JP3885769B2 - 固体撮像装置および固体撮像装置の駆動方法 - Google Patents

固体撮像装置および固体撮像装置の駆動方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像装置および固体撮像装置の駆動方法に関し、詳しくは垂直転送電極に印加した電圧で、垂直電荷転送領域(以下垂直CCDという)のポテンシャルが十分に深くなりかつ垂直CCDの空乏層がセンサ方向に伸びることによって読み出す方式の固体撮像装置および固体撮像装置の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、CCD型固体撮像装置の主流となっているインターライン型(IT型)および放送局用などで使われているフレームインターライン型(FIT型)の単位画素構造は、基本的には、図3の概略構成断面図および図4の平面レイアウト図(なお、図4は図3と縮尺を対応させていない)に示すように、半導体基板111に形成されたPウエル領域112には、光電変換と電荷蓄積を行うセンサ領域121が形成されている。このセンサ領域121の一方側には垂直CCDへの電荷転送を行う読み出しゲート領域122が形成されていて、またこの読み出しゲート領域122を介して、この読み出しゲート領域122で読み出された電荷を転送する垂直CCD123が形成されている。さらに、隣接する画素111と隣接する画素(図示せず)との間にはチャネルストップ領域125が形成されている。さらに垂直CCD123(チャネル領域124を含む)上と読み出しゲート領域122上とチャネルストップ領域125上とには、絶縁膜126を介して転送電極127が形成されている。さらに、センサ領域121上に開口部130を設けたもので層間絶縁膜128を介して転送電極127を被覆する遮光電極129が形成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
いま、例えば2.5μm角の画素のCCDを構成する場合、チャネルストップ領域125の幅として0.35μm、読み出しゲート領域122の幅として0.35μm、センサ領域121の幅として1.0μmとると垂直CCD123のチャネル領域124幅として0.8μmといった寸法になる。従来の構造のままでは、CCD単位セルの縮小化にともない、感度やセンサ領域121の取り扱い電荷量、スミア、垂直CCD123の取り扱い電荷量などの特性を確保するのが困難になってきている。
【0004】
これらの問題を解決するために、パンチスルー読み出し構造の固体撮像装置が開示されている(例えば、非特許文献1および特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−151792号公報(第2−3頁、第1図)
【特許文献2】
特開平10−70263号公報(第3−4頁、第1図)
【非特許文献1】
Toshifumi Ozaki, H.Ono, H.Tanaka, A.Sato, M.Nakai, and T.Nishida著、IEEE TRANSACTION ON ELECTRON DEVICES,VOL.41,NO.7、(1994)、P.1128-1134
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
また、面積を増やすことなく垂直CCDの取り扱い電荷量を増大させるためには、ゲート絶縁膜をより薄く形成することで、もしくはチャネルのドーパントを濃く形成することで、電気的容量を増加させる方法がある。しかしながら、これらの方法では、電荷転送がしにくくなる不利益がある。垂直CCDの駆動振幅を大きくすることは取り扱い電荷量の増大になるが、従来構造ではVhighをプラス側駆動させると暗電流が増大するため、Vhigh電圧は負電圧としているのが現状である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされた固体撮像装置および固体撮像装置の駆動方法である。
【0008】
本発明の固体撮像装置は、基板に画素領域が形成されたもので、前記画素領域に、入射光を光電変換するセンサ領域と、前記センサ領域の一方側に読み出し領域を介して形成された垂直電荷転送領域と、前記垂直電荷転送領域を挟んで前記センサ領域とは反対側に形成されたチャネルストップ領域とを備えた固体撮像装置であって、前記垂直電荷転送領域上に絶縁膜を介して垂直転送電極を備え、前記垂直転送電極は前記垂直電荷転送領域の上方において前記垂直転送電極幅と前記垂直電荷転送領域のチャネル幅とが略同一幅に形成されており、前記垂直電荷転送領域における駆動振幅値の低電圧側の電圧VLowおよび高電圧側の電圧VHighは、VLowが−10V以上−5V以下であり、VHighが正電圧であるものである。
基板に画素領域が形成されたもので、前記画素領域に、入射光を光電変換するセンサ領域と、前記センサ領域の一方側に読み出し領域を介して形成された垂直電荷転送領域と、前記垂直電荷転送領域を挟んで前記センサ領域とは反対側に形成されたチャネルストップ領域とを備えた固体撮像装置であって、前記垂直電荷転送領域上に絶縁膜を介して垂直転送電極を備え、前記垂直転送電極は前記垂直電荷転送領域の上方において前記垂直転送電極幅と前記垂直電荷転送領域のチャネル幅とが略同一幅に形成されており、前記センサ領域上に開口部が形成されているとともに前記垂直電荷転送領域上に前記垂直転送電極および少なくとも前記垂直転送電極を被覆する層間絶縁膜を介して前記絶縁膜上に形成された遮光電極を備え、前記遮光電極は前記チャネルストップ領域を被覆しており、前記遮光電極は負電圧が印加されるものからなるものである。
基板に画素領域が形成されたもので、前記画素領域に、入射光を光電変換するセンサ領域と、前記センサ領域の一方側に読み出し領域を介して形成された垂直電荷転送領域と、前記垂直電荷転送領域を挟んで前記センサ領域とは反対側に形成されたチャネルストップ領域とを備えた固体撮像装置であって、前記垂直電荷転送領域上に絶縁膜を介して垂直転送電極を備え、前記垂直転送電極は前記垂直電荷転送領域の上方において前記垂直転送電極幅と前記垂直電荷転送領域のチャネル幅とが略同一幅に形成されており、前記垂直電荷転送領域における駆動振幅値の低電圧側の電圧VLowおよび高電圧側の電圧VHighは、VLowが−10V以上−5V以下であり、VHighが正電圧であり、前記センサ領域上に開口部が形成されているとともに前記垂直電荷転送領域上に前記垂直転送電極および少なくとも前記垂直転送電極を被覆する層間絶縁膜を介して前記絶縁膜上に形成された遮光電極を備え、前記遮光電極は前記チャネルストップ領域を被覆しており、前記遮光電極は負電圧が印加されるものからなるものである。
【0009】
本発明の固体撮像装置の駆動方法は、基板に画素領域が形成されたもので、前記画素領域、入射光を光電変換するセンサ領域と、前記センサ領域の一方側に読み出し領域を介して形成された垂直電荷転送領域と、前記垂直電荷転送領域を挟んで前記センサ領域とは反対側に形成されたチャネルストップ領域とを備えるとともに、前記垂直電荷転送領域上に絶縁膜を介して垂直転送電極を備え、前記垂直転送電極は前記垂直電荷転送領域の上方において垂直転送電極幅と垂直電荷転送領域のチャネル幅とが略同一幅に形成されている固体撮像装置の駆動方法であって、前記固体撮像装置の前記垂直電荷転送領域における駆動振幅値の高電圧側の電圧V high 駆動電圧の振幅領域を正電圧とする。
【0010】
上記固体撮像装置および固体撮像装置の駆動方法では、垂直電荷転送領域上に絶縁膜を介して垂直転送電極を備え、垂直転送電極は垂直電荷転送領域(以下垂直CCDという)の上方において垂直転送電極幅と垂直CCDのチャネル幅とが略同一幅に形成されていることから、垂直転送電極はチャネルストップ領域や読み出し領域上にまたがらない。すなわち、チャネルストップ領域を負電圧とした遮光電極により被覆した構造とすることが可能になる。また読み出し領域における読み出し動作は、垂直転送電極に印加した電圧で垂直CCDのポテンシャルが十分に深くなり、かつ垂直CCDの空乏層がセンサ領域方向に伸びることによって読み出す方式となる。
【0011】
さらに、垂直CCDの取り扱い電荷量は、一つには駆動振幅にほぼ比例する関係にある。すなわち、Q(電荷量)=C(容量)×V(電圧)より、Cがほぼ一定であればQはVに比例する。このことから、垂直CCD駆動電圧のうち高電圧側の電圧Vhigh側を、従来の固体撮像装置のように0V駆動せず、正電圧で駆動させるので、駆動振幅を高めることができる。
【0012】
ところで、従来の垂直CCDのVhighの正電圧駆動化はチャネルストップ領域の酸化シリコンとシリコンとの界面を空乏化させる方向であるため、Vhigh=0VやVhigh=負電圧駆動に比べ暗電流が増加する。一方、本発明では垂直CCDの駆動電圧のVhigh値を正電圧側にしても、負電圧とした遮光電極によりチャネルストップ領域を被覆した構造とすることが可能になるため、チャネルストップ領域を空乏化することが避けられるとともに、負電圧とすることができる遮光電極がチャネルストップ領域にかかる構造であるため、遮光電極を負電圧とすることでチャネルストップ領域を正孔でピニングすることができ、暗電流の発生は従来の固体撮像装置に比べて低くすることができる。
【0013】
また、垂直転送電極が垂直CCDのチャネル領域上にあって、読み出し領域方向に突き出た構造になっていないため、Vhighを数ボルト程度の正電圧にしても、センサ領域からのブルーミング耐性を保つことができる。Vhighの値は、例えば3V程度以下の正電圧とすることができる。
【0014】
さらに、一般に、スミア特性は遮光電極の張り出し部分の長さに大きく依存することが知られている。すなわち張り出し量が大きければ垂直CCDのチャネル領域とセンサ領域の開口部との距離が遠ざかり斜め入射光によるスミア耐性が強化される。本発明の固体撮像装置では、垂直転送電極幅が従来の固体撮像装置の垂直転送電極と比べて狭く形成されているため、遮光電極の張り出し長を左右とも長くとることができ、スミアの低減が実現される。
【0015】
また、本発明の固体撮像装置では、センサ領域から垂直CCDへの信号電荷の読み出しを、垂直転送電極に読み出し電圧として正の電圧(例えば10V〜15V程度)を印加し、垂直CCDの空乏層を横方向にも拡大し、かつセンサ領域と垂直CCD間のシリコン基板中の電位を、垂直CCDのポテンシャル値とセンサ領域のポテンシャル値の中間になるようにしている。これにより信号電荷の完全転送を行えるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の固体撮像装置および固体撮像装置の駆動方法に係る一実施の形態を、図1の概略構成断面図によって説明する。
【0017】
図1に示すように、半導体基板10には、複数の画素領域11が形成されている。この画素領域11の配置は通常のIT型もしくはFIT型固体撮像装置と同様である。なお、図面では一つの画素領域を示す。
【0018】
上記半導体基板(例えばシリコン基板)10の上部に形成されたP型ウエル12には、光電変換と電荷蓄積を行うセンサ領域21が形成されている。このセンサ領域21は、例えば、下層にN型不純物領域21Nが形成され、その上層にP型不純物領域21Pが形成されてなる。上記センサ領域21の一方側には垂直CCDへの電荷転送を行う読み出し領域22が形成されていて、またこの読み出し領域22を介して、この読み出しゲート領域22で読み出された電荷を転送する垂直CCD23が形成されている。この垂直CCD23は、N型不純物領域とその上層に形成されるチャネル領域24となるN+型不純物領域とからなる。さらに、隣接する画素11と画素(図示せず)との間には、P型のチャネルストップ領域25が形成されている。さらに垂直CCD23のチャネル領域24上に絶縁膜26を介して垂直転送電極27を備えている。すなわち、上記垂直転送電極27は、垂直CCD23のチャネル領域24の上方において垂直転送電極27の幅と垂直CCD23のチャネル領域24の幅とが略同一幅に形成されている。したがって、上記垂直転送電極27は上記読み出し領域22およびチャネルストップ領域25上にはオーバラップしないように形成されている。
【0019】
さらに、垂直転送電極27等を被覆する層間絶縁膜28が形成されている。この層間絶縁膜28上には遮光電極29が形成され、遮光電極29のセンサ領域21上には開口部30が形成されている。また、上記遮光電極29には負電圧(例えば、−2V〜−10V)が印加されるようになっている。
【0020】
上記構成の固体撮像装置1では、垂直CCD23における駆動振幅値の低電圧側の電圧VLowおよび高電圧側の電圧VHighは、VLowが−10V以上−5V以下であり、VHighが正電圧となっている。この電圧は、例えば3Vまでの正電圧とする。
【0021】
そして、上記固体撮像装置1では、センサ領域21から垂直CCD23への信号電荷の読み出しは、垂直転送電極27にVTなる読み出し電圧を印加し、この読み出し電圧VTにより垂直CCD23のチャネル領域24のポテンシャルとともに、読み出し領域22のポテンシャルを変調、制御することで、読み出すことを可能としている。すなわち、垂直転送電極27に印加した電圧で垂直CCD23のポテンシャルが十分に深くなり、かつ垂直CCD23の空乏層がセンサ領域21方向に伸びることによって読み出す方式となっている。
【0022】
さらに、垂直CCD23の取り扱い電荷量Qは、Q=C(容量)×V(電圧)なる関係により、Cがほぼ一定であればQはVに比例する。すなわち、垂直CCD23の取り扱い電荷量Qは垂直CCD23の駆動振幅にほぼ比例する関係にある。このことから、垂直CCD23の駆動電圧のうち、高電圧側の電圧Vhigh側を正電圧で駆動させるので、駆動振幅を高めることができる。
【0023】
ところで、従来の垂直CCDのVhighの正電圧駆動化はチャネルストップ領域の酸化シリコンとシリコンとの界面を空乏化させる方向であるため、Vhigh=0VやVhigh=負電圧駆動に比べ暗電流が増加する。一方、本発明では垂直CCD23の駆動電圧のVhigh値を正電圧側にしても、負電圧とした遮光電極29によりチャネルストップ領域25を被覆した構造としているため、チャネルストップ領域25を空乏化することが避けられるとともに、負電圧とすることができる遮光電極29がチャネルストップ領域25上にかかる構造であるため、遮光電極29を負電圧とすることでチャネルストップ領域25を正孔でピニングすることができ、暗電流の発生は従来の固体撮像装置に比べて低くすることができる。
【0024】
また、垂直転送電極27が垂直CCD23のチャネル領域24上にあって、読み出し領域22方向に突き出た構造になっていないため、Vhighを数ボルト程度正電圧としても、センサ領域21からのブルーミング耐性を保つことができる。Vhighの値は、例えば3V程度以下の正電圧とすることができる。
【0025】
さらに一般に、スミア特性は、垂直転送電極27の下部における遮光電極29の張り出し部分の長さに大きく依存することが知られている。すなわち遮光電極29の張り出し量が大きければ垂直CCD23のチャネル領域24とセンサ領域21の開口部30との距離が遠ざかり斜め入射光によるスミア耐性が強化される。本発明の固体撮像装置1では、垂直転送電極27の幅がチャネル領域24の幅と同等に形成されているため、従来の固体撮像装置の垂直転送電極と比べて狭くなっている。このため、従来、読み出しゲート領域上およびチャネルストップ領域上にオーバラップしていた分だけ、遮光電極29の張り出し長を読み出し領域22側およびチャネルストップ領域25側共に長くとることができ、スミアの低減が実現される。
【0026】
また、本発明の固体撮像装置1では、センサ領域21から垂直CCD23への信号電荷の読み出しを、垂直転送電極27に読み出し電圧として正電圧VT(例えば10V〜15V程度)を印加し、垂直CCD23の空乏層を横方向にも拡大し、かつセンサ領域21と垂直CCD23間の半導体基板11中の電位を、垂直CCD23のポテンシャル値とセンサ領21域のポテンシャル値の中間になるようにしている。これにより信号電荷の完全転送を行えるようになる。
【0027】
次に、一例として、セルサイズが2.5μm角のITCCD型固体撮像装置における垂直CCDの駆動電圧範囲ついて説明する。ここでは、例えば、センサ領域を構成するフォトダイオードの取り扱い電子数は約1万エレクトロン程度を確保すること、またフォトダイオードからの読み出し電圧は12Vが要求されていることなどを前提とする。このようなセルサイズのCCDではおおよそフォトダイオードが空の場合(空レベル)の静電ポテンシャルは約5V、満たされた状態(Fullレベル)になった場合のフォトダイオードの電位は約1Vであることも技術的に妥当な前提とする。
【0028】
図2のポテンシャル(縦軸)と転送電極電圧(横軸)との関係図に示すように、垂直CCDのポテンシャル曲線Pは、垂直CCDの駆動電圧の低電圧(VLow)側の値が与えられると図示したように設定される。通常の固体撮像装置では、−7V程度がVLow値になる。フォトダイオードと垂直CCDを結ぶ区間(転送領域)の最大電位がフォトダイオードからの読み出し電圧、ブルーミング特性等を決める。垂直CCDやフォトダイオードの不純物プロファイルと、この転送領域の長さ、幅および不純物濃度を適宜設定することで、この転送領域のポテンシャル曲線として事例1や事例2の特性曲線がシミュレーションより得られる。フォトダイオードの空レベルの静電ポテンシャルを約5Vと設定したことから、事例1の特性曲線では読み出し電圧として約8V、事例2の場合には約10.5Vでフォトダイオードからの読み出しが可能になることがわかる。また事例1、事例2の場合ともVHは約5Vのとき、フォトダイオードのFullレベルの電位(1V以下)に等しくなるので、ブルーミングを起こさないVH値として5V以下の値を選ぶことになる。したがって、垂直CCDの駆動可能範囲は、この事例では、−7V以上+5V以下となるが、製造上のばらつきがあることを考慮し約2Vの余裕度をもたせ、VH=3Vを選ぶことが好ましい。よって、垂直CCDの駆動可能範囲は、この事例では、−7V以上+3V以下とすることが好ましい。
【0029】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の固体撮像装置および固体撮像装置の駆動方法によれば、ブルーミング耐性を確保した状態で垂直CCDの駆動電圧の高電圧VHigh側を正電圧に設定することができ、垂直CCDの駆動振幅であるVHigh−VLow値を大きくとれることから、垂直CCDの取り扱い電荷量を増大させることができる。これにより高いダイナミックレンジのITCCD固体撮像装置およびFITCCD固体撮像装置を得ることができる。
【0030】
また、垂直転送電極は、垂直CCDのチャネル領域の上方において垂直転送電極の幅と垂直CCDのチャネル領域の幅とが略同一幅に形成されているので、既存の固体撮像装置に比べ、遮光電極のうち垂直転送電極上にない部分の領域(いわゆる遮光電極のひさし部分)を広くとれる。このため、遮光電極のひさし部分の長さに大きく依存するスミア特性が高められ、低スミアのITCCD型固体撮像装置およびFITCCD型固体撮像装置を得ることができる。
【0031】
また、チャネルストップ領域上に垂直転送電極がオーバラップせず、遮光電極によって被覆されているので、遮光電極の電圧を負電圧にすることでチャネルストップ領域から発生しやすい暗電流を効果的に抑制することができる。さらに、センサ領域と垂直CCD間の読み出し領域をショートチャネル化できるので、その分、センサ領域を拡大することができ、受光感度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体撮像装置および固体撮像装置の駆動方法に係る一実施の形態を示す概略構成断面図である。
【図2】ポテンシャルと転送電極電圧との関係図である。
【図3】従来の固体撮像装置を示す概略構成断面図である。
【図4】従来の固体撮像装置を示す平面レイアウト図である。
【符号の説明】
1…固体撮像装置、10…半導体基板、11…画素領域、21…センサ領域、22…読み出し領域、23…垂直CCD、24…チャネル領域、25…チャネルストップ領域、26…絶縁膜、27…垂直転送電極

Claims (9)

  1. 基板に画素領域が形成されたもので、
    前記画素領域に、入射光を光電変換するセンサ領域と、前記センサ領域の一方側に読み出し領域を介して形成された垂直電荷転送領域と、前記垂直電荷転送領域を挟んで前記センサ領域とは反対側に形成されたチャネルストップ領域とを備えた固体撮像装置であって、
    前記垂直電荷転送領域上に絶縁膜を介して垂直転送電極を備え、前記垂直転送電極は前記垂直電荷転送領域の上方において前記垂直転送電極幅と前記垂直電荷転送領域のチャネル幅とが略同一幅に形成されており、
    前記垂直電荷転送領域における駆動振幅値の低電圧側の電圧VLowおよび高電圧側の電圧VHighは、VLowが−10V以上−5V以下であり、VHighが正電圧である
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 基板に画素領域が形成されたもので、
    前記画素領域に、入射光を光電変換するセンサ領域と、前記センサ領域の一方側に読み出し領域を介して形成された垂直電荷転送領域と、前記垂直電荷転送領域を挟んで前記センサ領域とは反対側に形成されたチャネルストップ領域とを備えた固体撮像装置であって、
    前記垂直電荷転送領域上に絶縁膜を介して垂直転送電極を備え、前記垂直転送電極は前記垂直電荷転送領域の上方において前記垂直転送電極幅と前記垂直電荷転送領域のチャネル幅とが略同一幅に形成されており、
    前記センサ領域上に開口部が形成されているとともに、前記垂直電荷転送領域上に前記垂直転送電極および少なくとも前記垂直転送電極を被覆する層間絶縁膜を介して前記絶縁膜上に形成された遮光電極を備え、
    前記遮光電極は前記チャネルストップ領域を被覆しており、
    前記遮光電極は負電圧が印加されるものからなる
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  3. 基板に画素領域が形成されたもので、
    前記画素領域に、入射光を光電変換するセンサ領域と、前記センサ領域の一方側に読み出し領域を介して形成された垂直電荷転送領域と、前記垂直電荷転送領域を挟んで前記センサ領域とは反対側に形成されたチャネルストップ領域とを備えた固体撮像装置であって、
    前記垂直電荷転送領域上に絶縁膜を介して垂直転送電極を備え、前記垂直転送電極は前記垂直電荷転送領域の上方において前記垂直転送電極幅と前記垂直電荷転送領域のチャネル幅とが略同一幅に形成されており、
    前記垂直電荷転送領域における駆動振幅値の低電圧側の電圧VLowおよび高電圧側の電圧VHighは、VLowが−10V以上−5V以下であり、VHighが正電圧であり、
    前記センサ領域上に開口部が形成されているとともに前記垂直電荷転送領域上に前記垂直転送電極および少なくとも前記垂直転送電極を被覆する層間絶縁膜を介して前記絶縁膜上に形成された遮光電極を備え、
    前記遮光電極は前記チャネルストップ領域を被覆しており、
    前記遮光電極は負電圧が印加されるものからなる
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  4. 前記センサ領域から前記垂直電荷転送領域への信号電荷の読み出しは、前記垂直転送電極にVTなる読み出し電圧を印加し、前記読み出し電圧VTにより垂直電荷転送領域のチャネルのポテンシャルとともに、読み出しチャネル領域のポテンシャルを変調、制御することで、読み出しを可能とする
    ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  5. 前記センサ領域から前記垂直電荷転送領域への信号電荷の読み出しは、前記垂直転送電極にVTなる読み出し電圧を印加し、前記読み出し電圧VTにより垂直電荷転送領域のチャネルのポテンシャルとともに、読み出しチャネル領域のポテンシャルを変調、制御することで、読み出しを可能とする
    ことを特徴とする請求項2記載の固体撮像装置。
  6. 基板に画素領域が形成されたもので、
    前記画素領域に、入射光を光電変換するセンサ領域と、前記センサ領域の一方側に読み出し領域を介して形成された垂直電荷転送領域と、前記垂直電荷転送領域を挟んで前記センサ領域とは反対側に形成されたチャネルストップ領域とを備えるとともに、
    前記垂直電荷転送領域上に絶縁膜を介して垂直転送電極を備え、前記垂直転送電極は前記垂直電荷転送領域の上方において垂直転送電極幅と垂直電荷転送領域のチャネル幅とが略同一幅に形成されている固体撮像装置の駆動方法であって、
    前記固体撮像装置の前記垂直電荷転送領域における駆動振幅値の高電圧側の電圧Vhighの駆動電圧の振幅領域を正電圧とする
    ことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  7. 前記垂直電荷転送領域の駆動電圧の振幅値における低電圧側の電圧VLowを−10V以上−5V以下とし、高電圧側の電圧VHighを正電圧とする
    ことを特徴とする請求項6記載の固体撮像装置の駆動方法。
  8. 前記センサ領域上に開口部が形成されているとともに前記垂直電荷転送領域上に前記垂直転送電極および少なくとも前記垂直転送電極を被覆する層間絶縁膜を介して前記絶縁膜上に形成された遮光電極を備えた固体撮像装置の駆動方法であって、
    前記遮光電極は前記チャネルストップ領域を被覆しており、
    前記遮光電極に負電圧を印加する
    ことを特徴とする請求項6記載の固体撮像装置の駆動方法。
  9. 前記垂直転送電極にVTなる読み出し電圧を印加し、前記読み出し電圧VTにより垂直電荷転送領域のチャネルのポテンシャルとともに、読み出しチャネル領域のポテンシャルを変調、制御することで、前記センサ領域から前記垂直電荷転送領域への信号電荷を読み出す
    ことを特徴とする請求項6記載の固体撮像装置の駆動方法。
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