JP3857882B2 - 高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材およびその製造方法 - Google Patents

高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建造物、護岸工事、魚網、フェンス等の屋外に暴露して使用する鋼材の耐食性をと加工性を高めためっき鋼材とその製造方法に関するものである。めっき鋼材としては、金網用鉄線、コンクリート補強用ファイバー、橋梁用ワイヤ、PWSワイヤ、PC鋼線、ロープ等のめっき鋼線、H型鋼、鋼矢板等の構造用鋼材、ねじ、ボルト、スプリングなどの機械用部品、鋼板等の鋼製品である。
【0002】
【従来の技術】
めっき鋼材、特に、めっき鋼線としては、亜鉛めっき鋼線や、これよりも耐食性に優れた亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼線が使用されている。この亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼線は、一般に鋼線を洗浄、脱脂等により清浄化処理し、次いで、フラックス処理を行った後、第一段として亜鉛を主体とする溶融めっきを施し、次いで、第二段としてAl添加量10%のZn−Al合金浴にて溶融めっきするか、または、直接Al添加量10%のZn−Al合金浴でめっきし、次いで、めっき浴から垂直に引き上げて、冷却後、巻取る方法で製造されている。
【0003】
この亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼線は、耐食性が良好なものであるが、その耐食性をより高くするために、めっき厚を厚くするという方法がある。所要のめっき厚を確保するための方法の一つに鋼線の移動速度(線速)を上げて鋼線をめっき浴から高速で引き上げ、溶融めっき合金の粘性により該鋼線に付着するめっき合金量を増やすという方法がある。しかし、この方法では、高速化により、めっき鋼線の長手方向に直角の断面においてめっき厚みの不均一が生じ易くなるので、めっき設備上限界がある。そのため、現行のめっき設備による亜鉛めっきや、Zn−Al合金による溶融めっきにおいては、耐食性が十分とは言えず、めっき鋼線の長寿命化の要望が強い今日、この要望を完全に満足させ得ないという問題がある。
【0004】
この問題に対処すべく、めっき浴中にMgを添加して耐食性を高めたZn−Al−Mg合金系めっき組成が、特開平10−226865号公報に提案されている。このめっき組成に基づくめっき方法は、鋼板用の薄目付けを前提としており、この方法を建造物、護岸工事、魚網、フェンス等の屋外に暴露して使用する鋼線に代表される厚めっき鋼線に適用した場合、めっき鋼線の加工時にめっき層に割れが発生するという問題がある。また、特開平7−207421号公報には、Zn−Al−Mg合金めっきを厚目付けする方法が記載されているが、この方法をそのまま鋼線のめっきに適用した場合には、Fe−Zn合金層が厚くなり、めっき鋼線の加工時にFe−Zn合金層が割れたり、剥離を起こす等の問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した様々な問題を踏まえ、溶融亜鉛合金めっきを施しためっき鋼材、特に、めっき鋼線において、耐食性に優れると共に、該めっき鋼線の加工時、めっき層および/またはめっき合金層に、割れや剥離が起きない加工性に優れるめっき鋼線とその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決する手段について種々検討した結果、本発明に至ったもので、その要旨は以下の通りである。
【0008】
(1)第一段として、質量%で、Al:3%以下(ただし、0を含まない)、Mg:0.5%以下(ただし、0を含まない)を含む溶融亜鉛めっきを施しためっき鋼材において、平均組成が、質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以下、残部Znからなる凝固組織が粒状晶であるめっき層を有し、かつ前記めっき層−地鉄界面に質量%で、Fe:25%以下、Al:2〜30%、Mg:0.5〜5%、残部Znからなる厚さ20μm以下の合金層を有することを特徴とする高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。
【0009】
(2)第一段として、質量%で、Al:3%以下(ただし、0を含まない)、Mg:0.5%以下(ただし、0を含まない)を含む溶融亜鉛めっきを施しためっき鋼材において、平均組成が、質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以下を含み、下記a,b,c,dの群のそれぞれの群から選ばれた一つまたは複数の元素を含み、残部Znからなる凝固組織が粒状晶であるめっき層を有し、かつ前記めっき層−地鉄界面に質量%で、Fe:25%以下、Al:2〜30%、Mg:0.5〜5%を含み、下記a,b,c,dの群のそれぞれの群から選ばれた一つまたは複数の元素を含み、残部Znからなる厚さ20μm以下の合金層を有することを特徴とする高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。
a:Ti,Li,Be,Na,K,Ca,Cu,La,Hfのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜1.0質量%含む。
b:Mo,W,Nb,Taのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。
c:Pb,Biのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。
d:Sr,V,Cr,Mn,Snのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜0.5質量%含む。
【0010】
)前記めっき層組織に、Al−Znを主成分とするα相、Zn単相またはMg−Zn合金相からなるβ相、および、Zn−AlMg三元共晶相のそれぞれが存在することを特徴とする上記(1)または)に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。
)前記めっき層組織に、Al−Znを主成分とするα相、Zn単相またはMg−Zn合金相からなるβ相、および、Zn−Al−Mg三元共晶相のそれぞれが存在し、かつβ相の体積率が20%以下であることを特徴とする上記(1)〜()の何れかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。
【0011】
)前記めっき鋼材に更に塗装被覆、重防食被覆のいずれか1種を有すことを特徴とする上記(1)〜()のいずれかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。
)前記重防食被覆が、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、フッ素樹脂から選ばれた少なくとも1種の高分子化合物被覆であることを特徴とする上記()記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。
【0012】
(7)前記めっき鋼材がめっき鋼線であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。
(8)めっき鋼材の製造方法において、鋼材に第一段として、質量%で、Al:3%以下(ただし、0を含まない)、Mg:0.5%以下(ただし、0を含まない)を含む溶融亜鉛めっきを、めっき浴浸漬時間20秒以下で施し、次いで、第二段として、質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以下、残部Znからなる溶融亜鉛合金めっきを、めっき浴浸漬時間20秒以下で施し、平均組成が、質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以下、残部Znからなるめっき層を形成するとともに、前記めっき層−地鉄界面に質量%で、Fe:25%以下、Al:2〜30%、Mg:0.5〜5%、残部Znからなる厚さ20μm以下の合金層を形成し、その後、300℃/sec以下の冷却速度で冷却することにより前記めっき層の凝固組織を粒状晶とすることを特徴とする高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
【0014】
)前記第一段としての溶融亜鉛めっきを施し、次いで、前記第二段としての溶融亜鉛合金めっきを施す工程で、めっき鋼材をめっき浴から引き上げる部分を窒素ガスによりパージし、前記めっき浴表面およびめっき鋼材の酸化を防止することを特徴とする上記(8)に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
【0015】
10)前記第二段の溶融亜鉛合金めっき後、めっき鋼線を前記溶融亜鉛合金めっき浴から引き上げた直後に水スプレー、気水噴霧、または水流の何れか1種の手段による直接冷却により、めっき合金を凝固させることを特徴とする上記(8)に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
【0016】
11)前記めっき鋼線の冷却の際の冷却開始温度をめっき合金の融点+20℃以下とすることを特徴とする上記(8)に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
12)めっき鋼材の製造方法において、鋼材に第一段として、質量%で、Al:3%以下(ただし、0を含まない)、Mg:0.5%以下(ただし、0を含まない)を含む溶融亜鉛めっきを、めっき浴浸漬時間20秒以下で施し、次いで、第二段として、質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以下を含み、下記a,b,c,dの群のそれぞれの群から選ばれた一つまたは複数の元素を含み、残部Znからなる溶融亜鉛合金めっきを、めっき浴浸漬時間20秒以下で施し、平均組成が、質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以下を含み、下記a,b,c,dの群のそれぞれの群から選ばれた一つまたは複数の元素を含み、残部Znからなるめっき層を形成するとともに、前記めっき層−地鉄界面に質量%で、Fe:25%以下、Al:2〜30%、Mg:0.5〜5%、残部Znからなる厚さ20μm以下の合金層を形成し、その後、300℃/sec以下の冷却速度で冷却することにより前記めっき層の凝固組織を粒状晶とすることを特徴とする高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
a:Ti,Li,Be,Na,K,Ca,Cu,La,Hfのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜1.0質量%含む。
b:Mo,W,Nb,Taのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。
c:Pb,Biのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。
d:Sr,V,Cr,Mn,Snのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜0.5質量%含む。
【0018】
13)前記第一段としての溶融亜鉛めっきを施し、次いで、前記第二段としての溶融亜鉛合金めっきを施す工程で、めっき鋼材をめっき浴から引き上げる部分を窒素ガスによりパージし、前記めっき浴表面およびめっき鋼材の酸化を防止することを特徴とする上記(12)記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
【0019】
14)前記第二段の溶融亜鉛合金めっき後、めっき鋼線を前記溶融亜鉛合金めっき浴から引き上げた直後に水スプレー、気水噴霧、または水流の何れか1種の手段による直接冷却により、めっき合金を凝固させることを特徴とする上記(12)記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
【0020】
15)前記めっき鋼線の冷却の際の冷却開始温度をめっき合金の融点+20℃以下とすることを特徴とする上記(12)または(14)に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の、第一段として、質量%で、Al:3%以下(ただし、0を含まない)、Mg:0.5%以下(ただし、0を含まない)を含む溶融亜鉛めっきを施しためっき鋼材、特にめっき鋼線を中心にして詳細に説明する。
本発明のめっき鋼線において、めっき層の平均組成は、質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以下、残部Znとしており、更に、前記めっき層−地鉄界面に質量%で、Fe:25%以下、Al:2〜30%、Mg:0.5〜5%、残部Znからなる厚さ20μm以下の合金層を有している。また、本発明のめっき鋼線において、めっき層の平均組成は、質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以下に加えて、耐食性向上元素、めっき硬さ向上元素、めっき組織微細化元素、めっき加工性向上元素のいずれか一つまたは複数の元素を含み、残部Znとしており、更に、前記めっき層−地鉄界面に質量%で、Fe:25%以下、Al:2〜30%、Mg:0.5〜5%、残部Znからなる厚さ20μm以下の合金層を有している。先ず、めっき層を形成する合金元素の役割りとその含有量について説明する。
【0022】
Alは、耐食性を高め、まためっき層中の他の元素の酸化防止効果があるが、4%未満の添加ではめっき浴中におけるMgの酸化防止効果が得られない。また、Alを20%を超えて添加すると形成されるめっき層が硬く脆くなり、このため加工が行えなくなる。そのため、めっき層中のAl添加量の範囲は4〜20%とする。鋼線のめっきの場合、厚目付けを行うため望ましくは9〜14%とし、この範囲で安定しためっき層を得ることができる。
【0023】
Mgは、めっきの腐食生成物を均一に生成し、このMgを含有する腐食生成物には腐食の進行を妨げる作用があるので、Mgにはめっき合金の耐食性を向上する効果がある。しかし、0.8%未満の添加では耐食性向上の効果を得ることができず、一方、5%を超えて添加するとめっき浴表面に酸化物が生成し易くなり、ドロスを大量に発生してめっき操業が困難になる。Mgが5%を超えるとドロス発生量が多くなり、ドロス除去の頻度が高くなり、めっき操業が困難になった。耐食性とドロス発生量の両立にため、Mg添加量の範囲は0.8〜5%とする。
【0024】
Feは、めっきする際に鋼から溶出する場合、或いはめっき地金に不純物として存在する場合があるが、2%を超えると耐食性の低下を引き起こすため上限を2%とした。なお、Feの添加量の下限は特に設けないが、場合によってはFeは含まれなくとも良い。
また、本発明においては、上記Al,Mg,Feに加え、下記a,b,c,dの群のそれぞれの群から選ばれた一つまたは複数の元素を含むことができる。
a:Ti,Li,Be,Na,K,Ca,Cu,La,Hfのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜1.0質量%含む。
b:Mo,W,Nb,Taのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。
c:Pb,Biのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。
d:Sr,V,Cr,Mn,Snのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜0.5質量%含む。
【0025】
Tiは耐食性を向上させる効果があり、同様の効果を持つ元素としてはLi,Be,Na,K,Ca,Cu,La,Hfなどがある。そのうち1つまたは複数の元素を0.01〜1.0質量%添加することにより耐食性を向上させる。0.01%未満では効果が認められず、1.0%を越えるとめっきが凝固する際に相分離をおこす可能性があるために0.01〜1.0%とする。
【0026】
Moはメッキ層の硬さを向上させ、傷つきにくくする効果があり、同様の効果を持つものとしてはW,Nb,Taなどがあり、そのうち1つまたは複数の元素を0.01〜0.2質量%添加することによりメッキ層の硬さを向上させ、傷つきにくくする。
PbとBiにはめっき表面の結晶を細かくする効果がある。めっき面の大きい板や形鋼などのめっき鋼材においてめっき表面にめっき合金の結晶が大きく成長して、模様のように見えることがある。この現象を回避するためにZnおよびFeに固溶しないPb,Biを添加すると、めっき中にて凝固の核となり微細な結晶成長を促進し、模様が発生しない。この効果が得られる範囲が0.01〜0.2質量%である。
【0027】
Sr,V,Cr,Mn,Snには加工性を向上させる効果がある。0.01%未満では効果が認められず、0.5%を越えると偏析が顕著となりめっき鋼材を加工する際に割れやすくなるために0.01〜0.5%とする。
めっき層−地鉄界面には、Fe−Znを主とする合金層が形成される。このFe−Zn合金層の構造は厳密には、質量%で、Fe:25%以下、Al:2〜30%、Mg:0.5〜5%、残部Znからなる合金層であり、その厚さ20μm以下である。Fe−Zn合金層は脆い性質があり、Feが25%を超えると加工時に合金層が割れ、めっき剥離を引き起こすため上限を25%とした。Feの好ましい添加量は2〜25%とする。この合金層中にAlが存在することにより合金層に延性が得られるが、30%を超えると硬化相を発生し、加工性の低下をもたらすため上限を30%とした。Alの添加量は2〜30%とする。Mgには合金層の耐食性向上効果があるが、同時にこの合金層の脆化をももたらすので、脆化を起こさない上限が5%であるため5%を上限とした。Mgの添加量は0.5〜5%とする。
【0028】
上記合金層が厚い場合には、合金層が割れたり、合金層と地鉄界面または合金層とめっき界面が割れ易くなる。めっき合金層の厚みが20μmを超えると割れが多くなりめっきとして実用に耐えなくなる。この合金層は本来めっき層より耐食性が劣るために厚みが薄い方が望ましく、10μm以下、更に好ましくは3μm以下が望ましいが、理想的にはこの合金層が存在しない方が望ましい。上述した理由から合金層の厚みは加工性を損なわない上限が20μmであるため、Fe−Zn合金層の厚みは20μm以下とする。
【0029】
更に、本発明によるめっき鋼材に施されためっき層の凝固組織は粒状晶を有するように製造される。めっき層の凝固組織を粒状晶化する目的は、めっき鋼材に耐食性に加え加工性を付与するためである。この粒状晶組織は、溶融亜鉛めっき後、更に溶融亜鉛合金めっき処理を行い、その後冷却処理を冷却速度300℃/sec以下で行うことによりめっき層の凝固組織を粒状晶化することができる。
【0030】
図1にめっき層の粒状晶組織の模式図を示した。めっき冷却速度は、(a)350℃/sec、(b)150℃/secである。図1(a)は柱状晶のめっき層の凝固組織である。凝固時に発達した樹枝状組織の間に、微細な粒状晶組織らしいものができている。めっき鋼線の場合、伸線加工で減面率が60%を越すような強加工時には樹枝に沿って割れが発生し進展する。図1(b)の本発明で得られためっき層の凝固組織は完全な粒状晶組織を呈している。めっき鋼線の場合、伸線加工で減面率が60%を越すような強加工時には粒状の柔らかい組織が柱状の硬い組織の間で伸延するために割れが発生しない。
【0031】
更に、本発明におけるめっき鋼材においては、Al,Mgを主成分とするのでメッキ後の冷却により、メッキ−地鉄界面に存在する合金層の外側のめっき合金層(めっき層)中に、Al−Znを主成分とするα相と、Zn単相またはMg−Zn合金相からなるβ相、およびZn−Al−Mg三元共晶相を共存させることができる。このうち、Zn−Al−Mg三元共晶相が存在することにより、腐食生成物の均一生成と腐食生成物による腐食の進展防止効果が得られる。また、β相は、他の相と比較して耐食性が劣るために、局部的な腐食を招き易い。そして、β相の体積率が20%を超えると耐食性の低下を招くのでその体積率は20%以下とする。
【0032】
めっき後の鋼材を水冷により緩冷却すると、めっき−地鉄界面に存在するFe−Zn主体の合金層の外側のめっき合金層(めっき層)の組織を粒状晶組織とすることができることは図3に示した通りである。めっき層を上記粒状晶組織にした場合、めっき中の生成する各組織が細かくなり、耐食性の向上に加え加工性が向上する。
【0033】
本発明のめっき鋼材の製造方法としては、二段めっき法を採用する。第一段として、亜鉛を主体とする溶融亜鉛めっきを施しFe−Zn合金層を形成し、次いで、第二段として、本発明で規定する平均組成を有する溶融亜鉛合金めっきを施すことにより、本発明のめっき鋼材を効率的に得ることができる。第一段と溶融亜鉛めっきで用いる溶融亜鉛としては、質量%で、Al:3%以下、Mg:0.5%以下を含む溶融亜鉛合金も使用できる。第一段の溶融亜鉛めっきでFe−Zn合金層を得る場合、該Fe−Zn合金層中にAl,Mgが含まれると、めっき合金中にAl,Mgが入り易くなるという効果がある。
【0034】
本発明のめっき鋼材の製造方法においては、めっき鋼材をめっき浴から引き上げる部分を窒素ガスによりパージし、めっき浴表面およびめっき鋼材の酸化を防止することで、加工性の向上を図ることができる。めっき直後にめっき表面に酸化物が生成したり、或いは、めっき浴表面に生成した酸化物が付着した場合、めっき鋼材の加工時に酸化物を核としてめっきが割れることがある。このため取り出し部の酸化防止は重要な要素となる。
【0035】
酸化防止には、窒素の他にアルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることも可能であるが、コスト面からは窒素が最も優れている。
本発明のめっき鋼材を二段めっき法で得る場合において、めっき合金の成長を適切なものにするには、第一段として亜鉛を主体とする溶融亜鉛めっきを、めっき浴浸漬時間20秒以下で施し、次いで、第二段として溶融亜鉛合金めっきを、めっき浴浸漬時間20秒以下で施すことが必要である。これより、長時間でめっきを施すと、合金層の厚みが厚くなり20μmをを超えてしまうので第一段として亜鉛を主体とする溶融めっきを、めっき浴浸漬時間20秒以下で、次いで、第二段として溶融亜鉛合金めっきを、めっき浴浸漬時間20秒以下で施す。
【0036】
また、めっき後、めっき鋼材の冷却に際しては、めっき組織が微細化して粒状晶化するように300℃/sec以下の冷却速度で冷却可能な冷却手段を採用すればよく、例えば、水スプレー、気水噴霧、または水流の何れかの手段による直接冷却により、めっき合金を凝固させる手段が採用されるが、好ましくは水スプレー或いは気水噴霧により、前記冷却時の冷却開始温度をめっき合金の融点+20℃以下とすることにより安定しためっき層を得ることができる。
【0037】
なお、本発明で使用されるめっき鋼材の成分組成としては、低炭素鋼の鋼材であれば適用可能であり、代表的には、質量%で、C:0.02〜0.25%、Si:1%以下、Mn:0.6%以下、P:0.04%以下、S:0.04%以下、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼材が好ましい。
また、本発明においては最終的にめっき鋼線表面に塗装被覆を施すか、或いは塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、フッ素樹脂から選ばれた少なくとも1種の高分子化合物被覆としての重防食被覆を施すことにより更に耐食性を向上させることができる。
【0038】
本発明は、めっき鋼材、特に鋼線を中心に説明したが、鋼板を始め鋼管や鋼構造物などにも十分適用が可能であることは勿論である。
【0039】
【実施例】
<実施例1>
鋼線材JIS G 3505 SWRM6の表面に純Znめっき施した4mm径の鋼線に、表1に示す条件にてZn−Al−Mg系亜鉛合金めっきを施し評価した。比較としてめっき組成、Fe−Zn合金層を変えたものを同様に評価した。めっき組織の観察はめっき線のC断面を研磨後EPMAにて観察した。合金層の組成分析はビーム径を2μmとして定量分析を行った。耐食性は、250時間の連続塩水噴霧にて試験前後の重量差から単位面積あたりめっきが腐食された量を腐食減量とした。本試験では20g/m2 以下を合格として合否を判定した。
【0040】
加工性の評価は、作成しためっき線を6mm径の鋼線に6回巻き付け、その表面を目視観察により割れの有無を判定した。また、割れ判定後のサンプルにセロハンテープを張り付けた後に、はがした際にめっきの剥離の有無を観察し、割れが1本以下、剥離がないことを合格の条件とした。
表1にめっき組成、およびβ相体積率と耐食性、加工性、めっき浴のドロス生成との関係を示す。本発明例はいずれも良好な耐食性、加工性を示し、ドロス生成も少なかった。
【0041】
比較例の1〜5はめっき合金組成が本発明範囲外のものである。比較例1,2はAlまたはMg量が下限より低く耐食性が劣る。比較例3〜5はAl、MgまたはFe量が上限より高く耐食性が劣る。比較例の6,7はめっき合金層の厚みが本発明の範囲外の場合であり、加工性が劣る結果となった。比較例の8〜10は、めっき組織中のβ相が本発明の範囲外であり、耐食性が劣る。
【0042】
表2は伸線加工による加工性の差を比較したものである。同じ組成のめっきの冷却速度を変えて、組織を粒状晶としたものと柱状晶としためっき鋼線を作成し、ダイスにより直径4.0mmから2.0mm伸線加工した場合のめっき鋼線表面の割れの有無を実体顕微鏡で観察した。その結果、粒状晶には割れがないのに対し、柱状晶には割れが認められ、粒状晶の方が伸線加工性に優れることが示された。
【0043】
【表1】
Figure 0003857882
【0044】
【表2】
Figure 0003857882
【0045】
<実施例2>
鋼線材JIS G 3505 SWRM6の表面に純Znメッキ施した4mm 径の鋼線に、表3に示す条件にてZn−Al−Mg系亜鉛合金メッキを施し評価した。比較としてメッキ組成、Fe-Zn 合金層を変えたものを同様に評価した。メッキ組織の観察はメッキ線のC断面を研磨後EPMAにて観察した。合金層の組成分析はビーム径を2μmとして定量分析を行った。耐食性は、250時間の連続塩水噴霧にて試験前後の重量差から単位面積あたりメッキが腐食された量を腐食減量とした。本試験では20g/m2以下を合格として合否を判定した。
【0046】
加工性の評価は、作成したメッキ線を6mm径の鋼線に6回巻き付け、その表面を目視観察により割れの有無を判定した。また、割れ判定後のサンプルにセロハンテープを張り付けた後に、はがした際にメッキの剥離の有無を観察し、割れが1本以下、剥離がないことを合格の条件とした。
表4にメッキ組織、およびβ相体積率と耐食性、加工性、メッキ浴のドロス生成との関係を示す。本発明例はいずれも良好な耐食性、加工性を示し、ドロス生成も少なかった。
【0047】
比較例の11〜15はメッキ合金組成が本発明範囲外のものである。比較例11、12はAlまたはMg量が下限より低く耐食性が劣る。比較例13〜15はAl、MgまたはFe量が上限より高く耐食性が劣る。比較例の16、17はメッキ合金層の厚みが本発明の範囲外の場合であり、加工性が劣る結果となった。比較例の18〜20は、メッキ組織中のβ相が本発明の範囲外であり、耐食性が劣る。
【0048】
表5は伸線加工による加工性の差を比較したものである。同じ組成のメッキの冷却速度を変えて、組織を粒状晶としたものと柱状晶としたメッキ鋼線を作成し、ダイスにより直径4.0mm から2.0mm 伸線加工した場合のメッキ鋼線表面の割れの有無を実体顕微鏡で観察した。その結果、粒状晶には割れがないのに対し、柱状晶には割れが認められ、粒状晶の方が伸線加工性に優れることが示された。
【0049】
【表3】
Figure 0003857882
【0050】
【表4】
Figure 0003857882
【0051】
【表5】
Figure 0003857882
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば高耐食性を有する加工性に優れた亜鉛めっき鋼材、特に、亜鉛めっき鋼線を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、柱状晶組織を有するめっき鋼線の組織の断面を示す模式図であり、(b)は、粒状晶組織を有するめっき鋼線の組織の断面を示す模式図である。

Claims (15)

  1. 第一段として、質量%で、Al:3%以下(ただし、0を含まない)、Mg:0.5%以下(ただし、0を含まない)を含む溶融亜鉛めっきを施しためっき鋼材において、平均組成が、質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以下、残部Znからなる凝固組織が粒状晶であるめっき層を有し、かつ前記めっき層−地鉄界面に質量%で、Fe:25%以下、Al:2〜30%、Mg:0.5〜5%、残部Znからなる厚さ20μm以下の合金層を有することを特徴とする高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。
  2. 第一段として、質量%で、Al:3%以下(ただし、0を含まない)、Mg:0.5%以下(ただし、0を含まない)を含む溶融亜鉛めっきを施しためっき鋼材において、平均組成が、質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以下を含み、下記a,b,c,dの群のそれぞれの群から選ばれた一つまたは複数の元素を含み、残部Znからなる凝固組織が粒状晶であるめっき層を有し、かつ前記めっき層−地鉄界面に質量%で、Fe:25%以下、Al:2〜30%、Mg:0.5〜5%を含み、下記a,b,c,dの群のそれぞれの群から選ばれた一つまたは複数の元素を含み、残部Znからなる厚さ20μm以下の合金層を有することを特徴とする高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。
    a:Ti,Li,Be,Na,K,Ca,Cu,La,Hfのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜1.0質量%含む。
    b:Mo,W,Nb,Taのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。
    c:Pb,Biのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。
    d:Sr,V,Cr,Mn,Snのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜0.5質量%含む。
  3. 前記めっき層組織に、Al−Znを主成分とするα相、Zn単相またはMg−Zn合金相からなるβ相、および、Zn−AlMg三元共晶相のそれぞれが存在することを特徴とする請求項1または2に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。
  4. 前記めっき層組織に、Al−Znを主成分とするα相、Zn単相またはMg−Zn合金相からなるβ相、および、Zn−Al−Mg三元共晶相のそれぞれが存在し、かつβ相の体積率が20%以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。
  5. 前記めっき鋼材に更に塗装被覆、重防食被覆のいずれか1種を有すことを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。
  6. 前記重防食被覆が、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、フッ素樹脂から選ばれた少なくとも1種の高分子化合物被覆であることを特徴とする請求項5記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。
  7. 前記めっき鋼材がめっき鋼線であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。
  8. めっき鋼材の製造方法において、鋼材に第一段として、質量%で、Al:3%以下(ただし、0を含まない)、Mg:0.5%以下(ただし、0を含まない)を含む溶融亜鉛めっきを、めっき浴浸漬時間20秒以下で施し、次いで、第二段として、質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以下、残部Znからなる溶融亜鉛合金めっきを、めっき浴浸漬時間20秒以下で施し、平均組成が、質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以下、残部Znからなるめっき層を形成するとともに、前記めっき層−地鉄界面に質量%で、Fe:25%以下、Al:2〜30%、Mg:0.5〜5%、残部Znからなる厚さ20μm以下の合金層を形成し、その後、300℃/sec以下の冷却速度で冷却することにより前記めっき層の凝固組織を粒状晶とすることを特徴とする高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
  9. 前記第一段としての溶融亜鉛めっきを施し、次いで、前記第二段としての溶融亜鉛合金めっきを施す工程で、めっき鋼材をめっき浴から引き上げる部分を窒素ガスによりパージし、前記めっき浴表面およびめっき鋼材の酸化を防止することを特徴とする請求項8に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
  10. 前記第二段の溶融亜鉛合金めっき後、めっき鋼線を前記溶融亜鉛合金めっき浴から引き上げた直後に水スプレー、気水噴霧、または水流の何れか1種の手段による直接冷却により、めっき合金を凝固させることを特徴とする請求項8に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
  11. 前記めっき鋼線の冷却の際の冷却開始温度をめっき合金の融点+20℃以下とすることを特徴とする請求項8に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
  12. めっき鋼材の製造方法において、鋼材に第一段として、質量%で、Al:3%以下(ただし、0を含まない)、Mg:0.5%以下(ただし、0を含まない)を含む溶融亜鉛めっきを、めっき浴浸漬時間20秒以下で施し、次いで、第二段として、質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以下を含み、下記a,b,c,dの群のそれぞれの群から選ばれた一つまたは複数の元素を含み、残部Znからなる溶融亜鉛合金めっきを、めっき浴浸漬時間20秒以下で施し、平均組成が、質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以下を含み、下記a,b,c,dの群のそれぞれの群から選ばれた一つまたは複数の元素を含み、残部Znからなるめっき層を形成するとともに、前記めっき層−地鉄界面に質量%で、Fe:25%以下、Al:2〜30%、Mg:0.5〜5%、残部Znからなる厚さ20μm以下の合金層を形成し、その後、300℃/sec以下の冷却速度で冷却することにより前記めっき層の凝固組織を粒状晶とすることを特徴とする高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
    a:Ti,Li,Be,Na,K,Ca,Cu,La,Hfのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜1.0質量%含む。
    b:Mo,W,Nb,Taのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。
    c:Pb,Biのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。
    d:Sr,V,Cr,Mn,Snのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜0.5質量%含む。
  13. 前記第一段としての溶融亜鉛めっきを施し、次いで、前記第二段としての溶融亜鉛合金めっきを施す工程で、めっき鋼材をめっき浴から引き上げる部分を窒素ガスによりパージし、前記めっき浴表面およびめっき鋼材の酸化を防止することを特徴とする請求項12記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
  14. 前記第二段の溶融亜鉛合金めっき後、めっき鋼線を前記溶融亜鉛合金めっき浴から引き上げた直後に水スプレー、気水噴霧、または水流の何れか1種の手段による直接冷却により、めっき合金を凝固させることを特徴とする請求項12記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
  15. 前記めっき鋼線の冷却の際の冷却開始温度をめっき合金の融点+20℃以下とすることを特徴とする請求項12または14に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
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