JP3810936B2 - 転写搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置における転写搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式による複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において、像担持体(感光体)上に保持されている顕画像(トナー像)を記録媒体(転写紙等)上に転写させる転写装置として、画像の転写とともに記録媒体の搬送を行う転写搬送装置は周知である。
【0003】
ところで、従来の転写搬送装置における差分定電流制御方式は、目標の電流値を決め、その電流値(感光体ドラムへの電流)となるように、フィードバック電流を検知して転写電源(P.P)からの出力電流を決定している。また、差分定電流制御方式は、ベルト(または転写ローラ)の抵抗ムラなどに対応可能な制御方式である。この差分定電流制御方式では、転写ベルト(転写ローラ)の抵抗に合わせて出力電流が逐次変化するので、ベルト抵抗から見れば逐次制御をしていることになる。しかし、外部のパラメータ(環境温度・湿度、抵抗、刑事変化、部品の材料特性)に対しては逐次制御(フィードバック制御)ができていない。
【0004】
このように、予め目標の電流値を決定して、それに合うように制御する転写搬送装置では、外部のパラメータによって、目標とするべき最適な転写電流の値はそれぞれ異なってくる。本来は目標とする電流を逐次検知して制御することが理想である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、転写ベルトまたは転写ローラの抵抗を検知する場合、その都度ある一定のバイアスを印加してその検知値を抵抗に変換しなければならず、常にバイアス印加が必要であり、また、検知までの時間がかかってしまう。部材の抵抗がどのような挙動をするかはわからないため、温度センサ、湿度センサなどから直接に温湿度を検知してすぐに転写電流の制御をするという単純なフィードバックができない。
【0006】
すなわち、従来の転写搬送装置においては、転写ベルト・転写ローラの抵抗値に基づいて転写電流の制御が行われても、経時や環境での急激な抵抗の変動があった場合には追随できず、最適な転写が行われないという問題があった。これは、差分定電流制御に限らず、定電流制御及び定電圧制御方式においても同様である。
【0007】
部材(転写ベルト・転写ローラ)の抵抗検知を頻繁に行って転写電流を設定する場合には、転写搬送装置が装着される画像形成装置の生産性を低下させてしまう。また、例えば、環境変動により抵抗が大幅に変化する材料を使用した場合には、環境が変動したときなどに迅速に最適な転写電流にすることが難しい。このため、変化する前の環境で設定された転写電流で転写が行われた場合、異常画像が発生してしまう。特に、イオン導電系のような環境変動により抵抗変化の大きな材料では高温高湿(以下、H/Hと記述する)環境から低温低湿(以下、L/Lと記述する)環境になった場合、H/Hの転写電流で制御されてしまうとL/L環境で異常画像が発生してしまう。逆にL/LからH/Hに急激に変化した場合には、転写電荷が不足してしまう。さらに、記録用紙の搬送性(感光体ドラムからの分離性)が確保されず、ジャムが発生してしまう。あるいは、ジャムが発生しない程度であっても分離爪による分離が行われることから画像に爪跡が残ることもある。また、経時で抵抗変動する材料では、装置の新品時やベルト交換時などのような初期の状態では抵抗の変化が大きく、転写電流の最適な制御が難しい。
【0008】
本発明は、従来の転写搬送装置における上述の問題を解決し、経時や環境での急激な抵抗の変動があった場合でも最適な転写電流の制御を行うことのできる転写搬送装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の課題は、本発明により、画像形成装置における像担持体上の顕画像を記録材に転写するとともに記録材を搬送する転写搬送装置であって、前記像担持体に接触する接触部材と、該接触部材に転写バイアスを印加するバイアス印加手段とを有する転写搬送装置において、前記接触部材の抵抗を検知する抵抗検知手段を設け、前記接触部材の抵抗の時間変化量を検知し、該検知結果に基づいて環境変化に対応する転写電流の制御または経時での抵抗変化に対応する転写電流の制御を選択して行うことにより解決される。
【0010】
また、環境条件を検知する環境条件検知手段を有し、該環境条件検知手段の検知結果に基づいて転写電流値を決定すると好適である。
また、転写バイアスの制御時間を検知する経時手段を有し、該経時手段の検知結果に基づいて転写電流値を決定すると好適である。
【0011】
さらに、前記接触部材の抵抗値を転写バイアス制御の条件に加味すると好適である。
【0012】
さらに、前記接触部材の抵抗値が所定値より高く、かつ前記接触部材の抵抗の時間変化量が所定値以下の場合、環境条件によって転写バイアス制御を定電圧制御に切り替えると好適である。
さらに、前記接触部材の抵抗値が所定値より高く、かつ前記接触部材の抵抗の時間変化量が所定値より大きい場合、所定の経時時間まで転写バイアス制御を定電圧制御に切り替えると好適である。
【0013】
さらに、前記の課題を解決するため、本発明は、前記接触部材が転写ベルトであることを提案する
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図6は、本発明が適用される転写搬送装置の一例である転写搬送ベルト装置を示すものである。まず始めにこの転写搬送ベルト装置の基本的な構成と動作について説明し、本発明の特徴部分については段落【0038】以下に記述する。
【0015】
図1に示す転写搬送ベルト装置1は、ベルトユニット2を本体1Aから離脱させた状態を示している。また、図2は、そのベルトユニット2のローラ構成を示す平面図である。そして、図3及び図4は、転写搬送装置1が画像形成装置に装着され、像担持体(感光体ドラム3)から離間及び像担持体に接触した状態をそれぞれ示す側面図である。
【0016】
図1に示すように、転写搬送ベルト装置1は、ベルトユニット2を本体1Aに対して着脱自在に支持している。ベルトユニット2は、図2に示す一対のローラ4,5に転写ベルト6が巻き掛けられている。そして、図3,図4に示すように、転写搬送装置1は、転写ベルト6を感光体3に対して接離させるDCソレノイド8と接離レバー9、転写ベルト6に転写バイアスを印加するバイアスローラ11、及び転写ベルト6の電荷を除電する接触板13とを備えており、感光体ドラム3上に形成されたトナー像を転写紙Sに転写する。また、転写ベルト6の表面に付着する残留トナーや転写紙Sの紙屑を掻き落とすクリーニングブレード16Aを有するクリーニング装置16やバイアスローラ11に電圧を印加する高圧電源12は、本体1Aに設けられている。
【0017】
ローラ5は、図1、図2に示すように、図示しない駆動モータと連結する歯車5bを有していて回転駆動するようになっている。転写ベルト6は、このローラ5の回転に従動して感光体3との対向位置で転写紙Sの搬送方向(図3矢印A方向)に移動することができるようになっている。転写ベルト6は、図5に示すように、2層構造で構成されており、JISK6911に準拠した測定による電気抵抗がDC100V印加時において、低摩擦係数の皮膜層である表面層6bはベルト表面の表面抵抗率が1×10Ω〜1×1012Ω、内側層6aの表面抵抗率が1×10Ω〜1×10Ωに、そして、その体積抵抗率が5×10Ω・cm〜5×1010Ω・cmに設定されているものである。
【0018】
ローラ4,5は、図1、図3に示すように、支持体7によって回転可能に支持されている。支持体7は、ローラ4,5のうち、矢印Aで示す転写紙搬送方向において、感光体3に対する転写位置の下流側に位置するローラ5の支持軸5aを支点として揺動可能となっている。この支持体7は、転写ベルト6の転写位置側を制御板8Aからの信号により駆動されるDCソレノイド8によって動作される。すなわち、DCソレノイド8には、接離レバー9が連結されていて、この接離レバー9が支持体7を動かして転写ベルト6を感光体3に対して接離させるようになっている。
【0019】
制御板8Aは、用紙搬送手段であるレジストローラ10によって、感光体3に形成される画像の先端位置との整合を取られた状態で搬送される転写紙Sの先端が感光体3に接近すると、駆動信号を発してDCソレノイド8を駆動するようになっている。従って、このソレノイド8の駆動により支持体7が感光体ドラム3に対して近接して、転写ベルト6が同感光体3に当接することにより、感光体3との対向位置で転写紙Sを感光体3に接触させながら搬送することのできるニップ部B(図4)が形成される。
【0020】
上述したローラ4,5のうち、感光体3側に位置するローラ4は、駆動側をなすローラ5に対する従動ローラとして構成されており、また、ローラ4の表面形状は、図2に示すように、軸方向において両端4a,4aが先細のテーパ状に形成されていて、転写ベルト6の片寄りを防止するようになっている。ローラ4は金属などの導電性のローラであるが、前述したような電気抵抗のベルトを支持しているだけであり、電気的には他の導電部材とは直接接続されていない場合を示している。また、ローラ4を、後述する接触板13のようにアースし、高圧電源12に対してフィードバックさせることも可能である。
【0021】
駆動側ローラ5は、駆動の際の転写ベルト6に対するグリップ力を高める機能から、EPDゴム、クロロプレーンゴムあるいはシリコーンゴムなどの材質が選択されている。また、ローラ5は、ゴムを用いないで、導電性のローラなどを用いることもできる。その場合、ローラ5からのフィードバック電流を高圧電源12に戻すことも可能である。
【0022】
バイアスローラ11は、転写ベルト6の移動方向においてローラ4の下流側(図3、図4において左側)で、転写ベルト6の内側に接触するように設けられている。このバイアスローラ11は、転写ベルト6に対して感光体3上のトナーの帯電極性と逆極性の電荷を付与するための接触電極を構成しており、高圧電源12に接続されている。
【0023】
接触板13は、転写ベルト6の用紙搬送面でない下側の、従動ローラ4近傍でベルト内面に配置されており、これは後述するように、転写ニップ上流側において記録紙Sへ電荷注入するのを抑えている。また、この接触板13は、転写ベルト6上に流れる電流を帰還電流として検出するためのものであり、この電流の検出によってバイアスローラ11からの供給電流が制御される。このため、接触板13には、検出電流に応じてバイアスローラ11への供給電流を設定するための転写制御板14が接続されている。転写制御板14は高圧電源12に接続されている。
【0024】
このような転写搬送装置1においては、図4に示すように、レジストローラ10からの転写紙Sが繰り出されるのに合わせて、支持体7が転写ベルト6を感光体3に接近させる態位を設定され、感光体3との間で転写紙の搬送方向に沿った長さに相当する幅4〜8mm程度のニップ部Bを形成する。
【0025】
一方、感光体3は、アナログ機を例にとると、その表面が例えば−800Vに帯電した状態とされ、図6に示すように、この表面にプラス帯電のトナーを静電的に吸着した状態でニップ部に移動する。そして、感光体3は、ニップ部に至る前に感光体3近傍に配置され、感光体3表面の電荷を弱める転写前除電ランプ(PTL)15によって表面電位を低下させられる。図6では、静電電荷の高さを丸印の大きさによって表わしてあり、転写前除電ランプ15によって帯電電荷が少なくなっている状態は、除電前を示す丸印よりも小さく示されている。
【0026】
図4に示すニップ部Bにおいて、感光体3上のトナーは、転写ベルト6側に位置するバイアスローラ11からの転写バイアスによって転写紙S上に転移する。
この転写バイアスは−1.5kv〜−6.5kvの範囲で高圧電源12から印加されるが、これは以下のような定電流制御の結果、転写バイアスが可変設定される。すなわち、図3及び図4において、高圧電源12から出力された電流値をIとし、転写ベルト6を介して接触板13から接地側に流れる帰還電流値を検出した際の値をIとした場合、これら両者間で
−I=IOUT(但し、IOUT:一定)……(1)
の関係が得られるようにIの値を制御する。これは、温度、湿度等の環境条件の変化や転写ベルト6の製造品質に生じるバラツキに関わらず、転写紙S上での表面電位Vを安定させることによって転写効率の変化を無くすようにするためである。
【0027】
つまり、転写ベルト6及び転写紙Sを通して感光体3側に流れる電流をIOUTとして見立てることによって、転写紙S上での表面抵抗の低抵抗化あるいは高抵抗化による転写ベルト6への電流の流れやすさの変化が転写紙Sの分離性能や転写性能に影響してしまうのを防止するようになっている。
【0028】
一例として、IOUTは、搬送速度330mm/sec、有効バイアスローラ長310mmにおいて、IOUT=35μA±5μAに設定した場合に良好な転写が得られた。
【0029】
ところで、感光体3からの画像転写が行われると、これと同時に転写紙Sも帯電する。従って、転写ベルト6の真電荷と転写紙S側に発生する分極電荷との関係により、転写紙Sを転写ベルト6上に静電的に吸着して感光体3からの転写紙の分離が行える。そして、感光体3の曲率分離を利用した転写紙S自らの腰の強さによる剥離動作によって助長される。
【0030】
しかし、このような静電吸着は、環境条件の変化により、高湿度の場合には転写紙Sに電流が流れやすくなるので転写紙の分離がうまくいかなくなる。このため、図5に示した転写ベルト6の表面層6bでの抵抗値が若干高めに設定してあることから、ニップ部Bでの転写紙Sへの真電荷の移行を遅らせ、さらには、バイアスローラ11をニップ部Bよりも転写紙搬送方向で下流側に位置させている。これにより、転写ベルト6から転写紙Sへの真電荷の移行を遅らせて、転写紙Sと感光体3との間での静電的な吸着関係を回避するようになっている。この場合に用いる真電荷の移行を遅らせるとは、転写紙Sが感光体3側のニップ部に至るまでの上流側で転写紙Sへの電荷が発生しないことを意味している。このことから、転写紙Sの感光体3への巻き付きが防止され、また、感光体3からの転写紙Sの分離不良も防止されることになる。
【0031】
さらに、転写ベルト6側でも、環境変化による抵抗変化が少ないものが選択される方が良く、抵抗を制御する導電材料としては、カーボン・酸化亜鉛などを適量添加し、弾性体ベルトとしてゴムベルトを用いた場合には、クロロプレーンゴム,EPDゴム、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴムなどの吸湿性が少なく抵抗値が安定した材質を選択することが望まれる。
【0032】
なお、この感光体3側へ流れる電流IOUTの値は一義的なものではなく、搬送速度が遅い場合には減らすことができる。反対に、搬送速度が速いときや転写前除電ランプ15が用いられない場合には増やすことになる。
【0033】
一方、ニップ部Bを通過した転写紙Sは、転写ベルト6の移動に合わせて静電吸着されて搬送され、駆動側ローラ5での曲率分離が行われる。このため、ローラ5の直径は16mm以下に設定されている。さらに、このようなローラ5を用いた場合には、上質45K紙(剛度:横21[cm/100])の分離が可能であるという実験結果が得られている。
【0034】
また、駆動ローラ5位置で転写ベルト6から分離された転写紙Sは、ガイド板で案内されて定着部17を構成する加熱ローラ17aとパッドローラ17bの間に搬送される。定着部17では、転写紙S上のトナーを加熱溶解して転写紙Sに圧着してトナーを転写紙S上に定着させる。
【0035】
転写紙Sへの画像転写及び分離が完了した転写ベルト6は、DCソレノイド8の励磁が解除されるのに応じて接離レバー9が解除され、支持体7が感光体3から離間される。そして、クリーニング装置16により表面を清掃される。
【0036】
クリーニング装置16は、クリーニングブレード16Aを備えており、転写ベルト6を摺擦することにより、感光体3の表面から転移したトナーや転写されないで転写ベルト6の周辺に飛散していたものが付着した場合のトナーや転写紙Sの紙粉を掻き取るようになっている。
【0037】
クリーニングブレード16Aによって摺擦される転写ベルト6は、摺擦抵抗の増加による駆動力の増大あるいはクリーニングブレード16Aのめくれ等の現象を防止するのに、摩擦係数の低いものとして表面にフッ素系の樹脂材料、例えばポリフッ化ビニリデン、四フッ化エチレンなどが被覆されている。また、転写ベルト6の表面から掻き取られたトナーあるいは紙粉は、回収スクリュー16Bによって本体1Aから図示しない廃トナー回収容器に収容される。
【0038】
さて、本発明による接触部材(接触式転写搬送装置において、感光体に接触する部材)の抵抗の時間変化量に基づく転写制御について以下に説明する。
本実施形態では、転写ベルト6の抵抗の時間変化量を検知し、その検知値が所定値以下の場合には環境変化に対応する転写電流の制御を行い、その検知値が所定値より大きい場合には経時での抵抗変化に対応する転写電流の制御を行うようにしている。
【0039】
まず、転写ベルト6の抵抗の時間変化量と環境変化に応じた転写電流の制御について説明する。
転写ベルト6の抵抗の時間変化量とは、電圧印加直後の電流値と一定時間後の電流値の変化率または差のことである。抵抗の時間変化量を検知する方法の一例としては、ある一定電圧を印加してその電流値を電圧印加直後から所定時間後まで検知してその変化量を検出する方法がある。また、ある一定の定電流を印加して電圧の時間変化量を測定しても良い。本実施形態では、(1分後の電流値−印加直後の電流値)÷(印加直後の電流値)、として、変化率を用いている。なお、一定時間後の電流値は1分後に限らず、2分後、3分後の電流値でも良い。
【0040】
図7は、一般的な転写ベルト抵抗の時間変化量を示すグラフである。このグラフには、代表的な転写ベルトの例として、(a),(b),(c)の3例を示している。転写ベルト抵抗の時間変化量を検知することで、接触転写部材(本実施形態では転写ベルト6)に使用している部材の抵抗に関し、各環境での抵抗の変化率がわかる。つまり、接触転写部材が各環境においてどの程度(抵抗が)変化するかがわかり、その転写ベルトがイオン導電系の材料であるか、カーボン分散系の材料か、あるいはどちらに近い材料であるかが判る。したがって、各環境での転写電流の制御を正確に(適切に)行うことが可能となる。
【0041】
イオン導電系の材料はカーボン分散系の材料に比べて環境変動による抵抗変化が非常に大きく、各環境での転写電流の制御が非常に難しい。反面、抵抗の時間変化量(経時での抵抗変化)はほとんどない。一方、抵抗の時間変化量が大きければ、カーボン分散系の材料と考えることができる。カーボン分散系の材料は、経時での抵抗変化量が大きく、経時での転写電流制御が非常に難しいという側面を持っている。
【0042】
例えば、イオン導電系の転写ベルトの場合、従来は環境変動があるたびにベルト抵抗を検知して転写電流の制御を実施しなければならなかった。この場合、検知に時間がかかり急激な変動に追随することができない。
【0043】
しかし、本実施形態では、転写ベルトの抵抗の時間変化量と各環境での最適な転写電流をテーブルとして準備しておくので、一度転写ベルト6の抵抗の時間変化量を検知しておけば、後は、環境変動があった場合に、その環境に則した最適な転写電流値がテーブルにより即座に決定でき、その都度転写ベルトの抵抗検知をして転写電流の制御をする必要がない。したがって、急激な環境変動があった場合でも迅速に最適な転写電流の制御ができることになる。
【0044】
次の表1は、本実施形態における転写ベルト6の抵抗の時間変化量と環境変化に応じた転写電流の制御テーブルを示すものである。表中の電流値の単位は[μA]である。
【表1】
Figure 0003810936
【0045】
この表1に示すように、本実施形態では、転写ベルトの抵抗変化量(抵抗の時間変化量)を4段階に分け、環境条件をL/L(低温低湿)、N/N(通常環境)、H/H(高温高湿)の3段階に設定している。
【0046】
例えば、転写ベルトの抵抗変化量(本実施形態では、抵抗の代用特性としての電流値)が0.3μA以下であった場合、環境がL/Lのときには転写電流を20μAに制御し、環境がH/Hのときには、35μAに制御する。また、転写ベルトの抵抗変化量が0.8以上で、環境がL/Lのときには33μAに制御し、N/N及びH/Hのときには30μAに制御する。
【0047】
本実施形態では、転写電流の制御は転写搬送ベルト装置1が装着される画像形成装置の制御部によって行われるものとする。その制御部の構成を図8に示す。図8のブロック図において、制御部30はCPU31を中心にROM32、RAM33、I/Oインターフェース34,35、タイマ36等により構成される。一方のI/O34には、画像形成装置の操作部(操作パネル)37や手差し給紙台に設けられた検知スイッチ38が接続される。他方のI/O35には、転写搬送ベルト装置1のDCソレノイド8や転写ベルト駆動モータ18あるいは転写制御板14を介した高圧電源12、温湿度検知手段19等が接続される。
【0048】
上述の転写電流制御テーブルは制御部30のROM32内に格納されており、後述するようにして一度転写ベルト6の抵抗変化量を検知すれば、温湿度検知手段19の出力に応じてCPU31が転写電流制御テーブルから最適な転写電流値を読み出し、制御信号を転写制御板14に出力して高圧電源12を制御する。これにより、環境変化に応じて逐次転写電流を変更することができ、急激な環境変動があった場合でも最適な転写電流とすることができ、特に急激な環境変動に非常に有利である。
【0049】
なお、上記の表1は、一般的な抵抗値の転写ベルトの場合を示したもので、転写ベルトの抵抗値に応じてさらに細かい制御テーブルを用意しても良い。ここでは、転写ベルトの抵抗値を「超低」、「低」、「中」、「高」に区分けした制御テーブルをを次の表2に示す。表中の電流値の単位は[μA]である。
【表2】
Figure 0003810936
【0050】
この表2で、ベルト抵抗10Ωは後述するベルト抵抗検知処理において「超低」と判定されたものである。また、ベルト抵抗10Ωは「低」、ベルト抵抗10Ωは「中」、ベルト抵抗1010Ωは「高」と夫々判定されたものである。この表2の制御テーブルを用いた場合には、転写ベルトの抵抗値を加味したきめの細かい制御を行うことができる。なお、表2において、10Ω及び10Ωは一般的な抵抗値の転写ベルトに相当し、この表2の10Ω及び10Ωの値だけを取り出してみると表1と同じになる。
【0051】
次に、転写ベルト6の抵抗の時間変化量と経時での抵抗変化に応じた転写電流の制御について説明する。この制御は、転写ベルトがカーボン分散系の材料の場合に適した制御である。この種の材料では環境変化による抵抗変化よりも、経時での抵抗変化が大きく、経時での転写電流の制御に重点をおくことが不可欠である。
【0052】
図9は、転写ベルトの経時での抵抗変化(代用特性としての電流値の変化)を示すグラフであり、カーボン分散系材料によるもの(d)と、イオン導電系によるもの(e)とを示している。このグラフからも判るように、イオン導電系よりもカーボン分散系のほうが経時での抵抗変化率が大きい。
【0053】
次の表3は、本実施形態における転写ベルト6の抵抗の時間変化量と経時での抵抗変化に応じた転写電流の制御テーブルを示すものである。表中の電流値の単位は[μA]である。
【表3】
Figure 0003810936
【0054】
この表3に示すように、本実施形態では、転写ベルトの抵抗変化量(抵抗の時間変化量)を4段階に分け、経時の条件を5時間(hr)、12時間、24時間、120時間、240時間の5段階に設定している。
【0055】
この制御テーブルも図8のROM32に格納されており、転写ベルトの抵抗変化量を検知しておき、時間経過にしたがって制御テーブル内のデータに基づいてCPU31が転写電流の制御を行う。
【0056】
例えば、表3において、転写ベルトの抵抗変化量が0.8以上と検知された場合、5時間経過までは転写電流を30μAとし、5時間以上12時間経過までは35μAとし、24時間経過以上は37μAに制御する。
【0057】
転写ベルトの場合、材料の特性による経時での抵抗変化だけでなく、伸張による抵抗変化もある。このベルトの伸張は経時による場合が大きいので、その伸張による抵抗変化も加味した値として制御値を設定してテーブルを構成してやれば、特に転写ベルトのように伸張がある部材(転写ローラと比べて)の場合には非常に適した制御を行うことができる。
【0058】
なお、上記の表3は、一般的な抵抗値の転写ベルトの場合を示したもので、転写ベルトの抵抗値毎に制御テーブルを用意しても良い。ここでは、転写ベルトの抵抗値が10Ω(超低)の場合の制御テーブルとして表4を、転写ベルトの抵抗値が10〜10Ω(低及び中)の場合の制御テーブルとして表5を、転写ベルトの抵抗値が1010Ω(高)の場合の制御テーブルとして表6を示す。なお、表中の電流値の単位は[μA]である。後述する転写ベルトの抵抗検知において検出されたベルト抵抗に応じて、いずれかの制御テーブルを用いて制御するように構成できる。なお、表5のベルト抵抗が10〜10Ωのものは一般的な抵抗値の転写ベルトに相当し、この表5と表3の制御値は同じである。
【表4】
Figure 0003810936
【表5】
Figure 0003810936
【表6】
Figure 0003810936
【0059】
次に、本実施形態における転写電流制御の処理について図10のフローチャートを参照して説明する。
図10のフローチャートにおいて、まず、後述する手順で転写ベルトの抵抗を検知する(S1)。次いで、転写ベルトの抵抗の時間変化量を検知する(S2)。そして、抵抗の時間変化量の検知値が0.5以下の場合には、表1(又は表2)の制御テーブルによる転写電流制御の実施と決定する(S4)。一方、抵抗の時間変化量の検知値が0.5より大きい場合には、表3(又は表4〜6のいずれか)の制御テーブルによる転写電流制御の実施と決定する(S9)。
【0060】
S3からS4に進み、環境変動に対応する転写電流制御の実施と決定した場合には、温度及び湿度の環境条件を検知し(S5)、その環境条件に適した転写電流値を制御テーブルから読み出して出力する(S6)。そして、指定された枚数の転写が行われたか否かを判断し(S7)、180秒以内の場合は同じ転写電流値の出力を行い(S8〜S6)、180秒以上経過した場合は再度環境条件を検出して(S8〜S5)その条件に基づく転写電流値を出力する。
【0061】
一方、S3からS9に進み、経時に対応する転写電流制御の実施と決定した場合には、制御時間の検知を開始(タイマースタート)し(S10)、その時間に適した転写電流値を制御テーブルから読み出して出力する(S11)。S12及びS13の処理はS7及びS8の処理と同じである。
【0062】
このように、本実施形態の転写搬送ベルト装置においては、転写ベルトの抵抗の時間変化量を検出し、その検出値に応じて環境条件に適した転写電流制御又は経時条件に適した転写電流制御を実施するので、転写ベルトの材料特性に応じた最適な転写バイアス制御を実施することができる。そのため、特にイオン導電系の材料を用いた転写ベルト装置における転写バイアスをより正確に制御し、環境条件に対応した最適な転写を実現することができる。また、特に、カーボン分散系の材料を用いた転写ベルト装置における転写バイアスをより正確に制御し、経時条件に対応した最適な転写を実現することができる。
【0063】
なお、転写ベルトの抵抗の時間変化量に加えて転写ベルトの抵抗値を検知して(表1に代えて表2の制御テーブルを、また、表3に代えて表4〜6のいずれかの制御テーブルを用いて)制御した場合には、転写ベルトの材料特性と抵抗値に応じた制御を行うことができ、より適切な転写を実現することができる。
【0064】
図11に、図10のフローチャートにおけるステップ1(S1)に相当する転写ベルトの抵抗検知処理の一例を示す。ここに図示する例では、転写ベルト6に所定の定電流を印加し、このときの電圧値に基づいて転写ベルト6の抵抗値を求めている。この方法で求めるベルト抵抗値は厳密な意味ではベルトの体積抵抗率そのものではないが、体積抵抗率に相当するものとしてベルト抵抗値を求めることができる。なお、転写ベルトの抵抗検知方法としては、ここに図示するものに限らず、定電圧を印加した時の電流値を検出する方法などでも構わない。
【0065】
図11のフローチャートにおいて、まず高圧電源12(図3参照)からの出力電流Iと接触板13からの帰還電流Iの差であるIOUTを40μAに設定して、これをバイアスローラ11から転写ベルト6へ印加する(S1)。このときの電圧値:Vを検出し(S2)、Vが2.0[kV]以下であるかを判断する(S3)。電圧値:Vが2.0[kV]以下の場合はさらに電圧値:Vが1.0[kV]以下であるかを判断し(S4)、電圧値:Vが1.0[kV]以下の場合はベルト抵抗値を「超低」と判定し(S5)、そうでなければベルト抵抗値を「低」と判定する(S6)。
【0066】
S3で電圧値:Vが2.0[kV]より大きい場合はIOUTを50μAに設定して転写ベルト6へ印加し(S7)、電圧値:Vを検出する(S8)。そして、Vが2.0[kV]より大きく3.2[kV]以下であるかを判断する(S9)。ここで、電圧値:Vが3.2[kV]以下の場合はベルト抵抗値を「中」と判定する(S10)。
【0067】
電圧値:Vが3.2[kV]より大きい場合はIOUTを60μAに設定して転写ベルト6へ印加し(S11)、電圧値:Vを検出する(S12)。そして、Vが3.2[kV]より大きく6.0[kV]以下であるかを判断する(S13)。ここで、Vが6.0[kV]以下の場合はベルト抵抗値を「高」と判定する(S14)。また、Vが6.0[kV]より大きい場合はベルト抵抗値を「超高」と判定する(S15)。
【0068】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。前記実施形態では転写バイアス制御として転写電流を制御していたが、本実施形態は転写電圧を制御するものである。
【0069】
本実施形態では、まず、転写ベルトの抵抗検知を行い、次いで、転写ベルトの抵抗の時間変化量を検知する。そして、抵抗の時間変化量の検知値が0.5以下の場合には温湿度検知手段19(図8)によって環境条件を検知する。ここで、L/L環境と判定され、且つ、転写ベルトの抵抗が「超高」と判定された場合には、定電圧制御に切り替えて転写制御を実施する。その定電圧制御の電圧は接触転写方式のシステムにより異なるが、転写ベルト方式の場合には6.3kVから6.8kV程度の望ましい。抵抗の時間変化量の検知値が0.5以下でL/L環境かつ転写ベルトの抵抗が「超高」以外の条件では前記実施形態(の環境対応の制御)と同様である。
【0070】
転写ベルト抵抗の時間変化量の検知値が0.5以下でL/L環境かつ転写ベルトの抵抗が「超高」の場合には、転写電流制御すると出力電圧が異常に高くなって転写ベルトから感光体ドラムへのリークが発生する可能性がある。そこで、本実施形態では定電圧制御に切り替えて転写制御を実施するようにしている。
【0071】
また、転写ベルト抵抗の時間変化量の検知値が0.5以上で転写ベルトの抵抗が「超高」と判定された場合には、初期状態(本実施形態では24時間)では転写電圧を定電圧にして転写制御を実施する。抵抗の時間変化量の検知値が0.5以上で転写ベルトの抵抗が「超高」以外の条件では前記実施形態(の経時対応の制御)と同様である。
【0072】
抵抗の時間変化量の検知値が0.5以上で転写ベルトの抵抗が「超高」の場合には、初期状態ではベルト抵抗が高く経時で低くなる傾向にある。よって、初期状態では転写ベルトから感光体ドラムへのリーク発生の可能性がある。そこで、本実施形態では転写電圧を定電圧に切り替えて転写制御を実施するようにしている。
【0073】
本実施形態における転写制御を図12に示す。
図12のフローチャートにおいて、ベルト抵抗を検知し(S1)、そのベルト抵抗が「超高」かどうか判断する(S2)。ベルト抵抗が「超高」でなければ転写電流の制御(図10に示す前記実施形態の制御)を実施する(S14)。ベルト抵抗が「超高」と判定された場合は転写ベルト抵抗の時間変化量を検知する(S3)。そして、抵抗の時間変化量が0.5以下であるかを判定する(S4)。
【0074】
この検知値が0.5以下の場合、温度・湿度の環境条件を検知し(S5)、環境がL/L環境かどうか判断する(S6)。ここで、L/L環境でない場合は図10(前記実施形態)のステップ4以下の制御(転写電流制御)を行う(S9)。また、ここでL/L環境であれば、すなわち、ベルト抵抗が「超高」で抵抗の時間変化量が0.5以下でL/L環境の場合には、定電圧制御に切り替えて転写電圧6kVを出力する(S7)。そして、所定枚数の転写を行う(S8)。
【0075】
一方、S4で抵抗の時間変化量が0.5より大きい場合は、稼動時間の検知をスタートし(S10)、稼動時間が24時間になったかどうか判断する(S11)。稼動時間が24時間を越える場合は、図10(前記実施形態)のステップ9以下の制御(転写電流制御)を行う(S15)。また、ここで、稼動時間24時間までは、すなわち、ベルト抵抗が「超高」で抵抗の時間変化量が0.5以上で初期状態(稼動時間24時間以内)の場合には、定電圧制御に切り替えて転写電圧6kVを出力する(S12)。そして、所定枚数の転写を行う(S13)。
【0076】
このように、本実施形態のベルト転写装置においては、イオン導電系およびカーボン分散系どちらの材質による転写ベルトでも、ともに高(超高)抵抗ベルトの場合には定電圧制御に切り替えるので、ベルト材料の特性に関わらず、安定した転写制御を行うことができ、特に高電圧になることから発生するリーク(転写ベルトから感光体へのリーク)を防止することができる。
【0077】
以上、本発明を2つの実施形態を例に上げて説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものではない。例えば、上記各実施形態では転写ベルトを用いた装置としたが、接触転写方式である転写ローラ装置の場合にも本発明を適用することができる。また、差分定電流制御方式に限らず定電流制御あるいは定電圧制御方式の転写装置にも本発明を適用することができる。また、図1〜6に示した転写ベルトの抵抗値よりも1桁〜2桁ほど広範囲の部材にも適用できる。さらに、図1〜6に示した転写ベルト装置における従動ローラ4をアースしても良いし、フロートにしても良い。駆動ローラ5も同様にアースしても良いし、フロートにしても良い。
【0078】
さらに、上述のように、抵抗の時間変化量の検知方法についても、ある一定電圧を印加してその電流値を電圧印加直後から所定時間後まで検知してその変化量を検出する方法でも良いし、ある一定の定電流を印加して電圧の時間変化量を測定しても良い。一定電圧を印加する場合の検知における所定時間も実施形態に限定されない。また、各実施形態の制御を実行する制御部の構成も図8のものに限定されない。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の転写搬送装置によれば、前記接触部材の抵抗を検知する抵抗検知手段を設け、記接触部材の抵抗の時間変化量を検知し、該検知結果に基づいて環境変化に対応する転写電流の制御または経時での抵抗変化に対応する転写電流の制御を選択して行うので、接触部材の材料特性に応じた最適な転写電流の制御を行うことができる。また、転写電流の逐次制御が可能となる。
【0082】
請求項2の構成により、接触部材の材料特性と環境条件に応じた転写バイアス制御を行うことができ、安定した転写を実現することができる。特に、環境により抵抗変化の大きな材質の場合において、低温・低湿環境ではリークの防止を、高温・高湿環境では搬送性の安定を確保することができる。
【0083】
請求項3の構成により、接触部材の材料特性と時間経過に応じた転写バイアス制御を行うことができ、安定した転写を実現することができる。特に、経時での抵抗変化の大きな材質における安定性を図ることができる。
【0084】
請求項4の構成により、前記接触部材の抵抗値を転写バイアス制御の条件に加味するので、接触部材の材料特性に応じた転写バイアス制御をより正確に行うことができる。
【0085】
請求項7の構成により、前記接触部材が転写ベルトである場合には、転写ベルトの材質の違いによる特性の差を吸収して最適な転写制御を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される転写搬送ベルト装置の一例の概略構成を示す斜視図である。
【図2】その転写搬送ベルト装置のベルトユニットのローラ構成を示す平面図である。
【図3】その転写搬送ベルト装置が画像形成装置に装着され、転写ベルトが感光体から離間している状態を示す正面図である。
【図4】その転写搬送ベルト装置が画像形成装置に装着され、用紙を挟んで転写ベルトを感光体に接触させた状態を示す正面図である。
【図5】その転写搬送ベルト装置の転写ベルトの構造を示す部分断面図である。
【図6】その転写搬送ベルト装置における転写作用を説明する模式図である。
【図7】転写ベルト抵抗の時間変化量を示すグラフである。
【図8】本実施形態における転写制御を実行する制御部の構成を示すブロック図である。
【図9】転写ベルトの経時での抵抗変化を示すグラフである。
【図10】本実施形態における転写電流制御の処理を示すフローチャートである。
【図11】転写ベルト抵抗値の検出処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の他の実施形態における転写電流制御の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 転写搬送装置
2 ベルトユニット
3 感光体ドラム
6 転写ベルト
11 バイアスローラ
12 高圧電源
13 接触板
14 転写制御板
16 クリーニング装置
17 定着部
19 温湿度検知手段
31 CPU
32 ROM

Claims (7)

  1. 画像形成装置における像担持体上の顕画像を記録材に転写するとともに記録材を搬送する転写搬送装置であって、前記像担持体に接触する接触部材と、該接触部材に転写バイアスを印加するバイアス印加手段とを有する転写搬送装置において、
    前記接触部材の抵抗を検知する抵抗検知手段を設け、
    前記接触部材の抵抗の時間変化量を検知し、該検知結果に基づいて環境変化に対応する転写電流の制御または経時での抵抗変化に対応する転写電流の制御を選択して行うことを特徴とする転写搬送装置。
  2. 環境条件を検知する環境条件検知手段を有し、該環境条件検知手段の検知結果に基づいて転写電流値を決定することを特徴とする、請求項1に記載の転写搬送装置
  3. 転写バイアスの制御時間を検知する経時手段を有し、該経時手段の検知結果に基づいて転写電流値を決定することを特徴とする、請求項1に記載の転写搬送装置
  4. 前記接触部材の抵抗値を転写バイアス制御の条件に加味することを特徴とする、請求項2又は3に記載の転写搬送装置。
  5. 前記接触部材の抵抗値が所定値より高く、かつ前記接触部材の抵抗の時間変化量が所定値以下の場合、環境条件によって転写バイアス制御を定電圧制御に切り替えることを特徴とする、請求項1に記載の転写搬送装置
  6. 前記接触部材の抵抗値が所定値より高く、かつ前記接触部材の抵抗の時間変化量が所定値より大きい場合、所定の経時時間まで転写バイアス制御を定電圧制御に切り替えることを特徴とする、請求項1に記載の転写搬送装置
  7. 前記接触部材が転写ベルトであることを特徴とする、請求項1に記載の転写搬送装置。
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