JP2000073516A - 外装材の支持金物および建物の外壁構造 - Google Patents

外装材の支持金物および建物の外壁構造

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JP2000073516A
JP2000073516A JP24794698A JP24794698A JP2000073516A JP 2000073516 A JP2000073516 A JP 2000073516A JP 24794698 A JP24794698 A JP 24794698A JP 24794698 A JP24794698 A JP 24794698A JP 2000073516 A JP2000073516 A JP 2000073516A
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Takashi Onishi
尚 大西
Taishin Sudo
泰臣 須藤
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Emoto Kogyo KK
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Emoto Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単に施工でき、しかも、軽量で且つ耐震性
に優れた外装材の支持金物、および、支持金物を使用し
た外断熱工法による建物の外壁構造を提供する。 【解決手段】 支持金物は、躯体壁面に配置されるベー
スプレート(1)、壁面に取り付けられる支持ボルト
(2)、パイプ状またはブロック状の補強部材(3)及
び被支持物固定用の2つのナット(22,23)から構
成される。被支持物の壁面からの離間距離が調整可能に
なされ、しかも、ベースプレート(1)に対して補強部
材(3)が密接に配置される。また、建物の外壁構造
は、躯体壁(4)、断熱材(5)及び外装材(6)から
成り、支持金物の支持ボルト(2)が躯体壁(4)に締
結され、補強部材(3)から突出した支持ボルト(2)
の先端側に縦胴縁(6e)を介して外装材(6)が取り
付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外装材の支持金物およ
び建物の外壁構造に関するものであり、詳しくは、極め
て簡単に施工でき、しかも、軽量で且つ耐震性に優れ、
特に、外断熱工法に好適な外装材の支持金物、および、
当該支持金物を使用した外断熱工法による建物の外壁構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリート造の建物においては、アン
グル材(L型鋼)を利用した支持構造により外装パネル
等の外装材が取り付けられる。図5は、従来の外装材の
支持構造を示す断面図である。図5に示す支持構造は、
躯体壁(4)の表面に対して胴縁状に縦横に配置された
下地用アングル材(8a,8b)により外装パネル
(6)を支持する構造である。すなわち、アンカーボル
ト(9a)によってアングル材(8a)を躯体壁(4)
に固定し、躯体壁(4)から突出したアングル材(8
a)の一片に他のアングル材(8b)を重ねて溶接した
後、アングル材(8b)の外側の一片に外装パネル
(6)をネジ(9b)によって固定した構造である。上
記の様な外装材の支持構造は、特開平9−41554号
公報などに開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図示した外
装材の支持構造は、外装パネル(6)を取り付けるまで
の施工、すなわち、支持具としてのアングル材(8a,
8b)の施工に極めて手間を要する。また、アングル材
(8b)によって外装パネル(6)の取付レベルを設定
するため、躯体壁(4)表面の平面度(平坦度)や平滑
性(微小な凹凸の度合い)によっては、アングル材(8
b)の組み付けや外装パネル(6)の取り付けに熟練し
た調整が必要である。
【0004】更に、躯体壁の外側に断熱材を配置する外
断熱工法によって施工せんとした場合、上記の支持構造
では、壁面からパネル取付レベルとしてのアングル材
(8b)の一片までの間隔が小さいため、断熱材を十分
な厚さで設けることが難しく、また、仮に、断熱材の厚
さを厚くするため、大きな幅のアングル材(8a,8
b)を使用し、壁面から外装材までの離間距離を大きく
設定した場合は、躯体壁(4)に対する胴縁状の配置に
よる大きな荷重負荷に加え、アングル材(8a,8b)
及び外装パネル(6)による水平および鉛直のモーメン
ト荷重が大きくなるため、十分な耐震性を確保するのが
難しくなる。
【0005】従って、また、アングル材(8a,8b)
及び外装パネル(6)による躯体に対する荷重負荷なら
びにアングル材(8a,8b)の上記の配置形態の問題
から、上記の支持構造によっては、外断熱工法による建
物において断熱材の厚さを厚くすることは勿論、通気層
を設けることが甚だ困難である。
【0006】本発明は、上記の実情に鑑み、外装材の支
持構造において、施工性を高めること、軽量性を確保す
ること、断熱材の厚さに拘らず施工可能なこと、ならび
に、通気層を確保すること等を主眼に種々検討の結果な
されたものである。本発明の目的は、簡単に施工でき、
しかも、軽量で且つ耐震性に優れた外装材の支持金物を
提供することにある。また、本発明の目的は、上記の支
持金物を使用した外断熱工法による建物の外壁構造を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る外装材の支持金物は、コンクリート造
またはALC造の建物の外装材を支持するために躯体壁
面に設置される支持金物であって、壁面に配置されるベ
ースプレートと、当該ベースプレートを貫通して基端が
壁面に略垂直に取り付けられる支持ボルトと、当該支持
ボルトを相対的に挿通させるパイプ状またはブロック状
の補強部材と、当該補強部材から突出した前記支持ボル
トの先端に螺着される被支持物固定用の2つのナットと
から構成され、かつ、被支持物の壁面からの離間距離が
前記2つのナットによって調整可能になされ、しかも、
前記ベースプレートに対して前記補強部材が密接に配置
されることを特徴とする。
【0008】上記の支持金物は、躯体壁面に支持ボルト
を締結して設置され、外装材を含む被支持物は、補強部
材から突出した支持ボルトの先端側に2つのナットによ
って取り付けられる。斯かる支持金物において、ベース
プレートは、壁面の凹凸を補完し、壁面に対する補強部
材の略垂直な突出状態を維持する様に機能し、また、2
つのナットは、支持ボルト先端側においてその位置を調
整されることにより、被支持物の取付レベルを規定す
る。そして、壁面に当接するベースプレート、および、
ベースプレートに密接する補強部材は、これらが協働的
に機能することにより、被支持物の支持によって支持ボ
ルト先端に加わるモーメント荷重を補強的に支持する。
【0009】また、本発明の好ましい態様は、ALC造
の建物の躯体壁面に設置される支持金物であって、ベー
スプレートと支持ボルトが予め固定されている。すなわ
ち、ベースプレートと支持ボルトが固定された構造は、
上記モーメント荷重をベースプレート側に一層確実に分
散でき、ALCの破損を防止する。
【0010】また、上記の課題を解決するため、本発明
に係る建物の外壁構造は、上記の支持金物を使用した建
物の外壁構造であって、躯体壁と、当該躯体壁の室外側
に設けられた断熱材と、当該断熱材の室外側に設けられ
た外装材とから成り、ベースプレート及び支持ボルトが
前記躯体壁に取り付けられ、補強部材から突出した前記
支持ボルトの先端側に胴縁を介して前記外装材が取り付
けられていることを特徴とする。
【0011】上記の外壁構造においては、壁面と外装材
との離間距離の大きさに拘らず、躯体壁に取り付けられ
た支持金物が外装材を上述の様に支持するため、外断熱
工法において、断熱材の厚さを所望の厚さに設定し得
る。更に、上記の外壁構造において、通気層工法を適用
する場合には、断熱材と外装材の間に通気層が設けられ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る外装材の支持金物お
よび建物の外壁構造の実施形態を図面に基づいて説明す
る。図1は、本発明に係る支持金物の一例を示す斜視図
である。図2は、図1における支持金物の設置状態なら
びに外壁構造を示す縦断面図である。図3は、他の態様
の支持金物の設置状態ならびに外壁構造を示す縦断面図
である。図4は、更に他の態様の支持金物の設置状態な
らびに外壁構造を示す縦断面図である。
【0013】先ず、本発明に係る外装材の支持金物につ
いて説明する。本発明の支持金物は、図1及び図2に示
す様に、建物の外装材(6)を支持するために躯体壁
(4)の壁面に設置される金物であり、壁面に配置され
るベースプレート(1)と、当該ベースプレートを貫通
して基端が壁面に略垂直に取り付けられる支持ボルト
(2)と、当該支持ボルトを相対的に挿通させるパイプ
状またはブロック状の補強部材(3)と、当該補強部材
から突出した支持ボルト(2)の先端に螺着される被支
持物固定用の2つのナット(22,23)とから主とし
て構成される。
【0014】支持金物を適用する建物としては、鉄骨コ
ンクリート造、鉄筋コンクリート造、鉄骨軽量コンクリ
ート造、ALC造(気泡発泡養生コンクリート造)等の
建物が挙げられる。外装材(6)としては、上記の建物
に適用可能な窯業系、鉄板系、アルミ板系、複合材料系
などの外装パネル等の外装材が挙げられる。図に例示し
た外装材(6)は、躯体壁(4)に係止するための係止
片が四周囲に設けられた扁平な箱状の外装パネルであ
る。
【0015】ベースプレート(1)は、細かな凹凸を有
する躯体壁(4)の壁面において平坦な基準面を形成す
るため、および、補強部材(3)の加わる荷重を分散さ
せるために設けられる。ベースプレート(1)は、鉄製
またはステンレス製の板状部材であり、通常、約30〜
150mm×30〜150mmの方形状に形成され、そ
の厚さは1〜3mm程度とされる。また、ベースプレー
ト(1)の端部には、当該ベースプレートを壁面に固定
するためのネジ穴が設けられ、中央には、支持ボルト
(2)が貫通するボルト穴が設けられる。
【0016】支持ボルト(2)としては、長さを適宜に
設定し得るいわゆる寸切りボルトが使用される。実際的
な建物の外壁構造や支持力を考慮すると、通常、支持ボ
ルト(2)の直径は8〜16φ程度であり、支持ボルト
(2)の長さは75〜300mm程度である。斯かる支
持ボルト(2)は、外装材の施工において、躯体壁
(4)にアンカー固定される。
【0017】補強部材(3)は、支持ボルト(2)の先
端側に加わる荷重の一部を支持するための部材であり、
軽量性の観点から、通常は外側に相当する先端部が閉塞
された角パイプによって構成される。斯かる角パイプに
は、水分を蓄積しない様に、小孔(3c)が側面に設け
られ、また、閉塞された先端部には、支持ボルト(2)
が突出する穴が設けられる。通常、支持ボルト(2)を
組み合わせた際の当該支持ボルトに直交する補強部材
(3)の一辺の長さは、ベースプレート(1)からはみ
出さない程度の長さとされ、支持ボルト(2)に沿った
補強部材(3)の高さは、50〜300mm程度とされ
る。
【0018】支持ボルト(2)の先端に螺着される2つ
のナット(22,23)は、後述の縦胴縁(6e)や外
装材(6)等の被支持物を所定の位置に固定するために
設けられる。すなわち、本発明の支持金物においては、
2つのナット(22,23)によって被支持物を締め付
ける様になされており、被支持物の壁面からの離間距離
がこれら2つのナット(22,23)によって調整可能
に構成されている。
【0019】更に、本発明の支持金物においては、ベー
スプレート(1)に対して補強部材(3)が密接に配置
されることが重要である。具体的には、例えば図2に示
す様に、補強部材(3)は、当該補強部材とナット(2
2)の間に挿入されるナット(21)により、設置する
際にベースプレート(1)側に締め付ける様になされて
いる。これにより、壁面に固定されるベースプレート
(1)と補強部材(3)を実質的に一体化でき、支持ボ
ルト(2)の先端側の荷重を補強部材(3)によって補
強的に支持できる。
【0020】本発明の支持金物は、例えば図2に示す様
に使用される。すなわち、外装パネル等の外装材(6)
を施工する場合、先ず、取り付けられる外装材(6)及
びその下地となる縦胴縁(6e)の質量に応じ、躯体壁
(4)の壁面上で支持金物の配列を適宜に決定し、その
配置位置に支持ボルト(2)を固定する。次いで、支持
ボルト(2)を相対的に挿通させることにより、支持ボ
ルト(2)の基端側にベースプレート(1)を装着した
後、ネジ(11)によってベースプレート(1)を壁面
に固定する。そして、更に、支持ボルト(2)を相対的
に挿通させることにより、支持ボルト(2)に補強部材
(3)を装着し、これをナット(21)によって壁面側
に締め付ける。
【0021】次いで、補強部材(3)の先端から突出し
た支持ボルト(2)の先端側にナット(22)を螺着し
た後、縦胴縁(6e)を支持ボルト(2)の先端側に配
置し、ナット(23)によって縦胴縁(6e)を固定す
る。縦胴縁(6e)の部材としては、通常、断面が方形
状の角パイプが使用される。また、ナット(23)によ
って縦胴縁(6e)の外側をそのまま締め付けてもよい
が、仕上げ施工を容易にするため、支持ボルト(2)を
挿通する位置の外表面に対し、ナット(23)を挿入可
能な比較的大きな穴(6c)が予め形成された角パイプ
を使用するのが好ましい(図1参照)。
【0022】すなわち、縦胴縁(6e)は、支持ボルト
(2)先端側に螺着したナット(22)に当てがう様に
配置され、その外側から装着したナット(23)の締め
付けによって支持ボルト(2)の先端側に固定される。
そして、上記の様な穴(6c)を有する縦胴縁(6e)
の利用により、支持ボルト(2)の先端およびナット
(23)は、縦胴縁(6e)の管内に収められる。この
様に、躯体壁(4)に縦胴縁(6e)を一定のピッチで
配置した後、縦胴縁(6e)に沿ってその外側に外装材
(6)をテックス等のネジ(9b)によって止める。な
お、各外装材(6)の間の目地には、シリコン系のコー
キング材などの適当な目地材を打設する。
【0023】上記の様に、支持ボルト(2)の先端側に
ナット(22,23)によって外装材(6)及びその下
地用の縦胴縁(6e)を取り付ける構造の本発明の支持
金物において、ベースプレート(1)は、壁面の凹凸を
補完し、壁面に対する補強部材(3)の略垂直な突出状
態を維持する様に機能し、また、2つのナット(22,
23)は、支持ボルト(2)先端側においてその位置を
調整されることにより、縦胴縁(6e)及び外装材
(6)の取付レベルを規定する。そして、壁面に当接す
るベースプレート(1)及び当該ベースプレートに密接
する補強部材(3)は、これらが協働的に機能すること
により、外装材(6)等の支持によって支持ボルト
(2)先端に加わる上下および左右のモーメント荷重を
補強的に支持し、斯かる荷重を躯体壁(4)に分散させ
る。
【0024】換言すれば、本発明の支持金物は、ベース
プレート(1)及び支持ボルト(2)を取り付けるだけ
で下地施工でき、かつ、躯体壁(4)表面の平面度など
の拘らず、ナット(22)の位置調整によって簡単に取
付レベルを設定できるため、外装材(6)を簡単に施工
できる。更に、1つのベースプレート(1)、支持ボル
ト(2)及び補強部材(3)から主に構成されているた
め、極めて軽量であり、しかも、支持ボルト(2)の先
端側を躯体壁(4)に支持させる補強部材(3)によ
り、優れた耐震性を発揮することが出来る。
【0025】従って、本発明の支持金物は、図2に示す
様に、躯体壁(4)から外装材(6)までの隙間距離を
大きく設定し、十分な厚さの断熱材(5)を設ける外断
熱工法に好適であり、また、断熱材(5)の内側に通気
層(7)を設ける通気層工法に好適である。更に、本発
明の支持金物は、外装材(6)及び縦胴縁(6e)と躯
体壁(4)とを1本の支持ボルト(2)によって接続す
る構造であるため、従来のアングル材によって接続する
構造に比べ、ヒートブリッジが極めて小さく、優れた断
熱効果が得られる。
【0026】また、本発明の支持金物は、図3又は図4
に示す様に構成されていてもよい。図3に示す本発明の
支持金物は、ALC造の建物に外装材を施工する場合に
好適な支持金物である。すなわち、図3に示す支持金物
は、ALC造の建物の躯体壁面に設置される支持金物で
あって、ベースプレート(1)と支持ボルト(2)が予
め固定される。具体的には、支持ボルト(2)の基端側
のベースプレート(1)表面にはナット(24)が挿入
され、斯かるナット(24)は、支持ボルト(2)が躯
体壁(4)に取り付けられた状態において、ベースプレ
ート(1)を壁面側に締め付ける機能を発揮する。その
他の構造は、図2に示す金物と同様である。
【0027】図3に示す支持金物は、壁面においてベー
スプレート(1)と支持ボルト(2)が一体化され、支
持ボルト(2)に加わる荷重をベースプレート(1)に
一層確実に分散し得るため、ALC造の壁面の破損を有
効に防止し得る。なお、上記の様なナット(24)を配
置する場合、補強部材(3)は、上述の角パイプ状の部
材によって構成されるか、または、ナット(24)を収
容可能な凹部が底部に設けられたブロックによって構成
される。また、ベースプレート(1)と支持ボルト
(2)を一体化する構造は、これらを予め溶接すること
によっても構成できる。更に、ALCを工場製作する
際、支持ボルト(2)、または、ベースプレート(1)
及び支持ボルト(2)は、予めALC板に取り付けられ
ていてもよい。
【0028】また、図4に示す支持金物は、ベースプレ
ート(1)に対して補強部材(3)が予め固定された構
造を備えている。その他の構造は、図2に示す金物と同
様である。図4に示す支持金物においては、補強部材
(3)とナット(22)の間に、ベースプレート(1)
に補強部材(3)を密接させるためのナットを締め付け
る必要がなく、支持ボルト(2)を取り付けた後、ベー
スプレート(1)及び補強部材(3)を一層簡単に装着
できる。
【0029】次に、本発明に係る建物の外壁構造につい
て説明する。本発明の外壁構造は、上述の支持金物を使
用した外断熱工法による建物の外壁構造であり、図2〜
図4に示す様に、躯体壁(4)と、当該躯体壁の室外側
に設けられた断熱材(5)と、当該断熱材の室外側に設
けられた外装材(6)とから成り、ベースプレート
(1)及び支持ボルト(2)が躯体壁(4)に取り付け
られ、補強部材(3)から突出した支持ボルト(2)の
先端側に縦胴縁(6e)を介して外装材(6)が取り付
けられる。
【0030】上記の外壁構造においては、躯体壁(4)
の壁面と外装材(6)との離間距離の大きさに拘らず、
躯体壁(4)に取り付けられた支持金物が外装材(6)
を上述の様に強固に支持するため、外断熱工法におい
て、断熱材(5)の厚さを例えば75〜300mmと言
った十分な厚さに設定し得る。しかも、上述の様に、外
装材(6)と躯体壁(4)との間のヒートブリッジを極
めて小さくできる。従って、本発明の外壁構造によれ
ば、コンクリート造またはALC造の建物において、躯
体壁(4)を室内温度に準じた蓄熱体とする構造であっ
て且つ断熱性に一層優れた高断熱化構造が実現される。
【0031】更に、上記の外壁構造において、通気層工
法を適用する場合には、断熱材(5)と外装材(6)の
間に通気層(7)が設けられる。斯かる通気層(7)
は、大気と通気可能になされており、断熱材(5)の湿
潤化を防止する。従って、通気層(7)が設けられた本
発明の外壁構造によれば、外壁の耐久性を一層向上させ
ることが出来る。
【0032】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明に係る外装材
の支持金物によれば、ベースプレート及び支持ボルトを
躯体壁に取り付けるだけで、簡単に外装材を施工でき、
また、ベースプレート、支持ボルト及び補強部材から主
に構成されているために極めて軽量であり、しかも、ベ
ースプレートに補強部材を密接させる特定の補強構造に
より優れた耐震性を発揮する。従って、本発明の支持金
物は、躯体壁から外装材までの隙間に十分な厚さの断熱
材を設ける外断熱工法に好適であり、更に、外装材の内
側に通気層を設ける通気層工法に好適である。更に、外
装材と躯体壁とを1本の支持ボルトによって接続する構
造であるため、ヒートブリッジが極めて小さく、優れた
断熱効果が得られる。
【0033】また、本発明に係る建物の外壁構造によれ
ば、躯体壁に取り付けられた支持金物が外装材を強固に
支持するため、外断熱工法において、断熱材の厚さを所
望の厚さに設定でき、しかも、ヒートブリッジを極めて
小さくできる。従って、本発明の外壁構造によれば、コ
ンクリート造の建物において、躯体壁を室内温度に準じ
た蓄熱体とする構造であって且つ断熱性に一層優れた高
断熱化構造が実現される。更に、断熱材と外装材の間に
通気層が設けられた外壁構造によれば、断熱材の湿潤化
を防止でき、外壁の耐久性を一層向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る外装材の支持金物を示す斜視図
【図2】図1における支持金物の設置状態ならびに外壁
構造を示す縦断面図
【図3】他の態様の支持金物の設置状態ならびに外壁構
造を示す縦断面図
【図4】更に他の態様の支持金物の設置状態ならびに外
壁構造を示す縦断面図
【図5】従来の外装材の支持構造を示す断面図
【符号の説明】
1 :ベースプレート 2 :支持ボルト 21 :ナット 22,23:2つのナット 24 :ナット 3 :補強部材 4 :躯体壁 5 :断熱材 6 :外装材 6e :縦胴縁 7 :通気層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04B 2/56 E04B 2/56 2/96 2/96 Fターム(参考) 2E001 AB07 AD03 CA03 2E002 EB13 2E109 AA14 AB12 2E110 AA02 AA09 AA24 AA42 AA46 AB04 AB22 CA09 CC12 CC13 CC18 CC20 DA09 DA16 DC12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート造またはALC造の建物の
    外装材を支持するために躯体壁面に設置される支持金物
    であって、壁面に配置されるベースプレートと、当該ベ
    ースプレートを貫通して基端が壁面に略垂直に取り付け
    られる支持ボルトと、当該支持ボルトを相対的に挿通さ
    せるパイプ状またはブロック状の補強部材と、当該補強
    部材から突出した前記支持ボルトの先端に螺着される被
    支持物固定用の2つのナットとから構成され、かつ、被
    支持物の壁面からの離間距離が前記2つのナットによっ
    て調整可能になされ、しかも、前記ベースプレートに対
    して前記補強部材が密接に配置されることを特徴とする
    外装材の支持金物。
  2. 【請求項2】 ALC造の建物の躯体壁面に設置される
    支持金物であって、ベースプレートと支持ボルトが予め
    固定されている請求項1に記載の支持金物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の支持金物を使用
    した建物の外壁構造であって、躯体壁と、当該躯体壁の
    室外側に設けられた断熱材と、当該断熱材の室外側に設
    けられた外装材とから成り、ベースプレート及び支持ボ
    ルトが前記躯体壁に取り付けられ、補強部材から突出し
    た前記支持ボルトの先端側に縦胴縁を介して前記外装材
    が取り付けられていることを特徴とする建物の外壁構
    造。
  4. 【請求項4】 断熱材と外装材の間に通気層が設けられ
    ている請求項3に記載の外壁構造。
JP24794698A 1998-09-02 1998-09-02 外装材の支持金物および建物の外壁構造 Withdrawn JP2000073516A (ja)

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