JP4512529B2 - エッチング方法及びエッチング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の処理ガスをプラズマ化してシリコン基板をエッチングし、当該シリコン基板に、上部開口幅が広く、底部開口幅が狭いテーパ状の溝や穴を形成するエッチング方法及びエッチング装置に関する。
シリコン基板Kのエッチングによって形成する溝や穴Tの側壁は、図3(b)や図5(c)に示すように、垂直にするのではなく、傾斜をつける(上部開口幅が広く、底部開口幅が狭くなるようにテーパをつける)ことがある。これは、例えば、エッチングによりシリコン基板に形成した溝や穴を、当該シリコン基板の表面に酸化膜などの絶縁膜を形成して埋めるという素子分離技術において、テーパのある方が容易であり、また、絶縁膜が溝や穴内に完全に充填されず、隙間(空隙)を生じて絶縁性が悪化するといった問題を生じ難くなるからである。尚、図3(b)や図5(c)において符号Mはマスクをしている。
そして、テーパのついた溝や穴を形成するエッチング方法としては、従来、例えば、特開昭61−247033号公報に開示されたものが知られている。このエッチング方法は、一対の平行平板電極間にシリコン基板を配置した後、エッチングガス,保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスを含んだ処理ガスを当該平行平板電極間に供給するとともに、当該平行平板電極間に高周波電力を印加して処理ガスをプラズマ化することにより、シリコン基板をエッチングするものである。
エッチングガスをプラズマ化すると、イオン,電子,ラジカルなどが生成され、ラジカルはシリコン原子と化学反応し、イオンはバイアス電位によりシリコン基板側に向け移動して衝突することから、シリコン基板がエッチングされて溝や穴が形成される。
一方、保護膜形成ガスをプラズマ化すると、エッチングガスと同様、イオン,電子,ラジカルなどが生成され、このラジカルから重合物が生成されてシリコン基板の表面(エッチングによって形成された溝や穴の側壁及び底面など)に堆積し、エッチングガスから生成されるラジカルと反応しない保護膜が形成される。
また、保護膜除去ガスをプラズマ化すると、上記と同様、イオン,電子,ラジカルなどが生成され、このラジカルやイオンが保護膜原子と化学反応することなどにより、当該保護膜が除去される。
そして、このような、エッチングガスによるエッチングと、保護膜形成ガスによる保護膜形成と、保護膜除去ガスによる保護膜除去とが並行して行われることで、溝や穴の側壁が直ちに保護されつつ当該溝や穴の深さ方向にエッチングが進行し、当該シリコン基板には、上部開口幅が広く、底部開口幅が狭くなったテーパ状の溝や穴が形成される。尚、溝や穴の側壁の傾斜角θ(図3(b)や図5(c)参照)は、処理ガス中に含まれる保護膜形成ガスの量によって適宜制御される。
特開昭61−247033号公報
ところが、エッチングガス,保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスを含んだ処理ガスをプラズマ化して、エッチングガスによるエッチングと、保護膜形成ガスによる保護膜形成と、保護膜除去ガスによる保護膜除去とを並行して行う上記従来のエッチング方法では、溝や穴の側壁の傾斜角θを所望の角度にすべく側壁の保護膜の膜厚を制御しながら(保護膜除去量及びエッチング量と保護膜形成量とを制御しながら)深さ方向にエッチングを進行させる必要があるため、エッチング速度を上げることができない、即ち、エッチング速度が遅いという問題があった。
また、保護膜の除去と保護膜の形成という相反する作用が同時進行しているので、このことによってもエッチング速度が遅くなり、更に、エッチング速度が遅いことにより処理時間が長くなると、マスクについてもエッチングが進行してマスク選択比が低下するという問題もある。
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、エッチング速度が速く、マスク選択比の高いエッチング方法及びエッチング装置の提供をその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、
処理チャンバ内の基台上に載置されたシリコン基板をエッチングする方法であって、
前記処理チャンバ内にエッチングガスを供給しプラズマ化するとともに、前記基台にバイアス電位を与えて前記シリコン基板をエッチングするエッチング処理と、前記処理チャンバ内に保護膜形成ガスを供給しプラズマ化し前記シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成処理とを交互に繰り返して実行する交番的エッチング工程と、
前記処理チャンバ内に保護膜除去ガスを供給してプラズマ化し、前記保護膜を除去する保護膜除去工程と、
前記処理チャンバ内にエッチングガス及び保護膜形成ガスを供給しプラズマ化するとともに、前記基台にバイアス電位を与えて前記シリコン基板をエッチングする非交番的エッチング工程とを含み、
前記交番的エッチング工程,保護膜除去工程及び非交番的エッチング工程をそれぞれ1回以上順次実行するようにしたことを特徴とするエッチング方法に係る。
そして、このエッチング方法は、以下のエッチング装置によってこれを好適に実施することができる。即ち、このエッチング装置は、
閉塞空間を有する処理チャンバと、
前記処理チャンバ内の下部側に配設され、シリコン基板が載置される基台と、
前記基台に高周波電力を印加する基台電力供給手段と、
前記処理チャンバ内にエッチングガス保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスを供給するとともに、該エッチングガス保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスの供給流量をそれぞれ調整可能に構成されたガス供給手段と、
前記処理チャンバの外部近傍に配設されたコイルと、
前記コイルに高周波電力を印加して前記処理チャンバ内のエッチングガス保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスをプラズマ化するコイル電力供給手段と、
前記基台電力供給手段,コイル電力供給手段及びガス供給手段を制御する制御手段とを備えたエッチング装置であって、
前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御して前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガス保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスの供給流量を調整することにより、前記エッチングガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板をエッチングするエッチング処理と、前記保護膜形成ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成処理とを交互に繰り返して実行する交番的エッチング工程、前記保護膜除去ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記保護膜を除去する保護膜除去工程、並びに、前記エッチングガス及び保護膜形成ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板をエッチングする非交番的エッチング工程を実行するとともに、少なくとも前記交番的エッチング工程のエッチング処理及び非交番的エッチング工程の実行時に、前記基台電力供給手段によって前記基台に高周波電力を印加するように構成され、
更に、前記交番的エッチング工程,保護膜除去工程及び非交番的エッチング工程をそれぞれ1回以上順次実行するように構成される。
このエッチング装置によれば、シリコン基板が処理チャンバ内の基台上に載置された後、エッチングガスを処理チャンバ内に供給して行うエッチング処理と保護膜形成ガスを処理チャンバ内に供給して行う保護膜形成処理とが交互に繰り返される交番的エッチング工程と、保護膜除去ガスを処理チャンバ内に供給して行う保護膜除去工程と、エッチングガス及び保護膜形成ガスを処理チャンバ内に供給して行う非交番的エッチング工程とが、1回以上順次実行される。
交番的エッチング工程のエッチング処理時においては、制御手段による制御の下、ガス供給手段から流量調整されたエッチングガスが処理チャンバ内に供給されるとともに、コイル電力供給手段及び基台電力供給手段により高周波電力がコイル及び基台にそれぞれ印加される。
コイルに高周波電力が印加されると、処理チャンバ内に磁界が形成され、この磁界によって誘起される電界により、処理チャンバ内のエッチングガスがイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされる。また、基台に高周波電力が印加されると、当該基台とプラズマとの間に電位差(バイアス電位)が生じる。
前記ラジカルは、シリコン原子と化学反応し、イオンは、バイアス電位によりシリコン基板(基台)側に向け移動して衝突する。これにより、シリコン基板はエッチングされ、当該シリコン基板に溝や穴が形成される。
また、交番的エッチング工程の保護膜形成処理時においては、制御手段による制御の下、ガス供給手段から流量調整された保護膜形成ガスが処理チャンバ内に供給されるとともに、コイル電力供給手段により高周波電力がコイルに印加される。
処理チャンバ内に供給された保護膜形成ガスは、前記電界によりイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされ、このラジカルから重合物が生成されて前記溝や穴の側壁及び底面に堆積する。これにより、当該側壁及び底面には、エッチングガスから生成されるラジカルと反応しない保護膜が形成される。
そして、このような交番的エッチング工程では、エッチング処理時において、イオン照射の多い溝や穴の底面では、イオン照射による保護膜の除去並びにラジカル及びイオン照射によるエッチングが進行し、イオン照射の少ない溝や穴の側壁では、イオン照射による保護膜の除去のみが進行して当該側壁のエッチングが防止され、保護膜形成処理時においては、前記底面及び側壁に重合物が再度堆積して、エッチング処理で形成された新たな側壁がすぐに被覆される。これにより、エッチングは溝や穴の深さ方向に進行する。
一方、保護膜除去工程においては、制御手段による制御の下、ガス供給手段から流量調整された保護膜除去ガスが処理チャンバ内に供給されるとともに、コイル電力供給手段により高周波電力がコイルに印加され、保護膜除去ガスは、上記と同様、前記電界によりイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされる。そして、ラジカルやイオンが保護膜原子と化学反応することなどにより、溝や穴の保護膜が除去される。
また、非交番的エッチング工程においては、制御手段による制御の下、ガス供給手段から流量調整されたエッチングガス及び保護膜形成ガスが処理チャンバ内に供給されるとともに、コイル電力供給手段及び基台電力供給手段により高周波電力がコイル及び基台にそれぞれ印加される。
処理チャンバ内に供給されたエッチングガス及び保護膜形成ガスは、上記と同様、前記電界によりイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされ、エッチングガスから生じたイオンやラジカルによるシリコン基板のエッチングと、保護膜形成ガスから生じたラジカルによる保護膜の形成と、エッチングガスから生じたイオンによる保護膜の除去とが並行して行われる。
具体的には、溝や穴の側壁及び底面に保護膜が形成されるとともに、形成された保護膜がイオン照射によって直ちに除去されつつイオン照射やラジカルによるエッチングが進行し、前記交番的エッチング工程とは異なり、側壁もエッチングされるが、シリコン基板に対して斜め方向から入射するイオンが側壁底部側よりも上部側に衝突することから、側壁上部側の方が底部側よりエッチングが進行し易く、このために、当該溝や穴は、上部開口幅が広く(マスク開口幅よりも広い)、底部開口幅が狭いテーパ状となる。
斯くして、本発明に係るエッチング方法及びエッチング装置によれば、交番的エッチング工程で溝や穴の深さ方向にエッチングし(溝や穴の底面をエッチングし)、非交番的エッチング工程で溝や穴の幅方向にもエッチングする(溝や穴の側壁もエッチングする)ようにしたので、非交番的エッチング工程において、交番的エッチング工程で形成された溝や穴に対してその幅方向に効率的にエッチングを進行させることができ、また、交番的エッチング工程でエッチング処理と保護膜形成処理とを分けて行うようにしたので、交番的エッチング工程でのエッチング速度を速くすることができる。これにより、全体のエッチング加工時間を短くすることができ、また、全体のエッチング加工時間が短いことから、マスクのエッチングはあまり進まず、高いマスク選択比とすることができる。
また、交番的エッチング工程で形成された(残った)保護膜を保護膜除去工程で除去した後、非交番的エッチング工程を実行しているので、溝や穴の側壁上部とマスクとの境界部といったイオン照射の少ない部分において保護膜の除去やエッチングが進まず、オーバハング形状が形成されたり、溝や穴の底部などに残渣が発生して高精度なエッチング形状を得ることができなくなるのを防止することができる
例えば、交番的エッチング工程でエッチング速度を上げるためには、溝や穴の側壁がエッチングされるのを防止すべく保護膜形成処理時に形成される保護膜の膜厚を厚くする必要があるが、膜厚を厚くすると、続く非交番的エッチング工程において、交番的エッチング工程で形成された保護膜を除去することができず、精度の良いエッチング形状が得られないといった不都合を生じるが、交番的エッチング工程と非交番的エッチング工程との間に保護膜除去工程を設けることで、このような問題を効果的に解消することができる
尚、前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御して、前記非交番的エッチング工程の実行時に前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガスの流量を前記保護膜形成ガスの流量よりも多くするように構成されていても良く、このようにすれば、保護膜を効果的に除去して、溝や穴の側壁及び底面のエッチングを効率的に進めることができる。
また、前記制御手段は、前記非交番的エッチング工程の実行時に、前記ガス供給手段による流量制御の下、前記エッチングガス,保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスを前記処理チャンバ内に供給するように構成されていても良く、このようにすれば、非交番的エッチング工程において、溝や穴の側壁上部とマスクとの境界部といったイオン照射の少ない部分や、溝や穴の底部などに形成された保護膜を、保護膜除去ガスから生じたラジカルやイオンにより除去しつつエッチングを進行させることができるので、オーバハング形状の形成や残渣の発生を抑制してエッチング形状の精度低下を防止することができる。
また、この場合、前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御して、前記非交番的エッチング工程の実行時に前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガス及び保護膜除去ガスの合計流量を前記保護膜形成ガスの流量よりも多くするように構成されていても良く、このようにすれば、上記と同様、保護膜を効果的に除去して、溝や穴の側壁及び底面のエッチングを効率的に進めることができる。
また、前記制御手段は、上記各工程を実行してシリコン基板をエッチングするのではなく、次のような各工程を実行してエッチングするように構成されていても良い。即ち、当該制御手段は、前記ガス供給手段を制御して前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガス及び保護膜形成ガスの供給流量を調整することにより、前記エッチングガス及び保護膜形成ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板をエッチングする第1非交番的エッチング工程、前記エッチングガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板をエッチングするエッチング処理と、前記保護膜形成ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成処理とを交互に繰り返して実行する交番的エッチング工程、並びに、前記エッチングガス及び保護膜形成ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板をエッチングする第2非交番的エッチング工程を実行するとともに、少なくとも前記第1非交番的エッチング工程,交番的エッチング工程のエッチング処理及び第2非交番的エッチング工程の実行時に、前記基台電力供給手段によって前記基台に高周波電力を印加するように構成され、更に、前記第1非交番的エッチング工程,交番的エッチング工程及び第2非交番的エッチングをそれぞれ1回以上順次実行するように構成される。
このようにすれば、シリコン基板が処理チャンバ内の基台上に載置された後、エッチングガス及び保護膜形成ガスを処理チャンバ内に供給して行う第1非交番的エッチング工程と、エッチングガスを処理チャンバ内に供給して行うエッチング処理と保護膜形成ガスを処理チャンバ内に供給して行う保護膜形成処理とが交互に繰り返される交番的エッチング工程と、エッチングガス及び保護膜形成ガスを処理チャンバ内に供給して行う第2非交番的エッチング工程とが、それぞれ1回以上順次実行される。
第1非交番的エッチング工程では、エッチングガス及び保護膜形成ガスが処理チャンバ内に供給され、プラズマ化されており、溝や穴の側壁及び底面において、保護膜の形成とイオン照射による保護膜の除去とが同時に行われつつイオン照射やラジカルによるエッチングが進行するが、シリコン基板に対して斜め方向から入射するイオンが側壁底部側よりも上部側に衝突することから、側壁上部側の方が底部側よりエッチングが進行し易く、このために、上部開口幅が広く(マスク開口幅よりも広い)、底部開口幅が狭いテーパ状の溝や穴が形成される。
一方、交番的エッチング工程では、エッチングガスを処理チャンバ内に供給して行うエッチング処理と保護膜形成ガスを処理チャンバ内に供給して行う保護膜形成処理とが交互に繰り返されることにより、溝や穴の側壁がエッチングされるのが防止されつつ溝や穴の深さ方向にエッチングが進行する。
そして、第2非交番的エッチング工程では、上記第1非交番的エッチング工程と同様、エッチングガス及び保護膜形成ガスが処理チャンバ内に供給されてプラズマ化されることにより、溝や穴の底面及び側壁でエッチングが進行するとともに、側壁上部側が底部側よりもエッチングされて、上部開口幅が広く(マスク開口幅よりも広い)、底部開口幅が狭いテーパ状の溝や穴が形成される。
このように、第1非交番的エッチング工程,交番的エッチング工程及び第2非交番的エッチングをそれぞれ1回以上順次行うようにすれば、第1非交番的エッチング工程でマスク開口幅よりも上部開口幅が広いテーパ状の溝や穴が形成されていることから、当該マスク開口側端部の直下部分に保護膜が形成され難くなり、オーバハング形状が形成されて高精度なエッチング形状を得ることができなくなるのを有効に防止することができる。尚、全体のエッチング加工時間を短くすることができる点や、高いマスク選択比とすることができる点については、上記と同様である。
この場合において、前記制御手段は、前記交番的エッチング工程から第2非交番的エッチング工程に移行する際に、前記ガス供給手段による流量制御の下、前記保護膜除去ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記保護膜を除去する保護膜除去工程を実行するように構成されていたり、前記交番的エッチング工程及び/又は第2非交番的エッチング工程の実行時に、前記ガス供給手段による流量制御の下、前記エッチングガス,保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスを前記処理チャンバ内に供給するように構成されていても良く、このようにすることで、上述のように、エッチング形状の精度が低下するのを防止することができる。
また、更に、前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御して、前記交番的エッチング工程及び/又は第2非交番的エッチング工程の実行時に前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガスの流量を前記保護膜形成ガスの流量よりも多くしたり、前記交番的エッチング工程及び/又は第2非交番的エッチング工程の実行時に前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガス及び保護膜除去ガスの合計流量を前記保護膜形成ガスの流量よりも多くするように構成されていても良く、このようにすれば、上記と同様、保護膜を効果的に除去して、溝や穴の側壁及び底面のエッチングを効率的に進めることができる。
尚、前記エッチングガスとしては、例えば、SFガス,NFガス及びFガスなどを挙げることができ、前記保護膜形成ガスとしては、Cガスといったフロロカーボンガス(CxFy)やHBrガスなどを挙げることができ、前記保護膜除去ガスとしては、Oガスなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、各工程においてそれぞれ用いるエッチングガスや保護膜形成ガス、保護膜除去ガスの種類は、各工程毎にそれぞれ異ならせるようにしても良い。
以上のように、本発明に係るエッチング方法及びエッチング装置によれば、溝や穴の深さ方向へのエッチングを行った後、溝や穴の幅方向へのエッチングを行うようにしたので、エッチング速度が速く、マスク選択比の高いエッチングを実施することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、添付図面に基づき説明する。尚、図1は、本発明の一実施形態に係るエッチング装置の概略構成を一部ブロック図で示した断面図である。
図1に示すように、本例のエッチング装置1は、閉塞空間を有する処理チャンバ11と、処理チャンバ11内の下部側に配設され、エッチング対象のシリコン基板Kが載置される基台12と、処理チャンバ11内を減圧する減圧装置14と、処理チャンバ11内にエッチングガス,保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスを供給するガス供給装置20と、処理チャンバ11内に供給されたエッチングガス,保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスをプラズマ化するプラズマ生成装置30と、基台12に高周波電力を印加して、当該基台12とプラズマとの間に電位差(バイアス電位)を生じさせる第1高周波電源13と、ガス供給装置20,プラズマ生成装置30及び第1高周波電源13などの作動を制御する制御装置40とを備える。
前記処理チャンバ11は、プラズマ生成室11a及びこの下側に設けられる反応室11bから構成され、前記基台12は、第1高周波電源13によって高周波電力が印加される電極12aを備え、前記反応室11b内に配置されている。
前記減圧装置14は、処理チャンバ11の反応室11bの側壁に接続される排気管15と、排気管15に接続された真空ポンプ16とからなり、この真空ポンプ16によって処理チャンバ11内の圧力が減圧される。
前記ガス供給装置20は、処理チャンバ11のプラズマ生成室11aの天井部に接続される供給管21と、流量調整機構25,26,27を介して供給管21に接続したガスボンベ22,23,24とからなり、流量調整機構25,26,27によって流量調整されたガスがガスボンベ22,23,24からプラズマ生成室11a内に供給される。
尚、ガスボンベ22内にはエッチング用のSFガスが、ガスボンベ23内には保護膜形成用のCガスが、ガスボンベ24内には保護膜除去用のOガスがそれぞれ充填されているが、エッチングガス,保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスは、SFガス,Cガス及びOガスに限定されるものではない。例えば、エッチングガスとしてNFガスやFガスを用いたり、保護膜形成ガスとしてHBrガスなどを用いるようにしても良い。
前記プラズマ生成装置30は、処理チャンバ11のプラズマ生成室11aの外周部に配設されたコイル31と、コイル31に高周波電力を印加する第2高周波電源32とからなり、第2高周波電源32によりコイル31に高周波電力を印加することで、プラズマ生成室11a内に磁界を形成し、この磁界によって誘起される電界によりプラズマ生成室11a内のガスをプラズマ化する。
前記制御装置40は、流量調整機構25,26,27を制御して、ガスボンベ22,23,24から処理チャンバ11のプラズマ生成室11a内に供給されるSFガス,Cガス及びOガスの流量を調整する流量制御部41と、第1高周波電源13を制御して基台12(電極12a)に印加される高周波電力を調整する基台電力制御部42と、第2高周波電源32を制御してコイル31に印加される高周波電力を調整するコイル電力制御部43とからなる。
前記流量制御部41は、ガスボンベ22,23,24から処理チャンバ11内のプラズマ生成室11a内に供給されるSFガス,Cガス及びOガスの流量を変化させることにより、SFガスを供給してシリコン基板Kをエッチングするエッチング処理と、Cガスを供給してシリコン基板Kに保護膜を形成する保護膜形成処理とを交互に繰り返して実行する交番的エッチング工程、ガスを供給してシリコン基板Kに形成された保護膜を除去する保護膜除去工程、SFガス,Cガス及びOガスを供給してシリコン基板Kをエッチングする非交番的エッチング工程を実行する。
具体的には、図2に示すように、エッチング処理e及び保護膜形成処理dを交互に繰り返す交番的エッチング工程A,保護膜除去工程B及び非交番的エッチング工程Cをそれぞれ1回順次実行する。尚、非交番的エッチング工程Cの実行時にプラズマ生成室11a内に供給されるSFガス及びOガスの合計流量は、Cガスよりも多くなるように制御される。
前記基台電力制御部42は、交番的エッチング工程Aにおけるエッチング処理eの実行時、保護膜除去工程Bの実行時、非交番的エッチング工程Cの実行時に所定の高周波電力が基台12に印加されるように第1高周波電源13を制御し、前記コイル電力制御部43は、交番的エッチング工程Aにおけるエッチング処理e及び保護膜形成処理dの実行時、保護膜除去工程Bの実行時、非交番的エッチング工程Cの実行時に所定の高周波電力がコイル31に印加されるように第2高周波電源32を制御する。
以上のように構成された本例のエッチング装置1によれば、まず、シリコン基板Kが反応室11b内の基台12上に載置され、次に、制御装置40による制御の下、流量調整機構25により流量調整されたSFガスがガスボンベ22からプラズマ生成室11a内に供給されるとともに、各高周波電源13,32により所定の高周波電力が基台12及びコイル31にそれぞれ印加される。
プラズマ生成室11a内に供給されたSFガスは、コイル31によって形成された電界によりイオン,電子,Fラジカルなどを含むプラズマとされ、Fラジカルがシリコン原子と化学反応したり、イオンが基台12とプラズマとの間に生じた電位差(バイアス電位)により基台12(シリコン基板K)側に向け移動して衝突することで、シリコン基板Kがエッチングされ、当該シリコン基板Kには溝や穴が形成される。
SFガスが所定時間供給されると、制御装置40による制御の下、流量調整機構26により流量調整されたCガスがガスボンベ23からプラズマ生成室11a内に供給されるとともに、第2高周波電源32により所定の高周波電力がコイル31に印加される。
プラズマ生成室11a内に供給されたCガスは、前記電界によりイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされ、このラジカルから重合物が生成されて前記溝や穴の側壁及び底面に堆積し、当該側壁及び底面には、Fラジカルと反応しない保護膜(フロロカーボン膜)が形成される。
ガスが所定時間供給されると、再びSFガスが供給され、エッチング処理eと保護膜形成処理dとが交互に繰り返して実行されるが、エッチング処理eにおいて、溝や穴の底面では、イオン照射による保護膜の除去並びにFラジカル及びイオン照射によるエッチングが進行し、溝や穴の側壁では、イオン照射による保護膜の除去のみが進行して当該側壁のエッチングが防止され、保護膜形成処理dにおいては、前記底面及び側壁に重合物が再度堆積して保護膜が形成され、エッチング処理eで形成された新たな側壁がすぐに被覆される。これにより、エッチングは溝や穴の深さ方向に進行する。
そして、エッチング処理eと保護膜形成処理dとが交互に繰り返され、エッチング処理eで交番的エッチング工程Aが終了すると、図3(a)に示すような溝や穴Tがシリコン基板Kに形成され、この後、制御装置40による制御の下、流量調整機構27により流量調整されたOガスがガスボンベ24からプラズマ生成室11a内に供給されるとともに、各高周波電源13,32により所定の高周波電力が基台12及びコイル31にそれぞれ印加される。尚、図3(a)において符号Mはマスクを示している。
プラズマ生成室11a内に供給されたOガスは、前記電界によりイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされ、このイオンやラジカルが、前記交番的エッチング工程Aで溝や穴の側壁及び底面に形成された(残った)保護膜原子と化学反応することなどによって当該保護膜が除去される。尚、イオンは、前記バイアス電位によりシリコン基板K側に向けて移動するので、保護膜は効率的に除去される。
ガスが所定時間供給され、保護膜除去工程Bが終了すると、ついで、制御装置40による制御の下、流量調整機構25,26,27により流量調整されたSFガス,Cガス及びOガスがガスボンベ22,23,24からプラズマ生成室11a内に供給されるとともに、各高周波電源13,32により所定の高周波電力が基台12及びコイル31にそれぞれ印加される。尚、このとき供給される各ガスの流量は、SFガス及びOガスの合計流量がCガスよりも多くなるように調整されている。
プラズマ生成室11a内に供給されたSFガス,Cガス及びOガスは、上記と同様、前記電界によりイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされ、SFガスから生じたイオンやFラジカルによるエッチングと、Cガスから生じたラジカルによる保護膜の形成と、SFガスから生じたイオン、Oガスから生じたイオンやラジカルによる保護膜の除去とが並行して行われる。
具体的には、溝や穴の側壁及び底面に保護膜が形成されるとともに、形成された保護膜が、イオン照射、イオンやラジカルと保護膜原子との化学反応によって直ちに除去されつつイオン照射やFラジカルによるエッチングが進行し、前記交番的エッチング工程Aとは異なり、側壁もエッチングされるが、シリコン基板Kに対して斜め方向から入射するイオンが側壁底部側よりも上部側に衝突することから、側壁上部側の方が底部側よりエッチングが進行し易く、このために、当該溝や穴は、上部開口幅が広く(マスク開口幅よりも広い)、底部開口幅が狭いテーパ状となる。また、溝や穴の側壁上部とマスクとの境界部といったイオン照射の少ない部分や、溝や穴の底部などに形成された保護膜は、Oガスから生じたイオンやラジカルによって効果的に除去される。
そして、SFガス,Cガス及びOガスが所定時間供給され、非交番的エッチング工程Cが終了すると、シリコン基板Kには、図3(b)に示すように、所定の傾斜角θ(例えば、85°〜90°の角度)で傾斜した側壁を有するテーパ状の溝や穴Tが形成される。尚、前記所定の傾斜角θは、85°〜90°の角度に限定されるものではない。また、図3(b)において符号Mはマスクを示している。
斯くして、本例のエッチング装置1によれば、交番的エッチング工程Aで溝や穴の深さ方向にエッチングし(溝や穴の底面をエッチングし)、非交番的エッチング工程Cで溝や穴の幅方向にもエッチングする(溝や穴の側壁もエッチングする)ようにしたので、非交番的エッチング工程Cにおいて、交番的エッチング工程Aで形成された溝や穴に対してその幅方向に効率的にエッチングを進行させることができ、また、交番的エッチング工程Aでエッチング処理eと保護膜形成処理dとを分けて行うようにしたので、交番的エッチング工程Aでのエッチング速度を速くすることができる。これにより、全体のエッチング加工時間を短くすることができ、また、全体のエッチング加工時間が短いことから、マスクのエッチングはあまり進まず、高いマスク選択比とすることができる。
また、交番的エッチング工程Aで形成された(残った)保護膜を保護膜除去工程Bで除去した後、非交番的エッチング工程Cを実行するようにしているので、溝や穴の側壁上部とマスクとの境界部といったイオン照射の少ない部分において保護膜の除去やエッチングが進まず、図6に示すようなオーバハング形状Pが形成されたり、溝や穴の底部などに残渣が発生して高精度なエッチング形状を得ることができなくなるのを防止することができる。尚、図6において符号Mはマスクを示している。
例えば、交番的エッチング工程Aでエッチング速度を上げるためには、溝や穴の側壁がエッチングされるのを防止すべく保護膜形成処理d時に形成される保護膜の膜厚を厚くする必要があるが、膜厚を厚くすると、続く非交番的エッチング工程Cにおいて、交番的エッチング工程Aで形成された保護膜を除去することができず、精度の良いエッチング形状が得られないといった不都合を生じるが、本例のように、交番的エッチング工程Aと非交番的エッチング工程Cとの間に保護膜除去工程Bを設けることで、このような問題を効果的に解消することができる。
また、非交番的エッチング工程Cの実行時に、SFガス及びCガスの他、Oガスを供給するようにしているので、非交番的エッチング工程Cにおいて、溝や穴の側壁上部とマスクとの境界部といったイオン照射の少ない部分や、溝や穴の底部などに形成された保護膜を、Oガスから生じたラジカルやイオンにより除去しつつエッチングを進行させることができるので、図6に示すようなオーバハング形状Pの形成や残渣の発生を抑制してエッチング形状の精度低下を防止することができる。
また、非交番的エッチング工程Cの実行時に供給されるSFガス及びOガスの合計流量をCガスの流量よりも多くしているので、保護膜を効果的に除去して、溝や穴の側壁及び底面のエッチングを効率的に進めることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
上例では、図2に示したように、交番的エッチング工程A,保護膜除去工程B及び非交番的エッチング工程Cを順次実行するように構成したが、このような各工程に代えて、図4に示すような工程を順次実行するように構成することもできる。
この場合、前記流量制御部41は、図4に示すように、SFガス,Cガス及びOガスを供給してシリコン基板Kをエッチングする第1非交番的エッチング工程D、SFガスを供給してシリコン基板Kをエッチングするエッチング処理eと、Cガスを供給してシリコン基板Kに保護膜を形成する保護膜形成処理dとを交互に繰り返して実行する交番的エッチング工程E、Oガスを供給してシリコン基板Kに形成された保護膜を除去する保護膜除去工程F、SFガス,Cガス及びOガスを供給してシリコン基板Kをエッチングする第2非交番的エッチング工程Gをそれぞれ1回順次実行するとともに、第1非交番的エッチング工程D及び第2非交番的エッチング工程Gの実行時にプラズマ生成室11a内に供給するSFガス及びOガスの合計流量が、Cガスよりも多くなるように流量調整機構25,26,27を制御する。
また、前記基台電力制御部42及びコイル電力制御部43は、第1非交番的エッチング工程Dの実行時、交番的エッチング工程Eにおけるエッチング処理e及び保護膜形成処理dの実行時、保護膜除去工程Fの実行時、第2非交番的エッチング工程Gの実行時に所定の高周波電力が基台12及びコイル31にそれぞれ印加されるように各高周波電源13,32を制御する。
このようにすれば、まず、制御装置40による制御の下、流量調整機構25,26,27により流量調整されたSFガス,Cガス及びOガスがガスボンベ22,23,24からプラズマ生成室11a内に供給されるとともに、各高周波電源13,32により所定の高周波電力が基台12及びコイル31にそれぞれ印加される。
プラズマ生成室11a内に供給されたSFガス,Cガス及びOガスは、前記電界によりイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされ、SFガスから生じたイオンやFラジカルによるエッチングと、Cガスから生じたラジカルによる保護膜の形成と、SFガスから生じたイオン、Oガスから生じたイオンやラジカルによる保護膜の除去とが並行して行われる。
溝や穴の側壁及び底面では、保護膜の形成とイオン照射による保護膜の除去とが同時に行われつつイオン照射やFラジカルによるエッチングが進行するが、シリコン基板Kに対して斜め方向から入射するイオンが側壁底部側よりも上部側に衝突するために、側壁上部側の方が底部側よりエッチングが進行する。また、溝や穴の側壁上部とマスクとの境界部といったイオン照射の少ない部分や、溝や穴の底部に形成された保護膜は、Oガスから生じたイオンやラジカルによって効果的に除去される。
そして、SFガス,Cガス及びOガスが所定時間供給され、第1非交番的エッチング工程Dが終了すると、シリコン基板Kには、図5(a)に示すように、上部開口幅が広く(マスクMの開口幅よりも広い)、底部開口幅が狭いテーパ状の溝や穴Tが形成され、この後、制御装置40による制御の下、流量調整機構25により流量調整されたSFガスがガスボンベ22からプラズマ生成室11a内に供給されるとともに、各高周波電源13,32により所定の高周波電力が基台12及びコイル31にそれぞれ印加される。
プラズマ生成室11a内に供給されたSFガスは、前記電界によりイオン,電子,Fラジカルなどを含むプラズマとされ、Fラジカルがシリコン原子と化学反応したり、イオンが基台12とプラズマとの間に生じた電位差(バイアス電位)によりシリコン基板K側に向け移動して衝突することで、シリコン基板Kがエッチングされ、当該シリコン基板Kには溝や穴が形成される。
SFガスが所定時間供給されると、制御装置40による制御の下、流量調整機構26により流量調整されたCガスがガスボンベ23からプラズマ生成室11a内に供給されるとともに、各高周波電源13,32により所定の高周波電力が基台12及びコイル31にそれぞれ印加される。
プラズマ生成室11a内に供給されたCガスは、前記電界によりイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされ、このラジカルから重合物が生成されて前記溝や穴の側壁及び底面に堆積し、当該側壁及び底面には保護膜が形成される。
ガスが所定時間供給されると、再びSFガスが供給され、エッチング処理eと保護膜形成処理dとが交互に繰り返して実行される。これにより、溝や穴の側壁がエッチングされるのが防止されつつ溝や穴の深さ方向にエッチングが進行する。即ち、エッチング処理eにおいて、イオン照射の多い溝や穴の底面では、イオン照射による保護膜の除去並びにFラジカル及びイオン照射によるエッチングが進行し、イオン照射の少ない溝や穴の側壁では、イオン照射による保護膜の除去のみが進行し、保護膜形成処理dにおいて、エッチング処理eで形成された新たな側壁がすぐに保護膜によって被覆されることにより、エッチングは溝や穴の深さ方向に進行するのである。こうして、シリコン基板Kには、図5(b)に示すような溝や穴Tが形成される。
そして、エッチング処理eと保護膜形成処理dがとが交互に繰り返され、エッチング処理eで交番的エッチング工程Eが終了すると、制御装置40による制御の下、流量調整機構27により流量調整されたOガスがガスボンベ24からプラズマ生成室11a内に供給されるとともに、各高周波電源13,32により所定の高周波電力が基台12及びコイル31にそれぞれ印加される。
プラズマ生成室11a内に供給されたOガスは、前記電界によりイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされ、このイオンやラジカルが、前記交番的エッチング工程Eで形成された(残った)保護膜原子と化学反応することなどにより当該保護膜が除去される。尚、イオンは、前記バイアス電位によりシリコン基板K側に向けて移動することから、保護膜は効率的に除去される。
ガスが所定時間供給され、保護膜除去工程Fが終了すると、ついで、制御装置40による制御の下、流量調整機構25,26,27により流量調整されたSFガス,Cガス及びOガスがガスボンベ22,23,24からプラズマ生成室11a内に供給されるとともに、各高周波電源13,32により所定の高周波電力が基台12及びコイル31にそれぞれ印加される。
プラズマ生成室11a内に供給されたSFガス,Cガス及びOガスは、前記電界によりイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされ、上記と同様、SFガスから生じたイオンやFラジカルによるエッチングと、Cガスから生じたラジカルによる保護膜の形成と、SFガスから生じたイオン、Oガスから生じたイオンやラジカルによる保護膜の除去とが並行して行われ、溝や穴の底面及び側壁でエッチングが進行するとともに、側壁上部側が底部側よりもエッチングされる。また、溝や穴の側壁上部とマスクとの境界部といったイオン照射の少ない部分や、溝や穴の底部に形成された保護膜は、Oガスから生じたイオンやラジカルによって効果的に除去される。
そして、SFガス,Cガス及びOガスが所定時間供給され、第2非交番的エッチング工程Gが終了すると、シリコン基板Kには、図5(c)に示すように、所定の傾斜角θ(例えば、85°〜90°)で傾斜した側壁を有するテーパ状の溝や穴Tが形成される。尚、図5(a),(b)及び(c)において符号Mはマスクを示している。
このように、第1非交番的エッチング工程D,交番的エッチング工程E,保護膜除去工程F及び第2非交番的エッチング工程Gを順次行うようにすれば、第1非交番的エッチング工程Dでマスク開口幅よりも上部開口幅が広い溝や穴が形成されていることから、当該マスク開口側端部の直下部分に保護膜が形成され難くなり、図6に示すようなオーバハング形状Pが形成されて高精度なエッチング形状を得ることができなくなるのを有効に防止することができる。
また、交番的エッチング工程Eで溝や穴の深さ方向へのエッチングを行い、第2非交番的エッチング工程Gで溝や穴の幅方向へもエッチングを行うとともに、交番的エッチング工程Eでエッチング処理eと保護膜形成処理dとを分けて行うようにしているので、上記と同様、全体のエッチング加工時間を短くしたり、高いマスク選択比とすることができる。
また、交番的エッチング工程Eで形成された(残った)保護膜を保護膜除去工程Fで除去した後、第2非交番的エッチング工程Gを実行するとともに、第1非交番的エッチング工程D及び第2非交番的エッチング工程Gの実行時に、SFガス及びCガスの他、Oガスを供給するようにしているので、溝や穴の側壁上部とマスクとの境界部といったイオン照射の少ない部分において保護膜の除去やエッチングが進まず、図6に示すようなオーバハング形状Pが形成されたり、溝や穴の底部などに残渣が発生して高精度なエッチング形状を得ることができなくなるのを防止するのに効果的である。
また、第1非交番的エッチング工程D及び第2非交番的エッチング工程Gの実行時に供給されるSFガス及びOガスの合計流量をCガスの流量よりも多くしているので、上記と同様、保護膜を効果的に除去して、溝や穴の側壁及び底面のエッチングを効率的に進めることができる。
また、上例では、図2に示したように、交番的エッチング工程A,保護膜除去工程B及び非交番的エッチング工程Cをそれぞれ1回順次実行したり、図4に示したように、第1非交番的エッチング工程D,交番的エッチング工程E,保護膜除去工程F及び第2非交番的エッチング工程Gをそれぞれ1回順次実行するように構成したが、これに限られるものではなく、交番的エッチング工程A,保護膜除去工程B及び非交番的エッチング工程Cや、第1非交番的エッチング工程D,交番的エッチング工程E,保護膜除去工程F及び第2非交番的エッチング工程Gを所定回数繰り返して実行するように構成しても良い。
また、保護膜除去工程Fを省略したり、非交番的エッチング工程C,D,Gで、Oガスを省略してSFガス及びCガスのみをプラズマ生成室11a内に供給するようにしても良いが、この場合、溝や穴の側壁上部とマスクとの境界部といったイオン照射の少ない部分に形成された保護膜を除去し難いという問題を生じて、図6に示すようなオーバハング形状Pが形成されたり、溝や穴の底部などに残渣が発生して高精度なエッチング形状を得ることができなくなる恐れがある点に注意を要する。
また、交番的エッチング工程A,Eや非交番的エッチング工程C,D,Gでは、エッチングガスとしてSFガスを、保護膜形成ガスとしてCガスを用い、保護膜除去工程B,Fや非交番的エッチング工程C,D,Gでは、保護膜除去ガスとしてOガスを用いたが、これに限られるものではなく、例えば、各エッチング工程A,C,D,E,G毎にそれぞれエッチングガスや保護膜形成ガスの種類を異ならせるようにしたり、保護膜除去工程B,Fと非交番的エッチング工程C,D,Gとで保護膜除去ガスの種類を異ならせるようにしても良い。
また、更に、基台電力制御部42は、交番的エッチング工程Aにおける保護膜形成処理dの実行時に高周波電力が基台12に印加されるように、保護膜除去工程B,Fの実行時や、交番的エッチング工程Eにおける保護膜形成処理dの実行時に高周波電力が基台12に印加されないように、第1高周波電源13を制御するように構成されていても良い。
(実施例1)
実施例1として、交番的エッチング工程Aのエッチング処理eのとき、その処理時間を9秒と、コイル31に印加する高周波電力を2.5kWと、基台12に印加する高周波電力を40Wと、SFガスの供給流量を450ml/minとし、交番的エッチング工程Aの保護膜形成処理dのとき、その処理時間を3秒と、コイル31に印加する高周波電力を2kWと、基台12に印加する高周波電力を0Wと、Cガスの供給流量を200ml/minとして当該交番的エッチング工程Aの処理時間を10分とし、保護膜除去工程Bのとき、その処理時間を1分と、コイル31に印加する高周波電力を2.8kWと、基台12に印加する高周波電力を40Wと、Oガスの供給流量を100ml/minとし、非交番的エッチング工程Cのとき、その処理時間を5分と、コイル31に印加する高周波電力を2.5kWと、基台12に印加する高周波電力を10Wと、SFガスの供給流量を600ml/minと、Cガスの供給流量を75ml/minとした条件で、交番的エッチング工程A,保護膜除去工程B及び非交番的エッチング工程Cを順次行うようにして、マスク開口幅が100μmのシリコン基板Kに深さが200μmの溝や穴Tを形成したところ、傾斜角θが85°と、エッチング速度が15μm/minと、マスク選択比が85以上となり、図7に示すような断面形状が得られた。
(参考例1)
参考例1として、交番的エッチング工程Aのエッチング処理eのとき、その処理時間を6秒と、コイル31に印加する高周波電力を2.2kWと、基台12に印加する高周波電力を35Wと、SFガスの供給流量を450ml/minとし、交番的エッチング工程Aの保護膜形成処理dのとき、その処理時間を3秒と、コイル31に印加する高周波電力を1.8kWと、基台12に印加する高周波電力を20Wと、Cガスの供給流量を200ml/minとして当該交番的エッチング工程Aの処理時間を20分とし、非交番的エッチング工程Cのとき、その処理時間を25分と、コイル31に印加する高周波電力を1kWと、基台12に印加する高周波電力を30Wと、SFガスの供給流量を100ml/minと、Cガスの供給流量を130ml/minと、Oガスの供給流量を100ml/minとした条件で、交番的エッチング工程A及び非交番的エッチング工程Cを順次行うようにして、マスク開口幅が30μmのシリコン基板Kに深さが230μmの溝や穴Tを形成したところ、傾斜角θが85°と、エッチング速度が5μm/minと、マスク選択比が60以上となり、図8に示すような断面形状が得られた。
(実施例2)
実施例として、第1非交番的エッチング工程Dのとき、その処理時間を3分と、コイル31に印加する高周波電力を1kWと、基台12に印加する高周波電力を30Wと、SFガスの供給流量を100ml/minと、Cガスの供給流量を130ml/minと、Oガスの供給流量を100ml/minとし、交番的エッチング工程Eのエッチング処理eのとき、その処理時間を6秒と、コイル31に印加する高周波電力を2.2kWと、基台12に印加する高周波電力を35Wと、SFガスの供給流量を450ml/minとし、交番的エッチング工程Eの保護膜形成処理dのとき、その処理時間を3秒と、コイル31に印加する高周波電力を1.8kWと、基台12に印加する高周波電力を0Wと、Cガスの供給流量を200ml/minとして当該交番的エッチング工程Eの処理時間を18分とし、第2非交番的エッチング工程Gのとき、その処理時間を18分と、コイル31に印加する高周波電力を1kWと、基台12に印加する高周波電力を30Wと、SFガスの供給流量を100ml/minと、Cガスの供給流量を130ml/minと、Oガスの供給流量を100ml/minとした条件で、第1非交番的エッチング工程E,交番的エッチング工程F及び第2非交番的エッチング工程Gを順次行うようにして、マスク開口幅が30μmのシリコン基板Kに深さが200μmの溝や穴Tを形成したところ、傾斜角θが85°と、エッチング速度が5μm/minと、マスク選択比が60以上となり、図9に示すような断面形状が得られた。
このように、かかる実施例1及び2並びに参考例1からも、本例のエッチング装置1によれば、テーパのついた形状(実施例では、85°)をエッチングする際に、エッチング速度が速く、マスク選択比が高いことが容易に理解され、また、実施例1では、非交番的エッチング工程CでOガスを供給していないため、オーバハング形状が若干形成されているものの、実施例2及び参考例1では、このような形状は形成されていないことがわかり、本例のエッチング装置1は、テーパ状の溝や穴を形成するのに適していると言える。
本発明の一実施形態に係るエッチング装置の概略構成を一部ブロック図で示した断面図である。 本実施形態に係る交番的エッチング工程,保護膜除去工程及び非交番的エッチング工程の実行順序を示した説明図である。 本実施形態に係る、シリコン基板のエッチング過程を説明するための説明図である。 本発明の他の実施形態に係る第1非交番的エッチング工程,交番的エッチング工程,保護膜除去工程及び第2非交番的エッチング工程の実行順序を示した説明図である。 本発明の他の実施形態に係る、シリコン基板のエッチング過程を説明するための説明図である。 オーバハング形状を説明するための説明図である。 実施例1で得られたエッチング形状を示す断面図である。 参考例1で得られたエッチング形状を示す断面図である。 実施例で得られたエッチング形状を示す断面図である。
1 エッチング装置
11 処理チャンバ
11a プラズマ生成室
11b 反応室
12 基台
13 第1高周波電源
14 減圧装置
20 ガス供給装置
22,23,24 ガスボンベ
25,26,27 流量調整機構
30 プラズマ生成装置
31 コイル
32 第2高周波電源
40 制御装置
41 流量制御部
42 基台電力制御部
43 コイル電力制御部
K シリコン基板

Claims (18)

  1. 処理チャンバ内の基台上に載置されたシリコン基板をエッチングする方法であって、
    前記処理チャンバ内にエッチングガスを供給しプラズマ化するとともに、前記基台にバイアス電位を与えて前記シリコン基板をエッチングするエッチング処理と、前記処理チャンバ内に保護膜形成ガスを供給しプラズマ化し前記シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成処理とを交互に繰り返して実行する交番的エッチング工程と、
    前記処理チャンバ内に保護膜除去ガスを供給してプラズマ化し、前記保護膜を除去する保護膜除去工程と、
    前記処理チャンバ内にエッチングガス及び保護膜形成ガスを供給しプラズマ化するとともに、前記基台にバイアス電位を与えて前記シリコン基板をエッチングする非交番的エッチング工程とを含み、
    前記交番的エッチング工程,保護膜除去工程及び非交番的エッチング工程をそれぞれ1回以上順次実行するようにしたことを特徴とするエッチング方法。
  2. 前記非交番的エッチング工程では、前記エッチングガス及び保護膜形成ガスに加えて保護膜除去ガスを前記処理チャンバ内に供給し、該エッチングガス,保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスをプラズマ化するようにしたことを特徴とする請求項記載のエッチング方法。
  3. 前記非交番的エッチング工程では、前記処理チャンバ内に供給する前記エッチングガスの流量を前記保護膜形成ガスの流量よりも多くしたことを特徴とする請求項記載のエッチング方法。
  4. 前記非交番的エッチング工程では、前記処理チャンバ内に供給する前記エッチングガス及び保護膜除去ガスの合計流量を前記保護膜形成ガスの流量よりも多くしたことを特徴とする請求項記載のエッチング方法。
  5. 処理チャンバ内の基台上に載置されたシリコン基板をエッチングする方法であって、
    前記処理チャンバ内にエッチングガス及び保護膜形成ガスを供給しプラズマ化するとともに、前記基台にバイアス電位を与えて前記シリコン基板をエッチングする第1非交番的エッチング工程と、
    前記処理チャンバ内にエッチングガスを供給しプラズマ化するとともに、前記基台にバイアス電位を与えて前記シリコン基板をエッチングするエッチング処理と、前記処理チャンバ内に保護膜形成ガスを供給しプラズマ化し前記シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成処理とを交互に繰り返して実行する交番的エッチング工程と、
    前記処理チャンバ内にエッチングガス及び保護膜形成ガスを供給しプラズマ化するとともに、前記基台にバイアス電位を与えて前記シリコン基板をエッチングする第2非交番的エッチング工程とを含み、
    前記第1非交番的エッチング工程,交番的エッチング工程及び第2非交番的エッチング工程をそれぞれ1回以上順次実行するようにしたことを特徴とするエッチング方法。
  6. 前記交番的エッチング工程から第2非交番的エッチング工程に移行する際に、前記処理チャンバ内に保護膜除去ガスを供給しプラズマ化し前記保護膜を除去する保護膜除去工程を行うようにしたことを特徴とする請求項記載のエッチング方法。
  7. 前記第1非交番的エッチング工程及び/又は第2非交番的エッチング工程では、前記エッチングガス及び保護膜形成ガスに加えて保護膜除去ガスを前記処理チャンバ内に供給し、該エッチングガス,保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスをプラズマ化するようにしたことを特徴とする請求項又は記載のエッチング方法。
  8. 前記第1非交番的エッチング工程及び/又は第2非交番的エッチング工程では、前記処理チャンバ内に供給する前記エッチングガスの流量を前記保護膜形成ガスの流量よりも多くしたことを特徴とする請求項又は記載のエッチング方法。
  9. 前記第1非交番的エッチング工程及び/又は第2非交番的エッチング工程では、前記処理チャンバ内に供給する前記エッチングガス及び保護膜除去ガスの合計流量を前記保護膜形成ガスの流量よりも多くしたことを特徴とする請求項記載のエッチング方法。
  10. 閉塞空間を有する処理チャンバと、
    前記処理チャンバ内の下部側に配設され、シリコン基板が載置される基台と、
    前記基台に高周波電力を印加する基台電力供給手段と、
    前記処理チャンバ内にエッチングガス保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスを供給するとともに、該エッチングガス保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスの供給流量をそれぞれ調整可能に構成されたガス供給手段と、
    前記処理チャンバの外部近傍に配設されたコイルと、
    前記コイルに高周波電力を印加して前記処理チャンバ内のエッチングガス保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスをプラズマ化するコイル電力供給手段と、
    前記基台電力供給手段,コイル電力供給手段及びガス供給手段を制御する制御手段とを備えたエッチング装置であって、
    前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御して前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガス保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスの供給流量を調整することにより、前記エッチングガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板をエッチングするエッチング処理と、前記保護膜形成ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成処理とを交互に繰り返して実行する交番的エッチング工程、前記保護膜除去ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記保護膜を除去する保護膜除去工程、並びに、前記エッチングガス及び保護膜形成ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板をエッチングする非交番的エッチング工程を実行するとともに、少なくとも前記交番的エッチング工程のエッチング処理及び非交番的エッチング工程の実行時に、前記基台電力供給手段によって前記基台に高周波電力を印加するように構成され、
    更に、前記交番的エッチング工程,保護膜除去工程及び非交番的エッチング工程をそれぞれ1回以上順次実行するように構成されてなることを特徴とするエッチング装置。
  11. 前記制御手段は、前記非交番的エッチング工程の実行時に、前記ガス供給手段による流量制御の下、前記エッチングガス,保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスを前記処理チャンバ内に供給するように構成されてなることを特徴とする請求項10記載のエッチング装置。
  12. 前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御して、前記非交番的エッチング工程の実行時に前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガスの流量を前記保護膜形成ガスの流量よりも多くするように構成されてなることを特徴とする請求項10記載のエッチング装置。
  13. 前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御して、前記非交番的エッチング工程の実行時に前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガス及び保護膜除去ガスの合計流量を前記保護膜形成ガスの流量よりも多くするように構成されてなることを特徴とする請求項11記載のエッチング装置。
  14. 閉塞空間を有する処理チャンバと、
    前記処理チャンバ内の下部側に配設され、シリコン基板が載置される基台と、
    前記基台に高周波電力を印加する基台電力供給手段と、
    前記処理チャンバ内にエッチングガス及び保護膜形成ガスを供給するとともに、該エッチングガス及び保護膜形成ガスの供給流量をそれぞれ調整可能に構成されたガス供給手段と、
    前記処理チャンバの外部近傍に配設されたコイルと、
    前記コイルに高周波電力を印加して前記処理チャンバ内のエッチングガス及び保護膜形成ガスをプラズマ化するコイル電力供給手段と、
    前記基台電力供給手段,コイル電力供給手段及びガス供給手段を制御する制御手段とを備えたエッチング装置であって、
    前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御して前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガス及び保護膜形成ガスの供給流量を調整することにより、前記エッチングガス及び保護膜形成ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板をエッチングする第1非交番的エッチング工程、前記エッチングガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板をエッチングするエッチング処理と、前記保護膜形成ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板に保護膜を形成する保護膜形成処理とを交互に繰り返して実行する交番的エッチング工程、並びに、前記エッチングガス及び保護膜形成ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記シリコン基板をエッチングする第2非交番的エッチング工程を実行するとともに、少なくとも前記第1非交番的エッチング工程,交番的エッチング工程のエッチング処理及び第2非交番的エッチング工程の実行時に、前記基台電力供給手段によって前記基台に高周波電力を印加するように構成され、
    更に、前記第1非交番的エッチング工程,交番的エッチング工程及び第2非交番的エッチング工程をそれぞれ1回以上順次実行するように構成されてなることを特徴とするエッチング装置。
  15. 前記ガス供給手段は、前記エッチングガス及び保護膜形成ガスに加えて保護膜除去ガスを前記処理チャンバ内に供給するとともに、該保護膜除去ガスの供給流量を調整可能に構成され、
    前記コイル電力供給手段は、前記コイルに高周波電力を印加して前記処理チャンバ内の前記エッチングガス,保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスをプラズマ化するように構成され、
    前記制御手段は、前記交番的エッチング工程から第2非交番的エッチング工程に移行する際に、前記ガス供給手段による流量制御の下、前記保護膜除去ガスを前記処理チャンバ内に供給して前記保護膜を除去する保護膜除去工程を実行するように構成されてなることを特徴とする請求項14記載のエッチング装置。
  16. 前記ガス供給手段は、前記エッチングガス及び保護膜形成ガスに加えて保護膜除去ガスを前記処理チャンバ内に供給するとともに、該保護膜除去ガスの供給流量を調整可能に構成され、
    前記コイル電力供給手段は、前記コイルに高周波電力を印加して前記処理チャンバ内の前記エッチングガス,保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスをプラズマ化するように構成され、
    前記制御手段は、前記第1非交番的エッチング工程及び/又は第2非交番的エッチング工程の実行時に、前記ガス供給手段による流量制御の下、前記エッチングガス,保護膜形成ガス及び保護膜除去ガスを前記処理チャンバ内に供給するように構成されてなることを特徴とする請求項14又は15記載のエッチング装置。
  17. 前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御して、前記第1非交番的エッチング工程及び/又は第2非交番的エッチング工程の実行時に前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガスの流量を前記保護膜形成ガスの流量よりも多くするように構成されてなることを特徴とする請求項14又は15記載のエッチング装置。
  18. 前記制御手段は、前記ガス供給手段を制御して、前記第1非交番的エッチング工程及び/又は第2非交番的エッチング工程の実行時に前記処理チャンバ内に供給される前記エッチングガス及び保護膜除去ガスの合計流量を前記保護膜形成ガスの流量よりも多くするように構成されてなることを特徴とする請求項16記載のエッチング装置。
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