JP2000262782A - サイクルミシン - Google Patents

サイクルミシン

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JP2000262782A
JP2000262782A JP11066813A JP6681399A JP2000262782A JP 2000262782 A JP2000262782 A JP 2000262782A JP 11066813 A JP11066813 A JP 11066813A JP 6681399 A JP6681399 A JP 6681399A JP 2000262782 A JP2000262782 A JP 2000262782A
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JP
Japan
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sewing
work
presser foot
cloth
sewing machine
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Application number
JP11066813A
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English (en)
Inventor
Etsuzo Nomura
悦造 野村
Akihiro Funahashi
暁洋 舟橋
Takashi Kondo
隆 近藤
Atsushi Kamano
淳 蒲野
Itaru Shibata
到 柴田
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1サイクル分の縫い目を形成したときに布押
えを上昇させられるサイクルミシンにおいて、そのサイ
クルタイム及び操作性を向上させること。 【解決手段】 本実施の形態の穴かがり縫いミシンで
は、一つのボタン穴を形成し終わって加工布Wが移動さ
れるのを待機しているときには、ペダルが中立位置,踏
み返し位置,または前踏み位置のいずれに配設されてい
るかに応じて、布押え31を、中間位置(A),最大上
昇位置(B),または布押え位置(C)の対応する位置
に配設することができる。また、設定された数のボタン
穴を形成し終わったときは、自動的に布押え31を最大
上昇位置に移動させることができる。布押え31を中間
位置に移動させた場合、加工布Wをずらすことができ、
しかも、布押え31の上昇・下降に余分な時間がかかっ
たり、布押え31が高く上がりすぎて身頃位置決めがし
難くなったりすることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工布を布押えで
押さえて、縫い針等の縫製手段によって、その加工布
に、プログラムに応じた縫い目を形成するサイクルミシ
ンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のサイクルミシンでは、1
サイクル分の縫い目を形成したとき、布押えを最大上昇
位置まで上昇させて加工布の移動が行えるようにしてい
る。例えば、ボタン穴用の穴かがり縫いミシンでは、一
つのボタン穴に対する穴かがり縫い目を形成する毎に布
押えを最大上昇位置まで上昇させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この種の穴
かがりミシンでは、複数の穴かがり縫い目を比較的近接
した位置に形成することが多い。従って、最初の穴かが
り縫い目を形成するために加工布をセットするときと、
最後の穴かがり縫い目を形成し終わって加工布を取り外
すとき以外は、布押えは加工布を少しずらすことができ
る程度に上昇させればよい。このため、前述のように、
一つの穴かがり縫い目を形成する毎に布押えを最大上昇
位置まで上昇させていると、布押えの上昇・下降に時間
がかかりサイクルタイムが延びる、布押えが加工布から
離れるため身頃位置決めがし難い、等の課題が発生す
る。そこで、本発明は、1サイクル分の縫い目を形成し
たときに布押えを上昇させられるように構成したサイク
ルミシンにおいて、そのサイクルタイム及び操作性を向
上させることを目的としてなされた。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達するためになされた請求項1記載の発明は、加工布
を上から押さえる布押えと、該布押えに押さえられた加
工布にプログラムに応じた縫い目を形成する縫製手段
と、を備えたサイクルミシンにおいて、上記縫製手段が
1サイクル分の縫い目を形成したとき、上記布押えを、
上記加工布を押さえる布押え位置とその布押えの最大上
昇位置との間に設定された中間位置に移動させる布押え
移動手段を、備えたことを特徴としている。
【0005】このように構成された本発明では、布押え
は加工布を上から押さえ、縫製手段は、その布押えに押
さえられた加工布にプログラムに応じた縫い目を形成す
る。また、縫製手段が1サイクル分の縫い目を形成する
と、布押え移動手段は、布押えを、加工布を押さえる布
押え位置とその布押えの最大上昇位置との間に設定され
た中間位置に移動させる。このように、布押えを中間位
置に移動させた場合、加工布をずらすことができる。し
かも、この場合、布押えの上昇・下降に余分な時間がか
かったり、布押えが高く上がりすぎて身頃位置決めがし
難くなったりするのを、良好に抑制することができる。
従って、本発明のサイクルミシンでは、サイクルタイム
及び操作性を良好に向上させることができる。
【0006】請求項2記載の発明は、加工布を上から押
さえる布押えと、該布押えに押さえられた加工布にプロ
グラムに応じた縫い目を形成する縫製手段と、外力が加
わらないときは中立位置に配設され、その中立位置から
の踏み込み及び踏み返しが可能に構成されたペダルと、
該ペダルが踏み込まれたとき上記縫製手段に上記1サイ
クル分の縫い目の形成を開始させ、上記縫製手段が上記
1サイクル分の縫い目を形成したとき上記縫製手段を停
止させる縫製制御手段と、を備えたサイクルミシンにお
いて、上記縫製手段による縫製中は上記加工布を押さえ
る布押え位置に上記布押えを配設し、上記縫製手段が縫
製を行っていないとき、上記ペダルが踏み返されれば上
記布押えをその布押えの最大上昇位置に、上記ペダルが
中立位置に配設されれば上記布押えを上記布押え位置と
上記最大上昇位置との間に設定された中間位置に、それ
ぞれ移動させる布押え移動手段を、備えたことを特徴と
している。
【0007】このように構成された本発明では、ペダル
が踏み込まれたとき、縫製制御手段は縫製手段に1サイ
クル分の縫い目の形成を開始させ、この縫製中は、布押
え移動手段が布押えを布押え位置に配設する。このた
め、布押えは加工布を上から押さえ、縫製手段は、その
布押えに押さえられた加工布にプログラムに応じた縫い
目を形成する。そして、縫製手段が1サイクル分の縫い
目を形成すると、縫製制御手段は縫製手段を停止させ
る。
【0008】また、縫製手段が縫製を行っていないとき
は、布押え移動手段は、ペダルが踏み返されれば布押え
をその布押えの最大上昇位置に、ペダルが中立位置に配
設されれば布押えを上記布押え位置と上記最大上昇位置
との間に設定された中間位置に、それぞれ移動させる。
このため、加工布の他の位置に上記プログラムに応じた
縫い目を形成したい場合等はペダルを中立位置に配設し
て布押えを中間位置に移動させ、加工布をずらすことが
でき、加工布をセットしたり取り外したりしたい場合等
はペダルを踏み返して布押えを最大上昇位置に移動さ
せ、そのセット等の作業を容易にすることができる。
【0009】特に、布押えを中間位置に移動させて加工
布をずらし、加工布の他の位置に上記プログラムに応じ
た縫い目を形成する場合、布押えの上昇・下降に余分な
時間がかかったり、布押えが高く上がりすぎて身頃位置
決めがし難くなったりするのを、良好に抑制することが
できる。従って、本発明のサイクルミシンでは、サイク
ルタイム及び操作性を良好に向上させることができる。
【0010】なお、布押え移動手段は、ペダルが踏み込
まれたままであれば布押えを上記布押え位置に、保持し
たままにしておいてもよい。この場合は、作業者が加工
布を把持するまで加工布がずり落ちるのを防止したい場
合等はペダルを踏み込んだままにして布押えを布押え位
置に保持し、加工布を押さえ続けることができる。従っ
て、縫製手段の停止後も必要に応じて加工布を押さえ続
けることができるので、これによっても操作性が向上す
る。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の構成に加え、上記中間位置の高さを任意に設定す
る設定手段を備えたことを特徴としている。本発明で
は、設定手段により、上記中間位置の高さを任意に設定
することができる。このため、加工布の種類や作業者の
熟練度等に応じて、上記中間位置の高さを所望の高さに
設定することができる。例えば、中間位置の高さを加工
布をずらすことができるぎりぎりの高さに設定し、サイ
クルタイム及び操作性を向上させることができる。
【0012】従って、本発明では、請求項1または2記
載の発明の効果に加えて、サイクルタイム及び操作性を
一層良好に向上させることができるといった効果が生じ
る。請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに
記載の構成に加え、一連の加工布に必要とされる上記縫
い目のサイクル数を記憶する記憶手段を備え、該記憶手
段に記憶されたサイクル数の縫い目を上記縫製手段が形
成したとき、上記布押え移動手段が、上記布押えを上記
最大上昇位置に移動させることを特徴としている。
【0013】本発明では、一連の加工布(例えば、1枚
の加工布や、互いに縫い合わせられた一連の加工布等)
に必要とされる上記縫い目のサイクル数を記憶手段が記
憶しており、そのサイクル数の縫い目を縫製手段が形成
したとき、布押え移動手段は布押えを最大上昇位置に移
動させる。このため、上記一連の加工布に必要とされる
縫い目を全て形成し終わったとき、何等指示を与えるこ
となく布押えを最大上昇位置に移動させ、その一連の加
工布の取り外しや新たな加工布のセットを容易にするこ
とができる。
【0014】従って、本発明では、請求項1〜3のいず
れかに記載の発明の効果に加えて、操作性を一層良好に
向上させることができるといった効果が生じる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
と共に説明する。図1は、本発明が適用されたサイクル
ミシンとしての穴かがり縫いミシンMの外観を表す斜視
図である。なお、本実施の形態の穴かがり縫いミシンM
は、加工布W(図11参照)に穴かがり縫い目70(図
6参照)を形成し、その穴かがり縫い目70の縁かがり
縫い目71,72の間を切断してボタン穴80を形成す
るいわゆるボタン穴用の穴かがり縫いミシンである。
【0016】図1に示すように、穴かがり縫いミシンM
には、ミシンテーブル1に、ミシンモータ2,起動・停
止スイッチ59を操作するためのペダル3,リンク部材
61,穴かがり縫い目70及びボタン穴80を形成する
ための種々のデータを入力するための操作パネル4,及
び後述の各部の駆動制御を行う制御装置5等が設けられ
ている。
【0017】穴かがり縫いミシンMは、ベッド部6と脚
柱部7とアーム部8とを有し、図2に示すように、加工
布Wに穴かがり縫い目70を形成する縫製機構10と、
加工布Wを布送りする送り台11と、送り台11を布送
り方向へ駆動する送り台駆動機構12(図3参照)と、
加工布Wの穴かがり縫い目70の縁かがり縫い目71,
72間を切断してボタン穴80を形成するカッタ13
と、カッタ13を上下に駆動するカッタ駆動機構(図示
略)とを備えている。
【0018】図2に示すように、縫製機構10は、アー
ム部8の頭部8aに設けられた針棒15及び針棒15の
下端部に着脱自在に装着された縫い針16と、針棒15
を上下に往復駆動し左右に揺動駆動する針棒駆動機構
(図示略)と、ベッド部6に設けられ縫い針16と共働
して穴かがり縫い目を形成する釜(図示略)とを備えて
いる。そして、送り台11で加工布Wを布送りしながら
この縫製機構10を駆動することにより、図6に示す穴
かがり縫い目70を形成することができる。図6に示す
ように、穴かがり縫い目70は、左縁かがり縫い目71
と右縁かがり縫い目72とを有し、更に、その前端部に
は前閂止め縫い目73を、後端部には後閂止め縫い目7
4を、それぞれ有している。なお、通常の縫製時には、
前閂止め縫い目73の一部、左縁かがり縫い目71、後
閂止め縫い目74、右縁かがり縫い目72、前閂止め縫
い目73の残りの部分の順で縫い目が形成される。
【0019】次に、前述の送り台11と送り台駆動機構
12について説明する。図2,図3に示すように、送り
台11は前後に長い板状に形成され、その前端部には、
穴かがり縫い目70及びボタン穴80を形成するための
長孔11aが形成されている。ベッド部6の上面部分に
は左右一対の案内板20がはめ込まれており、それらの
案内板20の間に、送り台11が前後に移動可能にガイ
ド支持されている。
【0020】送り台駆動機構12は、送り台11の後端
部下面側に固定された可動部材21と、前後に長い連結
ロッド23により可動部材21に固定的に連結された可
動部材22と、可動部材22を次に述べる機構によって
前後に駆動するステッピングモータ24とを備えてい
る。
【0021】連結ロッド23は、可動部材21,22の
左端部(図3の奥手側)を挿通して延び、可動部材2
1,22の前後両側において一対の軸受25を介してミ
シン機枠に前後に移動可能にガイド支持されている。ま
た、連結ロッド23の右側には、前後に長いロッド26
が固定的に設けられ、このロッド26に可動部材22の
右端部が軸受22aを介して前後に移動自在にガイド支
持されている。
【0022】ステッピングモータ24の出力軸には駆動
プーリ27が固着され、駆動プーリ27の後方には図示
しない従動プーリがミシン機枠に固定的に設けられ、こ
れら両プーリに無端状のベルト28が掛け渡されてい
る。このベルト28の一部に前述の可動部材22が固定
され、ステッピングモータ24が駆動されると、可動部
材22,21と共に送り台11が前後に駆動される。
【0023】ところで、可動部材22には、前端部に布
押え31を取り付けた押え腕30の後端部が、左右方向
向きの軸心回りに回動可能に連結されている。この布押
え31は、押え腕30の前上面に形成された溝30aと
転動ローラ32との係合によって、後述の布押え駆動機
構33(図4参照)によって上下に駆動される押え棒3
5に接続されている。このため、布押え31は、上下方
向には押え棒35と一体に上下動し、前後方向には溝3
0aの範囲内で移動可能となる。また、前述のカッタ駆
動機構はカッタ駆動用ソレノイド39(図8参照)を中
心に構成されており、カッタ13は、そのカッタ駆動機
構により上下動されるカッタ取付軸40下端のカッタホ
ルダ41に、ビス41aを介して取り付けられている。
【0024】次に、図4に示すように、布押え駆動機構
33は、左右方向の軸を中心に揺動可能なL型リンク片
43,44をアーム部8の前後に備えると共に、押え棒
35と前側のL型リンク片43の一端との間にピン結合
された上下方向に伸びるリンク部材45と、後ろ側のL
型リンク片44の一端と図示しない糸切り機構との間に
ピン結合された上下に長いリンク部材46と、L型リン
ク片43,44の他端同士の間にピン結合された前後に
長いリンク部材47とを備えている。リンク部材46に
はピン46aが突設され、このピン46aには左右方向
の軸を中心に揺動するカム51の一端51aが係合して
いる。また、カム51の他端51bは、ステッピングモ
ータ53によって鉛直面内を円運動されるピン55に係
合しており、このカム51によって、ステッピングモー
タ53の回転をリンク部材46の上下動に変換すること
ができる。
【0025】すると、このリンク部材46の上下動がL
型リンク片44,リンク部材47,L型リンク片43,
リンク部材45を順次経由して押え棒35に伝達され
る。このため、布押え駆動機構33では、布押え31
を、その布押え31によって加工布Wを押さえる布押え
位置と、その布押え31を最大に上昇させた最大上昇位
置との間の任意の高さに、ステッピングモータ53の回
転角に応じて移動させることができる。また、前述のよ
うに、リンク部材46は糸切り機構に接続されており、
布押え31を最大上昇位置に移動させたときには糸切り
動作が実行される。
【0026】図5は、起動・停止スイッチ59の構成を
詳細に表す正面図である。図5に示すように、起動・停
止スイッチ59はミシンモータ2の下面に固定されてお
り、リンク部材61を介してペダル3に接続された揺動
可能なレバー62と、そのレバー62の揺動位置を検出
する検出部63とを有している。なお、ペダル3は、外
力が加わらないときは図7(A)に示す中立位置に配設
され、その中立位置からの踏み込み及び踏み返しが可能
に構成されている。そして、検出部63は少なくとも、
上記踏み返しがなされた踏み返し位置(図7(B)),
上記踏み込みがなされた前踏み位置(図7(C)),ま
たは上記中立位置のいずれにペダル3があるかを検出可
能に、フォトセンサまたはリニアエンコーダによって構
成されている。更に、図5に示す64は、ミシンモータ
2の回転をアーム部8内の図示しない上軸等に伝達する
ベルトである。
【0027】次に、この穴かがり縫いミシンMの制御系
の構成について説明する。図8に示すように、制御装置
5はCPU5a,ROM5b,RAM5cを主要部とす
るマイクロコンピュータによって構成され、更に、起動
・停止スイッチ59の検出部63及び操作パネル4から
信号が入力される入力インタフェース5dと、ミシンモ
ータ2,ステッピングモータ24,ステッピングモータ
53,及びカッタ駆動用ソレノイド39に駆動回路6
6,67,68,または69を介して駆動信号を出力す
ると共に操作パネル4へも表示状態等の制御信号を出力
する出力インタフェース5eとを備え、それらをバス5
fにて接続して構成されている。
【0028】なお、操作パネル4は、1枚の加工布W
(互いに縫い合わせられた一連の加工布であってもよ
い)に形成すべきボタン穴80の数Nを設定するための
ボタン数設定スイッチ4aと、布押え31の上記布押え
位置と最大上昇位置との間に所望の高さの中間位置を設
定するための中間位置設定スイッチ4b(ボタンと表示
器とを組み合わせたものでもダイヤル式のものでもよ
い)とを備えている。
【0029】このように構成された穴かがり縫いミシン
Mでは、上記ボタン穴80の数N及び上記中間位置の高
さをボタン数設定スイッチ4a及び中間位置設定スイッ
チ4bにより設定した後、縫製作業が実行される。次
に、この縫製作業に関わる制御装置5の処理を説明す
る。
【0030】図9は、制御装置5が実行する処理を表す
フローチャートである。制御装置5は、電源が投入され
ると、ROM5bに記憶されたメインプログラムに基づ
いてこの処理を開始する。処理を開始すると制御装置5
は、先ずS1(Sはステップを表す:以下同様)にて、
変数nのリセットや、上記設定されたボタン穴80の数
N及び中間位置高さのRAM5cへの読み込み等の初期
設定を実行する。
【0031】続くS3では、縫い針16による縫製が実
際に実行されている縫製中の状態であるか否かを判断す
る。電源投入直後には、縫製が実行されていないので、
否定判断してS5へ移行する。S5では、N=nである
か否かを判断する。電源投入直後には、n=0(≠N)
となっているので、否定判断してS7へ移行する。S7
では、ペダル3の位置を判断する。電源投入直後には、
通常、ペダル3には外力が加わっておらず、中立位置に
配設されている。そこで、この場合、S9にて布押え3
1を中間位置に移動させた後、前述のS3へ移行する。
通常は、ペダル3が踏み込まれるまで、このS3〜S9
のループ処理を繰り返し実行し、布押え31を中間位置
に保持して待機する。
【0032】この状態でペダル3が踏み込まれると、S
7ではペダル3が前踏み位置にあると判断し、S11へ
移行して布押え31を布押え位置に移動させる。続くS
13では、S7にてペダル3が前踏み位置にあると判断
したのが、作業者の踏み込み動作によって判断したの
か、以前からペダル3が前踏み位置にあったのかを判断
する。踏み込み動作による場合は肯定判断してS15へ
移行し、縫製の開始を指示する。すると、制御装置5は
後述の縫製ルーチンを並行して実行し、ROM5cに記
憶された縫製プログラムに応じて縫い針16及び送り台
11を駆動して穴かがり縫い目70を形成すると共に、
カッタ13を駆動してボタン穴80を形成する。続くS
17では、変数nに1を加算して前述のS3へ移行す
る。
【0033】このように、縫製が開始されると、S3で
は肯定判断がなされ、S23へ移行してペダル3の踏み
返しがなされたか否かを判断する。縫製中に何らかの異
常があって緊急停止を行う場合は、ペダル3が踏み返さ
れるが、この場合、S23にて肯定判断してS25へ移
行し、縫製を中断した後、S27にて布押え31を最大
上昇位置に移動させて処理を終了する。
【0034】また、踏み返しがなされない場合、S23
から前述のS3へ移行し、このS3,S23からなるル
ープ処理を繰り返す。この間に前述の縫製ルーチンによ
り穴かがり縫い目70及びボタン穴80が形成される。
すなわち、図10に示すように、上記縫製プログラムに
基づいて縫い針16,送り台11,及びカッタ13を駆
動し(S51)、穴かがり縫い目70及びボタン穴80
を形成し終わると(S53:YES)、それらの駆動を
停止する(S55)。なお、上記縫製プログラムは、図
6に示した長さg,a等の各種データを含んでいる。
【0035】このように、一つのボタン穴80を形成し
終わって縫い針16,送り台11,及びカッタ13が停
止されると(S55)、再びS3にて否定判断し、S5
へ移行する。予め設定された数Nのボタン穴80が未だ
形成されていない場合は、ここで否定判断して前述のS
7へ移行し、S7にてペダル位置を判断する。そして、
中立位置の場合は布押えを中間位置に移動させ(S
9)、S3へ移行する。また、ペダル3が前踏み位置に
ある場合は、前述のように布押え31を布押え位置に移
動させた後(S11)、S13へ移行する。今回は、上
記縫製の実行中からペダル3が踏み込まれ続けた場合も
考えられ、この場合は踏み込み動作ではないのでS13
にて否定判断し、縫製開始を指示することなくS3へ移
行する。
【0036】このため、ペダル3から足を離して中立位
置に配設し、上記縫製を実行させれば、一つのボタン穴
80を形成する毎に布押え31は中間位置に配設され
る。また、一つのボタン穴80に関わる縫製が終了した
後にペダル3から足を離した場合も、布押え31は前述
の布押え位置から中間位置に移動される。この状態で加
工布Wをずらし、加工布Wのボタン穴80を次に形成す
べき位置を送り台11上に配設して再びペダル3を踏み
込むと、処理はS11,S13,S15,S17と順次
移行する。これによって、穴かがり縫い目70及びボタ
ン穴80の形成が開始されると共に、変数nが1加算さ
れる。そして、予め設定された数Nのボタン穴80を形
成し終わると、S5にて肯定判断して前述のS27へ移
行し、布押え31を最大上昇位置に移動させて処理を終
了する。また、上記数Nのボタン穴80を形成していな
くても、縫製が実行されていないとき(S3:NO,S
5:NO)にペダル3を踏み返すと、S7にて踏み返し
位置と判断してS27へ移行し、同様に布押え31を最
大上昇位置に移動させて処理を終了する。
【0037】このように、本実施の形態の穴かがり縫い
ミシンMでは、一つのボタン穴80を形成し終わって加
工布Wが移動されるのを待機しているときには(S5:
NO)、ペダル3が中立位置(図7(A)),踏み返し
位置(図7(B)),または前踏み位置(図7(C))
のいずれに配設されているかに応じて、図11に示すよ
うに、布押え31を、中間位置(A),最大上昇位置
(B),または布押え位置(C)の対応する位置に配設
することができる。また、設定された数Nのボタン穴8
0を形成し終わったときや(S5:YES)、緊急停止
を行ったときは(S23:YES)、自動的に布押え3
1を最大上昇位置に移動させることができる。このた
め、本実施の形態では、次のような効果が生じる。
【0038】通常、縫製中は作業者はペダル3から足を
離しており、ペダル3は中立位置に配設されるので、一
つのボタン穴80が形成されると布押え31は中立位置
に配設される。このように、布押え31を中間位置に移
動させた場合、前述のように加工布Wをずらすことがで
き、しかも、布押え31の上昇・下降に余分な時間がか
かったり、布押え31が高く上がりすぎて身頃位置決め
がし難くなったりすることがない。このため、穴かがり
縫いミシンMのサイクルタイム及び操作性を良好に向上
させることができる。また、中間位置の高さは加工布W
の種類や作業者の熟練度等に応じて、中間位置設定スイ
ッチ4bにより任意に設定することができる。このた
め、例えば、中間位置の高さを加工布Wをずらすことが
できるぎりぎりの高さに設定し、サイクルタイム及び操
作性を一層向上させることができる。更に、加工布Wに
必要とされるボタン穴80を全て形成し終わったとき布
押え31は自動的に最大上昇位置に移動されるので、そ
の加工布Wの取り外しや新たな加工布Wのセットを容易
にすることができ、操作性を更に一層向上させることが
できる。
【0039】また、作業者が加工布Wを把持するまで加
工布Wがずり落ちるのを防止したい場合等はペダル3を
踏み込んだままにして布押え31を布押え位置に保持
し、加工布Wを押さえ続けることができる。逆に、全て
のボタン穴80を形成し終わっていない状態であっても
その加工布Wを取り外したりしたい場合等はペダル3を
踏み返して布押え31を最大上昇位置に移動させ、その
取り外し等の作業を容易にすることができる。従って、
穴かがり縫いミシンMでは、前述のようにサイクルタイ
ムを良好に短縮すると共に極めて良好な操作性を実現す
ることができる。
【0040】なお、上記実施の形態において、縫製機構
10が縫製手段に、布押え駆動機構33が布押え移動手
段に、制御装置5が布押え移動手段及び縫製制御手段
に、中間位置設定スイッチ4bが設定手段に、前述の数
Nを記憶するRAM5cの記憶領域が記憶手段に、それ
ぞれ相当する。また、制御装置5が実行する処理の内、
S9の処理が請求項1記載の布押え移動手段に、S9,
S11,及びS27の処理が請求項2記載の布押え移動
手段に、S15の処理及び図10の縫製ルーチンの処理
が縫製制御手段に、それぞれ相当する処理である。
【0041】更に、本発明は上記実施の形態に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々の形態で実施することができる。例えば、図12に
示すように、ペダル3の中立位置は複数設けてもよい。
図12に示すペダル3は、通常、外力が加わらないとき
は(A)に示す中立位置に配設され、その中立位置から
(D)に示す前踏み位置への踏み込み、及び、(B)に
示す踏み返し位置への踏み返しが可能に構成されてい
る。更に、作業者がこのペダル3を、(A)の中立位置
よりも少し踏み込んだ第2の中立位置(C)まで踏み込
んで足を離すと、ペダル3は外力が加わらない限りその
位置に保持される。また、この第2の中立位置からの踏
み込みまたは踏み返しを行った後、作業者がペダル3か
ら足を離すと、ペダル3は(A)に示す中立位置まで戻
る。
【0042】この場合、穴かがり縫いミシンMの停止中
にペダル3を中立位置(図12(A)),踏み返し位置
(図12(B)),または踏み込み位置(図12
(D))に配設することにより、前述のように布押え3
1を中間位置(図13(A)),最大上昇位置(図13
(B)),または布押え位置(図13(D))に移動さ
せることができるばかりでなく、ペダル3を第2の中立
位置(図12(C))に配設することにより、上記中間
位置よりも少し低い第2の中間位置(図13(C))に
移動させることができる。このため、1枚の加工布Wを
縫製する間に2種類の中間位置のいずれか所望の方に布
押え31を移動させることができ、穴かがり縫いミシン
Mの操作性を一層向上させることができる。なお、この
ような布押え31の動作を実現するためには、図9のS
9へ移行する直前にペダル位置がいずれの中立位置であ
るかを判断し(例えばS8とする)、S9ではその判断
結果に応じた中間位置に布押え31を移動させるように
すればよい。
【0043】更に、本発明は、ボタン用の穴かがり縫い
ミシンに限らず、加工布Wに小さな刺繍模様を縫い付け
るミシン,加工布Wにポケットを縫い付けるミシン,加
工布Wにビーズ等特殊な部材を縫い付けるミシン等、プ
ログラムに応じた縫い目を形成する各種サイクルミシン
に適用することができる。この場合も、刺繍模様,ポケ
ット,ビーズ等を一連の加工布Wに複数縫い付ける場合
には、前述のように布押えを中間位置に移動させること
によってサイクルタイム及び操作性を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した穴かがり縫いミシンの外観
を表す斜視図である。
【図2】 そのミシンの縫製機構の要部構成を表す右側
面図である。
【図3】 上記ミシンの送り台駆動機構の構成を表す斜
視図である。
【図4】 上記ミシンの布押え駆動機構の構成を表す右
側面図である。
【図5】 上記ミシンの起動・停止スイッチの構成を表
す正面図である。
【図6】 上記ミシンが形成する穴かがり縫い目の構成
を表す説明図である。
【図7】 上記ミシンのペダルの動作を表す説明図であ
る。
【図8】 上記ミシンの制御系の構成を表す説明図であ
る。
【図9】 その制御系で実行される処理を表すフローチ
ャートである。
【図10】 その処理に関連する縫製ルーチンを表すフ
ローチャートである。
【図11】 上記ペダルの動作に応じた布押えの動作を
表す説明図である。
【図12】 他の実施の形態におけるペダルの動作を表
す説明図である。
【図13】 そのペダルの動作に応じた布押えの動作を
表す説明図である。
【符号の説明】
2…ミシンモータ 3…ペダル 4…操作パネル 4a
…ボタン数設定スイッチ 4b…中間位置設定スイッチ 5…制御装置 10
…縫製機構 11…送り台 12…送り台駆動機構 13…カッ
タ 31…布押え 33…布押え駆動機構 59…起動・停止スイッチ
70…穴かがり縫い目 80…ボタン穴 M…穴かがり縫いミシン W
…加工布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 隆 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 (72)発明者 蒲野 淳 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 (72)発明者 柴田 到 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 Fターム(参考) 3B150 AA16 AA24 BA06 CA01 CC01 CE24 CE27 GD03 GD14 GF02 GF03 GG10 JA07 JA11 JA28 LA21 LA84 MA05 NA20 NA71 NB07 NC06 PA01 PA09 QA02 QA06 QA07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工布を上から押さえる布押えと、 該布押えに押さえられた加工布にプログラムに応じた縫
    い目を形成する縫製手段と、 を備えたサイクルミシンにおいて、 上記縫製手段が1サイクル分の縫い目を形成したとき、
    上記布押えを、上記加工布を押さえる布押え位置とその
    布押えの最大上昇位置との間に設定された中間位置に移
    動させる布押え移動手段を、 備えたことを特徴とするサイクルミシン。
  2. 【請求項2】 加工布を上から押さえる布押えと、 該布押えに押さえられた加工布にプログラムに応じた縫
    い目を形成する縫製手段と、 外力が加わらないときは中立位置に配設され、その中立
    位置からの踏み込み及び踏み返しが可能に構成されたペ
    ダルと、 該ペダルが踏み込まれたとき上記縫製手段に上記1サイ
    クル分の縫い目の形成を開始させ、上記縫製手段が上記
    1サイクル分の縫い目を形成したとき上記縫製手段を停
    止させる縫製制御手段と、 を備えたサイクルミシンにおいて、 上記縫製手段による縫製中は上記加工布を押さえる布押
    え位置に上記布押えを配設し、上記縫製手段が縫製を行
    っていないとき、上記ペダルが踏み返されれば上記布押
    えをその布押えの最大上昇位置に、上記ペダルが中立位
    置に配設されれば上記布押えを上記布押え位置と上記最
    大上昇位置との間に設定された中間位置に、それぞれ移
    動させる布押え移動手段を、 備えたことを特徴とするサイクルミシン。
  3. 【請求項3】 上記中間位置の高さを任意に設定する設
    定手段を備えたことを特徴とする請求項1または2記載
    のサイクルミシン。
  4. 【請求項4】 一連の加工布に必要とされる上記縫い目
    のサイクル数を記憶する記憶手段を備え、 該記憶手段に記憶されたサイクル数の縫い目を上記縫製
    手段が形成したとき、上記布押え移動手段が、上記布押
    えを上記最大上昇位置に移動させることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載のサイクルミシン。
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