JPH0529311Y2 -

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【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この考案は取手等の取付時の框の変形を防止す
る、框の変形防止用ライナーに関するものであ
る。

〔従来技術及び考案が解決しようとする問題点〕

取手や引手等の框への取り付けは、通常防犯、
意匠の両面より室外側にネジ頭を出さないよう室
内側の取手からネジを差し込み、框を挟んで室外
側の取手に螺合することにより行われるが、取手
固定の際、ネジの締め付けにより框が変形し易い
ためこれを防止する手段を付加する必要がある。

従来は取手の背面に間隔保持用のボスを突設す
ることによつて変形防止を図つているが（実開昭
51−131038号）、それでも取手の固定を強固にす
るために設けられる、対向するボス間のクリアラ
ンス分だけは変形を生ずる恐れがある。

この考案はこうした従来の取手の構造上の弱点
を踏まえてなされたもので、框の変形を完全に防
止する、取手取付用の部品を新たに提案しようと
するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案では部品としてのライナーを框内に見込
幅方向に挿入し、その両端面を框の内側両側面に
当接させることにより取手を框に強固に固定しな
がらその変形を防止することを可能にする。

このライナー挿入用に框の一方の側面には丸孔
が、他方の側面には非円形の異形孔が明けられ
る。

ライナーは取手等の取付用に中空のもので、框
内に収納される嵌入部と、嵌入部の両端面に突設
され、丸孔及び異形孔に遊嵌する突出部とから形
成される。

嵌入部は異形孔に嵌合する断面形状を、また突
出部は円形断面形状をし、ライナーは異形孔側か
ら框内に挿入され、回転させられて嵌入部両端面
が框の内側両側面に当接した状態で取り付けられ
る。

〔実施例〕

以下本考案を一実施例を示す図面に基づいて説
明する。

この考案のライナー１は第１図に示すような、
取手３、もしくは引手が取り付けられる框２内に
その見込幅方向に嵌合して挿入され、取手３固定
用のネジ４締め付け時の框２の変形を防止するも
のである。

框２の一方の側面には第１図に示すように丸孔
２ａが、他方の側面には非円形の異形孔２ｂが明
けられている。

ライナー１は図示するように異形孔２ｂに遊嵌
する断面形状をした嵌入部１ａと、その両端面か
ら突設され、丸孔２ａ及び異形孔２ｂに遊嵌する
円形断面形状の突出部１ａ，１ｂとからなり、内
部は中空に形成されている。

嵌入部１ａの長さは第２図に示すように框２の
内側両側面間距離に等しく、框２内への取付け時
に両端面が框２に当接することになる。

また突出部１ｂの嵌入部１ａ端面からの突出長
さは第２図に示すように框２の厚さより若干小さ
く、取手３の台座背面との間に僅かにクリアラン
スが設けられ、このクリアランスによつて取手３
とライナー１との確実な挟着が確保され、框２の
変形を防止しながら取手３の框２への強固な固定
を可能にしている。

以上のように形成されたライナー１は第１図に
示すように框２内に、異形孔２ｂ側から見込幅方
向に挿入され、中心軸に関して例えば45°回転さ
せられて嵌入部１ａの両端面が框２に当接した状
態で框２に取り付けられる。

取手３，３の框２への取付は図示するように室
内側からネジ４を室外側の取手３のボス３ａに嵌
合し、締め付けることにより行われる。

第３図はライナー１の他の実施例を示したもの
である。は十字と円形を組み合わせた形状の異
形孔２ｂと、これに嵌合する断面形状のライナー
、，は第図の変形例であるが、異形孔２
ｂと嵌入部ａの断面形状とはライナー１の挿
入、回転時に引き抜けない、非円形の形状であり
さえすればよい。

〔考案の効果〕

この考案は以上の通りであり、嵌入部の両端面
が框の内側両側面に完全に当接するものであるた
め框の変形を生じさせることなく取手等を強固に
框に固定することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はライナー及び取手の框への取付状況を
示した斜視図、第２図はその横断面図、第３図−
〜はライナーの他の形成例を示した框見込幅
方向正面図である。１……ライナー、１ａ……嵌入部、１ｂ……突
出部、２……框、２ａ……丸孔、２ｂ……異形
孔、３……取手、４……ネジ。

【実用新案登録請求の範囲】