JPS6116321Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は例えばプレハブ式冷蔵庫の外壁や住
宅の壁等に使用される構築用断熱パネルの取り付
け構造に関するものである。

従従来この種パネルは、断熱性持たせるために
第７図に示すように、対時する一対の表面板ａ，
ｂ間に例えば発泡ポリウレタン等の断熱性心材ｃ
を充填して成り、そして、躯体ｄ等に取り付ける
場合は、パネルの厚さ方向に貫通するボルト、ナ
ツト等の連結具ｅを使用し、またこの場合、表面
への突出部を少なくするために特殊な偏平頭部
f′を有するボルトｆなどを使用していた。しかし
ながら、この構造のものは位置決めが難しく、ま
た、パネルの表面に突出部が現われるという不都
合があり、しかも、パネルの保持を確実にするた
めに連結具ｅ、ボルトｆ等を締め付け過ぎると変
形が生じるという問題があつた。

この考案は、上記問題を解決することを企図し
てなされたもので、パネルの表面に形成された長
手通しの凹溝に沿う断面を有する座板の外面に凹
部を形成し、この凹部内に収納される頭部を有す
るボルトをパネルの心材内に貫設された断熱性部
材の連結筒にねじ結合するとともに、連結筒の他
端に躯体への取り付け用ボルトをねじ結合するこ
とにより、パネルの表面に取り付け具が突出する
ことなく、しかも、位置決めが容易な上、パネル
を変形させずに強固な取り付けを行い得るように
したことを特徴とする構築用断熱パネルの取り付
け構造を提供すようとするものである。

以下にこの考案の実施例を図面に基づいて説明
する。

図面は対時する表面板１，２のうちの一方の表
面板１を互いに平行な複数の台形状凹溝３，３…
を長手通しに有する波形状表面板で形成し、これ
ら両表面板１，２間に例えば発泡ポリウレタン等
の断熱性心材４を充填して成る構築用構築用断熱
パネルの取り付け構造の一例を示すもので、前記
凹溝に３内に添設される座板５と、前記断熱性心
材４内にパネルの厚さ方向に貫設される連結筒６
と、２種類の取り付けボルト７及び８とから成る
取り付け具をもつてパネルが躯体の胴縁９に取り
付けた状態を示すものである。

前記座板５は、前記凹溝３に沿う断面すなわち
台形状断面に形成され、かつ、その外面の中心部
には取り付け孔５ａと連通する凹部５ｂが形成さ
れており、また、前記心材４内に貫設される前記
連結筒６は、合成樹脂等の断熱性部材で形成され
るとともに、その内面には雌ねじ部６ａが設けら
れ、パネル取り付け時に、座板５の凹部５ｂにそ
の頭部７ａが収納されるボルト７を連結筒５の一
端にねじ結合するとともに、連結筒５の他端に躯
体への取り付け用ボルト８をねじ結合し、このボ
ルト８に胴縁９に固設されるプラケツト１０を介
在して固定ナツト１１を締め付けてパネルの取り
付けを行うようになつている。なお、取り付け前
に前記座板５、連結筒６、ボルト７及び８を予め
一体にセツトしておけば取り付け作業も簡易とな
り、かつ粉失の心配がない。上記実施例では座板
５の凹部５ｂの形状が四角形であつて、この凹部
５ｂ内に収納されるボルト７の頭部７ａが凹部５
ｂと相似形である場合を示してあるが（第３図参
照）、必ずしもこの形態である必要はなく、例え
ば第４図に示すような六角形の凹部５b′であつて
もよく、こうすることにより、座板５、連結筒６
との結合が容易になるが凹部５ｂ，５b′内に収納
されるボルト７の頭部７ａは凹部５ｂ，５b′と相
似形にする必要はない。また、座板５の形態を、
例えば、第５図及び第６図ａ，ｂに示すように、
凹溝３に沿う上下端部を先細状にかつ傾斜面５ｃ
を有する形態とすれば、主にパネルの上方から凹
溝３を伝わつて落下する冷気や洗浄水等を有効的
に下方へ導びくことができるという効果が得られ
る（第６図ｂ参照）、なお傾斜面５ｃは少なくと
も上端側のみに設けておけば上記効果は得られ
る。

なお、上記実施例では一方の表面板１に凹溝３
を形成した場合を示したが、他方の表面板２に同
様に凹溝３を形成し、躯体への取り付けボルト８
に座板５を用いることもできる。

以上説明したように、この考案の取り付け構造
によれば、パネルの表面板に形成された長手通し
の凹溝内に添設される座板の外面に設けられた凹
部内に取り付けボルトの頭部を収納させるように
してこのボルトをパネルの心材内に貫設された断
熱性部材からなる連結筒の一端にねじ結合すると
ともに、連結筒の他端に躯体への取り付け用ボル
トをねじ結合して成るので、パネル表面に取り付
け具が突出することなく、しかも、位置決めが容
易な上、パネルを変形させずに強固な取り付けを
行うことができると共に、断熱性も低下しないな
どの優れた効果が得られ、その利用価値は顕著で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はこの考案の取り付け構造の
一例を示す縦断面図及び横断面図、第３図はこの
考案における取り付け具の分解斜視図、第４図は
この考案における座板の別の実施例を示す斜視
図、第５図はこの考案における座板の更に別の実
施例を示す斜視図、第６図ａ及びｂはそれぞれ第
５図のＡ−Ａ線及びＢ−Ｂ線に沿う断面図、第７
図は従来の取り付け構造を示す断面図である。 図において、１，２……表面板、３……凹溝、
４……断熱性心材、５……座板、５ａ……取り付
け孔、５ｃ，５b′……凹部、５ｃ……傾斜面、６
……連結筒、６ａ……雌ねじ部、７ボルト、７ａ
……頭部、８……躯体への取り付け用ボルト、１
１……固定ナツト、である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 対時する一対の表面板のうちの少なくとも一
   方の表面板の面部に長手通しの凹溝を形成し、
   かつ両表面板に断熱性心材を充填して成る構築
   用断熱パネルを取り付けるものであつて、前記
   凹溝内にこの凹溝に沿う断面を有しかつ外面に
   凹部を有する座板を添設するとともに、前記心
   材に断熱性部材の連結筒を貫設し、前記パネル
   の外面から前記座板の凹部内にその頭部が収納
   されるボルトを連結筒の一端にねじ結合し、連
   結筒の他端に〓体への取り付け用ボルトをねじ
   結合して成る構築用パネルの取り付け構造。 ２ 前記座板の凹部が、そこに収納されるボルト
   の頭部と相似形である実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の構築用パネルの取り付け構造。