JPH11348517A - タイヤ用すべり止め装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 凍結路面においてスパイクタイ
ヤに劣らぬ制動特性を発揮し、チェーン類と同じ様に簡
単に着脱できるタイヤ用すべり止め装置を提供する。 【解決手段】 ロープ体１と該ロープ体１に固
設したすべり止め金具３から成り、上記ロープ体１をタ
イヤ外周面に周設される凹溝ｂ１内に嵌装し、両端部を
着脱可能に接続することによりタイヤｂ外周に装置す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、タイヤに対して
着脱可能に装着するタイヤ用すべり止めに関する。

【０００２】

【従来の技術】現在、冬の凍結路面ではスタッドレスタ
イヤが使われているが、アイスバーン状の路面では制動
効果があまり期待できない。また、タイヤに装着するス
パイクピン付きのゴム製ネットチェーン等があるが、高
速走行に向かず耐久性もあまりないのが現状である。鉄
製のチェーンも同様である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、凍結
路面においてスパイクタイヤと同じような制動力を持
ち、さらに従来のチェーン類と同じように着脱可能な、
かつ高速走行可能なすべり止め装置を提供することにあ
る。

【０００４】

【課題を解決する手段】上記したタイヤ用すべり止め装
置は、タイヤ外周上に固設された凹溝に嵌装して、両端
部を着脱可能なロープ体とロープ体外周上に固着したす
べり止めピンを内蔵した金具から成るものである。

【０００５】 上記ロープ体は、ワイヤーロープ
材であるがゆえに引張強度があり高速時の制動力や遠心
力にも充分耐えられる。

【０００６】 上記すべり止めピンは、熱処理し
た合金鋼で硬度が大きく、凍結路面にくい込んで充分な
制動力を発揮できる。

【０００７】 請求項２記載のタイヤ用すべり止
め装置は、上記ロープ体の両端を着脱可能にする接続金
具を備え、接続金具はロープ体の一端部に固着され他方
の一端部には嵌合可能な、しかもロープ体の自由な位置
でロープ体を固定できる接続金具から成るものである。

【０００８】

【発明実施の形状】図１及び図２は本発明を実施したタ
イヤ用すべり止め装置ａを示している。タイヤ用すべり
止め装置ａは、図３に示すようにタイヤｂの外周面に沿
って嵌装し、両端部を接続することにより装着するもの
である。尚、本実施例にて用いたタイヤｂは、スタッド
レスタイヤで、且つタイヤ外周のトレッド面に沿って２
本の凹溝ｂ１が周設されているタイプである。よって、
本実施例においては、１本のタイヤｂあたり２本のすべ
り止め装置ａを装着することになる。

【０００９】 タイヤ用すべり止め装置ａは、タ
イヤｂの凹溝ｂ１内に沿って嵌入するロープ体１と、該
ロープ体１の両端部同士を着脱自在な接続具２と、上記
ロープ体１の長さ方向に沿って定間隔をおいて固設する
すべり止め金具３とから構成してある。

【００１０】 ロープ体１は、ワイヤーロープ材
を用いて構成してある。また、長さの寸法は、タイヤｂ
の凹溝ｂ１の外周とほぼ同じくするとよい。

【００１１】 上記ロープ体１の両端部同士を着
脱可能に接続する接続具２は、取り付け金具２１を介し
てロープを任意の位置で止める金具２２と、金具２２を
納める金具２３から構成してある。

【００１２】 上記ロープ体１には、適宜な間隔
を置いて多数のすベり止め金具３を固設してある。すべ
り止めピン３２は硬質金属、例えば、クロムモリブデン
鋼鋼材等から成る。図１にて示すようにすべり止め金具
３は、ロープ体１に固定してあるかしめ金具３１と、ロ
ープ体１とかしめ金具３１で固定してあるすべり止めピ
ン３２から構成してある。

【００１３】 上記した如く構成したタイヤ用す
べり止め装置ａは、タイヤｂ外周に周設される凹溝ｂ１
の全長よりも幾分長く設定してある。そして、上記ベル
ト体１を上記凹溝ｂ１内に嵌装し、ロープ体１の片方を
引張り接続金具２によって完全に固定されるように構成
してある。

【００１４】 上記した如く構成したタイヤ用す
べり止め装置ａをタイヤｂに装着する際は、ロープ体１
の片方を接続金具２１に固定する。さらに接続金具２１
と接続金具２３を固定する。ベルト体１をタイヤｂの凹
溝ｂ１の内部に一端部から順次嵌入していく。ベルト体
１の略全長を凹溝ｂ１に嵌入した時点でロープ体１の片
方を接続金具２３と２２の中に通しロープ体１を強く引
張る。最後に接続金具２２を接続金具２３の中に挿入
し、ロープ体１を止める。

【００１５】 上記したように装着したタイヤ用
すべり止め装置ａは、凹溝ｂ１内にベルト体１が嵌入さ
れる状態で安定して保持され、該ベルト体１の周上に設
けた各すべり止めピン３２がタイヤｂの外周面とほぼ一
致した高さになる。また、タイヤ用すべり止め装置ａを
装着したタイヤｂをヤｂを使用しブレーキをかけた時、
すべり止めピン３２がタイヤ外周面から突出し、凍結路
面において従来のスパイクタイヤと同等な制動特性を発
揮する。

【００１６】 上記したようにタイヤ用すべり止
め装置ａを装着時、すべり止めピン３２はタイヤ外周面
とほぼ同じ高さなので舗装路面上を高速走行しても、す
べり止めピン３２に加わる衝撃力は抑制でき、振動や騒
音のない走行を実現し得る。

【００１７】 タイヤｂに装着したタイヤ用すべ
り止め装置ａを取り外す際には、接続金具２２と接続金
具２３を特別な工具等を使用して引き離すだけで容易に
取り外すことができる。

【００１８】 本発明のタイヤ用すべり止め装置
を装着するタイヤはタイヤ外周に同すべり止め装置を嵌
装可能な凹溝を周設したものであればどのようなもので
もよく、また上記凹溝の本数も１本以上何本あってもよ
い。また、１本のタイヤに装着するすべり止め装置の本
数は２本が好ましい。

【００１９】

【発明の効果】本発明は以上説明したように、タイヤ外
周面の凹溝内に嵌装して両端部を着脱可能に接続するロ
ープ体と、該ロープ体の周上に固設するすべり止め金具
とから構成したものであるから、タイヤ外周の凹溝単に
装着することができ且つ、ロープ体両端部の接続を外す
ことにより簡単に取り外すことができる。よって、走行
時にはロープ体に設けたすべり止めピンがタイヤ外周面
とほぼ同じ高さになり、ブレーキ作動時にすべり止めピ
ンがタイヤ外周面から突出することにより凍結路面にお
いて良好な制動特性を発揮する。装着状態において、ロ
ープ体は凹溝の内部に埋まった状態で保持されるので、
タイヤに対してすべり止め装置のすべての部材がタイヤ
外周面に突出することがないので振動や騒音のない快適
な走行を実現し得る。また、装置の自重が比較的軽量
で、走行中に加わる遠心力も低減されるため従来のチェ
ーン類と比較すると高速走行、遠距離走行が可能であ
る。

【００２０】

【発明の実施の説明】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて説明する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明を実施したタイヤ用すべり止め
装置を一部省略して示す斜視図

【図２】 接続金具部を示す斜視図

【図３】 同すべり止め装置を装着したタイヤを
示す斜視図

【図４】 図３におけるＩＶ−ＩＶ線断面図

【符号の説明】

ａ・・・タイヤ用すべり止め装置 ｂ・・・タイヤ ｂ１・・・凹溝 １・・・ロープ体 ２・・・接続金具 ２１・・・接続金具１ ２２・・・接続金具２ ２３・・・接続金具３ ３・・・すべり止め金具 ３１・・・かしめ金具 ３２・・・すべり止めピン

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 タイヤ外周面に周設される凹溝
   内嵌装して、両端部を着脱可能に接続せしめるロープ体
   と、該ロープ体の外周に固着した、すべり止めピンを内
   蔵する金具より構成されるタイヤ用すべり止め装置。
2. 【請求項２】 上記ロープ体の両端をロープ体
   の自由な位置で着脱可能に接続する接続金具を備え、該
   接続金具は、ロープ体の一端部に固着される接続金具と
   他端部に嵌合可能な接続金具から成る請求項１記載のタ
   イヤ用すべり止め装置。
3. 【請求項３】 上記ロープ体をワイヤーロープ
   材により構成して成る請求項１、２記載のタイヤ用すべ
   り止め装置。