JP3562741B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真を利用した画像形成装置において、シート(転写紙)に像担持体(感光体)上のトナー像を転写する転写手段として、転写ベルトあるいは転写ローラ等の接触転写手段により像担持体にシートを当接させ、この状態で、直接、転写ベルトあるいは転写ローラ等にバイアスを印加することによって、シートにトナー像を転写する接触転写方式の転写装置を備えた画像形成装置が提案されている(特開平1−147574号、特開平3−231274号、特開平5−333717号公報など)。
【0003】
この接触転写方式の転写装置を備えた画像形成装置では、古くから行われていたコロナ転写方式の転写装置を備えた画像形成装置(特開昭61−87181号公報など)に比べ、▲1▼オゾン発生量が少ない。▲2▼電源の電圧が少なくて済む。▲3▼装置の小型化や低コスト化が可能となる。等のメリットがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述の接触転写方式の画像形成装置における接触転写手段としての転写ベルトでは、転写ベルトの抵抗値の違いにより、シートへのトナー像の転写性が変化し、シートと転写ベルトとの剥離放電の起こり易さも変化する。この転写ベルトのもつ問題点の一つとして、シートへのトナー像転写時における異常画像の発生が挙げられる。この異常画像には様々なものがあるが、ここでは滲み画像について説明する。合成コピー時や、両面コピーモードにおける裏面(第2面)コピー時、あるいは、OHP紙や厚紙などの特殊紙のコピー時などのように、シートが転写ベルトに進入したときに、温度や湿度などの環境条件の変化により転写ベルトの体積抵抗率が高く、且つ、シートの体積抵抗率も高い場合には、シート進入時の印加電圧も上昇するため、シートの先端あるいはシート先端以降に相当する像担持体の電位が上昇する。また、低温・低湿な環境下における一周目以降の像担持体の電位は、上昇する傾向にある。このため、一周目以降の像担持体には電位履歴が残った状態となり、この状態のままで次のコピー動作が実行されると、図15に示すように、シート(転写紙S)の抵抗ムラに対応して、滲み画像(図15における転写紙S上の黒点)が発生する。この滲み画像は、上述のように、低温・低湿な環境条件の下で発生し易く、また、転写画像がハーフトーン画像の場合に目立ち易い。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シートへトナー像を転写した後の像担持体上の残留電荷を除電する転写後除電手段の像担持体への出力を、温度あるいは絶対湿度などの環境条件の変化に基づいて可変させて上記像担持体の電位を滲み画像を抑制可能な一定値以下の電位に制御する転写後除電制御手段を設けることとしている。このように、温度あるいは絶対湿度などの環境条件の変化に基づいて、転写後除電手段の像担持体への出力を可変させることにより、滲み画像発生の原因となる環境条件の変化による像担持体の電位上昇が抑制され、像担持体の電位が安定した転写条件に設定されるようになる。また、上記転写後除電制御手段の出力に応じて、転写電流の出力値Ioutを制御することにより、より安定した転写を行うことができ、滲み画像の発生を防止することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の画像形成装置では、像担持体温度検出手段により検出した像担持体の温度に基づいて、シートへトナー像を転写した後の像担持体上の残留電荷を除電する転写後除電手段の出力を、転写後除電制御手段により可変して、像担持体の帯電前の電位を、滲み画像を抑制できるある一定値以下の電位に制御する。
【0007】
また、本発明の画像形成装置では、湿度検出手段により検出した転写ベルトの近傍の湿度に基づいて、シートへトナー像を転写した後の像担持体上の残留電荷を除電する転写後除電手段の出力を、転写後除電制御手段により可変して、像担持体上の余分な残留電荷を減らすように制御する。
【0008】
また、本発明の画像形成装置では、上記転写後除電制御手段の制御に対応させて、転写電流の出力値Ioutを可変させることにより転写を安定させることが、滲み画像の発生を防止する上でより効果的である。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に説明する。先ず、本発明が実施される画像形成装置の接触転写手段としての転写搬送ベルト装置の基本的な構成と動作について説明する。図1において、転写搬送ベルト装置1は、ベルトユニット2を本体1Aに対して着脱自在に支持している。ベルトユニット2は、図3に示す像担持体としてのドラム状の感光体3からの現像画像(トナー像)を転写するために、一対のローラ4,5に巻き掛けられている転写ベルト6と、この転写ベルト6を感光体3に対して接離させるDCソレノイド8及び接離レバー9と、転写ベルト6に転写バイアスを印加するバイアスローラ11と、転写ベルト6の電荷を除電する接触板13とを備えている。また、図1に示す本体1Aには、転写ベルト6の表面に付着した残留トナーや転写紙Sの紙屑を掻き落すクリーニングブレード16Aを有するクリーニング装置16や、バイアスローラ11に電圧を印加する高圧電源12が設けられている。
【0011】
ローラ5は、図1及び図2に示すように、図示しない駆動モータと連結する歯車5bを介して回転駆動されるようになっている。転写ベルト6は、このローラ5の回転に従動して、感光体3との対向位置で転写紙Sの搬送方向(図3の矢印A方向)に移動できるように、一対のローラ4,5間に張架されている。また、転写ベルト6は、図5に示すように、二層構造で構成されており、JISK6911に準処した測定による電気抵抗が、DC100Vの電圧印加時において、表面層6bは、ベルト表面の表面抵抗率が1×10Ω〜1×1012Ω、内側層6aの表面抵抗率が1×10Ω〜1×10Ω、そして、その体積抵抗率が5×18Ω・cm〜5×1010Ω・cmに設定されている。
【0012】
ローラ4,5は、図1及び図3に示すように、支持体7によって回転可能に支持されている。支持体7は、ローラ4,5のうち、矢印Aで示す転写搬送方向において、感光体3に対する転写位置の下流側に位置するローラ5の支持軸5aを支点として、揺動可能となっている。この支持体7は、制御板8Aからの信号により駆動されるDCソレノイド8によって、転写ベルト6の転写位置側を作動する。すなわち、DCソレノイド8には接離レバー9が連結されており、この接離レバー9が支持体7を動かすことにより、転写ベルト6が感光体3に対して接離されるようになっている。
【0013】
制御板8Aは、転写紙搬送手段であるレジストローラ10によって、感光体3に形成されたトナー像の先端位置との整合を採られて搬送される転写紙Sの先端が感光体3に接近すると、駆動信号を発してDCソレノイド8を駆動するようになっている。従って、このDCソレノイド8の駆動によって、支持体7が感光体3に対して接近して、転写ベルト6が感光体3に当接することにより、感光体3との対向位置で転写紙Sを感光体3に接触させながら搬送することのできるニップ部Bが形成される。
【0014】
上述したローラ4,5のうち、感光体3側に位置するローラ4は、駆動側をなすローラ5に対する従動ローラとして構成されており、また、ローラ4の表面形状は、図2に示すように、軸方向において両端4aが先細のテーパ状に形成されていて、転写ベルト6の片寄りを防止するようになっている。このローラ4は、金属などの導電性のローラであるが、前述したような電気抵抗を有する転写ベルト6を支持しているだけであり、電気的には他の導電性部材と直接接続されていない。一方、駆動側のローラ5は、駆動の際の転写ベルト6に対するグリップ力を高めるために、その表層部が、EPDMゴム、クロロプレーンゴム、あるいは、シリコーンゴムなどの材質で構成されている。
【0015】
バイアスローラ11は、転写ベルト6の移動方向におけるローラ4の下流側(図3及び図4において左側)で、転写ベルト6の内側に接触するように設けられている。また、このバイアスローラ11は、転写ベルト6に対して感光体3上のトナーの帯電極性と逆極性の電荷を付与するための接触電極を構成しており、高圧電源12に接続されている。
【0016】
接触板13は、従動側のローラ4の近傍の、転写ベルト6の転写紙搬送面でない下側のベルト内面に配置されており、これにより、後述するように、転写ニップ上流側において転写紙Sへ電荷注入するのを抑えている。また、この接触板13は、転写ベルト6上に流れる電流を帰還電流として検出する役割を有しており、この電流の検出によってバイアスローラ11からの供給電流が制御される。このため、この接触板13には、検出電流に応じてバイアスローラ11への供給電流を設定するための転写制御板14が接続されており、この転写制御板14は、高圧電源12に接続されている。
【0017】
この転写搬送ベルト装置1においては、図4に示すように、レジストローラ10から転写紙Sが繰り出されるのに合わせて、転写ベルト6を感光体3に接近させる支持体7の作動タイミングが設定され、前述したように、感光体3との間に、転写紙Sの搬送方向に沿った幅4〜8mm程度のニップ部Bが形成される。
【0018】
一方、感光体3は、その表面が例えば、−800Vに帯電され、図6に示すように、その表面にプラス帯電されたトナーを静電的に吸着した状態で、ニップ部Bに移動する。このニップ部Bの上流側の感光体3の近傍には、感光体3の表面の電荷を弱めるための転写前除電ランプ(PTL)15が配置されており、感光体3の表面電位は、この転写前除電ランプ15によって、ニップ部Bに至る前に予め設定された所定のレベルまで低下される。図6では、この感光体3の表面電位の遷移を帯電電荷の丸印の大きさによって表しており、転写前除電ランプ15によって除電された帯電電荷を、除電前の帯電電荷よりも小さな丸印で示した。
【0019】
この感光体3上のトナーは、図4に示すニップ部Bにおいて、転写ベルト6の内側(ゴム面側)に位置するバイアスローラ11からの転写バイアスによって転写紙S上に転写される。このときの転写バイアスは、−1.5KV〜−6.5KVの範囲で、高圧電源12から印加されるが、この転写バイアスは、以下のような定電流制御の結果、可変設定される。すなわち、図3及び図4において、高圧電源12から出力された電流値をIとし、転写ベルト6を介して接触板13から接地側へ流れる帰還電流値を検出した際の値をIとした場合、これら両者の間で、
−I=Iout(但し、Iout:一定)・・・(1)
の関係が得られるように、Iの値を制御する。これは、温度及び湿度等の環境条件の変化や、転写ベルト6の製造品質のバラツキに拘らず、転写紙S上での表面電位Vpを安定させることによって、転写効率の変化を無くすようにするためである。
【0020】
つまり、この転写搬送ベルト装置1では、転写ベルト6及び転写紙Sを通して感光体3側に流れる電流をIoutとして見立てることによって、転写紙S上での表面抵抗の低抵抗化あるいは高抵抗化による転写ベルト6への電流の流れ易さの変化が、転写紙Sの分離性能や転写性能に影響してしまうのを防止するようになっている。
【0021】
本実施例では、転写ベルト6の転写紙搬送速度を330mm/sec、有効バイアスローラ長を310mmとし、Iout=35μA±5μAに設定した場合に、良好な転写が得られた。
【0022】
ところで、感光体3からの画像転写が行われると、これと同時に転写紙Sも帯電される。従って、転写ベルト6の真電荷と転写紙S側に発生する分極電荷との関係により、転写紙Sを転写ベルト6上に静電的に吸着して、感光体3からの転写紙Sの分離を行える。また、この感光体3からの転写紙Sの分離は、感光体3の曲率を利用した転写紙S自らの腰の強さによる曲率分離作用によって助長される。
【0023】
しかしながら、このような転写ベルト6への転写紙Sの静電吸着により感光体3から転写紙Sを分離させる方法では、高湿度の場合には転写紙Sに電流が流れ易くなって、転写紙Sと感光体3との静電的な吸着力が増大するなど、環境条件の変化により不確実となる。そこで、この転写搬送ベルト装置1では、図5に示した転写ベルト6の表面層6bでの抵抗値を若干高めに設定して、ニップ部Bでの転写紙Sへの真電荷の移行を遅らせ、更には、バイアスローラ11をニップ部Bよりも転写紙搬送方向で下流側に位置させている。これにより、転写ベルト6から転写紙S経の真電荷の移行が遅れて、転写紙Sと感光体3との間での静電的な吸着が回避されるようになる。
【0024】
ここで、真電荷の移行を遅らせるとは、転写紙Sが感光体3側のニップ部Bに至るまでの上流側で転写紙Sの電荷が発生しないことを意味している。従って、上述のように、ニップ部Bでの転写紙Sへの真電荷の移行を遅らせることにより、転写紙Sの感光体3への巻き付きが防止され、また、感光体3からの転写紙Sの分離不良も防止されることになる。
【0025】
更に、転写ベルト6としても、環境変化による抵抗変化が少ないものが選択されることが好ましく、その抵抗を制御する導電材料としては、カーボン、酸化亜鉛などを適量添加し、弾性体ベルトとしてゴムベルトを用いた場合には、クロロプレーンゴム、EPDMゴム、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴムなどの吸湿性が少なく、抵抗値が安定した材質を選択することが望まれる。
【0026】
なお、この感光体3側へ流れる電流Ioutの値は、一義的なものでなく、転写紙Sの搬送速度が遅い場合には減らすことができ、反対に、転写紙Sの搬送速度が速いときや、転写前除電ランプ15が用いられない場合には増やすことになる。
【0027】
一方、ニップ部Bを通過した転写紙Sは、転写ベルト6の移動に合わせて転写ベルト6上に静電吸着され、駆動側のローラ5の曲率を利用して、転写ベルト6から曲率分離される。従って、このローラ5は、転写紙Sの曲率分離を円滑に行うことのできる16mm以下の直径のローラで構成されている。このようなローラ5を用いた場合には、45Kの上質紙(硬度:横21cm/100)の分離が可能であるという実験結果が得られている。
【0028】
また、駆動側のローラ5の曲率により転写ベルト6から分離された転写紙Sは、ガイド板により案内されて、定着部17を構成する加熱ローラ17aとパッドローラ17bとの間に搬送される。この定着部17では、転写紙S上に転写されたトナーが加熱溶融され、この溶融したトナーが転写紙S上に圧着されて定着される。
【0029】
転写紙Sへの画像転写、及び、転写紙Sの分離を完了した転写ベルト6は、DCソレノイド8の励磁が解除されるのに応じて、接離レバー9が解除されることにより、支持体7を介して感光体3から離間される。また、この転写ベルト6は、クリーニング装置16によりその表面が清掃される。
【0030】
クリーニング装置16は、クリーニングブレード16Aを備えており、このクリーニングブレード16Aが、転写ベルト6の回転によりその表面を摺擦することにより、感光体3の表面から転写ベルト6上に転移したトナーや、転写紙Sに転写されずに転写ベルト6上に付着した飛散トナー、及び、転写ベルト6上に付着した転写紙Sの紙粉などを、転写ベルト6上から掻き取るように構成されている。
【0031】
また、転写ベルト6の表面は、クリーニングブレード16Aとの間の摺擦抵抗の増加による駆動負荷の増大あるいはクリーニングブレード16Aのめくれ等の現象を防止するために、例えば、ポリフッ化ビニリデン、四フッ化エチレンなどの摩擦係数の低いフッ素系の樹脂材料で被覆されている。また、転写ベルト6の表面から掻き取られたトナーや紙粉は、回収スクリュー16Bにより装置本体1Aから搬出されて、図示しない廃トナー回収容器内に収容される。
【0032】
ところで、前述した滲み画像は、低温・低湿な環境(10℃15%RH)で、転写ベルト6のベルト抵抗値が大きい場合、特に、両面コピーモード時における転写紙Sへの裏面へのコピー時に発生し易い傾向にある。
【0033】
そこで、本発明の画像形成装置では、低温・低湿な環境時と、他の環境時とで、転写紙Sへトナー像を転写した後の感光体3上の残留電荷を除電するための転写後除電手段20の出力を変化させる。ここで、転写後除電手段20としては、例えば、感光体3の表面電荷を光照射して除電するクエンチングランプ(以下、単にQLという)が挙げられる。図7に示す実施例では、温度や湿度などの環境条件に応じて、QLの出力(光量)を制御する。つまり、低温・低湿な環境では、感光体3の残留電荷を減らすように、QLの光量を、他の環境の場合よりも大きくする。
【0034】
表1に、低温・低湿環境におけるQL光量の補正例を示す。
【0035】
【表1】
Figure 0003562741
【0036】
表1において、Tは感光体3の温度、数値はQL光量の補正係数を示している。表1では、転写紙Sのサイズ毎の、QL光量の補正例を示している。ここで、一般的な装置では、転写紙Sのサイズ毎にQL光量の補正係数を変える必要はないが、本実施例では、異常画像の無い安定した転写を得るために、転写紙Sのサイズにより、転写電流を変えているので、感光体3上の残留電荷に違いがあるため、QL光量を転写紙Sのサイズにより変えている。また、このQL光量の補正係数は、予め実験で求めて、CPU21のROM(図示せず)内のデータテーブルに格納されている。更に、このQL光量の補正係数は、種々の状況により、例えば、サービスマンモードを使用して、装置の設置環境に応じて手動により切り換えられるようにすることも可能である。
【0037】
次に、感光体3の温度Tの検知例について説明する。本実施例では、図8に示すように、温度センサであるサーミスタ24が転写前除電ランプ(PTL)15に取付けられている。サーミスタ24は転写後除電手段20に取り付けてもよい。
【0038】
一方、図9に示すように、感光体3を帯電させる手段として帯電ローラ25を使用している画像形成装置においては、この帯電ローラ25の温度を感光体3の温度Tとして代用することができる。すなわち、連続コピー動作中などでは、帯電ローラ25が感光体3に接触回転しているので、感光体温度T≒帯電ローラ温度と考えて問題ない。そこで、この帯電ローラ25を搭載した画像形成装置では、図9に示すように、帯電ローラ25の周面に対して接触するように温度センサであるサーミスタ24を配設し、このサーミスタ24の検出した温度を感光体3の温度Tとして、QL光量の出力を補正するように構成する。
【0039】
ところで、この場合のサーミスタ24は、感光体3の作像時には、帯電ローラ25により感光体3に高電圧が印加されるため、図10に示すように、この帯電ローラ25から離間させておく必要がある。この帯電ローラ25からサーミスタ24を離間させる手段としては、図9及び図10に示すように、揺動自在に軸支されたベルクランク26にサーミスタ24を取り付け、このベルクランク26をソレノイド27のオン/オフにより揺動させて、帯電ローラ25に対してサーミスタ24を接離させるように構成すればよい。
【0040】
ここで、帯電ローラ25からサーミスタ24を離間させた状態での、帯電ローラ25とサーミスタ24との離間距離は、3mm程度に設定される。すなわち、帯電ローラ25とサーミスタ24との離間距離を3mm程度に設定すれば、帯電ローラ25に対するサーミスタ24の、離間時の検知温度と、接触時の検知温度との温度差が1DEG以内であるので、感光体温度T≒帯電ローラ温度と考えて問題ない。また、画像形成装置の未使用時において、帯電ローラ25が感光体3から離間されるように構成されている場合でも、放置状態における帯電ローラ25と感光体3との温度は、共に画像形成装置内の雰囲気温度と略等しくなるので、感光体温度T≒帯電ローラ温度として問題ない。
【0041】
上述のようにして、感光体3の温度Tを検出し、この検知温度Tに基づいて、QL光量の出力を決定する。この感光体温度TによりQL光量を設定する場合のフローチャートの一例を図11に示す。
【0042】
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例では、前述した転写ベルト6のベルト抵抗を検出し、このベルト抵抗の検出値と、前述の感光体温度の検出値とを組み合わせて、QL光量を制御することを特徴としている。図12に、本実施例における制御フローの一例を示す。ここで、転写ベルト6のベルト抵抗を検出する方法としては、例えば、図7に示すように、転写ベルト6に接触して配置された接触板13を介して流れる電流を検知回路28により検知するなど、従来より様々な検出方法が提案されているため、ここでの詳述は省略する。本実施例におけるQL光量の補正係数の一例を表2に示す。
【0043】
【表2】
Figure 0003562741
【0044】
表2において、Tは感光体3の温度、数値はQL光量の補正係数を示している。また、表2において、転写ベルト6の内側層6aの表面抵抗率は、ベルトA:1×10Ω,ベルトB:1×10Ω,ベルトC:1×10Ωである。
【0045】
次に、本発明の更に他の実施例について説明する。本実施例では、画像形成装置の環境湿度を検出し、この検出湿度に基づいてQL光量を制御することを特徴としている。図13に、この湿度の検出値と、前述のベルト抵抗の検出値及び感光体温度の検出値とを組み合わせて、QL光量を制御するようにした実施例の制御フローの一例を示す。ここで、湿度検出手段は、画像形成装置の機内もしくは機外の何れに設置することも可能であるが、転写ベルト6の近傍に配置して、転写ベルト付近の湿度を検出することが、転写画像の画質をより向上させる上で好ましい。また、湿度を検出する方法としては、従来より様々な検出方法が提案されているため、ここでの詳述は省略する。本実施例におけるQL光量の補正係数の一例を表3に示す。
【0046】
【表3】
Figure 0003562741
【0047】
表3において、Tは感光体3の温度、数値はQL光量の補正係数を示している。また、表3において、転写ベルト6の内側層6aの表面抵抗率は、ベルトA:1×10Ω,ベルトB:1×10Ω,ベルトC:1×10Ωである。
【0048】
次に、本発明の更に他の実施例について説明する。本実施例では、接触転写手段として転写ベルトを使用した画像形成装置において、転写電流の出力(Iout)をQLに対応させて制御させることを特徴としている。つまり、QLの出力を大きく制御する場合、例えば、表1乃至表3において、QL光量の補正係数を大きく設定している場合は、感光体3が転写時において過転写されているためである。そこで、本実施例では、感光体3の残留電荷をQL光量で制御するだけではなく、転写電流を通常時よりも若干低くすることにより、感光体3への過転写を防いで、感光体3の残留電荷を少なくする。ここで、転写電流は、通常、転写ベルト6からの転写紙Sの分離時における異常画像の発生を防ぐために設定されているため、異常画像の発生しない程度までにしか低くできない。この転写電流の出力の補正例を表4に示す。
【0049】
【表4】
Figure 0003562741
【0050】
表4に示すように、本実施例では、通常の転写電流の補正値よりも若干低く設定される。表4におけるIoutの補正係数の数値は、QLの補正値に対する転写電流の補正値である。例えば、線速330mm/secの場合の両面コピーモードにおける裏面コピー時の転写電流の設定値は、55μAである。表4は、この場合の値に対する補正例である。つまり、転写電流も前述したベルト抵抗とシートサイズにより補正を実施しているが、本実施例では、そのときの補正係数αに対して、更に、×0.95、×0.9、×0.85の補正を行うということを示している。ここで、ベルト抵抗に対しての補正は、従来より様々な検出方法が提案されているため、ここでの詳述は省略する。従って、本実施例では、例えば、QLの補正値が1.7で、ベルト抵抗とシートサイズから決まる転写電流の補正値が1.6のとき、表4により、QLの補正値が1.7のときのIoutの補正係数は0.9であるので、最終的な補正係数βは、β=1.6×0.9=1.44になる。すなわち、転写電流は、55μA×1.44=79.2μAとなる。ここで、この補正を実施しない場合の転写電流は、55μA×1.6=88μAとなるが、本実施例のような制御を行うことにより、転写電流を79.2μAにすることができ、感光体3への過転写を防いで、感光体3の残留電荷を少なくすることが可能となる。図14に、本実施例における動作フローの一例を示す。
【0051】
ところで、上記の各実施例では、補正係数を算出して目標となるQL光量を決定しているが、このQL光量をシートサイズなどから決定するためのQL光量演算式の関数をROM内に予め格納しておき、転写制御板14で、シートサイズなどからROM内の関数によりQLの目標光量を算出するようにしてもよい。また、各補正値は、サービスマンモードを使用して、画像形成装置の使用環境により適正な値を入力することが可能であり、手動で切り替えることが可能である。
【0052】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、温度検出手段により検出した像担持体の温度により、転写後除電手段を制御しているので、帯電前の像担持体の電位を一定値以下にすることができ、低温・低湿の環境下で発生する傾向にある滲み画像の発生を抑制させることができる。
【0053】
また、湿度検出手段により検出した湿度に基づいて、転写後除電手段を制御しているので、像担持体の余分な残留電荷を減らして、上述以上に安定した転写を行うことができる。
【0054】
また、転写後除電手段の制御に対応させて、転写電流の出力を変えているので、より安定した転写を行うことができ、滲み画像の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が実施される画像形成装置における転写搬送ベルト装置の外観を示す分解斜視図である。
【図2】上記転写搬送ベルト装置の概略平面図である。
【図3】上記転写搬送ベルト装置を備えた画像形成装置の概略構成図である。
【図4】上記転写搬送ベルト装置を備えた画像形成装置の画像形成動作を示す概略構成図である。
【図5】上記転写搬送ベルト装置における転写ベルトの部分拡大断面図である。
【図6】上記転写搬送ベルト装置を備えた画像形成装置における転写紙へのトナーの転写プロセスを示す概略構成図である。
【図7】本発明を実施した画像形成装置の概略構成図である。
【図8】本発明を実施した他の画像形成装置の概略構成図である。
【図9】本発明が実施される帯電ローラを搭載した画像形成装置の要部構成図である。
【図10】上記の帯電ローラを搭載した画像形成装置の要部の作動態様図である。
【図11】上記実施例における感光体温度によりQL光量を設定する場合の一例を示すフローチャートである。
【図12】上記実施例における感光体温度とベルト抵抗値によりQL光量を設定する場合の一例を示すフローチャートである。
【図13】上記実施例における湿度によりQL光量を設定する場合の一例を示すフローチャートである。
【図14】上記実施例において転写電流の出力をQL光量に対応させて制御する場合の一例を示すフローチャートである。
【図15】滲み画像が発生した転写紙の概略平面図である。
【符号の説明】
1 転写搬送ベルト装置
2 ベルトユニット
3 感光体
6 転写ベルト
10 レジストローラ
11 バイアスローラ
12 高圧電源
13 接触板
14 転写制御板
15 転写前除電ランプ
16 クリーニング装置
17 定着部
20 転写後除電手段
21 CPU
22 現像器
23 PTL
24 サーミスタ
25 帯電ローラ

Claims (2)

  1. トナー像を担持する像担持体と、シートを担持し担持したシートへ上記像担持体上のトナー像を転写する接触転写手段としての無端状転写ベルトと、該転写ベルトと対向する側の面に接触し該転写ベルトに転写バイアスを印加する第1の電極と、上記転写ベルトに接触する第2の電極と、上記第1の電極に転写バイアスを供給する電源と、該電源から出力される電流値を(I)、該電源から上記転写ベルトを介して上記第2の電極に流れる電流値を(I)としたとき、転写電流の出力値(Iout=I−I)が定められた一定の目標電流値を保つように、電流値(I)を可変制御する転写制御手段と、上記目標電流値を設定条件に応じて制御する目標電流値制御手段と、上記シートへトナー像を転写した後の像担持体上の残留電荷を除電する転写後除電手段と、該転写後除電手段を設定条件に応じて制御する転写後除電制御手段と、上記像担持体の温度を検出する像担持体温度検出手段と、を有し、上記転写ベルトの抵抗値を検出するベルト抵抗検出手段、及び、上記シートのサイズを検出するシートサイズ検出手段を備えた画像形成装置において、上記転写後除電制御手段は、上記像担持体温度検出手段の検出した像担持体の温度に基づいて、上記転写後除電手段の上記像担持体への出力を可変させて上記像担持体の電位を滲み画像を抑制可能な一定値以下の電位に制御し、上記転写後除電制御手段の出力に応じて、上記転写電流の出力値Ioutを制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. トナー像を担持する像担持体と、シートを担持し担持したシートへ上記像担持体上のトナー像を転写する接触転写手段としての無端状転写ベルトと、該転写ベルトと対向する側の面に接触し該転写ベルトに転写バイアスを印加する第1の電極と、上記転写ベルトに接触する第2の電極と、上記第1の電極に転写バイアスを供給する電源と、該電源から出力される電流値を(I)、該電源から上記転写ベルトを介して上記第2の電極に流れる電流値を(I)としたとき、転写電流の出力値(Iout=I−I)が定められた一定の目標電流値を保つように、電流値(I)を可変制御する転写制御手段と、上記目標電流値を設定条件に応じて制御する目標電流値制御手段と、上記シートへトナー像を転写した後の像担持体上の残留電荷を除電する転写後除電手段と、該転写後除電手段を設定条件に応じて制御する転写後除電制御手段と、上記転写ベルトの近傍の絶対湿度を検出する湿度検出手段と、を有し、上記転写ベルトの抵抗値を検出するベルト抵抗検出手段、及び、上記シートのサイズを検出するシートサイズ検出手段を備えた画像形成装置において、上記転写後除電制御手段は、上記湿度検出手段により検出した転写ベルトの近傍の絶対湿度が一定の絶対湿度以下であるかどうかに基づいて、上記転写後除電手段の上記像担持体への出力を可変させて上記像担持体の電位を滲み画像を抑制可能な一定値以下の電位に制御し、上記転写後除電制御手段の出力に応じて、上記転写電流の出力値Ioutを制御することを特徴とする画像形成装置。
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