JP2002292169A - ミシンの刺繍装置 - Google Patents

ミシンの刺繍装置

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JP2002292169A
JP2002292169A JP2001097831A JP2001097831A JP2002292169A JP 2002292169 A JP2002292169 A JP 2002292169A JP 2001097831 A JP2001097831 A JP 2001097831A JP 2001097831 A JP2001097831 A JP 2001097831A JP 2002292169 A JP2002292169 A JP 2002292169A
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Japan
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embroidery
carriage
sewing machine
sewing
frame
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JP2001097831A
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English (en)
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Shigeki Katano
茂樹 片野
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Juki Corp
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Juki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ミシンのフリーアームに装着する刺繍装置によ
り刺繍縫いと実用縫いを縫製できるようにすること 【解決手段】 刺繍装置に対して刺繍枠を装着するキャ
リッジを着脱可能とし、刺繍装置からキャリッジを取り
外した時には刺繍装置の上面に突起物のないベッド面と
し、センサーによりキャリッジの有無を検出してミシン
本体のモード切換えを可能とした

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はミシンに着脱可能
な刺繍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】刺繍装置にはX・Y駆動用パルスモータ
を備え刺繍枠をX・Y方向に移動するXY送り部材が備
えられている。ミシン本体のベッドは釜や布送り歯によ
る布送り装置を備えた筒形形状のフリーアームであり、
これに刺繍装置を装着して電源オンすると、ミシン本体
は刺繍装置と電気的に接続するコネクターを通じて刺繍
装置が装着されたことを判別して刺繍モードとなり、模
様選択が刺繍模様に対して行われ、縫製開始時に刺繍装
置のX・Y駆動用パルスモータが駆動されて刺繍縫いが
行われる。
【0003】また、上記X・Y送り部材を持たずに、刺
繍装置と略同様の機枠を備えた補助ベッドをミシン本体
に装着すると、ミシン本体はXY駆動装置がないことを
判別して実用縫いモードとなり、直線やジグザク縫い、
ボタンホール縫いなどの実用模様が選択可能となり、ミ
シン本体の上記布送り歯による布送り装置が作動して実
用縫いの縫製が行われる。このときミシン本体のフリー
アームに補助ベッドが装着されているため、フリーアー
ムの筒形ベッドと補助ベッドのベッド面が略同一平面状
に繋がって広くなり、大きな布に高速で直線縫いする場
合にも直線状に布送りする手作業が安定して行なえる利
点がある。
【0004】また、これら刺繍装置や補助ベッドをミシ
ン本体に装着しない時は、フリーアームが筒形に形成さ
れているので、筒型形状の被縫製物であるスラックスの
裾やシャツの袖口付近を縫製する場合にこのフリーアー
ムに被縫製物を通すことで円滑に縫製することができる
ようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、刺繍縫
いと実用縫いをする時のために、従来は刺繍装置と補助
ベッドが必要となり、刺繍縫いと実用縫いの種類を変更
するたびに、電源をオフして刺繍装置あるいは補助ベッ
ドを交換しなければならず、手間がかかっていた。ま
た、略同様の比較的大きな形状の機枠を有する刺繍装置
と補助ベッドを備えるため、ミシンに装着しない一方の
置き場所に困る場合があった。
【0006】また、販売商品として部品点数が多くなり
コスト増につながると共に、梱包し保管し搬送する場合
にも梱包資源、保管スペース、搬送コストが多く必要に
なっていた。本願発明はこのような問題点を解決するた
めに、一個の機枠で刺繍装置と補助ベッドの機能を有す
る刺繍装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、上記課
題を解決するためになされたもので、請求項1によれ
ば、ミシン本体のフリーアームに着脱可能とし、その上
面を前記フリーアームのベッド面と繋がるベッド面と
し、このベッド面に対してX方向に開口する開口部を備
えた機枠と、X駆動用モータとこのX駆動用モータによ
りX方向に移動されるY駆動用モータとを備え、これら
XY駆動用モータを上記機枠内に設けるとともに、Y駆
動用モータの駆動軸を上記機枠の開口部の下方に配置し
た駆動部材と、この機枠上方からこのY駆動用モータの
駆動軸と着脱可能に係合する係合部と、この係合部と連
結して刺繍枠をY方向に移動可能なY移動部材とよりな
るキャリッジと、を備えたものである。
【0008】また、請求項2によれば、前記キャリッジ
の係合部をY駆動用モータの駆動軸と係合したことに関
連してこれを検出するキャリッジ検出手段と、このキャ
リッジに装着された刺繍枠の種類を検出する刺繍枠検出
手段と、機枠をミシン本体に装着するに関連して機枠と
ミシン本体との間に接続され、これらの検出信号を伝達
するコネクタと、を備えたものである。
【0009】また、請求項3によれば、前記コネクタを
通じて少なくとも刺繍縫いを開始するときに両検出信号
を判別する制御手段を備えたものである。
【0010】また、請求項4によれば、前記キャリッジ
の係合部をY駆動用モータの駆動軸と係合したことに関
連してこれを検出するキャリッジ検出手段と、機枠をミ
シン本体に装着するに関連してこれらの検出信号を伝達
するコネクタをミシン本体と接続して、キャリッジが装
着されている時はミシン本体が刺繍モードとなり、キャ
リッジが装着されていない時はミシン本体が実用縫いモ
ードとする制御手段と、を備えたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施形
態により説明する。図1は、本発明に係る一実施形態の
刺繍縫いミシンの外観を示した斜視図である。同図にお
いて、10はミシン本体であり、このミシン本体10に
はミシンベッド12と、このミシンベッド12に立設さ
れ先端部に主軸の回転により上下動する針13を備えた
ミシンヘッド14とを有している。
【0012】このミシンベッド12の中央部にはシャツ
の袖口などを縫製可能に筒形形状のフリーアーム15と
なっており、このフリーアーム15の先方には、前記針
に通された上糸と協働して縫目形成するための下糸を巻
装したボビンと水平釜(図示せず)を下方に配置した釜
カバー16と、実用縫い時に布を送るために四送り運動
して針板17から上方に出没する布送り歯18が設けら
れている。
【0013】19はミシンヘッド14に設けられた表示
手段としての液晶表示装置(LCD)である。この表示
装置19の前面には押圧操作位置を検出可能な透明タッ
チスイッチ20が配置されている。表示装置19に所望
の動作を指示するための選択スイッチ等が表示されてい
る時に、作業者がこの透明タッチスイッチ20を押圧す
ると、その押圧された位置に対応表示されている選択ス
イッチの機能を判別して、その機能を実行するための指
示情報を発生するようになっている。
【0014】また、ミシンヘッド14には速度設定ボリ
ューム21、スタート・ストップスイッチ22、返し縫
いスイッチ23、糸切りスイッチ24が作業者側に配列
されている。25は前記ミシンベッド12のフリーアー
ム15を囲むように着脱可能に装着されている刺繍装置
であり、図2に示すように、この刺繍装置25の機枠2
5aの中央凹部25bにはミシン本体10のフリーアー
ム15の先端側からスライドさせて図1のように装着す
ると、フリーアーム15のベッド面12と機枠25aの
ベッド面25cとが略同一平面上に繋がり広いベッド面
が形成され、図示しないロック機構によりミシンベッド
12と刺繍装置25が機械的に連結されると共に、双方
に備えた後述するコネクタ30,31もミシン本体の制
御手段と電気的に接続される。さらに、前記布送り歯1
8は刺繍縫い時に自動的に又は手動操作により針板17
面から下方に下がって送り作用が無効になり、実用縫い
時に送り歯が自動的に又は手動操作により上昇して送り
作用が有効になるようになっている。このとき送り歯の
作動不作動を検出するセンサーを設け、刺繍縫い時ある
いは実用縫い時に判別して誤った送り歯位置にある場合
には警告するようにしてもよい。
【0015】この刺繍装置25の機枠25a上にはX方
向に細長状に開口する開口部25dが形成されミシン本
体10と刺繍装置25を開放するには刺繍装置25の開
放ボタン25eを押すことでロックが解除され、刺繍装
置25をミシン本体10から取り外すことができる。
【0016】刺繍装置25の機枠25a内には、図3に
示すように、X駆動用のパルスモータ60と、一対のプ
ーリ61a、61bの間に掛け渡されたベルト61cで
あってこのX駆動用のパルスモータ60によりX方向に
移動するX移動部材61と、このX移動部材61に搭載
されX方向に移動するY駆動用パルスモータ62が備え
られている。これらX駆動用のパルスモータ60、X移
動部材61、Y駆動用パルスモータ62によりキャリッ
ジの駆動部材62cが構成される。
【0017】このY駆動用パルスモータ62の駆動軸6
2aの両側には上方に突起した一対の案内部材62b、
62bが配置してあり、この案内部材62b、62bと
駆動軸62aが前記機枠25aの開口部25dの開口面
よりも下方に露出するように配置され、前記X駆動用の
パルスモータ60を正逆方向に回転すると、開口部25
dに沿って案内部材62b、62bと駆動軸62aがX
方向に正逆に移動するようになっている。
【0018】26は前記機枠25a上に設けたキャリッ
ジであり、このキャリッジ26内には、前記Y駆動用パ
ルスモータ62の駆動軸26aに抜き差し可能にキャリ
ッジ26の裏面よりも下方に突出する挿通部63a(係
合部)を持ち、駆動軸26aと係合回転する駆動プーリ
63bと、この駆動プーリ63bと従動プーリ63cと
の間に掛け渡したベルト63dが配置され、さらに、こ
のベルト63cには刺繍枠28を着脱自在に装着する刺
繍枠保持部材27が設けられている。Y移動部材63は
駆動プーリ63aと従動プーリ63cとベルト63dよ
り構成されている。前記挿通部63aの両側には前記案
内部材62b、62bと抜き差し可能に挿通するために
キャリッジ26の裏面よりも下方に突出する一対の支持
部(第1被案内部材)63e、63eが設けてある。
【0019】また、挿通部63aと支持部63e、63
eを挟んで一対の案内板(第2被案内部材)63f、6
3fがキャリッジ26の裏面よりも下方に突出して配置
しており、この案内板63f、63fが前記刺繍装置2
5の機枠25aに開口する開口部25dの両側縁部に挿
通されることにより、開口部25dに沿ってキャリッジ
26がX方向に摺動案内するように配置されている。
【0020】このX・Y駆動用パルスモータ60,62
の駆動によって、移動部材61,63を介して刺繍枠2
8はX方向及びY方向に移動され、このとき主モータ5
8の駆動による針の上下動と協働して所望の刺繍模様を
形成し得るようになっている。また、刺繍装置25の機
枠上方に配置したキャリッジ26もこのX移動部材61
のX方向の移動によって移動するようになっている。
【0021】次に、本実施形態の刺繍縫いミシンの制御
ブロック図を図4に示す。30、31は前記ミシン本体
10に刺繍装置25を装着する時に結合して双方の電気
回路が接続されるコネクタである。ミシン本体10側の
制御部35内には制御手段としての中央制御部37とこ
の中央制御部37に入力情報を伝達する入力インターフ
ェース39とこの中央制御部37から出力された情報を
各出力装置に伝達する出力インターフェース41が接続
されている。この中央制御部37は、刺繍模様データや
実用模様データ及び表示装置19に表示するための表示
データ、及び本システムを制御するためのプログラムを
格納したROM45と、CPU47とデータを一時的に
記憶するRAM49とを備えている。
【0022】前記入力インターフェース39の入力側に
は、前記透明タッチスイッチ20、速度設定ボリューム
21、スタートストップスイッチ22、返し縫いスイッ
チ23、糸切りスイッチ24から発せられる各々の入力
信号と、ミシン主軸に装着され針13の上位置信号、下
位置信号と主軸の回転角度信号を検出する主軸センサー
50からの入力信号と、布押えを縫製の前後で上下に移
動するための押え上げレバーの位置を検出する押え上げ
レバーセンサー52からの入力信号と、ボビンに巻かれ
た下糸の残量を検出する下糸残量センサー54からの入
力信号と、縫製中に上糸の糸切れを検出する糸切れセン
サーからの入力信号とを受けるようになっている。
【0023】前記出力インターフェース41からは駆動
回路を介して針の上下動、布送り歯の布送り動作、及び
水平釜の回転を行なう主モータ58と、前記針13を布
送り歯の送り方向と直交する方向に移動する針振りモー
タ59と、前記表示装置19を駆動するための出力信号
が発生するようになっている。
【0024】一方、前記出力インターフェース41の駆
動回路から出力された駆動信号は、コネクタ30、31
を介して刺繍装置25のX駆動用パルスモータ60とY
駆動用パルスモータ62に供給されるようになってい
る。
【0025】また、前記入力インターフェース39に
は、コネクタ30、31を介して、前記X移動部材61
とY移動部材63の移動端にそれぞれ配置されたX軸原
点センサー64及びY軸原点センサー66と、上記刺繍
枠保持部材27に装着された刺繍枠28の大きさを識別
する刺繍枠検知センサー68と、刺繍装置25をミシン
本体10に電気的に連結したことを検知する刺繍装置装
着センサー70と、キャリッジ26をY駆動用パルスモ
ータ62に装着したことを検出するキャリッジセンサー
74とから出力される各検出信号が入力可能になってい
る。
【0026】なお、キャリッジセンサー74は一対の案
内部材62b、62bに設けた電極をキャリッジ26の
支持部63e、63eに設けた電極で閉じたことを検出
するようになっており、さらに刺繍枠検知センサー68
は支持部63e、63eで閉じる時の抵抗値が刺繍枠に
備えた所定の抵抗値に変化するようにして検出するよう
になっている。72は電源スイッチを備えた電源回路で
あり、前記ミシン本体の制御部35に電力を供給してい
る。
【0027】次に、電源オン時の本発明の作用を説明す
る。まず、作業者は刺繍縫いをする場合には、刺繍装置
25の機枠25aに設けた中央凹部25bにミシン本体
のフリーアーム15を装着して機械的な連結及びコネク
ターによる電気的な接続を行なう。次に、キャリッジ2
6を機枠25に装着する。即ち、キャリッジ26の挿通
部63aをY駆動用パルスモータ62の駆動軸26aに
挿通すると共に、支持部63e、63eを案内部材62
b、62bに挿通する。さらに、キャリッジ26の案内
板63f、63fを機枠25aに開口する開口部25d
の両側縁部に挿通する。
【0028】また、作業者が実用縫いを行なう場合に
は、刺繍装置25を前述のようにミシン本体10に装着
するが、キャリッジ26は機枠25に装着しない。も
し、キャリッジ26が機枠25に装着してある場合に
は、Y駆動用パルスモータ62の駆動軸26a及び案内
部材62b、62bから、挿通部63aと支持部63
e、63eを引き抜くようにしてキャリッジ26を機枠
25aから分離する。
【0029】さらに、袖口などを縫うためにフリーアー
ム15を露出したい場合には、刺繍装置25の開放ボタ
ン25eを押圧してミシン本体10から刺繍装置25を
分離する。
【0030】次に、ミシン本体10に設けた電源回路7
2の電源スイッチをオンすると、RAM49が初期化さ
れ、刺繍装置装着センサー70からの入力信号により刺
繍装置25がミシン本体10に装着されているかどうか
を判別し、装着されている場合にはキャリッジセンサー
74からの入力信号によりキャリッジが装着されている
かを判別する。
【0031】刺繍装置装着センサー70で刺繍装置が装
着されていることを判別し、さらにキャリッジセンサー
74でキャリッジが装着されていることを判別した場合
は、ミシン本体を刺繍モードとする。また、刺繍装置装
着センサー70で刺繍装置が装着されていない場合、及
び刺繍装置装着センサー70で刺繍装置が装着されてい
ることを判別したがキャリッジセンサー74でキャリッ
ジが装着されていないことを判別した時は、ミシン本体
を実用縫いモードに設定する。
【0032】上記判別によりミシン本体が刺繍モードと
判別した場合に付いて説明する。まず、主軸センサー5
0により針が上位置にあるか?、押え上げレバーセンサ
ー54により布押えが上方にあるか?、キャリッジセン
サー74により刺繍装置25にキャリッジ26が装着さ
れているか?、刺繍枠検知センサー68により刺繍枠が
装着されているか?が判別され、何れかがNOの場合に
はその旨のエラーメッセージが表示装置に表示され、エ
ラーが解消して各センサーがYESに反転するまで待機
する。
【0033】所定秒数経過すると刺繍装置の原点検出処
理を実行する。即ち、X・Y駆動用パルスモータ60,
62を駆動してX・Y移動部材61,63を所定方向に
移動すると、キャリッジ26はX移動部材61の移動に
関連して移動し、刺繍枠28はX・Y移動部材61,6
3の移動に関連して往復動または少なくとも一方向に移
動する。そして、それぞれの移動端に設けたX・Y軸原
点センサー64,66がオンする。このX・Y軸原点セ
ンサー64,66がオンすると、X・Y駆動用パルスモ
ータ60,62を逆転して所定の駆動パルス数を駆動す
ることにより、針13の下に刺繍枠28の中央位置が移
動して停止させるものである。こうして、原点検出処理
が終了すると処理を終了する。
【0034】次に、表示装置19の表示画面には模様選
択のために刺繍縫い模様の形象が複数表示される。作業
者は透明タッチスイッチ20を操作により所望の模様を
押圧選択する。次に表示画面を編集画面にして、ミシン
本体10に装着された刺繍枠28の大きさに対応した刺
繍枠の形象表示と既選択模様の形象表示を行なわせ、表
示画面に表示されたジョグキーを操作して刺繍枠に対す
る刺繍模様の所望の配置位置を指示すると、表示画面に
所望の配置位置に刺繍模様を移動表示する。
【0035】次に、スタートスイッチ22が操作される
と、主軸センサー50により針が上位置にあるか?、押
え上げレバーセンサー54により布押えが上方にあるか
?、キャリッジセンサー74により刺繍装置25にキャ
リッジ26が装着されているか?、刺繍枠検知センサー
68により刺繍枠が装着されているか?が判別され、何
れかがNOの場合にはその旨のエラーメッセージが表示
装置に表示され、エラーが解消して各センサーがYES
に反転するまで待機する。
【0036】各センサーがYESとなると刺繍装置25
の刺繍縫い処理を実行する。即ち、CPU47は透明タ
ッチスイッチ20の押圧位置に対応する表示模様を判別
して、その判別した選択模様の縫いデータをROM45
から読み出す。次に刺繍装置25のX・Y駆動用パルス
モータ60,62を駆動して、針13に対して刺繍枠2
8を前記編集画面で指示した刺繍模様の配置位置に対応
する縫い開始位置に移動してから、ミシン本体10の主
モータ58及び刺繍装置10のX・Y駆動用パルスモー
タ60,62を駆動して、針の上下による一縫目ごとに
X・Y移動部材61,63を駆動して刺繍縫いを実行す
る。この時、キャリッジ26はX移動部材61の移動に
関連して移動する。こうして、処理を終了する。
【0037】上記判別によりミシン本体が実用縫いモー
ドと判別した場合に付いて説明する。表示装置には模様
選択のために実用縫い模様が複数表示される。平面状の
布を扱う場合にはフリーアーム15に機枠25aを装着
する。また、袖口にボタンホール縫いを行なう場合には
フリーアーム15から機枠25aを取り外しておく。
【0038】透明タッチスイッチ20の操作により所望
の実用縫い模様が表示選択され、スタートスイッチ22
が操作されると、CPU47は選択模様の縫いデータを
ROM45から読み出してミシン本体10の主モータ5
8及び針振りモータ59を駆動して、主軸を回転させて
針の上下動及び針振り作用と、フリーアーム15に設け
た送り歯18が、針13の上下動に同期して針板17上
に出没する送り作用により布に実用縫い模様が形成され
る。
【0039】このとき、フリーアーム15に機枠25a
が装着されている場合には、機枠25aのベッド面25
cからキャリッジ26が取り外されているために、機枠
25aのベッド面25cとフリーアーム15のベッド面
とが繋がって突起物がない広い平面状になるため、大き
な布であっても円滑に実用縫いの縫目を形成することが
できる。
【0040】なお、開口部25dはベッド面25cに対
して作業者と反対側に配置されることから、通常作業者
の手が届かないため、開口状態でも縫製作業に支障が無
いが、埃などの進入を防ぐために、取外し可能な板状の
カバーか、または機枠25aに取り付け可能な開閉板を
備え、キャリッジ26を装着する場合に開口部25を開
口するようにしてもよい。
【0041】上記実施例では、キャリッジの案内部材を
Y方向に移動する支持部63e、63eと、案内板63
f、63fの両部材を備えたが、支持部63e、63e
か案内板63f、63fの何れか一方であってもよく、
Y駆動用パルス62モータと係合する挿通部63aによ
るX方向の移動を円滑にできるものであればいずれの構
成であってもよい。また、より機枠25aにキャリッジ
26を確実に固定し、簡単に分離することができるよう
なロック機構を備えてもよい。
【0042】上記実施例の刺繍装置25の開口部25d
とこれに係合するキャリッジ26の案内板63fに変えて
次のような他の実施例が考えられる。即ち、刺繍装置に
対して作業者と反対側の側面にX方向に配置した案内棒
を備え、キャリッジ26の一端側にこの案内棒に対して
着脱可能な支持部を備え、X移動部材61の移動によっ
てキャリッジ26がこの案内棒に沿ってX方向に正逆に移
動するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
本発明のミシンの刺繍装置は、刺繍装置からキャリッジ
を着脱可能としたので、キャリッジの有無だけの操作に
より刺繍縫いと実用縫いの両方を縫製することができる
から、従来のように補助ベッドを不要にすることができ
た。請求項2乃至4によれば、キャリッジを装着すると
キャリッジの有無と刺繍枠の種類を自動的に検出可能と
し、刺繍モードと実用縫いモードとの切換えを自動的に
行なえるから作業者が手動で設定する必要がない。ま
た、刺繍縫い開始時もこれを判別することにより安全に
刺繍縫いを開始することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示すミシンの斜視図。
【図2】 本発明の一実施例を示す刺繍装置の斜視図。
【図3】 本発明の一実施例を示す刺繍装置のXY移動
機構の斜視図。
【図4】 本発明の一実施例を示すミシンの制御ブロッ
ク図。
【符号の説明】
10:ミシン本体、12:ミシンベッド、15:フリー
アーム、18:布送り歯、 25:刺繍装置、25a:
機枠、25b:中央凹部、25c:ベッド面、25d:
開口部、25e:開放ボタン、26:キャリッジ、2
7:刺繍枠保持部材、28:刺繍枠、31:コネクタ、
37:中央制御部(制御手段)、50:主軸センサー、
58:主モータ、60:X駆動用パルスモータ、61:
X移動部材、62:Y駆動用パルスモータ、62a:駆
動軸、62b:案内部材、62c:駆動部材、63:Y
移動部材、63a:挿通部(係合部)、63b:駆動プ
ーリ、63c:従動プーリ、63d:ベルト、63e:
支持部(第1被案内部材)、63f:案内板(第2被案
内部材)、68:刺繍枠検知センサー(刺繍枠検出手
段)、70:刺繍装置装着センサー、74:キャリッジ
センサー(キャリッジ検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B150 AA15 AA24 CB04 CE01 CE02 CE03 CE07 CE09 CE22 CE23 DB03 EB03 EB10 EB13 GD22 GD25 GD26 GF02 GF03 JA02 JA07 LA02 LA07 LA21 LA24 LA53 LB01 LB02 NA07 NA28 NA48 NA80 NB02 NB03 NB09 NB16 NB18 NC02 NC03 NC06 QA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ミシン本体のフリーアームに着脱可能と
    し、その上面を前記フリーアームのベッド面と繋がるベ
    ッド面とし、このベッド面に対してX方向に開口する開
    口部を備えた機枠と、 X駆動用モータとこのX駆動用モータによりX方向に移
    動されるY駆動用モータとを備え、これらXY駆動用モ
    ータを上記機枠内に設けるとともに、Y駆動用モータの
    駆動軸を上記機枠の開口部の下方に配置した駆動部材
    と、 この機枠上方からこのY駆動用モータの駆動軸と着脱可
    能に係合する係合部と、この係合部と連結して刺繍枠を
    Y方向に移動可能なY移動部材とよりなるキャリッジ
    と、を備えたことを特徴とするミシンの刺繍装置。
  2. 【請求項2】前記キャリッジの係合部をY駆動用モータ
    の駆動軸と係合したことに関連してこれを検出するキャ
    リッジ検出手段と、 このキャリッジに装着された刺繍枠の種類を検出する刺
    繍枠検出手段と、 機枠をミシン本体に装着するに関連して機枠とミシン本
    体との間に接続され、これらの検出信号を伝達するコネ
    クタと、を備えたことを特徴とする請求項1記載のミシ
    ンの刺繍装置。
  3. 【請求項3】前記コネクタを通じて少なくとも刺繍縫い
    を開始するときに両検出信号を判別する制御手段を備え
    たことを特徴とする請求項2記載のミシンの刺繍装置。
  4. 【請求項4】前記キャリッジの係合部をY駆動用モータ
    の駆動軸と係合したことに関連してこれを検出するキャ
    リッジ検出手段と、 機枠をミシン本体に装着するに関連してこれらの検出信
    号を伝達するコネクタをミシン本体と接続して、キャリ
    ッジが装着されている時はミシン本体が刺繍モードとな
    り、キャリッジが装着されていない時はミシン本体が実
    用縫いモードとする制御手段と、を備えたことを特徴と
    する請求項1乃至3の何れかに記載のミシンの刺繍装
    置。
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