JP6688482B2 - 金属酸化物ナノ粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属酸化物ナノ粒子の製造方法、当該製造方法により製造された金属酸化物ナノ粒子、及びこれを用いた真空断熱材に関する。本発明は、特には、高濃度の透明分散液を短時間で得ることができる金属酸化物ナノ粒子の製造方法に関する。
シリカやアルミナ、チタニア、ジルコニア粒子等の金属ナノ粒子をフィラーとして樹脂や金属、セラミックス等の母材に添加し複合化することにより、機械的、熱的、光学的性質の調整が試みられている。その際、フィラー濃度が低くても大きな効果が得られる場合はナノ粒子のコストは問題にならない。しかし、フィラーを高濃度で添加する場合はコストが課題となる場合がある。
例えば、ジルコニアナノ粒子は透明樹脂の屈折率を上げるための添加剤として使用されるが、屈折率を1.51から1.71に上げるためには、樹脂中に80重量%以上のジルコニア粒子を分散させる必要がある(例えば、非特許文献1を参照)。この時、ジルコニアナノ粒子の分散液は、目的の波長範囲で透明でなければならない。このような透明分散液を大量に使用するアプリケーションに対して、従来の金属酸化物ナノ粒子合成法は十分な生産性を有していないか、有していても分級や精製などの後処理が必要となり高コストを免れることができない。後処理が必要な合成法としては、特許文献1〜3に開示された方法が知られている。
特許文献1では、ジルコニウム塩水溶液を中和しジルコニア粒子を作成した後、乾燥粉砕する。続いて焼成し再粉砕して純水に分散させスラリとする。含まれている塩を遠心分離により洗浄する。洗浄後再度乾燥粉砕した後、表面修飾剤と乾式混合して表面を修飾し粒子を得る。この方法では、表面修飾ジルコニア粒子を得るために少なくとも10工程を必要とする。
特許文献2では、ジルコニウム塩水溶液からオキシ水酸化ジルコニウムスラリを作成し、デカン酸を加え有機酸ジルコニウム塩を作成後、水を加えて水熱合成する。得られた内容物にヘキサンを加えて取り出し、しばらく放置の後油相のみを取り出す。これを真空乾燥して得たペースト状固形物にメタノールを加え分散させた後、遠心分離により沈殿物としてデカン機酸被覆ジルコニア粒子を得る。これは少なくとも8工程が必要である。
特許文献3では、ジルコニウムプロポキシドから水酸化ジルコニウムゾルを作成したのちヘキサン酸と高圧反応容器に同時に仕込み、300℃で水熱合成を行い、内容物をメタノールに分散させ取り出し、デカンテーションで洗浄してヘキサン酸被覆ジルコニアナノ粒子を得る。これは少なくとも4工程が必要である。
一方、特許文献4には、単工程のジルコニアナノ粒子透明分散液の合成法が開示されている。原料として、オキシ塩化ジルコニウム八水和物(ZrClO・8HO)、p−トルエンスルホン酸1水和物(PTS)、エタノール(EtOH)、オルトギ酸トリエチル(TEOF)を用いる亜臨界ソルボサーマル法による合成である。この方法は、溶媒に溶解させた全原料を密閉容器に入れ、170℃〜240℃で加熱し亜臨界状態にすることでZrOナノ粒子を析出させ、同時にPTSで表面修飾を行う。特許文献4では、具体的には、170℃で40時間加熱すると、濃度が、2.3重量%程度の直径3nmのZrOナノ粒子の透明分散液が得られ、沈殿や凝集は発生しないことが開示されている。
特許第5176380号公報 特許第5445140号公報 特開2010-235368号公報 特許第5603582号公報
第一工業製薬 社報 No.567 拓人 2014冬12頁
特許文献1〜3に記載の方法は、合成した粒子の分離や精製の工程が多く、これらの方法ではジルコニアナノ粒子の透明分散液を安価に提供することは困難であった。また、特許文献4に記載の方法は、単工程ではあるものの、合成にかなりの長時間を要し、また得られる透明分散液中のジルコニアナノ粒子濃度も比較的小さいものであった。より生産性が高く、濃度が高い金属酸化物ナノ粒子の製造方法が求められる。
本発明者は、上記課題に対し鋭意検討の結果、亜臨界ソルボサーマル法による金属酸化物ナノ粒子の合成において、加熱前の原料液中の水分子及び/または加熱中の反応液の水分子の存在に着目した。そして、原料液もしくは反応液を無水化することで、より短時間で、かつ高濃度で、金属酸化物ナノ粒子の透明な分散液を得ることができることに想到し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、一実施形態によれば、金属酸化物ナノ粒子の製造方法であって、金属塩水和物と酸と溶媒とを含む原料液を、加圧下、前記溶媒が分解して生成するヒドロキシル基を含む化合物の臨界温度以下で加熱する工程を含み、前記原料液もしくは反応液を無水化する工程を含む方法に関する。
前記金属酸化物ナノ粒子の製造方法において、前記無水化する工程が、前記金属塩水和物と前記酸と前記溶媒であるエステル化合物とからなる原料液を調製することにより、原料液を無水化する工程であることが好ましい。
前記金属酸化物ナノ粒子の製造方法において、前記金属塩水和物がジルコニア塩水和物であり、前記酸がスルホン酸であり、前記エステル化合物がトリエステル化合物であって、前記加熱する工程が、220℃以上で4時間以上加熱する工程を含むことが好ましい。
本発明は別の実施形態によれば、前述のいずれかに記載の金属酸化物ナノ粒子の製造方法により製造された金属酸化物ナノ粒子に関する。
本発明はまた別の実施形態によれば、オキシ塩化ジルコニウム八水和物と、ギ酸トリエステルと、パラトルエンスルホン酸とからなる原料液を、加圧下、前記ギ酸トリエステルが分解して生成するエタノールの臨界温度以下で加熱する工程を含む方法により製造された、直径が2〜5nm以下のジルコニアナノ粒子であって、粒子の総質量に対し、1〜6質量%の硫黄分を含む、ジルコニアナノ粒子に関する。
本発明はさらにまた別の実施形態によれば、前述のいずれかに記載の金属酸化物ナノ粒子から有機物を除去して得られるナノ粒子を含む芯材を備える真空断熱材に関する。
本発明に係る金属酸化物ナノ粒子の製造法によれば、従来よりもはるかに短時間の単工程で、高濃度の金属酸化物ナノ粒子の透明な分散液を得ることができる。
図1は、実施例1に係るジルコニアナノ粒子の透明分散液の外観写真、び透過型電子顕微鏡写真、及びX線回折チャートを示す図である。 図2は、原料液加水量と合成後のジルコニアナノ粒子に含まれる硫黄分の関係を示すグラフである。 図3は、亜臨界ソルボサーマル法による加熱時間と、得られた分散液の透過率との関係を示すグラフである。 図4は、亜臨界ソルボサーマル法による加熱時間と、得られた分散液の含水率との関係を示すグラフである。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施の形態によって限定されるものではない。
[第1実施形態:金属酸化物ナノ粒子の製造方法]
本発明は、第1実施形態によれば、金属酸化物ナノ粒子の製造方法に関する。当該製造方法は、金属塩水和物と酸と溶媒とを含む原料液を、加圧下、前記溶媒が分解して生成するヒドロキシル基を含む化合物の臨界温度以下で加熱する工程を含み、前記加熱する工程の前に、前記原料液を無水化する工程を含む。
本実施形態において製造可能な金属酸化物としては、水酸基が表面に存在する金属酸化物であって、ジルコニア、チタニア、アルミナ、酸化亜鉛、酸化ルテニウムなどが挙げられるが、これらには限定されない。
本実施形態による製造方法は、原料液を加圧下、溶媒が分解して生成するヒドロキシル基を含む化合物の臨界温度以下の高温で加熱するソルボサーマル合成法に基づく。原料液は、金属塩水和物と酸と溶媒とを含み、前記原料液もしくは反応液を無水化する工程を含む。
原料液を構成する金属塩水和物としては、これらの金属塩の水和物が挙げられる。具体的には、ジルコニアの原料としてオキシ塩化ジルコニウム8水和物、チタニアの原料として塩化チタン水和物、アルミナの原料として塩化アルミニウム6水和物、酸化亜鉛の原料として塩化亜鉛水和物、酸化ルテニウムの原料として塩化ルテニウム水和物が挙げられるが、これらには限定されない。
酸は、表面保護剤として、金属酸化物表面に導入する置換基を与える。酸としては、スルホン酸、及びリン酸基、水酸基、カルボキシル基などを有する有機酸であって、ソルボサーマル合成法による合成過程で、金属酸化物表面の塩基点と中和反応を起こす酸が挙げられる。例えば、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、長鎖アルキルスルホン酸が挙げられる。
原料液における、金属塩水和物と酸と溶媒との比率は、金属塩水和物と酸と溶媒との反応の化学両論比に基づき、決定することができる。例えば、金属塩水和物が、オキシ塩化ジルコニウム8水和物の場合には、金属塩水和物1モルに対し、酸を1/4モルとなるように混合することが好ましい。この理由は、Zr塩は四量体、Zr(OH)16H8+、各Zrに配位している4つのHOに対して酸が4つずつ配位すると考えられるためである。金属塩水和物を過剰にすると、イオン強度が上がり、得られる分散液の分散性が低下して、透明性が低下する場合がある。一方、金属塩水和物に対する、溶媒の量は、水和水をエステル化合物で脱水することができる当量、すなわち、原料液中において、金属塩水和物の水和水のモル数と、エステル化合物のエステル基のモル数が等しくなるように決定する。例えば、金属塩水和物が、オキシ塩化ジルコニウム8水和物で、溶媒がトリエステル化合物の場合には、金属塩水和物1モルに対し、溶媒が8/3モル以上となるように混合することが好ましい。
本実施形態においては、前記原料液もしくは反応液を無水化する工程を含む。本発明者は、原料液を調製し、ソルボサーマル合成を行うまでの間に、金属塩水和物に由来する水が原料液中に混入すると、水が合成反応(特に、酸による置換反応)を阻害し、反応時間を長くし、金属酸化物の収集率を低下させるおそれがあることを見出した。さらに具体的には、金属塩水和物を溶媒に溶解させると、金属塩の水和水が原料液の系中に放出され、この放出された水が、金属酸化物の表面に水素結合して、後続の反応を阻害するおそれがあることを見出した。そして、これに対し、加熱反応前の原料液もしくは加熱反応後の反応液を無水化する工程により、水による反応阻害を解消し、課題を解決することを見出した。
[化学的手法による無水化]
一実施形態においては、前記原料液もしくは反応液を無水化する工程は、ソルボサーマル法に基づく加熱工程の前に、原料液の組成により、特には特定の溶媒の選択により実施することができる。本実施形態において、溶媒はエステル化合物からなり、原料液は加熱前には、エタノールなどのアルコール成分や、水を含まない。好ましい溶媒としては、モノエステルを有する化合物、ジエステルを有する化合物、トリエステルを有する化合物であり、例えば、クエン酸トリエチル、ギ酸トリエチル、リン酸トリエチル、トリエチルボラン、トリエチルアミン、トリエチルアルミニウム、炭酸ジエチル、ギ酸エチルが挙げられるが、これらには限定されない。特には、エステル基が多く含まれ、分解後に生成する分子が小さい化合物であることが好ましく、この観点からは、ギ酸トリエチル、トリエチルボラン、トリエチルアミン、トリエチルアルミニウムが好ましい。
上記の溶媒を選択し、水やアルコール等の所定の成分を排除した場合には、調製後の原料液において、金属塩水和物から水分子が外れた場合に、水分子がエステル化合物との反応に消費されるため、原料液の無水化が可能になる。この場合、溶媒に金属塩水和物を溶解させて金属塩水和物の溶液を得た後に、酸を添加することで、当該金属イオンと酸による前駆体を含む原料液を調製することができる。そして、本態様においては、原料液を調製する工程の後、さらなる工程を実施することなく、ソルボサーマル合成法に基づき、加圧下、加熱する工程を実施することができる。
[物理的手法による疑似的無水化]
別の実施形態においては、前記原料液もしくは反応液を無水化する工程は、物理的手法により疑似的に無水化することにより実施することができる。具体的には、ソルボサーマル合成法により、加熱開始後、原料液中に含まれる物質が反応して金属酸化物が生成した後に、マイクロ波で加熱することで、金属酸化物に水素結合した水分子を、金属酸化物表面から遠ざけることができ、これにより金属酸化物近傍の疑似的に無水化を達成することができる。ここで疑似的とは、溶液内部には水分子が存在するが、金属酸化物近傍では水分子濃度が低い状態をいう。本発明においては、この態様も無水化に包含されるものとしており、無水化と指称している。そして、本実施形態の物理的手法による疑似的無水化は、原料液が、加熱、加圧され、原料液に含まれる物質の反応が一部進行した後の「反応液」の無水化ということができる。
原料液内部に生成した金属酸化物近傍を疑似的に無水化する態様においては、溶媒は、特に限定されない。例えば、上記エステル化合物とエタノールなどのアルコールとの混合物であってよく、ポリオールとの混合物であってもよく、塩が溶解する溶媒であれば何でもよい。また、この場合の原料液の調製においては、混合順は特に限定されず、金属塩水和物、溶媒、酸を同時に混合してもよく、順に溶解してもよい。
次に、ソルボサーマル合成法を実施する工程を説明する。原料溶液は、耐圧、耐熱性の密閉反応容器中で反応させる。密閉反応容器は、10MPa程度までの内圧上昇に耐えることができる強度であればよい。原料液の体積が、反応容器の内部の体積の50%以上100%以下となるように、原料液を密閉反応容器に入れることが好ましい。原料液の体積が反応容器の内部の体積の50%以下だと得られる分散液が黄変するおそれがあるためである。特に、生産性の観点からは、80〜100%とすることが好ましい。
この密閉反応容器を、溶媒が分解して生成するヒドロキシル基を含む化合物の臨界温度以下の亜臨界条件で加熱する。反応容器内部の体積が比較的大きい場合には、原料溶液(反応溶液)の中心と容器内壁近くの溶液間に温度差ができ、ナノ粒子サイズが多分散になるおそれがあるため、加熱むらが起きないように、容器を回転させるか、あるいは、スターラーで原料溶液(反応溶液)を撹拌しながら加熱することが好ましい。加熱は、炉中で実施することができる。
具体的な加熱温度としては、溶媒としてエステル化合物を用いる場合には、約220℃以上であって、エステル化合物が分解して生成する、アルコール等のヒドロキシル基を含む化合物の臨界温度以下であることが好ましい。具体的には、ヒドロキシル基を含む化合物がエタノールの場合は、240℃以下であることが好ましい。また、加熱中、加熱温度は一定とすることが好ましい。化学的手法においては、加熱時間は、約4時間以上、例えば約6時間以上にわたって加熱することが好ましい。このとき、加熱時間を長くすることで、反応後に得られる分散液の透過率を大きくすることができ、金属酸化物ナノ粒子の透明な分散液を得ることができる。透明性を上げる観点からは、例えば、220℃で、約6時間以上加熱することが好ましい。一方、生産性の観点から、加熱時間は、約8時間以下とすることが好ましい。
所定時間の加熱後は、密閉反応容器を炉から出し、密閉したままで、反応液が室温になるまで室温で除熱することができるが、空冷や水冷などで急冷してもよい。この反応により、金属酸化物粒子の分散液が得られる。分散液は、好ましくは実質的に透明である。ここで、透明とは、好ましくは、550nmにおける透過率が80%以上であることをいう。また、分散液中の、金属酸化物粒子の粒子径は、2nm〜5nmであり、好ましくは、2nm〜3nmである。この粒子径は、分散液を透過型電子顕微鏡で観察して得られる値である。さらに、分散液中の金属酸化物粒子の濃度(質量%)は、最大約23%とすることができ、例えば7〜10質量%とすることができる。なお、金属酸化物粒子の濃度は、(分散液中の金属酸化物粒子質量/分散液全体の質量)*100により算出する。また、酸がパラトルエンスルホン酸である場合に、超遠心機により分散液から固形分を分離し、乾燥して得られた金属酸化物粒子を含む分離物の総質量に対し、1〜6質量%の硫黄分を含むことが好ましい。
このようにして得られた金属酸化物粒子の分散液は、分散液の状態のまま、例えば樹脂等に添加して、高屈折材料、透明断熱材、耐熱コーティング材料、3Dプリンタ用材料として用いることができる。また、分散液から液体を分離し、乾燥して得られた表面修飾された金属酸化物粒子は、溶射用粉末、粉末断熱材、焼結セラミクス材料、酸素伝導体といった用途に用いることができる。さらに、表面修飾された金属酸化物粒子を、例えば300℃〜600℃以上の温度で焼成することにより、あるいは紫外線照射することにより、表面修飾基が外れた金属酸化物粒子を得ることができる。焼成して得られた金属酸化物粒子は、熱伝導性が低く、真空断熱材の芯材として用いることができる。
本発明の第1実施形態によれば、比較的短時間で、金属酸化物粒子を高濃度で含む、透明性の高い分散液、表面修飾された金属酸化物粒子、及び金属酸化物粒子を得ることができる。同様のソルボサーマル合成法を用いた従来技術と比較して、10倍近い濃度の分散液を得ることができ、かつ、合成時間を1/10程度に低減することができる。
[第2実施形態:真空断熱材]
本発明は、第2実施形態によれば、真空断熱材に関する。当該真空断熱材は、第1実施形態により製造された金属酸化物ナノ粒子を芯材として備えている。金属酸化物ナノ粒子を芯材として備える真空断熱材は、種々の態様が考えられる。一例として、溶媒などを除去した金属酸化物ナノ粒子からなる固形物をボールミル等で所定の大きさの粉末とし、約300〜600℃で粉末を焼成することにより原料液、特には有機酸に由来する有機物を分解除去する。なお、有機物の分解除去は、粉末に紫外線等を照射することにより、焼成の工程を経なくても実施することができる。その後、所定の型枠に入れ、芯材に加工して用いることが挙げられる。
別の例としては、第1実施形態において、臨界温度以下で加熱した後、得られた分散液にトルエンを加えて金属酸化物ナノ粒子を分離した、高濃度金属酸化物ナノ粒子分散液に有機高分子を加えて、溶媒を徐々に取り除き固体としたのち、例えば300〜600℃で焼成することで有機物を除去し、多孔質体を作ることができる。この場合においても、有機物の分解除去は紫外線照射等によることができる。この場合、金属酸化物ナノ粒子は、ジルコニアナノ粒子であることが好ましい。得られた多孔体を、ガスバリア性を有する外被材により密封して、真空断熱材とすることができる。
本発明はまた別の実施形態によれば、かかる真空断熱材を備えてなる冷熱機器、移動体、または住宅設備である。冷熱機器としては、冷蔵庫、冷凍庫、自動販売機、冷蔵什器、冷凍什器などが挙げられ、移動体としては、自動車、電車、船舶などが挙げられ、住宅設備としては、住宅断熱壁、貯湯槽などが挙げられる。また、人工衛星においても断熱材を備えることができる。冷熱機器の一例である、自動販売機において、本発明に係る真空断熱材は、冷蔵庫(冷蔵温度5℃)と温蔵庫(温蔵温度55℃)との仕切板に沿って配設することができる。また、自動販売機の背面板に沿って配設することもできる。さらに、第1実施形態におけるジルコニアナノ粒子は透明性にも優れているため、食品ショーケースの透明断熱材としても有用である。
本発明の第2実施形態による真空断熱材によれば、高い断熱性能を備える金属酸化物ナノ粒子を、安価にかつ大量に用いた、断熱性能のより高い断熱材が得られる。
以下に、本発明を、実施例を参照してより詳細に説明する。しかし、以下の実施例は本発明を限定するものではない。実施例では、本発明に係る金属酸化物粒子を製造した。また、当該金属酸化物粒子の断熱性能を測定した。
[実施例1:ジルコニアナノ粒子の製造]
金属塩水和物としてオキシ塩化ジルコニウム八水和物(ZrClO・8HO、純度99%、キシダ化学)、表面保護剤として、p−トルエンスルホン酸(PTS)、溶媒としてオルトぎ酸トリエチル(TEOF、97%、キシダ化学)を使用した。各原料は精製せずに使用した。5.85gのZrClO・8HOを25mlのTEOFに溶解させ、続いて、0.86gのPTSを溶液に添加して原料液を調製した。反応は、テフロン製内容器とステンレス製外容器からなる密閉式高温高圧容器(容量50ml、HU−50、三愛科学)を用いて行った。原料液を内容器に入れ、外容器にセットし18N・mのトルクで密閉した。この高温高圧容器を220℃に予熱したオーブンに入れ静置した。220℃を維持したまま、6時間経過後取り出した。次いで、室温で一昼夜除熱後、分散液を得た。
得られた分散液の濃度は7.7wt%であり、分光器を用いて測定した透過率は0.85(550nm)であった。透過型電子顕微鏡により、粒径2〜3nmの粒状粒子を確認し、X線回折により単斜晶のジルコニアナノ粒子であることを確認した。透過型電子顕微鏡写真及びX線回折チャートを図1に示す。分散液を遠心分離することにより取り出した固形分(ナノ粒子)中の硫黄分は、ナノ粒子の総質量を100%とした場合に3質量%であった。分散液の含水率は、3v/v%であった。含水量は、赤外分光計(FT/IR-470/Plus、日本分光)で吸収スペクトルを測定し、5166cm−1での吸光度は水分量に比例することから算出した。得られた分散液は安定であり、経時的に白濁することはなかった。また、得られた分散液に、体積の50%程度の水を添加しても、透明性が失われることはなかった。
[比較例1:ジルコニアナノ粒子の製造]
溶媒を、5mlのTEOFと20mlエタノールの混合液とした以外は実施例1と同様にして原料液を調製した。次いで、実施例1と同じ装置を用いて、同じ条件で加圧、加熱し、白濁した分散液を得た。透過型電子顕微鏡により粒子を確認した結果、実施例1と比較して凝集物が多く見られた。比較例1の分散液の含水率は12.5v/v%であった。比較例1では、加熱前の脱水が不十分であったと考えられる。
[比較例2:ジルコニアナノ粒子の製造]
溶媒を、15mlのTEOFと5mlエタノールの混合液とした以外は実施例1と同様にして原料液を調製した。次いで、実施例1と同じ装置を用いて、同じ条件で加圧、加熱した。その結果、比較例2では、比較例1に比べ透明な分散液を得た。透過型電子顕微鏡により粒子を確認した結果、実施例1と比較して、凝集物は見られたが比較例1よりは少なかった。比較例2の分散液の含水率は6.5v/v%であった。TEOF量がまだ少ないため、加熱前脱水が不十分であったと考えられる。
[考察]
本発明者は、上記実施例以外にも実験を行い、以下の結果を得た。
(1)原料液において、ZrClO・8HO(Zr塩)とPTSは水和水による水分源である。そのため、Zr塩とPTS量を多くすると溶媒中の水分濃度が高くなる。
(2)この場合、Zr塩とPTSモル比を一定としZr塩濃度を増やすと分散液は不透明になった。TEOF濃度を高くすると、分散液は透明になる傾向がみられた。
(3)加熱前の原料液に純水を加水すると透明分散液は得られなかった。
TEOFはエステル化合物であって酸性雰囲気で加水分解する。したがって、Zr塩溶液は酸性であるためTEOFは加水分解する。このことからZr塩とPTSからもたらされた原料液中の水分子はTEOFの加水分解により除去されると考えると、上記(1)〜(3)の結果を説明できる。以上の事から、Zr塩量を多くし高濃度でジルコニアナノ粒子を合成するためには、Zr塩増加に伴い不可避的に増加する水分子を加熱前に原料液から除去することが必要であるとの考えに至った。以下に、水分子の存在がPTSの吸着を妨害する根拠を述べる。
ZrO表面に対して、水分子とPTSがLangmuir型吸着をすると仮定すると、PTSがZrO表面の1つの吸着サイトに吸着する確率pは、
とかける。ここで、K、c、K、cはそれぞれ水分子と吸着サイト間の平衡定数、水分子濃度、PTSと吸着サイト間の平衡定数、PTS濃度である。この式からcが増加すると、pが小さくなることが予想される。実際に原料液に加水してからナノ粒子を合成し分散液から超遠心分離したナノ粒子沈殿物が含有する硫黄分の測定したところ、PTS吸着量は加水量に反比例することが分かった。Nをナノ粒子の単位重量あたりの吸着サイト数、加水量をc、硫黄分を[S]と書くと、


と書ける。[S]−1は確かにcに比例することは、図2から確認されている。図2のグラフの近似式は、y=0.0603x+0.3923で表され、R=0.9947である。吸着量が少ないと透明分散しない(実施例1、比較例1)ことから、PTS吸着量がナノ粒子の分散性を決定している。以上の事から、Zr源由来の水分子を除去することが高濃度で透明なナノ粒子分散液を製造する条件であることが分かった。
そこでTEOFの加水分解により化学脱水量を最大化するため、エタノールを使わずにTEOFだけを溶媒とすれば、加水分解による水分子が最大限脱水されるため、Zr塩とPTS量を増加させることができ、高濃度化が可能と考えた。TEOF量をxmlとし、Zr塩とPTSのモル比をmPTS/mとし、水分子1に対しTEOFの1つのエステル結合が分解すると仮定すると、

が最大値となる。TEOFはトリエステルなので1つの分子で3つまで加水分解が可能であるが、1分子あたり1つの加水分解反応が起こるとし、
とすると、Zr塩量上限は0.234g/ml−TEOFである。このときZrO濃度は7.7wt%となる。1つのTEOFが3つの加水分解を起こす場合は、23wt%が上限となる。
従来方法では、亜臨界条件で合成しているにもかかわらず、圧力の効果について言及されていない。原料液の体積は高温高圧容器の容積以下であるため、溶媒の超臨界温度以下であれば、気相と液相に分離する。そのため、容器体積に比べ原料液体積が小さいと液相の溶質濃度が高くなる。その時、溶媒分子の活量が原料液と容器体積で決まるため、想定している反応が起きない可能性がある。実際、TEOFを溶媒とした場合、透明分散液を作るためには、反応容器体積の0.5倍以上の原料液体積が必要である。それ以下では分散液は黄変する。黄変の原因は不明であるが、二重結合(C=C,C=O)を持つ化合物がTEOFから生成したと推定される。
なお、これらの理論的考察は、本発明の理解を助けるためであって、本発明を拘束するものではない。
[実施例2:加熱時間の効果]
金属塩水和物、酸(表面保護剤)、溶媒は、実施例1と同じものを用いた。原料液の調製は、実施例1と同様の手順で行い、原料液中のZrClO・8HO濃度が0.72M、p−トルエンスルホン酸1水和物濃度が0.18M、(Zr塩由来の塩酸濃度は1.44M)となるように各成分量を調整した。この原料液を、実施例1と同様の方法、装置を用いて、密閉式高温高圧容器で加圧下、220℃に加熱した。組成が同一の原料液を、4サンプル作成し、サンプル1は2時間、サンプル2は4時間、サンプル3は6時間、サンプル4は8時間加熱してそれぞれ分散液を得た。
得られた分散液の550nmでの透過率を測定した。測定方法及び装置は、実施例1と同様とした。結果を、図3に示す。図3から、加熱時間に比例して分散液が透明化することがわかった。また、得られた分散液の含水率を測定した。測定方法及び装置は、実施例1と同様とした。結果を、図4に示す。図4から、加熱とともに含水率が上昇することがわかる。この結果は、トリエステルが加水分解して発生したエタノールが酸存在下で脱水反応をおこした事による。また、図示はしないが、得られた分散液から、超遠心分離機による遠心分離により分離した固形分(表面修飾されたジルコニア粒子)における硫黄分の質量%は、加熱温度とともに漸減することがわかった。この結果は、上記エタノールの脱水による水分発生により表面修飾剤とジルコニア表面との反応が抑制されたためである。
[実施例3:ジルコニアナノ粒子の断熱性評価]
実施例1にて製造したジルコニアナノ粒子の断熱性を評価した。実施例1で得られた分散液を、遠心し固形分を分離した後、固形分を室温で乾燥した。これを乳鉢で粉砕した後、篩にかけて試料とした。粉体の粒子径を50μm以下とする目開きの篩を用いた。その後、600℃で焼成処理をした。この時、平均粒子径は3nmから11nmへ粗大化したが、粒子内部に粒界が存在した。焼成したジルコニアナノ粒子の一次粒子径及び粉末充填時熱伝導率を測定し、粉体熱伝導率を算出した。一次粒子径は、透過型電子顕微鏡像から算出した。粉体充填時熱伝導率は、粉体用熱伝導率計(TCi Max-k、C-Therm社)を用いて測定した。粉末を計量後、体積2mlのセルに充填して測定を行った。粉体熱伝導率は、粉体充填時の熱伝導率の実測値からMaxwell-Ecuken式を使って算出した。
[比較例3:水熱合成法によるジルコニアナノ粒子の断熱性評価]
本発明とは異なる製造方法(水熱合成)でジルコニアナノ粒子を製造し、断熱性の一次粒子径依存性を評価した。具体的には、13%炭酸アンモニウムジルコニウム水溶液を220℃、250℃、285℃で水熱合成し乾燥後、それぞれ、キレート剤除去のため350℃で2時間加熱したところ、平均一次粒子径9±2nm、12±3nm、16±5nmの粒子を得た。これらの粒子内部には粒界らしき構造は見られなかった。各試料は乳鉢で粉砕した後、篩にかけて粉末試料とした。得られた粉体充填物の熱伝導率を測定し、粉体熱伝導率を算出した。測定方法は、上記と同様とした。結果を下記表に示す。
粉体内部に空隙はほとんどないから、粉体熱伝導率は一次粒子と同じであると考えられる。粒界のない粒子では、粉体熱伝導率が一次粒子径に比例することから、一次粒子の熱伝導率は粒子径に比例すると考えられる。また、粒界のある粒子では、粉体熱伝導率は、一次粒子径が10nm以下で急激に低下する可能性があり、これは薄膜での先行研究と一致する。このことから、粗大化のために評価できなかったが、一次粒子径が2−3nmのナノ粒子自体の熱伝導率は非常に小さい可能性があり、粗大化させることなく、表面修飾剤を除去できれば、その粉体や充填物の熱伝導率は非常に小さくなると考えられる。また、このナノ粒子が焼結した一回り大きなナノ粒子からなる粉体の熱伝導率さえも低いから、本発明の粒子は、断熱材料として有用である。
本発明による金属酸化物ナノ粒子の製造方法並びにかかる方法により製造された金属酸化物ナノ粒子は、本明細書に詳述した用途以外にも、透明断熱材、高温断熱材、遮熱材、耐摩耗コーティング材、人工骨や歯に用いるセラミクス原料、熱電素子用の絶縁材、反射防止膜に用いる高屈折率材料、触媒に用いられる超固体酸、SOFCセパレータに用いる酸素伝導体、3Dプリンタ用材料として応用することができる。

Claims (3)

  1. 金属塩水和物とスルホン酸と溶媒とを含む原料液を、加圧下、前記溶媒が分解して生成するヒドロキシル基を含む化合物の臨界温度以下で加熱する工程を含む金属酸化物ナノ粒子の製造方法であって、前記原料液もしくは反応液を無水化する工程を含む方法。
  2. 前記無水化する工程が、前記金属塩水和物と前記スルホン酸と前記溶媒であるエステル化合物とからなる原料液を調製することにより、原料液を無水化する工程である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記金属塩水和物がジルコニア塩水和物であり、前記エステル化合物がトリエステル化合物であって、前記加熱する工程が、220℃以上で4時間以上加熱する工程を含む、請求項に記載の方法。
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