JP5074009B2 - 高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法及びその装置並びにその製造プログラム - Google Patents

高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法及びその装置並びにその製造プログラム Download PDF

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Description

本発明は、シリコン構造体を形成するためのエッチングマスク、特に、アスペクト比の高い開口を有するシリコン構造体を形成するためのエッチングマスクの製造方法及びその製造装置並びにその製造プログラムに関するものである。
シリコンを用いたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスが適用される技術分野は日進月歩で拡大しており、近年では、その技術がマイクロタービンやセンサーのみならず情報通信分野や医療分野へも適用されている。このMEMS技術を支える主要な要素技術の一つがシリコンの異方性ドライエッチングであり、この要素技術の発展がMEMS技術の発展を支えているといえる。ここ数年来、シリコンの異方性ドライエッチングの技術は飛躍的に進歩したが、高アスペクト比の開口の形成に対する要求は依然として衰えを知らない。例えば、高アスペクト比の開口の形成が、より高性能の半導体加速度センサー等のデバイスの製造を可能にすることは既に知られている。
シリコン材料に対して高いアスペクト比の開口を形成するという技術課題を解決しようとする一つの手段として、異方性エッチング用のガスとポリマー形成用のガスを交互にプラズマ化させるという技術が開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、この方法は、エッチングされていないシリコン基板最表面(以下、基板最表面ともいう。)の近傍においてイオン等の斜め入射によって生じる側壁保護膜の破壊のために、開口幅が当初のそれよりも広げられてしまったり、側壁面が荒らされるという問題を生じさせる。
この側壁の問題を解決する手段として、そのようなポリマー形成用のガスで形成された保護膜の替わりに、酸素ガスや窒素ガスのプラズマ照射によって酸化膜又は窒化膜を形成しようとする技術が開示されている(特許文献2参照)。この技術は、酸素ガス等のプラズマ照射により、トレンチの側壁や底面上に酸化膜等の保護膜を形成して側壁の侵食を防ごうとするものである。
しかしながら、この方法では、さらに深くシリコンをエッチングしようとするときに、エッチング障壁となる底面のシリコン酸化膜(以下、単に酸化膜ともいう。)を最初に除去する必要がある。そうすると、たとえ前記文献に記載されているようにエッチングマスクとしてシリコン酸化膜を用いても、不可避的にそのシリコン酸化膜もエッチングされてしまうことになる。さらに、その後にシリコンの異方性ドライエッチングをする場合も、マスクが消費され続けることになる。この現象は、マスクがレジストであるかシリコン酸化膜であるかにかかわらず生じ、レジストを用いたほうが消費が激しいことは言うまでもない。従って、上記の方法を用いると、エッチング可能なシリコンの深さ及びアスペクト比は当初のエッチングマスクの厚みによって定まってしまうことになるため、特に高いアスペクト比が要求される場合には上記の方法が適用できないことになる。
このように、高アスペクト比の開口を形成しようとする場合は、単に側壁の侵食のみを解決すれば良いというものではなく、マスクの枯渇に対する配慮も必要である。アスペクト比がトレンチエッチングにおいて40又は40を超える場合、又はホールエッチングにおいては20又は20を超える場合は、特にそれらの問題が顕在化する。
米国特許第5,501,893号 特開2002−367960号公報
上述のとおり、シリコン材料に対して高アスペクト比の開口の形成するため、エッチングされた部分の側壁の侵食防止だけではなく、マスクの枯渇防止をも達成する手段が強く望まれている。
マスクの消耗という問題に対しては、例えば当初から十分なエッチングマスクの厚みを設けておくという手段も考えられる。しかしながら、厚いエッチングマスクのマスクエッジのテーパー形状を基板全面において急峻にすることは容易ではない。高いアスペクト比を得るためにはエッチング耐性の高いシリコン酸化膜をエッチングマスクとするのが好ましい。しかしながら、このシリコン酸化膜を厚くしようとすると、酸化膜自体の異方性エッチングの際に十分な選択比が得られるマスクを形成することが非常に困難となる。
本発明は、そのような技術課題を解決して、エッチングマスクを枯渇させずに高アスペクト比の開口を形成するという、シリコンの異方性ドライエッチング性能の更なる向上に貢献するものである。発明者らは、まず、シリコン酸化膜が側壁の侵食防止用の保護膜として有効ではあっても、高アスペクト比の開口の形成にはエッチングマスクの消耗という副作用が常に伴うことに着目した。他方、発明者らは、前記特許文献1に記載のようなプラズマエッチングであっても、ある程度のアスペクト比に達するまでは、最表面近傍、換言すれば、開口の入り口近傍の側壁面に形成されたポリマー状と考えられる保護膜が除去されないことを把握していた。そこで、発明者らは、所定のアスペクト比になるまでにエッチングされたシリコン構造体の段階では、側壁の保護とエッチングマスクの形成又は再生を、これまではCVD(化学気相堆積)法の短所として捉えられてきた特性、すなわち、膜厚の不均一性を逆に利用することによって同時に達成できるのではないかと考えた。本発明はこのような視点に基づいて創出された。
本発明の一つの高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法は、ホールエッチング又はトレンチエッチングされ、かつそのホール又はそのトレンチの少なくとも底面のシリコンが実質的に露出しているシリコン構造体上にCVD法によりシリコン酸化膜を形成する工程と、そのシリコン酸化膜を形成する工程の後にそのシリコン酸化膜をフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露する工程とを含んでいる。
この製造方法によれば、まず、既にホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体であって、かつエッチングされた部分の少なくとも底面のシリコンが実質的に露出しているものに対して、CVD法により酸化膜が形成される。これにより、基板最表面及びその近傍の側壁面上には、底面や底面に近い側壁上に比べて厚い酸化膜が形成されることになる。そうすると、その後、シリコン構造体がフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露された際に、底面やその近傍の側壁面上のシリコン酸化膜が基板最表面やその近傍の側壁面上の酸化膜に対して早く除去されるため、基板最表面とその近傍の側壁面上の酸化膜が残留することになる。その結果、その残留した酸化膜が最表面近傍の側壁面の保護だけではなく、その後の追加的なトレンチエッチングやホールエッチングのためのマスクの役割も果たすことになる。さらに、上述のCVD法によるシリコン酸化膜の形成工程では、既存のエッチング形状に沿って酸化膜が形成されることになるから、この酸化膜は位置合わせなしにそれ以降のシリコンエッチングのためのマスクとして形成される点も特筆に価する。すなわち、これは、いわゆるセルフアライン技術となる。尚、ホールエッチング又はトレンチエッチングされた際のマスクがメタルマスクやシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等であれば、CVDによる酸化膜の厚みが追加されるため、エッチングプロセスによるマスクの消耗を回復することができる。
ここで、上述のホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体は、例えば、公知のレーザーアブレーション法やメタルマスクを用いた反応性イオンエッチング(RIE)法等により形成される。
本発明のもう一つの高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法は、エッチングガスと有機堆積物形成ガスを交互に又は混合させて形成されるプラズマを用いてホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体上の有機堆積物を酸素又は酸素含有気体を用いて形成されるプラズマによりエッチングする工程と、その有機堆積物をエッチングする工程の後にCVD法によりそのシリコン構造体上にシリコン酸化膜を形成する工程と、そのシリコン酸化膜を形成する工程の後にそのシリコン酸化膜をフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露する工程とを含んでいる。
この製造方法によれば、まず、シリコン構造体のエッチングされた部分の内壁上、より具体的には側壁面と底面上の有機堆積物及び当初レジストマスクを用いた場合のレジスト膜は除去され、シリコンが露出し、その後CVD法により酸化膜が形成される。これにより、基板最表面及びその近傍の側壁面上には、底面や底面に近い側壁上に比べて厚い酸化膜が形成されることになる。そうすると、その後、シリコン構造体がフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露された際に、底面やその近傍の側壁面上のシリコン酸化膜が基板最表面やその近傍の側壁面上の酸化膜に対して早く除去されるため、基板最表面とその近傍の側壁面上の酸化膜が残留することになる。その結果、その残留した酸化膜が最表面近傍の側壁面の保護だけではなく、その後の追加的なトレンチエッチングやホールエッチングのためのマスクの役割も果たすことになる。換言すれば、もし、当初のマスクがレジストマスクであれば、本発明を適用することにより、よりエッチング耐性強いシリコン酸化膜マスクへの変換させることができる。他方、もし、当初のマスクがメタルマスクやシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等であれば、CVDによる酸化膜の厚みが追加されるため、エッチングプロセスによるマスクの消耗を回復することができる。尚、本発明のエッチングマスク製造方法によれば、当初のマスクがレジストマスクであっても、最終的にレジストマスクでは達成が極めて難しい高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体を比較的簡単に形成することができる。
さらに、上述のCVD法によるシリコン酸化膜の形成工程では、既存のエッチング形状に沿って酸化膜が形成されることになるから、この酸化膜は位置合わせなしにそれ以降のシリコンエッチングのためのマスクとして形成される点は特筆すべきである。すなわち、これは、いわゆるセルフアライン技術となる。
また、本発明のもう一つの高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法は、エッチングガスと有機堆積物形成ガスを交互に又は混合させて形成されるプラズマを用いてホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体上の有機堆積物を酸素又は酸素含有気体を用いて形成されるプラズマによりエッチングする工程と、その有機堆積物をエッチングする工程の後にCVD法によりそのシリコン構造体上にシリコン酸化膜を形成する工程と、そのシリコン酸化膜を形成する工程の後にそのシリコン酸化膜をフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露する工程と、前述の有機堆積物をエッチングする工程、シリコン酸化膜を形成する工程及び曝露する工程を、そのシリコン構造体を前述のホールエッチングする工程又は前述のトレンチエッチングする工程を介して少なくとももう1回繰り返す工程とを含んでいる。
この製造方法によれば、直前に述べた発明と同様の効果に加え、ある程度のシリコンエッチングを行った後に、そのエッチングによって消耗したシリコン酸化膜マスクを再生することができるため、より高アスペクト比の開口を形成することが可能となる。具体的には、まず、既にホールエッチング又はトレンチエッチングがされたシリコン構造体に対し、上述の酸素プラズマ等による有機堆積物のエッチング工程、CVD法によるシリコン酸化膜形成工程、そしてフッ化水素の蒸気を含む気体への曝露工程を経た後、追加的にシリコンのホールエッチング又はトレンチエッチングを行う。その後、エッチングマスクの酸化膜又は基板最表面近傍の側壁面上の酸化膜がシリコンのエッチングの際に除去されてしまう前にそのエッチングプロセスを一旦停止した後、再び前述の、有機堆積物のエッチング工程、酸化膜形成工程、そして曝露工程を行う。これにより、エッチングマスク厚及び基板最表面近傍の側壁面上の酸化膜厚を回復させる。そうすると、さらに追加的にシリコンのホールエッチング又はトレンチエッチングを継続することが可能となるため、シリコン構造体に対してより高アスペクト比の開口を形成することが可能となる。
上記いずれの発明であっても、CVD法により酸化膜が形成されるまでにある程度エッチングされていることを要するが、この当初のエッチングには、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜よりもエッチング耐性の低いレジストマスクを用いることができるという利点がある。仮に、当初のエッチングに対してシリコン酸化膜等のマスクを用いる必要があるとすると、そのマスク形成のためのパターニング工程が別途必要となるという弊害がある。
本発明の一つの高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造装置は、ホールエッチング又はトレンチエッチングされ、かつ前記ホール又は前記トレンチの少なくとも底面のシリコンが実質的に露出しているシリコン構造体上にCVD法によりシリコン酸化膜を形成するチャンバーと、そのシリコン酸化膜を形成する工程の後にそのシリコン構造体上をフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露するチャンバーと、そのシリコン構造体を外気に曝すことなく前述の各チャンバー間を搬送する搬送手段とを有している。
この製造装置によれば、まず、既にホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体であって、かつエッチングされた部分の少なくとも底面のシリコンが実質的に露出しているものに対して、CVD法により酸化膜が形成される。これにより、基板最表面及びその近傍の側壁面上には、底面や底面に近い側壁上に比べて厚い酸化膜が形成されることになる。そうすると、その後、シリコン構造体がフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露された際に、底面やその近傍の側壁面上のシリコン酸化膜が基板最表面やその近傍の側壁面上の酸化膜に対して早く除去されるため、基板最表面とその近傍の側壁面上の酸化膜が残留することになる。その結果、その残留した酸化膜が最表面近傍の側壁面の保護だけではなく、その後の追加的なトレンチエッチングやホールエッチングのためのマスクの役割も果たすことになる。さらに、上述のCVD法によるシリコン酸化膜の形成工程では、既存のエッチング形状に沿って酸化膜が形成されることになるから、この酸化膜は位置合わせなしにそれ以降のシリコンエッチングのためのマスクとして形成される点も特筆に価する。すなわち、これは、いわゆるセルフアライン技術となる。さらに、各チャンバー間の移動するシリコン構造体は外気に曝すことがないため、外気の水分等の影響により酸化されない。尚、ホールエッチング又はトレンチエッチングされた際のマスクがメタルマスクやシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等であれば、CVDによる酸化膜の厚みが追加されるため、エッチングプロセスによるマスクの消耗を回復することができる。
ここで、上述のホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体は、例えば、公知のレーザーアブレーション法やメタルマスクを用いた反応性イオンエッチング(RIE)法等により形成される。
本発明のもう一つの高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造装置は、エッチングガスと有機堆積物形成ガスを交互に又は混合させて形成されるプラズマを用いてホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体上の有機堆積物を酸素又は酸素含有気体を用いて形成されるプラズマによりエッチングするチャンバーと、その有機堆積物をエッチングする工程の後にCVD法によりそのシリコン構造体上にシリコン酸化膜を形成するチャンバーと、そのシリコン酸化膜を形成する工程の後にそのシリコン構造体上をフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露するチャンバーと、そのシリコン構造体を外気に曝すことなく前述の各チャンバー間を搬送する搬送手段とを有している。
この製造装置によれば、まず、シリコン構造体のエッチングされた部分の内壁上、より具体的には側壁面と底面上の有機堆積物及び当初レジストマスクを用いた場合のレジスト膜は除去され、シリコンが露出し、その後CVD法により酸化膜が形成される。これにより、基板最表面及びその近傍の側壁面上には、底面や底面に近い側壁上に比べて厚い酸化膜が形成されることになる。そうすると、その後、シリコン構造体がフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露された際に、底面やその近傍の側壁面上のシリコン酸化膜が基板最表面やその近傍の側壁面上の酸化膜に対して早く除去されるため、基板最表面とその近傍の側壁面上の酸化膜が残留することになる。その結果、その残留した酸化膜が最表面近傍の側壁面の保護だけではなく、その後の追加的なトレンチエッチングやホールエッチングのためのマスクの役割も果たすことになる。これは、いわゆるエッチングマスクのセルフアライン技術となる。さらに、各チャンバー間の移動するシリコン構造体は外気に曝すことがないため、外気の水分等の影響により酸化されない。また、シリコンのドライエッチングがされたシリコン構造体を外気に曝せば、そのエッチングされた部分の側壁面又は底面上の有機堆積物が変質して、その後のエッチングによる有機堆積物の除去が出来なくなる可能性がある。従って、シリコン構造体を外気に曝すことから防止することは、そのような問題を生じさせないという利点もある。また、ホールエッチング又はトレンチエッチングされた際のマスクがメタルマスクやシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等であれば、CVDによる酸化膜の厚みが追加されるため、エッチングプロセスによるマスクの消耗を回復することができる。
また、当初のマスクがレジストマスクであっても、最終的にレジストマスクでは達成が極めて難しい高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体を比較的簡単に形成することができる。すなわち、ホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体がレジストマスクを用いて形成され、かつそのレジストマスクの残部を備えていても、その状態から高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体を形成することができる。最初からシリコン酸化膜のマスクを用いると、そのマスク形成のためのパターニング工程が余分に必要となるため、当初レジストマスクを使用できることは大きな利点であるといえる。
ここで、上述の有機堆積物をエッチングする工程とシリコン酸化膜を形成する工程と曝露する工程とが、搬送工程を介して連続的に行われるように制御する制御部を設けることが好ましい。これにより、水分等により自然酸化膜が形成されるのを防ぎ、より再現性良く高アスペクト比の開口を得ることができる。
本発明の一つの高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造プログラムは、ホールエッチング又はトレンチエッチングされ、かつ前記ホール又は前記トレンチの少なくとも底面のシリコンが実質的に露出しているシリコン構造体上にCVD法によりシリコン酸化膜を形成するステップと、そのシリコン酸化膜を形成するステップの後にそのシリコン酸化膜をフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露するステップとを含むものである。
このプログラムを実行させることにより、まず、既にホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体であって、かつエッチングされた部分の少なくとも底面のシリコンが実質的に露出しているものに対して、CVD法により酸化膜が形成される。これにより、基板最表面及びその近傍の側壁面上には、底面や底面に近い側壁上に比べて厚い酸化膜が形成されることになる。その後、シリコン構造体がフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露された際に、底面やその近傍の側壁面上のシリコン酸化膜が基板最表面やその近傍の側壁面上の酸化膜に対して早く除去されるため、基板最表面とその近傍の側壁面上の酸化膜が残留することになる。その結果、その残留した酸化膜が最表面近傍の側壁面の保護だけではなく、その後の追加的なトレンチエッチングやホールエッチングのためのマスクの役割も果たすことになる。尚、ホールエッチング又はトレンチエッチングされた際のマスクがメタルマスクやシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等であれば、CVDによる酸化膜の厚みが追加されるため、エッチングプロセスによるエッチングプロセスによるマスクの消耗を回復することができる。さらに、上述のCVD法によるシリコン酸化膜の形成工程では、既存のエッチング形状に沿って酸化膜が形成されることになるから、この酸化膜は位置合わせなしにそれ以降のシリコンエッチングのためのマスクとして形成される点も特筆に価する。すなわち、これは、いわゆるセルフアライン技術となる。
ここで、上述のホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体は、例えば、公知のレーザーアブレーション法やメタルマスクを用いた反応性イオンエッチング(RIE)法等により形成される。
本発明のもう一つの高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造プログラムは、エッチングガスと有機堆積物形成ガスを交互に又は混合させて形成されるプラズマを用いてホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体上の有機堆積物を酸素又は酸素含有気体を用いて形成されるプラズマによりエッチングするステップと、その有機堆積物をエッチングするステップの後にCVD法によりそのシリコン構造体上にシリコン酸化膜を形成するステップと、そのシリコン酸化膜を形成するステップの後にそのシリコン酸化膜をフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露するステップとを含むものである。
このプログラムを実行させることにより、まず、シリコン構造体のエッチングされた部分の内壁上、より具体的には側壁面と底面上の有機堆積物及び当初レジストマスクを用いた場合のレジスト膜は除去され、シリコンが露出する。その後、CVD法により酸化膜が形成され、基板最表面及びその近傍の側壁面上には、底面や底面に近い側壁上に比べて厚い酸化膜が形成されることになる。さらにその後、シリコン構造体がフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露された際に、底面やその近傍の側壁面上のシリコン酸化膜が基板最表面やその近傍の側壁面上の酸化膜に対して早く除去されるため、基板最表面とその近傍の側壁面上の酸化膜が残留することになる。その結果、その残留した酸化膜が最表面近傍の側壁面の保護だけではなく、その後の追加的なトレンチエッチングやホールエッチングのためのマスクの役割も果たすことになる。換言すれば、もし、当初のマスクがレジストマスクであれば、本発明を適用することにより、よりエッチング耐性強いシリコン酸化膜マスクへの変換させるとができる。他方、もし、当初のマスクがシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等であれば、CVDによる酸化膜の厚みが追加されるため、エッチングプロセスによるマスクの消耗を回復することができる。尚、本発明のエッチングマスク製造プログラムによれば、当初のマスクがレジストマスクであっても、最終的にレジストマスクでは達成が極めて難しい高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体を比較的簡単に形成することができる。
ところで、本発明において、「高アスペクト比」とは、ホールエッチングではアスペクト比が15以上の場合を意味し、より狭義には、アスペクト比が20又は20を超える場合を意味する。一方、トレンチエッチングでは、「高アスペクト比」とは、アスペクト比が30以上の場合を意味し、より狭義には、アスペクト比が40又は40を超える場合を意味する。また、本発明により得られるアスペクト比の上限は特に限定されるものではないが、実質的には被エッチング材であるシリコン基板の厚みとの関係によって算出される値が上限値となろう。
また、本発明において、「ホール」とは、基板最表面におけるマスクパターンによる形状が円状の孔のみならず、楕円形や四角形の孔を含む。より具体的には、本発明における「ホール」は、例えば、四角形の孔の場合は、長辺と短辺の関係が、短辺が1に対して長辺が3以下までを意味する。また、本発明において、「トレンチ」とは、「ホール」以外の孔を意味する。
また、本発明において、「シリコンが実質的に露出している」とは、シリコンが完全に露出している場合のみならず、シリコンが自然酸化膜に覆われている場合を含むものとする。
本発明の製造方法、製造装置又は製造プログラムによれば、シリコンをエッチングする際のエッチングされた部分の側壁の侵食を防止するとともに、エッチング中のエッチングマスクの枯渇も防止しうるエッチングマスクを製造することができる。その結果、上記発明により、シリコン材料に対して高アスペクト比の開口の形成するためのエッチングマスクを製造又は再生することができる。
つぎに、本発明の実施形態を、添付する図面に基づいて詳細に述べる。尚、この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。また、図中、本実施形態の要素は必ずしもスケール通りに示していない。また、以下の各種ガスの流量は、標準状態の流量を示す。
図1は、本実施形態のエッチングマスクの製造装置の上面図である。なお、本図面は概略図であるため、各チャンバーのガス供給機構や排気機構等の周辺装置は省略されている。このエッチングマスクの製造装置100は、3つの閉塞空間を有するプロセス用チャンバー20,30,40と1つのローダー10及び1つの基板搬送用チャンバー50から構成されている。ここで、第1プロセス用チャンバー20は、シリコンの異方性エッチングとともに、有機堆積物をエッチングして除去するために用いられる。なお、有機堆積物には、レジストマスクやエッチングによって形成される側壁堆積膜が含まれる。また、第2プロセス用チャンバー30は、CVD法によりマスク表面やエッチングされた部分の内壁上にシリコン酸化膜を形成するために用いられる。最後に、第3プロセス用チャンバー40は、フッ化水素の蒸気を含む気体による前述の酸化膜の一部を除去あるいは薄膜化を行うために用いられる。
本実施形態のエッチングマスクの製造過程の概要を示す。まず、予め公知のフォトリソグラフィープロセスによりパターニングされたレジストマスクを備えたシリコン基板(以下、単に基板ともいう。)が、ローダー10に設けられた図示されていない公知の支持部に載置にされる。その後、例えば、特開平10‐154741に記載されているような基板搬送用チャンバー50内のアーム機構がその基板を受け取り、第1プロセス用チャンバー20に搬送する。その後、シリコン基板は、各プロセスに応じて、基板搬送用チャンバー50を介して第1乃至第3のプロセス用チャンバー内に搬送される。ここで、本実施形態では排気による減圧はローダー10においてなされるが、基板搬送用チャンバー50に基板が移った後に減圧を開始しても良いし、基板が各プロセス用チャンバー20,30,40に移動された後に排気が開始されてもよい。排気機構は、ローダー10、基板搬送チャンバー50、及び各チャンバー20,30,40に対応するように設けられる。
次に、本実施形態における具体的なエッチングマスクの製造方法を、製造プロセスの順序に沿って、図2乃至図5Hを用いて説明する。
図2は、第1プロセス用チャンバー20の装置構成の一例を示す断面図である。また、図3は、第2プロセス用チャンバー30の装置構成の一例を示す断面図であり、図4は、第3プロセス用チャンバー40の装置構成の一例を示す断面図である。さらに、図5A乃至図5Hは、本実施形態におけるシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法の一過程を示す断面図である。
まず、図2に示される第1プロセスチャンバー20の構成について説明する。基板搬送用チャンバー50によって第1プロセス用チャンバー20(以下、図2の説明において、便宜上、単にチャンバー20ともいう。)に搬送された基板Wは、チャンバー20の下部側に設けられたステージ21に載置される。第1プロセス用チャンバー20には、必要に応じ、エッチングガス、有機堆積物形成ガス(以下、保護膜形成ガスともいう。)、酸素ガス及びアルゴンガスから選ばれる少なくとも一種類のガスが、各ボンベ22a,22b,22c,22dからそれぞれガス流量調整器23a,23b,23c,23dを通して供給される。これらのガスは、第1高周波電源25により高周波電力を印加されたコイル24によりプラズマ化される。その後、第2高周波電源26を用いてステージ21に高周波電力が印加されることにより、これらの生成されたプラズマは基板Wに引き込まれる。このチャンバー20内を減圧し、かつプロセス後に生成されるガスを排気するため、第1プロセス用チャンバー20には真空ポンプ27が排気流量調整器28を介して接続されている。尚、このチャンバー20からの排気流量は排気流量調整器28により変更される。上述のガス流量調整器23a,23b,23c,23d、第1高周波電源25、第2高周波電源26及び排気流量調整器28は、制御部29により制御される。
次に、第1プロセスチャンバー20におけるプロセスについて説明する。まず、シリコンの異方性ドライエッチングについて、本実施形態は、保護膜形成工程とエッチング工程とを順次繰り返す方法を採用する。具体的には、保護膜形成工程では、一単位時間としての処理時間である3秒間に、保護膜形成ガスが200mL/min.で供給され、チャンバー20内の圧力は3Paに制御される。コイル24には、13.56MHzの高周波電力が2000W印加され、ステージ21にも13.56MHzの高周波電力が10W印加される。一方、つづくエッチング工程では、一単位時間としての処理時間である5秒間に、エッチングガスが300mL/min.で供給され、チャンバー20内の圧力は2Paに制御される。コイル24には、13.56MHzの高周波電力が2500W印加され、ステージ21にも13.56MHzの高周波電力が50W印加される。尚、本実施形態では、保護膜形成ガスはCであり、エッチングガスはSFである。
上記のプロセスを450回繰り返すことにより、図5Aに示すように、基板Wに形成された5μm幅のスペースでは、151μmの深さの溝が形成される。このとき、基板最表面には残りのレジストマスク51があり、エッチングされた部分の内壁面52(以下、単に内壁面52ともいう。)には、側壁保護膜53が形成される。尚、この時点における、このスペースにおけるアスペクト比は30.2である。
次に、図5Aに示す残りのレジストマスク51及び側壁保護膜53をエッチングするプロセスについて説明する。尚、本実施形態における有機堆積物には、マスクとして用いられたレジスト材及び側壁保護膜としてのフルオロカーボンのポリマー又はオリゴマーが含まれる。
本実施形態では、第1プロセスチャンバー20を用いて有機堆積物がエッチングされる。具体的には、酸素ガスが100mL/min.で供給され、チャンバー20内の圧力は5Paに制御される。コイル24には、13.56MHzの高周波電力が1500W印加され、ステージ21にも13.56MHzの高周波電力が50W印加される。本実施形態では、上記のプラズマ条件による有機堆積物のエッチングプロセスが5分間(オーバーエッチ含む)行われる。尚、アルゴンガスを100mL/min.を上記の酸素ガスに加えても良い。また、アルゴンガスの代替として窒素や一酸化二窒素が適用できる。
このエッチングプロセスにより、図5Bに示すように、基板最表面及び内壁面52上から基板Wを覆っていた有機堆積物が除去された結果、シリコンが露出している。
次に、図3に示される第2プロセスチャンバー30の構成について説明する。基板搬送チャンバー50によって第2プロセスチャンバー30(以下、図3の説明において、便宜上、単にチャンバー30ともいう。)に搬送された基板Wは、チャンバー30の中央付近に設けられたステージ31に載置される。基板W及びチャンバー30内は、チャンバー30の外壁に備え付けられたヒーター34a,34bにより加熱される。第2プロセス用チャンバー30には、酸素ガスのガスボンベ32aがガス流量調整器33aを介して接続されており、アルゴンガスのガスボンベ32bがガス流量調整器33bを介して接続されており、さらに、テトラエチルオルソシリケート(以下、TEOSとする。)用キャビネット32cが液体流量調整器33cを介して接続されている。ここで、TEOS用キャビネット32bからチャンバー30に至るまでの配管は、図示されていないヒーターにより、約100℃に加熱されている。尚、本実施形態では、TEOSが用いられているが、TEOSの代わりにシランやジシランが用いられてもよい。また、図示されていないが、上記以外のキャリアガス(水素、窒素等)がチャンバー30に接続されていてもよい。酸素ガスのガスボンベ32a、アルゴンガスのガスボンベ32b及びTEOSキャビネット32cから送り込まれたガスは、最終的には同一の経路を通ってチャンバー30に到達する。高周波電源36aは、シャワーヘッドガス導入部35に高周波電力を印加することにより、シャワーヘッド導入部35から吐出した上記ガスをプラズマ化する。生成されたプラズマは、必要に応じて高周波電源36bにより高周波電力が印加されたステージ31上の基板Wに到達する。尚、シャワーヘッドガス導入部35は、リング状のシール材Sによってチャンバー30とは電気的に絶縁されている。また、ステージ31もリング状のシール材Sによってチャンバー30とは電気的に絶縁されている。また、このチャンバー30内を減圧し、かつプロセス後に生成されるガスを排気するため、第2プロセス用チャンバー30には真空ポンプ37が排気流量調整器38を介して接続されている。さらに、このチャンバー30からの排気流量は排気流量調整器38により変更される。上述のガス流量調整器33a,33b、液体流量調整器33c、ヒーター34a,34b、第1高周波電源36a、第2高周波電源36b及び排気流量調整器38は、制御部39により制御される。
次に、第2プロセスチャンバー30におけるプロセスについて説明する。本実施形態では、第2プロセスチャンバー30を用いて有機堆積物が除去された内壁面52を含む基板W上にシリコン酸化膜を形成する。具体的には、チャンバー30内の圧力が40Paとなるまで、TEOSが15mL/min.、アルゴンガスが300mL/min.、酸素ガスが500mL/min.、及び必要に応じて適切な量のキャリアガスがチャンバー30に供給される。次に、ステージ31の温度が300℃になるまでヒーター34が加熱される。ここで、基板Wの温度を安定化させるため、60秒以上待機する。その後、シャワーヘッドガス導入部35には、200Wの高周波電力が印加され、ステージ31には、200Wの高周波電力が印加される。本実施形態では、上記のプラズマ条件による酸化膜形成プロセスが6分間行われる。
上記のプロセスにより、図5Cに示すように、基板Wに形成された5μm幅のスペースでは、基板最表面上のシリコン酸化膜の厚さが1.5μmとなり、その最表面近傍の側壁面上のその厚さは0.3μmとなる。他方、底面上のシリコン酸化膜の厚さが0.05μmとなり、底面近傍の側壁面上のその厚さは0.02μmとなる。
次に、図4に示される第3プロセスチャンバー40の構成について説明する。基板搬送チャンバー50によって第3プロセスチャンバー30(以下、図4の説明において、便宜上、単にチャンバー40ともいう。)に搬送された基板Wは、チャンバー40の中央付近に設けられた基板支持具41により支持される。基板W及びチャンバー40内は、チャンバー40の外壁に備え付けられたヒーター44a,44bにより加熱される。第3プロセス用チャンバー40には、キャリアガスとしての窒素ガスのガスボンベ42aがガス流量調整器43aを介して接続されており、メタノール用キャビネット42bが液体流量調整器43bを介して接続されている。また、フッ化水素用キャビネット42cが液体流量調整器43cを介して接続されている。ここで、少なくともメタノール用キャビネット42b及びフッ化水素用キャビネット42cからチャンバー40に至るまでの配管は、図示されていないヒーターにより、約70℃に加熱されることにより液化を防いでいる。また、上記の窒素以外のキャリアガス(アルゴン等)がチャンバー30に接続されていてもよい。窒素ガスをキャリアガスとして供給されるメタノール蒸気は、最終的にはフッ化水素の蒸気と同一の経路を通ってチャンバー40に到達する。チャンバー40内に導入された上述の各ガスは、導入用拡散板45から基板Wに向って送り込まれるため、基板Wは上記各ガスに曝露される。このチャンバー40内を減圧し、かつプロセス後に生成されるガスを排気するため、第3プロセス用チャンバー40には真空ポンプ47が排気流量調整器48を介して接続されている。また、このチャンバー40からの排気流量は排気流量調整器48により変更される。基板Wと接触した上述の各ガスが、生成ガスとともに排気用拡散板46を介して排気される。尚、上述のガス流量調整器43a、液体流量調整器43b,43c、ヒーター44a,44b及び排気流量調整器48は、制御部49により制御される。
次に、第3プロセスチャンバー40におけるプロセスについて説明する。本実施形態では、第3プロセスチャンバー40を用いて、第2プロセスチャンバーによって形成されたシリコン酸化膜の一部を除去又は薄膜化する。具体的には、まず、ヒーター44a,44bの温度が60℃になるまで加熱される。ここで、基板Wの温度を安定化させるため、60秒以上待機する。次に、メタノール蒸気と窒素ガスの混合気体気体が1500mL/min.で供給され、フッ化水素の蒸気が150mL/min.で供給され、チャンバー40内の圧力が4Paになるように調節される。本実施形態では、上記の曝露条件による酸化膜除去又は薄膜化プロセスが2分間行われる。
上記のプロセスにより、図5Dに示すように、基板Wに形成された5μm幅のスペースでは、基板最表面上のシリコン酸化膜の厚さが1.1μmとなり、その最表面近傍の側壁面上のシリコン酸化膜の厚さが、0.1μmとなる。他方、底面上のシリコン酸化膜はSEM(走査電子顕微鏡)では確認が出来ない程度に除去され、底面近傍の側壁面上についても、ほぼ除去される。
本実施形態では、図5Eに示すように、さらに、第1プロセスチャンバー20によりシリコンの異方性ドライエッチングが行われる。基板Wは、第3プロセスチャンバーから基板搬送チャンバー50を経由して第1プロセスチャンバーに送られる。このときの第1プロセスチャンバー20におけるプロセス条件は、先に述べた最初のシリコンの異方性ドライエッチング条件とプロセス時間を除いて同一である。今回のプロセスでは、保護膜形成工程とエッチング工程とを450回繰り返したため、基板Wに形成された5μm幅のスペースにおける全体としてのエッチングの深さは、276μmとなる。その結果、このスペースにおけるアスペクト比は54.7となる。
次に、第1プロセスチャンバーによる有機堆積物を除去するためのエッチングプロセスが行われる。このときのプロセス条件は、先に述べた最初の有機堆積物のエッチングプロセス条件とはプロセス時間を除いて同一である。今回のプロセスでは、上記のプラズマ条件による有機堆積物のエッチングプロセスが3分間(オーバーエッチ含む)行われる。
このエッチングプロセスにより、図5Fに示すように、基板最表面及び内壁面52上から基板Wを覆っていた有機堆積物が除去された結果、新たに異方性エッチングされた部分のシリコンが露出している。
次に、再び、第2プロセスチャンバー30を用いて有機堆積物が除去された内壁面52を含む基板W上にシリコン酸化膜を形成する。基板Wは、第1プロセスチャンバーから基板搬送チャンバー50を経由して第2プロセスチャンバーに送られる。このときの第2プロセスチャンバー30におけるプロセス条件は、先に述べた最初のCVDによるシリコン酸化膜の形成条件とはプロセス時間を除いて同一である。今回のプロセスでは、上記のCVD条件による酸化膜の形成プロセスが3分間行われる。
上記プロセスにより、図5Gに示すように、基板Wに形成された5μm幅のスペースでは、基板最表面上のシリコン酸化膜の厚さが1.5μmとなり、その最表面近傍の側壁面上のその厚さは0.3μmとなる。すなわち、その後の追加的なシリコンの異方性ドライエッチングに際してマスクとなりうる基板最表面上のシリコン酸化膜56の膜厚は、上記プロセスにより回復する。他方、底面上のシリコン酸化膜の厚さが0.03μmとなり、底面近傍の側壁面上のその厚さは0.01μmとなる。
その後、再び、第3プロセスチャンバー40を用いて、第2プロセスチャンバーによって形成されたシリコン酸化膜の一部を除去又は薄膜化する。基板Wは、第2プロセスチャンバーから基板搬送チャンバー50を経由して第3プロセスチャンバーに送られる。このときの第3プロセスチャンバー40におけるプロセス条件は、先に述べた最初のフッ化水素の蒸気を含む気体による曝露条件とはプロセス時間を除いて同一である。今回のプロセスでは、上記の条件による曝露プロセスが2分間行われる。
上記のプロセスにより、図5Hに示すように、基板Wに形成された5μm幅のスペースでは、基板最表面上のシリコン酸化膜の厚さが1.1μmとなり、その最表面近傍の側壁面上のシリコン酸化膜の厚さが、0.1μmとなる。他方、底面上のシリコン酸化膜はSEMでは確認が出来ない程度に除去され、底面近傍の側壁面上についても、ほぼ除去される。
このように、第1乃至第3プロセスチャンバーによる各プロセスを繰り返して行うことにより、シリコンの異方性ドライエッチングを行う際に、エッチングされた部分の側壁の侵食防止とマスクの枯渇防止が同時に達成されるため、高アスペクト比の開口を備えたシリコン構造体を形成することができる。
ところで、上述の各プロセスチャンバーに備えられている各制御部29,39,49は、全てコンピューター60に接続されている。コンピューター60は、上述の各プロセスを実行するためのエッチングマスク製造プログラムにより、上述の各プロセスを監視し、又は統合的に制御する。以下に、具体的な製造フローチャートをしめしながら、エッチングマスクの製造プログラムを説明する。尚、本実施形態では、上述の製造プログラムがコンピューター60内のハードディスクドライブ、又はコンピューター60に設けられた光ディスクドライブ等に挿入される光ディスク等の公知の記録媒体に保存されているが、この製造プログラムの保存先はこれに限定されない。例えば、この製造プログラムの一部又は全部は、本実施形態における各プロセスチャンバーに備えられている各制御部29,39,49内に保存されていてもよい。また、この製造プログラムは、ローカルエリアネットワークやインターネット回線等の公知の技術を介して上述の各プロセスを監視し、又は制御することもできる。
図6は、高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造フローチャートである。
図6に示すとおり、まず、ステップS101において、基板Wをローダー10に導入後、ローダー10が排気される。その後、ステップS102において、基板搬送チャンバー50により第1プロセスチャンバー20に搬送される。ステップ103において、第1プロセスチャンバー20では、基板Wが既述の条件により異方性ドライエッチングされる。ここで、さらにアスペクト比の高い開口を形成する場合は、次のステップS105に進み、そうでなければ、ステップ110において基板搬送チャンバー50が基板Wをローダー10に搬送し、続くステップS111においてローダー10を大気圧へ回復させ、基板が取り出されて終了する。
ステップS105において、第1プロセスチャンバー20では、基板W上の有機堆積物が既述の条件によりエッチングされて除去される。その後、ステップS106において、基板搬送チャンバーが基板Wを第2プロセスチャンバー30に搬送し、ステップS107において、第2プロセスチャンバー30では、基板Wが既述のCVD条件によりシリコン酸化膜が形成される。このときに形成される酸化膜は、側壁の保護のみならず、いわゆるセルフアライン技術により、その後のシリコンの異方性エッチングに対するエッチングマスクとしての役割を果たす。さらに、ステップS108において、基板搬送チャンバー50が基板Wを第3プロセスチャンバー40に搬送し、ステップS109において、第3プロセスチャンバー40では、基板Wが既述の曝露条件によりシリコン酸化膜が除去又は薄膜化される。その後、ステップS102において、基板Wは再度、第1プロセスチャンバー20に搬送され、さらに高アスペクト比の開口を形成すべく、基板Wが既述の条件により異方性ドライエッチングされる。ステップS105乃至ステップS109が繰り返されることにより、より高アスペクト比の開口を形成するためのエッチングマスクは製造される。以上のとおり、エッチングマスク製造プログラムは実行される。
ところで、上述の実施形態では、トレンチエッチングについて述べたが、本発明はホールエッチングにも適用できる。例えば、本発明を適用することにより、当初のマスクとしてレジストマスクが用いられても、エッチングマスクの枯渇なく、10μm径のホール状の開口の入り口においてアスペクト比が25のシリコンの異方性エッチングができる。
また、本発明はエッチングによって形成されるホール又はトレンチの幅について特に限定するものではない。しかし、敢えてそれらの幅について定めるとすると以下の通りである。
まず、本発明を適用するホールの入り口の最短の幅は30μm以下であることが好ましい。これは、上記の幅が30μmを超えると、シリコン酸化膜の形成時に開口の底面上の酸化膜厚が厚くなり、その後の酸化膜除去又は薄膜化工程のときに、入り口の近傍の側壁面上の酸化膜を残しつつ、開口の底面の酸化膜を除去することが比較的困難となるからである。このような観点に立てば、上記の幅は20μm以下であることがさらに好ましく、15μm以下であること最も好ましい。尚、本発明を適用するホールの入り口の最短の幅の下限値を特に定めるものではないが、ホールエッチングの場合では、CVD法により入り口が塞がり、その後のフッ化水素の蒸気を含む気体への曝露処理によっても適切に入り口を形成することが困難になる危険性が高いといえる0.3μm以上であることが好ましく、0.7μm以上がさらに好ましいといえる。
他方、トレンチの入り口の最短の幅は15μm以下であることが好ましい。これは、上記の幅が15μmを超えると、シリコン酸化膜の形成時に開口の底面上の酸化膜厚が厚くなり、その後の酸化膜除去又は薄膜化工程のときに、入り口の近傍の側壁面上の酸化膜を残しつつ、開口の底面の酸化膜を除去することが比較的困難となるからである。このような観点に立てば、上記の幅は10μm以下であることがさらに好ましく、5μm以下であることが最も好ましい。尚、本発明を適用するトレンチの入り口の最短の幅の下限値を特に定めるものではないが、トレンチエッチングの場合では、CVD法により入り口が塞がり、その後のフッ化水素の蒸気を含む気体への曝露処理によっても適切に入り口を形成することが困難となる危険性が高いといえる0.5μm以上であることが好ましく、1μm以上がさらに好ましい。
また、上述の実施形態では、当初エッチングされていない基板を用いたが、既にホールエッチングやトレンチエッチングされているシリコン構造体も、本発明を適用することにより、アスペクト比の高い開口を形成することができる。本発明は、エッチングされた部分の側壁を保護するとともにマスクの枯渇を防止することができる。従って、例えば、トレンチエッチングにおける高アスペクト比の開口を形成する場合、アスペクト比が30以上であるシリコン構造体についてさらにアスペクト比を高めるために本発明を適用することは好ましい一態様である。また、トレンチエッチングについては、アスペクト比が40又は40を超える場合に本発明を適用することが特に好ましい。他方、ホールエッチングにおいて高アスペクト比の開口を形成する場合、アスペクト比が15以上であるシリコン構造体についてさらにアスペクト比を高めるために本発明を適用することは好ましい一態様である。また、ホールエッチングについては、アスペクト比が20又は20を超える場合に本発明を適用することが特に好ましい。
また、出発材としての既にホールエッチングやトレンチエッチングされているシリコン構造体に関して、その形成方法は限定されない。既に述べたとおり、公知のレーザーアブレーション法やメタルマスクを用いたRIE法によりホールやトレンチが形成されたシリコン構造体が出発材であっても、本発明が適用できる。メタルマスクであるアルミニウムマスクが用いられた場合のRIE法のプロセスを例示すると、SF200mL/min.及び酸素40mL/min.が公知のRIEチャンバー内に導入され、そのチャンバー内の圧力が30Paであり、対象基板を支持するステージに高周波電力が2000W印加される。このとき、ガス種としては、SF及び酸素の他に、塩素や臭化水素が導入されてもよい。上記の条件例により、シリコンのホールエッチング又はトレンチエッチングが可能となる。
次に、既にエッチングがされているシリコン構造体が上述の実施形態に適用される場合を図6を用いて説明する。
まず、上記シリコン構造体がローダーに導入された後にローダーが排気される(S101)。次に、そのシリコン構造体のエッチングされている内壁面のシリコンが露出している場合、基板搬送チャンバー50がシリコン構造体を第2プロセスチャンバー30に搬送し(S106)、第2プロセスチャンバーによる酸化膜の形成(S107)が行われる。それ以降は図6に示すフローチャートに従ってプロセスが行われる。すなわち、この場合は、図6における最初の段階のステップS102乃至ステップS105がスキップされることになる。
他方、仮にそのシリコン構造体上に有機堆積物(例えば、レジスト膜の残さ)が存在する場合は、基板搬送チャンバー50がシリコン構造体を第1プロセスチャンバー20に搬送し(S102)、続いて第1プロセスチャンバー20により、その有機堆積物を除去する有機堆積物のエッチングによる除去プロセス(S105)が行われる。それ以降は図6に示すフローチャートに従ってプロセスが行われる。すなわち、この場合は、図6における最初の段階のステップS102乃至ステップS104がスキップされることになる。上記いずれの場合も、各プロセス条件は上述の実施形態において開示した条件が適用できる。
ところで、上述の実施形態では、当初のエッチングマスクとしてレジストマスクが使用されているが、既に述べたとおりシリコン酸化膜やシリコン窒化膜が使用されてもよい。シリコン酸化膜マスクやシリコン窒化膜マスクが使用された場合は、レジストマスクに比べてマスク形成のために追加工程が必要となるが、シリコン酸化膜のエッチング耐性が高いため、最初の段階でレジストマスクよりも深くエッチングすることが可能となる。
また、上述の実施形態では、シリコンをエッチングする手段として、エッチングガスと保護膜形成ガスが交互にプラズマ化される技術を用いられているが、エッチング手段はこれに限定されない。例えば、特開2004−296474に記載されているようなエッチングガスと保護膜形成ガスの混合ガスをプラズマ化する方法もシリコンの異方性ドライエッチングとして活用できる。この方法は、上記各々のガスを単に交互にプラズマ化させてエッチングする方法に比べてエッチングレートが遅くなるが、側壁面の凹凸がより小さくなって滑らかになる点では有効である。また、上述の保護膜形成ガスであるCの代わりにCやC6が用いられても良く、上述のエッチングガスであるSFの代わりにNFやFが用いられても良い。また、上記のエッチングガス及び保護膜形成ガスは、それぞれが単一ガスである必要はない。例えば、エッチングガスはSF等の他に酸素ガスやアルゴンガスを含んでいても良く、保護膜形成ガスは、C等の他に酸素ガスを含んでいても良い。
また、上述の実施形態では、シリコン基板が用いられているが、プロセスの対象はシリコン基板に限定されない。例えば、SOI(Silicon on Insulator)のようなシリコン層を含む基板に対しても本発明は適用できる。
さらに、プラズマ生成手段としてこれまでの実施形態ではICP(Inductively Coupled Plasma)を用いたが、本発明はこれに限定されない。他の高密度プラズマ、例えば、CCP(Capacitive−Coupled Plasma)やECR(Electron−Cyclotron Resonance Plasma)を用いても本発明の効果を得ることができる。以上、述べたとおり、本発明の精神および範囲内に存在する変形例もまた、特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体用エッチングマスクの製造装置の上面図である。 本発明の1つの実施形態における第1プロセス用チャンバーの装置構成の一例を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態における第2プロセス用チャンバーの装置構成の一例を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態における第3プロセス用チャンバーの装置構成の一例を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法の一過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法の一過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法の一過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法の一過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法の一過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法の一過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法の一過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法の一過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体用エッチングマスクの製造フローチャートである。
符号の説明
10 ローダー
20 第1プロセスチャンバー
21,31 ステージ
22a,22b,22c,22d,32a,32b,42a ガスボンベ
23a,23b,23c,23d,33a,33b,43a ガス流量調整器
24 コイル
25,36a 第1高周波電源
26,36b 第2高周波電源
27,37,47 真空ポンプ
28,38,48 排気流量調整器
29,39,49 制御部
30 第2プロセスチャンバー
32c TEOS用キャビネット
33c,43b,43c 液体流量調整器
34a,34b,44a,44b ヒーター
35 シャワーヘッドガス導入部
40 第3プロセスチャンバー
41 基板支持具
42b メタノール用キャビネット
42c フッ化水素用キャビネット
45 導入用拡散板
46 排気用拡散板
50 基板搬送用チャンバー
51 レジストマスク
52 エッチングされた部分の内壁面
53,55 側壁保護膜
54,56 シリコン酸化膜
100 エッチングマスク製造装置

Claims (13)

  1. ホールエッチング又はトレンチエッチングされ、かつ前記ホール又は前記トレンチの少なくとも底面のシリコンが実質的に露出しているシリコン構造体上にCVD法によりシリコン酸化膜を形成する工程と、
    前記シリコン酸化膜を形成する工程の後に前記シリコン酸化膜をフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露する工程とを含むことにより、
    前記シリコン構造体上にシリコン構造体用のエッチングマスクを形成する、
    高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法。
  2. エッチングガスと有機堆積物形成ガスを交互に又は混合させて形成されるプラズマを用いてホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体上の有機堆積物を酸素又は酸素含有気体を用いて形成されるプラズマによりエッチングする工程と、
    前記有機堆積物をエッチングする工程の後にCVD法により前記シリコン構造体上にシリコン酸化膜を形成する工程と、
    前記シリコン酸化膜を形成する工程の後に前記シリコン酸化膜をフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露する工程とを含むことにより、
    前記シリコン構造体上にシリコン構造体用のエッチングマスクを形成する、
    高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法。
  3. エッチングガスと有機堆積物形成ガスを交互に又は混合させて形成されるプラズマを用いてホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体上の有機堆積物を酸素又は酸素含有気体を用いて形成されるプラズマによりエッチングする工程と、
    前記有機堆積物をエッチングする工程の後にCVD法により前記シリコン構造体上にシリコン酸化膜を形成する工程と、
    前記シリコン酸化膜を形成する工程の後に前記シリコン酸化膜をフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露する工程と、
    前記有機堆積物をエッチングする工程、前記シリコン酸化膜を形成する工程及び前記曝露する工程を、前記シリコン構造体を前記ホールエッチングする工程又は前記トレンチエッチングする工程を介して少なくとももう1回繰り返す工程とを含むことにより、
    前記シリコン構造体上にシリコン構造体用のエッチングマスクを形成する、
    高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造方法。
  4. 前記シリコン酸化膜を形成する工程及び前記曝露する工程が、ホールのアスペクト比が15以上であるときに行われる
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のエッチングマスクの製造方法。
  5. 前記シリコン酸化膜を形成する工程及び前記曝露する工程が、トレンチのアスペクト比が30以上であるときに行われる
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のエッチングマスクの製造方法。
  6. 前記ホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体は、最初の前記エッチング工程が行われる前にレジストマスクを備えている
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のエッチングマスクの製造方法。
  7. 前記ホールの入り口の最短の幅が30μm以下である
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のエッチングマスクの製造方法。
  8. 前記トレンチの入り口の最短の幅が15μm以下である
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のエッチングマスクの製造方法。
  9. エッチングガスと有機堆積物形成ガスを交互に又は混合させて形成されるプラズマを用いてホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体上の有機堆積物を酸素又は酸素含有気体を用いて形成されるプラズマによりエッチングするチャンバーと、
    CVD法により前記シリコン構造体上にシリコン酸化膜を形成するチャンバーと、
    前記シリコン構造体上をフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露するチャンバーと、
    前記シリコン構造体を外気に曝すことなく前記各チャンバー間を、前記酸素又は酸素含有気体を用いて形成されるプラズマによりエッチングするチャンバー、前記シリコン酸化膜を形成するチャンバー、前記気体に曝露するチャンバーの順に搬送する搬送手段と
    を有することにより、前記シリコン構造体上にシリコン構造体用のエッチングマスクを形成する、
    高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造装置。
  10. コンピュータに、ホールエッチング又はトレンチエッチングされ、かつ前記ホール又は前記トレンチの少なくとも底面のシリコンが実質的に露出しているシリコン構造体上にCVD法によりシリコン酸化膜を形成するステップと、
    前記シリコン酸化膜を形成するステップの後に前記シリコン酸化膜をフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露するステップと
    を実行させることにより、前記シリコン構造体上にシリコン構造体用のエッチングマスクを形成する、
    高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造プログラム。
  11. コンピュータに、エッチングガスと有機堆積物形成ガスを交互に又は混合させて形成されるプラズマを用いてホールエッチング又はトレンチエッチングされたシリコン構造体上の有機堆積物を酸素又は酸素含有気体を用いて形成されるプラズマによりエッチングするステップと、
    前記有機堆積物をエッチングするステップの後にCVD法により前記シリコン構造体上にシリコン酸化膜を形成するステップと、
    前記シリコン酸化膜を形成するステップの後に前記シリコン酸化膜をフッ化水素の蒸気を含む気体に曝露するステップと
    を実行させることにより、前記シリコン構造体上にシリコン構造体用のエッチングマスクを形成する、
    高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造プログラム。
  12. 請求項10又は請求項11に記載の製造プログラムを記録した記録媒体。
  13. 請求項10又は請求項11に記載の製造プログラムにより制御される制御部を備えた
    高アスペクト比の開口を有するシリコン構造体用エッチングマスクの製造装置。
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