JPH08160766A - 転写搬送ベルト - Google Patents
転写搬送ベルトInfo
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- JPH08160766A JPH08160766A JP6306619A JP30661994A JPH08160766A JP H08160766 A JPH08160766 A JP H08160766A JP 6306619 A JP6306619 A JP 6306619A JP 30661994 A JP30661994 A JP 30661994A JP H08160766 A JPH08160766 A JP H08160766A
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- JP
- Japan
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- belt
- layer
- intermediate layer
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- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
- Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】像担持体上に形成されたトナーを転写材に静電
的に転写する際の前記転写材に対する転写電荷供与手段
であるとともに、前記転写材を搬送する搬送手段でもあ
り、片寄り防止用のテーパ部を有するローラに支持され
ているとともに、周面にクリーニング手段が摺擦される
ようになっている転写搬送ベルトにおいて、ベルトに片
寄りを生じることがなく、しかも、転写材に裏汚れを生
じさせない転写搬送ベルトを提供すること。 【構成】転写搬送ルト6を、内側層C、中間層B、表面
層Aの3層で構成し、前記表面層A、前記中間層Bの伸
びが、 中間層の伸び>表面層の伸び の関係を満足する材料からなることとした。
的に転写する際の前記転写材に対する転写電荷供与手段
であるとともに、前記転写材を搬送する搬送手段でもあ
り、片寄り防止用のテーパ部を有するローラに支持され
ているとともに、周面にクリーニング手段が摺擦される
ようになっている転写搬送ベルトにおいて、ベルトに片
寄りを生じることがなく、しかも、転写材に裏汚れを生
じさせない転写搬送ベルトを提供すること。 【構成】転写搬送ルト6を、内側層C、中間層B、表面
層Aの3層で構成し、前記表面層A、前記中間層Bの伸
びが、 中間層の伸び>表面層の伸び の関係を満足する材料からなることとした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置、プリン
タなどに用いられる転写搬送ベルトに関する。
タなどに用いられる転写搬送ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】像担持体上に形成されたトナーを転写材
に静電的に転写する際の前記転写材に対する転写電荷供
与手段であるとともに、前記転写材を搬送する搬送手段
でもあり、ローラに支持されているとともに、周面にク
リーニング手段が摺擦されるようになっている転写搬送
ベルトがある。
に静電的に転写する際の前記転写材に対する転写電荷供
与手段であるとともに、前記転写材を搬送する搬送手段
でもあり、ローラに支持されているとともに、周面にク
リーニング手段が摺擦されるようになっている転写搬送
ベルトがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記転写搬送ベルト
は、ローラにかけまわされて回転されるが、一般に該ベ
ルトは伸張し、この伸張に伴い該ベルト表面に亀裂が生
ずる。一方、その回転時における片寄りを防止するた
め、該ベルトが接するローラの軸方向両端をテーパ状に
しているものがある。このテーパ状にすることによる転
写搬送ベルトの片寄り防止を効果あるものとするには、
転写搬送ベルトに、伸びのある弾性体材料を使用するこ
とが必要である。
は、ローラにかけまわされて回転されるが、一般に該ベ
ルトは伸張し、この伸張に伴い該ベルト表面に亀裂が生
ずる。一方、その回転時における片寄りを防止するた
め、該ベルトが接するローラの軸方向両端をテーパ状に
しているものがある。このテーパ状にすることによる転
写搬送ベルトの片寄り防止を効果あるものとするには、
転写搬送ベルトに、伸びのある弾性体材料を使用するこ
とが必要である。
【0004】像担持体からこの転写搬送ベルト上に落下
したトナーや、転写材間に付着したトナーをクリーニン
グする必要から、当該ベルトにはクリーニングブレード
やブラシなどのクリーニング手段が摺擦されるようにな
っている。これらクリーニングブレードやブラシによる
クリーニング性を向上するにはトナーの離型性を良好に
することが必要であり、かつ、これらクリーニング手段
の経時的な損傷を少なくするには、転写搬送ベルトの材
料として低摩擦係数の材料、すなわち、硬い材料で構成
するのがよいとされる。
したトナーや、転写材間に付着したトナーをクリーニン
グする必要から、当該ベルトにはクリーニングブレード
やブラシなどのクリーニング手段が摺擦されるようにな
っている。これらクリーニングブレードやブラシによる
クリーニング性を向上するにはトナーの離型性を良好に
することが必要であり、かつ、これらクリーニング手段
の経時的な損傷を少なくするには、転写搬送ベルトの材
料として低摩擦係数の材料、すなわち、硬い材料で構成
するのがよいとされる。
【0005】このため、転写搬送ベルトの成形時には、
伸びのある弾性体ベルトにどのようにして、低摩擦係数
の材料、すなわち、硬い材料をコーティングするかが問
題となる。
伸びのある弾性体ベルトにどのようにして、低摩擦係数
の材料、すなわち、硬い材料をコーティングするかが問
題となる。
【0006】低摩擦係数の材料は、硬い程、摩擦係数が
低くなって、トナーの離型性向上など、本来の性質を発
揮するのであるが、これらを弾性体ベルトにコーティン
グすると、ベルトの張力が高くなって伸びなくなり、転
写搬送ベルトの片寄りを生じてしまう。
低くなって、トナーの離型性向上など、本来の性質を発
揮するのであるが、これらを弾性体ベルトにコーティン
グすると、ベルトの張力が高くなって伸びなくなり、転
写搬送ベルトの片寄りを生じてしまう。
【0007】この状態のベルトを無理に伸ばそうとする
と、ベルト表面の被膜層に亀裂が入り、同亀裂部にトナ
ーが入り込んでしまい、クリーニングブレードやブラシ
などで掻き取れなくなり、結局、転写搬送ベルト表面に
クリーニング不良が発生する。
と、ベルト表面の被膜層に亀裂が入り、同亀裂部にトナ
ーが入り込んでしまい、クリーニングブレードやブラシ
などで掻き取れなくなり、結局、転写搬送ベルト表面に
クリーニング不良が発生する。
【0008】反対に、低摩擦係数の材料に比較的柔らか
い材料を用いて、弾性の低いベルトに追従できるように
すると、ベルトの張力がそれほど高くならず、亀裂の発
生は抑えられるものの、ベルト表面の摩擦係数が高くな
ってトナーの離型性が悪くなり、やはり、転写ベルトク
リーニング不良を招いてしまうという問題がある。
い材料を用いて、弾性の低いベルトに追従できるように
すると、ベルトの張力がそれほど高くならず、亀裂の発
生は抑えられるものの、ベルト表面の摩擦係数が高くな
ってトナーの離型性が悪くなり、やはり、転写ベルトク
リーニング不良を招いてしまうという問題がある。
【0009】このように、低摩擦化と、コート膜の柔ら
かさ、弾性化とは相反する関係にあり、ベルトに両方の
性質を与えるには、非常に材料選択幅が狭くなる。特
に、従来の場合、ベルトの構成層は2層であり、コート
膜に亀裂が入ると、ベルトのランニングにより、亀裂が
進行し、弾性体層に達していた。
かさ、弾性化とは相反する関係にあり、ベルトに両方の
性質を与えるには、非常に材料選択幅が狭くなる。特
に、従来の場合、ベルトの構成層は2層であり、コート
膜に亀裂が入ると、ベルトのランニングにより、亀裂が
進行し、弾性体層に達していた。
【0010】弾性体層には、ゴムが比較的使用される場
合が多いが、ゴム中には、一般にゴム硬度低下およびベ
ルト加工性向上の目的で軟化材が添加されている。軟化
剤の種類にもよるが、トナーがベルトコート膜の亀裂に
入り、弾性体層に達すると、ゴム中の軟化剤によるトナ
ー固着が発生する。この状態になると、ブレード、ブラ
シでは非常にとれにくくなる。
合が多いが、ゴム中には、一般にゴム硬度低下およびベ
ルト加工性向上の目的で軟化材が添加されている。軟化
剤の種類にもよるが、トナーがベルトコート膜の亀裂に
入り、弾性体層に達すると、ゴム中の軟化剤によるトナ
ー固着が発生する。この状態になると、ブレード、ブラ
シでは非常にとれにくくなる。
【0011】ベルト表面に付着したトナーは、転写材の
裏面に付着して転写材の裏汚れを生じさせ、特に、両面
コピーでは、裏面にも画像が形成されるので、両面コピ
ー時の画像では非常に問題となる。
裏面に付着して転写材の裏汚れを生じさせ、特に、両面
コピーでは、裏面にも画像が形成されるので、両面コピ
ー時の画像では非常に問題となる。
【0012】本発明は、ベルトに片寄りを生じることが
なく、しかも、転写材に裏汚れを生じさせない転写搬送
ベルトを提供することを目的とする。
なく、しかも、転写材に裏汚れを生じさせない転写搬送
ベルトを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、以下の構成とした。 (1) 像担持体上に形成されたトナーを転写材に静電
的に転写する際の前記転写材に対する転写電荷供与手段
であるとともに、前記転写材を搬送する搬送手段でもあ
り、ローラに支持されているとともに、周面にクリーニ
ング手段が摺擦されるようになっている転写搬送ベルト
において、この転写搬送ベルトを、内側層、中間層、表
面層の3層で構成し、前記表面層、前記中間層の伸び
が、 中間層の伸び>表面層の伸び の関係を満足する材料からなることとした(請求項
1)。
成するため、以下の構成とした。 (1) 像担持体上に形成されたトナーを転写材に静電
的に転写する際の前記転写材に対する転写電荷供与手段
であるとともに、前記転写材を搬送する搬送手段でもあ
り、ローラに支持されているとともに、周面にクリーニ
ング手段が摺擦されるようになっている転写搬送ベルト
において、この転写搬送ベルトを、内側層、中間層、表
面層の3層で構成し、前記表面層、前記中間層の伸び
が、 中間層の伸び>表面層の伸び の関係を満足する材料からなることとした(請求項
1)。
【0014】(2) (1)記載の転写搬送ベルトにお
いて、表面層、中間層の各材料の厚さが、 (表面層の
厚さ)+(中間層の厚さ)<25μm の関係を満足する材料からなることとした(請求項
2)。
いて、表面層、中間層の各材料の厚さが、 (表面層の
厚さ)+(中間層の厚さ)<25μm の関係を満足する材料からなることとした(請求項
2)。
【0015】(3) (1)記載の転写搬送ベルトにお
いて、表面層、中間層の厚さが、 (表面層の厚さ)<(中間層の厚さ) の関係を満足する材料からなることとした(請求項
3)。
いて、表面層、中間層の厚さが、 (表面層の厚さ)<(中間層の厚さ) の関係を満足する材料からなることとした(請求項
3)。
【0016】(4) (1)または(2)または(3)
記載の転写搬送ベルトにおいて、表面層、中間層の体積
抵抗率が、 (表面層の体積抵抗率)<(中間層の体積抵抗率) の関係を満足する材料からなることとした(請求項
4)。
記載の転写搬送ベルトにおいて、表面層、中間層の体積
抵抗率が、 (表面層の体積抵抗率)<(中間層の体積抵抗率) の関係を満足する材料からなることとした(請求項
4)。
【0017】
【作用】ベルトを回転させるに必要な伸びを満足すると
同時に、クリーニング特性も満足する。
同時に、クリーニング特性も満足する。
【0018】
【実施例】図1に本発明にかかる転写搬送ベルトの構造
を示す。下から順に内側層C、中間層B、表面層Aの3
層構造をなしている。内側層Cが支持ローラと直接接す
る部分であり、表面層Aが転写材と接するともに、クリ
ーニング手段とも接する部分である。
を示す。下から順に内側層C、中間層B、表面層Aの3
層構造をなしている。内側層Cが支持ローラと直接接す
る部分であり、表面層Aが転写材と接するともに、クリ
ーニング手段とも接する部分である。
【0019】内側層Cについて、この層を、弾性体層か
らなるEPDMゴムをベースとして、カーボンを添加す
ることで、「ゴム練り→押出し→加硫→研磨」の工程を
経て、厚さt=0.5mmのゴムベルトを得た。この材
料の体積抵抗率は1×108Ωcmであった。
らなるEPDMゴムをベースとして、カーボンを添加す
ることで、「ゴム練り→押出し→加硫→研磨」の工程を
経て、厚さt=0.5mmのゴムベルトを得た。この材
料の体積抵抗率は1×108Ωcmであった。
【0020】つぎに、この中抵抗ゴムからなる内側層C
の表面にコーティングを施し、表1に示すように、実施
例、実施例、実施例、実施例、実施例、実施
例、比較例、比較例、比較例のような構成の転
写搬送ベルトを製作した。
の表面にコーティングを施し、表1に示すように、実施
例、実施例、実施例、実施例、実施例、実施
例、比較例、比較例、比較例のような構成の転
写搬送ベルトを製作した。
【0021】
【表1】
【0022】こうして製作した実施例、実施例、実
施例、実施例、実施例、実施例、比較例、比
較例、比較例の各転写搬送ベルトについて、後述す
る図3〜図7に示す画像形成装置のベルトユニットに装
着した。この装着時におけるベルトの伸張率は5%であ
った。しかるのち、コピー1000枚後の転写搬送ベル
ト表面に付着したトナー量をクリーニング性能として評
価した。△印は概ね良好、○印は良い、☆印は極めて良
い、×印は悪い、××印は非常に悪い、との評価結果を
それぞれ示している。
施例、実施例、実施例、実施例、比較例、比
較例、比較例の各転写搬送ベルトについて、後述す
る図3〜図7に示す画像形成装置のベルトユニットに装
着した。この装着時におけるベルトの伸張率は5%であ
った。しかるのち、コピー1000枚後の転写搬送ベル
ト表面に付着したトナー量をクリーニング性能として評
価した。△印は概ね良好、○印は良い、☆印は極めて良
い、×印は悪い、××印は非常に悪い、との評価結果を
それぞれ示している。
【0023】(一) 請求項1に対応する例 比較例:この転写搬送ベルトは、表面層Aのクラック
に関しては、図2(a)に示すように、表面層Aにクラ
ックが発生しており、このクラックは内側層Cに達して
いた。また、このゴム層に達したクラック部のトナーが
入り込んで固着している様子が確認できた。これは、内
側層Cとしてのオイルとトナーとの相溶性によるものと
考えられる。
に関しては、図2(a)に示すように、表面層Aにクラ
ックが発生しており、このクラックは内側層Cに達して
いた。また、このゴム層に達したクラック部のトナーが
入り込んで固着している様子が確認できた。これは、内
側層Cとしてのオイルとトナーとの相溶性によるものと
考えられる。
【0024】実施例:前記比較例に対し、実施例
の転写搬送ベルトは、表面層Aにはクラックがあるもの
の、膜厚5μmで比較例の15μmよりも薄いため、
クラックの量は少なく、深さも浅かった。また、クラッ
クは伸びの大きい中間層Bにより抑えられ、内側層Cに
達するクラックはなく、表面層Aの上にトナーはあるも
のの、クリーニングブレード16A(図5、図6参照)
により掻き取られ、クリーニング性能は非常に良好との
評価を得た。
の転写搬送ベルトは、表面層Aにはクラックがあるもの
の、膜厚5μmで比較例の15μmよりも薄いため、
クラックの量は少なく、深さも浅かった。また、クラッ
クは伸びの大きい中間層Bにより抑えられ、内側層Cに
達するクラックはなく、表面層Aの上にトナーはあるも
のの、クリーニングブレード16A(図5、図6参照)
により掻き取られ、クリーニング性能は非常に良好との
評価を得た。
【0025】実施例〜の各例において、表面層Aの
材料よりも中間層Bの伸びが大きい関係となっており、
これらの材料を用いた転写搬送ベルトにおいて、いずれ
も、クリーニング性能の評価は概ね良好である。
材料よりも中間層Bの伸びが大きい関係となっており、
これらの材料を用いた転写搬送ベルトにおいて、いずれ
も、クリーニング性能の評価は概ね良好である。
【0026】これに対し、表面層Aの材料よりも中間層
Bの伸びが小さい比較例、の場合には、クリーニン
グ性能が悪い、あるいは非常に悪い。よって、表面層A
の材料よりも中間層Bの伸びが大きい関係となる材料を
選択した場合には、良好なクリーニング性能を得ること
ができる。
Bの伸びが小さい比較例、の場合には、クリーニン
グ性能が悪い、あるいは非常に悪い。よって、表面層A
の材料よりも中間層Bの伸びが大きい関係となる材料を
選択した場合には、良好なクリーニング性能を得ること
ができる。
【0027】本例のように、中間層Bの伸びを大きくす
ることで、ゴムなどの弾性層との追従が良好となり、表
面層Aに若干のクラックがあっても、中間層Bにより、
ゴムなどの弾性層へ達する深いクラックがなくなり、ト
ナーの入り込みも少ないため、クリーニング性が向上
し、転写材の裏汚れを防止できる。
ることで、ゴムなどの弾性層との追従が良好となり、表
面層Aに若干のクラックがあっても、中間層Bにより、
ゴムなどの弾性層へ達する深いクラックがなくなり、ト
ナーの入り込みも少ないため、クリーニング性が向上
し、転写材の裏汚れを防止できる。
【0028】(二) 請求項2に対応する例 表1に示す各例において、各層を構成する材料の、伸
び、および、膜厚を種々変えて、クリーニング性能を評
価したところ、表面層Aの材料よりも中間層Bの伸びが
大きい関係を満足した上で、さらに、表面層Aの厚さ
と、中間層Bの厚さの和が、25μmの未満であるとの
条件を満足した、実施例、、、の各材料選択の
場合に、○印のクリーニング性能が良い、あるいは、☆
印の極めて良い、との評価を得ており、前記請求項1の
例におけるよりも一層のクリーニング性の向上を図るこ
とができた。
び、および、膜厚を種々変えて、クリーニング性能を評
価したところ、表面層Aの材料よりも中間層Bの伸びが
大きい関係を満足した上で、さらに、表面層Aの厚さ
と、中間層Bの厚さの和が、25μmの未満であるとの
条件を満足した、実施例、、、の各材料選択の
場合に、○印のクリーニング性能が良い、あるいは、☆
印の極めて良い、との評価を得ており、前記請求項1の
例におけるよりも一層のクリーニング性の向上を図るこ
とができた。
【0029】これは、ベルト上の膜厚が25μmのよう
にあまり厚くなると、中間層材料の伸びが表層材料より
大きくても伸張により、クラックが発生するためといえ
る。例えば、ゴムベルトへ1つの材料をコーティングし
た際、膜厚が大きい程クラックが増え、深さも深くな
る。このことより、本例のように、表面層Aの厚さと、
中間層Bの厚さの和が、25μmの未満で良好良好なク
リーニング性能を得ることができたものと考えられる。
にあまり厚くなると、中間層材料の伸びが表層材料より
大きくても伸張により、クラックが発生するためといえ
る。例えば、ゴムベルトへ1つの材料をコーティングし
た際、膜厚が大きい程クラックが増え、深さも深くな
る。このことより、本例のように、表面層Aの厚さと、
中間層Bの厚さの和が、25μmの未満で良好良好なク
リーニング性能を得ることができたものと考えられる。
【0030】本例によれば、表面層Aと中間層Bとの両
者の和を25μm未満とすることで、クラックの数の減
少および、深さも浅くて済むため、クリーニング性が向
上し、転写材の裏汚れを防止できる。
者の和を25μm未満とすることで、クラックの数の減
少および、深さも浅くて済むため、クリーニング性が向
上し、転写材の裏汚れを防止できる。
【0031】(三) 請求項3に対応する例 表1に示すとおり、表面層Aの材料よりも中間層Bの伸
びが大きい関係を満足した上で、さらに、中間層Bの厚
みの方が、表面層Aの厚みより大きい、実施例、、
、の各材料選択の場合に、○印のクリーニング性能
が良い、あるいは、☆印の極めて良い、との評価を得て
いる。
びが大きい関係を満足した上で、さらに、中間層Bの厚
みの方が、表面層Aの厚みより大きい、実施例、、
、の各材料選択の場合に、○印のクリーニング性能
が良い、あるいは、☆印の極めて良い、との評価を得て
いる。
【0032】これは、伸びの大きい中間層Bの厚さを大
きくしたほうが、伸張したベルト表面のクラックが少な
く、深さが浅くなることによるものと考えられる。この
ように、本例では、伸びの大きい中間層Bの方を厚くす
ることで、クラックの深さおよび、数の減少をはかり、
前記(一)、(二)、(三)の条件の全てを満足するこ
とで、最も転写材の裏汚れの防止効果が顕著である。
きくしたほうが、伸張したベルト表面のクラックが少な
く、深さが浅くなることによるものと考えられる。この
ように、本例では、伸びの大きい中間層Bの方を厚くす
ることで、クラックの深さおよび、数の減少をはかり、
前記(一)、(二)、(三)の条件の全てを満足するこ
とで、最も転写材の裏汚れの防止効果が顕著である。
【0033】(四) 請求項4に対応する例 前記した(一)または(二)または(三)の例で、中間
層Bおよび表面層Aの体積抵抗率と画像乱れとの関係と
調べた。ここで、画像乱れとは、転写材としての転写紙
が転写搬送ベルトから分離する際、転写によって帯電し
た紙の剥離放電によりトナー像が乱れてしまうことをい
う。特にこの画像乱れは、低湿の環境条件で紙が高抵抗
の場合、たとえば、両面コピー時や、オーバーヘッドプ
ロジェクター用のシートなどの場合に生じやすい。
層Bおよび表面層Aの体積抵抗率と画像乱れとの関係と
調べた。ここで、画像乱れとは、転写材としての転写紙
が転写搬送ベルトから分離する際、転写によって帯電し
た紙の剥離放電によりトナー像が乱れてしまうことをい
う。特にこの画像乱れは、低湿の環境条件で紙が高抵抗
の場合、たとえば、両面コピー時や、オーバーヘッドプ
ロジェクター用のシートなどの場合に生じやすい。
【0034】これを防止するには、ベルトから分離する
までにコロトロンや針、ブラシなどを設けて、ACやD
Cの高電圧を印加してコロナ放電で帯電した紙を除電す
る方法があるが、この場合、オゾンの発生を伴い、図
5、図6に示すような、直接、ベルトに印加する接触タ
イプの転写手段のメリットであるオゾンの発生が少ない
という事項に反する。
までにコロトロンや針、ブラシなどを設けて、ACやD
Cの高電圧を印加してコロナ放電で帯電した紙を除電す
る方法があるが、この場合、オゾンの発生を伴い、図
5、図6に示すような、直接、ベルトに印加する接触タ
イプの転写手段のメリットであるオゾンの発生が少ない
という事項に反する。
【0035】表1に示した、実施例〜実施例の各例
において、中間層Bの方が表面層Aより体積抵抗率を大
にすることにより、画像乱れが少ないことがわかった。
特に、内側層をゴムベルト単体で体積抵抗率1×108
Ωcmとし、中間層Bを1011〜1015Ωcm、表面層
Aを109〜1011Ωcmの範囲でかつ、中間層Bの体
積抵抗率の方を大きくすることで、画像乱れを少なくす
ることができた。
において、中間層Bの方が表面層Aより体積抵抗率を大
にすることにより、画像乱れが少ないことがわかった。
特に、内側層をゴムベルト単体で体積抵抗率1×108
Ωcmとし、中間層Bを1011〜1015Ωcm、表面層
Aを109〜1011Ωcmの範囲でかつ、中間層Bの体
積抵抗率の方を大きくすることで、画像乱れを少なくす
ることができた。
【0036】これは、図2(b)に示す実施例の構成
で、表面層Aに若干のクラックがあっても、中間層Bの
体積抵抗率が大きく、伸びが大きいため、内側層へ達す
るクラックはなく、放電の乱れが抑えられ、転写紙のベ
ルトからの分離時の放電は中間層Bの材料の体積抵抗率
が大きいため、中間層Bにて、放電の乱れが止められる
ためと考えられる。
で、表面層Aに若干のクラックがあっても、中間層Bの
体積抵抗率が大きく、伸びが大きいため、内側層へ達す
るクラックはなく、放電の乱れが抑えられ、転写紙のベ
ルトからの分離時の放電は中間層Bの材料の体積抵抗率
が大きいため、中間層Bにて、放電の乱れが止められる
ためと考えられる。
【0037】本例では、ゴムなどの弾性層へ達する深い
クラックがなくなり、かつ、中間層Bの体積抵抗率を大
きくすることで、ベルトから転写材分離時に発生する画
像乱れに対し良好な結果を得る。
クラックがなくなり、かつ、中間層Bの体積抵抗率を大
きくすることで、ベルトから転写材分離時に発生する画
像乱れに対し良好な結果を得る。
【0038】(五) 本発明の実施に適する画像形成装
置の例 図3に符号1で示す転写搬送装置は、ベルトユニット2
を本体1Aに対して着脱自在に支持している。ベルトユ
ニット2は、図5に示すドラム状の感光体3からの現像
画像を転写するために一対のローラ4、5に巻き付けら
れている転写搬送ベルト6、この転写搬送ベルト6を感
光体3に対して接離させるDCソレノイド8と接離レバ
ー9、転写搬送ベルト6に転写バイアスを印加するバイ
アスローラ11、および、転写搬送ベルト6の電荷を除
電する接触板13とを備えている。
置の例 図3に符号1で示す転写搬送装置は、ベルトユニット2
を本体1Aに対して着脱自在に支持している。ベルトユ
ニット2は、図5に示すドラム状の感光体3からの現像
画像を転写するために一対のローラ4、5に巻き付けら
れている転写搬送ベルト6、この転写搬送ベルト6を感
光体3に対して接離させるDCソレノイド8と接離レバ
ー9、転写搬送ベルト6に転写バイアスを印加するバイ
アスローラ11、および、転写搬送ベルト6の電荷を除
電する接触板13とを備えている。
【0039】また、転写搬送ベルト6の表面に付着する
残留トナーや転写材としての転写紙Sの紙屑を掻き落す
クリーニングブレード16Aを有するクリーニング装置
16やバイアスローラ11に電圧を印加する高圧電源1
2は図3に示す本体1Aに設けられている。
残留トナーや転写材としての転写紙Sの紙屑を掻き落す
クリーニングブレード16Aを有するクリーニング装置
16やバイアスローラ11に電圧を印加する高圧電源1
2は図3に示す本体1Aに設けられている。
【0040】ローラ5は、図3、図4に示すように、図
示しない駆動モータと連結する歯車5bを有していて、
回転駆動するようになっている。転写搬送ベルト6は、
このローラ5の回転に従動して感光体3との対向位置で
転写紙Sの搬送方向(図5に矢印50で示す方向)に移
動することができるようになっている。
示しない駆動モータと連結する歯車5bを有していて、
回転駆動するようになっている。転写搬送ベルト6は、
このローラ5の回転に従動して感光体3との対向位置で
転写紙Sの搬送方向(図5に矢印50で示す方向)に移
動することができるようになっている。
【0041】転写搬送ベルト6は、例えば図2(b)に
示すように、内側層C、中間層B、表面層Aの3層で構
成されている。
示すように、内側層C、中間層B、表面層Aの3層で構
成されている。
【0042】ローラ4、5は、図3、図5に示すように
支持体7によって回転可能に支持されている。支持体7
は、ローラ4、5のうち、矢印50で示す転写紙搬送方
向において、感光体3に対する転写位置の下流側に位置
するローラ5の支持軸5aを支点として揺動可能になっ
ている。
支持体7によって回転可能に支持されている。支持体7
は、ローラ4、5のうち、矢印50で示す転写紙搬送方
向において、感光体3に対する転写位置の下流側に位置
するローラ5の支持軸5aを支点として揺動可能になっ
ている。
【0043】この支持体7は、転写搬送ベルト6の転写
位置側を制御板8Aからの信号により駆動されるDCソ
レノイド8によって動作される。すなわち、DCソレノ
イド8には、接離レバー9が連結されていて、この接離
レバー9が支持体7を動かして転写ベルト6を感光体3
に対して接離させる。
位置側を制御板8Aからの信号により駆動されるDCソ
レノイド8によって動作される。すなわち、DCソレノ
イド8には、接離レバー9が連結されていて、この接離
レバー9が支持体7を動かして転写ベルト6を感光体3
に対して接離させる。
【0044】制御板8Aは、用紙搬送手段であるレジス
トローラ10によって感光体3に形成される画像の先端
位置との整合をとられた状態で搬送される転写紙Sの先
端が感光体3に接近すると、駆動信号を発してDCソレ
ノイド8を駆動するようになっている。
トローラ10によって感光体3に形成される画像の先端
位置との整合をとられた状態で搬送される転写紙Sの先
端が感光体3に接近すると、駆動信号を発してDCソレ
ノイド8を駆動するようになっている。
【0045】したがって、このソレノイド8の駆動によ
り支持体7が感光体3に対して近接して、転写搬送ベル
ト6が同感光体3に当接することにより、感光体3との
対向位置で転写紙Sを感光体3に接触させながら搬送す
ることのできるニップ部51が形成される。
り支持体7が感光体3に対して近接して、転写搬送ベル
ト6が同感光体3に当接することにより、感光体3との
対向位置で転写紙Sを感光体3に接触させながら搬送す
ることのできるニップ部51が形成される。
【0046】上述したローラ4、5のうち、感光体3側
に位置するローラ4は、駆動側をなすローラ5に対する
従動ローラとして構成されており、また、ローラ4の表
面形状は、図4に示すように、軸方向において両端4
a,4a’が先細のテーパ状に形成されていて、転写搬
送ベルト6の片よりを防止するようになっている。
に位置するローラ4は、駆動側をなすローラ5に対する
従動ローラとして構成されており、また、ローラ4の表
面形状は、図4に示すように、軸方向において両端4
a,4a’が先細のテーパ状に形成されていて、転写搬
送ベルト6の片よりを防止するようになっている。
【0047】ローラ4は金属などの導電性のローラであ
るが、前述したような電気抵抗のベルトを支持している
だけであるから、電気的には他の導電部材とは直接接続
されていない。
るが、前述したような電気抵抗のベルトを支持している
だけであるから、電気的には他の導電部材とは直接接続
されていない。
【0048】駆動側のローラ5は、駆動の際の転写搬送
ベルト6に対するグリップ力を高める機能からEPDM
ゴム、クロロプレーンゴム、あるいは、シリコーンゴム
などの材質が選択されている。
ベルト6に対するグリップ力を高める機能からEPDM
ゴム、クロロプレーンゴム、あるいは、シリコーンゴム
などの材質が選択されている。
【0049】バイアスローラ11は、転写搬送ベルト6
の移動方向において、ローラ4の下流側(図5、図6に
おいて左側)で、転写搬送ベルト6の内側に接触するよ
うに設けられている。このバイアスローラ11は、転写
搬送ベルト6に対して感光体3上のトナーの帯電極性と
は逆極性の電荷を付与するための接触電極を構成してお
り、高圧電源12に接続されている。
の移動方向において、ローラ4の下流側(図5、図6に
おいて左側)で、転写搬送ベルト6の内側に接触するよ
うに設けられている。このバイアスローラ11は、転写
搬送ベルト6に対して感光体3上のトナーの帯電極性と
は逆極性の電荷を付与するための接触電極を構成してお
り、高圧電源12に接続されている。
【0050】接触板13は、転写搬送ベルト6の転写紙
搬送面でない下側の、従動ローラ4近傍のベルト内面に
配置されており、これは、後述するように、転写ニップ
上流側において、転写紙S電荷注入するのを抑えてい
る。また、この接触板13は、転写搬送ベルト6上に流
れる電流を帰還電流として検出するためのものであり、
この電流の検出によってバイアスローラ11からの供給
電流が制御される。
搬送面でない下側の、従動ローラ4近傍のベルト内面に
配置されており、これは、後述するように、転写ニップ
上流側において、転写紙S電荷注入するのを抑えてい
る。また、この接触板13は、転写搬送ベルト6上に流
れる電流を帰還電流として検出するためのものであり、
この電流の検出によってバイアスローラ11からの供給
電流が制御される。
【0051】このため、接触板13には、検出電流に応
じてバイアスローラ11への供給電流を設定するための
転写制御板14が接続されており、この転写制御板14
は、高圧電源12に接続されている。
じてバイアスローラ11への供給電流を設定するための
転写制御板14が接続されており、この転写制御板14
は、高圧電源12に接続されている。
【0052】このような転写搬送装置1においては、図
6に示すように、レジストローラ10から転写紙Sが繰
り出されるのに合わせて、支持体7が転写搬送ベルト6
を感光体3に接近させる態位を設定され、感光体3との
間で転写紙の搬送方向にそった長さに相当する幅4〜8
mm程度のニップ部51を形成する。
6に示すように、レジストローラ10から転写紙Sが繰
り出されるのに合わせて、支持体7が転写搬送ベルト6
を感光体3に接近させる態位を設定され、感光体3との
間で転写紙の搬送方向にそった長さに相当する幅4〜8
mm程度のニップ部51を形成する。
【0053】一方、感光体3は、その表面が例えば、−
800Vに帯電した状態とされ、図7に示すように、そ
の表面にプラス帯電のトナーを静電的に吸着した状態で
ニップ部に移動する。そして、感光体3は、ニップ部に
至る前に感光体3近傍に配置され、感光体3表面の電荷
を弱める転写前除電ランプ(PTL)15によって表面
電位を低下させられる。図7では、帯電電荷の高さを丸
印の大きさによって表しており、転写前除電ランプ15
によって帯電電荷が少なくなっている状態は、除電前を
示す丸印よりも小さく示されている。
800Vに帯電した状態とされ、図7に示すように、そ
の表面にプラス帯電のトナーを静電的に吸着した状態で
ニップ部に移動する。そして、感光体3は、ニップ部に
至る前に感光体3近傍に配置され、感光体3表面の電荷
を弱める転写前除電ランプ(PTL)15によって表面
電位を低下させられる。図7では、帯電電荷の高さを丸
印の大きさによって表しており、転写前除電ランプ15
によって帯電電荷が少なくなっている状態は、除電前を
示す丸印よりも小さく示されている。
【0054】図6に示すニップ部51において、感光体
3上のトナーは、転写搬送ベルト6側に位置するバイア
スローラ11からの転写バイアスによって転写紙S上に
転移する。この転写バイアスは−1.5〜−6.5KV
の範囲で高圧電源12から印加される。これは以下のよ
うな定電流制御の結果、転写バイアスが可変設定される
のである。すなわち、図5および図6において、高圧電
源12から出力された電流値をI1とし、転写搬送ベル
ト6を介して接触板13から接地側に流れる帰還電流値
を検出した際の値をI2とした場合、これら両者間で、 I1−I2=IOUT(但し、IOUT:一定)…(1) の関係が得られるようにI1の値を制御する。これは、
温度、湿度などの環境条件の変化や転写搬送ベルト6の
製造品質に生じるバラツキにかかわらず、転写紙S上で
の表面電位VPを安定させることによって転写効率の変
化をなくすようにするためである。
3上のトナーは、転写搬送ベルト6側に位置するバイア
スローラ11からの転写バイアスによって転写紙S上に
転移する。この転写バイアスは−1.5〜−6.5KV
の範囲で高圧電源12から印加される。これは以下のよ
うな定電流制御の結果、転写バイアスが可変設定される
のである。すなわち、図5および図6において、高圧電
源12から出力された電流値をI1とし、転写搬送ベル
ト6を介して接触板13から接地側に流れる帰還電流値
を検出した際の値をI2とした場合、これら両者間で、 I1−I2=IOUT(但し、IOUT:一定)…(1) の関係が得られるようにI1の値を制御する。これは、
温度、湿度などの環境条件の変化や転写搬送ベルト6の
製造品質に生じるバラツキにかかわらず、転写紙S上で
の表面電位VPを安定させることによって転写効率の変
化をなくすようにするためである。
【0055】つまり、転写搬送ベルト6および転写紙S
を通して感光体3側に流れる電流をIOUTとして見立て
ることによって、転写紙S上での表面抵抗VPの低抵抗
化あるいは、高抵抗化による転写搬送ベルト6への電流
の流れ易さの変化が転写紙Sの分離性能や転写性能に影
響してしまうのを防止するようになっている。
を通して感光体3側に流れる電流をIOUTとして見立て
ることによって、転写紙S上での表面抵抗VPの低抵抗
化あるいは、高抵抗化による転写搬送ベルト6への電流
の流れ易さの変化が転写紙Sの分離性能や転写性能に影
響してしまうのを防止するようになっている。
【0056】本例では、IOUTは、搬送速度330mm
/sec、有効バイアスローラ長さ310mmにおい
て、IOUT=35μA±5μAに設定した場合に有効な
転写が得られた。
/sec、有効バイアスローラ長さ310mmにおい
て、IOUT=35μA±5μAに設定した場合に有効な
転写が得られた。
【0057】ところで、感光体3からの画像転写が行わ
れると、これと同時に転写紙Sも帯電する。したがっ
て、転写搬送ベルト6の真電荷と転写紙S側に発生する
分極電荷との関係により、転写紙Sを転写搬送ベルト6
上に静電的に吸着して感光体3からの転写紙の分離を行
うことができる。そして、感光体3の曲率分離を利用し
た転写紙S自らの腰の強さによる剥離動作によって助長
される。
れると、これと同時に転写紙Sも帯電する。したがっ
て、転写搬送ベルト6の真電荷と転写紙S側に発生する
分極電荷との関係により、転写紙Sを転写搬送ベルト6
上に静電的に吸着して感光体3からの転写紙の分離を行
うことができる。そして、感光体3の曲率分離を利用し
た転写紙S自らの腰の強さによる剥離動作によって助長
される。
【0058】しかし、このような静電吸着は、環境条件
の変化により、高湿度の場合には、転写紙Sに電流が流
れやすくなるので、転写紙Sの分離がうまくいかなくな
る。このため、転写搬送ベルトの表面層での抵抗値が若
干高めに設定してあることから、ニップ部51での転写
紙Sへの真電荷の移行を遅らせ、さらには、バイアスロ
ーラ11をニップ部51よりも転写紙搬送方向で下流側
に位置させている。これにより、転写搬送ベルト6から
転写紙Sへの真電荷の移行を遅らせて、転写紙Sと感光
体3との間での静電的な吸着関係を回避するようになっ
ている。
の変化により、高湿度の場合には、転写紙Sに電流が流
れやすくなるので、転写紙Sの分離がうまくいかなくな
る。このため、転写搬送ベルトの表面層での抵抗値が若
干高めに設定してあることから、ニップ部51での転写
紙Sへの真電荷の移行を遅らせ、さらには、バイアスロ
ーラ11をニップ部51よりも転写紙搬送方向で下流側
に位置させている。これにより、転写搬送ベルト6から
転写紙Sへの真電荷の移行を遅らせて、転写紙Sと感光
体3との間での静電的な吸着関係を回避するようになっ
ている。
【0059】この場合に用いる真電荷の移行を遅らせる
とは、転写紙Sが感光体6側のニップ部に至るまでの上
流側で転写紙Sへの電荷が発生しないことを意味してい
る。このことから、転写紙Sの感光体3への巻き付きが
防止され、また、感光体3からの転写紙Sの分離不良も
防止されることになる。
とは、転写紙Sが感光体6側のニップ部に至るまでの上
流側で転写紙Sへの電荷が発生しないことを意味してい
る。このことから、転写紙Sの感光体3への巻き付きが
防止され、また、感光体3からの転写紙Sの分離不良も
防止されることになる。
【0060】さらに、転写搬送ベルト6側でも、環境変
化による抵抗変化が少ないものが選択される方がよく、
抵抗を制御する導電材料としては、カーボン、酸化亜鉛
などを適量添加し、弾性体ベルトとしてゴムベルトを用
いた場合には、内側層Cには、クロロアレーンゴム、E
PDMゴム、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴム
などの、吸湿性が少なく、抵抗値が安定した材質を選択
することが望まれる。
化による抵抗変化が少ないものが選択される方がよく、
抵抗を制御する導電材料としては、カーボン、酸化亜鉛
などを適量添加し、弾性体ベルトとしてゴムベルトを用
いた場合には、内側層Cには、クロロアレーンゴム、E
PDMゴム、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴム
などの、吸湿性が少なく、抵抗値が安定した材質を選択
することが望まれる。
【0061】なお、この感光体3側に流れる電流IOUT
の値は、一義的なものでなく、搬送速度が遅い場合には
減らすことができ、反対に搬送速度が大きいときや、転
写前除電ランプ15が用いられない場合には増やすこと
になる。
の値は、一義的なものでなく、搬送速度が遅い場合には
減らすことができ、反対に搬送速度が大きいときや、転
写前除電ランプ15が用いられない場合には増やすこと
になる。
【0062】一方、ニップ部51を通過した転写紙S
は、転写搬送ベルト6の移動に合わせて静電吸着搬送さ
れ、駆動側のローラ5での曲率分離が行われる。このた
め、ローラ5の直径は、16mm以下に設定されてい
る。
は、転写搬送ベルト6の移動に合わせて静電吸着搬送さ
れ、駆動側のローラ5での曲率分離が行われる。このた
め、ローラ5の直径は、16mm以下に設定されてい
る。
【0063】さらに、このようなローラ5を用いた場合
には、上質45K紙(剛度 横21〔cm3/10
0〕)の分離が可能であるという実験結果が得られてい
る。また、駆動ローラ5で転写搬送ベルト6から分離さ
れた転写紙Sは、ガイド板で案内されて定着部17を構
成する加熱ローラ17aとパッドローラ17bの間に搬
送される。
には、上質45K紙(剛度 横21〔cm3/10
0〕)の分離が可能であるという実験結果が得られてい
る。また、駆動ローラ5で転写搬送ベルト6から分離さ
れた転写紙Sは、ガイド板で案内されて定着部17を構
成する加熱ローラ17aとパッドローラ17bの間に搬
送される。
【0064】定着部17では、転写紙S上のトナーを加
熱溶解して転写紙Sに圧着してトナーを転写紙S上に定
着させる。転写紙Sへの画像転写および分離が完了した
転写搬送ベルト6は、DCソレノイド8の励磁が解除さ
れるのに応じて接離レバー9が解除され、支持体7が感
光体3から離間される。そして、クリーニング装置16
により表面を清掃される。
熱溶解して転写紙Sに圧着してトナーを転写紙S上に定
着させる。転写紙Sへの画像転写および分離が完了した
転写搬送ベルト6は、DCソレノイド8の励磁が解除さ
れるのに応じて接離レバー9が解除され、支持体7が感
光体3から離間される。そして、クリーニング装置16
により表面を清掃される。
【0065】クリーニング装置16は、クリーニングブ
レード16Aを備えており、転写搬送ベルト6を摺擦す
ることにより、感光体3の表面から転移したトナーや、
転写されないで転写搬送ベルト6の周辺に飛散していた
ものが付着した場合のトナーや転写紙Sの紙粉を掻き取
るようになっている。
レード16Aを備えており、転写搬送ベルト6を摺擦す
ることにより、感光体3の表面から転移したトナーや、
転写されないで転写搬送ベルト6の周辺に飛散していた
ものが付着した場合のトナーや転写紙Sの紙粉を掻き取
るようになっている。
【0066】クリーニングブレード16Aによって転写
搬送ベルト6の表面から掻き取られたトナーあるいは紙
粉は、回収スクリュー16Bによって、本体1Aから図
示しない廃トナー回収容器に収容される。
搬送ベルト6の表面から掻き取られたトナーあるいは紙
粉は、回収スクリュー16Bによって、本体1Aから図
示しない廃トナー回収容器に収容される。
【0067】
【発明の効果】本発明により、ベルトに片寄りを生じる
ことがなく、しかも、転写材に裏汚れを生じさせない転
写搬送ベルトを提供することができる。
ことがなく、しかも、転写材に裏汚れを生じさせない転
写搬送ベルトを提供することができる。
【図1】本発明にかかる転写搬送ベルトの一部を示した
正面図である。
正面図である。
【図2】転写搬送ベルトについて、その一部を本発明の
実施例と比較例とについて、表面層の状態を説明した正
面図である。
実施例と比較例とについて、表面層の状態を説明した正
面図である。
【図3】本発明の実施に適する画像形成装置の外観斜視
図である。
図である。
【図4】ベルトユニットの正面図である。
【図5】転写搬送ベルトまわりの構成を説明した図であ
る。
る。
【図6】転写搬送ベルトまわりの転写時の動作状態を説
明した図である。
明した図である。
【図7】転写搬送ベルトの転写時の電荷の状態を説明し
た図である。
た図である。
6 転写搬送ベルト A 内側層 B 中間層 C 表面層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 宏一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 高野 聡 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 轡田 昭夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 水石 治司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内
Claims (4)
- 【請求項1】像担持体上に形成されたトナーを転写材に
静電的に転写する際の前記転写材に対する転写電荷供与
手段であるとともに、前記転写材を搬送する搬送手段で
もあり、ローラに支持されているとともに、周面にクリ
ーニング手段が摺擦されるようになっている転写搬送ベ
ルトにおいて、 この転写搬送ベルトを、内側層、中間層、表面層の3層
で構成し、前記表面層、前記中間層の伸びが、 中間層の伸び>表面層の伸びの関係を満足する材料から
なることを特徴とする転写搬送ベルト。 - 【請求項2】請求項1記載の転写搬送ベルトにおいて、
表面層、中間層の各材料の厚さが、 (表面層の厚さ)+(中間層の厚さ)<25μm の関係を満足する材料からなることを特徴とする転写搬
送ベルト。 - 【請求項3】請求項1記載の転写搬送ベルトにおいて、
表面層、中間層の厚さが、 (表面層の厚さ)<(中間層の厚さ) の関係を満足する材料からなることを特徴とする転写搬
送ベルト。 - 【請求項4】請求項1または請求項2または請求項3記
載の転写搬送ベルトにおいて、表面層、中間層の体積抵
抗率が、 (表面層の体積抵抗率)<(中間層の体積抵抗率) の関係を満足する材料からなることを特徴とする転写搬
送ベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6306619A JPH08160766A (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | 転写搬送ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6306619A JPH08160766A (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | 転写搬送ベルト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08160766A true JPH08160766A (ja) | 1996-06-21 |
Family
ID=17959270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6306619A Pending JPH08160766A (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | 転写搬送ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08160766A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998007075A1 (en) * | 1996-08-14 | 1998-02-19 | Bando Chemical Industries, Ltd. | Seamless film belt |
WO2010103896A1 (ja) * | 2009-03-11 | 2010-09-16 | コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 | 中間転写体 |
JP2014224897A (ja) * | 2013-05-16 | 2014-12-04 | コニカミノルタ株式会社 | 転写ベルトおよび画像形成装置 |
JP2016114907A (ja) * | 2014-12-18 | 2016-06-23 | 富士ゼロックス株式会社 | 導電性弾性ベルト、導電性弾性ベルトユニット、画像形成装置 |
JP2019061144A (ja) * | 2017-09-27 | 2019-04-18 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置用の管状体、管状体ユニット、転写装置、及び画像形成装置 |
-
1994
- 1994-12-09 JP JP6306619A patent/JPH08160766A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998007075A1 (en) * | 1996-08-14 | 1998-02-19 | Bando Chemical Industries, Ltd. | Seamless film belt |
WO2010103896A1 (ja) * | 2009-03-11 | 2010-09-16 | コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 | 中間転写体 |
JPWO2010103896A1 (ja) * | 2009-03-11 | 2012-09-13 | コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 | 中間転写体 |
JP2014224897A (ja) * | 2013-05-16 | 2014-12-04 | コニカミノルタ株式会社 | 転写ベルトおよび画像形成装置 |
JP2016114907A (ja) * | 2014-12-18 | 2016-06-23 | 富士ゼロックス株式会社 | 導電性弾性ベルト、導電性弾性ベルトユニット、画像形成装置 |
JP2019061144A (ja) * | 2017-09-27 | 2019-04-18 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置用の管状体、管状体ユニット、転写装置、及び画像形成装置 |
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