JP4068847B2 - タイヤ滑り止め装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、降雪時などに車両のタイヤに装着するタイヤ滑り止め装置に係り、特に滑り止め部材がゴムやプラスチックなどの非金属によって形成してあるタイヤ滑り止め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、タイヤの滑り止め装置として金属製のチェーンが広く用いられてきた。しかし、金属製のチェーンは、車両が走行するときに大きな騒音を生じ、車両が振動して乗り心地がよくないばかりか、路面の損傷も大きく環境にも悪影響を及ぼす。このため、近年、非金属製のタイヤ滑り止め装置が開発されている(例えば、特開平9−156333号公報)。
【0003】
図16は、上記公報に記載されているタイヤ滑り止め装置を示した平面図である。同図に示すように、タイヤ滑り止め装置10は、タイヤトレッド面の周方向に配置される複数(ここでは6つ)の滑り止め部材12(12a〜12f)を有している。これらの滑り止め部材12は、非金属であるプラスチック(例えばポリウレタンエラストマ)によって形成してあって、網目状の滑り止めトレッド部13を有している。滑り止めトレッド部13は、表側の面であるスパイク面aに金属製の滑り止めピン14が複数設けてある。そして、各滑り止め部材12には、タイヤに装着した際に、車両の外側となる端部と、車両の内側となる端部とのそれぞれに一対の脚部16、脚部18が設けてある。
【0004】
車両内側となる脚部18は、接続部となるフック20と、固定具22とを介して内側連結材24に取り付けられることにより、各滑り止め部材12が内側連結材24によって連結されている。内側連結材24は、比較的硬質の柔軟性のないプラスチック製チューブ26と、このチューブ26を貫通した柔軟性のある金属より線(ワイヤ)28から形成してあって、ワイヤ28の両端に結合具30a、30bが設けてあり、結合具30a、30bを相互に結合することによりループを形成するようになっている。
【0005】
一方、タイヤへ装着した時に車両外側となる脚部16は、隣接する滑り止め部材12を相互に連結する外側連結材32(32a〜32h)にフック20を介して接続してある。両端の滑り止め部材12a、12fを相互に接続する外側連結材32a、32hと、中央の2つの滑り止め部材12c、12dを相互に接続する外側連結材32d、32eとは、連結フック34によって連結、切り離し自在となっている。また、各外側連結材32は、例えばポリウレタンエラストマなどの伸縮可能な弾性体によって形成してあり、異なったサイズのタイヤに装着可能となっている。
【0006】
そして、外側連結材32b、32c間と、外側連結材32f、32g間には、締付けロック機構36が配設してある。この締付けロック機構36は、本体部38の両側に「く」の字状の締付けアーム40を有していて、本体部38を回転させることにより、締付けアーム40を本体部38側に引き寄せてロックし、外側連結材32と金属製接続フック42と締付けロック機構36とによって形成されたループを縮径し、タイヤ滑り止め装置10をタイヤの周面に固定できるようにしている。
【0007】
図17は、タイヤ滑り止め装置10をタイヤ44に装着した状態を示した外観図であり、同図(1)は車両外側から見た正面図を示し、同図(2)は車両内側から見た背面図を示す。
【0008】
なお一般的に知られている金属製のチェーンおよび非金属製の滑り止め装置は、タイヤに装着する際、当該タイヤをある程度回転させなければならない。しかし、ここに従来技術として挙げた特開平9−156333号公報に示すタイヤ滑り止め装置10では、タイヤに装着する際、当該タイヤを回転させることが全く必要なく(タイヤ全周の1/4程タイヤを回すことも不要なのである)、更にタイヤへの装着を僅かな力で容易に行うことができるのである。
【0009】
ここで図16に示したタイヤ滑り止め装置10を、タイヤ44に装着する過程を図18ないし図22に基づいて説明する。
まず、タイヤ滑り止め装置10は、図16に示すように滑り止めピン14が突出している側、すなわちスパイク面aを上にした状態で、タイヤ44の脇からタイヤ44の内側44Aに挿入して地面(雪上面)に置く。この時、連結フック34を外側連結材32dから外しておき、図18に示したように、タイヤ滑り止め装置10の内側連結部材24が手前となるようにするとともに、内側連結部材24の両端部がタイヤ44の外側44Bより手前となるように内側連結部材24を屈曲させる。
【0010】
次に、図19に示したように、滑り止めトレッド部13のスパイク面aが表側となるようにして連結具30a、30bを手に持ち、連結具30a、30bをタイや44の上部において結合し(図20参照)、内側連結材24をループにする。その後、ループにした内側連結材24をタイヤ44の内側44Aに落とすとともに、スパイク面aを表側にした状態で外側連結部材32をタイヤ44の外側44Bに引き出す。そして、図21に示したように、タイヤ44のトレッド面44Cにタイヤ滑り止め装置10の裏面bを接触させた状態で、外側連結材32d、32eとの間を連結フック34によって連結し、次いで外側連結材32a、32hとの間を連結フック34によって連結する。
【0011】
さらに、一対の締付けロック機構36の各本体部38を締付け具46によって回転させ、締付けアーム40を本体部38側に引き付けてロックすることにより、図22に示したように、タイヤ44への滑り止め装置10の装着が完了する。このように、タイヤ滑り止め装置10は、個々の外側連結材32の間を連結フック34にて連結することにより、展開した状態からタイヤ44を包み込む状態とすることができる。
【0012】
そして、タイヤ滑り止め装置10がタイヤ44を包絡した後は、一対の締付けロック機構36の各本体部38を回転させ、締付けアーム40を本体部38側に引き寄せてロックし、外側連結材32と金属製接続フック42と締付けロック機構36とによって形成されたループを縮径すると、図22に示したように、タイヤ滑り止め装置10をタイヤ44に密着し、タイヤ滑り止め装置10のタイヤ44への装着が完了する。
【0013】
上記の説明でも明らかなように、タイヤに装着する際、タイヤ44を全く回転させなくてよいのは、タイヤ装着時に車両外側となる外側連結材32が、両端の滑り止め部材12a、12fを相互に接続する外側連結材32a、32h間と、中央の2つの滑り止め部材12c、12dを相互に接続する外側連結材32d、32e間の2ヵ所で連結、切り離しが自在なためである。
【0014】
ところで、図16に示すように、タイヤ滑り止め装置10は、タイヤトレッド面44Cの周方向に配置される滑り止め部材12を6つ有していて、中央の2つの滑り止め部材12c、12dを相互に接続する外側連結材32d、32e部は、滑り止め部材12が左右に3つずつの配置になる位置(タイヤ滑り止め装置10のちょうど真ん中)にある。これは、タイヤ滑り止め装置10をタイヤ44に装着した直後では、図17で示すように中央の2つの滑り止め部材12c、12dを相互に接続する外側連結材32d、32e部間は、タイヤ44の地面との接地部に位置し、その180度対角位置に、両端の滑り止め部材12a、12fを相互に接続する外側連結材32a、32h部が配置されることを意味する。
【0015】
タイヤトレッド面44Cの周方向に配置される滑り止め部材12は4または6の偶数で構成し、2つの滑り止め部材12を相互に接続する外側連結材32d、32e部に相当する個所を、タイヤ滑り止め装置10のちょうど真ん中(滑り止め部材12が左右に2つまたは3つずつの配置になる位置)にするのが一般的で、後述するが、滑り止め部材12を3または5の奇数で構成し、2つの滑り止め部材12を相互に接続する外側連結材32d、32e部に相当する個所が、タイヤ滑り止め装置10の真ん中からずれるような位置(滑り止め部材12が左右で異なる配置)になることは避けてきた。
【0016】
以上のように図16に示したタイヤ滑り止め装置10は、その両端を巻き上げるだけでタイヤ44への装着を行うことが可能となり、このため装着時にタイヤ44を全く回転させる必要が無く、容易且つ迅速にタイヤ44への装着を行うことができるのである。
【0017】
また、装着前のタイヤ滑り止め装置10は、滑り止め部材12や内外の連結材などが平面状になっている。しかし、これらの図に示すように、前記タイヤ滑り止め装置10をタイヤ44に装着させようとすると、タイヤ滑り止め装置10を構成する非金属の部材がタイヤ44の表面に沿って変形したり、あるいは部材同士の接続箇所が回動したりして、立体的な(三次元形状を有した)タイヤ44を包み込むことができるようになっている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したタイヤ滑り止め装置10には、下記に示すような問題点があった。
すなわち、従来のタイヤ滑り止め装置10は、滑り止め部材12と、内外連結材24、32との間に取り付けられたフック20の回動によって、双方に生じる寸法差を吸収することができるものの、同構成では、滑り止め部材12と、内側連結材24と、外側連結材32とをそれぞれ別部品として製作し、その後これらの部材をフック20によって滑り止めトレッド部13に接続する必要があった。このため、従来のタイヤ滑り止め装置10は、部品点数および組立工数が増大してしまうという問題があった。そして、フック20を廃止し、滑り止め部材12と、内外連結材24、32とを長方形状に一体的に形成しようとすると、双方の部材の寸法差を吸収することができず、周方向の距離が短かい内外連結材24、32の方に弛みが生じるといった新たな問題が発生する。
【0019】
また、従来のタイヤ滑り止め装置10は、滑り止めトレッド部13と内側連結材24、外側連結材32とを剛性の大きな変形しない金属のフック20によって接続しているため、タイヤ滑り止め装置10のタイヤ44のラジアル方向における密着性が充分とはいえない。
【0020】
さらに、従来のタイヤ滑り止め装置10は、内側連結材24が比較的剛性の大きなプラスチック製のチューブ26とワイヤ28とによって構成してあるため、折り曲げるのが容易でなく、タイヤ滑り止め装置10を収納、保管する場合に、中央の滑り止め部材12c、12d間で内側連結材24を曲げて2つ折にして収納するようになっており、大きな収納スペースを必要とする。そして、この収納スペースを小さくするために、内側連結材に切れ目を入れ、6つの滑り止め部材を2つずつ3つ折にして収納できるタイヤ滑り止め装置も開発されている(特開20001−71728号公報)。しかし、この特開20001−71728号公報に記載のタイヤ滑り止め装置においても、滑り止め部材を横に2つ並べた以上の収納スペースを必要とし、小さなスペースに収納、保管できるタイヤ滑り止め装置の開発が望まれている。
【0021】
さらに、従来のタイヤ滑り止め装置10は、全体が分割できない一体のものとして形成してあるため、内側連結部材のループを解除する場合に、タイヤ44の停止位置によっては操作しにくい場合がある。また、何らかの理由によってタイヤ滑り止め装置10の一部が破損したり、破損の危険性がある場合に、その一部を交換することができず、全体を破棄しなければならないために資源の有効利用を図ることができず、複数に分割できるようなタイヤ滑り止め装置の開発が要請されている。
【0022】
本発明は、上記従来の問題点に着目し、タイヤへの装着時に滑り止め部材と、連結材との間の寸法差を吸収することができるとともに、部品点数と、組立工数とを少なくすることができるタイヤ滑り止め装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、タイヤへの密着性を向上できるようにすることを目的としている。
【0023】
さらに、本発明は、コンパクトにして収納、保管できるようにすることを目的としている。
そして、本発明は、容易に複数に分解したり、一体化したりできるようにすることを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係るタイヤ滑り止め装置は、タイヤの周方向に沿って複数配置される非金属製の滑り止め部材を、滑り止めトレッド部と、当該滑り止めトレッド部よりタイヤの幅方向内側または外側に引き出される一対の接続部と、前記一対の接続部の端部同士を連結する連結材を設けてなり、少なくとも隣接する滑り止め部材を屈曲可能な連結片により接続することにより滑り止め部材同士の折りたたみを可能とし、前記滑り止め部材は、滑り止めトレッド部と、前記接続部と、この接続部の端部同士を接続する連結材とが、相互に連接された一体成形構造としてなるとともに、隣接する少なくとも前記連結片により接続された一対の滑り止め部材同士も相互に一体成形構造とした部分を含んでなることを特徴としている。
【0025】
複数の前記滑り止め部材の幾つかは、滑り止めトレッド部がほぼ平行に配置され、これらの非金属滑り止め部材を連結部材を介して相互に連結する連結部が、連結部材と一体に形成されてタイヤの半径方向に変形可能にできる。また、連結部は、厚み方向に屈曲可能に形成するとよい。
【0026】
複数の非金属滑り止め部材は、相互に連結、分離可能な3つのブロックに分割することができる。そして、タイヤの車両内側または車両外側のいずれか一方の、非金属滑り止め部材を相互に連結する連結材を一体に形成してよい。
【0027】
上記構成において、前記接続部は前記滑り止めトレッドと一体に形成した複数の分岐片からなるように構成することができ、また、前記接続部は滑り止め部材の中央側に曲げて形成することができる。さらに前記連結部材は表面側に長さ方向に沿った溝が設けているように構成することができる。
【0028】
分岐片は、非金属滑り止め部材の厚み方向に溝を形成することができる。そして、タイヤの車両内側または車両外側のいずれか一方の、非金属滑り止め部材を相互に連結する連結材を一体に形成してよい。
【0029】
なお、本発明に係るタイヤ滑り止め装置に適用する連結装置は、一対の起立した挿入片を有するU字状の結合部材と、この結合部材によって相互に連結される第1部材および第2部材と、これら第1部材と第2部材とに形成され、前記挿入片を挿入する孔部と、前記第1部材と前記第2部材との少なくともいずれか一方に設けられて、前記第1部材と前記第2部材との間に挿脱可能に押入され、前記孔部の内面を前記挿入片に押圧するロック部と、を有する構成とすることが望ましい。
【0030】
さらに、上記連結装置は、相互に連結する第1部材および第2部材と、前記第1部材の端面から突出して設けられた結合部材と、この結合部材の先端に起立して設けた挿入片と、前記第2部材に形成され、挿入片を挿入する孔部と、前記第1部材と前記第2部材との少なくともいずれか一方に設けられて、前記第1部材と前記第2部材との間に挿脱可能に押入され、前記孔部の内面を前記挿入片に押圧するロック部と、を有するものとすればよい。
【0031】
孔部を有する部材は弾性体からなり、結合部材は、孔部を有する部材に対して実質的に剛体からなる、ように構成できる。そして、挿入片は、先端部に係合部を有し、孔部は、係合部を係止する係止部を有するとともに、孔部を有する部材と挿入片との相対移動により、係合部の係脱が可能な大きさに形成するとよい。
【0032】
【作用】
上記のごとくなっているタイヤ滑り止め装置は、非金属製滑り止め部材の滑り止めトレッド部、滑り止めトレッド部から引き出された接続部、これを連結する連結部材とを一体に形成しているため、部品点数を削減することができるとともに、滑り止めトレッド部を別体の接続部を用いて連結材に接続する工程を省くことができる。また、連結材を伸縮可能にするとともに、接続部がタイヤの周方向に変形可能となっているため、滑り止め装置のタイヤ外側部を縮径してタイヤに装着した際に、連結部材が伸びるとともに、接続部材が変形するため、縮径による寸法差が生じてもこれを容易に吸収でき、タイヤ滑り止め装置のタイヤへの密着度を高めるこができる。
【0033】
また、非金属滑り止め部材、連結部材、および連結部材を介して非金属滑り止め部材を連結する連結部を一体に形成することにより、さらに部品点数の削減を図ることができる。しかも、連結部材を介して非金属製のタイヤ滑り止め部材を相互に連結する連結部を、タイヤの半径方向に変形可能としたことにより、各非金属滑り止め部材は、それぞれ独立して動くことができ、それぞれの滑り止めトレッド部が実質的に独立しているので、隣接する滑り止め部材間の連結材の長さに変化がなくても、隣接する滑り止めトレッド部間の空間を3次元方向に自由に変化させることができる。そのため、タイヤへの装着時にタイヤトレッド面上での滑り止め部材(滑り止めトレッド部)の間隔を、装着前の平面状態の時より3次元方向に大きく広げることができる。この時、隣接する滑り止め部材間に配置される連結材部分の両端には曲げ応力が掛かることとなるが、変形可能な部材で一体成形されているので、連結材部分全体が屈曲変形するか、滑り止め部材側の連結部が屈曲変形するかで力の分散が計れる。このため本装置をタイヤに取り付けた際に、前記タイヤの表面に本装置を密着させることができる。
【0034】
そして、滑り止め部材を相互に連結している連結部を厚み方向に屈曲可能とすることにより、滑り止め部材ごとに折り畳むことが可能となり、小さな収納スペースに収納できて保管が容易となる。また、複数の滑り止め部材を相互に連結、分離可能な3つのブロックとすることにより、取付け性などが向上する。すなわち、前記したよう、従来は、滑り止め部材を偶数のブロック構成にするのが一般的であったが、奇数である3つの構成でも取り付け上は何ら問題ないことが判明した。つまり、装着時に必要な2ヵ所目の外側接続部が、タイヤの地面との接地部と180度対角位置でなくても装着に問題はないのである。つまり、接続位置を作業のしやすい位置にずらすか、接続そのものをずれた位置のままで行っても問題ないのである。そればかりか、2つの滑り止め部材を一体で1ブロックに形成したものを3ブロックの構成にすると、タイヤトレッド面上では6分割に滑り止めトレッドを配置でき、部品点数・組立工数・タイヤトレッド面上での配置・取り付け性等を総合的に見た時に最も効率の良いパターンになるのである。また、滑り止め部材の一部が損傷したり、損傷するおそれのある場合に、一部を交換することにより、他の部分の使用が可能であって、省資源化を図ることができる。
【0035】
そして、車両外側と車両内側とのいずれか片側の連結材とを一体成形によって形成すれば、本発明のタイヤ滑り止め装置の全体構造に応じて、より良い構造を選択することが可能になる。
【0036】
さらに、もう一つの本発明は、非金属製の滑り止めトレッド部の少なくとも両端より引き出される接続部が複数に分岐片によって形成され、滑り止めトレッド部と、接続部と、連結部材とを一体に形成し、連結部材を伸縮可能にして接続部をタイヤの周方向に変形可能とすることにより、上記と同様に部品点数の削減と、製造工程の簡素化が図れるとともに、タイヤ装着時に縮径することによる寸法差が生じたとしても、連結部材の伸びと接続部の変形とによって、前記寸法差を吸収することができると同時に、接続部が複数に分岐しているため安定性と強度が格段に向上した状態で、タイヤの表面に本装置を密着させることができる。
【0037】
なお、接続部の分岐片の厚み方向に深さ方向を一致させたスリットを形成すれば、分岐片すなわち接続部のタイヤ周方向への屈曲変形(首振り)が容易になる。このため、滑り止めトレッド部と連結材との間に生じる寸法差を、一層確実に接続部にて吸収させることができ密着性が向上する。そして、車両外側と車両内側とのいずれか片側の連結材を一体成形することにより、本発明に係るタイヤ滑り止め装置の全体構造に応じて、より良い構造を選択することが可能になる。
【0038】
さらに、本発明に係るタイヤ滑り止め装置に適用する連結装置は、結合部材の挿入片を連結する部材の孔部に挿入したのち、連結する第1部材と第2部材との間にロック部を押し入れ、孔部の内面を挿入片に押圧して連結できる。このため、例えばタイヤ滑り止め装置の内側連結材をループにするための両端の連結を容易に行なえる。しかも、ロック部材は、連結する第1部材と第2部材との間から離脱できるようになっているため、内側連結材のループの解除も容易に行なえる。しかも、タイヤ滑り止め装置の複数の滑り止め部材を3つにブロック化した場合、これらのブロックの連結に使用することにより、各ブロック間の分離を容易に行なえ、例えばタイヤ滑り止め装置をタイヤから取り外す際に、内側連結材の両端を分離することが面倒な位置にタイヤが停止したとしても、任意のブロック間を分離することにより、タイヤ滑り止め装置の取り外しを容易に行なうことができる。
【0039】
孔部を有する部材を弾性体によって形成し、挿入片を剛体から形成することにより、弾性体からなる部材の連結を良好に行なうことができる。そして、孔部に結合部材の掛合部を係止する係止部を設けることにより、部材の連結をより確実に行なうことができる。また、孔部の大きさを、部材と挿入片とを相対移動させることにより、掛合部と係止部との係脱ができる大きさとすることにより、部材の連結を確実に行なうことができるとともに、連結した部材の分離を容易に行なうことができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明に係るタイヤ滑り止め装置の好ましい実施の形態を、添付図面に従って詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るタイヤ滑り止め装置の展開図であり、また図2は、タイヤ滑り止め装置における要部拡大図であり(1)が上面図、(2)が正面図、(3)が底面図、(4)が右側面図であり、図3は、同じく背面図であり、図4は、タイヤ滑り止め装置をタイヤに装着した状態を示す側面図であり、同図(1)は車両外側から見た図、同図(2)は車両内側から見た図である。
【0041】
これらの図において、実施形態に係るタイヤ滑り止め装置50は、前記した従来のタイヤ滑り止め装置10と同様に、その両端を巻き上げるだけでタイヤへの装着を行うことが可能であり、このため装着時にタイヤをまったく回転させる必要がなく、容易、且つ迅速にタイヤへの装着を行うことができるものとなっている。
【0042】
図1に示すように、この本実施の形態に係るタイヤ滑り止め装置50は、6つの非金属製の滑り止め部材52(52a〜52f)を有している。実施形態に係るタイヤ滑り止め装置50は、6つの滑り止め部材52を3つのブロックに分割してある。すなわち、タイヤ滑り止め装置50は、滑り止め部材52a、52bを一体化した滑り止め部材ブロック70a、滑り止め部材52c、52dを一体化した滑り止め部材ブロック70b、滑り止め部材52e、52fを一体化した滑り止め部材ブロック70cからなっている。そして、各滑り止め部材ブロック70(70a〜70c)は、詳細を後述するように、相互に容易に分離、連結することができるようになっている。なお、これらの滑り止め部材ブロック70は、同一品で有る必要はないが、実用上は同一品であるのがもっとも効率的であり、本実施例でも同一品になっている。
【0043】
滑り止め部材ブロック70を構成している各滑り止め部材52は、例えばポリウレタンエラストマなどのプラスチックから形成してあって、図2に示したように、タイヤの幅方向中央部に設けた網目状の滑り止めトレッド部54、トレッド部54のスパイク面(タイヤ44に装着したときに、表側面となって路面に接触する面)に設けた複数の滑り止めピン56、滑り止めトレッド部54の四隅からタイヤ幅方向に突設した一対の内側脚部58と一対の外側脚部60、各脚部58、60の先端に形成した内側接続部62、外側接続部64などから構成してある。
【0044】
各滑り止め部材52の一対の内側接続部62と一対の外側接続部64とは、各脚部58、60と一体に形成してあって、脚部58、60の先端より二股の状態に分岐されて引き出され、それぞれ一対の分岐片62a、64aを有している(図2参照)。これにより、車両の走行時に作用するせん断力などに対しても充分に耐えることができるようにしてある。また、各接続部62、64は、タイヤ滑り止め装置50を図4のようにタイヤ44に装着したときに、タイヤ44の周方向に変形可能となっていて、先端側が滑り止め部材52の中央側に曲げてある。さらに、各分岐片62a、64aは、図5に分岐片62aの断面拡大図を示したように、表面側に厚み方向に浅い溝66が形成してあって、図2の矢印68、69のように、タイヤ滑り止め装置50の面内(タイヤ44に装着したときのタイヤ周方向)での屈曲抵抗(首振り抵抗)を低減させている。なお、分岐片62a、64aに形成する溝は、必要に応じて裏側にも設けることができる。また、各接続部62、64の分岐片62a、64aは、3つ以上であってもよい。
【0045】
そして、一対の内側接続部62は、先端部が内側連結材を構成している内側連結部材72に接続してある。また、一対の外側接続部64は、外側連結材を構成している外側連結部材74に接続してある。これらの連結部材72、74は、接続部62、64と一体に形成してある。したがって、滑り止め部材52は、滑り止めトレッド部54、脚部58、60、接続部62、64、および連結部材72、74が一体に形成してある。これにより、タイヤ滑り止め装置50の部品点数を大幅に削減することができるとともに、滑り止めトレッド部54を内側連結材および外側連結材に接続する工程を省略することができ、製造工程の簡略化が図れる。
【0046】
また、各連結部材72、74は、図6に外側連結部材74の拡大断面図を示したように、表面側に長さ方向に沿った溝75が設けてあって、長手方向の伸縮が可能となっている。これにより、タイヤ滑り止め装置50をタイヤ44に装着するときに、縮径による寸法差を吸収でき、タイヤ滑り止め装置50をタイヤ44に良好に密着させることができる。
【0047】
滑り止め部材ブロック70を構成している一対の滑り止め部材52は、図1に示してあるように、隣接していて滑り止めトレッド部54同士がほぼ平行に配置してあって、非金属製滑り止め部材ブロック70が概略長方形の形状をしている。また、滑り止め部材ブロック70は、一対の滑り止め部材52(例えば、滑り止め部材52a、52b)が連結部材72、74を相互に接続することにより連結してある。すなわち、滑り止め部材52を相互に連結する連結部は、タイヤ内側となる部分が内側連結片76とこれに接続した内側連結部材72の接続部とから構成され、タイヤ外側となる部分が外側連結片78とこれに接続した外側連結部材74の接続部とから構成されている。そして、内側連結部材72と内側連結片76、外側連結部材74と外側連結片78とは、一体に形成してある。これにより、タイヤ滑り止め装置50を構成する部品点数をさらに少なくすることができ、製造工程の簡略化が図れる。
【0048】
なお、内側連結片76と外側連結片78とは、図2(1)、(3)に示してあるように、内側連結部材72、外側連結部材74より薄く形成してあって、厚み方向である滑り止め部材52のなす面と直交した方向(図1の紙面と直交した方向)に容易に屈曲できるようにしてある。ただし、各連結片76、78は、幅が連結部材72、74より広く形成してあって、充分な強度が得られるようになっている。また、各連結部材72、74と連結片76、78との接続部は、後述するように、タイヤ44の半径方向に変形可能となっている。そして、後述するが、これら内側連結部材72、内側連結片76はタイヤ内側の連結材を構成しており、外側連結部材74、外側連結片78はタイヤ外側の連結材を構成している。
【0049】
また、それぞれの滑り止め部材52は、滑り止めトレッド部54の長手方向(図2の左右方向)中央部に位置する滑り止めピン56の両側から、内側連結部材72側と、外側連結部材74側とに一対ずつの脚部82、84が一体に突出形成してある。これらの脚部82、84の先端は、接続部86、88を介して内側連結部材72と外側連結部材74と接続してある。これらの接続部86、88は、脚部82、84および連結部材72、74と一体に形成してあって、一端が連結部材72、74の長手方向中央部に接続してある。
【0050】
各滑り止め部材ブロック70は、タイヤ滑り止め装置50をタイヤ44に装着したときに、タイヤ外側のタイヤ周方向の一端部(例えば、図1の左側端部)に締付けロック機構90(90a〜90c)を有している。これらの締付けロック機構90は、各滑り止め部材ブロック70のタイヤ外側部を相互に連結するためのもので、外側連結材の一部を構成している。各締付けロック機構90は、ほぼ同様の構造となっているが、後述するように、滑り止め部材ブロック70b、70cの間隔が、滑り止め部材ブロック70a、70bの間隔より広くなるようにしてあるため、締付けロック機構90cはそれに対応できるようにしてある。
【0051】
すなわち、締付けロック機構90aと締付けロック機構90bとは、本体部92と、「く」の字状に屈曲している同形の一対の締付けアーム94とによって構成してある。また、締付けロック機構90cは、本体部92と締付けアーム94と、この締付けアーム94より長い「ヘ」の字状に屈曲している締付けアーム96とから構成してある。これらの締付けアーム94、96は、実施形態の場合、剛性の大きな金属棒から構成してあって、両端がU字状に屈曲させたフック部となっている。そして、これらの締付けアーム94、96は、一方のフック部を本体部92に掛合させ、他方のフック部を外側連結部材74の端部に掛合させるようになっている。このため、各滑り止め部材ブロック70は、外側連結部材74の締付けロック機構90を取り付けた側と反対側端部に掛止孔98(98a〜98c)が形成してある。
【0052】
すなわち、掛止孔98aには締付けロック機構90bの一方の締付けアーム94のフック部を掛止し、掛止孔98bには締付けロック機構90cの締付けアーム96のフック部を掛止し、掛止孔98cには締付けロック機構90aの一方の締付けアーム94のフック部を掛止するようになっている。これにより、タイヤ滑り止め装置50は、外側連結材74、外側連結片78、締付けロック機構90からなる外側連結材によるループの形成が可能となっている。
【0053】
このように、実施の形態に係る締付けロック機構90は、締付けアーム94、96の端部に形成したU字状フック部を本体部92と、外側連結部材74とに掛止するようにしているため、通常では外れることがない構造となっているとともに、締付けアーム94、96を外側連結部材74に挿入し、その後かしめを行うといった製作工程を削除することができる。また、締付けアーム94、96と締付けロック機構90を構成する本体部92との接続も、フック部を掛合させることによってかしめ以外の方法で達成し、通常では外れることがない構造となっているとともに、締付けアーム94、96を本体部92に挿入し、その後かしめを行うといった製作工程を削除することができる。
【0054】
締付けロック機構90を構成している本体部92は、図7に示したように、3つの操作穴100(100a〜100c)が中央部に長手方向に沿って設けてある。これらの操作穴100には、図9に示した操作ハンドル102に設けた操作ピン104(104a〜104c)を挿入するようになっている。操作ハンドル102は、把手部106が略T字状をなしていて、この把手部106の先端に3本の操作ピン104が直線状に配置してある。そして、操作ハンドル102の操作ピン104を、締付けロック機構90の本体部92に設けた操作穴100に挿入し、操作ハンドル102を図7(1)の時計方向に回転させることにより、同図(2)のように締付けアーム94を引き付けてロックできるようになっている。ロックの解除は、操作ハンドル102を反対方向に回転させることにより行なえる。
【0055】
さらに、各滑り止め部材ブロック70は、図1に示したように、タイヤ滑り止め装置50をタイヤ44に装着したときに、タイヤ44の車両内側におけるタイヤ周方向(図1の左右方向)一側端部(例えば図1の右側端部)に第1延長連結材110(110a〜110c)、他側端部に第2延長連結材112(112a〜112c)を有し、これらの延長連結材110、112が内側連結部材72と一体に形成してある。これらの延長連結材110、112は、各滑り止め部材ブロック70を相互に分離可能に連結するためのもので、詳細を後述する本発明の連結装置に係る実施形態である連結機構114の第1部材と第2部材とを構成している。
【0056】
すなわち、滑り止め部材ブロック70aの第2延長連結材112aは、滑り止め部材ブロック70cの第1延長連結材110cと、この第1延長連結材110cの端部に設けた詳細を後述するU字状の結合部材116によって結合される。また、滑り止め部材ブロック70aの第1延長連結材110aは、隣接する滑り止め部材ブロック70bの第2延長連結材112bと結合部材116によって連結される。
【0057】
ただし、第2滑り止め部材ブロック70bの第1延長連結材110bと滑り止め部材ブロック70cの第2延長連結材112cとは、中間連結材118を介して連結され、滑り止め部材ブロック70bと滑り止め部材ブロック70cとの間隔が、滑り止め部材ブロック70aと滑り止め部材ブロック70bとの間隔より広くなるようにしてある。これは、タイヤ滑り止め装置50をタイヤ44に装着する際に、タイヤ44を回転させずに装着できるようにするためである。そして、中間連結材118と第1延長連結材110b、第2延長連結材112cとは、上記と同様にU字状の結合材116を介して連結される。
【0058】
結合部材116は、図10(1)に示したように、ベース部120の両端を上方に折曲して形成した一対の挿入片122を有していて、U字状に形成してある。そして、各挿入片122は、同図(2)に示したように、上部の幅方向両側に係合部124が突設して設けてある。また、挿入片122の上端には、第1延長連結材110、第2延長連結材112、中間連結材118に形成した後述するブリッジ部を嵌入させる凹部126が設けてある。
【0059】
中間連結材118は、図11のようになっていて、タイヤ滑り止め装置50と同様にポリウレタンエラストマなどの弾性体によって形成してあり、矩形状をなす一対の挿入開口130が平行に設けてある。これらの挿入開口130は、挿入片122を挿入する孔部であって、上下方向(厚み方向)に貫通していて、下方から結合部材116を挿入できるようにしてある。そして、中間連結材118は、上面に各挿入開口130を跨いでブリッジ部132、134が設けてあって、結合部材116の挿入片122を挿入開口130に挿入したときに、挿入開口130が必要以上に幅方向に広がることにより、意図しないときに挿入片122が挿入開口130から抜けることがないようにしてある。
【0060】
挿入開口130は、図11(1)のC−C線に沿った断面図である図12に示したように、第1開口部136と第2開口部138とからなっていて、第2開口部138が第1開口部136より長く形成してあり、第1開口部136と第2開口部138との境界部に係止部である係止段部140が形成され、この係止段部140によって結合部材116の係合部124を係止できるようにしてある(図13参照)。なお、第1延長連結材110の先端部には、結合部材116の挿入片122を挿入できるように、中間連結材118に形成した挿入開口130と同様の構造の挿入開口が設けてある。
【0061】
第2延長連結材112は、図14に示したようになっていて、本体141に孔部となる挿入開口142が設けてある。挿入開口部142は、幅dが結合部材116に設けた挿入片122の厚さの2倍程度(もしくはそれ以上)に形成してある。そして、挿入開口142は、内部の先端側(図14の左側)に、結合部材116の係合部124を係止するための係止部である一対の係止段部144が形成してある。この係止段部144は、挿入開口142の長手方向両側に設けてある。したがって、挿入開口142は、一対の係止段部144の間と、係止段部144の後方側とが貫通部146となっていて、貫通部146が平面視略T字形をなしている。そして、貫通部146の係止段部144の後方側の幅は、結合部材116の挿入片122を容易に挿抜できる幅となっている。また、第2延長連結材112は、上面に挿入開口142を跨いで設けたブリッジ部148を有し、挿入開口142の幅dが必要以上に広がるのを防止している。
【0062】
さらに、第2延長連結材112は、本体141の側面にC字状をなすロック部150が一体に形成してある。このロック部150は、板状の挿入ロック片152と、挿入ロック片152の両端に一端が接続され、他端が本体141に接続されたアーム部154とから構成してある。そして、ロック部150は、挿入ロック片152が本体141との間に間隙を有するように設けてあって、本体141に対して回動できるようにしてある。すなわち、第2延長連結材112は、ポリウレタンエラストマなどの弾性体から形成してあるため、挿入ロック片152を図14(2)の矢印156に示したように、回動させることができるようにしてある。
【0063】
挿入ロック片152は、第1延長連結材110と第2延長連結材112とを結合部材116によって結合、連結する場合に、結合部材116を第1延長連結材110と第2延長連結材112との間に挿入開口を介して架け渡したときに、第1延長連結材110と第2延長連結材112との間に押入(または圧入)できる厚さに形成してある。そして、この実施形態の場合、挿入ロック片152は、第1延長連結材110と第2延長連結材112との連結、解除を人の手によって行なうことができるような厚さに設定してある。
【0064】
なお、実施形態のタイヤ滑り止め装置50は、滑り止め部材ブロック70bの第1延長連結材110bと、中間連結材118との連結を原則として解除しないようにしているため、図11に示したように、第1延長連結材110bと連結させる結合部119aが、第2延長連結材112cと連結させる結合部119bより厚く形成してあって、前記した挿入ロック片152などを用いなくとも中間連結材118を第1延長連結材110bに強固に連結できるようにしてある。
【0065】
このようになっている実施形態のタイヤ滑り止め装置50は、前記従来技術において図18ないし図22を用いて説明したとほぼ同様の手順でタイヤ装着することができる。すなわち、タイヤ滑り止め装置50の各滑り止め部材ブロック70のタイヤ外側を分離した状態で、滑り止め部材52の滑り止めピン56が設けてあるスパイク面を上にし、タイヤ滑り止め装置50をタイヤ44の内側に配置する。このとき、タイヤ滑り止め装置50をタイヤ44に装着したときに、タイヤ内側となる内側連結部材72側を手前となるように配置する(図18参照)。また、滑り止め部材ブロック70b、70cが下部にくるようにすることが望ましい。
【0066】
次に、スパイク面が表側となるように滑り止め部材52aに設けた第2延長連結材112aと、滑り止め部材52fに設けた第1延長連結材110cとを手にもってタイヤ44の周面部に移動し、第2延長連結材112aと第1延長連結材110cとを、第1延長連結材110cに取り付けてある結合部材116によって連結する。この際、第2延長連結材112aの挿入開口142に結合部材116の挿入片122を挿入するとき、第2延長連結材112aに設けたロック部150の挿入ロック片152を、図14(2)の矢印156に示したように、本体141の上方に回動させておく。そして、結合部材116の起立片122を第2延長連結材112aの挿入開口142に挿入したならば、ロック部材150の挿入ロック片152を矢印156のように反時計方向に回動させ、第2延長連結材112aと第1延長連結材110cとの間に押し入れる。
【0067】
これにより、第2延長連結材112aの本体141は、ロック部材150によって第1延長連結材110cから離間する方向に移動する。このため、結合部材116は、挿入片122の係合部124より下方の部分が第2延長連結材112aの挿入開口142内に設けた一対の係止段部144、144間に進入し、係止部124が係止段部144によって係止され、第2延長連結材112aと第1延長連結材110cとが結合部材116を介して強固に連結される(図19、20参照)。しかも、結合部材116は、係合部124が第2延長連結材112aの係止段部144に係止されているため、ロック部150の挿入ロック片152が第2延長連結材112aと第1延長連結材110cとの間から離脱しない限り、連結が解除されることはない。
【0068】
なお、この連結を解除する場合は、次のように行なう、まず、第2延長連結材112aに設けたロック部150の挿入ロック片152を、図14(2)の矢印156のように、指などによって第2延長連結材112aの上方に回動させ、第2延長連結材112aと第1延長連結材110cとの間から離脱させる。その後、第2延長連結材112aを第1延長連結材110c側に移動させ、第2延長連結材112aの係止段部144と結合部材116の係合部124との係合を解除する。そして、結合部材116の挿入片122を第2延長連結材112aの挿入開口142から引き抜くことにより、第2延長連結材112aと第1延長連結材110cとの連結が解除される。
【0069】
上記のようにして第2延長連結材112aと第1延長連結材110cとを連結してタイヤ滑り止め装置50のタイヤ内側部をループ状にしたならば、前記したように、タイヤ滑り止め装置50のタイヤ外側部を、スパイク面を表側にした状態でタイヤ44の外側に引き出す。その後、各滑り止め部材ブロック70に取り付けてある締付けロック機構90の締付けアーム94、96のフック部を、隣接する滑り止め部材ブロック70の外側連結部材74に形成した掛止孔98に係止し、タイヤ滑り止め装置50のタイヤ外側部をループにする(図21参照)。
【0070】
なお、従来と同様に、滑り止め部材ブロック70aの第2延長連結材112aと滑り止め部材ブロック70cの第1延長連結材110cとをタイヤ44の上部で連結し、その後、滑り止め部材52に間の間隔が広い滑り止め部材52dと滑り止め部材52eとの境界部を、タイヤ44の下部に位置させるようにしてもよい(図4参照)。これにより、滑り止め部材52dと滑り止め部材52eとが、タイヤ44の接地部の両側に配置されることになり、タイヤ44をまったく回転させることなく、タイヤ滑り止め装置50をループにすることができる。
【0071】
その後、図9に示した操作ハンドル102を用いて締付けロック機構90a〜90cの本体部92を回転させる。これにより、締付けロック機構90a、90bの締付けアーム94が本体部92側に引き付けられ、図7(1)に示した状態から同図(2)に示した状態となって、締付けアーム94がロックされる。また、締付けロック機構90cも、本体部92を回転することにより、図8に示したように、締付けアーム94、96がロックされる。
【0072】
なお、図7(3)は、締付けロック機構90a、90bのロック状態における背面図である。そして、図7に示したように、締付けロック機構90は、本体部92に形成した3つの操作孔100のうち、中央の操作孔100bが表側と裏側(背面側)とで形状が異なっていて、操作ハンドル102の中央の操作ピン104bは、本体部92の表側からしか操作孔100bに挿入できないようにしてあって、タイヤ滑り止め装置50が表面(スパイク面)と裏面とを取り違えられて装着されるのを防止している。
【0073】
このように、締付けアーム94、96のロックが完了すると、タイヤ滑り止め装置50は、タイヤ44の外側に形成されたループが縮径し、図4に示したように、タイヤ44に装着、固定される。そして、3つの滑り止め部材ブロック70からなるタイヤ滑り止め装置50は、同図に示したように、滑り止め部材52の単位で6分割されて配置される。
【0074】
すなわち、タイヤ滑り止め装置50は、締付けロック機構90の各締付けアーム94、96が締付けロック機構90の本体部92側に引かれることにより、滑り止め部材ブロック70を構成している一対の滑り止め部材52が、それぞれタイヤ44の周方向の反対側に引かれるとともに、タイヤ44の中心側に引かれる。このため、各滑り止め部材ブロック70を構成している一対の滑り止め部材52間の間隔は、タイヤ44の周方向に扇状に広がり、図1に示したタイヤ44に装着前の、滑り止めトレッド部54がほぼ平行に配置されて間隔がX2 の状態から、図4に示したようにX2’に広がる。すなわち、X2 <X2’となる。
【0075】
そして、内側連結部材72、外側連結部材74と、内側連結片76、外側連結片78との接続部がタイヤ44の半径方向に屈曲して各連結部材72、74に作用する曲げ応力を吸収する。また、各連結片76、78は、幅を広く形成してあるため、タイヤ44の中心方向には屈曲しにくくなっている。このため、各連結片76、78の長さ寸法は、図1に示した装着前のX1 、X3 と、図4に示した装着後のX1’、X3’とでほとんど差がない。なお、実施形態に係るタイヤ滑り止め装置50においては、X1 =X3 にしてあるが、X1 とX3 とは、等しくなくともよい。
【0076】
一方、各滑り止め部材52は、一対の内側接続部62を接続している内側連結部材72と、一対の外側接続部64を接続している外側連結部材74が、締付けアーム94、96に引張られることにより長手方向(タイヤ44の周方向)に伸びる。このため、図1に示した装着前の内側の距離X4 と、外側の距離X5 とは、図4に示した装着後の距離をX4’とX5’とすると、X4 <X4’、X5 <X5’の関係となる。そして、これらの距離の変化は、タイヤ44の周方向に変形可能に形成した内側接続部62と外側接続部64とが、図1の装着前の状態から図4に示したように、タイヤ44の周方向に変形して吸収する。すなわち、各滑り止め部材52の各接続部62、64は、タイヤ44の周方向に沿った滑り止め部材52の外側に向けて変形する。このため、各滑り止め部材52の滑り止めトレッド部54の幅X0 は、図1の装着前と図4の装着後でほとんど変化しない。
【0077】
しかも、接続部62、64は、それぞれ一対の分岐片62a、64aによって形成してあるため、充分な強度と安定性を得ることができる。また、タイヤ滑り止め装置50は、各滑り止め部材52の滑り止めトレッド部54を連結材である内側連結部材72と外側連結部材74とに接続する接続部62、64が、変形可能な弾性体によって滑り止めトレッド部54と一体に形成してあるため、滑り止めトレッド部54をタイヤ44のラジアル方向に良好に密着させることができ、タイヤ滑り止め装置50の車両走行中におけるタイヤ44からの浮き上がりや、ばたつきを防止することができる。
【0078】
なお、それぞれの滑り止めトレッド部54の中央部分から、内側連結部材72に接続する脚部82と、外側連結部材74に接続する脚部84とが設けら、これら脚部82と脚部84との先端には接続部86、88を介して内側連結部材72と外側連結部材74とに接続してあるが、接続部86、88は、各連結部材72、74の長手方向中央部に接続してあるため、タイヤ滑り止め装置50をタイヤ44に装着する際に生じる寸法差による連結部材72、74の伸びは、接続部86、88を中心に左右に別れるので、接続部62、64のように屈曲できる様にしなくても問題ないし、屈曲できる様にしておいてもどちらでも良い。この脚部82と脚部84とは無くても良いが、これらを設けることにより、タイヤ滑り止め装置50をタイヤ44に装着したときに、タイヤ滑り止め装置50のタイヤ44に密着する度合いを高め、走行時におけるタイヤ滑り止め装置50のタイヤ44からの浮き上がりや、ばたつき防止の効果をより高めることが可能で、雪面に対する安定した走行を行うことができるので、あったほうがよい。また、脚部82か脚部84のどちらか一方の設置でもよい。
【0079】
そして、実施形態のタイヤ滑り止め装置50は、各滑り止め部材52を相互に連結している連結片76、78が厚み方向に折曲できるようにしてあるため、各滑り止め部材52の間で折り畳むことが可能である。このため、例えば図15に示したように、タイヤ滑り止め装置50を巻くように畳むことにより、非常にコンパクトにすることができ、小さな収納空間に収納できて保管などが容易となる。
【0080】
タイヤ滑り止め装置50をタイヤ44から外す場合、まず、締付けロック機構90のロックを解除する。すなわち、操作ハンドル102によって締付けロック機構90の本体部92をロック時と反対方向に回転させる。その後、締付けロック機構90の締付けアーム94、96の、外側連結部材74の掛止孔98に係止させてあるフック部の掛合を解除し、各滑り止め部材ブロック70のタイヤ外側を分離する。
【0081】
次に、タイヤ滑り止め装置50の内側連結材のループを解除する。すなわち、滑り止め部材ブロック70aの第2延長連結材112aと、滑り止め部材ブロック70cの第1延長連結材110cとの間に押し込んであるロック部の挿入ロック片152を、第2延長連結材112aの上方側に回動させ、挿入ロック片152を両者の間から離脱させる。その後、第2延長連結材112aと第1延長連結材110cとが接近するように、第2延長連結材112aと結合部材116とを相対移動させ、結合部材116の係合部124と挿入開口142内の係止部144との係合を解除し、結合部材116の挿入片122を第2延長連結材112aの挿入開口142から引き抜く。これにより、タイヤ滑り止め装置50をタイヤ44から取り外すことができる。
【0082】
なお、タイヤ滑り止め装置50を取り外す際に、第2延長連結材112aと第1延長連結材110cとの位置が、連結を解除する操作のしにくい位置にある場合には、滑り止め部材ブロック70aと滑り止め部材ブロック70bとの間、または滑り止め部材ブロック70bと滑り止め部材ブロック70cとの間を上記と同様にして分離する。これにより、タイヤ滑り止め装置50のタイヤ44からの取り外しを、タイヤ44を回転させることなく容易、迅速に行なうことができる。
【0083】
しかも、実施形態のタイヤ滑り止め装置50は、3つの滑り止め部材ブロック70によって構成してあるため、部品点数、組立工数の削減が図れ、タイヤトレッド面上での滑り止め部材52の配置、タイヤ滑り止め装置50のタイヤ44への取付け性など、総合的に見たときに、非常に効率のよいパターンとなっている。また、タイヤ滑り止め装置50を、連結、分離が自在な3つの滑り止め部材ブロック70によって構成したことにより、何らかの理由によって一部の滑り止め部材52が損傷したり、損傷するおそれがある場合には、その部分の滑り止め部材ブロックを交換して使用することができるため、省資源化を図ることができる。
【0084】
なお、上記した実施形態のタイヤ滑り止め装置50は、本発明の一態様の説明であって、これに限定されるものではない。例えば、タイヤ滑り止め装置50は、タイヤ内側または外側の連結材を一体に形成することができる。これにより、タイヤ滑り止め装置の全体構造に応じて、より良い構造を選択することが可能になり、さらに部品点数の削減と組立工数の削減とを行なうことができる。また、前記実施形態においては、内側連結部材72と外側連結部材74とが伸縮可能である場合について説明したが、いずれか一方だけが伸縮できるようにしてもよい。
【0085】
また、前記実施形態においては、連結装置である結合機構114を滑り止めタイヤ装置50に適用した場合について説明したが、連結装置はこれらに限定されるものではない。そして、前記実施形態においては、連結機構114を構成しているU字状結合部材116の一方の挿入片122を、第1延長連結材110などに固定してある場合について説明したが、第2延長連結部材112の挿入開口142を有する2つの部材を連結するようにしてもよいことは勿論である。さらに、前記実施形態においては、結合部材116が起立した一対の挿入片122を有する場合について説明したが、結合部材を挿入片が1つのL字状に形成し、挿入片と反対側の部分を、相互に連結する第1部材と第2部材との一方の部材に埋め込んだり、締結したりしてもよい。そして、前記実施形態においては、結合部材116の係合部124を凸となるように形成した場合について説明したが、これを凹状に形成し、挿入開口部側に凹状係合部に嵌合する凸状の係止部を形成するようにしてもよい。また、前記実施形態においては、連結する第1部材と第2部材とが弾性体である場合について説明したが、これらは金属などの剛体であってもよい。なお、連結する2つ部材が金属などの剛体である場合、これらの部材間に押入(または圧入)した挿入ロック片152が、容易に離脱しないように挿入ロック片152の係止部を設けることが望ましい。
【0086】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、非金属製滑り止め部材の滑り止めトレッド部、滑り止めトレッド部から引き出された接続部、これを連結する連結部材とを一体に形成しているため、部品点数を削減することができるとともに、滑り止めトレッド部を別体の接続部を用いて連結材に接続する工程を省くことができる。また、連結材を伸縮可能にするとともに、接続部がタイヤの周方向に変形可能となっているため、滑り止め装置のタイヤ外側部を縮径してタイヤに装着した際に、連結部材が伸びるとともに、接続部材が変形するため、縮径による寸法差が生じてもこれを容易に吸収でき、タイヤ滑り止め装置のタイヤへの密着度を高めるこができる。
【0087】
また、非金属滑り止め部材、連結部材、および連結部材を介して非金属滑り止め部材を連結する連結部を一体に形成することにより、さらに部品点数の削減を図ることができる。しかも、連結部材を介して非金属製のタイヤ滑り止め部材を相互に連結する連結部を、タイヤの半径方向に変形可能としたことにより、各非金属滑り止め部材は、それぞれ独立して動くことができ、それぞれの滑り止めトレッド部が実質的に独立しているので、隣接する滑り止め部材間の連結材の長さに変化がなくても、隣接する滑り止めトレッド部間の空間を3次元方向に自由に変化させることができる。そのため、タイヤへの装着時にタイヤトレッド面上での滑り止め部材(滑り止めトレッド部)の間隔を、装着前の平面状態の時より3次元方向に大きく広げることができる。この時、隣接する滑り止め部材間に配置される連結材部分の両端には曲げ応力が掛かることとなるが、変形可能な部材で一体成形されているので、連結材部分全体が屈曲変形するか、滑り止め部材側の連結部が屈曲変形するかで力の分散が計れる。このため本装置をタイヤに取り付けた際に、タイヤの表面にタイヤ滑り止め装置を密着させることができる。
【0088】
そして、滑り止め部材を相互に連結している連結部を厚み方向に屈曲可能とすることにより、滑り止め部材ごとに折り畳むことが可能となり、小さな収納スペースに収納できて保管が容易となる。また、複数の滑り止め部材を相互に連結、分離可能な3つのブロックとすることにより、取付け性などが向上する。また、滑り止め部材の一部が損傷したり、損傷するおそれのある場合に、一部を交換することにより、他の部分の使用が可能であって、省資源化を図ることができる。
【0089】
そして、車両外側と車両内側とのいずれか片側の連結材とを一体成形によって形成すれば、本発明のタイヤ滑り止め装置の全体構造に応じて、より良い構造を選択することが可能になる。
【0090】
さらに、本発明は、非金属製の滑り止めトレッド部の少なくとも両端より引き出される接続部が複数の分岐片によって形成され、滑り止めトレッド部と、接続部と、連結部材とを一体に形成し、連結部材を伸縮可能にして接続部をタイヤの周方向に変形可能とすることにより、上記と同様に部品点数の削減と、製造工程の簡素化が図れるとともに、タイヤ装着時に縮径することによる寸法差が生じたとしても、連結部材の伸びと接続部の変形とによって、前記寸法差を吸収することができると同時に、接続部が複数に分岐しているため安定性と強度が格段に向上した状態で、タイヤの表面に本装置を密着させることができる。
【0091】
また、接続部の分岐片の厚み方向に深さ方向を一致させたスリットを形成すれば、分岐片すなわち接続部のタイヤ周方向への屈曲変形(首振り)が容易になる。このため、滑り止めトレッド部と連結材との間に生じる寸法差を、一層確実に接続部にて吸収させることができ密着性が向上する。そして、車両外側と車両内側とのいずれか片側の連結材を一体成形することにより、本発明に係るタイヤ滑り止め装置の全体構造に応じて、より良い構造を選択することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態に係るタイヤ滑り止め装置の展開図である。
【図2】 実施の形態に係るタイヤ滑り止め装置の要部拡大図であり(1)が上面図、(2)が正面図、(3)が底面図、(4)が右側面図である。
【図3】 実施の形態に係るタイヤ滑り止め装置の要部の拡大背面図である。
【図4】 実施に形態に係るタイヤ滑り止め装置をタイヤに装着した状態を示す図であって、(1)は車両外側から見た図、(2)は車両内側から見た図である。
【図5】 図2のA−A線に沿った断面図である。
【図6】 図2のB−B線に沿った断面図である。
【図7】 実施の形態に係る締付けロック機構の動作を説明する図である。
【図8】 実施の形態に係る他の締付けロック機構の締付けアームをロックした状態を示す図である。
【図9】 実施の形態に係る締付けロック機構を操作する操作ハンドルの説明図である。
【図10】 実施の形態に係る結合部材の説明図である。
【図11】 実施の形態に係る中間連結材の説明図である。
【図12】 図11(1)のC−C線に沿った断面図である。
【図13】 図11(1)のD−D線に沿った断面図である。
【図14】 実施の形態に係る第2延長連結材の詳細説明図であって、(1)は正面図、(2)(1)のE−E線に沿った断面図である。
【図15】 実施の形態に係るタイヤ滑り止め装置を折り畳んだ状態の図である。
【図16】 従来の非金属製タイヤ滑り止め装置の一例を示す展開図である。
【図17】 従来の非金属製タイヤ滑り止め装置をタイヤに装着した状態の図である。
【図18】 非金属製タイヤ滑り止め装置をタイヤに装着する手順を説明する図である。
【図19】 非金属製タイヤ滑り止め装置をタイヤに装着する手順を説明する図であって、内側連結材をループにする手順を説明する図である。
【図20】 非金属製タイヤ滑り止め装置をタイヤに装着する手順を説明する図であって、内側連結材をループにしたところを示す図である。
【図21】 非金属製タイヤ滑り止め装置をタイヤに装着する手順を説明する図であって、外側連結材をループにした状態を示す図である。
【図22】 非金属製タイヤ滑り止め装置をタイヤに装着する手順を説明する図であって、外側連結材を締め付けた状態を示す図である。
【符号の説明】
50………タイヤ滑り止め装置、52a〜52f………滑り止め部材、54………トレッド部、58………内側脚部、60………外側脚部、62………内側接続部、62a、64a………分岐片、64………外側接続部、70a〜70c………滑り止め部材ブロック、72、76、110a〜110c、112a〜112c………内側連結材(内側連結部材、内側連結片、第1延長連結材、第2延長連結材)、74、78、94、96………外側連結材(外側連結部材、外側連結片、締付けアーム)、90a〜90c………締付けロック機構、110a〜110c、118………第1部材、112a〜112c、118………第2部材、114………連結装置(連結機構)、116………結合部材、122………挿入片、124………係合部、130、142………孔部(挿入開口)、140、144………係止部(係止段部)、150………ロック部、152………挿入ロック片。
Claims (4)
- タイヤの周方向に沿って複数配置される非金属製の滑り止め部材を、滑り止めトレッド部と、当該滑り止めトレッド部よりタイヤの幅方向内側または外側に引き出される一対の接続部と、前記一対の接続部の端部同士を連結する連結材を設けてなり、
少なくとも隣接する滑り止め部材を屈曲可能な連結片により接続することにより滑り止め部材同士の折りたたみを可能とし、
前記滑り止め部材は、滑り止めトレッド部と、前記接続部と、この接続部の端部同士を接続する連結材とが、相互に連接された一体成形構造としてなるとともに、隣接する少なくとも前記連結片により接続された一対の滑り止め部材同士も相互に一体成形構造とした部分を含んでなることを特徴とするタイヤ滑り止め装置。 - 前記接続部は前記滑り止めトレッドと一体に形成した複数の分岐片からなることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ滑り止め装置。
- 前記接続部は滑り止め部材の中央側に曲げてあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のタイヤ滑り止め装置。
- 前記連結部材は表面側に長さ方向に沿った溝が設けていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載のタイヤ滑り止め装置。
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