JP4072072B2 - 胴縁固定用ブラケット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、胴縁固定用ブラケットに関するものである。更に詳述すれば、鉄筋コンクリート(RC)造、或いは軽量気泡コンクリート(ALC)造の躯体の外側に断熱材を配する外断熱で使用する胴縁固定用ブラケットに関し、荷重が印加されても変形が少なく、かつ仕上げ材を長期間に亘り安定して支えることが可能で、しかも熱損失率の増加を招かず外断熱の性能を低下させない胴縁固定用ブラケットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建築物の外壁の構成には、断熱材を躯体の内面に配する内断熱と、外面に配する外断熱とがある。この外断熱は、内断熱と比較して、特に省エネルギーの点、躯体に熱応力が生じない点、結露防止の点等で優れており、これらの利点が徐々に知られるに至っており、今後は、内断熱に代わって多くの建物で採用されることになると思われる。
【0003】
このような外断熱では、建物躯体の外面に断熱材を配することとなるので、更にその外側に施すべき外装材を支持する手段が難しいものとなる。現在、実施されている胴縁固定手段の例としては、図13及び図14に示すように、アングルピース63を用いるものがある。このアングルピース63による胴縁固定手段は、新築の場合も、リフォームの場合にも区別なく採用されている。
【0004】
アングルピース63は、コンクリート躯体13にアンカーボルト10を利用して固定される。角筒形の胴縁64が採用される場合には、特に図13に示すように、コンクリート躯体13に、二つのアングルピース63、63を対面状態に固定してその間に該胴縁64を挟持固定している。この挟持固定は当然該胴縁64の不陸を調整した上で行われる。接着剤を用いてその挟持固定が補強されている。C形の胴縁65が採用される場合は、特に図14に示すように、アングルピース63にボルト66及びナット67を用いて取り付けられている。当然、その不陸の調整を行ってから固定されている。いずれの場合も断熱材14は、アングルピース63が設置される部分では除去されている。胴縁64、胴縁65には、下地材を介して外装材が取り付けられる。断熱材と外装材との間には必要に応じて通気層16が設けられている。
【0005】
このようなアングルピース63による胴縁の固定を、例えば、既存の内断熱のRC造又はALC造の建物を外断熱にリフォームする場合に採用すると、既存の建物の外壁の塗装面に凹凸があるため該アングルピース63の安定した取付が困難である。コスト低減の要求から、作業量を少なくするために、外壁の塗装面の剥離作業は省略せざるを得ないのが実情であり、そのため、アングルピース63は、図15(a)に示すように、対象の建物の外壁に塗装面68が残った状態で取り付けざるを得ない。
【0006】
そして、このような取り付け方をすると、該塗装面68の凹凸に起因して取り付けたアングルピース63の裏面との間にその凹凸に対応する多数の微小隙間が生じ易い。そのため胴縁64、65を介してタイルその他の外装材を取り付けると、これによって該胴縁64、65を介して該アングルピース63に加わることとなる荷重が、アングルピース63のアンカーボルト10との結合部以下の特に下方の部位に集中し、これに対面するコンクリート躯体13の塗装面68の該当する部位を押し潰し、該アングルピース63を僅かながら斜め下向きに傾斜させるに至る。
【0007】
こうしてアンカーボルト10に緩みが発生し、該アングルピース63もガタ付くことになるが、更に長い間に地震等の振動乃至揺動が加わると、該アンカーボルト10の緩みが一層大きくなり、いずれその落下の危険も生じることとなるものであり、外装材を長期に亘り安定的に支える点で問題がある。
【0008】
また、このようなアングルピース63による胴縁の固定を、例えば、新築のRC造又はALC造の建物を外断熱に構成する場合に、或いは、前記のようなリフォームの場合であっても塗装等を除去した場合に採用すると、コンクリート躯体13の外面に直接アングルピース63を設置することになるが、このような場合であっても、コンクリート躯体13の外面には凹凸や若干の傾斜があり、やはりその上にアングルピース63の取付面を完全に密接状態に取り付けることは困難である。
【0009】
即ち、アングルピース63は、概ね長方形の面で当接するものであるため、前記のように、凹凸又は傾斜を持ったコンクリート躯体13の外面に安定した状態で接合することは困難となるものである。例えば、図15(b)に示すように、その上下に少しずつ隙間が生じるようなこともあり、胴縁64、65を介して外装材の荷重等が該アングルピース63に加わると、該アングルピース63は、例えば、やや斜め下向きになる等の変位を容易に生じ、これは、先に述べたように、アンカーボルト10の緩みに結びつき、更に該アングルピース63も大きくガタ付くことになるが、長い間に地震等の振動乃至揺動が加わると、該アンカーボルト10の緩みが一層大きくなり、いずれその落下の危険も生じることとなる。
【0010】
更に重要な問題点として、以上のアングルピース63による胴縁固定手段では、該アングルピース63がコンクリート躯体13の外面に取り付けられる部位では断熱材14が大きく除去された状態になるばかりでなく、該アングルピース63が概ね長方形の板状の面でコンクリート躯体13に直接に当接するものであり、かつ断熱のための手段が何ら施されていないため、該アングルピース63自体が熱橋となって大きな熱損失を生じ、外断熱は本来優れた断熱構造であるにも拘わらずその性能低下を招いていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来技術の問題点を解決し、外装材等による荷重が加わっても変位が非常に少なく、外装材を長期的に亘り安定して支えることが可能で、しかも熱損失率の増加を招かず、外断熱の性能を良好に保持しうる胴縁固定用ブラケットを提供することを解決の課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の1は、ブラケット本体と、該ブラケット本体の内端に備えたアンカーボルト類、型枠支持用セパレータ又は貫通ボルトの雄ねじ部に螺合する雌ねじ部と、該雌ねじ部をアンカーボルト類、型枠支持用セパレータ又は貫通ボルトの雄ねじ部に螺合した場合に建物躯体外面に当接する鍔状部材であって、前記ブラケット本体の外周から張り出した鍔状部材と、前記ブラケット本体の外端側に構成した胴縁取付部と、で構成した胴縁固定用ブラケットに於いて、
前記鍔状部材を、ブラケット本体の内端外周から円錐形状に張り出させ、かつその建物躯体外面に対面する面にその外周に沿った環状当接面を突設すると共に、該環状当接面にその中心から放射方向を向いた一以上のスリットを形成した胴縁固定用ブラケットである。
【0014】
本発明のは、本発明のの胴縁固定用ブラケットに於いて、前記鍔状部材の環状当接面の内側に断熱性部材を装入したものである。
【0020】
本発明の3は、ブラケット本体と、該ブラケット本体の内端に備えたアンカーボルト類、型枠支持用セパレータ又は貫通ボルトの雄ねじ部に螺合する雌ねじ部と、該雌ねじ部をアンカーボルト類、型枠支持用セパレータ又は貫通ボルトの雄ねじ部に螺合した場合に建物躯体外面に当接する鍔状部材であって、前記ブラケット本体の外周から張り出した鍔状部材と、前記ブラケット本体の外端側に構成した胴縁取付部と、で構成した胴縁固定用ブラケットに於いて、
前記型枠支持用セパレータの雄ねじ部の基部にその周囲のコンクリート壁面を保護する座金状ナット部材を螺合し、かつ該型枠支持用セパレータの他端に抜け止め手段を構成した胴縁固定用ブラケット。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明は、基本的に、ブラケット本体と、該ブラケット本体の内端に備えたアンカーボルト類、型枠支持用セパレータ又は貫通ボルトの雄ねじ部に螺合する雌ねじ部と、該雌ねじ部をアンカーボルト類、型枠支持用セパレータ又は貫通ボルトの雄ねじ部に螺合した場合に建物躯体外面に当接する鍔状部材であって、前記ブラケット本体の外周から張り出した鍔状部材と、前記ブラケット本体の外端側に構成した胴縁取付部とで構成した胴縁固定用ブラケットである。
【0022】
前記ブラケット本体は、その胴縁取付部を介して外装材等を支持するものであり、そのために必要な強度を備えたものである必要がある。概ねシャフト状の形状のものが想定されるが、これに限定されない。材質的には必要な強度を得やすい金属が適当であるが、熱橋の発生を避ける趣旨からは合成樹脂類の方が適当であり、必要な強度が確保できれば合成樹脂類も有用である。
【0023】
前記雌ねじ部は、前記のように、前記ブラケット本体の内端に開口するものであり、ブラケット本体を、建物躯体の外面に取り付けるために当接させた際に、該建物躯体に設置したアンカーボルト類、型枠支持用セパレータ又は貫通ボルトの雄ねじ部に螺合させて、これを固定するための手段である。従ってそれらの雄ねじ部に対応するピッチや寸法を持ったものである必要がある。
【0024】
該雌ねじ部が螺合する雄ねじ部は、上記のように、アンカーボルト類、型枠支持用セパレータ又は貫通ボルトのそれであり、適用対象が既存RC造の建物の場合は、そのコンクリート躯体に必要な孔を開口して固定したアンカーボルトの外端の雄ねじ部であり、既存ALC造の建物の場合は、その軽量気泡コンクリート躯体に必要な孔を開口し、接着剤を充填して固定した接着アンカーの外端の雄ねじ部であり、また適用対象が新築のRC造の建物の場合は、躯体中に残存する型枠支持用セパレータの外端の雄ねじ部である。或いは新築のALC造の場合は、その軽量気泡コンクリート躯体に必要なねじ孔を貫通開口させ、該ねじ孔に貫通固定した貫通ボルの外端の雄ねじ部が該雌ねじ部の螺合する雄ねじ部である。このように本発明の胴縁固定用ブラケットは、既存の建物のリフォームの場合も新築の建物の場合も自由に有効に適用可能である。勿論、新築の場合にアンカーボルト類を利用することも可能である。
【0025】
なお前記型枠支持用セパレータを利用する場合は、その雄ねじ部の基部に座金状ナット部材を螺合し、特にその周囲のコンクリート壁面を保護するようにするのが適当である。外装材その他の荷重によって特に該型枠支持用セパレータの突出部に接する下側の角部が損傷を生じるのを防止するようにするものである。この座金状ナット部材は型枠を組み立てる際に該型枠支持用セパレータと共に取り付けておくのが適当である。また該型枠支持用セパレータには、その他端に抜け止め手段を構成するべきである。この抜け止め手段としては、該他端に形成してある雄ねじ部に螺合する座金状ナット部材等を採用することができる。
【0026】
なおまた前記貫通ボルトを利用する場合は、躯体内面に突出する雄ねじ部には、該貫通ボルトの抜け止めのために、座金及びこれを固定するナットを螺合すべきであるが、この場合は、該貫通ボルトによる熱橋の発生を防止するために躯体の内面に突出するこれらの部分を発泡樹脂その他の断熱性の部材で被覆するべきである。
【0027】
前記鍔状部材は、前記したように、前記ブラケット本体の外周から放射方向に張り出した部材であり、前記雌ねじ部をアンカーボルト類、型枠支持用セパレータ又は貫通ボルトの雄ねじ部に螺合した場合に建物躯体の外面に当接して、前記胴縁を介して加わる外装材等の荷重を支えるために作用する部材である。
【0028】
前記鍔状部材は、例えば、ブラケット本体の内端外周から円錐形状に張り出させ、その建物躯体外面に対面する面にその外周に沿った環状当接面を突設すると共に、その環状当接面に中心から放射方向を向いた一以上のスリットを形成した構成とすることができる。
【0029】
このように構成することにより、この胴縁固定用ブラケットを前記アンカーボルト類等の雄ねじ部にその雌ねじ部を螺合して建物躯体の外面に固定する際に、該建物が既設のものであってその外面に塗装が施されたままのような場合であっても、前記鍔状部材が該雄ねじ部への螺合にともなって回転するため、その環状当接面のスリットの境界が刃物のように作用して、該塗装を削り取り、該雄ねじ部と該雌ねじ部とがしっかりと螺合固定するに至る段階では、ほぼ確実に塗装が削り取られた状態となって、該環状当接面は、その下地であるコンクリート壁面に確実に当接する状態となる。塗装が施されていない場合でも、建物躯体表面には若干の凹凸があり、その不必要な凹凸を削り取るのに役立つものでもある。
【0030】
なおこのような環状当接面のコンクリート壁面への確実な当接は、これが円形平坦面ではなく、文字通り、環状に構成されたものであり、かつ一以上のスリットをその途中に形成したものであるが故に、建物躯体表面に存在する凹凸を吸収し、一層確実なものとなっているものである。
【0031】
前記鍔状部材は、以上のような構成の外に、前記ブラケット本体の内端外周から単に円板状に張り出し、建物躯体外面に対面する面にその外周に沿った環状当接壁を立ち上げ、該環状当接壁の途中に一以上のスリットを形成したものであっても良い。このように構成しても、前記の構成の鍔状部材とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0032】
なお前記鍔状部材の環状当接面又は環状当接壁の内側には断熱性部材を装入することとするのが適当である。該断熱性部材としては種々の断熱性の合成樹脂製円板部材等を採用することができる。或いは、硬質系の接着剤を採用し、これを環状当接面又は環状当接壁の内側に流し込むこととすることができる。このように断熱性部材を配することにより、この胴縁固定用ブラケットを建物躯体外面に設置した場合に、たとえ、該鍔状部材が金属で構成されていた場合であっても、建物躯体外面にこれが接する部位はその環状当接面又は環状当接壁だけでごく僅かの接触面積となるため、熱橋の発生による熱損失を最小限にとどめることができることとなる。
【0033】
前記胴縁取付部は、前記ブラケット本体の外端側に構成する、文字通り、胴縁を取り付けるための構成要素であり、そのような目的を実現できる種々の構成を自由に採用することができる。
【0034】
前記胴縁取付部は、例えば、前記ブラケット本体の外端面に開口する雌ねじ部と、該ブラケット本体の外端面に裏面側を当接させて配した胴縁をこれに開口したねじ孔を通じて該雌ねじ部に螺合して固定する雄ねじ部材とで構成することができる。このように構成すると、胴縁の不陸の調整はできないが、簡単な構成で確実にその取付を行うことができる。
【0035】
前記胴縁取付部は、これに胴縁をその不陸を調整しつつ取り付ける不陸調整機能を備えた構造に構成することも可能であり、より好ましい。
【0036】
例えば、前記胴縁取付部の不陸調整機能を備えた構造は、ブラケット本体の外端側周側に形成した雄ねじ部と、これに螺合する胴縁取付金具とで構成することができる。このように構成すると、単にブラケット本体の外端周側の雄ねじ部に螺合した胴縁取付金具の螺合状態を深く又は浅く調節することで、不陸の調節を行うことができるものであり、その調節が極めて簡単である。また該胴縁取付金具への胴縁の取付手段は、例えば、該胴縁取付金具に予め形成しておく雌ねじ部と、これに対応して配した胴縁をそのねじ孔を通じて該雌ねじ部に螺合して固定する雄ねじ部材とで構成することができる。
【0037】
また例えば、前記胴縁取付部の不陸調整機能を備えた構造は、ブラケット本体の外端に開口する雌ねじ部と、該雌ねじ部に進退調整自在に螺合しうる調整雄ねじ部材であって、その外端に胴縁固定用の固定雌ねじ部を備えた調整雄ねじ部材と、該調整雄ねじ部材の外端面に裏面側を当接させて配した胴縁をこれに開口したねじ孔を通じて該固定雌ねじ部に螺合して固定する雄ねじ部材とで構成することができる。
【0038】
前記胴縁取付部の不陸調整機能を備えた構造をこのように構成すると、前記の不陸調整用の構造よりは少し複雑になるが、それでも、ブラケット本体の外端に開口する雌ねじ部に螺合する調整雄ねじ部材の螺合状態を浅く又は深く調整するのみで、不陸の調節を行うことができるものであり、比較的簡単な構成で調節できるものということができる。
【0039】
また前記ブラケット本体には、その雄ねじ部に螺合する座金抑えナットと、建物躯体外面に配した断熱材を該ブラケット本体の周囲付近で建物躯体側に抑える断熱材抑え座金であって、該座金抑えナットで背後から位置決めされる断熱材抑え座金とを備えたものとすることができる。そしてこのように構成することにより、この胴縁固定用ブラケットの周囲では、建物躯体の外面に配される断熱材を補助的に抑えて保持することができる。
【0040】
従って本発明の胴縁固定用ブラケットによれば、RC造やALC造の建物の外壁にそれが新築の場合であれ、或いはリフォームの場合であれ、断熱材を配して外断熱を構成する際に、外装材を支持する胴縁を確実に建物躯体に固定することができるものであり、その場合に、熱橋の発生をできるだけ小さく抑えることができるものである。
【0041】
本発明の胴縁固定用ブラケットは、次のようにして建物躯体の外面に取り付けることができる。
既設のRC造又はALC造の建物を外断熱化するリフォームの場合は、それぞれの外壁にアンカー用の孔を穿設し、これにアンカーボルト類を固設する。RC造の場合は、一般のアンカーボルトを打ち込み固定し、ALC造の場合は、アンカー用の孔の中に接着剤を充填した上でアンカーを挿入して固定する、所謂、接着アンカーを採用する。後者の場合はALC自体が脆弱であるためである。
【0042】
新築のRC造の建物で外断熱を採用した場合は、型枠を組み立てる際に、型枠支持用セパレータを胴縁を取り付けるスパンで配置しておき、型枠を取り外した後、これを利用する。
新築のALC造の場合は、躯体に内外を貫通するボルト孔を開口し、これに貫通ボルトを貫通させ、内端を座金及びナットで固定して抜け止め処置を施しておき、これを利用する。
【0043】
本発明の胴縁固定用ブラケットは、以上のように準備してあるアンカーボルト類の外端の雄ねじ部、型枠支持用セパレータ又は貫通ボルトの外端の雄ねじ部にブラケット本体の内端の雌ねじ部を螺合することで、建物躯体の外壁に取り付ける。このとき、該雌ねじ部は、ブラケット本体の外周から張り出した鍔状部材の内面が建物躯体の外壁に当接するまで雄ねじ部にねじ込み螺合する。
【0044】
前記鍔状部材が、前記したように、その建物躯体外面に対面する面に環状当接面又は環状当接壁を備え、かつそれらが放射方向を向いた一以上のスリットを形成したものであるばあいには、前記のように、アンカーボルト等の雄ねじ部に前記雌ねじ部をねじ込む際に、該鍔状部材が回転するため、その環状当接面等のスリットの境界が刃物のように作用してリフォームの場合は、外壁表面の塗装を削り取り、コンクリート外壁面の凹凸を若干削り取ることとなるため、該環状当接面等は、外壁表面に確実に当接しうる状態となる。
【0045】
更にこのような環状当接面等の建物躯体外面への確実な当接は、これが、文字通り、環状に構成されたものであり、かつ一以上のスリットをその途中に形成したものであることにより、建物躯体表面に存在する凹凸を吸収し、一層確実なものとなる。
【0046】
なお前記鍔状部材の環状当接面又は環状当接壁の内側に断熱性部材を装入したものを採用した場合には、該鍔状部材が金属で構成されていた場合であっても、建物躯体外面に接するのは該環状当接面等だけでごく僅かの接触面積となるため、熱橋の発生による熱損失を最小限にとどめることができる。
【0047】
以上のようにして、アンカーボルト等を利用してブラケット本体を建物躯体外面に固設した後、該建物躯体外面に断熱材を配する。断熱材は接着剤を利用して建物外面に取り付ける。このとき、ブラケット本体の設置してある部位では、例えば、ブラケット本体の外端に先端の尖った突き抜き部材を取り付けて置けば、単に断熱材を壁面に向かって押し付けるのみで、その部位に補助部材により容易に孔が突き開けられ、該補助部材に引き続いて該ブラケット本体が該孔から突出することとなる。それ故、断熱材のこの部位に予め穴などを開けておく必要がないこととなって好都合である。
【0048】
このように建物躯体の外面に断熱材を配した後、ブラケット本体の胴縁取付部には、云うまでもなく、その構成に従った取り付け方で胴縁を取り付ける。
【0049】
前記したように、前記胴縁取付部を、ブラケット本体の外端面に開口する雌ねじ部と、これに胴縁を固定するための雄ねじ部材とで構成した場合は、胴縁をその裏面側を該ブラケット本体の外端面に当接させ、該雄ねじ部材を該胴縁に開口したねじ孔を通じて該雌ねじ部に螺合することにより固定する。
【0050】
これは、取り付ける胴縁の不陸を調節する機能を持たないものであるから、建物躯体の外面に特に凹凸の少ない場合に適する。凹凸が少ないとは云えない場合は、胴縁取付部に不陸調整機能を備えた構造に構成したものが適当であり、例えば、前記胴縁取付部の不陸調整機能を備えた構造を、ブラケット本体の外端側周側に形成した雄ねじ部と、これに螺合する胴縁取付金具とで構成した場合には、胴縁取付金具を上記雄ねじ部に不陸を調節しつつ螺合し、該雄ねじ部の適切な位置に螺合固定した胴縁取付金具に胴縁を取り付ける。こうして極めて簡単に不陸を調節して胴縁を取り付けることができる。
【0051】
また前記胴縁取付部の不陸調整機能を備えた構造を、ブラケット本体の外端に開口する雌ねじ部と、該雌ねじ部に螺合しうる、外端に胴縁固定用の固定雌ねじ部を備えた調整雄ねじ部材と、雄ねじ部材とで構成した場合も、ブラケット本体の外端の雌ねじ部に該調整雄ねじ部材を螺合してその螺合状態を深く又は浅く調節した上で、該調節雄ねじ部材の外端に取り付けるべき胴縁を当接させ、かつ該胴縁に開口したねじ孔を通じて前記固定雌ねじ部に雄ねじ部材をねじ込むことで該胴縁を該調節雄ねじ部材の外端に固設する。
【0052】
こうして、不陸の調節を行いながら比較的簡単に胴縁を取り付けることができる。
【0053】
なお前記ブラケット本体に、その雄ねじ部に螺合する座金抑えナットと、該座金抑えナットで背後から位置決めされる断熱材抑え座金とを備えておいた場合には、該断熱材抑え座金で建物躯体外面に配した断熱材を該ブラケット本体の周囲付近で建物躯体側に抑えることができることとなり、この胴縁固定用ブラケットを設置した付近に於ける断熱材の抑えが一層確実なものとなる。
【0054】
なおまた前記型枠支持用セパレータの雄ねじ部の基部にその周囲のコンクリート壁面を保護する座金状ナット部材を螺合し、かつ該型枠支持用セパレータの他端に抜け止め手段を構成した場合には、そのままでは僅かな外力でも抜ける虞のある該型枠支持用セパレータの抜け止めが図れることとなるため、ブラケット本体の建物躯体への固定が確実なものとなり、また外装材その他の荷重によって特に該型枠支持用セパレータの突出部に接する下側の角部が損傷を生じるのを防止することができることとなる。
【0055】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図を参照しながら詳細に説明する。
【0056】
<実施例1>
この実施例1の胴縁固定用ブラケットは、基本的に、ブラケット本体1と、その内端に開口した雌ねじ部5と、鍔状部材3と、ブラケット本体1の外端側に位置する胴縁取付部2aとで構成するものである。
【0057】
前記ブラケット本体1は、図1〜図3に示すように、シャフト状の部材であり、この実施例1では金属で構成された部材である。
【0058】
前記雌ねじ部5は、前記したように、ブラケット本体1の内端に開口すべく形成されており、図2に示すように、建物のコンクリート躯体13に設置されたアンカーボルト10に螺合することで、該ブラケット本体1を該コンクリート躯体13に固定するための手段である。なおこの実施例1の雌ねじ部5は、特に必要がある訳ではないが、ブラケット本体1の外端まで貫通状態に形成されている。
【0059】
前記鍔状部材3は、ブラケット本体1の内端から円錐状に張り出した構成要素であり、図4に示すように、その内面の円周部に沿って環状当接面19が形成してあり、かつ該環状当接面19には90度の角度間隔で放射方向を向いた4本のスリット部4、4…が形成されている。該環状当接面19の内側は若干凹んだ凹部内面21となっている。該鍔状部材3はブラケット本体1と一体に金属で構成されている。
【0060】
前記胴縁取付部2aは、この実施例1では、図1〜図3に示すように、ブラケット本体1の外周に形成した雄ねじ部6及び該雄ねじ部6に螺合する胴縁受け金具7とで構成されている。
【0061】
該胴縁受け金具7は、中央に該雄ねじ部6と螺合する雌ねじ部を備えた円板状部材であり、該雄ねじ部6との螺合状態の深さを変更することで、不陸の調節ができるようになっている。また該胴縁受け金具7には、横断面がハット型の胴縁11の両側板部をこれらに開口したねじ孔を通じて螺合する雄ねじ12、12で固定するための小雌ねじを180度の位置関係で備えている。
【0062】
前記ブラケット本体1には、これに配した胴縁取付部2aを介して断熱材抑え座金8を配する。該断熱材抑え座金8は断熱性の合成樹脂で構成した板状部材であり、図1〜図3に示すように、該胴縁取付部2aの雄ねじ部6にその中央部を貫通させた状態で配し、その外面側を該雄ねじ部6に別に螺合させた座金抑えナット9で抑えるようになっている。該断熱材抑え座金8は、文字通り、建物のコンクリート躯体13の外面に配された断熱材14をその外面側から補助的に抑える部材である。
【0063】
この実施例1の胴縁固定用ブラケットを、既設のRC造の建物を外断熱にリフォームする場合に用いる例を説明する。
まず外断熱を施すコンクリート躯体13にアンカーボルト10を固設する。コンクリート躯体13の外面に縦横に所定の間隔でアンカー用の孔を穿設し、各孔に順次アンカーボルト10を挿入して固定し、次いで、固定した各アンカーボルト10の外部に突出している雄ねじ部にブラケット本体1内端に開口する雌ねじ部5を螺合する。
【0064】
このとき、その螺合動作にともなって前記鍔状部材3も回転し、その内面の環状当接面19がコンクリート躯体13の外面に接するようになると、該コンクリート躯体13の外面に塗装が施してあり、これが除去されていない場合は、該環状当接面19に形成してあるスリット部4、4…の縁部が刃物のように作用し、その回転にともなってそれらの塗装を削り取るようになる。更に回転を進めると、塗装の下のコンクリート躯体13の外面の凹凸も削り取るようになる。該雌ねじ部5のアンカーボルト10の雄ねじ部への螺合は、このようにして、前記環状当接面19がコンクリート躯体13の外面に密接するようになるまで行う。
【0065】
この後、前記スリット部4から鍔状部材3の凹部内面に21内に、合成樹脂系の接着剤17を注入する。該接着剤17を熱橋防止用の断熱性部材として作用させる趣旨である。
【0066】
こうして所要範囲のアンカーボルト10にブラケット本体1を取り付け、接着剤17の充填を行った後、コンクリート躯体13の外面に断熱材14を接着剤を用いて貼り付ける。このとき、各ブラケット本体1の外端には、予め、突き抜き部材25を取り付けておくものとする。この突き抜き部材25は、図10に示すように、後端径がブラケット本体1の先端径と一致する円錐部材と、その後端中心から延びる軸部とからなるもので、該軸部をブラケット本体1の雌ねじ部5の外端側の開口部に挿入して取り付けるものである。
【0067】
ブラケット本体1にこのように突き抜き部材25を取り付けておくと、断熱材14の貼り付け作業の際に、該ブラケット本体1の位置する部位でも単に該断熱材14をコンクリート躯体13側に押し付けるだけで、該ブラケット本体1の外端側を該断熱材14から突出させることができる。こうして突出させた後、突き抜き部材25は取り除いておく。
【0068】
断熱材14を、ブラケット本体1の位置する部位を含めて、コンクリート躯体13の外面の所要範囲の全てに貼り付け、その作業が完了した後、各ブラケット本体1には、図1〜図3に示すように、その雄ねじ部6に貫通状態に断熱材抑え座金8を配し、かつその外面側を該雄ねじ部6に座金抑えナット9を螺合して抑える。
【0069】
最後に、ブラケット本体1の雄ねじ部6に胴縁受け金具7を螺合し、該胴縁受け金具7の螺合深さを、これに取り付ける胴縁11の外面の高さを考慮して調節する。即ち、不陸の調節を行う。そうした上で、その上に、この実施例1では、横断面ハット型の胴縁11を該胴縁受け金具7に固定する。この固定は、該胴縁11の両側板部を、胴縁受け金具7上に、前者のねじ孔と後者の小雌ねじとを一致させつつ配すると共に、該ねじ孔を通じて雄ねじ12を該小雌ねじに螺合して行うものである。
【0070】
この後は、該胴縁11に所望の仕上げ材15を取り付けることができる。
【0071】
従ってこの実施例1の胴縁固定用ブラケットによれば、従来のアングルピースを用いたブラケットに比べ、仕上げ厚みを薄く抑えつつ、確実に外装材を取り付ける胴縁11を支持することができる。また熱橋の発生を小さく抑えることができるので、熱損失率はアングルピースを用いた従来例より遙かに小さく抑えることができ、外断熱の効果を十分に発揮させることができる。即ち、この実施例1の胴縁固定用ブラケットによれば、外装材等による荷重が加わっても変形が非常に少なく、かつ外装材を長期に亘り安定して支えることが可能で、しかも熱損失率の増加を招かず、外断熱の性能を十分に発揮させることができる胴縁固定用ブラケットを提供することができたものである。
【0072】
<実施例2>
実施例2の胴縁固定用ブラケットは、実施例1の胴縁取付部2aに代えて他の構成の胴縁取付部2bを構成したものであり、他の点は全て実施例1と同様の構成である。従って以下には特に実施例1と異なる点を中心として説明する。また実施例2の胴縁固定用ブラケットを示す図5中では同じ構成要素には同一の符号を付している。
【0073】
実施例2の胴縁固定用ブラケットの胴縁取付部2bは、図5に示すように、ブラケット本体1の外端に開口する雌ねじ部5と、該雌ねじ部5に進退調整自在に螺合しうる調整雄ねじ部材22と、該調整雄ねじ部材22の外端側に開口する固定雌ねじ部に螺合する雄ねじ部材23とで構成したものである。
【0074】
前記雌ねじ部5は、符号が同一であることからも明らかなように、ブラケット本体1の内端側でアンカーボルト10の外端雄ねじ部に螺合する雌ねじ部5を兼用するものであり、そのブラケット本体1の外端側に開口する部分を前記調整雄ねじ部材22の進退調整自在な螺合に利用するものである。また該調整雄ねじ部材22は、前記のように、その外端部に固定雌ねじ部を開口させてあり、該外端部に胴縁24を配した上で、前記雄ねじ部材23を該固定雌ねじ部に螺合することで該胴縁24をその部位に固定することができるようになっている。
【0075】
この実施例2の場合は、外装材の取付のために前記雄ねじ部材23が邪魔にならないように、長さ方向に沿って中央部が凹んだ構成の胴縁24を使用するのが適当である。
【0076】
従ってこの実施例2の胴縁固定用ブラケットは、RC造の建物を外断熱にリフォームする場合等に、実施例1と同様に用いることができる。その取付作業は、コンクリート躯体13の外面に配した断熱材4を断熱材抑え座金8で抑え、かつ該断熱材抑え座金8のその状態を座金抑えナット9で保持するところまでは、実施例1と全く同様である。
【0077】
この後は、実施例2に特有の胴縁取付部2bをブラケット本体1に取り付け、かつ該胴縁取付部2bを利用して外装材を取り付ける。
【0078】
まず、図5に示すように、ブラケット本体1の雌ねじ部5に外端側から調整雄ねじ部材22を螺合し、その螺合深さを調整する。これは、その外端に取り付ける胴縁24の外面の不陸を適切に調整するために行う。その後、前記胴縁24を該調整雄ねじ部材22の先端に前記雄ねじ部材23で固定する。該胴縁24は、その裏面側を該調整雄ねじ部材22の先端に当接し、前記雄ねじ部材23を、該胴縁24の表面側からそのねじ孔を通じて該調整雄ねじ部材22の先端に構成した固定雌ねじ部に螺合し、これを締め付けて固定する。
【0079】
この後は、該胴縁24に所望の仕上げ材を取り付けることができる。
【0080】
従って実施例2の胴縁固定用ブラケットによれば、実施例1のそれと殆ど同様の効果を得ることができる。
【0081】
<実施例3>
この実施例3の胴縁固定用ブラケットは、基本的に、金属で構成したシャフト状部材であるブラケット本体31と、その内端に開口した雌ねじ部35と、ブラケット本体31の内端から放射方向に張り出した円錐状の鍔状部材33と、ブラケット本体31の外端に位置する胴縁取付部32とで構成する。
【0082】
前記雌ねじ部35は、図7及び図8に示すように、建物のコンクリート躯体13に残置されている型枠支持用セパレータ37の外端の雄ねじ部に螺合するための手段である。コンクリート躯体13に設置したアンカーボルトの外端の雄ねじ部に螺合することも当然可能である。
【0083】
前記鍔状部材33は、その内面の円周部に沿って環状当接面39が形成してあり、かつ該環状当接面39には90度の角度間隔で放射方向を向いた4本のスリット部34、34…が形成してある。該環状当接面39の内側は若干凹んだ凹部内面36となっており、この中にはプラスチック製の断熱性部材41が固定してある。該鍔状部材33はブラケット本体31と一体に金属で構成されている。
【0084】
前記胴縁取付部32は、この実施例3では、図6〜図8に示すように、ブラケット本体31の先端に開口した小雌ねじ部38及び該小雌ねじ部38に螺合する固定皿ねじ40で構成されている。この胴縁取付部32は、胴縁としては、取付のために用いる固定皿ねじ40の頭部が取り付け面に突出しないように、ねじ孔43の周囲にロート状凹部が形成してある胴縁42を用いるべきである。
【0085】
この実施例3の胴縁固定用ブラケットを新築のRC造の建物を外断熱に構成する場合に用いる例を説明する。
まず外断熱を施すコンクリート躯体13を築造する際に、型枠支持用セパレータ37、37…を胴縁42、42…を設置する間隔で配しておく必要がある。またそのときコンクリート躯体13の外壁側には、図7及び図8に示すように、座金状ナット44を螺合固定しておく。
【0086】
更にコンクリート躯体13の硬化が完了し、かつ型枠を外した後には、各型枠支持用セパレータ37のコンクリート躯体13の内壁側のPコンを取り外し、図7及び図8に示すように、代わって座金状ナット45を螺合固定しておく。Pコンを抜いた空間には補修モルタル48を埋め込んでおく。
【0087】
この後、該型枠支持用セパレータ37の外端の雄ねじ部にブラケット本体31内端に開口する雌ねじ部35を螺合する。
【0088】
このとき、その螺合動作にともなって前記鍔状部材33も回転し、前記実施例1の場合と全く同様に、その回転にともなって前記スリット部34の縁部が刃物として作用し、コンクリート躯体13の外面の凹凸を削って平坦にすることとなる。それ故、前記環状当接面39をコンクリート躯体13の外面に密接させることができる。
【0089】
以上の状態で、鍔状部材33の凹部内面36には断熱性部材41が固定してあるため、該鍔状部材33は、前記環状当接面39のみがコンクリート躯体13の外面に当接するのみであり、熱橋の発生を最小限に限定することができる。
【0090】
こうして所要範囲の型枠支持用セパレータ37にブラケット本体31を取り付け、コンクリート躯体13の外面に断熱材14を接着剤を用いて貼り付ける。この作業は、各ブラケット本体31の外端に、実施例1の場合と同様に、予め突き抜き部材を取り付けておいて行うことにより、貼り付け作業前に断熱材14に対応する穴を開けておかなくても各ブラケット本体31の外端を断熱材14の表面側に突き抜き開口させることができる。この場合の突き抜き部材は、その軸部を挿入すべきブラケット本体31の小雌ねじ部38が、文字通り小径なので、それに合わせた軸部径を持ったそれを用いる。
【0091】
断熱材14を、ブラケット本体31の位置する部位を含めて、コンクリート躯体13の外面の所要範囲の全てに貼り付け、その作業が完了した後、ブラケット本体31の外端に、この実施例3では、前記胴縁42を取り付ける。該胴縁42は、図7及び図8に示すように、ねじ孔43を小雌ねじ部38に対応させつつその裏面側をブラケット本体31の外端に当接させ、該ねじ孔43を通じて固定皿ねじ40を該小雌ねじ38に螺合することにより固定する。
【0092】
なお該胴縁42は、図6及び図7に示すように、その両側が内側に曲がった側板を有するものであり、かつ断熱材14の厚みがブラケット本体31の長さにほぼ一致するものであるため、前記のように、これをブラケット本体31の外端に取り付ける際に、該断熱材14の該当する部位に縦方向に切り込みを入れておき、該側板がその切り込みに進入できるようにしておくものとする。
【0093】
この後は、該胴縁42に所望の仕上げ材を取り付けることができる。この実施例3では、図7及び図8に示すように、係止片を突出させた取付金具46をねじ止めし、その係止片を利用して位置決めしつつタイル47を取り付けたものである。タイル47は接着剤を介して取付金具46に固定し、かつ目地には目地材を充填する(図7及び図8には接着剤及び目地材は表示していない)。
【0094】
従ってこの実施例3の胴縁固定用ブラケットによれば、不陸の調整はできないが、それを特に必要としない場合には有効であり、その他に関しては実施例1と同様の効果を得ることができる。加えて、この実施例3では、型枠支持用セパレータ37を利用して固定するものとしたため、アンカーボルトをコンクリート躯体13に固設する作業も不要であり、更にその点で作業工数を低減させることができたものである。なお該型枠支持用セパレータ37の内端側に座金状ナット45を螺合したことにより、その抜け止めも十分に確保され、また内端側に配した座金状ナット44により、若干崩れ易い、コンクリート躯体13の開口縁部の補強も確保している。
【0095】
<実施例4>
この実施例4の胴縁固定用ブラケットは、実施例3のそれの鍔状部材33を硬質合成樹脂製のそれに代え、ブラケット本体31の外方側を構成する金属製のシャフト部49を該鍔状部材33に螺着結合し、かつ該鍔状部材33の環状当接面39の幅を広く形成し、その内側の凹部内面36の断熱性部材41は省略したものであり、その他の点は、胴縁取付部32及びアンカーボルト又は型枠支持用セパレータの外端の雄ねじ部に螺合する雌ねじ部35等を含めて、実施例3のそれと全く同様である。実施例3と同一の部位は同一の符号を用いて説明する。
【0096】
前記鍔状部材33は、先に述べたように、硬質合成樹脂製であり、その中央部に上下貫通する雌ねじ部35が開口してあり、これが内端側から見れば、実施例3の雌ねじ部35と全く同一の雌ねじ部35であり、外端側から見れば、前記ブラケット本体31の外方側を構成する金属製のシャフト部49の内端の雄ねじ部50と螺合する雌ねじ部35となっている。前記環状当接面39には、90度の角度間隔で放射方向を向いた4本のスリット部34が形成してある。
【0097】
シャフト部49は、ブラケット本体31の外方側を構成するものであり、その外端には、既に述べたように、実施例3の胴縁取付部32と全く同様の胴縁取付部32が構成してある。
【0098】
この実施例4の胴縁固定用ブラケットを既設のALC造の建物を外断熱にリフォームする場合に用いる例を説明する。
まず外断熱を施すALC躯体51に接着アンカー52を固設する。ALC躯体51の外面に縦横に所定の間隔でアンカー用の孔を穿設し、次いで各孔に順次接着剤53を充填した上で接着アンカー52を該孔に挿入する。その後、該接着剤53の硬化を待って該接着アンカー52の外部に突出している雄ねじ部にブラケット本体31内端、即ち、前記鍔状部材33の内面中央に開口する雌ねじ部35を螺合する。
【0099】
このとき、その螺合動作にともなって前記鍔状部材33も回転し、その内面の環状当接面39がALC躯体51の外面に接するようになると、該ALC躯体51の外面に塗装が残存している場合は、該環状当接面39のスリット部34の縁部の刃物作用により、その回転にともなって該残存塗装が削り取られることとなる。こうして前記螺合操作が完了すると、該鍔状部材33の環状当接面39がALC躯体51の外面に密接することとなる。
【0100】
なお前記接着アンカー52をこれを固定する孔に挿入した際にその開口部からあふれ出た接着剤53はその開口部周辺で硬化することになるが、これらの硬化した接着剤53は、前記鍔状部材33の凹部内面36の中に充填状態となる。
【0101】
こうして所要範囲の接着アンカー52にブラケット本体31を取り付けた後はALC躯体51の外面に、実施例3の場合と全く同様にして、断熱材14を接着剤を用いて貼り付け、その後は、実施例3の場合と全く同様に、ブラケット本体31の外端に前記胴縁42を取り付け、次いで、該胴縁42に所望の仕上げ材を取り付けることができる。
【0102】
従ってこの実施例4の胴縁固定用ブラケットによれば、不陸の調整はできないが、対象がALC躯体51の外面であるため、特に問題はなく、その他に関しては実施例3と同様の効果を得ることができる。加えて、この実施例4では、鍔状部材33を硬質合成樹脂で構成し、環状当接面39を幅広に構成したため、ALC躯体51の外面に対する荷重の集中を避け、その損傷の虞を低下させたものである。更にALC躯体51に直接接触するのが硬質合成樹脂製の鍔状部材33の環状当接面39だけであるので、熱橋が殆ど形成されず、熱損失を殆どなくすることができる。
【0103】
<実施例5>
この実施例5の胴縁固定用ブラケットは、基本的に、金属で構成したシャフト部54と、これと結合してシャフト部54とともにブラケット本体55を構成する硬質合成樹脂製の鍔状部材56と、該シャフト部54の内外端間を貫通する雌ねじ部57であって、外端では固定皿ねじ58と共に胴縁取付部59を構成する雌ねじ部57とで構成する。
【0104】
前記シャフト部54は、図10(a)、(b)に示すように、内外端を雌ねじ部57が貫通する円筒状の金属部材であり、その内端を前記硬質合成樹脂製の鍔状部材56の外端中央に開口した結合口56aに装入して結合し、前記のように、全体としてブラケット本体55を構成するものである。
【0105】
前記鍔状部材56は、前記し、かつ図10(a)、(b)に示すように、硬質合成樹脂で構成した薄型の円錐状部材であり、前記のように、外端側には前記シャフト部54の内端を装入固定する結合口56aが開口している。また該結合口56aの内端側には、後記貫通ボルト60が通過するボルト孔56bが開口している。なおこの鍔状部材56の内端は、同図に示すように、平坦に形成されており、実施例1〜4の各鍔状部材のような環状当接面、その内側の凹部内面及びスリット部のいずれも形成されていない。
【0106】
前記雌ねじ部57は、図11に示すように、その内端側では、建物のALC躯体61に貫通させて固定した貫通ボルト60の外端の雄ねじ部に螺合するための手段である。該ALC躯体61に固定した接着アンカーの外端の雄ねじ部に螺合することも当然可能である。該雌ねじ部57は、その外端側では、前記固定皿ねじ58と共に胴縁取付部59を構成し、裏面側を前記シャフト部54の外端に当接させた胴縁62をその外面側からそのねじ孔62aを通じて該雌ねじ部57に該固定皿ねじ58を螺合して固定できるようにしたものである。
【0107】
なおこの胴縁取付部59が対象とする胴縁62は、取付のために用いる固定皿ねじ58の頭部が取り付け面に突出しないように、ねじ孔62aの周囲にロート状凹部が形成してあるものである。
【0108】
この実施例5の胴縁固定用ブラケットを新築のALC造の建物を外断熱に構成する場合に用いる例を説明する。
まず外断熱を施すALC躯体61の必要な部位に、図11に示すように、内外を貫通するボルト孔を開口させ、その内端に座金60aを配した上で固定ナット60bを螺合し、その抜け止めを図っておく。また該座金60a及び固定ナット60bには発泡樹脂60cで被覆し、熱橋の発生を防止しておくものとする。発泡樹脂による被覆に代え、他の断熱性素材による被覆を採用しても良いのは云うまでもない。
【0109】
この後、該貫通ボルト60の外端の雄ねじ部に、図10(b)に示すように、ブラケット本体(シャフト部54と鍔状部材56の合体物)55の内端に開口する雌ねじ部57を螺合する。このとき、その螺合動作にともなって前記鍔状部材56も当然回転するが、ALC躯体61の外面は平坦に構成されているので、実施例1〜3のような回転に伴うスリット部による凹凸の削除のような作用は必要とすることなく、単に必要なだけ回転させると、該鍔状部材56の平坦な内面を該ALC躯体61の外面に密接させることができる。
【0110】
以上の状態で、鍔状部材56はその内面の全面がALC躯体61の外面に当接しているものであるが、該鍔状部材56の全体が合成樹脂で構成されているものであるため、これによる熱橋の発生の虞は全くない。他方、該鍔状部材56は、硬質ではあるが、合成樹脂であって金属よりは弾力性があり、ALC躯体61に対する当たりが柔らかであるため、しっかりと固定しながらもALC躯体61の損傷の虞を低下させることができる。
【0111】
こうして所要範囲に設置した貫通ボルト60にブラケット本体55を取り付け、次いで、ALC躯体61の外面に断熱材14を接着剤を用いて貼り付ける。この作業は、各ブラケット本体55の外端に、実施例1の場合と同様に、予め突き抜き部材25を取り付けておいて行うことにより、貼り付け作業前に断熱材14に対応する穴を開けておかなくても各ブラケット本体55の外端を断熱材14の表面側に突き抜き開口させることができる。
【0112】
断熱材14を、ブラケット本体55の位置する部位を含めて、ALC躯体61の外面の所要範囲の全てに貼り付け、その作業が完了した後、ブラケット本体55の外端に前記胴縁62を取り付ける。該胴縁62は、図11に示すように、ねじ孔62aを雌ねじ部57に対応させつつその裏面側をブラケット本体55の外端、即ち、シャフト部54の外端に当接させ、該ねじ孔62aを通じて固定皿ねじ58を該雌ねじ部57に螺合することにより固定する。
【0113】
なお該胴縁62は、図11に示すように、その両側が内側に曲がった側板を有するものであり、かつ断熱材14の厚みがシャフト部54の高さとほぼ一致するものであるため、これをブラケット本体55の外端に取り付ける際に、該断熱材14の該当する部位に縦方向に切り込みを入れておき、該側板がその切り込みに進入できるようにしておくものとする。
【0114】
この後は、該胴縁62に所望の仕上げ材を取り付けることができる。これは、例えば、実施例3と同様にして行うことができる。
【0115】
従ってこの実施例5の胴縁固定用ブラケットによれば、不陸の調整はできないが、ALC躯体61に取り付けるような場合にはそれを特に必要としないので有効であり、その他に関しては実施例1等と同様の効果を得ることができる。
【0116】
【発明の効果】
本発明の1の胴縁固定用ブラケットによれば、RC造やALC造の建物の外壁にそれが新築の場合、或いはリフォームの場合のいずれの場合でも、特に躯体外部に断熱材を配して外断熱を構成する際に、外装材を支持する胴縁を確実に建物躯体に固定することができるものであり、その場合に、熱橋の発生をできるだけ小さく抑えることができる。特に外断熱を構成する場合に有効であるが、それ以外の場合であっても有用であるのは云うまでもない。
【0117】
本発明の2の胴縁固定用ブラケットによれば、これをRC造又はALC造の建物の外壁に固定した際に、その鍔状部材の環状当接面が該外壁に密接状態となるため、安定した確実性の高い固定状態が確保できる。更にこれを取り付ける際に、リフォームの場合であれば、その取り付けのための回転動作により外壁表面の塗装等による凹凸若しくは外壁そのものの凹凸を削り取って平坦にすることができるため、外壁に対する特別な前処理なしに該鍔状部材の密接状態を確保できることとなる。また鍔状部材は、円形面ではなく、文字通り環状の当接面である環状当接面により壁面に当接するため、壁面の若干の凹凸を吸収しやすいものともなっている。
【0118】
本発明の3の胴縁固定用ブラケットによれば、建物躯体の外壁に接する部分が鍔状部材の環状当接面だけになるため、熱損失の原因になる熱橋の発生を最小限度に抑えることができる。従来技術に於けるアングルピースを用いたものに比して熱損失を概ね1/10程度に抑えることができる。
【0119】
本発明の4の胴縁固定用ブラケットによれば、ブラケット本体の外端部に胴縁を簡単に取り付けることができる。不陸の調整ができないが、その必要のほとんどない、例えば、ALC躯体の外面のように平坦性の高い壁面に設置するような場合などには適当である。構成が簡単であり、安価に製造可能である。
【0120】
本発明の53の胴縁固定用ブラケットによれば、胴縁の取り付けに際して、その不陸を調整できるので、RC造の躯体外壁にこれを取り付ける場合等に好都合である。
【0121】
本発明の6の胴縁固定用ブラケットによれば、極めて簡単な構成で胴縁取付部の不陸調整機能を構成することができる。
【0122】
本発明の7の胴縁固定用ブラケットによれば、簡単な構成で胴縁取付部の不陸調整機能を構成することができる。
【0123】
本発明の8の胴縁固定用ブラケットによれば、建物躯体の外面に配した断熱材を補助的に抑えることができる。
【0124】
本発明の9の胴縁固定用ブラケットによれば、型枠支持用セパレータに抜け止め処置を施すことができるため、これを建物外壁への取付手段として採用できることとなる。そのため取付手段を別に用意する必要がなくなり、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の胴縁固定用ブラケットの縦断側面図(アンカーボルトとの相互関係を明らかにするため、アンカーボルトも示している)。
【図2】RC造の建物のコンクリート躯体外壁に実施例1の胴縁固定用ブラケットを用いて胴縁を取り付けた状態を示す横断平面図。
【図3】RC造の建物のコンクリート躯体外壁に実施例1の胴縁固定用ブラケットを用いて胴縁を取り付けた状態を示す縦断側面図。
【図4】実施例1の胴縁固定用ブラケットの左側面図。
【図5】実施例2の胴縁固定用ブラケットの一部切欠横断平面図。
【図6】実施例3の胴縁固定用ブラケットの横断平面図。
【図7】実施例3の胴縁固定用ブラケットを型枠支持用セパレータに取り付けた状態を示す横断平面図。
【図8】実施例3の胴縁固定用ブラケットを型枠支持用セパレータに取り付けた状態を示す縦断側面図。
【図9】 実施例4の胴縁固定用ブラケットを接着アンカーに取り付けた状態を示す横断平面図。
【図10】 (a)は実施例5の胴縁固定用ブラケットに於けるブラケット本体の分解状態の断面図。
(b)実施例5の胴縁固定用ブラケットの貫通ボルトと結合し、かつ胴縁を固設した状態の断面図。
【図11】実施例5の胴縁固定用ブラケットを貫通ボルトを利用してALC躯体に取り付けた状態の断面図。
【図12】突き抜き部材を胴縁固定用ブラケットの先端に取り付ける状態を示した一部断面説明図。
【図13】角筒形の胴縁をアングルピースでコンクリート躯体に取り付けた状態を示す横断平面図。
【図14】C形の胴縁をアングルピースでコンクリート躯体に取り付けた状態を示す横断平面図。
【図15】 (a)アングルピースで胴縁を固定した場合の一つの問題点を示す説明図。
(b)アングルピースで胴縁を固定した場合の他の一つの問題点を示す説明図。
【符号の説明】
1 ブラケット本体
2a、2b 胴縁取付部
3 鍔状部材
4 スリット部
5 雌ねじ部
6 雄ねじ部
7 胴縁受け金具
8 断熱材抑え座金
9 座金抑えナット
10 アンカーボルト
11 ハット型の胴縁
12 雄ねじ
13 コンクリート躯体
14 断熱材
15 仕上げ材
16 通気層
17 硬質系の接着剤
19 環状当接面
21 凹部内面
22 調整雄ねじ部材
23 雄ねじ部材
24 胴縁
25 突き抜き部材
31 ブラケット本体
32 胴縁取付部
33 鍔状部材
34 スリット部
35 雌ねじ部
36 凹部内面
37 型枠支持用セパレータ
38 小雌ねじ部
39 環状当接面
40 固定皿ねじ
41 断熱性部材
42 胴縁
43 ねじ孔
44、45 座金状ナット
46 取付金具
47 タイル
48 補修モルタル
49 シャフト部
50 雄ねじ部
51 ALC躯体
52 接着アンカー
53 接着剤
54 シャフト部
55 ブラケット本体
56 鍔状部材
56a 結合口
56b ボルト孔
57 雌ねじ部
58 固定皿ねじ
59 胴縁取付部
60 貫通ボルト
60a 座金
60b 固定ナット
60c 発泡樹脂
61 ALC躯体
62 胴縁
62a ねじ孔

Claims (3)

  1. ブラケット本体と、該ブラケット本体の内端に備えたアンカーボルト類、型枠支持用セパレータ又は貫通ボルトの雄ねじ部に螺合する雌ねじ部と、該雌ねじ部をアンカーボルト類、型枠支持用セパレータ又は貫通ボルトの雄ねじ部に螺合した場合に建物躯体外面に当接する鍔状部材であって、前記ブラケット本体の外周から張り出した鍔状部材と、前記ブラケット本体の外端側に構成した胴縁取付部と、で構成した胴縁固定用ブラケットに於いて、
    前記鍔状部材を、ブラケット本体の内端外周から円錐形状に張り出させ、かつその建物躯体外面に対面する面にその外周に沿った環状当接面を突設すると共に、該環状当接面にその中心から放射方向を向いた一以上のスリットを形成した胴縁固定用ブラケット。
  2. 前記鍔状部材の環状当接面の内側に断熱性部材を装入した請求項1の胴縁固定用ブラケット。
  3. ブラケット本体と、該ブラケット本体の内端に備えたアンカーボルト類、型枠支持用セパレータ又は貫通ボルトの雄ねじ部に螺合する雌ねじ部と、該雌ねじ部をアンカーボルト類、型枠支持用セパレータ又は貫通ボルトの雄ねじ部に螺合した場合に建物躯体外面に当接する鍔状部材であって、前記ブラケット本体の外周から張り出した鍔状部材と、前記ブラケット本体の外端側に構成した胴縁取付部と、で構成した胴縁固定用ブラケットに於いて、
    前記型枠支持用セパレータの雄ねじ部の基部にその周囲のコンクリート壁面を保護する座金状ナット部材を螺合し、かつ該型枠支持用セパレータの他端に抜け止め手段を構成した胴縁固定用ブラケット。
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