JP3914045B2 - 多指ハンド装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の指機構を有する多指ハンド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
人の手と同様の構造を有する多指ハンド装置は、腕体の先端部に取り付けた手嘗部から複数の指機構が延設され、その各指機構は、複数の節間部材を複数の指関節を介して順次連接した構成とされている。
【0003】
この種の多指ハンド装置では、各指機構毎に、各指機構の指関節を駆動するためのアクチュエータを指機構から離間した箇所(例えば手嘗部や腕体等)に設けると共に、このアクチュエータをワイヤ部材やこれを巻き掛けたプーリ部材を介して各指機構に接続し、該ワイヤ部材を該アクチュエータにより引っ張ることで各指機構の屈伸動作を行うようにしたものが従来より知られている(例えば特開昭60−207795号公報、特開平6−8178号公報等を参照)。
【0004】
しかし、これらの従来の多指ハンド装置では、各指機構毎にアクチュエータを備えるため、各指機構の屈伸動作をそれぞれ独立的に制御することができるものの、多数のアクチュエータを搭載するための大きなスペースが必要となる。更に、各指機構とそれに対応するアクチュエータとを接続するワイヤ部材が各指機構毎に各別に必要となるため、それらの多数のワイヤ部材を取り回すスペースも要すると共に、該ワイヤ部材の取り回しも複雑なものとなる。
【0005】
このような不都合を解消するためには、例えば各指機構をその伸ばし側、あるいは曲げ側にバネ等により付勢しておくと共に、各指機構から延設したワイヤ部材を相互に結合しておき、それらの結合したワイヤ部材を単一のアクチュエータにより引っ張ることで、各指機構の曲げ動作や伸ばし動作を一括的に行うことが考えられる。
【0006】
しかしながら、このようにした場合には、例えば物体を把持するために、各指機構の曲げ動作を行った場合に、いずれか一つの指機構が物体に当接したり、他の障害物に当接したりして、それ以上、曲げ動作を行うことができなくなると、他の指機構も曲げ動作を行うことができなくなり、物体を適正に把持することができなくなることがある。また、各指機構を曲げた状態から伸ばす場合にも、一つの指機構が障害物等に当接して、それ以上、伸ばし動作を行うことができなくなると、他の指機構も伸ばし動作を行うことができなくなってしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、複数の指機構をワイヤ部材を介して屈伸させる多指ハンド装置において、指機構の屈伸動作の駆動源としてのアクチュエータの個数を少ないものとしつつ、物体の把持作業等の際の指機構の円滑な屈伸動作を行うことができる多指ハンド装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、腕体の先端部に取り付けられた手嘗部と、該手嘗部から延設され、それぞれ複数の節間部材を指関節を介して順次連接してなる少なくとも3個以上の指機構と、各指機構をその伸ばし側及び曲げ側のいずれか一方側に付勢する付勢手段と、各指機構から手嘗部側に延設されたワイヤ部材と、各指機構から延設されたワイヤ部材を前記付勢手段の付勢力に抗して引っ張ることにより、該指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行わしめる駆動手段とを備えた多指ハンド装置であって、前記駆動手段は、少なくとも2個の指機構からそれぞれ延設された2本のワイヤ部材の手嘗部側の端部を互いに間隔を存して連結する一対の連結部を備える連結部材と、該連結部材の両連結部の間に設けた支点を介して該連結部材を揺動自在に保持して前記2本のワイヤ部材の引っ張り方向に移動可能な保持部材と、前記2個の指機構以外の他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材が巻き掛けられて前記保持部材に回転自在に保持されたプーリ部材とを具備し、前記2個の指機構と前記他の1個の指機構との曲げ動作又は伸ばし動作を行うとき、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を、前記プーリ部材が前記保持部材と共に前記2個の指機構から延設されたワイヤ部材の引っ張り方向に移動する方向に引っ張ることを特徴とする。
【0009】
前記第1の発明は、少なくとも3個の指機構を屈伸させるのに適した構成である。以下、指機構が3個であるとして説明する。指機構は例えば人の指を模倣して複数の関節を備えて屈伸自在に延びている。前記駆動手段においては、先ず、前記保持部材に保持された連結部材を介して2個の指機構から延設された両ワイヤ部材を同時に前記付勢手段の付勢力に抗して引っ張ることにより、2個の指機構の曲げ動作又は伸ばし動作(以下、単に屈伸動作という)が行えるようになっている。また、他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ることで、当該他の1個の指機構の屈伸動作が行えるようになっている。そして、前記駆動手段によれば、当該他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ることによって、前記プーリ部材を介して前記保持部材が移動し、これに伴って前記連結部材を介して前記2個の指機構から延設されたワイヤ部材が引っ張られる。これにより、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張るだけで、当該他の1個の指機構だけでなく前記2個の指機構の屈伸動作をも同時に行うことができる。
そして、このとき、例えば前記他の1個の指機構が物体に当接する等して動くことができない状態となった場合にも、プーリ部材は移動可能な保持部材に設けられているので、該プーリ部材が回転しつつ保持部材が移動され、前記2個の指機構のワイヤ部材が引っ張られるので、該2個の指機構については支障なく屈伸動作を行うことができる。
また、前記2個の指機構については、そのうちのいずれか一方が物体に当接する等して動かなくなっても、前記連結部材が天秤状に揺動して他方の指機構の屈伸動作が阻害されることはなく、更には、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材は保持部材のプーリ部材を介して引っ張られるので該他の1個の指機構の屈伸動作も支障なく行なわれる。
【0010】
従って、かかる本発明によれば、前記2個の指機構と前記他の1個の指機構との3個の指機構のうちのいずれの指機構が物体に当接する等して動かなくなっても、残りの指機構は屈伸動作を行うことができる。そして、当該3個の指機構の屈伸動作は、単一のアクチュエータを用いて、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ることで行うことができる。
【0011】
また、第2の発明は、腕体の先端部に取り付けられた手嘗部と、該手嘗部から延設され、それぞれ複数の節間部材を指関節を介して順次連接してなる少なくとも5個以上の指機構と、各指機構をその伸ばし側及び曲げ側のいずれか一方側に付勢する付勢手段と、各指機構から手嘗部側に延設されたワイヤ部材と、各指機構から延設されたワイヤ部材を前記付勢手段の付勢力に抗して引っ張ることにより、該指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行わしめる駆動手段とを備えた多指ハンド装置であって、前記駆動手段は、少なくとも4個の指機構が2個ずつの2対に分類されて各対の2個の指機構からそれぞれ延設された2本のワイヤ部材の手嘗部側の端部を互いに間隔を存して連結する一対の連結部を備えた2個の連結部材と、それぞれの連結部材の両連結部の間に設けた支点を介して2個の連結部材を間隔を存して揺動自在に保持し、前記4個の指機構からそれぞれ延設されたワイヤ部材の引っ張り方向に移動可能で且つ前記2個の連結部材の間に設けた支点の回りに揺動可能な保持部材と、前記4個の指機構以外の他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材が巻き掛けられて前記2個の連結部材の間で前記保持部材に回転自在に保持されたプーリ部材とを具備し、前記4個の指機構と前記他の1個の指機構との曲げ動作又は伸ばし動作を行うとき、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を、前記プーリ部材が前記保持部材と共に前記4個の指機構から延設されたワイヤ部材の引っ張り方向に移動する方向に引っ張ることを特徴とする。
【0012】
前記第2の発明は、少なくとも5個の指機構を屈伸させるのに適した構成である。以下、指機構が5個であるとして説明する。前記第2の発明における前記駆動手段によれば、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張るだけで、当該他の1個の指機構の屈伸動作と同時に前記4個の指機構の屈伸動作を行なうことができる。即ち、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ると、前記プーリ部材を介して前記保持部材が移動され、該保持部材に保持された2個の連結部材を介して、前記4個の指機構から延設されたワイヤ部材が引っ張られる。そして、このとき、例えば前記他の1個の指機構が物体に当接する等して動くことができない状態となった場合であっても、プーリ部材は移動可能な保持部材に設けられているので、該プーリ部材が回転しつつ保持部材が移動され、2個の連結部材に連結されている前記4個の指機構のワイヤ部材が引っ張られるので、該4個の指機構については支障なく屈伸動作を行うことができる。また、前記4個の指機構については、そのうちのいずれかが物体に当接する等して動かなくなっても、その動かなくなった指機構以外の残りの指機構に対応する前記連結部材が天秤状に揺動して保持部材と共に移動することができるため、当該残りの指機構構の屈伸動作を行うことができる。
従って、かかる本発明によれば、前記4個の指機構と前記他の1個の指機構との5個の指機構のうちのいずれの指機構が物体に当接する等して動かなくなっても、残りの指機構は屈伸動作を行うことができる。そして、当該5個の指機構の屈伸動作は、単一のアクチュエータを用いて、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ることで行うことができる。
【0013】
また、第3の発明は、腕体の先端部に取り付けられた手嘗部と、該手嘗部から延設され、それぞれ複数の節間部材を指関節を介して順次連接してなる複数の指機構と、各指機構をその伸ばし側及び曲げ側のいずれか一方側に付勢する付勢手段と、各指機構から手嘗部側に延設されたワイヤ部材と、各指機構から延設されたワイヤ部材を前記付勢手段の付勢力に抗して引っ張ることにより、該指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行わしめる駆動手段とを備えた多指ハンド装置であって、前記駆動手段は、前記複数の指機構のうちの少なくとも2個の指機構からそれぞれ延設された2本のワイヤ部材の手嘗部側の端部を互いに間隔を存して連結する一対の連結部を備える連結部材と、該連結部材の両連結部の間に設けた支点を介して該連結部材を揺動自在に保持して前記2本のワイヤ部材の引っ張り方向に移動可能な保持部材とを具備し、前記連結部材の両連結部の間に設けられた支点は、何れか一方の連結部寄りに位置されており、前記2個の指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行うとき、前記保持部材を移動させることにより、該2個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ることを特徴とする。
【0014】
前記第3の発明は、少なくとも2個の指機構を屈伸させるのに適した構成である。以下、指機構が2個であるとして説明する。指機構は例えば人の指を模倣して複数の関節を備えて屈伸自在に延びている。各指機構からはワイヤ部材が手嘗部に向かって延出されており、ワイヤ部材を引っ張ることにより、各指機構の曲げ動作又は伸ばし動作が行なえるようになっている。前記駆動手段は、前記保持部材に保持された連結部材を介して2個の指機構から延設された両ワイヤ部材を同時に前記付勢手段の付勢力に抗して引っ張ることにより、2個の指機構の屈伸動作を行う。従って、2個の指機構ついては、各別にアクチュエータを備えずとも、単一のアクチュエータを用いてその屈伸動作を行うことができる。更に、このとき、2個の指機構のいずれか一方が物体等に当接してそのワイヤ部材が引っ張り不能となっても、前記連結部材が支点を介して天秤状に揺動して他方の指機構のワイヤ部材を引っ張りつつ保持部材と共に移動することができ、それにより、他方の指機構の屈伸動作を支障なく行うことができる。
このように、前記第3の発明によれば、指機構の屈伸動作の駆動源としてのアクチュエータの個数を少ないものとしつつ、物体の把持作業等の際の指機構の円滑な屈伸動作を行うことができる。なお、第3の発明は指機構が2個以上である場合にも採用することができ、2個の指機構以外の指機構については、それぞれ各別のアクチュエータを用いて各指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張って該指機構の屈伸動作を行うようにしてもよい。或いはまた、後述する本発明の他の構成によって、互いに共通のアクチュエータを用いて屈伸動作を行うようにすることも可能である。
更に、前記連結部材の両連結部の間に設けられた支点を何れか一方の連結部寄りに位置させることにより、2個の指機構について屈伸動作順位を容易に設定することができる。これは基本的には前述した保持部材の支点位置の場合と同様であり、保持部材が移動されるときに、該連結部材がその支点回りに揺動して該支点から近い距離にある一方の連結部に連結されたワイヤ部材が、該支点から遠い距離にある他方の連結部に連結されたワイヤ部材よりも早い時期に引っ張られる。
そして、例えば、本発明の多指ハンド装置において人の手を模倣して4個の指機構を人指し指乃至小指に対応させるとき、連結部材の支点位置と保持部材の支点位置との組み合わせで、小指から順に少しの遅れをもって順次人差し指まで曲がり動作を連続させることができ、人の手を模倣した自然な握る動作を容易に得ることができる。
【0015】
また、第4の発明は、腕体の先端部に取り付けられた手嘗部と、該手嘗部から延設され、それぞれ複数の節間部材を指関節を介して順次連接してなる少なくとも4個以上の複数の指機構と、各指機構をその伸ばし側及び曲げ側のいずれか一方側に付勢する付勢手段と、各指機構から手嘗部側に延設されたワイヤ部材と、各指機構から延設されたワイヤ部材を前記付勢手段の付勢力に抗して引っ張ることにより、該指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行わしめる駆動手段とを備えた多指ハンド装置であって、前記駆動手段は、前記複数の指機構のうちの少なくとも4個の指機構が2個ずつの2対に分類されて各対の2個の指機構からそれぞれ延設された2本のワイヤ部材の手嘗部側の端部を互いに間隔を存して連結する一対の連結部を備えた2個の連結部材と、それぞれの連結部材の両連結部の間に設けた支点を介して2個の連結部材を間隔を存して揺動自在に保持し、前記4個の指機構からそれぞれ延設されたワイヤ部材の引っ張り方向に移動可能で且つ前記2個の連結部材の間に設けた支点の回りに揺動可能な保持部材とを具備し、前記連結部材の両連結部の間に設けられた支点は、何れか一方の連結部寄りに位置されており、前記4個の指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行うとき、前記保持部材を移動させることにより、該4個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ることを特徴とする。
【0016】
前記第4の発明は、少なくとも4個の指機構を屈伸させるのに適した構成である。以下、指機構が4個であるとして説明する。第4の発明における前記駆動手段は、前記保持部材を移動させることで、2個の連結部材を介して4個の指機構から延設されたワイヤ部材を前記付勢手段の付勢力に抗して引っ張ることができる。それにより、4個の指機構の屈伸動作を同時に行うことができ、4個の指機構の各別にアクチュエータを備えずとも、単一のアクチュエータを用いてその屈伸動作を行うことができる。
ここで、4個の指機構は、2個ずつの2対に分類されて、各ワイヤ部材が2個の連結部材によって連結されている。即ち、2個の指機構から延出された一対のワイヤ部材が1個の前記連結部材によって連結され、残りの2個の指機構から延出された一対のワイヤ部材が他の1個の前記連結部材によって連結されている。そして、4個の指機構のいずれか一つが物体等に当接して動かなくなり、そのワイヤ部材が引っ張り不能となっても、その動かなくなった指機構と対になる指機構から延設されたワイヤ部材は、連結部材の天秤状の揺動により引っ張られ、動かなくなった指機構と対になる指機構の屈伸動作を支障なく行うことができる。しかも、動かなくなった指機構が属する対とは別の対の2個の指機構に対応する連結部材は前記保持部材と共に移動されるので、動かなくなった指機構以外の3個の指機構の屈伸動作を行うことができる。このことは、4個の指機構の2対の一方に属する一つの指機構と、他方の対に属する一つの指機構とが同時に動かなくなった場合でも同様である。この場合にも、両連結部材が揺動しつつ保持部材と共に移動することができ、それにより、動かなくなった2個の指機構以外の2個の指機構の屈伸動作を行うことができる。
また、前記4個の指機構の2対の一方に属する2個の指機構が共に動かなくなった場合には、その対に属する指機構に対応する連結部材は保持部材と共に移動することはできなくなるが、該保持部材がその支点の回りに揺動することで、他方の対の指機構に対応する連結部材を該保持部材と共に移動させることができる。これにより、該他方の対の指機構の屈伸動作を行うことができる。同様に、前記4個の指機構のうちの3個の指機構が動かなくなった場合であっても、可動である一つの指機構に対応する連結部材が揺動し且つ前記保持部材が揺動しつつ移動できるので、可動である一つの指機構の屈伸動作を行うことができる。
このように、前記第4の発明によれば、4個の指機構のうちのいずれの指機構が物体に当接する等して動かなくなっても、残りの指機構は屈伸動作を行うことができる。そして、4個の指機構の屈伸動作は、単一のアクチュエータを用いてプーリ保持部材を移動させることで行うことができる。
従って、前記第4の発明によれば、前記第1実施形態の場合と同様、指機構の屈伸動作の駆動源としてのアクチュエータの個数を少ないものとしつつ、物体の把持作業等の際の指機構の円滑な屈伸動作を行うことができる。なお、該第4の発明は、前記各対の2個の指機構に関しては、前記第3の発明の場合と基本的作動が同様である。
更に、前記連結部材の両連結部の間に設けられた支点を何れか一方の連結部寄りに位置させることにより、2個の指機構について屈伸動作順位を容易に設定することができる。これは基本的には前述した保持部材の支点位置の場合と同様であり、保持部材が移動されるときに、該連結部材がその支点回りに揺動して該支点から近い距離にある一方の連結部に連結されたワイヤ部材が、該支点から遠い距離にある他方の連結部に連結されたワイヤ部材よりも早い時期に引っ張られる。
そして、例えば、本発明の多指ハンド装置において人の手を模倣して4個の指機構を人指し指乃至小指に対応させるとき、連結部材の支点位置と保持部材の支点位置との組み合わせで、小指から順に少しの遅れをもって順次人差し指まで曲がり動作を連続させることができ、人の手を模倣した自然な握る動作を容易に得ることができる。
【0017】
また、前記第3の発明において、前記指機構は少なくとも3個以上備えられ、前記駆動手段は、前記2個の指機構以外の他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材が巻き掛けられて前記保持部材に回転自在に保持されたプーリ部材を具備し、前記2個の指機構と前記他の1個の指機構との曲げ動作又は伸ばし動作を行うとき、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を、前記プーリ部材が前記保持部材と共に前記2個の指機構から延設されたワイヤ部材の引っ張り方向に移動する方向に引っ張ることを特徴とする。
【0018】
これによれば、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ることで、当該他の1個の指機構の屈伸動作が行われる。しかも、当該他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ることによって、前記プーリ部材を介して前記保持部材が移動し、これに伴って前記連結部材を介して前記2個の指機構から延設されたワイヤ部材が引っ張られる。これにより、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張るだけで、当該他の1個の指機構だけでなく前記2個の指機構の屈伸動作をも同時に行うことができる。
【0019】
そして、このとき、例えば前記他の1個の指機構が物体に当接する等して動くことができない状態となった場合にも、プーリ部材は移動可能な保持部材に設けられているので、該プーリ部材が回転しつつ保持部材が移動され、前記2個の指機構のワイヤ部材が引っ張られるので、該2個の指機構については支障なく屈伸動作を行うことができる。
【0020】
また、前記2個の指機構については、そのうちのいずれか一方が物体に当接する等して動かなくなっても、前記連結部材が天秤状に揺動して他方の指機構の屈伸動作が阻害されることはなく、更には、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材は保持部材のプーリ部材を介して引っ張られるので該他の1個の指機構の屈伸動作も支障なく行なわれる。
【0021】
従って、かかる本発明によれば、前記2個の指機構と前記他の1個の指機構との3個の指機構のうちのいずれの指機構が物体に当接する等して動かなくなっても、残りの指機構は屈伸動作を行うことができる。そして、当該3個の指機構の屈伸動作は、単一のアクチュエータを用いて、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ることで行うことができる。
【0022】
上記の場合と同様にして、前記第4の発明において、前記指機構は少なくとも5個以上備えられ、前記駆動手段は、前記4個の指機構以外の他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材が巻き掛けられて前記2個の連結部材の間で前記保持部材に回転自在に保持されたプーリ部材を具備し、前記4個の指機構と前記他の1個の指機構との曲げ動作又は伸ばし動作を行うとき、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を、前記プーリ部材が前記保持部材と共に前記4個の指機構から延設されたワイヤ部材の引っ張り方向に移動する方向に引っ張ることを特徴とする。
【0023】
これによれば、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張るだけで、当該他の1個の指機構の屈伸動作と同時に前記4個の指機構の屈伸動作を行なうことができる。即ち、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ると、前記プーリ部材を介して前記保持部材が移動され、該保持部材に保持された2個の連結部材を介して、前記4個の指機構から延設されたワイヤ部材が引っ張られる。そして、このとき、例えば前記他の1個の指機構が物体に当接する等して動くことができない状態となった場合であっても、プーリ部材は移動可能な保持部材に設けられているので、該プーリ部材が回転しつつ保持部材が移動され、2個の連結部材に連結されている前記4個の指機構のワイヤ部材が引っ張られるので、該4個の指機構については支障なく屈伸動作を行うことができる。また、前記4個の指機構については、そのうちのいずれかが物体に当接する等して動かなくなっても、その動かなくなった指機構以外の残りの指機構に対応する前記連結部材が天秤状に揺動して保持部材と共に移動することができるため、当該残りの指機構構の屈伸動作を行うことができる。
【0024】
従って、かかる本発明によれば、前記4個の指機構と前記他の1個の指機構との5個の指機構のうちのいずれの指機構が物体に当接する等して動かなくなっても、残りの指機構は屈伸動作を行うことができる。そして、当該5個の指機構の屈伸動作は、単一のアクチュエータを用いて、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ることで行うことができる。
【0025】
また、前記第2又は第4の各発明においては、前記保持部材の2個の連結部材の間に設けられた支点を何れか一方の連結部材寄りに位置させることにより、各付勢手段の付勢力を一定に設定しておいても、4個の指機構の2対の一方に属する2個の指機構と他方に属する2個の指機構との屈伸動作順位を容易に設定することができる。即ち、例えば各指機構の付勢手段が同じ付勢力を有しており、保持部材が支点を介して移動されるときには、先ず、該保持部材が揺動して該支点から近い距離にある一方の連結部材が、該支点から遠い距離にある他方の連結部材よりも早い時期に移動を開始する。このとき、各付勢手段が各指機構を伸ばし側に付勢している場合には、早い時期に移動された一方の連結部材に連結されたワイヤ部材が、他方の連結部材に連結されたワイヤ部材よりも先に引っ張られるので、一方に属する2個の指機構を他方に属する2個の指機構よりも先に曲げ動作を開始させることができる。また、各付勢手段が各指機構を曲げ側に付勢している場合には、早い時期に移動された一方の連結部材に連結されたワイヤ部材が、他方の連結部材に連結されたワイヤ部材よりも先に緩められるので、一方に属する2個の指機構を他方に属する2個の指機構よりも遅れて伸ばし動作を開始させることができる。このように、前記保持部材の支点位置により指機構の屈伸動作順位が設定できるので、各指機構毎に付勢力の異なる付勢手段を取り付けることなく、同じ付勢力の付勢手段を用いてコスト増加を防止することができる。
【0028】
また、本発明において、前記連結部材は、前記保持部材に揺動自在に連設されたリンク部材を介して該保持部材に保持されていることが好ましい。これにより、前記保持部材を手嘗部における腕体寄りに設けても、該リンク部材によって前記連結部材を各指機構に接近させることができ、各ワイヤ部材の長さを節約して、コスト低減を図ることができる。しかも、保持部材がその支点回りに揺動したときの円弧起動を揺動自在のリンク部材が吸収して略直線的な動作として連結部材に伝達することができ、安定した指機構の屈伸動作を行なうことができる。
【0029】
また、本発明において、各指機構から延設するワイヤ部材は、例えば各指機構の先端部から延設しておくようにしてもよいが、より好ましい構成として、前記複数の指機構のうちの少なくとも一つの指機構は、最も手嘗部寄りの指関節に連なる節間部材の該指関節回りの回転動作に連動させて他の指関節回りの回転動作を行わしめるべく該指機構の複数の節間部材に連結されたリンク機構を具備しており、該指機構から延設されている前記ワイヤ部材は、最も手嘗部寄りの節間部材から延設されていることが挙げられる。
【0030】
これによれば、前記リンク機構を具備する各指機構については、その最も手嘗部よりの節間部材から延設されたワイヤ部材を引っ張って、該手嘗部寄りの節間部材を最も手嘗部寄りの指関節の回りに回転させることで、これに連動して他の関節の屈伸が行われ、該指機構の屈伸動作が行われる。このため、該ワイヤ部材は、手嘗部からこれに最も近い節間部材まで延在していればよく、その長さが短くて済む。これにより、該ワイヤ部材の長さを節約して、コスト低減を図ることができる。
【0031】
また、前記複数の指機構のうちの、2個以上の指機構のそれぞれの2個以上の節間部材は、同一構成であることが好ましい。
【0032】
これによれば、当該2個以上の指機構については、前記節間部材を共用することができるため、多指ハンド装置の必要部品の種類を少なくすることができ、その部品管理やメンテナンス等も容易となる。
【0033】
また、本発明では、前記手嘗部が、前記腕体の略長手方向に延在する軸心回りに回転可能に設けられている場合にあっては、前記駆動手段は、前記手嘗部から前記腕体の内部に延設された少なくとも一つの駆動ワイヤ部材と、各駆動ワイヤ部材を該腕体の内部側に引っ張る駆動力を該ワイヤ部材に付与するアクチュエータとを具備して、各指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張る力を前記アクチュエータから該駆動ワイヤ部材を介して手嘗部側に伝達する手段であり、前記駆動ワイヤ部材は、前記手嘗部の回転軸心に沿って前記腕体内に配置されていることが好ましい。
【0034】
これによれば、前記駆動ワイヤ部材が、前記手嘗部の回転軸心に沿って腕体内に配置されているため、該手嘗部を腕体に対して回転させても、駆動ワイヤ部材が引っ張られることがない。従って、手嘗部から延設された指機構の屈伸状態を維持したまま、手嘗部を腕体に対して回転させることができる。また、アクチュエータを腕体内に配置することで、手嘗部の構成の小型化を図ることができる。
【0035】
なお、多指ハンド装置が例えば5個の指機構を備えた場合において、前記第2の発明のように、一対の連結部材とプーリ部材とを備えた場合にあっては、前記駆動ワイヤ部材は、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材と一体であるか、もしくは、該ワイヤ部材に結合した1本のワイヤ部材だけで済む。
【0036】
そしてこのように、手嘗部が腕体に対して回転する本発明の多指ハンド装置では、前記腕体と前記手嘗部との間は電気的に絶縁されていると共に、前記駆動ワイヤ部材は絶縁材により形成されていることが好ましい。
【0037】
これによれば、手嘗部及び指機構を水中に浸漬させても、腕体内等の電装系から手嘗部側に漏電等が生じることがない。このため、水中の物体を把持する等の作業を多指ハンド装置により支障なく行うことができる。
【0038】
なお、以上説明した本発明において、多指ハンド装置により物体を把持する場合の力は、前記付勢手段により指機構を伸ばし側に付勢した場合には、各指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張る力を制御することで調整することができ、また、各指機構を付勢手段により曲げ側に付勢した場合には、その付勢手段の付勢力を調整しておくことによって、物体を把持する場合の力を調整することができる。
【0039】
また、以上説明した本発明においては、「ワイヤ部材」は、通常的な意味でのワイヤの他、チェーンやベルト等の部材も含むものであり、「プーリ部材」は、通常的な意味でのプーリの他、ギヤやスプロケット等も含むものである。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明の多指ハンド装置の一実施形態を図1〜図6を参照して説明する。図1は本実施形態における多指ハンド装置の斜視図、図2は該多指ハンド装置の要部構成を示す平面図、図3は図2のIII−III線断面図、図4は該多指ハンド装置1を取り付けた腕体の内部構造を示す断面図、図5は図4のIV−IV線断面図、図6(a)及び(b)は該多指ハンド装置の要部の作動説明図である。なお、本実施形態は、第1の発明乃至第4の発明に対応するものである。
【0041】
図1に示すように、本実施形態の多指ハンド装置1は、人の手を模倣して形成されたものであり、5本の指に対応する5個の指機構2a〜2eと、手のひらに対応する手嘗部3とを備えている。指機構2a〜2eは、それぞれ、人の手における親指、人差し指、中指、薬指、小指に対応するものである。手嘗部3は、図4に一部を示す腕体5に手首基部4を介して回転自在に連結されている。腕体5は、図示しない人型ロボット等のロボット本体に設けられている。
【0042】
ここで、図1に示すように、指機構2a〜2eはそれぞれが指カバー部材1aにより屈伸可能に覆われている。前記手嘗部3は、手甲形成部材1bによって手甲側が覆われ、図示しない手平形成部材によって手のひら側が覆われている。なお、図1を含む本実施形態の図面では、手嘗部3の内部構造を図示するために、手平形成部材の図示を省略している。図1では、手嘗部3の下部が手甲形成部材1bとなっており、この手甲形成部材1bの上側に手平形成部材が組み付けられる。
【0043】
前記指機構2a〜2eのうち、親指に相当する指機構2a以外の4個の指機構2b〜2eは、いずれもその基本構造は同一である。まず、これらの4個の指機構2b〜2eに係わる構造を以下に説明する。これらの4個の指機構2b〜2eは、図2に示すように、それぞれ、手嘗部3の手甲形成部材1bの端部(腕体5側と反対側の端部)に固設された固定部材6から、第1〜第3の3個の節間部材7,8,9を、第1〜第3の3個の関節10〜12を順に介して連接した構造となっている。なお、指機構2b〜2eの基本構造は上記のように同一であることから、本実施形態の各図面では、指機構2b〜2eのうちのいくつかの指機構についてのみ、代表的にその構成要素(節間部材、関節等)の参照符号を記載し、他の指機構については参照符号を省略する。
【0044】
各指機構2b〜2eの各関節10〜12は、それが連結する部材間の1軸回りの相対的回転動作を行わせる関節であり、それぞれ関節軸10a〜12aを有している。これらの関節軸10a〜12aは、手嘗部3の概ね幅方向(指機構2b〜2eが概ね並列する方向)で互いに平行に延在している。そして、第1関節10は、第1節間部材7が固定部材6に対して関節軸10aの軸心回りに回転可能なように両部材6,7を関節軸10aを介して連結し、第2関節11は、第2節間部材8が第1節間部材7に対して関節軸11aの軸心回りに回転可能なように両部材7,8を関節軸11aを介して連結し、第3関節12は、第3節間部材9が第2節間部材8に対して関節軸12aの軸心回りに回転可能なように両部材8,9を関節軸12aを介して連結している。このような各関節10〜12における各節間部材7〜9の相対的な回転動作によって、各指機構2b〜2eの屈伸動作が可能となる。
【0045】
また、各指機構2b〜2eには、最も手嘗部3寄りの節間部材である第1節間部材7を固定部材6に対して回転させたときに、それに連動させて、第2節間部材8及び第3節間部材9を回転させるリンク機構13が設けられている。
【0046】
このリンク機構13の構造は、指機構2b〜2eのいずれについても同一であり、その構造を例えば指機構2cについて図3を参照して説明する。該リンク機構13は、固定部材6及び第2節間部材8を連結するリンクアーム14と、第1節間部材7及び第3節間部材9を連結するリンクアーム15とを具備している。リンクアーム14は、その一端部が、第1関節10の関節軸10aよりも指機構2cの背側の面部(図3の下面部)寄りの位置で固定部材6に支軸14aを介して回転可能に軸支されると共に、他端部が、第2関節11の関節軸11aよりも指機構2cの腹側の面部(図3の上面部)寄りの位置で第2節間部材8に支軸14bを介して回転可能に軸支されている。
【0047】
また、リンクアーム15は、その一端部が、第2関節11の関節軸11aよりも指機構2cの背側の面部寄りの位置で第1節間部材7に支軸15aを介して回転可能に軸支されると共に、他端部が、第3関節12の関節軸12aよりも指機構2cの腹側の面部寄りの位置で第3節間部材9に支軸15bを介して回転可能に軸支されている。
【0048】
このような構成のリンク機構13を備えた指機構2cにあっては、該指機構2cを図3の実線示のように伸ばした状態から、第1節間部材7を固定部材6に対して時計回り方向(第1節間部材7の腹側面部が手嘗部3の手平側の面部に接近する方向)に回転させると、これに連動して、同図に仮想線で示すように、第2節間部材8が、第1節間部材7に対して時計回り方向に回転すると共に、第3節間部材9が、第2節間部材8に対して時計回り方向に回転する。これにより、指機構2cは、各関節10〜12で屈曲する。また、上記と逆に、同図仮想線示のように指機構2cを曲げた状態から、第1節間部材7を固定部材6に対して反時計回り方向に回転させて同図実線示の位置に戻せば、それに連動して、第2節間部材8及び第3節間部材9がそれぞれ第1節間部材7、第2節間部材8に対して反時計回り方向に回転して、指機構2cが伸びることとなる。このように、指機構2cの屈伸は、第1節間部材7を固定部材6に対して回転させることで行われる。このようなリンク機構13の構造、及びそれに伴う指機構の屈伸動作は、指機構2b,2d,2eについても全く同様である。
【0049】
なお、本実施形態では、指機構2b〜2eの、第2関節11から指先側の部分(第2節間部材8、第3節間部材9、第3関節12及びリンクアーム15から構成される部分)は、その基本構造が互いに同一であるだけではなく、その各部品の形状、サイズも全く同一とされている。
【0050】
図1及び図2を参照して、上述のような構造の各指機構2b〜2eをその伸ばし側に付勢する付勢手段としてのスプリング16が各指機構2b〜2e毎に手嘗部3内に配設されている。なお、図1においては、指機構2bのスプリング16の一部と、指機構2eのスプリング16とが図示され、図2においては、指機構2c〜2eのスプリング16の一部が図示されている。
【0051】
各スプリング16は、その一端部が手甲形成部材1bに設けられた図示しないスプリング係止部に掛止部材17(図1において一部を示す)を介してそれぞれ掛け止められ、図2に示すように、他端部が付勢用ワイヤ部材18を介して、対応する各指機構2b〜2eの第1節間部材7に係止されている。この場合、各指機構2b〜2eの第1関節10の側面寄りの箇所には、その関節軸10aの回りに回転自在なガイドプーリ19が該関節軸10と同心に設けられており、前記付勢用ワイヤ部材18は、このガイドプーリ19の下側(各指機構2b〜2eの背側)の外周を経て第1節間部材7の側面部に固定されている。なお、付勢用ワイヤ部材18の第1節間部材7に対する固定部は、上下方向でガイドプーリ19の下端よりも上側の高さに位置している。
【0052】
この構成により、各指機構2b〜2eは、それに対応するスプリング16の付勢力によって、該指機構2b〜2eが伸びた状態に付勢されている。
【0053】
なお、以下の説明では、説明の便宜上、伸ばした状態の指機構2b〜2eの延在方向を大略的に多指ハンド装置1の前後方向とし、指機構2b〜2eの先端側を多指ハンド装置1の前側とする。
【0054】
図2を参照して、親指に相当する指機構2aは、指機構2bの固定部材6の後方で手嘗部3の手甲形成部材1bに固設された固定部材20から、第1及び第2の2個の節間部材21,22を、第1及び第2の2個の関節23,24を順に介して連接した構造となっている。なお、図2では、指機構2aの内部構造を図示するために、第1節間部材21及び第2節間部材22はその輪郭のみを示す。
【0055】
指機構2aの各関節23,24は、それが連結する部材間の1軸回りの相対的回転運動を行わせる関節であり、それぞれ関節軸23a,24aを有している。第1関節23の関節軸23aは、多指ハンド装置1の前後方向に対して多少傾斜した方向に向けられ、第2関節24の関節軸24aは、第1関節23の関節23aと概ね直行する方向に向けられている。そして、第1関節23は、第1節間部材21が固定部材20に対して関節軸23aの軸心回りに回転可能なように両部材20,21を関節軸23aを介して連結し、第2関節24は、第2節間部材22が第1節間部材21に対して関節軸24aの軸心回りに回転可能なように両部材21,22を関節軸24aを介して連結している。このような各関節23,24における各節間部材21,22の相対的な回転運動によって、指機構2aの屈伸動作が可能となる。
【0056】
この場合、図1及び図2に示すように指機構2aを伸ばした状態からの曲げ動作は次のように行われる。即ち、指機構2aを伸ばした状態から、指機構2aを曲げるときには、第1節間部材21が手嘗部3側に近づくように第1関節23の関節軸23aの軸心回りに第1節間部材21を固定部材20に対して回転させる(図2の矢印y1の向きに第1節間部材21を回転させる)と共に、第2節間部材22の先端部が他の指機構2b〜2eに近づくように第2関節24の関節軸24aの軸心回りに第2節間部材22を第1節間部材21に対して回転させる(図2の矢印y2の向きに第2節間部材22を回転させる)。
【0057】
この指機構2aをその伸ばし側に付勢する付勢手段として、図2に示すスプリング26と、図示されない他のスプリングが備えられている。図示されない他のスプリングは、その一端部が手嘗部3の手甲形成部材1bに係止され、他端部が第1関節23の関節軸23aよりも手嘗部3の周縁寄り側で第1節間部材21に係止されている。これにより、第1節間部材21が該他のスプリングの付勢力によって、指機構2aの伸ばし側(図2の矢印y1と逆向き側)に付勢されている。また、図2に示すスプリング26は、その一端部が第1節間部材21に係止されていると共に、他端部が第2関節24の関節軸24aよりも指機構2aの背側(図2では関節軸24aのほぼ右側)で第2節間部材22に係止されている。これにより、第2節間部材22がスプリング26の付勢力によって、指機構2aの伸ばし側(図2の矢印y2と逆向き側)に付勢されている。
【0058】
図1及び図2に示すように、手嘗部3には、上述のように構成された指機構2a〜2eの屈伸動作を行わせるための駆動機構27が内蔵されている。この駆動機構27は、後述するモータ56(アクチュエータ)と併せて本発明における駆動手段28を構成するものである。
【0059】
この駆動機構27は、5本のワイヤ29a,29b,30a,30b,31(ワイヤ部材)と、2個の連結部材32,33と、5個のプーリ34〜38とを具備している。
【0060】
図1に示すように、ワイヤ29aは、その一端部が指機構2eの第1節間部材7の前記ガイドプーリ19側の側面部に固定され、他端部が一方の連結部材32の第1連結部32aに連結されている。図示されていないが、同じように、ワイヤ29bは、その一端部が指機構2dの第1節間部材7の前記ガイドプーリ19側の側面部に固定され、他端部が一方の連結部材32の第2連結部32bに連結されている。同じく、ワイヤ30aは、その一端部が指機構2cの第1節間部材7の前記ガイドプーリ19側の側面部に固定され、他端部が他方の連結部材33の第1連結部33aに連結され、ワイヤ30bは、その一端部が指機構2bの第1節間部材7の前記ガイドプーリ19側の側面部に固定され、他端部が他方の連結部材33の第2連結部33bに連結されている。
【0061】
図1、図2及び図6に示すように、前記連結部材32,33は、次のようにして手嘗部3内に保持されている。即ち、手嘗部3の手甲形成部材1bの手首寄りの箇所には、手嘗部3の幅方向に延びて先端が屈曲するブラケット40が固設されており、このブラケット40から、指機構2c,2dの間に向かって補助部材41が延設されている。この補助部材41の中心線上には、前後方向に延在する切溝41aが形成されており、この切溝41aに、上下方向の軸心を有する支軸42が係合されている。該支軸42は、切溝41aに沿って前後方向に移動自在とされている。更に、該支軸42に、手嘗部3の幅方向に延在する保持部材43が装着されている。該保持部材43は、支軸42の回りに揺動可能とされていると共に、支軸42と共に、切溝41aに沿って前後方向に移動可能とされている。そして、この保持部材43の両端部からはリンク部材43a,43bが連結され、各リンク部材43a,43bの先端には、連結部材32,33が支軸44,45を介して揺動自在に連結されている。
【0062】
また、連結部材32は支軸44から第1連結部32aまでの距離が支軸44から第2連結部32bまでの距離より小とされており、支軸44を支点とすると該支点は第1連結部32a寄りとされている。連結部材33は支軸45から第1連結部33aまでの距離が支軸45から第2連結部33bまでの距離より小とされており、支軸45を支点とすると該支点は第1連結部33a寄りとされている。更に、保持部材43はその支軸42から指機構2d,2e側の連結部材32の支軸44までの距離が支軸42から指機構2b,2c側の連結部材33の支軸45までの距離より小とされている。
【0063】
この構成により連結部材32,33は、保持部材43と共に前後方向に移動可能で、且つ、これらの連結部材32,33の間の支軸42の回りに揺動可能とされる。
【0064】
前記ワイヤ31は、その一端部が図2に示すように、指機構2aの内部で、該指機構2aの第2節間部材22の先端部に固定され、該先端部から、第2関節24の関節軸24aの、指機構2aの腹側の外周(図2の関節軸24aの左側の外周)と、指機構2aの内部で第1関節23の関節軸23aの回りに回転自在に該関節軸23aに装着されたガイドプーリ46aの外周とを経由して、固定部材20から手嘗部3内に引き出されている。この場合、第1節間部材21の内部には、ワイヤ31を第2節間部材22の先端部からガイドプーリ46aまで所要の方向に向きを変えつつ案内するための2個のガイドプーリ46b,46cが回転自在に軸支されており、ワイヤ31の前記関節軸24aとガイドプーリ46aの間の部分は、ガイドプーリ46b,46cにも巻き掛けられている。そして、ガイドプーリ46bは、ワイヤ31の固定部材20から引き出された部分を引っ張ったときに、第1節間部材21に指機構2aの曲げ方向の力が第1関節23の関節軸23aの軸心回りに作用するような位置に設けられている。同様に、ガイドプーリ46cは、ワイヤ31の固定部材20から引き出された部分を引っ張ったときに、第2節間部材22に指機構2aの曲げ方向の力が第2関節24の関節軸24aの軸心回りに作用するような位置に設けられている。
【0065】
また、指機構2aの固定部材20から引き出されたワイヤ31は、前記プーリ36の後方で且つ固定部材20寄りの位置で前記ブラケット40に所要の姿勢でで回転自在に軸支された前記プーリ34,35の外周を順に経由した後、前記支軸42と同心に前記保持部材43に回転自在に軸支されたプーリ36の前部側の外周に巻き掛けられている。該プーリ36は、本発明におけるプーリ部材に相当するものである。
【0066】
更に、該ワイヤ31は、プーリ36から後方に引き出された後、該プーリ36の後方で前記ブラケット40に所要の姿勢で回転自在に軸支された前記プーリ37,38の外周を経由し、図4に示すように手首基部4の内部を貫通して、腕体5の内部に導入されている。
【0067】
なお、プーリ34,35,37,38は、ワイヤ31の向きや配線位置を規制するためのものであり、ワイヤ31との摩擦が比較的小さいものであれば、これらのプーリ34,35,37,38の代わりに単なるロッド状のものをブラケット40に固定して設け、このロッド状のものの外周にワイヤ31を巻き掛けるようにしてもよい。このことは、指機構2aに備えた前記ガイドプーリ46a〜46cについても同様であり、更に、前記ワイヤ29a,29b,30a,30bや前記付勢手段に係わるワイヤ18を巻き掛けた指機構2b〜2eのガイドプーリ19についても同様である。
【0068】
次に、手嘗部3側から引き出された前記ワイヤ31が導入される腕体5の要部構成を図4及び図5を参照して説明する。
【0069】
図4に示すように、腕体5は、その外周面部を形成する腕体ハウジング50内の先端部に、アクチュエータ等を取り付ける機枠51が設けられている。そして、この機枠51には、前記手嘗部3の手首基部4を連結する連結軸52がその軸心を腕体5の長手方向に向けて一対のベアリング53,54を介して回転自在に支承されていると共に、この連結軸52の後方側で、手嘗部3を腕体5に対して回転させるための駆動モータ55(以下、手嘗回転用モータ55という)と、前記ワイヤ31を引っ張るための駆動モータ56(以下、手指駆動用モータ56という)とが取付けられている。
【0070】
前記連結軸52は、その前端部が腕体ハウジング50内から突出され、その突出部分に手嘗部3の手首基部4がネジ57を介して連結軸52と同心に連結されている。これにより、手嘗部3は、連結軸52と一体にその軸心回りに回転可能とされている。また、該連結軸52の軸心部には、貫通穴52aが穿設されており、前記手嘗部3側から引き出されたワイヤ31は、この貫通穴52aを通って、該連結軸52の後方に導出されている。
【0071】
また、連結軸52の後方には、連結軸52の軸心と直行する方向に延在する巻取り軸58が設けられ、この巻取り軸58は、その両端部が前記機枠51に回転自在に支承されている。そして、この巻取り軸58に連結軸52の貫通穴52aから導出されたワイヤ31が係止され、該巻取り軸58を所定方向に回転させることで、該ワイヤ31が巻取り軸58に巻き取られて引っ張られるようになっている。
【0072】
前記手指駆動用モータ56は、巻取り軸58と平行に並んで機枠51に取付けられており、該手指駆動用モータ56の回転駆動軸56aに装着された駆動ギヤ59が巻取り軸58に装着された被動プーリ60にベルト部材61を介して接続されている。従って、この手指駆動用モータ56の正転作動や逆転作動によって、巻取り軸58が回転駆動され、該巻取り軸58にワイヤ31が巻き取られたり、その巻取りが解除される。
【0073】
なお、ワイヤ31の腕体5内の部分は、本発明における駆動ワイヤに相当するものである。
【0074】
また、前記連結軸52の外周部には、該連結軸52と一体に回転自在に被動プーリ62が挿着されている。そして、前記手嘗回転用モータ55は、連結軸52と平行な姿勢で機枠51に取付けられており、図5に示すように、該手嘗回転用モータ55の回転駆動軸55aに装着されたギヤ63が、連結軸52の被動プーリ62にベルト部材64を介して接続されている。従って、手嘗回転用モータ55の正転作動や逆転作動によって、連結軸52が回転駆動され、これに伴い、該連結軸52に連結された手首基部4と共に手嘗部3が連結軸52の軸心回りに回転することとなる。
【0075】
なお、本実施形態では、前記連結軸52やワイヤ31は、樹脂材等の絶縁材により構成されている。また、腕体ハウジング50は、それが手首基部4に接触する部分50a(図4参照)を含めて樹脂材により構成されている。従って、腕体5と手嘗部3とは電気的に絶縁されている。
【0076】
また、図示は省略するが、腕体ハウジング50内には、前記手嘗回転用モータ55の回転位置(これは、手嘗部3の腕体5に対する回転位置に相当する)や、手指駆動用モータ56の回転位置(これは、ワイヤ31の巻取り軸58への巻取り量に相当する)を検出するためのエンコーダが備えられている。そして、手嘗回転用モータ55や手指駆動用モータ56の作動の制御は、該エンコーダの検出データ等に基づいて、図示しないコントローラにより行われる。
【0077】
次に、本実施形態の多指ハンド装置1の作動を説明する。まず、多指ハンド装置1の基本的な作動を説明する。前記指機構2a〜2eのうち、指機構2b〜2eは、通常時は、それぞれに対応するスプリング16の付勢力によって図1及び図2に示すように伸びている。同様に、指機構2aは、通常時は、前記スプリング26及び図示しない他のスプリングの付勢力によって、図1及び図2に示すように伸びている。
【0078】
この状態で、腕体5内の手指駆動用モータ56を作動させて、前記巻取り軸58を手嘗部3から腕体5内に延びるワイヤ31の巻取り方向に回転駆動すると、該ワイヤ31が、図1及び図2の矢印y3で示す方向に引っ張られる。このとき、指機構2aの曲げ側に該指機構2aの第2節間部材22の先端部がワイヤ31を介して引っ張られると共に、プーリ36が後方に引っ張られる。そして、基本的には、このプーリ36と共に保持部材43及び連結部材32,33が図6(a)の状態から図6(b)に示すように後方に移動し、その結果、ワイヤ29a,29bを介して指機構2d,2eの曲げ側に該指機構2d,2eの第1節間部材7,7が引っ張られると共に、ワイヤ30a,30bを介して指機構2b,2cの曲げ側に該指機構2b,2cの第1節間部材7,7が引っ張られる。これにより、指機構2a〜2eの全てがこれらの間に図示しない物体を把持するようにして曲げられる。つまり、単一の指駆動用モータ56の駆動力により、ワイヤ31を手嘗部3側から腕体5側に引っ張って、巻取り軸58に巻き取ることによって、5本の指機構2a〜2eの曲げ動作が一括的に行われる。これにより、指機構2a〜2eを用いて物体を把持する等の作業を行うことができる。
【0079】
一方、本実施形態の多指ハンド装置1では、指機構2a〜2eの上述のような曲げ動作の際に、保持部材43及び連結部材32,33が後方に移動すると、図6(b)に示すように、保持部材43の支軸42から指機構2d,2e側の連結部材32の支軸44までの距離が支軸42から指機構2b,2c側の連結部材33の支軸45までの距離より小とされていることにより、保持部材43が傾いて指機構2d,2e側の連結部材32が僅かに早い時期に移動する。更に、連結部材32,33においては、各支軸44,45から第2連結部32b,33bまでの距離より各支軸44,45から第1連結部32a,33aまでの距離が小とされていることにより、各連結部材32,33が傾いてワイヤ29bよりもワイヤ29aが早い時期に引っ張られ、ワイヤ30bよりもワイヤ30aが早い時期に引っ張られる。これによって、指機構2e,2d,2c,2bの順に僅かに遅れをもって連続して曲げられ、人の手のような握る動作を自然な形で模倣することが可能となる。なお、このような指機構2a〜2eの曲げ動作順位は、前記スプリング16の付勢力を、指機構2e,2d,2c,2bの順に弱く設定することでも実現できるが、付勢力の異なる複数種のスプリング16を用いなければならず、取り扱いが煩わしくなるだけでなく取り付けミスが生じるおそれがある。それに対して、本実施形態のように、保持部材43の支軸42に対応する支点位置及び各連結部材32,33の支軸44,45に対応する支点位置によって指機構の屈伸動作順位を機械的に設定することができ、複数種の付勢力のスプリング16を用いるよりも容易に人の手を模した指機構の屈伸動作順位を得ることができる。
【0080】
そして、本実施形態の多指ハンド装置1によれば、いずれか一つの指機構が把持しようとする物体に当接してそれ以上曲がることができなくなっても、他の指機構の曲げ動作を行うことができる。即ち、指機構2a〜2eの曲げ動作中に例えば、指機構2eが図示しない物体に当接してそれ以上曲がらなくなっても、この指機構2eに連結されたワイヤ29aが連結された連結部材32は、指機構2eの隣の指機構2dが更に曲がることができる限り、ワイヤ29aを引っ張れなくなった分を支軸44を介した天秤状の傾動により吸収し、指機構2dのワイヤ29bを引っ張りながら後方側に移動することができる。
【0081】
また、同じように、指機構2b,2cから延設されたワイヤ30a,30bが連結された連結部材33は、指機構2b,2cの少なくともいずれか一方が更に曲がることが可能である限り、支軸45を介して傾動しながら後方側に移動することができる。また、指機構2aは、更に曲がることが可能である限り、ワイヤ31を腕体5内の巻取り軸58に巻き取ることで、該ワイヤ31のプーリ34から指機構2aの先端部にかけての部分の長さが短くなって、該指機構2aの曲げ動作が行われる。
【0082】
更にまた、指機構2aがそれ以上曲がらなくなった場合には、ワイヤ31の、プーリ34から指機構2aの先端部にかけての部分の長さは変化しなくなるが、ワイヤ31を腕体5内の巻取り軸58に巻き取ることで、プーリ36が保持部材43を介してその両側の連結部材32,33と共に後方側に移動する。このため、指機構2b〜2eの曲げ動作を支障なく行うことができる。
【0083】
このように、いずれか一つの指機構が曲がらなくなった場合でもワイヤ31を前記巻取り軸58に巻取りつつ、前記連結部材32,33をプーリ保持部材43やプーリ36と共に腕体5側に移動させることができるため、曲がることができる他の指機構の曲げ動作を支障なく行うことができる。
【0084】
更に、指機構2a〜2eの曲げ動作に際して、いずれか2本の指機構が把持しようとする物体に当接する等してそれ以上曲がらなくなった場合でも、他の指機構の曲げ動作を行うことができる。例えば、指機構2b〜2eのうち、指機構2cと指機構2dとが共に曲がらなくなった場合には、各連結部材32,33が共に支軸44,45を介して傾動して引っ張れなくなったワイヤ29b,30aの分を吸収し、ワイヤ29a,30bを引っ張りながら後方に移動することができる。この間、指機構2aについては、ワイヤ31の巻取り軸58への巻取りにより、該ワイヤ31のプーリ34から指機構2aの先端部にかけての部分の長さが短くなって、該指機構2aの曲げ動作が行われる。このことは、指機構2b,2dの対、指機構2b,2eの対、あるいは、指機構2c,2eの対が曲がらなくなった場合でも同様である。
【0085】
また、指機構2aと、指機構2b〜2eのいずれか一つとが、曲がらなくなった場合でも、前述の場合と同様にして、連結部材32,33は、プーリ36と共に後方に移動することができるため、他の指機構については、ワイヤ31の巻取り軸58への巻取りにより曲げ動作を行うことができる。
【0086】
更に、指機構2b,2cの対、あるいは指機構2d,2eの対がそれ以上曲がらなくなった場合でも、他の指機構の曲げ動作を行うことができる。例えば、指機構2b,2cの対が曲がらなくなった場合には、ワイヤ30a,30bが共に引っ張れなくなるので、ワイヤ30a,30bに連結された連結部材33は後方に移動できない。一方、両連結部材32,33をリンク部材43a,43bを介して保持する保持部材43は、連結部材33が移動できない分を支軸42を介しての天秤状の傾動により吸収することで後方側(腕体5側)に移動できる。これによって、引っ張ることができるワイヤ29a,29bに連結された連結部材32は傾動した保持部材43により後方側へ移動する。このように、指機構2b,2cの対が曲がらなくなっても、ワイヤ31を腕体5内の巻取り軸58に巻取りつつ、他の指機構2a,2d,2eの曲げ動作を行うことができる。このことは、指機構2d,2eの対が曲がらなくなった場合でも同様である。
【0087】
同様に、指機構2a〜2eのいずれか3個の指機構がそれ以上曲がらなくなった場合にも、残りの2個の指機構の曲げ動作を行うことができ、更に、指機構2a〜2eのいずれか4個の指機構がそれ以上曲がらなくなった場合にも、残りの1個の指機構の曲げ動作を行うことができる。この場合、指機構2aと、指機構2b〜2eのいずれか3個の指機構が曲がらなくなった場合には、基本的には、保持部材43が揺動することで、残りの1個の指機構の曲げ動作を行うことができる。また、指機構2a以外の4個の指機構2b〜2eが曲がらなくなった場合には、保持部材43及びこれに軸支された連結部材32,33、プーリ36は、後方に移動できなくなるが、ワイヤ31の巻取り軸58への巻取りにより、該ワイヤ31のプーリ34から指機構2aの先端部にかけての部分の長さが短くなって、該指機構2aの曲げ動作が行われる。
【0088】
以上のように、本実施形態の多指ハンド装置1では、単一の指駆動用モータ56の駆動力により、ワイヤ31を巻取り軸58に巻き取ることで、多指ハンド装置1の全ての指機構2a〜2eの曲げ動作を一括的に行うことができる。従って、各指機構2a〜2e毎にその作動用のアクチュエータを備えたりすることなく、少ないアクチュエータで、5個の指機構2a〜2eにより図示しない物体を把持する等の作業を行うことができる。そして、この場合、指機構2a〜2eのいずれかが物体に当接する等してそれ以上曲がらなくなっても、他の指機構の曲げ動作を行うことができるため、指機構2a〜2eによる物体の把持を確実に支障なく行うことができる。
【0089】
なお、上記の説明では、指機構2a〜2eの伸ばし状態からの曲げ動作に関して説明したが、指機構2a〜2eを曲げ状態から伸ばす場合についても同様の効果を奏することができる。即ち、指機構2a〜2eを曲げた状態から、例えば指駆動用モータ56によるワイヤ31の引っ張り力(巻取り軸58への巻取り力)を解除すれば、基本的には、指機構2b〜2eは、それぞれに対応する前記スプリング16の付勢力によって伸び、また、指機構2aは、スプリング26及び図示しない他のスプリングの付勢力によって伸びる。そして、このとき、指機構2a〜2eのいずれかが障害物に当接する等してそれ以上伸びなくなっても、他の指機構2a〜2eは、連結部材32,33及びプーリ36の前後方向での移動やこれらを保持する保持部材43の揺動によって、支障なく伸びることができる。
【0090】
また、本実施形態の多指ハンド装置1では、腕体5内の前記手嘗回転用モータ55を作動させることによって、前記連結軸52と共に手嘗部3が該連結軸52の軸心回りに回転する。このとき、手嘗部3側から腕体5内に延びるワイヤ31は、手嘗部3の回転軸心である連結軸52の軸心に沿って延在しているため、該ワイヤ31が引っ張られたりすることなく、手嘗部3が回転する。このため、指機構2a〜2eの屈伸状態に影響を及ぼすことなく、支障なく手嘗部3を腕体5に対して回転させることができる。
【0091】
更に、本実施形態の多指ハンド装置1では、指機構2aを除く、指機構2b〜2eの第2関節11より先端側の部分(第2節間部材8、第3節間部材9、第3関節12及びリンクアーム15から構成される部分)は、その各部品の形状、サイズが全く同一であるので、相互に予備部品を共用することができると共に、多指ハンド装置1に必要な部品の種類数が少ないものとなって、その部品管理等が容易になる。
【0092】
また、本実施形態の多指ハンド装置1では、指機構2b〜2eについては、それぞれ前記リンク機構13によって、最も手嘗部3寄りの第1節間部材7を固定部材6に対して第1関節10の関節軸10aの軸心回りに回転させることで、これに連動して第2節間部材8及び第3節間部材9がそれぞれ第1節間部材7、第2節間部材8に対して回転して各指機構2b〜2eの屈伸が行われるようになっている。このため、前記ワイヤ29a,29bは、連結部材32から指機構2d,2eに対する固定点までの長さが短くて済み、同様に、ワイヤ30a,30bは、連結部材33から指機構2b,2cに対する固定点までの長さが短くて済む。従って、これらのワイヤ29a,29b,30a,30bの全体の必要長が短くなって、コスト的に有利なものとなる。
【0093】
また、本実施形態の多指ハンド装置1では、前述したように、手嘗部3は、腕体5に対して電気的に絶縁されているため、手嘗部3を水の中に入れても、腕体5内のモータ55,56等の電装品に流れる電流が手嘗部3側に漏電したりすることがない。この結果、多指ハンド装置1により、水中の物体を把持する等の作業も支障なく行うことができる。
【0094】
なお、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような変形態様も可能である。前記実施形態では、指機構2a〜2eを伸ばし側に付勢するようにしたが、曲げ側に付勢しておくようにしてもよい。この場合の実施形態は、例えば前述の実施形態の多指ハンド装置1に対して次のような変更を施すことで、構成することが可能である。即ち、前記リンク機構13を具備した各指機構2b〜2eについては、スプリング16を第1節間部材7に接続する代わりに、例えば、その第1関節10に設けたゼンマイバネ等により、各指機構2b〜2eの曲げ側に付勢しておく。そして、各指機構2b〜2eの第1節間部材7から延設したワイヤ29a,29b,30a,30bをそれぞれ、対応する各指機構2b〜2eのガイドプーリ19の、下側の外周(各指機構2b〜2eの背側の面部寄りの外周)を経由させて手嘗部3側に延ばす。また、指機構2aについては、スプリング26及び図示しない他のスプリングにより該指機構2aを伸ばし側に付勢する代わりに、例えば、その第1及び第2関節23,24にそれぞれ設けたゼンマイバネ等により、該指機構2aを曲げ側に付勢しておく。そして、指機構2aの先端部から延設したワイヤ31を引っ張ったときに、指機構2aが伸びるように、該ワイヤ31の指機構2a内における配線経路を調整しておく(例えば、該ワイヤ31を指機構2aの背側の面部に沿わせるように配線しておく)。
【0095】
上記以外の構造は、前述の実施形態の多指ハンド装置1と同一でよい。このように多指ハンド装置を構成したとき、ワイヤ31を腕体5内に引っ張ることにより、指機構2a〜2eの伸ばし動作が一括的に行われる。そして、このとき、指機構2a〜2eのいずれかが物体に当接する等して伸びなくなっても、前述の実施形態の場合と同様の作動によって、残りの指機構の伸ばし動作を行うことができる。
【0096】
また、前記実施形態では、指機構2aに連結したワイヤ31を腕体3内に導入して指駆動用モータ56により引っ張ることで、指機構2a〜2eの曲げ動作を行うようにしたが、該ワイヤ31の前記プーリ38から導出した端部を手嘗部3に固定しておき、該ワイヤ31の中間部を引っ張ることで指機構2a〜2eの曲げ動作を行うようにすることも可能である。この場合には、例えば前述の実施形態におけるプーリ37を前後方向に移動可能なプーリ保持部材に回転自在に保持しておき、この保持部材43からワイヤ部材を腕体5内に引き出しておく。そして、このワイヤ部材を腕体5内に設けたアクチュエータにより引っ張るようにすれば、指機構2a〜2eの曲げ動作を行うことができる。
【0097】
また、前記実施形態では、指機構2b〜2eについては、リンク機構13を備えて、各指機構2b〜2eの第1節間部材7から延設したワイヤ29a,29b,30a,30bを引っ張って該第1節間部材7を第1関節10の関節軸10aの軸心回りに回転させることで、それに連動して第2節間部材8,9が回転して各指機構2b〜2eの屈伸動作が行われるようにしたが、例えば、各指機構2b〜2eの第2節間部材8から延設したワイヤ部材を引っ張って第2節間部材8を回転させることで、各指機構2b〜2eの屈伸動作を行うようにすることも可能である。この場合には、例えば前記実施形態におけるワイヤ29a,29bの一端部をそれぞれ指機構2d,2eの第2節間部材8にその腹寄りの箇所で固定すると共に、ワイヤ30a,30b一端部をそれぞれ指機構2b,2cの第2節間部材8にその腹寄りの箇所で固定しておく。そして、連結部材32,33を後方側(腕体5側)に移動させてワイヤ29a,29b,30a,30bを引っ張ることで、各指機構2b〜2eの第2節間部材8及び第1節間部材7がそれぞれ第2関節11、第3関節12の関節軸の回りに回転するようにしておく。更に、前記実施形態におけるリンクアーム15により各指機構2b〜2eの第1節間部材7と第3節間部材9とを連結しておき、第2節間部材8の回転に連動して第3節間部材9が第3関節12の関節軸12aの軸心回りに回転するようにしておけばよい。
【0098】
また、前記実施形態では、5個の指機構2a〜2eを備えて人の手を模した多指ハンド装置1について説明したが、例えば、3個や4個の指機構を備えた多指ハンド装置についても本発明を適用することができることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における多指ハンド装置の斜視図。
【図2】図1の多指ハンド装置の要部構成を示す平面図。
【図3】図2のIII−III線断面図。
【図4】図1の多指ハンド装置を取り付けた腕体の内部構造を示す断面図。
【図5】図4のIV−IV線断面図。
【図6】図1の多指ハンド装置の要部の作動説明図。
【符号の説明】
1…多指ハンド装置、2a,2b,2c,2d,2e…指機構、3…手嘗部、4…手首基部、5…腕体、7,8,9,21,22…節間部材、10,11,12,23,24…関節、13…リンク機構、16,26…スプリング(付勢手段)、28…駆動手段、29a,29b,30a,30b,31…ワイヤ(ワイヤ部材)、32,33…連結部材、32a,32b,33a,33b…連結部、36…プーリ(プーリ部材)、42,44,45…支軸(支点)、43…保持部材、43a,43b…リンク部材、56…指駆動用モータ(アクチュエータ)。
Claims (12)
- 腕体の先端部に取り付けられた手嘗部と、該手嘗部から延設され、それぞれ複数の節間部材を指関節を介して順次連接してなる少なくとも3個以上の指機構と、各指機構をその伸ばし側及び曲げ側のいずれか一方側に付勢する付勢手段と、各指機構から手嘗部側に延設されたワイヤ部材と、各指機構から延設されたワイヤ部材を前記付勢手段の付勢力に抗して引っ張ることにより、該指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行わしめる駆動手段とを備えた多指ハンド装置であって、
前記駆動手段は、少なくとも2個の指機構からそれぞれ延設された2本のワイヤ部材の手嘗部側の端部を互いに間隔を存して連結する一対の連結部を備える連結部材と、該連結部材の両連結部の間に設けた支点を介して該連結部材を揺動自在に保持して前記2本のワイヤ部材の引っ張り方向に移動可能な保持部材と、前記2個の指機構以外の他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材が巻き掛けられて前記保持部材に回転自在に保持されたプーリ部材とを具備し、
前記2個の指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行うとき、前記保持部材を移動させることにより、該2個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張り、
前記2個の指機構と前記他の1個の指機構との曲げ動作又は伸ばし動作を行うとき、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を、前記プーリ部材が前記保持部材と共に前記2個の指機構から延設されたワイヤ部材の引っ張り方向に移動する方向に引っ張ることを特徴とする多指ハンド装置。 - 腕体の先端部に取り付けられた手嘗部と、該手嘗部から延設され、それぞれ複数の節間部材を指関節を介して順次連接してなる少なくとも5個以上の複数の指機構と、各指機構をその伸ばし側及び曲げ側のいずれか一方側に付勢する付勢手段と、各指機構から手嘗部側に延設されたワイヤ部材と、各指機構から延設されたワイヤ部材を前記付勢手段の付勢力に抗して引っ張ることにより、該指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行わしめる駆動手段とを備えた多指ハンド装置であって、
前記駆動手段は、少なくとも4個の指機構が2個ずつの2対に分類されて各対の2個の指機構からそれぞれ延設された2本のワイヤ部材の手嘗部側の端部を互いに間隔を存して連結する一対の連結部を備えた2個の連結部材と、それぞれの連結部材の両連結部の間に設けた支点を介して2個の連結部材を間隔を存して揺動自在に保持し、前記4個の指機構からそれぞれ延設されたワイヤ部材の引っ張り方向に移動可能で且つ前記2個の連結部材の間に設けた支点の回りに揺動可能な保持部材と、前記4個の指機構以外の他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材が巻き掛けられて前記2個の連結部材の間で前記保持部材に回転自在に保持されたプーリ部材とを具備し、
前記4個の指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行うとき、前記保持部材を移動させることにより、該4個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張り、
前記4個の指機構と前記他の1個の指機構との曲げ動作又は伸ばし動作を行うとき、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を、前記プーリ部材が前記保持部材と共に前記4個の指機構から延設されたワイヤ部材の引っ張り方向に移動する方向に引っ張ることを特徴とする多指ハンド装置。 - 腕体の先端部に取り付けられた手嘗部と、該手嘗部から延設され、それぞれ複数の節間部材を指関節を介して順次連接してなる複数の指機構と、各指機構をその伸ばし側及び曲げ側のいずれか一方側に付勢する付勢手段と、各指機構から手嘗部側に延設されたワイヤ部材と、各指機構から延設されたワイヤ部材を前記付勢手段の付勢力に抗して引っ張ることにより、該指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行わしめる駆動手段とを備えた多指ハンド装置であって、
前記駆動手段は、前記複数の指機構のうちの少なくとも2個の指機構からそれぞれ延設された2本のワイヤ部材の手嘗部側の端部を互いに間隔を存して連結する一対の連結部を備える連結部材と、該連結部材の両連結部の間に設けた支点を介して該連結部材を揺動自在に保持して前記2本のワイヤ部材の引っ張り方向に移動可能な保持部材とを具備し、
前記連結部材の両連結部の間に設けられた支点は、何れか一方の連結部寄りに位置されており、
前記2個の指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行うとき、前記保持部材を移動させることにより、該2個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ることを特徴とする多指ハンド装置。 - 腕体の先端部に取り付けられた手嘗部と、該手嘗部から延設され、それぞれ複数の節間部材を指関節を介して順次連接してなる少なくとも4個以上の複数の指機構と、各指機構をその伸ばし側及び曲げ側のいずれか一方側に付勢する付勢手段と、各指機構から手嘗部側に延設されたワイヤ部材と、各指機構から延設されたワイヤ部材を前記付勢手段の付勢力に抗して引っ張ることにより、該指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行わしめる駆動手段とを備えた多指ハンド装置であって、
前記駆動手段は、前記複数の指機構のうちの少なくとも4個の指機構が2個ずつの2対に分類されて各対の2個の指機構からそれぞれ延設された2本のワイヤ部材の手嘗部側の端部を互いに間隔を存して連結する一対の連結部を備えた2個の連結部材と、それぞれの連結部材の両連結部の間に設けた支点を介して2個の連結部材を間隔を存して揺動自在に保持し、前記4個の指機構からそれぞれ延設されたワイヤ部材の引っ張り方向に移動可能で且つ前記2個の連結部材の間に設けた支点の回りに揺動可能な保持部材とを具備し、
前記連結部材の両連結部の間に設けられた支点は、何れか一方の連結部寄りに位置されており、
前記4個の指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行うとき、前記保持部材を移動させることにより、該4個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ることを特徴とする多指ハンド装置。 - 前記指機構は少なくとも3個以上備えられ、
前記駆動手段は、前記2個の指機構以外の他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材が巻き掛けられて前記保持部材に回転自在に保持されたプーリ部材を具備し、
前記2個の指機構と前記他の1個の指機構との曲げ動作又は伸ばし動作を行うとき、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を、前記プーリ部材が前記保持部材と共に前記2個の指機構から延設されたワイヤ部材の引っ張り方向に移動する方向に引っ張ることを特徴とする請求項3記載の多指ハンド装置。 - 前記指機構は少なくとも5個以上備えられ、
前記駆動手段は、前記4個の指機構以外の他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材が巻き掛けられて前記2個の連結部材の間で前記保持部材に回転自在に保持されたプーリ部材を具備し、
前記4個の指機構と前記他の1個の指機構との曲げ動作又は伸ばし動作を行うとき、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を、前記プーリ部材が前記保持部材と共に前記4個の指機構から延設されたワイヤ部材の引っ張り方向に移動する方向に引っ張ることを特徴とする請求項4記載の多指ハンド装置。 - 前記保持部材の2個の連結部材の間に設けられた支点は、何れか一方の連結部材寄りに位置されていることを特徴とする請求項2、4、6の何れか1項に記載の多指ハンド装置。
- 前記連結部材は、前記保持部材に揺動自在に連設されたリンク部材を介して該保持部材に保持されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の多指ハンド装置。
- 前記複数の指機構のうちの少なくとも一つの指機構は、最も手嘗部寄りの指関節に連なる節間部材の該指関節回りの回転動作に連動させて他の指関節回りの回転動作を行わしめるべく該指機構の複数の節間部材に連結されたリンク機構を具備しており、該指機構から延設されている前記ワイヤ部材は、最も手嘗部寄りの節間部材から延設されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の多指ハンド装置。
- 前記複数の指機構のうちの、2個以上の指機構のそれぞれの2個以上の節間部材は、同一構成であることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の多指ハンド装置。
- 前記手嘗部は、前記腕体の略長手方向に延在する軸心回りに回転可能に設けられると共に、
前記駆動手段は、前記手嘗部から前記腕体の内部に延設された少なくとも一つの駆動ワイヤ部材と、該駆動ワイヤ部材を該腕体の内部側に引っ張る駆動力を該駆動ワイヤ部材に付与するアクチュエータとを具備して、各指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張る力を前記アクチュエータから該駆動ワイヤ部材を介して手嘗部側に伝達する手段であり、
前記駆動ワイヤ部材は、前記手嘗部の回転軸心に沿って前記腕体内に配置されていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の多指ハンド装置。 - 前記腕体と前記手嘗部との間は電気的に絶縁されていると共に、前記駆動ワイヤ部材は絶縁材により形成されていることを特徴とする請求項11記載の多指ハンド装置。
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