JP4084025B2 - ミシンの押え上げ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンの押え上げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、穴かがり縫いミシンなどのサイクルミシンにおいては、被縫製物をベッド上に押圧する布押えを押圧位置と上昇位置に移動させるミシンの押え上げ装置が設けられている。
例えば、2ペダル式のミシンの押え上げ装置としては、ミシンテーブル下方、即ち作業者の足元に2つのペダルを備えており、一方のペダルを前方に踏み込むと布押えが上昇し、このペダルの踏み込み量を減らすと布押えが徐々に下降していき、ペダルの踏み込みを解除(ペダルを開放)すると布押えが押圧位置まで下降する。そして、布押えを押圧位置まで下降させた状態で他方のペダルを前方に踏み込むことでミシン本体を起動させるようになっている。
【0003】
また、1ペダル式のミシンの押え上げ装置は、例えば、図示は省略するが、特願平11−66813号公報に開示されているように、駆動モータにより布押えを押圧位置と上昇位置とに亙って移動可能に構成し、ペダルを踏み込まない状態、つまりペダルが中立位置のときに布押えを上昇位置と押圧位置の間の高さに保持し、足踏みペダルを前踏み位置まで踏み込むと布押えを押圧位置に移動させると共に縫製を開始するようになっている。
【0004】
また、他にも、1ペダル式のミシンの押え上げ装置として特開2001−149681号公報に開示されている装置は、ペダルの踏み込み量をポテンショメータで検出し、ポテンショメータからの出力電圧に基づいて押え昇降用モータを所定方向に回転させることにより、図15に示すように、ペダルPが基準位置Dkのときには布押えを上昇位置まで移動させ、ペダルPを前方に踏み込んで、ペダルPを基準位置Dkから踏み込み位置Dfまでの間で操作すると、布押えはペダルPの操作位置に対応して無段階的に上昇位置から押え位置の間で移動する。また、ペダルPを踏み込み位置Dfを超えてさらに踏み込むと縫製処理が開始するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述のように、押え上げ装置が、作業者によるペダルの踏み込み量に応じて布押えを所定高さに移動させる構造を備えている場合は、布押えを移動させるのに時間がかかるという問題や、所定の位置まで移動させた布押えをその位置で停止させておくには、作業者がペダルを所定量踏み込んだ状態を維持しなければならず、作業性が悪化するという問題があった。
また、2ペダル式の押え上げ装置では、布押えによる押えが完了した後、被縫製物の縫製を開始するには他方のペダルの操作が必要となり、布押えの移動と縫製開始操作とが一貫せず、作業性に欠けるという問題がある。
【0006】
また、布押えを上下駆動させる駆動制御系が、2つのペダルに対応すべく2系統必要になり、押え上げ装置が大型化・複雑化する等の問題がある。
また、上述の特願平11−66813号公報や特開2001−149681号公報に開示されたミシンの押え上げ装置はいずれもペダルを前方に踏み込むことで布押えが下降する構造となっているので、例えば、ペダルを前方に踏み込むと布押えが上昇する構造の押え上げ装置を使用していた作業者にとっては、布押えを駆動するためのペダル操作がこれまでと逆になり、違和感を覚えるという問題があった。
【0007】
本発明の課題は、上述の事情を考慮したものであり、布押えの位置決め動作及びミシンの縫製開始動作を迅速に行うことができるミシンの押え上げ装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1記載のミシンの押え上げ装置(4)は、被縫製物を上から押える布押え(2)と、前記布押えに押えられた前記被縫製物に縫い目を形成する縫製手段(縫製機構3)と、前記布押えを布押え位置と最上昇位置との間で、リンク部材を介して移動させる布押え移動手段としての押え昇降用モータ(48)と、踏まれていない時は中立位置(A)に配設され、この中立位置から前踏み位置(C)へ移動可能な第1、第2のペダルと、前記第1、第2のペダル位置を検出可能なペダルセンサ(50)と、を備えたミシンの押え上げ装置であって、前記縫製手段が1サイクル分の縫い目の形成を完了すると、ミシンの駆動を停止し、前記第1ペダルが前記中立位置にあれば、前記布押えを前記布押え位置と最上昇位置の間の中間位置に上昇させ、また、前記第1ペダルが前踏みされると、前記布押えを前記中間位置から該第1ペダルの前踏み操作量に対応した位置まで上昇させるように前記押え昇降用モータを制御し、その後、前記第2ペダルが前踏みされると、前記布押えを前記布押え位置に下降させると共にミシンを起動させるように、前記押え昇降用モータとミシンモータを制御する制御手段(70)備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項1記載のミシンの押え上げ装置によれば、縫製手段が1サイクル分の縫い目を形成した時点で、ミシンの駆動を停止し、第1ペダルが中立位置にあれば布押えを布押え位置と最上昇位置の間の中間位置に上昇させ、また、第1ペダルが前踏みされた状態にあれば該第1ペダルの前踏み量に応じて布押えを上昇させるので、例えば、従来よりペダルを前方に踏み込むと布押えが上昇する構造の押え上げ装置を使用していた作業者にとっては、布押えを駆動するためのペダル操作が従来と変わらないため、違和感なく操作を行うことができる。
また、ペダルの踏み込み量を調節するだけで、布押えの高さ位置を被縫製物の布厚に応じて容易に調節でき、作業性を向上できる。
【0010】
そして、その後、第2のペダルが前踏みされると布押えを布押え位置に下降させると共にミシンを起動させる。従って、ペダルを前踏み位置まで踏み込むだけで、例えば縫製開始スイッチ等を何ら操作することなく縫製処理を自動的に開始できるので、作業性を改善できる。
【0039】
【発明の実施の形態】
[第一の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面に基いて説明する。本実施形態は、穴かがり縫目を形成する穴かがり縫いミシンの押え上げ装置(以下、単に「押え上げ装置」という)に本発明を適用した場合の一例である。
【0040】
図1に示すように、穴かがり縫いミシン1はミシンテーブル10上に載置支持され、このミシンテーブル10にミシンモータ74、穴かがり縫い目(図示略)やボタン穴を形成する種々のデータを入力する為の操作パネル6が設けられるとともに、ミシンテーブル10の右端部のボックス内には布押え2の駆動制御を行う制御手段70が設けられている。なお、この制御手段70は、ミシン1を構成する各種駆動機構(縫製機構3(縫製手段)、送り台駆動機構16、カッタ駆動機構(図示せず)等)の駆動を制御するための制御手段としての機能も備えている。
【0041】
穴かがり縫いミシン1は、ベッド部12と、このベッド部12から立ち上がる脚柱部13と、この脚柱部13から前方向きのアーム部14とを有している。穴かがり縫いミシン1には、図2に示すように、被縫製物に穴かがり縫い目を形成する縫製機構3と、被縫製物を送り台15を介して布送りする送り台駆動機構16(図3参照)と、被縫製物に形成した穴かがり縫い目にカッタ17によりボタン穴を形成するカッタ駆動機構と、布押え2を上下に移動させる押え上げ装置4等が設けられている。
【0042】
図2に示すように、縫製機構3は、アーム部14の頭部14aに設けられた針棒31及び針棒31の下端部に着脱自在に装着された縫針32と、針棒31を上下に往復駆動し且つ左右に揺動駆動する針棒駆動機構(図示略)と、ベッド部12に設けられ縫針32と協働して穴かがり縫い目を形成する回転釜(図示略)等から構成されている。そして、送り台15で布送りされる被縫製物に縫製機構3により穴かがり縫い目が形成される。
【0043】
次に、送り台15と送り台15を駆動する送り台駆動機構16について説明する。図2及び図3に示すように、ベッド部12の上面部に左右1対の案内板12aが嵌め込まれており、前後に細長い板状の送り台15はこれら両案内板12aにより前後方向に摺動可能に挟持されている。この送り台15の前端部には、穴かがり縫目やボタン穴を形成する為の長孔15aが形成されている。
【0044】
送り台駆動機構16は、送り台15の後端部下面側に固定された可動部材18と、前後に長い連結ロッド20により可動部材18に固定的に連結された可動部材19と、可動部材19を前後に駆動する送り用モータ21などから構成されている。
連結ロッド20は、可動部材18,19の左端部を夫々挿通して前後方向に延び、可動部材18の前後両側において1対の軸受22を介してミシン機枠に前後に移動可能に支持されている。連結ロッド20の右側には、前後方向向きのロッド23の前端部が固定され、可動部材19の右端部が軸受19aを介して前後に移動自在に支持されている。
【0045】
送り用モータ21の出力軸には駆動プーリ24が固着され、駆動プーリ24の後方において図示しない従動プーリがミシン機枠に回転可能に枢支され、これら両プーリに無端状のベルト25が掛け渡されている。このベルト25の一部に可動部材19が固定されている。これにより、送り用モータ21が駆動されると、ベルト25を介してこれら両可動部材18,19と送り台15が前後方向に駆動される。
【0046】
布押え2が前端部に取付けられた押え腕26の後端部は、可動部材19の左右方向向きの軸心回りに回動可能に連結されている。
また、押え腕26の前端部上面に形成された溝26aは、転動ローラ27を介して、後述する押え上げ装置4により上下に駆動される押え棒41に接続されている。
これにより、布押え2は上下方向には押え棒41と一体に上下動する。また、前後方向には可動部材19が送り用モータ21により駆動されて、溝26aの範囲内で移動する。
【0047】
また、上記のカッタ駆動機構は、カッタ駆動用ソレノイド(図示せず)を中心に構成されている。図2に示すように、カッタ17はカッタ駆動機構により上下動されるカッタ取付軸28下端のカッタホルダ29に、ねじ29aを介して取り付けられている。
【0048】
次に、布押え2をペダル5の操作量に応じて上下駆動させる押え上げ装置4について説明する。
図4に示すように、押え上げ装置4は、布押え移動手段としての布押え駆動機構40、押え昇降用モータ48、ペダルセンサ50(図7を参照)等を備えており、制御手段70がペダル5の操作により出力される信号に基づいて布押え2を上下駆動させるための装置である。
【0049】
布押え駆動機構40は、押え棒41と、左右方向の軸を中心に揺動可能なL型リンク片42,43と、リンク部材44〜46とを備えている。そして、リンク部材44と46とは、L型リンク片42を介してピン結合され、リンク部材46と45とは、L型リンク片43を介してピン結合されている。
リンク部材45にはピン45aが突設されている。このピン45aには、左右方向の軸を中心に揺動するカム47の一端47aが係合している。また、カム47の他端47bには、押え昇降用モータ48によって鉛直面内を円運動するピン49に係合している。
【0050】
押え昇降用モータ48が回転すると、その回転はカム47により、リンク部材45の上下動に変換される。このリンク部材45の上下動は、L型リンク片43、リンク部材46、L型リンク片42,リンク部材44を順次経由して押え棒41に伝達される。
このようにして、押え上げ装置4は布押え2を押え昇降用モータ48の回転角に応じて、被縫製物を押える布押え位置と、布押え2が最も上昇した最上昇位置の間を移動させるようになっている。なお、布押え位置とは布押え2が布等の被縫製物をベッド部12上に押圧する位置を指し、最上昇位置とは布押え2が最も上方に駆動する位置を指す。また、ペダル5が後述する中立位置(A)にある場合は、布押え2は最上昇位置と布押え位置のほぼ中間となる中間位置に存在する。
【0051】
図1及び図5にボタン穴かがり縫いミシン1の起動・停止操作を行うためのペダル5を示す。ペダル5はリンク部材51を介して、ミシン本体11の下方に設けられたペダルセンサ50に連結されている。
ペダル5は作業者による踏み込み操作が行われていないとき、つまり外力が加わらないときは、図5に示す中立位置(A)に配設され、その中立位置(A)からの前踏み(踏み込み)及び後踏み(踏返し)が可能に構成されている。そして、後述するペダルセンサ50は、ペダル5の位置、つまりペダル5が中立位置(A)、後踏みされた後踏み位置(B)、前踏みされた前踏み位置(C)、または中立位置(A)と後踏み位置(B)の間、あるいは中立位置(A)と前踏み位置(C)の間のうち、どの位置にあるかを検出可能に構成されている。
【0052】
ペダルセンサ50は上述のようにペダル5の位置を検出するために設けられ、本実施の形態においてはポテンショメータを用いる。
ポテンショメータは、上述のようにリンク部材51を介してペダル5に接続しており、図6に示すように、ペダル5が後踏み位置(B)のときにはポテンショメータから約「0」Vが制御手段70に対して出力され、ペダル5が前踏み位置(C)のときには「+v1」Vが出力される。但し、ペダル5が後踏み位置(B)から前踏み位置(C)までの任意の位置に無段階的に操作されたときは、ポテンショメータからは「0」Vから「+v1」Vまでの電圧が無段階的に出力されるようになっており、また、ペダル5が中立位置(A)のときには、ポテンショメータから約「+v1/2」Vが出力される。
【0053】
そして、ペダル5の位置に対応してポテンショメータから出力される電圧に基づいて、制御手段70は押え昇降用モータ48の駆動を制御して、ペダル5が前踏み位置(C)まで踏み込まれると布押え2を最上昇位置まで移動させ、ペダル5が後踏み位置(B)まで踏み込まれると布押え2を布押え位置まで移動させると共にミシンを起動させる。
【0054】
次に、穴かがり縫いミシン1の制御系について説明する。図7に示すように、制御手段70はCPU71とこのCPU71に接続されたROM72及びRAM73等で構成されている。
CPU71にはペダルセンサ50からの出力電圧A及び操作パネル6からの制御信号が入力され、また、CPU71からはミシンモータ74の為の駆動回路74aと、被縫製物をXYの任意の方向に送るためのX送り用モータ75及びY送り用モータ76の為の駆動回路75a、76aと、押え昇降用モータ48の為の駆動回路48aに夫々制御信号が出力される。
【0055】
ROM72には、縫製データに基づいてミシンモータ74とX,Y送り用モータ75,76を駆動制御して被縫製物に穴かがり縫い目を形成する縫製制御プログラム、布押え2の高さ位置演算用演算プログラム、布押え2の高さ制御用の制御プログラムなどが予め格納されている。
RAM73には、各種の制御に必要な種々のメモリやカウンタやバッファ、CPU71で演算した演算結果を一次的に格納する各種のメモリ等が設けられている。
【0056】
次に、制御手段70により実行される布押え2の高さ制御のルーチンについて、図8のフローチャートに基づいて説明する。
穴かがり縫いミシン1に電源が投入されると制御手段70による制御が開始され、まず、ポテンショメータの出力電圧Aが読みこまれ、ステップS1においてペダル5が前踏み状態にあるか否かが判断される。
【0057】
そして、ステップS1においてNo、つまり出力電圧Aが「+v1/2」V以下のときにはステップS3に移行する。また、ステップS1においてYes、つまり出力電圧Aが「+v1/2」V以上のときには、ステップS2に移行して、布押え2の高さが前踏み量(出力電圧A)に対応するように調節される。
具体的には、ペダル5が中立位置(A)と前踏み位置(C)の間に位置するときには、ポテンショメータからの無段階的な出力電圧A(「+v1/2」〜「+v1」V)に基づいて、図6に示す出力電圧Aを演算する演算プログラムに基づいて布押え2の高さが求められる。そして、この高さに基づいて押え昇降用モータ48が駆動されて、布押え2はペダル5の位置に対応した高さに調節される。
そして、高さ調節が完了した後、ステップS3に移行する。
【0058】
ステップS3では、ペダル5が後踏み位置(B)にあるか否か、つまりポテンショメータの出力電圧Aが略「0」Vであるか否かが判断され、Noの場合はステップS1に戻り、Yesの場合はステップS4に移行する。
ステップS4では、ペダル5が後踏み位置(B)にあることに対応して、押え昇降用モータ48を駆動させることで布押え2が下降を開始すると共に、布押え2が布押え位置まで下降したか否か、つまり布押え2による被縫製物への押圧が完了したか否かが判断される。そして、ステップS4においてNoの場合は、ステップS5に移行して布押え2の下降動作を継続し、Yesの場合はステップS6に移行する。
ステップS6においては、布押え2が布押え位置に保持された状態で、縫製を開始する指令が出力されてミシン1が起動する。その結果、縫製制御プログラムに基づいて被縫製物に穴かがり縫い目が形成される。
【0059】
このように、ペダル5を後踏み位置(B)まで踏み込むだけで、例えば縫製開始スイッチ等を何ら操作することなく縫製処理が自動的に開始される。なお、このように縫製が開始された以降においては、ペダル5の位置、即ちポテンショメータからの出力電圧Aの値に関わらず縫製は継続される。即ち、縫製中においては足踏みペダル5を踏み続けることなく、例えば、中立位置(A)に戻した場合でも、布押え2が布押え位置に保持された状態が継続する。
そして、穴かがり縫い目の形成が完了すると、ステップS7においてミシンの駆動が自動的に停止して、ステップS8において押え昇降用モータ48を駆動させて布押え2を中間位置まで移動させ、縫製作業の1サイクルが終了する。
【0060】
次に、被縫製物の位置決め作業時におけるペダル5の位置と布押え2の位置との関係について図9(A)を用いて説明する。
まず、位置決め作業開始時にはペダル5は中立位置(A)にあり(区間A1)、布押え2はペダル5の位置に対応して中間位置にある。この状態で作業者は位置決めを行うべく被縫製物を所定位置に移動させる。
そして、例えば、被縫製物の布厚が大きいため布押え2が被縫製物に干渉してしまう場合等は、作業者がペダル5を中立位置(A)と前踏み位置(C)の間の任意の位置まで踏み込むことで(区間A2)、布押え2はこの踏み込み量に対応した高さまで上昇する。
【0061】
また、作業者は必要に応じてペダル5を前踏み位置(C)まで踏み込むことで(区間A3)、布押え2を最上昇位置まで移動させることができる。
また、ペダル5を後踏み位置(B)まで踏み込むことにより(区間A4)、布押え2は布押え位置まで下降して被縫製物を押圧する。また、再びペダル5を後踏み位置(B)から前方に踏み込んだ状態にすることで(区間A5)、布押え2はペダル5の位置に応じて再上昇する。
【0062】
次に、縫製作業開始から終了まで(1サイクル)におけるペダル5の位置、布押え2の位置及びミシンスピードの関係を図9(B)を用いて説明する。
まず、1サイクル終了後、作業者によるペダル5の前踏み操作が行われなかった場合は、布押え2は中間位置にあり(図中▲1▼の状態)、ペダル5の前踏み操作が行われた場合は、布押え2は踏み込み量に対応した位置にある(図中▲2▼の状態)。
その後、中立位置(A)にあるペダル5を(区間B1)後踏み位置(B)まで踏み込むと(区間B2)、布押え2は布押え位置に移動して被縫製物を押圧すると共に、ミシン1のスピードが高くなる、即ちミシン1が起動される。
【0063】
上述のように縫製中においてはペダル5の位置に関係無く、布押え2は布押え位置に保持された状態が継続する。なお、区間B3は作業者がペダル5を中立位置(A)に戻した場合を示している。
その後、穴かがり縫い目の形成が完了すると、ミシン1のスピードが自動的に低くなり、ミシン1が停止して、その後、布押え2が中間位置まで移動する。
【0064】
このように、本実施の形態に示したミシンの押え上げ装置4によれば、ペダル5を前方に踏み込むと布押え2が上昇するので、例えば、従来よりペダルを前方に踏み込むと布押えが上昇する構造の押え上げ装置を使用していた作業者にとっては、布押え2を駆動するためのペダル操作が従来と変わらないため、違和感なく操作を行うことができる。
また、ペダル5の踏みこみ量を調節するだけで、布押え2の高さを被縫製物の布厚に応じて容易に調節でき、作業性を改善できる。
【0065】
また、ペダル5を後踏み位置(B)まで踏み込むだけで、例えば縫製開始スイッチ等を何ら操作することなく縫製処理を自動的に開始できるので、作業性を改善できる。
また、縫製途中においてはペダル5の位置によらず、布押え2を布押え位置に保持した状態で縫製を行うので、作業者はペダル5を後踏み位置(B)で固定させておく必要が無く、作業者の負担を軽減できる。
【0066】
〔第二の実施の形態〕
次に、本発明の第二の実施の形態について、図10〜図12を用いて説明する。なお、本実施の形態のミシンの押え上げ装置4において、上述の第一の実施の形態で示したミシンの押え上げ装置4と異なる点は、主に制御手段70による布押え2高さの制御に関するものであるため、第一の実施の形態で示したミシンの押え上げ装置4と同じ構成となる部分には、図面中同一の符号を付して、それらの説明は省略する。
【0067】
本実施の形態においては、図11に示すように、ペダル5は作業者によって踏み込み操作が行われていない、即ち開放状態にある場合は中立位置(A)に存在し、この中立位置(A)から前方に踏み込まれた位置である前踏み位置(C)と、中立位置(A)から後方に踏み込まれた状態の後踏み第1位置(B1)と、この後踏み第1位置を更に踏みこんだ後踏み第2位置(B2)へ移動可能となっている。
そして、図示は省略するが、上述の第1の実施の形態におけるポテンショメータと同様に、本実施の形態におけるポテンショメータもペダル5の位置に対応した電圧を制御手段70に出力する。そして、制御手段70はペダル5の位置に対応して出力される電圧に基づいて押え昇降用モータ48の駆動を制御して、ペダル5が前踏み位置(C)まで踏み込まれると布押え2を最上昇位置まで移動させ、ペダル5が後踏み第1位置まで踏み込まれると布押え2を布押え位置まで移動させ、ペダル5が後踏み第2位置まで踏み込まれるとミシンを起動させる。
【0068】
以下、制御装置による布押え2の高さ制御のルーチンについて、図10のフローチャートに基づいて説明する。
穴かがり縫いミシン1に電源が投入されると制御手段70による制御が開始され、まず、ポテンショメータの出力電圧Aが読みこまれ、ステップS1において、ペダル5が前踏み状態にあるか否かが判断される。
そして、ステップS1においてNoのときにはステップS3に移行する。また、ステップS1においてYesのときには、ステップS2に移行して、上述のように、布押え2の高さが前踏み量(出力電圧A)に対応するように高さ調節され、その後ステップS3に移行する。
【0069】
ステップS3では、ペダル5が後踏み第1位置(B1)にあるか否かが判断され、Noの場合はステップS1に戻り、Yesの場合はステップS4に移行する。
ステップS4では、押え昇降用モータ48を駆動させることで布押え2が下降を開始すると共に、布押え2が布押え位置まで下降したか否か、つまり布押え2による被縫製物への押圧が完了したか否かが判断される。そして、ステップS4においてNoの場合は、ステップS5に移行して布押え2の下降動作を継続し、Yesの場合はステップS6に移行する。
【0070】
ステップS6においては布押え2は布押え位置に保持されており、この状態でペダル5が後踏み第2位置(B2)にあるか否かが判断され、Noの場合はステップS1に戻り、再び被縫製物の位置決め等を行い、Yesの場合はステップS7に移行する。
ステップS7においては縫製を開始する指令が出力されてミシン1が起動する。そして、縫製制御プログラムの実行により被縫製物に穴かがり縫い目が形成される。
そして、穴かがり縫い目の形成が完了すると、ステップS8においてミシン1の駆動が自動的に停止して、ステップS9において押え昇降用モータ48を駆動させて、布押え2を中間位置まで移動させ縫製作業の1サイクルが終了する。
【0071】
次に、被縫製物の位置決め作業時におけるペダル5の位置と布押え2の位置との関係を図12を用いて説明する。
まず、位置決め作業開始時にはペダル5は中立位置(A)にあり(区間A1)、布押え2はペダル5の位置に対応して中間位置にある。この状態で作業者は位置決めを行うべく被縫製物を移動させる。
そして、例えば、被縫製物の布厚が大きいため布押え2が被縫製物に干渉してしまう場合等は、作業者がペダル5を中立位置(A)と前踏み位置(C)の間の任意の位置まで踏み込むことで(区間A2)、布押え2はこの踏み込み量に対応した高さまで上昇する。
【0072】
また、作業者は必要に応じてペダル5を前踏み位置(C)まで踏み込むことで(区間A3)、布押え2を最上昇位置まで移動させることができる。
また、ペダル5を後踏み第1位置(B1)まで踏み込むことにより(区間A4)、布押え2は布押え位置まで下降して被縫製物を押圧する。また、被縫製物の再位置決めを行いたい場合等には、ペダル5を後踏み第1位置(B1)から戻し、再びペダル5を中立位置(A)から前方に踏み込むことで(区間A5)、布押え2はペダル5の位置に応じて上昇する。
【0073】
次に、縫製作業開始から終了まで(1サイクル)におけるペダル5の位置、布押え2の位置及びミシンスピードの関係を図12(B)を用いて説明する。
まず、1サイクル終了後、作業者によるペダル5の前踏み操作が行われなかった場合は、布押え2は中間位置にあり(図中▲1▼の状態)、ペダル5の前踏み操作が行われた場合は、布押え2は踏み込み量に対応した位置にある(図中▲2▼の状態)。
【0074】
そして、中立位置(A)にあるペダル5(区間B1)を後踏み第1位置まで踏み込むと(区間B2)、布押え2は布押え位置に移動して被縫製物を押圧する。そして、ペダル5を後踏み第2位置まで踏み込むと(区間B3)、ミシン1のスピードが高くなり、ミシン1が起動する。なお、区間B4は作業者がペダル5を中立位置(A)に戻した場合を示している。
その後、穴かがり縫い目の形成が完了すると、ミシン1のスピードが自動的に低くなり、ミシン1が停止して、布押え2が中間位置まで移動する。
【0075】
本実施の形態で示したミシンの押え上げ装置4によれば、ペダル5を後踏み第2位置(B2)まで踏み込んだ時点でミシン1が起動する。即ち、第1の実施の形態で示した押え上げ装置4のように、ペダル5を後踏み位置(B)に移動させると布押え2が布押え位置まで移動すると共にミシン1が自動的に起動する場合と比較して、作業者にとってペダル5操作が比較的容易なものとなる。
【0076】
〔第三の実施の形態〕
次に、本発明の第三の実施の形態について、図13を用いて説明する。なお、本実施の形態のミシンの押え上げ装置4において、上述の第一の実施の形態で示したミシンの押え上げ装置4と異なる点は、主に制御手段70による布押え2の高さの制御に関するものであるため、第一の実施の形態で示したミシンの押え上げ装置4と同じ構成となる部分には、図面中同一の符号を付して、それらの説明は省略する。
【0077】
本実施の形態においては、図示は省略するが、ペダル5は開放状態にある場合には中立位置(A)に存在し、この中立位置(A)から前方に踏み込んだ前踏み第1位置と、この前踏み第1位置を更に踏みこんだ前踏み第2位置へ移動可能となっている。
そして、図示は省略するが、上述の第1の実施の形態におけるポテンショメータと同様に、本実施の形態におけるポテンショメータにおいてもペダル5の位置に対応した電圧を制御手段70に出力する。そして、制御手段70はペダル5の位置に対応して出力される電圧に基づいて、押え昇降用モータ48の駆動を制御して、ペダル5が中立位置(A)にあるときは布押え2を最上昇位置まで移動させ、ペダル5が前踏み第1位置まで踏み込まれると布押え2を中間位置まで移動させ、ペダル5が前踏み第2位置まで踏み込まれると布押え2を布押え位置まで移動させると共に、ミシン1を起動させる。
【0078】
以下、被縫製物の位置決め作業時におけるペダル5の位置と布押え2の位置との関係を図13(A)を用いて説明する。
まず、位置決め作業開始時にはペダル5は中立位置(A)にあり(区間A1)、布押え2はペダル5の位置に対応して最上昇位置にある。この状態で作業者は位置決めを行うべく被縫製物を移動させる。
【0079】
また、作業者はペダル5を前踏み第1位置まで踏み込むことで(区間A2)、布押え2を中間位置まで移動させることができる。
そして、ペダル5を前踏み第2位置まで踏み込むことにより(区間A3)、布押え2は布押え位置まで下降して被縫製物を押圧する。また、被縫製物の再位置決め等を行いたい場合には、再びペダル5を中立位置(A)に移動させるか(区間A4)、あるいは前踏み第1位置に移動させることで(区間A5)、布押え2はペダル5の位置に応じて上昇する。
【0080】
次に、縫製作業開始から終了まで(1サイクル)におけるペダル5の位置、布押え2の位置及びミシンスピードの関係を図13(B)を用いて説明する。
まず、1サイクル終了後、作業者によるペダル5の前踏み操作が行われなかった場合は、布押え2は最上昇位置にあり(図中▲1▼の状態)、ペダル5の前踏み操作が行われた場合は、布押え2は中間位置にある(図中▲2▼の状態)。
【0081】
そして、中立位置(A)にあるペダル5(区間B1)を前踏み第1位置まで踏み込むと(区間B2)、布押え2は中間位置に移動する。そして、ペダル5を前踏み第2位置まで踏み込むと(区間B3)、布押え2が布押え位置まで移動して位置決めが完了すると共に、ミシン1のスピードが高くなり、ミシン1が起動される。
なお、区間B4は作業者がペダル5を中立位置(A)に戻した場合を示している。
その後、穴かがり縫い目の形成が完了すると、ミシン1のスピードが自動的に低くなる、即ちミシン1が停止して布押え2が最上昇位置まで移動する。
【0082】
本実施の形態で示したミシンの押え上げ装置4によれば、例えば、第1の実施の形態や第2の実施の形態で示した押え上げ装置4のように、布押え2の位置を最上昇位置から布押え位置の間で無段階的に調節可能ではなく、ペダル5の中立位置(A)、前踏み第1位置及び前踏み第2位置に対応して布押え2が最上昇位置、中間位置及び布押え位置に移動する。即ち、作業者は、布押え2の高さの調節に関して、中立位置、前踏み第1位置、前踏み第2位置の3つの位置の中から所望の一つを選択するだけで良いので、作業性を向上させることができる。
【0083】
〔第4の実施の形態〕
次に、本発明の第4の実施の形態について、図14を用いて説明する。なお、本実施の形態のミシンの押え上げ装置4において、上述の第一の実施の形態で示したミシンの押え上げ装置4と異なる点は、主に制御手段70による布押え2の高さの制御に関するものであるため、第一の実施の形態で示したミシンの押え上げ装置4と同じ構成となる部分には、図面中同一の符号を付して、それらの説明は省略する。
【0084】
本実施の形態においては、図示は省略するが、ペダル5は開放状態にある場合は中立位置(A)に存在し、この中立位置(A)から前方に踏み込まれた状態である前踏み第1位置と、この前踏み第1位置を更に踏みこんだ前踏み第2位置と、この前踏み第2位置を更に踏みこんだ前踏み第3位置へ移動可能となっている。
そして、図示は省略するが、上述の第1の実施の形態におけるポテンショメータと同様に、本実施の形態におけるポテンショメータもペダル5の位置に対応した電圧を制御手段70に出力する。そして、制御手段70はペダル5の位置に対応して出力される電圧に基づいて、押え昇降用モータ48の駆動を制御して、ペダル5が中立位置(A)にあるときは布押え2を最上昇位置まで移動させ、ペダル5が前踏み第1位置まで踏み込まれると布押え2を中間位置まで移動させ、ペダル5が前踏み第2位置まで踏み込まれると布押え2を布押え位置まで移動させ、ペダル5が前踏み第3位置まで踏み込まれるとミシンを起動させる。
【0085】
以下、被縫製物の位置決め作業時におけるペダル5の位置と布押え2の位置との関係を図14(A)を用いて説明する。
まず、位置決め作業開始時にはペダル5は中立位置(A)にあり(区間A1)、布押え2はペダル5の位置に対応して最上昇位置にある。この状態で作業者は位置決めを行うべく被縫製物を移動させる。
【0086】
また、作業者はペダル5を前踏み第1位置まで踏み込むことで(区間A2)、布押え2を中間位置まで移動させることができる。
そして、ペダル5を前踏み第2位置まで踏み込むことにより(区間A3)、布押え2は布押え位置まで下降して、被縫製物を押圧する。また、被縫製物の再位置決め等を行いたい場合等には、再びペダル5を中立位置(A)に移動させたり(区間A4)、あるいはペダル5を前踏み第1位置に移動させることで(区間A5)、布押え2はペダル5の位置に応じて上昇する。
【0087】
次に、縫製作業開始から終了まで(1サイクル)におけるペダル5の位置、布押え2の位置及びミシンスピードの関係を図14(B)を用いて説明する。
まず、1サイクル終了後、作業者によるペダル5の前踏み操作が行われなかった場合は、布押え2は最上昇位置にあり(図中▲1▼の状態)、ペダル5の前踏み操作が行われた場合は、布押え2は中間位置にある(図中▲2▼の状態)。
【0088】
そして、中立位置(A)にあるペダル5(区間B1)を前踏み第1位置まで踏み込むと(区間B2)、布押え2は中間位置に移動する。そして、ペダル5を前踏み第2位置まで踏み込むと(区間B3)、布押え2が布押え位置まで移動して位置決めが完了する。そして、ペダル5を前踏み第3位置まで踏み込む(区間B4)とミシン1のスピードが高くなり、ミシン1が起動される。
なお、区間B5は作業者がペダル5を中立位置(A)に戻した場合を示している。
その後、穴かがり縫い目の形成が完了すると、ミシン1のスピードが自動的に低くなり、ミシン1が停止して、布押え2が最上昇位置まで移動する。
【0089】
本実施の形態で示したミシンの押え上げ装置4によれば、例えば、第1の実施の形態や第2の実施の形態で示した押え上げ装置4のように、布押え2の位置を最上昇位置から布押え位置の間で無段階的に調節可能ではなく、ペダル5の中立位置(A)、前踏み第1位置、前踏み第2位置に対応して布押え2が最上昇位置、中間位置、布押え位置に移動する。また、ペダルの前踏み第3位置に対応してミシンが起動する。即ち、作業者は、布押え2の高さの調節及びミシン1の起動に関して、中間位置、前踏み第1位置、前踏み第2位置、前踏み第3位置の4つの位置の中から所望の一つを選択するだけで良いので、作業性を向上させることができる。
【0090】
また、ペダル5を前踏み第3位置まで踏み込んだ時点でミシンが起動する。即ち、第1の実施の形態で示したミシンの押え上げ装置4のように、ペダル5を後踏み位置(B)に移動させると布押え2が布押え位置まで移動すると共にミシンが自動的に起動する場合と比較して、作業者にとってペダル5操作が比較的容易なものとなる。
【0091】
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されることはなく適宜変更可能である。
例えば、制御手段70は、ペダル5が中立位置(A)にあれば布押え2を中間位置に移動させ、また、ペダル5が前踏み状態にあればペダル5の前踏み量に応じて布押え2を上昇させるのみであって、ペダル5の布押え位置への移動や、ミシンの起動については、別途設けた装置を作業者が操作することで行なうものとしても良い。
また、制御手段70は、ペダル5が後踏みされることで布押え2を布押え位置に移動させるよう布押え2移動手段を制御したり、あるいはミシンを起動させるものとして、布押え2の任意の位置への移動は、別途設けた装置を作業者が操作することで行なうものとしても良い。
【0092】
また、ミシンの押え上げ装置4がひとつのペダル5の操作に基づいて駆動するものとしたが、これに限らず、例えば、2つのペダルを設けて、上記各実施の形態で示したペダル5の機能を第1のペダルと第2のペダルとに分担させるものとしても良い。
この場合、例えば制御手段70は、第1のペダルが前踏みされると第1のペダルの前踏み量に応じて布押え2を上昇させ、第2のペダルが前踏みされると布押え2を布押え位置に移動させると共にミシン1を起動させるものとしても良い。
【0095】
また、ペダル5の踏み込み位置や各踏み込み位置に対応して設定される布押え2の位置及びミシンの起動操作や、ペダル5の数などについては適宜変更可能である。
また、ペダルセンサ50としては、ポテンショメータ以外の周知の位置検出センサを用いることができる。
また、本発明のミシンの押え上げ装置4を、ボタン穴がかり縫いミシンに限らず、ボタン付けミシンなどに適用してもよい。
【0096】
【発明の効果】
本発明のミシンの押え上げ装置によれば、縫製手段が1サイクル分の縫い目を形成した時点で、ミシンの駆動を停止し、第1ペダルが中立位置にあれば布押えを布押え位置と最上昇位置の間の中間位置に移動させ、また、第1ペダルが前踏みされた状態にあれば該第1ペダルの前踏み量に応じて布押えを上昇させるので、例えば、従来よりペダルを前方に踏み込むと布押えが上昇する構造の押え上げ装置を使用していた作業者にとっては、布押えを駆動するためのペダル操作が従来と変わらないため、違和感なく操作を行うことができる。
また、ペダルの踏み込み量を調節するだけで、布押えの高さ位置を被縫製物の布厚に応じて容易に調節でき、作業性を向上できる。
【0097】
そして、その後、第2のペダルが前踏みされると布押えを布押え位置に下降させると共にミシンを起動させる。従って、ペダルを前踏み位置まで踏み込むだけで、例えば縫製開始スイッチ等を何ら操作することなく縫製処理を自動的に開始できるので、作業性を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態にかかるミシンを示す要部斜視図である。
【図2】縫製機構の構造を示す要部側面図である。
【図3】送り台駆動機構の構造を示す要部斜視図である。
【図4】押え上げ装置の構造を示す要部側面図である。
【図5】ペダルの位置を示す要部側面図である。
【図6】ペダルの踏み込み量とポテンショメータの出力電圧とを対応づけた線図である。
【図7】制御手段の構成を示すブロック図である。
【図8】制御手段による処理を示すフローチャートである。
【図9】被縫製物の位置決め作業時におけるペダルの位置と布押えの位置との関係を示すタイミングチャート(A)及び、1サイクルにおけるペダルの位置、布押えの位置及びミシンスピードの関係を示すタイミングチャート(B)である。
【図10】第2の実施の形態における制御手段による処理を示すフローチャートである。
【図11】ペダルの位置を示す要部側面図である。
【図12】被縫製物の位置決め作業時におけるペダルの位置と布押えの位置との関係を示すタイミングチャート(A)及び、1サイクルにおけるペダルの位置、布押えの位置及びミシンスピードの関係を示すタイミングチャート(B)である。
【図13】第3の実施の形態における被縫製物の位置決め作業時におけるペダルの位置と布押えの位置との関係を示すタイミングチャート(A)及び、1サイクルにおけるペダルの位置、布押えの位置及びミシンスピードの関係を示すタイミングチャート(B)である。
【図14】第4の実施の形態における被縫製物の位置決め作業時におけるペダルの位置と布押えの位置との関係を示すタイミングチャート(A)及び、1サイクルにおけるペダルの位置、布押えの位置及びミシンスピードの関係を示すタイミングチャート(B)である。
【図15】従来の押え上げ装置におけるペダルの位置を示す要部側面図である。
【符号の説明】
A 中立位置
B 後踏み位置
B1 後踏み第1位置
B2 後踏み第2位置
C 前踏み位置
2 布押え
3 縫製手段(縫製機構)
4 ミシンの押え上げ装置
5 ペダル
40 布押え駆動機構
48 押え昇降用モータ
50 ペダルセンサ
70 制御手段

Claims (1)

  1. 被縫製物を上から押える布押えと、
    前記布押えに押えられた前記被縫製物に縫い目を形成する縫製手段と、
    前記布押えを布押え位置と最上昇位置と間で、リンク部材を介して移動させる布押え移動手段としての押え昇降用モータと、
    踏まれていない時は中立位置に配設され、この中立位置から前踏み位置へ移動可能な第1、第2のペダルと、
    前記第1、第2のペダル位置を検出可能なペダルセンサと、を備えたミシンの押え上げ装置であって、
    前記縫製手段が1サイクル分の縫い目の形成を完了すると、ミシンの駆動を停止し、
    前記第1ペダルが前記中立位置にあれば、前記布押えを前記布押え位置と最上昇位置の間の中間位置に上昇させるように前記押え昇降用モータを制御し
    また、前記第1ペダルが前踏みされると、前記布押えを前記中間位置から該第1ペダルの前踏み操作量に対応した位置まで上昇させるように前記押え昇降用モータを制御し
    その後、前記第2ペダルが前踏みされると、前記布押えを前記布押え位置に下降させると共にミシンを起動させるように、前記押え昇降用モータとミシンモータを制御する制御手段備えたことを特徴とするミシンの押え上げ装置。
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