JP4055072B2 - 光ディスク装置、チルト補正方法、チルト制御用プログラムおよびこのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
光ディスク装置、チルト補正方法、チルト制御用プログラムおよびこのプログラムを記録した記録媒体 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクの面に対して常に垂直方向にレーザが照射されるようにレーザの角度を補正する機能を有する光ディスク装置、チルト補正方法、チルト制御用プログラムおよびこのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクのトラック上に記録再生のためのレーザ光を集光して微小な光スポットを形成するための対物レンズは、光ディスクに対してその光軸が傾くと、光スポットに収差が生じ、記録再生に支障をきたすおそれがある。そのため、光ディスクの記録面に対する対物レンズの傾きは極力小さくしなければならない。
【0003】
光ディスクとしては、CD−ROM、CD−R、CD−RWといったものが一般に普及しているが、特に近年、CD系の光ディスクよりもトラック密度が高く高容量化を実現したDVD系の光ディスクが登場し、再生用のDVDは既に一般に普及し、記録用のDVDも実用化されている。
【0004】
このような光ディスクの高密度化に伴い、対物レンズの開口数をより大きくする必要があり、ますます光ディスクの記録面に対する対物レンズの傾きを防ぐ要求が強まっている。
【0005】
従来、特許文献1,2に記載された技術のように、ディスクの半径方向の各位置でのチルトを予め測定して記憶し、記録再生時にその記憶したチルトに基づいてチルトを補正する光ディスク装置が提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特許第3114661号公報
【特許文献2】
特開2000−339727号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図17に示すように、光ディスクの反りは回転速度によって変化し、回転速度が速くなると遠心力により平面度がよくなり、反りが減ることによりチルトが減少する。つまり、チルトを測定するときの回転速度と、実際に記録再生を行うときの回転速度が違うと、本来補正したいチルトとは異なる補正をしてしまうことになる。特にCLV(線速度一定)で記録を行うようなCD−R/RWやDVD+R/RWでは内周では高速で、外周では低速で回転させて記録再生を行うことになり、チルトを測定する時の回転速度と実際に記録再生を行う時の回転速度が異なってしまう場合が生ずる。また、光ディスクの特性に応じて記録再生の速度を最適に変化させる場合もあり、その時にチルトを測定する時の回転速度と実際に記録再生を行う時の回転速度が異なってしまう場合が生じる。その結果、誤ったチルト検出データを基にチルト補正してしまうことにより記録再生品質を劣化させてしまうという不具合が発生するおそれがある。
【0008】
さらに、光ディスク装置は電源投入時から動作中に、スピンドルモータ、シークモータ、レーザダイオードさらには回路の各素子が消費エネルギーにより発熱するため、光ディスクや光ピックアップの温度も上昇していく。この温度上昇により光ディスクのチルトが変化したり、光ピックアップの各素子の温度変化による光ピックアップの最適角度が変化するおそれがある。この場合、予め測定したチルトに基づいてチルト補正を行うと、本来補正したいチルトとは異なる補正を行ってしまい、記録再生品質に悪影響を及ぼしてしまうおそれがある。
【0009】
特に、光ディスクに長時間連続して記録を行うときには、記録中の温度上昇により光ディスクや光ピックアップのチルト特性が変化する可能性が高くなり、適正なチルト補正が行えないと記録品質が低下し、ライトエラー発生の要因となってしまう。しかも、CD−RやDVD+Rなどの一度だけ情報を書き込むことができる(ライトワンス)光ディスクにおいては、ライトエラーが起こってしまうと光ディスク自体が無駄になってしまうおそれがある。
【0010】
本発明は、このような問題点を解決し、チルト補正を正確に行うことを実現した光ディスク装置、チルト補正方法、チルト制御用プログラムおよびこのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、光ディスクを回転駆動するスピンドルモータと、回転する光ディスクに光を照射して情報の記録または再生を行う光ピックアップと、光ディスクと前記光ピックアップの相対的なチルトを検出するチルト検出手段と、光ディスク半径方向における前記光ピックアップの位置を検出する光ピックアップ位置検出手段と、前記チルト検出手段から出力されるチルト検出データを記憶するチルト記憶手段と、このチルト記憶手段に記憶されたチルト検出データに基づいてチルトを補正するチルト補正手段とを有する光ディスク装置におけるチルト補正方法において、記録または再生に先立って、予め設定した光ディスクの半径方向でかつ複数の測定位置に光ピックアップを移動させ、各測定位置における線速が実際に記録または再生を行う場合の線速となるように前記スピンドルモータを回転させた状態でチルトを検出し、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶させ、予め設定した各測定位置におけるチルトを検出し、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶した後にチルト情報更新条件を満たしたときが情報の記録中だった場合、光ディスクへの記録動作を中断し、再び各測定位置でのチルトを検出し、前記チルト記憶手段に記憶されたチルト検出データを更新した後、既に光ディスクに記録されている記録データに同期させるとともに、中断される直前の記録データの終端に継ぎ目なく、記録中断の直前に記録されたデータに連続する記録データの記録動作を再開することを特徴とする。このように構成したことにより、予めチルトを検出してチルト検出データをチルト記憶手段に記憶する際に、実際に記録再生する時と同じ回転速度で光ディスクを回転させるので、記録再生する時と等しいチルトを検出することができるようになり、正確なチルト補正が可能になる。
【0012】
請求項2に係る発明は、光ディスクを回転駆動するスピンドルモータと、回転する光ディスクに光を照射して情報の記録または再生を行う光ピックアップと、光ディスクと光ピックアップの相対的なチルトを検出するチルト検出手段と、光ディスク半径方向における前記光ピックアップの位置を検出する光ピックアップ位置検出手段と、前記チルト検出手段から出力されるチルト検出データを記憶するチルト記憶手段と、このチルト記憶手段に記憶されたチルト検出データに基づいてチルトを補正するチルト補正手段とを有する光ディスク装置において、記録または再生に先立って、予め設定した光ディスクの半径方向でかつ複数の測定位置に光ピックアップを移動させ、各測定位置における線速が実際に記録または再生を行う場合の線速となるように前記スピンドルモータを回転させた状態でチルトを検出し、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶させるように制御する制御手段を設け、予め設定した各測定位置におけるチルトを検出し、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶した後にチルト情報更新条件を満たしたときが情報の記録中だった場合、光ディスクへの記録動作を中断し、再び各測定位置でのチルトを検出し、前記チルト記憶手段に記憶されたチルト検出データを更新した後、既に光ディスクに記録されている記録データに同期させるとともに、中断される直前の記録データの終端に継ぎ目なく、記録中断の直前に記録されたデータに連続する記録データの記録動作を再開することを特徴とする。このように構成したことにより、予めチルトを検出してチルト検出データをチルト記憶手段に記憶する際に、実際に記録再生する時と同じ回転速度で光ディスクを回転させるので、記録再生する時と等しいチルトを検出することができるようになり、正確なチルト補正が可能になる。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、予め設定した各測定位置における線速が実際に記録または再生を行う場合の線速となるような前記スピンドルモータの回転速度を算出する回転速度演算手段と、演算の結果で得られた回転速度でスピンドルモータの回転を制御する回転制御手段とを有することを特徴とする。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項2または3に係る発明において、チルト情報更新条件は、予め設定した各測定位置におけるチルトを検出し、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶してから一定時間経過したときに満たされることを特徴とする。このように構成したことにより、記録中の温度変化により光ディスクや光ピックアップの最適なチルトが変化してしまっても、記録を中断して新たにチルト検出データを得て、その後継ぎ目なく記録を継続するので、適正なチルト補正が行えかつ記録品質を低下させずに記録動作を完了することができる。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項2または3に係る発明において、光ディスク装置内に温度検出手段を設け、予め設定した各測定位置におけるチルトを検出し、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶した時の前記温度検出手段の出力に対して前記温度検出手段の出力が一定以上変化したとき、再び各測定位置でのチルトを検出し、前記チルト記憶手段に記憶されたチルト検出データを更新することを特徴とする。このように構成したことにより、動作中の温度変化により光ディスクや光ピックアップの最適なチルトが変化してしまっても、新たにチルト検出データを得るので、光ディスクのチルト補正が適正に行えるようになる。
【0017】
請求項6に係る発明は、請求項5に係る発明において、前記温度検出手段を前記光ピックアップに設けたことを特徴とする。このように構成したことにより、光ピックアップに温度検出手段を設けたので光ピックアップの温度変化を正確に検出することができる。
【0018】
請求項7に係る発明は、請求項5に係る発明において、前記温度検出手段を光ディスク近傍に設けたことを特徴とする。このように構成したことにより、光ディスク近傍に温度検出手段を設けたので光ディスクの温度変化を正確に検出することができる。
【0019】
請求項8に係る発明は、請求項5,6または7に係る発明において、チルト情報更新条件は、予め設定した各測定位置におけるチルトを検出し、検出結果を前記チルト記憶手段に記憶した時の前記温度検出手段の出力に対して前記温度検出手段の出力が一定以上変化したときに満たされることを特徴とする。このように構成したことにより、記録中の温度変化により光ディスクや光ピックアップの最適なチルトが変化してしまっても、記録を中断して新たにチルト検出データを得て、その後継ぎ目なく記録を継続するので、適正なチルト補正が行えかつ記録品質を低下させずに記録動作を完了することができる。
【0020】
請求項9に係る発明は、請求項2〜8のいずれか1項に係る発明において、記録中の前記光ピックアップの位置が、測定位置に到達した時点でチルト補正を行うことを特徴とする。
【0021】
請求項10に係る発明は、請求項2〜8のいずれか1項に係る発明において、記録中の前記光ピックアップの位置に対して最も近い測定位置に対応するチルトに基づいてチルト補正を行うことを特徴とする。
【0022】
請求項11に係る発明は、請求項2〜8のいずれか1項に係る発明において、記録中の前記光ピックアップの位置に対して両側の測定位置およびこの測定位置に対応するチルトに基づいて、前記光ピックアップの位置に対応するチルトを比例計算によって求め、このチルトに基づいてチルト補正を行うことを特徴とする。
【0023】
請求項12に係る発明は、請求項2〜8のいずれか1項に係る発明において、複数の測定位置および各測定位置に対応するチルトから補間関数を求め、この補間関数から得られる記録中の前記光ピックアップの位置に対応するチルトに基づいてチルト補正を行うことを特徴とする。
【0024】
請求項13に係る発明は、光ディスクを回転駆動するスピンドルモータと、回転する光ディスクに光を照射して情報の記録または再生を行う光ピックアップと、光ディスクと前記光ピックアップの相対的なチルトを検出するチルト検出手段と、光ディスク半径方向における前記光ピックアップの位置を検出する光ピックアップ位置検出手段と、前記チルト検出手段から出力されるチルト検出データを記憶するチルト記憶手段と、このチルト記憶手段に記憶されたチルト検出データに基づいてチルトを補正するチルト補正手段とを有する光ディスク装置を制御するコンピュータに、記録または再生に先立って、予め設定した光ディスクの半径方向でかつ複数の測定位置に光ピックアップを移動させてチルトを検出する機能と、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶する機能と、記録中において、前記チルト記憶手段に記憶されたチルト検出データに基づいてチルトを補正する機能と、予め設定した各測定位置におけるチルトを検出し、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶した後にチルト情報更新条件を満たしたときが情報の記録中だった場合、光ディスクへの記録動作を中断し、再び各測定位置でのチルトを検出し、前記チルト記憶手段に記憶されたチルト検出データを更新した後、既に光ディスクに記録されている記録データに同期させるとともに、中断される直前の記録データの終端に継ぎ目なく、記録中断の直前に記録されたデータに連続する記録データの記録動作を再開する機能とを実現するためのチルト制御用プログラムである。
【0025】
請求項14に係る発明は、請求項13に記載したチルト制御用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0026】
請求項15に係る発明は、光ディスクに光ピックアップからレーザ光を照射することにより情報の記録または再生を行う光ディスク装置における前記光ディスクの面と前記レーザ光との相対的なチルトを補正するチルト補正方法であって、情報の記録または再生に先立って、前記光ディスクの半径方向における予め設定した複数の測定位置において、前記光ディスクと該光ディスク上に照射された前記レーザ光スポットとの相対速度を、実際に情報の記録または再生を行う場合の相対速度とした上で前記チルトを検出し、各測定位置において検出したチルトを各測定位置に応じたチルト検出データとして記憶し、情報の記録または再生を行う場合に、記憶したチルト検出データに基づいて前記チルトの補正を行い、予め設定した各測定位置におけるチルトを検出し、チルト検出データを記憶した後にチルト情報更新条件を満たしたときが情報の記録中だった場合、光ディスクへの記録動作を中断し、再び各測定位置でのチルトを検出し、前記記憶したチルト検出データを更新した後、既に光ディスクに記録されている記録データに同期させるとともに、中断される直前の記録データの終端に継ぎ目なく、記録中断の直前に記録されたデータに連続する記録データの記録動作を再開することを特徴とする。
【0027】
請求項16に係る発明は、光ディスクを回転駆動するスピンドルモータと、該スピンドルモータを駆動制御するモータ制御回路と、回転する光ディスクに対物レンズを介してレーザ光を照射して情報の記録または再生を行う光ピックアップと、該光ピックアップを前記光ディスクの半径方向に駆動制御し、前記光ディスクの半径方向位置を特定する駆動機構と、前記光ディスクの面と前記レーザ光との傾きを検出し、その傾きに応じたチルト信号を出力するチルトセンサと、前記チルト信号に応じたチルト検出データを記憶するメモリと、前記レーザ光を前記光ディスクの面に垂直方向に照射させるように前記光ディスクと前記対物レンズの光軸の相対関係を維持するチルト補正機構と、CPUとを備えた光ディスク装置であって、前記CPUは、情報の記録または再生に先立って、前記駆動機構によって前記光ピックアップを前記光ディスクの半径方向における予め設定した複数の測定位置に移動させ、前記モータ制御回路によって前記光ディスクと該光ディスク上に照射された前記レーザ光スポットとの相対速度を、実際に情報の記録または再生を行う場合の相対速度となるように前記スピンドルモータを回転制御させ、前記チルトセンサによって各測定位置における前記傾きを検出し、その傾きに応じたチルト信号を出力させ、前記メモリによって各測定位置における前記チルト検出データを記憶させ、情報の記録または再生を行う場合に、前記チルト補正機構によって前記メモリに記憶した前記チルト検出データに基づいて前記レーザ光を前記光ディスクの面に垂直方向に照射させるように前記光ディスクと前記対物レンズの光軸の相対関係を維持させ、予め設定した各測定位置における傾きを検出し、チルト検出データを前記メモリに記憶した後にチルト情報更新条件を満たしたときが情報の記録中だった場合、光ディスクへの記録動作を中断し、再び各測定位置での傾きを検出し、前記メモリに記憶されたチルト検出データを更新した後、既に光ディスクに記録されている記録データに同期させるとともに、中断される直前の記録データの終端に継ぎ目なく、記録中断の直前に記録されたデータに連続する記録データの記録動作を再開することを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0029】
図1は本発明の第1実施形態の光ディスク装置における概略構成を示すブロック図であり、1は光ディスク、2はシャーシ、3はシャーシ2に固定されたスピンドルモータ、4はスピンドルモータ3に固定されたターンテーブルを示し、ターンテーブル4に載置された光ディスク1は、スピンドルモータ3によって回転駆動される。5は光ディスク1にレーザ光を照射する光ピックアップ、6は、光ピックアップ5に取り付けられ、光ディスク1の面とレーザ光とのラジアルチルトを検出するチルトセンサ、7は対物レンズアクチュエータ、8は、光ピックアップ5のレーザ光が光ディスク1の面に対して常に垂直方向に照射されるように、対物レンズの光軸を機械的に傾けて、レーザの角度を補正するチルト補正機構、9は検出アンプ、10はCPU、23は光ピックアップ5を駆動制御する駆動回路、24はメモリ、26はスピンドルモータ3を駆動制御するモータ制御回路を示す。光ピックアップ5は、光ディスク1の半径方向に移動可能にシャーシ2に支持されており、チルト補正機構8を介して光ピックアップ5に取り付けられている。なお、以降の説明において、半径方向とは光ピックアップ5の移動方向に一致する光ディスク1の半径方向を指すものとする。
【0030】
光ピックアップ5は、ステッピングモータに駆動される図示しないリードスクリューによって半径方向に駆動される駆動機構に搭載されており、内周基準位置からのステッピングモータの駆動パルスをカウントすることによって光ピックアップ5の半径方向位置を特定することができる。
【0031】
また、本発明の光ディスク装置は、CLVで記録を行うようなCD−R/RWやDVD+R/RWに対応可能であり、光ピックアップ5を移動させる際、光ディスク1の線速が一定になるようにスピンドルモータ3を制御する。実際に記録/再生を行うときは光ディスク1に予め設けられた同期信号により線速が一定になるようにスピンドルモータの回転を制御する。ここで、光ディスク1に予め設けられた同期信号とは、記録用ディスクでは、後述するトラックの蛇行によって予め光ディスク1に刻まれているウォブル信号である。また、記録済みディスクおよび再生専用ディスクでは情報信号そのものが同期信号となる。
【0032】
チルトセンサ6には、発光素子と2分割の受光素子とが備えられており、発光素子から検出対象すなわち光ディスク1に光が照射され、その反射光が受光素子によって受光される。2分割受光素子の受光信号は検出アンプ9によって増幅され2つの信号の差の演算結果がチルト信号としてCPU10に送られる。
【0033】
図2は対物レンズアクチュエータおよびチルト補正機構の構成を示す平面図、図3は図2の断面図であり、11は支持ワイヤ、12は可動部、13は対物レンズ、14は支持ワイヤ固定部、15はねじりばね、16は固定部を示す。可動部12には対物レンズ13が固定されており、可動部12には支持ワイヤ11の一端部が固定されており、支持ワイヤ11の他端部は支持ワイヤ固定部14に固定されている。そして可動部12は、両側部に2本ずつ計4本の支持ワイヤ11によってフォーカシング方向およびトラッキング方向に移動可能に支持される。さらに、支持ワイヤ固定部14は、ねじりばね15により固定部16にラジアル方向に回動可能に支持される。なお、本実施形態においては、光ピックアップ5は半径方向に移動するため、半径方向とトラッキング方向は同じ方向である。また、可動部12に対して対物レンズ13等の部材を取り付けたものを特に光ヘッドと称することにする。
【0034】
また、図2,図3において、17は筒状のフォーカシングコイル、18は渦状のトラッキングコイル、19はヨーク、20は永久磁石、21は渦状のチルトコイル、22は永久磁石を示す。可動部12の中央部には開口部12aが形成されており、この開口部12aにおける支持ワイヤ固定部14側の壁面にフォーカシングコイル17が固定され、さらにフォーカシングコイル17の対物レンズ13側の面にはトラッキングコイル18が固定されており、フォーカシングコイル17によって可動部12の開口部12aが略2分割される。2分割された開口部12a内にはそれぞれヨーク19,19が配置され、ヨーク19,19にはフォーカシングコイル17を挟むように永久磁石20が固定され、対物レンズ13側の永久磁石20にトラッキングコイル18が対向する。そして、ヨーク19に固定された永久磁石20による磁界とフォーカシングコイル17およびトラッキングコイル18に流される電流により、光ヘッドがフォーカシング、トラッキング方向に駆動される。
【0035】
支持ワイヤ固定部14にはチルトコイル21が固定されており、固定部16のチルトコイル21に対向する位置に永久磁石22が固定されている。CPU10からの指令で駆動回路23を介してチルトコイル21に流される電流を制御し、支持ワイヤ固定部14の回動量を制御することによってチルト補正が行われる。
【0036】
図4は第1実施形態の光ディスク装置の制御系を示すブロック図である。図4に示すように、光ディスク装置の制御系は、光ディスク1、スピンドルモータ3、光ピックアップ5、レーザコントロール回路41、CDエンコーダ42、CD−ROMエンコーダ28、ATIPデコーダ29、バッファRAM30、バッファマネージャ31、リードアンプ32、CDデコーダ33、CD−ROMデコーダ34、ATAPI/SCSIインターフェース35、モータドライバ36、サーボ37、D/Aコンバータ38、ROM39、CPU10、RAM40からなる。
【0037】
光ピックアップ5には、図1に示すようにチルトセンサ6とチルト補正機構8が備えられており、図1における検出アンプ9には図4におけるリードアンプ32が相当し、同様に、駆動回路23にはモータドライバ36が、メモリ24にはRAM40が、モータ制御回路26にはサーボ37が相当し、その機能を果たす。
【0038】
光ディスク1はスピンドルモータ3によって回転駆動され、スピンドルモータ3はモータドライバ36とサーボ37によって線速度が一定になるように制御される。その線速度は段階的に変更が可能である。光ピックアップ5には、半導体レーザ、光学系、対物レンズアクチュエータ7、受光素子、およびポジションセンサ等が内蔵されている。レーザ光が光ディスク1の記録面に照射され、光ディスク1によって反射されたレーザ光は受光素子によりフォーカスエラー信号、トラックエラー信号、反射率検出信号、再生信号として検出される。
【0039】
また光ピックアップ5はシークモータによって半径方向に移動可能である。対物レンズアクチュエータ7は、受光素子から得られたフォーカスエラー信号、トラックエラー信号を基にしてモータドライバ36とサーボ37によって光ディスク1のトラック上にレーザスポットを形成するように制御され、シークモータはポジションセンサから得られた信号を基にしてモータドライバ36とサーボ37によってレーザスポットが光ディスク1上の目的の場所に位置するように制御される。
【0040】
光ディスク1のデータを再生する場合、光ピックアップ5で得られた再生信号をリードアンプ32で増幅して2値化した後、CDデコーダ33に入力してデインターリーブとエラー訂正の処理を行う。さらに、そのデインターリーブとエラー訂正の処理後のデータをCD−ROMデコーダ34に入力してデータの信頼性を高めるためのエラー訂正処理を行う。
【0041】
その後、CD−ROMデコーダ34で処理したデータをバッファマネージャ31によって一旦バッファRAM30に蓄積し、セクタデータとして揃ったときにATAPI/SCSIインターフェース35によってホストへ一気に転送する。また、音楽データの場合、CDデコーダ33から出力したデータをD/Aコンバータ38に入力してアナログのオーディオ信号を取り出す。
【0042】
次に、データを記録する場合、ATAPI/SCSIインターフェース35によってホストから転送されたデータを受信すると、そのデータをバッファマネージャ31によって一旦バッファRAM30に蓄積する。
【0043】
バッファRAM30にある程度のデータが溜まった時に記録を開始するが、その前にレーザスポットを書き込み開始地点に位置させる。その書き込み開始地点はトラックの蛇行によって予め光ディスク1に刻まれているウォブル信号によって求められる。そのウォブル信号にはATIPと称する絶対時間情報が含まれており、ATIPデコーダ29によってATIPの情報を取り出す。
【0044】
また、ATIPデコーダ29が生成する同期信号はCDエンコーダ42に入力されて正確な位置でのデータの書き出しを可能にしている。バッファRAM30のデータはCD−ROMエンコーダ28やCDエンコーダ42でエラー訂正コードの付加やインターリーブを行ってレーザコントロール回路41、光ピックアップ5を介して光ディスク1に記録する。
【0045】
記録、再生を行う前に光ピックアップ5を半径方向に沿った複数の位置に移動させ、チルトセンサ6により光ディスク1のチルトを検出し、光ヘッドの位置対チルト量からなるチルト検出データとしてRAM40(メモリ24)に記憶する。
【0046】
チルトを測定するために光ピックアップ5を移動させる際、半径位置での光ディスク1の線速が一定になるように、すなわち、光ディスク1と光ディスク1上に照射されたレーザスポットとの相対速度が一定になるように半径位置でのスピンドルモータ3の回転速度を算出し、その回転速度でスピンドルモータ3を制御する。
【0047】
回転速度の計算式は(数1)のとおりである。
【0048】
線速LV[m/s]、倍速M、半径位置R[m]、としたときスピンドルモータ3の回転周波数N[/s]は
【0049】
【数1】
N=LV*M/(2*π*R)
線速LVは光ディスクにより決まっている値である。例えばCDなら1.2〜1.4[m/s]、DVDなら3.49[m/s]である。倍速Mは光ディスク装置を接続したホストコンピュータ等から設定される。
【0050】
CPU10は光ピックアップの半径位置から回転周波数Nを算出し、モータ制御回路26に目標周波数を与える。スピンドルモータ3の回転制御は1回転に一定回数(例えば6回)出るFGパルスを目標周波数N*6となるように制御する。ところで、スピンドルモータ3の回転制御においては、前述した記録/再生時の回転制御のようにディスクに予め設けられた同期信号を用いた方が、制御精度は良い。しかし、この場合にはフォーカシングとトラッキングのサーボを引き込み、同期信号に同期させなければならないので時間がかかる。チルト測定時には厳密な制御精度は要求されないので、上述したようにFGパルスによる制御をすればフォーカス・トラックのサーボおよび同期信号との同期の必要がないので短時間で簡単に所望の回転速度で制御できる。なお、CAV方式(角速度一定)で情報の記録または再生を行う場合には、ユーザにより設定された一定の回転速度、または光ディスクの種類や特性に応じて公知の方法により設定した一定の回転速度で光ディスク1を回転させることになる。そして、この場合、CPU10は、モータ制御回路26に指令を出すことにより、光ピックアップ5の半径位置にかかわらず一定の回転速度でスピンドルモータ3が回転するように制御すればよい。
【0051】
そして、記録中、再生中はポジションセンサまたは駆動機構に搭載されたステッピングモータ駆動パルスのカウントから得られる光ピックアップ5(光ヘッド)の位置に対応したチルト検出データをRAM40から読み出し、そのデータに基づいてモータドライバ36を介してチルトコイル21(図2参照)に電流を印加し、チルト補正を行う。
【0052】
図5は光ヘッドの位置に対応するチルト量を測定する手順を示すフローチャートである。なお、このフローチャートに記載された処理は、ROM39に格納された制御プログラムに基づいてCPU10が本発明の光ディスク装置内の各部に指令を出すことにより行われる処理である。光ヘッドの位置に対応するチルト量の測定は、光ディスク1の情報の記録、再生を行う前に一度行われる。チルト量の測定位置は、光ピックアップ5の移動範囲内からあらかじめ複数設定されている。本実施形態においては、光ディスク1の最内周、最外周およびその中間の3カ所が設定されている。なお、チルト量測定位置の数またはチルト量測定位置とする具体的な位置については適宜設定可能である。
【0053】
まず、光ディスク1を光ディスク装置にセットした際、光ディスク装置においてはマウント処理が行われ(S1−1)、光ピックアップ5を光ディスク1の内周部に移動させ、図示しないリミットスイッチがONになった時点で停止させる(S1−2)。このON位置が光ピックアップ5の内周基準位置となる。
【0054】
次に、スピンドルモータ3の回転数をCLV方式における回転数に設定する。ここでは、はじめに光ヘッドが最内周に位置するため、最内周に対応した回転数に設定される(S1−3)。そして、最内周位置においてチルトセンサ6によるチルト検出データがメモリ24に記憶される(S1−4)。次に、光ヘッドの位置が最外周であるか否かを判別し(S1−5)、否の場合には(S1−5のN)設定された距離、すなわち次のチルト量測定位置に光ヘッドが位置するように光ピックアップ5を外周側に移動させる(S1−6)。この時の移動位置に応じてスピンドルモータ3の回転速度が制御され(S1−3)、次のチルト量測定位置に光ヘッドが移動した時に、チルトセンサ6によるチルト検出データがメモリ24に記憶される(S1−4)。このようにあらかじめ設定した複数のチルト量測定位置におけるチルト量の測定を繰り返し、光ヘッドの位置が最外周に到達していると判別した場合には(S1−5のY)、ライトコマンドを受信するまで待機する(S1−7、S1−8)。待機時には、光ピックアップ5を内周基準位置に戻しても、あるいは光ディスクに書き込まれているデータの最終位置で待機させても良い。また、メモリ24に書き込まれたチルト量に基づいてチルト補正を行った状態で待機させても良い。ライトコマンドを受信すると(S1−8のY)、ライト処理を行い(S1−9)、ライト処理終了後にクローズ処理を行う(S1−10)。なお、情報の記録または再生をCAV方式で行う場合には、S1−3の処理において上述した方法によりスピンドルモータの回転数をCAV方式における回転数に設定し、S1−6の次の工程をS1−3ではなくS1−4になるような制御を行えば良い。
【0055】
記録再生に際しては、上記で記憶されたチルト量測定位置に対応したチルト検出データを基に駆動回路23(図1参照)を介してチルトコイル21(図2参照)に電流を印加し、チルト補正を行う。
【0056】
図6〜8はライト処理における制御を示すフローチャートである。
【0057】
(制御例1)
ライトコマンドを受信すると、図6に示すように、まずライト開始位置に光ヘッドを移動させる(S2−1)。移動後、ライト開始位置に一番近いチルト量測定位置におけるチルト量をメモリ24から読み出してチルト補正を行ってから(S2−2)、記録を開始する(S2−3)。記録中において光ヘッドの位置を監視し(S2−4)、光ヘッドが次のチルト量測定位置に到達した場合には(S2−4のN)、そのチルト量測定位置に対応したチルト補正量をメモリ24から読み出して、チルト補正を行う(S2−5)。そして、記録が終了すると(S2−6のY)ライト処理からクローズ処理に移行する。
【0058】
(制御例2)
ライトコマンドを受信すると、図7に示すように、まずライト開始位置に光ヘッドを移動させる(S3−1)。移動後、ライト開始位置に一番近いチルト量測定位置におけるチルト量をメモリ24から読み出してチルト補正を行ってから(S3−2)、記録を開始する(S3−3)。記録中において光ヘッドの位置を監視する。ここまでは、制御例1と同じである。そして光ヘッドが次にチルト測定位置までの中間点に来たか否かを判別し(S3−4)、中間点に到達した場合に次のチルト量測定位置に対応したチルト補正量をメモリ24から読み出して、チルト補正を行う(S3−5)。そして、記録が終了すると(S3−6のY)ライト処理からクローズ処理に移行する。
【0059】
(制御例3)
ライトコマンドを受信すると、図8に示すように、まずライト開始位置に光ヘッドを移動させる(S4−1)。移動後、光ヘッドの現在位置がチルト量測定位置であるか否かを判別し(S4−2)、チルト量測定位置である場合には(S4−2のY)、メモリ24から現在位置に対応するチルト量を読み出してチルト補正を行う(S4−3)。チルト量測定位置でない場合には(S4−2のN)、メモリ24から現在位置の両側のチルト量測定位置に対応するチルト量を読み出して、現在位置のチルト量を比例計算によって求め、補正を行う(S4−4)。
【0060】
このようにライト開始位置におけるチルト補正を行った後に記録を開始する(S4−5)。記録中には光ヘッドの位置を監視し、予め設定した距離だけ移動するごとに、光ヘッドの現在位置におけるチルト補正を行う。すなわち、記録開始後、光ヘッドが設定距離だけ移動した時点で(S4−6のY)、光ヘッドの現在位置がチルト量測定位置であるか否かを判別し(S4−7)、チルト量測定位置である場合には(S4−7のY)、メモリ24から現在位置に対応するチルト量を読み出してチルト補正を行う(S4−8)。チルト量測定位置でない場合には(S4−7のN)、メモリ24から現在位置の両側のチルト量測定位置に対応するチルト量を読み出して、現在位置のチルト量を比例計算によって求め、補正を行う(S4−9)。そして、記録が終了すると(S4−10のY)ライト処理からクローズ処理に移行する。
【0061】
以上に説明したような、チルト補正を行うタイミングの制御プログラムはROM39に記憶されている。なお、チルト補正を行うタイミングの制御例は、上述した3例に限るものではなく、例えば、図5に示すように複数のチルト量測定位置に対応するチルト量を測定し、測定したチルト量に基づいて測定位置に対するチルト量の補間関数を2次近似によって求め、メモリ24に記憶しておく。そして、記録中においては、光ヘッドの位置に対応したチルト量を補間関数から算出してチルト補正を行ってもよい。なお、チルト量測定位置が多いほど補間関数から求められるチルト量の精度が向上することはいうまでもない。
【0062】
このように構成した第1実施形態によれば、光ディスク1の同じ半径位置において、チルト検出データの取得時と記録再生時とにおけるスピンドルモータ3の回転速度が一致するので、回転速度によるチルトの変化の影響を受けずに正確なチルト補正が行える。
【0063】
なお、第1実施形態においてはチルト量の検出にチルトセンサ6を用いたが、チルトコイル21の電流を変化させたときの光ピックアップ5の信号からもとめてもよい。光ディスク1上にフォーカスのみ追従させたときのトラックエラー信号の振幅は図9に示すように変化する。すなわち、チルトコイル21の電流と対物レンズの傾きは微小範囲ではほぼ比例するので、トラックエラーの振幅が最大となるチルト駆動電流からチルト量を換算することができる。トラックエラー信号のかわりにフォーカス、トラックとも追従させたときのRF信号を用いても同様である。
【0064】
図10は本発明の第2実施形態の光ディスク装置における複数のチルト量測定位置に対応するチルト量の測定手順を示すフローチャートである。図10において図5に示す制御と同一の制御については同一の制御ステップの番号を付して、詳細な説明は省略した。なお、CAV方式の場合も上述した通りである。第2実施形態の光ディスク装置の基本構成は図1に示す第1実施形態の光ディスク装置と同じである。
【0065】
図10に示すように、光ディスク1のマウント処理後(S1−1)、図5に示す制御と同様に制御して、光ヘッドの位置が最外周に到達したことを検知した後(S1−5のY)、CPU10のタイマーをリセットさせて新たなカウントを開始させてから(S1−11)、待機状態に入る。待機時には、タイマーが設定時間を計時したか否かを判別し(S1−12)、計時していない場合には(S1−12のN)、ライトコマンドを受信したか否かを判別する(S1−9)。計時した場合には(S1−12のY)、最内周に光ヘッドを移動させて(S1−2)、チルト量の測定・記憶を再度行う(S1−3〜S1−6)。
【0066】
図11は図10におけるライト処理の制御例を示すフローチャートである。なお、図11において図6に示す制御と同一の制御については同一の制御ステップの番号を付して、詳細な説明は省略した。図11に示す制御は図6における(S2−3)に示す制御と(S2−4)に示す制御の間に、(S2−7)〜(S2−10)に示す制御を追加したものである。
【0067】
まず、ライト開始位置に光ヘッドを移動させる(S2−1)。移動後、ライト開始位置に一番近いチルト量測定位置におけるチルト量をメモリ24から読み出してチルト補正を行ってから(S2−2)、記録を開始する(S2−3)。記録中においてはタイマーのカウント数を監視し(S2−7)、設定時間が経過していない場合には(S2−7のN)、光ヘッドの位置が次のチルト量測定位置に来たか否かを判別し(S2−4)、光ヘッドが次のチルト量測定位置に到達した場合には(S2−4のY)、そのチルト量測定位置に対応したチルト量をメモリ24から読み出して、チルト補正を行ってから(S2−5)、再びタイマーのカウント数を監視する(S2−7)。光ヘッドが次のチルト量測定位置に到達していない場合には(S2−4のN)、再びタイマーのカウント数を監視する(S2−7)。設定時間が経過している場合には(S2−7のY)、記録を中断し(S2−8)、図10のAに示す処理、すなわち複数のチルト量測定位置に対応するチルト量の測定を行い(S2−9)、メモリ24の内容を更新する。さらに、新たに光ディスク1に記録するデータを既に光ディスク1に記録されている記録データに同期させるとともに、記録開始位置に記録中断の直前に記録された記録データに連続する記録データから記録を再開する(S2−10)。そして、光ヘッドの位置が次のチルト量測定位置に来たか否かを判別する(S2−4)。そして、記録が終了すると(S2−6のY)ライト処理からクローズ処理に移行する。
【0068】
なお、図11のAに示す処理において、チルト量の測定を行い、メモリ24の内容を更新した後、この更新したチルト検出データに基づいてチルト補正を行ってから、記録を再開しても良い。
【0069】
図12は光ピックアップの非動作状態から動作開始したときの温度変化の様子を示すグラフである。チルト検出データを取得する時間間隔は、図12に示すように、光ピックアップ5が10〜30分程度の時定数を持った温度変化をすることから、各温度に追従することと、あまり頻繁に記録再生が中断しないことを勘案して1〜2分程度の間隔とする。もちろん、この時間間隔は温度変化によって生じるチルトの変化の量と、記録再生を中断する間隔を設定するという設計的味付けにより設定されるべきもので、この値に限定されるものではない。
【0070】
このように、複数のチルト量測定位置に対応したチルト検出データを取得してから一定時間経過した場合に、記録、再生を中断し再び上記手順で各半径位置に対応したチルト検出データを取得してメモリ内のチルト検出データを更新し、新しいチルト検出データをもとにチルト補正を行いながら記録、再生を継続することにより、例えば温度変化により光ディスク1や光ピックアップ5の最適なチルトが変化してしまっても、チルト量測定位置に対応して新たに得られたチルト検出データを基にチルト補正を行うことが可能になり、適正なチルト補正が行えるようになる。
【0071】
図13は本発明の第3実施形態の光ディスク装置における概略構成を示すブロック図であり、25はサーミスタ等の温度センサを示す。なお、図1に示す第1実施形態における部材と同一の部材には同一の符号を付して、詳細な説明については省略した。
【0072】
光ピックアップ5にはサーミスタ等の温度センサ25が搭載されている。温度センサ25からの出力は検出アンプ9で増幅され、温度信号としてCPU10に送られる。
【0073】
図14は本発明の第3実施形態の光ディスク装置における複数のチルト量測定位置に対応するチルト量の測定手順を示すフローチャートである。なお、図14において図5に示す制御と同一の制御については同一の制御ステップの番号を付して、詳細な説明は省略した。なお、CAV方式の場合も上述した通りである。
【0074】
図14に示す制御は、光ディスク1のマウント処理後(S1−1)、図5に示す制御と同様な制御を行い、光ヘッドの位置が最外周に到達したことを検知した後(S1−5のY)、初期温度値をセットしてから(S1−13)、待機状態に入る(S1−7)。待機時には、温度センサ25からの検知信号に基づいて光ピックアップ5の温度を検出し、初期温度から所定温度に変化したか否かを判別し(S1−14)、変化していない場合には(S1−14のN)、ライトコマンドを受信したか否かを判別する(S1−8)。変化した場合には(S1−14のY)、最内周に光ヘッドを移動させて(S1−2)、チルト量の測定・記憶を再度行う(S1−3〜S1−6)。このように、光ディスク1の情報の記録、再生を行う前に図14に示す手順と同様の手順により複数のチルト量測定位置に対応したチルト検出データを取得し、メモリ24に記憶する。同時にその時の温度も初期温度としてメモリ24に記憶する(S1−13)。
【0075】
図15は図14におけるライト処理の制御例を示すフローチャートである。なお、図15において図6に示す制御と同一の制御については同一の制御ステップの番号を付して、詳細な説明は省略した。図15に示す制御を図6における(S2−3)に示す制御と(S2−4)に示す制御の間に(S2−11)〜(S2−14)に示す制御を追加したものである。
【0076】
まずライト開始位置に光ヘッドを移動させる(S2−1)。移動後、ライト開始位置に一番近いチルト量測定位置におけるチルト量をメモリ24から読み出してチルト補正を行ってから(S2−2)、記録を開始する(S2−3)。記録中において温度センサ25が検出する温度を監視する(S2−11)。初期温度からの変化が所定値に達していない場合には(S2−11のN)、光ヘッドの位置が次のチルト量測定位置に来たか否かを判別し(S2−4)、光ヘッドが次のチルト量測定位置に到達した場合には(S2−4のY)、そのチルト量測定位置に対応したチルト量をメモリ24から読み出して、チルト補正を行ってから(S2−5)、再び温度センサ25が検出する温度を監視する(S2−11)。光ヘッドが次のチルト量測定位置に到達していない場合には(S2−4のN)、再び温度センサ25が検出する温度を監視する(S2−11)。初期温度からの変化が所定値に達している場合には(S2−11のY)、記録を中断し(S2−12)、図14のBに示す処理すなわち複数のチルト量測定位置に対応するチルト量の測定を行い(S2−13)、メモリ24の内容を更新する。さらに、新たに記録するデータを既に光ディスク1に記録されている記録データに同期させるとともに、記録開始位置に記録中断の直前に記録された記録データに連続する記録データから記録を再開する(S2−14)。そして、光ヘッドの位置が次のチルト量測定位置に来たか否かを判別する(S2−4)。記録が終了すると(S2−6のY)ライト処理からクローズ処理に移行する。このように、記録再生中は複数のチルト量測定位置に対応したチルト検出値を基に駆動回路23を介してチルトコイル21に電流を印加し、チルト補正を行う。また温度センサ25による検出温度が、初期温度より一定値以上変化したら、記録再生を中断し再び各チルト量測定位置でのチルト検出データを取得してメモリ24内容を更新し、新しいチルト検出データをもとにチルト補正を行いながら記録、再生を継続する。
【0077】
なお、図14のBに示す処理において、チルト量の測定を行い、メモリ24の内容を更新した後、この更新したチルト検出データに基づいてチルト補正を行ってから、記録を再開しても良い。
【0078】
このように第3実施形態によれば、温度変化により光ピックアップ5の特性やチルトセンサ6に姿勢変化等が発生してしまっても、新たに得られたチルト検出データを基にチルト補正を行うので適正なチルト補正が行える。また、実際に温度を検出するので、温度変化が少なく光ピックアップの特性の変動も少ないときには記録再生の中断をせずに済む。
【0079】
なお、温度センサ25の取り付け位置としては、光ピックアップ5のシーク移動の障害にならない限り、光ピックアップ5の任意の位置に取り付け可能であるが、一例として、記録再生のための光源であるレーザダイオードの近傍があげられる。また、温度センサ25の取り付け位置は、光ピックアップ5に限るものでなく、光ディスクの近傍に設置しても良い。例えば、図16に示すように、装置本体における光ディスク1の外周近傍に温度センサ25を設けても良い。このように設けることにより、温度変化により光ディスク1のチルトが変化してしまっても、新たに得られた半径位置対チルトのデータをもとにチルト補正を行うので適正なチルト補正が行える。
【0080】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明の実施形態は、上述したものに限るものではない。例えば、上述した実施形態によれば、光ヘッドを回動させてチルト補正を行っているが、それに限らず、光ピックアップ5および光ピックアップ5を駆動する駆動機構をフレーム体に設置し、このフレーム体をシャーシ2に回動可能に設置して、ラジアルチルトを補正できるように構成してもよい。また、上述して実施形態によればライト処理におけるチルト補正の制御について説明しているが、これに限られずリード処理におけるチルトを補正するようにしてもよい。
【0081】
また、本発明の第2,第3実施形態の光ディスク装置を、例えば、テレビ番組を録画/再生するための映像記録再生装置に適用した場合、記録中において記録を一時停止してチルト検出データの更新を行い再開するまでの間における記録データを図4に示すバッファRAM30に記憶しておく必要がある。そのため、バッファRAM30として記憶容量が大きいものを採用したり、または、記録中においてチルトデータ更新のために記録動作を一時停止する前に、バッファRAM30内のデータをできるだけ少なくしてからチルト検出データの更新をすると良い。
【0082】
【発明の効果】
以上、説明したように構成された本発明によれば、予めチルトを検出して記憶する際に、実際に記録再生する時と同じ回転速度で光ディスクを回転させるので、記録再生する時と等しいチルトを検出することができ正確なチルト補正が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の光ディスク装置における概略構成を示すブロック図
【図2】対物レンズアクチュエータおよびチルト補正機構の構成を示す平面図
【図3】図2の断面図
【図4】第1実施形態の光ディスク装置の制御系を示すブロック図
【図5】光ヘッドの位置に対応するチルト量を測定する手順を示すフローチャート
【図6】ライト処理における制御例1を示すフローチャート
【図7】ライト処理における制御例2を示すフローチャート
【図8】ライト処理における制御例3を示すフローチャート
【図9】光ディスク上にフォーカスのみ追従させたときのトラックエラー信号の振幅を示すグラフ
【図10】本発明の第2実施形態の光ディスク装置における複数のチルト量測定位置に対応するチルト量の測定手順を示すフローチャート
【図11】図10におけるライト処理の制御例を示すフローチャート
【図12】光ピックアップの非動作状態から動作開始したときの温度変化の様子を示すグラフ
【図13】本発明の第3実施形態の光ディスク装置における概略構成を示すブロック図
【図14】本発明の第3実施形態の光ディスク装置における複数のチルト量測定位置に対応するチルト量の測定手順を示すフローチャート
【図15】図14におけるライト処理の制御例を示すフローチャート
【図16】本発明の第3実施形態の光ディスク装置における他の構成を示すブロック図
【図17】高速回転時と低速回転時における光ディスクの半径位置におけるチルトを示すグラフ
【符号の説明】
1 光ディスク
3 スピンドルモータ
5 光ピックアップ
6 チルトセンサ
7 対物レンズアクチュエータ
8 チルト補正機構
9 検出アンプ
10 CPU
12 可動部
13 対物レンズ
14 支持ワイヤ固定部
16 固定部
17 フォーカシングコイル
18 渦状のトラッキングコイル
19 ヨーク
20,22 永久磁石
21 チルトコイル
23 駆動回路
24 メモリ
26 モータ制御回路
30 バッファRAM
32 リードアンプ
36 モータドライバ
37 サーボ
39 ROM
40 RAM
41 レーザコントロール回路
Claims (16)
- 光ディスクを回転駆動するスピンドルモータと、回転する光ディスクに光を照射して情報の記録または再生を行う光ピックアップと、光ディスクと前記光ピックアップの相対的なチルトを検出するチルト検出手段と、光ディスク半径方向における前記光ピックアップの位置を検出する光ピックアップ位置検出手段と、前記チルト検出手段から出力されるチルト検出データを記憶するチルト記憶手段と、このチルト記憶手段に記憶されたチルト検出データに基づいてチルトを補正するチルト補正手段とを有する光ディスク装置におけるチルト補正方法において、
記録または再生に先立って、予め設定した光ディスクの半径方向でかつ複数の測定位置に光ピックアップを移動させ、各測定位置における線速が実際に記録または再生を行う場合の線速となるように前記スピンドルモータを回転させた状態でチルトを検出し、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶させ、
予め設定した各測定位置におけるチルトを検出し、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶した後にチルト情報更新条件を満たしたときが情報の記録中だった場合、光ディスクへの記録動作を中断し、再び各測定位置でのチルトを検出し、前記チルト記憶手段に記憶されたチルト検出データを更新した後、既に光ディスクに記録されている記録データに同期させるとともに、中断される直前の記録データの終端に継ぎ目なく、記録中断の直前に記録されたデータに連続する記録データの記録動作を再開する
ことを特徴とするチルト補正方法。 - 光ディスクを回転駆動するスピンドルモータと、回転する光ディスクに光を照射して情報の記録または再生を行う光ピックアップと、光ディスクと光ピックアップの相対的なチルトを検出するチルト検出手段と、光ディスク半径方向における前記光ピックアップの位置を検出する光ピックアップ位置検出手段と、前記チルト検出手段から出力されるチルト検出データを記憶するチルト記憶手段と、このチルト記憶手段に記憶されたチルト検出データに基づいてチルトを補正するチルト補正手段とを有する光ディスク装置において、
記録または再生に先立って、予め設定した光ディスクの半径方向でかつ複数の測定位置に光ピックアップを移動させ、各測定位置における線速が実際に記録または再生を行う場合の線速となるように前記スピンドルモータを回転させた状態でチルトを検出し、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶させるように制御する制御手段を設け、
予め設定した各測定位置におけるチルトを検出し、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶した後にチルト情報更新条件を満たしたときが情報の記録中だった場合、光ディスクへの記録動作を中断し、再び各測定位置でのチルトを検出し、前記チルト記憶手段に記憶されたチルト検出データを更新した後、既に光ディスクに記録されている記録データに同期させるとともに、中断される直前の記録データの終端に継ぎ目なく、記録中断の直前に記録されたデータに連続する記録データの記録動作を再開する
ことを特徴とする光ディスク装置。 - 予め設定した各測定位置における線速が実際に記録または再生を行う場合の線速となるような前記スピンドルモータの回転速度を算出する回転速度演算手段と、演算の結果で得られた回転速度でスピンドルモータの回転を制御する回転制御手段とを有することを特徴とする請求項2記載の光ディスク装置。
- 前記チルト情報更新条件は、予め設定した各測定位置におけるチルトを検出し、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶してから一定時間経過したときに満たされることを特徴とする請求項2または3記載の光ディスク装置。
- 光ディスク装置内に温度検出手段を設け、予め設定した各測定位置におけるチルトを検出し、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶した時の前記温度検出手段の出力に対して前記温度検出手段の出力が一定以上変化したとき、再び各測定位置でのチルトを検出し、前記チルト記憶手段に記憶されたチルト検出データを更新することを特徴とする請求項2または3記載の光ディスク装置。
- 前記温度検出手段を前記光ピックアップに設けたことを特徴とする請求項5記載の光ディスク装置。
- 前記温度検出手段を光ディスク近傍に設けたことを特徴とする請求項5記載の光ディスク装置。
- 前記チルト情報更新条件は、予め設定した各測定位置におけるチルトを検出し、検出結果を前記チルト記憶手段に記憶した時の前記温度検出手段の出力に対して前記温度検出手段の出力が一定以上変化したときに満たされることを特徴とする請求項5,6または7記載の光ディスク装置。
- 記録中の前記光ピックアップの位置が、測定位置に到達した時点でチルト補正を行うことを特徴とする請求項2〜8のいずれか1項記載の光ディスク装置。
- 記録中の前記光ピックアップの位置に対して最も近い測定位置に対応するチルトに基づいてチルト補正を行うことを特徴とする請求項2〜8のいずれか1項記載の光ディスク装置。
- 記録中の前記光ピックアップの位置に対して両側の測定位置およびこの測定位置に対応するチルトに基づいて、前記光ピックアップの位置に対応するチルトを比例計算によって求め、このチルトに基づいてチルト補正を行うことを特徴とする請求項2〜8のいずれか1項記載の光ディスク装置。
- 複数の測定位置および各測定位置に対応するチルトから補間関数を求め、この補間関数から得られる記録中の前記光ピックアップの位置に対応するチルトに基づいてチルト補正を行うことを特徴とする請求項2〜8のいずれか1項記載の光ディスク装置。
- 光ディスクを回転駆動するスピンドルモータと、回転する光ディスクに光を照射して情報の記録または再生を行う光ピックアップと、光ディスクと前記光ピックアップの相対的なチルトを検出するチルト検出手段と、光ディスク半径方向における前記光ピックアップの位置を検出する光ピックアップ位置検出手段と、前記チルト検出手段から出力されるチルト検出データを記憶するチルト記憶手段と、このチルト記憶手段に記憶されたチルト検出データに基づいてチルトを補正するチルト補正手段とを有する光ディスク装置を制御するコンピュータに、
記録または再生に先立って、予め設定した光ディスクの半径方向でかつ複数の測定位置に光ピックアップを移動させてチルトを検出する機能と、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶する機能と、記録中において、前記チルト記憶手段に記憶されたチルト検出データに基づいてチルトを補正する機能と、
予め設定した各測定位置におけるチルトを検出し、チルト検出データを前記チルト記憶手段に記憶した後にチルト情報更新条件を満たしたときが情報の記録中だった場合、光ディスクへの記録動作を中断し、再び各測定位置でのチルトを検出し、前記チルト記憶手段に記憶されたチルト検出データを更新した後、既に光ディスクに記録されている記録データに同期させるとともに、中断される直前の記録データの終端に継ぎ目なく、記録中断の直前に記録されたデータに連続する記録データの記録動作を再開する機能と
を実現するためのチルト制御用プログラム。 - 請求項13に記載したチルト制御用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 光ディスクに光ピックアップからレーザ光を照射することにより情報の記録または再生を行う光ディスク装置における前記光ディスクの面と前記レーザ光との相対的なチルトを補正するチルト補正方法であって、
情報の記録または再生に先立って、
前記光ディスクの半径方向における予め設定した複数の測定位置において、前記光ディスクと該光ディスク上に照射された前記レーザ光スポットとの相対速度を、実際に情報の記録または再生を行う場合の相対速度とした上で前記チルトを検出し、
各測定位置において検出したチルトを各測定位置に応じたチルト検出データとして記憶し、
情報の記録または再生を行う場合に、
記憶したチルト検出データに基づいて前記チルトの補正を行い、
予め設定した各測定位置におけるチルトを検出し、チルト検出データを記憶した後にチルト情報更新条件を満たしたときが情報の記録中だった場合、光ディスクへの記録動作を中断し、再び各測定位置でのチルトを検出し、前記記憶したチルト検出データを更新した後、既に光ディスクに記録されている記録データに同期させるとともに、中断される直前の記録データの終端に継ぎ目なく、記録中断の直前に記録されたデータに連続する記録データの記録動作を再開する
ことを特徴とするチルト補正方法。 - 光ディスクを回転駆動するスピンドルモータと、該スピンドルモータを駆動制御するモータ制御回路と、回転する光ディスクに対物レンズを介してレーザ光を照射して情報の記録または再生を行う光ピックアップと、該光ピックアップを前記光ディスクの半径方向に駆動制御し、前記光ディスクの半径方向位置を特定する駆動機構と、前記光ディスクの面と前記レーザ光との傾きを検出し、その傾きに応じたチルト信号を出力するチルトセンサと、前記チルト信号に応じたチルト検出データを記憶するメモリと、前記レーザ光を前記光ディスクの面に垂直方向に照射させるように前記光ディスクと前記対物レンズの光軸の相対関係を維持するチルト補正機構と、CPUとを備えた光ディスク装置であって、
前記CPUは、
情報の記録または再生に先立って、前記駆動機構によって前記光ピックアップを前記光ディスクの半径方向における予め設定した複数の測定位置に移動させ、前記モータ制御回路によって前記光ディスクと該光ディスク上に照射された前記レーザ光スポットとの相対速度を、実際に情報の記録または再生を行う場合の相対速度となるように前記スピンドルモータを回転制御させ、前記チルトセンサによって各測定位置における前記傾きを検出し、その傾きに応じたチルト信号を出力させ、前記メモリによって各測定位置における前記チルト検出データを記憶させ、
情報の記録または再生を行う場合に、前記チルト補正機構によって前記メモリに記憶した前記チルト検出データに基づいて前記レーザ光を前記光ディスクの面に垂直方向に照射させるように前記光ディスクと前記対物レンズの光軸の相対関係を維持させ、
予め設定した各測定位置における傾きを検出し、チルト検出データを前記メモリに記憶した後にチルト情報更新条件を満たしたときが情報の記録中だった場合、光ディスクへの記録動作を中断し、再び各測定位置での傾きを検出し、前記メモリに記憶されたチルト検出データを更新した後、既に光ディスクに記録されている記録データに同期させるとともに、中断される直前の記録データの終端に継ぎ目なく、記録中断の直前に記録されたデータに連続する記録データの記録動作を再開する
ことを特徴とする光ディスク装置。
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