JPS6037927Y2 - パネル取り付け具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、例えばプレハブ式の冷蔵庫や倉庫等の天井
部あるいは壁部を構成するパネルの取り付は具に関する
ものである。

従来のこの種パネルの取り付は構造は、第１図及び第２
図に示すように、パネルａを貫通するＵポルトｂに吊り
具Ｃを連結して粱ｄに固定するか、パネルａを貫通する
断熱性のボルトｅを胴縁ｆに装着されたブラケットｇに
固定するなどであり、いずれにおいても、パネルａに穴
明けを施してボルト等を貫通する構造であるため、現場
での施工性が悪い上、多くの部品を必要とし、また、断
熱機能が要求されるパネルに熱損失をきたすという不都
合があった。

この考案は、上記問題を解決することを企図してなされ
たもので、天井部及び壁部のいずれにおいても同様に少
ない部材で確実に取り付けることができ、しかも、パネ
ルに穴明は等の加工を施すことなく簡単に取り付けるこ
とができるようにしたことを特徴とするパネル取り付は
具を提供しようとするものである。

以下にこの考案の実施例を第３図ないし第４図に基づい
て説明する。

第３図及び第４図はそれぞれこの考案の取り付は具を用
いて天井パネル１を吊り具２を介して粱３に取り付けた
状態及び壁パネル１′をブラケット４を介して胴縁５に
取り付けた状態の斜視図を示すもので、天井パネル１及
び壁パネル１′は、それぞれ一対の表面板６，７の間に
例えば発泡ポリウレタン等の断熱性心材８を充填し、か
つ、一方の表面板６には断面が鳩尾状の凹溝９が形成さ
れて成り、この凹溝９内にこの考案の取り付は具１０を
介在すなわち後述するように拡張固定して所定の粱３あ
るいは胴縁５にパネル１，１′を取り付けている。

前記取り付は具１０は、第５図に示すように、前記凹溝
９の側面９ａに当接係合しうる傾斜状係止片１１ａと互
いに重合する平担部１１ｂとを有する一対の係止板１１
．１１と、このうち上方の係止板１１の平担部１１ｂに
おいて前記凹溝９とほぼ直交する方向すなわち係止片側
に向う方向に穿設された長孔１１ｃと、これを凹溝９側
から貫通する下方の係止板１１に固着した取り付はボル
ト１２と、このボルト１２に座金１３を介してねじ結合
する固定ナツト１４とから戒り、かつ、前記係止板１１
，１１の平担部１１ｂ、ｌｌｂの重合面にはそれぞれ凹
溝９に沿うローレットその他の複数の細条１１ｄ、ｌｌ
ｄ・・・・・・が形成され、これら両係止板１１，１１
が互いに噛み合うようになっている。

上記のように構成されるこの考案の取り付は具１０を用
いてパネル１，１′を取り付けるには、まず、第６図に
示すように、両係止板１１，１１を収縮した状態で取り
付けるべきパネル１，１′の面方向から凹溝９内に挿入
した後、第７図に示すように、固定ナツト１４を弛めて
、第８図に示すように、係止板１１，１１の係止片１１
ａ、１１ａが凹溝９の側面９ａ、９ａに当接係合しうる
ように拡張した後、第９図に示すように、固定ナツト１
４を締め付けて、ボルト１２を所定の吊り具２あるいは
ブラケット４に固定して取り付は作業を完了するのであ
る。

なお、上記実施例では係止板１１，１１の重合部に凹溝
９に沿う複数の細条１１ｄ、ｌｉｄ・・・・・・を設け
た場合について説明したが、必ずしも細条である必要は
なく、例えば不規則な無数の凹凸部を形成して両係止板
１１，１１を互いに噛み合せるようにしてもよい。

以上に説明したように、この考案の取り付は具によれば
、パネルの面部に形成された断面鳩尾状の凹溝内に面方
向から収縮状態の係止板を挿入した後、凹溝内において
係止板を拡張して凹溝の側面に係合させ、固定ナツトの
締め付けによって固定するので、パネルを任意の位置に
取り付けることができ、従来の取り付は構造に比して少
ない部品で簡単かつ確実に取り付けることができ、かつ
、凹溝の寸法幅等に左右されずに同様に取り付けを行う
ことができ、しかも、パネル自体に穴明は等の加工を施
すことがないので、現場での施工性の向上を図ることが
できるとともに、パネルの断熱性能を損なう虞れがない
などの優れた効果が得られ、その利用価値は顕著である
。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はそれぞれ従来のパネル取り付は状態
を示す断面図、第３図及び第４図はそれぞれこの考案の
取り付は具を使用した別の取り付は態様を示す斜視図、
第５図はこの考案の取り付は具を示す分解斜視図、第６
図ないし第９図はそれぞれこの考案の取り付は具の取り
付は手順を示す側面図である。 図において、１，１’・・・・・・パネル、９・・・・
・・凹溝、９ａ・・・・・・側面、１０・・・・・・取
り付は具、１１・・・・・・係止板、ｌｌａ・・・・・
・傾斜状係止片、１１ｂ・・・・・・平担部、１１ｃ・
・・・・・長孔、ｌｉｄ・・・・・・細条、１２・・・
・・・取り付はボルト、１４・・・・・・固定ナツトで
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パネルの面部に形成された断面がほぼ鳩尾状の凹溝の側
   面に係合しうる傾斜状係止片と互いに重合する平担部と
   を有する一対の係止板と、これら係止板のうち、上方の
   係止板の平担部において前記凹溝とほぼ直交状に穿設さ
   れた長孔と、これを凹溝側から貫通する取り付はボルト
   と、このボルトにねじ結合する下方の係止板の固着した
   固定ナツトから戒り、かつ、前記係止板の平坦部の重合
   面にはそれぞれ少なくとも前記凹溝に沿うローレットそ
   の他の複数の細条又は凹凸部を形成して成るパネル取り
   付は具。