているものであり、レンズ全体またはレンズの端付近の形状を表しているのではないことを指摘しておく。このことは、球面レンズでは問題にならないが、非球面レンズでは一般に、レンズの中心付近と端付近での形状が異なるので注意が必要である。図1に示した実施形態1の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズ(負の光学的パワーを持つレンズ)、及び物体側に凸の正メニスカスレンズ(正の光学的パワーを持つレンズ)から成っている。また、全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、光学絞り(ST)、両凸の正レンズ、及び両凹の負レンズとで構成されている。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、両凸の1枚の正レンズである。また、図1に示した番号ri(i=1,2,3,・・・)は、物体側から数えたときのi番目のレンズ面であり、riに*が付された面は非球面である。
このような構成の下で、図の物体側から入射した光線は、順に、第1、第2そして第3レンズ群(Gr1、Gr2、Gr3)を通過し、そこで物体の光学像を形成する。そして、このレンズ群で形成された光学像は、第3レンズ群(Gr3)に隣り合って配置された平行平面板(PL)を通過する。このとき、光学像は、撮像素子(SR)において電気的な信号に変換される際に発生する、いわゆる折り返しノイズが最小化されるように修正される。この平行平面板(PL)は、光学的ローパスフィルター、赤外カットフィルター、撮像素子のカバーガラス等に相当するものである。最後に、撮像素子(SR)において、平行平面板(PL)において修正された光学像が電気的な信号に変換される。この電気信号は、必要に応じて所定のデジタル画像処理や画像圧縮処理等が施されて、デジタル映像信号として携帯電話機や携帯情報端末等のメモリーに記録されたり、有線あるいは無線によりほかのデジタル機器に伝送されたりする。
図10は、これらレンズ群の変倍時における移動のさせ方を表した模式図である。この図10においてもこれまでと同様左側が物体側であり、その物体側から第1レンズ群(Gr1)、第2レンズ群(Gr2)、そして第3レンズ群(Gr3)の順に並んで配置されている。この図において、符号Wは焦点距離が最も短い、すなわち画角が最も大きい広角端の状態を示しており、符号Tは焦点距離が最も長い、すなわち画角が最も小さい望遠端の状態を示している。また、符号Mは焦点距離が広角端(W)と望遠端(T)との真中(以下、中間点と呼ぶ)の状態を表している。また、この図10には、実施形態1のみならず、後述する実施形態2以降の各レンズ群の移動の仕方も同時に示してある。
本実施形態で扱うような、光学的パワーが負正正の3成分から成る変倍光学系においては、変倍を担うのはほとんどが第2レンズ群(Gr2)である。そのため、主に第2レンズ群(Gr2)が光学的パワーを持つことになる。この場合、変倍の途中のある位置で、第2レンズ群(Gr2)による結像位置は極値を持つ。つまり、第2レンズ群(Gr2)の倍率が等倍となる付近では第2レンズ群(Gr2)を動かしても、バックフォーカスの変動がほとんどなくなってしまう。それに対して、第1及び第3レンズ群(Gr1、Gr3)は変倍への寄与が小さいので、変倍の途中において等倍となることがない。したがって、図10に示したように、本実施形態1〜9においては、第1レンズ群(Gr1)又は第3レンズ群(Gr3)にてフォーカシングを行う構成を採用している。このように、主に第2レンズ群(Gr2)が変倍を担い、第1又は第3レンズ群(Gr1、Gr3)にてフォーカシングを行う構成では、第1及び第3レンズ群(Gr1、Gr3)を同時に動かす場合を除けば、各レンズ群の移動のさせ方は図10に示した5通りになる。
図1のようなレンズ構成の実施形態1では、広角端(W)から望遠端(T)に変倍させるときに、第1レンズ群(Gr1)はUターン式(つまり広角端(W)と望遠端(T)における位置はほぼ同じだが、中間点(M)において最も撮像素子(SR)側に移動)に、第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に直線的に移動させられる。そして、第3レンズ群(Gr3)は固定されている。
以下、図を参照しながら、実施形態1と同様にして、実施形態2から実施形態9までのレンズ構成と、変倍時におけるレンズ群の動きを順に説明していく。このとき、図2から図9までの図中の符号の意味は、図1と同様とする。
[実施形態2]
図2は、実施形態2の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態2の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズ、及び物体側に凸の正メニスカスレンズから成っている。全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、光学絞り(ST)、両凸の正レンズ、及び両凹の負レンズとで構成されている。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、物体側に凸の1枚の正メニスカスレンズである。
このようなレンズ構成の実施形態2において、広角端(W)から望遠端(T)に変倍させる場合、図10に示したように、実施形態1と同じく、第1レンズ群(Gr1)はUターン式に、第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に直線的に移動させられる。そして、第3レンズ群(Gr3)は固定されている。
[実施形態3]
図3は、実施形態3の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態3は、実施形態1及び2と異なり、広角端(W)及び望遠端(T)のみの2焦点切り替えの光学系である。図3に示した実施形態3の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、物体側に凸の負メニスカスレンズ、及び同じく物体側に凸の正メニスカスレンズとから成っている。全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、光学絞り(ST)、両凸の正レンズ、及び両凹の負レンズとで構成されている。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、物体側に凸の1枚の正メニスカスレンズである。
このようなレンズ構成の実施形態3において、広角端(W)から望遠端(T)に変倍させる場合、図10に示したように、第1レンズ群(Gr1)と第3レンズ群(Gr3)は固定されているが、第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に直線的に移動させられる。
[実施形態4]
図4は、実施形態4の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態4の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、物体側に凸の負メニスカスレンズ、及び同じく物体側に凸の正メニスカスレンズとから成っている。全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、光学絞り(ST)、両凸の正レンズ、同じく両凸の正レンズ、及び両凹の負レンズとで構成されている。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、両凸の1枚の正レンズである。
このようなレンズ構成の実施形態4において、広角端(W)から望遠端(T)に変倍させる場合、図10に示したように、実施形態1及び2と同じく、第1レンズ群(Gr1)はUターン式に、第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に直線的に移動させられている。そして、第3レンズ群(Gr3)は固定されている。
[実施形態5]
図5は、実施形態5の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態5は、広角端(W)及び望遠端(T)のみの2焦点切り替えの光学系である。この実施形態5の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズ、及び両凸の正レンズとから成っている。全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、光学絞り(ST)、両凸の正レンズ、及び両凹の負レンズとで構成されている。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、両凸の1枚の正レンズである。
このようなレンズ構成の実施形態5において、広角端(W)から望遠端(T)に変倍させる場合、図10に示したように、第1レンズ群(Gr1)は固定されているが、第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に直線的に移動させられる。それとは逆に、第3レンズ群(Gr3)は物体から離れ、撮像素子(SR)に近づく方向に直線的に動かされる。
[実施形態6]
図6は、実施形態6の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態6の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズ、及び物体側に凸の正メニスカスレンズとから成っている。全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、光学絞り(ST)、両凸の正レンズ、及び両凹の負レンズとで構成されている。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、両凸の1枚の正レンズである。
このようなレンズ構成の実施形態6において、広角端(W)から望遠端(T)に変倍させる場合、図10に示したように、第1レンズ群(Gr1)は固定されているが、第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に直線的に移動させられる。そして、第3レンズ群(Gr3)はUターン式に移動させられる。
[実施形態7]
図7は、実施形態7の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態7の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズ、及び物体側に凸の正メニスカスレンズとから成っている。全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、光学絞り(ST)、両凸の正レンズ、及び像側に凸の負メニスカスレンズとで構成されている。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、物体側に凸の1枚の正メニスカスレンズである。
このようなレンズ構成の実施形態7において、広角端(W)から望遠端(T)に変倍させる場合、図10に示したように、第1レンズ群(Gr1)は物体から離れる方向に直線的に移動させられるが、逆に第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に直線的に移動させられる。そして、第3レンズ群(Gr3)は固定されている。
[実施形態8]
図8は、実施形態8の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態8の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズ、及び物体側に凸の正メニスカスレンズとから成っている。全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、光学絞り(ST)、両凸の正レンズ、及び両凹の負レンズとで構成されている。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、両凸の1枚の正レンズである。
このようなレンズ構成の実施形態8において、広角端(W)から望遠端(T)に変倍させる場合、図10に示したように、実施形態1、2及び4と同じく、第1レンズ群(Gr1)はUターン式に、第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に直線的に移動させられる。そして、第3レンズ群(Gr3)は固定されている。
[実施形態9]
図9は、実施形態9の変倍光学系におけるレンズ群の配列を示す、光軸(AX)を縦断した断面図である。この実施形態9の変倍光学系は、各レンズ群が物体側から順に、以下のように構成されている。全体として負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)は、両凹の負レンズ、及び物体側に凸の正メニスカスレンズとから成っている。全体として正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)は、両凸の正レンズ、両凹の負レンズ、及び光学絞り(ST)とで構成されている。そして、全体として正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)は、両凸の1枚の正レンズである。また、上記実施形態1から8では、第2レンズ群(Gr2)の第1レンズ群(Gr1)側に、光量を調節するための光学絞り(ST)が備えられていたが、この実施形態9においてのみ、その光学絞り(ST)は、第2レンズ群(Gr2)の第3レンズ群(Gr3)側に備えられている。
このようなレンズ構成の実施形態9において、広角端(W)から望遠端(T)に変倍させる場合、図10に示したように、実施形態1、2、4及び8と同じく、第1レンズ群(Gr1)はUターン式に、第2レンズ群(Gr2)は物体に近づく方向に直線的に移動させられる。そして、第3レンズ群(Gr3)は固定されている。
以下、本発明に係る変倍光学系を構成するレンズ系に求められる光学特性の条件、又は条件式を列挙し、その条件の根拠(又は、数値範囲の根拠)について説明していく。
各実施の形態のように、物体側から順に、負の光学的パワーを持つ第1レンズ群(Gr1)と、正の光学的パワーを持つ第2レンズ群(Gr2)と、正の光学的パワーを持つ第3レンズ群(Gr3)とから構成され、第1レンズ群(Gr1)は少なくとも1枚の負レンズと少なくとも1枚の正レンズとの2枚以上で構成され、第2レンズ群(Gr2)は少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとの2枚以上で構成され、かつ第1レンズ群(Gr1)は全てのレンズがプラスチック材料よりなる変倍光学系においては、以下の条件式を満たすことが望ましい。
Figure 2005292403
ただし、
ν1n:第1レンズ群(Gr1)中で最も負の光学的パワーの強いプラスチックレンズのアッベ数
ν1p:第1レンズ群(Gr1)中で最も正の光学的パワーの強いプラスチックレンズのアッベ数
である。条件式数1の上限を上回ると、汎用性や光学材質としての特性に適したプラスチック材料が存在しなくなり、下限を下回ると第1レンズ群(Gr1)内での倍率色収差補正に対して効果が見られなくなるからである。
さらに、上記条件式数1において、第1レンズ群(Gr1)のアッベ数は、以下の条件式を満たすことがより望ましい。
Figure 2005292403
条件式数2の上限を上回ると、吸湿性等の諸特性に課題のあるプラスチック材料しか存在せず、下限を下回ると第1レンズ群(Gr1)内での倍率色収差補正が不十分となるからである。
また、上記変倍光学系においては、第1,第2及び第3レンズ群(Gr1、Gr2、Gr3)を合わせた全レンズ系について、以下の条件式を満たすことが望ましい。
Figure 2005292403
ただし、
1:最も物体側面の広角端(W)での有効光路半径
w:物体距離無限時、広角端(W)での最も物体側面の面頂点から撮像素子(SR)受光面までの光軸上の距離
である。条件式数3の下限を下回ると、コンパクト性を維持した状態で物体側のレンズを通る光束幅を広げることができないため、広角端(W)でのF値を明るく(小さく)することが困難となるからである。
さらに、上記変倍光学系においては、第1レンズ群(Gr1)について以下の条件式を満たすことが望ましい。
Figure 2005292403
ただし、
φ1j:第1レンズ群(Gr1)において、物体側から順にj番目のレンズの光学的パワー
ν1j:第1レンズ群(Gr1)において、物体側から順にj番目のレンズのアッベ数
n:第1レンズ群(Gr1)を構成するレンズ数
である。条件式数4の上限を上回ると、倍率色収差の補正不足でコントラスト低下を招き、性能が低下してしまうからである。
また、上記変倍光学系においては、第2レンズ群(Gr2)中の2枚以上のレンズがプラスチック材料よりなることが望ましい。第2レンズ群(Gr2)は、変倍時の移動距離が最も長いため、2枚以上のレンズをプラスチック製にすることで、ガラス製に比べ軽量化が可能となり、レンズ駆動装置への負荷を軽減できるからである。
さらに、上記変倍光学系においては、第2レンズ群(Gr2)について以下の条件式を満たすことが望ましい。
Figure 2005292403
ただし、
φ2j:第2レンズ群(Gr2)において、物体側から順にj番目のレンズの光学的パワー
ν2j:第2レンズ群(Gr2)において、物体側から順にj番目のレンズのアッベ数
m:第2レンズ群(Gr2)を構成するレンズ数
である。条件式数5の上限を上回ると、軸上色収差の補正不足でコントラスト低下を招き、性能が低下してしまうからである。
各実施の形態において、第1レンズ群(Gr1)と第2レンズ群(Gr2)との間に光学絞り(ST)を備え、その光学絞り(ST)は広角端(W)から望遠端(T)への変倍に際して第2レンズ群(Gr2)と共に物体側に移動することが望ましい。光学絞り(ST)は、第2レンズ群(Gr2)内や第2,3レンズ群(Gr2、Gr3)間に配置することもできるが、その場合、撮像素子(SR)受光面への軸外光線入射角のテレセントリック性の崩れや、画面周辺部の光量低下、さらには第1,2レンズ群(Gr1、Gr2)のレンズ径の増大などの不具合を生じてしまうからである。上記のように、光学絞り(ST)を変倍に際して第2レンズ群(Gr2)と共に物体側に移動することにより、そのような不具合を抑えた上で、さらに、第2レンズ群(Gr2)の実効的なレンズ外径の増大も抑えることが可能となる。
各実施の形態において、第2レンズ群(Gr2)及び全光学系の合成焦点距離は,少なくとも以下の条件式の一方を満たすことが望ましい。
Figure 2005292403
Figure 2005292403
ただし、
2:第2レンズ群(Gr2)の合成焦点距離
w:広角端(W)での第1、第2及び第3レンズ群(Gr1、Gr2、Gr3)全ての系の合成焦点距離
T:望遠端(T)での第1、第2及び第3レンズ群(Gr1、Gr2、Gr3)全ての系の合成焦点距離
である。条件式数6、数7の上限を上回ると、第2レンズ群の光学的パワーが弱くなりすぎて、2〜3倍程度の変倍比を得ることが困難になるためである。また、条件式数6、数7の下限を下回ると、第2レンズ群の誤差感度が高くなり、製造が困難になるからである。
さらに、上記第2レンズ群(Gr2)及び全系の合成焦点距離は、以下の条件式を満たすことがより望ましい。
Figure 2005292403
条件式数8の上限を上回ると、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーが弱いため変倍時の第2レンズ群(Gr2)の移動量が増加し、また望遠端(T)での軸外性能の劣化が顕著となるためである。また、条件式数8の下限を下回ると、第2レンズ群(Gr2)の誤差感度が高くなり、第2レンズ群(Gr2)内でのレンズ間の調整や他のレンズ群間との調整が必要となり、コストアップにつながるからである。
各実施の形態において、第1、第2及び第3レンズ群(Gr1、Gr2、Gr3)の全てのレンズがプラスチック材料よりなる変倍光学系では、第2レンズ群(Gr2)は以下の条件式を満たすことが望ましい。
Figure 2005292403
ただし、
ν2n:第2レンズ群(Gr2)中で最も負の光学的パワーの強いプラスチックレンズのアッベ数
ν2p:第2レンズ群(Gr2)中で最も正の光学的パワーの強いプラスチックレンズのアッベ数
である。条件式数9の上限を上回ると、吸湿性等の諸特性に課題のあるプラスチック材料しか存在せず、下限を下回ると第2レンズ群(Gr2)内での軸上色収差補正が不十分となるからである。
各実施の形態において、レンズ群の移動によりフォーカシングを行う撮像レンズ装置は、第1レンズ群(Gr1)又は第3レンズ群(Gr3)を移動させることによりフォーカシングを行うことが望ましい。これは第2レンズ群(Gr2)の等倍付近ではバックフォーカス変動量が小さいので、第2レンズ群(Gr2)によるフォーカシングが有効に行えないためである。さらには、第1レンズ群(Gr1)にてフォーカシングを行うことがより望ましい。これは第1レンズ群(Gr1)の光学的パワーが第3レンズ群(Gr3)のそれに比べて強いため、フォーカシング時のレンズ群の移動量が少なくて済むためである。しかし、第1レンズ群(Gr1)を固定しなければならない光学系では、この限りになく、第3レンズ群(Gr3)の光学的パワーを意図的に強めることにより、第3レンズ群(Gr3)にてフォーカシングしても構わない。
第2レンズ群が1枚の正レンズと1枚の負レンズのみからなる場合、第2レンズ群(Gr2)の焦点距離の比は以下の条件式を満たすことが望ましい。
Figure 2005292403
ただし、
2p:第2レンズ群(Gr2)内の正レンズの焦点距離
2n:第2レンズ群(Gr2)内の負レンズの焦点距離
である。条件式数10の上限を上回ると、環境温度変化に伴うバックフォーカスの変動が大きくなり、それに伴いフォーカシングを行うレンズ群の移動量も大きくなるため、光学全長の増加につながるからである。また軸上色収差の補正も不十分となり、コントラストが低下してしまう。一方、条件式数10の下限を下回ると、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーが弱くなり、2〜3倍の変倍を行うことが困難となるからである。
さらに、第2レンズ群(Gr2)の焦点距離は、以下の条件式を満たすことがより望ましい。
Figure 2005292403
条件式数11の上限を上回ると、2枚のレンズの誤差感度のバランスが悪くなり、第2レンズ群(Gr2)全体の誤差感度が上昇してしまうからである。この場合、第2レンズ群(Gr2)内では補正しきれず、第1レンズ群(Gr1)及び第3レンズ群(Gr3)との間でさらにレンズ群間の調整を行う必要が出てくる。また条件式数11の下限を下回ると、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーが弱くなり、変倍時の移動量が大きくなってしまうからである。
第1レンズ群が1枚の正レンズと1枚の負レンズのみからなる場合、第1レンズ群(Gr1)の焦点距離は、以下の条件式を満たすことが望ましい。
Figure 2005292403
ただし、
1p:第1レンズ群(Gr1)内の正レンズの焦点距離
1n:第1レンズ群(Gr1)内の負レンズの焦点距離
である。上記焦点距離の比が条件式数12の上限を上回ると、特に広角端(W)での非点収差、歪曲収差の補正が不十分となるからである。それに対して条件式数12の下限を下回ると、第1レンズ群(Gr1)を構成する各レンズの光学的パワーが高くなってしまい、製造が困難になる。さらに、倍率色収差の影響が大きくなり、その補正も困難になるからである。
さらに、第1レンズ群(Gr1)の焦点距離は、以下の条件式を満たすことがより望ましい。
Figure 2005292403
条件式数13の上限を上回ると、第1レンズ群(Gr1)の光学的パワーが弱まるため、第1レンズ群(Gr1)でフォーカシングを行う場合に第1レンズ群(Gr1)の移動量が増加してしまうからである。一方、条件式数13の下限を下回ると、第1レンズ群(Gr1)全体の誤差感度が上昇し、レンズ群間での調整が必要になるからである。
また、第1レンズ群(Gr1)及び全系の合成焦点距離は、少なくとも以下の条件式の一方を満たすことが望ましい。
Figure 2005292403
Figure 2005292403
ただし、
1:第1レンズ群(Gr1)の合成焦点距離
w:広角端(W)での第1、第2及び第3レンズ群(Gr1、Gr2、Gr3)全ての系の合成焦点距離
T:望遠端(T)での第1、第2及び第3レンズ群(Gr1、Gr2、Gr3)全ての系の合成焦点距離
である。上記焦点距離の比が条件式数14、数15の上限を上回ると、特に広角端(W)での非点収差、歪曲収差の補正が不十分となるからである。それに対して条件式数14、数15の下限を下回ると、第1レンズ群(Gr1)を構成する各レンズの光学的パワーが高くなってしまい、製造が困難になる。さらに、倍率色収差の影響が大きくなり、その補正も困難になるからである。
また、上記第1レンズ群(Gr1)及び全系の合成焦点距離は、以下の条件式を満たすことがより望ましい。
Figure 2005292403
条件式数16の上限を上回ると、第1レンズ群(Gr1)の光学的パワーが弱まり、第1レンズ群(Gr1)でフォーカシングを行う場合に第1レンズ群(Gr1)の移動量が増加してしまうからである。一方、条件式数16の下限を下回ると、第1レンズ群(Gr1)全体の誤差感度が上昇し、レンズ群間での調整が必要になるからである。
以上説明したように本発明は、超小型で安価、かつ高精細な変倍光学系に関するものである。そして、光学系全体は3成分のレンズ群から構成されており、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍を行う仕組みになっている。
このとき、上記実施の形態において示したように、最も物体側にある第1レンズ群(Gr1)は、2枚構成とすることが望ましい。これよりレンズ枚数が少ないと、非点収差、歪曲収差、倍率色収差の補正が難しくなり、レンズの誤差感度も高くなってしまうからである。これらを改善するためには、第1レンズ群(Gr1)の光学的パワーを弱める必要があるが、この場合には前玉径が増大し、光学系全体の小型化が図れない。一方、第1レンズ群(Gr1)のレンズ枚数が3枚以上であると、コストアップするだけでなく、移動量は少ないが、外径が大きく重いレンズが増えることになるので、それらレンズ群を移動させるための駆動装置が大型化してしまう。そのため、本実施形態の第1レンズ群(Gr1)は2枚からなる構成とした。
2枚のレンズからなる第1レンズ群(Gr1)はさらに、物体側から順に負レンズ、正レンズの構成とすることが望ましい。これは、いわゆるレトロフォーカスを採用し、広角端(W)でのバックフォーカスの確保を容易とするためである。さらには、上記正レンズの物体側を凸面とすることがより望ましい。これは、非点収差を良好に補正し、像面性を改善する効果があるためである。
また、変倍光学系を構成する他のレンズ群に比べ、第1レンズ群(Gr1)の外径は大きいので、レンズ群を移動させる駆動装置への負担が最も大きかった。そこで、この第1レンズ群(Gr1)をすべてプラスチック製とすることで、ガラス製のものに比べ重量を減らすことができる。その結果、より小型の駆動装置で移動させることが可能となり、光学系全体もよりコンパクトにまとめられる。ただし、単にガラスをプラスチックに置き換えたのでは光学性能の低下が避けられないので、非球面を多用することで同等の性能を得られるように構成した。さらに、プラスチックでは金型を使った成型によって安価に大量生産できるので、コストの削減も同時に実現する。
第1レンズ群(Gr1)の隣に位置する第2レンズ群(Gr2)も、2枚構成とすることが望ましい。これよりレンズ枚数が少ないと、球面収差、コマ収差、軸上色収差の補正が難しくなり、レンズの誤差感度も高くなってしまうからである。一方、第2レンズ群(Gr2)のレンズ枚数が3枚以上であると、コストアップするだけでなく重量が増加してしまう。そうなると、第2レンズ群(Gr2)は、他のレンズ群に比べ最も移動量が多いので、駆動装置にかかる負荷も大きくなってしまうからである。
第2レンズ群(Gr2)は、物体側から順に正レンズ、負レンズの構成とすることが望ましい。これは、第2レンズ群(Gr2)の主点位置を第1レンズ群(Gr1)に近づけることにより、変倍作用は保ったまま、第2レンズ群(Gr2)の実質的光学的パワーを軽減し、誤差感度の低減を図るためである。さらには、上記正レンズを両面凸とすることがより望ましい。これは、第2レンズ群(Gr2)の光学的パワーを強め、変倍時における第2レンズ群(Gr2)の移動量を減らすためである。
また、上記第1レンズ群(Gr1)と第2レンズ群(Gr2)においては、各レンズ群でそれぞれ2面以上の非球面を有することが望ましい。第1レンズ群(Gr1)の非球面は主に非点収差と歪曲収差の補正効果が大きく、第2レンズ群(Gr2)の非球面は主に球面収差の補正効果が大きい。各レンズ群2面以上としたのは、1面ずつでは屈折率の高いガラスレンズを多用した光学系に対して、同等のコンパクト性を得ることが困難となるためである。
最も撮像素子に近い第3レンズ群(Gr3)は正レンズとすることが望ましい。これは、撮像素子(SR)受光面への軸外光線入射角度をテレセントリックに近づけるためである。
また、広角端(W)での射出瞳位置は撮像素子面よりも物体側に配置することが望ましい。これにより、広画角を確保しつつ、コンパクト化を図ることが可能となるからである。
さらに、上記実施形態3及び5は2焦点切り替え光学系として、連続的な変倍光学系以上のコンパクト化を図った例であるが、これに限定されるものではなく、光学系の構成は他の実施形態と同様であるため、連続的な変倍光学系としてももちろん構わない。また逆に、上記実施形態1,2,4,6,7,8及び9は連続的な変倍光学系であるが、より一層のコンパクト化を図るために、上記実施形態3及び5と同様の2焦点切り替え光学系としてもよい。
さらに、上記実施の形態において、光学絞り(ST)として、撮像素子(SR)に対して遮光を行う機能を有するメカニカルシャッターを配置してもよい。メカニカルシャッターは、例えば撮像素子としてCCD方式を用いた場合のスミア防止にも効果があるからである。
次に、変倍光学系を構成するレンズ群を駆動し、変倍及びフォーカシングを行わせるためのレンズユニットについて説明する。ここでレンズユニットとは、本発明に係る変倍光学系およびレンズ群を駆動する装置を備えた撮像レンズ装置をいう。ただし、以下の構成は、図10に示す実施例1,2,4,8、及び9、つまり、第1レンズ群はUターン式に、第2レンズ群は直線的に移動させられ、第3レンズ群は固定されているという移動に対応している。
図20は、レンズユニット10の内部構成の一例を示す斜視図である。この図に示すように、レンズユニット10は、被写体(物体)側から第1レンズ群101、第2レンズ群102、そして第3レンズ群103が光軸を一致させて配列されることよりなる。第1、第2及び第3レンズ群101〜103は、それぞれ支持部材104〜106に支持されている。図略の平行平面板及び撮像素子は固定部材107に支持されて、その固定部材107の中心部分に固定されている。第3レンズ群103及びその支持部材106は、撮像素子を支持する固定部材107に固定されており、この固定部材107は、図略の携帯電話機本体部に固設されている。第1及び第2レンズ群の支持部材104、105には、棒状のガイド部材108が貫通されているとともに、支持部材104、105の適所に設けられた係合部104a、105aがカム部材109のガイド溝109a、109bにそれぞれ係合している。また、カム部材109に形成されている嵌合孔110は、図略の携帯電話機本体部に固設された図略の軸に嵌合されている。
第2レンズ群102を支持する支持部材105には、例えばインパクト型圧電アクチュエータからなる駆動ユニット20が取り付けられており、第2レンズ群102はこの駆動ユニット20を含む駆動装置により、支持部材105を介して光軸方向に駆動される。駆動ユニット20は、より具体的には、支持部材21、圧電素子22、駆動部材23及び係合部材24により構成されている。支持部材21は、図略の携帯電話機本体部に固定され、圧電素子22及び駆動部材23を保持するものである。圧電素子22は、その分極方向である伸縮方向を支持部材21の軸方向と一致させて設置されている。そして、駆動部材23の一端は圧電素子22に、他端は係合部材24の側面に固着されている。
以上のような構成で、被写体側から入射した光線は、順に、第1、第2そして第3レンズ群101〜103を通過し、そこで物体の光学像を形成する。このレンズ群で形成された光学像は、第3レンズ群103に隣り合って配置された図略の平行平面板を通過し、最後に、図略の撮像素子において、電気的な信号に変換される。
以下、レンズ群を駆動し、変倍及びフォーカシングを行う機構を説明する。まず、図20のレンズユニット10が、図10の中間点(M)にある場合を考える。このとき、係合部104a、105aは、それぞれガイド溝109a、109bの中間位置にあるとする。この中間点(M)から広角端(W)側に変倍を行う場合、図略の駆動手段により圧電素子22にのこぎり波形のくり返し電圧が加えられ、圧電素子22は電圧波形の鈍勾配側で光軸方向に伸展する。そして、その伸びは、駆動部材23を介して接合されている係合部材24に伝えられる。この係合部材24は、第2レンズ群の支持部材105に接合されているので、第2レンズ群102は図略の撮像素子側に移動させられることになる(電圧波形の急勾配側ではスリップする)。このため、ガイド溝109bの中で、係合部105aが上方に動き、それらの係合構造を介してカム部材109は嵌合孔110を中心として時計周りに回転させられる。ここでガイド溝109aとの係合を通じて、係合部104aはガイド溝109aの中で下方に動き、それと共に第1レンズ群101と第2レンズ群102の間隔は、図10に示したような軌跡を描き変化する。つまり、カム部材109のガイド溝109aが湾曲線状に、ガイド溝109bが直線状に形成されているのは、第1レンズ群101及び第2レンズ群102が、図10に示した所望の軌跡を描くようにするためである。
また、同様に、この中間点(M)から望遠端(T)側に変倍を行う場合、図略の駆動手段により圧電素子22に、勾配が逆ののこぎり波形の電圧が加えられ、圧電素子22は光軸方向に収縮する。そして、その縮みは、駆動部材23を介して接合されている係合部材24に伝えられ、第2レンズ群102は被写体側に移動させられることになる。このとき、ガイド溝109bの中で、係合部105aが上方に動き、それらの係合構造を介してカム部材109は嵌合孔110を中心として反時計周りに回転させられる。ここでガイド溝109aとの係合を通じて、係合部104aはガイド溝109aの中で上方に動き、それと共に第1レンズ群101と第2レンズ群102の間隔は、図10に示したような軌跡を描き変化する。このように、広角端(W)あるいは望遠端(T)のいずれの方向に駆動する場合も、カム部材109に形成されたガイド溝109a、109bにより、第1レンズ群101と第2レンズ群102の間隔を所望の値に制御することが可能となる。
以上の実施例で示したように、ガイド溝109bを直線的に形成することにより、第2レンズ群102を被写体側あるいは撮像素子側に直線的に駆動することができ、それにより光学系の変倍を担わせることが可能となる。そしてこのとき、第1レンズ群用のガイド溝109aは、第1レンズ群101がフォーカシングを行える位置に移動するように形成されていることが重要である。つまり、このガイド溝109a、109bの形状により、主に第2レンズ群102に変倍を行わせ、かつ第1レンズ群101にフォーカシングを行わせることが可能となる。
以上の構成は、図10に示した実施形態1,2,4,8及び9を実行するためのものであるが、ガイド溝109aの形状を変えることで、実施形態3及び7を実行することも可能である。また、このカム構造を第2,3レンズ群に適用することも可能であり、その場合は、第1レンズ群が固定され、第2,3レンズ群が所望の動きをするような実施形態5,6を実行することが可能となる。
また、カム部材109に3つのガイド溝を設けることにより、3つのレンズ群を同時に駆動することも可能となる。さらに、このカム部材109の形状は本実施例に限られることなく、その他の形状、例えば通常用いられる円筒形でも構わない。
また、各レンズ群や光学絞りを駆動させるには、ステッピングモーター等を用いてもよい。あるいは、移動量が少ない場合やレンズ群の重量が軽い場合には、超小型の圧電アクチュエータを各レンズ群に独立に用いてもよい。これにより、各レンズ群を独立に駆動することが可能になるばかりでなく、駆動部の体積や電力消費の増加を抑えつつ、撮像レンズ装置全体のさらなるコンパクト化が図れる。
[実施例1]
実施形態1(実施例1)における、各レンズのコンストラクション(構成)データを表1に示す。以下、実施例1〜9のレンズはすべてプラスチック製である。
Figure 2005292403
ここに示したものは、表の左から順に、各レンズ面の番号、各面の曲率半径(単位はmm)、広角端(W)、中間点(M)そして望遠端(T)における光軸上での各レンズ面の間隔(軸上面間隔)(単位はmm)、各レンズの屈折率、そしてアッべ数である。軸上面間隔M、Tの空欄は、左のW欄の値と同じであることを表している。ここで、各レンズ面の番号ri(i=1,2,3,・・・)は、図1にも示したように、物体側から数えてi番目のレンズ面であり、riに*が付された面は非球面である。つまり、この実施例1では、物体側から第1,4,5番目のレンズが両面非球面レンズ、第3レンズの撮像素子(SR)側が片面非球面レンズである。また、光学絞り(ST)、平行平面板(PL)の両面、そして撮像素子(SR)の受光面の各面は平面であるために、それらの曲率半径は∞である。
レンズの非球面形状は、面頂点を原点とし、物体から撮像素子に向かう向きをz軸の正の向きとするローカルな直交座標系(x,y,z)を用いた以下の式で定義する。
Figure 2005292403
ただし、
z:高さhの位置でのz軸方向の変位量(面頂点基準)
h:z軸に対して垂直な方向の高さ(h2=x2+y2
c:近軸曲率(=1/曲率半径)
A,B,C,D,E,F,G,H,J:それぞれ4,6,8,10,12,14,16,18,20次の非球面係数
k:円錐係数
である。表1には、円錐係数kと非球面係数A,B,C,Dのみを示したが、それ以外の非球面係数E,F,G,H,Jは0である。この数17からわかるように、表1に示した非球面レンズに対する曲率半径は、レンズの中心付近の値を示している。
以上のようなレンズ配置、構成のもとでの、本実施例1の全光学系(第1,2,3レンズ群を合わせたもの)の球面収差(LONGITUDINAL SPHERICAL ABERRATION)、非点収差(ASTIGMATISM)そして歪曲収差(DISTORTION)を、図11の左側から順に示す。この図において、上段は広角端(W)、中段は中間点(M)、下段は望遠端(T)における各収差を表している。また、球面収差と非点収差の横軸は焦点位置のずれをmm単位で表しており、歪曲収差の横軸は歪量を全体に対する%で表している。球面収差の縦軸は、入射高で規格化した値で示してあるが、非点収差と歪曲収差の縦軸は像の高さ(像高)(単位mm)で表してある。さらに球面収差の図には、破線で赤色(波長656.27nm)、実線で黄色(いわゆるd線;波長587.56nm)、そして二点鎖線で青色(波長435.83nm)と、波長の異なる3つの光を用いた場合の収差がそれぞれ示してある。また、非点収差の図中、符号SとTはそれぞれサジタル(ラディアル)面、タンジェンタル(メリディオナル)面における結果を表している。さらに、非点収差および歪曲収差の図は、上記黄線(d線)を用いた場合の結果である。この図11からわかるように、本実施例1のレンズ群は、広角端(W)、中間点(M)、望遠端(T)のいずれにおいても、色収差、非点収差が0.1mm以内、歪曲収差も5%以内と優れた光学特性を示している。また、この実施例1における広角端(W)、中間点(M)、そして望遠端(T)における焦点距離(単位mm)及びF値を、表10及び表11にそれぞれ示す。これらの表から、本発明では、短焦点で明るい光学系が実現できていることがわかる。
[実施例2]
次に、実施形態2(実施例2)における、各レンズのコンストラクションデータを表2に示す。この表からわかるように、実施例2においては、全てのレンズが両面非球面レンズである。
Figure 2005292403
[実施例3]
実施形態3(実施例3)における、各レンズのコンストラクションデータを表3に示す。この表からわかるように、実施例3においては、第1,2,3,5レンズが両面非球面レンズ、第4レンズの撮像素子(SR)側が片面非球面レンズである。
Figure 2005292403
[実施例4]
実施形態4(実施例4)における、各レンズのコンストラクションデータを表4に示す。この表からわかるように、実施例4においては、第1,2,3,5,6レンズが両面非球面レンズである。
Figure 2005292403
[実施例5]
実施形態5(実施例5)における、各レンズのコンストラクションデータを表5に示す。この表からわかるように、実施例5においては、全てのレンズが両面非球面レンズである。
Figure 2005292403
[実施例6]
実施形態6(実施例6)における、各レンズのコンストラクションデータを表6に示す。この表からわかるように、実施例6においては、全てのレンズが両面非球面レンズである。
Figure 2005292403
[実施例7]
実施形態7(実施例7)における、各レンズのコンストラクションデータを表7に示す。この表からわかるように、実施例7においては、第1,4,5レンズが両面非球面レンズ、第2レンズの物体側、及び第3レンズの撮像素子(SR)側が片面非球面レンズである。
Figure 2005292403
[実施例8]
実施形態8(実施例8)における、各レンズのコンストラクションデータを表8に示す。この表からわかるように、実施例8においては、第1,4,5レンズが両面非球面レンズ、第3レンズの撮像素子(SR)側が片面非球面レンズである。
Figure 2005292403
[実施例9]
実施形態9(実施例9)における、各レンズのコンストラクションデータを表9に示す。この表からわかるように、実施例9においては、第1,4,5レンズが両面非球面レンズ、第3レンズの撮像素子(SR)側が片面非球面レンズである。
Figure 2005292403
以上のようなレンズ配置、構成のもとでの、本実施例2〜9の全光学系(第1,2,3レンズ群を合わせたもの)の球面収差、非点収差、そして歪曲収差を図12〜図19にそれぞれに示す。いずれの実施例におけるレンズ群も、広角端(W)、中間点(M)、望遠端(T)のいずれにおいても、色収差、非点収差ともにほぼ0.1mm以内、歪曲収差もほぼ5%以内と優れた光学特性を示している。また、この実施例2〜9における広角端(W)、中間点(M)、そして望遠端(T)における焦点距離(単位mm)及びF値を、表10及び表11にそれぞれ示す。これらの表から、実施例1同様、短焦点で、明るい光学系が実現できていることがわかる。
これら実施例1〜9において得られた、前記条件式(1)〜(11)の値を表12に示す。本実施例はいずれの条件式においても、前述した望ましい値が得られていることがわかる。
Figure 2005292403
Figure 2005292403
Figure 2005292403
以上説明したように、本発明に係る変倍光学系においては、レンズ群を移動させる駆動装置への負担を軽くするため、変倍光学系を構成するレンズ群の中で最も外形の大きい第1レンズ群(Gr1)を、すべてプラスチック製としている。これにより、光学系全体の低コスト化も実現している。さらに第1レンズ群(Gr1)に加え、第2レンズ群(Gr2)中の2枚以上のレンズをプラスチック製にすることが望ましい。第2レンズ群(Gr2)は変倍時の移動距離が最も長いため、これにより駆動装置の負荷を軽減できるからである。しかし、これに限定されることなく、第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)は、第1レンズ群(Gr1)に比較してレンズの外形は比較的小さいので、それらのレンズ群をガラス製とすることが可能である。つまり、第2レンズ群(Gr2)、又は第3レンズ群(Gr3)のどちらか一方をガラス製にする、又は第2レンズ群(Gr2)及び第3レンズ群(Gr3)をともにガラス製にすることも可能である。さらに、第2レンズ群(Gr2)内、及び第3レンズ群(Gr3)内のレンズ中の1枚以上をガラス製とすることも考えられる。上記いずれの構成を実現したとしても、レンズ重量はそれほど問題になることはなく、さらに光学系全体の光学特性を向上させることも可能である。
以上説明したように、本発明に係る変倍光学系から成る撮像レンズ装置は、小型・軽量であるために、携帯電話機等のデジタル機器に搭載することが可能である。これにより、静止画または動画撮影を所望の拡大率で行えるようになる。さらに、200万画素クラス以上の高画素撮像素子にも対応できる高い光学性能を保持しているので、補間を必要とする電子ズーム方式に対しても高い優位性を保っている。
なお、各実施の形態を構成している変倍光学系には、入射光線を屈折作用により偏向させる屈折型レンズ(つまり、異なる屈折率を有する媒質同士の界面で偏向が行われるタイプのレンズ)が用いられているが、使用可能なレンズはこれに限らない。例えば、回折作用により入射光線を偏向させる回折型レンズ、回折作用と屈折作用との組み合わせで入射光線を偏向させる屈折・回折ハイブリッド型レンズ、入射光線を媒質内の屈折率分布により偏向させる屈折率分布型レンズ等を用いてもよい。また、光学絞り(ST)の他に光束規制板等を必要に応じて配置してもよい。
実施形態1の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態2の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態3の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態4の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態5の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態6の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態7の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態8の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態9の変倍光学系における光軸を縦断した断面図である。 実施形態1〜9の変倍光学系におけるレンズ群の移動のさせ方を示す模式図である。 実施例1の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例2の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例3の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例4の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例5の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例6の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例7の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例8の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 実施例9の変倍光学系におけるレンズ群の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す収差図である。 変倍光学系を構成するレンズ群を駆動し、変倍及びフォーカシングを行うための機構を持つレンズユニットの斜視図である。 (a)は本発明に係る変倍光学系を搭載したカメラ付携帯電話機の操作面を示す外観構成図である。(b)は本発明に係る変倍光学系を搭載したカメラ付携帯電話機の操作面の裏面を示す外観構成図である。
符号の説明
Gr1 第1レンズ群
Gr2 第2レンズ群
Gr3 第3レンズ群
ST 光学絞り
PL 平行平面板
SR 撮像素子
AX 光軸
10 レンズユニット
101 第1レンズ群
102 第2レンズ群
103 第3レンズ群
104 第1レンズ群の支持部材
105 第2レンズ群の支持部材
106 第3レンズ群の支持部材
107 撮像素子の固定部材
104a 第1レンズ群用支持部材の係合部
105a 第2レンズ群用支持部材の係合部
108 ガイド部材
109 カム部材
109a 第1レンズ群用ガイド溝
109b 第2レンズ群用ガイド溝
110 嵌合孔
20 駆動ユニット
21 支持部材
22 圧電素子
23 駆動部材
24 係合部材
200 携帯電話機本体
201 アンテナ
202 ディスプレイ
203 画像切替ボタン
204 変倍ボタン
205 シャッターボタン
206 ダイヤルボタン
207 撮像レンズ装置(カメラ)

Claims (6)

  1. 光学像を電気的な信号に変換する撮像素子の受光面上に被写体の光学像を形成し、光軸方向に各レンズ群の間隔を変えることにより変倍を行う変倍光学系であって、物体側から順に、負の光学的パワーを持つ第1レンズ群と、正の光学的パワーを持つ第2レンズ群と、正の光学的パワーを持つ第3レンズ群とから構成され、前記第1レンズ群は少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとの2枚以上で構成され、前記第2レンズ群は少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとの2枚以上で構成され、かつ前記第1レンズ群は全てのレンズがプラスチック材料よりなることを特徴とする変倍光学系。
  2. 前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に光学絞りを備え、前記光学絞りは広角端から望遠端への変倍に際して前記第2レンズ群と共に物体側に移動することを特徴とする請求項1記載の変倍光学系。
  3. 前記第2レンズ群が、下記条件式を満たすことを特徴とする請求項1又は2記載の変倍光学系。
    1<f2/fw<2.5
    2:第2レンズ群の合成焦点距離
    w:広角端での第1、第2及び第3レンズ群全ての系の合成焦点距離
  4. 前記第1、第2及び第3レンズ群の全てのレンズがプラスチック材料よりなることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の変倍光学系。
  5. 請求項1、2、3又は4に記載の変倍光学系と、前記第1レンズ群又は第3レンズ群を移動させることによりフォーカシングを行う機構とを備えていることを特徴とする撮像レンズ装置。
  6. 請求項5記載の撮像レンズ装置と、撮像素子とを含み、前記物体側の被写体の静止画撮影及び動画撮影の少なくとも一方の撮影を実行する機能部とを含むことを特徴とするデジタル機器。
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