JP5154260B2 - ドライエッチング方法及びドライエッチング装置 - Google Patents

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本発明は、ドライエッチング方法及びドライエッチング装置に関する。特に、本発明は、poly-Siからなる被エッチング層にトレンチ(溝)やホールを形成するドライエッチング方法及びそれに用いられる装置に関する。
poly-Siからなる被エッチング層にトレンチ(溝)やホールを形成するドライエッチングでは、エッチングガスとしてCl2のようなCl系ガス(例えばCl2/O2/He混合ガス)やHBrガス(例えばHBr/O2/He混合ガス)が使用されてきた。Cl系ガスやHBrガスは、環境上の観点から好ましくない点、ドライエッチング装置のメンテナンス性の観点から好ましくない点等で問題がある。そのため、Cl系ガスやHBrガスに代えて、これらの問題のないSF6(六フッ化硫黄)ガスが、poly-Siからなる被エッチング層のドライエッチングにおいてエッチングガスとして一般的に使用されている(特許文献1)。
しかし、SF6ガスをエッチングガスとして使用するPoly-Siのドライエッチングには、形状制御性が良好でない点、トレンチやホールの側壁に側壁荒れが発生する点に問題がある。
特開2006−156467号公報
本発明は、poly-Siからなる被エッチング層のドライエッチングにおいて、環境上の観点からの利点とドライエッチング装置のメンテナンス性とを損なうことなく、良好な形状制御性と側壁荒れの低減を実現することを課題とする。
本発明の第1の態様は、上部電極が誘電体を介して上部外側に配置され、下部電極が内部に配置された真空容器を準備し、エッチングストップ層上にpoly-Siからなる被エッチング層が形成され、この被エッチング層の表面にマスクが形成された処理対象物を、前記真空容器内の前記下部電極上に配置し、SF6ガスとO2ガスを前記真空容器内に導入し、前記上部及び下部電極にそれぞれ高周波電力を供給して前記SF6ガス及び前記O2ガスをプラズマ化して前記被エッチング層をエッチングする第1のエッチング工程を実行し、前記O2ガスの導入を停止してCF 4 ガスを前記真空容器内に導入する一方、前記SF6ガスの導入を継続し、かつ前記下部電極への高周波電力の供給を停止する一方、前記上部電極への高周波電力の供給を継続し、前記SF6ガス及び前記CF 4 ガスをプラズマ化して前記被エッチング層をエッチングする第2のエッチング工程を実行することを特徴とするドライエッチング方法を提供する。
第1のエッチング工程では、エッチングガスとしてSF6ガスにO2ガスを添加するので、処理対象物の被エッチング層の側壁や底壁にエッチングの進行を抑制する反応生成物であるシリコン酸化物が生成される。第1のエッチング工程における被エッチング層のエッチングは、側壁や底部に生成されたシリコン酸化物を除去しつつ進行するので、O2ガスの添加量等のエッチング条件を調整することで、被エッチング層のサイドエッチの幅や角度等である形状や寸法を良好に制御性できる。しかし、第1のエッチング工程では、シリコン酸化物が側壁にマイクロマスクとして残留するので、側壁荒れが生じる。このように、SF6ガスとO2ガスをエッチングガスとして使用する第1のエッチング工程は、形状制御性と寸法制御性は良好であるが、側壁荒れが生じる。
第2のエッチング工程では、O2ガスをCF 4 ガスに切り換える。言い換えれば、第2のエッチング工程では、エッチングガスとしてSF6ガスにCF 4 ガスを添加する。CF 4 ガスに由来するフルオロカーボン成分(CFX)は、マイクロマスク(SiO2)と反応してマイクロマスクを側壁から除去する。その結果、側壁荒れが低減される。このように、SF6ガスとCF 4 ガスをエッチングガスとして使用する第2のエッチング工程には、マイクロマスクの除去による側壁荒れを低減する作用がある。
以上のように、形状制御性と寸法制御性は良好であるが側壁荒れが生じるSF6ガスとO2ガスの混合ガスをエッチングガスとして使用する第1のエッチング工程に続いて、マイクロマスクの除去による側壁荒れを低減する作用があるSF6ガスとCF 4 ガスの混合ガスをエッチングガスとして使用する第2のエッチング工程を実行することにより、良好な形状制御性及び寸法制御性と側壁荒れの低減を実現できる。また、SF6ガス、O2ガス、及びCF 4 ガスは、Cl系ガスやHBr系ガスと比較すると、環境上の観点及びドライエッチング装置のメンテナンス性の観点での特性が優れている。
具体的には、エッチング深さが前記被エッチング層の少なくとも50%以上に達した後であって、前記エッチング深さが前記被エッチング層と前記エッチングストップ層との界面に達する前に前記第1のエッチング工程から前記第2のエッチング工程に移行する。
上部及び下部電極にそれぞれ高周波電力を供給してSF6ガス及びO2ガスを使用する第1のエッチング工程から下部電極への高周波電力の供給を停止する一方、前記上部電極への高周波電力の供給を継続してSF6ガス及びCF 4 ガスを使用する第2のエッチング工程への移行は、エッチング深さがPoly-Siからなる被エッチング層を貫通する直前に行うことが好ましい。例えば、エッチング深さが前記被エッチング層の少なくとも50%以上に達した後であって、エッチング深さが被エッチング層と前エッチングストップ層との界面に達する前に第1のエッチング工程から第2のエッチング工程へ移行する。その理由は、次の通りである。第1のエッチング工程から第2のエッチング工程への移行が遅延すると、第1のエッチング工程により被エッチング層のみでなくエッチングストップ層までもエッチングしてしまう。逆に、第1のエッチング工程から第2のエッチング工程への移行が早過ぎると、側壁のみでなく底壁にもマイクロマスクが残留する。
本発明の第2の態様は、上部開口が誘電体により閉鎖された真空容器と、前記誘電体の上方に配置された上部電極と、エッチングストップ層上にpoly-Siからなる被エッチング層が形成され、この被エッチング層の表面にマスクが形成された処理対象物が載置される、前記真空容器内に配置された、前記上部電極に対向する下部電極と、前記上部電極に高周波電力を供給するための第1の電源と、前記下部電極に高周波電力を供給するための第2の電源と、前記真空容器内にSF6ガスを供給するための第1のガス供給源と、前記真空容器内にO2ガスを供給するための第2のガス供給源と、前記真空容器内にCF 4 ガスを供給するための第3のガス供給源と、前記第1及び第2の電源、並びに前記第1から第3のガス供給源の動作を制御する制御部と備え、前記制御部は、前記第1及び第2のガス供給源にそれぞれ前記SF6ガスと前記O2ガスを前記真空容器内に導入させ、かつ前記第1及び第2の電源から前記上部及び下部電極に対してそれぞれ高周波電力を供給させ、前記SF6ガス及び前記O2ガスをプラズマ化して前記処理対象物の前記被エッチング層をエッチングし、かつエッチング深さが前記被エッチング層の少なくとも50%以上に達した後であって、前記エッチング深さが前記被エッチング層と前記エッチングストップ層との界面に達する前に、前記第2のガス供給源に前記O2ガスの導入を停止させ、前記第3のガス供給源に前記CF 4 ガスを前記真空容器に導入させる一方、前記第1のガス供給源に前記SF6ガスの導入を継続させ、前記第2の電源に前記下部電極への高周波電力の供給を停止させる一方、前記第1の電源から前記上部電極への高周波電力の供給を継続させ、前記SF6ガス及び前記CF 4 ガスをプラズマ化して前記被エッチング層をエッチングすることを特徴とするドライエッチング装置を提供する。
本発明によれば、poly-Siからなる被エッチング層のドライエッチングにおいて、環境上の観点からの利点とドライエッチング装置のメンテナンス性とを損なうことなく、良好な形状制御性及び寸法制御性と側壁荒れの低減を実現できる。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るドライエッチング方法に使用するドライエッチングエッチング装置の一例を示す。
ドライエッチング装置1は上部開口が誘電体板2により閉鎖されたチャンバ(真空容器)3を備える。誘電体板2の上方にはICPコイル(上部電極)4が配置されている。ICPコイル4は、可変コンデンサ5Aを介して高周波電源(第1の電源)6Aに電気的に接続されている。一方、チャンバ3の底部側には、基板(処理対象物)7が載置される下部電極8が上部電極4と対向するように配置されている。本実施形態では、基板7はESC(静電チャック)電極9A,9Bによって下部電極8上に静電的に保持される。しかし、基板7を下部電極8上に保持するための機構は特に限定されない。下部電極8は、可変コンデンサ5Bを介して高周波電源(第2の電源)6Bに電気的に接続されている。
チャンバ3のガス導入口3aには、それぞれフローコントローラ11A〜11Cを介して、第1から第3のガスエッチングガス供給源12A〜12Cが接続されている。第1のエッチングガス供給源12Aから供給されるエッチングガスは、SF6ガスである。第2のエッチングガス供給源12Bから供給されるエッングガスは、O2ガスである。第3のエッチングガス供給源12Cから供給されるエッチングガスは、フルオロカーボン系ガスのCF4(テトラフルオロメタン)ガスである。個々のエッチングガス供給源12A〜12Cからチャンバ3へのエッチングガスの供給量の有無及び供給量は、対応するフローコントローラ11A〜11Cによって制御される。
チャンバ3の排気口3bは、真空排気装置13に接続されている。
制御装置14は、第1及び第2の高周波電源6A,6B、可変コンデンサ5A,5B、第1から第3のエッチングガス供給源12A〜12C、フローコントローラ11A〜11C、及び真空排気装置13を含む装置全体を統括的に制御してドライエッチングを実行する。
図2Aを参照すると、基板7は、SiO2(酸化シリコン)からなるエッチングストップ層21と、このエッチングストップ層21上に形成されたpoly-Si(ポリシリコン)からなる被エッチング層22とを備える。また、被エッチング層22上には所望のパターンでレジストマスク23が形成されている。
次に、本実施形態のドライエッチング方法を説明する。
本実施形態のドライエッチング方法では、まず第1のエッチング工程としてのメインエッチング工程(図3の時刻t0〜t1)を実行し、それに続いて第2のエッチング工程としてのオーバエッチング工程(図3の時刻t1〜t2)を実行する。
まず、メインエッチング工程について説明する。第1のエッチングガス供給源12Aから所定流量でSF6ガスをチャンバ3内に導入すると共に、第2のエッチングガス供給源12Bから所定流量でO2ガスをチャンバ3内に導入しつつ、真空排気装置13により所定流量で排気を行い、チャンバ3内を所定圧力に維持する。つまり、エッチングガスとして、SF6ガスにO2ガスを添加した混合ガス(SF6/O2混合ガス)を使用する。また、ICPコイル4(上部電極)に対して第1の高周波電源6Aから高周波電力を供給すると共に、下部電極8に対しても第2の高周波電源6Bから高周波電力(バイアス電力)を供給する。SF6/O2混合ガスがプラズマ化され、このプラズマ化により発生するプラズマ領域のプラズマP中では、SF6ガスに由来するF成分、Fラジカル、正イオン(Sイオン、フッ化硫黄系のイオン等)が生じると共に、O2ガスに由来するO成分(正イオンであるOイオンを含む)が発生する。また、ICPコイル(上部電極)4に対して高周波電力を供給すると共に、下部電極8へバイアス電極を供給する状態でメインエッチング工程を実行することにより、基板7のトレンチやホールの底壁側(エッチングストップ層21側)に向かう正イオンの運動エネルギが活性化し、正イオンがバイアス電力により底壁側に引き込み込まれてアタックし、底壁側を削り、Fラジカルが反応し易くなり、底壁側へのエッチングレートが向上する。
プラズマPで発生したF成分、Fラジカル、及びO成分が被エッチング層22のレジストマスク23から露呈している部分に入射する。エッチング種であるFラジカルと正イオン(SイオンやOイオン等)により被エッチング層22がエッチングされる。この際、Fラジカルと被エッチング層22が被エッチング層22のSi原子と反応して揮発性反応生成物であるSiF4(四フッ化シリコン)、Si2F6(六フッ化二ケイ素)等のシリコンフッ化物が生成され、被エッチング層22から離脱する(Six+FY=SixFY)。SF6ガスにO2ガスを添加したことにより、良好な形状制御性と寸法制御性が得られる。その理由は次の通りである。O成分が被エッチング層22を構成するSi原子と反応してSiO2(酸化シリコン)等のSi酸化物が生成され、このSi酸化物がトレンチやホールの側壁に付着留する(Si+Ox=SiOx)。メインエッチング工程における被エッチング層22のエッチングは、基板7の被エッチング層22の側壁や底部に生成されたSi酸化物を除去しつつ進行するので、O2ガスの添加量等のエッチング条件を調整することで、図2Bにおいて符号Aで模式的に示すトレンチやホールの側壁のエッチング(サイドエッチ)の幅や角度を良好に制御できる。しかし、メインエッチング工程では、前述のようにO成分が被エッチング層22を構成するSi原子と反応して生成されたSi酸化物の一部が側壁に残留し、Fラジカルや正イオンによるトレンチやホールのエッチングを局所的に阻害するいわゆるマイクロマスクとして機能する。その結果、図2Bに符号Bで模式的に示す側壁荒れが不可避的に生じる。
メインエッチング工程の具体的なエッチング条件は例えば以下の通りである。SF6ガスとO2ガスの総供給流量は、50〜300sccmが好ましく、80〜120sccmがより好ましい。SF6ガスとO2ガスの供給流量比は、SF6:O2=9:1〜5:5が好ましく、SF6:O2=8:2〜6:4がより好ましい。ICPコイル(上部電極)4への供給電力は、400〜1000Wが好ましく、500〜700Wがより好ましい。下部電極8へ供給するバイアス電力は、10〜100Wが好ましく、40〜70Wがより好ましい。チャンバ3内の圧力は、0.5〜5Paが好ましく、1〜3Paがより好ましい。
メインエッチング工程を所定時間継続した後、メインエッチング工程からオーバエッチング工程に移行する(図3の時刻t1)。具体的には、第2のエッチングガス供給源12BからのO2ガスの導入を停止し、第3のエッチングガス供給源12Cから所定流量でフルオロカーボン系ガスのCF4ガスをチャンバ3内に導入する。第1のエッチングガス供給源12Aからチャンバ3へのSF6ガスの導入は継続する。つまり、SF6ガスに添加するガスをO2ガスからCF4ガスに切り換える(エッチングガスをSF6/O2混合ガスからSF6/CF4混合ガスに切り換える。)。このようにSF6/CF4混合ガス導入しつつ、真空排気装置13により所定流量で排気を行い、チャンバ3内を所定圧力に維持する。また、高周波電源6AからICPコイル(上部電極)4への高周波電力の供給は継続するが、高周波電源6Bから下部電極8へのバイアス電力の供給は停止する。SF6/CF4混合ガスがプラズマ化したプラズマ領域のプラズマP中では、SF6ガスに由来するF成分、Fラジカル、正イオン(Sイオン、フッ化硫黄系のイオン等)が生じると共に、CF4ガスに由来するフルオロカーボン成分CFxが生じる。
オーバーエッチング工程では、メインエッチング工程と同様の機構によりトレンチやホールのエッチングが進行する。具体的には、プラズマPで発生したF成分、Fラジカル、及び正イオン(Sイオン等)が被エッチング層22のレジストマスク23から露呈している部分に入射し、エッチング種であるFラジカルと正イオンにより被エッチング層22がエッチングされる。この際、Fラジカルが被エッチング層22のSi原子と反応して生成された揮発性反応生成物が被エッチング層22から離脱する(SiX+FY=SiXFY)。
CF4ガスに由来するフルオロカーボン成分CFxは、フルオロカーボンポリマ((CF2n)として被エッチング層22の側壁や底壁の表面に堆積する性質を有するので、エッチングレートを低下させる方向に機能する。しかし、CF4ガスに由来するフルオロカーボン成分CFxは、側壁にマイクロマスクとして残留しているSi酸化物と反応し、その結果、揮発性生成物であるシリコンフッ化物とCOxが生成されて被エッチング層22から離脱する(SiOx+CFy=SiFy+COx)。つまり、CF4ガスに由来するフルオロカーボン成分CFxによって、側壁のマイクロマスク(Si酸化物)が分解され、マイクロマスクが除去される。その結果、図2Cに模式的に示すように、側壁荒れが低減ないし改質される。図2Dに模式的に示すように、エッチング深さがエッチングストップ層21に達するまでオーバエッチング工程が継続される(図3の時刻t2)。
メインエッチング工程からオーバエッチング工程への切り換え、より具体的には高周波電源6Bから下部電極8へのバイアス電力の供給停止は、被エッチング層22のエッチングの最終段階、すなわちエッチングストップ層21との界面付近の被エッチング層22のエッチングを下部電極8へのバイアス電力のない状態で実行するように設定する。例えば、トレンチやホールのエッチング深さが、基板7の被エッチング層22の厚さの50%以上に達した後(好ましくは60%以上に達した後)であって、被エッチング層22とエッチングストップ層21の界面に達する前に、下部電極8へのバイアス電力の供給を停止すればよい。エッチング深さがエッチングストップ層21に達するまでメインエッチング工程を継続する実験を行えば、この実験結果から下部電極8へのバイアス電力の供給停止のタイミングを設定することができる。下部電力8へのバイアス電力の供給を停止した状態でオーバエッチング工程を実行することにより、トレンチやホールの底壁側(エッチングストップ層21側)に向かう正イオンの運動エネルギが低減するので、エッチングストップ層21がエッチングされるのを防止できる。つまり、オーバエッチング工程において下部電極8へのバイアス電力の供給を停止することにより、エッチングストップ層21に対する選択比が向上する。
前述のように被エッチング層22を貫通する直前に下部電極8へのバイアス電力の供給を停止する理由は次の通りである。仮に、エッチング深さがエッチングストップ層21に到達した後にバイアス電力の供給を停止すると、エッチングストップ層21に対して、下部電極8へバイアス電力を供給する状態でエッチングを実行し続けることになり、基板7のトレンチやホールの底壁側(エッチングストップ層21側)に向かう正イオンの運動エネルギが活発化し、正イオンがバイアス電力により底壁側へ引き込まれてアタックし、底壁側を削り、Fラジカルが反応し易くなり、エッチングストップ層21をエッチングしてしまう。逆に、バイアス電力の供給を過度に早く、例えば被エッチング層22の厚さが50%にも達しない段階で停止すると、トレンチやホール底壁側(エッチングストップ層21側)に向かう正イオンの運動エネルギが低減し、トレンチやホールの底壁にもマイクロマスクが残留してしまう。
オーバエッチング工程の具体的なエッチング条件は、例えば以下の通りである。SF6ガスとCF4ガスの総供給流量は、50〜300sccmが好ましく、80〜120sccmがより好ましい。SF6ガスとCF4ガスとの供給流量比は、SF6:CF4=9:1〜5:5が好ましく、SF6:CF4=9:1〜6:4がより好ましい。ICPコイル4(上部電極)への供給電力は、400〜1000Wが好ましく、500〜1000Wがより好ましい。下部電極8へ供給するバイアス電力は前述のように停止されるが(0W)、10W以下であれば許容し得る。チャンバ3内の圧力は、0.5〜5Paが好ましく、1〜3Paがより好ましい。
以上のように、形状制御性と寸法制御性は良好であるが側壁荒れが生じるSF6/O2混合ガスをエッチングガスとして使用するメインエッチング工程に続いて、マイクロマスクの除去による側壁荒れを低減する作用があるSF6/CF4混合ガスをエッチングガスとして使用するオーバエッチング工程を実行することにより、良好な形状制御性及び寸法制御性と側壁荒れの低減を実現できる。また、メインエッチング工程及びオーバエッチング工程で使用されSF6ガス、O2ガス、及びCF4ガスはいずれも、Cl系ガスやHBr系ガスと比較すると、環境上の観点及びドライエッチング装置1のメンテナンス性の観点での特性が優れている。このように本実施形態のドライエッチング方法によって、poly-Siからなる被エッチング層22のドライエッチングにおいて、環境上の観点から利点とドライエッチング装置のメンテナンス性とを損なうことなく、良好な形状制御性及び寸法制御性と側壁荒れの低減を実現できる。
図4は、本実施形態のドライエッチング方法(メインエッチング工程とそれに続くオーバエッチング工程)によりSiO2からなるエッチングストップ層21上のPoly-Siからなる被エッチング層22をエッチングした結果の顕微鏡写真である。一方、図5は、同一の基板7をSF6/O2混合ガスのみをエッチングガスとしてエッチングした場合(メインエッチング工程のみで被エッチング層22とエッチングストップ層21の界面までエッチングした場合)の顕微鏡写真である。これらの顕微鏡写真から、本実施形態のドライエッチング方法によって良好な形状制御性及び寸法制御性と側壁荒れの低減を実現できることが確認できる。
本発明の実施形態に係るドライエッチング方法に使用するドライエッチング装置を示す模式図。 基板を示す模式的な断面図。 メインエッチング工程中の基板を示す模式的な断面図。 オーバエッチング工程中の基板を示す模式的な断面図。 オーバエッチング工程終了時の基板を模式的な断面図。 本発明の実施形態に係るドライエッチング方法におけるエッチングガスの切換及び電流供給の切換を示す模式的なグラフ。 本発明の実施形態に係るドライエッチング方法により形成されたホールの顕微鏡写真。 エッチングガスとしてSF6のみを使用した場合に形成されたホールの顕微鏡写真。
符号の説明
1 ドライエッチング装置
2 誘電体板
3 チャンバ(真空容器)
3a ガス導入口
3b 排気口
4 ICPコイル(上部電極)
5A,5B 可変コンデンサ
6A 高周波電源(第1の電源)
6B 高周波電源(第2の電源)
7 基板(被対象処理物)
8 下部電極
9A,9B ESC電極
11A,11B,11C フローコンローラ
12A,12B,12C エッチングガス供給源
13 真空排気装置
14 制御装置
21 エッチングストップ層
22 被エッチング層
23 レジストマスク

Claims (4)

  1. 上部電極が誘電体を介して上部外側に配置され、下部電極が内部に配置された真空容器を準備し、
    エッチングストップ層上にpoly-Siからなる被エッチング層が形成され、この被エッチング層の表面にマスクが形成された処理対象物を、前記真空容器内の前記下部電極上に配置し、
    SF6ガスとO2ガスを前記真空容器内に導入し、前記上部及び下部電極にそれぞれ高周波電力を供給して前記SF6ガス及び前記O2ガスをプラズマ化して前記被エッチング層をエッチングする第1のエッチング工程を実行し、
    前記O2ガスの導入を停止してCF 4 ガスを前記真空容器内に導入する一方、前記SF6ガスの導入を継続し、かつ前記下部電極への高周波電力の供給を停止する一方、前記上部電極への高周波電力の供給を継続し、前記SF6ガス及び前記CF 4 ガスをプラズマ化して前記被エッチング層をエッチングする第2のエッチング工程を実行することを特徴とするドライエッチング方法。
  2. エッチング深さが前記被エッチング層の少なくとも50%以上に達した後であって、前記エッチング深さが前記被エッチング層と前記エッチングストップ層との界面に達する前に前記第1のエッチング工程から前記第2のエッチング工程に移行することを特徴とする請求項1に記載のドライエッチング方法。
  3. 前記エッチングストップ層はSiO2からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載に記載のドライエッチング方法。
  4. 上部開口が誘電体により閉鎖された真空容器と、
    前記誘電体の上方に配置された上部電極と、
    エッチングストップ層上にpoly-Siからなる被エッチング層が形成され、この被エッチング層の表面にマスクが形成された処理対象物が載置される、前記真空容器内に配置された、前記上部電極に対向する下部電極と、
    前記上部電極に高周波電力を供給するための第1の電源と、
    前記下部電極に高周波電力を供給するための第2の電源と、
    前記真空容器内にSF6ガスを供給するための第1のガス供給源と、
    前記真空容器内にO2ガスを供給するための第2のガス供給源と、
    前記真空容器内にCF 4 ガスを供給するための第3のガス供給源と、
    前記第1及び第2の電源、並びに前記第1から第3のガス供給源の動作を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記第1及び第2のガス供給源にそれぞれ前記SF6ガスと前記O2ガスを前記真空容器内に導入させ、かつ前記第1及び第2の電源から前記上部及び下部電極に対してそれぞれ高周波電力を供給させ、前記SF6ガス及び前記O2ガスをプラズマ化して前記処理対象物の前記被エッチング層をエッチングし、かつ
    エッチング深さが前記被エッチング層の少なくとも50%以上に達した後であって、前記エッチング深さが前記被エッチング層と前記エッチングストップ層との界面に達する前に、前記第2のガス供給源に前記O2ガスの導入を停止させ、前記第3のガス供給源に前記CF 4 ガスを前記真空容器に導入させる一方、前記第1のガス供給源に前記SF6ガスの導入を継続させ、前記第2の電源に前記下部電極への高周波電力の供給を停止させる一方、前記第1の電源から前記上部電極への高周波電力の供給を継続させ、前記SF6ガス及び前記CF 4 ガスをプラズマ化して前記被エッチング層をエッチングすることを特徴とするドライエッチング装置。
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