JP4512533B2 - エッチング方法及びエッチング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エッチングガスをプラズマ化してシリコン基板をエッチングするエッチング工程と、保護膜形成ガスをプラズマ化してシリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成工程とを交互に繰り返して実行するように構成されたシリコン基板のエッチング方法及びエッチング装置に関する。
従来、上記エッチング方法として、例えば、特表平7−503815号公報に開示されたものが知られている。このエッチング方法は、処理チャンバ内の基台上にシリコン基板を載置した後、図8に示すように、処理チャンバ内にエッチングガスを一定流量で供給してプラズマ化するとともに、基台にバイアス電位を与え、シリコン基板をエッチングするエッチング工程Eと、処理チャンバ内に保護膜形成ガスを一定流量で供給してプラズマ化し、シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成工程Dとを交互に繰り返して実行することにより、シリコン基板をエッチングするというものである。
エッチング工程Eでは、エッチングガスがプラズマ化され、イオン,電子,ラジカルなどが生成されており、ラジカルがシリコン原子と化学反応したり、イオンが基台とプラズマとの間に生じた電位差(バイアス電位)によりシリコン基板(基台)側に向け移動して衝突することで、シリコン基板がエッチングされる。これにより、所定パターン(線や円など)の、レジスト等のマスクで覆われたシリコン基板は、当該マスクで覆われていない部分だけがエッチングされ、所定の幅及び深さを備えた溝や穴が形成される。
一方、保護膜形成工程Dでは、保護膜形成ガスがプラズマ化され、エッチングガスと同様に、イオン,電子,ラジカルなどが生成されており、このラジカルから重合物が生成され、生成された重合物が前記溝や穴の側壁及び底面に堆積することで、エッチングガスから生成されるラジカルと反応しない保護膜が形成される。
このように、エッチング工程Eと保護膜形成工程Dとが交互に繰り返されるこのエッチング方法によれば、エッチング工程Eにおいて、イオン照射の多い溝や穴の底面では、イオン照射による保護膜の除去並びにラジカル及びイオン照射によるエッチングが進行し、イオン照射の少ない溝や穴の側壁では、イオン照射による保護膜の除去のみが進行して当該側壁のエッチングが防止され、保護膜形成工程Dにおいては、前記底面及び側壁に重合物が再度堆積して保護膜が形成される。これにより、エッチング工程Eで形成された溝や穴の新たな側壁が保護膜形成工程Dで形成される保護膜によって直ちに保護され、溝や穴の深さ方向にのみエッチングが進行する。
尚、処理チャンバ内のガスは、適宜排気装置によって外部に一定流量で排気されるようになっており、これによって、処理チャンバ内部が減圧されるとともに、シリコン基板のエッチングや保護膜の形成に費やされたエッチングガスや保護膜形成ガスが処理チャンバ外へ排出される。
特表平7−503815号公報
ところで、エッチング工程Eの実行後、保護膜形成工程Dを実行するためには、処理チャンバ内に保護膜形成ガスを供給して当該処理チャンバ内のエッチングガスを保護膜形成ガスに入れ換える(置換する)必要があり、また、保護膜形成工程Dの実行後、エッチング工程Eを実行するためには、処理チャンバ内にエッチングガスを供給して当該処理チャンバ内の保護膜形成ガスをエッチングガスに入れ換える(置換する)必要があるが、このガスの入れ換えには一定の時間を要する。
したがって、エッチング工程Eから保護膜形成工程Dへの移行後や保護膜形成工程Dからエッチング工程Eへの移行後の一定時間は、エッチングガスと保護膜形成ガスとが混ざった状態となって、エッチングガスによるエッチング処理と保護膜形成ガスによる保護膜形成処理とが同時に進行するため、エッチング工程Eや保護膜形成工程Dで行うべき、シリコン基板に対するエッチングや保護膜の形成を十分に行うことができない。
このため、前記ガスの入れ換えに時間が長くかかる場合には、エッチング速度が低下するという問題、良質な保護膜が形成されないため、側壁の保護が不十分となって精度の高いエッチング形状を得ることができないという問題、マスクの保護効果も弱まってマスク選択比が低下するという問題を生じることになる。特に、エッチング工程Eや保護膜形成工程Dにおける処理時間が短く、一定エッチング加工時間内のガス入れ換え回数が多いときや、ガスの入れ換えに時間のかかる高圧力下でエッチング工程Eや保護膜形成工程Dを行う場合には、このような問題が顕著に現れる。
しかしながら、上記従来のエッチング方法では、処理チャンバ内のガスを一定流量で排気するとともに、エッチングガスや保護膜形成ガスを処理チャンバ内に一定流量で供給してガスの入れ換えを行っており、図9に示すように、ガス供給を停止した後、処理チャンバ内の圧力が安定するまで(処理チャンバ内のガスが排気されるまで)には長い時間がかかっていることや、図10に示すように、ガス供給を開始した後、処理チャンバ内の圧力が安定するまで(処理チャンバ内にガスが充填されるまで)には長い時間がかかっていることからもわかるように、当該ガスの入れ換えに要する時間が長いという問題があった。尚、図9(a)及び図10(a)は、従来例におけるガス供給流量と時間との関係を、図9(b)及び図10(b)は、従来例における処理チャンバ内の圧力と時間との関係をそれぞれ示したグラフである。
また、図9(a)や図10(a)に示すように、制御目標値としての制御供給流量と実際の供給流量との間には時間的な遅れを生じるため、例えば、工程終了後(工程移行後)も引き続きエッチングガス又は保護膜形成ガスが供給されたり、工程の開始直後に、処理チャンバ内へのガス供給が行われていない時間帯が発生するといった不都合を生じ、このことによっても、処理チャンバ内のガスを効率的に入れ換えることができない。
したがって、上記従来のエッチング方法では、エッチング速度を速くしたり、マスク選択比を高くしたり、高精度なエッチング形状を得ることができなかった。
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、処理チャンバ内のガスを効率的に入れ換えることで、エッチング速度を速くしたり、マスク選択比を高くしたり、高精度なエッチング形状を得ることができるエッチング方法及びエッチング装置の提供をその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、
処理チャンバ内の基台上に載置されたシリコン基板をエッチングする方法であって、
前記処理チャンバ内のガスを排気して内部を減圧した状態で、前記処理チャンバ内にエッチングガスを供給し、該エッチングガスをプラズマ化するとともに、前記基台にバイアス電位を与えて前記シリコン基板をエッチングするエッチング工程と、前記処理チャンバ内のガスを排気して内部を減圧した状態で、前記処理チャンバ内に保護膜形成ガスを供給し、該保護膜形成ガスをプラズマ化して前記シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成工程とを交互に繰り返して実行するように構成されたエッチング方法において、
前記エッチング工程終了の予め設定された時間前になると、前記エッチングガスの供給を停止するとともに、停止後、該エッチング工程の終了に至るまで、前記処理チャンバ内から排気する排気流量を、該設定時間経過前の排気流量よりも多くし、
前記保護膜形成工程終了の予め設定された時間前になると、前記保護膜形成ガスの供給を停止するとともに、停止後、該保護膜形成工程の終了に至るまで、前記処理チャンバ内から排気する排気流量を、該設定時間経過前の排気流量よりも多くするようにしたことを特徴とするエッチング方法に係る。
そして、このエッチング方法は、以下のエッチング装置によってこれを好適に実施することができる。
即ち、このエッチング装置は、
閉塞空間を有する処理チャンバと、
前記処理チャンバ内の下部側に配設され、シリコン基板が載置される基台と、
前記基台に高周波電力を印加する基台電力供給手段と、
前記処理チャンバ内にエッチングガス及び保護膜形成ガスを供給するとともに、該エッチングガス及び保護膜形成ガスの供給流量をそれぞれ調整可能に構成されたガス供給手段と、
前記処理チャンバの外部近傍に配設されたコイルと、
前記コイルに高周波電力を印加して前記処理チャンバ内のエッチングガス及び保護膜形成ガスをプラズマ化するコイル電力供給手段と、
前記処理チャンバ内のガスを排気して内部を減圧するとともに、該ガスの排気流量を調整可能に構成された排気手段と、
前記基台電力供給手段,コイル電力供給手段,ガス供給手段及び排気手段を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御して前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガス及び保護膜形成ガスの供給流量を調整することにより、前記エッチングガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板をエッチングするエッチング工程と、前記保護膜形成ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成工程とを交互に繰り返して実行するとともに、少なくとも前記エッチング工程の実行時に、前記基台電力供給手段によって前記基台に高周波電力を印加するように構成されたエッチング装置であって、
前記制御手段は、前記エッチング工程終了の予め設定された時間前になると、前記ガス供給手段からの前記エッチングガスの供給を停止するとともに、前記排気手段を制御することにより、停止後、該エッチング工程の終了に至るまで、前記処理チャンバ内から排気される排気流量を該設定時間経過前の排気流量よりも多くし、
前記保護膜形成工程終了の予め設定された時間前になると、前記ガス供給手段からの前記保護膜形成ガスの供給を停止するとともに、前記排気手段を制御することにより、停止後、該保護膜形成工程の終了に至るまで、前記処理チャンバ内から排気する排気流量を、該設定時間経過前の排気流量よりも多くするように構成される。
このエッチング装置によれば、シリコン基板が処理チャンバ内の基台上に載置された後、エッチングガスを処理チャンバ内に供給して行うエッチング工程と保護膜形成ガスを処理チャンバ内に供給して行う保護膜形成工程とが交互に繰り返されることにより、シリコン基板がエッチングされる。
即ち、エッチング工程では、制御手段による制御の下、ガス供給手段から一定流量のエッチングガスが処理チャンバ内に供給されるとともに、コイル電力供給手段及び基台電力供給手段により高周波電力がコイル及び基台にそれぞれ印加される。また、処理チャンバ内は、その内部のガスが排気手段により一定流量で排気され、所定圧力に減圧される。
コイルに高周波電力が印加されると、処理チャンバ内に磁界が形成され、この磁界によって誘起される電界により、処理チャンバ内のエッチングガスがイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされる。また、基台に高周波電力が印加されると、当該基台とプラズマとの間に電位差(バイアス電位)が生じる。
前記ラジカルは、シリコン原子と化学反応し、イオンは、バイアス電位によりシリコン基板(基台)側に向け移動して衝突する。これにより、所定パターン(線や円など)の、レジスト等のマスクで覆われたシリコン基板は、当該マスクで覆われていない部分だけがエッチングされ、所定の幅及び深さを備えた溝や穴が形成される。
一方、保護膜形成工程では、上記と同様に、制御手段による制御の下、ガス供給手段から一定流量の保護膜形成ガスが処理チャンバ内に供給されるとともに、コイル電力供給手段により高周波電力がコイルに印加される。また、処理チャンバ内は、その内部のガスが排気手段により一定流量で排気され、所定圧力に減圧される。
処理チャンバ内に供給された保護膜形成ガスは、前記電界によりイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされ、このラジカルから重合物が生成されて前記溝や穴の側壁及び底面に堆積する。これにより、当該側壁及び底面には、エッチングガスから生成されるラジカルと反応しない保護膜が形成される。
したがって、エッチング工程において、イオン照射の多い溝や穴の底面では、イオン照射による保護膜の除去並びにラジカル及びイオン照射によるエッチングが進行し、イオン照射の少ない溝や穴の側壁では、イオン照射による保護膜の除去のみが進行して当該側壁のエッチングが防止され、保護膜形成工程においては、前記底面及び側壁に重合物が再度堆積して保護膜が形成され、エッチング工程で形成された新たな側壁がすぐに保護される。これにより、エッチングは溝や穴の深さ方向にのみ進行する。
ところで、上述のように、エッチング工程から保護膜形成工程に移行する際や、保護膜形成工程からエッチング工程に移行する際における、処理チャンバ内のガスの入れ換え(置換)には、一定の時間がかかることから、各工程の開始後、一定時間が経過するまでは、エッチングガスと保護膜形成ガスとが混ざった状態となって、エッチング工程や保護膜形成工程で行うべき、シリコン基板に対するエッチングや保護膜の形成を十分に行うことができないため、当該ガスの入れ換え時間が長くなると、エッチング速度や、エッチングの形状精度、マスク選択比が低下するという問題を生じる。
そこで、本発明に係るエッチング装置では、前記制御手段がガス供給手段からのガス供給流量及び排気手段による排気流量を制御することにより、エッチング工程終了の所定時間前になると、エッチングガスの供給を停止するとともに、停止後、当該工程の終了に至るまで、処理チャンバ内からの排気流量を当該設定時間経過前よりも(前記一定流量よりも)多くし、同様に、前記保護膜形成工程終了の予め設定された時間前になると、前記保護膜形成ガスの供給を停止するとともに、停止後、該保護膜形成工程の終了に至るまで、前記処理チャンバ内から排気する排気流量を、該設定時間経過前の排気流量よりも多くするように構成している。
したがって、エッチング工程から保護膜形成工程に移行する際には、処理チャンバ内のエッチングガスを予め所定量排気した後、処理チャンバ内に保護膜形成ガスを供給することができ、保護膜形成工程からエッチング工程に移行する際には、処理チャンバ内の保護膜形成ガスを予め所定量排気した後、処理チャンバ内にエッチングガスを供給することができるので、当該処理チャンバ内のガスを効率的に入れ換えることができ、短時間で処理チャンバ内を、エッチング工程ではエッチングガス雰囲気に、保護膜形成工程では保護膜形成ガス雰囲気にすることができる。
また、工程移行時に制御手段がガス供給手段を制御してガス供給を停止させるようにしても、ガス供給手段から処理チャンバ内に供給されるガス流量が実際にゼロとなるまでには遅れ(タイムラグ)を生じるので、各工程終了の所定時間前に制御手段がガス供給を停止させるようにすることで、工程終了後(工程移行後)も引き続きエッチングガス保護膜形成ガスが供給されるといった不都合を防止することができ、このことによっても、処理チャンバ内のガスを効率的に入れ換えることができる。
これにより、エッチングガスと保護膜形成ガスとが混ざった状態となる時間を短くして、エッチング工程におけるエッチングや保護膜形成工程における保護膜の形成を十分に行わせることができ、エッチング速度を速くすることができるとともに、良質な保護膜を形成して高精度なエッチング形状及び高いマスク選択比を得ることができる。
尚、前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御することにより、前記保護膜形成工程の終了前から前記エッチングガスを供給し始め、この供給開始から、前記エッチング工程の開始後予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給するエッチングガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするとともに、前記エッチング工程の終了前から前記保護膜形成ガスを供給し始め、この供給開始から、前記保護膜形成工程の開始後予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給する保護膜形成ガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量(前記一定流量)よりも多くするように構成されていても良い。
このようにすれば、工程の終了前から、即ち、工程の開始前から当該工程の開始後所定時間が経過するまで処理チャンバ内に高流量のガスを供給することにより、処理チャンバ内のガスを効率的に入れ換えて、短時間で処理チャンバ内を当該ガス雰囲気とすることができる。
また、ガス供給の停止時と同様、工程移行時に制御手段がガス供給手段を制御してガス供給を開始させるようにしても、ガス供給手段から処理チャンバ内に所定流量のガスが実際に供給され始めるまでには遅れ(タイムラグ)を生じるので、工程の開始前からガスを供給し始めるようにすることで、当該工程の開始直後に、処理チャンバ内へのガス供給が行われていない時間帯が発生するのを防止することができ、このことによっても、処理チャンバ内のガスを効率的に入れ換えることができる。
これにより、上記と同様、エッチングガスと保護膜形成ガスとが混ざった状態となる時間を短くして、エッチング速度を速くしたり、マスク選択比を高くしたり、高精度なエッチング形状を得ることができる。
また、前記制御手段は、上記処理に代えて、前記ガス供給手段を制御することにより、前記エッチング工程開始後、予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給されるエッチングガスの供給流量を該設定時間経過後の供給流量(前記一定流量)よりも多くするとともに、前記保護膜形成工程開始後、予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給する保護膜形成ガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするように構成されていても良い。
このようにしても、各工程開始後の所定時間内に処理チャンバ内に供給される高流量のガスにより、処理チャンバ内のガスを効率的に入れ換えることができるので、上記と同様の効果を得ることができる。
また、本発明は、
処理チャンバ内の基台上に載置されたシリコン基板をエッチングする方法であって、
前記処理チャンバ内にエッチングガスを供給し、該エッチングガスをプラズマ化するとともに、前記基台にバイアス電位を与えて前記シリコン基板をエッチングするエッチング工程と、前記処理チャンバ内に保護膜形成ガスを供給し、該保護膜形成ガスをプラズマ化して前記シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成工程とを交互に繰り返して実行するように構成されたエッチング方法において、
前記エッチング工程開始後、予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給するエッチングガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするとともに、前記保護膜形成工程開始後、予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給する保護膜形成ガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするようにしたことを特徴とするエッチング方法に係る。
そして、このエッチング方法は、以下のエッチング装置によってこれを好適に実施することができる。
即ち、このエッチング装置は、
閉塞空間を有する処理チャンバと、
前記処理チャンバ内の下部側に配設され、シリコン基板が載置される基台と、
前記基台に高周波電力を印加する基台電力供給手段と、
前記処理チャンバ内にエッチングガス及び保護膜形成ガスを供給するとともに、該エッチングガス及び保護膜形成ガスの供給流量をそれぞれ調整可能に構成されたガス供給手段と、
前記処理チャンバの外部近傍に配設されたコイルと、
前記コイルに高周波電力を印加して前記処理チャンバ内のエッチングガス及び保護膜形成ガスをプラズマ化するコイル電力供給手段と、
前記基台電力供給手段,コイル電力供給手段及びガス供給手段を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御して前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガス及び保護膜形成ガスの供給流量を調整することにより、前記エッチングガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板をエッチングするエッチング工程と、前記保護膜形成ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成工程とを交互に繰り返して実行するとともに、少なくとも前記エッチング工程の実行時に、前記基台電力供給手段によって前記基台に高周波電力を印加するように構成されたエッチング装置であって、
前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御することにより、前記エッチング工程開始後、予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給されるエッチングガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするとともに、前記保護膜形成工程開始後、予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給する保護膜形成ガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするように構成される。
この場合においても、上述のように、エッチング工程において、イオン照射の多い溝や穴の底面では、イオン照射による保護膜の除去並びにラジカル及びイオン照射によるエッチングが進行し、イオン照射の少ない溝や穴の側壁では、イオン照射による保護膜の除去のみが進行して当該側壁のエッチングが防止され、保護膜形成工程においては、前記底面及び側壁に重合物が再度堆積して保護膜が形成され、エッチング工程で形成された新たな側壁がすぐに保護される。こうして、エッチングは溝や穴の深さ方向にのみ進行する。
そして、このエッチング装置では、前記制御手段が、前記ガス供給手段を制御することにより、前記各工程開始後、所定時間が経過するまで、高流量のガスを処理チャンバ内に供給するように構成されているので、処理チャンバ内のガスを効率的に入れ換えることができ、上記と同様の効果が得られる。
尚、この場合においても、前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御することにより、前記エッチング工程における前記設定時間経過後の供給流量よりも多い流量で前記エッチングガスを前記保護膜形成工程の終了前から供給し始めるとともに、前記保護膜形成工程における前記設定時間経過後の供給流量よりも多い流量で前記保護膜形成ガスを前記エッチング工程の終了前から供給し始めるように構成されていても良く、このようにしても、上記と同様の効果が得られる。
以上のように、本発明に係るエッチング方法及びエッチング装置によれば、エッチング工程から保護膜形成工程への移行時及び保護膜形成工程からエッチング工程への移行時に、処理チャンバ内のガスを効率的に入れ換えることができるので、エッチング工程及び保護膜形成工程でエッチング及び保護膜の形成をそれぞれ十分に進行させることができ、エッチング速度を速くしたり、マスク選択比を高くしたり、精度の高いエッチング形状を得ることができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、添付図面に基づき説明する。尚、図1は、本発明の一実施形態に係るエッチング装置の概略構成を一部ブロック図で示した断面図である。
図1に示すように、本例のエッチング装置1は、閉塞空間を有する処理チャンバ11と、処理チャンバ11内の下部側に配設され、エッチング対象のシリコン基板Kが載置される基台12と、処理チャンバ11内のガスを排気して内部を減圧する排気装置14と、処理チャンバ11内にエッチングガス及び保護膜形成ガスを供給するガス供給装置20と、処理チャンバ11内に供給されたエッチングガス及び保護膜形成ガスをプラズマ化するプラズマ生成装置30と、基台12に高周波電力を印加して、当該基台12とプラズマとの間に電位差(バイアス電位)を生じさせる第1高周波電源13と、排気装置14,ガス供給装置20,プラズマ生成装置30及び第1高周波電源13などの作動を制御する制御装置40とを備える。
前記処理チャンバ11は、プラズマ生成室11a及びこの下側に設けられる反応室11bから構成され、前記基台12は、第1高周波電源13によって高周波電力が印加される電極12aを備え、前記反応室11b内に配置されている。
前記排気装置14は、処理チャンバ11の反応室11bの側壁に接続される排気管15と、排気管15に接続された真空ポンプ16と、排気管15内を流通するガス流量を調整する流量調整機構17とからなり、真空ポンプ16によって処理チャンバ11内部のガスが外部に排気されることで、当該処理チャンバ11内の圧力が所定圧力に減圧される。
前記ガス供給装置20は、処理チャンバ11のプラズマ生成室11aの天井部に接続される供給管21と、流量調整機構25,26を介して供給管21に接続したガスボンベ22,23とからなり、流量調整機構25,26によって流量調整されたガスがガスボンベ22,23からプラズマ生成室11a内に供給される。
尚、ガスボンベ22内にはエッチング用のSFガスが、ガスボンベ23内には保護膜形成用のCガスがそれぞれ充填されているが、エッチングガス及び保護膜形成ガスは、SFガス及びCガスに限定されるものではない。
前記プラズマ生成装置30は、処理チャンバ11のプラズマ生成室11aの外周部に配設されたコイル31と、コイル31に高周波電力を印加する第2高周波電源32とからなり、第2高周波電源32によりコイル31に高周波電力を印加することで、プラズマ生成室11a内に磁界を形成し、この磁界によって誘起される電界によりプラズマ生成室11a内のガスをプラズマ化する。
前記制御装置40は、図2及び図3に示すように、シリコン基板Kをエッチングするエッチング工程Eと、シリコン基板Kに保護膜を形成する保護膜形成工程Dとを所定時間ずつ交互に繰り返して実行するように構成されており、流量調整機構25,26を制御して、ガスボンベ22,23から処理チャンバ11のプラズマ生成室11a内に供給されるSFガス及びCガスの流量を調整する供給流量制御部41と、流量調整機構17を制御して、真空ポンプ17により処理チャンバ11内から排気されるガスの流量を調整する排気流量制御部42と、第1高周波電源13を制御して基台12(電極12a)に印加される高周波電力を調整する基台電力制御部43と、第2高周波電源32を制御してコイル31に印加される高周波電力を調整するコイル電力制御部44とからなる。
前記供給流量制御部41は、図2(a)及び図2(b)に示すように、ガスボンベ22,23からプラズマ生成室11a内に供給されるSFガス及びCガスの流量を変化させることにより、エッチング工程Eの実行時には主としてSFガスを供給し、保護膜形成工程Dの実行時には主としてCガスを供給する。
より具体的には、SFガスについては、エッチング工程Eの開始前から、即ち、保護膜形成工程D終了の所定時間前になった(符号Deで示す処理時間帯に入った)時点で供給し始めて、当該エッチング工程E終了の所定時間前になるまで(符号Eeで示す処理時間帯になるまで)継続して供給するとともに、当該供給開始からエッチング工程Eの開始後、一定時間が経過するまでは(符号Esで示す処理時間帯が終わるまでは)、当該一定時間経過後の流量VE2よりも多い流量VE1で供給する。
一方、Cガスについては、保護膜形成工程Dの開始前から、即ち、エッチング工程E終了の所定時間前になった(符号Eeで示す処理時間帯に入った)時点で供給し始めて、当該保護膜形成工程D終了の所定時間前になるまで(符号Deで示す処理時間帯になるまで)継続して供給するとともに、当該供給開始から保護膜形成工程Dの開始後、一定時間が経過するまでは(符号Dsで示す処理時間帯が終わるまでは)、当該一定時間経過後の流量VD2よりも多い流量VD1で供給する。
前記排気流量制御部42は、図2(c)に示すように、エッチング工程E及び保護膜形成工程Dの実行中継続して処理チャンバ11内のガスを排気するとともに、エッチング工程E終了の所定時間前からエッチング工程Eが終了するまで(符号Eeで示す処理時間帯)、及び保護膜形成工程D終了の所定時間前から保護膜形成工程Dが終了するまでは(符号Deで示す処理時間帯は)、それ以前の流量VH2よりも多い流量VH1で排気する。尚、前記流量VH1や流量VH2は、エッチング工程Eの実行時と保護膜形成工程Dの実行時とで異ならせるようにしても良い。
尚、SFガスの供給量を、その供給開始からエッチング工程Eの開始後一定時間が経過するまで供給流量VE1 多くし、並びに、C ガス供給量を、その供給を開始してから保護膜形成工程Dの開始後一定時間が経過するまで供給量V D1 と多くしているのは、図4に示すように、処理チャンバ11内にSFガス及びCガスを早期に充填する(処理チャンバ11内の圧力を早期に安定させる)ためであり、また、エッチング工程E及び保護膜形成工程Dが終了する所定時間前になると、排気流量VH1を多くしているのは、図5に示すように、処理チャンバ11内のガスを早期に排出して次工程に前工程のガスを残さないようにするためである。
また、SFスをエッチング工程Eの開始前から供給し始め、C ガスを保護膜形成工程Dの開始前から供給し始めるとともに、エッチング工程E及び保護膜形成工程Dの終了前にそれぞれ供給を停止しているのは、図4や図5に示すように、制御目標値としての制御供給流量と実際の供給流量との間に時間的な遅れを生じるためである。尚、図4(a)及び図5(a)は、本例におけるガス供給流量と時間との関係を示したグラフであり、図4(b)及び図5(b)は、本例及び従来例における処理チャンバ内の圧力と時間との関係を示したグラフである。
前記基台電力制御部43は、図3(a)に示すように、エッチング工程Eの開始からエッチング工程E終了の所定時間前になるまで(符号Eeで示す処理時間帯になるまで)継続して所定の高周波電力Wが基台12に印加されるように第1高周波電源13を制御し、前記コイル電力制御部44は、エッチング工程E及び保護膜形成工程Dの実行時に所定の高周波電力Wがコイル31に印加されるように第2高周波電源32を制御する。
以上のように構成された本例のエッチング装置1によれば、シリコン基板Kが反応室11b内の基台12上に載置された後、エッチング工程Eと保護膜形成工程Dとが交互に繰り返されてシリコン基板Kがエッチングされる。
即ち、エッチング工程Eを行うべく、まず、制御装置40による制御の下、流量調整機構25により流量VE1に調整されたSFガスがガスボンベ22からプラズマ生成室11a内に供給されるとともに、各高周波電源13,32により所定の高周波電力が基台12及びコイル31にそれぞれ印加される。また、制御装置40による制御の下、流量調整機構17により流量VH2に調整されたガスが処理チャンバ11内から真空ポンプ16によって排気され、当該処理チャンバ11の内部が所定の圧力に減圧される。
エッチング工程Eの開始から一定時間が経過して符号Esで示す処理時間帯が終わると、SFガスは流量VE2に下げられて供給され、この後、エッチング工程E終了の所定時間前になって符号Eeで示す処理時間帯に入ると、SFガスの供給及び基台12への高周波電力の印加が停止されるとともに、処理チャンバ11内のガスが流量VH1に上げられて排気される。
また、このとき、エッチング工程Eから保護膜形成工程Dに工程を移行すべく、保護膜形成工程Dの開始に先立って、制御装置40による制御の下、流量調整機構26により流量VD1に調整されたCガスがガスボンベ23からプラズマ生成室11a内に供給される。
エッチング工程Eから保護膜形成工程Dに工程が移行すると、処理チャンバ11内のガスが流量VH2に下げられて排気され、当該処理チャンバ11の内部が所定の圧力に減圧される。そして、保護膜形成工程Dの開始から一定時間が経過して符号Dsで示す処理時間帯が終わると、Cガスは流量VD2に下げられて供給され、この後、保護膜形成工程D終了の所定時間前になって符号Deで示す処理時間帯に入ると、Cガスの供給が停止されるとともに、処理チャンバ11内のガスが流量VH1に上げられて排気される。
また、このとき、保護膜形成工程Dからエッチング工程Eに工程を移行すべく、エッチング工程Eの開始に先立ち、流量VE1に調整されたSFガスがガスボンベ22からプラズマ生成室11a内に供給される。
保護膜形成工程Dからエッチング工程Eに工程が移行すると、処理チャンバ11内のガスが流量VH2に下げられて排気され、当該処理チャンバ11の内部が所定の圧力に減圧されるとともに、高周波電源13により所定の高周波電力が基台12に印加される。この後、エッチング工程Eの開始から一定時間が経過して符号Esで示す処理時間帯が終わると、SFガスは流量VE2に下げられて供給される。
以降、このような処理(操作)が順次繰り返されることにより、エッチング工程Eと保護膜形成工程Dとが交互に繰り返されるが、エッチング工程Eでは、プラズマ生成室11a内のSFガスが、コイル31によって形成された電界によりイオン,電子,Fラジカルなどを含むプラズマとされ、Fラジカルがシリコン原子と化学反応したり、イオンが基台12とプラズマとの間に生じた電位差(バイアス電位)により基台12(シリコン基板K)側に向け移動して衝突することで、シリコン基板Kがエッチングされ、マスクによりパターニングされた当該シリコン基板Kには溝や穴が形成される。
一方、保護膜形成工程Dでは、プラズマ生成室11a内のCガスが、前記電界によりイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされ、このラジカルから重合物が生成されて前記溝や穴の側壁及び底面に堆積し、当該側壁及び底面には、Fラジカルと反応しない保護膜(フロロカーボン膜)が形成される。
したがって、エッチング工程Eにおいて、イオン照射の多い溝や穴の底面では、イオン照射による保護膜の除去並びにFラジカル及びイオン照射によるエッチングが進行し、イオン照射の少ない溝や穴の側壁では、イオン照射による保護膜の除去のみが進行して当該側壁のエッチングが防止され、保護膜形成工程Dにおいては、前記底面及び側壁に重合物が再度堆積して保護膜が形成され、エッチング工程Eで形成された新たな側壁がすぐに保護される。こうして、エッチングは溝や穴の深さ方向にのみ進行する。
ところで、上述のように、エッチング工程Eから保護膜形成工程Dに移行する際や、保護膜形成工程Dからエッチング工程Eに移行する際における、処理チャンバ11内のガスの入れ換え(置換)には、一定の時間がかかることから、各工程E,Dの開始後、一定時間が経過するまでは、SFガスとCガスとが混ざった状態となって、エッチング工程Eや保護膜形成工程Dで行うべき、シリコン基板Kに対するエッチングや保護膜の形成を十分に行うことができないため、当該ガスの入れ換え時間が長くなると、エッチング速度や、エッチングの形状精度、マスク選択比が低下するという問題を生じる。
そこで、本例のエッチング装置1では、エッチング工程Eや保護膜形成工程Dの終了する所定時間前になった(符号EeやDeで示す処理時間帯に入った)時点でSFガスやCガスの供給を停止するとともに、次工程を行うためのCガスやSFガスを供給し始めて、次工程たる保護膜形成工程Dやエッチング工程Eの開始後、一定時間が経過するまで(符号DsやEsで示す処理時間帯が終わるまで)、それ以降の流量VD2,VE2よりも多い流量VD1,VE1で供給し、更に、エッチング工程Eや保護膜形成工程Dが終了する所定時間前からエッチング工程Eや保護膜形成工程Dが終了するまでは(符号EeやDeで示す処理時間帯は)、それ以前の流量VH2よりも多い流量VH1で処理チャンバ11内のガスを排気するように構成している。
したがって、エッチング工程Eから保護膜形成工程Dに移行する際には、処理チャンバ11内のSFガスを高流量で排気しつつ、処理チャンバ11内に高流量のCガスを所定時間供給し、保護膜形成工程Dからエッチング工程Eに移行する際には、処理チャンバ11内のCガスを高流量で排気しつつ、処理チャンバ11内に高流量のSFガスを所定時間供給することで、当該処理チャンバ11内のガスを効率的に入れ換えることができ、短時間で処理チャンバ11内をSFガス又はCガス雰囲気とすることができる。
また、供給流量制御部41が流量調整機構25,26を制御してガス供給を停止させるようにしても、流量調整機構25,26とプラズマ生成室11aとの間の供給管21内に存在するガスなどのために、処理チャンバ11内に供給されるガス流量が実際にゼロとなるまでには遅れ(タイムラグ)を生じるので、各工程E,Dの終了する所定時間前に供給流量制御部41がガス供給を停止させるようにすることで、工程E,Dの終了後(工程移行後)も引き続きSFガスやCガスが供給されるといった不都合を防止することができ、このことによっても、処理チャンバ11内のガスを効率的に入れ換えることができる。
また、更に、ガス供給の停止時と同様に、供給流量制御部41が流量調整機構25,26を制御してガス供給を開始させるようにしても、流量調整機構25,26からプラズマ生成室11aまでの供給管21の長さなどのために、処理チャンバ11内に所定流量のガスが実際に供給され始めるまでには遅れ(タイムラグ)を生じるので、各工程E,Dの開始前からSFガスやCガスを供給し始めるようにすることで、当該工程E,Dの開始直後に、処理チャンバ11内へのガス供給が行われていない時間帯が発生するのを防止することができ、このことによっても、処理チャンバ11内のガスを効率的に入れ換えることができる。
これにより、SFガスとCガスとが混ざった状態となる時間を短くして、エッチング工程Eにおけるエッチングや保護膜形成工程Dにおける保護膜の形成を十分に行わせることができ、エッチング速度を速くすることができるとともに、良質な保護膜を形成して高精度なエッチング形状及び高いマスク選択比を得ることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
上例において、前記供給流量制御部41は、保護膜形成工程Dの終了する所定時間前になった時点でSFガスを、エッチング工程Eの終了する所定時間前になった時点でCガスを供給するように構成されていたが、これに限られるものではなく、図6(a)及び図6(b)に示すように、エッチング工程Eの開始と同時にSF ガスを供給し始め、保護膜形成工程Dの開始と同時にC ガスを供給し始めるとともに、当該供給開始から一定時間が経過するまでは(符号EsやDsで示す処理時間帯が終わるまでは)、当該一定時間経過後の流量VE2,VD2よりも多い流量VE1,VD1で供給するように構成されていても良い。尚、この場合も、前記排気流量制御部42は、図6(c)に示すように、上記と同様にして処理チャンバ11内のガスの排気流量を制御する。
このようにしても、工程D開始後の所定時間内については、処理チャンバ11内に高流量のSF ガスを供給し、同様に、工程E開始後の所定時間内については高流量のC ガスを供給することにより、処理チャンバ11内のガスを効率的に入れ換えて、短時間で処理チャンバ11内を、工程DではSFガス雰囲気に、工程Eではガス雰囲気とすることができることから、上記と同様の効果を得ることができる。
また、上例では、SFガスの供給を停止する時間とCガスの供給を開始する時間が、Cガスの供給を停止する時間とSFガスの供給を開始する時間がそれぞれ同じになるように構成したが、それぞれ異ならせて設定することもできる。また、エッチング工程Eと保護膜形成工程Dの処理時間、符号Esと符号Dsの処理時間及び符号Eeと符号Deの処理時間は、それぞれ同じ処理時間であっても、異なる処理時間であっても良い。
尚、実施例1として、エッチング工程Eのとき、その全体の処理時間を4.3秒と、符号Esにおける処理時間を0.4秒と、符号Eeにおける処理時間を0.3秒と、処理チャンバ11内の圧力を13Paと、コイル31に印加する高周波電力を2.5kWと、基台12に印加する高周波電力を170Wと、符号EsにおけるSFガスの供給流量を600ml/minと、符号Esと符号Eeとの間におけるSFガスの供給流量を400ml/minと、符号Ee以外における、流量調整機構17を構成する排気バルブの開度を8%と、符号Eeにおける前記排気バルブの開度を30%とし、保護膜形成工程Dのとき、その全体の処理時間を3.3秒と、符号Dsにおける処理時間を0.4秒と、符号Deにおける処理時間を0.3秒と、処理チャンバ11内の圧力を8Paと、コイル31に印加する高周波電力を2.5kWと、基台12に印加する高周波電力を0Wと、符号DsにおけるCガスの供給流量を400ml/minと、符号Dsと符号Deとの間におけるCガスの供給流量を200ml/minと、符号De以外における前記排気バルブの開度を8%と、符号Deにおける前記排気バルブの開度を30%とした条件で、所定の時間、図2のようにして、図7に示すような、マスクMの開口幅Bが2μmのシリコン基板Kをエッチングしたところ、エッチング速度が4.94μm/min、マスク選択比が57、溝幅Bの最大値が2.55μm、上部エッチング角度θが89.8°、下部エッチング角度θが89.7°で、側壁保護膜の破損による図7に示すような側壁のエッチング形状Pはなく、垂直なエッチング形状となった。ここで、図7に示すように、下部エッチング角度θとは、溝や穴Tの底面と側壁との間の角度を言い、上部エッチング角度θとは、溝や穴Tの深さ方向中央部における、底面に平行な面と側壁との間の角度を言う。
また、実施例2として、エッチング工程Eのとき、その全体の処理時間を4秒と、符号Esにおける処理時間を0.7秒と、符号Eeにおける処理時間を0.3秒と、処理チャンバ11内の圧力を13Paと、コイル31に印加する高周波電力を2.5kWと、基台12に印加する高周波電力を170Wと、符号EsにおけるSFガスの供給流量を600ml/minと、符号Esと符号Eeとの間におけるSFガスの供給流量を400ml/minと、符号Ee以外における前記排気バルブの開度を8%と、符号Eeにおける前記排気バルブの開度を30%とし、保護膜形成工程Dのとき、その全体の処理時間を3秒と、符号Dsにおける処理時間を0.7秒と、符号Deにおける処理時間を0.3秒と、処理チャンバ11内の圧力を8Paと、コイル31に印加する高周波電力を2.5kWと、基台12に印加する高周波電力を0Wと、符号DsにおけるCガスの供給流量を400ml/minと、符号Dsと符号Deとの間におけるCガスの供給流量を200ml/minと、符号De以外における前記排気バルブの開度を8%と、符号Deにおける前記排気バルブの開度を30%とした条件で、所定の時間、図6のようにして、図7に示すような、マスクMの開口幅Bが2μmのシリコン基板Kをエッチングしたところ、エッチング速度が5.08μm/min、マスク選択比が68、溝幅Bの最大値が2.22μm、上部エッチング角度θが89.7°、下部エッチング角度θが89.1°で、側壁保護膜の破損による図7に示すような側壁のエッチング形状Pはなく、順テーパエッチング形状となった。
一方、比較例として、エッチング工程Eのとき、その処理時間を4秒と、処理チャンバ11内の圧力を13Paと、コイル31に印加する高周波電力を2.5kWと、基台12に印加する高周波電力を170Wと、SFガスの供給流量を400ml/minと、前記排気バルブの開度を8%とし、保護膜形成工程Dのとき、その処理時間を3秒と、処理チャンバ11内の圧力を8Paと、コイル31に印加する高周波電力を2.5kWと、基台12に印加する高周波電力を0Wと、Cガスの供給流量を200ml/minと、前記排気バルブの開度を8%とした条件で、所定の時間、図8のようにして、図7に示すような、マスクMの開口幅Bが2μmのシリコン基板Kをエッチングしたところ、エッチング速度が4.46μm/min、マスク選択比が48、溝幅Bの最大値が3.11μm、上部エッチング角度θが90.9°、下部エッチング角度θが89.2°で、側壁保護膜の破損による図7に示すような側壁のエッチング形状Pを生じ、また、ボウイング形状となった。
かかる実施例1及び2と比較例とを対比すると、本例のエッチング装置1によれば、エッチング速度が速く、マスク選択比が高く、図7に示すような側壁のエッチング形状Pやボウイング形状を生じないことがわかり、このことからも、本例のエッチング装置1は、エッチング速度を速くしたり、マスク選択比を高くしたり、エッチング精度を上げることができると言える。
本発明の一実施形態に係るエッチング装置の概略構成を一部ブロック図で示した断面図である。 本実施形態における、SFガス及びCガスの供給流量、並びに処理チャンバ内のガス排気流量の制御状態を示したタイミングチャートである。 本実施形態における、基台及びコイルに印加される高周波電力の制御状態を示したタイミングチャートである。 本実施形態における、ガス供給流量及び処理チャンバ内の圧力と時間との関係をそれぞれ示したグラフである。 本実施形態における、ガス供給流量及び処理チャンバ内の圧力と時間との関係をそれぞれ示したグラフである。 本発明の他の実施形態における、SFガス及びCガスの供給流量、並びに処理チャンバ内のガス排気流量の制御状態を示したタイミングチャートである。 シリコン基板の断面形状を説明するための説明図である。 従来例における、エッチングガス及び保護膜形成ガスの供給流量の制御状態を示したタイミングチャートである。 従来例における、ガス供給流量及び処理チャンバ内の圧力と時間との関係をそれぞれ示したグラフである。 従来例における、ガス供給流量及び処理チャンバ内の圧力と時間との関係をそれぞれ示したグラフである。
1 エッチング装置
11 処理チャンバ
11a プラズマ生成室
11b 反応室
12 基台
13 第1高周波電源
14 排気装置
16 真空ポンプ
17 流量調整機構
20 ガス供給装置
22,23 ガスボンベ
25,26 流量調整機構
30 プラズマ生成装置
31 コイル
32 第2高周波電源
40 制御装置
41 供給流量制御部
42 排気流量制御部
43 基台電力制御部
44 コイル電力制御部
K シリコン基板

Claims (10)

  1. 処理チャンバ内の基台上に載置されたシリコン基板をエッチングする方法であって、
    前記処理チャンバ内のガスを排気して内部を減圧した状態で、前記処理チャンバ内にエッチングガスを供給し、該エッチングガスをプラズマ化するとともに、前記基台にバイアス電位を与えて前記シリコン基板をエッチングするエッチング工程と、前記処理チャンバ内のガスを排気して内部を減圧した状態で、前記処理チャンバ内に保護膜形成ガスを供給し、該保護膜形成ガスをプラズマ化して前記シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成工程とを交互に繰り返して実行するように構成されたエッチング方法において、
    前記エッチング工程終了の予め設定された時間前になると、前記エッチングガスの供給を停止するとともに、停止後、該エッチング工程の終了に至るまで、前記処理チャンバ内から排気する排気流量を、該設定時間経過前の排気流量よりも多くし、
    前記保護膜形成工程終了の予め設定された時間前になると、前記保護膜形成ガスの供給を停止するとともに、停止後、該保護膜形成工程の終了に至るまで、前記処理チャンバ内から排気する排気流量を、該設定時間経過前の排気流量よりも多くするようにしたことを特徴とするエッチング方法。
  2. 前記保護膜形成工程の終了前から前記エッチングガスを供給し始め、この供給開始から、前記エッチング工程の開始後予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給するエッチングガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするとともに、前記エッチング工程の終了前から前記保護膜形成ガスを供給し始め、この供給開始から、前記保護膜形成工程の開始後予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給する保護膜形成ガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするようにしたことを特徴とする請求項1記載のエッチング方法。
  3. 前記エッチング工程開始後、予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給するエッチングガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするとともに、前記保護膜形成工程開始後、予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給する保護膜形成ガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするようにしたことを特徴とする請求項1記載のエッチング方法。
  4. 処理チャンバ内の基台上に載置されたシリコン基板をエッチングする方法であって、
    前記処理チャンバ内にエッチングガスを供給し、該エッチングガスをプラズマ化するとともに、前記基台にバイアス電位を与えて前記シリコン基板をエッチングするエッチング工程と、前記処理チャンバ内に保護膜形成ガスを供給し、該保護膜形成ガスをプラズマ化して前記シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成工程とを交互に繰り返して実行するように構成されたエッチング方法において、
    前記エッチング工程開始後、予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給するエッチングガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするとともに、前記保護膜形成工程開始後、予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給する保護膜形成ガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするようにしたことを特徴とするエッチング方法。
  5. 前記エッチング工程における前記設定時間経過後の供給流量よりも多い流量で前記エッチングガスを前記保護膜形成工程の終了前から供給し始めるとともに、前記保護膜形成工程における前記設定時間経過後の供給流量よりも多い流量で前記保護膜形成ガスを前記エッチング工程の終了前から供給し始めるようにしたことを特徴とする請求項4記載のエッチング方法。
  6. 閉塞空間を有する処理チャンバと、
    前記処理チャンバ内の下部側に配設され、シリコン基板が載置される基台と、
    前記基台に高周波電力を印加する基台電力供給手段と、
    前記処理チャンバ内にエッチングガス及び保護膜形成ガスを供給するとともに、該エッチングガス及び保護膜形成ガスの供給流量をそれぞれ調整可能に構成されたガス供給手段と、
    前記処理チャンバの外部近傍に配設されたコイルと、
    前記コイルに高周波電力を印加して前記処理チャンバ内のエッチングガス及び保護膜形成ガスをプラズマ化するコイル電力供給手段と、
    前記処理チャンバ内のガスを排気して内部を減圧するとともに、該ガスの排気流量を調整可能に構成された排気手段と、
    前記基台電力供給手段,コイル電力供給手段,ガス供給手段及び排気手段を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御して前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガス及び保護膜形成ガスの供給流量を調整することにより、前記エッチングガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板をエッチングするエッチング工程と、前記保護膜形成ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成工程とを交互に繰り返して実行するとともに、少なくとも前記エッチング工程の実行時に、前記基台電力供給手段によって前記基台に高周波電力を印加するように構成されたエッチング装置であって、
    前記制御手段は、前記エッチング工程終了の予め設定された時間前になると、前記ガス供給手段からの前記エッチングガスの供給を停止するとともに、前記排気手段を制御することにより、停止後、該エッチング工程の終了に至るまで、前記処理チャンバ内から排気される排気流量を該設定時間経過前の排気流量よりも多くし、
    前記保護膜形成工程終了の予め設定された時間前になると、前記ガス供給手段からの前記保護膜形成ガスの供給を停止するとともに、前記排気手段を制御することにより、停止後、該保護膜形成工程の終了に至るまで、前記処理チャンバ内から排気する排気流量を、該設定時間経過前の排気流量よりも多くするように構成されてなることを特徴とするエッチング装置。
  7. 前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御することにより、前記保護膜形成工程の終了前から前記エッチングガスを供給し始め、この供給開始から、前記エッチング工程の開始後予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給するエッチングガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするとともに、前記エッチング工程の終了前から前記保護膜形成ガスを供給し始め、この供給開始から、前記保護膜形成工程の開始後予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給する保護膜形成ガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするように構成されてなることを特徴とする請求項6記載のエッチング装置。
  8. 前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御することにより、前記エッチング工程開始後、予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給されるエッチングガスの供給流量を該設定時間経過後の供給流量よりも多くするとともに、前記保護膜形成工程開始後、予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給する保護膜形成ガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするように構成されてなることを特徴とする請求項6記載のエッチング装置。
  9. 閉塞空間を有する処理チャンバと、
    前記処理チャンバ内の下部側に配設され、シリコン基板が載置される基台と、
    前記基台に高周波電力を印加する基台電力供給手段と、
    前記処理チャンバ内にエッチングガス及び保護膜形成ガスを供給するとともに、該エッチングガス及び保護膜形成ガスの供給流量をそれぞれ調整可能に構成されたガス供給手段と、
    前記処理チャンバの外部近傍に配設されたコイルと、
    前記コイルに高周波電力を印加して前記処理チャンバ内のエッチングガス及び保護膜形成ガスをプラズマ化するコイル電力供給手段と、
    前記基台電力供給手段,コイル電力供給手段及びガス供給手段を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御して前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガス及び保護膜形成ガスの供給流量を調整することにより、前記エッチングガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板をエッチングするエッチング工程と、前記保護膜形成ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成工程とを交互に繰り返して実行するとともに、少なくとも前記エッチング工程の実行時に、前記基台電力供給手段によって前記基台に高周波電力を印加するように構成されたエッチング装置であって、
    前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御することにより、前記エッチング工程開始後、予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給されるエッチングガスの供給流量を該設定時間経過後の供給流量よりも多くするとともに、前記保護膜形成工程開始後、予め設定された時間が経過するまで、前記処理チャンバ内に供給する保護膜形成ガスの供給流量を、該設定時間経過後の供給流量よりも多くするように構成されてなることを特徴とするエッチング装置。
  10. 前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御することにより、前記エッチング工程における前記設定時間経過後の供給流量よりも多い流量で前記エッチングガスを前記保護膜形成工程の終了前から供給し始めるとともに、前記保護膜形成工程における前記設定時間経過後の供給流量よりも多い流量で前記保護膜形成ガスを前記エッチング工程の終了前から供給し始めるように構成されてなることを特徴とする請求項9記載のエッチング装置。
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