JP5416540B2 - シリコン構造体の製造方法及びその製造装置並びにその製造プログラム - Google Patents

シリコン構造体の製造方法及びその製造装置並びにその製造プログラム Download PDF

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Description

本発明は、シリコン構造体の製造方法及びその製造装置並びにその製造プログラムに関するものである。
シリコンを用いたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスが適用される技術分野は日進月歩で拡大しており、近年では、その技術がマイクロタービンやセンサーのみならず情報通信分野や医療分野へも適用されている。加えて、シリコンの微細加工技術を利用した構造物も、前述の分野を含む多分野で活用されている。このMEMS技術及び微細加工技術を支える主要な要素技術は、シリコンの異方性ドライエッチング(以下、単に異方性エッチングともいう。)及び等方性ドライエッチング(以下、単に等方性エッチングともいう。)である。これらの要素技術の発展がMEMS技術及び微細加工技術の発展を支えているといえる。ここ数年来、シリコンの異方性ドライエッチング及び等方性ドライエッチングの技術は飛躍的に進歩した。
しかしながら、特に、下記の特許文献1又は特許文献2に開示されるような異方性ドライエッチングと等方性ドライエッチングとが組み合わされたシリコン構造物(以下、組合せ構造物ともいう。)の形状制御は、依然として多くの問題を抱えている。具体的には、前述の組合せ構造物の異方性エッチングの対象領域に対する高アスペクト比の達成に加えて、その領域の側壁形状をエッチングによる傷が生じないように制御することが極めて困難である。この要素技術の開発に長年携わってきた本願出願人にとっても、異方性エッチングの対象領域が高いアスペクト比を備える場合、その領域における良好な側壁形状を備える、換言すれば、側壁の異状形状の発生を抑制したシリコン構造物を得ることは非常に難しい。
特表2003−533869号公報 特表2002−500574号公報 特開2004−296474号公報
異方性ドライエッチングと等方性ドライエッチングとを組合せた上述のシリコン構造物は、エッチングの特徴又は目的が互いに異なる2種類のエッチング技術の組合せによって形成される。特に、エッチング対象となる開口が狭く、アスペクト比が高いトレンチエッチング又はホールエッチングを行う場合、その後のシリコンのエッチングに対してエッチングされた領域の側壁を適切に保護することが重要となる。具体的な例を挙げると、前述のトレンチエッチング又はホールエッチングの側壁のうちの底部近傍の側壁は、CVD法でも公知のように、極めてプラズマに曝されにくいため、従来の方法では極めて弱い保護膜しか形成されない。そうすると、その底部に連続する空間を形成するために実施されるその後のエッチングプロセス(例えば、等方性エッチングプロセス)が、特にその底部近傍の側壁上に形成されている保護膜の一部又は全部を破壊することになる。その結果、図7に示すような異方性ドライエッチング領域の側壁の垂直性が失われた異状形状が形成されてしまう。
図7に示すような異状形状はプロセス上の形状制御ができないため、量産化する際の製品のバラつきに直接的な影響を及ぼす。このように、上述のような異状形状の発生は、高性能化が要求されるその他の各種デバイスの特性にも少なからず影響を与えることになる)。
本発明は、上述の技術課題を解決することにより、開口が狭く、アスペクト比が高いトレンチエッチング又はホールエッチングと等方性エッチングと組み合わされたシリコン構造物の形状制御性の向上に大きく貢献するものである。
発明者らは、エッチング対象となる開口が狭く、アスペクト比が高い異方性エッチングと等方性エッチングとを組み合わせたシリコン構造体の高度な形状制御を達成するためには、異方性エッチング領域の側壁の異状形状の発生を抑制する必要があることを知見した。より具体的には、異方性エッチング領域の側壁、特にその底部の側壁の形状がプラズマ状態の変化に敏感であることを踏まえ、その側壁の強固かつ良質な堆積膜による保護を得るための研究を鋭意行った。その結果、プラズマを形成するガスの高度な圧力制御が、前述の堆積膜の形成に加えて、その後の等方性エッチングへのスムーズな移行を実現することを知見した。本発明は、上述の知見に基づいて創出された。
本発明の1つのシリコン構造体の製造方法は、以下の4つの工程を含む。
(1)エッチングガスと有機堆積物形成ガスとを交互に又は混合して導入することにより形成されるプラズマを用いて1μm以上15μm以下の開口を有するシリコンに対してアスペクト比が15以上のトレンチエッチングをする第1工程
(2)第1工程における前述のエッチングガス圧力又は前述の有機堆積物形成ガス圧力よりも高い圧力で、その第1工程により形成されたシリコン構造体を、前述の有機堆積物形成ガスを導入することにより形成されるプラズマに曝露する第2工程
(3)前述のエッチングガスを導入することにより形成されるプラズマを用いて、そのプラズマを第2工程により形成されたシリコン構造体に引き込むための高周波電力が印加しながら、前述のトレンチエッチングをされた部分の底面のシリコンを露出させる第3工程
(3)第1工程におけるエッチングガス圧力又は有機堆積物形成ガス圧力と同じ又はそれよりも低い圧力で前述のエッチングガスを導入することにより形成されるプラズマを用いて、前述の第2工程により形成されたシリコン構造体のうち前述のトレンチエッチングをされた部分の底面のシリコンを露出させる第3工程
(4)前述の第3工程により形成されたシリコン構造体を、二フッ化キセノンガスに曝露する第4工程
また、本発明のもう1つのシリコン構造体の製造方法は、以下の4つの工程を含む。
(1)エッチングガスと有機堆積物形成ガスとを交互に又は混合して導入することにより形成されるプラズマを用いて1μm以上20μm以下の開口を有するシリコンに対してアスペクト比が8以上のホールエッチングをする第1工程
(2)第1工程における前述のエッチングガス圧力又は前述の有機堆積物形成ガス圧力よりも高い圧力で、その第1工程により形成されたシリコン構造体を、前述の有機堆積物形成ガスを導入することにより形成されるプラズマに曝露する第2工程
(3)前述のエッチングガスを導入することにより形成されるプラズマを用いて、そのプラズマを第2工程により形成されたシリコン構造体に引き込むための高周波電力が印加しながら、前述のホールエッチングをされた部分の底面のシリコンを露出させる第3工程
(4)前述の第3工程により形成されたシリコン構造体を、二フッ化キセノンガスに曝露する第4工程
上述の2つのシリコン構造体の製造方法によれば、第2工程において特定の圧力下で有機堆積物形成ガスのプラズマに曝露することにより、開口が狭く、アスペクト比が高い異方性エッチングにより形成されたシリコン構造体の側壁を適切に保護することができる。加えて、特定圧力下でのエッチングガスのプラズマによる選択的な有機堆積物の除去を実施することにより、その後の二フッ化キセノンガスによる曝露工程(第4工程)が行われても、前述の側壁の異状形状の発生が抑制され得る。
また、本発明の1つのシリコン構造体の製造プログラムは、以下の4つのステップを含む。
(1)エッチングガスと有機堆積物形成ガスとを交互に又は混合して導入することにより形成されるプラズマを用いて1μm以上15μm以下の開口を有するシリコンに対してアスペクト比が15以上のトレンチエッチングをする第1ステップと、
(2)第1ステップにおける前述のエッチングガス圧力又は前述の有機堆積物形成ガス圧力よりも高い圧力で、前述の第1ステップにより形成されたシリコン構造体を、その有機堆積物形成ガスを導入することにより形成されるプラズマに曝露する第2ステップと、
(3)前述のエッチングガスを導入することにより形成されるプラズマを用いて、そのプラズマを第2ステップにより形成されたシリコン構造体に引き込むための高周波電力が印加しながら、前述のトレンチエッチングをされた部分の底面のシリコンを露出させる第3ステップ
(4)前述の第3ステップにより形成されたシリコン構造体を、二フッ化キセノンガスに曝露する第4ステップ
また、本発明のもう1つのシリコン構造体の製造プログラムは、以下の4つのステップを含む。
(1)エッチングガスと有機堆積物形成ガスとを交互に又は混合して導入することにより形成されるプラズマを用いて1μm以上20μm以下の開口を有するシリコンに対してアスペクト比が8以上のホールエッチングをする第1ステップと、
(2)第1ステップにおける前述のエッチングガス圧力又は前述の有機堆積物形成ガス圧力よりも高い圧力で、前述の第1ステップにより形成されたシリコン構造体を、その有機堆積物形成ガスを導入することにより形成されるプラズマに曝露する第2ステップと、
(3)前述のエッチングガスを導入することにより形成されるプラズマを用いて、そのプラズマを第2ステップにより形成されたシリコン構造体に引き込むための高周波電力が印加しながら、前述のホールエッチングをされた部分の底面のシリコンを露出させる第3ステップ
(4)前述の第3ステップにより形成されたシリコン構造体を、二フッ化キセノンガスに曝露する第4ステップ
上述の2つのシリコン構造体の製造プログラムによれば、第2ステップにおいて特定の圧力下で有機堆積物形成ガスのプラズマに曝露することにより、開口が狭く、アスペクト比が高い異方性エッチングにより形成されたシリコン構造体の側壁を適切に保護することができる。加えて、特定圧力下でのエッチングガスのプラズマによる選択的な有機堆積物の除去を実施することにより、その後の二フッ化キセノンガスによる曝露ステップ(第4ステップ)が行われても、前述の側壁の異状形状の発生が抑制され得る。
また、本発明の1つのシリコン構造体の製造装置は、上述のシリコン構造体の製造プログラム又はそのシリコン構造体の製造プログラムを記録した記録媒体によって制御される制御部を備えている。
ところで、本発明において、「高アスペクト比」とは、ホールエッチングではアスペクト比が8又は8を超える場合を意味し、より狭義には、アスペクト比が10又は10を超える場合を意味する。一方、トレンチエッチングでは、「高アスペクト比」とは、アスペクト比が15又は15を超える場合を意味し、より狭義には、アスペクト比が20又は20を超える場合を意味する。また、本発明により得られるアスペクト比の上限は特に限定されるものではないが、実質的には被エッチング材であるシリコン基板の厚みとの関係によって算出される値が上限値となろう。また、ホールエッチングの開口幅ないし開口径は1μm以上20μm以下を主たる対象幅ないし対象径とするが、これが1μm以上15μm以下の狭い開口である場合は、本発明の能力がさらに発揮される。加えて、トレンチエッチングの開口幅は1μm以上15μm以下を主たる対象幅とするが、これが1μm以上10μm以下の狭い開口である場合は、本発明の能力がさらに発揮される。
また、本出願において、「ホール」とは、基板最表面におけるマスクパターンによる形状が円状の孔のみならず、楕円形や四角形の孔を含む。より具体的には、本発明における「ホール」は、例えば、四角形の孔の場合は、長辺と短辺の関係が、短辺が1に対して長辺が3以下までを意味する。また、本発明において、「トレンチ」とは、「ホール」以外の孔を意味する。
本発明の製造方法、製造装置又は製造プログラムによれば、エッチング対象となる開口が狭く、アスペクト比が高い異方性エッチングと等方性エッチングとを組み合わせたシリコン構造体の高度な形状制御を実現することができる。
本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体の製造装置の構成を示す上面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体の製造工程の一部を担う装置構成を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体の製造工程の一部を担う装置構成を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体の製造方法の一過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体の製造方法の一過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体の製造方法の一過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体の製造方法の一過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体の製造方法の一過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体の保護膜を示す断面SEM写真である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体の形状を示す断面SEM写真である。 シリコン構造体の好ましくない状態の保護膜を示す断面SEM写真である。 本発明の1つの実施形態におけるシリコン構造体の製造フローチャートである。 従来例としての、異方性ドライエッチング領域の側壁の異状形状が発生しているシリコン構造体の形状を示す断面SEM写真である。
つぎに、本発明の実施形態を、添付する図面に基づいて詳細に述べる。尚、この説明に際し、全図にわたり、特に言及がない限り、共通する部分には共通する参照符号が付されている。また、図中、本実施形態の要素は必ずしもスケール通りに示されていない。また、各図面を見やすくするために、一部の符号が省略され得る。また、特に言及がない限り、以下の各種ガスの流量は、標準状態の流量を示す。
図1は、本実施形態のシリコン構造体10の製造装置100の構成を示す上面図である。なお、本図面は概略図であるため、各チャンバーのガス供給機構や排気機構等の周辺装置は省略されている。また、図2及び図3は、それぞれ、本実施形態のシリコン構造体10の製造工程の一部を担う装置構成を示す断面図である。加えて、図4A乃至図4Eは、本実施形態におけるシリコン構造体10の製造方法の一過程を示す断面図である。さらに、図5は、本実施形態のシリコン構造体10の製造工程の完了後の断面SEM写真である。
まず、図1に示す製造装置100の具体的な構成について説明する。本実施形態の製造装置100は、ローダー1、第1プロセス用チャンバー20、第2プロセス用チャンバー30、及び基板搬送用チャンバー50から構成されている。ここで、第1プロセス用チャンバー20は、シリコンの異方性エッチングとともに、有機堆積物の成膜又は除去をするために用いられる。なお、この有機堆積物は、主としてシリコンの異方性エッチングによって形成される領域の側壁上の堆積膜である。また、第2プロセス用チャンバー30は、二フッ化キセノン(XeF)ガスにより、露出したシリコンの等方性エッチングを行うために用いられる。
次に、本実施形態のシリコン構造体10の製造過程の概要を示す。まず、図4Aに示すように、予め公知のフォトリソグラフィープロセスによりパターニングされたレジストマスク又は二酸化シリコン(SiO)マスクを備えた本実施形態のシリコン基板W(以下、単に基板Wともいう。)が、ローダー1内の図示されていない公知の支持部上に載置にされる。その後、基板Wは、例えば、特開平10‐154741に記載されているような基板搬送用チャンバー50内のアーム機構によって第1プロセス用チャンバー20に搬送される。さらにその後、シリコン基板Wは、基板搬送用チャンバー50を介して第2プロセス用チャンバー30内に搬送される。最終的にシリコン構造体10が形成された後、前述のアーム機構が第2プロセス用チャンバー30内の基板Wをローダー1に搬送する。
なお、本実施形態では、基板Wがローダー1内に載置されている間に排気による減圧がなされるが、本実施形態はこれに限定されない。基板搬送用チャンバー50に基板Wが移った後に排気が開始されても良いし、基板Wが各プロセス用チャンバー20,30に移動した後に各チャンバー20,30の排気が開始されてもよい。排気機構は、ローダー1、基板搬送チャンバー50、及び各チャンバー20,30のいずれにも対応できるように設けられる。
次に、図2に示される第1プロセス用チャンバー20(以下、図2の説明において、便宜上、単にチャンバー20ともいう。)の構成についてより詳細に説明する。
第1プロセス用チャンバー20の下部側に設けられたステージ21は、上述のアーム機構によって搬送された基板Wが載置される場所である。また、第1プロセス用チャンバー20には、必要に応じ、エッチングガス、有機堆積物形成ガス(以下、保護膜形成ガスともいう。)、及び酸素ガスから選ばれる少なくとも一種類のガスが、各ボンベ22a,22b,22cからそれぞれガス流量調整器23a,23b,23cを通して供給される。これらのガスは、第1高周波電源25により高周波電力を印加されたコイル24によりプラズマ化される。その後、必要に応じて、第2高周波電源26を用いてステージ21に高周波電力が印加されることにより、これらの生成されたプラズマは基板Wに引き込まれる。このチャンバー20内を減圧し、かつプロセス後に生成されるガスを排気するため、第1プロセス用チャンバー20には真空ポンプ27が排気流量調整器28を介して接続されている。尚、このチャンバー20からの排気流量は排気流量調整器28により変更される。上述のガス流量調整器23a,23b,23c、第1高周波電源25、第2高周波電源26、及び排気流量調整器28は、制御部29により制御される。なお、チャンバー20内の圧力を計測する公知の圧力計は図示されていない。
次に、第1プロセス用チャンバー20におけるプロセスを、図4B乃至図4Dを示しながら説明する。まず、第1工程であるシリコンの異方性ドライエッチングについて、本実施形態は、保護膜形成工程とエッチング工程とを順次繰り返す方法を採用する。具体的には、保護膜形成工程では、一単位時間としての処理時間である数秒間に、保護膜形成ガスが400sccm、(400mL/min.ともいう。以下の各流量において同じ。)で供給され、チャンバー20内の圧力は6Paに制御される。コイル24には、13.56MHzの高周波電力が2200W印加されるが、ステージ21には13.56MHzの高周波電力が印加されない。一方、つづくエッチング工程では、一単位時間としての処理時間である数秒間に、エッチングガスが400sccmで供給され、チャンバー20内の圧力は6Paに制御される。コイル24には、13.56MHzの高周波電力が2200W印加され、ステージ21にも13.56MHzの高周波電力が20W印加される。尚、本実施形態では、保護膜形成ガスはCであり、エッチングガスはSFである。
上述の方法により、図4Bに示すように、シリコン構造体10のうちの異方性ドライエッチング領域が形成され得る。本実施形態では、約30分間の実施により、マスクの開口幅が約10μmであって、その深さが約200μm(アスペクト比は約20)のトレンチ状にエッチングされた領域が形成された。なお、第1工程では、トレンチ状にエッチングされた領域の側壁14及び底部16上に第1保護膜17(第2工程において形成される保護膜と区別するため、便宜上、第1保護膜という。)が形成されている。
その後に実施される第2工程では、基板Wは、前述の保護膜形成ガスのみを第1プロセス用チャンバー20内に導入することにより形成されるプラズマに曝露される。具体的には、処理時間である15分間に、保護膜形成ガスが継続して300sccmで供給され、チャンバー20内の圧力は10Paに制御される。コイル24には、13.56MHzの高周波電力が1500W印加される。他方、ステージ21には13.56MHzの高周波電力が印加されない。
ここで、後述する等方性エッチングに対する異方性エッチング領域の側壁保護を適切に行う観点から、第2工程は、第1工程におけるエッチング工程時の圧力又は保護膜形成工程時の圧力よりも高い圧力下で実施される。従って、その結果、図4C及び図5Aに示すように、約10μmの開口であって、アスペクト比が約20である異方性ドライエッチングにより形成されたシリコン構造体の側壁14上に緻密で良質の第2保護膜18が形成された。なお、図5Aの断面SEM写真では第1保護膜17と第2保護膜18との境界が不鮮明のため、符号が併記されている。また、図5Cには、比較例として、第2工程の圧力条件が、前述の圧力条件を外れた場合(例えば、チャンバー20内の圧力が4Paである場合)の保護膜の状態が示されている。図5Cに示すように、保護膜の厚みは厚いが、膜が非常に粗いことが確認される。なお、現時点ではこの粗い膜の形成メカニズムが明らかではないが、おそらく、低圧下ではCプラズマの分解がより進行するため、そのプラズマによって形成される重合膜は炭素(C)が豊富な膜となるためであろうと考えられる。
上述に加えて、本実施形態の第2工程では、後述する等方性エッチングに対する異方性エッチング領域の側壁保護を適切に行う観点から、第2工程におけるステージ21へは、30W以下の高周波電力が印加されることが好ましい。また、前述の観点から、10W以下の高周波電力が印加されることがさらに好ましい。一方、30W以上の高周波電力をステージ21に印加することは、より積極的なプラズマの引き込みを促すため、側壁14上の保護膜が比較的荒く堆積すると考えられる。これは、その後の等方性エッチングによる保護膜の消耗を促進する可能性がある。加えて、高周波電力を全く印加しない場合であっても、本実施形態の効果の少なくとも一部は奏されるため、無印加とすることも本実施形態の変形例の一態様である。
さらに、その後の第3工程では、第1工程におけるエッチング工程時の圧力(6Pa)又は保護膜形成工程時の圧力(6Pa)と同じ圧力か、あるいはそれよりも低い圧力でそのエッチングガスを導入することにより形成されるプラズマに基板Wが曝露される。具体的には、処理時間である4分間に、エッチングガスが400sccmで供給され、チャンバー20内の圧力は4Paに制御される。コイル24には、13.56MHzの高周波電力が2200W印加され、ステージ21にも13.56MHzの高周波電力が30W印加される。本工程は、図4Dに示すように、前述のトレンチ状にエッチングされた領域の底面上の有機堆積物(保護膜)を除去することにより、その底面のシリコンを露出させる、又は実質的に露出させることを目的とする。その結果、その後の二フッ化キセノン(XeF)ガスによる曝露工程(第4工程)が行われても、異方性ドライエッチング領域の側壁の異状形状の発生が確度高く抑制され得る。
なお、本実施形態の第3工程では、上述のエッチングガスのみが導入されているが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、このエッチングガスに加えて、上述の底面上の保護膜の除去を支援するためにアルゴンガスが導入されても良い。但し、ガス及びガス配管数の増加に伴う高コスト化や制御システムの複雑化を防ぐ観点から、エッチングガスのみが導入されることが好ましい。また、本実施形態の第3工程では、第1工程におけるエッチング工程時の圧力(6Pa)又は保護膜形成工程時の圧力(6Pa)と同じ圧力か、あるいはそれよりも低い圧力でエッチングガスが導入されているが、エッチングガスの圧力はこれに限定されない。但し、本実施形態の圧力条件を満足することは、上述の底面上の保護膜の除去をより確度高く実現する観点から、好ましい。
その後の第4工程では、図3に示される第2プロセス用チャンバー30(以下、図3の説明において、便宜上、単にチャンバー30ともいう。)が用いられる。
まず、第2プロセス用チャンバー30の構成についてより詳細に説明する。
第2プロセス用チャンバー30の下部側に設けられたステージ31は、既に述べたアーム機構によって搬送された基板Wが載置される場所である。図3に示すように、第2プロセス用チャンバー30には、二フッ化キセノン(XeF)ガスが貯留された二フッ化キセノンガス貯留用チャンバー34からガス流量調整器33を通して供給される。なお、二フッ化キセノンガスは、二フッ化キセノン導入部32に導入された二フッ化キセノンを昇華させることにより生成される。
第2プロセス用チャンバー30内に導入された二フッ化キセノン(XeF)ガスは、拡散板35によって適度に分散された後、基板Wに到達する。このチャンバー30内を減圧し、かつプロセス後に生成されるガスを排気するため、第2プロセス用チャンバー30には真空ポンプ37が排気流量調整器38を介して接続されている。尚、このチャンバー30からの排気流量は排気流量調整器38により変更される。上述のガス流量調整器33及び排気流量調整器38は、制御部39により制御される。なお、チャンバー30内の圧力を計測する公知の圧力計は図示されていない。また、必要に応じて、制御部39は、二フッ化キセノンガス貯留用チャンバー34の温度を制御することにより、二フッ化キセノンガス貯留用チャンバー34内を一定温度に保つ。
次に、第4工程におけるプロセスを、図4E及び図5Bを示しながら説明する。まず、本実施形態の第4工程では、基板Wが二フッ化キセノン(XeF)ガスに曝露される。具体的には、処理時間である30秒間に、圧力が798Paとなるように流量が調整された二フッ化キセノンガスが導入される。本実施形態の第4工程の総処理時間は50分である。この第4工程が実施されることにより、図4E及び図5Bに示すように、断面が円に近い良好な等方性エッチング領域19が形成される。
上述の通り、本実施形態の製造方法により、エッチング対象となる開口が狭く、アスペクト比が高い異方性エッチングと等方性エッチングとを組み合わせたプロセスが行われても、異方性エッチング領域の側壁の異状形状の発生を抑制した高度な形状制御を実現することができる。特に、開口幅が狭く、高アスペクト比のトレンチ形状又はホール形状と等方性エッチング形状とを備えるシリコン構造体であれば、各種デバイスの微細化の実現に大きく貢献する。加えて、本実施形態によれば、開口幅が狭く、高アスペクト比のトレンチ形状又はホール形状の側壁形状を良好に保った状態で等方性エッチングが可能であるため、そのようなトレンチ又はホール形状領域のシリコン構造体のみを取り出すことができる。後者については、従来、加速度センサーやRFスイッチ等のMEMSデバイスの製造のために、高コスト化につながるSOI基板を用いて、犠牲層(酸化膜層)を等方的にエッチングすることによってシリコン構造体を取り出す必要がなくなる。つまり、本実施形態のプロセスを採用すれば、SOI基板を使わずに、開口幅が狭く、高アスペクト比のトレンチ形状又はホール形状領域のシリコン構造体のみを取り出すことができる。
ところで、上述の製造装置100に備えられている各制御部29,39は、コンピュータ60に接続されている。コンピュータ60は、上述の各プロセスを実行するためのシリコン構造体10の製造プログラムにより、上述の各プロセスを監視し、又は統合的に制御する。以下に、具体的な製造フローチャートを示しながら、シリコン構造体10の製造プログラムを説明する。尚、本実施形態では、上述の製造プログラムがコンピュータ60内のハードディスクドライブ、又はコンピュータ60に設けられた光ディスクドライブ等に挿入される光ディスク等の公知の記録媒体に保存されているが、この製造プログラムの保存先はこれに限定されない。例えば、この製造プログラムの一部又は全部は、本実施形態における各プロセスチャンバーに備えられている制御部29内に保存されていてもよい。また、この製造プログラムは、ローカルエリアネットワークやインターネット回線等の公知の技術を介して上述の各プロセスを監視し、又は制御することもできる。
図6は、本実施形態のシリコン構造体10の製造フローチャートである。
図6に示すとおり、本実施形態のシリコン構造体10の製造プログラムが実行されると、まず、ステップS101において、シリコン基板Wがチャンバー20内に搬送された後、チャンバー20内のガスが排気される。その後、ステップS102〜ステップS104において、チャンバー20内でシリコン基板Wが既述の条件により異方性ドライエッチングがされる。
具体的には、まず、ステップS102において、本実施形態の製造方法の第1工程に基づく異方性ドライエッチングが開始される。エッチング開始から所定時間(例えば、本実施形態ではエッチング開始から30分)が経過するまで、本実施形態のプログラムは、ステップS103に示すように、保護膜形成工程とエッチング工程とを順次繰り返す第1工程におけるガス流量、圧力、各高周波電力等を制御する。
その後、本実施形態のプログラムは、ステップS103示すように、本実施形態の製造方法の第2工程に基づく保護膜形成ガスのみのプラズマに所定の時間曝露されるように、ガス流量、圧力、各高周波電力等を制御する。
その後、本実施形態のプログラムは、ステップS104に示すように、本実施形態の製造方法の第3工程に基づくエッチングガスのみのプラズマに所定の時間曝露されるように、ガス流量、圧力、各高周波電力等を制御する。
さらにその後、本実施形態のプログラムは、ステップS105において、シリコン基板Wをチャンバー30内に搬送した後、チャンバー30内のガスを排気する。その後、本実施形態のプログラムは、ステップS106に示すように、本実施形態の製造方法の第4工程に基づく等方性ドライエッチングが開始し、チャンバー30内のガス流量、圧力、プロセス時間等を制御する。
その後、本実施形態のプログラムにより、上述の等方性ドライエッチング処理が停止され(S107)、本実施形態のプログラムが終了する。上述のとおり、シリコン構造体10の製造プログラムが実行される結果、エッチング対象となる開口が狭く、アスペクト比が高い異方性エッチングと等方性エッチングとを組み合わせたプロセスが行われても、異方性エッチング領域の側壁の異状形状の発生を抑制した高度な形状制御を達成される。
<その他の実施形態>
ところで、上述の実施形態では、シリコンの異方性ドライエッチングする手段として、エッチングガスと保護膜形成ガスが交互にプラズマ化される技術を用いられているが、異方性ドライエッチング手段はこれに限定されない。例えば、特開2004−296474(特許文献3)に記載されているようなエッチングガスと保護膜形成ガスの混合ガスをプラズマ化する方法もシリコンの異方性ドライエッチングとして活用できる。この方法は、上記各々のガスを単に交互にプラズマ化させてエッチングする方法に比べてエッチングレートが遅くなるが、側壁面の凹凸がより小さくなって滑らかになる点では有効である。
また、上述の保護膜形成ガスであるCの代わりにCやCが用いられても良く、上述のエッチングガスであるSFの代わりにNFやF、あるいは五フッ化ヨウ素(IF)に代表されるフッ化ヨウ素ガスが用いられても良い。
特に、温暖化係数(GWP)が六フッ化硫黄(SF)と比較して殆ど無視できるほどに小さいガス(実質的に、GWPが0(ゼロ))である五フッ化ヨウ素(IF)をSFに代替ガスとして採用することは、地球環境の悪化の防止に大きく貢献し得る。本願出願人は、既に、特願2009−157054において、SFの代替ガスとしてのIFの有用性を確認し、良好な側壁形状を有するシリコンの異方性ドライエッチングが実現されることを開示している。具体的な異方性ドライエッチングの条件の一例は、以下のとおりである。
まず、保護膜形成工程において、一単位処理時間である2秒間に、保護膜形成ガス(C)が200sccmで供給され、チャンバー20内の圧力は8Paに制御される。誘導コイル24には、13.56MHzの高周波電力が2600W印加されるが、ステージ21には電力が印加されない。一方、つづくエッチング工程では、一単位処理時間である9秒間に、エッチングガス(IF)が200sccmで供給され、チャンバー20内の圧力は15Paに制御される。誘導コイル24には13.56MHzの高周波電力が2600W印加されるとともに、ステージ21には13.56MHzの高周波電力が80W印加される。この保護膜形成工程及びエッチング工程が、所定の時間(例えば、数十分間)継続して繰り返されることにより、異方性ドライエッチングが完了する。
ところで、上記のエッチングガス及び保護膜形成ガスは、それぞれが単一ガスである必要はない。例えば、エッチングガスはSF等の他に酸素ガスやアルゴンガスを含んでいても良く、保護膜形成ガスは、C等の他に、解離を抑えるためのヘリウムガス(He)等を含んでいても良い。
また、上述の実施形態では、エッチングされる対象がトレンチであったが、これに限定されない。その対象がホールであっても、本発明と実質的に同様の効果が奏される。
具体的には、公知のエッチングマスクによって直径が1μm以上20μm以下の円状の開口が形成されたシリコン基板を用いて、アスペクト比が高い異方性エッチングと等方性エッチングとを組み合わせたプロセスが行われる場合も、上述の実施形態の製造工程及び製造プログラムが適用され得る。
さらに、プラズマ生成手段としてこれまでの実施形態ではICP(Inductively Coupled Plasma)を用いたが、本発明はこれに限定されない。他の高密度プラズマ、例えば、CCP(Capacitive−Coupled Plasma)やECR(Electron−Cyclotron Resonance Plasma)を用いても本発明の少なくとも一部の効果を得ることができる。以上、述べたとおり、各実施形態の他の組合せを含む本発明の範囲内に存在する変形例もまた、特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明は、産業機器分野、電子機器分野、情報通信分野、及び医療分野等の各種デバイスの一部として広範に適用され得る。
10 シリコン構造体
12 エッチングマスク
14 側壁
16 底部
17 第1保護膜
18 第2保護膜
19 等方性エッチング領域
20 第1プロセス用チャンバー
21,31 ステージ
22a,22b,22c ガスボンベ
23a,23b,23c,33 ガス流量調整器
24 コイル
25 第1高周波電源
26 第2高周波電源
27,37 真空ポンプ
28,38 排気流量調整器
29,39 制御部
30 第2プロセス用チャンバー
32 二フッ化キセノン導入部
34 二フッ化キセノンガス貯留用チャンバー
35 拡散板
50 基板搬送用チャンバー
60 コンピューター
100 シリコン構造体の製造装置

Claims (9)

  1. エッチングガスと有機堆積物形成ガスとを交互に又は混合して導入することにより形成されるプラズマを用いて1μm以上15μm以下の開口を有するシリコンに対してアスペクト比が15以上のトレンチエッチングをする第1工程と、
    前記第1工程における前記エッチングガス圧力又は前記有機堆積物形成ガス圧力よりも高い圧力で、前記第1工程により形成されたシリコン構造体を、前記有機堆積物形成ガスを導入することにより形成されるプラズマに曝露する第2工程と、
    前記第1工程における前記エッチングガス又は前記有機堆積物形成ガスの圧力と同じ圧力か、 あるいは、前記第1工程における前記エッチングガス又は前記有機堆積物形成ガスの圧力よりも低い圧力の前記エッチングガスを導入することにより形成されるプラズマを用いて、前記プラズマを前記第2工程により形成されたシリコン構造体に引き込むための高周波電力が印加しながら、前記トレンチエッチングをされた部分の底面のシリコンを露出させる第3工程と、
    前記第3工程により形成されたシリコン構造体を、二フッ化キセノンガスに曝露する第4工程とを含む
    シリコン構造体の製造方法。
  2. 前記第2工程において、前記プラズマを前記シリコン構造体に引き込むための30W以下の高周波電力が印加される
    請求項1に記載のシリコン構造体の製造方法。
  3. エッチングガスと有機堆積物形成ガスとを交互に又は混合して導入することにより形成されるプラズマを用いて1μm以上20μm以下の開口を有するシリコンに対してアスペクト比が8以上のホールエッチングをする第1工程と、
    前記第1工程における前記エッチングガス圧力又は前記有機堆積物形成ガス圧力よりも高い圧力で、前記第1工程により形成されたシリコン構造体を、前記有機堆積物形成ガスを導入することにより形成されるプラズマに曝露する第2工程と、
    前記第1工程における前記エッチングガス又は前記有機堆積物形成ガスの圧力と同じ圧力か、 あるいは、前記第1工程における前記エッチングガス又は前記有機堆積物形成ガスの圧力よりも低い圧力の前記エッチングガスを導入することにより形成されるプラズマを用いて、前記プラズマを前記第2工程により形成されたシリコン構造体に引き込むための高周波電力が印加しながら、前記ホールエッチングをされた部分の底面のシリコンを露出させる第3工程と、
    前記第3工程により形成されたシリコン構造体を、二フッ化キセノンガスに曝露する第4工程とを含む
    シリコン構造体の製造方法。
  4. 前記第2工程において、前記プラズマを前記シリコン構造体に引き込むための30W以下の高周波電力が印加される
    請求項3に記載のシリコン構造体の製造方法。
  5. エッチングガスと有機堆積物形成ガスとを交互に又は混合して導入することにより形成されるプラズマを用いて1μm以上15μm以下の開口を有するシリコンに対してアスペクト比が15以上のトレンチエッチングをする第1ステップと、
    前記第1ステップにおける前記エッチングガス圧力又は前記有機堆積物形成ガス圧力よりも高い圧力で、前記第1ステップにより形成されたシリコン構造体を、前記有機堆積物形成ガスを導入することにより形成されるプラズマに曝露する第2ステップと、
    前記第1ステップにおける前記エッチングガス又は前記有機堆積物形成ガスの圧力と同じ圧力か、 あるいは、前記第1ステップにおける前記エッチングガス又は前記有機堆積物形成ガスの圧力よりも低い圧力の前記エッチングガスを導入することにより形成されるプラズマを用いて、前記プラズマを前記第2ステップにより形成されたシリコン構造体に引き込むための高周波電力が印加しながら、前記トレンチエッチングをされた部分の底面のシリコンを露出させる第3ステップと、
    前記第3ステップにより形成されたシリコン構造体を、二フッ化キセノンガスに曝露する第4ステップとを含む
    シリコン構造体の製造プログラム。
  6. エッチングガスと有機堆積物形成ガスとを交互に又は混合して導入することにより形成されるプラズマを用いて1μm以上20μm以下の開口を有するシリコンに対してアスペクト比が8以上のホールエッチングをする第1ステップと、
    前記第1ステップにおける前記エッチングガス圧力又は前記有機堆積物形成ガス圧力よりも高い圧力で、前記第1ステップにより形成されたシリコン構造体を、前記有機堆積物形成ガスを導入することにより形成されるプラズマに曝露する第2ステップと、
    前記第1ステップにおける前記エッチングガス又は前記有機堆積物形成ガスの圧力と同じ圧力か、 あるいは、前記第1ステップにおける前記エッチングガス又は前記有機堆積物形成ガスの圧力よりも低い圧力の前記エッチングガスを導入することにより形成されるプラズマを用いて、前記プラズマを前記第2ステップにより形成されたシリコン構造体に引き込むための高周波電力が印加しながら、前記ホールエッチングをされた部分の底面のシリコンを露出させる第3ステップと、
    前記第3ステップにより形成されたシリコン構造体を、二フッ化キセノンガスに曝露する第4ステップとを含む
    シリコン構造体の製造プログラム。
  7. 前記第2ステップにおいて、前記プラズマを前記シリコン構造体に引き込むための30W以下の高周波電力が印加される
    請求項5又は請求項6に記載のシリコン構造体の製造プログラム。
  8. 請求項5又は請求項6に記載の製造プログラムを記録した記録媒体。
  9. 請求項5又は請求項6に記載の製造プログラムにより制御される制御部を備えた
    シリコン構造体の製造装置。
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