JP3899536B2 - パチンコ機の稼働状態検知装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機の各種の装置の稼働状態に応じて、その予防保全の時期や異常の発生状態を報知することができるパチンコ機の稼働状態検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば自動車や航空機などの人命に関わる分野では、信頼性が必要とされ、これを高めるために予防保全が行われている。この予防保全とは、ある部品や機械が使用され始めてから、一定の期間(例えば実験や統計等によって定められた一定の期間)が経過すると、その部品や機械の調子にかかわらず交換するという技術である。
【0003】
一方、パチンコ機においては、人命に関わることはないが、機械の調子が悪くなると、売り上げが減少したり、顧客満足度を低下させたりする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、これを防止するために、上述した一定期間毎の部品や機械の交換という予防保全を行えば、部品や機械の故障による不具合は解消することができるが、故障していない部品や機械も一律に交換することになるので、コストの増大を招くという問題がある。
【0005】
しかも、パチンコ機は、代替え周期が極端に短いものがあったり、不人気で稼働率が低いものがあったりするので、定期的に部品や機械を交換するという予防保全は取り入れにくいという独特な問題もある。
また、これとは別に、故障とまでは言えないが、何等かの異常が頻繁に見られる場合がある。例えば遊技球の発射装置の場合には、その調整が悪かったり、消耗したりすると、発射回数が減少して遊技性が低下して、結果として売り上げの低下を招くという問題がある。同様なことは、賞品球払出装置や、遊技盤面における遊技球のひっかかり等にも言える。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、パチンコ機の稼働状態にあった予防保全時期を報知するとともに、故障とまでも言えないような異常の発生を検知して報知することができるパチンコ機の稼働状態検知装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1の発明は、
パチンコ機を構成する各種の装置のうち、一部の装置における稼働状態を検知する稼働状態検知手段と、該稼働状態検知手段によって検知された前記装置の稼働状態を記憶する稼働状態記憶手段と、該稼働状態記憶手段によって記憶された前記装置の稼働状態が、予防保全を行なうための所定の稼働状態に達したか否かを各装置毎に判定する予防保全判定手段と、該予防保全判定手段によって、前記装置が前記予防保全を行なうための所定の稼働状態に達したと判断された場合は、その旨を各装置毎に報知する予防保全報知手段と、稼働状態リセット指示に応じて、前記稼働状態記憶手段に記憶された前記稼働状態のうち、前記予防保全を行なうための所定の稼働状態に達したと判定された稼働状態のみをクリアする稼働状態リセット手段と、前記パチンコ機を構成する各種の装置のうち、前記一部以外の装置における異常の発生を検知する異常検知手段と、該異常検知手段によって検知された前記装置の異常を記憶する異常記憶手段と、該異常記憶手段によって記憶された前記装置の異常の状態が、異常を報知するための所定の状態に達したか否かを各装置毎に判定する異常報知判定手段と、該異常報知判定手段によって、前記装置が前記異常を報知するための所定の状態に達したと判断された場合は、その旨を各装置毎に報知する異常報知手段と、異常リセット指示に応じて、前記異常記憶手段に記憶された前記異常のうち、前記異常を報知するための所定の状態に達したと判定された異常のみをクリアする異常リセット手段と、を備えたことを特徴とするパチンコ機の稼働状態検知装置を要旨とする。
請求項2の発明は、
パチンコ機を構成する各種の装置の一つである遊技球を発射する発射装置における稼働状態を検知する稼働状態検知手段と、該稼働状態検知手段によって検知された前記発射装置の稼働状態を記憶する稼働状態記憶手段と、該稼働状態記憶手段によって記憶された前記発射装置の稼働状態が、予防保全を行なうための所定の稼働状態に達したか否かを判定する予防保全判定手段と、前記発射装置における異常の発生を検知する異常検知手段と、
該異常検知手段によって検知された前記発射装置の異常を記憶する異常記憶手段と、該異常記憶手段によって記憶された前記発射装置の異常の状態が、異常を報知するための所定の状態に達したか否かを判定する異常報知判定手段と、前記予防保全判定手段によって、前記発射装置が前記予防保全を行なうための所定の稼働状態に達したと判断された場合は、その旨を報知するとともに、前記異常報知判定手段によって、前記発射装置が前記異常を報知するための所定の状態に達したと判断された場合は、その旨を報知する報知手段と、前記予防保全判定手段によって、前記発射装置の稼働状態が、前記予防保全を行なうための所定の稼働状態に達したと判断され、且つ、前記異常報知判定手段によって、その発射装置の異常の状態が、前記異常を報知するための所定の状態に達したと判断された場合は、前記報知手段における報知を、前記異常を報知するための所定の状態に達した旨の報知のみに制限する報知制限手段と、を備えたことを特徴とするパチンコ機の稼働状態検知装置を要旨とする。
請求項3の発明は、
前記パチンコ機は、前記発射装置と、前記発射装置から発射された遊技球の通路である発射通路と、前記発射通路内の遊技球のうち、発射時の速度が所定値以下であるものを回収するリターン通路とを備え、前記異常検知手段は、前記リターン通路を通る遊技球を、前記発射装置の異常として検知することを特徴とする請求項2記載のパチンコ機の稼働状態検知装置を要旨とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1〜3の発明では、稼働状態検知手段によって、パチンコ機を構成する各種の装置における稼働状態を検知し、この検知された装置の稼働状態を稼働状態記憶手段によって記憶してゆく。そして、記憶された装置の稼働状態が予防保全を行なうための所定の稼働状態に達したか否かを、予防保全判定手段によって判定し、その装置がこの予防保全を行なうための所定の稼働状態に達したと判断された場合は、予防保全報知手段によって、その旨を報知する。
【0012】
つまり、本発明では、パチンコ機の装置の稼働状態がある基準値に達した場合には、その装置の予防保全を行なう旨を報知するので、例えば、清掃、点検、交換等を指示する旨を報知するので、パチンコ機が突然に故障して使用できなくなる可能性が少なくなり、パチンコ機の信頼性が向上するという効果がある。即ち、機械の調子が悪くなることを未然に防止できるので、常に顧客満足度を高く維持することができる。
【0013】
また、一定の期間が経過したら部品や装置を取り替えるという様な対策をとる必要がないため、パチンコ機の維持コストを低減できる。更に、代替え周期が極端に短いものや、不人気で稼働率が低いものに対しても、有効にコストを低減できるという利点がある。
【0014】
尚、前記装置としては、発射装置、賞品球払出装置、電動チューリップやアタッカを含む役物等が挙げられる。前記稼働状態として、例えば連続的に動く装置に対しては、装置の稼働時間を採用できる。
【0015】
ここで、連続的に動く装置としては、発射装置や一部の役物等が挙げられる。前記稼働状態として、例えば間欠的に動く装置に対しては、装置の稼働回数を採用できる。ここで、間欠的に動く装置としては、電動チューリップ、アタッカ、入賞した時に動作する一部の役物、賞品球払出装置等が挙げられる。
【0016】
請求項1〜3の発明では、異常検知手段によって、パチンコ機を構成する各種の装置における異常の発生を検知し、この検知された装置の異常を異常記憶手段によって記憶してゆく。そして、記憶された装置の異常の状態が異常を報知するための所定の状態に達したか否かを、異常報知判定手段によって判定し、異常を報知するための所定の状態に達したと判断された場合は、異常報知手段によってその旨を報知する。
【0017】
つまり、本発明では、パチンコ機の装置の異常の状態、例えば異常の発生する回数や頻度等が、ある基準値に達した場合には、その装置の異常を報知するので、異常を報知された装置の点検や整備等を行なうことにより、装置の故障を発生を未然に防止することができる。そのため、パチンコ機の信頼性が向上するので、遊技性が低下することがなく、常に顧客満足度を高く維持することができる。
【0018】
尚、前記装置としては、発射装置、賞品球払出装置、玉供給装置、遊技盤面上の釘等が挙げられる。異常を報知するための条件として、装置の異常の発生回数を採用できる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明のパチンコ機の稼働状態検知装置の好適な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、予防保全及び異常検出を行なう装置であり、本実施例が適用されるパチンコ機は、カードにて遊技球を払い出すことができるいわゆるCR機である。尚、図2は、CR機を表側から示したものであり、図3はそれを裏側から示したものである。
【0020】
a)図2に示す様に、CR機は、カードユニット1が側方に配置される遊技台2であり、遊技台2は、略4角形状の枠3と該枠3の略中央に配置された遊技盤4と遊技盤4を覆うガラスを備えた(金枠と呼ばれる)扉6とから構成されている。
【0021】
遊技盤4には、複数の入賞口5、5a,5b(5と総称する)が設けられており、各入賞口5には、入賞口5に入賞した遊技球(入賞球)を検知するために、近接センサである賞球スイッチ8(図6参照)が配置されている。
前記入賞口5のうち、略中央の入賞口5aは普通電動役物として構成されており、所定の条件が満たされると、普通電動役物用ソレノイド9(図6参照)によって、所定期間その左右のアーム5a1が開かれる。また、入賞口5aの下方の入賞口5bは、左右に長い開口部を有する大入賞口であり、所定の条件が満たされると、大入賞口用ソレノイド11(図6参照)によって、所定期間その開口部を覆う蓋5b1が開かれる。
【0022】
また、遊技台2の前面に配置された扉6の開閉状態は、扉6が開かれるとオン(ON)される扉開放スイッチ13(図6参照)にて検知される。
尚、パチンコ機には、異常の発生を店側に知らせるために、各々呼出スイッチ15(図6参照)が取り付けられている。
【0023】
図3に示す様に、CR機の裏側の上側には、遊技球を溜めるタンク17が設けられ、その下側には遊技球をタンク17から下流側に案内するタンクレール19が設けられている。また、タンクレール19の下方には、タンク17が空の状態を検知する補給スイッチ21が設けられている。尚、パチンコ機に遊技球を供給するためのこれらの装置を玉供給装置22と総称する。
【0024】
前記タンクレール19の下流側(図の右側)には、入賞した入賞口5の種類に応じて賞品球を払い出す賞品球払出装置23が設けられ、該賞品球払出装置23の下方には、入賞口5に入った入賞球の有無をチェックするセーフ装置25が設けられている。
【0025】
前記賞品球払出装置23は、図4(a)に示す様に、タンクレール19からの賞品球を導入する賞品球通路27と、回転して賞品球を1個づつ通過させるモーターカム29と、モータカム29を回転させる排出モータ31(図3参照)と、モーターカム29の回転を停止させるモーターカムストッパ33と、モーターカムストッパ33を制御する排出ソレノイド35と、払い出される賞品球を検知する排出スイッチ37とを備えている。
【0026】
一方、セーフ装置25は、図4(b)に示す様に、入賞球を案内するセーフ玉通路39と、セーフ玉通路39を開閉するストッパーテコ41と、ストッパーテコ41にて停止させられた入賞球を検知するセーフ玉スイッチ43と、ストッパーテコ41を回動させるセーフ玉ソレノイド45とを備えている。
【0027】
尚、前記賞品球払出装置23及びセーフ装置25等を制御するために、図3に示す様に、メイン制御回路24とサブ制御回路26とが設けられているが、以下これらを制御用コンピュータ28(図6参照)と総称する。
また、図3の左側下方には、遊技球を発射する発射装置47が設けられており、この発射装置47には、遊技球を打ち出す際の強弱を調節するハンドル49(図2参照)と、所定の回転数で回転する発射モータ51と、発射される遊技球をカウントする発射球検知スイッチ53(図6参照)とが備えられている。
【0028】
また、図2に示す様に、この発射装置47に連設して設けられた発射通路55には、十分な速度を得られず発射通路55を戻るリターン球を下皿57に案内するリターン通路59が設けられており、このリターン通路59にはリターン球をカウントするリターン球検知スイッチ61(図6参照)が配置されている。
【0029】
特に本実施例では、予防保全及び異常検出を行なうために、前記遊技盤4の左上部には、遊技盤4の稼働状態を報知するために、図5(a)に示す様な遊技盤用報知装置71が取り付けられている。つまり、遊技盤用報知装置71には、制御用コンピュータ28の状態、普通電動役物用ソレノイド9及び大入賞口用ソレノイド11の駆動状態(即ち役物の駆動状態)、扉開放スイッチ13及び呼出スイッチ15の操作状態(即ち釘等の異常により扉が開けられたり呼び出しが行われた状態)を示すために、各装置毎に、正常を知らせるグリーンLED71aと異常(メンテナンス要)を知らせるレッドLED71bとが配置されている。そして、装置が正常の場合は、グリーンLED71aが点灯し、メンテナンスが必要な場合はレッドLED71bが点灯し、異常な場合は、レッドLED71bが点滅する。
【0030】
同様に、扉6の左上部には、図5(b)に示す様な枠用報知装置73が取り付けられている。この枠用報知装置73も、発射装置47,賞品球払出装置23,玉供給装置22毎に、正常を知らせるグリーンLED73aと異常(メンテナンス要)を知らせるレッドLED73bとが配置されたものである。そして、装置が正常の場合は、グリーンLED73aが点灯し、メンテナンスが必要な場合はレッドLED73bが点灯し、異常な場合は、レッドLED73bが点滅する。
【0031】
b)次に、前記制御用コンピュータ28について説明する。
図6に示す様に、制御用コンピュータ28は、周知のCPU28a、ROM28b、RAM28c、バックアップRAM28d,入出力部28e、及びそれらを接続するバスライン28fを備えたマイクロコンピュータとして構成されている。
【0032】
この入出力部28eには、各賞球スイッチ8,扉開放スイッチ13,呼出スイッチ15,補給スイッチ21,排出スイッチ37,セーフ玉スイッチ43,発射球検知スイッチ53,リターン球検知スイッチ61等が接続され、その信号が入力される。また、入出力部28eには、普通電動役物用ソレノイド9,大入賞口用ソレノイド11,排出モータ31,排出ソレノイド35,セーフ玉ソレノイド45,発射モータ51,遊技盤用報知装置71,枠用報知装置73等が接続され、それらに制御信号が送られる。尚、この入出力部28eには、予防保全のデータをリセットする予防保全リセットボタン72と、異常報知のデータをリセットする異常報知リセットボタン74も接続されている。
【0033】
c)次に、この制御用コンピュータ28に入力される各スイッチの信号に応じて、予防保全及び異常検出が行われる内容について、下記表1に基づいて説明する。
この表1に示す様に、制御用コンピュータ28のバックアップRAM28dには、各スイッチから得られた信号や各アクチュエータを駆動する制御信号に基づいて、各装置の動作状態を予防保全及び異常報知に区別して各々記憶している。例えば発射装置47の発射モータ51に関しては、予防保全を行うために、その作動時間を積算して記憶しているとともに、異常報知を行なうために、リターン球の数をリターン球検知スイッチ61で検知してカウントしており、その他の装置に関しても、表1に記す通りである。尚、このバックアップRAM28dに記憶するデータの内容を変数と称する。
【0034】
また、制御用コンピュータ28のROM28bには、各装置に対応して、予防保全及び異常報知を行なか否かの判定の基準となる基準値を記憶している。
【0035】
【表1】
【0036】
d)次に、本実施例の動作を説明する。
▲1▼まず、予防保全処理を、図7のフローチャートに基づいて説明する。尚、本処理は、電源ON後、10秒間隔で割込実施される。
図7のステップ100にて、バックアップRAM28dから、予防保全に関する各装置の変数を読み込む。
【0037】
続くステップ110では、ROM28bから、予防保全に関する各装置の基準値を読み込む。
続くステップ120では、ある装置の基準値と変数とを比較し、変数が基準値を上回ったか否か、即ち保全時期に達したか否かを判定する。例えば、発射装置47の発射モータ51の作動時間が、所定の基準時間を上回ったか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ130に進み、一方否定判断されるとステップ140に進む。
【0038】
ステップ130では、当該装置が保全期間に達したので、その装置のメンテナンスを指示するために、遊技盤用報知装置71又は枠用報知装置73のレッドLED71b,73bを点灯し、一旦本処理を終了する。
一方、ステップ140では、当該装置の保全期間に達していないので、その旨を報知するために、遊技盤用報知装置71又は枠用報知装置73のグリーンLED71a,73aを点灯し、一旦本処理を終了する。
【0039】
つまり、本処理によって、どの装置が保全期間に達したかを明確に検知することができる。
▲2▼次に、異常報知処理を、図8のフローチャートに基づいて説明する。尚、本処理は、電源ON後、5秒間隔で割込実施される。
【0040】
図8のステップ200にて、バックアップRAM28dから、異常報知に関する各装置の変数を読み込む。
続くステップ210では、ROM28bから、異常報知に関する各装置の基準値を読み込む。
【0041】
続くステップ220では、ある装置の基準値と変数とを比較し、変数が基準値を上回ったか否か、即ち異常報知を行なう状態か否かを判定する。例えば、所定の期間における発射装置47のリターン球の個数が、所定の基準個数を上回ったか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ230に進み、一方否定判断されるとステップ240に進む。
【0042】
ステップ230では、当該装置が異常報知を行なう状態となったので、その装置の異常を報知するために、遊技盤用報知装置71又は枠用報知装置73のレッドLED71b,73bを点滅し、一旦本処理を終了する。
一方、ステップ240では、当該装置の異常報知を行なう状態ではないので、その旨を報知するために、遊技盤用報知装置71又は枠用報知装置73のグリーンLED71a,73aを点灯し、一旦本処理を終了する。
【0043】
つまり、本処理によって、どの装置に異常発生が多くその検査を行なうべきかを、明確に検知することができる。
尚、予防保全処理と異常報知処理とにおいて、グリーンLED71a,73aの点灯の指示と、レッドLED71b,73bの点灯又は点滅の指示とが共に出力されている場合には、レッドLED71b,73bの点灯又は点滅の指示を優先する。また、予防保全処理におけるレッドLED71b,73bの点灯の指示と、異常報知におけるレッドLED71a,73a点滅の指示とが共に出力されている場合には、点滅の指示を優先し、異常に対する処置が施された後に、消灯の状態に切り替えられる。
【0044】
▲3▼次に、リセット処理について、図9のフローチャートに基づいて説明する。
このリセット処理とは、予防保全リセットボタン72又は異常報知リセットボタン74が押された場合に実行されるものである。
図9のステップ300では、押された予防保全リセットボタン72又は異常報知リセットボタン74に対応して、バックアップRAM28dから、予防保全(又は異常報知)に関する各装置の変数を読み込む。
【0045】
続くステップ310では、ROM28bから、予防保全(又は異常報知)に関する各装置の基準値を読み込む。
続くステップ320では、ある装置の基準値と変数とを比較し、変数が基準値を上回ったか否か、即ち保全時期(又は異常報知の状態)に達したか否かを判定する。例えば、発射装置47の発射モータ51の作動時間が、所定の基準時間を上回っているか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ330に進み、一方否定判断されるとそのまま本処理を終了する。
【0046】
ステップ330では、当該装置が保全期間(又は異常報知の状態)に達したので、基準値を上回った変数をクリアする。
続くステップ340では、クリアした変数に対応した装置のグリーンLED71a,73aを点灯し、一旦本処理を終了する。
【0047】
つまり、本処理によって、予防保全リセットボタン72又は異常報知リセットボタン74に応じて、対応する変数のうち、基準値を上回った変数のみクリアすることができる。よって、他の変数はクリアされないので、引続き予防保全又は異常報知に対応した態勢を維持することができる。
【0048】
尚、これとは別に、各装置に対応して各々予防保全リセットボタン72や異常報知リセットボタン74が設けられている場合は、この様な処理を行なうことなく、そのまま対応する装置の変数をクリアすればよい。
▲4▼また、前記▲1▼及び▲2▼の処理では、発射装置47を例にとって説明したが、それ以外の装置についても、前記図7及び図8と同様な処理にて、予防保全や異常報知を行なうことができる。
【0049】
・例えば賞品球払出装置23においては、排出ソレノイド35の作動回数が基準値を上回った場合に、予防保全を指示するために、レッドLED73bを点灯させる。
・玉供給装置22においては、補給スイッチ21によて検知したタンク17の空の検知回数が基準値を上回った場合に、異常報知を行なうために、レッドLE73を点滅させる。
【0050】
・制御用コンピュータ28においては、電源ON時間が、基準値を上回った場合に、予防保全を指示するために、レッドLED71bを点灯させる。
・役物においては、普通電動役物用ソレノイド9又は大入賞口用ソレノイド11の作動回数が基準値を上回った場合に、予防保全を指示するために、レッドLED71bを点灯させる。尚、ここでは、両ソレノイド9,11の作動回数の合計で判定してもよい。
【0051】
・釘等では、扉開放スイッチ13の作動回数が基準値を上回った場合に、異常報知を行なうために、レッドLED71bを点滅させる。
この様に、本実施例では、予防保全の対象となる装置を定め、その装置の作動時間や作動回数等の稼働状態を検知し、その稼働状態が基準値を上回る場合は、予防保全を行なう時期に達したとして、遊技盤用報知装置71及び枠用報知装置73を用いてその旨を報知している。また、同様に、異常を報知する対象となる装置を定め、その装置における異常の発生状態を検知し、その発生状態が基準値を上回る場合は、修理や交換等のメンテナンスを実行する時期に達したとして、遊技盤用報知装置71及び枠用報知装置73を用いてその旨を報知している。
【0052】
それによって、パチンコ機の稼働状態にあった予防保全時期を報知することができるとともに、故障とまでも言えないような異常の発生の検知して報知することができるので、パチンコ機の突然の故障の発生を未然に防止できるという顕著な効果を奏する。
【0053】
また、本実施例の場合、適切なタイミングで、予防保全や異常報知を行なうことができるので、故障していない部品や機械も一律に交換する必要がなく、メンテナンスのコストを低減できるという利点がある。
しかも、パチンコ機は、代替え周期が極端に短いものがあったり、不人気で稼働率が低いものがあったりするので、定期的に部品や機械を交換するという予防保全は取り入れにくいが、本実施例によれば、その様なパチンコ機独特な問題にも好適に対処でき、コスト削減と故障防止とを両立することができるものである。
【0054】
尚、本発明は上記実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り、種々の態様で実施できることはいうまでもない。
(1)例えば、前記実施例では、予防保全及び異常検出を行なう装置の例を前記表1に列挙したが、それ以外の装置に対しても、下記表2に示す様に、同様な処理を行なってもよい。
【0055】
【表2】
【0056】
尚、前記表1で、モータにて作動する役物の場合は、そのモータの作動時間を測定する方法を採用できる。
(2)また、例えば賞品球払出装置の様に、排出モータや排出スイッチ等の各部品毎のデータを測定できる場合は、個々の部品のデータのみにて装置全体の予防保全等の判定を行なってもよいが、複数の種類のデータを適宜組み合わせた条件を採用してもよい。
【0057】
(3)更に、個々のモータやスイッチやソレノイド等の各部品毎のデータを測定できる場合は、部品毎にLED等を設けてその予防保全や異常の報知を行なってもよく、その場合は、該当する部品だけ修理や交換を行なえばよいので、コスト的に有利である。
【0058】
(4)上述した予防保全や異常検出を行なう制御用コンピュータ28としては、規制等の条件が許す場合には、メイン制御回路24やサブ制御回路26を採用できるが、別の制御回路を利用する様にしてもよい。
(5)前記実施例では、正常であることを示すために、グリーンLED71a、73aを使用したが、これを省略して、予防保全や異常の報知を行なうために、レッドLED71b,73bのみを使用してもよい。
【0059】
(6)前記実施例では、遊技台2に遊技盤用報知装置71や枠用報知装置73を取り付けて、予防保全の報知や異常報知を行なったが、遊技台2ではなく、パチンコ島又はパチンコ島以外の所定の箇所に、分散して或は一箇所にまとめて、遊技盤用報知装置71や枠用報知装置73を取り付けてもよい。
【0060】
(7)また、前記実施例の様に、遊技台2に遊技盤用報知装置71や枠用報知装置73を取り付けるのではなく、各遊技台2の情報を取り込むホストコンピュータに接続された店側の端末(ディスプレイや音声出力装置等)にて、予防保全や異常の報知する様にしてもよい。つまり、ホストコンピュータによって、上述した予防保全処理や異常報知処理やリセット処理等を行ない、予防保全や異常の報知を行なうべき時に、ディスプレイによる表示や音声による報知を行なってもよい。この場合は、遊技台2のスペースに限定されることがないので、多くの部品の予防保全や異常の報知を行なうことができ、また、一括して管理できるという利点がある。
【0061】
【発明の効果】
以上詳述した様に、本発明のパチンコ機の稼働状態検知装置では、予防保全や異常報知を行なうことができるので、パチンコ機の突然の故障の発生を未然に防止することができる。また、適切なタイミングで、予防保全や異常報知を行なうことができるので、故障していない部品や機械も一律に交換する必要がなく、メンテナンスのコストを低減でき、代替え周期が極端に短いものや稼働率が低いものに対しても好適に対応できる。つまり、コスト削減と故障防止とを両立することができるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)、(b)は本発明を示す概略構成図である。
【図2】 実施例のCR機の表側を示す正面図である。
【図3】 実施例のCR機の裏側の一部を破断して示す説明図である。
【図4】 (a)は賞品球払出装置を示す説明図、(b)はセーフ装置を示す説明図である。
【図5】 (a)は遊技盤用報知装置の説明図、(b)は枠用報知装置の説明図である。
【図6】 実施例の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】 実施例の予防保全処理を示すフローチャートである。
【図8】 実施例の異常報知処理を示すフローチャートである。
【図9】 実施例のリセット処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
9…普通電動役物用ソレノイド 11…大入賞口用ソレノイド
13…扉開放スイッチ 15…呼出スイッチ
21…補給スイッチ 28…制御用コンピュータ
31…排出モータ 35…排出ソレノイド
37…排出スイッチ 43…セーフ玉スイッチ
45…セーフ玉ソレノイド 51…発射モータ
53…発射球検知スイッチ 61…リターン球検知スイッチ
71…遊技盤用報知装置 72…予防保全リセットボタン
73…枠用報知装置 74…異常報知リセットボタン
Claims (3)
- パチンコ機を構成する各種の装置のうち、一部の装置における稼働状態を検知する稼働状態検知手段と、
該稼働状態検知手段によって検知された前記装置の稼働状態を記憶する稼働状態記憶手段と、
該稼働状態記憶手段によって記憶された前記装置の稼働状態が、予防保全を行なうための所定の稼働状態に達したか否かを各装置毎に判定する予防保全判定手段と、
該予防保全判定手段によって、前記装置が前記予防保全を行なうための所定の稼働状態に達したと判断された場合は、その旨を各装置毎に報知する予防保全報知手段と、
稼働状態リセット指示に応じて、前記稼働状態記憶手段に記憶された前記稼働状態のうち、前記予防保全を行なうための所定の稼働状態に達したと判定された稼働状態のみをクリアする稼働状態リセット手段と、
前記パチンコ機を構成する各種の装置のうち、前記一部以外の装置における異常の発生を検知する異常検知手段と、
該異常検知手段によって検知された前記装置の異常を記憶する異常記憶手段と、
該異常記憶手段によって記憶された前記装置の異常の状態が、異常を報知するための所定の状態に達したか否かを各装置毎に判定する異常報知判定手段と、
該異常報知判定手段によって、前記装置が前記異常を報知するための所定の状態に達したと判断された場合は、その旨を各装置毎に報知する異常報知手段と、
異常リセット指示に応じて、前記異常記憶手段に記憶された前記異常のうち、前記異常を報知するための所定の状態に達したと判定された異常のみをクリアする異常リセット手段と、
を備えたことを特徴とするパチンコ機の稼働状態検知装置。 - パチンコ機を構成する各種の装置の一つである遊技球を発射する発射装置における稼働状態を検知する稼働状態検知手段と、
該稼働状態検知手段によって検知された前記発射装置の稼働状態を記憶する稼働状態記憶手段と、
該稼働状態記憶手段によって記憶された前記発射装置の稼働状態が、予防保全を行なうための所定の稼働状態に達したか否かを判定する予防保全判定手段と、
前記発射装置における異常の発生を検知する異常検知手段と、
該異常検知手段によって検知された前記発射装置の異常を記憶する異常記憶手段と、
該異常記憶手段によって記憶された前記発射装置の異常の状態が、異常を報知するための所定の状態に達したか否かを判定する異常報知判定手段と、
前記予防保全判定手段によって、前記発射装置が前記予防保全を行なうための所定の稼働状態に達したと判断された場合は、その旨を報知するとともに、前記異常報知判定手段によって、前記発射装置が前記異常を報知するための所定の状態に達したと判断された場合は、その旨を報知する報知手段と、
前記予防保全判定手段によって、前記発射装置の稼働状態が、前記予防保全を行なうための所定の稼働状態に達したと判断され、且つ、前記異常報知判定手段によって、その発射装置の異常の状態が、前記異常を報知するための所定の状態に達したと判断された場合は、前記報知手段における報知を、前記異常を報知するための所定の状態に達した旨の報知のみに制限する報知制限手段と、
を備えたことを特徴とするパチンコ機の稼働状態検知装置。 - 前記パチンコ機は、前記発射装置と、前記発射装置から発射された遊技球の通路である発射通路と、前記発射通路内の遊技球のうち、発射時の速度が所定値以下であるものを回収するリターン通路とを備え、
前記異常検知手段は、前記リターン通路を通る遊技球を、前記発射装置の異常として検知することを特徴とする請求項2記載のパチンコ機の稼働状態検知装置。
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