JP3613225B2 - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器 Download PDF

Info

Publication number
JP3613225B2
JP3613225B2 JP2001323855A JP2001323855A JP3613225B2 JP 3613225 B2 JP3613225 B2 JP 3613225B2 JP 2001323855 A JP2001323855 A JP 2001323855A JP 2001323855 A JP2001323855 A JP 2001323855A JP 3613225 B2 JP3613225 B2 JP 3613225B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wall
coil
shielding plate
bottom member
rice cooker
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001323855A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003125927A (ja
Inventor
敏明 河合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tiger Corp
Original Assignee
Tiger Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tiger Corp filed Critical Tiger Corp
Priority to JP2001323855A priority Critical patent/JP3613225B2/ja
Publication of JP2003125927A publication Critical patent/JP2003125927A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3613225B2 publication Critical patent/JP3613225B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Induction Heating Cooking Devices (AREA)
  • Cookers (AREA)

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本願発明は、特に、容器本体の外壁を形成する外ケースにステンレス等の金属を用いるとともに、加熱手段としてワークコイル等からなる誘導加熱方式を採用する炊飯器であって、特に、その外ケースが加熱されることを防止するための防磁用の遮蔽板を取り付けてなる炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近の炊飯器は、多くの便利な機能が付加されている。例えば、加熱手段としてワークコイル等からなる誘導加熱方式もその一つであり、効率的な炊飯制御並びにその後の長時間に亘る的確な保温制御を行うことができる等、非常に使い勝手の良い製品の一つとなっている。
【0003】
一方、購買者にとっては、使い勝手がよいという機能の面は勿論のこと、炊飯器を1つの調度品として見立てるというように、デザイン的要素をも考慮して買い求めるようになり、そのニーズに答える形で炊飯器の外ケースをステンレス等の金属製とし、デザイン効果を高めた製品が出回るようになっている。
【0004】
ところで、加熱手段としてワークコイル等からなる誘導加熱方式を採用する炊飯器は、緻密な炊飯制御並びにその後の長時間に亘る的確な保温制御が可能な反面、磁気が外部に漏れ、場合によっては、他の機器に対して悪影響を及ぼす恐れがある。そのため、このような弊害を防止するためにワークコイルと外壁を形成する外ケースとの間に防磁用の遮蔽板を配置する技術がすでに提案されている。
【0005】
このような技術として特公平7−83732号公報に記載されるものが知られている。このものを図6に示しその概略を説明すると、この炊飯器は、図に示すように、容器本体aと、該容器本体aに対し開閉自在な蓋部材bとにより構成され、容器本体aは、外壁を形成する外ケースc、内壁を形成する内ケースd、上端部を形成し、外ケースc及び内ケースdを一体的に連結する肩部材e、外ケースcに連結され、外底壁を形成する底部材f、及び内ケースdに連結され、内底壁を形成する内底部材gからなる。そして、前記内ケースd内には、飯米等の内容物を加熱調理する内鍋hが収納配置される。
【0006】
また、前記内底部材gの下方には、コイル台iが近接配置されるとともに、該コイル台iの上面には、底コイルj及びコーナーコイルkからなるワークコイルが載置され、内底部材gとコイル台iとにより狭持される。調理時には、内鍋h内に飯米等を入れ、内ケースd内にセットすると、センターセンサーmがオンし、前記ワークコイルを高周波電源に通電可能にする。高周波電源に通電されると強い磁界が発生し、該磁界により表皮抵抗の大きいステンレス等からなる内鍋hの外表面近傍に渦電流が発生し、次いでこの渦電流に起因したジュール熱が発生し、該ジュール熱により内鍋hが加熱され、内容物が加熱調理される。
【0007】
そして、この例のものでは、底コイルj及びコーナーコイルkからなるワークコイルと外ケースcとの間に防磁用の遮蔽板nを配置するとともに、複数個のビスpにより該遮蔽板nを内底部材gに固定し、ワークコイルで発生する磁界が外部へ漏れるのを防止している。
【0008】
このように加熱手段としてワークコイル等からなる誘導加熱方式を採用している炊飯器には、磁界が外部に漏れ、万が一にも他の機器に悪影響を及ぼさないようにするため防磁用の遮蔽板を配置することは有効な手段である。また前記したように、最近では、デザイン的要望から外ケースをステンレスで成形するものが多く出回るようになっているが、防磁用の遮蔽板を設けず、磁性タイプのSUS430を用いれば、漏れ磁束により加熱されることが知られている。また非磁性タイプのSUS304を用いてもケースとして用いられるまでの加工歪み等により、マルテンサイト変態現象が発生し、完全な非磁性タイプとしての扱いはできず、いずれにしても前記遮蔽板nがないとそのステンレス製の外ケースcが内鍋hが加熱されると同様な現象により加熱されることが分かった。そのため、従来例のように防磁用の遮蔽板nは益々必要な部品となっている。
【0009】
しかしながら、従来の遮蔽板nは、前記したようにビスpで締着していたため、ビスpという新たな部品が必要になり、またその取り付けに際しても、ビス孔を位置合わせしたり、そのビスpをネジ止めする工程が必要になる等、生産コストを引き上げていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明の目的は、金属製の外ケースとワークコイル等の加熱手段との間に設けられる防磁用の遮蔽板を、係止片を設けたコイル台と底部材とで狭持することにより、従来の問題を解決することであり、より詳細には、請求項記載の構成を採用することにより、固定手段としてビス等の新たな固定部品を追加することなく、且つその取り付け時間を大幅に短縮してなる炊飯器への遮蔽板の取付構造を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願発明は以下の構成を採用する。
【0012】
請求項1に係る発明では、内壁を形成する内ケース、上端部を形成する肩部材、外壁を形成する金属製の外ケース及び底部を形成する底部材からなる容器本体と、該容器本体に対し開閉自在な蓋部材と、前記内ケースと前記底部材との間に設けられるコイル台及び該コイル台上に載置されるワークコイルからなる加熱手段と、前記金属製の外ケースと前記加熱手段との間に設けられる防磁用の遮蔽板とを備えてなる炊飯器において、前記コイル台に係止片を設け前記底部材は、内外壁の環状二重構造とし、前記遮蔽板の上端を前記係止片に係止するとともに、前記内壁に前記遮蔽板の下端を当接させ前記遮蔽板を前記コイル台と前記底部材とで狭持するものであって、前記底部材と前記遮蔽板との当接は、平面視クロス状態での当接である構成。
【0013】
そしてこのような構成により、外壁を形成する金属製の外ケースがワークコイルによる電磁誘導現象によって発熱することはなく、また、遮蔽板の取り付けもコイル台と底部材とで挟み込むだけで済み、前記コイル台に設けられる係止片によりコイル台と底部材とで狭持する係合が外れることがない。そのため、ビス等の別部品が不要となり、遮蔽板の取り付けが簡単、且つ確実に行える。
【0014】
また、底部材の強度が高まるとともに、内壁の高さ及び平面視の形状は自在に設定できるため、遮蔽板の上下の幅及び平面視の形状は適宜設定できる。
【0015】
また、遮蔽板の下面は、底部材の上面とで当接が確実に行われ、且つ遮蔽板の上面は、コイル台に設けた係止片で係止されることになるため、一旦、遮蔽板が底部材とコイル台とで狭持された後においては、外れることはない。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、炊飯器に本願発明を適用した断面図を示し、図2は、底部材を取り外し、底面側から見た遮蔽板の取り付け状態を示す図を示し、図3及び図4は、遮蔽板の取り付け状態を示す要部拡大斜視図及び断面図をそれぞれ示し、図5は、図4のA−A線から見た一部断面図を示す。
【0017】
炊飯器1は、図1に示すように大別して、内部に内鍋10を収納可能な容器本体2と、該容器本体2の上部開口を開閉自在な蓋部材3とからなる。該蓋部材3は、ポリプロピレン(PP)等からなる樹脂製で、上蓋31、下蓋32、放熱板33及び内カバー35から構成される。そして上蓋31及び下蓋32間に形成される内部空間には真空断熱構造体として形成される断熱材36が介在される。前記放熱板33の上面には、ヒータ34が配置され、該放熱板33をヒータ34により加熱し、内鍋10内の内容物を上部から加熱する。なお、前記真空断熱構造体36は、SiO,ZrO、Al等の低熱伝導性を有する粒子状の多孔質セラミックス粉末を二枚のアルミニウム等の金属シートで包み込み、内部を真空引きすることにより形成される断熱材であり、概略−50℃から200℃の温度範囲での断熱性を向上することができるものである。なお、この断熱材36は、このような真空断熱構造体でなく発泡スチロール等の通常のものであっても良い。
【0018】
また、蓋部材3の中央部には、調圧蓋37が配置され、その内部には図示しない弁部材が設けられ、内部圧が所定以上に上昇した場合には、内部の蒸気を調圧蓋37内に形成される蒸気通路38を介して蒸気口39より外部に放出する。更に、蓋部材3の後方側には、既に公知のバネ材を内在したヒンジ機構40が設けられ、炊飯器1の前方側上部に設けられるロック部材41の施錠ないし開錠作用により蓋部材3を容器本体2に対して開閉自在にする。
【0019】
前記容器本体2は、外壁を形成する外ケース4、該外ケース4内にあり内壁を形成する内ケース5、それら内外ケース4、5の上端部を形成する肩部材6、及び炊飯器1の底部を形成する底部材8からなるとともに、それらはそれぞれ別体に形成されるものを示すが、生産コストを低減するため内ケース5と肩部材6とを一体ものとして形成しても良い。
【0020】
前記外ケース4は、ステンレス等の金属製で、上下開口の円筒状からなり、炊飯器1の胴部を形成している。前記肩部材6は、樹脂製、例えばポリプロピレン(PP)等からなり、容器本体2の上端部を形成するとともに、その後方側内部及び外周側部には、ヒンジ機構40及び取手7がそれぞれ設けられる。
【0021】
また、容器本体2の内部を形成する前記内ケース5は、肩部材6と同様、内鍋10とほぼ同形状のW字状とされ、その外周上には、リング状の保温ヒータ9がアルミシートで張り付けられ、内部に収納される内鍋10を側部より保温する。そしてこれら外ケース4及び内ケース5は、肩部材6に対して図示しない係止片及び係止溝を用いた無理嵌め手段、及び図示しないビスによって強固に連結固定される。なお、内ケース5と肩部材6とを連結するビスについては、図2で符号5bとして示す。
【0022】
炊飯器1の底部を形成する底部材8は、内ケース5同様、ポリプロピレン(PP)等からなる樹脂製で形成され、外ケース4に対して図示しない係止片及び係止溝を用いた無理嵌め手段によって取り付けられるとともに、後記のコイル台47に対してビスで固定される。底部材8は、図3及び図4に示すように、外壁8a及び内壁8bの環状二重構造からなり、外壁8aは炊飯器1の底部外殻を構成し、その前方側には、吸気口8eが、その後方側には図示しない排気口が設けられるとともに、その底面には複数個の脚部8fが設けられる。
【0023】
前記内壁8bは、外壁8aの側部近傍に立設される略環状の壁部で、図5にその一部を示すように外壁8aに対し、略同一間隔で配置され、図3及び図4に示すようにその上面には、後記の遮蔽板50が載置する。また、内壁8bの外側及び内側には、外リブ8c、内リブ8dがそれぞれ設けられるとともに、それぞれの外リブ8c及び内リブ8dは、外壁8aの側面及び底面にそれぞれ連結され、その強度を高めている。前記外リブ8c及び内リブ8dの上端には、外方或いは内方に延びる水平な上端面8c1,8d1をそれぞれ備えているとともに、各上端面8c1,8d1の高さは、内壁8bと同じか、少し低い高さに設定されている。なお、前記内リブ8dは必ずしも必要ではない。
【0024】
符号10は、内ケース5内に収納される内鍋であり、内部に誘起される渦電流が大となる高磁性材料からなる鉄製、或いは磁性ステンレス等から形成するか、或いは、その全体を軽量で、且つ表皮抵抗の小さいアルミ製を用い、ワークコイルの磁束が当たる底部にのみ表皮抵抗の大きい磁性ステンレスを圧着したり、鉄を溶着して形成したものを用いることができる。
【0025】
その全体は、内ケース5と同様の断面W字状を呈してなり、該内鍋10を内ケース5内に収納すると内鍋10の中央底面が、内ケース5の底部中央に形成される貫通口5aを介して突出しているセンターセンサー12の頂部を押圧する。すると該センターセンサー12は、押し下げられ、制御回路を通電し、炊飯器1の加熱制御を可能にする。即ち、内鍋10を内ケース5内に収納しなければ、加熱制御が行われないように、内鍋10とセンターセンサー12とで、炊飯器1の安全装置の機能を果たしている。センターセンサー12は、公知のもので内鍋10のセット状態を検知するリードスイッチ及び内鍋10の温度を検知するサーミスタからなる。内ケース5内に、飯米等の内容物を入れた内鍋10を収納し、その上方開口を蓋部材3で閉蓋し、加熱が開始されることになるが、内鍋10の上端部と前記内カバー35との間にはシール材11が介在し、内鍋10を密閉状態にした上で後記のワークコイル等による誘導加熱が行われる。
【0026】
前記内ケース5の下面底部及び側部には、それぞれ底部コイル45及びコーナーコイル46が配置され、これら底部コイル45及びコーナーコイル46は図2に示すコイル台47により固定される。図2に示すように底部コイル45及びコーナーコイル46は、銅線を必要回数同心状に巻回したものを中央部と外周部に配置したものであり、両コイル45、46は直列に接続され、通電端子45aに接続される。
【0027】
前記コイル台47は、樹脂製でその中央部のリング状部分47a及びそのリング状部分47aから放射状に延びる放射状部分47cからなる。前記リング状部分47aの中央には、センターセンサー12が貫通する貫通口47bが設けられ、配置に際してはその貫通口47bは内ケース5の底部中央に設けられる貫通口5aと同位置になるように位置決めされる。
【0028】
前記放射状部分47cは、リング状部分47aから放射状に4本に延びて形成され、その方向も図2に示すように炊飯器1の四隅の方向に向くように配置される。このような配置構造により炊飯器1の左右方向(図2での左右方向)の幅をより狭くし、炊飯器1をコンパクト化できる。勿論放射状部分47cの本数並びに方向は、前記説明のものに限定されることはない。
【0029】
また、該放射状部分47cは、底部及びコーナーコイル45、46の磁束を強めるフェライトコア48の取付部を兼用する。即ち、放射状部分47cは、断面コ字状に形成されており、その下方に開口を有することになる内部空間に断面矩形状のフェライトコア48を挿入する。このままでは該フェライトコア48は固定できないため、図2に示すように押えカバー49を用意する。そしてその押えカバー49をフェライトコア48の上方から被せ、ビス47fでコイル台47のリング状部分47aに一体的に固定することによりフェライトコア48をその取付部を兼用する放射状部分47cに一体に取り付ける。このフェライトコア48は、例えば酸化鉄を主原料とし、高透磁率の材料を焼結したものであり、各コイル45、46の磁束を増幅させる。
【0030】
更に、放射状部分47cは、図4にその一部を示すように略水平な中央部から略垂直な外周端に向かって湾曲しており、その断面は、内ケース5に沿う形状にされ、その上端外周部には、外方に突き出た水平部47dが形成されるとともに、該水平部47dの下面には、下方に突き出た係止片47eが設けられる。
【0031】
その取り付けについて説明すると、炊飯器1を逆さまにし、内ケース5をビス5bで肩部材6に連結し、該内ケース5の所定位置に底部コイル45及びコーナーコイル46を載置し、接着剤等で仮止めする。その上にコイル台47をその貫通口47bが内ケース5の底部中央の貫通口5aと同位置になり、且つ4本の放射状部分47cが炊飯器1の四隅の方向に向くように位置合わせをして載せ、その後放射状部分47cの内部空間にフェライトコア48を挿入する。そしてその上から、押えカバー49を被せ、ビス47fでコイル台47のリング状部分47aに一体的に固定するものである。このような固定手段により、内ケース5とコイル台47との間に底部コイル45及びコーナーコイル46を短時間で、且つ簡単に取り付けることができる。なお、符号13は、コード巻き取り函を示す。
【0032】
炊飯器1の前方空間15には、樹脂製の操作基板保持部材16が配置される。この操作基板保持部材16には、各種スイッチボタン19及び表示装置20等が配置される操作基板17が操作パネル18近傍に取り付けられている。また、符号22は、電源基板保持部材であり、該電源基板保持部材22には、電源基板23がビス24により取り付けられ、該電源基板23には、誘導加熱に必要なパワートランジスタ(IGBT)、各種駆動回路等の各種電子回路素子が取り付けられている。これら各種電子回路素子には、例えば前記IGBT等のように発熱する素子がある。そのため、電源基板23には、これら発熱素子の放熱を助長するためのヒートシンクとしてのフィン27及び該フィン27を冷却するための冷却ファン25が取り付けられる。
【0033】
そしてこれらの操作装置、並びに各種電子回路素子により、前記底部コイル45、コーナーコイル46、ヒータ34及び保温ヒータ9が制御され、最適な炊飯並びに保温制御が行われる。前記冷却ファン25は、各種電子回路素子等を最適な温度に維持するためのもので、底部材8の前方で冷却ファン25の下方に設けられる吸気口8eから空気を吸引し、冷却風をその上方に押し出してなり、その場合、電源基板23により該冷却風を操作基板17及び電源基板23側と、コイル台47側に分流する。
【0034】
符号50は、防磁用の遮蔽板である。該遮蔽板50は、表皮抵抗の小さく防磁効果の大きい材料、例えばアルミ製からなり、図2に示すようにコイル台47を全て囲む多角形状とされ、その高さは、図1に示すように少なくともコーナーコイル46の垂直方向の高さをカバーする高さ、好ましくは底部コイル45およびコーナーコイル46を含んだ垂直方向の高さ以上とされ、コーナーコイル46は勿論のこと、底部コイル45からの磁束をも遮蔽する。また、該遮蔽板50は、底部コイル45およびコーナーコイル46近傍にこれら両コイル45、46を囲む形態で配置される。即ち、該遮蔽板50は、前記した電源基板保持部材22は包囲することなく、この電源基板保持部材22の内側になるように配置される。
【0035】
前記したように、底部材8は、図3及び図4に示すように、外壁8a及び内壁8bの環状二重構造からなり、その内壁8bは、外壁8aに対し、略同一間隔で配置されているところ、遮蔽板50下端は、その内壁8bの上端部に載置される。そして遮蔽板50上端は、図3及び図4に示すようにコイル台47のフェライトコア取付部を兼用する放射状部分47cの上端外周部に、外方に突き出た形態で設けられる水平部47d下面に当接している。即ち、遮蔽板50は、ビス等の固定手段を用いることなく内壁8bの上端部と水平部47dの下面とで狭持している。
【0036】
なお、その狭持が外れないように、水平部47dの下面先端部には、図2ないし図5に示すように下方に突出した係止片47eが設けられており、内壁8bの上端部と水平部47dの下面とで遮蔽板50を挟み込む際、或いは挟み込んだ後においても該遮蔽板50を外れないように係止する。
【0037】
ところで、この遮蔽板50の取り付けは、コイル台47の取り付けで説明したように、炊飯器1を逆にして取り付けることになる。その場合、水平部47dの下面は上を向いていることになり、前記係止片47eを視認することができる。そのため水平部47d上で、且つ係止片47eの内側に遮蔽板50を載せることは容易にできる。ところがその後底部材8を被せる時に、仮に底部材8の内壁8bの上端部に何らかの係止片が設けられていると、遮蔽板50がその係止片に引っ掛かりうまく係合できなくなる恐れがあるため、本実施例においては、内壁8bの上端部にはどのような形の係止片も設けていない。
【0038】
ところが底部材8の内壁8b上端部にどのような形の係止片も設けないと遮蔽板50が外れる恐れがあるため、遮蔽板50の形状を、底部材8の内壁8bと遮蔽板50との当接が図5に示すように平面視クロス状態にする。これを実施例について説明すると、底部材8の内壁8bは、底部材8と同様な略四角形からなるところ、遮蔽板50はそれより多い多角形状にして両者を平面視クロス状態にしている。更に説明すると、図5に示すように底部材8と内壁8bとは、ほぼ均一な間隔で設けられるが、底部材8或いは内壁8bと遮蔽板50とは不均一な間隔で設けられることになる。
【0039】
また、底部材8の内壁8bと遮蔽板50との平面視クロス状態は、一箇所だけでは遮蔽板50が狭持されることにはならないため、複数箇所設けられることになる。実施例のものでは、やはり図5に示すように、コイル台47の2つの放射状部分47cの間だけではあるが、遮蔽板50の平面視形状を内壁8bを越えて外方に膨らんだ形状にすることにより、2箇所でクロスする構成にしている。即ち、図5に示すように、遮蔽板50と内壁8bとは、クロス部51,52において交差しており、クロス部51,52より外方(図5においては左方向)に突き出た遮蔽板50と内壁8bとの間に空間53を形成する。そしてクロス部51,52より外方に突き出た遮蔽板50の先端と、外ケース4との間にも所定の隙間54が設けられる。このような構成により底部材8の内壁8bと遮蔽板50との当接は、確実に行われることになる。
【0040】
遮蔽板50の取り付けは次のように行われる。即ち、コイル台47の取り付けは前記したとおりであり、そのコイル台47の取り付け後、遮蔽板50をコイル台47の放射状部分47c先端の水平部47d上で、且つ係止片47eの内側に載置し、その上から底部材8を被せる。その後該底部材8を内ケース5に図示しないビスで固定する。このような作業のみで遮蔽板50は、コイル台47と底部材8の内壁8bとの間で確実に狭持される。
【0041】
前記したように内壁8bには、その外側及び内側に、内壁8bとほぼ同じ高さで、且つ水平な上端面8c1,8d1をそれぞれ備えた外リブ8c及び内リブ8dが設けられており、たとえ内壁8bの上端部が遮蔽板50とずれるようなことがあったとしても、これら外リブ8c及び内リブ8dの上端面8c1及び8d1のいずれかが当接することになり、いずれにしても遮蔽板50の固定は確実に行える。
【0042】
なお、遮蔽板50の形状は、多角形のものとして説明したが、請求項記載の要件を満たす限りにおいては、例えば、円形並びに楕円形状等であっても良い。
【0043】
本願発明は、上記実施例の構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更可能であることは勿論である。
【0044】
【発明の効果】
請求項1に係る発明では、コイル台に係止片を設け、防磁用の遮蔽板をコイル台と底部材とで狭持することにより、外壁を形成する金属製の外ケースがワークコイルによる電磁誘導現象によって発熱する問題をなくすることができ、また、遮蔽板の取り付けをビス等の新たな取り付け手段を用いることなく行うことができ、且つその取り付けは、コイル台の周辺で行われるため、既存の配線レイアウトを変えることなくその取り付けを行うことができる。更に、その取り付けは、コイル台の下面と底部材の上面とで狭持することにより行うため、その取り付けを確実に行うことができるとともに、取り付け時間を短縮することができ、結果的に生産コストを低減することができる。
【0045】
また、底部材の強度を高めることができるとともに、内壁の高さ及び平面視の形状は外から見えないため、遮蔽板の必要な上下幅及び平面視の形状に合わせて内壁の高さ及び平面視の形状を適宜設定でき、その設計の自由度を高めることができる。
【0046】
また、遮蔽板の下面と底部材の上面との当接を確実に行うことができ、また、遮蔽板の上面は、コイル台に設けた係止片で係止されることと相まって、一旦、遮蔽板が底部材とコイル台とで狭持された後においては、その係止が外れることはないため、信頼性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の炊飯器の全体断面図。
【図2】本願発明の遮蔽板の取り付け状態を下方から見た図。
【図3】本願発明の遮蔽板の取り付け状態を示す要部拡大斜視図。
【図4】本願発明の遮蔽板の取り付け状態を示す要部拡大断面図。
【図5】図4のA−A線から見た一部断面図。
【図6】従来例の炊飯器の断面図。
【符号の説明】
1…炊飯器 2…容器本体 3…蓋部材
4…外ケース 5…内ケース 5a…貫通口
6…肩部材 7…取手 8…底部材
8a…外壁 8b…内壁 8c…外リブ
8d…内リブ 8e…吸気口 8f…脚部
9…保温ヒータ 10…内鍋 11…シール材
12…センターセンサー 13…コード巻き取り函 15…前方空間
16…操作基板保持部材 17…操作基板 18…操作パネル
19…スイッチボタン 20…表示装置 22…電源基板保持部材
23…電源基板 25…冷却ファン 27…フィン
31…上蓋 32…下蓋 33…放熱板
34…ヒータ 35…内カバー 36…断熱材
37…調圧蓋 38…蒸気通路 39…蒸気口
40…ヒンジ機構 41…ロック部材 45…底部コイル
45a…通電端子 46…コーナーコイル 47…コイル台
47a…リング状部分 47b…貫通口 47c…放射状部分
47d…水平部 47e…係止片 48…フェライトコア
49…押えカバー 50…遮蔽板

Claims (1)

  1. 内壁を形成する内ケース、上端部を形成する肩部材、外壁を形成する金属製の外ケース及び底部を形成する底部材からなる容器本体と、該容器本体に対し開閉自在な蓋部材と、前記内ケースと前記底部材との間に設けられるコイル台及び該コイル台上に載置されるワークコイルからなる加熱手段と、前記金属製の外ケースと前記加熱手段との間に設けられる防磁用の遮蔽板とを備えてなる炊飯器において、前記コイル台に係止片を設け前記底部材は、内外壁の環状二重構造とし、前記遮蔽板の上端を前記係止片に係止するとともに、前記内壁に前記遮蔽板の下端を当接させ前記遮蔽板を前記コイル台と前記底部材とで狭持するものであって、前記底部材と前記遮蔽板との当接は、平面視クロス状態での当接であることを特徴とする炊飯器。
JP2001323855A 2001-10-22 2001-10-22 炊飯器 Expired - Lifetime JP3613225B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001323855A JP3613225B2 (ja) 2001-10-22 2001-10-22 炊飯器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001323855A JP3613225B2 (ja) 2001-10-22 2001-10-22 炊飯器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003125927A JP2003125927A (ja) 2003-05-07
JP3613225B2 true JP3613225B2 (ja) 2005-01-26

Family

ID=19140680

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001323855A Expired - Lifetime JP3613225B2 (ja) 2001-10-22 2001-10-22 炊飯器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3613225B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6688482B2 (ja) * 2016-03-16 2020-04-28 富士電機株式会社 金属酸化物ナノ粒子の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003125927A (ja) 2003-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2127477B1 (en) Induction heater
JP3613225B2 (ja) 炊飯器
JP3681112B2 (ja) 炊飯器
JPH05317164A (ja) 炊飯器
JP5550491B2 (ja) 電磁調理器
JP3671337B2 (ja) 炊飯器
JP3109238B2 (ja) 調理器用加熱装置
JPH0748183Y2 (ja) 電磁炊飯器
JPH11261A (ja) 炊飯器
JP2011096424A (ja) 誘導加熱調理器
JP2003159176A (ja) マイコン式炊飯器
JP3582507B2 (ja) 炊飯器
JP2922472B2 (ja) 電磁調理器
JPH075772Y2 (ja) 誘導加熱炊飯器
JP5012250B2 (ja) 電気炊飯器
JP3765288B2 (ja) 電磁加熱調理器
JP2007000328A (ja) 炊飯器
JP2008253646A (ja) 電気炊飯器
JPH1156598A (ja) 炊飯器
JPH1156604A (ja) 炊飯器
JPH02227986A (ja) 調理器
JPS6116629Y2 (ja)
JPH01107016A (ja) 電子レンジ
JP2575083Y2 (ja) 炊飯器
JPH02301986A (ja) 調理器

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040702

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040713

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3613225

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071105

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081105

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081105

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091105

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091105

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101105

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101105

Year of fee payment: 6

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111105

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111105

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121105

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131105

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term