JP2009182059A - ドライエッチング方法 - Google Patents

ドライエッチング方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009182059A
JP2009182059A JP2008018156A JP2008018156A JP2009182059A JP 2009182059 A JP2009182059 A JP 2009182059A JP 2008018156 A JP2008018156 A JP 2008018156A JP 2008018156 A JP2008018156 A JP 2008018156A JP 2009182059 A JP2009182059 A JP 2009182059A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protective film
bias power
etching
substrate
shape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008018156A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriaki Katagiri
憲明 片桐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2008018156A priority Critical patent/JP2009182059A/ja
Publication of JP2009182059A publication Critical patent/JP2009182059A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】トレンチの上部と下部とで形状を変えたトレンチを形成できるドライエッチング方法を提供する。
【解決手段】基体の凹部の内面に第1の保護膜を形成し、第1のバイアス電力を用いて第1のエッチングを行った後、前記第1のバイアス電力よりも低い第2のバイアス電力を用いて第2のエッチングを行うことにより、前記第1の保護膜のうち前記凹部の底面の部分を除去して前記基体をエッチングする第1のサイクルを複数回繰り返す第1の加工と、前記凹部の内面に第2の保護膜を形成し、第3のバイアス電力を用いて第3のエッチングを行った後、前記第3のバイアス電力よりも低い第4のバイアス電力を用いて第4のエッチングを行うことにより、前記第2の保護膜のうち前記凹部の底面の部分を除去して前記基体をエッチングする第2のサイクルを複数回繰り返す第2の加工と、の間に、前記凹部の内面に、第3の保護膜を形成すること。
【選択図】図1

Description

本発明は、保護膜の形成とエッチングとを繰り返して基板を加工するドライエッチング方法に関する。
半導体装置やMEMS(Micro Electro Mechanical System:微小電子機械システム)等の微細構造体を形成する際に、基板に深いトレンチを形成する方法として、Boschプロセスが知られている。Boschプロセスでは、保護膜の形成とエッチングとを繰り返すことにより、基板に深いトレンチを形成する。
すなわち、基板の表面に、エッチングマスクを所定形状にパターニングして形成した後、例えば、SFガスのプラズマにより、基板をエッチングして凹部を形成する。その後、Cガスのプラズマにより、この凹部の内面上に保護膜を形成する。その後、SFプラズマによるエッチングを施すことにより、凹部の側面上には保護膜を残したまま、凹部の底面上の保護膜のみを除去し、凹部の下方を更にエッチングする。以後、同様にして、保護膜の形成とエッチングとを繰り返すことにより、基板に深いトレンチを形成する。また、その際、アスペクト比の高いトレンチを形成するために、保護膜の一部にエッチング耐性の高い保護膜を用いる技術が開示されている(特許文献1)。
トレンチの形成において、トレンチの上部(開口部付近)と上部以外の領域(トレンチの深い部分)とで、トレンチの壁面の角度を変化させる技術が望まれている。例えば、形成されたトレンチの内部に所望の膜をエピタキシャル成長させる際に、エピタキシャル膜にボイドが発生しないように、トレンチの上部のみをテーパ形状にする技術が要求されている。通常の方法では、トレンチの上部をテーパ形状にした後に、底部を垂直にエッチングしようとしても、上部以外の部分のトレンチの幅が広がり、結果として、上部のテーパ形状が損なわれたほぼ垂直の壁面が形成されてしまうという問題があった。
特開2000−299310号公報
本発明の目的は、トレンチの上部にテーパ形状を設ける等、トレンチの上部と下部とで形状を変えたトレンチを形成できるドライエッチング方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、基体の表面に形成された凹部の内面に第1の保護膜を形成し、第1のバイアス電力を用いて第1のエッチングを行った後、前記第1のバイアス電力よりも低い第2のバイアス電力を用いて第2のエッチングを行うことにより、前記第1の保護膜のうち前記凹部の底面の部分を除去して前記基体をエッチングする第1のサイクルを複数回繰り返す第1の加工と、前記凹部の内面に第2の保護膜を形成し、第3のバイアス電力を用いて第3のエッチングを行った後、前記第3のバイアス電力よりも低い第4のバイアス電力を用いて第4のエッチングを行うことにより、前記第2の保護膜のうち前記凹部の底面の部分を除去して前記基体をエッチングする第2のサイクルを複数回繰り返す第2の加工と、の間に、前記凹部の内面に、前記第2の保護膜よりも耐エッチング性の高い第3の保護膜を形成することを特徴とするドライエッチング方法が提供される。
本発明によれば、トレンチの上部にテーパ形状を設ける等、トレンチの上部と下部とで形状を変えたトレンチを形成できるドライエッチング方法が提供される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、以下の各図については、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施の形態)
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法を例示するフローチャート図である。
図1に表したように、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法においては、まず、基板(基体)の表面に形成された凹部の内面に第1の保護膜を形成する(ステップS110)。なお、基板には例えばシリコン基板が用いられ、また、凹部は、所定形状を有するエッチングマスクを基板の表面に形成し、エッチングマスクの開口部をエッチングすることによって設けることができる。そして、基板とエッチングマスクとが被加工体20となる。
次に、第1のバイアス電力を用いて第1のエッチングを行う(ステップS120)。
そして、第1のバイアス電力より低い第2のバイアス電力を用いて第2のエッチングを行う(ステップS130)。このステップS120とステップS130により、第1の保護膜のうち凹部の底面の部分を除去し、基板をエッチングする。
このステップS110〜ステップS130の1回の実施が、1回の第1のサイクル101であり、そして、第1の加工100では、第1のサイクル101(ステップS110〜ステップS130)を複数回繰り返す。
そして、第3の保護膜を形成する(ステップS190)。
その後、凹部の内面に第2の保護膜を形成する(ステップS210)。
次に、第3のバイアス電力を用いて第3のエッチングを行う(ステップS220)。
そして、第3のバイアス電力より低い第4のバイアス電力を用いて第4のエッチングを行う(ステップS230)。このステップS220とステップS230により、第2の保護膜のうち凹部の底面の部分を除去し、基板をエッチングする。
このステップS210〜ステップS230の1回の実施が、1回の第2のサイクル201であり、そして、第2の加工200では、第2のサイクル201(ステップS210〜ステップS230)を複数回繰り返す。
以下、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法に使用されるドライエッチング装置の例を説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法で使用されるドライエッチング装置の構成を例示する模式断面図である。
図2に表したように、第1の実施形態に係るドライエッチング方法で使用されるドライエッチング装置1には、チャンバー2が設けられている。チャンバー2は、チャンバー2の例えば上部を構成するプラズマ発生室3と、チャンバー2の例えば下部を構成する反応室4を有する。なお、プラズマ発生室3と反応室4とは相互に連通している。
プラズマ発生室3には、ガス導入口6が設けられており、ガス導入口6からは、チャンバー2の内部に、例えば、SFガス、Oガス及びCガスが相互に独立に導入することができる。また、プラズマ発生室3の外部には、プラズマ発生室3の外面に沿ってコイル11が巻回されており、このコイル11はRF(Radio Frequency)電源12に接続されている。そして、プラズマ発生室3において、このコイル11に印加する高周波電力によってプラズマを発生させることができる。なお、RF電源12がコイル11に印加する高周波電力を「ソース電力」と言う。
また、反応室4の内部には、バイアス電極13が設けられており、このバイアス電極13はチャンバー2の外部に設けられたRF電源14に接続されている。バイアス電極13の上部に、被加工体20(エッチングマスクを有する基板)が保持される。そして、バイアス電極13に印加される高周波電力によって、プラズマ発生室3において発生したプラズマが、被加工体20に導引され、被加工体20のエッチング及び保護膜の形成が行われる。なお、RF電源14がバイアス電極13に印加する高周波電力を「バイアス電力」と言う。
なお、反応室4には、排気口7が設けられ、排気口7は、例えば、排気管9、排気バルブを経て排気ポンプ8に連通されている。また、ドライエッチング装置1には、圧力計等の通常の付属機器を設けることができる。
次に、本実施形態のドライエッチング方法における基板加工の機構を説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法による被加工物の形状を例示する模式断面図である。
図3(a)は、加工開始前の状態を示し、(b)は凹部の内面に保護膜を形成した状態を示し、(c)は凹部の底面の保護膜を除去した状態を示し、(d)は更にエッチングを行って新たな凹部を形成した状態を示す。
まず、図3(a)に表したように、シリコンからなる基板21の上に所定の形状のパターンで、所定の開口部22aを設けたエッチングマスク22を形成し、被加工体20とする。
そして、被加工体20を、ドライエッチング装置1のバイアス電極13の上部に設置し、チャンバー2内を排気した後、チャンバー2内にSFガス及びOガスを導入すると共に、RF電源12を作動させて、コイル11に高周波電力(ソース電力)を供給する。これにより、プラズマ発生室3においてSFガスによるSFプラズマが発生する。この状態でRF電源14を作動させて、バイアス電極13に高周波電力(バイアス電力)を印加する。この結果、被加工体20にバイアス電力が印加され、SFプラズマにより被加工体20がエッチングされる。
これにより、図3(b)に示すように、基板21の表面におけるエッチングマスク22の開口部22aにおいて露出した領域に、凹部23aが形成される。
その後、図1に例示したステップS110を行う。
すなわち、SFガス及びOガスに代えて、チャンバー2内にCガスを導入し、CガスによるCプラズマを発生させる。
これにより、図3(b)に表したように、このCプラズマによって、被加工体20の全面に有機材料からなる第1の保護膜24が形成される。なお、第1の保護膜24は略等方的に形成されるため、凹部23aの内面にも形成される。
次に、図1に例示したステップS120として、以下を行う。
すなわち、Cガスに代えて、チャンバー2内にSFガス及びOガスを導入し、SFプラズマを生成する。そして、第1のバイアス電力Eとして、例えば、80Wに設定し、第1のエッチングを行う。第1のバイアス電力Eは、高いバイアス電力なので、被加工体20が異方的にエッチングされる。
これにより、図3(c)に示すように、被加工体20に形成された第1の保護膜24のうち、凹部23aの底面の部分のみが選択的に除去される。
次に、図1に例示したステップS130として、以下を行う。
すなわち、第2のバイアス電力Eとして、例えば、40Wに設定し、第2のエッチングを行う。このとき、基板21の表面における凹部23a以外の領域はエッチングマスク22によって保護されており、また、凹部23aの側面は第1の保護膜24によって保護されているため、凹部23aの底面のみが選択的にエッチングされる。この時、第2のバイアス電力Eは、バイアス電力が低いため、第1の保護膜24によって凹部23aの側面を適正な状態で保護しつつ、凹部23aの底面部の基板21のみをエッチングすることができる。
この結果、図3(d)に示すように、凹部23aの下方に凹部23bが形成される。
以上のステップS110〜ステップS130の実施が、1回の第1のサイクル101となる。そして、この第1のサイクル101を複数回繰り返すことにより、第1の加工100が行われ、基板21にトレンチを形成することができる。
また、図1に例示した第2の加工200におけるステップS210〜S230でも、上記のステップS110〜S130と同様に加工が行われる。そして、ステップS210〜S230の1回の実施が、1回の第2のサイクル201となる。そして、この第2のサイクル201を複数回繰り返すことにより、第2の加工200が行われ、基板21にトレンチを形成することができる。
なお、上記において、保護膜24(第1の保護膜及び第2の保護膜)には、例えば、Cガスのプラズマを用いて成膜した有機膜を用いることができる。
また、第1、第2、第3、第4のエッチングには、SFガスのプラズマを用いることができる。また、第1、第2、第3、第4のエッチングには、Oガスを混合したSFガスのプラズマを用いても良い。
図4は、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法の処理条件を例示するグラフ図である。
図5は、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法における被加工物の形状を例示する模式断面図である。
図4の横軸は、各サイクルの回数Nを示し、縦軸は、第1〜第4のエッチングにおけるバイアス電力を示す。そして、図中の実線は、第1のバイアス電力Eと第3のバイアス電力Eを示し、破線は、第2のバイアス電力Eと第4のバイアス電力Eを示す。また、図4に例示した処理条件は、トレンチの上部にテーパ形状を持たせ、トレンチの上部以外の部分は、基板面に対して実質的に垂直な側壁、または上部のテーパよりも傾斜のついたテーパ形状の側壁を形成する場合の処理条件の一例である。すなわち、トレンチの上部に上部テーパ部があり、上部より深い位置に、上部の側壁(側面)の基板表面に対する角度より実質的に大きい角度の側壁(側面)を有する部分を形成する場合の処理条件の一例である。
図4に表したように、本実施形態に係るドライエッチング方法においては、第1の加工100として、第1のサイクル101を30回実施する(N=30)。すなわち、図4において、横軸のNが1〜30の部分が第1の加工100である。そして、その後、第3の保護膜を形成するステップS190を実施する。そして、それに引き続いて、第2の加工200として、第2のサイクル201を76回実施する(N=76)。すなわち、Nが31〜106の部分が第2の加工200である。なお、図4は、第2の加工200では、第2のサイクル201の回数76回のうち、前半の38回(Nが31〜68)と、後半の38回(Nが69〜106)とで、バイアス電力のサイクルの回数Nに対する変化を変化させた例である。
そして、図4の実線と破線で表したように、1サイクル内において、第2のバイアス電力Eは、第1のバイアス電力Eより小さく設定されている。これにより、高バイアス電力の第1のバイアス電力Eを用いた第1のエッチングで、第1の保護膜のうちの凹部23aの底面の部分を効率的に除去できる。そして、その後、バイアス電力の小さい第2のバイアス電力Eを用いた第2のエッチングにより、側面部に残存している第1の保護膜によって凹部23aの側面を適正な状態で保護しつつ、第1の保護膜から露出した凹部23aの底面部の基板21をエッチングできる。
同様に、図4の実線と破線で表したように、1サイクル内において、第4のバイアス電力Eは、第3のバイアス電力Eより小さく設定されている。これにより、高バイアス電力の第3のバイアス電力Eを用いた第3のエッチングで、第2の保護膜のうちの凹部23aの底面の部分を効率的に除去できる。そして、その後、バイアス電力の小さい第2のバイアス電力Eを用いた第4のエッチングにより、側面部に残存している第2の保護膜によって凹部23aの側面を適正な状態で保護しつつ、第2の保護膜から露出した凹部23aの底面部の基板21をエッチングできる。
そして、図4に表したように、第1のバイアス電力Eと第2のバイアス電力Eは、第1のサイクルの回数Nが増えるにつれて、低下している。これにより、第1のサイクル101の回数Nが増えるに連れ、すなわち、深く掘り進むに連れ、凹部23aの底面の第1の保護膜の除去の程度が小さくなる。これにより、第1の保護膜から露出する基板21の面積を小さくでき、第1のサイクルの回数Nが増えるにつれて、凹部23aの断面積が小さくできる。
これにより、図5(a)に表したように、トレンチの上部(基板21の表面21aに近い領域)に、テーパ形状55を設けることができる。
また、図4に表したように、同一の第1のサイクル101内において、第1のバイアス電力Eと第2のバイアス電力Eとの差は、第1のサイクル101の回数Nの増大につれて縮小している。これにより、基板21の表面21aに近い領域では、基板21の主面(表面21a)に垂直な方向のエッチング速度が、水平な方向のエッチング速度より高い異方性が高いエッチングが行われ、その後、表面21aから深く掘り進むにつれて、その異方性が低下するエッチングが行われる。
これにより、図5(a)に例示したテーパ形状55をより形成し易くできる。
なお、図4の例では、第1のサイクル101の回数Nが増すに連れ、第1のバイアス電力Eと第2のバイアス電力Eを低下させることと、第1のバイアス電力Eと第2のバイアス電力Eとの差を縮小させることを同時に行っているが、どちらか一方を実施しても良い。
そして、この後、図5(b)に表したように、第3の保護膜324を形成する(ステップS190)。この第3の保護膜324の耐エッチング性は、この後形成される第2の保護膜の耐エッチング性より高い。すなわち、第1の加工100と第2の加工200の間に、凹部の内面に、第2の保護膜より耐エッチング性の高い第3の保護膜を形成する。これにより、この後実施される第2の加工によってテーパ形状55が損なわれることを実質的に防止することができる。
そして、図4に表したように、第2の加工200を開始する。
この時、第3の保護膜324は、この後形成される第2の保護膜よりは高い耐エッチング性を有するが、ある程度のエッチング性を有するように設定できるので、第3の保護膜324の凹部23aの底面の部分を除去し、それ以外の部分は残存させることができる。 これにより、図5(c)に表したように、第3の保護膜324の凹部23aの底面の部分から、基板21がエッチングでき、基板21を掘り進めることができる。
そして、図4に表したように、第3のバイアス電力Eと第4のバイアス電力Eは、第2のサイクルの回数Nが増えるにつれて、上昇している。一般に、深く掘り進むに連れ、凹部23aの底面付近においてエッチングイオンの供給が不足する状態となり、トレンチが先細りの形状となるが、このように、第3のバイアス電力Eと第4のバイアス電力Eを、第2のサイクルの回数Nが増えるにつれて上昇させることにより、これが防止できる。
これにより、図5(d)に表したように、テーパ形状55より深い位置において、基板21の表面21aに対して実質的に垂直な側面を有する所望の形状のトレンチを形成することができる。
また、同一の第2のサイクル201内において、第3のバイアス電力Eと第4のバイアス電力Eとの差を、第2のサイクル201の回数の増大につれて拡大している。すなわち、深く堀り進むに連れ、異方性の高いエッチングを行う。これにより、エッチングイオンの供給不足に起因した先細り形状を効果的に防止でき、基板21の表面21aに対して実質的に垂直な側面を有する所望の形状のトレンチを形成することができる。
これにより、図5(d)に表したような、テーパ形状55より深い位置において、基板21の表面21aに対して実質的に垂直な側面を有する所望の形状のトレンチをより形成し易くできる。
なお、図4の例では、第2のサイクル201の回数Nが増すに連れ、第3のバイアス電力Eと第4のバイアス電力Eを増大させることと、第3のバイアス電力Eと第4のバイアス電力Eとの差を拡大することを同時に行っているが、どちらか一方を実施しても良い。
上記のように、本実施形態に係るドライエッチング方法においては、第3の保護膜324の耐エッチング性を第2の保護膜のエッチング性より高くするが、これは以下のようにして実現できる。
例えば、第3の保護膜324の膜厚は、第2の保護膜の厚さより厚くすることができる。これにより、第3の保護膜324の耐エッチング性を第2の保護膜の耐エッチング性より高くすることができる。
第3の保護膜324には、第1、第2の保護膜の形成に用いたガスと同じガス(例えば、Cガス)を用いることができる。その際、第3の保護膜324の成膜時間を第2の保護膜の成膜時間より長くすることで、第3の保護膜324の膜厚を第2の保護膜の膜厚より厚くでき、第3の保護膜324の耐エッチング性を第2の保護膜の耐エッチング性より高くすることができる。また、例えば、第3の保護膜324の成膜時のガス流量を第2の保護膜の成膜時のガス流量より大きくすることで、第3の保護膜324の膜厚を第2の保護膜の膜厚より厚くでき、第3の保護膜324の耐エッチング性を第2の保護膜の耐エッチング性より高くすることができる。
さらには、第3の保護膜324の成膜時に、第2の保護膜の成膜時に用いるガスの種類とは異なる種類のガスを用いることで、第3の保護膜324の耐エッチング性を第2の保護膜の耐エッチング性より高くすることができる。例えば、第2の保護膜の成膜時にCガスを用い、第3の保護膜324の成膜時にOガスを用いる。これにより、第2の保護膜は有機物となり、第3の保護膜324は酸化物(シリコン酸化物)となるため、第3の保護膜324の耐エッチング性を第2の保護膜の耐エッチング性より大きくできる。
なお、第3の保護膜324の耐エッチング性は、第1の保護膜の耐エッチング性より高くても良い。
以下、第1の実施例について説明する。
(第1の実施例)
第1の実施例のドライエッチング方法における第1〜第4のエッチングにおいては、図4に例示した条件の第1〜第4のバイアス電力E〜Eを用いた。そして、第1〜第4のエッチングには、SFガスとOガスの混合ガスによるプラズマを用いた。
また、第1の保護膜及び第2の保護膜の形成においては、Cガスによるプラズマを用い、Cガスの流量を500sccmとし、1サイクルの成膜時間を0.6秒とした。
そして、第3の保護膜324の形成においては、同様にCガスのプラズマを用い、成膜時間を1.5秒とした。これにより、第3の保護膜のエッチング耐性は、第2の保護膜(及び第1の保護膜)のエッチング耐性より高くされている。
図6は、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法によるトレンチの形状を例示する模式断面図である。
図6に表したように、基板21に設けられたトレンチ50において、基板21の上部510(表面21aに近い領域)、基板21の下部520(底面21c側に近い領域)、及び、その中間部520、のそれぞれで、テーパ形状が異なっており、その時、基板21の上部510、基板21の下部520及び中間部520のそれぞれの側面52と、基板21の表面21aと平行な面とのなす角度を、それぞれ、上部テーパ角θ、中間部テーパ角θ、下部テーパ角θとする。
第1の実施例のドライエッチング方法により、基板21にトレンチ50を形成し、トレンチ50の断面形状を走査型電子顕微鏡により観察し、図6の定義に従って、上部テーパ角θ、中間部テーパ角θ、下部テーパ角θを求めた。
その結果、上部テーパ角θが88.4度、中間部テーパ角θが90.0度、下部テーパ角θが89.7度と、トレンチ50の上部510のみにテーパ形状55を有し、それ以外の中間部520や下部530では、基板21の表面21aに対して実質的に垂直な形状のトレンチを形成することができた。
(第1の比較例)
第1の比較例のドライエッチング方法では、上記の実施形態のドライエッチング方法における第3の保護膜324の形成を行わない。すなわち、図1に例示したフローチャート図において、ステップS190が設けられていない。従って、第1の加工100と第2の加工200の区別がなく、全てが、第1の加工100となり、第1の保護膜の形成(ステップS110)、第1のバイアス電力Eによる第1のエッチング(ステップS120)、第2のバイアス電力Eによる第2のエッチング(ステップS130)を第1のサイクル101として、それを複数回実施した。
図7は、第1の比較例のドライエッチング方法の処理条件を例示するグラフ図である。 図7に表したように、第1の比較例では、第1のバイアス電力Eより第2のバイアス電力Eを低く設定した。そして、第1のサイクル101の回数Nは108回とした。この第1、第2のバイアス電力E、Eの設定及び第1のサイクル101の回数Nを変えたことと、第3の保護膜324を設けない以外の条件は、第1の実施例と同様とした。そして、基板21にトレンチ50を形成し、トレンチ50の上部510、中間部520、下部530のテーパ角を測定した。
その結果、上部テーパ角θは89.6度、中間部テーパ角θが90.0度、下部テーパ角θが88.5度となり、基板21の上部510にテーパ形状55を設けることができなかった。また、中間部520及び下部530の側壁の基板21の表面21aに対する角度は、上部510の側壁の基板21の表面21aの角度と実質的に同等または小さくなった。
第1の比較例において、トレンチ50の上部510にテーパ形状が形成できなかったのは、以下のように説明できる。
図8は、第1の比較例のドライエッチング方法における被加工物の形状を例示する模式断面図である。
第1の比較例においても、図7に表したように、1サイクル内において、第2のバイアス電力Eは、第1のバイアス電力Eより小さく設定されている。これにより、高バイアス電力の第1のバイアス電力Eを用いた第1のエッチングで、第1の保護膜のうち凹部23aの底面の部分を効率的に除去できる。そして、その後、バイアス電力の小さい第2のバイアス電力Eを用いた第2のエッチングにより、側面部に残存している第1の保護膜に与えるダメージを可及的小さくしつつ、第1の保護膜から露出した凹部23aの底面をエッチングできる。
これにより、基板21に凹部23aが掘り進まれ、そして、図8(a)に表したように深く掘り進むにつれて、第1の保護膜がエッチングしにくくなり、基板21の上部にテーパ形状55が一旦形成される。
その後、加工のサイクルが続けられるが、この時、テーパ形状55の部分は、エッチングイオンの入射方向に対して傾斜しており、高耐エッチング性の第3の保護膜が無いため、凹部23aの底面部ほどではないが、エッチングイオンによりエッチングされる。このため、図8(b)に例示したように、テーパ形状55の形状をそのまま維持されず、凹部23aの底面方向へ掘り進むのと同時に、側面52もエッチングされ、実質的に垂直の壁面が形成される。
そして、その後の加工のサイクルを行うと、図8(c)に例示したように、基板21の上部から下部まで、ほぼ同じ形状の壁面が形成される、これにより、第1の比較例では、中間部520及び下部530の側壁の基板21の表面21aに対する角度は、上部510の側壁の基板21の表面21aの角度と実質的に同等または小さくなった。
これに対し、既に説明したように、第1の実施例においては、耐エッチング性の高い第3の保護膜324を設けるので、基板21の上部510に形成されたテーパ形状55の形を維持でき、その結果、上部510ではテーパ形状で、中間部520及び下部530では、上部510の側壁の基板21の表面21aに対する角度より実質的に大きい角度の側壁を有する形状のトレンチを形成できた。
なお、上記の実施例においては、第3、第4のバイアス電力E、Eは図4に表したように、第2のサイクルの回数Nの前半38回と後半38回とで、バイアス電力のサイクル回数Nに対する変化を変えた例であるが、これには制限されない。
図9は、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法の別の処理条件を例示するグラフ図である。
図9に表したように、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法の別の処理条件では、第2の加工200において、バイアス電力のサイクルの回数Nに対する変化を一定としたものである。それ以外は、図4の例と同様に、第1のバイアス電力Eと第2のバイアス電力Eは、第1のサイクルの回数Nの増大につれて低下し、また、第3のバイアス電力Eと第4のバイアス電力Eは、第2のサイクルの回数Nの増大につれて上昇している。そして、同一の第1のサイクル101内の第1のバイアス電力Eと第2のバイアス電力Eとの差は、第1のサイクル101の回数Nの増大につれて縮小し、同一の第2のサイクル201内の第3のバイアス電力Eと第4のバイアス電力Eとの差は、第2のサイクル201の回数Nの増大につれて拡大している。
これにより、上部510ではテーパ形状で、中間部520及び下部530では、実質的に基板21の表面21aに垂直な形状、すなわち、上部510の側壁の基板21の表面21aに対する角度より実質的に大きい角度の側壁を有する形状のトレンチを形成できる。
また、図4及び図9では、第1のバイアス電力Eと第2のバイアス電力Eの両方が、第1のサイクルの回数Nの増大につれて低下している例であるが、どちらか一方でも良い。
図10は、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法の別の処理条件を例示するグラフ図である。
図10に表したように、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法の別の処理条件では、第1のバイアス電力Eは、第1のサイクルの回数Nの増大につれて低下しているが、第2のバイアス電力Eは、一定とされている。このように、第1のバイアス電力Eと第2のバイアス電力Eの少なくともいずれかが、第1のサイクルの回数Nの増大につれて低下するように設定しても良い。
また、第3のバイアス電力Eと第4のバイアス電力Eに関しても、第3のバイアス電力Eと第4のバイアス電力Eの少なくともいずれかが、第2のサイクルの回数Nの増大につれて、上昇するように設定しても良い。
また、図10に例示したように、第1のバイアス電力Eのサイクルの回数Nに対する変化を、第1の加工100の間で変化させている。すなわち、第1のサイクルの回数Nが1〜12の場合と、第1のサイクルの回数Nが13〜30の場合とで、第1のバイアス電力Eのサイクルの回数Nに対する変化(実線の傾き)を変えている。
このように、第1〜第4のバイアス電力E〜Eのサイクル回数Nに対する変化は、目的とするトレンチのテーパ形状55のテーパ角や深さ等に応じて、適切に設定できる。
また、図6、図9及び図10に例示した、第1〜第4のバイアス電力E〜Eの設定条件の例は、一例であり、本発明は、これには制限されない。
すなわち、基板21に各種の形状のトレンチを形成するにあたり、第1の形状を設けた後に、その第1の形状より深い位置に、第1の形状とは異なる第2の形状を設ける場合、すなわち、上部510はテーパ形状55を有し、上部510より深い位置では、上部のテーパ形状55の側壁の基板21の表面21aに対する角度よりも大きい角度の側壁を有する構造を形成する場合の全てに対して、本実施形態のドライエッチング方法は適用できる。
すなわち、第1の形状を設ける第1の加工100の後に、高耐エッチング性の第3の保護膜324を形成し、その後に第2の形状を設ける第2の加工200を行う。その際、第3の保護膜324の耐エッチング性が、第2の加工200の第2の保護膜の耐エッチング性より高いことにより、第1の形状を維持したまま、第1の形状とは異なる第2の形状の形成を行うことができる。そして、第1の加工100においては、高バイアス電力の第1のバイアス電力Eの後に低バイアス電力の第2のバイアス電力Eでエッチングすることにより、第1の保護膜によって側面を適正に保護しつつ、所望の形状の第1の形状を効率的に形成できる。また、第2の加工200においては、高バイアス電力の第3のバイアス電力Eの後に低バイアス電力の第4のバイアス電力Eでエッチングすることにより、第2の保護膜によって適正に保護しつつ、所望の形状の第2の形状を効率的に形成できる。
さらに、第1〜第4のエッチングにおいて、バイアス電力E〜Eの設定条件を変えるだけでなく、第1〜第4のエッチング時間の他、それぞれで使用するガス種、ガス流量及びソース電力等を変えても良い。
また、第1の保護膜及び第2の保護膜の耐エッチング性を、例えば、第1の加工100と第2の加工200の中で、サイクルの回数に従って変えることによっても、種々の形状のトレンチを形成することができる。例えば、第1の保護膜及び第2の保護膜の形成における、使用ガス種、ガス流量、成膜時間、ソース電力等を、第1の加工100と第2の加工200の中で、サイクルの回数に従って変えても良い。
このように、第1の加工100の実施中に、第1の保護膜、第1のエッチング、第2のエッチングの各処理条件を変え、また、第2の加工200の実施中に、第2の保護膜、第3のエッチング、第4のエッチングの各処理条件を変えることにより、第1の形状を設けた後に、その第1の形状より深い位置に、第1の形状とは異なる第2の形状を有する種々の形状、すなわち、上部510はテーパ形状55を有し、上部510より深い位置では、上部のテーパ形状55の側壁の基板21の表面21aに対する角度よりも大きい角度の側壁を有する種々の形状のトレンチが形成できる。
そして、本実施形態では、図1に例示した加工(第1の加工100、ステップS190、第2の加工200)を1回実施する場合を説明したが、これには制限されず、図1に例示した加工(第1の加工100、ステップS190、第2の加工200)を複数回実施することもできる。以下、第2の実施形態により説明する。
(第2の実施の形態)
第2の実施形態に係るドライエッチング方法では、図1に例示した加工を2回行う。すなわち、第1の加工100を行った後、第3の保護膜の形成を行い(ステップS190)、その後、第2の加工200を行う。そして、さらにその後、2回目の第1の加工102を行い、2回目の第3の保護膜の形成を行い(ステップS191)、2回目の第2の加工202を行う。これにより、テーパ形状を有する2つの領域を有するトレンチが形成できる。
図11は、本発明の第2の実施形態に係るドライエッチング方法の処理条件を例示するグラフ図である。
図11に表したように、本発明の第2の実施形態に係るドライエッチング方法では、1回目の第1の加工100として、1回目の第1のバイアス電力E11と1回目の第2のバイアス電力E12を用いて1回目の第1の加工100を実施した後、1回目の第3の保護膜324の形成を行う(ステップS190)。これら、第1の加工100と、第3の保護膜324の形成(ステップS190)までは、第1の実施形態で説明したものと同様の条件を用いることができるので、説明を省略する。
その後、1回目の第2の加工200を実施する。すなわち、1回目の第3のバイアス電力E13と1回目の第4のバイアス電力E14を用いて、1回目の第2のサイクル201(ステップS210〜ステップS230)を実施する。これらの条件は、第1の実施形態と同様とすることができるが、第2のサイクルの回数Nを、例えば30回とする(第1の実施形態では第2のサイクルの回数Nは、前半と後半を合わせて76回とした)。
この後、2回目の第1の加工102として、2回目の第1のバイアス電力E21と2回目の第2のバイアス電力E22を用いて2回目の第1のサイクル102(ステップS111〜ステップS131)を実施し、その後、2回目の第3の保護膜の形成を行う(ステップS191)。この時、2回目の第1のサイクルの回数Nは、例えば、20回とする。これら、2回目の第1の加工102において、バイアス電力以外の条件は、1回目の第1の加工100と同様とすることができる。また、2回目の第3の保護膜324の形成(ステップS191)の処理条件は、1回目の第3の保護膜324の形成(ステップS190)と同様とすることができる。
その後、2回目の第2の加工202を実施する。すなわち、2回目の第3のバイアス電力E23と2回目の第4のバイアス電力E24を用いて、2回目の第2のサイクル202(ステップS211〜ステップS231)を実施する。そして、2回目の加工202のバイアス電力以外の条件は、1回目の第2の加工200と同様とすることができ、また、2回目の第2のサイクル202の回数Nは、例えば26回とする。
図12は、本発明の第2実施形態に係るドライエッチング方法における被加工物の形状を例示する模式断面図である。
図12に表したように、本発明の第2の実施形態に係るドライエッチング方法では、図1に例示した加工を2回行うので、テーパ形状を有する部分を2つ有するトレンチが形成できる。
すなわち、図12に表したように、まず、1回目の第1の加工100により、基板21の上部510には第1のテーパ形状55aが設けられる。そして、その後、第3の保護膜324を形成することにより、第1のテーパ形状55aは維持され、その後の1回目の第2の加工200によって掘り進められる。これにより、基板21の上側の中間部521に、基板21の表面21aに対して実質的に垂直な形状が設けられる。
そして、その後、2回目の第1の加工102により、下側の中間部522に、第2のテーパ形状55cが設けられる。その後、2回目の第3の保護膜324を形成することにより、第2のテーパ形状55cが維持され、その後の2回目の第2の加工202によって掘り進められる。これにより、さらに下の下部530では、基板21の表面21aに対して実質的に垂直な形状が設けられる。
このように、1回目の第3の保護膜324を、上部510の加工が終了した後に形成し、その後、2回目の第3の保護膜324を、下側の中間部522の加工が終了した後にも形成することで、第1のテーパ形状55aと第2のテーパ形状55cを実質的に維持した状態で深いトレンチ50を形成できる。
このように、複数の第3の保護膜324を設ける場合、それぞれの第3の保護膜324の耐エッチング性は、それぞれの後に実施される保護膜の耐エッチング性より高く設定できる。
このように、耐エッチング性の高い第3の保護膜を設けることで、それより前に形成されたテーパ形状を維持して、トレンチを形成できる。これにより、トレンチの深さ方向における複数の部分の形状を独立して制御でき、その結果、第1の形状を設けた後に、その第1の形状より深い位置に、第1の形状とは異なる第2の形状のトレンチ、すなわち、上部510はテーパ形状55を有し、上部510より深い位置(例えば上側の中間部521、下側の中間部522、及び下部530)では、上部のテーパ形状55の側壁の基板21の表面21aに対する角度よりも大きい角度の側壁を有する、種々の形状のトレンチを形成することができる。また、これにより、製造条件の適正設定幅が拡大し、また、マージンの広いデバイス設計が可能となる。
また、本実施形態のドライエッチング方法によれば、保護膜の形成工程及びエッチング工程の条件を変更するだけで第1の形状を設けた後に、その第1の形状より深い位置に、第1の形状とは異なる第2の形状のトレンチ、すなわち、上部510はテーパ形状55を有し、上部510より深い位置では、上部のテーパ形状55の側壁の基板21の表面21aに対する角度よりも大きい角度の側壁を有する、所望の任意の形状のトレンチが形成できるので、チャンバー内での連続処理が可能であり、簡単に、高装置稼働率で、所望の形状のトレンチを形成できる。
また、前述の各実施形態においては、加工対象となる基板としてシリコン基板を使用し、また、保護膜を形成するためのプラズマとしてCプラズマを使用し、エッチングのためのプラズマとしてSFプラズマを使用する例を示したが、これには限定されない。例えば、シリコン基板の替わりに、シリコンゲルマニウム基板又はシリコンカーバイド基板などを使用しても良い。また、Cガスの替わりに、Cガス、又はCガス等を使用しても良い。更に、SFガスの替わりに、NFガス、SiFガス、又はCFガス等を使用しても良い。また、これらにOガスを適量添加しても良い。
なお、上記の実施形態のドライエッチング方法は、基板21に、第1の形状を設けた後に、その第1の形状より深い位置に、第1の形状とは異なる第2の形状のトレンチ、すなわち、上部510はテーパ形状55を有し、上部510より深い位置では、上部のテーパ形状55の側壁の基板21の表面21aに対する角度よりも大きい角度の側壁を有する深いトレンチを形成する全ての工程に使用でき、これにより、所望の形状を有する深いトレンチが設けられた微細構造体が作製できる。この微細構造体は、例えば、半導体装置、MEMS及び磁気記憶素子等の各種の電子デバイスを含む。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、ドライエッチング方法を構成する各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述したドライエッチング方法を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全てのドライエッチング方法も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法を例示するフローチャート図である。 本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法で使用されるドライエッチング装置の構成を例示する模式断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法による被加工物の形状を例示する模式断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法の処理条件を例示するグラフ図である。 本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法における被加工物の形状を例示する模式断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法によるトレンチの形状を例示する模式断面図である。 第1の比較例のドライエッチング方法の処理条件を例示するグラフ図である。 第1の比較例のドライエッチング方法における被加工物の形状を例示する模式断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法の別の処理条件を例示するグラフ図である。 本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法の別の処理条件を例示するグラフ図である。 本発明の第2の実施形態に係るドライエッチング方法の処理条件を例示するグラフ図である。 本発明の第2実施形態に係るドライエッチング方法における被加工物の形状を例示する模式断面図である。
符号の説明
1 ドライエッチング装置
2 チャンバー
3 プラズマ発生室
4 反応室
6 ガス導入口
7 排気口
8 排気ポンプ
9 排気管
10 バルブ
11 コイル
12 RF電源
13 バイアス電極
14 RF電源
20 被加工体
21 基板(基体)
21a 表面
21c 底面
22 エッチングマスク
22a 開口部
23a、23b 凹部
24 保護膜
50 トレンチ
52 側面
55、55a、55c テーパ形状
100、102 第1の加工
101 第1のサイクル
200、202 第2の加工
201 第2のサイクル
324 第3の保護膜
510 上部
520、521、522 中間部
530 下部

Claims (5)

  1. 基体の表面に形成された凹部の内面に第1の保護膜を形成し、
    第1のバイアス電力を用いて第1のエッチングを行った後、前記第1のバイアス電力よりも低い第2のバイアス電力を用いて第2のエッチングを行うことにより、前記第1の保護膜のうち前記凹部の底面の部分を除去して前記基体をエッチングする
    第1のサイクルを複数回繰り返す第1の加工と、
    前記凹部の内面に第2の保護膜を形成し、
    第3のバイアス電力を用いて第3のエッチングを行った後、前記第3のバイアス電力よりも低い第4のバイアス電力を用いて第4のエッチングを行うことにより、前記第2の保護膜のうち前記凹部の底面の部分を除去して前記基体をエッチングする
    第2のサイクルを複数回繰り返す第2の加工と、
    の間に、
    前記凹部の内面に、前記第2の保護膜よりも耐エッチング性の高い第3の保護膜を形成することを特徴とするドライエッチング方法。
  2. 前記第3の保護膜の膜厚は、前記第2の保護膜の膜厚よりも厚いことを特徴とする請求項1記載のドライエッチング方法。
  3. 前記第1のバイアス電力と前記第2のバイアス電力のうち少なくともいずれかを、前記第1のサイクルの回数の増大につれて低下させることを特徴とする請求項1または2に記載のドライエッチング方法。
  4. 前記第3のバイアス電力と前記第4のバイアス電力のうち少なくともいずれかを、前記第2のサイクルの回数の増大につれて上昇させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のドライエッチング方法。
  5. 同一の前記第1のサイクル内の前記第1のバイアス電力と前記第2のバイアス電力との差を、前記第1のサイクルの回数の増大につれて縮小させ、
    同一の前記第2のサイクル内の前記第3のバイアス電力と前記第4のバイアス電力との差を、前記第2のサイクルの回数の増大につれて拡大させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のドライエッチング方法。
JP2008018156A 2008-01-29 2008-01-29 ドライエッチング方法 Pending JP2009182059A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008018156A JP2009182059A (ja) 2008-01-29 2008-01-29 ドライエッチング方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008018156A JP2009182059A (ja) 2008-01-29 2008-01-29 ドライエッチング方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009182059A true JP2009182059A (ja) 2009-08-13

Family

ID=41035816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008018156A Pending JP2009182059A (ja) 2008-01-29 2008-01-29 ドライエッチング方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009182059A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011515855A (ja) * 2008-03-21 2011-05-19 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド 基板エッチングシステム及びプロセスの方法及び装置
JP2013021192A (ja) * 2011-07-12 2013-01-31 Tokyo Electron Ltd プラズマエッチング方法
JPWO2012008409A1 (ja) * 2010-07-12 2013-09-09 Sppテクノロジーズ株式会社 エッチング方法
JP2014195027A (ja) * 2013-03-29 2014-10-09 Spp Technologies Co Ltd プラズマエッチング方法
JP2015099820A (ja) * 2013-11-18 2015-05-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 SiC基板のエッチング方法
JP2018137483A (ja) * 2018-05-23 2018-08-30 Sppテクノロジーズ株式会社 プラズマ加工方法及びこの方法を用いて製造された基板

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011515855A (ja) * 2008-03-21 2011-05-19 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド 基板エッチングシステム及びプロセスの方法及び装置
JPWO2012008409A1 (ja) * 2010-07-12 2013-09-09 Sppテクノロジーズ株式会社 エッチング方法
JP5889187B2 (ja) * 2010-07-12 2016-03-22 Sppテクノロジーズ株式会社 エッチング方法
JP2013021192A (ja) * 2011-07-12 2013-01-31 Tokyo Electron Ltd プラズマエッチング方法
KR101904576B1 (ko) * 2011-07-12 2018-10-04 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 플라즈마 에칭 방법
JP2014195027A (ja) * 2013-03-29 2014-10-09 Spp Technologies Co Ltd プラズマエッチング方法
JP2015099820A (ja) * 2013-11-18 2015-05-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 SiC基板のエッチング方法
JP2018137483A (ja) * 2018-05-23 2018-08-30 Sppテクノロジーズ株式会社 プラズマ加工方法及びこの方法を用いて製造された基板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20090091307A (ko) 높은 아스펙트비의 개구를 갖는 실리콘 구조체, 이의 제조방법, 이의 제조 장치, 및 이의 제조 프로그램, 및 이의 실리콘 구조체용 에칭 마스크의 제조방법
US9299576B2 (en) Method of plasma etching a trench in a semiconductor substrate
JP2008306003A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2009182059A (ja) ドライエッチング方法
KR102408866B1 (ko) 기판을 패턴화하기 위한 구조체들을 형성하기 위한 방법, 기판을 패턴화하는 방법, 및 마스크를 형성하는 방법
KR101772309B1 (ko) 자기 정렬 패터닝 에칭에서의 비대칭 프로파일의 완화
EP2022106A2 (en) Methods for minimizing mask undercuts and notches for plasma processing system
JP5367689B2 (ja) プラズマ処理方法
JP2010021442A (ja) プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置
JP2009302181A (ja) プラズマエッチング処理方法およびプラズマエッチング処理装置
JP5177997B2 (ja) 高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体、その製造方法、その製造装置、及びその製造プログラム
JP5172417B2 (ja) シリコン構造体の製造方法及びその製造装置並びにその製造プログラム
JP2009206130A (ja) ドライエッチング方法及びドライエッチング装置
KR100925054B1 (ko) 웨이퍼 식각 방법
KR20200113000A (ko) 측벽 에칭을 달성하기 위한 방법
JP2009147000A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2005123550A (ja) 異方性エッチング方法
JP6584339B2 (ja) 半導体素子の製造方法
JP4769737B2 (ja) エッチング方法及びエッチング装置
CN105097494B (zh) 刻蚀方法
CN109997212B (zh) 在有机层蚀刻中生成竖直轮廓的方法
US8030157B1 (en) Liner protection in deep trench etching
JP2007012819A (ja) ドライエッチング方法
JP4360393B2 (ja) ポリシリコンエッチング方法
TWI778226B (zh) 達成側壁蝕刻的方法