JP3009943U - 二重壁用長さ調節可能の支持部材 - Google Patents

二重壁用長さ調節可能の支持部材

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 地下建造物の二重壁において、外壁に突出し
ているセパレーター等に固定し、外壁との間隔を調整し
て平坦に内壁を取り付けることができる支持部材を提供
する。 【構成】 セパレーター等を嵌めて固定するための貫通
ねじ孔又は貫通孔を明けた柱状の外壁側雄ねじ体と、該
外壁側雄ねじ体が螺入されるねじ穴を有する筒状の雌ね
じ筒体とよりなる支持部材、及び貫通ねじ孔又は貫通孔
とねじ穴とを有する筒状の外壁側雌ねじ筒体と、雌ねじ
穴に螺入される柱状の雄ねじ体とよりなる支持部材であ
り、外壁側雄ねじ体へ雌ねじ筒体を螺合させ、又は雄ね
じ体を外壁側雌ねじ筒体へ螺合させて長さを調節する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、地下建造物の二重壁において、外壁から間隔を置いて内壁をセパレ ーター、掘り込みアンカー等を介して支持させるための、二重壁用の長さ調節可 能の支持部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
地下建造物では、周辺の地層に含まれた地下水がコンクリート躯体に浸透して 地下室は多湿となり、特に水位の高い地域等の場合は、地下水がコンクリートに 浸透したり、打ち継ぎ部やセパレーター等から漏水するので、コンクリート躯体 にアスファルトやシート防水等の被覆や、防水薬液注入等の防水対策を施してい る。しかし、コンクリート躯体の外壁にアスファルト等の被覆をする場合は、余 堀りが必要であり、手間がかかるだけでなく高価につく欠点があった。また地震 その他の振動によって躯体や被覆物にヒビが入ることがあり、そのヒビからの漏 水を防ぐことができない。また地層の温度は年間を通じて約15°であるため、 コンクリート躯体も約15°となり、夏季の高温多湿な外気や、冬季の暖房によ る地下室の温度との差によって、壁面に結露水が発生して、周辺を濡らす欠点が あった。そこで、この漏水と結露水による被害を防ぐために、室内側にコンクリ ートブロックを積み上げた内壁を設けるか、セメント成型板やALC版(ラス網 入り軽量気泡コンクリート板)を壁下地に張り付けて二重壁構造とすることが行 われている。二重壁にすると外壁と内壁との間にかなり大きな隙間があるので、 断熱効果があり室内の結露発生がかなり防止できる。しかし、外壁と内壁との間 に排水溝を設ける必要があり、またコンクリートブロックも壁下地も厚いので、 外壁から内壁の室内面までの距離が、少なくとも30cmの厚さとなり室内が狭 くなる欠点がある。
【0003】 内壁がコンクリートブロックである場合は垂直に自立することができるが、セ メント成形板の場合は自立できないので、防錆処理した軽量鉄骨下地等の壁下地 を組み立て、この壁下地にセメント成形板を取り付けており、二重壁の内壁の支 持は専ら壁下地によっていた。二重壁に用いるものではなく、地上の階の壁に用 いるものであるが、コンクリート躯体に発泡合成樹脂板等の断熱板を張り、これ に石膏ボード等の下地材を取り付けるための取り付け部材としては種々の提案が ある。躯体が荒ら仕上げであるため、これに張り付けた断熱板の表面は平坦にな りにくく、下地材を不陸(平坦でないこと)がないように取り付けるため、これ らの取り何け部材は高さが調節できるようになっている。高さの調節はねじの螺 入によっており、例えば特公昭59−49984号公報記載のものは、内螺子と 外螺子を切った取付基筒体を、断熱板の多数の所定箇所に明けた穴にねじ込んで 固定し、内螺子に螺入する外螺子を切った調整螺体を、取付基筒体にねじ込んで 高さを調節し、筒体に下地材を釘で固定するものである。
【0004】 また、実公昭63−45447号公報記載の板体取着用間隔調整具は、上記の ものに類似した構成であるが、内螺子を切った筒状の取付基体の断熱板接触面に 差込突起を設け、この差込突起を断熱板に差し込んで、取付基体を断熱板へ固定 し、内螺子に螺入する外螺子を切った回転体を、高さを調節して取付基体へねじ 込み、次に下地材を回転体に釘打ちして固定するものである。
【0005】 また、実開昭58−118136号公報記載の支持バーの固定具は、雄ネジ部 を立設した取付座板を外壁に接着し、雌ネジを切った操作杆を有する係止部を、 この雄ネジ部に螺合し、これに壁下地の支持バーを固定するものである。
【0006】 また、特開昭59−109651号公報記載のボードの取付金具は、アンカー プレートに雌ねじ筒を垂設し、別のアンカープレートに雄ねじ杆をルーズに連結 したもので、雌ねじ筒を垂設したアンカープレートを躯体に接着し、雄ねじ杆を 連結したアンカープレートの雄ねじ杆を雌ねじ筒にねじ込んで高さを調節したの ち、このアンカープレートに建築用ボードを接着するものである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】 二重壁の場合は、排水溝をモルタルで形成する関係で外壁と内壁との間に少な くとも15cmの溝巾の間隔が必要であり、内壁の支持はこの間隔に対応して安 定したものでなければならなく、もちろん外壁の不陸に対応して精密に長さが調 節でき、しかも調節後に高さの変動があってはならない。また、外壁からの漏水 が支持部材を伝って内壁へ移り、内壁に障害を与えるものであってはならない。 前記公知の二重壁用でない各種の支持部材は、外壁と下地材との間隔がわずかで あり、その固定手段が脆弱な断熱材へのねじ込みや、差込突起の差込み等である からその固定は不安定なものであり、これを地下建造物の二重壁に使用した場合 は、外壁には断熱材が張り付けてないから、支持部材を外壁へ取り付けることが できなく、アンカープレートを躯体へ接着するものの場合は、躯体の不陸部分で の接着が不確実で、接着剤が硬化するまでは不安定で、ずれさがったり落下した りする恐れがある。また、漏水が支持部材を伝わり内壁に障害を及ぼすことを防 止できないから、いずれも二重壁に適していない。
【0008】 本考案は地下構造物の二重壁において、外壁から突出しているセパレーター等 へ確りと固定することができ、内壁と不陸のある外壁との間隔を調節して内壁を 平坦に取り付けることができる支持部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】 請求項1の考案の一つは、図1の外壁側雄ねじ体に貫通ねじ孔を有する支持部 材の使用状態を示す要部横断面図に示すように、ねじ穴6を明けた筒状の雌ねじ 筒体7と、このねじ穴6に螺入される外壁側雄ねじ体5との2個の部材よりなる 支持部材12である。外壁1には型枠の位置を保持するために使われたセパレー ター2が、一定の間隔で埋設されその一端が突出している。掘り込みアンカー1 3やインサートの場合も、これが外壁に埋設残留しているのでボルト14を螺入 すれば、ボルト14が突出することになる。外壁側雄ねじ体5の中心にはセパレ ーター2を螺入するための貫通ねじ孔3や、ボルト14を挿入する貫通孔4が明 けてあり、外壁側雄ねじ体5はセパレーター2やボルト14を貫通ねじ孔3へ螺 入するか、貫通孔4へボルト14を挿入することによって、外壁1へ確りと固定 されることになる。雌ねじ筒体7はねじ穴6へ外壁側雄ねじ体5を当てて、一定 の長さになるまで螺入し、内壁15はビス16によって雌ねじ筒体7へ固定され る。そのため雌ねじ筒体7の材質は半硬質塩化ビニール等のビス止め可能の材料 で作られる。外壁側雄ねじ体5は、硬質塩化ビニール等の硬質合成樹脂が使用さ れる。雌ねじ筒体7の外形は断面円形、楕円形、4角形、矩形等のいづれでもよ いが当然ねじ穴6、外壁側雄ねじ体5は断面円形である。貫通ねじ孔3のねじ径 は、セパレーター2等のねじ径と同じく5/16インチ又は3/8インチとなっ ており、支持部材12の長さは最短10cm、最長15cmで2cmの範囲で伸 縮調節ができ、直径は4〜6cmである。
【0010】 請求項1の考案の別のものは、図2の外壁側雄ねじ体に貫通孔を有する支持部 材の使用状態を示す要部横断面図に示すもので、外壁側雄ねじ体5の中心にセパ レーター2を挿通するための貫通孔4を明けたものであるが、柱状ではなく筒状 であって、セパレーター2をナット17で螺着させるためのスペースとして空所 18を設けてある。このものはセパレーター2を空所18へ突き抜けるまで貫通 孔4へ挿入し、空所18へ突出した部分へナット17を螺合させて固定したり、 ボルト14を空所18から貫通孔4へ挿通し、掘込みアンカーへ螺入して固定す る。雌ねじ筒体7については前者と同様のものである。材質についても前者と同 様に外壁側雄ねじ体5は硬質合成樹脂、雌ねじ筒体7はビス止め可能の半硬質合 成樹脂で作られる。
【0011】 請求項2の考案の一つは、図3の外壁側雌ねじ筒体に貫通ねじ孔を有する支持 部材の使用状態を示す要部横断面図に示すように、請求項1の考案の2個の部材 の組み合わせを逆にしたものであり、ねじ穴6を明けた筒状の外壁側雌ねじ筒体 8の中心に貫通ねじ孔3を明けてあり、この貫通ねじ孔3へセパレーター2を螺 入して、外壁側雌ねじ筒体8を外壁1へ固定する。雄ねじを切った柱状の雄ねじ 体9はねじ穴6へ螺入し、内壁15を雄ねじ体9へビス止めして固定するように なっている支持部材12である。なお、雄ねじ体9はビス止め可能の半硬質合成 樹脂、外壁側雌ねじ筒体8は硬質合成樹脂で作られる。
【0012】 請求項2の考案の別のものは、図4の外壁側雌ねじ筒体に貫通孔を有する支持 部材の使用状態を示す要部横断面図に示すように、請求項1の別の考案の2個の 部材の組み合わせを逆にしたものであり、ねじ穴6を設けた筒状の外壁側雌ねじ 筒体8の中心に、貫通孔4を明けてある。雄ねじを切った柱状の雄ねじ体9はね じ穴6へ螺合する大きさである。なお、前者と同様に雄ねじ体9はビス止め可能 の半硬質合成樹脂、外壁側雌ねじ筒体8は硬質合成樹脂で作られる。
【0013】 請求項3の考案は、図5の雌ねじ筒体に遮水鍔を有する支持部材縦断面図に示 すように、請求項1の考案の雌ねじ筒体7、又は請求項2の考案の外壁側雌ねじ 筒体8の外周面に、鍔状の遮水鍔10を突設させたものである。遮水鍔10の位 置は雌ねじ筒体7の外周面において外壁寄りの位置が最もよいが、中央部であっ ても内壁寄りであっても差し支えない。この遮水鍔10によって、外壁1から支 持部材12へ伝ってくる漏水が遮断され、排水装置19へ落下する。
【0014】 請求項4の考案は、図6の外壁側雌ねじ筒体に突出縁を有する支持部材の縦断 面図に示すように、請求項1の考案の外壁側雄ねじ体5、又は請求項2の考案の 外壁側雌ねじ筒体8の外壁側の端面に、薄い縁状の突出縁11を突設したもので ある。外壁1の面には不陸が多く、セパレーター2の位置に不陸があった場合、 外壁側雄ねじ体5又は外壁側雌ねじ筒体8の端面の一部しか外壁1に密着しない から、固定状態が不良になることがあるが、この突出縁11を不陸の形状に合わ せて削ることにより、周辺において完全に外壁1へ密着することになる。
【0015】
【作用】
本考案の支持部材12は、地下建造物の二重壁専用のものであって、貫通ねじ 孔3又は貫通孔4によって外壁1に埋設されているセパレーター2、掘り込みア ンカー13等に外壁側雄ねじ体5、又は外壁側雌ねじ筒体8が正確な位置におい て確実に固定され、接着剤による固定とは相違し脱落することがない。外壁側雄 ねじ体5へ雌ねじ筒体7が螺合される程度、又は外壁側雌ねじ筒体8へ雄ねじ体 9が螺入される程度によって、長さが容易に調節されるから、外壁1の不陸に対 応して内壁15を平坦に固定することができる。また突出縁11を有するものに あっては、セパレーター2等の周辺の不陸の形状に合わせて削ることにより、外 壁1への密着が完全になる。内壁15が取り付けられる側の部材は、半硬質合成 樹脂等のビス止め可能の材質であるからビス止めが可能で、内壁15はビス16 を用いて確実に、雄ねじ体9又は雌ねじ筒体7に固定される。遮水鍔10のある ものにあっては、外壁1から支持部材12へ伝わってくる漏水を、内壁15へ伝 わらないように遮断して、排水装置19へ落下させ、内壁15への悪影響を防止 する作用がある。なお、内壁15の取り付けについては、チャンネル20、角パ イプ型壁下地21、Z型壁下地、ハット型壁下地、コ字型壁下地等の壁下地を雄 ねじ体9又は雌ねじ筒体7にビス止めし、この壁下地へ内壁15を取り付けるこ とも可能である。
【0016】 請求項1の考案の外壁側雄ねじ体5が貫通ねじ孔3を有する支持部材12、及 び外壁側雄ねじ体5が貫通孔4を有する支持部材12による内壁15の取り付け 順序を、図1、図2及び図7の支持部材により内壁を取り付けた状態を示す二重 壁の縦断面図によって説明する。本考案の支持部材12は、本考案出願人が別に 特許出願した地下建造物における二重壁の種々の内壁、又は市販の耐水石膏板や ケイカル板を、外壁1へ支持するための専用の支持部材12である。図1は上記 の二重壁のうち内壁15が本実はぎ構造により接合する合成樹脂板である場合の 例である。外壁1には外壁コンクリート打設のための型枠の位置を保持するため に取り付けたセパレーター2が埋設され、その先端が一定の間隔を置いて突出し ている。また、内壁15の割り付けによってセパレーター2が不足している箇所 には、堀り込みアンカー13が取り付けられている。内壁15は10cm、30 cm、40cm、60cm等の一定の巾で、長さ200cm、300cm、40 0cmの一定長さの合成樹脂板である。外壁1にも内壁15の合成樹脂板にも、 下方に水切り22が設置され、外壁1の漏水も内壁15に発生した結露水も水切 り22によって溝形管23へ流入し、更に排水パイプ24を経て地下の排水ピッ トへ集まるようになっている。
【0017】 外壁1の内面には、埋設されたセパレーター2の先端が特定のピッチで突出し ており、図1に示すように外壁側雄ねじ体5の貫通ねじ孔3を、このセパレータ ー2の先端へ当て、外壁側雄ねじ体5を回転して止まるまで螺合させると固定さ れる。貫通孔4を設けたものにあっては、図2に示すように、セパレーター2を 先端から外壁側雄ねじ体5の貫通孔4へ挿入し、空所18へ突出した先端にナッ ト17を止まるまで螺合させて固定する。次に、雌ねじ筒体7のねじ穴6を外壁 側雄ねじ体5へ当てて、支持部材12が所定の長さ、即ち外壁1と内壁15との 間隔に等しくなる位置まで回転させて螺合させる。次いで、図1及び図7に示す ように内壁15としての合成樹脂板を、本実部分25が支持部材12に向かうよ うに長手方向に立て、床26と梁27に取り付けた受けアングル28に当てて止 める。次に、雌ねじ筒体7へ合成樹脂板の本実部分25を当て、本実部分25か らビス16を雌ねじ筒体7深くねじ込み、合成樹脂板を固定する。次に、固定し た合成樹脂板の本実部分25へ、接合する合成樹脂板の本実部分25を差し込む と、ビス16の頭は本実部分25によって隠されて、内壁15の表面には現れな い。本実部分25の凹部にはパッキング31を詰めてあり、漏水等が室内へ流入 しないようになっている。順次このように横方向へ合成樹脂板を継ぎ足して、支 持部材12へ取り付け、一つの区画の内壁15が貼り終わると、内壁15と取合 う柱、壁、床26、梁27との間にシーリング29を詰める。なお、必要ならば 合成樹脂板の室内面に、クロス等の内装材を貼着する。図2は内壁15が耐水石 膏ボードの場合であって、内壁15の取り付けは内壁15の接合部分でない箇所 において、直接雌ねじ筒体7へビス止めをする方法による。
【0018】 請求項2の考案の支持部材12の場合は、セパレーター2又は掘り込みアンカ ー13へ取り付けるのは外壁側雌ねじ筒体8であり、貫通ねじ孔3を設けたもの にあっては図3に示すように、外壁側雌ねじ筒体8を回転して、セパレーター2 を貫通ねじ孔3へ螺入して固定し、貫通孔4を設けたものにあっては図4に示す ように、ボルト14を貫通孔4から掘り込みアンカー13へ螺入して固定する。 次に雄ねじ体9を回転して雌ねじ穴6へ、支持部材12が所定の長さになるまで 螺入して固定し、合成樹脂板又は他の内壁部材は上記と同様にして雄ねじ体9へ ビス止めされる。
【0019】 次に、チャンネル20等の壁下地を介して内壁15を取り付ける場合の順序を 説明する。図8は支持部材へチャンネルを介して内壁を取り付けた状態を示す一 部切除縦断面図図である。チャンネル20や角パイプ型壁下地21を使用するの は、内壁15の巾が狭い場合、例えば10cm、15cm、20cm、30cm 等の場合の取り付けが容易になるからである。外壁側雄ねじ体5の外壁1への取 り付けと、雌ねじ筒体7の外壁側雄ねじ体5への螺合は、前記と同様である。雌 ねじ筒体7へチャンネル20をビス16で固定し、ついでチャンネル20に内壁 15の合成樹脂板の本実部分25を当て、ビス16を本実部分25に固定する。 内壁15が耐水石膏ボード等の他の内壁部材であるときも、チャンネル20にビ ス16がねじ込まれる。
【0020】 壁下地が角パイプ型壁下地21である場合は、図9の支持部材へ角パイプ型壁 下地を介して内壁を取り付けた状態を示す一部切除縦断面図、及び図10の角パ イプ型壁下地を使用する内壁の取り付けを示す要部斜視図に示すように、外壁側 雄ねじ体5の外壁1への取り付けと、雌ねじ筒体7の外壁側雄ねじ体5への螺合 は前記と同様である。雌ねじ筒体7へ角パイプ型壁下地21を当て、角パイプ型 壁下地21に明けてある小孔30からビス16を入れて、雌ねじ筒体7へ角パイ プ型壁下地21をビス止めする。次に角パイプ型壁下地21へ、内壁15の合成 樹脂板を当て、前記と同様に壁下地へのビス止めをするが、その位置は図9に示 すように小孔30から少し離れた箇所である。
【0021】
【実施例】
請求項1の考案の1実施例は図1に示すもので、半硬質塩化ビニール製の雌ね じ筒体7はねじ穴6を明けた筒状であり、硬質塩化ビニール製の外壁側雄ねじ体 5は、このねじ穴6に螺入される大きさの柱状のものであって、中央にセパレー ター2が螺入される貫通ねじ孔3がある。支持部材12の長さは最短10cm、 伸縮調節長さ2cm、直径は4cmであり、貫通ねじ孔3のねじ径は5/16イ ンチである。
【0022】 請求項1の考案の別の1実施例は図2に示すもので、半硬質塩化ビニール製の 雌ねじ筒体7はねじ穴6を明けた筒状であり、硬質塩化ビニール製の外壁側雄ね じ体5は、ねじ穴6に螺入される大きさの筒状のものであって、底はやや厚く中 は空所18にしてあり、中央にセパレーター2が挿通される貫通孔4を明けてあ る。支持部材12の長さは最短12cm、伸縮調節長さ2cm、直径は5cmで あり、貫通孔4の直径は3/8インチである。
【0023】 請求項2の考案の1実施例は図3に示すもので、硬質塩化ビニール製の外壁側 雌ねじ筒体8は、ねじ穴6を明けた筒状であって、底は厚く中央にセパレーター 2が螺入される貫通ねじ孔3がある。半硬質塩化ビニール製の雄ねじ体9は、ね じ穴6に螺入される大きさの柱状のものである。支持部材12の長さは最短10 cm、伸縮調節長さ2cm、直径は6cmであり、貫通ねじ孔3のねじ径は5/ 16インチである。
【0024】 請求項2の考案の別の1実施例は図4に示すもので、硬質塩化ビニール製の外 壁側雌ねじ筒体8は、ねじ穴6を明けた筒状であり、中央に掘り込みアンカー1 3へ螺入されるボルト14が挿通される貫通孔4を明けてある。半硬質塩化ビニ ール製の雄ねじ体9は、ねじ穴6に螺入される大きさの柱状のものである。支持 部材12の長さは最短13cm、伸縮調節長さ2cm、直径は5cmであり、貫 通孔4の直径は3/8インチである。
【0025】 請求項3の考案の1実施例は図5に示すもので、半硬質塩化ビニール製の雌ね じ筒体7はねじ穴6を明けた筒状であり、開口部外周に鍔状に突出する遮水鍔1 0を設けてある。硬質塩化ビニール製の外壁側雄ねじ体5は、このねじ穴6に螺 入される大きさの柱状のものであり、中央にセパレータ2が螺入される貫通ねじ 孔3を明けてある。支持部材12の長さは最短10cm、伸縮調節長さ2cm、 直径は6cmであり、貫通ねじ孔3のねじ径は5/16インチである。
【0026】 請求項4の考案の1実施例は図6に示すもので、硬質塩化ビニール製の外壁側 雌ねじ筒体8はねじ穴6を明けた筒状であり、外壁1に当接する面に突出する突 出縁11を設け、中央にセパレーター2が挿通される貫通孔4を明けてある。半 硬質塩化ビニール製の雄ねじ体9は、ねじ穴6に螺入される大きさの柱状のもの である。支持部材12の長さは最短10cm、仲縮調節長さ2cm、直径は5c mであり、貫通孔4の直径は3/8インチである。
【0027】
【考案の効果】
本考案の支持部材は、地下建造物の二重壁における内壁を支持するためのもの であって、外壁に埋設突出しているセパレーター等へ直接取り付けるから、接着 剤による固定とは相違し、脱落することがなく正確な位置において外壁へ確かり と固定ができ、外壁の不陸に対して長さを調節して固定できるから、内壁は不陸 のない平面に取り付けられる効果がある。外壁の漏水に対しては遮水鍔を有する ものは、遮水鍔によって漏水が支持部材を伝って内壁に障害を与えることを防止 し、突出縁を有するものは、支持部材の外壁への密着が良好となる効果がある。
【提出日】平成6年10月25日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】 請求項3の考案は、図5の雌ねじ筒体に遮水鍔を有する支持部材縦断面図に示 すように、請求項1の考案の雌ねじ筒体7の外周面に、鍔状の遮水鍔10を突設 させたものである。遮水鍔10の位置は、雌ねじ筒体7の外周面において外壁寄 りの位置が最もよい。この遮水鍔10によって、外壁1から支持部材12へ伝っ てくる漏水が遮断され、排水装置19へ落下する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】 請求項4の考案は、図6の外壁側雌ねじ筒体に突出縁を有する支持部材の縦断 面図に示すように、請求項2の考案の外壁側雌ねじ筒体8の外壁側の端面に、薄 い縁状の突出縁11を突設したものである。外壁1の面には不陸が多く、セパレ ーター2の位置に不陸があった場合、外壁側雌ねじ筒体8の端面の一部しか外壁 1に密着しないから、固定状態が不良になることがあるが、この突出縁11を不 陸の形状に合わせて削ることにより、周辺において完全に外壁1へ密着すること になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】外壁側雄ねじ体に貫通ねじ孔を有する支持部材
の使用状態を示す要部横断面図である。
【図2】外壁側雄ねじ体に貫通孔を有する支持部材の使
用状態を示す要部横断面図である。
【図3】外壁側雌ねじ筒体に貫通ねじ孔を有する支持部
材の使用状態を示す要部横断面図である。
【図4】外壁側雌ねじ筒体に貫通孔を有する支持部材の
使用状態を示す要部横断面図である。
【図5】雌ねじ筒体に遮水鍔を有する支持部材の縦断面
図である。
【図6】外壁側雌ねじ筒体に突出縁を有する支持部材の
縦断面図である。
【図7】支持部材により内壁を取り付けた状態を示す二
重壁の縦断面図である。
【図8】支持部材へチャンネルを介して内壁を取り付け
た状態を示す一部切除縦断面図である。
【図9】支持部材へ角パイプ型壁下地を介して内壁を取
り付けた状態を示す一部切除縦断面図である。
【図10】角パイプ型壁下地を使用する内壁の取り付け
を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
1 外壁 2 セパレーター 3 貫通ねじ孔 4 貫通孔 5 外壁側雄ねじ体 6 ねじ穴 7 雌ねじ筒体 8 外壁側雌ねじ筒体 9 雄ねじ体 10 遮水鍔 11 突出縁 12 支持部材 15 内壁 16 ビス 25 本実部分
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項4】壁側雌ねじ筒体(8)は、外壁当接
する面に突出する突出縁(11)を有することを特徴と
する請求項2記載の二重壁用長さ調節可能の支持部材。
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月25日
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図面2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外壁(1)から突出しているセパレータ
    ー(2)等に固定するための貫通ねじ孔(3)、又は貫
    通孔(4)を中心に有する柱状の外壁側雄ねじ体(5)
    と、外壁側雄ねじ体(5)が螺入されるねじ穴(6)を
    有するビス止め可能の材料で作られた雌ねじ筒体(7)
    との、2個の部材よりなることを特徴とする二重壁用長
    さ調節可能の支持部材。
  2. 【請求項2】 外壁(1)から突出しているセパレータ
    ー(2)等に固定するための貫通ねじ孔(3)、又は貫
    通孔(4)を中心に有し、ねじ穴(6)を有する筒状の
    外壁側雌ねじ筒体(8)と、ねじ穴(6)に螺入される
    ビス止め可能の材料で作られた柱状の雄ねじ体(9)と
    の、2個の部材よりなることを特徴とする二重壁用長さ
    調節可能の支持部材。
  3. 【請求項3】 雌ねじ筒体(7)又は外壁側雌ねじ筒体
    (8)は、外周面に突出する鍔状の遮水鍔(10)を有
    することを特徴とする請求項1又は2記載の二重壁用長
    さ調節可能の支持部材。
  4. 【請求項4】 外壁側雄ねじ体(5)又は外壁側雌ねじ
    筒体(8)は、外壁当接面に突出する突出縁(11)を
    有することを特徴とする請求項1又は2記載の二重壁用
    長さ調節可能の支持部材。
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