JP2003181787A - 多指ハンド装置 - Google Patents

多指ハンド装置

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JP2003181787A JP2001382842A JP2001382842A JP2003181787A JP 2003181787 A JP2003181787 A JP 2003181787A JP 2001382842 A JP2001382842 A JP 2001382842A JP 2001382842 A JP2001382842 A JP 2001382842A JP 2003181787 A JP2003181787 A JP 2003181787A
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    • B25J9/00Programme-controlled manipulators
    • B25J9/10Programme-controlled manipulators characterised by positioning means for manipulator elements
    • B25J9/104Programme-controlled manipulators characterised by positioning means for manipulator elements with cables, chains or ribbons
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J15/00Gripping heads and other end effectors
    • B25J15/0009Gripping heads and other end effectors comprising multi-articulated fingers, e.g. resembling a human hand

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】指機構の屈伸動作の駆動源としてのアクチュエ
ータの個数を少ないものとしつつ、物体の把持作業等の
際の指機構の円滑な屈伸動作を行うことができる多指ハ
ンド装置を提供する。 【解決手段】スプリング16,26等により伸び側の付
勢した指機構2a〜2eから延びる各ワイヤ29a,2
9bを連結部材32に連結し、30a,30bを連結部
材33に連結する。指機構2aから延設したワイヤ31
をプーリ36に巻き掛けて手嘗部3の基部側から引き出
す。連結部材32,33は、保持部材43に支軸44,
45を介して揺動自在に保持される。保持部材43は、
支軸42の回りに揺動自在で且つ移動自在に設けられ
る。プーリ36は保持部材43に保持されて、保持部材
43と共に移動する。ワイヤ31を引っ張ることによ
り、指機構2a〜2eの曲げ動作が一括的に行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の指機構を有
する多指ハンド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人の手と同様の構造を有する多指ハンド
装置は、腕体の先端部に取り付けた手嘗部から複数の指
機構が延設され、その各指機構は、複数の節間部材を複
数の指関節を介して順次連接した構成とされている。
【0003】この種の多指ハンド装置では、各指機構毎
に、各指機構の指関節を駆動するためのアクチュエータ
を指機構から離間した箇所(例えば手嘗部や腕体等)に
設けると共に、このアクチュエータをワイヤ部材やこれ
を巻き掛けたプーリ部材を介して各指機構に接続し、該
ワイヤ部材を該アクチュエータにより引っ張ることで各
指機構の屈伸動作を行うようにしたものが従来より知ら
れている(例えば特開昭60−207795号公報、特
開平6−8178号公報等を参照)。
【0004】しかし、これらの従来の多指ハンド装置で
は、各指機構毎にアクチュエータを備えるため、各指機
構の屈伸動作をそれぞれ独立的に制御することができる
ものの、多数のアクチュエータを搭載するための大きな
スペースが必要となる。更に、各指機構とそれに対応す
るアクチュエータとを接続するワイヤ部材が各指機構毎
に各別に必要となるため、それらの多数のワイヤ部材を
取り回すスペースも要すると共に、該ワイヤ部材の取り
回しも複雑なものとなる。
【0005】このような不都合を解消するためには、例
えば各指機構をその伸ばし側、あるいは曲げ側にバネ等
により付勢しておくと共に、各指機構から延設したワイ
ヤ部材を相互に結合しておき、それらの結合したワイヤ
部材を単一のアクチュエータにより引っ張ることで、各
指機構の曲げ動作や伸ばし動作を一括的に行うことが考
えられる。
【0006】しかしながら、このようにした場合には、
例えば物体を把持するために、各指機構の曲げ動作を行
った場合に、いずれか一つの指機構が物体に当接した
り、他の障害物に当接したりして、それ以上、曲げ動作
を行うことができなくなると、他の指機構も曲げ動作を
行うことができなくなり、物体を適正に把持することが
できなくなることがある。また、各指機構を曲げた状態
から伸ばす場合にも、一つの指機構が障害物等に当接し
て、それ以上、伸ばし動作を行うことができなくなる
と、他の指機構も伸ばし動作を行うことができなくなっ
てしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる背景に
鑑みてなされたものであり、複数の指機構をワイヤ部材
を介して屈伸させる多指ハンド装置において、指機構の
屈伸動作の駆動源としてのアクチュエータの個数を少な
いものとしつつ、物体の把持作業等の際の指機構の円滑
な屈伸動作を行うことができる多指ハンド装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の第1の態様は、腕体の先端部に取り付け
られた手嘗部と、該手嘗部から延設され、それぞれ複数
の節間部材を指関節を介して順次連接してなる複数の指
機構と、各指機構をその伸ばし側及び曲げ側のいずれか
一方側に付勢する付勢手段と、各指機構から手嘗部側に
延設されたワイヤ部材と、各指機構から延設されたワイ
ヤ部材を前記付勢手段の付勢力に抗して引っ張ることに
より、該指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行わしめる
駆動手段とを備えた多指ハンド装置であって、前記駆動
手段は、前記複数の指機構のうちの少なくとも2個の指
機構からそれぞれ延設された2本のワイヤ部材の手嘗部
側の端部を互いに間隔を存して連結する一対の連結部を
備える連結部材と、該連結部材の両連結部の間に設けた
支点を介して該連結部材を揺動自在に保持して前記2本
のワイヤ部材の引っ張り方向に移動可能な保持部材とを
具備し、前記2個の指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を
行うとき、前記保持部材を移動させることにより、該2
個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ることを
特徴とする。
【0009】本発明の第1の態様は、少なくとも2個の
指機構を屈伸させるのに適した構成である。以下、指機
構が2個であるとして説明する。指機構は例えば人の指
を模倣して複数の関節を備えて屈伸自在に延びている。
各指機構からはワイヤ部材が手嘗部に向かって延出され
ており、ワイヤ部材を引っ張ることにより、各指機構の
曲げ動作又は伸ばし動作が行なえるようになっている。
前記駆動手段は、前記保持部材に保持された連結部材を
介して2個の指機構から延設された両ワイヤ部材を同時
に前記付勢手段の付勢力に抗して引っ張ることにより、
2個の指機構の曲げ動作又は伸ばし動作(以下、単に屈
伸動作という)を行う。従って、2個の指機構ついて
は、各別にアクチュエータを備えずとも、単一のアクチ
ュエータを用いてその屈伸動作を行うことができる。更
に、このとき、2個の指機構のいずれか一方が物体等に
当接してそのワイヤ部材が引っ張り不能となっても、前
記連結部材が支点を介して天秤状に揺動して他方の指機
構のワイヤ部材を引っ張りつつ保持部材と共に移動する
ことができ、それにより、他方の指機構の屈伸動作を支
障なく行うことができる。
【0010】このように、本発明の第1態様によれば、
指機構の屈伸動作の駆動源としてのアクチュエータの個
数を少ないものとしつつ、物体の把持作業等の際の指機
構の円滑な屈伸動作を行うことができる。なお、本発明
の第1態様は指機構が2個以上である場合にも採用する
ことができ、2個の指機構以外の指機構については、そ
れぞれ各別のアクチュエータを用いて各指機構から延設
されたワイヤ部材を引っ張って該指機構の屈伸動作を行
うようにしてもよい。或いはまた、後述する本発明の他
の構成によって、互いに共通のアクチュエータを用いて
屈伸動作を行うようにすることも可能である。
【0011】また、本発明の第2の態様は、腕体の先端
部に取り付けられた手嘗部と、該手嘗部から延設され、
それぞれ複数の節間部材を指関節を介して順次連接して
なる少なくとも4個以上の複数の指機構と、各指機構を
その伸ばし側及び曲げ側のいずれか一方側に付勢する付
勢手段と、各指機構から手嘗部側に延設されたワイヤ部
材と、各指機構から延設されたワイヤ部材を前記付勢手
段の付勢力に抗して引っ張ることにより、該指機構の曲
げ動作又は伸ばし動作を行わしめる駆動手段とを備えた
多指ハンド装置であって、前記駆動手段は、前記複数の
指機構のうちの少なくとも4個の指機構が2個ずつの2
対に分類されて各対の2個の指機構からそれぞれ延設さ
れた2本のワイヤ部材の手嘗部側の端部を互いに間隔を
存して連結する一対の連結部を備えた2個の連結部材
と、それぞれの連結部材の両連結部の間に設けた支点を
介して2個の連結部材を間隔を存して揺動自在に保持
し、前記4個の指機構からそれぞれ延設されたワイヤ部
材の引っ張り方向に移動可能で且つ前記2個の連結部材
の間に設けた支点の回りに揺動可能な保持部材とを具備
し、前記4個の指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行う
とき、前記保持部材を移動させることにより、該4個の
指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ることを特徴
とする。
【0012】本発明の第2の態様は、少なくとも4個の
指機構を屈伸させるのに適した構成である。以下、指機
構が4個であるとして説明する。本発明の第2の態様に
おける前記駆動手段は、前記保持部材を移動させること
で、2個の連結部材を介して4個の指機構から延設され
たワイヤ部材を前記付勢手段の付勢力に抗して引っ張る
ことができる。それにより、4個の指機構の屈伸動作を
同時に行うことができ、4個の指機構の各別にアクチュ
エータを備えずとも、単一のアクチュエータを用いてそ
の屈伸動作を行うことができる。
【0013】ここで、4個の指機構は、2個ずつの2対
に分類されて、各ワイヤ部材が2個の連結部材によって
連結されている。即ち、2個の指機構から延出された一
対のワイヤ部材が1個の前記連結部材によって連結さ
れ、残りの2個の指機構から延出された一対のワイヤ部
材が他の1個の前記連結部材によって連結されている。
そして、4個の指機構のいずれか一つが物体等に当接し
て動かなくなり、そのワイヤ部材が引っ張り不能となっ
ても、その動かなくなった指機構と対になる指機構から
延設されたワイヤ部材は、連結部材の天秤状の揺動によ
り引っ張られ、動かなくなった指機構と対になる指機構
の屈伸動作を支障なく行うことができる。しかも、動か
なくなった指機構が属する対とは別の対の2個の指機構
に対応する連結部材は前記保持部材と共に移動されるの
で、動かなくなった指機構以外の3個の指機構の屈伸動
作を行うことができる。このことは、4個の指機構の2
対の一方に属する一つの指機構と、他方の対に属する一
つの指機構とが同時に動かなくなった場合でも同様であ
る。この場合にも、両連結部材が揺動しつつ保持部材と
共に移動することができ、それにより、動かなくなった
2個の指機構以外の2個の指機構の屈伸動作を行うこと
ができる。
【0014】また、前記4個の指機構の2対の一方に属
する2個の指機構が共に動かなくなった場合には、その
対に属する指機構に対応する連結部材は保持部材と共に
移動することはできなくなるが、該保持部材がその支点
の回りに揺動することで、他方の対の指機構に対応する
連結部材を該保持部材と共に移動させることができる。
これにより、該他方の対の指機構の屈伸動作を行うこと
ができる。同様に、前記4個の指機構のうちの3個の指
機構が動かなくなった場合であっても、可動である一つ
の指機構に対応する連結部材が揺動し且つ前記保持部材
が揺動しつつ移動できるので、可動である一つの指機構
の屈伸動作を行うことができる。
【0015】このように、本発明の第2の態様によれ
ば、4個の指機構のうちのいずれの指機構が物体に当接
する等して動かなくなっても、残りの指機構は屈伸動作
を行うことができる。そして、4個の指機構の屈伸動作
は、単一のアクチュエータを用いてプーリ保持部材を移
動させることで行うことができる。
【0016】従って、本発明の第2態様によれば、前記
第1実施形態の場合と同様、指機構の屈伸動作の駆動源
としてのアクチュエータの個数を少ないものとしつつ、
物体の把持作業等の際の指機構の円滑な屈伸動作を行う
ことができる。なお、該第2の態様は、前記各対の2個
の指機構に関しては、前記第1の態様の場合と基本的作
動が同様である。
【0017】また、前述した本発明の第1の態様の多指
ハンド装置において、前記指機構は少なくとも3個以上
備えられ、前記駆動手段は、前記2個の指機構以外の他
の1個の指機構から延設されたワイヤ部材が巻き掛けら
れて前記保持部材に回転自在に保持されたプーリ部材を
具備し、前記2個の指機構と前記他の1個の指機構との
曲げ動作又は伸び動作を行うとき、前記他の1個の指機
構から延設されたワイヤ部材を、前記プーリ部材が前記
保持部材と共に前記2個の指機構から延設されたワイヤ
部材の引っ張り方向に移動する方向に引っ張ることを特
徴とする。
【0018】これによれば、前記他の1個の指機構から
延設されたワイヤ部材を引っ張ることで、当該他の1個
の指機構の屈伸動作が行われる。しかも、当該他の1個
の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張ることによ
って、前記プーリ部材を介して前記保持部材が移動し、
これに伴って前記連結部材を介して前記2個の指機構か
ら延設されたワイヤ部材が引っ張られる。これにより、
前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ
張るだけで、当該他の1個の指機構だけでなく前記2個
の指機構の屈伸動作をも同時に行うことができる。
【0019】そして、このとき、例えば前記他の1個の
指機構が物体に当接する等して動くことができない状態
となった場合にも、プーリ部材は移動可能な保持部材に
設けられているので、該プーリ部材が回転しつつ保持部
材が移動され、前記2個の指機構のワイヤ部材が引っ張
られるので、該2個の指機構については支障なく屈伸動
作を行うことができる。
【0020】また、前記2個の指機構については、その
うちのいずれか一方が物体に当接する等して動かなくな
っても、前記連結部材が天秤状に揺動して他方の指機構
の屈伸動作が阻害されることはなく、更には、前記他の
1個の指機構から延設されたワイヤ部材は保持部材のプ
ーリ部材を介して引っ張られるので該他の1個の指機構
の屈伸動作も支障なく行なわれる。
【0021】従って、かかる本発明によれば、前記2個
の指機構と前記他の1個の指機構との3個の指機構のう
ちのいずれの指機構が物体に当接する等して動かなくな
っても、残りの指機構は屈伸動作を行うことができる。
そして、当該3個の指機構の屈伸動作は、単一のアクチ
ュエータを用いて、前記他の1個の指機構から延設され
たワイヤ部材を引っ張ることで行うことができる。
【0022】上記の場合と同様にして、前述の本発明の
第2の態様において、前記指機構は少なくとも5個以上
備えられ、前記駆動手段は、前記4個の指機構以外の他
の1個の指機構から延設されたワイヤ部材が巻き掛けら
れて前記2個の連結部材の間で前記保持部材に回転自在
に保持されたプーリ部材を具備し、前記4個の指機構と
前記他の1個の指機構との曲げ動作又は伸び動作を行う
とき、前記他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材
を、前記プーリ部材が前記保持部材と共に前記4個の指
機構から延設されたワイヤ部材の引っ張り方向に移動す
る方向に引っ張ることを特徴とする。
【0023】これによれば、前記他の1個の指機構から
延設されたワイヤ部材を引っ張るだけで、当該他の1個
の指機構の屈伸動作と同時に前記4個の指機構の屈伸動
作を行なうことができる。即ち、前記他の1個の指機構
から延設されたワイヤ部材を引っ張ると、前記プーリ部
材を介して前記保持部材が移動され、該保持部材に保持
された2個の連結部材を介して、前記4個の指機構から
延設されたワイヤ部材が引っ張られる。そして、このと
き、例えば前記他の1個の指機構が物体に当接する等し
て動くことができない状態となった場合であっても、プ
ーリ部材は移動可能な保持部材に設けられているので、
該プーリ部材が回転しつつ保持部材が移動され、2個の
連結部材に連結されている前記4個の指機構のワイヤ部
材が引っ張られるので、該4個の指機構については支障
なく屈伸動作を行うことができる。また、前記4個の指
機構については、そのうちのいずれかが物体に当接する
等して動かなくなっても、その動かなくなった指機構以
外の残りの指機構に対応する前記連結部材が天秤状に揺
動して保持部材と共に移動することができるため、当該
残りの指機構構の屈伸動作を行うことができる。
【0024】従って、かかる本発明によれば、前記4個
の指機構と前記他の1個の指機構との5個の指機構のう
ちのいずれの指機構が物体に当接する等して動かなくな
っても、残りの指機構は屈伸動作を行うことができる。
そして、当該5個の指機構の屈伸動作は、単一のアクチ
ュエータを用いて、前記他の1個の指機構から延設され
たワイヤ部材を引っ張ることで行うことができる。
【0025】また、本発明の前記第2の態様において
は、前記保持部材の2個の連結部材の間に設けられた支
点を何れか一方の連結部材寄りに位置させることによ
り、各付勢手段の付勢力を一定に設定しておいても、4
個の指機構の2対の一方に属する2個の指機構と他方に
属する2個の指機構との屈伸動作順位を容易に設定する
ことができる。即ち、例えば各指機構の付勢手段が同じ
付勢力を有しており、保持部材が支点を介して移動され
るときには、先ず、該保持部材が揺動して該支点から近
い距離にある一方の連結部材が、該支点から遠い距離に
ある他方の連結部材よりも早い時期に移動を開始する。
このとき、各付勢手段が各指機構を伸ばし側に付勢して
いる場合には、早い時期に移動された一方の連結部材に
連結されたワイヤ部材が、他方の連結部材に連結された
ワイヤ部材よりも先に引っ張られるので、一方に属する
2個の指機構を他方に属する2個の指機構よりも先に曲
げ動作を開始させることができる。また、各付勢手段が
各指機構を曲げ側に付勢している場合には、早い時期に
移動された一方の連結部材に連結されたワイヤ部材が、
他方の連結部材に連結されたワイヤ部材よりも先に緩め
られるので、一方に属する2個の指機構を他方に属する
2個の指機構よりも遅れて伸ばし動作を開始させること
ができる。このように、前記保持部材の支点位置により
指機構の屈伸動作順位が設定できるので、各指機構毎に
付勢力の異なる付勢手段を取り付けることなく、同じ付
勢力の付勢手段を用いてコスト増加を防止することがで
きる。
【0026】更に、本発明の第1及び第2の態様におい
ては、前記連結部材の両連結部の間に設けられた支点を
何れか一方の連結部寄りに位置させることにより、2個
の指機構について屈伸動作順位を容易に設定することが
できる。これは基本的には前述した保持部材の支点位置
の場合と同様であり、保持部材が移動されるときに、該
連結部材がその支点回りに揺動して該支点から近い距離
にある一方の連結部に連結されたワイヤ部材が、該支点
から遠い距離にある他方の連結部に連結されたワイヤ部
材よりも早い時期に引っ張られる。
【0027】そして、例えば、本発明の多指ハンド装置
において人の手を模倣して4個の指機構を人指し指乃至
小指に対応させるとき、連結部材の支点位置と保持部材
の支点位置との組み合わせで、小指から順に少しの遅れ
をもって順次人差し指まで曲がり動作を連続させること
ができ、人の手を模倣した自然な握る動作を容易に得る
ことができる。
【0028】また、本発明において、前記連結部材は、
前記保持部材に揺動自在に連設されたリンク部材を介し
て該保持部材に保持されていることが好ましい。これに
より、前記保持部材を手嘗部における腕体寄りに設けて
も、該リンク部材によって前記連結部材を各指機構に接
近させることができ、各ワイヤ部材の長さを節約して、
コスト低減を図ることができる。しかも、保持部材がそ
の支点回りに揺動したときの円弧起動を揺動自在のリン
ク部材が吸収して略直線的な動作として連結部材に伝達
することができ、安定した指機構の屈伸動作を行なうこ
とができる。
【0029】また、本発明において、各指機構から延設
するワイヤ部材は、例えば各指機構の先端部から延設し
ておくようにしてもよいが、より好ましい構成として、
前記複数の指機構のうちの少なくとも一つの指機構は、
最も手嘗部寄りの指関節に連なる節間部材の該指関節回
りの回転動作に連動させて他の指関節回りの回転動作を
行わしめるべく該指機構の複数の節間部材に連結された
リンク機構を具備しており、該指機構から延設されてい
る前記ワイヤ部材は、最も手嘗部寄りの節間部材から延
設されていることが挙げられる。
【0030】これによれば、前記リンク機構を具備する
各指機構については、その最も手嘗部よりの節間部材か
ら延設されたワイヤ部材を引っ張って、該手嘗部寄りの
節間部材を最も手嘗部寄りの指関節の回りに回転させる
ことで、これに連動して他の関節の屈伸が行われ、該指
機構の屈伸動作が行われる。このため、該ワイヤ部材
は、手嘗部からこれに最も近い節間部材まで延在してい
ればよく、その長さが短くて済む。これにより、該ワイ
ヤ部材の長さを節約して、コスト低減を図ることができ
る。
【0031】また、前記複数の指機構のうちの、2個以
上の指機構のそれぞれの2個以上の節間部材は、同一構
成であることが好ましい。
【0032】これによれば、当該2個以上の指機構につ
いては、前記節間部材を共用することができるため、多
指ハンド装置の必要部品の種類を少なくすることがで
き、その部品管理やメンテナンス等も容易となる。
【0033】また、本発明では、前記手嘗部が、前記腕
体の略長手方向に延在する軸心回りに回転可能に設けら
れている場合にあっては、前記駆動手段は、前記手嘗部
から前記腕体の内部に延設された少なくとも一つの駆動
ワイヤ部材と、各駆動ワイヤ部材を該腕体の内部側に引
っ張る駆動力を該ワイヤ部材に付与するアクチュエータ
とを具備して、各指機構から延設されたワイヤ部材を引
っ張る力を前記アクチュエータから該駆動ワイヤ部材を
介して手嘗部側に伝達する手段であり、前記駆動ワイヤ
部材は、前記手嘗部の回転軸心に沿って前記腕体内に配
置されていることが好ましい。
【0034】これによれば、前記駆動ワイヤ部材が、前
記手嘗部の回転軸心に沿って腕体内に配置されているた
め、該手嘗部を腕体に対して回転させても、駆動ワイヤ
部材が引っ張られることがない。従って、手嘗部から延
設された指機構の屈伸状態を維持したまま、手嘗部を腕
体に対して回転させることができる。また、アクチュエ
ータを腕体内に配置することで、手嘗部の構成の小型化
を図ることができる。
【0035】なお、多指ハンド装置が例えば5個の指機
構を備えた場合において、前記第2の態様の発明のよう
に、一対の連結部材とプーリ部材とを備えた場合にあっ
ては、前記駆動ワイヤ部材は、前記他の1個の指機構か
ら延設されたワイヤ部材と一体であるか、もしくは、該
ワイヤ部材に結合した1本のワイヤ部材だけで済む。
【0036】そしてこのように、手嘗部が腕体に対して
回転する本発明の多指ハンド装置では、前記腕体と前記
手嘗部との間は電気的に絶縁されていると共に、前記駆
動ワイヤ部材は絶縁材により形成されていることが好ま
しい。
【0037】これによれば、手嘗部及び指機構を水中に
浸漬させても、腕体内等の電装系から手嘗部側に漏電等
が生じることがない。このため、水中の物体を把持する
等の作業を多指ハンド装置により支障なく行うことがで
きる。
【0038】なお、以上説明した本発明において、多指
ハンド装置により物体を把持する場合の力は、前記付勢
手段により指機構を伸ばし側に付勢した場合には、各指
機構から延設されたワイヤ部材を引っ張る力を制御する
ことで調整することができ、また、各指機構を付勢手段
により曲げ側に付勢した場合には、その付勢手段の付勢
力を調整しておくことによって、物体を把持する場合の
力を調整することができる。
【0039】また、以上説明した本発明においては、
「ワイヤ部材」は、通常的な意味でのワイヤの他、チェ
ーンやベルト等の部材も含むものであり、「プーリ部
材」は、通常的な意味でのプーリの他、ギヤやスプロケ
ット等も含むものである。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の多指ハンド装置の一実施
形態を図1〜図6を参照して説明する。図1は本実施形
態における多指ハンド装置の斜視図、図2は該多指ハン
ド装置の要部構成を示す平面図、図3は図2のIII−III
線断面図、図4は該多指ハンド装置1を取り付けた腕体
の内部構造を示す断面図、図5は図4のIV−IV線断面
図、図6(a)及び(b)は該多指ハンド装置の要部の
作動説明図である。なお、本実施形態は、本発明の第1
の態様及び第2の態様の両態様に対応する実施形態であ
る。
【0041】図1に示すように、本実施形態の多指ハン
ド装置1は、人の手を模倣して形成されたものであり、
5本の指に対応する5個の指機構2a〜2eと、手のひ
らに対応する手嘗部3とを備えている。指機構2a〜2
eは、それぞれ、人の手における親指、人差し指、中
指、薬指、小指に対応するものである。手嘗部3は、図
4に一部を示す腕体5に手首基部4を介して回転自在に
連結されている。腕体5は、図示しない人型ロボット等
のロボット本体に設けられている。
【0042】ここで、図1に示すように、指機構2a〜
2eはそれぞれが指カバー部材1aにより屈伸可能に覆
われている。前記手嘗部3は、手甲形成部材1bによっ
て手甲側が覆われ、図示しない手平形成部材によって手
のひら側が覆われている。なお、図1を含む本実施形態
の図面では、手嘗部3の内部構造を図示するために、手
平形成部材の図示を省略している。図1では、手嘗部3
の下部が手甲形成部材1bとなっており、この手甲形成
部材1bの上側に手平形成部材が組み付けられる。
【0043】前記指機構2a〜2eのうち、親指に相当
する指機構2a以外の4個の指機構2b〜2eは、いず
れもその基本構造は同一である。まず、これらの4個の
指機構2b〜2eに係わる構造を以下に説明する。これ
らの4個の指機構2b〜2eは、図2に示すように、そ
れぞれ、手嘗部3の手甲形成部材1bの端部(腕体5側
と反対側の端部)に固設された固定部材6から、第1〜
第3の3個の節間部材7,8,9を、第1〜第3の3個
の関節10〜12を順に介して連接した構造となってい
る。なお、指機構2b〜2eの基本構造は上記のように
同一であることから、本実施形態の各図面では、指機構
2b〜2eのうちのいくつかの指機構についてのみ、代
表的にその構成要素(節間部材、関節等)の参照符号を
記載し、他の指機構については参照符号を省略する。
【0044】各指機構2b〜2eの各関節10〜12
は、それが連結する部材間の1軸回りの相対的回転動作
を行わせる関節であり、それぞれ関節軸10a〜12a
を有している。これらの関節軸10a〜12aは、手嘗
部3の概ね幅方向(指機構2b〜2eが概ね並列する方
向)で互いに平行に延在している。そして、第1関節1
0は、第1節間部材7が固定部材6に対して関節軸10
aの軸心回りに回転可能なように両部材6,7を関節軸
10aを介して連結し、第2関節11は、第2節間部材
8が第1節間部材7に対して関節軸11aの軸心回りに
回転可能なように両部材7,8を関節軸11aを介して
連結し、第3関節12は、第3節間部材9が第2節間部
材8に対して関節軸12aの軸心回りに回転可能なよう
に両部材8,9を関節軸12aを介して連結している。
このような各関節10〜12における各節間部材7〜9
の相対的な回転動作によって、各指機構2b〜2eの屈
伸動作が可能となる。
【0045】また、各指機構2b〜2eには、最も手嘗
部3寄りの節間部材である第1節間部材7を固定部材6
に対して回転させたときに、それに連動させて、第2節
間部材8及び第3節間部材9を回転させるリンク機構1
3が設けられている。
【0046】このリンク機構13の構造は、指機構2b
〜2eのいずれについても同一であり、その構造を例え
ば指機構2cについて図3を参照して説明する。該リン
ク機構13は、固定部材6及び第2節間部材8を連結す
るリンクアーム14と、第1節間部材7及び第3節間部
材9を連結するリンクアーム15とを具備している。リ
ンクアーム14は、その一端部が、第1関節10の関節
軸10aよりも指機構2cの背側の面部(図3の下面
部)寄りの位置で固定部材6に支軸14aを介して回転
可能に軸支されると共に、他端部が、第2関節11の関
節軸11aよりも指機構2cの腹側の面部(図3の上面
部)寄りの位置で第2節間部材8に支軸14bを介して
回転可能に軸支されている。
【0047】また、リンクアーム15は、その一端部
が、第2関節11の関節軸11aよりも指機構2cの背
側の面部寄りの位置で第1節間部材7に支軸15aを介
して回転可能に軸支されると共に、他端部が、第3関節
12の関節軸12aよりも指機構2cの腹側の面部寄り
の位置で第3節間部材9に支軸15bを介して回転可能
に軸支されている。
【0048】このような構成のリンク機構13を備えた
指機構2cにあっては、該指機構2cを図3の実線示の
ように伸ばした状態から、第1節間部材7を固定部材6
に対して時計回り方向(第1節間部材7の腹側面部が手
嘗部3の手平側の面部に接近する方向)に回転させる
と、これに連動して、同図に仮想線で示すように、第2
節間部材8が、第1節間部材7に対して時計回り方向に
回転すると共に、第3節間部材9が、第2節間部材8に
対して時計回り方向に回転する。これにより、指機構2
cは、各関節10〜12で屈曲する。また、上記と逆
に、同図仮想線示のように指機構2cを曲げた状態か
ら、第1節間部材7を固定部材6に対して反時計回り方
向に回転させて同図実線示の位置に戻せば、それに連動
して、第2節間部材8及び第3節間部材9がそれぞれ第
1節間部材7、第2節間部材8に対して反時計回り方向
に回転して、指機構2cが伸びることとなる。このよう
に、指機構2cの屈伸は、第1節間部材7を固定部材6
に対して回転させることで行われる。このようなリンク
機構13の構造、及びそれに伴う指機構の屈伸動作は、
指機構2b,2d,2eについても全く同様である。
【0049】なお、本実施形態では、指機構2b〜2e
の、第2関節11から指先側の部分(第2節間部材8、
第3節間部材9、第3関節12及びリンクアーム15か
ら構成される部分)は、その基本構造が互いに同一であ
るだけではなく、その各部品の形状、サイズも全く同一
とされている。
【0050】図1及び図2を参照して、上述のような構
造の各指機構2b〜2eをその伸ばし側に付勢する付勢
手段としてのスプリング16が各指機構2b〜2e毎に
手嘗部3内に配設されている。なお、図1においては、
指機構2bのスプリング16の一部と、指機構2eのス
プリング16とが図示され、図2においては、指機構2
c〜2eのスプリング16の一部が図示されている。
【0051】各スプリング16は、その一端部が手甲形
成部材1bに設けられた図示しないスプリング係止部に
掛止部材17(図1において一部を示す)を介してそれ
ぞれ掛け止められ、図2に示すように、他端部が付勢用
ワイヤ部材18を介して、対応する各指機構2b〜2e
の第1節間部材7に係止されている。この場合、各指機
構2b〜2eの第1関節10の側面寄りの箇所には、そ
の関節軸10aの回りに回転自在なガイドプーリ19が
該関節軸10と同心に設けられており、前記付勢用ワイ
ヤ部材18は、このガイドプーリ19の下側(各指機構
2b〜2eの背側)の外周を経て第1節間部材7の側面
部に固定されている。なお、付勢用ワイヤ部材18の第
1節間部材7に対する固定部は、上下方向でガイドプー
リ19の下端よりも上側の高さに位置している。
【0052】この構成により、各指機構2b〜2eは、
それに対応するスプリング16の付勢力によって、該指
機構2b〜2eが伸びた状態に付勢されている。
【0053】なお、以下の説明では、説明の便宜上、伸
ばした状態の指機構2b〜2eの延在方向を大略的に多
指ハンド装置1の前後方向とし、指機構2b〜2eの先
端側を多指ハンド装置1の前側とする。
【0054】図2を参照して、親指に相当する指機構2
aは、指機構2bの固定部材6の後方で手嘗部3の手甲
形成部材1bに固設された固定部材20から、第1及び
第2の2個の節間部材21,22を、第1及び第2の2
個の関節23,24を順に介して連接した構造となって
いる。なお、図2では、指機構2aの内部構造を図示す
るために、第1節間部材21及び第2節間部材22はそ
の輪郭のみを示す。
【0055】指機構2aの各関節23,24は、それが
連結する部材間の1軸回りの相対的回転運動を行わせる
関節であり、それぞれ関節軸23a,24aを有してい
る。第1関節23の関節軸23aは、多指ハンド装置1
の前後方向に対して多少傾斜した方向に向けられ、第2
関節24の関節軸24aは、第1関節23の関節23a
と概ね直行する方向に向けられている。そして、第1関
節23は、第1節間部材21が固定部材20に対して関
節軸23aの軸心回りに回転可能なように両部材20,
21を関節軸23aを介して連結し、第2関節24は、
第2節間部材22が第1節間部材21に対して関節軸2
4aの軸心回りに回転可能なように両部材21,22を
関節軸24aを介して連結している。このような各関節
23,24における各節間部材21,22の相対的な回
転運動によって、指機構2aの屈伸動作が可能となる。
【0056】この場合、図1及び図2に示すように指機
構2aを伸ばした状態からの曲げ動作は次のように行わ
れる。即ち、指機構2aを伸ばした状態から、指機構2
aを曲げるときには、第1節間部材21が手嘗部3側に
近づくように第1関節23の関節軸23aの軸心回りに
第1節間部材21を固定部材20に対して回転させる
(図2の矢印y1の向きに第1節間部材21を回転させ
る)と共に、第2節間部材22の先端部が他の指機構2
b〜2eに近づくように第2関節24の関節軸24aの
軸心回りに第2節間部材22を第1節間部材21に対し
て回転させる(図2の矢印y2の向きに第2節間部材22
を回転させる)。
【0057】この指機構2aをその伸ばし側に付勢する
付勢手段として、図2に示すスプリング26と、図示さ
れない他のスプリングが備えられている。図示されない
他のスプリングは、その一端部が手嘗部3の手甲形成部
材1bに係止され、他端部が第1関節23の関節軸23
aよりも手嘗部3の周縁寄り側で第1節間部材21に係
止されている。これにより、第1節間部材21が該他の
スプリングの付勢力によって、指機構2aの伸ばし側
(図2の矢印y1と逆向き側)に付勢されている。また、
図2に示すスプリング26は、その一端部が第1節間部
材21に係止されていると共に、他端部が第2関節24
の関節軸24aよりも指機構2aの背側(図2では関節
軸24aのほぼ右側)で第2節間部材22に係止されて
いる。これにより、第2節間部材22がスプリング26
の付勢力によって、指機構2aの伸ばし側(図2の矢印
y2と逆向き側)に付勢されている。
【0058】図1及び図2に示すように、手嘗部3に
は、上述のように構成された指機構2a〜2eの屈伸動
作を行わせるための駆動機構27が内蔵されている。こ
の駆動機構27は、後述するモータ56(アクチュエー
タ)と併せて本発明における駆動手段28を構成するも
のである。
【0059】この駆動機構27は、5本のワイヤ29
a,29b,30a,30b,31(ワイヤ部材)と、
2個の連結部材32,33と、5個のプーリ34〜38
とを具備している。
【0060】図1に示すように、ワイヤ29aは、その
一端部が指機構2eの第1節間部材7の前記ガイドプー
リ19側の側面部に固定され、他端部が一方の連結部材
32の第1連結部32aに連結されている。図示されて
いないが、同じように、ワイヤ29bは、その一端部が
指機構2dの第1節間部材7の前記ガイドプーリ19側
の側面部に固定され、他端部が一方の連結部材32の第
2連結部32bに連結されている。同じく、ワイヤ30
aは、その一端部が指機構2cの第1節間部材7の前記
ガイドプーリ19側の側面部に固定され、他端部が他方
の連結部材33の第1連結部33aに連結され、ワイヤ
30bは、その一端部が指機構2bの第1節間部材7の
前記ガイドプーリ19側の側面部に固定され、他端部が
他方の連結部材33の第2連結部33bに連結されてい
る。
【0061】図1、図2及び図6に示すように、前記連
結部材32,33は、次のようにして手嘗部3内に保持
されている。即ち、手嘗部3の手甲形成部材1bの手首
寄りの箇所には、手嘗部3の幅方向に延びて先端が屈曲
するブラケット40が固設されており、このブラケット
40から、指機構2c,2dの間に向かって補助部材4
1が延設されている。この補助部材41の中心線上に
は、前後方向に延在する切溝41aが形成されており、
この切溝41aに、上下方向の軸心を有する支軸42が
係合されている。該支軸42は、切溝41aに沿って前
後方向に移動自在とされている。更に、該支軸42に、
手嘗部3の幅方向に延在する保持部材43が装着されて
いる。該保持部材43は、支軸42の回りに揺動可能と
されていると共に、支軸42と共に、切溝41aに沿っ
て前後方向に移動可能とされている。そして、この保持
部材43の両端部からはリンク部材43a,43bが連
結され、各リンク部材43a,43bの先端には、連結
部材32,33が支軸44,45を介して揺動自在に連
結されている。
【0062】また、連結部材32は支軸44から第1連
結部32aまでの距離が支軸44から第2連結部32b
までの距離より小とされており、支軸44を支点とする
と該支点は第1連結部32a寄りとされている。連結部
材33は支軸45から第1連結部33aまでの距離が支
軸45から第2連結部33bまでの距離より小とされて
おり、支軸45を支点とすると該支点は第1連結部33
a寄りとされている。更に、保持部材43はその支軸4
2から指機構2d,2e側の連結部材32の支軸44ま
での距離が支軸42から指機構2b,2c側の連結部材
33の支軸45までの距離より小とされている。
【0063】この構成により連結部材32,33は、保
持部材43と共に前後方向に移動可能で、且つ、これら
の連結部材32,33の間の支軸42の回りに揺動可能
とされる。
【0064】前記ワイヤ31は、その一端部が図2に示
すように、指機構2aの内部で、該指機構2aの第2節
間部材22の先端部に固定され、該先端部から、第2関
節24の関節軸24aの、指機構2aの腹側の外周(図
2の関節軸24aの左側の外周)と、指機構2aの内部
で第1関節23の関節軸23aの回りに回転自在に該関
節軸23aに装着されたガイドプーリ46aの外周とを
経由して、固定部材20から手嘗部3内に引き出されて
いる。この場合、第1節間部材21の内部には、ワイヤ
31を第2節間部材22の先端部からガイドプーリ46
aまで所要の方向に向きを変えつつ案内するための2個
のガイドプーリ46b,46cが回転自在に軸支されて
おり、ワイヤ31の前記関節軸24aとガイドプーリ4
6aの間の部分は、ガイドプーリ46b,46cにも巻
き掛けられている。そして、ガイドプーリ46bは、ワ
イヤ31の固定部材20から引き出された部分を引っ張
ったときに、第1節間部材21に指機構2aの曲げ方向
の力が第1関節23の関節軸23aの軸心回りに作用す
るような位置に設けられている。同様に、ガイドプーリ
46cは、ワイヤ31の固定部材20から引き出された
部分を引っ張ったときに、第2節間部材22に指機構2
aの曲げ方向の力が第2関節24の関節軸24aの軸心
回りに作用するような位置に設けられている。
【0065】また、指機構2aの固定部材20から引き
出されたワイヤ31は、前記プーリ36の後方で且つ固
定部材20寄りの位置で前記ブラケット40に所要の姿
勢でで回転自在に軸支された前記プーリ34,35の外
周を順に経由した後、前記支軸42と同心に前記保持部
材43に回転自在に軸支されたプーリ36の前部側の外
周に巻き掛けられている。該プーリ36は、本発明にお
けるプーリ部材に相当するものである。
【0066】更に、該ワイヤ31は、プーリ36から後
方に引き出された後、該プーリ36の後方で前記ブラケ
ット40に所要の姿勢で回転自在に軸支された前記プー
リ37,38の外周を経由し、図4に示すように手首基
部4の内部を貫通して、腕体5の内部に導入されてい
る。
【0067】なお、プーリ34,35,37,38は、
ワイヤ31の向きや配線位置を規制するためのものであ
り、ワイヤ31との摩擦が比較的小さいものであれば、
これらのプーリ34,35,37,38の代わりに単な
るロッド状のものをブラケット40に固定して設け、こ
のロッド状のものの外周にワイヤ31を巻き掛けるよう
にしてもよい。このことは、指機構2aに備えた前記ガ
イドプーリ46a〜46cについても同様であり、更
に、前記ワイヤ29a,29b,30a,30bや前記
付勢手段に係わるワイヤ18を巻き掛けた指機構2b〜
2eのガイドプーリ19についても同様である。
【0068】次に、手嘗部3側から引き出された前記ワ
イヤ31が導入される腕体5の要部構成を図4及び図5
を参照して説明する。
【0069】図4に示すように、腕体5は、その外周面
部を形成する腕体ハウジング50内の先端部に、アクチ
ュエータ等を取り付ける機枠51が設けられている。そ
して、この機枠51には、前記手嘗部3の手首基部4を
連結する連結軸52がその軸心を腕体5の長手方向に向
けて一対のベアリング53,54を介して回転自在に支
承されていると共に、この連結軸52の後方側で、手嘗
部3を腕体5に対して回転させるための駆動モータ55
(以下、手嘗回転用モータ55という)と、前記ワイヤ
31を引っ張るための駆動モータ56(以下、手指駆動
用モータ56という)とが取付けられている。
【0070】前記連結軸52は、その前端部が腕体ハウ
ジング50内から突出され、その突出部分に手嘗部3の
手首基部4がネジ57を介して連結軸52と同心に連結
されている。これにより、手嘗部3は、連結軸52と一
体にその軸心回りに回転可能とされている。また、該連
結軸52の軸心部には、貫通穴52aが穿設されてお
り、前記手嘗部3側から引き出されたワイヤ31は、こ
の貫通穴52aを通って、該連結軸52の後方に導出さ
れている。
【0071】また、連結軸52の後方には、連結軸52
の軸心と直行する方向に延在する巻取り軸58が設けら
れ、この巻取り軸58は、その両端部が前記機枠51に
回転自在に支承されている。そして、この巻取り軸58
に連結軸52の貫通穴52aから導出されたワイヤ31
が係止され、該巻取り軸58を所定方向に回転させるこ
とで、該ワイヤ31が巻取り軸58に巻き取られて引っ
張られるようになっている。
【0072】前記手指駆動用モータ56は、巻取り軸5
8と平行に並んで機枠51に取付けられており、該手指
駆動用モータ56の回転駆動軸56aに装着された駆動
ギヤ59が巻取り軸58に装着された被動プーリ60に
ベルト部材61を介して接続されている。従って、この
手指駆動用モータ56の正転作動や逆転作動によって、
巻取り軸58が回転駆動され、該巻取り軸58にワイヤ
31が巻き取られたり、その巻取りが解除される。
【0073】なお、ワイヤ31の腕体5内の部分は、本
発明における駆動ワイヤに相当するものである。
【0074】また、前記連結軸52の外周部には、該連
結軸52と一体に回転自在に被動プーリ62が挿着され
ている。そして、前記手嘗回転用モータ55は、連結軸
52と平行な姿勢で機枠51に取付けられており、図5
に示すように、該手嘗回転用モータ55の回転駆動軸5
5aに装着されたギヤ63が、連結軸52の被動プーリ
62にベルト部材64を介して接続されている。従っ
て、手嘗回転用モータ55の正転作動や逆転作動によっ
て、連結軸52が回転駆動され、これに伴い、該連結軸
52に連結された手首基部4と共に手嘗部3が連結軸5
2の軸心回りに回転することとなる。
【0075】なお、本実施形態では、前記連結軸52や
ワイヤ31は、樹脂材等の絶縁材により構成されてい
る。また、腕体ハウジング50は、それが手首基部4に
接触する部分50a(図4参照)を含めて樹脂材により
構成されている。従って、腕体5と手嘗部3とは電気的
に絶縁されている。
【0076】また、図示は省略するが、腕体ハウジング
50内には、前記手嘗回転用モータ55の回転位置(こ
れは、手嘗部3の腕体5に対する回転位置に相当する)
や、手指駆動用モータ56の回転位置(これは、ワイヤ
31の巻取り軸58への巻取り量に相当する)を検出す
るためのエンコーダが備えられている。そして、手嘗回
転用モータ55や手指駆動用モータ56の作動の制御
は、該エンコーダの検出データ等に基づいて、図示しな
いコントローラにより行われる。
【0077】次に、本実施形態の多指ハンド装置1の作
動を説明する。まず、多指ハンド装置1の基本的な作動
を説明する。前記指機構2a〜2eのうち、指機構2b
〜2eは、通常時は、それぞれに対応するスプリング1
6の付勢力によって図1及び図2に示すように伸びてい
る。同様に、指機構2aは、通常時は、前記スプリング
26及び図示しない他のスプリングの付勢力によって、
図1及び図2に示すように伸びている。
【0078】この状態で、腕体5内の手指駆動用モータ
56を作動させて、前記巻取り軸58を手嘗部3から腕
体5内に延びるワイヤ31の巻取り方向に回転駆動する
と、該ワイヤ31が、図1及び図2の矢印y3で示す方向
に引っ張られる。このとき、指機構2aの曲げ側に該指
機構2aの第2節間部材22の先端部がワイヤ31を介
して引っ張られると共に、プーリ36が後方に引っ張ら
れる。そして、基本的には、このプーリ36と共に保持
部材43及び連結部材32,33が図6(a)の状態か
ら図6(b)に示すように後方に移動し、その結果、ワ
イヤ29a,29bを介して指機構2d,2eの曲げ側
に該指機構2d,2eの第1節間部材7,7が引っ張ら
れると共に、ワイヤ30a,30bを介して指機構2
b,2cの曲げ側に該指機構2b,2cの第1節間部材
7,7が引っ張られる。これにより、指機構2a〜2e
の全てがこれらの間に図示しない物体を把持するように
して曲げられる。つまり、単一の指駆動用モータ56の
駆動力により、ワイヤ31を手嘗部3側から腕体5側に
引っ張って、巻取り軸58に巻き取ることによって、5
本の指機構2a〜2eの曲げ動作が一括的に行われる。
これにより、指機構2a〜2eを用いて物体を把持する
等の作業を行うことができる。
【0079】一方、本実施形態の多指ハンド装置1で
は、指機構2a〜2eの上述のような曲げ動作の際に、
保持部材43及び連結部材32,33が後方に移動する
と、図6(b)に示すように、保持部材43の支軸42
から指機構2d,2e側の連結部材32の支軸44まで
の距離が支軸42から指機構2b,2c側の連結部材3
3の支軸45までの距離より小とされていることによ
り、保持部材43が傾いて指機構2d,2e側の連結部
材32が僅かに早い時期に移動する。更に、連結部材3
2,33においては、各支軸44,45から第2連結部
32b,33bまでの距離より各支軸44,45から第
1連結部32a,33aまでの距離が小とされているこ
とにより、各連結部材32,33が傾いてワイヤ29b
よりもワイヤ29aが早い時期に引っ張られ、ワイヤ3
0bよりもワイヤ30aが早い時期に引っ張られる。こ
れによって、指機構2e,2d,2c,2bの順に僅か
に遅れをもって連続して曲げられ、人の手のような握る
動作を自然な形で模倣することが可能となる。なお、こ
のような指機構2a〜2eの曲げ動作順位は、前記スプ
リング16の付勢力を、指機構2e,2d,2c,2b
の順に弱く設定することでも実現できるが、付勢力の異
なる複数種のスプリング16を用いなければならず、取
り扱いが煩わしくなるだけでなく取り付けミスが生じる
おそれがある。それに対して、本実施形態のように、保
持部材43の支軸42に対応する支点位置及び各連結部
材32,33の支軸44,45に対応する支点位置によ
って指機構の屈伸動作順位を機械的に設定することがで
き、複数種の付勢力のスプリング16を用いるよりも容
易に人の手を模した指機構の屈伸動作順位を得ることが
できる。
【0080】そして、本実施形態の多指ハンド装置1に
よれば、いずれか一つの指機構が把持しようとする物体
に当接してそれ以上曲がることができなくなっても、他
の指機構の曲げ動作を行うことができる。即ち、指機構
2a〜2eの曲げ動作中に例えば、指機構2eが図示し
ない物体に当接してそれ以上曲がらなくなっても、この
指機構2eに連結されたワイヤ29aが連結された連結
部材32は、指機構2eの隣の指機構2dが更に曲がる
ことができる限り、ワイヤ29aを引っ張れなくなった
分を支軸44を介した天秤状の傾動により吸収し、指機
構2dのワイヤ29bを引っ張りながら後方側に移動す
ることができる。
【0081】また、同じように、指機構2b,2cから
延設されたワイヤ30a,30bが連結された連結部材
33は、指機構2b,2cの少なくともいずれか一方が
更に曲がることが可能である限り、支軸45を介して傾
動しながら後方側に移動することができる。また、指機
構2aは、更に曲がることが可能である限り、ワイヤ3
1を腕体5内の巻取り軸58に巻き取ることで、該ワイ
ヤ31のプーリ34から指機構2aの先端部にかけての
部分の長さが短くなって、該指機構2aの曲げ動作が行
われる。
【0082】更にまた、指機構2aがそれ以上曲がらな
くなった場合には、ワイヤ31の、プーリ34から指機
構2aの先端部にかけての部分の長さは変化しなくなる
が、ワイヤ31を腕体5内の巻取り軸58に巻き取るこ
とで、プーリ36が保持部材43を介してその両側の連
結部材32,33と共に後方側に移動する。このため、
指機構2b〜2eの曲げ動作を支障なく行うことができ
る。
【0083】このように、いずれか一つの指機構が曲が
らなくなった場合でもワイヤ31を前記巻取り軸58に
巻取りつつ、前記連結部材32,33をプーリ保持部材
43やプーリ36と共に腕体5側に移動させることがで
きるため、曲がることができる他の指機構の曲げ動作を
支障なく行うことができる。
【0084】更に、指機構2a〜2eの曲げ動作に際し
て、いずれか2本の指機構が把持しようとする物体に当
接する等してそれ以上曲がらなくなった場合でも、他の
指機構の曲げ動作を行うことができる。例えば、指機構
2b〜2eのうち、指機構2cと指機構2dとが共に曲
がらなくなった場合には、各連結部材32,33が共に
支軸44,45を介して傾動して引っ張れなくなったワ
イヤ29b,30aの分を吸収し、ワイヤ29a,30
bを引っ張りながら後方に移動することができる。この
間、指機構2aについては、ワイヤ31の巻取り軸58
への巻取りにより、該ワイヤ31のプーリ34から指機
構2aの先端部にかけての部分の長さが短くなって、該
指機構2aの曲げ動作が行われる。このことは、指機構
2b,2dの対、指機構2b,2eの対、あるいは、指
機構2c,2eの対が曲がらなくなった場合でも同様で
ある。
【0085】また、指機構2aと、指機構2b〜2eの
いずれか一つとが、曲がらなくなった場合でも、前述の
場合と同様にして、連結部材32,33は、プーリ36
と共に後方に移動することができるため、他の指機構に
ついては、ワイヤ31の巻取り軸58への巻取りにより
曲げ動作を行うことができる。
【0086】更に、指機構2b,2cの対、あるいは指
機構2d,2eの対がそれ以上曲がらなくなった場合で
も、他の指機構の曲げ動作を行うことができる。例え
ば、指機構2b,2cの対が曲がらなくなった場合に
は、ワイヤ30a,30bが共に引っ張れなくなるの
で、ワイヤ30a,30bに連結された連結部材33は
後方に移動できない。一方、両連結部材32,33をリ
ンク部材43a,43bを介して保持する保持部材43
は、連結部材33が移動できない分を支軸42を介して
の天秤状の傾動により吸収することで後方側(腕体5
側)に移動できる。これによって、引っ張ることができ
るワイヤ29a,29bに連結された連結部材32は傾
動した保持部材43により後方側へ移動する。このよう
に、指機構2b,2cの対が曲がらなくなっても、ワイ
ヤ31を腕体5内の巻取り軸58に巻取りつつ、他の指
機構2a,2d,2eの曲げ動作を行うことができる。
このことは、指機構2d,2eの対が曲がらなくなった
場合でも同様である。
【0087】同様に、指機構2a〜2eのいずれか3個
の指機構がそれ以上曲がらなくなった場合にも、残りの
2個の指機構の曲げ動作を行うことができ、更に、指機
構2a〜2eのいずれか4個の指機構がそれ以上曲がら
なくなった場合にも、残りの1個の指機構の曲げ動作を
行うことができる。この場合、指機構2aと、指機構2
b〜2eのいずれか3個の指機構が曲がらなくなった場
合には、基本的には、保持部材43が揺動することで、
残りの1個の指機構の曲げ動作を行うことができる。ま
た、指機構2a以外の4個の指機構2b〜2eが曲がら
なくなった場合には、保持部材43及びこれに軸支され
た連結部材32,33、プーリ36は、後方に移動でき
なくなるが、ワイヤ31の巻取り軸58への巻取りによ
り、該ワイヤ31のプーリ34から指機構2aの先端部
にかけての部分の長さが短くなって、該指機構2aの曲
げ動作が行われる。
【0088】以上のように、本実施形態の多指ハンド装
置1では、単一の指駆動用モータ56の駆動力により、
ワイヤ31を巻取り軸58に巻き取ることで、多指ハン
ド装置1の全ての指機構2a〜2eの曲げ動作を一括的
に行うことができる。従って、各指機構2a〜2e毎に
その作動用のアクチュエータを備えたりすることなく、
少ないアクチュエータで、5個の指機構2a〜2eによ
り図示しない物体を把持する等の作業を行うことができ
る。そして、この場合、指機構2a〜2eのいずれかが
物体に当接する等してそれ以上曲がらなくなっても、他
の指機構の曲げ動作を行うことができるため、指機構2
a〜2eによる物体の把持を確実に支障なく行うことが
できる。
【0089】なお、上記の説明では、指機構2a〜2e
の伸ばし状態からの曲げ動作に関して説明したが、指機
構2a〜2eを曲げ状態から伸ばす場合についても同様
の効果を奏することができる。即ち、指機構2a〜2e
を曲げた状態から、例えば指駆動用モータ56によるワ
イヤ31の引っ張り力(巻取り軸58への巻取り力)を
解除すれば、基本的には、指機構2b〜2eは、それぞ
れに対応する前記スプリング16の付勢力によって伸
び、また、指機構2aは、スプリング26及び図示しな
い他のスプリングの付勢力によって伸びる。そして、こ
のとき、指機構2a〜2eのいずれかが障害物に当接す
る等してそれ以上伸びなくなっても、他の指機構2a〜
2eは、連結部材32,33及びプーリ36の前後方向
での移動やこれらを保持する保持部材43の揺動によっ
て、支障なく伸びることができる。
【0090】また、本実施形態の多指ハンド装置1で
は、腕体5内の前記手嘗回転用モータ55を作動させる
ことによって、前記連結軸52と共に手嘗部3が該連結
軸52の軸心回りに回転する。このとき、手嘗部3側か
ら腕体5内に延びるワイヤ31は、手嘗部3の回転軸心
である連結軸52の軸心に沿って延在しているため、該
ワイヤ31が引っ張られたりすることなく、手嘗部3が
回転する。このため、指機構2a〜2eの屈伸状態に影
響を及ぼすことなく、支障なく手嘗部3を腕体5に対し
て回転させることができる。
【0091】更に、本実施形態の多指ハンド装置1で
は、指機構2aを除く、指機構2b〜2eの第2関節1
1より先端側の部分(第2節間部材8、第3節間部材
9、第3関節12及びリンクアーム15から構成される
部分)は、その各部品の形状、サイズが全く同一である
ので、相互に予備部品を共用することができると共に、
多指ハンド装置1に必要な部品の種類数が少ないものと
なって、その部品管理等が容易になる。
【0092】また、本実施形態の多指ハンド装置1で
は、指機構2b〜2eについては、それぞれ前記リンク
機構13によって、最も手嘗部3寄りの第1節間部材7
を固定部材6に対して第1関節10の関節軸10aの軸
心回りに回転させることで、これに連動して第2節間部
材8及び第3節間部材9がそれぞれ第1節間部材7、第
2節間部材8に対して回転して各指機構2b〜2eの屈
伸が行われるようになっている。このため、前記ワイヤ
29a,29bは、連結部材32から指機構2d,2e
に対する固定点までの長さが短くて済み、同様に、ワイ
ヤ30a,30bは、連結部材33から指機構2b,2
cに対する固定点までの長さが短くて済む。従って、こ
れらのワイヤ29a,29b,30a,30bの全体の
必要長が短くなって、コスト的に有利なものとなる。
【0093】また、本実施形態の多指ハンド装置1で
は、前述したように、手嘗部3は、腕体5に対して電気
的に絶縁されているため、手嘗部3を水の中に入れて
も、腕体5内のモータ55,56等の電装品に流れる電
流が手嘗部3側に漏電したりすることがない。この結
果、多指ハンド装置1により、水中の物体を把持する等
の作業も支障なく行うことができる。
【0094】なお、本発明は、前述の実施形態に限定さ
れるものではなく、例えば次のような変形態様も可能で
ある。前記実施形態では、指機構2a〜2eを伸び側に
付勢するようにしたが、曲げ側に付勢しておくようにし
てもよい。この場合の実施形態は、例えば前述の実施形
態の多指ハンド装置1に対して次のような変更を施すこ
とで、構成することが可能である。即ち、前記リンク機
構13を具備した各指機構2b〜2eについては、スプ
リング16を第1節間部材7に接続する代わりに、例え
ば、その第1関節10に設けたゼンマイバネ等により、
各指機構2b〜2eの曲げ側に付勢しておく。そして、
各指機構2b〜2eの第1節間部材7から延設したワイ
ヤ29a,29b,30a,30bをそれぞれ、対応す
る各指機構2b〜2eのガイドプーリ19の、下側の外
周(各指機構2b〜2eの背側の面部寄りの外周)を経
由させて手嘗部3側に延ばす。また、指機構2aについ
ては、スプリング26及び図示しない他のスプリングに
より該指機構2aを伸ばし側に付勢する代わりに、例え
ば、その第1及び第2関節23,24にそれぞれ設けた
ゼンマイバネ等により、該指機構2aを曲げ側に付勢し
ておく。そして、指機構2aの先端部から延設したワイ
ヤ31を引っ張ったときに、指機構2aが伸びるよう
に、該ワイヤ31の指機構2a内における配線経路を調
整しておく(例えば、該ワイヤ31を指機構2aの背側
の面部に沿わせるように配線しておく)。
【0095】上記以外の構造は、前述の実施形態の多指
ハンド装置1と同一でよい。このように多指ハンド装置
を構成したとき、ワイヤ31を腕体5内に引っ張ること
により、指機構2a〜2eの伸ばし動作が一括的に行わ
れる。そして、このとき、指機構2a〜2eのいずれか
が物体に当接する等して伸びなくなっても、前述の実施
形態の場合と同様の作動によって、残りの指機構の伸ば
し動作を行うことができる。
【0096】また、前記実施形態では、指機構2aに連
結したワイヤ31を腕体3内に導入して指駆動用モータ
56により引っ張ることで、指機構2a〜2eの曲げ動
作を行うようにしたが、該ワイヤ31の前記プーリ38
から導出した端部を手嘗部3に固定しておき、該ワイヤ
31の中間部を引っ張ることで指機構2a〜2eの曲げ
動作を行うようにすることも可能である。この場合に
は、例えば前述の実施形態におけるプーリ37を前後方
向に移動可能なプーリ保持部材に回転自在に保持してお
き、この保持部材43からワイヤ部材を腕体5内に引き
出しておく。そして、このワイヤ部材を腕体5内に設け
たアクチュエータにより引っ張るようにすれば、指機構
2a〜2eの曲げ動作を行うことができる。
【0097】また、前記実施形態では、指機構2b〜2
eについては、リンク機構13を備えて、各指機構2b
〜2eの第1節間部材7から延設したワイヤ29a,2
9b,30a,30bを引っ張って該第1節間部材7を
第1関節10の関節軸10aの軸心回りに回転させるこ
とで、それに連動して第2節間部材8,9が回転して各
指機構2b〜2eの屈伸動作が行われるようにしたが、
例えば、各指機構2b〜2eの第2節間部材8から延設
したワイヤ部材を引っ張って第2節間部材8を回転させ
ることで、各指機構2b〜2eの屈伸動作を行うように
することも可能である。この場合には、例えば前記実施
形態におけるワイヤ29a,29bの一端部をそれぞれ
指機構2d,2eの第2節間部材8にその腹寄りの箇所
で固定すると共に、ワイヤ30a,30b一端部をそれ
ぞれ指機構2b,2cの第2節間部材8にその腹寄りの
箇所で固定しておく。そして、連結部材32,33を後
方側(腕体5側)に移動させてワイヤ29a,29b,
30a,30bを引っ張ることで、各指機構2b〜2e
の第2節間部材8及び第1節間部材7がそれぞれ第2関
節11、第3関節12の関節軸の回りに回転するように
しておく。更に、前記実施形態におけるリンクアーム1
5により各指機構2b〜2eの第1節間部材7と第3節
間部材9とを連結しておき、第2節間部材8の回転に連
動して第3節間部材9が第3関節12の関節軸12aの
軸心回りに回転するようにしておけばよい。
【0098】また、前記実施形態では、5個の指機構2
a〜2eを備えて人の手を模した多指ハンド装置1につ
いて説明したが、例えば、3個や4個の指機構を備えた
多指ハンド装置についても本発明を適用することができ
ることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における多指ハンド装置の
斜視図。
【図2】図1の多指ハンド装置の要部構成を示す平面
図。
【図3】図2のIII−III線断面図。
【図4】図1の多指ハンド装置を取り付けた腕体の内部
構造を示す断面図。
【図5】図4のIV−IV線断面図。
【図6】図1の多指ハンド装置の要部の作動説明図。
【符号の説明】
1…多指ハンド装置、2a,2b,2c,2d,2e…
指機構、3…手嘗部、4…手首基部、5…腕体、7,
8,9,21,22…節間部材、10,11,12,2
3,24…関節、13…リンク機構、16,26…スプ
リング(付勢手段)、28…駆動手段、29a,29
b,30a,30b,31…ワイヤ(ワイヤ部材)、3
2,33…連結部材、32a,32b,33a,33b
…連結部、36…プーリ(プーリ部材)、42,44,
45…支軸(支点)、43…保持部材、43a,43b
…リンク部材、56…指駆動用モータ(アクチュエー
タ)。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】腕体の先端部に取り付けられた手嘗部と、
    該手嘗部から延設され、それぞれ複数の節間部材を指関
    節を介して順次連接してなる複数の指機構と、各指機構
    をその伸ばし側及び曲げ側のいずれか一方側に付勢する
    付勢手段と、各指機構から手嘗部側に延設されたワイヤ
    部材と、各指機構から延設されたワイヤ部材を前記付勢
    手段の付勢力に抗して引っ張ることにより、該指機構の
    曲げ動作又は伸ばし動作を行わしめる駆動手段とを備え
    た多指ハンド装置であって、 前記駆動手段は、前記複数の指機構のうちの少なくとも
    2個の指機構からそれぞれ延設された2本のワイヤ部材
    の手嘗部側の端部を互いに間隔を存して連結する一対の
    連結部を備える連結部材と、該連結部材の両連結部の間
    に設けた支点を介して該連結部材を揺動自在に保持して
    前記2本のワイヤ部材の引っ張り方向に移動可能な保持
    部材とを具備し、前記2個の指機構の曲げ動作又は伸ば
    し動作を行うとき、前記保持部材を移動させることによ
    り、該2個の指機構から延設されたワイヤ部材を引っ張
    ることを特徴とする多指ハンド装置。
  2. 【請求項2】腕体の先端部に取り付けられた手嘗部と、
    該手嘗部から延設され、それぞれ複数の節間部材を指関
    節を介して順次連接してなる少なくとも4個以上の複数
    の指機構と、各指機構をその伸ばし側及び曲げ側のいず
    れか一方側に付勢する付勢手段と、各指機構から手嘗部
    側に延設されたワイヤ部材と、各指機構から延設された
    ワイヤ部材を前記付勢手段の付勢力に抗して引っ張るこ
    とにより、該指機構の曲げ動作又は伸ばし動作を行わし
    める駆動手段とを備えた多指ハンド装置であって、 前記駆動手段は、前記複数の指機構のうちの少なくとも
    4個の指機構が2個ずつの2対に分類されて各対の2個
    の指機構からそれぞれ延設された2本のワイヤ部材の手
    嘗部側の端部を互いに間隔を存して連結する一対の連結
    部を備えた2個の連結部材と、それぞれの連結部材の両
    連結部の間に設けた支点を介して2個の連結部材を間隔
    を存して揺動自在に保持し、前記4個の指機構からそれ
    ぞれ延設されたワイヤ部材の引っ張り方向に移動可能で
    且つ前記2個の連結部材の間に設けた支点の回りに揺動
    可能な保持部材とを具備し、前記4個の指機構の曲げ動
    作又は伸ばし動作を行うとき、前記保持部材を移動させ
    ることにより、該4個の指機構から延設されたワイヤ部
    材を引っ張ることを特徴とする多指ハンド装置。
  3. 【請求項3】前記指機構は少なくとも3個以上備えら
    れ、 前記駆動手段は、前記2個の指機構以外の他の1個の指
    機構から延設されたワイヤ部材が巻き掛けられて前記保
    持部材に回転自在に保持されたプーリ部材を具備し、前
    記2個の指機構と前記他の1個の指機構との曲げ動作又
    は伸び動作を行うとき、前記他の1個の指機構から延設
    されたワイヤ部材を、前記プーリ部材が前記保持部材と
    共に前記2個の指機構から延設されたワイヤ部材の引っ
    張り方向に移動する方向に引っ張ることを特徴とする請
    求項1記載の多指ハンド装置。
  4. 【請求項4】前記指機構は少なくとも5個以上備えら
    れ、 前記駆動手段は、前記4個の指機構以外の他の1個の指
    機構から延設されたワイヤ部材が巻き掛けられて前記2
    個の連結部材の間で前記保持部材に回転自在に保持され
    たプーリ部材を具備し、前記4個の指機構と前記他の1
    個の指機構との曲げ動作又は伸び動作を行うとき、前記
    他の1個の指機構から延設されたワイヤ部材を、前記プ
    ーリ部材が前記保持部材と共に前記4個の指機構から延
    設されたワイヤ部材の引っ張り方向に移動する方向に引
    っ張ることを特徴とする請求項2記載の多指ハンド装
    置。
  5. 【請求項5】前記保持部材の2個の連結部材の間に設け
    られた支点は、何れか一方の連結部材寄りに位置されて
    いることを特徴とする請求項2又は4記載の多指ハンド
    装置。
  6. 【請求項6】前記連結部材の両連結部の間に設けられた
    支点は、何れか一方の連結部寄りに位置されていること
    を特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の多指
    ハンド装置。
  7. 【請求項7】前記連結部材は、前記保持部材に揺動自在
    に連設されたリンク部材を介して該保持部材に保持され
    ていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に
    記載の多指ハンド装置。
  8. 【請求項8】前記複数の指機構のうちの少なくとも一つ
    の指機構は、最も手嘗部寄りの指関節に連なる節間部材
    の該指関節回りの回転動作に連動させて他の指関節回り
    の回転動作を行わしめるべく該指機構の複数の節間部材
    に連結されたリンク機構を具備しており、該指機構から
    延設されている前記ワイヤ部材は、最も手嘗部寄りの節
    間部材から延設されていることを特徴とする請求項1乃
    至7の何れか1項に記載の多指ハンド装置。
  9. 【請求項9】前記複数の指機構のうちの、2個以上の指
    機構のそれぞれの2個以上の節間部材は、同一構成であ
    ることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載
    の多指ハンド装置。
  10. 【請求項10】前記手嘗部は、前記腕体の略長手方向に
    延在する軸心回りに回転可能に設けられると共に、 前記駆動手段は、前記手嘗部から前記腕体の内部に延設
    された少なくとも一つの駆動ワイヤ部材と、該駆動ワイ
    ヤ部材を該腕体の内部側に引っ張る駆動力を該駆動ワイ
    ヤ部材に付与するアクチュエータとを具備して、各指機
    構から延設されたワイヤ部材を引っ張る力を前記アクチ
    ュエータから該駆動ワイヤ部材を介して手嘗部側に伝達
    する手段であり、 前記駆動ワイヤ部材は、前記手嘗部の回転軸心に沿って
    前記腕体内に配置されていることを特徴とする請求項1
    乃至9の何れか1項に記載の多指ハンド装置。
  11. 【請求項11】前記腕体と前記手嘗部との間は電気的に
    絶縁されていると共に、前記駆動ワイヤ部材は絶縁材に
    より形成されていることを特徴とする請求項10記載の
    多指ハンド装置。
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