JP2001014678A - 記録媒体の製造方法、ディスクドライブ装置 - Google Patents

記録媒体の製造方法、ディスクドライブ装置

Info

Publication number
JP2001014678A
JP2001014678A JP11185136A JP18513699A JP2001014678A JP 2001014678 A JP2001014678 A JP 2001014678A JP 11185136 A JP11185136 A JP 11185136A JP 18513699 A JP18513699 A JP 18513699A JP 2001014678 A JP2001014678 A JP 2001014678A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
disk
recording
drive device
recorded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11185136A
Other languages
English (en)
Inventor
Taizo Takiguchi
泰三 滝口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP11185136A priority Critical patent/JP2001014678A/ja
Publication of JP2001014678A publication Critical patent/JP2001014678A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクドライブ装置において 【解決手段】 製品ドライブ装置にディスクが装填され
ると、試験用ドライブ装置によって記録されたパイロッ
ト信号を検索する。さらに、ディスクの記録面の所要の
位置においてパイロット信号が検出されたら、パイロッ
ト信号がデータとして正規のものであるか否かを形成し
ている各セクタにの判別を行なう。対して誤り訂正処理
を行なう(S201〜S206)。その結果が「OK」
であると判別した場合、まず例えばパイロット信号に基
づいて再生RF信号の振幅調整を行ない、当該製品ドラ
イブ装置において現在装填されているディスクを使用す
る際に最適な再生RF信号の振幅レベルが得られるよう
にする。さらに、パイロット信号に基づいて所要のキャ
リブレーションを行なって、通常動作状態に移行する
(S207〜S210)。また、パイロット信号が検出
されなかった場合、または誤り訂正処理が「NG」であ
った場合は、ディスクまたは製品ドライブ装置において
何らかの支障があるとして、ホストコンピュータにエラ
ーを返すようにする(S211)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば追記型の光
ディスクなどとされる記録媒体の製造方法、及び前記追
記型の光ディスクに対応したディスクドライブ装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】CD(Compact Disc)やCD−ROM(Com
pact Disc-Read Only Memory)などのディスク状光学記
録媒体が広く普及している。これらCDやCD−ROM
は、その製造時においてプラスチック基板表面上に微少
な凹部(物理ピット)を形成し、このピット列によって
情報が記録されている。また、このピット列自体がトラ
ックとされており、信号再生のための光ビームスポット
は、このピット列によるトラックをトレースするように
されている。即ち、CDやCD−ROM等のメディアは
再生専用であり、製造後において情報の追記や書き換え
を行うことができるものではない。
【0003】これに対して、近年、追記型のCD−R(R
ecordable)や書き換え型のCD−RW(ReWritable)な
ど、データを記録再生可能なディスクが普及してきてい
る。これらの記録媒体には、記録領域において光ビーム
スポットが適正にトレースを行えるように、製造工程に
おいて案内溝としてのグルーブが形成されている。デー
タの記録はCD−Rであれば光ビームスポットの強度変
調を行うことで、上記グルーブ上の記録層を変形させて
物理ピットを形成することにより行われる。また、CD
−RWであれば、いわゆる相変化方式により相ピットを
形成することにより行う。
【0004】また、近年においては、CDよりも記録容
量の大きいDVD(Digital Versataile Disc又はDigita
l Video Disc)、DVD−ROMなどの再生専用のディ
スクも知られてきており、更には、これらDVD、DV
D−ROMにほぼ相当する記録容量を有する記録可能な
ディスクメディアも提案されてきている。
【0005】これらのディスクメディアに対応するディ
スクドライブ装置では、スピンドルモータにより回転さ
れているディスクに対して、光ピックアップからそのデ
ィスク上のトラックに対してレーザ光を照射し、その反
射光を検出することでデータの読出を行なったり、記録
データにより変調されたレーザ光を照射することでデー
タの記録を行ったりする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような記録可能な
ディスクメディア(以下、単にディスクという)に対し
ては、工場から市場に出荷される際において、試験用と
して構成され記録特性などが保証されているディスクド
ライブ装置(以下、試験ドライブ装置という)を用い
て、例えば面振れやディフェクトの有無などの品質検査
が行なわれている。そして、品質検査によって、面振れ
が小さく安定したサーボを実現することができるディス
クや、又はディフェクトによる記録/再生動作、サーボ
制御に支障がないディスクを出荷するようにしている。
【0007】しかし、このような品質検査では、ディス
クに対して実際に記録を行ない、記録状態の検査や、実
際に記録したデータの読み出し検査などは行なわれてい
なかった。
【0008】また、ディスクには、記録特性としての、
例えばレーザ光の反射率や感度、またはディスクの表面
において記録層を保護している保護膜の厚みにばらつき
があるので、市場に普及しているディスクドライブ装置
(以下、製品ドライブ装置という)においては、装填さ
れた各ディスクに対して、このようなばらつきに対応し
てフォーカスバイアス値やレーザ出力パワーを補正する
ようにしている。しかし製品ドライブ装置は前記した試
験ドライブ装置とは異なり、レーザパワー出力レベル
や、記録面に対するレーザ光の焦点を調整するためのフ
ォーカスバイアスにばらつきを有している。つまり、製
品ドライブ装置は装置自体の記録特性が保証されていな
いので、例えばレーザパワー出力レベルなどの校正を行
うための所定の試験用信号を記録しても、この試験用信
号自体の信頼性が高いものではない。したがって製品ド
ライブ装置で記録された試験用信号の再生を行なって
も、良好な校正結果を得ることは困難である。また、場
合によっては誤った校正結果が得られる場合もある。
【0009】また、追記型のディスクの場合、試験用信
号の記録を行なうことでこのような校正を行なう毎に記
憶領域の容量が削減されてしまう。したがって、試験用
信号を書きこむ場所や回数などに制限がある。しかし、
上記したように製品ドライブ装置は自己の記録特性など
が保証されたものではないので、必ずしも良好な試験用
信号記録することができるとは限らない。したがって、
製品ドライブ装置によって記録した試験用信号では、良
好な校正結果を得ることは困難であるという問題があ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点を解決するために、記録媒体の製造方法として、少な
くともデータ記録を行なうことができる特定の試験用デ
ィスクドライブ装置によって、ディスクに形成される第
一のトラック内の1又は複数の第一の記録領域に第一の
信号を記録する工程と、前記第一のトラックに隣接する
第二のトラックにおいて、前記第一の記録領域に隣接す
る第二の記録領域に、前記第一の信号とは異なる第二の
信号を記録する工程を備える。
【0011】また、ディスクドライブ装置としては、装
填されたディスクの所要の位置に対して、当該ディスク
の製造時に特定の試験用ディスクドライブ装置によって
記録されている所定の信号を検出する信号検出手段と、
前記ディスクに対して前記所定の信号に対応した第二の
信号を記録することができる信号記録手段と、前記ディ
スクに記録されている前記所定の信号、及び第二の信号
を再生することができる信号再生手段と、前記所定の信
号が検出された場合に、前記信号再生手段によって再生
された前記所定の信号の再生信号の振幅レベルに基づい
て、前記第二の信号の再生信号の振幅レベルを調整する
ゲイン制御を行なうゲイン制御手段を備える。
【0012】さらに、装填されたディスクの所要の位置
に対して、当該ディスクの製造時に特定の試験用ディス
クドライブ装置によって記録されている所定の信号を検
出する信号検出手段と、前記ディスクに記録されている
所定の信号を再生することができる信号再生手段と、前
記所定の信号が検出された場合に、フォーカスバイアス
値を可変させていきながら前記所定の信号を再生した場
合のジッタ量の検出を行なうジッタ量検出手段と、前記
ジッタ量検出手段によって検出されたジッタ量に基づい
て最適とされるフォーカスバイアス値を設定するフォー
カスバイアス設定手段を備える。
【0013】またさらに、装填されたディスクの所要の
位置に対して、当該ディスクの製造時に特定の試験用デ
ィスクドライブ装置によって記録されている所定の信号
を検出する信号検出手段と、前記ディスクに対して前記
所定の信号に対応した第二の信号を記録することができ
る信号記録手段と、前記ディスクに記録されている前記
所定の信号、及び第二の信号を再生することができる信
号再生手段と、前記所定の信号、及び第二の信号を再生
した再生信号の振幅レベルを調整するゲイン制御を行な
うゲイン制御手段と、前記所定の信号が検出された場合
に、前記ゲイン制御手段によって所要のゲイン設定が行
なわれている状態のもとで、前記所定の信号を再生した
ときに得られる再生信号の第一の振幅レベルを記憶する
記憶手段と、レーザ出力パワーを可変させていきなが
ら、前記第二の信号を再生したときに得られる再生信号
の第二の振幅レベルを検出する検出手段と、前記第二の
振幅レベルと前記第一の振幅レベルを比較して、比較結
果に基づいて前記レーザ出力パワーを設定するレーザ出
力パワー設定手段を備える。
【0014】本発明の記録媒体の製造方法によれば、デ
ィスクに対して少なくともデータ記録を行なうことがで
きる特定の試験用ディスクドライブ装置によって、所要
のトラックに対して第一、第二の信号を記録するように
している。したがって、市場で普及している製品として
のディスクドライブ装置において当該ディスクを使用す
る場合において、当該ディスクに対応してディスクドラ
イブの各種調整を行う信頼性の高い信号として、前記第
一、第二の信号を用いることができる。
【0015】また、ディスクドライブ装置として、製造
時に特定の試験用ディスクドライブ装置によって記録さ
れている所定の信号を再生した場合の再生信号の振幅レ
ベルに基づいて、当該ディスクドライブ装置で記録した
第二の信号の再生信号の振幅レベルを調整するようにし
ている。つまり、異なるディスクドライブ装置において
前記再生信号の振幅レベルの調整を行なう場合でも、前
記所定の信号により同等の調整を行なうことができるよ
うになり、前記所定の信号に基づいた再生信号の振幅レ
ベルを設定することができる。
【0016】さらに、特定の試験用ディスクドライブ装
置によってディスクに記録されている所定の信号を、フ
ォーカスバイアス値を可変させていきながら再生した場
合のジッタ量の検出を行ない、検出されたジッタ量に基
づいて最適とされるフォーカスバイアス値を設定するよ
うにしている。これにより、異なるディスクドライブ装
置においてフォーカスバイアス値の調整を行なう場合で
も、前記所定の信号により同等の調整を行なうことがで
きるようになり、前記第一の信号に基づいたフォーカス
バイアス値を設定することができる。
【0017】またさらに、特定の試験用ディスクドライ
ブ装置によってディスクに記録されている所定の信号を
再生した場合の振幅レベルに基づいて、最適とされるレ
ーザ出力パワーを設定するようにしている。この場合
も、異なるディスクドライブ装置においてレーザ出力パ
ワーの調整を行なう場合でも、前記所定の信号により同
等の調整を行なうことができるようになり、前記第一の
信号に基づいたレーザ出力パワーを設定することができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を以下
の順序で説明する。 1.ディスクドライブ装置の構成 2.パイロット信号の記録 3.製品ドライブ装置のキャリブレーション 4.パイロット信号を用いた各種処理の処理遷移
【0019】1.ディスクドライブ装置の構成 図1は、本実施の形態のディスクドライブ装置の構成例
を説明するブロック図である。なお、本実施の形態にお
いては、工場において使用される試験用のディスクドラ
イブ装置と、一般の製品として市場に普及するディスク
ドライブ装置がある。これらのディスクドライブ装置に
おいて、試験用のディスクドライブ装置は例えば工場内
などにおいて使用される特定のドライブ装置とされ、特
に記録特性などが保証され記録/再生動作における特性
が保証されているものとされる。しかし、要部の構成例
としては双方のドライブ装置ともに図1のブロック図と
して示すこととする。なお、各ドライブ装置の構成とし
ては、それぞれに特化された部分もあり、図1に示す構
成全てが、必ずしも双方のドライブ装置に構成されなけ
ればならないものではない。また、本明細書ではこれら
のドライブ装置の双方を示す場合ディスクドライブ装置
10といい、試験用のディスクドライブ装置を示す場合
は試験用ドライブ装置、市場に普及しているディスクド
ライブ装置を示す場合は製品ドライブ装置ということに
する。
【0020】図1に示すディスク16は、ディスクドラ
イブ装置10に装填されると図示されていないターンテ
ーブルに載せられて、記録/再生動作時においてスピン
ドルモータ17によって一定線速度(CLV)もしくは
一定角速度(CAV)で回転駆動される。そして以下説
明するレーザダイオード11、対物レンズ15などから
なる光学系によってディスク16の記録面に記録されて
いるデータの読み出し、またはディスク16の記録面に
対するデータの記録が行われる。
【0021】レーザ光の発光源となるレーザダイオード
11から出力されたレーザ光は、このレーザ光の偏光波
を透過するようにされているビームスプリッタ12を介
して反射ミラー14に到達する。また、レーザ光は直線
偏光とされるが多少の偏光分布を有しており、ビームス
プリッタ12で反射される光束がある。このようにレー
ザダイオード11から出力されてビームスプリッタ12
で反射した光束は、レーザ出力パワーモニタ用のフォト
ディテクタ13到達する。フォトディテクタ13で検出
されたレーザ光は、所要の電流Imに変換されてレーザパ
ワー制御用の誤差アンプ(Auto Power Control)21に
供給される。また、誤差アンプ21にはレーザパワー制
御部22からレーザパワー出力の基準となる電流Ioutが
供給される。したがって、誤差アンプ21からは現在検
出されているレーザ光と予めディスクドライブ装置10
において規定されている基準レベルに応じた電流が出力
され、レーザダイオード11を制御するトランジスタ素
子23のインピーダンスを制御する。これにより、レー
ザダイオード11におけるレーザ光の出力パワーがIm
= Ioutとなるような制御が行なわれ、レーザ光の出力
パワーを一定に保つことができる。
【0022】レーザパワー制御部22から出力される電
流Ioutは、制御部30から供給されるパワー設定信号
に基づいて、当該レーザパワー制御部22に設けられて
いるレジスタに記憶されている値を設定することによっ
て変更することが可能とされている。したがって電流Io
utとしては、例えばデータ記録パワー、データ再生パワ
ー、データ消去パワーなど、各動作に対応した所要の出
力波形となるように制御可能とされる。
【0023】ビームスプリッタ12を透過して反射ミラ
ー14に到達したレーザ光は、ここで反射されて、さら
に対物レンズ15を介すことによって、ディスク16の
記録面に照射される。対物レンズ15は二軸機構29に
よってトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能
に支持されている。なお、対物レンズ15の焦点位置が
ディスク16の記録面の表面に合焦している状態を、ジ
ャストフォーカスという。
【0024】ディスク16の記録面に照射されたレーザ
光は、記録面上におけるピットが形成されている部分で
はその偏光方向が回転する。すなわち、ディスク16か
らの反射光としては、ピットが形成されている部分とピ
ットが形成されていない部分(ランド)では偏光方向が
異なる。したがって、ディスク16で反射して反射ミラ
ー14を介してビームスプリッタ12に到達したレーザ
光のうち、例えばピットで反射して偏光方向が変わった
レーザ光が反射されて、再生データ検出用のフォトディ
テクタ20に到達する。フォトディテクタ20は例えば
4分割された検出領域を有して構成され、各検出領域に
よる検出電流は、電流/電圧検出器24に供給される。
そして、例えばこの図に示す例では、フォーカスエラー
信号FESO、トラッキングエラー信号TESO、及び
全ての検出領域で検出された検出電流を加算した和信号
SUMが形成される。
【0025】フォーカスエラー信号FESO、トラッキ
ングエラー信号TESOは、レーザ光の出力パワーに応
じてそのレベルは変化してしまうのを避けるために、そ
れぞれオートゲインコントロール回路(Auto Gain Cont
rol・・・以下、頭文字を取ってAGC回路という)2
5、AGC回路26において、和信号SUMに基づいて
所要の出力レベルが得られるように制御される。AGC
回路25によってゲイン調整されたフォーカスエラー信
号FESはA/D変換器27によってデジタル信号に変
換されて、例えばとしてマイクロプロセッサユニットな
どによって構成されている駆動制御部30に供給され
る。
【0026】駆動制御部30に供給されるフォーカスエ
ラー信号FESは、後述するように所要のフォーカスバ
イアスが与えられ、この図には示していない補償フィル
タを介したうえで、フォーカスドライブ信号としてD/
A変換器31に出力される。このD/A変換器31でア
ナログ信号に変換されたフォーカスドライブ信号FS
は、二軸ドライバ28に供給される。そして二軸ドライ
バ28はフォーカスドライブ信号FSに基づいて二軸機
構29を駆動する。また、AGC回路26によってゲイ
ン制御されたトラッキングエラー信号TESも、例えば
A/D変換器91によってデジタル信号に変換された後
に、例えば駆動制御部30に供給される。そして、本明
細書では詳細な説明は省略するが、駆動制御部30はト
ラッキングエラー信号TESに基づいて所要のトラッキ
ングドライブ信号TSを形成する。そして、D/A変換
器92でデジタル信号に変換された後に、対物レンズ1
5の駆動制御手段とされる二軸ドライバ28に供給され
る。
【0027】二軸ドライバ28は、例えばフォーカスコ
イルドライバ、及びトラッキングコイルドライバを備え
て構成される。フォーカスコイルドライバは、フォーカ
スドライブ信号FSに基づいて生成した駆動電流を二軸
機構29のフォーカスコイルに供給することにより、対
物レンズ15をディスク面に対して接離する方向(フォ
ーカス方向)に駆動する。また、トラッキングコイルド
ライバは、トラッキングドライブ信号TSに基づいて生
成した駆動電流を二軸機構28のトラッキングコイルに
供給することで、対物レンズ15をディスク半径方向
(トラッキング方向)に沿って移動させるように駆動す
る。これによって、対物レンズ15、フォトディテクタ
20、AGC回路25、26、制御部30、二軸ドライ
バ29によるトラッキングサーボループ及びフォーカス
サーボループが形成される。
【0028】一方、フォトディテクタ20の出力は、電
流/電圧変換器32にも供給され、ディスク16から読
み出したデータのアドレス情報を含んだ再生信号に変換
された後に、可変ゲイン設定部33に供給される。可変
ゲイン設定部33は制御部30から供給されるVGA
(Variable Gain Amp)設定信号に基づいて再生RF
信号に対してイコライジング処理を施すレベル調整手段
や、等価フィルタ等が備えられている。この可変ゲイン
設定部33によって所要の振幅レベルに調整されて出力
された再生RF信号は、比較器34において基準電圧3
5に基づいて2値化信号(デジタル信号)とされ、PL
L(Phase Locked Loop)回路40に供給される。
【0029】PLL回路40は、位相比較器41、電圧
可変発振回路(Voltage ControledOscillator)42、
ローパスフィルタ44を備えて構成され、入力された二
値化信号のチャンネルビット周波数に同期した再生クロ
ックPLCKを生成する。すなわち、比較器34から供
給された二値化信号は、位相比較器41においてVCO
42から出力された再生クロックPLCKと位相比較さ
れ、位相比較器41によって検出される位相誤差がロー
パスフィルタ44を介することによって位相誤差に応じ
た電圧レベルに変換され、この電圧レベルが位相エラー
信号PEとされる。そして、この位相エラー信号PEに
よってVCO42の発振周波数を制御することによっ
て、二値化信号に同期した再生クロックPLCKが生成
される。このようにして生成された再生クロックPLC
Kは二値化信号とともに、フリップフロップ回路43に
供給され、再生クロックPLCKに同期した再生データ
RDが生成される。
【0030】データ転送制御部50は、図示していない
ホストコンピュータとの所要のデータ通信を行なうため
の通信制御を行なうインターフェース手段とされる、S
CSI(Small Computer Serial Interface)インター
フェース54や、データデコーダ52、データエンコー
ダ56などの例えば記録/再生系の制御を司る部位とさ
れる。再生データRDはアドレス検出部51、データデ
コーダ52に供給される。アドレス検出部51は再生デ
ータRDから当該再生データRDのアドレス信号を抽出
して復調する。データデコーダ52は、アドレス検出部
51によって検出されたアドレス信号に基づいて所要の
アドレス管理を行ないながら、再生データRDのデコー
ド処理を行なう。また、データデコーダ52は再生デー
タRDに付されている例えばECC(Error Collection
Code)などの誤り訂正符号を抽出して、所要の誤り訂
正処理を行ない、当該再生データRDに対して読み出し
エラーの検証を行なう。このデータデコーダ52によっ
てデコードされた再生データRDは、再生バッファ53
において所要のデータ単位の再生データRDが蓄積され
た後に、SCSIインターフェース54を介してホスト
コンピュータに転送する。
【0031】一方、記録動作としては、例えばホストコ
ンピュータからの記録コマンドを受信すると、駆動制御
部30から出力されるレーザパワー設定信号に基づい
て、レーザパワー制御部22において所要のレーザ出力
パワーが設定される記録モードに移行する。記録モード
時において記録すべきデータは、SCSIインターフェ
ース54を介して記録バッファ55に格納される。この
場合も、記録を行なうための所要のデータ単位の記録デ
ータが蓄積された後に、このデータ単位ごとに記録が実
行されている。また、データの記録を行なうディスク1
6上のアドレスはホストコンピュータから供給され、例
えばゲート信号発生器58がアドレス管理を行なう。つ
まり、ゲート信号発生器58は、レーザ光(ビームスポ
ット)がディスク16の記録面を走査している場合に、
アドレス検出部51から供給されるアドレス信号に基づ
いて、ホストコンピュータから指示されたターゲットと
されるアドレスのタイミングで、レーザパワー制御部2
2に対して記録データの書きこみを実行させるタイミン
グ信号を出力する。また、例えばパイロット信号の記
録/再生を行う場合は、後で図2で説明する駆動制御部
30のアドレス設定部86によって、パイロット信号を
記録する記録エリアのアドレスが指定されるようにされ
ている。さらにこのタイミング信号に同期して、デー
タエンコーダ56は記録データ、及び記録データに
対応したデータ同期用の記録クロックをレーザパワー
制御部22に供給する。また、データエンコーダ56
は、ECCフォーマット処理として記録データについて
誤り訂正コードを付加するするようにされている。
【0032】レーザパワー制御部22は前記記録モード
に移行している状態で、タイミング信号、記録クロッ
ク、記録データを入力することで、記録データに
対応した電流Ioutを記録レベルの電流として誤差アンプ
21に供給する。したがって、レーザダイオード11は
電流Ioutに基づいた記録レベルのレーザ光を出力する。
つまり、記録データに対応した電流Ioutによって変調さ
れたレーザ光によって、ディスク16の記録面に記録デ
ータに対応したピットが形成されるようになる。
【0033】また、ディスク16に記録されているデー
タ(ピット)を消去する場合には、例えばホストコンピ
ュータからの消去コマンドを受信すると、駆動制御部3
0から出力されるレーザパワー設定信号に基づいて、
レーザパワー制御部22において電流Ioutとして消去パ
ワーが設定される消去モードに移行する。そして、記録
時と同様にして、ゲート信号発生器51が、アドレス検
出部51から供給されるアドレス信号に基づいて、ホス
トコンピュータから指示された消去を行なうアドレスの
タイミングで、レーザパワー制御部22に対してデータ
消去を実行させるタイミング信号を出力する。これに
より、レーザダイオード11は消去を行なうべきアドレ
スにおいて、消去レベルのレーザ光を出力するようにな
り、ディスク16の記録面に記録されているデータが消
去される。
【0034】ピークボトム検出部80は可変ゲイン設定
部33によって所要のゲイン調整が行なわれた再生RF
信号を入力して、この再生RF信号の振幅におけるピー
クレベルとボトムレベルの検出を行なうことができるよ
うにされている。ここで検出されたピーク/ボトムレベ
ルは、A/D変換器81において、ゲート信号発生部5
8から出力されるタイミング信号のタイミングで、デ
ジタル信号に変換されて駆動制御部30に供給される。
つまり、駆動制御部30はデータ記録が行なわれている
タイミングの再生RF信号の振幅を把握することができ
るようになる。つまり、記録時において再生RF信号の
振幅が最適ではない場合に、可変ゲイン制御部80を制
御して所要の振幅とされる再生RF信号を得ることが可
能になる。
【0035】なお、ディスク16として、例えば相変化
型のディスクを用いて記録/消去を行う場合、レーザパ
ワーの出力レベルを変調することによって、データ記録
を行なうことができる。また、例えば光磁気ディスクに
対して記録/消去を行う場合は、図1に示す構成に対し
て、ディスク16を介して対物レンズ15に対向する位
置にマグネットを備えるようにして、レーザ光の出力と
共に所要の磁界を発生させる制御を行なうことになる。
【0036】図2は駆動制御部30の一部構成例を説明
するブロック図である。駆動制御部30には例えばフォ
ーカスサーボやトラッキングサーボなどの各種サーボを
制御を実行させるマイクロプロセッサユニット(MP
U)80が備えられ、バス81を介して各メモリ手段や
各種信号制御系と接続されている。フォーカスバイアス
/ジッタ量メモリテーブル82には、所要のフォーカス
バイアス値が複数設定されており、各フォーカスバイア
ス値に基づいて形成したフォーカスドライブ信号でによ
るフォーカスサーボ制御を実行しているときに、ジッタ
量検出部70で検出されるジッタ量が格納される。つま
り、MPU80は、このフォーカスバイアス/ジッタ量
メモリテーブル82を参照することで、フォーカスバイ
アス値に対応したジッタ量を検出することができる。し
たがって、検出されたジッタ量の中で最小のジッタ量に
対応したフォーカスバイアス値を検出することができ
る。
【0037】レーザ出力パワー/振幅レベルメモリテー
ブル90は、可変ゲイン設定部33における所要のゲイ
ン設定が行なわれている状態で、パイロット信号を再生
した場合に得られる再生RF信号の振幅レベル値が基準
レベルとして格納される共に、パイロット信号に対応し
たテスト信号を再生する場合の所要のレーザ出力パワー
値が及び、設定されているレーザ出力パワーによって得
られた再生RF信号の振幅レベル値が格納される。つま
り、テスト信号によって得られた振幅レベル値の中で、
パイロット信号によって得られた振幅レベルに最も近い
ものに対応しているレーザ出力パワーを選択することが
でき、この選択された値を、例えば再生時の最適なレー
ザ出力パワーとして設定することできる。なお、フォー
カスバイアス/ジッタ量メモリテーブル82、レーザ出
力パワー/振幅レベルメモリテーブル90に対して、実
際にはバス81を介して各データが格納されるが、図2
では便宜上各メモリに対して直接読み込まれる経路で示
している。
【0038】駆動制御部30に供給されるフォーカスサ
ーボ信号FESは、減算器84において例えばフォーカ
スバイアス/ジッタ量メモリテーブル82に記録されて
いるフォーカスバイアス値の中で、最適とされているフ
ォーカスバイアス値が与えられ、補償フィルタ85を介
したうえで、D/A変換器31に出力される。そしてD
/A変換器31でアナログ信号に変換された後に、フォ
ーカスサーボ信号FSとしてこの図には示していない二
軸ドライバ28に供給される。アドレス設定部86はゲ
ート信号発生器58に対して、例えばパイロット信号の
記録/再生を行う場合のアドレス設定を行なう。したが
って、ゲート信号発生器58はアドレス設定部58で設
定されたアドレスに基づいて、所要のタイミング信号を
生成する。VGA設定部87は、可変ゲイン設定部33
が再生RF信号のゲイン調整を行なうためのVGA設定
信号を出力する。レーザパワー設定部88は所要のレ
ベルのレーザ光を得るために、レーザパワー制御部22
にレーザパワー設定信号を出力する。ライトパターン
設定部89はアドレス設定部86において設定されたア
ドレスに対して記録するパイロット信号のパターン(イ
ンクリメントパターン、6Tパターン、又はデクリメン
トパターンなど)を設定して、図1に示すパターン発生
部59に供給する。
【0039】2.パイロット信号の記録 次ぎに、試験用ドライブ装置によってディスク16上に
おける所要のトラックに記録されるパイロット信号につ
いて説明する。パイロット信号は、例えばディスク16
の製造工程において、試験用などとされる所要の動作特
性(レーザパワー出力やフォーカスバイアスなど)が保
証されて信頼性の高いディスクドライブ装置(試験用ド
ライブ装置)によって記録される信号とされる。つま
り、動作特性が保証された条件の元で記録された信号な
ので、所要の調整を行なうための基準信号として優れた
ものとされる。
【0040】図3は、試験用ドライブ装置によって、パ
イロット信号が記録されているディスク16上のトラッ
ク1周分を帯状に示す模式図である。パイロット信号P
1、P2、P3は太破線で囲んで示されているように、
ディスク16に形成されている隣接した所要のトラック
tr1、tr2、tr3において、隣接している例えば
3個のセクタにわたって記録され、この図に示されてい
る例では、計27セクタに記録される。第一のトラック
とされる中央のトラックtr2ににおける、第一の記録
領域とされている所要のセクタには、第一の信号とされ
る例えば順次マーク長が長くなるインクリメントパター
ンを記録し、このトラックtr2に隣接した第二のトラ
ックとされるトラックtr1、tr3における第二の記
録領域とされている所要のセクタには、第二の信号とし
てトラックtr2に対する漏れ込み量が大きい例えば6
Tパターンなどを記憶する。ディスク16が出荷され、
製品ドライブ装置におて例えばフォーカスバイアスキャ
リブレーションなどを行う場合は、ビームスポットがト
ラックtr2を走査することによりインクリメントパタ
ーンを検出することになるが、ここでトラックtr2に
隣接しているトラックtr1、tr3に漏れこみが大き
いデータパターンを記録するのは、隣接トラックからの
クロストークを考慮して、所要のフォーカスバイアス値
を検出することを目的としている。また、インクリメン
トパターン、6Tパターンともに誤り訂正用のECC符
号(Error Collection Code)を付したデータとして記
憶する。なお、トラックtr1、tr3には例えばレー
ザパワーを通常よりも大きくして記録しても6Tパター
ンと同様の漏れこみを期待することができる。
【0041】図4はディスク16の記録面を平面で示す
図であり、図5はディスク16の記録面におけるディス
ク16の半径方向(一点鎖線矢印)に対応した記録領域
を示す模式図である。なお、図5において各記録領域に
示されている数値は、各記録エリアに対応したセクタの
アドレスを示す。ディスク16外周部分にはリードイン
エリアが形成され、トラックtr1、tr2、tr3は
ディスク16の記録エリアのほぼ最外周における3個の
トラックとされ、これらのトラックの所要のセクタに外
周側から6Tパターン、インクリメントパターン、6T
パターンという順でデータ記録が行なわれることにより
パイロット信号P1、P2、P3が形成される。パイロ
ット信号P(P1、P2、P3)が形成されているトラ
ックtr1、tr2、tr3の内周にはデータフォーマ
ットエリアが形成され、当該ディスク16における例え
ばパーティション等に関わるフォーマット情報が格納さ
れる。さらにデータフォーマットエリアの内周には、ユ
ーザデータの記録/再生が行なわれるデータエリアが形
成される。そして、データエリアの内周側にはリードア
ウトエリアが形成される。
【0042】なお、本実施の形態ではパイロット信号P
をディスク16の記録可能エリアの最外周側に記録する
例を挙げて説明しているが、例えば最内周側に記録する
ようにしても良い。また、本実施の形態ではトラック1
周分あたり例えば3箇所にパイロット信号を形成する例
を挙げたが、3箇所に限定されるものではない。このよ
うに、ディスク16の製造段階においてパイロット信号
を記録することにより、このパイロット信号Pを用いて
ディスク16の出荷時の検査を行なうことができるの
で、出荷するディスク16の信頼性を向上することがで
きるようになる。さらに、パイロット信号Pが記録され
ているディスク16を、市場で普及している製品ドライ
ブ装置で使用する場合に、このようなパイロット信号に
基づいてレーザ出力パワーキャリブレーションやフォー
カスキャリブレーションを行なうことによって、精度の
高い校正を行なうことができるようになる。
【0043】試験用ドライブ装置はこのようなパイロッ
ト信号P(P1、P2、P3)の記録を行なうと、これ
らのパイロット信号Pの記録状態を検証する。まず、パ
イロット信号Pの読み出しを行なって、これらのパイロ
ット信号Pに付されている誤り訂正符号により誤り訂正
処理を行なう。これにより、パイロット信号の記録状
態、及び再生状態を検証することができるようになる。
ここで、誤り訂正処理の結果に問題が無かった場合は、
当該パイロット信号Pを再生した場合の再生RF信号の
振幅を測定する。なお、この誤り訂正処理によって、誤
り訂正を行なうことができなかった場合は、誤り訂正不
可とされたパイロット信号が記録されていたセクタに欠
陥があるとみなす。そして、これらのセクタを例えば順
次マーク長が短くなるデクリメントパターンなどとされ
るパイロット信号として規定されている信号とは異なる
パターンのデータで上書きして、以降その記録エリアを
読み出すことができないようにして、パイロット信号と
しては使用することができないようにする処理を施す。
【0044】再生RF信号の測定は、ピークボトム検出
部80において行なわれる。ディスク16の特性として
例えば感度や、または反射率が低い場合には、所定のレ
ーザ出力パワーに対応して得られる再生RF信号の振幅
が想定値よりも低くなる。また逆に感度、反射率が比較
的高い場合は、再生RF信号の振幅が想定値よりも高く
なる。このような場合、例えばアシンメトリ補正などを
行なって、再生RF信号の振幅の補正を行なう。そし
て、再生RF信号の振幅を所要のレベルに補正すること
ができた場合は、当該ディスク16を良品として出荷す
る。つまり、製品ドライブ装置においては、試験ドライ
ブ装置で記録されたパイロット信号を基準として各種調
整を行なうことにより、各製品ドライブ装置に対応した
最適な調整結果を得ることができるようになる。
【0045】3.製品ドライブ装置の調整 例えば、製品ドライブ装置においても前記したように、
ディスク16に記録されているパイロット信号を再生す
ることによって得られる再生RF信号の振幅を測定し
て、この振幅が当該製品ドライブ装置において最適なも
のとなるように、調整を行なえば良い。この場合、まず
ディスク16からパイロット信号を読み出してパイロッ
ト信号の再生RF信号の振幅を測定してその測定値を基
準値として規定する。その後、製品ドライブ装置によっ
てディスク16の所要の記録エリアにパイロット信号と
同様の記録パターンとされるテスト信号を記録して再生
し、このときの再生RF信号が基準値とされているパイ
ロット信号の再生RF信号の振幅と同等になるように可
変ゲイン設定部33を制御すれば良い。
【0046】ところで、記録ピット(マーク)のディス
ク回転方向の長さに情報を持たせた記録方式では、前記
記録ピットを読み出して復調した再生データにおいて、
該再生データの本来のパルス波形(記録ピットの長さに
対応している)は、例えば再生クロックPLCKの整数
倍となるはずである。しかし、記録時におけるピット間
の熱干渉や、再生時のノイズなどさまざまな要因によっ
て、再生データのパルス波形が理想の波形と比較して変
化して見える場合があり、これが位相エラー信号として
検出される。ジッタとは位相エラー信号に対応している
再生データ波形の変化量を定量的に表した数値である。
【0047】以下、図6は位相エラー信号PEを生成す
る例を説明する図である。位相エラー信号は、図1で説
明したようにPLL回路40のローパスフィルタ44か
ら出力される信号とされる。PLL回路40において、
位相比較器41には、例えば図6(a)に示されている
再生クロックPLCKと、例えば図6(b)に示されて
いる比較器34で2値化された2値化信号が供給され
る。そして位相比較器41による比較結果として、例え
ば図6(c)に示されている位相比較出力信号が出力さ
れる。この位相比較出力信号は、再生クロックPLCK
のパルスの立ち上がりと、2値化信号のパルスの立ち上
がりの位相差tsに応じたパルス波形を有した信号とさ
れる。そして、この位相比較出力信号をVCO42によ
って電圧値に変換すると、図6(d)に示されている位
相エラー信号PEが生成される。
【0048】図7は位相エラー信号PEに基づいてジッ
タ量を求めるジッタ量演算器70の構成例を説明する図
である。PLL回路40から出力される位相エラー信号
PEは、A/D変換器61を介してジッタ量演算器70
に供給される。A/D変換器61は再生クロックPLC
Kのタイミングでデジタル変換処理を行うようにされて
いるので、ジッタ量演算器70には再生クロックPLC
Kに同期したタイミングでデジタル化された位相エラー
信号PEが供給されるようになる。以降、デジタル化さ
れた位相エラー信号を「DPE」という符号を付して説
明する。
【0049】図7に示すジッタ量演算器70に供給され
た位相エラー信号DPEは、まず2乗演算器71におい
て2乗される。これは、符号の処理を無くすためとされ
ているので、例えば位相エラー信号DPEの絶対値を採
って平均化するようにしても良い。2乗された位相エラ
ー信号DPEは加算器(アダー)72に供給されて、メ
モリ73から出力される積算データとの積算処理を行な
い、積算結果としての積算データをメモリ73に出力す
る。なお、メモリ73に格納される積算データはゲート
信号発生器51から出力されるタイミング信号の立下
りのタイミングでクリアされる。
【0050】また、カウンタ75は再生クロックPLC
Kのクロック数のカウントを行なうようにされ、このカ
ウント出力とメモリ73から出力される積算データはレ
ベルシフタ76に供給される。このレベルシフタ76で
は、タイミング信号の立ち上がりのタイミングで、再
生クロックPLCKのカウント数だけ積算データをシフ
トするようにして、積算データを平均化するようにされ
ている。そして、レベルシフタ76によって平均化され
た積算データは、平方根演算器77に供給され平方根演
算処理が施されてジッタ量として出力され、フォーカス
バイアス/ジッタ量メモリテーブル82に格納される。
なお、2乗演算器71、加算器72、メモリ73、カウ
ンタ75は再生クロックPLCKに同期したタイミング
で上記した動作を実行するようにされる。
【0051】以下、例えば製品ドライブ装置で行なわれ
るキャリブレーションの一例を説明する。製品ドライブ
装置では、ディスク16を使用する際に、レーザ出力パ
ワーのキャリブレーション(パワーキャリブレーショ
ン)行うが、このとき、試験ドライブ装置で記録された
パイロット信号を所要のレーザ出力パワーで再生した時
に得られる再生信号の振幅レベルを基準として、レーザ
出力パワーの設定を行なうことができる。この場合、可
変ゲイン設定部33において所要のゲイン制御が行なわ
れている状態で、パイロット信号の再生を行なって、こ
の場合の再生信号の振幅レベルを基準値として記憶す
る。さらに、ディスク16の所要の記録エリアにパイロ
ット信号と同様の記録パターンとされるテスト信号を記
録する。そして、駆動制御部30は、レーザ出力パワー
/振幅レベルメモリテーブル90のレーザ出力パワーエ
リアに設定されているレーザ出力パワーを可変させてい
きながら、各レーザ出力パワーに対応した再生信号の振
幅レベルを検出していき、レーザ出力パワー/振幅レベ
ルメモリテーブル90の振幅レベルに格納していく。そ
して、前記レーザ出力パワーエリアに設定されている全
てのレーザ出力パワーによってテスト信号の再生が終わ
ると、前記振幅レベルエリアに格納された振幅レベルの
検索を行ない、パイロット信号を再生した場合に得られ
た基準値として振幅レベルに対応したレーザ出力パワー
を当該製品ドライブ装置における最適なレーザ出力パワ
ーとして設定する。
【0052】また、製品ドライブ装置では、パイロット
信号から得られるジッタ量に基づいて、フォーカスバイ
アスキャリブレーションを行なうこともできる。以下、
図8乃至図10にしたがい、フォーカスバイアスキャリ
ブレーションについて説明する。本実施の形態のパイロ
ット信号は、前記したように隣接トラックからのクロス
トークを考慮してジッタ量の検出を行なうため、例えば
3トラックにわたって形成され、その中央のトラックt
r2に例えばインクリメントパターン、またトラックt
r2に隣接するトラックtr1、tr3に例えば6Tパ
ターンを記録することで形成されている。つまり、ジッ
タ量の検出を行う場合、ビームスポットはトラックtr
2を走査することになるが、このとき、トラックtr
1、tr3のクロストークを考慮した状態でのジャスト
フォーカスポイントを検出することができる。
【0053】図8は、ジッタ量とフォーカス位置の関係
を説明する図であり、縦軸方向にジッタ量、横軸方向に
フォーカス位置(−2μm〜+2μm)、及びこのフォ
ーカス位置に対応したフォーカスバイアス値(−Fa〜
+Fb)を示している。図8において、□印で示されて
いる曲線Laは、インクリメントパターンのみが記録さ
れクロストークを考慮していないパイロット信号が記録
されている場合のジッタ量/フォーカス位置の関係を示
している。また同じく図8において、○印で示されてい
る曲線Lbは、本実施の形態としてパイロット信号Pが
記録されている場合のジッタ量/フォーカス位置の関係
を示している。
【0054】なお、この図に横軸方向に示されている値
として、「0」を起点として「+」側の値は、ディスク
16の記録面に対して対物レンズ15の焦点位置(フォ
ーカス位置)が手前側に位置する状態、すなわち、対物
レンズ15がディスク16の記録面の表面に対してジャ
ストフォーカス点を得るために規定されている位置より
も離れた位置にある状態を示す。また「−」側の値は、
ディスク16の記録面に対して対物レンズ15の焦点位
置が奥側に位置する状態、すなわち、対物レンズ15が
ディスク16に対してジャストフォーカス点を得るため
に規定されている位置よりも近い位置にある状態を示
す。
【0055】再生信号にクロストークの影響がない場
合、例えば曲線Laに示されているように、フォーカス
位置がディスク16の記録面に対して−1.5μmから
+0.5μmの範囲にある場合は、ほぼジッタが生じな
い状態となる。つまり、この場合のフォーカスバイアス
値としては、フォーカス位置が−1.5μmから+0.
5μmの間とされていれば、ジャストフォーカス位置
「0」から外れ、デフォーカス状態であったとしても、
再生特性にほとんど影響を与えることがないといえる。
【0056】また、再生信号にクロストークの影響が現
れる場合は例えば曲線Lbから解るように、曲線Laに
対してフォーカス位置に応じてジッタ量が大きく変化す
る。このようにクロストークが要因でジッタ量が変化し
たり、また、デフォーカス状態においてもジッタ量が変
化するのは以下に示す現象とされていることが考えられ
る。
【0057】図9は、トラックtr2にインクリメント
パターンのみが記録されクロストークを考慮していない
パイロット信号が形成されている場合に、ビームスポッ
トSpがトラックTr2を走査する場合を説明する模式
図である。図9(a)は、ジャストフォーカス状態を示
しており、ビームスポットSpの形状は、ほぼ円形とさ
れる。しかし、図9(b)に示されている例では、対物
レンズ15のフォーカス位置がディスク16の記録面に
対して手前側にデフォーカスした状態、すなわち現在の
フォーカスバイアス値が規定されているフォーカスバイ
アス値よりも小さい状態を示しており、ビームスポット
はディスク16の回転方向、すなわちトラックの長手方
向を長辺とする楕円形状になる。また、図9(c)に示
されている例では、対物レンズ15のフォーカス位置が
ディスク16の記録面に対して奥側にデフォーカスした
状態、すなわち現在のフォーカスバイアス値が規定され
ているフォーカスバイアス値よりも大きい状態を示して
おり、ビームスポットSpはディスク16の半径方向を
長辺とする楕円形状になる。図9(b)(c)に示した
ように、ビームスポットSpが楕円状に変形するのは、
レーザダイオード11、対物レンズ15などからなる光
学系に非点収差が存在するためとされる。
【0058】図9に示すようにインクリメントパターン
が記録されているトラックtr2の隣接トラック(tr
1、tr3)にデータの書きこみが行なわれていない
と、非点収差によってビームスポットSpが変形して隣
接したトラックtr1、tr3を走査しても、信号が記
録されていないのでクロストークが検出されず、ジッタ
量は図8に示した曲線Laに対応したものとなる。つま
り、デフォーカス状態にもかかわらず、ジッタ量は良好
なものとして検出されるようになる。
【0059】また、図10に示されているように本実施
の形態のパイロット信号Pを記録した状態でビームスポ
ットSpがトラックtr2を走査した場合、非点収差に
よってビームスポットSpが変形すると、隣接している
トラックtr1、tr3に記録されている6Tパターン
によるクロストークの影響が現れる。図10(a)は、
ジャストフォーカスとされてビームスポットSpは変形
していないので、クロストークによる影響は少ない状態
とされる。なお、図示されているように、隣接トラック
tr1、tr3の6Tパターンにもビームスポットは照
射されているが、ビームスポットはその進行方向(ディ
スクの回転方向)に対して解像度が高くなるようにされ
ているので、半径方向に隣接して位置している6Tパタ
ーンによる影響は少ないものとなる。
【0060】しかし、図10(b)に示されているよう
に、対物レンズ15のフォーカス位置がディスク16の
記録面に対して手前側にデフォーカスして、ビームスポ
ットの形状がディスク16の回転方向、すなわちトラッ
クの長手方向を長辺とする楕円形状になった場合、光学
的な読み取り解像度が低下してジッタ量も増加すること
になる。同様に図10(c)に示されている例におい
て、対物レンズ15のフォーカス位置がディスク16の
記録面に対して奥側にデフォーカスした場合も、ビーム
スポットがディスク16の半径方向を長辺とする楕円形
状に変形することにより、光学的な読み取り解像度が低
下してジッタ量も増加することになる。
【0061】このようにして、本実施の形態のパイロッ
ト信号Pに基づいて検出されたジッタ量は、ビームスポ
ットSpのデフォーカス量に対応している。したがっ
て、このジッタ量が最も小さくなるようにフォーカスバ
イアス値を設定することで、当該製品ドライブ装置にお
いて最適なフォーカスバイアス値を得ることができるよ
うになる。なお、ジッタ量の検出方法としては前記した
場合と同様であり説明は省略する。フォーカスバイアス
キャリブレーションを行う場合は、フォーカスバイアス
値を可変していきながら、フォーカスバイアス値毎のジ
ッタ量を検出してフォーカスバイアス/ジッタ量メモリ
テーブル82に格納していく。フォーカスバイアス/ジ
ッタ量メモリテーブル82にはフォーカスバイアス値と
して、図8に示す例えば「−Fa」〜「+Fb」までの
フォーカスバイアス値を格納しておく。そして、これら
のフォーカスバイアス値をフォーカスエラー信号に加え
た状態でのジッタ量を検出することになるが、フォーカ
スバイアス値「−Fa」〜「+Fb」までインクリメン
トさせて、各フォーカスバイアス値に対応したジッタ量
をフォーカスバイアス/ジッタ量メモリテーブル82の
ジッタ量エリアに格納していく。そして、フォーカスバ
イアス値「−Fa」〜「+Fb」に対応したジッタ量が
格納された時点でジッタ量の検索を行ない、最小のジッ
タ量に対応したフォーカスバイアス値を、当該製品ドラ
イブ装置におけるフォーカスバイアス値として設定す
る。図8の例ではジッタ量が最小として示されている、
例えばフォーカスバイアス値「F0」がフォーカスバイ
アス値として設定される。
【0062】4.パイロット信号を用いた各種処理の処
理遷移 図11は試験ドライブ装置によって行なわれるパイロッ
ト信号の記録、検査に関わる遷移を説明するフローチャ
ートである。まず、パイロット信号を形成するトラック
にアクセスして、所要のセクタにパイロット信号の信号
パターンを記録する(S001)。ここで記録される信
号パターンは、例えばインクリメントパターンまたは6
Tパターンとされる。そしてステップS001で書きこ
んだ信号パターンを再生して(S002)、当該信号パ
ターンに付されている誤り訂正符号に基づいて誤り訂正
処理を行なう(S003)。誤り訂正処理の結果が「O
K」であると判別した場合は(S004)、再生RF信
号の振幅の測定を行ない(S005)、さらに再生RF
信号の振幅が「OK」であると判別した場合は(S00
6)、現在までに信号パターンを記録したセクタ数の判
別を行なう(S007)。そして、信号パターンを記録
したセクタ数がN個以上ではないと判別した場合はステ
ップS001に戻り信号パターンの記録を継続する。こ
こで、判別されるセクタ数は、本実施の形態では例えば
図3に示したように3個のパイロット信号を形成するた
めに必要なセクタ数として、例えば27個とされる。
【0063】また、信号パターンを記録していくうえ
で、ステップS004における誤り訂正処理の判別結果
や、ステップS006における再生RF信号の振幅の判
別結果が「NG」とされた場合は、当該セクタに対して
例えばデクリメントパターンなどを上書きする処理を行
ない(S008)、当該セクタをパイロット信号として
利用することができないような処置を施す。そして、
「NG」とされたセクタ数をカウントアップする(S0
09)。
【0064】このようにして、インクリメントパター
ン、6Tパターン、またはデクリメントパターンを例え
ば27個のセクタに記録した時点で、試験ドライブ装置
における当該ディスクの試験は終了する(S010)。
つまり、記録を行なったセクタにディフェクトなどの問
題が無かった場合は、27個のセクタにインクリメント
パターン、6Tパターンのいずれかが記録された状態と
なる。また、例えば1個のセクタに問題がありデクリメ
ントパターンが記録された場合は、他の26個のセクタ
にインクリメントパターンまたは6Tパターンのいずれ
かが記録された状態となる。
【0065】図11に示すフローチャートでは、ステッ
プS010までが例えば試験ドライブ装置において行な
われる処理工程として示している。つまり以上説明した
処理工程が終了した時点で、誤り訂正処理、再生RF信
号の振幅の判別結果が「NG」とされたセクタ数が明ら
かになる。したがって、試験終了後に、「NG」セクタ
数の識別を行ない(S101)、「NG」セクタ数が所
定数以下であったディスク16が良品であり、検査合格
とすることができる(S102)。この良品ディスクに
は信頼性の高いパイロット信号が記録されているとする
ことができ、以降、当該ディスク16が市場に出まわっ
て製品ドライブ装置において使用される場合でも、パイ
ロット信号に基づいて精度の高い調整を行なうことがで
きるようになる。一方、「NG」セクタ数が所定数以上
であったディスク16は、正常な記録/再生を行なうこ
とが困難な「NGディスク」であるとみなすことができ
る(S103)。つまり、試験用とされている特定の試
験用ドライブ装置において記録/再生を良好に行なえな
いのは、その原因がディスク16にあるものとし、この
ようなディスク16が市場に出まわっても良好な記録/
再生を行なうことができないものとして、出荷しないよ
うにすることができる。
【0066】図12は、図11に示したフローチャート
において良品とされたディスクを製品ドライブ装置で用
いる場合に行なわれる所要のキャリブレーションを行な
って通常動作状態に至るまでの遷移例を説明するフロー
チャートである。製品ドライブ装置にディスク16が装
填されると(S201)、まず、試験用ドライブ装置に
よって記録されたパイロット信号を検索する(S20
2)。さらに、ディスク16の記録面の所要の位置(本
実施の形態では最外周)においてパイロット信号が検出
されたら(S203)、パイロット信号を形成している
各セクタに対して誤り訂正処理を行なう(S204)。
そして、誤り訂正処理の結果が「OK」であると判別し
た場合(S205)、さらに、読み出されたパイロット
信号が規定されているフォーマットに対応したものであ
るか否かの判別を行ない(S206)、フォーマットに
対応したものであると判別した場合は、このパイロット
信号を用いた各種処理に移行する。まず例えばパイロッ
ト信号に基づいて再生RF信号の振幅調整を行ない(S
207)、当該製品ドライブ装置において現在装填され
ているディスクを使用する際に最適な再生RF信号の振
幅レベルが得られるようにする。
【0067】さらに、パイロット信号に基づいてパワー
キャリブレーション(S208)、フォーカスバイアス
キャリブレーション(S209)を行なって、当該製品
ドライブ装置における所要のレーザ出力パワー、フォー
カスバイアス値を求めて、通常動作状態に移行する(S
210)。また、ステップS203においてパイロット
信号が検出されなかった場合は、ディスク16または製
品ドライブ装置において何らかの支障があるものとみな
して、通常動作に状態には移行せずホストコンピュータ
にエラーを返すようにする(S211)。
【0068】このように、本発明では、ディスク16の
出荷時に特定の試験用ドライブ装置によって信頼性の高
いパイロット信号を記録するようにしているので、製品
ドライブ装置においてはこのパイロット信号を基準にし
て、再生RF信号の振幅レベル、フォーカスバイアスキ
ャリブレーションなどの所要の調整を行なうことができ
るようになる。
【0069】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の記録媒体
の製造方法では、ディスクの出荷時において、記録/再
生などの動作特性が保証されている特定の試験用のディ
スクドライブ装置によって、パイロット信号(第一、第
二の信号)を記録するようにしている。したがって信頼
性の高いパイロット信号を記録した状態で、ディスクを
出荷することができる。また、前記パイロット信号を記
録することができなかった場合は、当該パイロット信号
を記録した記録領域に、当該パイロット信号とは異なる
信号を上書きして記録するようにしている。したがっ
て、以降その記録領域をパイロット信号として使用させ
ないようにすることができ、良好なパイロット信号を保
証することができるようになる。
【0070】さらに、前記パイロット信号とは異なる信
号を上書きした回数をカウントするようにしているの
で、そのカウント値が所定回数を上回ったら、そのディ
スクを不良品であるとみなすことができるようになり、
出荷されるディスクの品質を向上することができる。
【0071】また、本発明のディスクドライブ装置は、
動作特性が保証されている特定の試験用のディスクドラ
イブ装置によって記録されたパイロット信号を検出する
手段を備えている。これにより、このパイロット信号
と、当該ディスクドライブ装置(製品ドライブ装置)に
よって記録した第二の記録信号を再生したときの再生信
号の振幅レベルを比較して、信頼性の高いパイロット信
号の振幅レベルを基準レベルとして、当該ディスクドラ
イブ装置のゲイン調整を行なうことができる。つまり、
製品ドライブ装置に記録特性などのばらつきがある場合
でも、前記パイロット信号に基づいたゲイン調整を行う
ことで、良好な校正結果を得たうえでそのディスクを使
用することができるようになる。したがって、複数の製
品ドライブ装置において同一のディスクにを使用する場
合でも、各製品ドライブ装置において当該ディスクの特
性に対応した再生信号の振幅レベルを設定することが可
能になり、製品ドライブ装置間の互換を保証することが
できるようになる。
【0072】また、パイロット信号を再生した場合に検
出されるジッタ量を見ながら、最適なフォーカスバイア
ス値を設定することができるので、当該ディスクにとっ
て最適とされるフォーカスバイアス値を設定した状態
で、記録/再生動作を行なうことができる。つまり、複
数の製品ドライブ装置において同一のディスクにを使用
する場合でも、各製品ドライブ装置において当該ディス
クの特性に対応した最適なフォーカスバイアス値を設定
して記録/再生動作を行なうことができるようになる。
【0073】また、パイロット信号から得られる再生信
号の振幅レベルと、テスト用として製品ドライブ装置側
で記録したパイロット信号に対応したテスト信号の振幅
レベルを比較することによって、パイロット信号と同等
の振幅レベルを得ることができるレーザ出力パワーを設
定することができる。これにより、各製品ドライブ装置
において当該ディスクの特性に対応した最適なレーザ出
力パワーを設定した状態で記録/再生動作を行なうこと
ができるようになる。
【0074】このように、本発明のディスクドライブ装
置は、装填されたディスクから動作特性が保証されてい
る特定の試験用のディスクドライブ装置によって記録さ
れたパイロット信号を検出することができるようにして
いるので、このパイロット信号を利用して、例えば再生
信号の振幅レベル、フォーカスバイアス値、レーザ出力
パワー等のディスクドライブ装置の特性に関わる各種調
整を行なうことができるようになる。また、装填された
ディスクから前記パイロット信号を検出することができ
なかった場合、ディスクドライブ装置はそのディスクに
支障があるものと判別することで、パイロット信号に基
づいて動作環境が保証されない状態での記録/再生を行
なわないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のディスクドライブ装置の
構成例を示すブロック図である。
【図2】図1に示されている駆動制御部の構成例を示す
ブロック図である。
【図3】ディスクのトラックに記録されるパイロット信
号の構成例を説明する模式図である。
【図4】ディスク記録面におけるパイロット信号の記録
位置を説明する模式図である。
【図5】ディスクに形成される記録領域をディスク半径
方向に示す模式図である。
【図6】位相エラー信号を説明する波形を示すタイミン
グチャートである。
【図7】ジッタ量演算部の構成例を説明する図である。
【図8】フォーカスバイアスとジッタ量の関係を示す図
である。
【図9】ビームスポットのデフォーカス状態を説明する
模式図である。
【図10】本実施の形態のパイロット信号に対応させて
ビームスポットのデフォーカス状態を説明する模式図で
ある。
【図11】ディスクにパイロット信号を記録する場合の
処理遷移を示すフローチャートを示す図である。
【図12】ディスクに記録されたパイロット信号に基づ
いて各種調整を行なう処理遷移を示すフローチャートを
示す図である。
【符号の説明】
10 ディスクドライブ装置、16 ディスク、22
レーザパワー制御部、30 駆動制御部、40 PLL
回路、50 データ転送制御部、70 ジッタ量演算
部、80 ピークボトム検出部、82 フォーカスバイ
アス/ジッタ量メモリテーブル、90 レーザ出力パワ
ー/振幅レベルメモリテーブル、tr1,tr2,tr
3 トラック、P1,P2,P3 パイロット信号

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともデータ記録を行なうことがで
    きる特定の試験用ディスクドライブ装置によって、 ディスクに形成される第一のトラック内の1又は複数の
    第一の記録領域に第一の信号を記録する工程と、 前記第一のトラックに隣接する第二のトラックにおい
    て、前記第一の記録領域に隣接する第二の記録領域に、
    前記第一の信号とは異なる第二の信号を記録する工程
    と、 を備えたことを特徴とする記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第一、第二の信号を再生して、前記
    第一、第二の信号の再生信号に対して所要の検証を行な
    う工程と、 前記第一、第二の信号の検証結果に基づいて、前記第
    一、第二の信号を前記第一、第二の信号とは異なる第三
    の信号で上書きする工程と、 を備えたことを特徴とする請求項1に記載の記録媒体の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第一、第二の信号を前記第三の信号
    で上書きした回数をカウントする工程を備えたことを特
    徴とする請求項2に記載の記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 装填されたディスクの所要の位置に対し
    て、当該ディスクの製造時に特定の試験用ディスクドラ
    イブ装置によって記録されている所定の信号を検出する
    信号検出手段と、 前記ディスクに対して前記所定の信号に対応した第二の
    信号を記録することができる信号記録手段と、 前記ディスクに記録されている前記所定の信号、及び第
    二の信号を再生することができる信号再生手段と、 前記所定の信号が検出された場合に、 前記信号再生手段によって再生された前記所定の信号の
    再生信号の振幅レベルに基づいて、前記第二の信号の再
    生信号の振幅レベルを調整するゲイン制御を行なうゲイ
    ン制御手段と、 を備えたことを特徴とするディスクドライブ装置。
  5. 【請求項5】 前記信号検出手段によって前記ディスク
    から前記所定の信号を検出することができなかった場合
    に、前記ディスクを使用不可と判別する判別手段と、 を備えたことを特徴とする請求項4に記載のディスクド
    ライブ装置。
  6. 【請求項6】 装填されたディスクの所要の位置に対し
    て、当該ディスクの製造時に特定の試験用ディスクドラ
    イブ装置によって記録されている所定の信号を検出する
    信号検出手段と、 前記ディスクに記録されている所定の信号を再生するこ
    とができる信号再生手段と、 前記所定の信号が検出された場合に、 フォーカスバイアス値を可変させていきながら前記所定
    の信号を再生した場合のジッタ量の検出を行なうジッタ
    量検出手段と、 前記ジッタ量検出手段によって検出されたジッタ量に基
    づいて最適とされるフォーカスバイアス値を設定するフ
    ォーカスバイアス設定手段と、 を備えたことを特徴とするディスクドライブ装置。
  7. 【請求項7】 前記信号検出手段によって前記ディスク
    から所定の信号を検出することができなかった場合に、
    前記ディスクを使用不可と判別する判別手段と、 を備えたことを特徴とする請求項6に記載のディスクド
    ライブ装置。
  8. 【請求項8】 装填されたディスクの所要の位置に対し
    て、当該ディスクの製造時に特定の試験用ディスクドラ
    イブ装置によって記録されている所定の信号を検出する
    信号検出手段と、 前記ディスクに対して前記所定の信号に対応した第二の
    信号を記録することができる信号記録手段と、 前記ディスクに記録されている前記所定の信号、及び第
    二の信号を再生することができる信号再生手段と、 前記所定の信号、及び第二の信号を再生した再生信号の
    振幅レベルを調整するゲイン制御を行なうゲイン制御手
    段と、 前記所定の信号が検出された場合に、 前記ゲイン制御手段によって所要のゲイン設定が行なわ
    れている状態のもとで、前記所定の信号を再生したとき
    に得られる再生信号の第一の振幅レベルを記憶する記憶
    手段と、 レーザ出力パワーを可変させていきながら、前記第二の
    信号を再生したときに得られる再生信号の第二の振幅レ
    ベルを検出する検出手段と、 前記第二の振幅レベルと前記第一の振幅レベルを比較し
    て、比較結果に基づいて前記レーザ出力パワーを設定す
    るレーザ出力パワー設定手段と、 を備えたことを特徴とするディスクドライブ装置。
  9. 【請求項9】 前記信号検出手段によって前記ディスク
    から所定の信号を検出することができなかった場合に、
    前記ディスクを使用不可と判別する判別手段と、 を備えたことを特徴とする請求項8に記載のディスクド
    ライブ装置。
JP11185136A 1999-06-30 1999-06-30 記録媒体の製造方法、ディスクドライブ装置 Withdrawn JP2001014678A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11185136A JP2001014678A (ja) 1999-06-30 1999-06-30 記録媒体の製造方法、ディスクドライブ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11185136A JP2001014678A (ja) 1999-06-30 1999-06-30 記録媒体の製造方法、ディスクドライブ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001014678A true JP2001014678A (ja) 2001-01-19

Family

ID=16165513

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11185136A Withdrawn JP2001014678A (ja) 1999-06-30 1999-06-30 記録媒体の製造方法、ディスクドライブ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001014678A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7804750B2 (en) 2005-11-09 2010-09-28 Sanyo Electric Co., Ltd. Test disc and drive verification method

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7804750B2 (en) 2005-11-09 2010-09-28 Sanyo Electric Co., Ltd. Test disc and drive verification method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7876655B2 (en) Optical recording medium and recording device for this optical recording medium and recording method
US7782722B2 (en) Method of adjusting spherical aberration and focus offset and information recording/reproduction apparatus using the same
KR100552375B1 (ko) 정보 기록 재생 장치
JP4581825B2 (ja) 光ディスク装置、フォーカスバイアス及び球面収差補正値調整方法
US8000194B2 (en) Optical disc apparatus, method of adjusting focus offset for optical disc apparatus, and program for executing focus offset adjustment
JP2002358673A (ja) トラッキング制御方法及び記憶装置
JP2003257053A (ja) 光記憶装置及び、その最適フォーカスオフセット値決定方法
JP2001034945A (ja) ディスクドライブ装置、及び未記録領域検出方法
JP2008525928A (ja) 記録可能型光記憶システム
JP2011018388A (ja) 記録再生装置、レーザ駆動パルス調整方法
JP2001034947A (ja) ディスクドライブ装置、調整動作実行タイミングの判別方法
KR100607022B1 (ko) 디스크 장치
KR20000026832A (ko) 틸트 제어 방법
JP2001014678A (ja) 記録媒体の製造方法、ディスクドライブ装置
JP4474372B2 (ja) 光学的情報記録方法および光学的情報記録装置
JP4264653B2 (ja) 光ディスク装置、フォーカスバイアス及び球面収差補正値調整方法
US20080101204A1 (en) Optical disk device and method for controlling the same.
US7995430B2 (en) Optical disk device and control method for the same
JP4218596B2 (ja) 光ディスク装置
JP3560837B2 (ja) トラッキング補正方法及び記憶装置
JP2001034966A (ja) ディスクドライブ装置、フォーカスバイアス設定方法
JP2002288848A (ja) 光ディスク装置及びその調整方法
JP2006318590A (ja) 球面収差補正方法および記録再生装置
JPH1055543A (ja) 光情報再生装置
JP2001034943A (ja) ディスクドライブ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060905