JP4245896B2 - 薄膜磁性体記憶装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、薄膜磁性体記憶装置に関し、より特定的には、磁気トンネル接合(MTJ:Magnetic Tunnel Junction)を有するメモリセルを備えたランダムアクセスメモリに関する。
【0002】
【従来の技術】
低消費電力で不揮発的なデータの記憶が可能な記憶装置として、MRAM(Magnetic Random Access Memory)デバイスが注目されている。MRAMデバイスは、半導体集積回路に形成された複数の薄膜磁性体を用いて不揮発的なデータ記憶を行ない、薄膜磁性体の各々に対してランダムアクセスが可能な記憶装置である。
【0003】
特に、近年では磁気トンネル接合(MTJ:Magnetic Tunnel Junction)を利用した薄膜磁性体であるトンネル磁気抵抗素子をメモリセルに用いることによって、MRAMデバイスの性能が飛躍的に進歩することが発表されている。磁気トンネル接合を有するメモリセルを備えたMRAMデバイスについては、“A 10ns Read and Write Non-Volatile Memory Array Using a Magnetic Tunnel Junction and FET Switch in each Cell", ISSCC Digest of Technical Papers, TA7.2, Feb. 2000.、“Nonvolatile RAM based on Magnetic Tunnel Junction Elements", ISSCC Digest of Technical Papers, TA7.3, Feb. 2000.、および“A 256kb 3.0V 1T1MTJ Nonvolatile Magnetoresistive RAM", ISSCC Digest of Technical Papers, TA7.6, Feb. 2001.等の技術文献に開示されている。
【0004】
図22は、磁気トンネル接合部を有するメモリセル(以下、単に「MTJメモリセル」とも称する)の構成を示す概略図である。
【0005】
図22を参照して、MTJメモリセルは、記憶データレベルに応じて電気抵抗が変化するトンネル磁気抵抗素子TMRと、データ読出時にトンネル磁気抵抗素子TMRを通過するセンス電流Isの経路を形成するためのアクセス素子ATRとを備える。アクセス素子ATRは、代表的には電界効果型トランジスタで形成されるので、以下においては、アクセス素子ATRをアクセストランジスタATRとも称する。アクセストランジスタATRは、トンネル磁気抵抗素子TMRと直列に接続される。
【0006】
MTJメモリセルに対して、データ書込を指示するためのライトワード線WWLと、データ読出を実行するためのリードワード線RWLと、データ読出およびデータ書込において、記憶データのデータレベルに対応した電気信号を伝達するためのデータ線であるビット線BLとが配置される。
【0007】
図23は、MTJメモリセルからのデータ読出動作を説明する概念図である。
図23を参照して、トンネル磁気抵抗素子TMRは、固定された一定の磁化方向を有する強磁性体層(以下、単に「固定磁化層」とも称する)FLと、外部かの印加磁界に応じた方向に磁化される強磁性体層(以下、単に「自由磁化層」とも称する)VLとを有する。固定磁化層FLおよび自由磁化層VLの間には、絶縁体膜で形成されるトンネルバリア(トンネル膜)TBが設けられる。自由磁化層VLは、書込まれる記憶データのレベルに応じて、固定磁化層FLと同一方向または固定磁化層FLと反対方向に磁化される。これらの固定磁化層FL、トンネルバリアTBおよび自由磁化層VLによって、磁気トンネル接合が形成される。
【0008】
データ読出時においては、リードワード線RWLの活性化に応じてアクセストランジスタATRがターンオンして、トンネル磁気抵抗素子TMRは、ビット線BLと接地電圧Vssとの間に接続される。これにより、トンネル磁気抵抗素子TMRの両端にビット線電圧に応じたバイアス電圧が印加されて、トンネル膜にトンネル電流が流される。このようなトンネル電流を用いることによって、データ読出時に、ビット線BL〜トンネル磁気抵抗素子TMR〜アクセストランジスタATR〜接地電圧Vssの電流経路にセンス電流を流すことができる。
【0009】
トンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗は、固定磁化層FLおよび自由磁化層VLのそれぞれの磁化方向の相対関係に応じて変化する。具体的には、トンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗値は、固定磁化層FLの磁化方向と自由磁化層VLの磁化方向とが平行である場合に最小値Rminとなり、両者の磁化方向が反対(反平行)方向である場合に最大値Rmaxとなる。
【0010】
したがって、自由磁化層VLを記憶データに応じた方向に磁化すれば、センス電流Isによってトンネル磁気抵抗素子TMRで生じる電圧変化は、記憶データレベルに応じて異なる。したがって、たとえばビット線BLを一定電圧にプリチャージした後に、トンネル磁気抵抗素子TMRにセンス電流Isを流せば、ビット線BLの電圧を検知することによって、MTJメモリセルの記憶データを読出すことができる。
【0011】
図24は、MTJメモリセルに対するデータ書込動作を説明する概念図である。
【0012】
図24を参照して、データ書込時においては、リードワード線RWLが非活性化され、アクセストランジスタATRはターンオフされる。この状態で、自由磁化層VLを書込データに応じた方向に磁化するためのデータ書込電流が、ライトワード線WWLおよびビット線BLにそれぞれ流される。
【0013】
図25は、データ書込時におけるデータ書込電流とトンネル磁気抵抗素子の磁化方向との関係を説明する概念図である。
【0014】
図25を参照して、横軸は、トンネル磁気抵抗素子TMR内の自由磁化層VLにおいて磁化容易軸(EA:Easy Axis)方向に印加される磁界を示す。一方、縦軸H(HA)は、自由磁化層VLにおいて磁化困難軸(HA:Hard Axis)方向に作用する磁界を示す。磁界H(EA)およびH(HA)は、ビット線BLおよびライトワード線WWLをそれぞれ流れる電流によって生じる2つの磁界の一方ずつにそれぞれ対応する。
【0015】
MTJメモリセルにおいては、固定磁化層FLの固定された磁化方向は、自由磁化層VLの磁化容易軸に沿っており、自由磁化層VLは、記憶データのレベル(“1”および“0”)に応じて、磁化容易軸方向に沿って、固定磁化層FLと平行あるいは反平行(反対)方向に磁化される。MTJメモリセルは、自由磁化層VLの2通りの磁化方向と対応させて、1ビットのデータ(“1”および“0”)を記憶することができる。
【0016】
自由磁化層VLの磁化方向は、印加される磁界H(EA)およびH(HA)の和が、図中に示されるアステロイド特性線の外側の領域に達する場合においてのみ新たに書換えることができる。すなわち、印加されたデータ書込磁界がアステロイド特性線の内側の領域に相当する強度である場合には、自由磁化層VLの磁化方向は変化しない。
【0017】
アステロイド特性線に示されるように、自由磁化層VLに対して磁化困難軸方向の磁界を印加することによって、磁化容易軸に沿った磁化方向を変化させるのに必要な磁化しきい値を下げることができる。
【0018】
図25に示した例のようにデータ書込時の動作点を設計した場合には、データ書込対象であるMTJメモリセルにおいて、磁化容易軸方向のデータ書込磁界は、その強度がHWRとなるように設計される。すなわち、このデータ書込磁界HWRが得られるように、ビット線BLまたはライトワード線WWLを流されるデータ書込電流の値が設計される。一般的に、データ書込磁界HWRは、磁化方向の切換えに必要なスイッチング磁界HSWと、マージン分ΔHとの和で示される。すなわち、HWR=HSW+ΔHで示される。
【0019】
MTJメモリセルの記憶データ、すなわちトンネル磁気抵抗素子TMRの磁化方向を書換えるためには、ライトワード線WWLとビット線BLとの両方に所定レベル以上のデータ書込電流を流す必要がある。これにより、トンネル磁気抵抗素子TMR中の自由磁化層VLは、磁化容易軸(EA)に沿ったデータ書込磁界の向きに応じて、固定磁化層FLと平行もしくは、反対(反平行)方向に磁化される。トンネル磁気抵抗素子TMRに一旦書込まれた磁化方向、すなわちMTJメモリセルの記憶データは、新たなデータ書込が実行されるまでの間不揮発的に保持される。
【0020】
このようにトンネル磁気抵抗素子TMRは、印加されるデータ書込磁界によって書換可能な磁化方向に応じてその電気抵抗が変化するので、トンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗値RmaxおよびRminと、記憶データのレベル(“1”および“0”)とそれぞれ対応付けることによって、不揮発的なデータ記憶を実行することができる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
このように、データ読出時にトンネル磁気抵抗素子TMRを通過するセンス電流Isは、トンネル膜を通過するトンネル電流として流される。しかし、トンネル磁気抵抗素子TMRにおける電圧対電流特性、すなわちトンネル膜印加電圧(バイアス電圧)対トンネル電流特性は、トンネル膜厚に大きく依存する。したがって、製造プロセスにおけるトンネル膜厚の製造ばらつきに起因して、データ読出時のセンス電流Isが大きく変化してしまう。
【0022】
すなわち、同じバイアス電圧を印加しても、トンネル膜厚の製造ばらつきによって、トンネル磁気抵抗素子TMRを流れるセンス電流Isが大きく変化してしまうので、ビット線電圧からトンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗値、すなわち記憶データレベルを正しく検知することができなくなってしまう。したがって、このような製造ばらつきに対応して、データ読出マージンを確保する構成とする必要がある。
【0023】
さらに、トンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗特性は、温度依存性や、バイアス電圧に対する依存性も大きいので、これらの変動に対処して、データ読出マージンを確保することも考慮に入れる必要がある。
【0024】
一方、このトンネル電流によって、トンネル膜の信頼性も大きく左右される。すなわち、製造時のばらつきによって、薄いトンネル膜が作製されると、通常動作時に過大なトンネル電流が流れて、MRAMデバイス全体の動作信頼性を損なうおそれがある。
【0025】
また、トンネル磁気抵抗素子TMRの信頼性評価のためには、トンネル膜の信頼性を保証するための欠陥加速試験が必要となるが、従来のMOS(Metal Oxide Semiconductor)型LSI(Large Scale Integrated circuit)で実施されていたような、高電界印加による加速試験では、トンネル膜のスクリーニングを有効に行なうことはできない。
【0026】
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、磁気トンネル接合を形成するトンネル膜厚の製造ばらつき等に対応して、データ読出マージンを確保できる薄膜磁性体記憶装置の構成を提供することである。
【0027】
この発明の他の目的は、磁気トンネル接合を形成するトンネル膜の潜在的な欠陥を顕在化させるための欠陥加速試験を効率的に実行できる薄膜磁性体記憶装置の構成を提供することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
この発明に従う薄膜磁性体記憶装置は、各々がデータ記憶を実行する複数のメモリセルと、各々が複数のメモリセルの所定区分ごとに配置される複数のデータ線とを備える。各メモリセルは、記憶データのレベルに応じた方向に磁化されて、磁化方向に応じて異なる電気抵抗を有する磁気記憶部と、複数のデータ線のうちの対応する1本および第1の電圧の間に磁気記憶部と直列に電気的に結合されて、少なくともデータ読出対象に選択された選択メモリセルにおいてターンオンされるアクセス素子とを含む。薄膜磁性体記憶装置は、さらに、複数のデータ線のうちの選択メモリセルに対応するデータ線を内部ノードと電気的に結合するための選択ゲートと、選択メモリセルの記憶データを読出すためのデータ読出回路とを備える。データ読出回路は、第2の電圧と内部ノードとの間に電気的に結合されて、外部入力に応じて不揮発的に調整可能な制御電圧に応じた一定電流を内部ノードへ供給するための定電流回路と、内部ノードの電圧に応じて読出データを生成する電圧増幅回路とを含む。
【0029】
好ましくは、定電流回路は、制御電圧に応じた一定電流を出力するための電流源回路と、動作テスト時において、外部から調整電圧の入力を受ける第1の端子と、動作テスト時において、調整電圧を制御電圧として電流源回路に伝達するための電圧切換部と、動作テスト時において、一定電流を検出するための電流モニタ部とを含む。電流モニタ部は、動作テスト時において、内部ノードと第1の電圧の間に電気的に結合されるモニタ抵抗部と、動作テスト時において、内部ノードの電流を外部から測定可能な第2の端子とを有する。
【0030】
さらに好ましくは、モニタ抵抗部は、内部ノードおよび第1の電圧の間に直列に接続される、各々が磁気記憶部と同様に作製された複数の磁気抵抗素子を有する。
【0031】
また好ましくは、定電流回路は、制御電圧を生成するための電圧調整回路を含む。電圧調整回路は、各々が、外部入力に応じて第1の状態から第2の状態に不揮発的に変化する複数のプログラム素子と、複数のプログラム素子のそれぞれ状態の組合せに応じて、制御電圧の電圧レベルを設定する電圧調整部とを有する。
【0032】
さらに好ましくは、電圧調整回路は、複数のプログラム素子のうちの少なくとも1つに対応してそれぞれ設けられる複数のテストゲート回路と、複数のテストゲート回路に対応してそれぞれ設けられ、各々が外部からの擬似プログラム信号の入力を受けるための複数のテスト端子とを含む。複数のテストゲート回路の各々は、対応するプログラム素子と直列あるいは並列に電気的に結合されて、対応する擬似プログラム信号に応答して、対応するプログラム素子が第2の状態に遷移した場合と同様の電気的接続状態を形成する。
【0033】
この発明の他の構成に従う薄膜磁性体記憶装置は、各々がデータ記憶を実行する複数のメモリセルと、各々が複数のメモリセルの所定区分ごとに配置される複数のデータ線とを備える。各メモリセルは、記憶データのレベルに応じて、第1および第2の電気抵抗のいずれかを有する磁気記憶部と、複数のデータ線のうちの対応する1本および第1の電圧の間に磁気記憶部と直列に電気的に結合されて、選択的にターンオンされるアクセス素子とを含む。薄膜磁性体記憶装置は、さらに、アクセス素子のターンオンに応答して磁気記憶部を通過する電流を供給するための電流供給回路を備える。電流供給回路は、通常動作モードにおいては、第1の一定電流を少なくとも1本のデータ線へ供給し、別の動作モードにおいては、第1の一定電流より大きい第2の一定電流を少なくとも1本のデータ線へ供給する。
【0034】
好ましくは、磁気記憶部は、固定された方向に磁化された第1の磁性体層と、記憶データのレベルに応じた方向に磁化される第2の磁性体層と、第1および第2の磁性体層の間に形成される絶縁膜とを有する。別の動作モードは、絶縁膜の潜在欠陥を加速するための欠陥加速試験に相当する。
【0035】
また好ましくは、アクセス素子がターンオンされたメモリセルにおいて、別の動作モード時に絶縁膜の両端に印加される電圧差は、通常動作時よりも大きい。
【0036】
あるいは好ましくは、アクセス素子は、磁気記憶部と直列に接続される電界効果型トランジスタを有する。アクセス素子がターンオンされたメモリセルにおいて、別の動作モード時での電界効果型トランジスタのゲート印加電圧は、電界効果型トランジスタのオン抵抗が通常動作モードよりも減少するように設定される。
【0037】
また好ましくは、複数のメモリセルは行列状に配置され、複数のデータ線は、メモリセル列にそれぞれ対応して配置される。薄膜磁性体記憶装置は、列選択結果に応じて、電流供給回路と複数のデータ線との間の接続を制御するための選択ゲート回路をさらに備える。選択ゲート回路は、別の動作モードにおいては、複数のデータ線のうちのN本(N:2以上の整数)のデータ線を電流供給回路と接続し、通常動作モードにおいては、複数のデータ線のうちのデータ読出対象に選択されたメモリセルに対応する1本を電流供給回路と接続する。
【0038】
また好ましくは、複数のメモリセルは行列状に配置される。薄膜磁性体記憶装置は、メモリセル行単位でアクセス素子のオン・オフを制御するための行選択部をさらに備える。行選択部は、別の動作モードにおいては、M個(M:2以上の整数)のメモリセル行に対応するアクセス素子群の各々をターンオンさせ、通常動作モードにおいては、データ読出対象に選択されたメモリセルに対応する1個のメモリセル行に対応するアクセス素子群の各々をターンオンさせる。
【0039】
あるいは好ましくは、電流供給回路は、制御電圧に応じた一定電流を少なくとも1本のデータ線へ出力する電流源回路と、第1の一定電流に対応する第1の基準電圧を調整するための第1の電圧調整回路と、第2の一定電流に対応する第2の基準電圧を調整するための第2の電圧調整回路と、動作モードに応じて、第1および第2の基準電圧のいずれか一方を制御電圧として電流源回路に伝達するための電圧切換回路とを含む。
【0040】
さらに好ましくは、第1の電圧調整回路は、第1の外部入力に応答して、第1の基準電圧を不揮発的に調整する。第2の電圧調整回路は、第2の外部入力に応答して、第2の基準電圧を不揮発的に調整する。
【0041】
あるいは、さらに好ましくは、第1の電圧調整回路は、外部入力に応答して、第1の基準電圧を不揮発的に調整する。第2の電圧調整回路は、第1の電圧調整回路からの第1の基準電圧と第2の基準電圧との比が所定値となるように、第2の基準電圧を生成する。
【0042】
好ましくは、薄膜磁性体記憶装置は、複数のメモリセルのうちのM個(M:2以上の複数)ごとに設けられるダミーメモリセルをさらに備える。ダミーメモリセルは、第1および第2の電気抵抗の間の中間的な電気抵抗を有するダミー磁気記憶部と、複数のデータ線のうちの1本と第1の電圧との間に、ダミー磁気記憶部と直列に電気的に結合されて、選択的にターンオンされるダミーアクセス素子とを含む。別の動作モードにおいて、ダミー磁気記憶部に印加される電流ストレスは、複数のメモリセルのうちの少なくとも1つのテスト対象メモリセルの各々において磁気記憶部に印加される電流ストレスよりも大きい。
【0043】
特に、ドライバ回路は、別の動作モードにおいて、ダミー磁気記憶部を第3の一定電流が通過する時間と第3の一定電流との積を、テスト対象メモリセルの磁気記憶部を第2の一定電流が通過する時間と第2の一定電流との積のM倍に設定する。
【0044】
あるいは、特に、アクセス素子およびダミーアクセス素子の各々はは、第1および第2の電界効果型トランジスタでそれぞれ構成される。薄膜磁性体記憶装置は、アクセス素子およびダミーアクセス素子のオンおよびオフを制御するためのドライバ回路をさらに備える。ドライバ回路は、別の動作モードにおいて、複数のメモリセルのうちの少なくとも1つのテスト対象メモリセルの各々に含まれる第1の電界効果型トランジスタおよび第2の電界効果型トランジスタのそれぞれのゲート電圧を、第2の電界効果型トランジスタのオン抵抗が第1の電界効果型トランジスタのオン抵抗よりも小さくなるように設定する。
【0045】
あるいは、特に、薄膜磁性体記憶装置は、アクセス素子およびダミーアクセス素子のオンおよびオフを制御するためのドライバ回路をさらに備える。ドライバ回路は、別の動作モードにおいて、ダミーアクセス素子のオン時間を、テスト対象メモリセルの各々におけるアクセス素子のオン期間よりも長く設定する。
【0046】
あるいは好ましくは、電流供給回路は、通常動作モードのデータ読出時において、少なくとも1本のデータ線を第1の電圧よりも高い第2の電圧と結合するための読出駆動部と、第2の電圧よりも高い第3の電圧の供給を受けて動作する、通常動作モードのデータ書込時において、データ書込対象に選択されたメモリセルの磁気記憶部を記憶データのレベルに応じて磁化するためのデータ書込電流を生成するためのデータ書込回路とを含む。薄膜磁性体記憶装置は、電流供給回路と複数のデータ線との間の接続を制御するための選択ゲート回路をさらに備える。選択ゲート回路は、通常動作モードにおいては、読出駆動部およびデータ書込回路の一方と、複数のデータ線のうちの選択されたメモリセルに対応する少なくとも1本とを接続し、別の動作モードにおいては、データ書込回路と複数のデータ線のうちの少なくとも1本とを接続する。データ書込回路は、別の動作モードにおいて、第2の一定電流を供給する。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0048】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態に従うMRAMデバイス1の全体構成を示す概略ブロック図である。
【0049】
図1を参照して、MRAMデバイス1は、外部からの制御信号CMDおよびアドレス信号ADDに応答してランダムアクセスを実行し、書込データDINの入力および読出データDOUTの出力を実行する。
【0050】
MRAMデバイス1は、制御信号CMDに応答してMRAMデバイス1の全体動作を制御するコントロール回路5と、行列状に配された複数のMTJメモリセルを有するメモリアレイ10とを備える。メモリアレイ10の構成については後ほど詳細に説明するが、MTJメモリセルの行(以下、単に「メモリセル行」とも称する)に対応して複数のライトワード線WWLおよびリードワード線RWLが配置される。また、MTJメモリセルの列(以下、単に「メモリセル列」とも称する」に対応してビット線BLおよび/BLが配置される。
【0051】
MRAMデバイス1は、さらに、行デコーダ20と、列デコーダ25と、ワード線ドライバ30と、読出/書込制御回路50,60とを備える。
【0052】
行デコーダ20は、アドレス信号ADDによって示されるロウアドレスRAに応じて、メモリアレイ10における行選択を実行する。列デコーダ25は、アドレス信号ADDによって示されるコラムアドレスCAに応じて、メモリアレイ10における列選択を実行する。ワード線ドライバ30は、行デコーダ20の行選択結果に基づいて、リードワード線RWLもしくはライトワード線WWLを選択的に活性化する。ロウアドレスRAおよびコラムアドレスCAによって、データ読出もしくはデータ書込対象に指定されたメモリセル(以下、「選択メモリセル」とも称する)が示される。
【0053】
ライトワード線WWLは、ワード線ドライバ30が配置されるのとメモリアレイ10を挟んで反対側の領域40において、接地電圧Vssと結合される。読出/書込制御回路50,60は、データ読出およびデータ書込時において、選択メモリセルに対応する選択メモリセル列(以下、「選択列」とも称する)のビット線BLおよび/BLに対してデータ書込電流およびセンス電流(データ読出電流)を流すために、メモリアレイ10に隣接する領域に配置される回路群を総称したものである。
【0054】
図2は、メモリアレイ10およびその周辺回路の構成を示す回路図である。
図2を参照して、メモリアレイ10は、n行×m列(n,m:自然数)に配列される、MTJメモリセルMCを有する。MTJメモリセルの各々の構成は、図22に示したのと同様であり、記憶データのレベルに応じて電気抵抗が変化する磁気記憶部として作用するトンネル磁気抵抗素子TMRと、アクセスゲートとして作用するアクセストランジスタATRとを有する。
【0055】
第1番目から第n番目のメモリセル行にそれぞれ対応して、リードワード線RWL1〜RWLnおよびライトワード線WWL1〜WWLnがそれぞれ設けられる。第1番目から第m番目のメモリセル列にそれぞれ対応して、ビット線対BLP1〜BLPmを構成する、ビット線BL1,/BL1〜BLm,/BLmがそれぞれ設けられる。
【0056】
以下においては、ライトワード線、リードワード線、ビット線およびビット線対を総括的に表記する場合には、符号WWL、RWL、BL(/BL)およびBLPを用いてそれぞれ表記することとし、特定のライトワード線、リードワード線、ビット線およびビット線対を示す場合には、これらの符号に添字を付して、RWL1,WWL1,BL1(/BL1),BLP1のように表記するものとする。
【0057】
MTJメモリセルMCは、1行ごとにビット線BLおよび/BLのいずれか一方ずつと接続される。たとえば、第1番目のメモリセル列に属するMTJメモリセルについて説明すれば、第1行目のMTJメモリセルは、ビット線/BL1と結合され、第2行目のMTJメモリセルは、ビット線BL1と結合される。以下同様に、MTJメモリセルの各々は、奇数行においてビット線対の一方ずつの/BL1〜/BLmと接続され、偶数行においてビット線対の他方ずつのBL1〜BLmと接続される。
【0058】
メモリアレイ10は、さらに、ビット線BL1,/BL1〜BLm,/BLmとそれぞれ結合される複数のダミーメモリセルDMCを有する。ダミーメモリセルDMCは、ダミーリードワード線DRWL1およびDRWL2のいずれか一方と対応するように、2行×m列に配置される。ダミーリードワード線DRWL1に対応するダミーメモリセルは、ビット線BL1,BL2〜BLmとそれぞれ結合される。一方、ダミーリードワード線DRWL2に対応する残りのダミーメモリセルは、ビット線/BL1,/BL2〜/BLmとそれぞれ結合される。
【0059】
ダミーメモリセルDMCは、ダミー抵抗素子TMRdおよびダミーアクセス素子ATRdを有する。ダミー抵抗素子TMRdの電気抵抗Rdは、MTJメモリセルMCの記憶データレベル“1”および“0”にそれぞれ対応する電気抵抗RaxおよびRminの中間値に、すなわちRmax>Rd>Rminに設定される。ダミーアクセス素子ATRdは、MTJメモリセルのアクセス素子と同様に、代表的には電界効果型トランジスタで構成される。したがって、以下においては、ダミーアクセス素子をダミーアクセストランジスタATRdとも称する。
【0060】
さらに、ダミーメモリセルの行にそれぞれ対応して、ダミーライトワード線DWWL1,DWWL2が配置される。なお、ダミー抵抗素子TMRdの構造によっては、ダミーライトワード線の配置は不要となるが、メモリアレイ上での形状の連続性を確保して製造プロセスの複雑化を避けるために、ライトワード線WWLと同様に設計されたダミーライトワード線DWWL1,DWWL2が設けられる。
【0061】
データ読出時において、行選択結果に応じて奇数行が選択されて、ビット線/BL1〜/BLmの各々とMTJメモリセルMCとが結合される場合には、ダミーリードワード線DRWL1が活性化されて、ビット線BL1〜BLmの各々とダミーメモリセルDMCとが結合される。反対に、偶数行が選択されて、ビット線BL1〜BLmの各々と、MTJメモリセルMCとが結合される場合には、ダミーリードワード線DRWL2が活性化されて、ビット線/BL1〜/BLmの各々と、ダミーメモリセルDMCとが結合される。
【0062】
ダミーリードワード線DRWL1およびDRWL2を総称して、ダミーリードワード線DRWLとも称する。また、以下においては、信号および信号線の高電圧状態(電源電圧Vcc1,Vcc2,Vcc3)および低電圧状態(接地電圧Vss)のそれぞれを、「Hレベル」および「Lレベル」とも称する。
【0063】
ワード線ドライバ30は、データ書込時において、選択されたメモリセル行(以下、「選択行」とも称する)に対応するライトワード線WWLの一端を、電源電圧Vcc3と結合する。上述したように、各ライトワード線WWLの他端は、領域40において接地電圧Vssと結合されるので、選択行のライトワード線WWL上に、ワード線ドライバ30から領域40へ向かう方向に、行方向のデータ書込電流Ipを流すことができる。一方、非選択のライトワード線は、ワード線ドライバ30によって、接地電圧Vssと結合される。
【0064】
データ読出時において、ワード線ドライバ30は、行選択結果に応じて、リードワード線RWLおよびダミーリードワード線DRWL1,DRWL2を選択的にHレベル(電源電圧Vcc1)に活性化する。
【0065】
第1番目から第m番目のメモリセル列にそれぞれ対応して、列選択を実行するためのライトコラム選択線WCSL1〜WCSLmおよびリードコラム選択線RCSL1〜RCSLmが設けられる。
【0066】
列デコーダ25は、コラムアドレスCAのデコード結果、すなわち列選択結果に応じて、データ書込時において、ライトコラム選択線WCSL1〜WCSLmのうちの1本を選択状態(Hレベル)に活性化する。データ読出時においては、列デコーダ25は、列選択結果に応じて、リードコラム選択線RCSL1〜RCSLmのうちの1本を選択状態(Hレベル)に活性化する。
【0067】
さらに、書込データを伝達するためのライトデータバス対WDBPと、読出データを伝達するためのリードデータバス対RDBPとが独立に配置される。ライトデータバス対WDBPは、互いに相補のライトデータバスWDBおよび/WDBを含み、リードデータバス対RDBPは、互いに相補のリードデータバスRDBおよび/RDBを含む。
【0068】
読出/書込制御回路50は、データ書込回路51Wと、データ読出回路51Rと、メモリセル列にそれぞれ対応して設けられる、リードコラム選択ゲートRCSG1〜RCSGmおよびライトコラム選択ゲートWCSG1〜WCSGmとを含む。
【0069】
メモリセル列にそれぞれ対応して配置される、リードコラム選択ゲートRCSG1〜RCSGmの各々およびライトコラム選択ゲートWCSG1〜WCSGmの各々は、それぞれ同様の構成を有するので、ビット線BL1,/BL1に対応して設けられる、リードコラム選択ゲートRCSG1およびライトコラム選択ゲートWCSG1の構成について代表的に説明する。
【0070】
リードコラム選択ゲートRCSG1は、リードデータバスRDBとビット線BL1との間に電気的に結合されるトランジスタスイッチと、リードデータバス/RDBとビット線/BL1との間に電気的に結合されるトランジスタスイッチとを有する。これらのトランジスタスイッチは、リードコラム選択線RCSL1の電圧に応じてオン・オフする。すなわち、リードコラム選択線RCSL1が選択状態(Hレベル)に活性化された場合には、リードコラム選択ゲートRCSG1は、リードデータバスRDBおよび/RDBをビット線BL1および/BL1とそれぞれ電気的に結合する。
【0071】
ライトコラム選択ゲートWCSG1は、リードコラム選択ゲートRCSG1と同様の構成を有し、ライトコラム選択線WCSL1の電圧に応じてオン・オフする2個のトランジスタスイッチを有する。ライトコラム選択線WCSL1が選択状態(Hレベル)に活性化された場合には、ライトコラム選択ゲートWCSG1は、ライトデータバスWDBおよび/WDBをビット線BL1および/BL1とそれぞれ電気的に結合する。
【0072】
なお、以下においては、リードコラム選択線RCSL1〜RCSLm、ライトコラム選択線WCSL1〜WCSLm、リードコラム選択ゲートRCSG1〜RCSGmおよびライトコラム選択ゲートWCSG1〜WCSGmをそれぞれ総称して、単に、リードコラム選択線RCSL、ライトコラム選択線WCSL、リードコラム選択ゲートRCSGおよびライトコラム選択ゲートWCSGとも称する。
【0073】
読出/書込制御回路60は、メモリセル列にそれぞれ対応して設けられる短絡スイッチトランジスタ62−1〜62−mを有する。短絡スイッチトランジスタ62−1〜62−mは、ライトコラム選択線WCSL1〜WCSLmにそれぞれ応答してオン/オフする。たとえば、短絡スイッチトランジスタ62−1は、第1番目のメモリセル列に対応して設けられ、ライトコラム選択線WCSL1の活性化(Hレベル)に応答して、ビット線BL1および/BL1の一端同士(ライトコラム選択ゲートWCSG1の反対側)を電気的に結合する。
【0074】
その他のメモリセル列に対応してそれぞれ設けられる短絡スイッチトランジスタ62−2〜62−mも同様に、ライトコラム選択線WCSL2〜WCSLmの活性化にそれぞれ応答して、対応するメモリセル列において、ビット線対BLPを構成するビット線BLおよび/BLの間を電気的に結合する。
【0075】
読出/書込制御回路60は、さらに、ビット線BL1,/BL1〜ビット線BLm,/BLmと接地電圧Vssとの間にそれぞれ設けられるプリチャージトランジスタ64−1a,64−1b〜64−ma,64−mbを有する。プリチャージトランジスタ64−1a,64−1b〜64−ma,64−mbは、ビット線プリチャージ信号BLPRの活性化に応答してオンすることにより、ビット線BL1,/BL1〜ビット線BLm,/BLmを接地電圧Vssにプリチャージする。
【0076】
なお、以下においては、短絡スイッチトランジスタ62−1〜62−mおよびプリチャージトランジスタ64−1a,64−1b〜64−ma,64−mbを、それぞれ総称して短絡スイッチトランジスタ62およびプリチャージトランジスタ64とも称する。
【0077】
コントロール回路5によって生成されるビット線プリチャージ信号BLPRは、MRAMデバイス1のアクティブ期間において、少なくともデータ読出実行前の所定期間においてHレベルに活性化される。一方、MRAMデバイス1のアクティブ期間のうちのデータ読出動作時およびデータ書込動作時においては、ビット線プリチャージ信号BLPRは、Lレベルに非活性化されて、プリチャージトランジスタ64はオフされる。
【0078】
次に、データ読出回路およびデータ書込回路の構成について説明する。
図3はデータ読出回路51Rの構成を示す回路図である。
【0079】
図3を参照して、データ読出回路51Rは、電源電圧Vcc1を受けて、一定電流I(Read)を内部ノードNs1およびNs2へそれぞれ供給するための定電流供給回路70および71と、内部ノードNs1とリードデータバスRDBの間に電気的に結合されるN型MOSトランジスタ73と、内部ノードNs2とリードデータバス/RDBとの間に電気的に結合されるN型MOSトランジスタ74と、内部ノードNs1およびNs2の間の電圧レベル差を増幅して読出データDOUTを出力する増幅器75とを有する。
【0080】
図4は、データ読出回路51Rに含まれる定電流供給回路70および71の構成を示す回路図である。定電流供給回路70および71の構成は同一であるので、図4においては、代表的に定電流供給回路70の構成が示される。
【0081】
図4を参照して、定電流供給回路70は、基準電圧Vrsを調整するための電圧調整回路100と、入力端子101および102と、電圧切換回路103と、電圧切換回路103によって伝達された制御電圧Vctrに応じた一定電流I(Raed)を内部ノードNs1に生成するための電流源104とを含む。
【0082】
電圧調整回路100は、通常動作時におけるデータ読出電流Isの電流量を設定するための基準電圧Vrsを生成する。入力端子101には、テストモード時において、センス電流Isの電流量を設定するためのテスト用基準電圧Vrtが入力される。入力端子102には、テストモード時にHレベルに活性化され、通常動作時にLレベルに非活性化されるテストエントリ信号TEが入力される。
【0083】
電圧切換回路103は、テストエントリ信号TEに応答して相補的にオンおよびオフするトランスファゲート107および108を有する。電圧切換回路103は、テストエントリ信号TEに応答して、通常動作時には電圧調整回路100からの基準電圧Vrsを、制御電圧VctrとしてノードN10に伝達する。一方、テストモード時においては、電圧切換回路103は、入力端子101に与えられたテスト用基準電圧Vrtを、制御電圧VctrとしてノードN10に伝達する。
【0084】
電流源104は、NチャネルMOSトランジスタ105およびPチャネルMOSトランジスタ106a,106bを有する。NチャネルMOSトランジスタ105およびPチャネルMOSトランジスタ106aは、電源電圧Vcc1と接地電圧Vssとの間に直列に接続される。NチャネルMOSトランジスタ105のゲートはノードN10と接続される。また、NチャネルMOSトランジスタ105およびPチャネルMOSトランジスタ106aの接続ノードは、PチャネルMOSトランジスタ106aおよび106bの各々のゲートと結合される。
【0085】
電流源104は、このようなカレントミラー構成によって、ノードN10の制御電圧Vctrに応じた一定電流I(Read)を内部ノードNs1に供給する。
【0086】
このような構成とすることにより、内部ノードNs1(Ns2)に流されるセンス電流Isの電流量は、通常動作時には電圧調整回路100が出力する基準電圧Vrsに応じて設定され、テストモード時においては、入力端子101に外部から入力されるテスト用基準電圧Vrtに応じて設定される。
【0087】
電圧調整回路100は、電圧調整部110と、チューニング入力部115とを有する。電圧調整部110は、チューニング入力部115での設定に応じて、基準電圧Vrsを調整する。
【0088】
電圧調整部110は、基準電圧Vrsを生成するノードN11および接地電圧Vssとの間に直列に結合されるPチャネルMOSトランジスタ120〜124と、オペアンプ125と、ノードN11および電源電圧Vcc1の間に電気的に結合されるPチャネルMOSトランジスタ126とを有する。オペアンプ125は、PチャネルMOSトランジスタ120および121の接続ノードN12の電圧Vαと所定電圧Vrs0との電圧差を増幅してトランジスタ126のゲートへ出力する。
【0089】
PチャネルMOSトランジスタ120〜124の各ゲートは、接地電圧Vssと結合される。これにより、トランジスタ120〜124の各々は、抵抗素子として作用する。オペアンプ125の出力によってPチャネルMOSトランジスタ126のゲート電圧を制御することによって、ノードN12の電圧が所定電圧Vrs0と等しくなるように基準電圧Vrsの電圧レベルは制御される。所定電圧Vrs0は、基準電圧Vrsを考慮して設定される。
【0090】
ここで、ノードN12の電圧Vαは、基準電圧Vrsを抵抗素子として作用するトランジスタ120〜124で分圧して得られる。この分圧比をα(α=Vrs/Vα)と定義すると、基準電圧Vrsは、オペアンプ125に入力される所定電圧Vrs0を用いて、Vrs=α×Vrs0で示される。
【0091】
分圧比αは、チューニング入力部115に対する外部入力に応じてプログラム可能な、ノードN11と接地電圧Vssとの間の抵抗値およびノードN12と接地電圧Vssとの間の抵抗値の比によって決定される。
【0092】
このように、基準電圧Vrsを直接プログラムせず、オペアンプ125への入力電圧に関する分圧比αをプログラムすることによって、基準電圧Vrsの応答性およびノイズ耐性を高めることができる。
【0093】
チューニング入力部115は、トランジスタ121〜123の各々と並列に設けられる、プログラム素子であるヒューズ素子およびトランスファーゲートの組を有する。たとえば、トランジスタ121と並列に、トランスファーゲート131およびヒューズ素子141が直列に接続されて配置される。トランジスタ122に対しては、直列に接続されるトランスファーゲート132およびヒューズ素子142が配置される。同様に、トランジスタ123と並列に、直列に接続されるトランスファーゲート133およびヒューズ素子143が配置される。
【0094】
ヒューズ素子141〜143は、外部からのレーザ光の入射、あるいはブロー入力ノード151〜153を介した外部からの高電圧信号の印加に応答してブローされて、導通状態から非導通状態に遷移する。
【0095】
チューニング入力部115は、さらに、センス電流のチューニングモード時に活性化される制御信号TTを受ける入力端子160と、チューニング信号TV1〜TV3をそれぞれ入力するための入力端子161〜163と、制御信号TTおよびチューニング信号TV1のレベルに応じてトランスファーゲート131のオン/オフを制御するための制御ゲート171と、制御信号TTおよびチューニング信号TV2のレベルに応じてトランスファーゲート132のオン/オフを制御するための制御ゲート172と、制御信号TTおよびチューニング信号TV3のレベルに応じてトランスファーゲート133のオン/オフを制御するための制御ゲート173とを有する。
【0096】
通常モード時においては、制御信号TTはLレベルに非活性化されるので、制御ゲート171〜173の出力信号はそれぞれHレベルに固定される。これに応答して、トランスファーゲート131〜133の各々はオンするので、分圧比αは、ヒューズ素子141〜143の状態(導通状態/非導通状態)に応じて決定される。
【0097】
一方、制御信号TTがHレベルに活性化されると、チューニング信号TV1〜TV3にそれぞれ応答して制御ゲート171〜173の出力信号をLレベルに設定して、対応するトランスファーゲート131〜133をオフさせることができる。たとえば、制御信号TTおよびチューニング信号TV1をHレベルに活性化することによって、トランスファーゲート131をオフすることができ、ヒューズ素子141をブローしたのと等価な状態を擬似的に作り出すことができる。同様に、ヒューズ素子142および143に対しても、擬似的なブロー状態(非通導状態)を作り出すことができる。
【0098】
この結果、チューニング入力部115において、制御信号TTおよびチューニング信号TV1〜TV3に応じて分圧比αを変化させて、センス電流量を調整するための基準電圧Vrsを可変に設定することができる。
【0099】
したがって、チューニングモード時においては、実際にヒューズブローを行なうことなく、デジタル信号の入力に応答して分圧比αを可逆的に調整してセンス電流量の調整を容易に実行することができる。
【0100】
さらに、チューニングモード終了後においては、チューニング結果に基づいてヒューズ素子を実際にブローすることにより、適切なセンス電流を得るための基準電圧Vrsを電圧調整回路100に不揮発的にプログラムすることができる。この結果、電圧調整回路100は、通常モード時には、ヒューズブローによってプログラムされた適切な基準電圧Vrsを生成するので、トンネル膜厚の製造ばらつき等が存在しても、十分なデータ読出マージンを適切に確保することができる。
【0101】
なお、分圧比αを設定するためのトランジスタの数は、図4に示された例に限られず、任意の複数個設けることができる。この場合においては、任意の複数個設けられた抵抗素子として機能するトランジスタと並列に、同様に制御されるトランスファーゲートとヒューズ素子との組および制御信号の入力端子を設ければ、基準電圧Vrsの設定レベルをさらに細密化することができる。
【0102】
また、図4の構成においては、プログラム素子として、ブロー後に非導通状態となるヒューズ素子を用いる構成を例示したが、ブロー後に導通状態となる、いわゆるアンチヒューズ素子を用いることも可能である。この場合には、チューニングテストを実行するためのトランスファーゲート131〜133の各々を、アンチヒューズ素子と並列に接続すれば、同様の効果を得ることができる。
【0103】
再び図3を参照して、N型MOSトランジスタ73および74の各々のゲートには基準電圧Vrrが与えられる。抵抗76および77は、内部ノードNs1およびNs2を接地電圧Vssにプルダウンするために設けられる。このような構成とすることにより、データ読出回路51Rは、データ読出時において、リードデータバスRDBおよび/RDBの各々に対して、図4に示した電圧調整回路100によって段階的かつ不揮発的に調整可能な一定電流I(Read)に応じたセンス電流Isを供給できる。
【0104】
データ読出時において、リードデータバスRDBおよび/RDBのそれぞれは、ビット線BLおよび/BLの一方ずつ、および選択メモリセルおよびダミーメモリセルの一方ずつを介して接地電圧Vssにプルダウンされる。したがって、データ読出回路51Rによって、内部ノードNs1およびNs2間の電圧差を増幅することによって、選択メモリセルの記憶データを読出すことができる。
【0105】
次に、データ書込回路の構成について説明する。
図5は、図2に示されるデータ書込回路51Wの構成を示す回路図である。
【0106】
図5を参照して、データ書込回路51Wは、一定電流I(write)を流すための定電流供給回路80と、カレントミラーを構成するPチャネルMOSトランジスタ81および82とを有する。これにより、内部ノードNw0への供給電流は、一定電流I(write)に応じて設定される。
【0107】
データ書込回路51Wは、さらに、内部ノードNw0を介して動作電流の供給を受けて動作するインバータ84、85および86を有する。インバータ84、85および86の各々は、電源電圧Vcc3および接地電圧Vssの供給を受けて動作する。
【0108】
インバータ84は、書込データDINの電圧レベルを反転してライトデータバスWDBに伝達する。インバータ85は、書込データDINの電圧レベルを反転してインバータ86の入力ノードに伝達する。インバータ86は、インバータ84の出力を反転してライトデータバス/WDBに伝達する。したがって、データ書込回路51Wは、書込データDINの電圧レベルに応じて、ライトデータバスWDBおよび/WDBの電圧を電源電圧Vcc3および接地電圧Vssの一方ずつに設定する。
【0109】
図6は、実施の形態1に従うMRAMデバイスにおけるデータ読出およびデータ書込動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0110】
まず、データ読出動作について説明する。
データ読出前において、リードデータバスRDB,/RDBは電源電圧Vcc1にプリチャージされ、ビット線BL,/BLは、接地電圧Vssにプリチャージされる。
【0111】
データ読出時においては、リードワード線RWLのうちの選択メモリセルに対応する1本が、行選択結果に応じて選択状態(Hレベル)に活性化される。この結果、選択メモリセルは、ビット線BLおよび/BLの一方と、接地電圧Vssとの間に電気的に結合される。また、ダミーリードワード線DRWL1およびDRWL2のいずれか一方が活性化されて、MTJメモリセルMCと非結合である、ビット線BLおよび/BLの他方は、ダミーメモリセルDMCと結合される。
【0112】
一方、ライトワード線WWLおよびライトコラム選択線WCSLはLレベル(接地電圧Vss)に非活性化される。ライトワード線WWLおよびライトデータバスWDB,/WDBには、電流は流されない。
【0113】
このように、データ読出時において、ビット線BLおよび/BLの各々は、抵抗体として作用する選択メモリセルもしくはダミーメモリセルDMCを介して、接地電圧Vssにプルダウンされる。さらに、選択メモリセル列のビット線BLおよび/BLの各々に対しては、データ読出回路51Rによってセンス電流Isが供給される。すでに説明したように、センス電流Isは、電圧調整回路100におけるヒューズブローによって、調整が可能である。
【0114】
この結果、選択メモリセルのトンネル膜を通過するセンス電流Isによって、ビット線BL,/BLおよびリードデータバスRDB,/RDBの一方ずつには、選択メモリセルのトンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗(Rmax,Rmin)に応じた電圧変化が生じる。同様に、ビット線BL,/BLおよびリードデータバスRDB,/RDBの他方ずつには、ダミーメモリセルDMCのダミー抵抗素子TMRdの電気抵抗Rdに応じた電圧変化が生じる。
【0115】
たとえば、選択メモリセルの記憶データレベルが“1”(電気抵抗Rmax)である場合には、メモリセルと結合されたビット線BLおよび/BLの一方には、ダミーメモリセルDMCと結合されたビット線BLおよび/BLの他方に生じる電圧変化ΔVmよりも大きい電圧変化ΔV1(ΔV1>ΔVm)が生じる。同様に、リードデータバスRDB,/RDBにおいても、電圧変化ΔVb1およびΔVbmが生じる(ΔVbm>ΔVb1)。
【0116】
このようにして生じたリードデータバスRDBおよび/RDBの間の電圧差をデータ読出回路51Rによって検知増幅して、読出データDOUTを出力することができる。
【0117】
また、ビット線BLおよび/BLのプリチャージ電圧を接地電圧Vssとしているので、非選択列において、選択行のリードワード線RWLが活性化に応答してターンオンしたアクセストランジスタを介して、ビット線BLおよび/BLから放電電流が生じることがない。この結果、ビット線BLおよび/BLにおける、プリチャージに伴う充放電による消費電力を削減できる。
【0118】
次に、データ書込時の動作について説明する。
列選択結果に対応したライトコラム選択線WCSLが選択状態(Hレベル)に活性化されて、対応するライトコラム選択ゲートWCSGがオンする。これに応じて、選択メモリセルに対応する選択列のビット線BLおよび/BLの一端ずつは、ライトデータバスWDBおよび/WDBとそれぞれ結合される。
【0119】
さらに、データ書込時においては、対応する短絡スイッチトランジスタ62がターンオンして、選択列のビット線BLおよび/BLの他端(ライトコラム選択ゲートWCSGの反対側)同士を短絡する。
【0120】
既に説明したように、データ書込回路51Wは、ライトデータバスWDBおよび/WDBを、電源電圧Vcc3および接地電圧Vssのいずれか一方ずつに設定する。たとえば、書込データDINのデータレベルがLレベルである場合には、ライトデータバスWDBにLレベルデータを書込むためのデータ書込電流−Iwが流される。データ書込電流−Iwは、ライトコラム選択ゲートWCSGを介して、選択列のビット線BLに供給される。
【0121】
選択列のビット線BLに流されるデータ書込電流−Iwは、短絡スイッチトランジスタ62によって折返される。これにより、他方のビット線/BLにおいては、反対方向のデータ書込電流+Iwが流される。ビット線/BLを流れるデータ書込電流+Iwは、ライトコラム選択ゲートWCSGを介してライトデータバス/WDBに伝達される。
【0122】
さらに、ライトワード線WWLのうちのいずれか1本が、行選択結果に応じて選択状態(Hレベル:電源電圧Vcc3)に活性化されて、データ書込電流Ipが流される。この結果、対応するライトワード線WWLおよびビット線BL(/BL)の両方にデータ書込電流が流された選択メモリセルに対して、データ書込が実行される。選択列のビット線BLおよび/BLを折返して流されるデータ書込電流±Iwの方向は、書込データDINのデータレベルに応じて反転される。
【0123】
データ書込時においては、リードワード線RWLは非選択状態(Lレベル)に維持される。また、データ書込時においてもビット線プリチャージ信号BLPRをHレベルへ活性化することによって、データ書込時におけるビット線BLおよび/BLの電圧は、データ読出時のプリチャージ電圧レベルに相当する接地電圧Vssに設定される。
【0124】
同様に、リードデータバスRDBおよび/RDBは、データ読出時のプリチャージ電圧に相当する電源電圧Vcc1に設定される。このように、非選択列に対応するビット線BL,/BLと、リードデータバスRDB,/RDBとのデータ書込時における電圧を、データ読出に備えたプリチャージ電圧と一致させることによって、データ読出前に新たなプリチャージ動作の実行が不要となり、データ読出動作を高速化することができる。
【0125】
次に、データ読出およびデータ書込回路系の電源電圧レベルについて説明する。データ書込時において、選択メモリセルのトンネル磁気抵抗素子TMRを磁化するために必要なデータ書込電流Ip、±Iwは、データ読出に必要なセンス電流Isよりも大きい。したがって、データ書込回路51Wの動作電源電圧であるVcc3は、データ読出回路51Rの動作電源電圧であるVcc1よりも高く設定される。
【0126】
たとえば、電源電圧Vcc3には、MRAMデバイス1外部から供給される外部電源電圧をそのまま適用し、さらに、この外部電源電圧を図示しない電圧降下回路によって降下させて、電源電圧Vcc1を発生する構成とすれば、上記のこれらの電源電圧Vcc1およびVcc3を効率的に供給することができる。
【0127】
このように、実施の形態1に従う構成によれば、データ読出時でのセンス電流Isを、外部入力に応じて不揮発的に調整できる。したがって、トンネル磁気抵抗素子TMRのトンネル膜厚の製造ばらつき等に対応して、十分なデータ読出動作マージンを確保することが可能である。また、電圧調整回路100において、外部からの電気信号の入力に応答して、ヒューズがブローされた状態を擬似的に作り出すことができるので、センス電流Isのチューニング作業を効率的に実行することができる。
【0128】
[実施の形態1の変形例]
実施の形態1の変形例では、調整時において、センス電流Isをモニタすることが可能な構成について説明する。
【0129】
図7は、実施の形態1の変形例に従う、定電流供給回路70および71の構成を示す回路図である。
【0130】
図7を参照して、実施の形態1の変形例に従う構成においては、データ読出回路51Rに含まれる定電流供給回路70(71)は、図4に示した構成に加えて、内部ノードNs1(Ns2)を流れる電流量をモニタするための電流モニタ部190をさらに含む点で異なる。定電流供給回路70および71のその他の部分は、図4に示した構成と同様であるので詳細な説明は繰返さない。また、データ読出回路51R中の定電流供給回路70および71を除く部分の構成も、図3に示したのと同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
【0131】
電流モニタ部190は、内部ノードNs1(Ns2)と接地電圧Vssとの間に直列に結合された、抵抗値が既知であるモニタ抵抗192およびトランジスタスイッチ194を有する。トランジスタスイッチ194のゲートには、テストエントリ信号TEが入力される。したがって、テストモードエントリ時において、モニタ抵抗192は、内部ノードNs1と接地電圧Vssとの間に電気的に結合される。
【0132】
実施の形態1の変形例に従う構成においては、内部ノードNs1に一定電流を供給するためのPチャネルMOSトランジスタ106bは、内部ノードNs1と、外部から電気的にコンタクト可能な端子180との間に電気的に結合される。端子180に対しては、通常動作時においては、電源電圧Vcc1が供給される。一方、テストモード時においては、端子180へは所定電圧が印加されて、それによって生じた電流が測定される。
【0133】
このような構成とすることにより、モニタ抵抗192の既知の抵抗値および端子180を介して計測されるノードNs1の電流から、定電流供給回路70(71)によって供給される電流量をモニタしながら、効率的にセンス電流Isの調整を行なうことが可能である。
【0134】
あるいは、トランジスタスイッチ194のゲートに対して、図4に示した制御信号TTを入力する構成とすれば、電圧調整回路100において、ヒューズがブローされた状態を擬似的に作り出してセンス電流Isのチューニングを実行する場合にも、同様の効果を得ることができる。
【0135】
図8は、モニタ抵抗192の構成例を示す回路図である。
図8を参照して、モニタ抵抗192は、たとえば、直並列に接続された(N×N)個(N:2以上の整数)のトンネル磁気抵抗素子TMRによって構成される。トンネル磁気抵抗素子TMRは、メモリアレイ10内において、MTJメモリセル内のトンネル磁気抵抗素子TMRと同様に作製されたものを用いる。
【0136】
このように、過大な電流が流れるおそれのあるモニタ抵抗192を、直列に接続された複数個のトンネル磁気抵抗素子TMRを含むように構成することによって、モニタ抵抗が破壊されるのを防止することができる。
【0137】
また、図8に示した構成によれば、モニタ抵抗192の電気抵抗を、MTJメモリセルと同等とすることができる。したがって、より通常動作時に近い条件の下で効率的にセンス電流Isの調整を行なうことが可能である。
【0138】
[実施の形態2]
実施の形態2においては、トンネル磁気抵抗素子TMR内のトンネル膜をスクリーニングするための欠陥加速加速試験(以下、「バーンイン試験」と称する)を効率的に実行するための構成について説明する。
【0139】
図9は、実施の形態2に従う定電流供給回路70および71の構成を示す回路図である。
【0140】
図9を参照して、実施の形態2に従う構成においては、定電流供給回路70および71の各々は、図4に示した構成と比較して、通常動作時(「通常動作モード」とも称する)における一定電流I(Read)を調整するための基準電圧Vrsnを生成する電圧調整回路100nと、バーンイン試験時(「バーンインモード」とも称する)における一定電流I(Read)を調整するための基準電圧Vrsbを生成する電圧調整回路100bとを含む点で異なる。
【0141】
さらに、実施の形態2に従う構成においては、定電流供給回路70および71の各々は、バーンインモード時にLレベルに活性化されるバーンインモード信号/BIMの入力を受ける入力端子200と、電圧切換回路205とをさらに含む。
【0142】
電圧調整回路100nおよび100bの各々は、図4に示された電圧調整回路100と同様の構成を有する。電圧調整回路100nは、ヒューズブロー入力および擬似ヒューズブローのための制御信号群に応じた基準電圧VrsnをノードN16へ出力する。電圧調整回路100bは、同様に、基準電圧VrsbをノードN11へ出力する。ただし、電圧調整回路100nおよび100bに対する、ヒューズブロー入力および擬似ヒューズブローのための制御信号群(図4における制御信号TTおよびチューニング信号TV1〜TV3に相当)は、それぞれ独立に設定される。
【0143】
電圧切換回路205は、バーンインモード信号/BIMに応答して相補的にオンおよびオフするトランスファゲート206および208を有する。電圧切換回路205は、バーンインモード信号/BIMに応答して、通常動作モードには電圧調整回路100nからの基準電圧VrsnをノードN14に伝達する。一方、電圧切換回路205は、バーンインモードには、電圧調整回路100bからの基準電圧VrsbをノードN14に伝達する。ノードN14に伝達された基準電圧Vrsb,Vrsnは、電圧切換回路103を介して、NチャネルMOSトランジスタ105のゲートに制御電圧Vctrとして伝達される。
【0144】
このような構成において、バーンインモードに対応する基準電圧Vrsbを、通常動作モードに対応する基準電圧Vrsnよりも高く設定することによって、バーンイン試験時においてトンネル磁気抵抗素子TMR中のトンネル膜を通過するトンネル電流(「バーンイン電流」とも称する)を、通常動作モードのデータ読出動作でトンネル膜を通過するセンス電流Isよりも大きくできる。これにより、各MTJメモリセルのトンネル膜に対して、通常動作モードよりも大きい電流ストレスを印加することができる。この結果、MRAMデバイスの信頼性向上のために必要な、トンネル膜の潜在的な欠陥を顕在化させる欠陥加速試験を効率的に実行できる。
【0145】
なお、バーンインモードに対応する基準電圧Vrsbは、テスト用基準電圧Vrtが入力される入力端子101と同様に設けられた、ノードN11と電気的に接続された入力端子(図示せず)を介して入力することも可能である。しかし、図4で説明した電圧調整回路100と同様の構成の電圧調整回路100bを用いることによって、バーンイン試験時のトンネル電流の調整を容易に行なうことができる。
【0146】
[実施の形態2の変形例1]
実施の形態2の変形例1においては、バーンイン試験を効率的に実行するための行選択および列選択動作について説明する。
【0147】
図10は、実施の形態2の変形例1に従う列デコーダの構成を示す回路図である。
【0148】
図10においては、列デコーダ25のうちの、リードコラム選択線RCSL1〜RCSLmの活性化を制御するリードコラムデコード部25Rの構成が示される。
【0149】
図10を参照して、リードコラムデコード部25Rは、メモリセル列にそれぞれ対応して設けられる、デコードユニットCDU1〜CDUm、制御ゲート210−1〜210−mおよびドライブゲート220−1〜220−mを有する。
【0150】
デコードユニットCDU1〜CDUmの各々は、コラムアドレスCAの入力を受けて、対応するメモリセル列が選択された場合に、その出力をHレベルに活性化する。制御ゲート210−1〜210−mの各々は、デコードユニットCDU1〜CDUmのうちの対応する1つの出力と、データ読出時にHレベルに活性化される制御信号REとを受けて、両者のNAND演算結果を出力する。このような構成とすることにより、デコードユニットCDU1〜CDUmを、ライトコラム選択線WCSL1〜WCSLmの活性化を制御するためのライトコラムデコード部(図示せず)との間で共有できる。
【0151】
ドライブゲート220−1〜220−mは、制御ゲート210−1〜210−mの出力と、テストコラム選択信号/TCS1〜/TCSmとのNAND論理演算結果に従って、リードコラム選択線RCSL1〜RCSLmを駆動する。
【0152】
制御信号REがLレベルに非活性化されるデータ書込時においては、列選択結果にかかわらず、制御ゲート210−1〜210−mの各々の出力は、Hレベルに固定される。テストコラム選択信号/TCS1〜/TCSmの各々は、バーンインモード以外においては、Hレベルに非活性化される。
【0153】
したがって、通常動作モードにおいて、リードコラムデコード部25Rは、データ書込時には、リードコラム選択線RCSL1〜RCSLmの各々をLレベルに非活性化する。一方、データ読出時には、リードコラムデコード部25Rは、制御ゲート210−1〜210−mからの出力信号がLレベルとなったメモリセル列、すなわち選択されたメモリセル列において、対応するリードコラム選択線RCSLをHレベルに活性化する。
【0154】
バーンインモードでは、テストコラム選択信号/TCS1〜/TCSmのうちの複数がLレベルに活性化される。これに対応して、複数のリードコラム選択線RCSLが強制的に活性化される。これにより、バーンイン試験時においては、複数のメモリセル列を強制的に選択することによって、多数のMTJメモリセルにおいて並列にトンネル電流を通過させて、効率的に短時間でバーンイン試験を実行できる。
【0155】
なお、図10においては、各メモリセル列ごとにテストコラム選択信号/TCS1〜/TCSmが独立に設定される例を示したが、メモリセル列全体を複数の列グループに分割して、テストコラム選択信号を列グループごとに設定してもよい。これにより、各列グループごとに、トンネル磁気抵抗素子TMR中のトンネル膜のバーンイン試験を実行できる。
【0156】
図11は、実施の形態2の変形例1に従うワード線ドライバの第1の構成例を示す回路図である。図11においては、ワード線ドライバ30のうちの、リードワード線RWL1〜RWLnおよびダミーリードワード線DRWL1,DRWL2の活性化を制御するリードワード線ドライブ部30Rの構成例が示される。
【0157】
図11を参照して、行デコーダ20は、メモリセル行およびダミーメモリセル行にそれぞれ対応して設けられる、デコードユニットRDU1〜RDUn、RDUd1、RDUd2を含む。各デコードユニットは、ロウアドレスRAの入力を受けて、対応するメモリセル行もしくはダミーメモリセル行が選択された場合に、その出力をHレベルに活性化する。
【0158】
リードワード線ドライブ部30Rは、メモリセル行およびダミーメモリセル行にそれぞれ対応して設けられる、制御ゲート230−1〜230−n,230−d1,230−d2およびドライブゲート240−1〜240−n,240−d1,240−d2を有する。
【0159】
制御ゲート230−1〜230−n,230−d1,230−d2の各々は、対応するデコードユニットの出力と、制御信号REとを受けて、両者のNAND演算結果を出力する。ドライブゲート240−1〜240−n,240−d1,240−d2は、制御ゲート230−1〜230−n,230−d1,230−d2の出力と、テストロウ選択信号/TRS1〜/TRSn,/TRSd1,/TRSd2とのNAND論理演算結果に従って、リードワード線RWL1〜RWLnおよびダミーリードワード線DRWL1,DRWL2を駆動する。
【0160】
制御信号REがLレベルに非活性化されるデータ書込時においては、行選択結果にかかわらず、制御ゲート230−1〜230−n,230−d1,230−d2の各々の出力は、Hレベルに固定される。テストロウ選択信号/TRS1〜/TRSn,/TRSd1,/TRSd2の各々は、バーンインモード以外においては、Hレベルに非活性化される。
【0161】
したがって、通常動作モードにおいて、リードワード線ドライブ部30Rは、データ書込時には、リードワード線RWL1〜RWLnおよびダミーリードワード線DRWL1,DRWL2の各々をLレベルに非活性化する。一方、データ読出時には、リードワード線ドライブ部30Rは、対応する制御ゲートからの出力信号がLレベルとなったメモリセル行およびダミーメモリセル行、すなわち選択されたメモリセル行およびダミーメモリセル行において、対応するリードワード線RWLおよびダミーリードワード線DRWLをHレベルに活性化する。
【0162】
バーンインモードでは、少なくともテストロウ選択信号/TRS1〜/TRSnのうちの複数がLレベルに活性化される。これに対応して、複数のリードワード線RWLが強制的に活性化される。これにより、バーンイン試験時においては、複数のメモリセル行を強制的に選択することによって、多数のMTJメモリセルにおいて並列にトンネル電流を通過させて、効率的に短時間でバーンイン試験を実行できる。
【0163】
なお、図11においては、各メモリセル行およびダミーメモリセル行ごとにテストコラム選択信号およびテストロウ選択信号が独立に設定される例を示したが、メモリセル行およびダミーメモリセル行全体を複数の行グループに分割して、テストロウ選択信号を行グループごとに設定してもよい。これにより、各行グループごとに、トンネル磁気抵抗素子TMR中のトンネル膜のバーンイン試験を実行できる。
【0164】
図12は、実施の形態2の変形例1に従うワード線ドライバの第2の構成例を示す回路図である。図12においても、ワード線ドライバ30のうちのリードワード線ドライブ部30Rの他の構成例が示される。
【0165】
図12を参照して、第2の構成例に従うリードワード線ドライブ部30Rにおいては、リードワード線RWL1〜RWLnおよびダミーリードワード線DRWL1,DRWL2にそれぞれ対応して、各々がインバータで構成されるドライブゲート250−1〜250−n,250−d1,250−d2が配置される。ドライブゲート250−1〜250−n,250−d1,250−d2の各々は、電源ノード262から動作電圧の供給を受けて動作する。
【0166】
ドライブゲート250−1〜250−n,250−d1,250−d2の各々は、制御ゲート230−1〜230−n,230−d1,230−d2のうちの対応する1つの制御ゲートの出力を反転して、対応するリードワード線RWLもしくはダミーリードワード線DRWLを駆動する。
【0167】
したがって、図12に示されるリードワード線ドライブ部30Rの動作は、図11に示されたワード線ドライブ部の通常動作時における動作と同様である。
【0168】
電源ノード262に対しては、バーンインモードでは、通常動作モードよりも高い電源電圧が供給される。たとえば、通常動作モードで電源ノード262へ電源電圧Vcc2が与えられる場合には、バーンインモードではそれよりも高い電圧Vcc2♯が電源ノード262へ与えられる。
【0169】
このような構成とすることにより、バーンインモードにおいて、トンネル電流を通過させるためのアクセストランジスタまたはダミーアクセストランジスタのゲート電圧を、通常動作モードよりも高く設定することができる。これにより、アクセストランジスタおよびダミーアクセストランジスタのオン抵抗が障害となって、バーンインモードにおけるトンネル電流が減少することを防止できる。この結果、バーンイン試験において、通常動作モードよりも大きなトンネル電流を流すことができるので、トンネル膜のバーンイン試験を効率的に実行できる。また、図12の構成において、ドライブゲート250−1〜250−n,250−d1,250−d2に代えて、図11に示したドライブゲート240−1〜240−n,240−d1,240−d2を配置して、これらのドライブゲートの動作電圧を電源ノード262から供給する構成としてもよい。
【0170】
[実施の形態2の変形例2]
データ読出時におけるセンス電流経路のRC負荷を軽減することによって、データ読出に必要な電圧変化を速やかに生じさせて、MRAMデバイスのデータ読出を高速化することができる。実施の形態2の変形例2においては、このような目的で採用される、いわゆるリードゲート構成のメモリアレイに対して、バーンイン試験を効率的に実行する技術について説明する。
【0171】
[リードゲート構成のメモリアレイ]
図13は、リードゲート構成を有するメモリアレイおよびその周辺回路の構成を示す回路図である。
【0172】
図13を参照して、リードゲート構成のメモリアレイにおいては、図2に示した構成と比較して、メモリセル列にそれぞれ対応して、リードドライブ選択ゲートRCDG1〜RCDGmおよびリードゲートRG1〜RGmがさらに配置される。なお、以下においては、リードゲートRG1〜RGmおよびリードドライブ選択ゲートRCDG1〜RCDGmをそれぞれ総称して、単に、リードゲートRGおよびリードドライブ選択ゲートRCDGとも称する。
【0173】
各メモリセル列において、リードドライブ選択ゲートRCDGおよびリードゲートRGは同様の構成を有するので、ビット線BL1,/BL1に対応して設けられる、リードドライブ選択ゲートRCDG1およびリードゲートRG1、およびライトコラム選択ゲートWCSG1の構成について代表的に説明する。
【0174】
リードドライブ選択ゲートRCDG1は、ビット線BL1および/BL1と電源電圧Vcc2との間にそれぞれ電気的に結合されるトランジスタスイッチを含む。これらのトランジスタスイッチは、リードコラム選択線RCSL1の電圧に応じてオン・オフする。すなわち、リードコラム選択線RCSL1が選択状態(Hレベル)に活性化された場合には、リードドライブ選択ゲートRCDG1は、ビット線BL1および/BL1を電源電圧Vcc2と電気的に結合する。
【0175】
リードコラム選択ゲートRCSG1およびリードゲートRG1は、リードデータバスRDB,/RDBと、接地電圧Vssとの間に直列に結合される。リードコラム選択ゲートRCSG1は、リードデータバスRDBとノードN1aとの間に電気的に結合されるトランジスタスイッチと、リードデータバス/RDBとノードN1bとの間に電気的に結合されるトランジスタスイッチとを有する。これらのトランジスタスイッチは、リードコラム選択線RCSL1の電圧に応じてオン・オフする。すなわち、リードコラム選択線RCSL1が選択状態(Hレベル)に活性化された場合には、リードコラム選択ゲートRCSG1は、リードデータバスRDBおよび/RDBをノードN1aおよびN1bとそれぞれ電気的に結合する。
【0176】
リードゲートRG1は、ノードN1aおよびノードN1bと接地電圧Vssとの間にそれぞれ電気的に結合される、N型MOSトランジスタQ11およびQ12を有する。トランジスタQ11およびQ12のゲートは、ビット線/BL1およびBL1とそれぞれ結合される。したがって、ノードN1aおよびN1bの電圧は、ビット線/BL1およびBL1の電圧にそれぞれ応じた駆動力で、接地電圧Vssに駆動される。
【0177】
具体的には、ビット線BL1の電圧がビット線/BL1の電圧よりも高い場合には、トランジスタQ12によって、ノードN1bがより強く接地電圧Vssに駆動されるので、ノードN1aの電圧はノードN1bの電圧よりも高くなる。反対に、ビット線BL1の電圧が、ビット線/BL1の電圧よりも低い場合には、ノードN1bの電圧がノードN1aの電圧よりも高くなる。
【0178】
メモリアレイ10のその他の部分の構成は、図2と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
【0179】
図14は、リードゲート構成を有するMRAMデバイスにおけるデータ読出およびデータ書込動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0180】
図14を参照して、データ読出前において、リードデータバスRDB,/RDBおよびビット線BL,/BLは、図6に示したのと同様にプリチャージされる。さらに、データ読出時における、ライトワード線WWL、リードワード線RWL、リードコラム選択線RCSL,ライトコラム選択線WCSLの制御についても、図6に示したのと同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
【0181】
これにより、データ読出時において、ビット線BLおよび/BLの各々は、抵抗体として作用する選択メモリセルもしくはダミーメモリセルDMCを介して、接地電圧Vssにプルダウンされる。さらに、選択メモリセル列においては、リードドライブ選択ゲートRCDGによって、対応するビット線BLおよび/BLの各々は、電源電圧Vcc2にプルアップされている。したがって、ビット線BLおよび/BLの電圧は、プルアップ力(Vcc2へ)とプルダウン力(Vssへ)とのバランス、言い換えれば抵抗体である選択メモリセルもしくはダミーメモリセルの電気抵抗の大小に応じて決定される。
【0182】
たとえば、選択メモリセルの記憶データレベルが“1”(電気抵抗Rmax)である場合には、メモリセルと結合されたビット線BLおよび/BLの一方には、ダミーメモリセルDMCと結合されたビット線BLおよび/BLの他方に生じる電圧変化ΔVmよりも大きい電圧変化ΔV1が生じる。選択メモリセルに対応するビット線対BLPを構成するビット線BLおよび/BLの電圧間の相対関係は、読出された記憶データのレベルに応じて変化する。このような、ビット線BLおよび/BLの間の電圧差に応じて、リードゲートRGによってリードデータバスRDBおよび/RDBの電位が駆動される。
【0183】
たとえば、ビット線BLの電圧がビット線/BLの電圧よりも高い場合には、リードゲートRGによって、リードデータバス/RDBの方が、リードデータバスRDBよりもより強く接地電圧Vss側に駆動される(図14における電圧変化ΔVb1>ΔVbm)。
【0184】
このようにして生じたリードデータバスRDBおよび/RDBの間の電圧差をデータ読出回路51Rによって増幅して、Hレベルの読出データDOUTを出力することができる。
【0185】
反対に、選択メモリセルが“0”(電気抵抗Rmin)を保持する場合、すなわちビット線/BLの電圧がビット線BLの電圧よりも高い場合には、リードゲートRGによって、リードデータバスRDBの方が、リードデータバス/RDBよりもより強く接地電圧Vss側に駆動される。このようにして生じたリードデータバスRDBおよび/RDBの間の電圧差に基づいて、Lレベルの読出データDOUTを出力することができる。
【0186】
このように、リードゲートRGを介してリードデータバスRDBおよび/RDBの電位を駆動する構成とすることによって、寄生容量の大きいリードデータバスRDBおよび/RDBを、選択メモリセル(またはダミーメモリセル)およびビット線を流れるセンス電流経路から除外してデータ読出を実行することかできる。これにより、選択メモリセルおよびダミーメモリセルを通過するセンス電流経路のRC負荷を軽減して、データ読出に必要な電圧変化をビット線BLおよび/BLに速やかに生じさせることができる。これにより、データ読出を高速に行なって、MRAMデバイスへのアクセスを高速化できる。
【0187】
さらに、MTJメモリセル中のトンネル磁気抵抗素子TMRの両端印加電圧を抑制するために、データ読出時にビット線BLおよび/BLをプルアップする電源電圧Vcc2は決定される。一般的に、トンネル磁気抵抗素子のトンネルバリアである絶縁膜の信頼性を考慮すれば、このバイアス電圧が約400mV以下となるように設定する必要がある。この結果、MTJメモリセルの動作信頼性を確保した上で、データ読出の高速化を図ることができる。
【0188】
また、ビット線振幅を小さくしてトンネル磁気抵抗素子の両端印加電圧を抑制するとともに、リードデータバスRDB,/RDBの振幅電圧を大きくするために、データ読出回路51Rの動作電源電圧であるVcc1は、ビット線BL,/BLのプルアップ電圧であるVcc2よりも高く、すなわちVcc1>Vcc2に設定される。電源電圧Vcc2についても、電源電圧Vcc1と同様に、図示しない電圧降下回路を用いて供給することができる。
【0189】
データ書込時における動作については、図6と同様であるので詳細な説明は繰返さない。
【0190】
[リードゲート構成のメモリアレイにおけるバーンイン試験]
次に、このようなリードゲート構成のメモリアレイにおけるトンネル膜のバーーンイン試験について説明する。
【0191】
たとえば、図13に示した構成において、バーンインモードにおいて、ビット線BLおよび/BLのプルアップ電圧をVcc2からVcc2#に上昇させることによって、バーンイン試験時におけるトンネル電流を通常動作モード時よりも大きく設定することができる。しかし、このようなバーンイン試験では、バーンインモードにおけるトンネル電流を直接的に調整することが困難である。
【0192】
再び図13を参照して、バーンイン試験においては、MTJメモリセルに対して通常動作モードよりも大きなトンネル電流を通過させることを目的としている。したがって、実施の形態2の変形例2に従う構成においては、データ読出回路51Rを用いるのではなく、供給電流量の調整機能を有するデータ書込回路51Wによっても、ビット線BLおよび/BLを介して、バーンイン試験のためのトンネル電流をMTJメモリセルに供給することができる。特に、データ書込回路51Wの動作電圧である電源電圧Vcc3は、通常動作モードでのビット線プルアップに用いられる電源電圧Vcc2およびデータ読出回路の動作電圧である電源電圧Vcc1よりも高いので、より効率的に大きなトンネル電流を生じさせることができる。
【0193】
このようなバーンイン試験を行なうためには、バーンインモードにおいて、ライトコラム選択線WCSL1〜WCSLmの少なくとも一部を活性化した上で、リードコラム選択線RCSL1〜RCSLmの各々を非活性化させる必要がある。これにより、リードワード線RWLが活性化されたメモリセル行およびダミーリードワード線DRWLが活性化されたダミーメモリセル行の各MTJメモリセルに対して、ライトデータバス対WDBPおよび対応するビット線BL,/BLを介して、データ書込回路51Wからトンネル電流を供給できる。
【0194】
図15および16は、実施の形態2の変形例2に従う列デコーダ25の構成を示す回路図である。図15には、列デコーダ25のうちのリードコラムデコード部25Rの構成が示される。
【0195】
図15を参照して、実施の形態2の変形例2に従うリードコラムデコード部25Rは、図10に示したリードコラムデコード部25Rの構成と比較して、ドライブゲート220−1〜220−mに代えて、ドライブゲート260−1〜260−mを有する点で異なる。その他の部分の構成は、図10と同様であるので詳細な説明は繰り返さない。
【0196】
ドライブゲート260−1〜260−mの各々は、制御ゲート210−1〜210−mのうちの対応する1つの制御ゲートからの出力と、バーンインモード信号BIMのNOR演算結果に応じて、対応するリードコラム選択線RCSLを活性化する。
【0197】
したがって、バーンインモード信号BIMがHレベルに設定されるバーンイン試験時においては、リードコラム選択線RCSL1〜RCSLmの各々はLレベルに非活性化される。一方、通常動作モード(バーンインモード信号BIM=Lレベル)におけるリードコラム選択線RCSL1〜RCSLmの活性化制御は、図10に示したリードコラムデコード部25Rと同様である。
【0198】
図16には、列デコーダ25のうちの、ライトコラム選択線WCSL1〜WCSLmの活性化を制御するための、ライトコラムデコード部25Wの構成が示される。
【0199】
図16を参照して、ライトコラムデコード部25Wは、リードコラムデコード部25Rと共用するデコードユニットCDU1〜CDUmと、メモリセル列にそれぞれ対応して設けられる制御ゲート270−1〜270−mおよびドライブゲート280−1〜280−mを有する。
【0200】
制御ゲート270−1〜270−mの各々は、デコードユニットCDU1〜CDUmのうちの対応する1つの出力と、データ書込時にHレベルに活性化される制御信号WEとを受けて、両者のNAND演算結果を出力する。ドライブゲート280−1〜280−mは、制御ゲート270−1〜270−mの出力と、テストコラム選択信号/TCS1〜/TCSmとのNAND論理演算結果に従って、ライトコラム選択線WCSL1〜WCSLmを駆動する。
【0201】
制御信号WEがLレベルに非活性化されるデータ読出時においては、列選択結果にかかわらず、制御ゲート270−1〜270−mの各々の出力はHレベルに固定される。テストコラム選択信号/TCS1〜/TCSmの設定については、図10で説明したのと同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
【0202】
したがって、通常動作モードにおいて、ライトコラムデコード部25Wは、データ読出時には、ライトコラム選択線WCSL1〜WCSLmの各々をLレベルに非活性化する。一方、データ書込時には、ライトコラムデコード部25Wは、選択されたメモリセル列において、対応するライトコラム選択線WCSLをHレベルに活性化する。
【0203】
バーンインモードでは、テストコラム選択信号/TCS1〜/TCSmに応答して、複数のライトコラム選択線WCSLが強制的に活性化される。これにより、バーンイン試験時においては、複数のメモリセル列を強制的に選択して、対応するビット線対群と、ライトデータバス対WDBPとが接続される。図5で説明したように、ライトデータバス対WDBPの一方は、データ書込回路51Wによって電源電圧Vcc3に設定されるので、選択されたメモリセル列に対応するMTJメモリセルにおいて並列にトンネル電流を通過させて、効率的にバーンイン試験を行なうことができる。
【0204】
このようなバーンイン試験においては、データ書込回路による供給電流量を、通常動作モードとバーンインモードとで異なるレベルに設定できる構成とすることにより、バーンイン試験時にトンネル膜に印加する電流ストレスを容易に調整することが可能となる。
【0205】
図17は、実施の形態2の変形例2に従うデータ書込回路52Wの構成を示す回路図である。図17に示されるデータ書込回路52Wは、図13に示された構成において、データ書込回路51Wに代えて配置することができる。
【0206】
図17を参照して、実施の形態2の変形例2に従うデータ書込回路52Wは、図5に示したデータ書込回路51Wの構成と比較して、定電流供給回路80に代えて、定電流供給回路80♯を含む点で異なる。その他の部分の構成および動作は、データ書込回路51Wと同様であるので詳細な説明は繰返さない。
【0207】
定電流供給回路80♯は、図4に示した定電流供給回路70および71と同様の構成を有し、入力端子300および302と、電圧調整回路100wと、電圧切換回路304と、NチャネルMOSトランジスタ301とを有する。
【0208】
電圧調整回路100wは、図4に示した電圧調整回路100と同様の構成を有し、外部からのヒューズブロー入力および制御信号に応じた基準電圧VrwをノードN22へ出力する。入力端子300には、バーンイン試験時にLレベルに活性化されるバーンインモード信号/BIMが入力される。入力端子302はノードN24と電気的に結合されて、バーンイン試験時に用いられる基準電圧Vrwbの入力を受ける。
【0209】
電圧切換回路304は、バーンインモード信号/BIMに応答して、ノードN22およびN24の一方をノードN20と接続することによって、ノードN20に外部から調整可能な制御電圧Vctwを生成する。バーンインモードには、入力端子302に入力された基準電圧Vrwbが制御電圧VctwとしてノードN20へ伝達され、通常動作モードには、電圧調整回路100wからの基準電圧Vrwが制御電圧VctwとしてノードN20へ伝達される。
【0210】
NチャネルMOSトランジスタ301は、電源電圧Vcc3および接地電圧Vssの間に、PチャネルMOSトランジスタ82と直列に接続されて、そのゲートはノードN20と接続される。NチャネルMOSトランジスタ301およびPチャネルMOSトランジスタ82の接続ノードは、PチャネルMOSトランジスタ81および82の各ゲートと接続される。
【0211】
このような構成とすることにより、内部ノードNw0に供給される電流量I(write)は、ノードN20に伝達される制御電圧Vctwに応じて変化する。したがって、通常動作モードにおけるデータ書込電流±Iwを外部入力に応答して調整するとともに、バーンイン試験時におけるトンネル電流を、入力端子302へ印加される基準電圧Vrwbによって調整することが可能である。この結果、バーンイン試験におけるトンネル膜の電流ストレスを外部から調整することが可能となる。
【0212】
なお、入力端子302に代えて図9に示した電圧調整回路100bを配置して、ノードN24へ基準電圧Vrwbを生成する構成とすることも可能である。
【0213】
[実施の形態2の変形例3]
実施の形態2においては、通常動作モードとバーンインモードとにおいて、トンネル膜を通過するトンネル電流を独立に設定および調整可能な構成について説明した。これに対して、実施の形態2の変形例3においては、通常動作モード(データ読出時)とバーンインモードとの間で、トンネル膜に印加される電流ストレス比を一定に維持できる構成について説明する。
【0214】
図18は、実施の形態2の変形例3に従うバーンインモード用の電圧調整回路310の構成を示す回路図である。図18に示された電圧調整回路310は、たとえば、図9に示した定電流供給回路70および71の構成において、電圧調整回路100bに代えて配置される。
【0215】
図18を参照して、実施の形態2の変形例3に従う電圧調整回路310は、通常動作モード用の電圧調整回路100nが出力する基準電圧Vrsnを受けて、基準電圧Vrsnを所定比率K倍(K:1より大きい実数)して基準電圧Vrsbを生成する。
【0216】
電圧調整回路310は、オペアンプ312と、PチャネルMOSトランジスタ315と、抵抗素子316および318を含む。PチャネルMOSトランジスタ315は、電源電圧Vcc1と、バーンインモードに対応する基準電圧Vrsbを生成するノードN16との間に電気的に結合される。抵抗素子316および318は、ノードN16と接地電圧Vssの間に直列に接続される。オペアンプ312は、電圧調整回路100nからの基準電圧Vrsnと抵抗素子R1およびR2の接続ノードN26の電圧差を増幅してPチャネルMOSトランジスタ315のゲートに入力する。
【0217】
このような構成とすることにより、バーンインモードに対応する基準電圧Vrsbは、下式(1)で示される。
【0218】
Vrsb=(R1+R2)/R2×Vrsn…(1)
すなわち、上述した所定比率Kは、K=(R1+R2)/R2で示される。たとえば、抵抗素子R2を可変抵抗で形成することによって、この所定比率Kを調整することが可能となる。
【0219】
このような構成とすることにより、バーンイン試験でのトンネル電流は、通常動作時のトンネル電流と一定の関係を有するようになるので、通常動作モード(データ読出時)とバーンインモードとの間で、トンネル膜に印加される電流ストレスを所望の所定比率に設定できる。
【0220】
[実施の形態2の変形例4]
メモリアレイ10上に、選択メモリセルと比較するためのダミーメモリセルを配置した構成においては、複数のMTJメモリセルに対して、1個のダミーメモリセルが配置される。たとえば、図2および図13に示されたメモリアレイ構成においては、各メモリセル列ごとに2個のダミーメモリセルが配置されるので、(n/2)個のMTJメモリセル列ごとに1個のダミーメモリセルが配置される。
【0221】
このため、通常のMTJメモリセルのアクセス回数と比較して、ダミーメモリセルに対するアクセス頻度が高くなる。したがって、バーンイン試験において、ダミーメモリセルに対して、より厳しいスクリーニングを実行する必要がある。すなわち、バーンイン試験では、ダミーメモリセルに対して、MTJメモリセルよりも厳しい電流ストレスを印加して、ダミーメモリセルの潜在欠陥を適切に顕在化する必要がある。
【0222】
したがって、実施の形態2の変形例4においては、バーンイン試験時において、MTJメモリセルの通過電流量または電流通過時間を、ダミーメモリセルよりも大きくまたは長く設定することが可能な構成について説明する。
【0223】
図19は、実施の形態2の変形例4に従うリードワード線ドライブ部の第1の構成例を示す回路図である。
【0224】
図19を参照して、実施の形態2の変形例4の第1の構成例に従うリードワード線ドライブ部30Rは、図12に示したリードワード線ドライブ部30Rの構成と比較して、電源ノード262と独立に設けられた電源ノード320と、電源スイッチ回路330とをさらに有する点で異なる。その他の部分の構成は、図12に示したリードワード線ドライブ部30Rと同様であるので詳細な説明は繰返さない。
【0225】
電源ノード320は、リードワード線RWL1〜RWLnにそれぞれ対応するドライブゲート250−1〜250−nへ動作電圧を供給するための電源ノード262から独立して設けられ、ダミーリードワード線DRWL1およびDRWL2ににそれぞれ対応するドライブゲート250−d1および250−d2に対して動作電圧を供給する。
【0226】
電源スイッチ回路330は、バーンインモード信号BIMに応答して、電源ノード262および265の一方を電源ノード320と選択的に接続する。電源スイッチ回路330は、通常動作時においては、電源ノード262電源ノード320とを電気的に結合する。これにより、通常動作モードにおいては、リードワード線RWLおよびダミーリードワード線DRWL1,DRWL2の活性化時における電圧レベルは同一であるので、選択メモリセルおよびダミーメモリセルの通過電流(すなわちセンス電流Is)のレベルも同等となる。
【0227】
一方、バーンインモードにおいては、電源スイッチ回路330は、電源ノード265と電源ノード320とを電気的に結合する。電源ノード265に対しては、電源ノード262よりも高い電源電圧が入力される。たとえば、電源ノード262へ電源電圧Vcc1が入力される場合には、電源ノード265に対しては、それよりも高い電源電圧Vcc1♯(Vcc1♯>Vcc1)が入力され、電源ノード262へ電源電圧Vcc2が入力される場合には、電源ノード265に対しては、それよりも高い電源電圧Vcc2♯(Vcc2♯>Vcc2)が入力される。
【0228】
これにより、バーンイン試験時においては、活性化されたダミーリードワード線DRWL1,DRWL2の電圧は、活性化されたリードワード線RWLの電圧よりも高くなる。したがって、ダミーアクセストランジスタATRdのゲート電圧は、MTJメモリセル内のアクセストランジスタATRのゲート電圧よりも高く設定される。
【0229】
この結果、バーンイン試験において、ダミーメモリセルの通過電流をMTJメモリセルの通過電流よりも大きくすることができるので、ダミーメモリセルに対して、MTJメモリセルよりも高い電流ストレスを印加して、ダミーメモリセルの潜在欠陥を適切に顕在化することができる。
【0230】
図20は、実施の形態2の変形例4に従うリードワード線ドライブ部の第2の構成例を示す回路図である。
【0231】
図20を参照して、実施の形態2の変形例4の第2の構成例に従うリードワード線ドライブ部30Rは、図19に示されたリードワード線ドライブ部と比較して、ドライブゲート250−1〜250−n,250−d1,250−d2に代えて、図11に示したドライブゲート240−1〜240−n,240−d1,240−d2を含む点で異なる。その他の部分の構成は、図19に示したワード線ドライブ部と同様であるので詳細な説明は繰返さない。
【0232】
リードワード線RWL1〜RWDnにそれぞれ対応するドライブゲート240−1〜240−nの各々には、制御ゲート230−1〜230−nのうちの対応する1つの制御ゲートの出力と、ノーマル行テスト選択信号/TRSNとが入力される。
【0233】
一方、ダミーリードワード線DRWL1およびDRWL2に対応するドライブゲート240−d1および240−d2に対しては、制御ゲート230−d1および230−d2のうちの対応する1つの制御ゲートの出力と、ダミー行テスト選択信号/TRSDが入力される。ノーマル行テスト選択信号/TRSNおよびダミー行テスト選択信号/TRSDは、バーンインモードにおいて、所定期間ずつLレベルへ活性化される。
【0234】
バーンインモードにおいて、ドライブゲート240−1〜240−nは、ノーマル行テスト選択信号/TRSNの活性化に応答して、対応するリードワード線RWLをHレベルに活性化する。ドライブゲート240−d1および240−d2は、ダミー行テスト選択信号/TRSDの活性化に応答して、対応するダミーリードワード線DRWLをHレベルに活性化する。
【0235】
一方、通常動作モードにおいては、ノーマル行テスト選択信号/TRSNおよびダミー行テスト選択信号/TRSDは、Hレベルに設定されるので、リードワード線RWLおよびダミーリードワード線DRWLは、行選択結果に応じて活性化される。
【0236】
図21は、ノーマル行テスト選択信号/TRSNおよびダミー行テスト選択信号/TRSDの活性化期間を示す波形図である。
【0237】
図21を参照して、ダミー行テスト選択信号/TRSDの活性化期間は、ノーマル行テスト選択信号/TRSNの活性化期間よりも長く設定される。たとえば、時刻tbにおいて、ノーマル行テスト選択信号/TRSNとダミー行テスト選択信号/TRSDの各々がLレベルに活性化されると、ノーマル行テスト選択信号/TRSNは、時間Tnが経過した時刻tbにおいて、再び非活性化(Hレベル)される。一方、ダミー行テスト選択信号/TRSDは、時間Tnよりも長い時間Td経過後の時刻tdにおいて、再び非活性化(Hレベル)される。
【0238】
したがって、バーンイン試験において、ダミーメモリセルDMC中のダミーアクセストランジスタATRdのオン時間は、MTJメモリセルMC中のアクセストランジスタATRのオン時間よりも長く設定されるので、ダミーメモリセルの電流通過時間は、MTJメモリセルの電流通過時間よりも長く設定される。この結果、通常動作モードでMTJメモリセルよりもアクセス頻度の高いダミーメモリセルに対して、バーンインモードにおいて、より大きな電流ストレスを与えて、潜在欠陥の加速試験を行なうことが可能である。
【0239】
なお、図19および図20にそれぞれ示されたリードワード線ドライブ部の構成を組合せて、バーンインモードにおけるダミーメモリセルの通過電流量および電流通過時間の両方を、MTJメモリセルと異なる値に設定してもよい。一般的に、電流ストレスは、通過電流量と当該電流の通過時間との積(以下、「ストレス積」とも称する)で示されるので、たとえば、M個(M:2以上の整数)のMTJメモリセルごとに1個のダミーメモリセルが配置される構成においては、バーンイン試験でのダミーメモリセルへのストレス積を、MTJメモリセルのM倍となるように調整すればよい。これにより、バーンイン試験において、ダミーメモリセルと通常のMTJメモリセルとのアクセス頻度の違いに応じた電流ストレスを印加することができる。
【0240】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0241】
【発明の効果】
請求項1に記載の薄膜磁性体記憶装置は、データ読出時に磁気記憶部(トンネル磁気抵抗素子)を通過する電流量を外部入力に応じて調整できる。したがって、磁気記憶部の製造ばらつき等が存在しても、十分なデータ読出マージンを確保することができる。また、動作テスト時において、電流供給部が出力する一定電流を外部から測定できるため、データ読出時に磁気記憶部(トンネル磁気抵抗素子)を通過する電流量を調整するための動作テストを効率的に実行できる。さらに、動作テスト時にモニタ抵抗に過大電流が流れて破壊されることを防止できる。
【0245】
請求項2から4に記載の薄膜磁性体記憶装置は、バーンイン試験に相当する別の動作モードにおいて、磁気記憶部(トンネル磁気抵抗素子)の通過電流量を通常動作モードよりも大きく設定できる。したがって、磁気記憶部の潜在欠陥を効果的に顕在化させて、MRAMデバイスの信頼性を向上させるためのバーンイン試験(欠陥加速試験)を効率的に実行できる。
【0246】
請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置は、バーンイン試験に相当する別の動作モードにおいて、複数のメモリセル列に対応して並列に、磁気記憶部に電流を通過させることができる。したがって、請求項6に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果に加えて、効率的に短時間でバーンイン試験を実行できる。
【0247】
請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置は、バーンイン試験に相当する別の動作モードにおいて、複数のメモリセル行に対応して並列に、磁気記憶部に電流を通過させることができる。したがって、請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果に加えて、効率的に短時間でバーンイン試験を実行できる。
【0248】
請求項およびに記載の薄膜磁性体記憶装置は、請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果に加えて、バーンイン試験に相当する別の動作モードにおける磁気記憶部の通過電流量を、外部入力に応じて容易に調整できる。
【0249】
請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置は、請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果に加えて、通常動作モード(データ読出時)とバーンインモードとの間で、磁気記憶部に印加される電流ストレスを所望の所定比率に自動的に設定できる。
【0250】
請求項10から12に記載の薄膜磁性体記憶装置は、ダミーメモリセルとの比較によって動作マージンの高いデータ読出を実行可能な構成において、通常のメモリセルよりもアクセス頻度の高いダミーメモリセルの潜在欠陥を適切に顕在化することができる。
【0251】
請求項13に記載の薄膜磁性体記憶装置は、請求項10に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果に加えて、ダミーメモリセルと通常メモリセルとのアクセス頻度の違いに応じた電流ストレスをバーンイン試験で印加することができる。
【0252】
請求項14に記載の薄膜磁性体記憶装置は、請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果に加えて、通常動作モードに磁気記憶部に印加される電圧を抑制して動作信頼性を向上させるとともに、バーンイン試験時には、磁気記憶部に十分な電流を通過させて、バーンイン試験を効率的に実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に従うMRAMデバイス1の全体構成を示す概略ブロック図である。
【図2】 図1に示されるメモリアレイおよびその周辺回路の構成を示す回路図である。
【図3】 図2に示されるデータ読出回路の構成を示す回路図である。
【図4】 図3に示される定電流供給回路70および71の構成を示す回路図である。
【図5】 図2に示されるデータ書込回路の構成を示す回路図である。
【図6】 実施の形態1に従うMRAMデバイスにおけるデータ読出およびデータ書込動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】 実施の形態1の変形例に従う、定電流供給回路70および71の構成を示す回路図である。
【図8】 図7に示されたモニタ抵抗の構成例を示す回路図である。
【図9】 実施の形態2に従う定電流供給回路70および71の構成を示す回路図である。
【図10】 実施の形態2の変形例1に従う列デコーダの構成を示す回路図である。
【図11】 実施の形態2の変形例1に従うワード線ドライバの第1の構成例を示す回路図である。
【図12】 実施の形態2の変形例1に従うワード線ドライバの第2の構成例を示す回路図である。
【図13】 リードゲート構成を有するメモリアレイおよびその周辺回路の構成を示す回路図である。
【図14】 リードゲート構成を有するMRAMデバイスにおけるデータ読出およびデータ書込動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図15】 実施の形態2の変形例2に従う列デコーダのうちのリードコラムデコード部の構成を示す回路図である。
【図16】 実施の形態2の変形例2に従う列デコーダのうちのライトコラムデコード部のの構成を示す回路図である。
【図17】 実施の形態2の変形例2に従うデータ書込回路の構成を示す回路図である。
【図18】 実施の形態2の変形例3に従うバーンインモード用の電圧調整回路310の構成を示す回路図である。
【図19】 実施の形態2の変形例4に従うリードワード線ドライブ部の第1の構成例を示す回路図である。
【図20】 実施の形態2の変形例4に従うリードワード線ドライブ部の第2の構成例を示す回路図である。
【図21】 図20に示されるノーマル行テスト選択信号およびダミー行テスト選択信号の活性化期間を示す波形図である。
【図22】 磁気トンネル接合部を有するメモリセル(以下、単に「MTJメモリセル」とも称する)の構成を示す概略図である。
【図23】 MTJメモリセルからのデータ読出動作を説明する概念図である。
【図24】 MTJメモリセルに対するデータ書込動作を説明する概念図である。
【図25】 データ書込時におけるデータ書込電流とトンネル磁気抵抗素子の磁化方向との関係を説明する概念図である。
【符号の説明】
1 MRAMデバイス、10 メモリアレイ、20 行デコーダ、25 列デコーダ、25R リードコラムデコード部、25W ライトコラムデコード部、30 ワード線ドライバ、30R リードワード線ドライブ部、50,60 読出/書込制御回路、51W,52W データ書込回路、51R データ読出回路、70,71,80 定電流供給回路、100,100b,100n,100w,310 電圧調整回路、110 電圧調整部、115 チューニング入力部、141〜143 ヒューズ素子、190 電流モニタ部、192 モニタ抵抗、262,265,320 電源ノード、330 電源スイッチ回路、/TCS1〜/TCSm テストコラム選択信号、/TRS1〜/TRSn,/TRSd1,/TRSd2 テストロウ選択信号、/TRSD ダミー行テスト選択信号、/TRSN ノーマル行テスト選択信号、ATR アクセストランジスタ、ATRd ダミーアクセストランジスタ、BIM,/BIM バーンインモード信号、BL,/BL ビット線、CDU1〜CDUm,RDU1〜RDUn,RDUd1,RDUd2 デコードユニット、DMC ダミーメモリセル、DRWL ダミーリードワード線、Ip,±Iw データ書込電流、Is センス電流(データ読出電流)、MC MTJメモリセル、RCDG1〜RCDGm リードドライブ選択ゲート、RCSG1〜RCSGm リードコラム選択ゲート、RCSL1〜RCSLm リードコラム選択線、RDB,/RDB リードデータバス、TB トンネルバリア、TMR トンネル磁気抵抗素子、TMRd ダミー抵抗素子、Vcc1,Vcc2,Vcc3 電源電圧、Vss 接地電圧、WCSG1〜WCSGm ライトコラム選択ゲート、WCSL1〜WCSLm ライトコラム選択線、WDB,/WDB ライトデータバス、WWL ライトワード線。

Claims (14)

  1. 各々がデータ記憶を実行する複数のメモリセルと、
    各々が前記複数のメモリセルの所定区分ごとに配置される複数のデータ線とを備え、
    各前記メモリセルは、
    記憶データのレベルに応じた方向に磁化されて、磁化方向に応じて異なる電気抵抗を有する磁気記憶部と、
    前記複数のデータ線のうちの対応する1本および第1の電圧の間に前記磁気記憶部と直列に電気的に結合されて、少なくともデータ読出対象に選択された選択メモリセルにおいてターンオンされるアクセス素子とを含み、
    前記複数のデータ線のうちの前記選択メモリセルに対応するデータ線を内部ノードと電気的に結合するための選択ゲートと、
    前記選択メモリセルの前記記憶データを読出すためのデータ読出回路とをさらに備え、
    前記データ読出回路は、
    第2の電圧と前記内部ノードとの間に電気的に結合されて、外部入力に応じて不揮発的に調整可能な制御電圧に応じた一定電流を前記内部ノードへ供給するための定電流回路と、
    前記内部ノードの電圧に応じて読出データを生成する電圧増幅回路とを含
    前記定電流回路は、
    前記制御電圧に応じた前記一定電流を出力するための電流源回路と、
    動作テスト時において、外部から調整電圧の入力を受ける第1の端子と、
    前記動作テスト時において、前記調整電圧を前記制御電圧として前記電流源回路に伝達するための電圧切換部と、
    前記動作テスト時において、前記一定電流を検出するための電流モニタ部とを含み、
    前記電流モニタ部は、
    前記動作テスト時において、前記内部ノードと前記第1の電圧の間に電気的に結合されるモニタ抵抗部と、
    前記動作テスト時において、前記内部ノードの電流を外部から測定可能な第2の端子とを有し、
    前記モニタ抵抗部は、前記内部ノードおよび前記第1の電圧の間に直列に接続される、各々が前記磁気記憶部と同様に作製された複数の磁気抵抗素子を有する、薄膜磁性体記憶装置。
  2. 各々がデータ記憶を実行する複数のメモリセルと、
    各々が前記複数のメモリセルの所定区分ごとに配置される複数のデータ線とを備え、
    各前記メモリセルは、
    記憶データのレベルに応じて、第1および第2の電気抵抗のいずれかを有する磁気記憶部と、
    前記複数のデータ線のうちの対応する1本および第1の電圧の間に前記磁気記憶部と直列に電気的に結合されて、選択的にターンオンされるアクセス素子とを含み、
    前記アクセス素子のターンオンに応答して前記磁気記憶部を通過する電流を供給するための電流供給回路をさらに備え、
    前記電流供給回路は、通常動作モードの読出時においては、第1の一定電流を少なくとも1本のデータ線へ供給し、別の動作モードにおいては、前記第1の一定電流より大きい第2の一定電流を少なくとも1本のデータ線へ供給
    前記磁気記憶部は、
    固定された方向に磁化された第1の磁性体層と、
    前記記憶データのレベルに応じた方向に磁化される第2の磁性体層と、
    前記第1および第2の磁性体層の間に形成される絶縁膜とを有し、
    前記別の動作モードは、前記絶縁膜の潜在欠陥を加速するための欠陥加速試験に相当する、薄膜磁性体記憶装置。
  3. 前記アクセス素子がターンオンされたメモリセルにおいて、前記別の動作モード時に前記絶縁膜の両端に印加される電圧差は、前記通常動作時よりも大きい、請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  4. 前記アクセス素子は、前記磁気記憶部と直列に接続される電界効果型トランジスタを有し、
    前記アクセス素子がターンオンされたメモリセルにおいて、前記別の動作モード時での前記電界効果型トランジスタのゲート印加電圧は、前記電界効果型トランジスタのオン抵抗が前記通常動作モードよりも減少するように設定される、請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  5. 前記複数のメモリセルは行列状に配置され、
    前記複数のデータ線は、メモリセル列にそれぞれ対応して配置され、
    前記薄膜磁性体記憶装置は、列選択結果に応じて、前記電流供給回路と前記複数のデータ線との間の接続を制御するための選択ゲート回路をさらに備え、
    前記選択ゲート回路は、前記別の動作モードにおいては、前記複数のデータ線のうちのN本(N:2以上の整数)のデータ線を前記電流供給回路と接続し、前記通常動作モードにおいては、前記複数のデータ線のうちのデータ読出対象に選択されたメモリセルに対応する1本を前記電流供給回路と接続する、請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  6. 前記複数のメモリセルは行列状に配置され、
    前記薄膜磁性体記憶装置は、メモリセル行単位で前記アクセス素子のオン・オフを制御するための行選択部をさらに備え、
    前記行選択部は、前記別の動作モードにおいては、M個(M:2以上の整数)のメモリセル行に対応するアクセス素子群の各々をターンオンさせ、前記通常動作モードにおいては、データ読出対象に選択されたメモリセルに対応する1個のメモリセル行に対応するアクセス素子群の各々をターンオンさせる、請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  7. 前記電流供給回路は、
    制御電圧に応じた一定電流を前記少なくとも1本のデータ線へ出力する電流源回路と、
    前記第1の一定電流に対応する第1の基準電圧を調整するための第1の電圧調整回路と、
    前記第2の一定電流に対応する第2の基準電圧を調整するための第2の電圧調整回路と、
    動作モードに応じて、前記第1および第2の基準電圧のいずれか一方を前記制御電圧として前記電流源回路に伝達するための電圧切換回路とを含む、請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  8. 前記第1の電圧調整回路は、第1の外部入力に応答して、前記第1の基準電圧を不揮発的に調整し、
    前記第2の電圧調整回路は、第2の外部入力に応答して、前記第2の基準電圧を不揮発的に調整する、請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  9. 前記第1の電圧調整回路は、外部入力に応答して、前記第1の基準電圧を不揮発的に調整し、
    前記第2の電圧調整回路は、前記第1の電圧調整回路からの前記第1の基準電圧と前記第2の基準電圧との比が所定値となるように、前記第2の基準電圧を生成する、請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  10. 前記複数のメモリセルのうちのM個(M:2以上の複数)ごとに設けられるダミーメモリセルをさらに備え、
    前記ダミーメモリセルは、
    前記第1および第2の電気抵抗の間の中間的な電気抵抗を有するダミー磁気記憶部と、
    前記複数のデータ線のうちの1本と前記第1の電圧との間に、前記ダミー磁気記憶部と直列に電気的に結合されて、選択的にターンオンされるダミーアクセス素子とを含み、
    前記別の動作モードにおいて、前記ダミー磁気記憶部に印加される電流ストレスは、前記複数のメモリセルのうちの少なくとも1つのテスト対象メモリセルの各々において前記磁気記憶部に印加される電流ストレスよりも大きい、請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  11. 前記ドライバ回路は、前記別の動作モードにおいて、前記ダミー磁気記憶部を第3の一定電流が通過する時間と前記第3の一定電流との積を、前記テスト対象メモリセルの前記磁気記憶部を前記第2の一定電流が通過する時間と前記第2の一定電流との積のM倍に設定する、請求項10に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  12. 前記アクセス素子および前記ダミーアクセス素子の各々はは、第1および第2の電界効果型トランジスタでそれぞれ構成され、
    前記薄膜磁性体記憶装置は、前記アクセス素子および前記ダミーアクセス素子のオンおよびオフを制御するためのドライバ回路をさらに備え、
    前記ドライバ回路は、前記別の動作モードにおいて、前記複数のメモリセルのうちの少なくとも1つのテスト対象メモリセルの各々に含まれる第1の電界効果型トランジスタおよび前記第2の電界効果型トランジスタのそれぞれのゲート電圧を、前記第2の電界効果型トランジスタのオン抵抗が前記第1の電界効果型トランジスタのオン抵抗よりも小さくなるように設定する、請求項10に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  13. 前記薄膜磁性体記憶装置は、前記アクセス素子および前記ダミーアクセス素子のオンおよびオフを制御するためのドライバ回路をさらに備え、
    前記ドライバ回路は、前記別の動作モードにおいて、前記前記ダミーアクセス素子のオン時間を、前記テスト対象メモリセルの各々における前記アクセス素子のオン期間よりも長く設定する、請求項10に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  14. 前記電流供給回路は、
    前記通常動作モードのデータ読出時において、前記少なくとも1本のデータ線を前記第1の電圧よりも高い第2の電圧と結合するための読出駆動部と、
    前記第2の電圧よりも高い第3の電圧の供給を受けて動作する、前記通常動作モードのデータ書込時において、データ書込対象に選択されたメモリセルの前記磁気記憶部を前記記憶データのレベルに応じて磁化するためのデータ書込電流を生成するためのデータ書込回路とを含み、
    前記薄膜磁性体記憶装置は、前記電流供給回路と前記複数のデータ線との間の接続を制御するための選択ゲート回路をさらに備え、
    前記選択ゲート回路は、前記通常動作モードにおいては、前記読出駆動部および前記データ書込回路の一方と、前記複数のデータ線のうちの選択されたメモリセルに対応する少なくとも1本とを接続し、前記別の動作モードにおいては、前記データ書込回路と前記複数のデータ線のうちの少なくとも1本とを接続し、
    前記データ書込回路は、前記別の動作モードにおいて、前記第2の一定電流を供給する、請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置。
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