JP3908685B2 - 磁気ランダムアクセスメモリおよびその書き込み方法 - Google Patents

磁気ランダムアクセスメモリおよびその書き込み方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM: Magnetic Random Access Memory )に係り、特にトンネル型磁気抵抗効果により“1”/“0”情報の記憶を行う素子を利用して構成した磁気メモリセルを用いるMRAMにおける書き込みテストモードに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、新たな原理により情報を記憶するメモリが数多く提案されているが、そのうちの一つに、トンネル型磁気抵抗(Tunneling Magneto Resistive) 効果を用いて“1”/“0”情報の記憶を行う強磁性トンネル接合(Magnetic Tunnel Junction: 以後、MTJと表記する)素子を利用して構成した磁気メモリセルを行列状に配置した不揮発性、高速性を併せ持つMRAMが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
図34は、MRAMで用いられるMTJ素子の断面構造を概略的に示す。
【0004】
このMTJ素子は、2つの磁性層(強磁性層、強磁性体膜)で1つの非磁性層(トンネルバリア膜)を挟んだ構造を有し、2つの磁性層の磁化の向きが平行であるか反平行であるかによって“1”/“0”情報を記憶する。
【0005】
通常、2つの磁性層の一方側には反強磁性層が配置される。反強磁性層は、一方側の磁性層の磁化の向きを固定することによって、他方側の磁性層の磁化の向きのみを変えることにより情報を容易に書き換えるための部材である。ここで、磁化可変側の磁性層は自由層(または記録層)、磁化固定側の磁性層は固定層(またはピン層)と呼ばれる。
【0006】
図35(a)および(b)は、図34に示したMTJ素子の2つの磁性層の磁化の向きの2つの状態を示している。
【0007】
図35(a)に示すように、2つの磁性層の磁化の向き(図示矢印の向き)が平行(同じ)である場合は、2つの磁性層に挟まれたトンネルバリア膜のトンネル抵抗は最も低くなる(トンネル電流が最も大きくなる)。
【0008】
図35(b)に示すように、2つの磁性層の磁化の向きが反平行である場合は、2つの磁性層に挟まれたトンネルバリア膜のトンネル抵抗は最も高くなる(トンネル電流が最も小さくなる)。
【0009】
MRAMでは、MTJ素子の抵抗値が異なる2つの状態を、“1”情報の記憶状態(“1”状態)および“0”情報の記憶状態(“0”状態)に対応させている。
【0010】
図36は、MRAMのセルアレイの平面レイアウトの一例を模式的に示す。
【0011】
複数の書き込み/読み出し用のビット線BLと複数の書き込みワード線WWL が直交方向に配設され、その各交点に対応してMTJ素子が配設される。このMTJ素子は、長方形の長辺が書き込みワード線に沿い、短辺がビット線に沿い、長辺方向に沿うように磁化方向が付与されている。各ビット線は、同一行(または列)の複数のMTJ素子の各固定層に接続されており、各書き込みワード線は同一列(または行)の複数のMTJ素子の各自由層に近接して対向するように配置されている。
【0012】
図37は、図36中の各MTJ 素子にそれぞれ読み出し用セル選択スイッチ素子としてNMOSトランジスタが直列に接続されてメモリセルが構成されている場合について、書き込みワード線に垂直な断面におけるメモリセルの1個分に着目して構造の一例を示す断面図である。
【0013】
図37において、半導体基板(例えばP 型Si基板)の表層部に選択的にNMOSFET のドレイン領域10またはソース領域11となる不純物拡散層(N+)が形成されており、チャネル領域上にゲート酸化膜12を介してゲート電極13が形成されている。14は第1金属配線層、15は第2金属配線層、16は第3金属配線層からなるMTJ 接続用配線、17は第1金属配線層14を前記不純物拡散層(N+)へ電気的に接続するためのコンタクト、18は第2金属配線層15から第1金属配線層14へ電気的に接続するためのコンタクト、19は第3金属配線層16から第2金属配線層15へ電気的に接続するためのコンタクト、20はMTJ 素子、21は第4配線層、22は第4金属配線層21をMTJ 素子20へ電気的に接続するためのコンタクトである。なお、配線層間には層間絶縁膜が形成されている。
【0014】
なお、図37中、配線の用途として、(BL)は書き込み/読み出し用のビット線、(WWL) は書き込みワード線、(SL)はソース線、(RWL) は読み出しワード線を表わしており、ソース線(SL)は接地電位に接続される。
【0015】
次に、図36および図37を参照してMTJ素子に対する書き込み動作原理を説明する。
【0016】
MTJ素子に対する書き込みは、書き込みワード線WWL およびビット線BLに電流を流し、両配線に流れる電流によ作られる磁界を用いてMTJ素子の磁化の向きを平行または反平行にすることにより達成される。
【0017】
即ち、MTJ素子へ情報を書き込む時には、ビット線BLには書き込みデータに応じて第1の方向またはそれとは逆の第2の方向に向かう電流を流して磁界Hxを発生させ、書き込みワード線WWL には一定方向に向かう電流のみを流して磁界Hyを発生させることにより、合成磁界を用いて情報を書き込む。この際、ビット線BLに第1の方向に向かう電流を流すと、MTJ素子の磁化の向きは平行となり、ビット線BLに第2の方向に向かう電流を流すと、MTJ素子の磁化の向きは反平行となる。
【0018】
MTJ素子から情報を読み出す時には、読み出しワード線RWL を活性化させ、選択されたMTJ素子に接続されるスイッチ素子のみをオン状態として電流経路を作り、選択されたビット線BLから接地電位へ電流を流す。その結果、選択されたMTJ素子のみにその抵抗値に応じた電流が流れるので、その電流値を検出することにより情報を読み出すことができる。
【0019】
次に、MTJ素子の磁化の向きが変わる仕組みについて、図38および図39を参照しながら簡単に説明する。
【0020】
図38は、MTJ素子の印加磁界による抵抗値の変化特性(TMR曲線)を示している。
【0021】
図39は、MTJ素子のアステロイド曲線を示している。
【0022】
図38に示すMTJ曲線のように、MTJ素子のEasy-Axis (容易軸)方向に磁界Hxをかけると、MTJ素子の抵抗値は例えば17%程度変化する。この変化率(変化の前後の抵抗の比)は、MR比と呼ばれる。なお、MR比は、MTJ素子の磁性層の性質により変化する。現在では、MR比が50%程度のMTJ素子も得られている。MTJ素子には、Easy-Axis 方向の磁界HxとHard-Axis (困難軸)方向の磁界Hyとの合成磁界が印加される。
【0023】
図38中の実線および点線に示すように、Hard-Axis 方向の磁界Hyの大きさによって、MTJ素子の抵抗値を変えるために必要なEasy-Axis 方向の磁界Hxの大きさも変化する。この現象を利用することにより、アレイ状に配置されるメモリセルのうち、選択された書き込みワード線WWL および選択されたビット線BLの交点に対応して配置されているMTJ素子のみにデータを書き込むことができる。
【0024】
即ち、図39に示すように、Easy-Axis 方向の磁界HxとHard-Axis 方向の磁界Hyとの合成磁界の大きさがアステロイド曲線の外側(例えば図中の黒丸の位置)にあれば、MTJ素子の磁性層の磁化の向きを反転させる(書き込む)ことができる。
【0025】
逆に、Easy-Axis 方向の磁界HxとHard-Axis 方向の磁界Hyとの合成磁界の大きさがアステロイド曲線の内側(例えば図中の白丸の位置)にある場合には、MTJ素子の磁性層の磁化の向きを反転させる(書き込む)ことはできない。
【0026】
従って、Easy-Axis 方向の磁界HxとHard-Axis 方向の磁界Hyとの合成磁界の大きさを変え、合成磁界の大きさのHx-Hy 平面内における位置を変えることにより、MTJ素子に対するデータの書き込みを制御できる。
【0027】
また、Easy-Axis 方向のみの磁界Hx(書き込みワード線電流のみによる磁界Hx)、あるいは、Hard-Axis 方向のみの磁界Hy(書き込みビット線電流のみによる磁界Hx)では、磁界がアステロイド曲線の外側に出ないので、書き込むことができない。
【0028】
なお、MTJ素子からのデータの読み出しは、選択されたMTJ素子に電流を流し、そのMTJ素子の抵抗値を検出することにより容易に行うことができる。例えば、MTJ素子に直列にスイッチ素子を接続し、選択された読み出しワード線に接続されるスイッチ素子のみをオン状態として電流経路を作る。その結果、選択されたMTJ素子のみに電流が流れるため、そのMTJ素子のデータを読み出すことができる。
【0029】
ところで、MRAMにおける書き込み動作に関しては、MTJ素子に常に正確に書き込みデータを書き込むこと、即ち、書き込み特性の安定化が要求される。書き込み特性の安定化は、特に、MTJ素子の記憶データと書き込みデータとが異なる場合に重要となる。このような場合には、MTJ素子の記憶層の磁化状態(磁化の向き)を安定して反転させなければならない。
【0030】
図39に示すように、アステロイド曲線がX軸およびY軸に対して対称の形を有している場合には、MTJ素子の自由層(記憶層)の磁化の向きは、反転方向(上向き、下向き)にかかわらず、磁化反転に必要な一定の合成磁界により反転させることができる。
【0031】
しかし、製造される全てのチップ(同一または異なるウェハから採取されるもの)、1チップ内の全てのメモリセルアレイ(ブロック)、または、メモリセルアレイ内の全てのMTJ素子に対して、MTJ素子のアステロイド曲線を同じにする、即ち、X軸およびY軸に対して対称の形にすることは、現実的に困難である。
【0032】
実際は、MTJ素子のアステロイド曲線は、例えば図40乃至図43に示すように、チップ毎、メモリセルアレイ毎、ワード線/ビット線毎、または、MTJ素子毎に互いに異なっている(X軸およびY軸に対して非対称の形を有している)。
【0033】
この場合、磁化反転に使用する合成磁界Hx+Hy の強さが一定であると仮定すると、磁化の向きの反転方向によっては、合成磁界Hx+Hy の強さがアステロイド曲線の外側まで達することができず、MTJ素子の磁化の向きを反転させることができない場合が生じる。
【0034】
MTJ素子のアステロイド曲線がX軸、Y軸に対して非対称となる原因として、以下に詳述するように、製造プロセスにおける種々のばらつきが考えられる。
【0035】
<MTJ素子の形状>
設計上は、全てのMTJ素子が同じ形状であったとしても、実際には、製造ばらつきにより、MTJ素子の形状は、微妙に異なるものとなる。
【0036】
MTJ素子の形状は、磁区の大きさや、反磁界(磁性体内で発生する磁界で、かつ、外部磁界の向きに対して逆向きの磁界)の強さを決定するため、MTJ素子の形状が異なるということは、MTJ素子毎に、磁区の大きさや反磁界の強さが異なることを意味する。つまり、MTJ素子の磁化の向きを反転させるために必要な磁界の強さが、MTJ素子毎に異なり、MTJ素子のアステロイド曲線がX軸およびY軸に対して非対称となる。
【0037】
<MTJ素子の磁性層の厚さ/組成>
MTJ素子の磁性層(自由層、固定層)の厚さが増えると、磁化の向きを反転させるために必要な磁界の強さも大きくなる。つまり、MTJ素子の磁性層の厚さのばらつきは、MTJ素子のアステロイド曲線がX軸およびY軸に対して非対称となる原因となる。
【0038】
MTJ素子の自由層(記憶層)を構成する磁性材料としては、鉄族(Fe,Ni,Coなど)からなる合金を使用することが現在では一般的であるが、合金には、組成ばらつきが存在する可能性がある。
【0039】
MTJ素子の自由層を構成する合金に組成ばらつきが存在すると、MTJ素子毎に、飽和磁化が異なってしまう。また、MTJ素子の自由層を構成する合金は、多結晶構造となるのが一般的であるが、結晶軸の磁気異方性が大きくなると、全てのMTJ素子のアステロイド曲線をX軸およびY軸に対して対称とすることは、非常に困難となる。
【0040】
なお、仮に、全てのMTJ素子のアステロイド曲線がX軸およびY軸に対して対称であったとしても、書き込み線とMTJ素子との位置関係がずれた場合には、書き込み不能、即ち、MTJ素子に必要な合成磁界を与えても、MTJ素子の自由層の磁化の向きが反転しない場合がある。
【0041】
即ち、設計段階において、理想的なMTJ素子の形状および理想的な書き込み線とMTJ素子との位置関係に基づいて、磁化の向きの反転に必要な磁界を発生させる書き込み電流の最小値を求めたとしても、製造段階において、マスクの合せずれにより、書き込み線とMTJ素子との位置関係などがずれた場合には、書き込み不能となることがある。
【0042】
上記したように、従来の磁気ランダムアクセスメモリにおいては、製造時に発生するMTJ素子の形状のばらつきや、MTJ素子の厚さ/組成のばらつきなどにより、アステロイド曲線がX軸およびY軸に対して対称とならないMTJ素子が発生し、また、アステロイド曲線がX軸およびY軸に対して対称であっても、書き込み線とMTJ素子との位置関係などがずれることにより、書き込み不能となる場合があった。このような現象は、特に、磁気ランダムアクセスメモリの開発当初において度々発生していた。
【0043】
この問題を解決するために、例えば書き込み電流を増加させて発生磁界を大きくすると、選択したセルへの書き込みを成功させることができるが、隣接セルへの誤書き込みを誘発する。これについて、MTJ素子の実際のアステロイド曲線を示す図40乃至図48を参照しながら説明する。
【0044】
図40に示すように、アステロイド曲線の容易軸方向にシフト(オフセット)して非対称になっている場合には、図44に示すように、オフセット分の磁場をキャンセルするだけの書き込み電流を増加させて発生磁界を大きくすることにより、選択したセルへの書き込みを成功させることができる。
【0045】
図41に示すように、アステロイド曲線の困難軸方向にシフト(オフセット)して非対称になっている場合には、図45に示すように、オフセット分の磁場をキャンセルするだけの書き込み電流を増加させて発生磁界を大きくすることにより、選択したセルへの書き込みを成功させることができる。
【0046】
図42に示すように、アステロイド曲線の容易軸方向および困難軸方向の両方にオフセットして非対称になっている場合には、図44および図45に示すように、オフセット分の磁場をキャンセルするだけの書き込み電流を増加させて発生磁界を大きくすることにより、選択したセルへの書き込みを成功させることができる。
【0047】
図43に示すように、アステロイド曲線の困難軸側で曲線が開いてしまうような歪みがあって非対称になっている場合には、図46に示すように、容易軸方向側の磁場が増加するように書き込み電流を増加させて発生磁界を大きくすることにより、選択したセルへの書き込みを成功させることができる。
【0048】
また、図47に示すように、アステロイド曲線の容易軸方向側と困難軸方向側の両方にオフセットがなくて、対称であっても、曲線の大きさおよび形状がばらついている対称な場合には、書き込み電流を増加させて発生磁界を大きくすることにより、選択したセルへの書き込みを成功させることができる。
【0049】
また、図48に示すように、アステロイド曲線の容易軸方向にオフセットがあって、曲線の大きさおよび形状がばらついたり、困難軸側に開いてしまうような歪みがある非対称な場合には、書き込み電流を増加させて発生磁界を大きくすることは、選択したセルへの書き込みを成功させることができる。
【0050】
さらに、図47および図48中に一点鎖線で示すようなアステロイド曲線を持つようなセルは、困難軸方向の磁界Hyのみ、あるいは、容易軸方向の磁界Hxのみで、アステロイド曲線を越え、磁化反転が生じることを表わしている。つまり、ワード線電流のみによる磁界、あるいは、ビット線電流のみによる磁界で書き込みが行わてしまうので、ワード線とビット線の一方のみ選択された場合に書き込み状態になる。
【0051】
ここで、図36に示したようにセルが二次元アレイ上に配置されている場合を考えると、セルアレイのうち、書き込みビット線BLに電流は流れない(書き込みビット線BLが選択されていない)が、書き込みワード線WLに電流が流れるセルが存在する。この場合、前記したように書き込みワード線WLの電流のみでアステロイド曲線を越える磁界を発生してしまうと、書き込みビット線BLでは選択されていない半選択セルに対してデータを書き込んでしまうという問題が発生する。
【0052】
以上のことから、書き込み電流には上限と下限が存在し、図49に示すように、書き込みに要する磁場の上限値が、誤書き込みを誘発する磁場の下限を超していなければ問題ない。
【0053】
図49は、MTJ素子の書き込み磁界の上限と下限とセル数の分布の関係の一例として、書き込みに必要な磁界の最大値の方が誤書き込み誘発する磁界の最小値より小さい場合を示す。
【0054】
図50は、MTJ素子の書き込み磁界の上限と下限とセル数の分布の関係の一例として、書き込みに必要な磁界の最大値と誤書き込み誘発する磁界の最小値との間に書き込み磁界を設定した場合に書き込めないセルや誤書き込みされるセルが発生する様子を示す。
【0055】
図50に示すような場合、書き込みに要する磁場の上限と、誤書き込みを誘発する磁場の下限との間(例えば中間値)に書き込み電流を設定すると、MTJ素子と書き込み電流のための配線の位置の合わせずれ、MTJ素子の形状などの製造ばらつきにより、書き込めないセルや誤書き込みされてしまうセルが出てくる。これらのセルを従来のメモリと同様に冗長セルで置き換えることはできる。
【0056】
しかし、書き込み電流の設定値が一つしかない場合は、書き込みテスト時と実際に使用している時で使用環境が異なる場合、書き込みテスト時と実際の使用時に書き込み電流が違っていることが起こり得る。例えば書き込み時に電源電圧にスパイク状の低下がみられた場合には、書き込み電流は減少し、書き込みテスト時に余裕がない状態でパスしていたセルは書き込み不能となる。
【0057】
図51は、MTJ素子の書き込み磁界の上限と下限とセル数の分布の関係の一例として、書き込みテスト時に設定した書き込み磁界と実際の使用時の書き込み磁界とが異なる場合に書き込めないセルが発生する様子を示す。
【0058】
【非特許文献1】
Roy Scheuerlein et.al."A 10ns Read and Write Non-Volatile Memory Array Using a Magnetic Tunnel Junction and FET Switch in each Cell",ISSCC2000 Technical Digest pp.128〜pp.129
【0059】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように従来のMRAMは、製造ばらつきにより、MTJ素子の書き込み特性またはアステロイド曲線がチップ毎またはセルアレイ(ブロック)毎に、互いに異なる場合がある。このような書き込み特性のばらつきとして、MTJ素子のアステロイド曲線のずれ(X軸およびY軸に対して非対称)がある場合や、X軸およびY軸に対して対称であっても書き込み線とMTJ素子との位置関係などがずれている場合に書き込み不能になるという問題があった。
【0060】
このような書き込み特性のばらつきに起因する書き込み不能という現象を防止するために、本願出願人に係る特願2002−179914号の「磁気ランダムアクセスメモリ」により、MTJ素子に対する書き込み電流の大きさ(書き込み磁界の強さ)を制御することにより、チップ毎、メモリセルアレイ毎、ワード線/ビット線毎、または、MTJ素子毎に、書き込み電流の大きさ、即ち、MTJ素子の自由層(記憶層)の磁化の向きを反転させるために必要な書き込み磁界の強さを設定するための回路(磁化の反転方向に対して個別に設定できる機能を含む)が提案されている。
【0061】
さらに、前記したように従来のMRAMは、書き込みテスト時に余裕がない状態でパスしていたセルが実際の使用時に書き込み不能となるおそれがあるので、このように余裕がないセルをテスト時に検知することが望まれる。
【0062】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、書き込みテストモードの場合に通常動作時の設定値に対して余裕がない状態で書き込みをメモリパスするセルも検知することが可能になり、誤書き込みテストモードの場合に通常動作時の設定値に対して余裕がない状態で誤書き込みをパスするメモリセルも検知することが可能になる磁気ランダムアクセスメモリを提供することを目的とする。
【0063】
【課題を解決するための手段】
本発明の磁気ランダムアクセスメモリの第1の態様は、メモリ素子である磁気抵抗効果素子が二次元平面的に配置されたメモリセルアレイと、前記メモリセルアレイの行方向の磁界と列方向の磁界を発生させることによって前記磁気抵抗効果素子に選択的にデータを書き込む書き込み手段と、書き込みテストモードにおいて前記行方向の電流の設定値と列方向の電流の設定値をそれぞれ複数存在する設定値の中から選択するように切り替え可能な制御回路と、前記行方向の書き込み電流および前記列方向の書き込み電流をそれぞれモニタする手段とを具備し、前記書き込み手段は、前記行方向の書き込み電流をドライブする行方向ドライブ回路と、前記行方向の書き込み電流を吸収する行方向シンカー回路と、前記列方向の書き込み電流をドライブする列方向ドライブ回路と、前記列方向の書き込み電流を吸収する列方向シンカー回路とを有し、前記書き込み電流をモニタする手段は、前記行方向ドライブ回路および前記行方向シンカー回路のレプリカ回路からなり、モニタ用行線に対応して設けられているモニタ用行方向ドライブ回路およびモニタ用行方向シンカー回路と、前記列方向ドライブ回路および前記列方向シンカー回路のレプリカ回路からなり、モニタ用列線に対応して設けられているモニタ用列方向ドライブ回路およびモニタ用列方向シンカー回路とを有することを特徴とする。
【0064】
本発明の磁気ランダムアクセスメモリの第2の態様は、互いに交差する第1および第2書き込み線と、前記第1および第2書き込み線の交差点に配置される磁気抵抗効果素子と、前記第1書き込み線に第1書き込み電流を供給するための第1ドライバと、前記第2書き込み線に第2書き込み電流を供給するための第2ドライバと、前記第1書き込み電流の電流量を制御するための第1設定データおよび前記第2書き込み電流の電流量を制御するための第2設定データが登録される設定回路と、書き込みテストモードにおいて前記第1書き込み電流の電流量を少なくとも二段階に切り替え、前記第2書き込み電流の電流量を少なくとも二段階に切り替える制御回路を具備し、前記第1ドライバは複数の電流供給源を有し、前記制御回路はこれら複数の電流供給源のうちの一部の動作を制御して前記第1書き込み電流の電流量の切り替え制御を行い、前記第2ドライバは複数の電流供給源を有し、前記制御回路はこれら複数の電流供給源のうちの一部の動作を制御して前記第2書き込み電流の電流量の切り替え制御を行うことを特徴とする。
【0065】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0066】
(全体構成)
図1は、本発明に係るMRAMの主要部の全体構成の一例を示している。
【0067】
図1に示すMRAM11は、それ自体で1つのメモリチップを構成していてもよいし、また、特定機能を有するチップ内の1つのブロックであってもよい。メモリセルアレイ(データセル)12は、実際に、データを記憶する機能を有し、レファレンスセルアレイ13は、読み出し動作時に、読み出しデータの値を判定するための基準を決める機能を有する。
【0068】
メモリセルアレイ12およびレファレンスセルアレイ13からなるセルアレイのY方向(Easy-Axis 方向)の2つの端部のうちの1つには、ロウデコーダ&ドライバ(ロウデコーダ&書き込みワード線ドライバ,ロウデコーダ&読み出しワード線ドライバ)14が配置され、他の1つには、書き込みワード線シンカー15が配置される。
【0069】
ロウデコーダ&ドライバ14は、書き込み動作時、例えば、ロウアドレス信号に基づいて、複数の書き込みワード線のうちの1つを選択し、かつ、選択された1つの書き込みワード線に、書き込み電流を供給する機能を有する。書き込みワード線シンカー15は、書き込み動作時、例えば、選択された1つの書き込みワード線に供給された書き込み電流を吸収する機能を有する。
【0070】
ロウデコーダ&ドライバ14は、読み出し動作時、例えば、ロウアドレス信号に基づいて、複数の読み出しワード線(書き込みワード線と一体化されていてもよい)のうちの1つを選択し、かつ、選択された1つの読み出しワード線に、読み出し電流を流す機能を有する。センスアンプ20は、例えば、この読み出し電流を検出して、読み出しデータを判定する。
【0071】
メモリセルアレイ12のX方向(Hard-Axis 方向)の2つの端部のうちの1つには、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16Aが配置され、他の1つには、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー(カラムトランスファゲート、カラムデコーダを含む)17Aが配置される。
【0072】
カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16A,17Aは、書き込み動作時、例えば、カラムアドレス信号に基づいて、複数の書き込みビット線(またはデータ選択線)のうちの1つを選択し、かつ、選択された1つの書き込みビット線に、書き込みデータに応じた向きを有する書き込み電流を流す機能を有する。カラムトランスファゲートおよびカラムデコーダは、読み出し動作時、カラムアドレス信号により選択されたデータ選択線をセンスアンプ20に電気的に接続する機能を有する。
【0073】
レファレンスセルアレイ13のX方向の2つの端部のうちの1つには、レファレンスセル用カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16Bが配置され、他の1つには、レファレンスセル用カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー(カラムトランスファゲート、カラムデコーダを含む)17Bが配置される。
【0074】
レファレンスセル用カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16B,17Bは、レファレンスセルアレイ13にレファレンスデータを記憶させる機能を有する。カラムトランスファゲートおよびカラムデコーダは、読み出し動作時、レファレンスデータを読み出し、これをセンスアンプ20に転送する機能を有する。
【0075】
アドレスレシーバ18は、アドレス信号を受け、例えば、ロウアドレス信号を、ロウデコーダ&ドライバ14に転送し、カラムアドレス信号をカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16A,17Aに転送する。データ入力レシーバ19は、書き込みデータをカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16A,17Aに転送する。また、データ出力ドライバ21は、センスアンプ20で検出された読み出しデータをMRAMチップの外部へ出力する。
【0076】
制御回路22は、/CE(Chip Enable)信号、/WE(Write Enable)信号および/OE(Output Enable)信号を受け、MRAM11の動作を制御するものである。制御回路22は、書き込み動作時に書き込み信号WRITEを書き込み電流量御回路24に与える。また、書き込みテスト動作時には、さらにテストモード信号(例えばbMODE1、MODE2)を生成する。このテストモード信号は、書き込み電流量制御回路24を経由して、あるいは経由しないで、ロウデコーダ&ドライバ14、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16A,17Aに与えられる。
【0077】
書き込み電流量制御回路24は、書き込み信号WRITEを受けると、書き込みワード線ドライブ信号WWLDRV、書き込みワード線シンク信号WWLSNK、書き込みビット線ドライブ信号WBLDRVおよび書き込みビット線シンク信号WBLSNKを生成する。
【0078】
書き込みワード線ドライブ信号WWLDRVは、ロウデコーダ&ドライバ14に供給され、書き込みワード線シンク信号WWLSNKは、書き込みワード線シンカー15に供給される。書き込みビット線ドライブ信号WBLDRVおよび書き込みビット線シンク信号WBLSNKは、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16A,17Aに供給される。
【0079】
設定回路23は、プログラミング素子を有しており、そのプログラミング素子には、書き込みワード/ビット線電流の電流量を決定するための設定データがプログラムされる。プログラミング素子としては、例えば、レーザ溶断型ヒューズ、MTJ素子や、MTJ素子のトンネルバリアを破壊するアンチヒューズなどを使用することができる。
【0080】
この設定回路23は、書き込み動作時、設定データに基づいて、書き込みワード線電流量信号WS<0>〜WS<3>と書き込みビット線電流量信号BS<0>〜BS<7>を生成する。
【0081】
書き込みワード線電流量信号WS<0>〜WS<3>は、書き込み電流量制御回路24を経由して、あるいは経由しないで、ロウデコーダ&ドライバ14に与えられる。
【0082】
書き込みビット線電流量信号BS<0>〜BS<3>は、書き込み電流量制御回路24を経由して、または、経由しないで、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16Aに与えられ、書き込みビット線電流量信号BS<4>〜BS<7>は、書き込み電流量制御回路24を経由して、あるいは、経由しないで、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー17Aに与えられる。
【0083】
ロウデコーダ&ドライバ14は、書き込みワード線ドライブ信号WWLDRVが“H”、書き込みワード線シンク信号WWLSNKが“H”の時、書き込みワード線電流量信号WS<0>〜WS<3>に基づいて、ロウアドレス信号により選択された書き込みワード線に流れる書き込み電流の値(大きさ)を決定する。
【0084】
書き込みワード線シンカー15およびカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16A,17Aは、書き込みビット線ドライブ信号WBLDRVが“H”、書き込みビット線シンク信号WBLSNKが“H”の時、書き込みビット線電流量信号BS<0>〜BS<7>に基づいて、カラムアドレス信号により選択された書き込みビット線に流れる書き込み電流の値(大きさ)を決定する。
【0085】
書き込みビット線電流量信号BS<0>〜BS<3>は、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16Aからカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー17Aに向かう書き込み電流を流す時に、その書き込みビット線電流の値を決定する。
【0086】
書き込みビット線電流量信号BS<4>〜BS<7>は、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー17Aからカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16Aに向かう書き込み電流を流す時に、その書き込みビット線電流の値を決定する。
【0087】
書き込み電流の電流吸収タイミングに関しては、例えば、シンク信号WWLSNK,WBLSNKが“H”から“L”になるタイミングを、ドライブ信号WWLDRV,WBLDRVが“H”から“L”になるタイミングよりも遅らせることにより、書き込みワード/ビット線の電位を完全に0Vにする、といった効果を得ることができる。
【0088】
上記構成のMRAMの特性調査テストモードにおいては、例えばデータ入出力端子から入力される設定データD<j>に基づいて、MTJ素子に対する書き込み特性を調査するためのテストを実施することができる。このテストにより、メモリセルアレイ12内のMTJ素子の書き込み特性を把握し、通常の書き込み動作時における書き込みワード/ビット線電流の値(合成磁界Hx,Hyの強さ)を決定する。なお、このテストモードにおいて、設定データD<j>は、アドレス端子から入力させるようにしてもよい。
【0089】
上記特性調査テストモードの結果を受けて、この後、設定データのプログラミング動作が行われる。このプログラミング動作は、特性調査テストモードの結果、即ち、書き込みワード/ビット線電流の値を、設定回路23内のプログラミング素子にプログラミングする動作のことである。
【0090】
プログラミング動作時には、プログラム信号が“H”になり、データ入出力端子またはアドレス端子から入力される設定データD<j>の値を制御し、通常の書き込み動作時における書き込みワード/ビット線電流の値を設定回路23内のプログラミング素子にプログラミングする。
【0091】
次に、図1中の各部の構成および動作について詳細に説明する。
【0092】
<WLドライバ/シンカー、BLドライバ/シンカーの第1の実施形態>
第1の実施形態は、書き込み電流値の設定値を複数持ち、書き込みテストモードにおいて、WLドライバ/シンカー、BLドライバ/シンカー部でドライバ側のMOS トランジスタのチャネル幅の総計を変えることにより、書き込み電流値を変更可能とした。その一例を以下に説明する。
【0093】
(ロウデコーダ&書き込みワード線ドライバ/シンカー)
図2は、図1中のロウデコーダ&書き込みワード線ドライバ14/シンカー15の1ロウ分の具体的な回路例1を示している。
【0094】
ロウデコーダ&書き込みワード線ドライバ14の1ロウ分は、ANDゲート回路AD1、複数のNANDゲート回路NDWSi(i=0〜5、代表的に0、3、4、5のみ示す)およびPチャネルMOSトランジスタWSiから構成される。
【0095】
ANDゲート回路AD1には、書き込みワード線ドライブ信号WWLDRVおよび複数ビットから構成されるロウアドレス信号(ロウi毎に異なる)が入力される。
【0096】
NANDゲート回路NDWSiのうちの一部(NDWS0〜NDWS3)の2つの入力端子の一方には、書き込みワード線電流量信号WS<i>が入力され、他方には、ANDゲート回路AD1の出力信号が入力される。NANDゲート回路NDWS4の2つの入力端子の一方には、モード信号bMODE1が入力され、他方には、ANDゲート回路AD1の出力信号が入力される。NANDゲート回路NDWS5の2つの入力端子の一方には、モード信号MODE2が入力され、他方には、ANDゲート回路AD1の出力信号が入力される。
【0097】
PチャネルMOSトランジスタWSiのゲートは、NANDゲート回路NDWSiの出力端子に接続され、そのソースは、電源端子VDDに接続され、そのドレインは、書き込みワード線WWLi(i=1,…)の一端に接続される。
【0098】
書き込みワード線シンカー15の1ロウ分は、NチャネルMOSトランジスタTN1から構成される。NチャネルMOSトランジスタTN1のソースは、接地端子VSSに接続され、そのドレインは、書き込みワード線WWLiの他端に接続される。NチャネルMOSトランジスタTN1のゲートには、書き込みワード線シンク信号WWLSNKが入力される。
【0099】
書き込み動作時、書き込みワード線ドライブ信号WWLDRVが“H”になると共に、選択されたロウiでは、ロウアドレス信号の全てのビットが“H”となる。即ち、選択されたロウiでは、アンド回路AD1の出力信号が“H”となるため、書き込みワード線電流量信号WS<0>〜WS<3>の値に応じて、所定の値(大きさ)を有する書き込みワード線電流が書き込みワード線WWLiに供給される。
【0100】
なお、通常使用時には、テストモード信号bMODE1=H,MODE2=Lであり、PMOSトランジスタWS4がオン、PMOSトランジスタWS5がオフ状態であり、PMOSトランジスタWS4の電流が書き込みワード線電流に加えられている。
【0101】
書き込みテスト時には、テストモード信号bMODE1,MODE2によって書き込みワード線電流の電流値を切り替え可能になっている。即ち、書き込み電流のマージンをみるテストモードでは、MODE2=L のままでbMODE1=Lとなり、ドライバ側のMOSトランジスタのチャネル幅の総計が減り、書き込み電流が通常使用時よりも減る。これに対して、誤書き込み電流のマージンをみるテストモードでは、bMODE1=HのままでMODE2=H となり、ドライバ側のMOS トランジスタのチャネル幅の総計が増え、書き込み電流が通常使用時よりも増える。
【0102】
書き込みワード線シンク信号WWLSNKが“H”になると、NチャネルMOSトランジスタTN1がオン状態となるため、書き込みワード線WWLiに流れる書き込み電流は、NチャネルMOSトランジスタTN1を経由して、接地点VSSに吸収される。
【0103】
このようなロウデコーダ&書き込みワード線ドライバ/シンカーによれば、書き込みワード線電流量信号WS<0>〜WS<3>の値を制御することにより、選択されたロウi内の書き込みワード線WWLiに対する書き込み電流の大きさ(電流量)を制御することができる。
【0104】
また、書き込みワード線ドライブ信号WWLDRVを“L”に設定した後、書き込みワード線シンク信号WWLSNKを“L”に設定すれば、書き込み動作後の書き込みワード線WWLiの電位を完全に0Vにすることができ、初期化に好都合である。
【0105】
なお、書き込みワード線電流の値(大きさ)を制御するに当たっては、第1に、複数のPチャネルMOSトランジスタWSiのサイズ(チャネル幅)、即ち、駆動能力を、全て同じ値に設定し、書き込みワード線電流量信号WS<0>〜WS<3>を用いて、オン状態のPチャネルMOSトランジスタWSiのうちのオン状態の数を変える、という制御方法を使用できる。
【0106】
第2に、複数のPチャネルMOSトランジスタWSiのサイズ(チャネル幅)、即ち、駆動能力を、互いに異なる値に設定し、書き込みワード線電流量信号WS<0>〜WS<3>を用いて、PチャネルMOSトランジスタWS0〜WS3のうちの1つを選択的にオン状態にする、という制御方法を使用できる。
【0107】
第3に、これら第1および第2の方法を組み合せた制御方法、即ち、PチャネルMOSトランジスタWSiのサイズを互いに変え、かつ、PチャネルMOSトランジスタWSiのオン状態のトランジスタの数を変えて、書き込み電流の値(大きさ)を制御する、という制御方法を使用できる。
【0108】
(カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー)
図3は、図1中のカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16A、17Aの1カラム分の具体的な回路例1を示している。
【0109】
カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16Aの1カラム分は、ANDゲート回路AD2,AD3、NANDゲート回路NDBSi(i=0〜3、8、9、代表的に0、3、8、9のみ示す)、PチャネルMOSトランジスタBSiおよびNチャネルMOSトランジスタBN0から構成される。
【0110】
ANDゲート回路AD2には、書き込みビット線ドライブ信号WBLDRV、複数ビットから構成されるカラムアドレス信号(カラムi毎に異なる)および書き込みデータDATAが入力される。
【0111】
NANDゲート回路NDBSiのうちの一部NDBS0〜NDBS7の2つの入力端子の一方には、書き込みビット線電流量信号BS<i>が入力され、他方には、ANDゲート回路AD2の出力信号が入力される。
【0112】
NANDゲート回路NDBS8の2つの入力端子の一方には、モード信号bMODE1が入力され、他方には、ANDゲート回路AD2の出力信号が入力される。NANDゲート回路NDBS9の2つの入力端子の一方には、モード信号MODE2が入力され、他方には、ANDゲート回路AD2の出力信号が入力される。
【0113】
PチャネルMOSトランジスタBSiのゲートは、NANDゲート回路NDBSiの出力端子に接続され、そのソースは、電源端子VDDに接続され、そのドレインは、共通に、書き込みビット線WBLi(i=1,…)の一端に接続される。
【0114】
ANDゲート回路AD3には、書き込みビット線シンク信号WBLSNK、複数ビットから構成されるカラムアドレス信号(カラムi毎に異なる)および書き込みデータの反転信号bDATAが入力される。
【0115】
NチャネルMOSトランジスタBN0のゲートは、ANDゲート回路AD3の出力端子に接続され、そのソースは、接地端子VSSに接続され、そのドレインは、書き込みビット線WBLi(i=1,…)の一端に接続される。
【0116】
カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー17Aの1カラム分は、ANDゲート回路AD4、AD5、NANDゲート回路NDBSi(i=4〜7、10、11、代表的に4、7、10、11のみ示す)、PチャネルMOSトランジスタBS4〜BS7およびNチャネルMOSトランジスタBN1から構成される。
【0117】
ANDゲート回路AD4には、書き込みビット線ドライブ信号WBLDRV、複数ビットから構成されるカラムアドレス信号(カラムi毎に異なる)および書き込みデータの反転信号bDATAが入力される。
【0118】
NANDゲート回路NDBSiのうちの一部NDBS4〜NDBS7の2つの入力端子の一方には、書き込みビット線電流量信号BS<i>が入力され、他方には、ANDゲート回路AD4の出力信号が入力される。
【0119】
NANDゲート回路NDBS10の2つの入力端子の一方には、モード信号bMODE1が入力され、他方には、ANDゲート回路AD4の出力信号が入力される。NANDゲート回路NDBS11の2つの入力端子の一方には、モード信号MODE2が入力され、他方には、ANDゲート回路AD4の出力信号が入力される。
【0120】
PチャネルMOSトランジスタBSiのゲートは、NANDゲート回路NDBSiの出力端子に接続され、そのソースは、電源端子VDDに接続され、そのドレインは、共通に、書き込みビット線WBLi(i=1,…)の他端に接続される。
【0121】
ANDゲート回路AD5には、書き込みビット線シンク信号WBLSNK、複数ビットから構成されるカラムアドレス信号(カラムi毎に異なる)および書き込みデータDATAが入力される。
【0122】
NチャネルMOSトランジスタBN1のゲートは、ANDゲート回路AD5の出力端子に接続され、そのソースは、接地端子VSSに接続され、そのドレインは、書き込みビット線WBLi(i=1,…)の他端に接続される。
【0123】
書き込み動作時、書き込みビット線ドライブ信号WBLDRVおよび書き込みビット線シンク信号WBLSNKが共に“H”となり、かつ、選択されたカラムiでは、カラムアドレス信号の全てのビットが“H”となる。
【0124】
従って、選択されたカラムiでは、書き込みビット線電流量信号BS<0>〜BS<3>により、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16Aからカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー17Aに向かって流れる書き込み電流の値(大きさ)が決定される。
【0125】
また、書き込みビット線電流量信号BS<4>〜BS<7>により、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー17Aからカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16Aに向かって流れる書き込み電流の値(大きさ)が決定される。
【0126】
なお、通常使用時には、テストモード信号bMODE1=H,MODE2=Lであり、PMOSトランジスタBS8およびBS10がオン、PMOSトランジスタBS9およびBS11がオフ状態であり、PMOSトランジスタBS8またはBS10の電流が書き込みビット線電流に加えられている。書き込みテスト時には、テストモード信号bMODE1,MODE2によって書き込みビット線電流の電流値を切り替え可能になっている。
【0127】
書き込みビット線WBLiに流れる書き込み電流の向きは、書き込みデータDATAの値により決まる。例えば、書き込みデータDATAが“1”(=“H”)の時には、書き込みビット線電流量信号BS<0>〜BS<3>により、PチャネルMOSトランジスタBS0〜BS3の少なくとも1つがオン状態になり、また、NチャネルMOSトランジスタBN1もオン状態となる。このため、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16Aからカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー17Aに向かう書き込み電流が流れる。
【0128】
また、書き込みデータDATAが“0”(=“L”)の時には、書き込みビット線電流量信号BS<4>〜BS<7>により、PチャネルMOSトランジスタBS4〜BS7のうちの少なくとも1つがオン状態となり、また、NチャネルMOSトランジスタBN0もオン状態となる。このため、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー17Aからカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16Aに向かう書き込み電流が流れる。
【0129】
このようなカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカーによれば、書き込みビット線電流量信号BS<0>〜BS<7>の値を制御することにより、選択されたカラムi内の書き込みビット線WBLiに対する書き込み電流の大きさ(電流量)を制御することができる。
【0130】
また、書き込みビット線ドライブ信号WBLDRVを“L”に設定した後、書き込みビット線シンク信号WBLSNKを“L”に設定すれば、書き込み動作後の書き込みビット線WBLiの電位を完全に0Vにすることができ、初期化に好都合である。
【0131】
なお、書き込みビット線電流の値(大きさ)を制御するに当たっては、第1に、複数のPチャネルMOSトランジスタBSiのサイズ(チャネル幅)、即ち、駆動能力を、全て同じ値に設定し、書き込みビット線電流量信号BS<0>〜BS<7>を用いて、PチャネルMOSトランジスタBS0〜BS7のうちのオン状態のトランジスタの数を変える、という制御方法を使用できる。
【0132】
第2に、複数のPチャネルMOSトランジスタBSiのサイズ(チャネル幅)、即ち、駆動能力を、互いに異なる値に設定し、書き込みビット線電流量信号BS<0>〜BS<7>を用いて、複数のPチャネルMOSトランジスタBS0〜BS7のうちの1つを選択的にオン状態にする、という制御方法を使用できる。
【0133】
第3に、これら第1および第2の方法を組み合せた制御方法、即ち、PチャネルMOSトランジスタBSiのサイズを互いに変え、かつ、PチャネルMOSトランジスタBSiのうちのオン状態のトランジスタの数を変えて、書き込み電流の値(大きさ)を制御する、という制御方法を使用できる。
【0134】
(書き込み電流量制御回路)
次に、書き込みワード線ドライブ信号WWLDRV、書き込みワード線シンク信号WWLSNK、書き込みビット線ドライブ信号WBLDRVおよび書き込みビット線シンク信号WBLSNKを生成する書き込み電流量制御回路の例について説明する。
【0135】
図4は、図1中の書き込み電流量御回路の例を示している。
【0136】
書き込み電流量御回路24は、WWLDRV生成回路25X、WWLSNK生成回路25Y、WBLDRV生成回路26XおよびWBLSNK生成回路26Yから構成される。
【0137】
WWLDRV生成回路25Xは、インバータ回路IV0,IV1から構成され、書き込み信号WRITEに基づいて、書き込みワード線ドライブ信号WWLDRVを生成する。WWLSNK生成回路25Yは、NANDゲート回路ND1および遅延回路27から構成され、書き込み信号WRITEに基づいて、書き込みワード線シンク信号WWLSNKを生成する。
【0138】
WBLDRV生成回路26Xは、インバータ回路IV2,IV3から構成され、書き込み信号WRITEに基づいて、書き込みビット線ドライブ信号WBLDRVを生成する。WBLSNK生成回路26Yは、NANDゲート回路ND2および遅延回路28から構成され、書き込み信号WRITEに基づいて、書き込みビット線シンク信号WBLSNKを生成する。
【0139】
書き込み信号WRITEは、書き込み動作時に“H”となる信号である。書き込み信号WRITEが“L”から“H”に変化すると、書き込みワード/ビット線ドライブ信号WWLDRV,WBLDRVおよび書き込みワード線シンク信号WWLSNK/書き込みビット線シンク信号WBLSNKがほぼ同時に“L”から“H”に変化する。
【0140】
遅延回路27,28は、書き込み信号WRITEが“H”から“L”に変化し、かつ、書き込みワード/ビット線ドライブ信号WWLDRV,WBLDRVが“H”から“L”に変化してから、書き込みワード線シンク信号WWLSNK/書き込みビット線シンク信号WBLSNKが“H”から“L”に変化するまでの時間(インターバル)を決定する。このインターバルは、書き込み動作終了後、書き込みワード線WWLiの電位を0Vにするための期間である。
【0141】
(動作波形例)
図5は、図2に示した書き込みワード線ドライバ14/シンカー15の動作波形例を示している。
【0142】
書き込み信号WRITEが“H”になると、これを受けて、書き込みワード線ドライブ信号WWLDRVおよび書き込みワード線シンク信号WWLSNKが“H”になる。この時、書き込みワード線電流量信号WS<0>〜WS<3>の値に応じた電流波形を有する書き込みワード線電流が、書き込みワード線WWLiに流れる。
【0143】
書き込み信号WRITEが“L”になると、これを受けて、まず、書き込みワード線ドライブ信号WWLDRVが“L”になる。そして、それから図4中の遅延回路27の遅延時間により決まる一定期間が経過した後、書き込みワード線シンク信号WWLSNKが“L”になる。この一定期間は、書き込み動作終了後、書き込みワード線WWLiの電位を0Vにするための期間である。
【0144】
図6は、図3に示した書き込みビット線ドライバ/シンカー16Aおよび17Aの動作波形例を示している。
【0145】
書き込み信号WRITEが“H”になると、これを受けて、書き込みビット線ドライブ信号WBLDRVおよび書き込みビット線シンク信号WBLSNKが“H”になる。この時、書き込みデータDATAの値に応じた向きを有し、かつ、書き込みビット線電流量信号BS<0>〜BS<3>,BS<4>〜BS<7>の値に応じた電流波形を有する書き込みビット線電流が、書き込みビット線WBLiに流れる。
【0146】
書き込み信号WRITEが“L”になると、これを受けて、まず、書き込みビット線ドライブ信号WBLDRVが“L”になる。その後、図4中の遅延回路28の遅延時間により決まる一定期間が経過した後、書き込みビット線シンク信号WBLSNKが“L”になる。この一定期間は、書き込み動作終了後、書き込みビット線WBLiの電位を0Vにするための期間である。
【0147】
(設定回路)
図7は、図1中の設定回路23の一例を示している。
【0148】
設定回路23は、書き込みワード線電流量信号WS<0>〜WS<3>を生成する第1部分と、書き込みビット線電流量信号BS<0>〜BS<7>を生成する第2部分とから構成される。
【0149】
第1部分は、書き込みワード線電流の電流量を決定する設定データがプログラムされるレジスタ<0>,<1>と、レジスタ<0>,<1>の出力信号TD<0>,TD<1>,bTD<0>,bTD<1>をデコードして、書き込みワード線電流量信号WS<0>〜WS<3>を出力するデコーダWS<0>〜WS<3>とを有している。
【0150】
第2部分は、書き込みビット線電流の電流量を決定する設定データがプログラムされるレジスタ<2>〜<4>と、レジスタ<2>〜<4>の出力信号TD<2>〜TD<4>,bTD<2>〜bTD<4>をデコードして、書き込みビット線電流量信号BS<0>〜BS<7>を出力するデコーダBS<0>〜BS<7>とを有している。
【0151】
本例では、チップ毎、または、セルアレイ毎に、書き込みワード線/ビット線電流を設定することを前提とする。チップ毎に、書き込みワード線/ビット線電流を設定する場合には、チップ内には、設定回路23が1個だけ設けられる。チップ内に複数のセルアレイが存在し、セルアレイ毎に、書き込みワード線/ビット線電流を設定する場合には、チップ内には、セルアレイの数と同じ数の設定回路23が設けられる。
【0152】
レジスタ<0>,<1>には、書き込みワード線電流の電流量を決定する設定データがプログラムされる。書き込みワード線電流の電流量は、図2を参照して前述したように、書き込みワード線電流量信号WS<0>〜WS<3>により制御される。本例では、レジスタ<0>,<1>に登録される2ビットの設定データにより、書き込みワード線電流量信号WS<0>〜WS<3>のうちの1つが“H”となる。つまり、図2中のPチャネルMOSトランジスタWS0〜WS3のサイズを変えることにより、4通りの電流量を実現できる。
【0153】
なお、レジスタ<0>,<1>に登録される2ビットの設定データにより、“H”となる書き込みワード線電流量信号WS<0>〜WS<3>の数を制御するようにしてもよい。この場合、図2中のPチャネルMOSトランジスタWS0〜WS3のサイズを同じにしても、4通りの電流量を実現できる。
【0154】
D<0>,D<1>は、テストモード時にMRAMチップの外部から入力される設定データである。テストモード時には、この設定データに基づいて書き込みワード線電流の電流量を決定し、MTJ素子の特性をテストすることができる。
【0155】
また、D<0>,D<1>は、設定データの登録時にMRAMチップの外部から入力される設定データでもある。設定データの登録時には、この設定データに基づいて、レジスタ<0>、<1>内の記憶素子に設定データを電気的にプログラムすることができる。
【0156】
レジスタ<2>〜<4>には、書き込みビット線電流の電流量を決定する設定データがプログラムされる。書き込みビット線電流の電流量は、図3を参照して前述したように、書き込みビット線電流量信号BS<0>〜BS<3>により制御される。本例では、レジスタ<2>〜<4>に登録される3ビットの設定データにより、書き込みビット線電流量信号BS<0>〜BS<7>のうちの1つが“H”となる。
【0157】
つまり、図3中のPチャネルMOSトランジスタBS0〜BS3のサイズを変えることにより、書き込みビット線ドライバ16Aから書き込みビット線シンカー17Aに向かう書き込みビット線電流の電流量を4通りだけ用意することができる。また、PチャネルMOSトランジスタBS4〜BS7のサイズを変えることにより、書き込みビット線ドライバ17Aから書き込みビット線シンカー16Aに向かう書き込みビット線電流の電流量を4通りだけ用意することができる。
【0158】
なお、レジスタ<2>〜<4>に登録される3ビットの設定データにより、“H”となる書き込みビット線電流量信号BS<0>〜BS<7>の数を制御するようにしてもよい。この場合、図3中のPチャネルMOSトランジスタBS0〜BS7のサイズを同じにしても、書き込みビット線電流の各向きに対して、4通りの電流量を実現できる。
【0159】
D<2>〜D<4>は、テストモード時にMRAMチップの外部から入力される設定データである。テストモード時には、この設定データに基づいて書き込みビット線電流の電流量を決定し、MTJ素子の特性をテストすることができる。
【0160】
また、D<2>〜D<4>は、設定データの登録時にMRAMチップの外部から入力される設定データでもある。設定データの登録時には、この設定データに基づいて、レジスタ<2>〜<4>内の記憶素子に設定データを電気的にプログラムすることができる。
【0161】
(レジスタ<j>の回路例1)
図8は、図7に示した設定回路23内のレジスタ<j>の回路例1を示している。レジスタ<j>(j=0,1,2,3,4)は、プログラムされた設定データを、出力信号TD<j>,bTD<j>として出力するためのプログラムデータ出力回路29と、磁気ランダムアクセスメモリの外部から入力された設定データを、出力信号TD<j>,bTD<j>として出力するための入力データ転送回路30とから構成される。
【0162】
プログラムデータ出力回路29は、設定データを記憶するためのレーザ溶断ヒューズ(laser blow fuse)29aを有している。レーザ溶断ヒューズ29aの切断の有無により、1ビットデータを記憶する。PチャネルMOSトランジスタP1とレーザ溶断ヒューズ29aは、電源端子VDDと接地端子VSSの間に直列接続される。PチャネルMOSトランジスタP1のゲートは、接地端子VSSに接続されるため、PチャネルMOSトランジスタP1は、常に、オン状態となっている。
【0163】
PチャネルMOSトランジスタP1とレーザ溶断ヒューズ29aの接続点は、インバータI9およびトランスファゲートTG4を経由して、インバータI7の入力端に接続される。インバータI7の出力信号は、bTD<j>となり、インバータI8の出力信号は、TD<j>となる。
【0164】
入力データ転送回路30は、トランスファゲートTG1〜TG3およびインバータI5,I6から構成される。インバータI5,I6とトランスファゲートTG3は、ラッチ回路を構成している。
【0165】
通常動作モードにおける書き込み動作時には、テスト信号VCTESTが“L”となり、テスト信号bVCTESTが“H”となる。このため、トランスファゲートTG4は、オン状態となり、トランスファゲートTG1,TG2は、オフ状態となる。
【0166】
従って、レーザ溶断ヒューズ29aにプログラムされた設定データが、トランスファゲートTG4およびインバータI7〜I9を経由して、出力信号TD<j>,bTD<j>として出力される。
【0167】
特性調査テストモードにおける書き込み動作時には、テスト信号VCTESTが“H”となり、テスト信号bVCTESTが“L”となる。このため、トランスファゲートTG2はオン状態となり、トランスファゲートTG4はオフ状態となる。
【0168】
従って、外部端子(データ入力端子、アドレス端子など)から入力されてトランスファゲートTG3およびインバータI5、I6からなるラッチ回路にラッチされた設定データD<j>が、トランスファゲートTG2から出力信号TD<j>,bTD<j>として出力される。
【0169】
特性調査テストモードで使用されるデータは、設定用信号VCSET、bVCSETにより、外部端子から入力された設定データD<j>をトランスファゲートTG3およびインバータI5、I6からなるラッチ回路にラッチする。つまり、設定用信号VCSETが“H”となり、設定用信号bVCSETが“L”となる。このため、トランスファゲートTG1はオン状態となり、トランスファゲートTG3はオフ状態となり、設定データD<j>は外部端子から入力可能状態となる。その後、設定用信号VCSETが“L”となり、設定用信号bVCSETが“H”となり、トランスファゲートTG1はオフ状態となり、トランスファゲートTG3はオン状態となり、外部端子から入力された設定データD<j>は、トランスファゲートTG3およびインバータI5,I6からなるラッチ回路にラッチされる。この後は、ラッチ回路にラッチされた設定データに基づいて、書き込みテストを行うことができる。
【0170】
なお、設定データを記憶するための記憶素子は、レーザ溶断ヒューズの他に、例えば磁化状態によりデータを記憶するMTJ素子や、トンネルバリアを絶縁破壊するか否かでデータを記憶するMTJ素子などを使用することができる。
【0171】
(レジスタ<j>の回路例2)
図9は、図7に示した設定回路23内のレジスタ<j>の回路例2を示している。本例のレジスタ<j>は、図8に示したレジスタ<j>と比較すると、プログラムデータ出力回路29の構成に特徴を有する。即ち、図8のレジスタ<j>では、設定データを記憶するための素子として、レーザ溶断ヒューズ29aを使用したが、本例のレジスタ<j>では、設定データを記憶するための素子として、MTJ素子を使用する。
【0172】
プログラムデータ出力回路29は、設定データを記憶するためのMTJ素子を有している。ここで、MTJ素子には、設定データを、MTJ素子の磁化状態、即ち、固定層の磁化方向と記憶層の磁化方向との関係(平行または反平行)で記憶することができるが、本例では、そのような方法を用いない。
【0173】
なぜなら、設定データの値に関しては、一度、MTJ素子に書き込んだ後に、再び、それを書き換えるということがないからである。
【0174】
従って、設定データを記憶するためのMTJ素子に対しては、固定層の磁化方向と記憶層の磁化方向との関係ではなく、トンネルバリアを絶縁破壊するか否かで、設定データをプログラムする。
【0175】
MTJ素子の絶縁破壊を利用した設定データのプログラム方法では、半永久的に、設定データを記憶しておくことができる。
【0176】
MTJ素子の一端は、NチャネルMOSトランジスタN1およびPチャネルMOSトランジスタP1を経由して電源端子VDDに接続され、その他端は、NチャネルMOSトランジスタN2を経由して接地端子VSSに接続される。
【0177】
PチャネルMOSトランジスタP1のゲートは、接地端子VSSに接続され、NチャネルMOSトランジスタN2のゲートは、電源端子VDDに接続されるため、これらMOSトランジスタP1,N2は、常に、オン状態となっている。
【0178】
NチャネルMOSトランジスタN1のゲートには、クランプ電位Vclampが入力される。クランプ電位Vclampを適切な値に設定することにより、設定データの読み出し時に、MTJ素子MTJの電極間に高電圧が印加されるのを防止することができる。
【0179】
(デコーダWS<0>〜WS<3>,BS<0>〜BS<7>の回路例)
図10は、図7に示した設定回路23内のデコーダWS<0>〜WS<3>,BS<0>〜BS<7>の回路例を示している。
【0180】
デコーダWS<0>〜WS<3>,BS<0>〜BS<7>は、それぞれ、NANDゲート回路ND3およびインバータI10から構成される。
【0181】
NANDゲート回路ND3には、3つの入力信号A,B,Cが入力され、その出力信号は、インバータI10に入力される。インバータI10の出力信号Dは、書き込みワード/ビット線電流量信号WS<0>〜WS<3>,BS<0>〜BS<7>となる。
【0182】
デコーダWS<0>〜WS<3>,BS<0>〜BS<7>のデコーディング表(入力信号と出力信号との関係)を表1に示す。
【0183】
【表1】
Figure 0003908685
【0184】
上記した第1の実施形態のMRAMの特徴を要約すると、前述した特願2002−179914号の「磁気ランダムアクセスメモリ」と同様に、プログラミングによりWS<0>〜WS<3>,BS<0>〜BS<7>を設定することによって、図2の回路の駆動による書き込みワード線電流の値および図3の回路の駆動による書き込みビット線電流の値をチップ毎、または、メモリセルアレイ毎に設定することが可能である。また、書き込みワード線電流の電流量と書き込みビット線電流の電流量を、互いに独立に決定できる。さらに、書き込みビット線電流に関しては、書き込みデータの値(書き込み電流の向き)に対しても、個別に、書き込みビット線電流の電流量を決定できる。これにより、MTJ素子の記憶層の磁化反転を確実に行い、書き込み特性の向上を図ることができる。
【0185】
さらに、本実施形態においては、モード信号bMODE1,MODE2によって、書き込みテスト時における書き込み電流の電流値を設定できる。書き込み電流のマージンをみるテストモードでは、MODE2=L のままでbMODE1=Lとなり、ドライバ側のMOSトランジスタのチャネル幅の総計が減り、書き込み電流が通常使用時よりも減る。誤書き込み電流のマージンをみるテストモードでは、bMODE1=HのままでMODE2=Hとなり、ドライバ側のMOS トランジスタのチャネル幅の総計が増え、書き込み電流が通常使用時よりも増える。
【0186】
即ち、第1の実施形態のMRAMによれば、書き込み電流値の設定値を複数持ち、書き込みテストモードにおいて書き込み電流値を変更可能である。これにより、書き込みテストモードの場合は、書き込み電流値を通常動作時の設定値より小さい値に設定することにより、通常動作時の設定値に対して余裕がない状態で書き込みをメモリパスするセルも検知することが可能になる。また、誤書き込みテストモードの場合は、書き込み電流値を通常動作時の設定値より大きい値に設定して、通常動作時の設定値に対して余裕がない状態で誤書き込みをパスするメモリセルも検知することが可能になる。
【0187】
<WLドライバ/シンカー、BLドライバ/シンカーの第2の実施形態>
第2の実施形態は、書き込み電流値の設定値を複数持ち、書き込みテストモードにおいて、WLドライバ/シンカー、BLドライバ/シンカー部での電流を決定するための電流源回路の電流値を変更することにより書き込み電流値を変更可能とした。その一例を以下に説明する。
【0188】
図11は、図1中のロウデコーダ&書き込みワード線ドライバ14/シンカー15の1ロウ分の具体的な回路例2(14−2、15−2)を示している。
【0189】
ロウデコーダ&書き込みワード線ドライバ14−2の1ロウ分は、NANDゲート回路NAD1およびPチャネルMOSトランジスタWS1、WS2から構成される。
【0190】
NANDゲート回路NAD1には、書き込みワード線ドライブ信号WWLDRVおよび複数ビットから構成されるロウアドレス信号(ロウi毎に異なる)が入力される。
【0191】
PチャネルMOSトランジスタWS1のゲートは、NANDゲート回路NAD1の出力端子に接続され、そのソースは電源端子VDDに接続され、そのドレインはPチャネルMOSトランジスタWS2のソースに接続される。PチャネルMOSトランジスタWS2は、ゲートに書き込みワード線電流値制御信号IWLCTRLが入力され、そのソースは書き込みワード線WWLi(i=1,…)の一端に接続される。
【0192】
書き込みワード線シンカー15−2の1ロウ分は、NチャネルMOSトランジスタTN1から構成され、そのソースは接地端子VSSに接続され、そのドレインは書き込みワード線WWLiの他端に接続され、そのゲートには書き込みワード線シンク信号WWLSNKが入力される。
【0193】
書き込み動作時、書き込みワード線ドライブ信号WWLDRVが“H”になると共に、選択されたロウiでは、ロウアドレス信号の全てのビットが“H”となる。即ち、選択されたロウiでは、NANDゲート回路NAD1の出力信号が“L”となるため、書き込みワード線電流値制御信号IWLCTRLの電圧レベルに応じて、所定の値(大きさ)を有する書き込みワード線電流が書き込みワード線WWLiに供給される。
【0194】
書き込みワード線シンク信号WWLSNKが“H”になると、NチャネルMOSトランジスタTN1がオン状態となるため、書き込みワード線WWLiに流れる書き込み電流は、NチャネルMOSトランジスタTN1を経由して、接地点VSSに吸収される。
【0195】
このようなロウデコーダ&書き込みワード線ドライバ/シンカーによれば、書き込みワード線電流値制御信号IWLCTRLの電圧レベルを制御することにより、選択されたロウi内の書き込みワード線WWLiに対する書き込み電流の大きさを制御することができる。
【0196】
また、書き込みワード線ドライブ信号WWLDRVを“L”に設定した後、書き込みワード線シンク信号WWLSNKを“L”に設定すれば、書き込み動作後の書き込みワード線WWLiの電位を完全に0Vにすることができ、初期化に好都合である。
【0197】
図12は、図1中のカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16A、17Aの1カラム分の具体的な回路例2(16A−2、17A−2)を示している。
【0198】
カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16A−2の1カラム分は、NANDゲート回路NAD2、ANDゲート回路AD3およびPチャネルMOSトランジスタBS1、BS2、NチャネルMOSトランジスタBN0から構成される。
【0199】
NANDゲート回路NAD2には、書き込みビット線ドライブ信号WBLDRVおよび複数ビットから構成されるカラムアドレス信号(カラムi毎に異なる)および書き込みデータDATAが入力される。
【0200】
PチャネルMOSトランジスタBS1のゲートは、NANDゲート回路NAD2の出力端子に接続され、そのソースは、電源端子VDDに接続され、そのドレインはPチャネルMOSトランジスタBS2のソースに接続される。PチャネルMOSトランジスタBS2は、ゲートに書き込みビット線電流値制御信号IBLLCTRLが入力され、そのソースは書き込みビット線WBLi(i=1,…)の一端に接続される。
【0201】
ANDゲート回路AD3には、書き込みビット線シンク信号WBLSNK、複数ビットから構成されるカラムアドレス信号(カラムi毎に異なる)および書き込みデータの反転信号bDATAが入力される。
【0202】
NチャネルMOSトランジスタBN0のゲートは、ANDゲート回路AD3の出力端子に接続され、そのソースは、接地端子VSSに接続され、そのドレインは、書き込みビット線WBLi(i=1,…)の一端に接続される。
【0203】
カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー17A−2の1カラム分は、NANDゲート回路NAD4、ANDゲート回路AD5およびPチャネルMOSトランジスタBS3、BS4、NチャネルMOSトランジスタBN1から構成される。
【0204】
NANDゲート回路NAD4には、書き込みビット線ドライブ信号WBLDRVおよび複数ビットから構成されるカラムアドレス信号(カラムi毎に異なる)および書き込みデータの反転信号bDATAが入力される。
【0205】
PチャネルMOSトランジスタBS3のゲートは、NANDゲート回路NAD4の出力端子に接続され、そのソースは、電源端子VDDに接続され、そのドレインはPチャネルMOSトランジスタBS4のソースに接続される。PチャネルMOSトランジスタBS4は、ゲートに書き込みビット線電流値制御信号IBLRCTRLが入力され、そのソースは書き込みビット線WBLi(i=1,…)の他端に接続される。
【0206】
ANDゲート回路AD5には、書き込みビット線シンク信号WBLSNK、複数ビットから構成されるカラムアドレス信号(カラムi毎に異なる)および書き込みデータ信号DATAが入力される。
【0207】
NチャネルMOSトランジスタBN1のゲートは、ANDゲート回路AD5の出力端子に接続され、そのソースは、接地端子VSSに接続され、そのドレインは、書き込みビット線WBLi(i=1,…)の他端に接続される。
【0208】
書き込み動作時、書き込みビット線ドライブ信号WBLDRVおよび書き込みビット線シンク信号WBLSNKが共に“H”となり、かつ、選択されたカラムiでは、カラムアドレス信号の全てのビットが“H”となる。
【0209】
従って、選択されたカラムiでは、書き込みビット線電流値制御信号IBLLCTRLにより大きさが決定される書き込み電流が、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16A−2とカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー17A−2との間に流れる。
【0210】
また、書き込みビット線電流値制御信号IBLLCTRLにより大きさが決定される書き込み電流が、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー17Aからカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16Aに向かって流れる。
【0211】
書き込みビット線WBLiに流れる書き込み電流の向きは、書き込みデータDATAの値により決まる。例えば、書き込みデータDATAが“1”(=“H”)の時には、書き込みビット線電流値制御信号IBLLCTRLにより、PチャネルMOSトランジスタBS2の電流が決定され、また、NチャネルMOSトランジスタBN1もオン状態となる。このため、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16A−2からカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー17A−2に向かう書き込み電流が流れる。
【0212】
また、書き込みデータDATAが“0”(=“L”)の時には、書き込みビット線電流値制御信号IBLRCTRLにより、PチャネルMOSトランジスタBS5の電流が決定され、また、NチャネルMOSトランジスタBN0もオン状態となる。このため、カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー17A−2からカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー16A−2に向かう書き込み電流が流れる。
【0213】
このようなカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカーによれば、書き込みビット線電流値制御信号IBLLCTRL、IBLRCTRLの値を制御することにより、選択されたカラムi内の書き込みビット線WBLiに対する書き込み電流の大きさ(電流量)を制御することができる。
【0214】
また、書き込みビット線ドライブ信号WBLDRVを“L”に設定した後、書き込みビット線シンク信号WBLSNKを“L”に設定すれば、書き込み動作後の書き込みビット線WBLiの電位を完全に0Vにすることができ、初期化に好都合である。
【0215】
なお、図11に示したWLドライバ/シンカーの電流ドライブタイミングを設定する回路は、第1の実施形態において図4中に示したWLドライバ/シンカーの電流ドライブタイミングを設定する回路の一例と同じである。この場合、WWLDRV=Hの期間よりも、WWLSNK=Hの期間を延ばすことにより、ワード線およびビット線の電位をMRAMチップの接地電位Vss にリセットしている。
【0216】
図12に示したBLドライバ/シンカーの電流ドライブタイミングを設定する回路は、第1の実施形態において図4中に示したBLドライバ/シンカーの電流ドライブタイミングを設定する回路の一例と同じである。この場合、WBLDRV=Hの期間よりも、WBLSNK=Hの期間を延ばすことにより、ワード線およびビット線の電位をMRAMチップの接地電位Vss にリセットしている。
【0217】
図13は、図11中の書き込みワード線電流値制御信号IWLCTRLおよび図12中の書き込みビット線電流値制御信号IBLLCTRL、IBLRCTRLを生成する回路の一例を示す。図14は、図13中の制御入力電流Isrcを生成する電流源回路の一例を示す。
【0218】
図13中、書き込みワード線電流値制御信号IWLCTRLの電位レベルを設定する回路は、制御入力電流Isrcをカレントミラー回路CMで折り返した電流を流すための複数個の電流源用のPMOSトランジスタPIi(i=0〜5、代表的に0、3、4、5のみ示す)と、それと同数のスイッチ用のPMOSトランジスタPSiと、バッファ回路BFを有する。
【0219】
電流源用の各PMOSトランジスタPIiのソースは電源ノードに接続されており、それぞれのドレインに対応してスイッチ用の各PMOSトランジスタPSiのソースが接続されている。このスイッチ用の各PMOSトランジスタPSiは、各ドレインが一括接続され、それぞれのゲートにはプログラムにより設定回路(図1中23)で設定された書き込みワード線電流設定信号WS<0> 〜WS<3> 、モード信号bMODE2,MODE1が対応して与えられる。バッファ回路BFは、上記一括接続されたノードの電位に対応する電位レベルの書き込みワード線電流値制御信号IWLCTRLを取り出す。通常使用時には、bMODE2=H,MODE1=Lであり、PMOSトランジスタPS4がオフ、PMOSトランジスタPS5がオン状態である。
【0220】
図13中、書き込みビット線電流値制御信号IBLLCTRLの電位レベルあるいは書き込みビット線電流値制御信号IBLRCTRLの電位レベルを設定する回路は、それぞれ前述した書き込みワード線電流値制御信号IWLCTRLの電位レベルを設定する回路と同様の構成を有する。この場合、前記設定信号WS<0> 〜WS<3> に代えて、プログラムにより設定回路(図1中23)で設定された書き込みビット線電流設定信号BS<0> 〜BS<3> またはBS<4> 〜BS<7> を用いている。
【0221】
上記した各電流値制御信号IWLCTRL、IBLLCTRL、IBLRCTRLの大きさを制御する方法の一例としては、各電流値制御信号IWLCTRL、IBLLCTRL、IBLRCTRLの生成回路において、例えばスイッチ用の複数のPチャネルMOSトランジスタPSiのサイズ(チャネル幅)、即ち、駆動能力を全て同じ値に設定する。そして、書き込みワード線電流値設定信号WS<0>〜WS<3>を用いてPチャネルMOSトランジスタPSiのうちのオン状態のトランジスタの数を変え、書き込みビット線電流値設定信号BS<0>〜BS<3>、BS<4>〜BS<7>を用いてPチャネルMOSトランジスタPSiのうちのオン状態の数を変える。
【0222】
上記したようにプログラムによりWS<0>,WS<1>,BS<0>,BS<1>,BS<2>,BS<3> を設定することにより、電流値制御信号IWLCTRL、IBLLCTRL、IBLRCTRLの電位レベルを制御し、図11の回路により駆動される書き込みワード線電流の値および図12の回路により駆動される書き込みビット線電流の値をチップ毎、または、メモリセルアレイ毎に設定することが可能である。
【0223】
さらに、上記第2の実施形態のMRAMにおいては、モード信号bMODE2,MODE1によって書き込みテスト時における書き込み電流の電流値を設定することが可能である。
【0224】
書き込み電流のマージンをみるテストモードでは、bMODE2=HのままでMODE1=Hとなり、IWLCTRL,IBLLCTRL,IBLRCTRL の電位は上昇し、書き込み電流が通常使用時よりも減る。
【0225】
誤書き込み電流のマージンをみるテストモードでは、MODE1=L のままでbMODE2=Lとなり、IWLCTRL,IBLLCTRL,IBLRCTRL の電位は下降し、書き込み電流が通常使用時よりも増える。
【0226】
即ち、第2の実施形態のMRAMによれば、書き込み電流値の設定値を複数持ち、書き込みテストモードにおいて書き込み電流値を変更可能である。これにより、書き込みテストモードの場合は、書き込み電流値を通常動作時の設定値より小さい値に設定することにより、通常動作時の設定値に対して余裕がない状態で書き込みをパスするメモリセルも検知することが可能になる。また、誤書き込みテストモードの場合は、書き込み電流値を通常動作時の設定値より大きい値に設定して、通常動作時の設定値に対して余裕がない状態で誤書き込みをパスするメモリセルも検知することが可能になる。
【0227】
なお、前述した書き込み電流のマージンをみるモード、誤書き込み電流のマージンをみるモード、後述するモニタモードへのエントリは、通常のメモリの制御信号であるCE,WE,OEの通常モード以外での組み合わせを利用するとか、外部からコマンドを入力し、内部のコマンドデコーダでコマンドをデコードすることによってエントリするなどの方法を採用することができる。
【0228】
(書き込み電流をモニタする手段の例1)
前記各実施形態において、書き込み時のワード線電流、ビット線電流をモニタする手段について以下に詳述する。
【0229】
前記各実施形態において、WLドライバの電源、BLドライバの電源が、MRAMチップ上の電源パッド(PAD) から供給されるMRAMチップの電源電位と同じ電位であって、別の電源パッドから独立に供給される場合には、この別の電源パッドが流し込む電流を検知すれば、書き込み時のワード線、ビット線電流をモニタすることができる。
【0230】
これに対して、WLドライバの電源、BLドライバの電源が他の回路と共通に接続されている場合は、WLドライバ/シンカー、BLドライバ/シンカーのレプリカ回路を用いることで書き込み時のワード線、ビット線電流をモニタすることができる。
【0231】
図15は、図2に示した書き込みWLドライバ14/シンカー15に対応するレプリカ回路であるモニタ用書き込みWLドライバ14m/シンカー15mの回路例を示す。
【0232】
このレプリカ回路は、図2に示した書き込みWLドライバ14/シンカー15と比べて、ANDゲート回路AD1が省略され、NANDゲート回路NDWS0〜NDWS5の各一方の入力としてモニタモード信号MONITORが入力する点と、シンカー用のNMOSトランジスタTN1のゲートにもMONITORが入力する点と、シンカー用トランジスタTN1の電流がモニタ用電流としてモニタ端子IWLMONに取り出される点が異なり、その他は図2中と同じであるので同一符号を付している。モニタモードではMONITOR=H とする。
【0233】
図16は、図3に示した書き込みBLドライバ/シンカー16A、17Aに対応するレプリカ回路であるモニタ用書き込みBLドライバ/シンカー16Am、17Amの回路例を示す。
【0234】
このレプリカ回路は、図3に示した書き込みBLドライバ/シンカー16A、17Aと比べて、ANDゲート回路AD2の入力としてMONITORおよびDATAが入力する点と、ANDゲート回路AD3の入力としてMONITORおよびbDATAが入力する点と、ANDゲート回路AD4の入力としてMONITORおよびbDATAが入力する点と、ANDゲート回路AD5の入力としてMONITORおよびDATAが入力する点と、シンカー用トランジスタBN0、BN1の電流がモニタ用電流としてモニタ端子IBLLMON,IBLRMON に取り出される点が異なり、その他は図3中と同じであるので同一符号を付している。モニタモードではMONITOR=H とする。
【0235】
図17は、図11に示した書き込みWLドライバ14−2/シンカー15−2に対応するレプリカ回路であるモニタ用書き込みWLドライバ14−2m/シンカー15−2mの回路例を示す。
【0236】
このレプリカ回路は、図11に示した書き込みWLドライバ/シンカーと比べて、ANDゲート回路AD1が省略され、PMOSトランジスタWS1のゲートに反転モニタ制御信号bMONITORが入力する点と、シンカー用のNMOSトランジスタTN1のゲートにMONITORが入力する点と、シンカー用トランジスタTN1の電流がモニタ用電流としてモニタ端子IWLMONに取り出される点が異なり、その他は図11中と同じであるので同一符号を付している。モニタモードではMONITOR=H,bMONITOR=Lとする。
【0237】
図18は、図12に示した書き込みBLドライバ/シンカー16A−2、17A−2に対応するレプリカ回路であるモニタ用書き込みBLドライバ/シンカー16A−2m、17A−2mの回路例を示す。
【0238】
このレプリカ回路は、図12に示した書き込みBLドライバ/シンカー16A−2、17A−2と比べて、NANDゲート回路NAD2の入力としてMONITORおよびDATAが入力する点と、ANDゲート回路AD3の入力としてMONITORおよびbDATAが入力する点と、NANDゲート回路NAD4の入力としてMONITORおよびbDATAが入力する点と、ANDゲート回路AD5の入力としてMONITORおよびDATAが入力する点と、シンカー用トランジスタBN0、BN1の電流がモニタ用電流としてモニタ端子IBLLMON,IBLRMON に取り出される点が異なり、その他は図12中と同じであるので同一符号を付している。モニタモードではMONITOR=H,bMONITOR=Lとする。
【0239】
図15〜図18において、モニタ端子IWLMON,IBLLMON,IBLRMONは、別の役割を持つ端子、例えばアドレス入力端子に接続し、この端子をMRAMチップの接地電位Vss と同電位にし、流れ込む電流をモニタすることができる。
【0240】
(書き込み電流をモニタする手段の配置例)
書き込み時のワード線電流、ビット線電流をモニタする際、ワード線、ビット線での配線抵抗による電位降下を織り込む必要があるので、レプリカ回路がドライブする列線および行線はセルアレイ上に存在するようにし、レプリカ回路を通常のWLドライバ/シンカー、BLドライバ/シンカーと同様にセルアレイ両端に同じように配置することが望ましい。
【0241】
図19は、図2に示した書き込みWLドライバ14/シンカー15と、そのレプリカ回路である図15に示したモニタ用書き込みWLドライバ14m/シンカー15mの配置を纏めて示している。ここでは、レプリカ回路がセルアレイ内のダミー用書き込みWLを使用し、レプリカ回路がセルアレイのカラム(列)方向の一端に配置されている場合を示しているが、レプリカ回路の配置位置は限定されるものではない。
【0242】
図20は、図3に示した書き込みBLドライバ/シンカー16A、17Aと、そのレプリカ回路である図16に示したモニタ用書き込みBLドライバ/シンカー16Am、17Amの配置を纏めて示している。ここでは、レプリカ回路がセルアレイ内のダミー用BLを使用し、レプリカ回路がセルアレイのロウ(行)方向の一端に配置されている場合を示しているが、レプリカ回路の配置位置は限定されるものではない。
【0243】
図21は、図11に示した書き込みWLドライバ14−2/シンカー15−2と、そのレプリカ回路である図17に示したモニタ用書き込みWLドライバ14−2m/シンカー15−2mの配置を纏めて示している。ここでは、レプリカ回路がセルアレイ内のダミー用書き込みWLを使用し、レプリカ回路がセルアレイのカラム(列)方向の一端に配置されている場合を示しているが、レプリカ回路の配置位置は限定されるものではない。
【0244】
図22は、図12に示した書き込みBLドライバ/シンカー16A−2、17A−2と、そのレプリカ回路である図18に示したモニタ用書き込みBLドライバ/シンカー16A−2m、17A−2mの配置を纏めて示している。ここでは、レプリカ回路がセルアレイ内のダミー用BLを使用し、レプリカ回路がセルアレイのロウ(行)方向の一端に配置されている場合を示しているが、レプリカ回路の配置位置は限定されるものではない。
【0245】
(モニタ端子IWLMON,IBLLMON,IBLRMONとして専用パッドを設ける例1)
図23は、図1に示したMRAM11の全体構成の変形例を示しており、図1中と同一部分には同一符号を付している。
【0246】
このMRAM11aは、図1に示したMRAM11と比べて、書き込みWL、ダミー用(モニタ用)BLが本体のセルアレイ内にある場合であって、モニタ専用端子としてIWLMONテストパッド、IBLLMON テストパッド、IBLRMON テストパッドを設けた場合の配置を纏めて示している。
【0247】
書き込みテスト時に、上記各テストパッドをテスターでMRAMチップの接地電位Vss と同電位にすることにより、流れ込む電流をモニタすることができる。これらの各テストパッドは、MRAMチップの実装時にVss パッドに接続される、あるいは、オープン状態にされる。
【0248】
(モニタ端子IWLMON,IBLLMON,IBLRMONとして専用パッドを設ける例2)
図24は、図15に示したモニタ用書き込みWLドライバ14m/シンカー15mの変形例である。
【0249】
この回路は、図15に示した回路と比べて、シンカー用NMOSトランジスタTN1のソースをMRAMチップの接地電位Vss に接続し、モニタ用書き込みWLの電位をボルテージフォロア回路VFを介してIWLMONテストパッドに接続した点が異なり、その他は同じであるので図15中と同一符号を付している。
【0250】
書き込みテスト時に、IWLMONテストパッドに流れ込む電流をテスター等でモニタすることができる。このIWLMONテストパッドは、MRAMチップの実装時にVss パッドに接続される、あるいは、オープン状態にされる。なお、モニタ用書き込みWLは、本体のセルアレイ内にある場合でも別のセルアレイ内に存在する場合でも適用可能である。
【0251】
図25は、図17に示したモニタ用書き込みWLドライバ14−2m/シンカー15−2mの変形例である。
【0252】
この回路は、図17に示した回路と比べて、シンカー用NMOSトランジスタTN1のソースをMRAMチップの接地電位Vss に接続し、モニタ用書き込みWLの電位をボルテージフォロア回路VFを介してIWLMONテストパッドに接続した点が異なり、その他は同じであるので図17中と同一符号を付している。
【0253】
書き込みテスト時に、IWLMONテストパッドに流れ込む電流をテスター等でモニタすることができる。このIWLMONテストパッドは、MRAMチップの実装時にVss パッドに接続される、あるいは、オープン状態にされる。なお、モニタ用書き込みWLは、本体のセルアレイ内にある場合でも別のセルアレイ内に存在する場合でも適用可能である。
【0254】
図26は、図16に示したモニタ用書き込みBLドライバ/シンカー16Am、17Amの変形例である。
【0255】
この回路は、図16に示した回路と比べて、シンカー用NMOSトランジスタBN0、BN1のソースをMRAMチップの接地電位Vss に接続し、モニタ用書き込みBLの電位をボルテージフォロア回路VFを介してIBLLMON テストパッドおよびIBLRMON テストパッドに接続した点が異なり、その他は同じであるので図16中と同一符号を付している。
【0256】
書き込みテスト時に、IBLLMON テストパッドおよびIBLRMON テストパッドに流れ込む電流をテスター等でモニタすることができる。これらの各テストパッドは、MRAMチップの実装時にVss パッドに接続される、あるいは、オープン状態にされる。なお、モニタ用書き込みWLは、本体のセルアレイ内にある場合でも別のセルアレイ内に存在する場合でも適用可能である。
【0257】
図27は、図18に示したモニタ用書き込みBLドライバ/シンカー16A−2m、17A−2mの変形例である。
【0258】
この回路は、図18に示した回路と比べて、シンカー用NMOSトランジスタBN0、BN1のソースをMRAMチップの接地電位Vss に接続し、モニタ用書き込みBLの電位をボルテージフォロア回路VFを介してIBLLMON テストパッドおよびIBLRMON テストパッドに接続した点が異なり、その他は同じであるので図18中と同一符号を付している。
【0259】
書き込みテスト時に、IBLLMON テストパッドおよびIBLRMON テストパッドに流れ込む電流をテスター等でモニタすることができる。これらの各テストパッドは、MRAMチップの実装時にVss パッドに接続される、あるいは、オープン状態にされる。なお、モニタ用書き込みWLは、本体のセルアレイ内にある場合でも別のセルアレイ内に存在する場合でも適用可能である。
【0260】
(書き込み電流をモニタする手段の例2)
図15または図17に示したモニタ用書き込みWLドライバ/シンカーで使用される書き込みWL、図16または図18に示したモニタ用書き込みBLドライバ/シンカーで使用されるダミー用BLを、本体のセルアレイとは独立のセルアレイ上に配線してもよい。この場合、書き込みWL、ダミー用(モニタ用)BLに対応するセルの数は、書き込みWLドライバ/シンカーでドライブされる書き込みWL、書き込みBLドライバ/シンカーでドライブされるBLに対応する本体のセルの数と同じにする。
【0261】
図28は、図1に示したMRAM11の全体構成の他の例を示す。
【0262】
このMRAM11bは、図1に示したMRAM11と比べて、次の点(1)〜(3)が異なり、その他は同じであるので図1中と同一符号を付している。
【0263】
(1)書き込みWL、ダミー用(モニタ用)BLが本体のセルアレイ12,13とは別のモニタ専用のセルアレイ30上に配線されている。
【0264】
(2)モニタ専用のセルアレイ30に対応してモニタ用書き込みWLドライバ31m/シンカー32mと2組のモニタ用書き込みBLドライバ/シンカー33Am、34Amが設けられている。
【0265】
(3)IWLMONテストパッド、IBLLMON テストパッド、IBLRMON テストパッドが設けられている。これらの各テストパッドは、MRAMチップの実装時にVss パッドに接続される、あるいは、オープン状態にされる。
【0266】
図29は、図2に示した書き込みWLドライバ14/シンカー15に対応するレプリカ回路であるモニタ用書き込みWLドライバ14m/シンカー15mの別の回路例を示す。
【0267】
このレプリカ回路は、図2に示した書き込みWLドライバ14/シンカー15と比べて、ANDゲート回路AD1が省略され、NANDゲート回路NDWS0〜NDWS5の各一方の入力としてモニタモード信号MONITORが入力する点と、シンカー用のNMOSトランジスタTN1のゲートにもMONITORが入力する点と、ドライブ用の複数のPMOSトランジスタWS0〜WS5の各ソースが一括されてモニタ専用端子IWLMONに接続されている点が異なり、その他は図2中と同じであるので同一符号を付している。モニタモードではMONITOR=H とする。
【0268】
図30は、図3に示した書き込みBLドライバ/シンカー16A、17Aに対応するレプリカ回路であるモニタ用書き込みBLドライバ/シンカー16Am、17Amの別の回路例を示す。
【0269】
このレプリカ回路は、図3に示した書き込みBLドライバ/シンカー16A、17Aと比べて、ANDゲート回路AD2の入力としてMONITORおよびDATAが入力する点と、ANDゲート回路AD3の入力としてMONITORおよびbDATAが入力する点と、ANDゲート回路AD4の入力としてMONITORおよびbDATAが入力する点と、ANDゲート回路AD5の入力としてMONITORおよびDATAが入力する点と、ドライバ/シンカー16A中のドライブ用の複数のPMOSトランジスタBS0〜BS3、BS8、BS9の各ソースが一括されてモニタ専用端子IBLLMON に接続され、ドライバ/シンカー17A中のドライブ用の複数のPMOSトランジスタBS4〜BS7、BS10、BS11の各ソースが一括されてモニタ専用端子IBLRMON に接続されている点が異なり、その他は図3中と同じであるので同一符号を付している。モニタモードではMONITOR=H とする。
【0270】
図31は、図11に示した書き込みWLドライバ14−2/シンカー15−2に対応するレプリカ回路であるモニタ用書き込みWLドライバ14−2m/シンカー15−2mの別の回路例を示す。
【0271】
このレプリカ回路は、図11に示した書き込みWLドライバ/シンカーと比べて、ANDゲート回路AD1が省略され、PMOSトランジスタWS1のゲートに反転モニタ制御信号bMONITORが入力する点と、シンカー用のNMOSトランジスタTN1のゲートにMONITORが入力する点と、ドライバ14−2中のモニタ用ワード線選択用のPMOSトランジスタWS1のソースにモニタ専用端子IWLMONに接続されている点が異なり、その他は図11中と同じであるので同一符号を付している。モニタモードではMONITOR=H,bMONITOR=Lとする。
【0272】
図32は、図12に示した書き込みBLドライバ/シンカー16A−2、17A−2に対応するレプリカ回路であるモニタ用書き込みBLドライバ/シンカー16A−2m、17A−2mの別の回路例を示す。
【0273】
このレプリカ回路は、図12に示した書き込みBLドライバ/シンカー16A−2、17A−2と比べて、NANDゲート回路NAD2の入力としてMONITORおよびDATAが入力する点と、ANDゲート回路AD3の入力としてMONITORおよびbDATAが入力する点と、NANDゲート回路NAD4の入力としてMONITORおよびbDATAが入力する点と、ANDゲート回路AD5の入力としてMONITORおよびDATAが入力する点と、ドライバ/シンカー16A中のモニタ用ワード線選択用のPMOSトランジスタBS1のソースがモニタ専用端子IBLLMON に接続され、ドライバ/シンカー17A中のモニタ用ワード線選択用のPMOSトランジスタBS3のソースがモニタ専用端子IBLRMON に接続されている点が異なり、その他は図12中と同じであるので同一符号を付している。モニタモードではMONITOR=H,bMONITOR=Lとする。
【0274】
(テストシーケンスの一例)
図33は、本発明のMRAMに対してメモリテスタ等で書き込みテストを行う場合のテストシーケンスの一例を示すフローチャートである。
【0275】
まず、セルアレイの全てのセルにデータ“0”を書き込む(ALL“0”書き込み)。そして、テストモードに入り、テストモード用書き込み電流値に設定した後、書き込みワード線(WL)のみによる書き込みを行う。次に、セルからデータを読み出し、フェイルの有無をチェックしてフェイル数をカウントするとともにフェイルビットアドレスを記憶する。
【0276】
次に、再びセルアレイの全てのセルにALL“0”書き込みを行う。そして、テストモードに入り、テストモード用書き込み電流値に設定した後、“1”書き込みの書き込みビット線(BL)のみによる書き込みを行う。次に、セルからデータを読み出し、フェイルの有無をチェックしてフェイル数をカウントするとともにフェイルビットアドレスを記憶する。
【0277】
次に、セルアレイの全てのセルにデータ“1”を書き込む(ALL“1”書き込み)。そして、テストモードに入り、テストモード用書き込み電流値に設定した後、書き込みWLのみによる書き込みを行う。次に、セルからデータを読み出し、フェイルの有無をチェックしてフェイル数をカウントするとともにフェイルビットアドレスを記憶する。
【0278】
次に、再びセルアレイの全てのセルにALL“1”書き込みを行う。そして、テストモードに入り、テストモード用書き込み電流値に設定した後、“0”書き込みの書き込みBLのみによる書き込みを行う。次に、セルからデータを読み出し、フェイルの有無をチェックしてフェイル数をカウントするとともにフェイルビットアドレスを記憶する。
【0279】
なお、上記フローチャートでは、ALL“0”書き込みによるテスト後にALL“1”書き込みによるテストを実施する例を示しているが、その順序は逆でもよい。また、書き込みワード線のみに書き込みテスト後に書き込みビット線のみに書き込みテストを実施する例を示してしているが、その順序は逆でもよい。
【0280】
なお、本発明に係る書き込みテストモードでの書き込み電流の切り替えを実現する回路方式は、MRAMのセルアレイ構造のタイプに拘らず適用できる。即ち、例えば図32に示したようなクロスポイント型のセルアレイ構造を有するMRAMは勿論のこと、1つまたはそれ以上のMTJ素子に1つの読み出し選択スイッチを接続したセルアレイ構造を有するMRAMにも、本発明に係る回路方式を適用できる。さらに、読み出し選択スイッチを有しないMRAMや、読み出しビット線と書き込みビットを別々に設けたMRAMや、1つのMTJ素子に複数ビットを記憶させるようにしたMRAMなどにも適用することができる。
【0281】
【発明の効果】
上述したように本発明の磁気ランダムアクセスメモリによれば、書き込みテストモードでの書き込み電流の設定が複数可能であり、通常使用時よりも小さい値と大きい値を設定して誤書き込みマージンや書き込みマージンを評価することが可能になり、高信頼性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るMRAMの全体構成の一例を示すブロック図。
【図2】 図1中のロウデコーダ&書き込みワード線ドライバ/シンカーの回路例1を示す回路図。
【図3】 図1中のカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカーの回路例1を示す回路図。
【図4】 図1中の書き込み電流量御回路の例を示す回路図。
【図5】 図2中の書き込みワード線ドライバ/シンカーの動作例を示す波形図。
【図6】 図3中の書き込みビット線ドライバ/シンカーの動作例を示す波形図。
【図7】 図1中の設定回路の一例を示すブロック図。
【図8】 図7の設定回路内のレジスタ<j>の回路例1を示す回路図。
【図9】 図7の設定回路内のレジスタ<j>の回路例2を示す回路図。
【図10】 図7の設定回路内のデコーダWS<0>〜WS<3>,BS<0>〜BS<7>の回路例を示す回路図。
【図11】 図1中のロウデコーダ&書き込みワード線ドライバ/シンカーの回路例2を示す回路図。
【図12】 図1中のカラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカーの回路例2を示す回路図。
【図13】 図11中の書き込みワード線電流値制御信号IWLCTRLおよび書き込みビット線電流値制御信号IBLLCTRL、IBLRCTRLを生成する回路の一例を示す回路図。
【図14】 図13中の制御入力電流Isrcを生成する電流源回路の一例を示す回路図。
【図15】 図2の書き込みWLドライバ/シンカーに対応するレプリカ回路であるモニタ用書き込みWLドライバ/シンカーの回路例を示す回路図。
【図16】 図3の書き込みBLドライバ/シンカーに対応するレプリカ回路であるモニタ用書き込みBLドライバ/シンカーの回路例を示す回路図。
【図17】 図11の書き込みWLドライバ/シンカーに対応するレプリカ回路であるモニタ用書き込みWLドライバ/シンカーの回路例を示す回路図。
【図18】 図12の書き込みBLドライバ/シンカーに対応するレプリカ回路であるモニタ用書き込みBLドライバ/シンカーの回路例を示す回路図。
【図19】 図2の書き込みWLドライバ/シンカーと図15のモニタ用書き込みWLドライバ/シンカーを纏めて示す回路図。
【図20】 図3の書き込みBLドライバ/シンカーと図16のモニタ用書き込みBLドライバ/シンカーを纏めて示す回路図。
【図21】 図11の書き込みWLドライバ/シンカーと図17のモニタ用書き込みWLドライバ/シンカーを纏めて示す回路図。
【図22】 図12の書き込みBLドライバ/シンカーと図18のモニタ用書き込みBLドライバ/シンカーを纏めて示す回路図。
【図23】 図1に示した全体構成の変形例を示すブロック図。
【図24】 図15のモニタ用書き込みWLドライバ/シンカーの変形例を示す回路図。
【図25】 図17のモニタ用書き込みWLドライバ/シンカーの変形例を示す回路図。
【図26】 図16のモニタ用書き込みBLドライバ/シンカーの変形例を示す回路図。
【図27】 図18のモニタ用書き込みBLドライバ/シンカーの変形例を示す回路図。
【図28】 図1に示した全体構成の他の例を示すブロック図。
【図29】 図2の書き込みWLドライバ/シンカーに対応するレプリカであるモニタ用書き込みWLドライバ/シンカーの別の回路例を示す回路図。
【図30】 図3の書き込みBLドライバ/シンカーに対応するレプリカであるモニタ用書き込みBLドライバ/シンカーの別の回路例を示す回路図。
【図31】 図11の書き込みWLドライバ/シンカーに対応するレプリカであるモニタ用書き込みWLドライバ/シンカーの別の回路例を示す回路図。
【図32】 図12の書き込みBLドライバ/シンカーに対応するレプリカであるモニタ用書き込みBLドライバ/シンカーの別の回路例を示す回路図。
【図33】 本発明のMRAMに対してメモリテスタ等で書き込みテストを行う場合のテストシーケンスの一例を示すフローチャート。
【図34】 MRAMのMTJ素子の構造を概略的に示す断面図。
【図35】 図34のMTJ素子の2つの磁性層の磁化の向きの2つの状態を説明するために示す図。
【図36】 MRAMのセルアレイの平面レイアウトの一例を模式的に示す斜視図。
【図37】 図36中の書き込みワード線に垂直な断面におけるメモリセルの1個分に着目して構造の一例を示す断面図。
【図38】 MTJ素子の印加磁界の反転による抵抗値の変化特性(TMR曲線)を示す特性図。
【図39】 MTJ素子の対称なアステロイド曲線を示す特性図。
【図40】 MTJ素子の実際のアステロイド曲線の一例として容易軸方向にオフセットがある非対称なアステロイド曲線を示す特性図。
【図41】 MTJ素子の実際のアステロイド曲線の一例として困難軸方向にオフセットがある非対称なアステロイド曲線を示す特性図。
【図42】 MTJ素子の実際のアステロイド曲線の一例として容易軸方向および困難軸方向の両方にオフセットがある非対称なアステロイド曲線を示す特性図。
【図43】 MTJ素子の実際のアステロイド曲線の一例として困難軸側に開いてしまうような歪みがある非対称なアステロイド曲線を示す特性図。
【図44】 アステロイド曲線の容易軸方向にオフセットがある非対称な場合にオフセット分の磁場をキャンセルするだけの書き込み電流を増加した場合のアステロイド曲線を示す特性図。
【図45】 アステロイド曲線の容易軸方向側と困難軸方向側の両方にオフセットがある非対称な場合に両方とも磁場を増加するように書き込み電流を増加した場合のアステロイド曲線を示す特性図。
【図46】 アステロイド曲線の困難軸側に開いてしまうような歪みがある場合に容易軸方向側の磁場が増加するように書き込み電流を増加した場合のアステロイド曲線を示す特性図。
【図47】 アステロイド曲線の容易軸方向側と困難軸方向側の両方にオフセットがなくて、大きさおよび形状がばらついている対称な場合に書き込み電流を増加させて発生磁界を大きくした場合のアステロイド曲線を示す特性図。
【図48】 アステロイド曲線の容易軸方向にオフセットがあって、大きさおよび形状がばらついたり、困難軸側に開いてしまうような歪みがある非対称な場合に書き込み電流を増加させて発生磁界を大きくした場合のアステロイド曲線を示す特性図。
【図49】 MTJ素子の書き込み磁界の上限と下限とセル数の分布の関係の一例として、書き込みに必要な磁界の最大値の方が誤書き込み誘発する磁界の最小値より小さい場合を示す図。
【図50】 MTJ素子の書き込み磁界の上限と下限とセル数の分布の関係の一例として、書き込みに必要な磁界の最大値と誤書き込み誘発する磁界の最小値との間に書き込み磁界を設定した場合に書き込めないセルや誤書き込みされるセルが発生する様子を示す図。
【図51】 MTJ素子の書き込み磁界の上限と下限とセル数の分布の関係の一例として、書き込みテスト時に設定した書き込み磁界と実際の使用時の書き込み磁界とが異なる場合に書き込めないセルが発生する様子を示す図。
【符号の説明】
11…MRAM、12…メモリセルアレイ、13…レファレンスセルアレイ、14…ロウデコーダ&書き込みワード線ドライバ、15…書き込みワード線シンカー、16A、17A…カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー、16B,17B…レファレンスセル用カラムデコーダ&書き込みビット線ドライバ/シンカー、18…アドレスレシーバ、19…データ入力レシーバ、20…センスアンプ、21…データ出力ドライバ、22…制御回路、23…設定回路、24…書き込み電流量制御回路。

Claims (28)

  1. メモリ素子である磁気抵抗効果素子が二次元平面的に配置されたメモリセルアレイと、
    前記メモリセルアレイの行方向の磁界と列方向の磁界を発生させることによって前記磁気抵抗効果素子に選択的にデータを書き込む書き込み手段と、
    書き込みテストモードにおいて前記行方向の電流の設定値と列方向の電流の設定値をそれぞれ複数存在する設定値の中から選択するように切り替え可能な制御回路と、
    前記行方向の書き込み電流および前記列方向の書き込み電流をそれぞれモニタする手段とを具備し、
    前記書き込み手段は、
    前記行方向の書き込み電流をドライブする行方向ドライブ回路と、
    前記行方向の書き込み電流を吸収する行方向シンカー回路と、
    前記列方向の書き込み電流をドライブする列方向ドライブ回路と、
    前記列方向の書き込み電流を吸収する列方向シンカー回路とを有し、
    前記書き込み電流をモニタする手段は、
    前記行方向ドライブ回路および前記行方向シンカー回路のレプリカ回路からなり、モニタ用行線に対応して設けられているモニタ用行方向ドライブ回路およびモニタ用行方向シンカー回路と、
    前記列方向ドライブ回路および前記列方向シンカー回路のレプリカ回路からなり、モニタ用列線に対応して設けられているモニタ用列方向ドライブ回路およびモニタ用列方向シンカー回路とを有することを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ。
  2. 前記書き込み手段は、
    前記磁気抵抗効果素子の位置に対応して直交するように前記メモリセルアレイの行方向および列方向にそれぞれ配設され、前記行方向に電流を流すことによって列方向の磁界を発生させ、列方向の電流が流れることによって行方向の磁界を発生させる第1の書込配線および第2の書込配線を有することを特徴とする請求項1記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  3. 前記複数存在する設定値は、同一半導体チップにおいて同一動作環境下での使用を前提として設定されることを特徴とする請求項1または2記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  4. 前記複数存在する行方向の電流の設定値は、通常使用時の行方向の電流の設定値の上下に少なくとも一つずつ存在し、複数存在する列方向の電流の設定値は、通常使用時の列方向の電流の設定値の上下に少なくとも一つずつ存在することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  5. 前記行方向ドライブ回路および列方向ドライブ回路は、複数の電流源をスイッチ制御することによって書き込み電流を切り替えることを特徴とする請求項記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  6. 前記行方向ドライブ回路および列方向ドライブ回路は、電流源トランジスタのゲートバイアスを制御することによって書き込み電流を切り替えることを特徴とする請求項記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  7. 前記行方向ドライブ回路の動作終了が前記行方向シンカー回路の動作終了よりも以前であり、前記列方向ドライブ回路の動作終了が前記列方向シンカー回路の動作終了よりも以前であることを特徴とする請求項1、5、6のいずれか1つに記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  8. 前記モニタ用行線とモニタ用列線は、前記メモリセルアレイ上に存在し、前記モニタ用行方向ドライブ回路は前記行方向ドライブ回路に隣接して配置され、前記モニタ用行方向シンカー回路は前記行方向シンカー回路に隣接して配置され、前記モニタ用列方向ドライブ回路は前記モニタ用列方向ドライブ回路に隣接して配置され、前記モニタ用列方向シンカー回路は前記列方向シンカー回路に隣接して配置されていることを特徴とする請求項記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  9. 前記モニタ用行線とモニタ用列線は、前記メモリセルアレイとは別のモニタ専用のセルアレイ上に存在し、前記モニタ用行方向ドライブ回路、前記モニタ用行方向シンカー回路、前記モニタ用列方向ドライブ回路および前記モニタ用列方向シンカー回路は、前記モニタ専用のセルアレイに隣接して配置されていることを特徴とする請求項記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  10. 前記モニタ用行方向シンカー回路および前記モニタ用列方向シンカー回路は、それぞれ対応して行方向電流モニタ専用端子および列方向電流モニタ専用端子に接続されていることを特徴とする請求項1、8、9のいずれか1つに記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  11. 前記モニタ用行方向シンカー回路は、前記モニタ用行線に一端が接続されたMOSトランジスタからなり、その他端に前記行方向電流モニタ専用端子が接続されており、
    前記モニタ用列方向シンカー回路は、前記モニタ用列線に一端が接続されたMOSトランジスタからなり、その他端に前記列方向電流モニタ専用端子が接続されていることを特徴とする請求項10記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  12. 前記モニタ用行方向シンカー回路は、前記モニタ用行線と接地ノードとの間に接続されたシンカー用の第1のMOSトランジスタと、前記モニタ用行線に接続され、モニタ用行線の電位と同じ電位を出力する電圧フォロア回路と、前記電圧フォロア回路の出力ノードと接地ノードとの間に接続されたモニタ用の第2のMOSトランジスタとを有し、前記電圧フォロア回路の出力ノードに前記行方向電流モニタ専用端子が接続されており、
    前記モニタ用列方向シンカー回路は、前記モニタ用列線と接地ノードとの間に接続されたシンカー用の第3のMOSトランジスタと、前記モニタ用列線に接続され、モニタ用列線の電位と同じ電位を出力する電圧フォロア回路と、前記電圧フォロア回路の出力ノードと接地ノードとの間に接続されたモニタ用の第4のMOSトランジスタとを有し、前記電圧フォロア回路の出力ノードに前記列方向電流モニタ専用端子が接続されていることを特徴とする請求項10記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  13. 前記モニタ用行方向ドライブ回路および前記モニタ用列方向ドライブ回路は、それぞれ対応して行方向電流モニタ専用端子および列方向電流モニタ専用端子に接続されていることを特徴とする請求項1、8、9のいずれか1つに記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  14. 前記モニタ用行方向ドライブ回路は、前記モニタ用行線に各一端が接続された複数のMOSトランジスタを有し、前記各MOSトランジスタの他端が一括されて前記行方向電流モニタ専用端子に接続されており、
    前記モニタ用列方向ドライブ回路は、前記モニタ用列線に各一端が接続された複数のMOSトランジスタを有し、前記各MOSトランジスタの他端が一括されて前記列方向電流モニタ専用端子に接続されていることを特徴とする請求項13記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  15. 前記モニタ用行方向ドライブ回路は、前記モニタ用行線と前記行方向電流モニタ専用端子との間に互いに直列に接続され、前記モニタ用行線を選択するための第1のMOSトランジスタと電流制御用の第2のMOSトランジスタを有し、
    前記モニタ用列方向ドライブ回路は、前記モニタ用列線と前記列方向電流モニタ専用端子との間に互いに直列に接続され、前記モニタ用列線を選択するための第3のMOSトランジスタと電流制御用の第4のMOSトランジスタを有することを特徴とする請求項13記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  16. 互いに交差する第1および第2書き込み線と、
    前記第1および第2書き込み線の交差点に配置される磁気抵抗効果素子と、
    前記第1書き込み線に第1書き込み電流を供給するための第1ドライバと、
    前記第2書き込み線に第2書き込み電流を供給するための第2ドライバと、
    前記第1書き込み電流の電流量を制御するための第1設定データおよび前記第2書き込み電流の電流量を制御するための第2設定データが登録される設定回路と、
    書き込みテストモードにおいて前記第1書き込み電流の電流量を少なくとも二段階に切り替え、前記第2書き込み電流の電流量を少なくとも二段階に切り替える制御回路を具備し、
    前記第1ドライバは複数の電流供給源を有し、前記制御回路はこれら複数の電流供給源のうちの一部の動作を制御して前記第1書き込み電流の電流量の切り替え制御を行い、
    前記第2ドライバは複数の電流供給源を有し、前記制御回路はこれら複数の電流供給源のうちの一部の動作を制御して前記第2書き込み電流の電流量の切り替え制御を行うことを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ。
  17. 前記制御回路は、前記第1書き込み電流の電流量を通常使用時の電流設定値の上下に少なくとも一つずつ存在する少なくとも三値に切り替え、前記第2書き込み電流の電流量を通常使用時の電流設定値の上下に少なくとも一つずつ存在する少なくとも三値に切り替えることを特徴とする請求項16記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  18. 請求項16または17記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、前記第1書き込み電流を吸収する第1シンカーと、前記第2書き込み電流を吸収する第2シンカーをさらに具備することを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ。
  19. 前記第1シンカーの動作は、前記第1ドライバの動作が終了してから一定期間が経過した後に終了することを特徴とする請求項18記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  20. 前記第2シンカーの動作は、前記第2ドライバの動作が終了してから一定期間が経過した後に終了することを特徴とする請求項18記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  21. 前記第1ドライバの前記複数の電流供給源のうち前記制御回路により動作が制御される前記一部の電流供給源とは異なる別の一部の電流供給源は、前記第1設定データに基づいて動作が制御されることを特徴とする請求項16または17記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  22. 前記制御回路による制御の対象となる複数の電流供給源の電流供給能力は、互いに等しいことを特徴とする請求項21記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  23. 前記制御回路による制御の対象となる複数の電流供給源の電流供給能力は、互いに異なることを特徴とする請求項21記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  24. 前記第2ドライバの前記複数の電流供給源のうち前記制御回路により動作が制御される前記一部の電流供給源とは異なる別の一部の電流供給源は、前記第2設定データに基づいて動作が制御されることを特徴とする請求項16または17記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  25. 前記制御回路による制御の対象となる複数の電流供給源の電流供給能力は、互いに等しいことを特徴とする請求項24記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  26. 前記制御回路による制御の対象となる複数の電流供給源の電流供給能力は、互いに異なることを特徴とする請求項24記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  27. 互いに交差する第1および第2書き込み線と、
    前記第1および第2書き込み線の交差点に配置される磁気抵抗効果素子と、
    前記第1書き込み線に第1書き込み電流を供給するための第1ドライバと、
    前記第2書き込み線に第2書き込み電流を供給するための第2ドライバと、
    前記第1書き込み電流の電流量を制御するための第1設定データおよび前記第2書き込み電流の電流量を制御するための第2設定データが登録される設定回路と、
    書き込みテストモードにおいて前記第1書き込み電流の電流量を前記第1設定データで決まる電流量に対して少なくとも二段階に切り替え、前記第2書き込み電流の電流量を前記第2設定データで決まる電流量に対して少なくとも二段階に切り替え制御回路を具備し、
    前記第1ドライバは複数の電流供給源を有し、前記制御回路はこれら複数の電流供給源のうちの一部の動作を制御して前記第1書き込み電流の電流量の切り替え制御を行い、
    前記第2ドライバは複数の電流供給源を有し、前記制御回路はこれら複数の電流供給源のうちの一部の動作を制御して前記第2書き込み電流の電流量の切り替え制御を行うことを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ。
  28. 困難軸及び容易軸を有する磁気抵抗効果素子を備えた磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
    通常動作モードでは、前記困難軸に平行な第1磁界を発生させるための第1書き込み電流の値と前記容易軸に平行な第2磁界を発生させるための第2書き込み電流の値とを、設定回路にプログラムされた設定データに基づいてそれぞれ電流供給源としてのMOSトランジスタの数により独立に決定して、前記磁気抵抗効果素子に対して第1データ書き込みを実行し、
    テストモードでは、前記困難軸に平行な第3磁界を発生させるための第3書き込み電流の値を前記第1書き込み電流に対して増大ないしは減少させる、あるいは、前記容易軸に平行な第4磁界を発生させるための第4書き込み電流の値を前記第2書き込み電流に対して増大ないしは減少させて、前記磁気抵抗効果素子に対して第2データ書き込みを実行することを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリの書き込み方法。
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