JP2008186991A - エッチング方法及びエッチング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高アスペクト比の穴形状であっても高精度なエッチング形状を得ることができるエッチング装置などを提供する。
【解決手段】エッチング装置1は、処理チャンバ11と、シリコン基板Kが載置される基台15と、エッチングガス,耐エッチング層形成ガス及びキャリアガスを処理チャンバ11内に供給するガス供給装置23と、コイル33と、コイル用高周波電源34と、基台用高周波電源35と、エッチングガスを供給するエッチング工程、耐エッチング層形成ガスを供給する第1耐エッチング層形成工程、耐エッチング層形成ガス及びキャリアガスを供給する第2耐エッチング層形成工程を実行する制御装置40と備える。制御装置40は、エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを所定回数繰り返し行った後に第2耐エッチング層形成工程を実行し、この後、エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを再度繰り返し行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、所定の処理ガスをプラズマ化してシリコン基板をエッチングするエッチング方法及びエッチング装置に関する。
従来、前記エッチング装置として、例えば、特開2006−54305号公報に開示されたものが知られており、このエッチング装置は、処理チャンバと、処理チャンバの外部に配設されたコイルと、処理チャンバ内に配設され、シリコン基板が載置される基台と、エッチングガスを含んだ処理ガス、及び耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスを処理チャンバ内に供給するガス供給機構と、コイルに高周波電力を印加して、処理チャンバ内に供給された処理ガスをプラズマ化するコイル用高周波電源と、基台に高周波電力を印加する基台用高周波電源と、ガス供給機構,コイル用高周波電源及び基台用高周波電源の作動を制御する制御装置とを備える。
前記制御装置は、コイル用高周波電源及び基台用高周波電源によってコイル及び基台に高周波電力をそれぞれ印加するとともに、ガス供給機構からエッチングガスを含んだ処理ガスを処理チャンバ内に供給し、シリコン基板をエッチングするエッチング工程と、コイル用高周波電源によってコイルに高周波電力を印加するとともに、ガス供給機構から耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスを処理チャンバ内に供給し、シリコン基板に耐エッチング層を形成する第1耐エッチング層形成工程及び第2耐エッチング層形成工程とを実行する。尚、第2耐エッチング層形成工程は、第1耐エッチング層形成工程に比べて耐エッチング性の高い耐エッチング層を形成する工程であり、第1耐エッチング層形成工程とは処理条件が異なるようにガス供給機構及びコイル用高周波電源などが制御される。
また、制御装置は、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを交互に予め設定された回数繰り返して実行した後、前記第2耐エッチング層形成工程を行い、この後、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを再度交互に繰り返して実行する。
このエッチング装置によれば、前記エッチング工程では、エッチングガスを含んだ処理ガスが、高周波電力の印加されたコイルによってプラズマ化され、プラズマ中のラジカルがシリコン原子と化学反応したり、プラズマ中のイオンが、高周波電力の印加された基台側に向けて移動してシリコン基板と衝突する。こうして、シリコン基板には、所定の幅及び深さを備えた溝や穴が形成される。
一方、前記耐エッチング層形成工程では、耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスが、高周波電力の印加されたコイルによってプラズマ化され、プラズマ中のラジカルやイオンによって前記溝や穴の側壁及び底面に耐エッチング層が形成される。
そして、このようなエッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とが交互に繰り返されると、エッチング工程では、溝や穴の底面において耐エッチング層の除去及びエッチングが進行し、溝や穴の側壁は耐エッチング層によってエッチングが防止され、耐エッチング層形成工程では、前記側壁及び底面に耐エッチング層が再度形成される。これにより、溝や穴の側壁が耐エッチング層によって保護されつつ深さ方向にエッチングが進行する。
また、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とが交互に所定回数繰り返されると、前記第2耐エッチング層形成工程が実行され、この第2耐エッチング層形成工程において、第1耐エッチング層形成工程よりも耐エッチング性の高い耐エッチング層が前記側壁及び底面に形成される。これにより、前記側壁に形成された耐エッチング層の一部が、エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とが繰り返される間に完全に除去され、当該側壁がエッチングされるのが防止される。
特開2006−54305号公報
ところで、上記従来のエッチング装置は、高アスペクト比(穴の内径に比べて深さが深い)の穴形状をエッチングすると、図6に示すように、穴の深さが深くなるに連れて内径が徐々に小さくなるという問題を生じるため、穴形状のエッチングには不向きである。これは、穴の開口部分が溝に比べて狭いために、エッチングガスを含んだ処理ガスのプラズマ化により生成されるラジカルやイオンが穴の内部に入り込み難く、その結果、穴の底部のエッチングがあまり進行せず、図6に示すような穴形状となるものと考えられる。尚、図6において、符号Kはシリコン基板を、符号Hは穴を、符号Mはマスクをそれぞれ示している。
他方、エッチング工程におけるエッチングの進行を早めて図6に示すような穴形状となるのを防止すべく、例えば、エッチング工程で基台用高周波電源によって基台に印加される高周波電力を漸次大きくすると、図7に示すように、穴の深さ方向中間部の側壁がエッチングされるという問題を生じる。これは、シリコン基板に対するイオンの入射量を漸次増大させているので穴の側壁に衝突するイオンが増加すること、及び、穴の深さが深くなるに従い、耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスが届き難くなって耐エッチング層が十分に形成され難くなることから、穴の深さ方向中間部に形成された耐エッチング層の一部が除去され、当該部分の側壁がエッチングされるためだと考えられる。尚、図7において、符号Kはシリコン基板を、符号Hは穴を、符号Mはマスクを、符号Tは耐エッチング層をそれぞれ示している。
このように、上記従来のエッチング装置では、高アスペクト比の穴形状を精度良くエッチングすることができなかった。
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、高アスペクト比の穴形状であっても高精度なエッチング形状を得ることができるエッチング方法及びエッチング装置の提供をその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、
処理チャンバ内の基台上に載置されたシリコン基板をエッチングする方法であって、
前記処理チャンバ内にエッチングガスを含んだ処理ガスを供給してこの処理ガスをプラズマ化するとともに、前記基台にバイアス電位を与え、前記シリコン基板をエッチングするエッチング工程と、前記処理チャンバ内に耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスを供給してこの処理ガスをプラズマ化し、前記シリコン基板に耐エッチング層を形成する第1耐エッチング層形成工程とを交互に繰り返して実行するように構成されたエッチング方法において、
前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを予め設定された回数繰り返し行った後、次工程として、前記耐エッチング層形成ガスとキャリアガスとを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給してこの処理ガスをプラズマ化し、前記シリコン基板に耐エッチング層を形成する第2耐エッチング層形成工程を実行し、この後、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを再度繰り返し行うようにしたことを特徴とするエッチング方法に係る。
そして、このエッチング方法は、以下のエッチング装置によってこれを好適に実施することができる。
即ち、このエッチング装置は、
閉塞空間を有する処理チャンバと、
前記処理チャンバの外部に配設されたコイルと、
前記処理チャンバ内の下部側に配設され、シリコン基板が載置される基台と、
エッチングガスを含んだ処理ガスと、耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスとの少なくとも2つの処理ガスを前記処理チャンバ内に供給するガス供給手段と、
前記コイルに高周波電力を印加して、前記処理チャンバ内に供給された処理ガスをプラズマ化するコイル電力供給手段と、
前記基台に高周波電力を印加する基台電力供給手段と、
前記ガス供給手段,コイル電力供給手段及び基台電力供給手段の作動を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記コイル電力供給手段及び基台電力供給手段によって前記コイル及び基台に高周波電力をそれぞれ印加するとともに、前記ガス供給手段から前記エッチングガスを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給し、前記シリコン基板をエッチングするエッチング工程と、前記コイル電力供給手段によって前記コイルに高周波電力を印加するとともに、前記ガス供給手段から前記耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給し、前記シリコン基板に耐エッチング層を形成する第1耐エッチング層形成工程とを交互に繰り返して実行するように構成されたエッチング装置であって、
前記ガス供給手段は、前記耐エッチング層形成ガスとキャリアガスとを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給するように構成され、
前記制御手段は、前記コイル電力供給手段によって前記コイルに高周波電力を印加するとともに、前記耐エッチング層形成ガスとキャリアガスとを含んだ処理ガスを前記ガス供給手段から前記処理チャンバ内に供給し、前記シリコン基板に耐エッチング層を形成する第2耐エッチング層形成工程を、前記エッチング工程及び第1耐エッチング層形成工程に加えて実行するように構成され、
更に、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを予め設定された回数繰り返し行った後に前記第2耐エッチング層形成工程を実行し、この後、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを再度繰り返し行うように構成されてなることを特徴とするエッチング装置に係る。
このエッチング装置によれば、シリコン基板が処理チャンバ内に適宜配置された後、制御手段による制御の下、エッチング工程から開始されてエッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とが交互に所定回数繰り返されたり、第1耐エッチング層形成工程から開始されて第1耐エッチング層形成工程とエッチング工程とが交互に所定回数繰り返される。
エッチング工程では、コイル電力供給手段及び基台電力供給手段によってコイル及び基台に高周波電力がそれぞれ印加されるとともに、ガス供給手段からエッチングガスを含んだ処理ガスが処理チャンバ内に供給される。コイルに高周波電力が印加されると、処理チャンバ内に磁界が形成され、この磁界によって誘起される電界により、供給された処理ガスが、イオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされる。また、基台に高周波電力が印加されると、当該基台とプラズマとの間に電位差(バイアス電位)が生じる。そして、シリコン基板は、プラズマ中のラジカルがシリコン原子と化学反応したり、プラズマ中のイオンがバイアス電位により基台側に向けて移動してシリコン基板と衝突することによってエッチングされる。これにより、シリコン基板には、所定の幅及び深さを備えた溝や穴が形成される。
一方、第1耐エッチング層形成工程では、コイル電力供給手段によってコイルに高周波電力が印加されるとともに、ガス供給手段から耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスが処理チャンバ内に供給される。コイルに高周波電力が印加されると、処理チャンバ内に磁界が形成され、この磁界によって誘起される電界により、供給された処理ガスが、イオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされる。そして、シリコン基板は、その前記溝や穴の側壁及び底面に、プラズマ中のラジカルやイオンによって耐エッチング層(重合物による保護膜や酸化膜など)が形成される。
このようなエッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とが交互に繰り返されると、エッチング工程では、イオン照射の多い溝や穴の底面において耐エッチング層の除去及びエッチングが進行し、イオン照射の少ない溝や穴の側壁は耐エッチング層によってエッチングが防止され、第1耐エッチング層形成工程では、前記側壁及び底面に耐エッチング層が再度形成される。これにより、溝や穴の側壁が耐エッチング層によって保護されつつその深さ方向にエッチングが進行する。
そして、エッチング工程及び第1耐エッチング層形成工程が所定回数繰り返されると、制御手段による制御の下、第2耐エッチング層形成工程が実行される。この第2耐エッチング層形成工程では、コイル電力供給手段によってコイルに高周波電力が印加されるとともに、耐エッチング層形成ガスとキャリアガスとを含んだ処理ガスがガス供給手段から処理チャンバ内に供給される。コイルに高周波電力が印加されると、処理チャンバ内に磁界が形成され、この磁界によって誘起される電界により、供給された処理ガスが、イオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされる。そして、シリコン基板の溝や穴の側壁及び底面には、第1耐エッチング層形成工程と同様、プラズマ中のラジカルやイオンによって耐エッチング層(重合物による保護膜や酸化膜など)が形成されるが、耐エッチング層形成ガスをキャリアガスとともに供給するようにしたので、耐エッチング層形成ガスが溝や穴の深部にまで達し、溝や穴の深部であっても耐エッチング層が十分に形成される。これにより、溝や穴の側壁のエッチングが有効に防止される。
この後、制御手段による制御の下、エッチング工程から開始されてエッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とが交互に所定回数繰り返されたり、第1耐エッチング層形成工程から開始されて第1耐エッチング層形成工程とエッチング工程とが交互に所定回数繰り返される。そして、上述したような各工程が適宜回数実施されることで、シリコン基板に所定のエッチング形状が形成される。
斯くして、本発明に係るエッチング方法及びエッチング装置によれば、耐エッチング層形成ガスをキャリアガスとともに処理チャンバ内に供給し、溝や穴の深部においても十分な耐エッチング層を形成することのできる第2耐エッチング層形成工程を行うようにしたので、溝や穴の側壁に形成された耐エッチング層の一部が、エッチング工程及び第1耐エッチング層形成工程が繰り返される間に完全に除去され、当該側壁がエッチングされるのを防止することができ、高アスペクト比の形状であっても高精度にエッチングすることができる。また、溝形状に限らず、穴形状をエッチングするのにも適したものとすることができる。
尚、前記ガス供給手段は、耐エッチング層除去ガスを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給するように構成され、前記制御手段は、前記コイル電力供給手段及び基台電力供給手段によって前記コイル及び基台に高周波電力をそれぞれ印加するとともに、前記ガス供給手段から前記耐エッチング層除去ガスを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給し、前記シリコン基板に形成された耐エッチング層を除去する耐エッチング層除去工程を、前記エッチング工程,第1耐エッチング層形成工程及び第2耐エッチング層形成工程に加えて実行するように構成され、更に、前記第2耐エッチング層形成工程の実行後に前記耐エッチング層除去工程を行い、この後、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを再度繰り返して実行するように構成されていても良い。
前記第2耐エッチング層形成工程を行うと、上述のように、溝や穴の側壁及び底面に耐エッチング層が十分に形成されるので、この後に実行される前記エッチング工程で、溝や穴の底面に形成された耐エッチング層を完全に除去することができない場合がある。この場合、耐エッチング層が除去されなかった部分のエッチングが進行しないため、エッチングされなかった部分によって溝や穴の内周面に筋目が深さ方向に形成されるという問題を生じる。
そこで、第2耐エッチング層形成工程の実行後に耐エッチング層除去工程を実行するようにしているのである。耐エッチング層除去工程では、コイル電力供給手段及び基台電力供給手段によってコイル及び基台に高周波電力がそれぞれ印加されるとともに、ガス供給手段から耐エッチング層除去ガスを含んだ処理ガスが処理チャンバ内に供給される。コイルに高周波電力が印加されると、処理チャンバ内に磁界が形成され、この磁界によって誘起される電界により、供給された処理ガスが、イオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされる。また、基台に高周波電力が印加されると、当該基台とプラズマとの間に電位差(バイアス電位)を生じる。そして、プラズマ中のイオンがバイアス電位により基台側に向けて移動してシリコン基板の耐エッチング層に衝突する。これにより、溝や穴の底面に形成された耐エッチング層を完全に除去することができ、前記筋目が発生するのを効果的に防止することができる。
また、前記制御手段は、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを予め設定された回数繰り返して実行するに当たり、繰り返し実行回数が多くなるに連れて、前記エッチング工程の実行時に前記基台電力供給手段によって前記基台に印加する高周波電力を漸次大きくするように構成されていても良い。
前記エッチング工程及び第1耐エッチング層形成工程が交互に繰り返されることによって溝や穴の深さが次第に深くなるが、溝や穴の底面には、シリコン基板に入射するイオンの内、シリコン基板に対して略垂直に入射したイオンしか到達しないため、深さが深くなるに伴い、溝や穴の底面に衝突するイオンが減少して耐エッチング層の除去及びエッチングが進行し難くなり、形状精度が低下する。
そこで、エッチング工程及び第1耐エッチング層形成工程の繰り返し実行回数が多くなるに連れて基台に印加する高周波電力を漸次大きくするようにすれば、イオンの入射量を漸次増大させて行くことができるので、溝や穴の深さが深くなっても底面に衝突するイオンが減少するのを効果的に防止し、精度の良いエッチング形状を得ることができる。
また、前記制御手段は、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを予め設定された回数繰り返して実行するに当たり、繰り返し実行回数が多くなるに連れて、前記第1耐エッチング層形成工程の実行時に前記ガス供給手段から前記処理チャンバ内に供給する、前記耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスの流量を漸次高くするように構成されていても良い。このようにすれば、エッチング工程及び第1耐エッチング層形成工程が交互に繰り返されることによって溝や穴の深さが深くなり、耐エッチング層の形成領域が増えたとしても、溝や穴の側壁及び底面に耐エッチング層をムラなく形成することができる。
以上のように、本発明に係るエッチング方法及びエッチング装置によれば、高アスペクト比の形状であっても高精度にエッチングすることができる。また、穴形状をエッチングするのにも好適なものとすることができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、添付図面に基づき説明する。尚、図1は、本発明の一実施形態に係るエッチング装置の概略構成を一部ブロック図で示した断面図である。
図1に示すように、本例のエッチング装置1は、閉塞空間を有する処理チャンバ11と、処理チャンバ11内に昇降自在に配設され、エッチング対象であるシリコン基板Kが載置される基台15と、基台15を昇降させる昇降シリンダ18と、処理チャンバ11内の圧力を減圧する排気装置20と、処理チャンバ11内に処理ガスを供給するガス供給装置23と、処理チャンバ11の外部に配設された複数のコイル33と、各コイル33に高周波電力を印加するコイル用高周波電源34と、基台15に高周波電力を印加する基台用高周波電源35と、昇降シリンダ18,排気装置20,ガス供給装置23,コイル用高周波電源34及び基台用高周波電源35の作動を制御する制御装置40とを備える。
前記処理チャンバ11は、基台15及びシリコン基板Kが収容される下部容器12と、この下部容器12の上側に設けられ、下部容器12よりも小さい上部容器13とから構成される。下部容器12の上面には、貫通穴12aが形成され、下部容器12の側壁には、シリコン基板Kを搬入したり、搬出するための開口部12bと、内部の気体を外部に排気するための排気口12cとがそれぞれ形成される。下部容器12の内部空間と上部容器13の内部空間とは、前記貫通穴12aを介して相互に連通している。また、前記開口部12bは、シャッタ14によって開閉されるようになっている。
前記基台15は、上下に配設された上部材16及び下部材17からなり、上部材16上にシリコン基板Kが載置され、下部材17には前記昇降シリンダ18が接続される。
前記排気装置20は、排気ポンプ21と、この排気ポンプ21と前記排気口12cとを接続する排気管22とからなり、排気管22を介して下部容器12内の気体を排気し、処理チャンバ11の内部を所定圧力にする。
前記ガス供給装置23は、前記処理ガスとしてSFガス,Cガス,Arガス及びOガスを供給するように構成されており、SFガスがエッチングガスとして内部に充填されたガスボンベ24と、Cガスが耐エッチング層形成ガスとして内部に充填されたガスボンベ25と、Arガスがキャリアガスとして内部に充填されたガスボンベ26と、Oガスが耐エッチング層除去ガスとして内部に充填されたガスボンベ27と、一端側が上部容器13の天井部の中央に接続し、他端側が分岐して各ガスボンベ24,25,26,27に接続した供給管28と、供給管28の、分岐部よりも他端側に設けられ、各ガスボンベ24,25,26,27から上部容器13内に供給されるSFガス,Cガス,Arガス及びOガスの流量をそれぞれ調整する流量調整機構29,30,31,32とを備える。
前記各コイル33は、環状に形成され、上部容器13の周囲に上下に並設される。前記コイル用高周波電源34は、コイル33に高周波電力を印加することで、上部容器13内に磁界を形成し、この磁界によって誘起される電界により、上部容器13内に供給されたSFガス,Cガス,Arガス及びOガスをプラズマ化する。前記基台用高周波電源35は、基台15に高周波電力を印加することで、基台15とプラズマとの間に電位差(バイアス電位)を生じさせる。
前記制御装置40は、圧力制御部41,流量制御部42,コイル電力制御部43及び基台電力制御部44を備え、図2に示すように、第1耐エッチング層形成工程dから開始して第1耐エッチング層形成工程dとエッチング工程eとを交互に予め設定された回数繰り返す交番的エッチング工程A、第2耐エッチング層形成工程B、耐エッチング層除去工程Cを実行する。具体的には、制御装置40は、一連のエッチング処理を開始すると、交番的エッチング工程A,第2耐エッチング層形成工程B及び耐エッチング層除去工程Cを順次繰り返した後、交番的エッチング工程Aを行って一連のエッチング処理を終了する。尚、交番的エッチング工程Aで第1耐エッチング層形成工程dから開始しているのは、エッチング工程eを行う前に予め耐エッチング層を形成しておくことで、マスク直下部分にアンダカット形状が生じるのを防止するためである。
前記圧力制御部41は、前記処理チャンバ11内の圧力が、第1耐エッチング層形成工程d,エッチング工程e,第2耐エッチング層形成工程B及び耐エッチング層除去工程Cの各工程にそれぞれ対応した圧力となるように前記排気ポンプ21の作動を制御する。
前記流量制御部42は、図3及び図4に示すように、エッチング工程eでは、ガスボンベ24から処理チャンバ11内にSFガスが所定流量で供給されるように、第1耐エッチング層形成工程dでは、ガスボンベ25から処理チャンバ11内にCガスが所定流量で供給されるように、第2耐エッチング層形成工程Bでは、ガスボンベ25,26,27から処理チャンバ11内にCガス,Arガス及びOガスが所定流量で供給されるように、耐エッチング層除去工程Cでは、ガスボンベ27から処理チャンバ11内にOガスが所定流量で供給されるように、前記各流量調整機構29,30,31,32の作動をそれぞれ制御する。
また、流量制御部42は、図3(b)に示すように、交番的エッチング工程Aにおいて、第1耐エッチング層形成工程d及びエッチング工程eの繰り返し実行回数が多くなるに連れて第1耐エッチング層形成工程dで処理チャンバ11内に供給されるCガスの流量が漸次高くなるように流量調整機構30を制御する。また、順次繰り返される交番的エッチング工程Aの実行回数が多くなるに連れて第1耐エッチング層形成工程dで処理チャンバ11内に供給されるCガスの流量が漸次高くなるように流量調整機構30を制御する。
尚、第2耐エッチング層形成工程Bにおいて、ガスボンベ25から処理チャンバ11内に供給するCガスの好ましい流量は、200〜600ml/min(sccm)の範囲であり、ガスボンベ26から処理チャンバ11内に供給するArガスの好ましい流量は、10〜100ml/min(sccm)の範囲であり、ガスボンベ27から処理チャンバ11内に供給するOガスの好ましい流量は、10〜100ml/min(sccm)の範囲である。このような範囲とすれば、溝や穴の深部において十分且つ均一な耐エッチング層を形成するのに効果的である。また、第2耐エッチング層形成工程Bで処理チャンバ11内にOガスを供給しているのは、耐エッチング層が溝や穴の開口部分に形成され易く、この部分に耐エッチング層が厚く形成されると、Cガスが溝や穴の深部に達し難くなって十分且つ均一な耐エッチング層が形成されなくなるので、溝や穴の開口部分に形成された耐エッチング層を酸素イオンにより除去し、耐エッチング層が過度に形成されるのを防止するためである。
また、耐エッチング層除去工程Cにおいて、ガスボンベ27から処理チャンバ11内に供給するOガスの好ましい流量は、50〜300ml/min(sccm)の範囲である。このような範囲とすれば、溝や穴の底面に形成された耐エッチング層をムラなく除去するのに効果的である。ここで、前記供給流量の単位(sccm)は、1気圧、0℃における1分間当たりの流量(単位はcm)を表す単位である。
前記コイル電力制御部43は、図5(a)に示すように、前記コイル33に印加される高周波電力が、第1耐エッチング層形成工程d,エッチング工程e,第2耐エッチング層形成工程B及び耐エッチング層除去工程Cの各工程にそれぞれ対応した電力となるように前記コイル用高周波電源34の作動を制御する。
前記基台電力制御部44は、図5(b)に示すように、エッチング工程e及び耐エッチング層除去工程Cの各工程で前記基台15に所定の高周波電力がそれぞれ印加されるように前記基台用高周波電源35の作動を制御する。尚、基台電力制御部44は、交番的エッチング工程Aにおいて、第1耐エッチング層形成工程d及びエッチング工程eの繰り返し実行回数が多くなるに連れてエッチング工程eで基台15に印加される高周波電力が漸次大きくなるように基台用高周波電源35を制御する。また、順次繰り返される交番的エッチング工程Aの実行回数が多くなるに連れてエッチング工程eで基台15に印加される高周波電力が漸次大きくなるように基台用高周波電源35を制御する。
以上のように構成された本例のエッチング装置1によれば、シリコン基板Kが処理チャンバ11の下部容器12内の基台15上に適宜載置された後、制御装置40による制御の下、第1耐エッチング層形成工程dから開始されて第1耐エッチング層形成工程dとエッチング工程eとが交互に所定回数繰り返される。
第1耐エッチング層形成工程dでは、ガス供給装置23からCガスが処理チャンバ11の上部容器13内に供給され、排気装置20によって下部容器12側から処理チャンバ11内の気体が排気されるとともに、コイル用高周波電源34によって高周波電力がコイル33に印加される。上部容器13内に供給されたCガスは、誘起された電界によってイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされる。そして、シリコン基板Kの表面(エッチングによって形成される溝や穴の側壁及び底面など)には、プラズマ中のラジカルから生成された重合物が堆積し、Fラジカルと反応しない耐エッチング層(フロロカーボン膜)が形成される。
一方、エッチング工程eでは、ガス供給装置23からSFガスが処理チャンバ11の上部容器13内に供給され、排気装置20によって下部容器12側から処理チャンバ11内の気体が排気されるとともに、コイル用高周波電源34及び基台用高周波電源35によって高周波電力がコイル33及び基台15にそれぞれ印加される。上部容器13内に供給されたSFガスは、誘起された電界によってイオン,電子,Fラジカルなどを含むプラズマとされる。そして、シリコン基板Kは、プラズマ中のFラジカルがシリコン原子と化学反応したり、プラズマ中のイオンがバイアス電位により基台15側に向けて移動してシリコン基板Kと衝突することによってエッチングされる。これにより、シリコン基板Kには、所定の幅及び深さを備えた溝や穴が形成される。
このような第1耐エッチング層形成工程dとエッチング工程eとが交互に繰り返されると、エッチング工程eでは、イオン照射の多い溝や穴の底面において耐エッチング層の除去及びエッチングが進行し、イオン照射の少ない溝や穴の側壁は耐エッチング層によってエッチングが防止され、第1耐エッチング層形成工程dでは、前記側壁及び底面に耐エッチング層が再度形成される。これにより、溝や穴の側壁が耐エッチング層によって保護されつつその深さ方向にエッチングが進行する。
そして、第1耐エッチング層形成工程d及びエッチング工程eが所定回数繰り返されると、制御装置40による制御の下、第2耐エッチング層形成工程Bが実行される。この第2耐エッチング層形成工程Bでは、ガス供給装置23からCガス,Arガス及びOガスが処理チャンバ11の上部容器13内に供給され、排気装置20によって下部容器12側から処理チャンバ11内の気体が排気されるとともに、コイル用高周波電源34によって高周波電力がコイル33に印加される。上部容器13内に供給されたCガス,Arガス及びOガスは、誘起された電界によってイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされる。そして、シリコン基板Kの表面(エッチングによって形成される溝や穴の側壁及び底面など)には、第1耐エッチング層形成工程dと同様、プラズマ中のラジカルから生成された重合物が堆積し、Fラジカルと反応しない耐エッチング層(フロロカーボン膜)が形成されるが、CガスをArガスとともに供給するようにしたので、Cガスが溝や穴の深部にまで達し、溝や穴の深部であっても耐エッチング層が十分に形成される。これにより、溝や穴の側壁のエッチングが有効に防止される。
ついで、制御装置40による制御の下、耐エッチング層除去工程Cが実行される。この耐エッチング層除去工程Cでは、ガス供給装置23からOガスが処理チャンバ11の上部容器13内に供給され、排気装置20によって下部容器12側から処理チャンバ11内の気体が排気されるとともに、コイル用高周波電源34及び基台用高周波電源35によって高周波電力がコイル33及び基台15にそれぞれ印加される。上部容器13内に供給されたOガスは、誘起された電界によってイオン,電子,ラジカルなどを含むプラズマとされる。そして、プラズマ中のイオンがバイアス電位により基台15側に向けて移動してシリコン基板Kの耐エッチング層に衝突し、溝や穴の底面に形成された耐エッチング層が効果的に除去される。
この後、制御装置40による制御の下、第1耐エッチング層形成工程dから開始されて第1耐エッチング層形成工程dとエッチング工程eとが交互に所定回数繰り返される。そして、上述したような各工程d,e,A,B,Cが適宜回数実施されることで、シリコン基板Kに所定のエッチング形状が形成される。
尚、各交番的エッチング工程Aにおいては、第1耐エッチング層形成工程d及びエッチング工程eの繰り返し実行回数が多くなるに連れて、第1耐エッチング層形成工程dで処理チャンバ11内に供給されるCガスの流量が漸次高くなるように流量調整機構30が制御されるとともに、エッチング工程eで基台15に印加される高周波電力が漸次大きくなるように基台用高周波電源35が制御される。また、順次繰り返される交番的エッチング工程Aの実行回数が多くなるに連れて、第1耐エッチング層形成工程dで処理チャンバ11内に供給されるCガスの流量が漸次高くなるように流量調整機構30が制御されるとともに、エッチング工程eで基台15に印加される高周波電力が漸次大きくなるように基台用高周波電源35が制御される。
斯くして、本例のエッチング装置1によれば、CガスをArガスとともに処理チャンバ11内に供給し、溝や穴の深部においても十分な耐エッチング層を形成することのできる第2耐エッチング層形成工程Bを行うようにしたので、溝や穴の側壁に形成された耐エッチング層の一部が、第1耐エッチング層形成工程d及びエッチング工程eが繰り返される間に完全に除去され、当該側壁がエッチングされるのを防止することができ、高アスペクト比の形状であっても高精度にエッチングすることができる。また、溝形状に限らず、穴形状をエッチングするのにも適したものとすることができる。
また、上述のように、第2耐エッチング層形成工程Bを行うと、溝や穴の側壁及び底面に耐エッチング層が十分に形成されるので、この後に実行されるエッチング工程eで、溝や穴の底面に形成された耐エッチング層を完全に除去することができない場合があり、この場合、耐エッチング層が除去されなかった部分のエッチングが進行しないため、図8に示すように、エッチングされなかった部分によって溝や穴の内周面に筋目Sが深さ方向に形成されるという問題を生じるが、本例では、第2耐エッチング層形成工程Bの実行後に耐エッチング層除去工程Cを実行するようにしたので、溝や穴の底面に形成された耐エッチング層を完全に除去することができ、前記筋目Sが発生するのを効果的に防止することができる。尚、図8において、符号Kはシリコン基板を、符号Hは穴を、符号Mはマスクをそれぞれ示している。
また、第1耐エッチング層形成工程d及びエッチング工程eが繰り返されることによって溝や穴の深さが次第に深くなると、溝や穴の底面には、シリコン基板Kに入射するイオンの内、シリコン基板Kに対して略垂直に入射したイオンしか到達しなくなるため、深さが深くなるに伴い、溝や穴の底面に衝突するイオンが減少して耐エッチング層の除去及びエッチングが進行し難くなり、形状精度が低下するという問題を生じるが、本例では、第1耐エッチング層形成工程d及びエッチング工程eの繰り返し実行回数が多くなるに連れて基台15に印加する高周波電力を漸次大きくするようにしたので、イオンの入射量を漸次増大させて行くことができ、溝や穴の深さが深くなっても底面に衝突するイオンが減少するのを効果的に防止し、精度の良いエッチング形状を得ることができる。
また、第1耐エッチング層形成工程d及びエッチング工程eの繰り返し実行回数が多くなるに連れて第1耐エッチング層形成工程dで処理チャンバ11内に供給されるCガスの流量を漸次高くするようにしたので、第1耐エッチング層形成工程d及びエッチング工程eが繰り返されることによって溝や穴の深さが深くなり、耐エッチング層の形成領域が増えたとしても、溝や穴の側壁及び底面に耐エッチング層をムラなく形成することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
上例では、交番的エッチング工程Aを、第1耐エッチング層形成工程dから開始して第1耐エッチング層形成工程dとエッチング工程eとを交互に予め設定された回数繰り返すようにしたが、エッチング工程eから開始してエッチング工程eと第1耐エッチング層形成工程dとを交互に予め設定された回数繰り返すようにしても良い。また、第1耐エッチング層形成工程d及びエッチング工程eの繰り返し回数は何ら限定されるものではない。
また、交番的エッチング工程A,第2耐エッチング層形成工程B及び耐エッチング層除去工程Cを順次繰り返す回数は、特に限定されるものではない。更に、交番的エッチング工程A,第2耐エッチング層形成工程B及び耐エッチング層除去工程Cを順次繰り返すのではなく、交番的エッチング工程A,第2耐エッチング層形成工程B,耐エッチング層除去工程C及び交番的エッチング工程Aを順次行って一連のエッチング処理を終了するようにしても良い。
また、エッチング工程eではSFガスが、第1耐エッチング層形成工程dではCガスが、第2耐エッチング層形成工程BではCガス,Arガス及びOガスが、耐エッチング層除去工程CではOガスが、処理チャンバ11内に供給されるようにしたが、エッチング工程eではSFガスに加えてその他のガスが、第1耐エッチング層形成工程dではCガスに加えてその他のガスが、第2耐エッチング層形成工程BではCガス,Arガス及びOガスに加えてその他のガスが、耐エッチング層除去工程CではOガスに加えてその他のガスが、処理チャンバ11内に供給されるようにしても良い。また、第2耐エッチング層形成工程Bでは、Oガスを供給せずにCガス及びArガスのみを供給するようにしても良い。
また、エッチングガスとしてSFガスを、耐エッチング層形成ガスとしてCガスを、キャリアガスとしてArガスを、耐エッチング層除去ガスとしてOガスを一例に挙げたが、エッチングガスや耐エッチング層形成ガス、キャリアガス、耐エッチング層除去ガスとして、上記以外のものを採用するようにしても良い。例えば、耐エッチング層形成ガスとして、Cガスに代え、CFガス,Cガスガスなどの他のフロロカーボン(CxFy)ガスを用いても良い。
また、第1耐エッチング層形成工程d,エッチング工程e,第2耐エッチング層形成工程B及び耐エッチング層除去工程Cにおける、図3乃至図5に示した各処理条件はそれぞれ一例を示したものであり、この処理条件に限定されるものではない。
本発明の一実施形態に係るエッチング装置の概略構成を一部ブロック図で示した断面図である。 本実施形態における、交番的エッチング工程(第1耐エッチング層形成工程及びエッチング工程),第2耐エッチング層形成工程及び耐エッチング層除去工程の実行順序を示した説明図である。 本実施形態における、SFガス及びCガスの供給流量の制御状態を示したタイミングチャートである。 本実施形態における、Arガス及びOガスの供給流量の制御状態を示したタイミングチャートである。 本実施形態における、コイル及び基台に印加される高周波電力の制御状態を示したタイミングチャートである。 エッチングによって得られる形状を説明するための断面図である。 エッチングによって得られる形状を説明するための断面図である。 エッチングによって得られる形状を説明するための断面図である。
符号の説明
1 エッチング装置
11 処理チャンバ
15 基台
18 昇降シリンダ
20 排気装置
21 排気ポンプ
23 ガス供給装置
24,25,26,27 ガスボンベ
29,30,31,32 流量調整機構
33 コイル
34 コイル用高周波電源
35 基台用高周波電源
40 制御装置
41 圧力制御部
42 流量制御部
43 コイル電力制御部
44 基台電力制御部
K シリコン基板

Claims (8)

  1. 処理チャンバ内の基台上に載置されたシリコン基板をエッチングする方法であって、
    前記処理チャンバ内にエッチングガスを含んだ処理ガスを供給してこの処理ガスをプラズマ化するとともに、前記基台にバイアス電位を与え、前記シリコン基板をエッチングするエッチング工程と、前記処理チャンバ内に耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスを供給してこの処理ガスをプラズマ化し、前記シリコン基板に耐エッチング層を形成する第1耐エッチング層形成工程とを交互に繰り返して実行するように構成されたエッチング方法において、
    前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを予め設定された回数繰り返し行った後、次工程として、前記耐エッチング層形成ガスとキャリアガスとを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給してこの処理ガスをプラズマ化し、前記シリコン基板に耐エッチング層を形成する第2耐エッチング層形成工程を実行し、この後、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを再度繰り返し行うようにしたことを特徴とするエッチング方法。
  2. 前記第2耐エッチング層形成工程を行った後、耐エッチング層除去ガスを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給してこの処理ガスをプラズマ化するとともに、前記基台にバイアス電位を与え、前記シリコン基板に形成された耐エッチング層を除去する耐エッチング層除去工程を更に行い、この後、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを再度繰り返して実行するようにしたことを特徴とする請求項1記載のエッチング方法。
  3. 前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを予め設定された回数繰り返して実行するに当たり、繰り返し実行回数が多くなるに連れて、前記エッチング工程の実行時に前記基台に与えるバイアス電位を漸次大きくするようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載のエッチング方法。
  4. 前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを予め設定された回数繰り返して実行するに当たり、繰り返し実行回数が多くなるに連れて、前記第1耐エッチング層形成工程の実行時に前記処理チャンバ内に供給する、前記耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスの流量を漸次高くするようにしたことを特徴とする請求項1乃至3記載のいずれかのエッチング方法。
  5. 閉塞空間を有する処理チャンバと、
    前記処理チャンバの外部に配設されたコイルと、
    前記処理チャンバ内の下部側に配設され、シリコン基板が載置される基台と、
    エッチングガスを含んだ処理ガスと、耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスとの少なくとも2つの処理ガスを前記処理チャンバ内に供給するガス供給手段と、
    前記コイルに高周波電力を印加して、前記処理チャンバ内に供給された処理ガスをプラズマ化するコイル電力供給手段と、
    前記基台に高周波電力を印加する基台電力供給手段と、
    前記ガス供給手段,コイル電力供給手段及び基台電力供給手段の作動を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記コイル電力供給手段及び基台電力供給手段によって前記コイル及び基台に高周波電力をそれぞれ印加するとともに、前記ガス供給手段から前記エッチングガスを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給し、前記シリコン基板をエッチングするエッチング工程と、前記コイル電力供給手段によって前記コイルに高周波電力を印加するとともに、前記ガス供給手段から前記耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給し、前記シリコン基板に耐エッチング層を形成する第1耐エッチング層形成工程とを交互に繰り返して実行するように構成されたエッチング装置であって、
    前記ガス供給手段は、前記耐エッチング層形成ガスとキャリアガスとを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給するように構成され、
    前記制御手段は、前記コイル電力供給手段によって前記コイルに高周波電力を印加するとともに、前記耐エッチング層形成ガスとキャリアガスとを含んだ処理ガスを前記ガス供給手段から前記処理チャンバ内に供給し、前記シリコン基板に耐エッチング層を形成する第2耐エッチング層形成工程を、前記エッチング工程及び第1耐エッチング層形成工程に加えて実行するように構成され、
    更に、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを予め設定された回数繰り返し行った後に前記第2耐エッチング層形成工程を実行し、この後、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを再度繰り返し行うように構成されてなることを特徴とするエッチング装置。
  6. 前記ガス供給手段は、耐エッチング層除去ガスを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給するように構成され、
    前記制御手段は、前記コイル電力供給手段及び基台電力供給手段によって前記コイル及び基台に高周波電力をそれぞれ印加するとともに、前記ガス供給手段から前記耐エッチング層除去ガスを含んだ処理ガスを前記処理チャンバ内に供給し、前記シリコン基板に形成された耐エッチング層を除去する耐エッチング層除去工程を、前記エッチング工程,第1耐エッチング層形成工程及び第2耐エッチング層形成工程に加えて実行するように構成され、
    更に、前記第2耐エッチング層形成工程の実行後に前記耐エッチング層除去工程を行い、この後、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを再度繰り返して実行するように構成されてなることを特徴とする請求項5記載のエッチング装置。
  7. 前記制御手段は、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを予め設定された回数繰り返して実行するに当たり、繰り返し実行回数が多くなるに連れて、前記エッチング工程の実行時に前記基台電力供給手段によって前記基台に印加する高周波電力を漸次大きくするように構成されてなることを特徴とする請求項5又は6記載のエッチング装置。
  8. 前記制御手段は、前記エッチング工程と第1耐エッチング層形成工程とを予め設定された回数繰り返して実行するに当たり、繰り返し実行回数が多くなるに連れて、前記第1耐エッチング層形成工程の実行時に前記ガス供給手段から前記処理チャンバ内に供給する、前記耐エッチング層形成ガスを含んだ処理ガスの流量を漸次高くするように構成されてなることを特徴とする請求項5乃至7記載のいずれかのエッチング装置。
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