JP3765288B2 - 電磁加熱調理器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、電磁誘導コイルによる電磁誘導により加熱調理を行うように構成された電磁加熱調理器に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
電磁誘導コイルによる電磁誘導により加熱調理を行うように構成された誘導加熱調理器の代表的なものとしては、電気炊飯器が知られている。
【0004】
電気炊飯器の場合、外郭ケースを構成する本体ケースは、側面部材を構成する外ケースと、底面部材を構成する底ケースとによって構成されている。
【0005】
そして、前記外ケースは、合成樹脂製あるいはステンレス等の金属製とされ、底ケースは、合成樹脂製とされるのが通例である。また、外ケースと底ケースとを合成樹脂の一体成形品で構成する場合もある。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記のような構成とした場合、合成樹脂製部材には磁気遮蔽作用がないため、電磁誘導コイルにおいて発生する磁気が外方へ漏れ出るおそれがあり、電気炊飯器を磁性体材料(例えば、ステンレス製シンク)上に載置していると、電磁誘導コイルによる電磁誘導によって発熱するおそれがある。このような現象に対処するために、合成樹脂製底ケースの内面にアルミニウム合金製の磁気遮蔽板を配設するようにしたものがあるが、この場合、部品点数が増大し、コストアップを招くという不具合が生ずる。また、製品の高級感をだすために外ケースをステンレス製とすることがあるが、その場合、電磁誘導コイルによる電磁誘導によって外ケースが発熱するおそれがある。
【0007】
ところで、高比強度特性と高磁気遮蔽機能とを有し且つ熱伝導性に優れたマグネシウム合金が注目されてきており、携帯電話機、パソコン等の本体を構成する材料として利用されている。
【0008】
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、誘導加熱調理器の外郭ケースの一部をマグネシウム合金製とすることにより、磁気漏れ防止と軽量化および放熱効果の向上を図ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明では、上記課題を解決するための手段として、外郭ケース内に電磁誘導コイルを内蔵し、該電磁誘導コイルによる電磁誘導により加熱調理を行うように構成された誘導加熱調理器において、前記外郭ケースの底部分を構成する部材であって前記電磁誘導コイルの対向部に配置される部分を、マグネシウム合金からなる磁気遮蔽部材で構成するとともに該磁気遮蔽部材と結合される側面部材を磁性体金属部材で構成し且つ前記磁気遮蔽部材に、前記側面部材の端部の内方を覆う延設部を一体に形成している。
【0010】
上記のように構成したことにより、電磁誘導コイルの電磁誘導により発生する磁気が、マグネシウム合金からなる磁気遮蔽部材によって遮蔽されることとなり、外部への磁気漏れを防止することができる。しかも、外郭ケースの強度をおとすことなく、軽量化を図ることもできる。また、誘導加熱調理器を磁性体材料からなる調理台上に載置して使用した場合であっても、調理台が発熱するということがなくなる。さらに、磁性体金属部材からなる側面部材の端部の内方が磁気遮蔽部材から一体に延設された延設部によって覆われることとなり、電磁誘導コイルの電磁誘導により発生する磁気が前記延設部によって遮蔽されることとなる。従って、側面部材と外郭ケースの底部分を構成する磁気遮蔽部材との結合部が下方に位置していても(換言すれば、マグネシウム合金製の底部分が小さくなっても)、磁性体金属部材からなる側面部材の端部が発熱するということがなくなり、高価なマグネシウム合金の使用量を少なくでき、コストダウンに寄与する。
【0011】
請求項2の発明では、上記課題を解決するための手段として、外郭ケース内に電磁誘導コイルを内蔵し、該電磁誘導コイルによる電磁誘導により加熱調理を行うように構成された電磁加熱調理器において、前記外郭ケースの底部分を構成する部材であって前記電磁誘導コイルの対向部に配置される部分を、マグネシウム合金からなる磁気遮蔽部材で構成するとともに、該磁気遮蔽部材の底部に、磁気漏れ防止用の突部を一体に突設し且つ該突部の上面に、他の部材を結合するためのビス穴を形成している。
【0012】
上記のように構成したことにより、電磁誘導コイルの電磁誘導により発生する磁気が、マグネシウム合金からなる磁気遮蔽部材によって遮蔽されることとなり、外部への磁気漏れを防止することができる。しかも、外郭ケースの強度をおとすことなく、軽量化を図ることもできる。また、誘導加熱調理器を磁性体材料からなる調理台上に載置して使用した場合であっても、調理台が発熱するということがなくなる。さらに、電磁誘導コイルにおいて発生した磁気が、突部の空洞部に邪魔されることとなって、ビス穴からの磁気漏れが防止できる。
【0013】
請求項3の発明では、上記課題を解決するための手段として、外郭ケース内に電磁誘導コイルを内蔵し、該電磁誘導コイルによる電磁誘導により加熱調理を行うように構成された電磁加熱調理器において、前記外郭ケースの底部分を構成する部材であって前記電磁誘導コイルの対向部に配置される部分を、マグネシウム合金からなる磁気遮蔽部材で構成するとともに、該磁気遮蔽部材の底部に、磁気漏れ防止用の凹部を凹設し且つ該凹部の底部 には、水抜き穴を形成している。
【0014】
上記のように構成したことにより、電磁誘導コイルの電磁誘導により発生する磁気が、マグネシウム合金からなる磁気遮蔽部材によって遮蔽されることとなり、外部への磁気漏れを防止することができる。しかも、外郭ケースの強度をおとすことなく、軽量化を図ることもできる。また、誘導加熱調理器を磁性体材料からなる調理台上に載置して使用した場合であっても、調理台が発熱するということがなくなる。さらに、電磁誘導コイルにおいて発生した磁気が、凹部の空洞部に邪魔されることとなって、水抜き穴からの磁気漏れが防止できる。
【0015】
請求項4の発明におけるように、請求項1、2および3のいずれか一項記載の誘導加熱調理器において、前記磁気遮蔽部材に、前記電磁誘導コイルへの通電制御を行う発熱電子部品を接触させた場合、マグネシウム合金製の磁気遮蔽部材は熱伝導性に優れているところから、発熱電子部品からの放熱が促進されることとなり、発熱電子部品を冷却するための冷却ファンを省略することが可能となる。
【発明の実施の形態】
【0016】
以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0017】
図1ないし図8には、本願発明の第1の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の具体例である電気炊飯器が示されている。
【0018】
この電気炊飯器は、図1および図2に示すように、内部に炊飯用の飯器3を収納し得るように構成され且つ空間部4を有する二重構造の炊飯器本体1と、該炊飯器本体1の上部開口を開閉自在に覆蓋する蓋体2とを備えている。
【0019】
前記炊飯器本体1は、外側壁を構成する胴部5aと後述する保護枠6との連結部を構成する肩部5bとを有する外ケース5と、内周壁を構成する有底筒状の保護枠6と、底壁を構成する皿形状の底ケース7とによって構成されており、前記外ケース5および底ケース7によって外郭ケースAが構成されることとなっている。また、前記外ケース5、保護枠6および底ケース7に囲まれて前記空間部4が形成されている。前記外ケース肩部5bと前記保護枠6の上端とは、図示しない結合手段(例えば、ビス)を介して結合される一方、前記保護枠6の底部と前記底ケース7の底部とは、互いに突出衝合される突部6a,7aをビス(図示省略)により締結することにより結合されている。なお、前記保護枠6内には、前記飯器3が取り出し可能に収納されることとなっている。
【0020】
前記保護枠6の底面中央部には、飯器温度を検出するための温度検出手段として作用するセンタセンサー8を臨ませるためのセンサー穴9が形成されている。 前記センサー穴9を包囲するように炊飯時における加熱手段として作用する環状の電磁誘導コイル(以下、ワークコイルという)10A,10Bが前記保護枠6の底面および該底面から側周面に至る間の湾曲部に対応して配設されている。該ワークコイル10A,10Bは、交番磁界を発生するものであり、該交番磁界の電磁誘導により前記飯器3に誘導渦電流を発生させ、該誘導渦電流の抵抗熱を利用して加熱するものとされている。なお、飯器3は、ワークコイル10A,10Bにより誘導渦電流を発生させることのできる材質(例えば、磁性体材料)により構成される。
【0021】
前記センサー穴9内には、前記飯器3の底部に対して接触するようにしてセンタセンサー8が設けられている。また、前記保護枠6の側周面には、保温時における加熱手段として作用する保温ヒータ11が取り付けられている。
【0022】
一方、前記蓋体2は、外面を構成する合成樹脂製の上板12と、該上板12の外周縁に接合された合成樹脂製の環状枠13と、該環状枠13の内周縁に取り付けられて内面を構成する熱良導体からなる放熱板14とによって構成されており、前記上板12と放熱板14に囲まれた空間部15には、断熱材16が配設されている。前記放熱板14の上面には、蓋ヒータ17が設けられている。
【0023】
この蓋体2は、前記外ケース5の肩部5bの一側に形成されたヒンジユニット18(図2参照)を介して炊飯器本体1に対して弧回動自在に取り付けられている。図2の符号19は蒸気排出口、図1の符号20は蓋体2の周縁と飯器3の開口部との間をシールするシールパッキンである。
【0024】
前記炊飯器本体1の反ヒンジ側(即ち、蓋体2をロックするロック機構21が設けられている側)には、各種操作スイッチ類(例えば、炊飯スイッチ、予約スイッチ等)および表示装置として作用する液晶表示装置を備えた操作パネル部22が設けられている。
【0025】
本実施の形態においては、前記外ケース5および保護枠6は合成樹脂の一体成形品とされる一方、底ケース7は、マグネシウム合金の一体成形品(例えば、チクソモールディング品)とされており、該底ケース7は、磁気遮蔽部材として作用する。そして、底ケース7の上端は、前記保護枠6の湾曲部に対応して配設されたワークコイル10Bの上端より寸法Sだけ上方に位置せしめられることとなっている。このようにすると、ワークコイル10A,10Bと対向する部分の全域が磁気遮蔽部材として作用するマグネシウム合金製の底ケース7で覆われることとなり、外部への磁気漏れをほぼ完全に防止することができる。従って、磁性体材料(例えば、ステンレス)からなる調理台上に載置して使用した場合であっても、調理台が発熱するということがなくなるし、側方への磁気漏れによる人体への悪影響もほぼ完全に防止できる。
【0026】
ところで、炊飯器本体1における空間部4の底部には、ワークコイル10A,10B、保温ヒータ11および蓋ヒータ17等への通電制御を司る制御ユニットが組み込まれた制御基板23が配設される場合があるが、前記制御ユニットには、前記ワークコイル10A,10Bの通電制御を行うためのIGBT等の発熱電子部品が配設される。
【0027】
そこで、本実施の形態においては、図3に示すように、マグネシウム合金製の底ケース7の底部に突設したボス24に対して、前記制御基板23をビス25を用いて直付け状態で固定するとともに、前記底ケース7の底部に形成した段部26に対して、発熱電子部品であるIGBT27をビス28を用いて直付け状態で固定している。符号29は放熱を促進するためのフィン、30は放熱を促進するための通気用開口である。このようにすると、発熱電子部品であるIGBT27で発生する熱は、高い熱伝導性を有するマグネシウム合金からなる底ケース7を介して外部へ放熱されることとなり、発熱電子部品を冷却するための冷却ファンを省略することが可能となる。
【0028】
ところで、図4および図5に示すように、IGBT27を備えた制御基板23を取り付けるための基板カバー31と放熱手段として作用するヒートシンク32とをマグネシウム合金で一体成形する場合もある。符号33はビス、34はビス穴である。この場合、制御基板23は縦配置となる。このようにすると、一体化したことによりコンパクトな構成が実現できるとともに、放熱性の向上によりヒートシンク32の小型化が可能となる。しかも、マグネシウム合金は高い比強度特性を有しているところから、変形などのない高強度なものが得られる。
【0029】
また、マグネシウム合金は、高い比強度特性を有しているところから、図6(イ)、(ロ)に示すように、底ケース7の肉厚Tを、合成樹脂製の外ケース胴部5aの肉厚T′より大幅に薄くできる。従って、外ケース胴部5aと底ケース7との結合部は、図6(イ)に示すように、底ケース7の上端部の内側に外ケース胴部5aの下端部に形成される環状リブ35が入り込む構造とすることもできるし、図6(ロ)に示すように、底ケース7の上端部に突設した環状リブ36が外ケース胴部5aの下端部に形成されて環状溝37に挿入される構造とすることもできる。
【0030】
また、図7に示すように、底ケース7には、各種の穴(例えば、保護枠6を結合するためのビス穴38A、水抜き穴38B等)が形成されるが、該穴38A,38Bからワークコイル10A,10Bで発生する磁気が漏れ出るおそれがあるが、当該磁気漏れを防止するために、図7(イ)に示すように、ビス穴38Aを底ケース7の底部から一体に突設された突部39の上面に形成するようにしてもよく、図7(ロ)に示すように、水抜き穴38Bを囲繞するように底ケース7の底部から環状壁40を一体に突設するようにしてもよく、図7(ハ)に示すように、底ケース7の底部に凹設した凹部41の底部に水抜き穴38Bを形成するようにしてもよい。このようにすると、ワークコイル10A,10Bにおいて発生した磁気が、突部39、環状壁40あるいは凹部41の空洞部に邪魔されることとなって、ビス穴38Aあるいは水抜き穴38Bからの磁気漏れが防止できるのである。
【0031】
また、図8には、本実施の形態の変形例が示されており、この場合、縦配置された制御基板23の下端部に形成された切欠凹部42にヒートシンク32を水平に配設し、該ヒートシンク32と、保護枠6の下方(換言すれば、ワークコイルの下方)を覆う磁気カバー部43とをマグネシウム合金で一体成形している。符号44は通気用スリットである。このようにすると、下方への磁気漏れを防止することができるとともに、ヒートシンク32の放熱性が大幅に向上することとなるため、発熱電子部品を冷却するための冷却ファンを省略することが可能となる。この場合、必ずしも底ケースをマグネシウム合金製とする必要はなくなる。
【0032】
第2の実施の形態
図9には、本願発明の第2の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の具体例である電気炊飯器が示されている。
【0033】
この場合、保温ヒータ11の他に、少なくとも上端が最大炊飯時のご飯炊き上がり面Lよりも上部に位置するように配置されたワークコイル10Cを備えており、このワークコイル10Cは、合成樹脂製の断面U字状の環状枠45内に収納されており、該環状枠45は、底ケース肩部5aと保護枠6の上端との間にマグネシウム合金製の磁気遮蔽枠46を介して挟持されている。該磁気遮蔽枠46は、前記環状枠45の下端と保護枠6の上端との間に挟持される環状の支持部46aと、該支持部46aの上端から上方に延設されて前記環状枠45を覆う断面L字状の被覆部46bとからなっており、該磁気遮蔽枠支持部46aの外面に前記保温ヒータ11が取り付けられている。このようにすると、ワークコイル10Cにおいて発生した磁気がマグネシウム合金製の磁気遮蔽枠46によって遮蔽されることとなり、外部への磁気漏れを確実に防止することができる。その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
【0034】
第3の実施の形態
図10には、本願発明の第3の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の具体例である電気炊飯器が示されている。
【0035】
この場合、外ケース5が、ステンレス製の胴部5aと合成樹脂製の肩部5bとの別体構成となっており、マグネシウム合金製の底ケース7との併用で高級感が出るようになっている。前記胴部5aは、磁気遮蔽部材として作用する底ケース7と結合される側面部材を構成することとなっている。そして、この胴部5aの上端には肩部5bと係合するL字状の係合片47が一体に突設される一方、該胴部5aの下端には、カーリング部48が形成されており、肩部5bに対して係合片47を係合させ、カーリング部48を底ケース7の上端に形成された係合部49に係合させた状態で、底ケース7の底部と保護枠6の底部とに形成された突部7a,6aをビス(図示省略)を用いて締結することにより、胴部5aが挟持固定されることとなっている。前記底ケース7の上端部には、前記胴部5aの端部の内方を覆う延設部50が一体に形成されている。該延設部50の上端は、ワークコイル10Bの上端より上方に位置せしめられることとなっている。このようにすると、ステンレス製の胴部5aの端部の内方が磁気遮蔽部材として作用する底ケース7から一体に延設された延設部50によって覆われることとなり、ワークコイル10A,10Bの電磁誘導により発生する磁気が前記延設部50によって遮蔽されることとなる。従って、胴部5aと底ケース7との結合部が下方に位置していても(換言すれば、マグネシウム合金製の底部分が小さくなっても)、ステンレス製の胴部5aの端部が発熱するということがなくなり、高価なマグネシウム合金の使用量を少なくでき、コストダウンに寄与する。なお、本実施の形態においては、外ケース胴部5aをステンレス製としているが、外ケース胴部5aを他の磁性体金属部材で構成してもよい。その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
【0036】
第4の実施の形態
図11には、本願発明の第4の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の具体例である電気炊飯器が示されている。
【0037】
この場合、外ケース5における胴部5aは、肩部5bとは別体構成とされ、マグネシウム合金製の底ケース7と一体構成とされている。つまり、外郭ケースA全体が磁気遮蔽部材として作用することとなっているのである。また、保温ヒータ11の他に、少なくとも上端が最大炊飯時のご飯炊き上がり面Lよりも上部に位置するように配置されたワークコイル10Cを備えており、このワークコイル10Cは、合成樹脂製の断面U字状の環状枠45内に収納されており、該環状枠45は、底ケース肩部5aと保護枠6の上端との間に合成樹脂製の取付枠51を介して挟持されている。該取付枠51は、前記環状枠45の下端と保護枠6の上端との間に挟持される環状の支持部51aと、該支持部51aの上端から上方に延設されて前記環状枠45を覆う断面L字状の被覆部51bとからなっており、該取付枠支持部51aの外面に前記保温ヒータ11が取り付けられている。このようにすると、ワークコイル10A,10Bにおいて発生した磁気は勿論のこと、ワークコイル10Cにおいて発生した磁気もマグネシウム合金製の外郭ケースAによって遮蔽されることとなり、外部への磁気漏れを確実に防止することができる。その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
【0038】
上記実施の形態においては、電気炊飯器を具体例として説明したが、本願発明は、電気炊飯器以外の誘導加熱調理器にも適用可能なことは勿論である。
【発明の効果】
【0039】
請求項1の発明によれば、外郭ケース内に電磁誘導コイルを内蔵し、該電磁誘導コイルによる電磁誘導により加熱調理を行うように構成された誘導加熱調理器において、前記外郭ケースの底部分を構成する部材であって前記電磁誘導コイルの対向部に配置される部分を、マグネシウム合金からなる磁気遮蔽部材で構成するとともに該磁気遮蔽部材と結合される側面部材を磁性体金属部材で構成し且つ前記磁気遮蔽部材に、前記側面部材の端部の内方を覆う延設部を一体に形成したので、外部への磁気漏れを防止することができるという効果がある。しかも、外郭ケースの強度をおとすことなく、軽量化を図ることもできるという効果もある。また、誘導加熱調理器を磁性体材料からなる調理台上に載置して使用した場合であっても、調理台が発熱するということがなくなるという効果もある。さら に、磁性体金属部材からなる側面部材の端部の内方が磁気遮蔽部材から一体に延設された延設部によって覆われることとなっているので、電磁誘導コイルの電磁誘導により発生する磁気が前記延設部によって遮蔽されることとなり、側面部材と外郭ケースの底部分を構成する磁気遮蔽部材との結合部が下方に位置していても(換言すれば、マグネシウム合金製の底部分が小さくなっても)、磁性体金属部材からなる側面部材の端部が発熱するということがなくなって、高価なマグネシウム合金の使用量を少なくでき、コストダウンに寄与するという効果もある。
【0040】
請求項2の発明によれば、外郭ケース内に電磁誘導コイルを内蔵し、該電磁誘導コイルによる電磁誘導により加熱調理を行うように構成された電磁加熱調理器において、前記外郭ケースの底部分を構成する部材であって前記電磁誘導コイルの対向部に配置される部分を、マグネシウム合金からなる磁気遮蔽部材で構成するとともに、該磁気遮蔽部材の底部に、磁気漏れ防止用の突部を一体に突設し且つ該突部の上面に、他の部材を結合するためのビス穴を形成したので、電磁誘導コイルの電磁誘導により発生する磁気が、マグネシウム合金からなる磁気遮蔽部材によって遮蔽されることとなり、外部への磁気漏れを防止することができるという効果がある。しかも、外郭ケースの強度をおとすことなく、軽量化を図ることもできるという効果もある。また、誘導加熱調理器を磁性体材料からなる調理台上に載置して使用した場合であっても、調理台が発熱するということがなくなるという効果もある。さらに、電磁誘導コイルにおいて発生した磁気が、突部の空洞部に邪魔されることとなって、ビス穴からの磁気漏れが防止できるという効果もある。
【0041】
請求項3の発明によれば、外郭ケース内に電磁誘導コイルを内蔵し、該電磁誘導コイルによる電磁誘導により加熱調理を行うように構成された電磁加熱調理器において、前記外郭ケースの底部分を構成する部材であって前記電磁誘導コイルの対向部に配置される部分を、マグネシウム合金からなる磁気遮蔽部材で構成するとともに、該磁気遮蔽部材の底部に、磁気漏れ防止用の凹部を凹設し且つ該凹部の底部には、水抜き穴を形成したので、電磁誘導コイルの電磁誘導により発生する磁気が、マグネシウム合金からなる磁気遮蔽部材によって遮蔽されることとなり、外部への磁気漏れを防止することができるという効果がある。しかも、外郭ケースの強度をおとすことなく、軽量化を図ることもできるという効果もある。また、誘導加熱調理器を磁性体材料からなる調理台上に載置して使用した場合であっても、調理台が発熱するということがなくなるという効果もある。さらに、電磁誘導コイルにおいて発生した磁気が、凹部の空洞部に邪魔されることとなって、水抜き穴からの磁気漏れが防止できるという効果もある。
【0042】
請求項4の発明におけるように、請求項1、2および3のいずれか一項記載の誘導加熱調理器において、前記磁気遮蔽部材に、前記電磁誘導コイルへの通電制御を行う発熱電子部品を接触させた場合、マグネシウム合金製の磁気遮蔽部材は熱伝導性に優れているところから、発熱電子部品からの放熱が促進されることとなり、発熱電子部品を冷却するための冷却ファンを省略することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の第1の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の具体例である電気炊飯器の縦断面図である。
【図2】 本願発明の第1の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の具体例である電気炊飯器の斜視図である。
【図3】 本願発明の第1の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の具体例である電気炊飯器における要部拡大斜視図である。
【図4】 本願発明の第1の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の具体例である電気炊飯器における変形例を示す要部拡大断面図である。
【図5】 本願発明の第1の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の具体例である電気炊飯器における変形例を示す要部拡大斜視図である。
【図6】 (イ)および(ロ)は、本願発明の第1の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の具体例である電気炊飯器における外ケース胴部と底ケースとの係合部の二つの実施例を示す拡大断面図である。
【図7】 本願発明の第1の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の具体例である電気炊飯器における底ケースの変形例を示すもので、(イ)はビス穴周辺の構造を示し、(ロ)および(ハ)は水抜き穴周辺の構造を示している。
【図8】 本願発明の第1の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の具体例である電気炊飯器におけるヒートシンクの変形例を示す要部斜視図である。
【図9】 本願発明の第2の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の具体例である電気炊飯器の縦断面図である。
【図10】 本願発明の第3の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の具体例である電気炊飯器の縦断面図ある。
【図11】 本願発明の第4の実施の形態にかかる誘導加熱調理器の具体例である電気炊飯器の縦断面図ある。
【符号の説明】
1は炊飯器本体、5は外ケース、5aは胴部(側面部材)、5bは肩部、6は保護枠、7は底ケース(磁気遮蔽部材)、10A,10Bは電磁誘導コイル(ワークコイル)、23は制御基板、27はIGBT(発熱電子部品)、38Aはビス穴、38Bは水抜き穴、39は突部、41は凹部、50は延設部、Aは外郭ケース。

Claims (4)

  1. 外郭ケース内に電磁誘導コイルを内蔵し、該電磁誘導コイルによる電磁誘導により加熱調理を行うように構成された電磁加熱調理器であって、前記外郭ケースの底部分を構成する部材であって前記電磁誘導コイルの対向部に配置される部分を、マグネシウム合金からなる磁気遮蔽部材で構成するとともに該磁気遮蔽部材と結合される側面部材を磁性体金属部材で構成し且つ前記磁気遮蔽部材には、前記側面部材の端部の内方を覆う延設部を一体に形成したことを特徴とする電磁加熱調理器。
  2. 外郭ケース内に電磁誘導コイルを内蔵し、該電磁誘導コイルによる電磁誘導により加熱調理を行うように構成された電磁加熱調理器であって、前記外郭ケースの底部分を構成する部材であって前記電磁誘導コイルの対向部に配置される部分を、マグネシウム合金からなる磁気遮蔽部材で構成するとともに、該磁気遮蔽部材の底部には、磁気漏れ防止用の突部を一体に突設し且つ該突部の上面には、他の部材を結合するためのビス穴を形成したことを特徴とする電磁加熱調理器。
  3. 外郭ケース内に電磁誘導コイルを内蔵し、該電磁誘導コイルによる電磁誘導により加熱調理を行うように構成された電磁加熱調理器であって、前記外郭ケースの底部分を構成する部材であって前記電磁誘導コイルの対向部に配置される部分を、マグネシウム合金からなる磁気遮蔽部材で構成するとともに、該磁気遮蔽部材の底部には、磁気漏れ防止用の凹部を凹設し且つ該凹部の底部には、水抜き穴を形成したことを特徴とする電磁加熱調理器。
  4. 前記磁気遮蔽部材には、前記電磁誘導コイルへの通電制御を行う発熱電子部品を接触させたことを特徴とする前記請求項1、2および3のいずれか一項記載の電磁加熱調理器。
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