JP4065213B2 - シリコン基板のエッチング方法及びエッチング装置 - Google Patents

シリコン基板のエッチング方法及びエッチング装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドライエッチングプロセスによって、シリコン基板に、例えば、溝などの構造面を形成するシリコン基板のエッチング方法及びエッチング装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ドライエッチングプロセスによってシリコン基板上に溝などの構造物を形成する、例えば半導体集積回路の分野では、益々高集積化,高密度化が進められており、高精度にトレンチ(深溝若しくは深穴)を形成することのできるエッチング技術が求められている。そして、このようなトレンチエッチングを目的としたエッチング法として、従来、特表平7−503815号公報に開示されるようなエッチング法が知られている。
【0003】
このエッチング法は、シリコン基板表面に所望形状のエッチングマスクを形成した後、プラズマ化したSFとArの混合ガスを用い基板表面をドライエッチングして溝若しくは穴を形成するエッチング工程と、同じくプラズマ化したCHFとArの混合ガスを用い、前記溝若しくは穴(以下、溝等という)の側壁に保護膜を形成する重合工程(保護膜形成工程)とを交互に繰り返すことによって、深溝若しくは深穴(以下、深溝等という)を形成するというものである。
【0004】
このエッチング法によれば、ドライエッチングによって順次形成された溝等の壁面がその後保護膜によって被覆され、以降のドライエッチングの際にこの保護膜により前記壁面が保護されるため、極端なサイドエッチングやアンダーカットが防止され、見かけ上垂直な壁面を備えた溝等を形成することができる。
【0005】
ところが、上述したエッチング法には、次のような問題が存在した。即ち、上記のエッチング法は、前記壁面に対する保護膜の形成を伴わないエッチング工程と、壁面に保護膜を形成する工程とを順次交番的に繰り返すというものであるため、エッチングされて新たに形成される壁面は、保護膜が形成されていない状態となっている。このため、エッチング工程では、エッチンググランド(溝等の底面)とともにこの壁面がエッチングされ、この結果、壁面が垂直方向に波打ったものとなり、加工精度の悪いものとなるのである。そして、壁面に形成されたこのような凹凸が原因となって、半導体集積回路の分野における高集積化,高密度化が阻害されていた。
【0006】
そこで、本発明者らは、シリコン基板に常時電力を印加してバイアス電位を与えた状態で、エッチングガスと保護膜形成ガスとの混合ガスを用いてエッチング工程と保護膜形成工程の双方の工程を実施し、エッチング工程では多量のエッチングガスと少量の保護膜形成ガスとの混合ガスを用い、保護膜形成工程では少量のエッチングガスと多量の保護膜形成ガスとの混合ガスを用いるようにしたエッチング法を、特願2001−299435号において既に提案している。
【0007】
このエッチング法によれば、エッチングガスと保護膜形成ガスとの混合ガスを用いてエッチング工程及び保護膜形成工程が実施されるので、エッチング工程では、エッチンググランドがエッチングガスによってエッチングされるとともに、エッチングによって順次形成される垂直な構造面が、保護膜形成ガスからもたらされる保護膜によって直ちに被覆され、引き続いて実行される保護膜形成工程において、前記垂直な構造面が更に強固に保護膜によって被覆される。これにより、当該垂直な構造面に対するエッチングが抑制され、その表面の凹凸が小さく、しかも直角度に優れた垂直構造面を形成することができる。
【0008】
また、シリコン基板に常時電力を印加してバイアス電位を与えているので、エッチンググランドをイオン照射により物理的にエッチングすることができ、エッチング工程ではエッチング速度が速まる一方、保護膜形成工程ではエッチンググランドに保護膜が形成されるのを防止することができ、その結果、全体のエッチング加工時間を短くすることができるという効果も奏される。
【0009】
ところが、このエッチング法では、上記のように、エッチングガスと保護膜形成ガスとの混合ガスを用いてエッチングするので、エッチングによって形成された垂直構造面を有効に保護することができるという効果がある反面、エッチンググランドでは、エッチングガスやイオン照射によるエッチングと、このエッチングを抑制する保護膜の形成という相反する作用とが同時に進行するため、エッチング作用をなすエネルギが保護膜の剥離にも費やされることとなり、この分、エッチング時に保護膜形成ガスを用いないエッチング法に比べて、エッチング速度が低下するというデメリットを有している。
【0010】
また、保護膜形成工程については、エッチングガスやイオンによって、エッチンググランドに保護膜が形成されるのを抑制することができ、全体のエッチング加工時間を短くすることができるという効果が奏される反面、エッチングガスは垂直構造面にも作用するため、当該垂直構造面がエッチングされ易い環境となり、場合によっては、その表面を十分に平滑にすることができないというデメリットがある。
【0011】
そこで、本発明者らは前記混合ガスの混合割合について鋭意研究を重ねた結果、エッチング進行工程で保護膜形成ガスを用いず、且つ保護膜形成工程でエッチングガスを用いないエッチング法に比べて、エッチング速度を速くし、しかもエッチングによって形成される垂直構造面が十分に平滑で直角度に優れたものとなるような最適な混合割合について知見を得るに至った。
【0012】
斯くして、本発明は、エッチング速度を低下させることなく、しかもエッチングによって形成される垂直構造面を十分に平滑で直角度に優れたものとすることができるシリコン基板のエッチング方法及びエッチング装置の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成するための本発明は、シリコン基板表面にエッチングマスクを形成するマスク形成工程と、高周波電力によりプラズマ化したエッチングガスを用いて前記エッチングマスクの開口部から前記シリコン基板表面をドライエッチングして所定の構造面を形成するエッチング工程とを順次実施することによりシリコン基板をエッチングする方法であって、
前記エッチング工程を、
前記シリコン基板に常時電力を印加してバイアス電位を与えつつ、
エッチングガスとしてのSFガスと、保護膜形成ガスとしてのC等のフロロカーボンガス(CxFy)との混合ガスを用いて、主としてエッチンググランドにおける前記ドライエッチングを進行させる工程と、
同じく前記SFガスとフロロカーボンガスとの混合ガスを用いて、主としてエッチンググランドに対して垂直な前記構造面に保護膜を形成させる工程とを順次繰り返して行うようにしたエッチング方法において、
前記ドライエッチング進行工程における前記混合ガスを、SFガス100容量に対してフロロカーボンガスを5〜12容量混合させたものとし、
前記保護膜形成工程における前記混合ガスを、フロロカーボンガス100容量に対してSFガスを2〜5容量混合させたものとしたことを特徴とするシリコン基板のエッチング方法に係る。
【0014】
この発明によれば、上記ドライエッチングを進行させる工程では、エッチンググランドがSFガスやイオン照射によってエッチングされるとともに、エッチングによって順次形成される垂直な構造面がフロロカーボンガスからもたらされる保護膜によって直ちに被覆される。
【0015】
また、引き続いて実行される保護膜形成工程では、前記垂直な構造面が保護膜によって更に強固に被覆されるとともに、エッチングガスやイオン照射によって、エッチンググランドに保護膜が形成されるのが抑制される。
【0016】
尚、上記のように、ドライエッチング進行工程における前記混合ガスは、SFガス100容量に対してフロロカーボンガスを5〜12容量混合させたもの、即ち、SFガスとフロロカーボンガスとを容量比で100:5〜12の範囲で混合したものが好ましい。フロロカーボンガスの量が5容量未満であると、フロロカーボンガスの量が少なすぎて、エッチングによって形成された垂直構造面を有効に保護することができず、一方、フロロカーボンガスの量が12容量を超えると、フロロカーボンガスの量が多すぎて、エッチンググランドに保護膜が形成され易く、エッチング作用をなすエネルギが保護膜の剥離に多く費やされて、エッチング時に保護膜形成ガスを用いないエッチング法に比べて、エッチング速度が低下するからである。
【0017】
また、保護膜形成工程における前記混合ガスは、フロロカーボンガス100容量に対してSFガスを2〜5容量混合させたもの、即ち、フロロカーボンガスとSFガスとを容量比で100:2〜5の範囲で混合させたものが好ましい。SFガスの量が2容量未満であると、SFガスの量が少なすぎて、エッチンググランドに保護膜が形成されるのを十分に抑制することができないため、十分なエッチング速度が得られず、一方、SFガスの量が5容量を超えると、SFガスの量が多すぎて、垂直構造面がエッチングされ易い環境となり、その表面精度が悪化するからである。
【0018】
斯くして、この発明によれば、SFガスとフロロカーボンガスとの混合ガスを用いいるとともに、ドライエッチング進行工程における混合ガス、及び保護膜形成工程における混合ガスを、それぞれ上記混合比率とすることで、ドライエッチング進行工程で保護膜形成ガスを用いず、且つ保護膜形成工程でエッチングガスを用いないエッチング法に比べて、エッチング速度を速くし、しかも、エッチングによって形成される垂直構造面を、表面精度の高い平滑面とすることができる。
【0019】
また、前記シリコン基板に印加する電力は、これを、前記ドライエッチング進行工程においては高くし、前記保護膜形成工程においては低くするのが好ましい。このようにすれば、前記ドライエッチング進行工程におけるイオンの照射速度を高め、エッチング速度を速めることができる一方、保護膜形成工程においては、前記垂直構造面に形成された保護膜が照射イオンによって剥離されるのを極僅かなものとすることができ、前記垂直構造面をより効果的に保護することができる。
【0020】
更に、前記プラズマを発生させるための高周波電力についても、これを、前記ドライエッチング進行工程においては高くし、前記保護膜形成工程においては低くするのが好ましい。このようにすれば、前記ドライエッチング進行工程ではSFガスが効率よくプラズマ化してエッチング速度が速まり、一方、保護膜形成工程ではプラズマ化するSFガスの割合が低下して、垂直構造面がエッチングされ難くなり、当該垂直構造面をより効果的に保護することができる。
【0021】
また、上記エッチング工程は、ドライエッチング進行工程から開始しても、或いは保護膜形成工程から開始しても良いが、保護膜形成工程から開始する方が前記垂直構造面の凹凸をより小さなものとすることができる点で好ましい。
【0022】
そして、上述したエッチング方法は、以下のエッチング装置によってこれを好適に実施することができる。
【0023】
即ち、このエッチング装置は、被エッチング物たるシリコン基板を収納するエッチングチャンバと、前記エッチングチャンバ内の下部位置に配設され、前記シリコン基板が載置される基台と、前記エッチングチャンバ内にエッチングガスたるSFガスを供給するエッチングガス供給手段と、前記エッチングチャンバ内に保護膜形成ガスたるフロロカーボンガスを供給する保護膜形成ガス供給手段と、前記エッチングチャンバ内を減圧する減圧手段と、前記エッチングチャンバの外周にこれと対向するように配設されたコイルを備え、該コイルに高周波電力を印加して、前記エッチングチャンバ内に供給された前記SFガス及びフロロカーボンガスをプラズマ化するプラズマ生成手段と、前記基台に高周波電力を印加する基台電力印加手段と、前記エッチングガス供給手段及び前記保護膜形成ガス供給手段により前記エッチングチャンバ内に供給される前記SFガス及びとフロロカーボンガスの流量を制御するガス流量制御手段と、前記プラズマ生成手段のコイルに印加される電力を制御するコイル電力制御手段と、前記基台電力印加手段により基台に印加される電力を制御する基台電力制御手段とを備えて構成され、
前記ガス流量制御手段は、前記SFガスとフロロカーボンガスを連続的且つその供給量を周期的に変化させて前記エッチングチャンバ内に供給するとともに、両者の位相が逆となるように前記供給量を制御し、更に、前記SFガスの多量供給時にはSFガス100容量に対してフロロカーボンガスを5〜12容量供給し、前記フロロカーボンガスの多量供給時にはフロロカーボンガス100容量に対してSFガスを2〜5容量供給するように構成されてなることを特徴とする。
【0024】
尚、前記基台電力制御手段は、前記基台に印加される電力を、前記SFガスの多量供給時には高くし、前記フロロカーボンガスの多量供給時には低くするように構成されているのが好ましい。
【0025】
また、前記コイル電力制御手段も同様に、前記コイルに印加される電力を、前記SFガスの多量供給時には高くし、前記フロロカーボンガスの多量供給時には低くするように構成されているのが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態について添付図面に基づき説明する。
【0027】
まず、本実施形態に係るエッチング装置の構成について図1に基づき説明する。図1は本実施形態に係るエッチング装置の概略構成を一部ブロック図で示す断面図である。
【0028】
図1に示すように、このエッチング装置1は、セラミックなどからなり、内部にエッチング室2aが形成された筐体状のエッチングチャンバ2と、前記エッチング室2a内の下部領域に配設され、被エッチング物たるシリコン基板Sを載置する基台3と、エッチング室2a内にエッチングガスたるSFガス及び保護膜形成ガスたるC等のフロロカーボンガス(CxFy)を供給するガス供給部7と、エッチング室2a内を減圧する減圧部13と、エッチング室2a内に供給されたSFガス及びフロロカーボンガスをプラズマ化するプラズマ生成部15と、前記基台3に高周波電力を印加する高周波電源18と、これら各部の作動を制御する制御装置20とを備えている。
【0029】
前記基台3上には、シリコン基板SがOリング4などのシール部材を介して載置される。基台3はその基部3aがエッチング室2a外に導出されるように設けられており、その中心部には、基台3とシリコン基板Sとの間に形成された空間5aに通じる連通路5が設けられ、この連通路5を通して前記空間5a内にヘリウムガスが充填,封入されている。また、基台3には冷却水循環路6が形成されており、この冷却水循環路6内を循環する冷却水(20℃)により、前記基台3及びヘリウムガスを介して、前記シリコン基板Sが冷却されるようになっている。また、この基台3には前記高周波電源18によって13.56MHzの高周波電力が印加されており、基台3及び基台3上に載置されたシリコン基板Sにバイアス電位を生じるようになっている。
【0030】
前記ガス供給部7は、前記エッチングチャンバ2の上端部に接続されたガス供給管8と、このガス供給管8にそれぞれマスフローコントローラ11,12を介して接続されたガスボンベ9,10とからなり、マスフローコントローラ11,12により流量調整されたガスがガスボンベ9,10からエッチング室2a内に供給されるようになっている。尚、本例では、ガスボンベ9内にはエッチング用のSFガスが充填され、ガスボンベ10内には保護膜形成用のCガスが充填されている。
【0031】
前記減圧部13は、前記エッチングチャンバ2の下端部に接続された排気管14と、この排気管14に接続された図示しない真空ポンプとからなり、この真空ポンプ(図示せず)によって前記エッチング室2a内が所定の低圧に減圧されるようになっている。
【0032】
前記プラズマ生成部15は、前記エッチングチャンバ2の前記基台3より高い位置の外周に沿って配設されたコイル16と、このコイル16に13.56MHzの高周波電力を印加する高周波電源17とからなり、コイル16に高周波電力を印加することによりエッチング室2a内の空間に変動磁場が形成され、エッチング室2a内に供給されたガスがこの変動磁場によって誘起される電界によってプラズマ化されるようになっている。
【0033】
また、前記制御装置20は、前記マスフローコントローラ11,12を制御し、ガスボンベ9,10からエッチング室2a内に供給されるガス流量を調整するガス流量制御手段21と、前記コイル16に印加される高周波電力を制御するコイル電力制御手段22と、前記基台3に印加される高周波電力を制御する基台電力制御手段23とからなる。
【0034】
次に、以上の構成を備えたエッチング装置1によりシリコン基板Sをエッチングするその態様について説明する。
【0035】
まず、フォトリソグラフィなどを用いて所望形状のエッチングマスク(例えばレジスト膜やSiO膜など)をシリコン基板S上に形成した後、このシリコン基板Sをエッチングチャンバ2内に搬入し、Oリング4を介して基台3上に載置する。この後、連通路5から空間5a内にヘリウムガスを充填,封入する。なお、冷却水循環路6内の冷却水は絶えず循環されている。
【0036】
ついで、ガスボンベ9及び10からSFガス及びCガスをそれぞれエッチング室2a内に供給するとともに、コイル16に高周波電力を印加し、基台3に高周波電力を印加する。
【0037】
エッチング室2a内に供給されるSFガスの流量は、図2(a)に示すように、Ve2からVe1の範囲で矩形波状に変化し、また、Cガスの流量は、図2(b)に示すように、Vd2からVd1の範囲で矩形波状に変化し、且つSFガスの位相とCガスの位相とが相互に逆になるようにそれぞれガス流量制御手段21によって制御される。
【0038】
そして、SFガスの流量Ve1とCガスの流量Vd2との流量比(即ち、混合容量比)Ve1:Vd2が100:5〜12の範囲となるように、また、SFガスの流量Ve2とCガスの流量Vd1との流量比(即ち、混合容量比)Ve2:Vd1が2〜5:100の範囲となるように、前記ガス流量制御手段21によって制御される。
【0039】
また、コイル16に印加される高周波電力は、図2(c)に示すように、Wc2からWc1の範囲で矩形波状に変化し、基台3に印加される高周波電力は、図2(d)に示すように、Wp2からWp1の範囲で矩形波状に変化し、且つコイル16に印加される高周波電力の位相と基台3に印加される高周波電力の位相とが同位相となるようにそれぞれコイル電力制御手段22,基台電力制御手段23によって制御される。
【0040】
エッチング室2a内に供給されたSFガス及びCガスは、コイル16によって生じた変動磁界内で、イオン,電子,Fラジカルなどを含むプラズマとなり、プラズマはこの変動磁界の作用によって高密度に維持される。プラズマ中に存在するFラジカルはSiと化学的に反応して、シリコン基板SからSiを持ち去る、即ちシリコン基板Sをエッチングする働きをし、イオンは基台3及びシリコン基板Sに生じた自己バイアス電位により基台3及びシリコン基板Sに向けて加速され、シリコン基板Sに衝突してこれをエッチングする。斯くして、これらFラジカル及びイオンによってマスク開口部のシリコン基板S表面(エッチンググランド)がエッチングされ、所定幅及び深さの溝等が形成される。
【0041】
一方、Cガスはプラズマ化されることにより重合物となって溝等の壁面及び底面(エッチンググランド)に堆積してフロロカーボン膜を形成する働きをする。このフロロカーボン膜はFラジカルと反応せず、Fラジカルに対する保護膜として作用し、この保護膜によってサイドエッチングやアンダーカットが防止される。
【0042】
このように、SFガス及びCガスを同時にエッチング室2a内に供給して得られるプラズマの存在下では、Fラジカル及びイオン照射によるエッチングと、重合による保護膜の形成という相反する作用が同時に溝等の壁面及び底面上で進行する。詳細には、イオン照射の多い底面では、重合物の堆積よりもイオン照射による重合物の剥離の方がより強く作用して、Fラジカル及びイオンによるエッチングが進行し易く、一方イオン照射の少ない壁面では、イオン照射による重合物の剥離よりも重合物の堆積の方がより強く作用して、保護膜の形成が進行し易い。
【0043】
以上のことを考慮して本実施形態においては、SFガス及びCガスの流量、並びにコイル16に印加される高周波電力及び基台3に印加される高周波電力を、上述した如く図2に示すようにそれぞれ制御している。
【0044】
具体的には、図2においてeで示す時間帯については、SFガスの供給量をVe1と多くし、Cガスの供給量をVd2と少なくするとともに、コイル16に印加される高周波電力をWc1と高くし、基台3に印加される高周波電力をWp1と高くしている。SFガスの供給量を多くし、Cガスの供給量を少なくし、コイル16に印加される高周波電力を高くすることにより、エッチングに必要なFラジカルやイオンを適量生成することができる一方、重合物の生成をサイドエッチングやアンダーカットを防止することができる最低限の量に押さえることができる。また、基台3に印加される高周波電力を高くすることにより、イオン照射速度を高め、エッチング速度を高めることができる。
【0045】
以上により、イオン照射の多いエッチンググランド(底面)については、重合物の堆積よりもイオン照射による重合物の剥離の方がかなり強く作用して、Fラジカルやイオンによるエッチングが進行する一方、イオン照射の少ない壁面では、イオン照射による重合物の剥離よりも重合物の堆積の方がより強く作用して、保護膜の形成が進行し、エッチングによって順次形成される壁面がこの保護膜によって直ちに被覆される。
【0046】
一方、図2においてdで示す時間帯については、SFガスの供給量をVe2と少なくし、Cガスの供給量をVd1と多くするとともに、コイル16に印加される高周波電力をWc2と低くし、基台3に印加される高周波電力をWp2と低くしている。SFガスの供給量を少なくし、Cガスの供給量を多くすることにより、保護膜形成に必要な重合物をより多く生成することができる一方、Fラジカルやイオンの生成を、エッチンググランドに堆積される重合物を剥離するのに必要な最低限の量に押さえることができる。また、基台3に印加される高周波電力を低くすることにより、エッチンググランドに堆積される重合物を剥離するのに必要な程度にイオン照射速度を遅くすることができ、壁面に堆積される保護膜がイオン照射によって剥離されるのを防止することができる。
【0047】
以上により、エッチンググランド(底面)については、堆積される重合物をイオン照射によって剥離する程度にエッチングが抑制される一方、イオン照射の少ない壁面では、より多くの重合物が堆積して、強固な保護膜が形成される。
【0048】
斯くして、以上のe工程及びd工程を順次繰り返して実施することにより、主としてエッチングの進行する工程と、主として保護膜形成の進行する工程とが交番的に繰り返され、エッチングによって順次形成される壁面が保護膜によって直ちに被覆されるとともに、引き続いて実行される工程において、保護膜が更に強固に形成されるので、上述したサイドエッチングやアンダーカットを確実に防止することができ、これにより、内壁面が垂直であり且つその凹凸が所定の基準値以下であるトレンチを、効率よくシリコン基板S上に形成することができる。
【0049】
このような作用を奏するための前記SFガスの流量Ve1は60〜600ml/minの範囲であるのが好ましく、前記Cガスの流量Vd1は50〜400ml/minの範囲であるのが好ましい。
【0050】
また、上記のように、Cガスの流量Vd2は、SFガスの流量Ve1との比において、Vd2:Ve1が5〜12:100の範囲となるような流量であるのが好ましい。Vd2が5未満であると、Cガスの量が少なすぎて、エッチングによって形成された壁面を有効に保護することができず、一方、Vd2が12を超えると、Cガスの量が多すぎて、エッチンググランドに保護膜が形成され易く、エッチング作用をなすエネルギが保護膜の剥離に多く費やされて、エッチング速度が低下するからである。
【0051】
また、SFガスの流量Ve2は、Cガスの流量Vd1との比において、Ve2:Vd1が2〜5:100の範囲となるような流量であるのが好ましい。Ve2が2未満であると、SFガスの量が少なすぎて、エッチンググランドに保護膜が形成されるのを十分に抑制することができないため、十分なエッチング速度が得られず、一方、Ve2が5を超えると、SFガスの量が多すぎて、前記壁面がエッチングされ易い環境となり、その表面精度が悪化するからである。
【0052】
また、コイル16に印加される高周波電力Wc1は800〜3000Wの範囲であるのが好ましく、Wc2は600〜2500Wの範囲であるのが好ましい。更に、基台3に印加される高周波電力Wp1は3〜50W(更に好ましくは10〜50W)の範囲であるのが好ましく、Wp2は2〜25W(更に好ましくは5〜25W)の範囲であるのが好ましい。
【0053】
また、前記e工程の実施時間は3〜45秒の範囲が好ましく、前記d工程の実施時間は3〜30秒の範囲が好ましい。
【0054】
このように、本例によれば、SFガスとCガス(フロロカーボンガス)との混合ガスを用いいるとともに、エッチング進行工程における混合ガス、及び保護膜形成工程における混合ガスを、それぞれ上記混合比率とすることで、エッチング進行工程で保護膜形成ガスを用いず、且つ保護膜形成工程でエッチングガスを用いないエッチング法に比べて、エッチング速度を速くし、しかも、エッチングによって形成される壁面を、表面精度の高い平滑面とすることができる。
【0055】
そして、このような精度の高いエッチングを行うことで、半導体集積回路の高集積化や高密度化を図ることができ、また、形状精度の高いマイクロマシンを製造することができる。
【0056】
【実施例】
以下、本発明におけるより具体的な効果を実験例に基づいて説明する。
【0057】
1.実験例1
エッチングガスとしてSFガスを用い、保護膜形成ガスとしてCガスを用い、コイル16に印加される高周波電力Wc1を2200W、Wc2を1500Wとし、基台3に印加される高周波電力Wp1を40W、Wp2を20Wとし、e工程のSFガスの流量Ve1を450ml/minとし、d工程のCガスの流量Vd1を150ml/minとするとともに、d工程のSFガスの流量Ve2を、0ml/min,3ml/min,4.5ml/min,7.5ml/min,15ml/minと変化させ、且つ、e工程のCガスの流量Vd2を、0ml/min,22.5ml/min,31.5ml/min,54ml/min,90ml/min,135ml/minと変化させた各条件下でシリコン基板をエッチングし、当該シリコン基板上に図3に示すような穴31を形成した。
【0058】
尚、e工程の処理時間を8.5秒とし、d工程の処理時間を3秒として、このe工程とd工程とを15分間繰り返して実施した。また、エッチングチャンバ2内の圧力は、e工程では4.0Pa、d工程では1.9Paであった。
【0059】
そして、上記各エッチング条件下でのエッチング速度、並びに形成された穴壁面32の表面精度(凹凸)ρ(nm)、及び壁面32の溝底面に対する角度θ(°)をそれぞれ測定した。その結果を、図4乃至図9に示す。尚、図4は、上記各エッチング条件下におけるエッチング速度(μm/min)の測定結果を示した表であり、図5は、そのグラフである。また、図6は、前記表面精度(凹凸)ρ(nm)の測定結果を示した表であり、図7は、そのグラフである。また、図8は、前記角度θ(°)の測定結果を示した表であり、図9は、そのグラフである。
【0060】
また、図4、図6、図8において、SFガスの流量Ve2は、Cガスの流量Vd1(150ml/min)を100とした場合の流量(容量)比でこれを表し、Cガスの流量Vd2も同様に、SFガスの流量Ve1(450ml/min)を100とした場合の流量(容量)比でこれを表している。
【0061】
図4乃至図9に示すように、d工程でSFガスを用いない場合(A=0の場合)には、e工程でのCガスの流量Vd2を多くするほど表面精度(凹凸)ρ(nm)や角度θ(°)は良好となるが、エッチング速度が低下する傾向にあり、また、e工程でCガスを用いない場合には、d工程でのSFガスの流量Ve2を多くするほどエッチング速度は速くなるが、その一方、表面精度(凹凸)ρ(nm)や角度θ(°)が悪化する傾向にあることが分かる。
【0062】
そして、この結果から、d工程でのSFガスの流量Ve2及びをe工程でのCガスの流量Vd2を適量とすることで、エッチング速度、表面精度(凹凸)ρ(nm)及び角度θ(°)のそれぞれを良好なものとすることができると予想されるが、本実験例では、上記図4乃至図9に示すように、SFガスの流量Ve2のCガスの流量Vd1に対する流量比が2〜5の範囲であり、且つCガスの流量Vd2のSFガスの流量Ve1に対する流量比が5〜12の範囲である場合に、e工程でCガスを用いず、且つd工程でSFガスを用いない場合(即ち、A=0及びB=0の場合)と比べて、エッチング速度が速く、しかも表面精度(凹凸)ρ(nm)や角度θ(°)を良好にできることが判明した。
【0063】
尚、エッチング速度は、速ければ速い程好ましいが、本例では、上記のように、e工程でCガスを用いず、且つd工程でSFガスを用いない場合(即ち、A=0及びB=0の場合)と比べて、同程度以上となるエッチング速度を好ましい速度と判断した。また、表面精度(凹凸)ρ(nm)についても、これが小さい方が好ましいが、e工程でCガスを用いず、且つd工程でSFガスを用いない場合(即ち、A=0及びB=0の場合)と比べて、同程度以下となる表面精度を好ましい精度と判断した。更に、角度θ(°)は、90°に近い方がより好ましいが、91°以下を好ましい角度とした。
【0064】
2.実験例2
同じくエッチングガスとしてSFガスを用い、保護膜形成ガスとしてCガスを用い、コイル16に印加される高周波電力Wc1を900W、Wc2を800Wとし、基台3に印加される高周波電力Wp1を25W、Wp2を5Wとし、e工程のSFガスの流量Ve1を200ml/minとし、d工程のCガスの流量Vd1を60ml/minとするとともに、d工程のSFガスの流量Ve2を、0ml/min,1.2ml/min,1.8ml/min,3ml/min,6ml/minと変化させ、且つ、e工程のCガスの流量Vd2を、0ml/min,10ml/min,14ml/min,24ml/min,40ml/minと変化させた各条件下でシリコン基板をエッチングし、当該シリコン基板上に図3に示すような穴31を形成した。
【0065】
尚、e工程の処理時間を15秒とし、d工程の処理時間を7秒として、このe工程とd工程とを30分間繰り返して実施した。また、エッチングチャンバ2内の圧力は、e工程では2.5Pa、d工程では0.8Paであった。
【0066】
そして、上記各エッチング条件下で、そのエッチング速度、並びに形成された穴壁面32の表面精度(凹凸)ρ(nm)、及び壁面32の溝底面に対する角度θ(°)をそれぞれ測定した。その結果を、図10乃至図15に示す。尚、図10は、上記各エッチング条件下におけるエッチング速度(μm/min)の測定結果を示した表であり、図11は、そのグラフである。また、図12は、前記表面精度(凹凸)ρ(nm)の測定結果を示した表であり、図13は、そのグラフである。また、図14は、前記角度θ(°)の測定結果を示した表であり、図15は、そのグラフである。
【0067】
また、図10、図12、図14において、SFガスの流量Ve2は、Cガスの流量Vd1(60ml/min)を100とした場合の流量比でこれを表し、Cガスの流量Vd2も同様に、SFガスの流量Ve1(200ml/min)を100とした場合の流量比でこれを表している。
【0068】
図10乃至図15に示すように、この実験例においても、d工程でSFガスを用いない場合(A=0の場合)には、e工程でのCガスの流量Vd2を多くするほど表面精度(凹凸)ρ(nm)や角度θ(°)は良好となるが、エッチング速度が低下する傾向にあり、また、e工程でCガスを用いない場合には、d工程でのSFガスの流量Ve2を多くするほどエッチング速度は速くなるが、その一方、表面精度(凹凸)ρ(nm)や角度θ(°)が悪化する傾向にあることが分かり、この結果から、d工程でのSFガスの流量Ve2及びをe工程でのCガスの流量Vd2を適量とすることにより、エッチング速度、表面精度(凹凸)ρ(nm)及び角度θ(°)のそれぞれを良好なものにできることが分かる。
【0069】
そして、本実験例においても、上記図10乃至図15に示すように、SFガスの流量Ve2のCガスの流量Vd1に対する流量比が2〜5の範囲であり、且つCガスの流量Vd2のSFガスの流量Ve1に対する流量比が5〜12の範囲である場合に、エッチング速度、表面精度(凹凸)ρ(nm)及び角度θ(°)のいずれをも良好にできることが判明した。尚、エッチング速度、表面精度(凹凸)ρ(nm)及び角度θ(°)の好ましい範囲については、上記実験例1における基準と同じ基準に依ることとした。
【0070】
実験例2は、実験例1に比べてコイル16に印加される高周波電力Wc1及びWc2を下げ、基台3に印加される高周波電力Wp1及びWp2を下げるとともに、これに応じて、SFガスの流量Ve1及びCガスの流量Vd1を少なくした条件下で実験を行ったが、これら、実験例1及び2から分かるように、コイル16に印加される高周波電力Wc1,Wc2及び基台3に印加される高周波電力Wp1,Wp2の大きさに依らず、また、SFガスの流量Ve1及びCガスの流量Vd1の多い少ないに依らず、SFガスの流量Ve2のCガスの流量Vd1に対する流量比が2〜5の範囲であり、且つCガスの流量Vd2のSFガスの流量Ve1に対する流量比が5〜12の範囲である場合に、エッチング速度、表面精度(凹凸)ρ(nm)及び角度θ(°)のいずれをもを良好にできることが分かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るエッチング装置の概略構成を一部ブロック図で示す断面図である。
【図2】SFガス及びCガスの流量、並びにコイル及び基台に印加される高周波電力の制御状態を示すタイミングチャートである。
【図3】実験例における評価方法を説明するための説明図である。
【図4】実験例1におけるエッチング速度の測定結果を示した表である。
【図5】実験例1におけるエッチング速度の測定結果を示したグラフである。
【図6】実験例1における表面精度ρの測定結果を示した表である。
【図7】実験例1における表面精度ρの測定結果を示したグラフである。
【図8】実験例1における角度θの測定結果を示した表である。
【図9】実験例1における角度θの測定結果を示したグラフである。
【図10】実験例2におけるエッチング速度の測定結果を示した表である。
【図11】実験例2におけるエッチング速度の測定結果を示したグラフである。
【図12】実験例2における表面精度ρの測定結果を示した表である。
【図13】実験例2における表面精度ρの測定結果を示したグラフである。
【図14】実験例2における角度θの測定結果を示した表である。
【図15】実験例2における角度θの測定結果を示したグラフである。
【符号の説明】
S シリコン基板
1 エッチング装置
2 エッチングチャンバ
2a エッチング室
3 基台
7 ガス供給部
8 ガス供給管
9,10 ガスボンベ
11,12 マスフローコントローラ
13 減圧部
14 排気管
15 プラズマ生成部
16 コイル
17,18 高周波電源
20 制御装置
21 ガス流量制御手段
22 コイル電力制御手段
23 基台電力制御手段

Claims (6)

  1. シリコン基板表面にエッチングマスクを形成するマスク形成工程と、高周波電力によりプラズマ化したエッチングガスを用いて前記エッチングマスクの開口部から前記シリコン基板表面をドライエッチングして所定の構造面を形成するエッチング工程とを順次実施することによりシリコン基板をエッチングする方法であって、
    前記エッチング工程を、
    前記シリコン基板に常時電力を印加してバイアス電位を与えつつ、
    エッチングガスとしてのSFガスと、保護膜形成ガスとしてのフロロカーボンガスとの混合ガスを用いて、主としてエッチンググランドにおける前記ドライエッチングを進行させる工程と、
    同じく前記SFガスとフロロカーボンガスとの混合ガスを用いて、主としてエッチンググランドに対して垂直な前記構造面に保護膜を形成させる工程とを順次繰り返して行うようにしたエッチング方法において、
    前記ドライエッチング進行工程における前記混合ガスを、SFガス100容量に対してフロロカーボンガスを5〜12容量混合させたものとし、
    前記保護膜形成工程における前記混合ガスを、フロロカーボンガス100容量に対してSFガスを2〜5容量混合させたものとしたことを特徴とするシリコン基板のエッチング方法。
  2. 前記シリコン基板に印加する電力を、前記ドライエッチング進行工程においては高くし、前記保護膜形成工程においては低くすることを特徴とする請求項1記載のシリコン基板のエッチング方法。
  3. 前記エッチング工程においてプラズマを発生させるための高周波電力を、前記ドライエッチング進行工程においては高くし、前記保護膜形成工程においては低くすることを特徴とする請求項1又は2記載のシリコン基板のエッチング方法。
  4. 被エッチング物たるシリコン基板を収納するエッチングチャンバと、
    前記エッチングチャンバ内の下部位置に配設され、前記シリコン基板が載置される基台と、
    前記エッチングチャンバ内にエッチングガスたるSFガスを供給するエッチングガス供給手段と、
    前記エッチングチャンバ内に保護膜形成ガスたるフロロカーボンガスを供給する保護膜形成ガス供給手段と、
    前記エッチングチャンバ内を減圧する減圧手段と、
    前記エッチングチャンバの外周にこれと対向するように配設されたコイルを備え、該コイルに高周波電力を印加して、前記エッチングチャンバ内に供給された前記SFガス及びフロロカーボンガスをプラズマ化するプラズマ生成手段と、
    前記基台に高周波電力を印加する基台電力印加手段と、
    前記エッチングガス供給手段及び前記保護膜形成ガス供給手段により前記エッチングチャンバ内に供給される前記SFガス及びとフロロカーボンガスの流量を制御するガス流量制御手段と、
    前記プラズマ生成手段のコイルに印加される電力を制御するコイル電力制御手段と、
    前記基台電力印加手段により基台に印加される電力を制御する基台電力制御手段とを備えて構成され、
    前記ガス流量制御手段は、前記SFガスとフロロカーボンガスを連続的且つその供給量を周期的に変化させて前記エッチングチャンバ内に供給するとともに、両者の位相が逆となるように前記供給量を制御し、更に、前記SFガスの多量供給時にはSFガス100容量に対してフロロカーボンガスを5〜12容量供給し、前記フロロカーボンガスの多量供給時にはフロロカーボンガス100容量に対してSFガスを2〜5容量供給するように構成されてなることを特徴とするシリコン基板のエッチング装置。
  5. 前記基台電力制御手段は、前記基台に印加される電力を、前記SFガスの多量供給時には高くし、前記フロロカーボンガスの多量供給時には低くするように構成されてなることを特徴とする請求項4記載のシリコン基板のエッチング装置。
  6. 前記コイル電力制御手段は、前記コイルに印加される電力を、前記SFガスの多量供給時には高くし、前記フロロカーボンガスの多量供給時には低くするように構成されてなることを特徴とする請求項4又は5記載のシリコン基板のエッチング装置。
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