JP5135271B2 - エッチング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の処理ガスをプラズマ化してシリコン基板をエッチングするエッチング方法に関する。
従来、シリコン基板のエッチング方法として、エッチングガスを含んだ処理ガスを処理チャンバ内に供給してプラズマ化するとともに、シリコン基板が載置された基台にバイアス電位を与え、このシリコン基板をエッチングするエッチング工程と、耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスを処理チャンバ内に供給してプラズマ化し、前記シリコン基板に耐エッチング層を形成する耐エッチング層形成工程とを交互に繰り返して実行するものが知られている。
前記エッチング工程では、プラズマ中のラジカルがシリコン原子と化学反応したり、プラズマ中のイオンがシリコン基板に入射することによってシリコン基板がエッチングされ、これにより、シリコン基板の表面に形成されたマスクのマスクパターンに応じた穴や溝が形成される。一方、耐エッチング層形成工程では、プラズマ中のラジカルやイオンによって、前記穴や溝の側壁及び底面を含むシリコン基板の表面に耐エッチング層が形成される。この耐エッチング層は、エッチング工程で生成されるラジカルと化学反応し難い性質を有している。
そして、このようなエッチング工程と耐エッチング層形成工程とを交互に繰り返すことにより、耐エッチング層形成工程で形成される耐エッチング層によって前記穴や溝の側壁を保護しつつ、エッチング工程で前記穴や溝の深さ方向にエッチングを進行させることができる。
ところで、前記エッチング工程では、シリコン基板に比べてエッチング速度は遅いものの、シリコン基板に入射するイオンによって前記マスクもエッチングされる。このため、マスクには、エッチングに対する耐性を高めるために熱処理が施されている。
ところが、このマスクMに熱処理を施すと、マスクMの開口部が、この熱処理時に、例えば、図4に示すように丸まった形状となって当該開口部でマスクMが薄くなる場合がある。そして、この図4に示すような形状のマスクMでエッチングを行うと、マスクMの後退によりマスクMの開口部におけるシリコン基板Kの表面が露出して、穴Hや溝Hの側壁上部に筋目Sが深さ方向に形成されるといった問題を生じる。
そして、このような問題を解消可能なエッチング方法として、従来、例えば、特開2008−282967号公報に開示されたものがある。このエッチング方法は、前記エッチング工程と耐エッチング層形成工程とを所定回数繰り返して一定深さの穴や溝を形成した後、前記シリコン基板の上方に配置したノズル体からその下方のシリコン基板に向けてレジスト液体物を噴霧させながら前記ノズル体を水平方向に走査させてシリコン基板の表面にレジスト液体物を塗布し、次に、塗布したレジスト液体物を硬化させてマスク上にレジスト液体物からなる補強膜を形成し、この後、再度、前記エッチング工程と耐エッチング層形成工程とを所定回数繰り返して更に穴や溝の深さを深くするというものである。
このエッチング方法では、マスク上に補強膜が形成されることにより、マスクが完全にエッチングされてシリコン基板の表面が露出するのが防止され、精度の良いエッチング形状が得られる。
特開2008−282967号公報
しかしながら、特開2008−282967号公報に開示された上記エッチング方法では、以下のような問題があった。即ち、シリコン基板をエッチングする一連の工程の中で、シリコン基板のエッチング自体には直接的に寄与しない、シリコン基板の表面にレジスト液体物を塗布する工程及び塗布したレジスト液体物を硬化させる工程を実施しているので、処理時間が長くなるという問題がある。
また、当該エッチング方法を実施するためには、ノズル体、ノズル体にレジスト液体物を供給する機構、ノズル体を走査させる機構、シリコン基板の表面に塗布されたレジスト液体物を硬化させる機構が必要であり、このエッチング方法の実施に用いられるエッチング装置の構造が複雑になったり、製造コストが高くなるという問題もある。
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、マスク開口部が丸まった形状となっている場合であっても、短い処理時間で高精度なエッチング形状が得られるとともに、簡単且つ安価なエッチング装置を用いて実施可能なエッチング方法の提供をその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、
処理チャンバ内の基台上に載置されたシリコン基板をエッチングする方法であって、
エッチングガスを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給するとともに、プラズマ生成手段に高周波電力を供給して前記処理チャンバ内の処理ガスをプラズマ化し、且つ前記基台にバイアス電位を与え、前記シリコン基板をエッチングするエッチング工程と、耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給するとともに、前記プラズマ生成手段に高周波電力を供給して前記処理チャンバ内の処理ガスをプラズマ化し、前記シリコン基板に耐エッチング層を形成する耐エッチング層形成工程とを交互に繰り返して実施するエッチング方法において、
前記エッチング工程と耐エッチング層形成工程との繰り返し工程を実施する前に、まず、最初の工程として、前記エッチングガスを含み且つ前記耐エッチング層形成ガスを含まない処理ガスを前記処理チャンバ内に供給するとともに、前記プラズマ生成手段に高周波電力を供給して前記処理チャンバ内の処理ガスをプラズマ化し、前記シリコン基板をエッチングする工程であって、処理時間が前記繰り返しエッチング工程の処理時間よりも長く設定された初期工程を実施し、この後、前記繰り返し工程を実施するようにしたことを特徴とするエッチング方法に係る。
この発明によれば、まず、最初の工程として、エッチングガスを含んだ処理ガスをプラズマ化してシリコン基板をエッチングする工程であって、処理時間がこの工程の後に行われる繰り返しエッチング工程の処理時間よりも長く設定された初期工程を実施する。
この初期工程では、プラズマ中のラジカルがシリコン原子と化学反応することによってシリコン基板が等方的にエッチングされ、マスク直下部分における穴や溝の側壁もエッチングされる。前記繰り返し工程では、穴や溝の側壁のエッチングを防止して深さ方向にエッチングを進行させるために、比較的短時間でエッチング工程と耐エッチング層形成工程とが切り換えられる。したがって、当該初期工程の処理時間を繰り返しエッチング工程より長くすることで、等方的エッチングが効果的に進行する。また、当該初期工程では、耐エッチング層が形成されていないので、このことによっても、等方的エッチングが効果的に進行する。
そして、この初期工程の後、繰り返し工程を実施し、エッチングを穴や溝の深さ方向に進行させる。即ち、エッチングガスを含んだ処理ガスをプラズマ化するとともに基台にバイアス電位を与えてシリコン基板をエッチングするエッチング工程と、耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスをプラズマ化してシリコン基板に耐エッチング層を形成する耐エッチング層形成工程とを交互に繰り返して実施する。
上述のように、前記繰り返しエッチング工程では、シリコン基板に入射するイオンによってマスクもエッチングされる。したがって、マスク開口部が丸まった形状となって当該開口部でマスクが薄くなっている場合には、マスクのエッチングによりマスク開口部におけるシリコン基板の表面が露出し、穴や溝の側壁上部に筋目が深さ方向に形成されるなど、エッチング形状が悪化する。
そこで、本発明では、まず、前記初期工程を実施してから前記エッチング工程と耐エッチング層形成工程との繰り返し工程を実施するようにしている。前記初期工程でマスク直下部分における穴や溝の側壁がエッチングされ、穴径や溝幅が広がっているので、前記繰り返しエッチング工程でマスクがエッチングされて後退したとしても、穴径や溝幅が広がった分だけ実効的なマスク厚さを厚くしてシリコン基板の表面を露出し難くすることができる。これにより、シリコン基板をエッチングする一連の工程に渡ってマスクによりシリコン基板を保護することが可能となり、穴や溝の側壁上部に筋目が形成されるのを防止することができるなど、シリコン基板を高精度にエッチングすることができる。
また、初期工程においてもエッチングを進行させることができるので、従来のエッチング方法のように、シリコン基板をエッチングする一連の工程に要する処理時間が長くなることもない。また、更に、当該エッチング方法の実施に当たり、従来のエッチング方法のように、追加的な機構は不要であるので、当該エッチング方法の実施に用いられるエッチング装置の構造が複雑になったり、製造コストが高くなることもない。
尚、前記初期工程では、前記基台にバイアス電位を与えるようにしても良く、このようにすれば、シリコン基板に入射するイオンによって穴や溝の深さ方向にエッチングを進行させつつマスク直下部分における穴や溝の側壁をエッチングすることができるので、当該初期工程においても深さ方向にエッチングを効果的に進行させることができ、エッチング完了までの処理時間を短くすることができる。
また、前記初期工程では、前記処理時間の他に、前記繰り返しエッチング工程に比べて、前記処理チャンバ内に供給される処理ガスの流量が多いこと、前記処理チャンバ内の圧力が高いこと、前記プラズマ生成手段に供給される高周波電力が大きいこと、前記基台に与えられるバイアス電位が高いことの内の少なくとも1つの処理条件を設定するようにしても良い。
上記各処理条件は、いずれもエッチング速度を速くするための条件であり、これらの処理条件の内、いずれか1つでも採用すれば、より短時間で等方的エッチングを進行させることができ、これにより、前記初期工程に要する処理時間を短縮させることができる。
尚、マスクの開口径や開口幅、初期工程が終了したときのサイドエッチング量は、一連のエッチング加工が終了した後に必要な穴径や溝幅に応じて適宜設定することができる。また、繰り返し工程では、エッチング工程から開始してエッチング工程と耐エッチング層形成工程とを交互に繰り返しても良いし、耐エッチング層形成工程から開始して耐エッチング層形成工程とエッチング工程とを交互に繰り返すようにしても良い。
以上のように、本発明に係るエッチング方法によれば、マスク開口部が丸まった形状となっている場合であっても、短い処理時間で高精度なエッチング形状を得ることができるとともに、簡単且つ安価なエッチング装置を用いて当該方法を実施することができる。
本発明の一実施形態に係るエッチング方法を実施するためのエッチング装置の概略構成を示した断面図である。 本実施形態における、SFガス及びCガスの供給流量の制御状態を示したタイミングチャートである。 本実施形態に係るエッチング方法を説明するための説明図である。 従来のエッチング方法の問題点を説明するための説明図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について、添付図面に基づき説明する。尚、本実施形態では、図1に示すようなエッチング装置1を用いてシリコン基板Kをエッチングする場合を一例に挙げて説明する。
まず、前記エッチング装置1について説明する。このエッチング装置1は、図1に示すように、閉塞空間を有する処理チャンバ11と、処理チャンバ11内に昇降自在に配設され、シリコン基板Kが載置される基台15と、基台15を昇降させる昇降シリンダ18と、処理チャンバ11内の圧力を減圧する排気装置20と、処理チャンバ11内に処理ガスを供給するガス供給装置25と、処理チャンバ11内に供給された処理ガスをプラズマ化するプラズマ生成装置30と、基台15に高周波電力を供給する基台用高周波電源35とを備える。
前記処理チャンバ11は、相互に連通した内部空間を有する下部容器12及び上部容器13から構成され、上部容器13は、下部容器12よりも小さく形成される。前記基台15は、シリコン基板Kが載置される上部材16と、昇降シリンダ18が接続される下部材17とから構成され、下部容器12内に配置される。
前記排気装置20は、下部容器12の側面に接続した排気管21を備え、排気管21を介して処理チャンバ11内の気体を排気し、処理チャンバ11の内部を所定圧力にする。前記ガス供給装置25は、上部容器13の上面に接続した供給管26を備え、前記処理ガスとして、エッチングガス(例えば、SFガス)や耐エッチング層形成ガス(例えば、Cガス)を、供給管26を介して処理チャンバ11内に供給する。
前記プラズマ生成装置30は、上部容器13の外周部に上下に並設された複数のコイル31と、各コイル31に高周波電力を供給するコイル用高周波電源32とから構成され、コイル用高周波電源32によってコイル31に高周波電力を供給することで、上部容器13内に供給された処理ガスをプラズマ化する。前記基台用高周波電源35は、基台15に高周波電力を供給することで、基台15とプラズマとの間に電位差(バイアス電位)を生じさせる。
次に、以上のように構成されたエッチング装置1を用い、シリコン基板Kをエッチングする方法について説明する。まず、シリコン基板Kを処理チャンバ11の下部容器12内に搬入して基台15の上部材16上に載置する。この後、図2に示すように、処理チャンバ11内に供給するエッチングガス及び耐エッチング層形成ガスの供給流量などを制御することにより、まず最初の工程として第1エッチング工程(初期工程)E’を実施した後、耐エッチング層形成工程Dと第2エッチング工程(繰り返しエッチング工程)Eとを交互に繰り返して実施する。
前記第1エッチング工程E’は、その処理時間が前記第2エッチング工程Eよりも長く設定されており、また、この第1エッチング工程E’では、各高周波電源32,35によってコイル31及び基台15に高周波電力をそれぞれ供給し、ガス供給装置25から処理チャンバ11内にエッチングガスを供給し(図2参照)、排気装置20によって処理チャンバ11内を減圧する。
前記エッチングガスは、処理チャンバ11内でプラズマ化され、このプラズマ中のラジカルがシリコン原子と化学反応したり、同じくプラズマ中のイオンがシリコン基板Kに入射することによってシリコン基板Kがエッチングされる。これにより、シリコン基板Kの表面に形成されたマスクMのマスクパターンに応じた穴Hや溝Hが当該シリコン基板Kに形成されるが、前記ラジカルによりシリコン基板Kが等方的にエッチングされてマスクMの直下部分における穴Hや溝Hの側壁もエッチングされる。そして、この第1エッチング工程E’が終了すると、シリコン基板Kは、例えば、図3(a)から図3(b)に示すような形状になる。尚、穴Hの径や深さ、マスクMの丸まりの程度などによって好ましいサイドエッチング量Wは異なるが、その一例を示すと、例えば、1μm〜2μmである。
尚、前記第1エッチング工程E’では、前記第2エッチング工程Eに比べて、処理チャンバ11内に供給されるエッチングガスの流量が多いこと、処理チャンバ11内の圧力が高いこと、コイル31に供給される高周波電力が大きいこと、基台15に供給される高周波電力が大きいことの内の少なくとも1つの処理条件を設定するようにしても良い。これらの処理条件は、いずれもエッチング速度を速くするための条件であり、これらの処理条件の内、いずれか1つでも採用すれば、より短時間で等方的エッチングを進行させることができ、これにより、第1エッチング工程E’に要する処理時間を短縮させることができる。
この後、前記耐エッチング層形成工程Dと第2エッチング工程Eとを繰り返して実施する。前記耐エッチング層形成工程Dでは、コイル用高周波電源32によってコイル31に高周波電力を供給し、ガス供給装置25から処理チャンバ11内に耐エッチング層形成ガスを供給し(図2参照)、排気装置20によって処理チャンバ11内を減圧する。一方、前記第2エッチング工程Eでは、前記第1エッチング工程E’と同様に、各高周波電源32,35によってコイル31及び基台15に高周波電力をそれぞれ供給し、ガス供給装置25から処理チャンバ11内にエッチングガスを供給し(図2参照)、排気装置20によって処理チャンバ11内を減圧する。
前記耐エッチング層形成ガスは、処理チャンバ11内でプラズマ化され、このプラズマ中のラジカルから生成される重合物が、シリコン基板Kの表面(前記穴Hや溝Hの側壁及び底面、マスクMの表面)に堆積して、エッチングガスから生成されるラジカルと化学反応し難い耐エッチング層(フロロカーボン膜)が形成される。一方、前記エッチングガスは、同様に処理チャンバ11内でプラズマ化され、このプラズマ中のラジカルがシリコン原子と化学反応したり、同じくプラズマ中のイオンがシリコン基板Kに入射することによってシリコン基板Kがエッチングされる。
そして、このような耐エッチング層形成工程Dと第2エッチング工程Eとを交互に繰り返すと、耐エッチング層形成工程Dで形成される耐エッチング層により前記穴Hや溝Hの側壁が保護されつつ、第2エッチング工程Eで前記穴Hや溝Hの深さ方向にエッチングが進行する。したがって、シリコン基板Kは、例えば、図3(b)から図3(c)に示すような形状になり、更に、図3(c)から図3(d)に示すような形状になる。
耐エッチング層形成工程Dと第2エッチング工程Eとを一定回数繰り返し、所定形状の穴Hや溝Hが形成されると、上記一連の工程を終了して、シリコン基板Kを下部容器12の外部に搬出する。
ところで、前記各エッチング工程E’,Eでは、シリコン基板Kに入射するイオンによってマスクMもエッチングされる。したがって、マスクMの開口部が丸まった形状となってこの開口部でマスクMが薄くなっている場合には、マスクMがエッチングされることによりマスクMの開口部におけるシリコン基板Kの表面が露出して、図4に示すように、穴Hや溝Hの側壁上部に筋目Sが深さ方向に形成されるなど、エッチング形状が悪化する。
そこで、本例のエッチング方法では、まず、処理時間が前記第2エッチング工程Eより長い前記第1エッチング工程E’を実施してから前記耐エッチング層形成工程Dと第2エッチング工程Eとを交互に繰り返すようにしている。
耐エッチング層形成工程Dと第2エッチング工程Eとを繰り返す際には、穴Hや溝Hの側壁のエッチングを防止して深さ方向にエッチングを進行させるために、比較的短時間で耐エッチング層形成工程Dと第2エッチング工程Eとが切り換えられる。したがって、第1エッチング工程E’の処理時間を第2エッチング工程Eより長くすることで、等方的エッチングを効果的に進行させることができ、また、当該第1エッチング工程E’では耐エッチング層が形成されていないことによっても、等方的エッチングが効果的に進行する。
そして、第1エッチング工程E’の等方的エッチングでマスクMの直下部分における穴Hや溝Hの側壁をエッチングし、穴径や溝幅を広げておくことで、耐エッチング層形成工程Dと第2エッチング工程Eとが繰り返される際にマスクMがエッチングされて後退したとしても、穴径や溝幅が広がった分だけ実効的なマスク厚さを厚くしてシリコン基板Kの表面を露出し難くすることができる。これにより、シリコン基板Kをエッチングする一連の工程に渡ってマスクMによりシリコン基板Kを保護することが可能となり、穴Hや溝Hの側壁上部に筋目Sが形成されるのを防止することができるなど、シリコン基板Kを高精度にエッチングすることができる。
また、第1エッチング工程E’においてもエッチングを進行させることができるので、従来のエッチング方法のように、シリコン基板Kをエッチングする一連の工程に要する処理時間が長くなることもない。また、更に、当該エッチング方法の実施に当たり、従来のエッチング方法のように、追加的な機構は不要であるので、当該エッチング方法の実施に用いられるエッチング装置1の構造が複雑になったり、製造コストが高くなることもない。
また、第1エッチング工程E’においても基台15に高周波電力を供給しているので、シリコン基板Kに入射するイオンによって穴Hや溝Hの深さ方向にエッチングを進行させつつマスクMの直下部分における穴Hや溝Hの側壁をエッチングすることができる。これにより、エッチング完了までの処理時間を短くすることができる。
因みに、マスクMの開口部が丸まった形状となってこの開口部でマスクMが薄くなっているシリコン基板Kに対し、本例のエッチング方法を適用してエッチングしたところ、図4に示すような筋目Sが穴Hや溝Hの側壁上部に形成されることはなく、高精度なエッチング形状が得られた。尚、前記第1エッチング工程E’の処理条件は、処理時間を60秒と、処理チャンバ11内の圧力を4Paと、コイル31に供給する高周波電力を2.5kWと、基台15に供給する高周波電力を80Wと、SFガスの供給流量を600sccmとし、前記第2エッチング工程Eの処理条件は、処理時間を4秒と、処理チャンバ11内の圧力を4Paと、コイル31に供給する高周波電力を2.5kWと、基台15に供給する高周波電力を80Wと、SFガスの供給流量を600sccmとし、前記耐エッチング層形成工程Dの処理条件は、処理時間を2秒と、処理チャンバ11内の圧力を6Paと、コイル31に供給する高周波電力を2.5kWと、Cガスの供給流量を400sccmとした。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
上例では、前記エッチング装置1を用いて本発明に係るエッチング方法を実施したが、このエッチング方法の実施には、他の構造を備えたエッチング装置を用いるようにしても良い。また、上例では、耐エッチング層形成工程Dにおいて基台15に高周波電力を供給しなかったが、高周波電力を供給するようにしても良い。
1 エッチング装置
11 処理チャンバ
15 基台
20 排気装置
25 ガス供給装置
30 プラズマ生成装置
31 コイル
32 コイル用高周波電源
35 基台用高周波電源
K シリコン基板
M マスク
H 穴又は溝

Claims (4)

  1. 処理チャンバ内の基台上に載置されたシリコン基板をエッチングする方法であって、
    エッチングガスを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給するとともに、プラズマ生成手段に高周波電力を供給して前記処理チャンバ内の処理ガスをプラズマ化し、且つ前記基台にバイアス電位を与え、前記シリコン基板をエッチングするエッチング工程と、耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給するとともに、前記プラズマ生成手段に高周波電力を供給して前記処理チャンバ内の処理ガスをプラズマ化し、前記シリコン基板に耐エッチング層を形成する耐エッチング層形成工程とを交互に繰り返して実施するエッチング方法において、
    前記エッチング工程と耐エッチング層形成工程との繰り返し工程を実施する前に、まず、最初の工程として、前記エッチングガスを含み且つ前記耐エッチング層形成ガスを含まない処理ガスを前記処理チャンバ内に供給するとともに、前記プラズマ生成手段に高周波電力を供給して前記処理チャンバ内の処理ガスをプラズマ化し、前記シリコン基板をエッチングする工程であって、処理時間が前記繰り返しエッチング工程の処理時間よりも長く設定された初期工程を実施し、この後、前記繰り返し工程を実施するようにしたことを特徴とするエッチング方法。
  2. 前記初期工程では、前記処理時間の他に、前記繰り返しエッチング工程に比べて、前記処理チャンバ内に供給される処理ガスの流量が多いこと、前記処理チャンバ内の圧力が高いこと、前記プラズマ生成手段に供給される高周波電力が大きいことの内の少なくとも1つの処理条件を設定したことを特徴とする請求項1記載のエッチング方法。
  3. 前記初期工程では、前記基台にバイアス電位を与えるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載のエッチング方法。
  4. 前記初期工程では、前記繰り返しエッチング工程に比べて、前記基台に与えられるバイアス電位が高いことを特徴とする請求項3記載のエッチング方法。
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