JP6334296B2 - プラズマ処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子等の試料を加工するためにプラズマを用い、且つ、パルス変調された反応層形成ガスをエッチングガスに微量添加することにより、微細パターンを高精度にエッチング処理を施すのに好適なプラズマ処理方法に関するものである。
半導体素子の微細化に伴い、Fin Field Effect Transistor(以下、Fin−FETと称する)と呼ばれる3次元構造トランジスタの量産が開始されている。この3次元構造のトランジスタ形成において、微細化の鍵であるドライエッチング技術は、更なる微細化、高アスペクトおよび従来の2次元構造のトランジスタに無い複雑な形状における高精度のエッチングが要求されており、技術のブレークスルーが必要になっている。
また、エッチング中のアスペクト比などの加工形状は、エッチング処理時間とともに変化するため、その形状に応じた最適なエッチング条件で処理することが要求される。最適なエッチング条件を検討している例としては、形状制御に寄与するパラメーターをエッチング中に変化させる先行技術がある。例えば、特許文献1では、シリコン材料に対して、高い垂直性と高アスペクト比の開口を有する溝やホールを形成するための手段として、エッチング処理条件を決めるパラメーター(ガス流速、圧力、RF出力等)を時間とともに変化させ、反応イオンエッチングと化学的蒸着による不動態層の蒸着を交互に実施することによりエッチングを行う方法が開示されている。
また、特許文献2では、エッチングガスと有機堆積物形成ガスが交互に導入されて形成されるプラズマを用いてシリコン基板をエッチングする過程で、そのエッチングの開始時から所定時間、エッチングガス導入時の基板への印加電力を一定にする第1電力印加工程と、その所定時間が経過した後にエッチングガス導入時の基板への印加電力を時間と共に上昇させる第2電力印加工程とを有する、シリコン構造体の製造方法が開示されている。
特開平10−135192号公報 特開2009−239054号公報
しかし、上記の従来技術は、micro electro mechanical sytem(以下、MEMSと称する)と呼ばれる微小な機械加工を目的としているため、寸法精度も数ミクロンのオーダの制御で、エッチング形状の5nm以下の加工精度が要求されるFin−FETなどのトランジスタ加工には適用することができない。
さらに、特許文献1は、反応イオンエッチングと化学的蒸着による不動態層の蒸着で構成されている。化学的蒸着による不動態層の蒸着に使用するガスは、Hを伴う或いは伴わないCHxHy、CHx、CHxCly、CxClyと、炭素層或いは炭化水素層を蒸着するための炭化水素であることが明記されている。これら炭素を主体としたガスは堆積性が非常に強く、寸法精度が数ミクロンのオーダの制御であれば有効な手法であるが、エッチング形状の5nm以下の加工精度が要求されるトランジスタの加工においては、炭素多くが含まれた不動態層を形成した場合、エッチングストップが生じるため適用することが出来ない。
また、特許文献2は、高アスペクトのエッチングにおいて、エッチングの開始時から所定時間、エッチングガス導入時の基板への印加電力を一定にする第1電力印加工程と、その所定時間が経過した後にエッチングガス導入時の基板への印加電力を時間と共に上昇させる第2電力印加工程に大別されると言及されている。このようにエッチング工程を分割した場合、第1電力印加工程にて形成されるパターンの側壁は、第2電力印加工程で形成されるパターンの側壁と比べて、プラズマにて生成されたラジカルに長い期間にわたり曝されることになる。
このため、第1の電力印加工程で形成された側壁は、第2電力印加工程で形成された側壁と比べて横方向のラジカルエッチングが進展し、数nmオーダの加工精度が要求されるトランジスタ加工では適用できない。
本発明は、上記の課題を鑑みて、数nmオーダの精度の微細加工において、再現性良く微細加工できるプラズマ処理方法を提供する。
本発明は、被エッチング膜のエッチングを促進させるガスである第一のガス前記被エッチング膜の側壁に反応層を形成させるガスである第二のガスを用いて前記被エッチング膜を処理室にてプラズマエッチングするプラズマ処理方法において、前記第一のガスの流量が所定の流量であるとともに前記第二のガスの流量が第一の流量である第一の期間と、前記第一のガスの流量が前記所定の流量であるとともに前記第二のガスの流量が第二の流量である第二の期間と、を前記被エッチング膜のエッチングの期間、周期的に繰り返し、前記第二の流量は、前記第一の流量より少なく、前記第一の流量と前記第二の流量を繰り返す周期に対する前記第一の流量の期間の比と、前記第一の流量と、の積を前記第二のガスの平均流量とするとき、前記第一のガスの流量と前記第二のガスの平均流量との和に対する前記第二のガスの平均流量の比を20%以下とすることを特徴とする。
本発明により、数nmオーダの精度の微細加工において、再現性良く微細加工できる。
本発明を適用するマイクロ波ECRプラズマエッチング装置の縦断面図である。 本発明に係るガス導入の一例を説明する図である。 従来のエッチング加工を説明する図である。 本発明のプラズマ処理方法によるエッチング加工を説明する図である。 密パターンと孤立パターンの深さの差及び側壁の削れ量を示す図である。 密パターンのエッチング速度と総流量に対する反応性ガスの平均流量の割合の関係を示す図である。 反応層の厚みと最大導入流量の関係を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。最初に本発明を適用するマイクロ波ECR(Electron Cyclotron Resonance)エッチング装置を図1により説明する。上部が開放された真空容器101の上部に、真空容器101内にエッチングガスを導入するためのシャワープレート102(例えば石英製)、誘電体窓103(例えば石英製)を設置し、密封することにより処理室104を形成する。シャワープレート102にはエッチングガスを流すためのガス供給装置105が接続される。また、真空容器101には真空排気口106を介し真空排気装置(図示省略)が接続されている。
プラズマを生成するための電力を処理室104に伝送するため、誘電体窓103の上方には電磁波を放射する導波管107(またはアンテナ)が設けられる。導波管107(またはアンテナ)へ伝送される電磁波は電磁波発生用電源108から発振させる。電磁波の周波数は特に限定されないが、本実施例では2.45GHzのマイクロ波を使用する。処理室104の外周部には、磁場を形成する磁場発生コイル109が設けてあり、電磁波発生用電源108より発振された電力は、形成された磁場との相互作用により、処理室104内に高密度プラズマを生成することができる。
また、シャワープレート102に対向して真空容器101の下部には、ウエハ載置用電極110が設けられており、被処理材であるウエハ111は、ウエハ載置用電極110上に電気的に吸着される。また、ウエハ載置用電極110には、ウエハ111に入射するイオンを加速するためのウエハバイアスを印加する高周波電源112が接続されている。ガス供給装置105は、エッチングを促進させるために必要なガスを一定流量で供給するための装置、例えば、マスフローコントローラ(図示省略)を複数備えている。ここで、本実施形態において、マスフローコントローラは、パルス変調する機能が備えられている。
マスフローコントローラをパルス変調する方法としては、装置からの流量制御信号を直接的にマスローコントローラに伝達し開度を制御する方法、パルス発振器などのパルス変調器を介して装置からのセット信号をマスフローコントローラに伝達して開度を制御する方法等が挙げられる。図2に、マスフローコントローラに伝播されるパルス変調された制御信号を示す。パルス変調されて導入される反応層を形成するガスが処理室104に供給される間、エッチングガスは連続的に供給されており、縦方向へのイオン性エッチングは、エッチング開始時からエッチング終了時まで連続的に促進する。
反応層を形成するガスは、側壁の反応層を形成する期間(オン期間)及び、前記オン期間に形成された反応層がラジカル性エッチングにより除去される期間(オフ期間)に大別され、前記連続的に処理室104に供給されるエッチングガスとともにサイクリックに処理室104に導入される。オン期間において形成される反応層の厚みは、オン時間(Ton)及び、最大導入流量(F1)により決まり、オフ期間で除去される反応層の厚みは、オフ時間(Toff)及び最小導入流量(F2)により決まる。
また、任意のデューティー比(パルス変調の周期に対するオン時間の比)の設定が可能であることにより、マスフローコントローラ及び装置間で生じる機差(導入される反応層を形成するガスのばらつき)をパルス幅で吸収し総流量一定となる制御が可能である。また、図示はしないが、反応層を形成するガスの供給方法として、高速に開閉を繰り返すことが可能なバルブを使用しても良い。
上述したプラズマエッチング装置に適用する本発明のプラズマ処理方法は、プラズマを生成するためのガスがガス供給装置により処理室に導入される際、エッチングを促進するガスは連続的に処理室に供給され、この間、反応性を持つガスはパルス変調され供給されることで、エッチング開始時からエッチング終了時まで、リアルタイムに前記エッチングガスに微量添加された状態で処理室に導入される。
すなわち、縦方向のイオン性エッチングと横方向のラジカル性エッチング(1〜3nm)が同時に進展する第1工程と、縦方向のイオン性エッチングと横方向のラジカルエッチングを抑制する1〜3nmの反応層の形成が同時に生じる第2工程が交互に繰り返すことによりエッチングを行えるようにするものである。
上記において、パルス変調し供給される反応層形成ガスの供給周期、流量範囲を制御することにより、エッチング期間において、縦方向横エッチングと横方向エッチングが同時に停止する(不動態層を形成する)期間がなく、側壁のラジカル性エッチングのみを抑制する数nmの保護層をリアルタイムに形成しエッチングをすることが可能となり、5nmレベルの加工精度が要求されるトランジスタのエッチング加工を高精度に処理することが可能となる。以下、本発明のプラズマ処理方法の一実施形態について説明する。
図3及び図4を用いて、図1に示すプラズマエッチング装置でラインとスペースからなる微細パターンをエッチングした結果を示す。まず、図3で本発明の反応層を形成するガスのパルス変調制御を適用しない通常のエッチング結果を示す。あらかじめパターンが形成されたマスク301を下地の被エッチング材302に転写するものである。通常、Fin−FETなどの微細バターンエッチングでは、マスクとの選択性やエッチングにより露出したパターンの側壁を保護することを目的として、総流量に対して、平均流量20%以下程度の反応性ガスが添加されたエッチングガスを使用して処理が実施される。ここで、微細パターンは図3(a)に示すようにスペースの狭い密パターンとスペースの広い孤立パターンから形成されている。
図3(b)に示したように反応層を形成するガスの添加が少ない場合、添加されたガスに阻害されることなく縦方向のイオン性エッチングが進展するため、密部パターンと孤立パターンで深さの差が生じにくくなる。しかし、側壁を保護するための反応性ガスが不足しているため、結果としてパターン側壁ではラジカル性エッチングが進展し、内曲した形状になる。
一方、図3(c)に示したように反応層を形成するガスが多い場合、側壁を保護する効果はより高くなるが、孤立パターンと比べて密パターンでは反応層を形成するガスの阻害により縦方向のエッチングに寄与するイオンが入射されにくくなるため、密部パターンについては縦方向のエッチングレートが低くなる。結果として、密パターンと孤立パターンとの間で深さ方向のばらつきが生じる。パターンの寸法や所望のエッチング深さに応じて、最適な割合でエッチングガスに反応性ガスを添加することで、密パターンと孤立パターンの間に生じる深さの形状差は最小限となる。
しかし、微細加工においては反応層を形成するガス濃度に対する形状感度が非常に高く1%以下のばらつきで形状が大きく変化するため、内曲抑制と深さ方向のばらつき抑制の両立が非常に困難である。
次に、図4で本発明の反応層形成ガスのパルス変調制御を適用したエッチング過程の模式図を示す。エッチングを促進するガスは連続的に処理室に供給され、この間、反応層を形成するガスはパルス変調され供給される。まず、反応層を形成するガスがエッチングガスとともに処理室に導入される期間(オン時間)で、マスクの側面及びエッチングにより露出された被エッチング材の側面は、パルス変調のパラメーターであるオン時間長さ及び最大導入流量(F1)の設定により厚さ1〜3nmの反応層401が形成される。
この間、縦方向のイオン性エッチングについては、形成される反応層の厚み(1〜3nm)を貫通することが可能なイオンエネルギーとすることで促進し、これはウエハ載置用電極に接続されている高周波電源出力で調整される。次にエッチングガスのみ処理室に導入される期間(オフ期間)、この期間、縦方向のエッチングは促進する。横方向のパターン側壁のラジカル性エッチングについては、パルス変調のパラメーターであるオフ時間長さ及び最小導入流量(F2)の設定により、オン期間に形成された厚さ1〜3nmの反応層の除去に必要な量のみ促進する。
上記をエッチング開始からエッチング終了時までサイクリックに行うことで、パターン側壁は高精度に制御され、エッチング終了時に垂直性の高い形状が得られる。また、エッチングガスについてはエッチング開始時からエッチング終了時まで連続的に供給されているため、密パターンと孤立パターンの深さの差がない形状を得ることが可能である。
以上、図3及び図4の結果より、第一のガスと第二のガスを用いて被エッチング膜をプラズマエッチングするプラズマ処理方法において、前記第一のガスは、前記被エッチング膜のエッチングを促進させるガス、前記第二のガスは、前記被エッチング膜の側壁に反応層を形成させるガスとしたとき、前記第一のガスを供給している間、前記第二のガスの供給をパルス変調させ、前記第二のガスの流量と前記パルス変調の周期に対する前記パルス変調のオン時間の比との積を前記第二のガスの平均流量とするとき、前記第一のガスの流量と前記第二のガスの平均流量とを加算した総流量に対する前記第二のガスの平均流量の比を20%以下にした方が良いことがわかり、前記第一のガスの流量と前記第二のガスの平均流量とを加算した総流量に対する前記第二のガスの平均流量の比を5%以上かつ20%以下にすることがさらに望ましい。
図5ないし図7にマスクをシリコン窒化膜とし、下地のシリコンをエッチングした例を示す。なお、エッチング評価には、パターン幅30nm以下の微細パターンを使用し、エッチングガスには臭化水素(HBr)を、添加する反応層を形成するガスには酸素(O2)を使用した。
オン期間とオフ期間の繰り返し周期であるTは、3秒とした。ここでは一例として、パターン幅30nm以下の微細加工において、反応層を形成するガスの平均流量が総流量の10%以下となるエッチング工程について説明するが、本発明は、パターン幅30nm以下のパターンの転写において、反応層形成ガスの平均流量が総流量の20%以下となるエッチング工程であれば同様の効果が得られえる。
また、エッチングガスとして臭化水素(HBr)を、反応層を形成するガスとして酸素(O2)を用いたが、他のガス種、例えばエッチングガスとしては、塩素(Cl2)や六フッ化硫黄(SF6)でも同様の効果が得られ、反応層を形成するガスについては、総流量に対して平均流量が20%以下であれば、炭素(C)を含む堆積性ガスやシリコン(Si)を含む堆積性ガス、窒素(N)を含む堆積性ガス、及び酸素(O)を含む堆積性ガスなどにより同様の効果を得ることができる。また、一例として周期Tは3秒としたが、これは、1周期の間に1〜3nmの側壁反応層の形成と除去が生じれば良い。ただし、長周期となる場合、スカロッピング形状になり垂直加工性が得られなくなるため、周期は10s以下とすることが好ましい。
次に密パターンと孤立パターンの深さの差を図5(a)に、側壁の削れ量を図5(b)に示す。本発明が適用される場合と適用されない場合をそれぞれ図示するが、両者においてエッチング処理室に導入される反応層を形成するガスの平均流量は同じである。また、図5(b)の側壁の削れ量は、マスクの幅を1.0と定義してマスク幅に対する下地シリコンのパターン幅の比を比較している。
まず、密パターンと孤立パターンの深さの差について、本発明の微量反応性ガスのパルス変調制御が適用されない場合、総流量に対する反応層形成ガスの平均流量の割合が、4%を超えると密パターンのエッチングレートが低下して縦方向に深さの差が生じた。一方、本発明の微量の反応性ガスのパルス変調制御が適用された場合には、評価の範囲において、総流量に対して反応性ガスの平均流量を増加しても密パターンのエッチングレートが低下せず、密パターンと孤立パターンの深さの差が生じなかった。
次にパターンの側壁の削れ量について、本発明の微量反応性ガスのパルス変調制御が適用されない場合、総流量に対する反応性ガスの平均流量の割合が6%以下の場合に側壁削れが確認された。すなわち、同じガス種を使用し平均流量を同じとしたエッチングにおいて本発明の微量の反応性ガスのパルス変調制御が適用されない場合、密パターンと孤立パターンの深さの差抑制とラジカルによる側壁エッチングの抑制の両立が不可能であった。
一方、本発明の微量の反応性ガスのパルス変調制御が適用された場合、側壁の削れ量は総流量に対する反応性ガスの平均流量の割合が5%以上とした場合に、側壁の削れが生じない結果となった。この範囲は、図5(a)で示したように、密パターンと孤立パターンの深さの差が生じていない範囲と重複しており、本発明の微量反応性ガスのパルス変調制御が適用された場合、密パターンと孤立パターンの深さの差抑制とラジカルによる側壁エッチングの抑制の両立が可能であることが確認できる。
次に、本発明の効果を得るための、最小導入流量と最大導入量について説明する。まず、オフ期間の最小導入流量(F2)設定について、図6に密パターンのエッチング速度と総流量に対する反応性ガスの平均流量の割合の関係を示す。プロットaはパルス変調が適用されない場合、プロットbはパルス変調が適用され、且つ、オフ期間の最小導入流量(F1)がオン期間の最大導入流量(F2)の5%とした場合、プロットcはパルス変調が適用され、且つ、オフ期間の最小導入流量(F1)をゼロとした場合を示している。
図6に示すようにパルス変調制御を適用しない場合、密パターンのエッチング速度は総流量に対する反応性ガスの割合が3〜4%の間で急激に低下し、5%においてエッチング速度は0.6まで低下した。これに対して、パルス変調制御を適用した場合で、且つ、オフ期間の最小導入流量(F2)設定をオン時間の最大導入流量(F1)の5%以下と設定した場合、及び、オフ期間の最小導入流量(F2)をゼロとした場合については、パルス変調を適用していない場合と比べて、エッチング速度の低下が緩やかになることが確認できた。
上記のことから、オフ期間の最小導入流量(F2)の設定は、オン時間に導入される添加ガスの最大導入流量(F2)の5%以下とすることが良く、最小導入流量(F2)がゼロの場合に、本発明の最大限の効果が得られることがわかる。次に、オン期間における最大導入流量(F2)設定について、図7に反応層の厚みと最大導入流量(F2)の関係を示す。ウエハバイアスを印加しないプラズマを生成し、オン時間1秒で側壁反応層を成長させ、その成長した膜の厚みをエリプソメーターにより評価した。
図7に示すように最大導入流量(F2)が総流量の5%以下の場合には側壁の反応層が確認できないが、オン期間における最大導入流量(F2)が総流量の5%以上においては、1〜3nmの厚みの反応層が確認できた。このことから最大導入流量(F2)が総流量の5%以下の場合、プラズマ気相中の反応性ガス種が不足し、ラジカル性エッチングが促進しているが、最大導入流量(F2)が総流量の5%以上の場合には、反応層形成がラジカル性エッチングによる側壁の削れをわずかに上回り、1〜3nmの側壁保護層を形成することがわかった。
図示しないが、この1〜3nmの形成された側壁保護膜は、ウエハバイアスを印加したプラズマにより容易に除去することが可能であることを確認した。また、最大導入流量(F2)を更に増加し、3nm以上の厚みの保護膜を形成することも可能であるが、この場合、除去膜を除去するために高いウエハバイアスを印加することが必要となり、この結果マスク上部の削れを引き起こすことがわかった。上記のことから、最大導入流量(F2)の設定は、総流量の5%以上とし、形成する側壁保護膜の厚みは、1〜3nmの範囲が好適であると考えられる。
以上、上述した本発明により、概して、反応層形成ガスがゼロ或いは極めてゼロに近い期間、すなわちオフ期間には、縦方向へのイオン性エッチング及び、数nm程度の横方向へのラジカル性エッチングが促進する。反応層形成ガスを添加する期間、すなわち、オン期間には、縦方向へのイオン性エッチングが促進し、横方向については、微量添加した反応性ガスにより数nmの反応層が形成される。このオン期間に形成された数nmの反応層は、次のエッチングサイクル、すなわち、オフ期間において横方向へのラジカル性エッチングにより除去される。
上記のオン期間とオフ期間を繰り返すことにより、各エッチングサイクルで形成される側壁は、エッチング開始時間からエッチング終了時間まで、常にフレッシュな状態を維持することになる。このため、本発明は、オフ期間に進展する横方向のラジカル性エッチング量と、オン期間に形成される反応層の厚みが、添加されるガスのオン期間流量、オフ期間流量、サイクル周期、サイクル周波数により制御が可能となるため、微細パターンを高精度に加工できるという効果がある。
また、本発明は、パルス変調されて導入される反応性ガスの最小導入流量と最大導入流量と時間を調整して被エッチング材の側壁に1〜3nmの保護膜の形成、除去が繰り返されることにより、パターン幅30nm以下の微細加工において、パターン側壁の保護と密/孤立パターン間のエッチングレート差抑制の両立が実現し、高精度にエッチングを行なうことができる。
さらに本発明は、エッチングガスは常時供給し、反応層を形成するガスは供給する期間と供給されない期間を設け、反応性ガスの最小導入流量と最大導入流量と時間を調整することで微細パターンの側壁加工を高精度に制御できる。
本実施例では、マイクロ波ECRエッチング装置を用いて説明したが、本発明は、ICP(Inductively Coupled Plasma)やCCP(Capasitively Coupled Plasma)等の他のプラズマ生成方式におけるプラズマエッチング装置においても同様の効果が得られる。
また、ガスの導入方法として、本実施例では、エッチングガスに単一の反応性ガスをパルス変調して導入する例を説明したが、パターン側壁に1〜3nmの保護膜を形成して除去するものであれば、複数の反応層を形成するガスをパルス変調して導入しても良い。さらに複数ガスをパルス変調して導入する場合、同位相でも逆位相でも良く、また、パルス変調の周期を変えて入れ子状にしても同様の作用・効果が得られる。
101・・・真空容器、102・・・シャワープレート、103・・・誘電体窓、104・・・処理室、105・・・ガス供給装置、106・・・真空排気口、107・・・導波管、108・・・電磁波発生用電源、109・・・磁場発生コイル、110・・・ウエハ載置用電極、111・・・ウエハ、112・・・高周波電源、301・・・マスク、302・・・被エッチング材、401・・・反応層

Claims (10)

  1. 被エッチング膜のエッチングを促進させるガスである第一のガス前記被エッチング膜の側壁に反応層を形成させるガスである第二のガスを用いて前記被エッチング膜を処理室にてプラズマエッチングするプラズマ処理方法において、
    前記第一のガスの流量が所定の流量であるとともに前記第二のガスの流量が第一の流量である第一の期間と、前記第一のガスの流量が前記所定の流量であるとともに前記第二のガスの流量が第二の流量である第二の期間と、を前記被エッチング膜のエッチングの期間、周期的に繰り返し、
    前記第二の流量は、前記第一の流量より少なく、
    前記第一の流量と前記第二の流量を繰り返す周期に対する前記第一の流量の期間の比と、前記第一の流量と、の積を前記第二のガスの平均流量とするとき、前記第一のガスの流量と前記第二のガスの平均流量との和に対する前記第二のガスの平均流量の比を20%以下とすることを特徴とするプラズマ処理方法。
  2. 請求項1に記載のプラズマ処理方法において、
    前記第二の流量は、0であることを特徴とするプラズマ処理方法。
  3. 請求項に記載のプラズマ処理方法において、
    前記和に対する第二のガスの平均流量の比を5%以上とすることを特徴とするプラズマ処理方法。
  4. 請求項1に記載のプラズマ処理方法において、
    前記反応層の厚さが1ないし3nmの範囲の厚さとなるように前記第一の流量と前記第一の期間を調整することを特徴とするプラズマ処理方法。
  5. 請求項に記載のプラズマ処理方法において、
    前記第一の流量に対する前記第二の流量の比を5%以下とすることを特徴とするプラズマ処理方法。
  6. 請求項に記載のプラズマ処理方法において、
    前記第一の期間前記第二の期間を繰り返す周期を10秒以下とすることを特徴とするプラズマ処理方法。
  7. 請求項1に記載のプラズマ処理方法において、
    前記第一のガスは塩素ガスまたは六フッ化硫黄ガスであることを特徴とするプラズマ処理方法。
  8. 請求項1に記載のプラズマ処理方法において、
    前記第二のガスは炭素含有ガスまたはシリコン含有ガスであることを特徴とするプラズマ処理方法。
  9. 被エッチング膜のエッチングを促進させるガスである第一のガスと前記被エッチング膜の側壁に反応層を形成させるガスである第二のガスを用いて前記被エッチング膜を処理室にてプラズマエッチングするプラズマ処理方法において、
    前記第二のガスは、複数のガスの混合ガスであ
    流量を変化させずに前記第一のガスを前記処理室へ連続的に供給するとともに前記第二のガスを前記処理室へ流量をパルス変調させながら供給し、
    前記複数のガスの各々における流量のパルス変調の位相を全て同位相とする、または少なくとも一つのガスの流量におけるパルス変調の位相前記一つのガス以外のガスの流量におけるパルス変調の位相に対して逆位相とることを特徴とするプラズマ処理方法。
  10. 被エッチング膜のエッチングを促進させるガスである第一のガス前記被エッチング膜の側壁に反応層を形成させるガスである第二のガスを用いて前記被エッチング膜を処理室にてプラズマエッチングするプラズマ処理方法において、
    前記第二のガスは、第三のガスと第四のガスを含み、
    流量を変化させずに前記第一のガスを前記処理室へ連続的に供給するとともに前記第三のガスおよび前記第四のガスの各々を前記処理室へ流量をパルス変調させながら供給し、
    前記第三のガスの供給におけるパルス変調の周期は、前記第四のガスの供給におけるパルス変調の周期より短く、
    前記第三のガスのパルス変調された供給におけるオン期間は、前記第四のガスのパルス変調された供給におけるオン期間に含まれることを特徴とするプラズマ処理方法。
JP2014138229A 2014-07-04 2014-07-04 プラズマ処理方法 Active JP6334296B2 (ja)

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