JP3979083B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は加熱コイルから発生されて周囲に漏洩する磁界を低減する磁気シールド用部材を備えた誘導加熱調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の誘導加熱調理器は,例えば特許第3163520号公報に記載されているようなものがあった。図5(a)は従来例の誘導加熱調理器の側断面図、図5(b)は同誘導加熱調理器の要部分解斜視図である。
【0003】
図に示すように樹脂製の本体1の底面に設けられた支柱2の上には加熱コイル保持台3が載置され、ねじ4により固定されている。加熱コイル保持台3には加熱コイル5が載置され、その上部にはセラミック製のトッププレート6が配設されている。加熱コイル5はコイルホルダー7によりその周辺部が加熱コイル保持台3に押さえつけられて固定され、本体1内に配設されたインバータなどの周波数変換装置8から高周波電流が供給される。加熱コイル3の外周にはシールド部材10を装着するための装着部12が設けられている。
【0004】
シールド部材10は帯状の導電板をリング状に巻き、両端部11を接続して閉ループ状に形成され装着部12内に装着されている。またシールド部材10と装着部12の間には合成樹脂もしくは接着剤が介装されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構成では、磁気シールド部材は漏洩磁界を低減はするが低減効果が十分なものでなかった。本発明は磁気シールド部材の漏洩磁界低減効果を高めるとともに、磁気シールド部材自身に流れる誘導電流による発熱で磁気シールド部材自身が温度上昇するのを抑制することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、加熱コイルと、前記加熱コイルの周囲に設けられ前記加熱コイルの発生する磁束を相殺する磁気シールド部材と、前記加熱コイルの上部に設けられたトッププレートと、ファンを備え、前記磁気シールド部材は略半径方向に複数の切欠き溝を備え、前記ファンにより吸入した冷却風は前記切欠き溝に侵入することにより磁気シールド部材の温度上昇抑制効果を向上させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明は、特に、加熱コイルと、前記加熱コイルの周囲に設けられ前記加熱コイルの発生する磁束を相殺する磁気シールド部材と、前記加熱コイルの上部に設けられたトッププレートと、ファンを備え、前記磁気シールド部材は略半径方向に複数の切欠き溝を備え、前記ファンにより吸入した冷却風は前記切欠き溝に侵入することにより磁気シールド部材の温度上昇抑制効果を向上させることができる。
【0008】
【実施例】
(実施例1)
本発明の実施例1について図1により説明する。図1(a)は本発明の実施例1の誘導加熱調理器の断面図、図1(b)は同要部分解斜視図、図1(c)は同要部断面図である。図に示すように本体11の底面に設けられた支柱12の上には加熱コイル支持台13が載置され、ねじ14により固定されている。加熱コイル支持台13は加熱コイル15が載置され、その上部にセラミック製のトッププレート16が配設されている。加熱コイル15はコイルホルダー17によりその周辺部が加熱コイル保持台13に押さえつけられて固定され、本体11内に配設されたインバーターなどの周波数変換装置18から高周波電流が供給される。加熱コイル保持台13の外側面には溝19を設け、この溝19内には板状のアルミ板を断面が凹状にプレス加工して形成した磁気シールド部材20が挿入されて固定されている。
【0009】
本体11内にはファン22を備え、矢印に示すように温度の低い外気を吸入し、前記した本体内部の構成部材を冷却して温度上昇した空気は本体11外へ排出される。冷却風の一部は加熱コイル15とトッププレート16の間の隙間を通り磁気シールド部材20及び加熱コイル15を冷却する。
【0010】
前記構成に於いて、加熱コイル15に周波数変換装置18から高周波電流が供給されると加熱コイル15から磁界が発生する。この磁界はトッププレート16上に載置されたたとえば鉄製の鍋に鎖交して鍋に渦電流を発生させ、これにより鍋がジュール熱により発熱する。
【0011】
加熱コイル15から発生する磁界は磁気シールド部材20に誘導電流を発生させ加熱コイル15から発生されて周囲に漏洩する磁界を抑制することができる。
【0012】
漏洩する磁界の強度は一例として図2のチャートに示すように磁気シールド部材20の断面積の大きさにより変化する(この場合のデータは商用電源周波数成分の測定結果によるものである)。従って、加熱コイル15からの商用電源周波数における磁界の漏洩量を少なくするため、磁気シールド部材20はある程度大きな断面積が必要となる。磁気シールド部材20は、断面が凹形状であるので加熱コイル15に垂直な壁が加熱コイル15の周囲に2重に配置されることになり、各々の壁に誘導電流が発生して相殺磁界の量が増加して、加熱コイル15からの磁界を低減することができる。また、磁気シールド部材20は誘起された電流により発生し温度上昇するが、上方に開口した凹部を形成してなるので、磁気シールド部材20の冷却効果を高めその温度上昇を抑制することができる。
【0013】
なお、冷却効果の低下を考慮しなければ、下方に開口した凹部を磁気シールド部材20を設けることにより、加熱コイル15からの磁界の低減効果を高めることができるものである。
【0014】
(実施例2)
図3(a)は本実施例2の磁気シールド部材の装着状態を示す分解斜視図、図3(b)は同要部断面図を示す。全体の構成は既に説明した実施例1と同じであるので説明は省略する。同じ構成部材は同じ符号を付している。実施例1と異なるところは磁気シールド部材20は、アルミニウム製で鋳造により(アルミダイキャスト)で形成されている点、上方に開口したループ状の溝23が完全な平面円形状でなく円弧状となっている点である。
【0015】
上記構成において、磁気シールド部材20がアルミダイキャストにより形成されているので、加熱コイル15の外周に略平行な上方に開口した凹部を容易に形成することができる。また、磁気シールド部材20を鋳造で形成するので、その断面積を大きくすることができ、商用電源周波数あるいはその付近の低周波磁界を低減する効果を高めることができる。
【0016】
なお溝23が円弧状になっているのは、径方向の仕切壁20aの部分に加熱コイル15あるいは磁気シールド部材20を加熱コイル保持台13に固定するための部品を取り付ける(例えば図1コイルホルダー17をこの仕切壁の20aの上に位置させてネジで締め付ける)ことができるようにするためで、この仕切壁20aは、場合によって磁界分布を乱す可能性があるので、その程度を考慮して、あるいは、他の磁界分布補正手段(例えば磁性体をさらに設けるなど)を付加して、適宜削除したり、設けたりすることができる。
【0017】
(実施例3)
図4は本実施例3の磁気シールド部材の最外周に複数の切欠き溝を設けた図である。実施例2と異なる点は磁気シールド部材20に半径方向に複数の切欠き溝24を設けている点である。冷却風はこの切欠き溝24から中心方向に侵入するため磁気シールド部材24の温度上昇がさらに抑制される。
【0018】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば加熱コイルからの磁界漏洩の抑制効果を高めるとともに、磁気シールド部材自身の温度上昇が抑制され、周囲の部材に与える影響を少なくして誘導加熱調理器の品質の向上ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明の実施例1における誘導加熱調理器の断面図
(b)同要部分解斜視図
(c)同要部断面図
【図2】 磁気漏洩強度と磁気シールド部材の断面積の関係を示すチャート
【図3】 (a)本発明の実施例2における誘導加熱調理器の要部分解斜視図
(b)同要部断面図
【図4】 本発明の実施例3における誘導加熱調理器の要部分解斜視図
【図5】 (a)従来の誘導加熱調理器の断面図
(b)同要部分解斜視図
【符号の説明】
11 本体
13 加熱コイル支持台
15 加熱コイル
16 トッププレート
18 周波数変換装置(電気回路装置)
20 磁気シールド部材
21 凹部
22 ファン
23 溝(凹部)
24 切欠き溝
Claims (1)
- 加熱コイルと、前記加熱コイルの周囲に設けられ前記加熱コイルの発生する磁束を相殺する磁気シールド部材と、前記加熱コイルの上部に設けられたトッププレートと、ファンを備え、前記磁気シールド部材は略半径方向に複数の切欠き溝を備え、前記ファンにより吸入した冷却風は前記切欠き溝に侵入することを特徴とした誘導加熱調理器。
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